JPS6217436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は緩衝包装材に関し、被包装物を緩衝
性良好にして且つ簡易に包装できるものを提供し
ようとしている。

従来よりトランジスターラジオ、電卓、マイク
ロカセツトテープレコーダー又はこれに類する形
態をなす商品、産業用資材等の包装については
紙、非発泡樹脂による主箱内に説明書、保護カバ
ーを入れると共に、イヤホン等の小物の収納箱の
ほか、トランジスターラジオ等の主たる被包装物
を発泡シートでくるんだものを非発泡樹脂成形品
によるトレー状の補助箱内に収納し、この補助箱
を主箱内に嵌合して組合せ、外装ケース内に挿入
させるものが多かつたが、非常に包装上面倒で、
しかも外装ケースのほか主箱と補助箱さらには発
泡シートとを要し、コスト高につくほか、緩衝性
の点でも充分ではなかつた。

そこで、この考案においては上記従来の欠点お
よび不便を解消できるような緩衝包装材を提供し
ようとしており、その構成としては、全体が合成
樹脂のシートにて一体に形成されてなり、ベース
片となる片の一方には起立用片を介して容器状の
収納凹部付の主体片を折曲自在に連設してなり、
ベース片となる片の他方には起立用片を介してカ
バー片を折曲自在に連設し、該カバー片にてベー
ス片上面へと折曲した主体片の収納凹部開口上面
を被蔽できるように構成してなることを特徴とし
ている。

次いで、この考案の実施態様について図を参照
しながら以下に例示する。

Ａは全体が合成樹脂の発泡シートにて一体に形
成された細長体形状をなす緩衝包装材である。

１〜４は緩衝包装材Ａの各片を示しており、そ
のうち１はベース片となる片、２，２′はベース
片となる片１の両端に連設形成した起立用片であ
る。

３は一方の起立用片２を介してベース片となる
片１の一方に折曲自在に連設した主体片であつ
て、商品に対する容器状の収納凹部３０付のもの
である。

４は他方の起立用片２′を介してベース片とな
る片１の他方に折曲自在に連設したカバー片であ
つて、ベース片上面へと折曲した主体片の収納凹
部開口上面を被蔽できるようにしている。

図中５〜８は折込部、１０，４０はベース片１
およびカバー片４に膨出形成した補強リブで緩衝
性をより高めている。

なお、カバー片４等に側部を被蔽するための片
９を折込自在な折込部９０を介して形成してやる
こともできる（第６図および第７図参照）。

なお、何れの実施についても緩衝包装材Ａを形
成する合成樹脂のシートとしては、発泡ポリスチ
レンシート等の比較的硬質の発泡シートａと、発
泡ポリエチレンシート、発泡ポリプロピレンシー
トのごときポリオレフイン系発泡シート等による
比較的軟質の発泡シートｃとがEVAをバインダ
ーｂとして介して積層されたものが剛性と柔軟性
とを兼ね備えたものとして好適で、特に主たる被
包装物に対する収納凹部３０側に軟質になるよう
実施するのが好適である。また比較的軟質の発泡
シートｃは比較的硬質の発泡シートａに対して片
面に積層される場合（第８図参照）と、両面に積
層される場合（第９図参照）とがある。

上記のごとき構成を有するこの考案による緩衝
包装材の使用については、第３図および第４図に
示してあり、例えばトランジスターラジオ等の包
装の場合、実施態様に示すシートのうち、先ずベ
ース片となる片１の上にラジオの説明書Ｅ、ラジ
オの保護カバーＦ、およびイヤホンその他小物用
の収納箱Ｇ等の被包装物（概要的に図示）を載
せ、起立用片２を起して上記被包装物を覆うよう
にして主体片３を折曲して被せ、主体片３の収納
凹部３０内に主たる被包装物であるラジオＨ（概
要的に図示）を収納し、さらに他方の起立用片
２′を起してカバー片４を主体片３の上方に折曲
させて被せてやれば、ラジオＨはカバー片４で隠
された状態となり、カバー片４が保護を果すこと
になる。

このような包装状態で紙、合成樹脂による外装
ケースＤ内へ挿入してやれば（第５図参照）、簡
単に包装が完了する。

従つて、この考案によると、全体が合成樹脂の
シートにて一体に形成された緩衝包装材であるか
ら取扱い易く、不使用時にも嵩ばらず輸送保管に
至便であり、包装時にはベース片となる片１の一
方に起立用片２を介し、他方に起立用片２′を介
して容器状の収納凹部３０付の主体片３および主
体片３に対するカバー片４とを折曲自在に連設
し、カバー片にてベース片上面へと折曲した主体
片の収納凹部開口上面を被蔽できるように構成し
ているので、厚みのある種々の被包装物をできる
丈嵩低く包装できることになり、外観上も体裁良
好な包装が可能となる。特にベース片となる片１
上に載せた各被包装物に対しては主体片３がその
上方から被せられてカバーでき、また主体片３の
収納凹部３０内の主たる被包装物に対しては、カ
バー片４が上方から被せられてこれを保護するの
で、何れも極めて緩衝性よく包装されることにな
る。そして実施上、緩衝包装材としてのシートが
比較的硬質の発泡シートと比較的軟質の発泡シー
トとを積層したシートからなる場合には一層のこ
と好都合に実施できる。即ち、比較的硬質の発泡
シートにて剛性と自己支持性にて形状維持を充分
はかりつつ、比較的軟質の発泡シートにて柔軟性
を活かして緩衝効果を高めることができるので、
全体の厚さをできる丈薄く形成しても充分使用で
きるほか、従来の包装に比べ、主箱および補助箱
等が不要となり経済的利点も大きい。

従つて、この考案による緩衝包装材の使用にて
従来にない簡易且つ包装状態の安定した緩衝包装
が実現できることになり、各種の産業資材、商品
の包装の改善に対して大きく貢献できる実用性の
優れたものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであ
り、第１図は平面図、第２図は前面−線の断
面図、第３図および第４図は折曲使用した包装時
の長手側および短手側の各断面図、第５図は外装
ケースへの挿入時の斜視図、第６図は変更例の平
面図、第７図は同上変更例の包装時における断面
図、第８図および第９図は使用シートを例示する
拡大断面図である。 Ａ……緩衝包装材、１……ベース片、２，２′
……起立用片、３……主体片、３０……収納凹
部、４……カバー片、１０，４０……補強リブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 全体が合成樹脂のシートにて一体に形成され
   てなり、ベース片となる片の一方には起立用片
   を介して容器状の収納凹部付の主体片を折曲自
   在に連設してなり、ベース片となる片の他方に
   は起立用片を介してカバー片を折曲自在に連設
   し、該カバー片にてベース片上面へと折曲した
   主体片の収納凹部開口上面を被蔽できるように
   構成してなることを特徴とする緩衝包装材。 ２ ベース片となる片およびカバー片が膨出形成
   された補強リブ付のものからなる上記実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の緩衝包装材。 ３ 合成樹脂のシートが比較的硬質の発泡シート
   と比較的軟質の発泡シートとを積層したシート
   からなる上記実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の緩衝包装材。 ４ 比較的硬質の発泡シートが発泡ポリスチレン
   シートからなり、比較的軟質の発泡シートが発
   泡ポリエチレンシートからなつている上記実用
   新案登録請求の範囲第３項記載の緩衝包装材。