JP2000335232A - 車両用冷凍サイクル装置 - Google Patents

車両用冷凍サイクル装置

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JP2000335232A
JP2000335232A JP11150059A JP15005999A JP2000335232A JP 2000335232 A JP2000335232 A JP 2000335232A JP 11150059 A JP11150059 A JP 11150059A JP 15005999 A JP15005999 A JP 15005999A JP 2000335232 A JP2000335232 A JP 2000335232A
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Japan
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compressor
vehicle
time
acceleration
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JP11150059A
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Takashi Wakizaka
剛史 脇阪
Kazuhito Miyagawa
和仁 宮川
Yasushi Yamanaka
康司 山中
康種 ▲土▼方
Yasutane Hijikata
Osamu Kobayashi
修 小林
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Original Assignee
Denso Corp
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H1/3204Cooling devices using compression
    • B60H1/3205Control means therefor
    • B60H1/3208Vehicle drive related control of the compressor drive means, e.g. for fuel saving purposes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H2001/3236Cooling devices information from a variable is obtained
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両エンジンの加速性向上と冷房性能の確保
との両立を図る。 【解決手段】 車両エンジン11の加速状態がスロット
ル開度等により判定されると、電磁クラッチ9を遮断し
て圧縮機2を所定時間t1停止する。この所定時間t1
過後に、容量可変機構15を部分容量の状態に設定して
圧縮機2を部分容量で運転する。車両加速時において乗
員が車両の加速性を感じる最大加速度が加速開始直後の
短時間に発生するので、この加速開始直後における最大
加速度発生期間では圧縮機2を所定の短時間t1だけ停
止して、車両の加速性を速やかに立ち上げ、そして、t
1経過後に、圧縮機2を部分容量で運転することにより
蒸発器6の吹出温度の上昇を僅少に抑えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両エンジンにより
駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機の容量制御および圧縮
機の運転断続を行う機構を備えた車両用冷凍サイクル装
置において、車両エンジンの加速性向上と冷房性能の確
保との両立を図るための制御システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用冷凍サイクル装置における
車両エンジンの加速性向上のための制御システムは種々
提案されており、例えば、実開昭58−142125号
公報、実開昭55−155616号公報、特開昭49−
102029号公報等にて、車両エンジンの負荷が所定
値を越えると、圧縮機の運転を所定時間停止し、所定時
間経過後に、圧縮機を運転状態(100%容量の運転状
態)に復帰させることにより、車両エンジンの圧縮機駆
動動力を低減して、車両の加速性を向上させるものが提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術は、いずれも、車両エンジンの高負荷状態(加速状
態)を判定して、圧縮機の運転を所定時間停止するとい
うものであって、圧縮機の運転停止時間は通常、加速性
向上に必要な時間に決定しているので、冷房能力を犠牲
にしている。その結果、圧縮機の作動停止の間に車室内
への吹出温度が上昇して、乗員の冷房感を阻害するとい
う問題が生じる。かといって、圧縮機の作動停止時間を
単純に短くすれば、加速性を悪化させてしまう。
【0004】本発明は上記点に鑑みて、車両エンジンの
加速性向上と冷凍サイクルの冷房性能の確保との両立を
図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両加速時に
おいて乗員が車両の加速性を感じる最大加速度が、加速
開始直後の短時間に発生すること、および冷凍サイクル
内を冷媒が比較的小流量でも循環しておれば、蒸発器吹
出温度の上昇を抑制できるという点に着目してなされた
ものであって、加速開始直後における圧縮機運転の短時
間停止と、これに続く部分容量による圧縮機運転の復帰
とを組み合わせることにより、上記目的を達成しようと
するものである。
【0006】すなわち、請求項1に記載の発明では、車
両エンジン(11)と圧縮機(2)との間に圧縮機
(2)の運転を断続するクラッチ手段(9)を配置する
とともに、圧縮機(2)の容量を外部からの制御信号に
より可変する容量可変機構(15)を備える車両用冷凍
サイクル装置において、車両エンジン(11)の加速状
態を判定する判定手段(S110)と、この判定手段
(S110)により車両エンジン(11)の加速状態が
判定されると、クラッチ手段(9)を遮断して圧縮機
(2)を所定時間(t1)停止する圧縮機停止手段(S
120)と、前記所定時間(t1)経過後に、容量可変
機構(15)を部分容量の状態に設定して圧縮機(2)
を部分容量で運転する部分容量運転手段(S150〜S
180)とを備えることを特徴としている。
【0007】これにより、加速開始直後の最大加速度の
発生期間だけ、圧縮機(2)を完全に車両エンジン(1
1)から切り離して、車両エンジン(11)の圧縮機駆
動動力を零にし、車両の加速性を速やかに立ち上げるこ
とができる。
【0008】そして、圧縮機(2)の停止時間(t1
を最大加速度発生期間だけの短時間にして、その後は圧
縮機(2)を部分容量の運転状態に移行させるから、圧
縮機駆動動力の低減状態を継続して、時間(t1)の経
過後も車両の加速性向上を継続できると同時に、部分容
量の運転によりサイクル内の循環冷媒流量をある程度確
保できるので、蒸発器(6)の吹出温度の上昇を僅少に
抑えることができる。
【0009】以上により、従来装置に対して、車両エン
ジン(11)の加速性を同等程度確保しながら、冷凍サ
イクルの冷房性能を確実に向上できる。従って、車両エ
ンジン(11)の加速性向上と、冷房性能の確保との両
立を達成できる。
【0010】しかも、圧縮機(2)の停止後に、直ち
に、100%容量の運転状態に復帰させずに、まず、部
分容量の運転状態に復帰させるから、圧縮機停止状態
(0%容量)から100%容量への直接切替によるショ
ックの発生も防止できる。
【0011】請求項2に記載の発明のように、圧縮機
(2)を部分容量で運転した後に、圧縮機(2)を10
0%容量で運転する100%容量運転手段(S190)
を備えることにより、部分容量の運転から100%容量
の運転に移行させて冷房性能をスムースに回復できる。
【0012】請求項3に記載の発明では、部分容量運転
手段(S150〜S180〜)は、圧縮機(2)の部分
容量の運転を所定時間(t2、t3)行うようになってお
り、部分容量の運転時間(t2、t3)を、圧縮機(2)
の停止時間(t1)経過時点における車両エンジン(1
1)の加速状態に基づいて算出することを特徴としてい
る。
【0013】これによると、車両エンジン(11)の加
速状態の状況に応じて部分容量の運転時間(t2、t3
を変化できる。より、具体的には、部分容量の運転時間
(t 2、t3)を、圧縮機(2)の停止時間(t1)経過
時点における車両エンジン(11)の加速状態が高加速
状態である程長くすることができ、これにより、高加速
状態では、部分容量の運転による動力低減状態の継続時
間を長くして、車両エンジン11の加速性を一層向上で
きる。
【0014】請求項4に記載の発明では、部分容量運転
手段(S150〜S180〜)は、圧縮機(2)の部分
容量の運転を所定時間(t2、t3)行うようになってお
り、部分容量の運転時間(t2、t3)を圧縮機(2)の
停止時間(t1)より長くしたことを特徴としている。
【0015】このように、圧縮機(2)の停止時間(t
1)よりも部分容量の運転時間(t2、t3)の方を長く
することにより、加速開始直後の動力低減効果を最大限
に高める時間を最小限の短時間とし、その後は圧縮機動
力の低減効果を持続させながら、冷房性能をスムースに
回復できる。
【0016】請求項5に記載の発明のように、部分容量
運転手段として、容量可変機構(15)を小容量(A)
の状態に設定して圧縮機(2)を小容量(A)で運転す
る小容量運転手段(S150、S160)と、圧縮機
(2)の小容量運転後に、容量可変機構(15)を中容
量(B)の状態に設定して圧縮機(2)を中容量(B)
で運転する中容量運転手段(S170、S180)とを
備えるようにしてもよい。
【0017】これによると、圧縮機停止状態から小容量
(A)の運転および中容量(B)の運転を経て100%
容量の運転に移行させることができ、容量切替によるシ
ョックを一層低減できる。
【0018】請求項6に記載の発明のように、小容量運
転手段(S150、S160)により圧縮機(2)の小
容量運転を所定時間(t2 )行うとともに、中容量運転
手段(S170、S180)により圧縮機(2)の中容
量運転を所定時間(t3 )行うようにし、圧縮機(2)
の停止時間(t1)と、圧縮機(2)の小容量運転時間
(t2)と、圧縮機(2)の中容量運転時間(t3)と
を、t1 <t2 <t3 の関係に設定してもよい。
【0019】このように、圧縮機(2)の停止時間(t
1)よりも、小容量Aの運転時間(t2)と中容量Bの運
転時間(t3)を順次長くすることにより、加速開始直
後の動力低減効果を最大限に高める時間を最小限の短時
間とし、その後は圧縮機動力の低減効果を持続させなが
ら、冷房性能をきめ細かくスムースに回復できる。
【0020】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のであって、本発明における、判定手段、圧縮機停止手
段、部分容量運転手段、100%容量運転手段、小容量
運転手段および中容量運転手段は、具体的には、マイク
ロコンピュータにより実行される図2の各制御ステップ
で構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す実施形態に
ついて説明する。
【0022】図1は本発明の一実施形態の全体構成図
で、冷凍サイクル1には冷媒を吸入、圧縮、吐出する圧
縮機2が備えられている。この圧縮機2から吐出された
高温、高圧の過熱ガス冷媒は凝縮器3に流入し、ここ
で、図示しない冷却ファンより送風される外気と熱交換
して冷媒は冷却されて凝縮する。
【0023】この凝縮器3で凝縮した冷媒は次に受液器
4に流入し、受液器4の内部で冷媒の気液が分離され、
冷凍サイクル1内の余剰冷媒(液冷媒)が受液器4内に
蓄えられる。この受液器4からの液冷媒は膨張弁(減圧
手段)5により低圧に減圧され、気液2相状態となる。
この膨張弁5からの低圧冷媒は蒸発器6に流入する。こ
の蒸発器6は車両用空調装置の空調ダクト(空調ケー
ス)7内に設置され、蒸発器6に流入した低圧冷媒は空
調ダクト7内の空気から吸熱して蒸発する。
【0024】膨張弁5は蒸発器6の出口冷媒の温度を感
知する感温筒5aを有する温度式膨張弁であり、蒸発器
6の出口冷媒の過熱度を所定値に維持するように弁開度
(冷媒流量)を調整する。上記したサイクル構成部品
(1〜6)の間はそれぞれ冷媒配管8によって結合さ
れ、閉回路を構成している。また、圧縮機2は電磁クラ
ッチ(クラッチ手段)9、ベルト10等を介して車両走
行用エンジン11により駆動される。
【0025】空調ダクト7の上流側には送風機12が備
えられており、周知の内外気切替箱(図示せず)から吸
入された車室内の空気(内気)または車室外の空気(外
気)は送風機12により空調ダクト7内を送風される。
この送風空気は蒸発器6を通過して冷却された後に、図
示しない温水式ヒータコア(加熱手段)部で加熱量が調
節されて温度調節される。この温度調節された空気が空
調ダクト7の空気下流端に設けられたフェイス吹出口、
フット吹出口、およびデフロスタ吹出口のうち、いずれ
か1つまたは複数の吹出口から車室内へ吹き出す。
【0026】また、空調ダクト7内のうち、蒸発器6の
空気吹出直後の部位には、蒸発器6を通過した直後の吹
出空気温度を検出する蒸発器吹出温度センサ13が設け
られている。
【0027】ところで、上記した圧縮機2の電磁クラッ
チ9は電子制御装置(以下ECUという)14に接続さ
れており、そして、ECU14からの制御信号に基づい
て電磁クラッチ9が通電されると、電磁クラッチ9が接
続状態になって、圧縮機2に車両エンジン11の動力が
伝達されて、圧縮機2が運転状態となる。これに反し、
電磁クラッチ9の通電が遮断されると、電磁クラッチ9
が遮断状態になって、圧縮機2が停止する。
【0028】また、圧縮機2には外部からの制御信号に
より電気的に制御される容量可変機構15が備えられて
いる。この容量可変機構15は圧縮機2の吐出容量を変
更するものであって、本例では、容量可変機構15とし
て圧縮機2の吐出容量を小容量A(例えば、30%容
量)、中容量B(例えば、60%容量)、100%容量
の3段階にステップ的に切り替える機構を用いている。
【0029】なお、容量可変機構15の具体例は従来種
々なものが知られており、例えば、スクロール型圧縮機
において、スクロール作動室の圧縮行程途中の部位を吸
入側にバイパスさせるバイパス開口と、このバイパス開
口を電気的に開閉制御する制御弁とを設け、バイパス開
口の開閉によりスクロール作動室の吸入容積を可変する
機構等を本実施形態の容量可変機構15として使用でき
る。
【0030】ここで、本実施形態では、3段階の容量切
替を行うので、スクロール作動室の吸入容積を可変する
異なる部位に、小容量用および中容量用の2つのバイパ
ス開口を設け、この2つのバイパス開口をそれぞれ小容
量用および中容量用の制御弁により独立に開閉する。こ
の容量可変機構15の2つの制御弁をECU14からの
制御信号に基づいて開閉することにより、3段階の容量
切替を行うことができる。
【0031】次に、本実施形態の制御系を前述の図1に
基づいて説明すると、ECU(電子制御装置)14は図
示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイ
クロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるもの
であって、ECU14の入力端子には、前述の蒸発器吹
出温度センサ13の他に、空調制御に必要な情報を検出
する各種のセンサ16が接続される。
【0032】このセンサ16は、具体的には、車室内温
度(内気温度)の検出手段である内気センサ、車室外温
度(外気温度)の検出手段である外気センサ、車室内に
入射する日射量の検出手段である日射センサ、温水式ヒ
ータコアの温水温度の検出手段である水温センサ等であ
る。さらに、車両エンジン11の加速状態(高負荷状
態)の検出手段として、本例では、車両エンジン11の
スロットル開度に応じた信号を発生するスロットルセン
サ17がECU14の入力端子に接続される。
【0033】また、ECU14の入力端子には、車室内
の計器盤周辺に設置され、乗員により操作される空調操
作パネル18の各種操作部材が接続される。この空調操
作パネル18の操作部材としては、空調の自動制御を設
定するオートスイッチ、車室内の設定温度を設定するた
めの温度設定部材、風量切替部材、内外気切替部材、吹
出モード切替部材、圧縮機2の作動オンオフ用のエアコ
ンスイッチ等が設けられる。
【0034】次に、本実施形態の作動を図2、図3に基
づいて説明する。図2は、ECU14のマイクロコンピ
ュータにより実行される制御処理を示すフローチャート
であって、まず、車両エンジン11のイグニッションス
イッチがオンされ、かつ空調操作パネル18のオートス
イッチがオンされると、図2の制御ルーチンが起動され
る。
【0035】そして、ステップS100にて上記各セン
サ13、16、17の各検出値を読み込むとともに、空
調操作パネル18の各種操作部材からの操作信号を読み
込む。次に、ステップS110にて車両エンジン11が
加速状態にあるか判定する。この判定は、具体的には、
スロットルセンサ17の検出値に基づいて行い、車両エ
ンジン11のスロットル開度が図3(b)に示す第1判
定値a以上に増加すると加速状態であると判定する。
【0036】車両エンジン11が加速状態にあるときは
ステップS120に進み、電磁クラッチ9の通電をオフ
して電磁クラッチ9を遮断することにより、圧縮機2を
停止する。そして、この圧縮機2の停止時間tはステッ
プS130により所定時間t 1 の間、継続される。
【0037】ここで、車両加速時において乗員が車両の
加速性を感じる最大加速度の発生時間は前述したよう
に、加速開始直後の1秒以内の短時間であるから、所定
時間t 1 もこれに対応して1秒以内に設定しておく。こ
れにより、加速開始直後の最大加速度の発生期間だけ、
圧縮機2を完全に車両エンジン11から切り離して、車
両エンジン11の圧縮機駆動動力を零にし、車両の加速
性を速やかに立ち上げることができる。
【0038】圧縮機2の停止時間tが所定時間t1を越
えると、ステップS140に進み、上記時間t1経過時
点における車両エンジン11の加速状態、すなわち、こ
のt1 経過時点でのスロットル開度(第2判定値)bに
基づいて部分容量の運転時間t2 、t3 を算出する。
【0039】ここで、運転時間t2は図3(c)に示す
ように小容量Aの運転時間であり、また、運転時間t3
は中容量Bの運転時間である。この運転時間t2 、t3
は図4(a)に示すようにスロットル開度の関数として
決定されるものであって、t 1 経過時点でのスロットル
開度bが増加するのに比例して、t2 、t3 が長くなる
ように決定する。
【0040】また、上記時間t1 、t2 、t3 相互の大
小関係は、t1 <t2 <t3 の関係に設定する。すなわ
ち、車両エンジン11の加速状態において、圧縮機2の
停止時間t1 、小容量Aの運転時間t2 、中容量Bの運
転時間t3 の順に長くしている。
【0041】次に、ステップS150に進むと、圧縮機
2を小容量Aの運転状態に復帰させる。すなわち、電磁
クラッチ9に通電して電磁クラッチ9を接続状態にする
とともに、容量可変機構15の小容量用制御弁を開弁状
態にして、圧縮機2を小容量Aの運転状態にする。この
小容量運転の時間tは、ステップS160によりt2
間の間継続される。
【0042】そして、t2時間が経過すると、ステップ
S170に進み、圧縮機2を中容量Bの運転状態に復帰
させる。すなわち、電磁クラッチ9の接続状態を維持す
るとともに、容量可変機構15の中容量用制御弁を開弁
状態にして、圧縮機2を中容量Bの運転状態にする。こ
の中容量運転の時間tは、ステップS180によりt 3
時間の間継続される。
【0043】そして、t3時間が経過すると、ステップ
S190に進み、圧縮機2を100%容量運転の状態に
復帰させる。すなわち、電磁クラッチ9の接続状態を維
持するとともに、容量可変機構15の小容量用および中
容量用制御弁をともに閉弁状態にして、圧縮機2を10
0%容量の運転状態にする。その後、ステップS110
にて再度、加速状態の判定を繰り返す。
【0044】ところで、図3(e)は従来装置による加
速時の圧縮機制御の例を示すもので、圧縮機の100%
容量の運転を加速時には所定時間t0停止するのである
が、その際、圧縮機の運転停止時間t0は通常、加速性
向上に必要な時間に決定している。そのため、圧縮機の
運転停止に伴って蒸発器6の冷却作用も停止され、蒸発
器吹出温度(車室内への吹出温度)が図3(d)の破線
cのように上昇して、乗員の冷房感を阻害するという問
題が生じる。
【0045】これに対し、本実施形態によると、車両の
加速開始直後における最大加速度の発生期間に対応する
所定時間t1(例えば、発進加速時は約1秒以内)だ
け、圧縮機2を完全に車両エンジン11から切り離し
て、圧縮機2の停止時間を最小限の短時間t1にしてい
る。
【0046】そして、冷凍サイクル内を冷媒が少しでも
循環しておれば、蒸発器6の吹出温度(蒸発器冷却温
度)の上昇を抑えることができるという点に着目して、
本実施形態では、時間t1の経過後は、小容量Aにて圧
縮機2を運転状態に復帰させ、その後に、圧縮機2を中
容量Bの運転状態に復帰させ、最後に、100%容量の
運転状態に復帰させる。
【0047】このように、圧縮機2の停止後に、直ち
に、100%容量の運転状態に復帰させずに、部分容量
(小容量A→中容量B)の運転状態を経由して100%
容量の運転状態に復帰させるから、部分容量(小容量A
→中容量B)の運転により圧縮機駆動動力の低減状態を
継続して、時間t1の経過後も車両の加速性向上の効果
を継続できる。
【0048】しかも、部分容量(小容量A→中容量B)
の運転によりサイクル内の循環冷媒流量をある程度確保
できるので、蒸発器6の吹出温度の上昇を図3(d)の
実線dのように僅少に抑えることができる。以上によ
り、車両エンジン11の加速性向上と冷凍サイクルの冷
房性能の確保との両立を良好に達成できる。更に、圧縮
機停止状態(0%容量)から100%容量への直接切替
によるショックの発生も防止できる。
【0049】また、本実施形態では、運転復帰時間は図
4(a)に示すように小容量Aの運転時間t2および中
容量Bの運転時間t3をそれぞれ、圧縮機停止時間t1
経過時点でのスロットル開度bの増加に比例して長くし
ているから、t1の経過時点での加速状態が高加速状態
である程、部分容量(小容量A→中容量B)の運転によ
る動力低減状態の継続時間を長くして、車両エンジン1
1の加速性を一層向上できる。
【0050】また、車両加速時において乗員が車両の加
速性を感じる最大加速度の発生時間は前述のごとく加速
開始直後の約1秒以内の短時間であるから、時間t1
2、t3 相互の大小関係を、t1 <t2 <t3 の関係
に設定して、圧縮機2の停止時間t1 、小容量Aの運転
時間t2 、中容量Bの運転時間t3 の順に長くすること
により、加速開始直後の動力低減効果を最大限に高め、
その後は時間t2 、時間t3 を順次長くして、圧縮機動
力の低減効果を持続させながら、冷房性能を回復でき
る。
【0051】なお、車両の加速時を除く定常走行時に
は、センサ13により検出される実際の蒸発器吹出温度
が目標蒸発器吹出温度となるように、圧縮機2の停止
(0%容量)、小容量A、中容量Bおよび100%容量
の切替制御が行われる。この切替制御により蒸発器6の
フロスト防止、あるいは春秋の中間シーズンにおける省
動力制御を行うことができる。
【0052】(他の実施形態) 小容量Aの運転時間t2 、中容量Bの運転時間t3
図4(a)の例では時間t1の経過時点でのスロットル
開度bの増加に比例して連続的に長くしているが、本発
明はこれに限定されるものではない。例えば、図4
(b)に示すように、t2 、t3を時間t1の経過時点で
のスロットル開度bの増加に対して段階的に増加する特
性にしてもよい。また、図4(c)に示すように、
2 、t3をスロットル開度bの変化にかかわらず、予
め設定した一定値にしてもよい。
【0053】要は、t1 <t2 <t3 の関係を維持すれ
ばよく、t2 、t3 の算出方法は種々変形可能である。
図4(a)の例に比して、図4(b)、(C)の例では
2、t3 の算出方法を簡素化でき、ECU14のマイ
クロコンピュータによる制御コストを低減できる。
【0054】上記の一実施形態では、車両エンジン1
1の加速状態を車両エンジン11のスロットル開度に基
づいて判定しているが、車両エンジン11のスロットル
バルブを操作するアクセルペダル操作機構の操作量(ペ
ダル踏み込み量)に基づいて車両エンジン11の加速状
態を判定してもよいことはもちろんである。
【0055】また、車両エンジン11の回転数は図3
(a)に示すように車両エンジン11のスロットル開度
と相関関係があるから、車両エンジン11の回転数や圧
縮機2の回転数に基づいて車両エンジン11の加速状態
を判定してもよい。
【0056】上記の一実施形態では、圧縮機2の部分
容量を小容量Aと中容量Bの2段階に切替えているが、
圧縮機2の部分容量として適宜の割合で1段階のみ設定
してもよい。また、逆に、圧縮機2の部分容量を3段階
以上に切替えるようにしてもよい。また、圧縮機2の容
量可変機構15として、容量をステップ的に可変するも
のに限らず、容量を連続的に可変するものも使用するこ
とができる。また、圧縮機2として、スクロール型以外
に、ベーン型、斜板型等も使用可能である。
【0057】本発明は、車両空調用冷凍サイクル装置
に限らず、冷凍車における冷凍、冷蔵用の冷凍サイクル
装置等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両空調用冷凍サイ
クル装置の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態の制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図3】本発明の一実施形態および従来装置の作動説明
図である。
【図4】本発明における部分容量運転時間の算出方法の
説明図である。
【符号の説明】
2…圧縮機、6…蒸発器、9…電磁クラッチ(クラッチ
手段)、11…車両エンジン、15…容量可変機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 康司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 ▲土▼方 康種 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 小林 修 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内への送風空気を冷却する蒸発器
    (6)と、 車両エンジン(11)により駆動されて、前記蒸発器
    (6)で蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、 前記車両エンジン(11)と前記圧縮機(2)との間に
    配置され、前記圧縮機(2)の運転を断続するクラッチ
    手段(9)と、 前記圧縮機(2)の容量を外部からの制御信号により可
    変する容量可変機構(15)とを備える車両用冷凍サイ
    クル装置において、 前記車両エンジン(11)の加速状態を判定する判定手
    段(S110)と、 前記判定手段(S110)により前記車両エンジン(1
    1)の加速状態が判定されると、前記クラッチ手段
    (9)を遮断して前記圧縮機(2)を所定時間(t 1
    停止する圧縮機停止手段(S120)と、 前記所定時間(t1)経過後に、前記容量可変機構(1
    5)を部分容量の状態に設定して前記圧縮機(2)を部
    分容量で運転する部分容量運転手段(S150〜S18
    0)とを備えることを特徴とする車両用冷凍サイクル装
    置。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機(2)を部分容量で運転した
    後に、前記圧縮機(2)を100%容量で運転する10
    0%容量運転手段(S190)を備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記部分容量運転手段(S150〜S1
    80〜)は、前記圧縮機(2)の部分容量の運転を所定
    時間(t2、t3)行うようになっており、 前記部分容量の運転時間(t2、t3)を、前記圧縮機
    (2)の停止時間(t1)経過時点における前記車両エ
    ンジン(11)の加速状態に基づいて算出することを特
    徴とする請求項1または2に記載の車両用冷凍サイクル
    装置。
  4. 【請求項4】 前記部分容量運転手段(S150〜S1
    80〜)は、前記圧縮機(2)の部分容量の運転を所定
    時間(t2、t3)行うようになっており、 前記部分容量の運転時間(t2、t3)を、前記圧縮機
    (2)の停止時間(t1)より長くしたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記部分容量運転手段として、前記容量
    可変機構(15)を小容量(A)の状態に設定して前記
    圧縮機(2)を小容量(A)で運転する小容量運転手段
    (S150、S160)と、 前記圧縮機(2)の小容量運転後に、前記容量可変機構
    (15)を中容量(B)の状態に設定して前記圧縮機
    (2)を中容量(B)で運転する中容量運転手段(S1
    70、S180)とを備えることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装
    置。
  6. 【請求項6】 前記小容量運転手段(S150、S16
    0)により前記圧縮機(2)の小容量運転を所定時間
    (t2 )行うとともに、 前記中容量運転手段(S170、S180)により前記
    圧縮機(2)の中容量運転を所定時間(t3 )行うよう
    にし、 前記圧縮機(2)の停止時間(t1)と、前記圧縮機
    (2)の小容量運転時間(t2)と、前記圧縮機(2)
    の中容量運転時間(t3)とを、 t1 <t2 <t3 の関係に設定したことを特徴とする請
    求項5に記載の車両用冷凍サイクル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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