JPS5841176Y2 - 梱包材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテレビジョン、冷蔵庫等の電気製品その他の製
品を梱包するのに使用するものであって、側壁部のみよ
りなる段ボール製の包装用の側枠と、側枠の底部開口を
填塞する底部緩衝材と、側枠の上部開口を填塞する上部
緩衝材とを組合せてなる簡易な箱形梱包材に関し、上部
緩衝材の安定性を高めるとともに、上部緩衝材と側壁の
間隙から雨水等が浸入するのを防止できるようにしたも
のである。

電気製品その他の製品（以下被包装物という）の梱包に
使用される段ボール箱は、四方の側壁のほか底および蓋
を構成するフラップが各側壁の上下に連成されているた
め、そのフラップの折曲打合せ作業が面倒で組立ておよ
び梱包に手数がかかる上、被包装物の収納作業もフラッ
プが邪魔となって非常に行ない難いものである。

また、これを折畳んだ場合、側壁の上下にそれぞれフラ
ップを有するため割合い大きな折畳み状態となり、取扱
い難く輸送および保管等に不便なものである。

さらに段ボール箱は紙材の価格高騰等によりコスト高に
なっている。

そこで、本願の考案者は、上記のような欠点をなくすた
め、段ボール箱等による梱包の際の緩衝材として底部全
面または上部全面に対応せる底部緩衝材および上部緩衝
材が用いられている点に着目し、段ボール箱等の上下の
フラップを省略して底部緩衝材および上部緩衝材を梱包
材の底および蓋に兼用することを考案したが、このよう
に上部緩衝材を蓋兼用とする場合にあっては、上部開口
を填塞する上部緩衝材を側壁内に嵌入して単に被包装物
にて支承するだけであると、上部緩衝材が不安定で落ち
込んだり傾いたりする虞れがあり、また上部緩衝材と側
壁の間隙から雨水等が浸入する虞れもある。

本考案は、上部緩衝材を蓋兼用とした梱包材における上
記のごとき欠点を解消して、安定性および防水効果の優
れた極めて好適な上部緩衝材による填塞状態を得べく考
案したものである。

次に本考案の実施例を図によりながら説明する。

１は箱体の四方の側壁１１山山、１４のみよりなる包装
用の側枠であって、段ボールその他の素材により形成さ
れている。

２は側枠１の底部開口を填塞できる底部緩衝材、３は上
部開口を填塞できる上部緩衝材で、何れもポリスチレン
発泡体、エチレン−スチレン共重合発泡体、ポリプロピ
レン発泡体、硬質ポリウレタン発泡体等の合成樹脂発泡
体により形成されており、底部緩衝材２は上記側枠１即
ち側壁１□山山山の平端部付近の内周に突設したストッ
パー４に掛止して梱包材の底として兼用できるよう、ま
た上部緩衝材３は梱包材の蓋として兼用できるよう構成
されている。

そして、上部緩衝材３にはその外周の上部位置に各側壁
１□〜１４の上端に載接できる鍔５が設けられている。

また、上部緩衝材３の止定手段として、側枠１の上端所
要個所に腰があってしかも屈曲可能な保合片６が突設さ
れるとともに、上部緩衝材３の上面周辺部における前記
保合片６との対応位置に係合孔７が形成され、係合片６
を係合孔７に挿入することにより上部緩衝材３を止定で
きるよう設けられている。

上記の係合孔７は係合片６が容易に抜脱せぬよう第６図
のごとく斜状に形成することが望ましい。

保合片６としては、第１図〜第４図のように側枠１と一
体にこれから延長形成しておく場合（特に側枠が段ボー
ルよりなるとき）と、第５図のように段ボール等の素材
により別に形成されたものを側枠１の所定位置に接着そ
の他の手段により取着しておく場合とがあり、何れの場
合も係合片６の所定個所に折ぐせをつけておくと係合孔
７への挿入操作が容易になる。

そして係合片６が側枠１より延長形成されている場合に
は、上記の鍔５は第１図〜第４図のように保合片６との
対応個所が切欠８されるものである。

９は上部緩衝材３を出入れするための切欠である。

本考案は上記のように構成されており、底部緩衝材２を
包装用側枠１内に入れて押下げ、これを側枠１の下端部
内周に有するストッパー４にて掛止せしめ、底部開口を
填塞した状態に支承する。

この後、被包装物ａを側枠１内に収納するとともに、上
部緩衝材３を側枠１の上部開口に嵌入してこの部分を上
部緩衝材３にて填塞し、さらに側枠１の上端所要個所に
突設した係合片６を上部緩衝材３の上面周辺部に有する
保合孔７に挿入することにより上部緩衝材３を止定すれ
ば、梱包が完了する。

しかして本考案は上部緩衝材の外周に側枠の上端に載接
できる鍔が設けられているので、梱包状態にあっては上
部緩衝材が側枠内に嵌入して、しかもその周囲部が側枠
にて支承されることになり、被包装物の上部がその形態
によって一方に偏ったり不安定な形をしていても、上部
緩衝材は側枠内に落ち込んだり傾いたすせず、これに加
えて、側枠上端に突設した保合片の上部緩衝材上面の保
合孔に対する挿入係合により上部緩衝材を保持止定でき
るので、輸送その他取扱い時の衝撃や振動等による上部
緩衝材の浮き上りや抜脱を防止でき、蓋を兼ねる上部緩
衝材は、緊締用バンド等をもって結束せずとも簡単にし
て極めて安定性のよい填塞状態に保持されることになる
。

しかも鍔が側壁上に載ることになるから側壁と上部緩衝
材との接合部分が側面に位置することになり、しかもそ
の接合面が略水平であるため、保合片６による浮き上り
防止効果とも相まって雨水等が上面から伝わってきても
内部に浸入することはなく、防水性が極めて良好であり
、内部の被包装物を確実に保護できる。

従って本考案の場合、上部緩衝材を蓋として兼用したこ
とによる不都合は全くなく、包装用側枠と底を兼ねる底
部緩衝材および蓋を兼ねる上部緩衝材との組合せからな
る電気製品等の国内向は出荷、近距離輸送等に使用する
簡易梱包材として極めて好適なものである。

また側枠は段ボール箱のフラップに相当するものを有さ
ないので、コンパクトに折畳んでおくことができ取扱い
に便利であるとともに材料費を節約できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図は分解斜
視図、第２図は梱包状態の断面図、第３図は同上状態の
一部の拡大斜視図、第４図は前図ＩＶＩＶ線における断
面図、第５図は別な実施例を示す一部の拡大斜視図、第
６図は前回ＩＶ−ＩＶ線における断面図である。 １・・・・・・包装用側枠、２・・・・・・底部緩衝材
、３・・・・・・上部緩衝材、５・・・・・・鍔、ａ・
・・・・・被包装物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、四周の側壁部のみよりなる段ボール製の包装用の側
   枠と、前記側枠の底部開口を填塞する底部緩衝材と、前
   記側枠の上部開口を填塞する上部緩衝材とを組合せてな
   る箱形梱包材において、上部緩衝材の外周に側枠上端に
   載接できる鍔を形威し、側枠の上端所要個所に腰があっ
   てしかも屈曲可能な保合片を突設するとともに、上部緩
   衝材の上面周辺部における前記保合片との対応位置に保
   合孔を設け、保合片を保合孔に挿入することにより上部
   緩衝材を止定できるようにしたことを特徴とする梱包材
   。 ２、保合片が側枠と一体に延長形成され、鍔の片合片と
   の対応個所が切欠されてなる実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の梱包材。 ３、保合孔が下端側はど外側方になる斜状に形成されて
   なる実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載の
   梱包材。