JPH11143075A - 感光性組成物および感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性組成物および感光性平版印刷版

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JPH11143075A
JPH11143075A JP9310366A JP31036697A JPH11143075A JP H11143075 A JPH11143075 A JP H11143075A JP 9310366 A JP9310366 A JP 9310366A JP 31036697 A JP31036697 A JP 31036697A JP H11143075 A JPH11143075 A JP H11143075A
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JP
Japan
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group
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photosensitive
photosensitive composition
substituent
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JP9310366A
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Inventor
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近赤外線領域に対して、感度、小点再現性の
良好な感光性平版印刷版を得ることができる感光性組成
物および感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 下記の(A)、(B)、(C)、および
(D)成分を含有してなる組成物であって、(A)成分
に由来する遊離のフェノール類化合物の組成物全体に対
する含有量が5重量%以下である感光性組成物、およ
び、支持体表面に該感光性組成物からなる層が形成され
てなる感光性平版印刷版。 (A)ノボラック樹脂およびポリビニルフェノール樹脂
からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂 (B)(A)成分の樹脂の架橋剤 (C)近赤外線吸収剤 (D)酸発生剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線領域に対
して高感度なネガ型感光性組成物、および、その感光性
組成物層が支持体表面に形成されたネガ型感光性平版印
刷版に関し、特に、半導体レーザーによる直接製版に適
した感光性組成物および感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ画像処理技術の進歩に伴
い、デジタル画像情報から、銀塩マスクフィルムへの出
力を行わずに、レーザー光あるいはサーマルヘッド等に
より、直接レジスト画像を形成する感光または感熱ダイ
レクト製版システムが注目されている。特に、高出力の
半導体レーザーを用いる、高解像度のレーザー感光ダイ
レクト製版システムは、半導体のレーザーが長寿命であ
り、かつ、小型であることから、その実現が強く望まれ
ていた。
【0003】一方、従来より、レーザー感光または感熱
を利用した画像形成方法としては、昇華転写色素を利用
し色材画像を形成する方法ならびに平版印刷版を作製す
る方法等が知られており、後者においては、具体的に、
例えば、ジアゾ化合物の架橋反応を利用し平版印刷版を
作製する方法(例えば、特開昭50−15603号、特
開昭52−151024号、特公昭60−12939
号、特公昭61−21831号、特公平2−51732
号、特公平3−34051号各公報、米国特許第366
4737号明細書等参照。)、ニトロセルロースの分解
反応を利用し平版印刷版を作製する方法(例えば、特開
昭50−102401号、特開昭50−102403号
各公報等参照。)等が知られている。
【0004】近年、化学増幅型のフォトレジストに長波
長光線吸収色素を組み合わせた技術が散見されるように
なった。例えば、特開平6−43633号公報には、特
定のスクアリリウム色素に光酸発生剤およびバインダー
を組み合わせた感光性材料が開示されており、また、こ
れに類する技術として、特開平7−20629号公報に
は、赤外線吸収色素、潜伏性ブレンステッド酸、レゾー
ル樹脂およびノボラック樹脂を含む感光性組成物層を半
導体レーザー等により像状に露光し平版印刷版を作製す
る方法が、さらに、特開平7−271029号公報に
は、前記潜伏性ブレンステッド酸に代えs−トリアジン
系化合物を用いる方法が、それぞれ開示されている。し
かしながら、これら従来の技術は、実用上、感度が十分
でなかったり、小点の再現性が不十分であったりする等
の欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたものであって、近赤外線領域に対
して、感度、小点再現性の良好な感光性平版印刷版を得
ることができる感光性組成物および感光性平版印刷版を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、バインダー樹脂の遊離単
量体量を規制することにより前記目的が達成できること
を見い出し本発明を完成したものであって、即ち、本発
明は、下記の(A)、(B)、(C)、および(D)成
分を含有してなる組成物であって、(A)成分に由来す
る遊離のフェノール類化合物の組成物全体に対する含有
量が5重量%以下である感光性組成物、および、支持体
表面に該感光性組成物からなる層が形成されてなる感光
性平版印刷版、を要旨とする。 (A)ノボラック樹脂およびポリビニルフェノール樹脂
からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂 (B)(A)成分の樹脂の架橋剤 (C)近赤外線吸収剤 (D)酸発生剤
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における(A)成分として
のノボラック樹脂は、フェノール、o−クレゾール、m
−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノー
ル、3,5−キシレノール、o−エチルフェノール、m
−エチルフェノール、p−エチルフェノール、プロピル
フェノール、n−ブチルフェノール、tert−ブチル
フェノール、1−ナフトール、2−ナフトール、レゾル
シン、4,4’−ビフェニルジオール、ビスフェノール
−A、ピロガロール等のフェノール類の少なくとも1種
を、酸性触媒下、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフ
ラール等のアルデヒド類(なお、ホルムアルデヒドに代
えてパラホルムアルデヒドを、アセトアルデヒドに代え
てパラアルデヒドを、用いてもよい。)、または、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類、の少なくとも1種と重縮合させた樹脂であ
って、中で、フェノール類としてのフェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−
キシレノール、3,5−キシレノール、レゾルシンと、
アルデヒド類またはケトン類としてのホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドとの重縮
合体が好ましく、特に、m−クレゾール:p−クレゾー
ル:2,5−キシレノール:3,5−キシレノール:レ
ゾルシンの混合割合がモル比で70〜100:0〜3
0:0〜20:0〜20:0〜20の混合フェノール
類、または、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾ
ールの混合割合がモル比で10〜100:0〜60:0
〜40の混合フェノール類と、ホルムアルデヒドとの重
縮合体が好ましい。
【0008】前記ノボラック樹脂は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー測定によるポリスチレン換算の
重量平均分子量(MW )が、好ましくは1,000〜1
5,000、特に好ましくは1,500〜10,000
のものが用いられる。
【0009】また、本発明における(A)成分としての
ポリビニルフェノール樹脂は、o−ヒドロキシスチレ
ン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレ
ン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−
(m−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−ヒ
ドロキシフェニル)プロピレン等のヒドロキシスチレン
類(なお、これらは、ベンゼン環に塩素、臭素、沃素、
弗素等のハロゲン原子、あるいは炭素数1〜4のアルキ
ル基を置換基として有していてもよい。)の単独または
2種以上を、ラジカル重合開始剤またはカチオン重合開
始剤の存在下で重合させた樹脂であって、中で、ベンゼ
ン環に炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有して
いてもよいヒドロキシスチレン類の重合体が好ましく、
特に、無置換のベンゼン環のヒドロキシスチレン類の重
合体が好ましい。
【0010】前記ポリビニルフェノール樹脂は、また、
一部水素添加を行ったものでもよく、tert−ブトキ
シカルボニル基、ピラニル基、フリル基等で一部の水酸
基を保護したものでもよい。また、重量平均分子量(M
W )が、好ましくは1,000〜100,000、特に
好ましくは1,500〜50,000のものが用いられ
る。
【0011】ノボラック樹脂およびポリビニルフェノー
ル樹脂の分子量が、前記範囲よりよりも小さいとレジス
トとしての十分な塗膜が得られず、前記範囲よりも大き
いとアルカリ現像液に対する溶解性が小さくなり、非露
光部分の抜けが不十分となってレジストのパターンが得
られにくくなる傾向となる。本発明においては、(A)
成分として、ノボラック樹脂が好ましい。
【0012】本発明の感光性組成物は、前記(A)成分
のノボラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂と、
後述する(B)、(C)、および(D)成分を含有して
なり、(A)成分に由来する遊離のフェノール類化合物
の組成物全体に対する含有量が5重量%以下であるもの
である。従って、少なくとも、(A)成分の前記ノボラ
ック樹脂およびポリビニルフェノール樹脂として、遊離
のフェノール類化合物の量が5重量%以下である必要が
あり、フェノール類化合物のこのような低含量のもの
は、例えば、重合後に減圧下で加熱する等により容易に
得ることができる。
【0013】また、本発明における(B)成分としての
架橋剤は、平版印刷版の感光性組成物層として露光部に
発生した酸の作用により前記(A)成分のノボラック樹
脂またはポリビニルフェノール樹脂を架橋、不溶化させ
る作用を有するものであって、従って、前記樹脂を架橋
させ得るものであれば特に限定されるものではないが、
代表的には、官能基としてメチロール基、それをアルコ
ール縮合変性したアルコキシメチル基、その他、アセト
キシメチル基等を少なくとも2個有するアミノ化合物が
挙げられ、具体的には、メラミン誘導体、例えば、メト
キシメチル化メラミン〔三井サイアナミッド社製、サイ
メル300シリーズ(1)等〕、ベンゾグアナミン誘導
体〔メチル/エチル混合アルコキシ化ベンゾグアナミン
樹脂(三井サイアナミッド社製、サイメル1100シリ
ーズ(2)等〕、グリコールウリル誘導体〔テトラメチ
ロールグリコールウリル樹脂(三井サイアナミッド社
製、サイメル1100シリーズ(3)等〕や、尿素樹脂
誘導体、レゾール樹脂等が挙げられる。
【0014】これらの中で、メラミン誘導体が好まし
く、得られる平版印刷版の保存性やインキ着肉性の面か
ら、メラミン誘導体中のメチロール基とアルコキシメチ
ル基の合計数に対するアルコキシメチル基数の割合が7
0%以上、特には90%以上であるメラミン誘導体が好
ましい。かかるメラミン誘導体は、メラミン誘導体に特
定量のホルムアルデヒドおよびアルコールを酸性条件下
で反応させる公知の方法により得ることができ、前記ア
ルコキシメチル基の割合は13C−NMRにより測定し特
定することができる。
【0015】また、本発明における(C)成分としての
近赤外線吸収剤としては、例えば、スクアリリウム系、
シアニン系、メロシアニン系、クロコネート系、インド
リジン系、ピリリウム系、ポリメチン系、フタロシアニ
ン系等の各種色素が挙げられ、中で、シアニン系色素、
またはポリメチン系色素が好ましく、特に、下記一般式
(I)で表されるインドール型シアニン(インドシアニ
ン)またはチアゾール型シアニン(チオシアニン)であ
るシアニン系色素、または下記一般式(II)で表され
るポリメチン系色素が好ましく、前者のシアニン系色素
が最も好ましい。
【0016】
【化2】
【0017】〔式(I)中、R1 〜R8 は各々独立し
て、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ
基、スルホン酸またはその塩基を示すか、または隣接す
る2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を形成
していてもよく、R9 およびR10は各々独立して、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキ
ニル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を
示し、Y1 およびY2 は各々独立して、ジアルキルメチ
レン基、または硫黄原子を示し、L1 は置換基を有して
いてもよいペンタまたはヘプタメチン基を示し、該ペン
タまたはヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに連結
して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していても
よく、Z1-は対アニオンを示す。〕
【0018】
【化3】
【0019】〔式(II)中、R11〜R14は各々独立し
て、アルキル基を示し、R15およびR 16は各々独立し
て、置換基を有していてもよいアリール基を示し、L2
は置換基を有していてもよいモノ、トリ、またはペンタ
メチン基を示し、Z2-は対アニオンを示す。〕
【0020】ここで、式(I)中のR1 〜R8 のハロゲ
ン原子としては塩素原子が、アルコキシ基としてはメト
キシ基が好ましく、また、R1 〜R8 が水素原子4〜8
個であるのが特に好ましい。また、R9 およびR10とし
ては、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、
フェニル基、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、
スルホン酸基で置換されているかまたは無置換のアルキ
ル基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、水酸基、ハ
ロゲン原子で置換されているかまたは無置換のフェニル
基、アルケニル基、アルキニル基、が好ましく、ア
ルキル基、アリル基、ヒドロキシアルキル基、フェノキ
シアルキル基、またはフェニル基が特に好ましい。ま
た、Y1 およびY2 としては、ジメチルメチレン基また
は硫黄原子が好ましく、ジメチルメチレン基が特に好ま
しい。L1 におけるシクロアルケン環としては、シクロ
ペンテン環が好ましい。また、Z1-としては、Cl-
- 、Br- 、ClO4 - 、BF4 - 、PF6 - 等の無
機イオン、またはベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸、酢酸等の有機
酸のイオン等を挙げることができ、中で、I- 、ClO
4 - 、BF4 - 、PF6 - 、またはp−トルエンスルホ
ン酸イオンが好ましい。
【0021】また、式(II)中のR11〜R14のアルキ
ル基としては、通常、その炭素数が1〜12であり、具
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、R
15およびR16としては、具体的には、フェニル基、1−
ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリ
ル基、2−チエニル基、3−チエニル基等の無置換のア
リール基、トリル基、キシリル基、フルフリル基等のア
ルキル基で置換されたアリール基、2−クロロフェニル
基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基等の
ハロゲン原子で置換されたアリール基、4−ヒドロキシ
フェニル基、5−ヒドロキシ−2−フリル基等の水酸基
で置換されたアリール基、4−メトキシフェニル基、4
−エトキシフェニル基等のアルコキシ基で置換されたア
リール基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−ジエチ
ルアミノフェニル基等のジアルキルアミノ基で置換され
たアリール基等が挙げられる。また、L2 としてはトリ
メチン基が好ましい。また、Z2-としては、前記Z1-
おいて挙げたと同様のものが挙げられる。
【0022】以上、一般式(I)で表されるシアニン系
色素、および一般式(II)で表されるポリメチン系色
素の具体例を以下に示す。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】本発明における(D)成分としての酸発生
剤としては、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨード
ニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩等のオニウ
ム塩、有機ハロゲン化合物、o−ニトロベンジル型保護
基を有する化合物、ジスルホン化合物等の公知のものを
用い得るが、特に、下記一般式(III)で表されるト
リハロアルキル化合物、および、下記一般式(IV)で
表されるジアゾニウム塩化合物が好ましく用いられる。
【0031】
【化11】
【0032】〔式(III)中、Xは炭素数1〜3のト
リハロアルキル基を示し、Wは窒素、硫黄、セレン、
燐、または炭素の各原子を示し、Vは酸素、窒素、硫
黄、セレン、または燐の各原子を示し、Uは発色団基を
有し、かつWとVを環化させるに必要な非金属原子群を
示す。但し、非金属原子群により形成された環が前記X
を有していてもよい。〕
【0033】
【化12】
【0034】〔式(IV)中、R17はアリール基を示
し、Z3-は対アニオンを示す。〕 具体的には、例えば、前記一般式(III)で表される
トリハロアルキル化合物としては、下記一般式(III
a)で表されるs−トリアジン系化合物、下記一般式
(IIIb)で表される1,3,4−オキサジアゾール
系化合物、および、下記一般式(IIIc)で表される
α−ピロン系化合物が挙げられる。
【0035】
【化13】
【0036】〔式(IIIa)、式(IIIb)、およ
び式(IIIc)中、A1 、A2 、およびA3 は置換基
を有していてもよいアリール基または複素環基を示し、
18、R19、およびR20は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、またはアリール基を示し、X1 、X2 および
3 は炭素数1〜3のトリハロアルキル基を示し、nは
0、1、または2である。〕
【0037】これらのs−トリアジン系化合物(III
a)、1,3,4−オキサジアゾール系化合物(III
b)、およびα−ピロン系化合物(IIIc)の具体例
を以下に示す。
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】
【化19】
【0044】
【化20】
【0045】また、前記一般式(IV)で表されるジア
ゾニウム塩化合物としては、露光によって強力なルイス
酸を発生するジアゾニウム塩が好ましく、対アニオンと
しては無機イオンが好ましい。このような化合物の具体
例としては、対アニオンがフッ化リンイオン、フッ化ヒ
素イオン、フッ化アンチモンイオン、塩化アンチモンイ
オン、塩化スズイオン、塩化ビスマスイオン、または塩
化亜鉛イオンの少なくとも一種である芳香族ジアゾニウ
ム塩が挙げられ、特にパラジアゾフェニルアミン塩が好
ましい。
【0046】本発明の感光性組成物を構成する(A)成
分としての前記ノボラック樹脂またはポリビニルフェノ
ール樹脂、(B)成分としての前記架橋剤、(C)成分
としての前記近赤外線吸収剤、および(D)成分として
の前記酸発生剤の各成分の感光性組成物に対する割合
は、好ましくは、(A)成分が40〜90重量%、
(B)成分が5〜50重量%、(C)成分が0.1〜5
0重量%、(D)成分が0.1〜40重量%であり、特
に好ましくは、(A)成分が60〜90重量%、(B)
成分が10〜30重量%、(C)成分が0.5〜30重
量%、(D)成分が0.5〜20重量%である。
【0047】本発明の感光性組成物は、(A)成分に由
来する遊離のフェノール類化合物の組成物全体に対する
含有量が5重量%以下であることが必須であり、3重量
%以下であることが好ましく、2重量%以下であること
がさらに好ましい。この含有量が前記範囲超過である
と、感光性組成物としての感度、小点再現性が不十分と
なる。なお、ここで、(A)成分に由来するフェノール
類化合物とは、(A)成分としてのノボラック樹脂にお
ける前記フェノール類の外、ポリビニルフェノール樹脂
における前記ヒドロキシスチレン類等をも指すものとす
る。
【0048】なお、本発明の感光性組成物には、前記成
分以外に、例えば、染料、顔料、塗布性改良剤、現像性
改良剤、密着性改良剤、感度改良剤、感脂化剤等の通常
用いられる各種の添加剤をさらに添加することができ
る。
【0049】本発明の前記感光性組成物は、通常、前記
各成分を適当な溶媒に溶解した溶液として支持体表面に
塗布した後、加熱、乾燥することにより、支持体表面に
感光性組成物層が形成された感光性平版印刷版とされ
る。
【0050】ここで、その溶媒としては、使用成分に対
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプ
ロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸アミル、
酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピル
ビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エ
チルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−
メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、ヘプ
タノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコール、フル
フリルアルコール等のアルコール系溶媒、シクロヘキサ
ノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドン等の高極性溶媒、あるいはこれらの混合溶媒、さ
らにはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げ
られる。溶媒の使用割合は、感光性組成物の総量に対し
て、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲である。
【0051】また、その塗布方法としては、従来公知の
方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ
塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、
およびカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は
用途により異なるが、通常、乾燥膜厚として0.1〜1
0g/m2 程度の範囲とするのが好ましい。なお、乾燥
温度としては、通常、20〜150℃、好ましくは30
〜100℃程度の範囲が採用される。
【0052】また、その支持体としては、アルミニウ
ム、亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、
銅、鉄、クロム、ニッケル等をメッキまたは蒸着した金
属板、紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔
を貼着した紙、プラスチックフィルム、親水化処理した
プラスチックフィルム、およびガラス板等が挙げられ
る。中で、好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸ま
たは硝酸溶液中での電解エッチングまたはブラシ研磨に
よる砂目立て処理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、およ
び必要に応じて封孔処理等の表面処理が施されたアルミ
ニウム板がより好ましい。
【0053】本発明の感光性平版印刷版を画像露光する
光源としては、650〜1100nmの近赤外レーザー
光線を発生する光源であり、例えば、ルビーレーザー、
YAGレーザー等の固体レーザー、半導体レーザー等を
挙げることができ、特に、小型で長寿命な半導体レーザ
ーが好ましい。これらのレーザー光源により、通常、走
査露光した後、好ましくは後加熱処理(ポストエクスポ
ージャーベーキング;以下、PEBと略すことがあ
る。)を行い、その後、現像液にて現像し画像を形成す
る。
【0054】このPEBの温度としては、通常、50〜
200℃、好ましくは90〜160℃程度の範囲が採用
される。また、現像液としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、第二燐酸
ナトリウム、第三燐酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の
0.1〜20重量%程度の水溶液からなるアルカリ現像
液が好ましい。なお、現像液には、必要に応じてアニオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤等や、アルコール等の有
機溶媒を加えることができる。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 実施例1〜6、比較例1〜5 アルミニウム板(厚さ0.24mm)を、3重量%水酸
化ナトリウム浴中で60℃で1分間脱脂処理を行った
後、12g/リットルの濃度の塩酸浴中で25℃、80
A/dm2 の電流密度で10秒間電解エッチング処理を
行い、水洗後、10g/リットルの濃度の水酸化ナトリ
ウム浴中で50℃で3秒間デスマット処理し、水洗後、
30重量%硫酸浴中で30℃、10A/dm2 の電流密
度で15秒間陽極酸化処理を行った。さらに、90℃、
pH9にて熱水封孔処理し、水洗、乾燥して平版印刷版
用アルミニウム板を得た。
【0056】得られたアルミニウム板表面に、(A)成
分として下記のノボラック樹脂100重量部、(B)成
分としてメトキシメチル化メラミン(三井サイナミッド
社製、「サイメル300」)20重量部、(C)成分と
してシアニン系色素(前記I−14)(日本化薬社製、
「CY−10」)5重量部、(D)成分としてs−トリ
アジン系化合物(前記IIIa−1)5重量部、およ
び、ビクトリアピュアーブルーBOH(保土ヶ谷化学社
製)1重量部をシクロヘキサノン1000重量部に溶解
した塗布液をワイヤーバーを用いて塗布し乾燥させるこ
とにより、乾燥膜厚が2.5g/m2 の感光性組成物層
を有する感光性平版印刷版を作製した。
【0057】得られた感光製平版印刷版の各々につき、
(A)成分に由来する遊離のフェノール類化合物の組成
物全体に対する含有量をガスクロマトグラフィーにより
測定し、結果を表1に示した。
【0058】また、得られた感光製平版印刷版の各々に
つき、レーザー露光機(Creo社製、「Trends
etter」)で400mJ/cm2 で露光し、140
℃で1分間後加熱(PEB)処理した後、現像液(コニ
カ社製PS版用現像液、「SDR−1」を非画像部が現
像できる倍率に希釈した。)で25℃で20秒間現像を
行い、このときの3%(200線/インチ)小点の再現
性を目視にて観察し、すべて再現している場合を○、一
部再現している場合を△、小点が認められない場合を×
として評価し、結果を表1に示した。
【0059】
【表1】
【0060】(A)成分のノボラック樹脂 ・「MIZ−31」(ラボ合成品);フェノール/m−
クレゾール/p−クレゾール=60/24/16(モル
比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック樹脂
(MW 14000、遊離フェノール類化合物含有量0.
2重量%) ・「SK−2」(住友デュレズ社製);フェノール/m
−クレゾール/p−クレゾール=40/36/24(モ
ル比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック樹脂
(MW 10000、遊離フェノール類化合物含有量9.
0重量%)
【0061】・「SK−183」(住友デュレズ社
製);フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=
20/48/32(モル比)をホルムアルデヒドで重縮
合したノボラック樹脂(MW 7300、遊離フェノール
類化合物含有量1.8重量%) ・「SK−156」(住友デュレズ社製);フェノール
/m−クレゾール/p−クレゾール=20/48/32
(モル比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック
樹脂(MW 7300、遊離フェノール類化合物含有量
9.2重量%)
【0062】・「SK−185」(住友デュレズ社
製);フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=
20/48/32(モル比)をホルムアルデヒドで重縮
合したノボラック樹脂(MW 4800、遊離フェノール
類化合物含有量1.2重量%) ・「SK−160」(住友デュレズ社製);フェノール
/m−クレゾール/p−クレゾール=20/48/32
(モル比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック
樹脂(MW 4800、遊離フェノール類化合物含有量
8.5重量%)
【0063】・「SK−187」(住友デュレズ社
製);フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=
20/48/32(モル比)をホルムアルデヒドで重縮
合したノボラック樹脂(MW 9700、遊離フェノール
類化合物含有量1.9重量%) ・「SK−102」(住友デュレズ社製);フェノール
/m−クレゾール/p−クレゾール=20/48/32
(モル比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック
樹脂(MW 9700、遊離フェノール類化合物含有量
9.4重量%)
【0064】・「SK−188」(住友デュレズ社
製);フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=
50/30/20(モル比)をホルムアルデヒドで重縮
合したノボラック樹脂(MW 9400、遊離フェノール
類化合物含有量1.8重量%) ・「SK−105」(住友デュレズ社製);フェノール
/m−クレゾール/p−クレゾール=50/30/20
(モル比)をホルムアルデヒドで重縮合したノボラック
樹脂(MW 9400、遊離フェノール類化合物含有量
8.8重量%)
【0065】・「SK−226」(住友デュレズ社
製);フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=
10/54/36(モル比)をホルムアルデヒドで重縮
合したノボラック樹脂(MW 4000、遊離フェノール
類化合物含有量1.6重量%) なお、前記ノボラック樹脂の遊離フェノール類化合物含
有量の測定は、ガスクロマトグラフィーにより行った。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、近赤外線領域に対して
感度、小点再現性の良好な感光性平版印刷版を得ること
ができる感光性組成物および感光性平版印刷版を提供す
ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)、(B)、(C)、および
    (D)成分を含有してなる組成物であって、(A)成分
    に由来する遊離のフェノール類化合物の組成物全体に対
    する含有量が5重量%以下であることを特徴とする感光
    性組成物。 (A)ノボラック樹脂およびポリビニルフェノール樹脂
    からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂 (B)(A)成分の樹脂の架橋剤 (C)近赤外線吸収剤 (D)酸発生剤
  2. 【請求項2】 (A)成分がノボラック樹脂である請求
    項1に記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分がメラミン誘導体である請求
    項1または2に記載の感光性組成物。
  4. 【請求項4】 (C)成分として、下記一般式(I)で
    表されるシアニン系色素を含有してなる請求項1ないし
    3のいずれかに記載の感光性組成物。 【化1】 〔式(I)中、R1 〜R8 は各々独立して、水素原子、
    ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、スルホン酸ま
    たはその塩基を示すか、または隣接する2つの置換基が
    互いに連結して縮合ベンゼン環を形成していてもよく、
    9 およびR10は各々独立して、置換基を有していても
    よいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル
    基、置換基を有していてもよいアルキニル基、または置
    換基を有していてもよいフェニル基を示し、Y1 および
    2 は各々独立して、ジアルキルメチレン基、または硫
    黄原子を示し、L1 は置換基を有していてもよいペンタ
    またはヘプタメチン基を示し、該ペンタまたはヘプタメ
    チン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7
    のシクロアルケン環を形成していてもよく、Z1-は対ア
    ニオンを示す。〕
  5. 【請求項5】 支持体表面に、請求項1ないし4のいず
    れかに記載の感光性組成物からなる層が形成されてなる
    ことを特徴とする感光性平版印刷版。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010106827A1 (ja) * 2009-03-19 2010-09-23 コニカミノルタエムジー株式会社 平版印刷版材料および平版印刷版

Cited By (2)

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