JPS6040298Y2 - ゴムリング仕上装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はゴム様弾性材製リングの加硫成形時に形成され
るパリを能率的に仕上加工するためのゴムリング仕上装
置に関する。

ゴム様弾性材料をもって製せられ、リング形状を呈する
製品の成形は分割可能な成形製を使用してなされるため
に、成形製の分割部に薄肉のパリが形成される。

成形工程後の製品とパリとを分離させるためにポンチ及
びダイによる打抜手段等が使用されるが、ゴム材料の組
成の如何等により剪断性が劣り上記した打抜手段が必ら
ずしも有効に作用しないためにパリ分離のために他の仕
上手段を講じることを要求される場合がある。

本考案は上記したようなパリを残しやすいゴムリングを
仕上加工するのに有効な手段を提示するもので以下に述
べる基本的構成要件を備えている。

加工対象ゴムリングの内径寸法に比し小さい外径寸法を
備え、外周面にローレット加工を施され、回転自在に支
えられ、離接可能な制動手段を付設された従動側ローラ
と、外周面にローレット加工を施され、適宜な駆動手段
を付された駆動側ローラとを、中心軸線が互いに平行し
、かつ中心間距離を加減できるように配置し、複数個の
加工対象ゴムリングを従動側ローラに外挿し、両ローラ
を互いに接近させて駆動側ローラ周面を加工対象ゴムリ
ングに接触させ、両ローラの周面に付されたローレット
加工面により加工対象ゴムリングの内外に付着するパリ
を除去する如く構成されている。

従動側ローラ及び加工対象ゴムリングは駆動側ローラ周
面と加工対象ゴムリング周面の接触に伴ない駆動側ロー
ラの回転が伝達されて回転するのであるが、従動側ロー
ラに付設された制動手段を適宜作動させると従動側ロー
ラ周面と加工対象ゴムリング内周面との間、及び加工対
象ゴムリング外周面と駆動側ローラ周面との間に相対的
なすべりが生じ、加工対象ゴムリングの内外に付着する
パリがローラのローレット加工面により除去される。

従動側ローラに対する制動を持続させると従動側ローラ
上における加工対象ゴムリングの整列が乱されるので制
動の持続を数秒程度に止め、無制動下の回転により加工
対象ゴムリングを整列させた後に再び制動を掛けて仕上
加工をさせる。

以下、図面により本考案のゴムリング仕上装置の実施例
について説明する。

第１図及び第２図のゴムリング仕上装置においては、や
）大径の駆動側ローラ２がベッド１上に固定された軸受
により回転可能に軸支され、駆動手段３を付されており
、一方、ベッド１上に、スライディングベッド５が駆動
側ローラ２の中心軸線に対し直交する方向に移動可能に
配置され、スライディングベッド５上に中心軸線が駆動
側ローラ２の中心軸線に平行するように取付られた両側
の軸受にセンタ軸６．６が回転自在に支えられており、
両方のセンタ軸６，６の中間に従動側ローラ７が支えら
れている。

一方のセンタ軸６を支える軸受（第２図上において下方
）には、スライディングベッド５上をローラの中心軸線
方向に移動するための適宜な手段を付されており、他方
のセンタ軸６（第２図上上方）には制動手段９が連接さ
れている。

スライディングベッド５には、ラック及びピニオン或い
はネジ装置等による適宜な移動手段及び従動側ローラの
駆動側ローラに対する最終接近位置を規制するためのネ
ジ装置等により調節可能な制止手段（ともに図示せず）
が設けられている。

上記したゴムリング仕上装置による仕上加工は以下の手
順によりなされる。

従動側ローラ７に複数個の加工対象ゴムリングを外挿し
て、スライディングベッド５の移動により従動側ローラ
７を駆動側ローラ２に接近させ、第１図において仮想線
をもって示すように加工対象ゴムリングを両ローラ２，
７の間に挾むとゴムリング及び従動側ローラ７が駆動側
ローラ２により回転させられ、ゴムリングは従動側ロー
ラ７上で整列される。

次いで制動手段９を作動させると、従動側ローラ７の回
転が阻止されて従動側ローラ７の周面と加工対象ゴムリ
ングとの間及び加工対象ゴムリングと駆動側ローラ２の
周面との間に相対的なすべりが生じゴムリングに付着し
ていたパリがローラ周面に付されたローレットにより除
かれる。

制動手段９による制動が持続されると従動側ローラ７上
のゴムリングの整列が崩されることがあるので、制動の
持続を数秒程度とし無制動下の回転によるゴムリングの
整列と制動による加工が適宜繰返される。

本考案のゴムリング仕上装置が上記した構成要件を備え
ていることにより下記する作用効果がもたらされる。

互いに平行して配置されたローレット加工のローラのう
ち、従動側ローラに加工対象ゴムリングを外挿し、駆動
側ローラの周面を加工対象ゴムリングに接触させて従動
側ローラ及び加工対象ゴムリングとを従動させ、従動側
ローラに付された制動手段の作動により加工対象ゴムリ
ングと両ローラの周面との間に相対的なすべりを生じさ
せ、ローラ周面に付されたローレット加工面により加工
対象ゴムリングに付着しているパリを除く構成となって
いるので、操作は極めて容易であるにもかかわらず作業
は極めて能率的になされ、しかも優れた品質がもたらさ
れる。

尚、図示の実施例においては従動側ローラが両端軸支さ
れているか片持方式となすことも可能でありその場合は
センタ軸による支持は不要である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるコムリング仕上装置の一実施例の
側視図、第２図は同じく平面図である。 １・・・・・・ベッド、２・・・・・・駆動側ローラ、
３・・・・・・駆動手段、５・・・・・・スライディン
グベッド、６・・・・・・センタ軸、７・・・・・・従
動側ローラ、９・・・・・・制動手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周面上をローレット加工された駆動側ローラ２及び従
   動側ローラ７を、中心軸線が互いに平行し、かつ中心間
   距離可変に配列し、前記従動側ローラ７に対し接離可能
   な制動手段９を付設して戊り、加工対象ゴムリングを前
   記従動側ローラ７に外挿し、前記駆動側ローラ２周面と
   加工対象ゴムリング周面を互いに接触させ、前記制動手
   段９を間欠的に作動させる如くなしたゴムリング仕上装
   置。