WO2006064624A1

WO2006064624A1 - 加熱調理器

Info

Publication number: WO2006064624A1
Application number: PCT/JP2005/020923
Authority: WO
Inventors: Chika Mae; Hiroshi Tominaga; Shinji Kondo
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2004-12-17
Filing date: 2005-11-15
Publication date: 2006-06-22
Also published as: JP2006172977A; JP4839612B2

Abstract

　報知音生成部から出力される報知音の音量を、機器の状況あるいは周辺の状況に応じて、自動的に変更することを可能とすることで、案内音や報知音を認識しやすくした加熱調理器であって、加熱部と、制御部と、報知音生成部と、音量変更部と、状況取得部と、を備え、加熱部は、被加熱物を加熱し、制御部は、加熱部への通電を制御し、報知音生成部は、制御部からの信号により報知音を生成し、音量変更部は、報知音生成部により出力される報知音信号の音量を、制御部からの信号に基づき調節し、状況取得部は、機器の状況あるいは周辺の状況を取得し、音量変更部が、状況取得部で取得した状況に応じて、報知音生成部より出力する報知音の音量を変更するようにしている。

Description

明細書

加熱調理器

技術分野

[0001] 本発明は、家庭用や業務用のキッチン等に用いられる加熱調理器に関する。

背景技術

[0002] 従来のこの種の加熱調理器として、誘導加熱調理器がある。図 9は、従来の加熱調理器としての誘導加熱調理器の構成図である。図 9において、トッププレート 139の上に鍋 140が載置される。カロ熱コイル 141は、トッププレート 139の下部に配置され、高周波磁界を発生することにより、鍋 140を誘導加熱する。温度検出器 142は、トツププレート 139の下部温度を検出し、入力制御部 145に出力する。使用者が、スイツチ部 143を操作して調理の設定を入力し、その結果は入力制御部 145に出力される

[0003] 制御回路 144は、加熱コイル 141を制御すると共に、入力判定部 146から出力制御部 148を介した信号入力により、鍋 140が誘導加熱に適正であるかどうか、あるいは、鍋 140の有無を判定して、入力制御部 145に鍋 140の状態信号を出力する。入力制御部 145は、温度検出器 142の温度とスィッチ部 143の設定と制御回路 144の鍋の適正状態とに応じた信号を、入力判定部 146に出力する。入力判定部 146は、入力制御部 145の出力を判定して、出力制御部 148と音声合成部 147と表示部 15 3とに出力する。

[0004] 音声合成部 147は、入力判定部 146の判定信号の出力により、音声データを出力する。出力制御部 148は、入力判定部 146の出力により、制御回路 144に判定信号を出力する。制御回路 144は、判定信号に基づいて加熱コイル 141を制御する。音声合成エルエスアイ（以下、 LSIと記す） 149は、音声合成部 147から音声データを入力して、音声信号を出力する。発振子 150は、音声合成 LSI149のクロックを作る。アンプ 151は、音声合成 LSI 149から出力される音声信号を増幅する。

[0005] スピーカ 152は、アンプ 151からの信号を音声に変換して出力する。表示部 153は、入力判定部 146の出力により、 LEDを点灯させて表示する。スィッチ部 143が操作された場合や、鍋 140が適正でない場合、温度検出器 142が危険温度を検知した場合などの状態を、入力判定部 146の出力信号に基づいて、音声合成部 149より音声データを出力すると共に、表示部 153の LEDを点灯させるといった方法を取っていた。上記従来の構成は、例えば、実開平 1— 130296号に開示されている。

[0006] また、従来の別の構成は、音声報知部によって音声を出力する際に、加熱部の出力や冷却ファンの出力を制限することで、許容電流の小さい制御電源を用いた加熱調理器を実現していた。この構成は、例えば、特開平 10— 69972号ゃ特開 2000— 30837号【こ開示されて!、る。

[0007] しかしながら、前記従来の構成では、冷却ファンの風切り音、振動音、燃焼音、調理物の炒め音、レンジフードの風切り音等の機器力発生する騒音が大きくなる加熱出力時や、冷却ファンの駆動時には、各種報知音や操作説明などの音声報知が聞き取りにくぐ騒音が大きい場合にも聞き取りやすい音量にすると、加熱部や冷却ファンが動作していない場合には、耳障りとなり得、使用者にとって煩わしく感じられる場合もあり得る。

発明の開示

[0008] 本発明は、報知音生成部から出力される報知音の音量を、機器の状況あるいは周辺の状況に応じて、自動的に変更することを可能とすることで、案内音や報知音を認識しゃすくし、使い勝手を向上させた加熱調理器を提供する。

[0009] 本発明の加熱調理器は、加熱部と、制御部と、報知音生成部と、音量変更部と、状況取得部と、を備える。加熱部は、被加熱物を加熱する。制御部は、加熱部への通電を制御する。報知音生成部は、制御部からの信号により報知音を生成する。音量変更部は、報知音生成部により出力される報知音信号の音量を、制御部からの信号に基づき調節する。状況取得部は、機器の状況あるいは周辺の状況を取得する。そして、音量変更部は、状況取得部が取得した状況に応じて、報知音生成部より出力する報知音の音量を変更するようにしてヽる。

[0010] これにより、状況取得部が取得した状況に応じて、報知音生成部より出力する報知音の音量を適切に調整することができ、例えば、騒音が大きい場合には報知音の音量を上げて、操作説明、自動調理終了報知や、異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、一方、騒音が小さい場合には、報知音の音量を下げて、報知音が煩過ぎるのを防ぐと、つたようなことができる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]図 1は本発明の第 1実施例における加熱調理器の構成図である。

[図 2]図 2は同実施例における加熱調理器の報知音発生の動作を示すフローチヤ一トである。

[図 3]図 3は同実施例における加熱調理器の火力と騒音との関係を示す図である。

[図 4]図 4は本発明の第 2実施例における加熱調理器の構成図である。

[図 5]図 5は同実施例における加熱調理器のファン速度と騒音との関係を示す図である。

[図 6]図 6は本発明の第 3実施例における加熱調理器の構成図である。

[図 7]図 7は同実施例における加熱調理器の動作を示すフローチャートである。

[図 8]図 8は本発明の第 4実施例における加熱調理器の構成図である。

[図 9]図 9は従来の力！]熱調理器の構成図である。

符号の説明

2 鍋 (被加熱物）

3 加熱コイル (加熱部)

6 制御部

8 入力変更部

9 音量変更部

26 冷却ファン

27 ファン速度変更部

28 負荷検知部

38 騒音検知部

39 報知音生成部

発明を実施するための最良の形態

[0013] 本発明の加熱調理器は、加熱部と、制御部と、報知音生成部と、音量変更部と、状況取得部と、を備える。加熱部は、被加熱物を加熱する。制御部は、加熱部への通電を制御する。報知音生成部は、制御部からの信号により報知音を生成する。音量変更部は、報知音生成部により出力される報知音の音量を、制御部力の信号に基づき調節する。状況取得部は、機器の状況あるいは周辺に状況を取得する。

[0014] そして、音量変更部が、状況取得部で取得した状況に応じて、報知音生成部より出力する報知音の音量を変更するようにしている。これにより、取得した状況に応じて報知音の音量を変更することができる。機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぐといったような、使い勝手を向上することができる

[0015] また、本発明の加熱調理器は、制御部が状況取得部であって、取得した状況が加熱部の通電状況であってもよい。これによれば、加熱部の通電状況に応じて変化する、機器力も発生する騒音量に応じて、報知音の音量を変更することができる。これにより、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。

[0016] また、本発明の加熱調理器は、音量変更部が、加熱部の通電時には、常に又は所定の条件下で、非通電時よりも、報知音生成部が出力する報知音の音量を自動的に大きくするようにしてもよい。これによれば、機器力発生する騒音量が大きくなる加熱部の通電時に、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の音量を大きくして、聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。なお、所定の条件下とは、使用者が、出力する報知音の音量を、意図的に小音量に設定しているなどといった場合である。

[0017] また、本発明の加熱調理器は、加熱部への入力を変更する入力変更部をさらに備え、入力変更部により変更される入力を加味して報知音生成部より出力する報知音の音量を変更するようにしてもよい。これによれば、加熱部の入力状況によって多段階に変化する機器から発生する騒音量に応じて、報知音の音量を多段階に変更することができ、機器からの騒音量に応じた最適な音量の報知音を実現することができ、機器の使い勝手を向上することができる。

[0018] また、本発明の加熱調理器は、加熱部を複数備え、音量変更部が、複数ある加熱部のうち通電して、る加熱部の個数に応じて、報知音生成部より出力する報知音の音量を、変更するようにしてもよい。これによれば、加熱部の通電個数に応じて変化する、機器力も発生する騒音量に応じて、報知音の音量を変更することができるので、機器力もの騒音量に応じた最適な音量の報知音を実現することができ、機器の使い勝手を向上することができる。

[0019] また、本発明の加熱調理器は、加熱部を冷却する冷却ファンをさらに備え、制御部が冷却ファンへの通電を制御し、制御部が状況取得部であって、取得した状況が冷却ファンの動作状況であるようにしてもよい。これによれば、冷却ファンの動作状況によって変化する、機器力発生する騒音量に応じて、報知音の音量を変更することができるので、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。

[0020] また、本発明の加熱調理器は、音量変更部が、冷却ファンの動作時には、常に又は所定の条件下で、非動作時よりも、報知音生成部が出力する報知音の音量を自動的に大きくするようにしてもよい。これによれば、機器から発生する騒音量が大きくなる冷却ファンの動作時に、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。なお、ここで、所定の条件下とは、使用者が、発生する報知音の音量を、意図的に小音量に設定しているなどといった場合である。

[0021] また、本発明の加熱調理器は、ファン速度変更部をさらに備え、ファン速度変更部により変更される冷却ファンの風量を加味して、報知音生成部より出力する報知音の音量を、変更するようにしてもよい。これによれば、冷却ファンの風量によって多段階に変化する、機器から発生する騒音量に応じて、報知音の音量を多段階に変更することができるので、機器力の騒音量に応じた最適な音量の報知音を実現することができ、機器の使い勝手を向上することができる。

[0022] また、本発明の加熱調理器は、被加熱物の状態を検知する負荷検知部をさらに備え、負荷検知部が状況取得部であって、取得した状況が、負荷検知部の検知状況であるよう〖こしてもよい。これによれば、被加熱物の状態を検知することによって、機器力も発生する騒音が大きくなる沸騰時や炒め物調理時には、報知音の音量を大きくできるので、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。

[0023] また、本発明の加熱調理器は、加熱部を冷却する冷却ファンと、機器の周囲で発生している騒音量を検知する騒音検知部と、をさらに備え、制御部が冷却ファンへの通電を制御し、騒音検知部が状況取得部であって、取得した状況力騒音検知部により検知された騒音量の状況であってもよい。これによれば、機器から発生される騒音が大き!、際の機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、使い勝手を向上することができる。

[0024] さらに、本発明の加熱調理器は、加熱部が、高周波磁界誘導により加熱する誘導加熱型であってもよい。これによれば、炎がでないことから安全性を特徴とする誘導加熱調理器において、報知音等の効果的な音量の変更により、安全性を更に向上させることができる。

[0025] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。

[0026] (第 1実施例）

図 1は、本発明の第 1実施例における加熱調理器の構成図である。図 2は、同実施例における加熱調理器の報知音発生の動作を示すフローチャートである。図 3は、同実施例における加熱調理器の火力と騒音との関係を示す図である。

[0027] 図 1において、トッププレート 1の上に、被加熱物である鍋 2が載置される。加熱部である加熱コイル 3は、トッププレート 1の下部に配置され、高周波磁界を発生することにより、鍋 2を誘導加熱する。温度検出器 4は、トッププレート 1の下部温度を検出する。スィッチ部 5により、使用者は、多段階の火力設定を入力する。スィッチ部 5により設定された火力設定値は、制御部 6に入力される。制御部 6は、入力変更部 8を介して、加熱コイル 3の出力を多段階に制御する。報知音生成部 39は、報知データ生成部 7と、音声合成 LSIと、発振子 11とを備える。

[0028] 報知データ生成部 7は、制御部 6からの命令に応じた報知データを出力する。音量変更部 9は、状況取得部でもある制御部 6からの信号に基づき、報知データ生成部 7 力も出力される報知データに対応する音量データを変更する。音声合成 LSI10は、報知データ生成部 7から出力された報知データを入力して、報知音信号を出力する。発振子 11は、音声合成 LSI10のクロック信号を作る。アンプ 12は、報知音信号を増幅する。スピーカ 13は、アンプ 12からの信号を変換し、報知音を出力する。本実施例における制御部 6、報知データ生成部 7、入力変更部 8、音量変更部 9は、マイクロコンピュータで構成される。

[0029] 以下、上記構成による加熱調理器の動作を、図 1と図 2を用いて説明する。

[0030] 電源スィッチ（図示せず）が投入されると、報知音発生プログラム力 Sスタートし、制御部 6は、スィッチ入力処理として、スィッチ部 5の設定状態に応じた信号を送出する（S 15)。制御部 6は、温度入力処理として、温度検出器 4により計測された温度に応じた信号を受信する（S 16)。制御部 6は、 S15でスィッチ部 5の信号が入力されている力のスィッチ入力判定を行う（S17)。スィッチ入力判定で、入力ありの場合は、騒音量の推定を行う（S 18)。

[0031] ここで、本実施例における加熱調理器の騒音量の推定方法を、図 3を用いて説明する。図 3に示すように、騒音量は、入力変更部 8からの変更指令により、加熱部である加熱コイル 3への通電状態に対する火力に応じて変化し、火力が大きくなればなるほど騒音量は大きくなることが、あら力じめ実験的に得られる。これにより、例えば、火力の設定力であれば、騒音量は 20dBと推定することができる。

[0032] 次に、スィッチ入力段階での報知音処理を行い、選択されたスィッチ部 5の設定状態に応じた信号を報知音生成部 39で報知データ力も報知音に変換して出力する（S 19)。例えば、スィッチ部 5の設定を自動湯沸力しとした場合、「自動湯沸力を開始します。スタートキーを押して下さい」というような報知音が出力される。このとき、出力される報知音の音量は、制御部 6が推定した騒音量 20dBに応じて、音量変更部 9に設定された、例えば 50dBといった音量である。

[0033] 次に、 S 16の温度検出器 4力も入力した温度力予め定められた範囲の所定温度であるかどうかの危険温度判定を行う（S20)。また、 S17にて、スィッチ入力判定が入力なしの場合は、 S18、 S19を通らず、 S20に移行する。そして、危険温度と判定した場合 (S20の YES)は、制御部 6は騒音量の推定を行う（S18)。危険温度における報知音処理を実行する。図 3により、例えば火力が 1であれば、騒音量は 5dBと推定できる。 S16で入力された温度が、例えば、摂氏 220度（以下、図面を含め、「摂氏」の記載を省略する。 )であれば危険温度における報知音処理を行う。 [0034] ここでは、所定温度以上であるという信号を、報知データ生成部 7で報知データに変換して出力する。例えば、「空焼きです。加熱を停止します。」というような報知音が出力される。このとき、出力される報知音の音量は、制御部 6から音量変更部 9に S1 8により推定された騒音量に応じて設定された例えば 50dBの音量である。その後、制御部 6は、加熱コイル 3への出力を停止させる（S23)。

[0035] 一方、 S20の危険温度判定で、入力された温度が所定温度以下であると判定した場合 (S20の NO)には、制御部 6により、加熱調理器が運転中で有るか否なのかの運転判定を行う（S21)。運転していないという判定の場合 (S21の NO)には、騒音量の推定を行った (S18)後、動作終了段階での報知音処理を実行する。図 3により、例えば、火力が 6であれば、騒音量は 30dBと推定される。

[0036] S21によって選択された運転停止信号を、報知音生成部 39で報知データから報知音に変換して出力する。例えば、「加熱が終了しました。」と報知音が出力される（S2 5)。このとき出力される報知音の音量は、制御部 6から音量変更部 9に、 S18で推定された騒音量 30dBに応じて、設定された例えば 80dBの音量である。その後、制御部 6は加熱コイル 3の出力を停止させる（S23)。また、 S21の運転判定で、制御部 6 にスィッチ部 5から運転信号が入力されている場合 (S21の YES)には、制御部 6は加熱コイル 3の出力を続行させ、 S 15に戻る。

[0037] 以上のように、本実施例の加熱調理器においては、スィッチ入力段階での報知音、危険温度における報知音や動作終了段階での報知音などの報知音の音量は、加熱部の火力設定の入力より推定される騒音量に応じて自動的に調節される。これにより、機器力もの騒音に埋もれて報知音が聞きづらくなる加熱状況でのスィッチ操作に関する音声ガイドや、自動調理やタイマー調理中といった終了報知音、調理中の警告報知音などの聞き逃しを防止できる。一方、騒音があまり発生していない状態での、音声報知の過剰な音量による煩わしさを防止することができ、機器の使い勝手が向上する。

[0038] 本発明の加熱調理器は、機器力の報知を確実に使用者に伝達し、音声報知による利便性及び安全性の効果をさらに向上させ、使い勝手を向上させることができる。また、炎がでな!/ヽことから安全性を特徴とする誘導加熱調理器に本発明を適用することにより、家庭内で安全性の高い、かつ使いやすい誘導加熱調理器を提供できるものである。また、本発明は、本実施例の加熱コイル 3にかえて、ラジェントヒータゃガス熱源などの加熱部を用いた場合も同様の効果がある。

[0039] また、本実施例の加熱部 (加熱コイル） 3は一つであるが、本発明は、誘導加熱部、ラジェントヒータやガス熱源などといった加熱部を、複数備えた多口加熱調理器において、複数の加熱部の総入力火力に応じて騒音量を推定する場合や、複数の加熱部のうち、通電している加熱部の個数に応じて騒音量を推定する場合も同様の効果がある。

[0040] また、本実施例にお!、ては、温度検出器 4を備えて、危険温度を検知した場合に、危険温度における報知音処理を行う場合の音量の変更で説明したが、本発明は、例えば、ガラス製の鍋、径の小さい鍋といった誘導加熱に不適切な鍋 2を、商用電源からの入力電流、加熱コイル 3電流、制御部 6のスイッチング素子に印加される電圧等の電気的特性の差異により検知する鍋検知部を備えて、不適切な鍋の使用を検知した場合の報知音処理における音量の変更であってもよい。あるいは、トッププレート 1 の汚れを、トッププレート 1上方からの赤外線の入力量の差異で検知する汚れ検知部を備えて、汚れを検知した場合の報知音処理における音量の変更であってもよヽ

[0041] (第 2実施例）

図 4は、本発明の第 2実施例における加熱調理器の構成図である。図 4において、図 1と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。本実施例では、冷却フアン 26及びファン速度変更部 27を設けている。図 5は、同実施例における加熱調理器のファン速度と騒音との関係を示す図である。冷却ファン 26は、加熱コイル 3など力も構成された加熱部を冷却するためのもので、制御部 6からの信号に基づき、ファン速度変更部 27により、ファン速度（以下、ファンの回転数とも記す)を変更し、その冷却性能は変更することができる。

[0042] 以上のように構成された加熱調理器について、図 4と図 2とを用いてその動作を説明する。電源スィッチ（図示せず)が投入されると、報知音発生プログラム力スタートし、 S15〜S17と、第 1実施例と同様の処理を進めていく。そして、このスィッチ入力判定で入力ありの場合は、騒音量の推定を行う（S18)。本実施例における加熱調理器の騒音量の推定方法を、図 5を用いて説明する。制御部 6が冷却ファン 26への通電量を制御し、その通電量によって冷却ファン 26の速度が変化する。

[0043] 制御部 6が状況取得部であって、図 5に示すように、騒音量は、冷却ファンの動作状況である速度に応じて変化し、速度が速くなればなるほど騒音量は大きくなること力あら力じめ実験的に得られる。これにより、冷却ファン 26への通電量を設定して、冷却ファン 26の速度が 2000rpmであれば、騒音量は 30dBと推定することができる

[0044] 次に、第 1実施例と同様に、スィッチ入力段階での報知音処理を行い、選択されたスィッチ部 5の設定状態に応じた信号を報知音生成部 39で報知音データから報知音に変換して出力する（S19)。このとき、出力される報知音の音量は、制御部 6が推定した騒音量 30dBに応じて、音量変更部 9に設定された、例えば 60dBといった音量である。

[0045] 以上のように、本実施例においては、スィッチ入力段階における報知音、危険温度における報知音や動作終了段階における報知音などの報知音の音量は、冷却ファンへの通電値に対応する速度より推定される騒音量に応じて自動的に調節される。これにより、機器からの騒音に埋もれて報知音が聞きづらくなる冷却ファンの動作状況でのスィッチ操作に関する音声ガイドや自動調理やタイマー調理中と、つた終了報知音、調理中の警告報知音などの聞き逃しを防止できる。一方、騒音があまり発生して、な、状態での音声報知の過剰な音量による煩わしさを防止することができ、機器の使い勝手が向上する。

[0046] (第 3実施例）

図 6は、本発明の第 3実施例における加熱調理器の構成図である。図 6において、図 1と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。図 7は、同実施例における加熱調理器の動作を示すフローチャートである。本実施例では、負荷検知部 28 を設けている。負荷検知部 28は、状況取得部であって、温度検出器 4からの入力及び制御部による加熱部への入力情報により被加熱物の状態を検知するものである。

[0047] 以上のように構成された加熱調理器について、図 6と図 7とを用いて、その動作を説明する。電源スィッチ（図示せず)が投入され、加熱を開始すると、負荷検知部 28は、負荷が沸騰中であるか、炒め物調理中であるかの判定を行う。具体的には、まず、一定時間ごとに温度検出器 4によって負荷の温度を検出する（S29)。検出された温度が例えば 160度といった所定温度以上力どうかを判別する（S30)。 160度以上であれば（S30の YES)、現在の設定火力が例えば 1400Wといった所定入力以上であることを判別する（S31)。

[0048] 設定火力が 1400W以上であれば（S31の YES)、加熱調理が炒め物中であると確定する。設定火力が 1400W以下であれば（S31の NO)、 S29へ戻る。一方、 S30にて 160度以下であれば（S30の NO)、現在の設定火力が例えば 700Wといった所定入力以上であるかを判別する（S33)。設定火力が 700W以上であれば（S33の YES )、現在の検出温度と例えば 10秒前といった所定時間前の検出温度との温度差が例えば 1度以下と!/、つた所定値以下であるかを判別する（S34)。

[0049] 10秒前の検出温度との温度差が 1度以下であれば (S34の YES)、検知回数をィンクリメントし (S35)、検知回数が例えば 10回といった所定回数であるかを判別する（ S36)。検出回数が 10回であれば (S36の YES)、沸騰中であると確定する（S37)。 S33で設定火力力 S700W以下の場合 ίま（S33の NO)、 S29に戻る。 S34で 10禾少前の検出温度との温度差が 1度以上の場合も（S34の NO)、 S29に戻る、さらに、 S36 で検知回数が 10回でない場合も（S36の NO)、 S29に戻る。

[0050] 以上のように、負荷検知部 28により、炒め物調理中であることを検知すると、騒音量は例えば 40dBと推定し、調理中の報知音の出力は、推定された騒音量 40dBに応じて設定された例えば 70dBといった音量で実施される。同様に、沸騰中であることを検知すると、騒音量は例えば 35dBと推定し、調理中の報知音の出力は、推定された騒音量 35dBに応じて設定された例えば 65dBといった音量で実施される。

[0051] 以上のように、本実施例においては、スィッチ入力段階での報知音、危険温度における報知音や動作終了段階での報知音などの報知音の音量は、調理物と!、つた負荷の状態より推定される騒音量に応じて自動的に調節される。これにより、機器からの騒音に埋もれて報知音が聞きづらくなる、調理物の沸騰中や炒め調理中といった動作状況での、スィッチ操作に関する音声ガイドや自動調理やタイマー調理中と、つた終了報知音、調理中の警告報知音などの聞き逃しを防止できる。一方、騒音があまり発生していない状態での、音声報知の過剰な音量による煩わしさを防止することができ、機器の使い勝手が向上する。

[0052] また、本実施例において、負荷検知部 28による検知方法を図 7により示した力本発明はこれに限定されず、負荷検知部が、例えば、負荷が沸騰中であることを検知する振動センサであっても、騒音量を推定し、音量を変更することで、同様の効果を得ることができる。また、負荷検知部が、誘導加熱により共振して鍋鳴り音が発生し易い鍋を判別するセンサであっても、騒音量を推定し、音量を変更することで同様の効果を得ることができる。なお、鍋鳴り音が発生し易い鍋を判別するセンサとしては、鍋 2の種類による加熱コイル 3の電流や電圧の変化により、加熱コイル 3を励起するインバータ（図示せず)の特性変化を判別することで実現可能で、これにより鍋鳴り音が発生し易い鍋を判別できる。

[0053] (第 4実施例）

図 8は、本発明の第 4実施例における加熱調理器の構成図である。図 8において、図 4と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。同実施例では、騒音検知部 38を設けている。騒音検知部 38は、状況取得部であって、マイクなど力なり、機器力発生している騒音量を測定し、取得した状況とするものである。

[0054] 以上のように構成された加熱調理器において、図 8を用いて説明する。

[0055] まず、電源スィッチ（図示せず）が投入されると、報知音発生プログラムがスタートし、報知音の発生に備えて騒音量の推定を行う。本実施例における加熱調理器の騒音量の推定は、報知音を発生するスピーカの近傍に配置された騒音検知部 38からの入力により行い、例えば 40dBと検知したとする。ここで、使用者によりスィッチ部 5 に入力があつたとすると、選択されたスィッチ部 5の設定状態に応じた信号を、報知音生成部 39で報知データ力も報知音に変換して出力する。例えば、スィッチ部 5で、自動湯沸力が選択された場合、「自動湯沸力を開始します。スタートキーを押して下さい」というような報知音が出力される。このとき出力される報知音の音量は、検知された騒音量 40dBに応じて、制御部 6から音量変更部 9に設定された例えば 65dB といった音量である。 [0056] 以上のように、本実施例においては、スィッチ入力段階での報知音、危険温度における報知音や動作終了段階での報知音などの報知音の音量は、機器力発生する騒音量に応じて自動的に調節できる。これにより、機器力もの騒音に埋もれて、報知音が聞きづらくなることを防止し、一方、騒音があまり発生していない状態での音声報知の過剰な音量による煩わしさを防止することができ、機器の使い勝手が向上する。

[0057] また、本実施例において、騒音検知部 38は、スピーカ 13の近傍に配置しているが、騒音の発生源と考えられるもの、例えば、冷却ファン 26の近傍や、鍋 2や使用者との距離が近い位置に配置した場合も同様の効果を得ることができる。

産業上の利用可能性

[0058] 以上のように、本発明に力かる加熱調理器は、機器の報知音の音量を、機器の状況あるいは周辺の状況に応じて、自動的に調節することができるので、機器の操作説明や自動調理終了報知や異常報知などの報知音の聞き逃しを防ぎ、一方、騒音があまり発生して、な、状態での音声報知の過剰な音量による煩わしさを防止することができ、家庭用や業務用のキッチン等に用いられる加熱調理器として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 被加熱物を加熱する加熱部と、前記加熱部への通電を制御する制御部と、前記制御部からの信号により報知音を生成する報知音生成部と、前記報知音生成部により出力される報知音の音量を前記制御部からの信号に基づき調節する音量変更部と、機器の状況あるいは周辺の状況を取得する状況取得部と、を備え、前記音量変更部は、前記状況取得部が取得した状況に応じて前記報知音生成部より出力する報知音の音量を変更する加熱調理器。

[2] 前記制御部が前記状況取得部であって、前記取得した状況が前記加熱部の通電状況である請求項 1に記載の加熱調理器。

[3] 前記音量変更部は、前記加熱部の通電時には非通電時よりも、前記報知音生成部が出力する報知音の音量を自動的に大きくする請求項 2に記載の加熱調理器。

[4] 前記加熱部への入力を変更する入力変更部をさらに備え、前記入力変更部により変更される入力を加味して前記報知音生成部より出力する報知音の音量を変更する請求項 2に記載の加熱調理器。

[5] 前記加熱部を複数備え、前記音量変更部は、複数ある前記加熱部のうち通電している加熱部の個数に応じて、前記報知音生成部より出力する報知音の音量を変更する請求項 2に記載の加熱調理器。

[6] 前記加熱部を冷却する冷却ファンをさらに備え、前記制御部が前記冷却ファンへの通電を制御し、前記制御部が前記状況取得部であって、前記取得した状況が前記冷却ファンの動作状況である請求項 1に記載の加熱調理器。

[7] 前記音量変更部は、前記冷却ファンの動作時には非動作時よりも、前記報知音生成部が出力する報知音の音量を自動的に大きくする請求項 6に記載の加熱調理器。

[8] ファン速度変更部をさらに備え、前記ファン速度変更部により変更される前記冷却フアンの風量を加味して前記報知音生成部より出力する報知音の音量を変更する請求項 6に記載の加熱調理器。

[9] 前記被加熱物の状態を検知する負荷検知部をさらに備え、前記負荷検知部が前記状況取得部であって、前記取得した状況が、前記負荷検知部の検知状況である請求項 1に記載の加熱調理器。

[10] 前記加熱部を冷却する冷却ファンと、機器の周囲で発生している騒音量を検知する騒音検知部と、をさらに備え、前記制御部は前記冷却ファンへの通電を制御し、前記騒音検知部が前記状況取得部であって、前記取得した状況が前記騒音検知部により検知された騒音量の状況である請求項 1に記載の加熱調理器。

[11] 前記加熱部は、高周波磁界誘導により加熱する誘導加熱型である請求項 1〜請求項 10の、ずれか一項に記載の加熱調理器。