JP2002023364A - ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版 - Google Patents

ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版

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JP2002023364A
JP2002023364A JP2000212127A JP2000212127A JP2002023364A JP 2002023364 A JP2002023364 A JP 2002023364A JP 2000212127 A JP2000212127 A JP 2000212127A JP 2000212127 A JP2000212127 A JP 2000212127A JP 2002023364 A JP2002023364 A JP 2002023364A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線領域の光に対しては感応せず、白色蛍
光灯下における取扱性に優れると共に、感度、耐薬品
性、及び画像部と非画像部とのコントラストに優れ、画
像部の残膜率も十分に保持されるポジ型感光性組成物及
びポジ型感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 (A)ノボラック樹脂、(B)ポリビニ
ルエステル系樹脂及び(C)光熱変換物質を含有するこ
とを特徴とするポジ型感光性組成物、及びそれを支持体
に塗布したポジ型感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷
版、簡易校正印刷用プルーフ、配線板やグラビア用銅エ
ッチングレジスト、フラットディスプレイ製造に用いら
れるカラーフィルター用レジスト、LSI製造用フォト
レジスト等に使用される、主として近赤外線領域の光に
対して高感度なポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平
版印刷版に関し、特に、半導体レーザーやYAGレーザ
ー等による直接製版に好適なポジ型感光性組成物及びポ
ジ型感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポジ型感光性組成物として
は、例えば、光照射によりインデンカルボン酸を生じア
ルカリ可溶性となるo−キノンジアジド基含有化合物、
o−ニトロベンジルエステル基を有する有機高分子物
質、或いは、光により酸を発生する化合物(光酸発生
剤)と酸により加水分解を生じアルカリ可溶性となる化
合物との組成物、加熱により溶解性を増す特定重合体化
合物を含む組成物(特公昭46−27919号公報)等
が知られている。
【0003】一方、コンピュータ画像処理技術の進歩に
伴い、デジタル画像情報から、銀塩マスクフィルムへの
出力を行わずに、レーザー光或いはサーマルヘッド等に
より、直接レジスト画像を形成する感光又は感熱ダイレ
クト製版システムが注目されている。特に、高出力の半
導体レーザーやYAGレーザー等を用いる、高解像度の
レーザー感光ダイレクト製版システムは、小型化、製版
作業時の環境光、及び版材コスト等の面から、その実現
が強く望まれている。
【0004】近年、レーザー感光又は感熱を利用した画
像形成方法として化学増幅型のフォトレジストに長波長
光線吸収色素を組み合わせた技術が散見され、例えば、
特開平6−43633号公報には、特定のスクアリリウ
ム系色素、光酸発生剤、及びバインダーを含む画像形成
材料が、又、特開平7−20629号公報には、赤外線
吸収色素、潜伏性ブレンステッド酸、レゾール樹脂、及
びノボラック樹脂を含む画像形成材料が、又、特開平7
−271029号公報には、前記潜伏性ブレンステッド
酸に代えs−トリアジン系化合物を用いた画像形成材料
が、更に、特開平7−285275号公報には、結着
剤、光を吸収し熱を発生する物質、及び熱分解性であり
かつ分解しない状態では結着剤の溶解性を実質的に低下
させる物質を含む画像形成材料が、それぞれ開示されて
いる。
【0005】又、これら従来の技術が、紫外線領域の光
に対しても感応し、白色蛍光灯下における取扱時に反応
が進行してしまい、そのため安定した品質のものが得ら
れ難いという問題があるのに対して、特開平9−438
47号公報には、アルカリ現像液に対して難溶性の樹脂
と赤外線吸収剤を含有し、赤外線照射等により加熱され
て結晶性を変化させてアルカリ可溶性となるが紫外線照
射では変化しないポジ型組成物が、又、WO97/39
894号明細書には、水性現像可能なポリマーと該ポリ
マーの水性現像性を抑止する化合物を含有し、加熱によ
り水性現像性が向上するが紫外線照射では変化しない熱
感受性のポジ型組成物が、それぞれ開示されている。
【0006】これら特開平9−43847号公報及びW
O97/39894号明細書に開示されるポジ型組成物
は、露光により化学変化を生じる化合物を含有しその化
学変化によって露光部と非露光部の溶解性に差異を生ぜ
しめる前述の従来技術における組成物とは異なり、化学
変化以外の変化によって溶解性に差異を生ぜしめるもの
であると共に、紫外線領域の光に感受性を有する化合物
を含まないため、白色蛍光灯下における取扱性に優れる
等の利点を有する。
【0007】しかしながら、本発明者の検討によれば、
前述の従来技術は、露光後に加熱処理を要するネガ型感
光性組成物においては、その処理条件によって得られる
画像が必ずしも安定していない欠点を有する。又、露光
後の加熱処理を要しないポジ型感光性組成物において
は、感度、及び画像部(非露光部)と非画像部(露光
部)とのコントラストが不十分で、その結果、非画像部
が十分に除去されなかったり、画像部の残膜率が十分に
保持されない等の問題を有しており、特に、化学変化以
外の変化によって露光部と非露光部の溶解性に差異を生
ぜしめるような、特開平9−43847号公報及びWO
97/39894号明細書に開示されるポジ型組成物に
おいては、その傾向が顕著であることが判明した。
【0008】これに対して、本願出願人は、紫外線領域
の光に感受性を有する化合物を含有せず、近赤外線領域
の光に対する光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂という
光化学的変化を期待し得ない単純な系で、前述の問題も
を解消したポジ画像を形成できる感光性組成物が得られ
ることを見い出した(特開平10−268512号公
報)。
【0009】該特開平10−268512号公報には、
アルカリ可溶性樹脂としてノボラック樹脂やアクリル酸
誘導体の共重合体が開示されているが、具体的にはノボ
ラック樹脂を使用した例が示されているにすぎない。
又、特開平10−282643号公報には、光熱変換物
質及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型感光性組成
物が更に有機酸を含むことで未露光部の残膜率が改善さ
れることが開示され、ノボラック樹脂に有機酸としてポ
リアクリル酸を併用した例が示されているが、感光層の
更なる高感度化を考慮すると、残膜率の更なる改善が望
まれる。
【0010】一方、特開平11−44956号公報に
は、光を吸収して熱を発生する物質及び、フェノール性
水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂とスルホンア
ミド基、フェノール性水酸基含有アクリルアミド等の特
定の共重合成分を含む共重合体とを50:50〜5:9
5の範囲で含む赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物に
よれば画像強度が向上し現像ラチチュードが改善するこ
とが記載され、ノボラック樹脂とアクリルアミド等を共
重合成分とするある種のアクリル系共重合体を併用した
例等も示されているしかしながら、感度と残膜率の点
で、今だ不十分である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたものであって、紫外線領域の光に
対しては感応せず、白色蛍光灯下における取扱性に優れ
ると共に、感度、耐薬品性、及び画像部と非画像部との
コントラストに優れ、画像部の残膜率も十分に保持され
るポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、ポリビニルエステル系樹脂
を、ノボラック樹脂に対して含有するポジ型感光性組成
物ならびにそれを支持体上に設けてなるポジ型感光性平
版印刷版により上記目的が達成されることを見い出し本
発明を完成するに至った。即ち本発明は、(A)ノボラ
ック樹脂、(B)ポリビニルエステル系樹脂及び(C)
光熱変換物質を含有することを特徴とするポジ型感光性
組成物及び支持体上に該ポジ型感光性組成物からなる層
を有する感光性平版印刷版を要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】先ず、本発明のポジ型感光性組成
物における(A)成分としてのノボラック樹脂は、フェ
ノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂として、この種
感光性組成物のバインダー樹脂に慣用されているもので
あって、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−ク
レゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、
3,5−キシレノール、o−エチルフェノール、m−エ
チルフェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、n−ブチルフェノール、tert−ブチルフェ
ノール、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロカテコ
ール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、1,2,4−ベンゼントリオール、フロログルシノ
ール、4,4’−ビフェニルジオール、2,2−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノール
類の少なくとも1種を、酸性触媒下、例えば、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
ベンズアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類
(尚、ホルムアルデヒドに代えてパラホルムアルデヒド
を、アセトアルデヒドに代えてパラアルデヒドを、用い
てもよい。)、又は、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、の少なくとも1
種と重縮合させた樹脂であって、中で、本発明において
は、フェノール類としてのフェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレ
ノール、3,5−キシレノール、レゾルシノールと、ア
ルデヒド類又はケトン類としてのホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、プロピオンアルデヒドとの重縮合体が
好ましく、特に、m−クレゾール:p−クレゾール:
2,5−キシレノール:3,5−キシレノール:レゾル
シノールの混合割合がモル比で40〜100:0〜5
0:0〜20:0〜20:0〜20の混合フェノール
類、又は、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾー
ルの混合割合がモル比で1〜100:0〜70:0〜6
0の混合フェノール類と、ホルムアルデヒドとの重縮合
体が好ましい。尚、本発明のポジ型感光性組成物は後述
する溶剤抑止剤を含有することが好ましく、その場合
は、m−クレゾール:p−クレゾール:2,5−キシレ
ノール:3,5−キシレノール:レゾルシノールの混合
割合がモル比で70〜100:0〜30:0〜20:0
〜20:0〜20の混合フェノール類、又は、フェノー
ル:m−クレゾール:p−クレゾールの混合割合がモル
比で10〜100:0〜60:0〜40の混合フェノー
ル類と、ホルムアルデヒドとの重縮合体が好ましい。
【0014】前記ノボラック樹脂は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー測定によるポリスチレン換算の
重量平均分子量(以下、単に重量平均分子量という)
が、好ましくは1,500〜20,000、更に好まし
くは2,000〜15,000、特に好ましくは3,0
00〜12,000のものが用いられる。重量平均分子
量が前記範囲よりよりも小さいとレジストとしての十分
な塗膜が得られず、前記範囲よりも大きいとアルカリ現
像液に対する溶解性が小さくなり、非画像部の抜けが不
十分となってレジストのパターンが得られにくくなる傾
向となる。
【0015】次に本発明組成物の第2の必須成分である
(B)ポリビニルエステル系樹脂について説明する。ポ
リビニルエステル系樹脂とは、ビニルエステル、即ち、
化学構造的にはビニルアルコールと酸類とのエステル結
合を有する化合物(ビニルエステル類)の重合体もしく
は共重合体を意味する。該酸類としてはスルホン酸やホ
スホン酸等も含まれるが好ましいものは、カルボン酸
類、即ち、脂肪族系カルボン酸、芳香族系カルボン酸及
び芳香族環を含むカルボン酸である。従って、ポリビニ
ルエステル系樹脂としては、ビニルアルコールとカルボ
ン酸類とのエステルであるビニルカルボン酸の重合体も
しくは共重合体であるポリビニルカルボン酸エステル系
樹脂が好ましい。カルボン酸類を具体的に例示するに、
脂肪族系カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、クロル酢
酸、ラウリル酸、ステアリン酸、クロトン酸、オレイン
酸等が挙げられる。芳香族系もしくは芳香環を含むカル
ボン酸の例としては、例えば、安息香酸、4−tert
−ブチル安息香酸、桂皮酸等が挙げられる。
【0016】本発明のポリビニルエステル系樹脂として
は、これらのカルボン酸類の各ビニルエステルの一種も
しくは二種以上から誘導される樹脂としてそれ単独で用
いることもできるし、それらの樹脂二種以上を併用する
こともできる。尚、上記のビニルエステル類の内、重合
体の特性、調製し易さ、コスト等を考慮するに、酢酸ビ
ニルエステルが有利であり、成分(B)のポリビニルエ
ステル系樹脂としては、酢酸ビニルエステルの重合体又
は共重合体であるポリ酢酸ビニル系樹脂が好ましい。
【0017】又、該ビニルエステルは単独重合体として
も極めて有効であるがビニルエステルと他の単量体との
共重合体として用いた場合、単独重合体とは異なる物
性、例えば現像性、耐薬品性、耐刷性等の特性を変更、
修飾することができる為、有用である。好ましい該単量
体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)ア
クリル酸、アクリロニトリル、スチレン、無水マレイン
酸、アレイミド、アクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、エチレン、クロルエチレンを挙げることができる。
これらの単量体を用いてビニル共重合体を調製する場
合、共重合体中のビニルエステル以外の単量体の共重合
比は50モル%未満が好ましい。それは、50モル%以
上の場合、通常、ビニルエステルを用いる効果が不充分
となるからである。
【0018】上記の中でも、成分(B)は、ポリ酢酸ビ
ニルである場合残膜率が良好で好ましい。尚、本発明に
用いるポリビニルエステル系樹脂のGPCで測定したポ
リスチレン換算重量平均分子量は特に限定されないが、
好ましくは、5,000〜5000,000の範囲であ
り、より好ましくは10,000〜300,000、特
に好ましくは10,000〜200,000である。該
分子量が過小であると膜物性が劣り、過大の場合現像性
が不利となる傾向が見られる。
【0019】本願の(A)ノボラック樹脂と(B)ポリ
ビニルエステル系樹脂との配合比率は特に限定されない
が、好ましくは重量比でノボラック樹脂が99〜65
%、ポリビニルエステル系樹脂が1〜35%の範囲にお
いて使用する。ポリビニルエステル系樹脂の配合比率が
過小の場合、残膜率の改善効果が十分に認められず、過
大の場合、現像性の低下を招き露光部の抜けが不良とな
る傾向がある。更に好ましくは、重量比で、ノボラック
樹脂が98〜70%、ポリビニルエステル系樹脂が2〜
30%更に好ましくは前者が95〜70%、後者が5〜
30%の範囲で用いられる。
【0020】尚、本発明の感光性組成物には、本発明の
性能を損わない範囲で本発明のノボラック樹脂及びポリ
ビニルエステル系樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂を含ん
でいてもよい。次に、本発明のポジ型感光性組成物にお
ける(C)成分について述べる。これら光熱変換物質と
しては、吸収した光を熱に変換し得る化合物であれば特
に限定されないが、波長域650〜1300nmの近赤
外線領域の一部又は全部に吸収帯を有する有機又は無機
の顔料や染料、有機色素、金属、金属酸化物、金属炭化
物、金属硼化物等が挙げられる中で、光吸収色素が特に
有効である。これらの光吸収色素は、前記波長域の光を
効率よく吸収する一方、紫外線領域の光は殆ど吸収しな
いか、吸収しても実質的に感応せず、白色灯に含まれる
ような弱い紫外線によっては感光性組成物を変成させる
作用のない化合物である。
【0021】これらの光吸収色素としては、窒素原子、
酸素原子、又は硫黄原子等を含む複素環等がポリメチン
(−CH=)n で結合された、広義の所謂シアニン系色
素が代表的なものとして挙げられ、具体的には、例え
ば、キノリン系(所謂、狭義のシアニン系)、インドー
ル系(所謂、インドシアニン系)、ベンゾチアゾール系
(所謂、チオシアニン系)、オキサゾール系(所謂、オ
キサシアニン系)、アミノベンゼン系(所謂、ポリメチ
ン系)、ピリリウム系、チアピリリウム系、スクアリリ
ウム系、クロコニウム系、アズレニウム系、アミニウム
系、イモニウム系、フタロシアニン系、アントラキノン
系等が挙げられ、中で、キノリン系、インドール系、ベ
ンゾチアゾール系、アミノベンゼン系、ピリリウム系、
又はチアピリリウム系、アミニウム系、イモニウム系色
素が好ましい。
【0022】本発明においては、前記シアニン系色素の
中で、キノリン系色素としては、特に、下記一般式(I
a) 、(Ib)、又は(Ic)で表されるものが好ましい。
【0023】
【化1】
【0024】〔式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中、R1 及びR
2 は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有してい
てもよいフェニル基を示し、L1 は置換基を有していて
もよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、該ペ
ンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに連結
して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していても
よく、キノリン環は置換基を有していてもよく、その場
合、隣接する2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼ
ン環を形成していてもよい。X- は対アニオンを示
す。〕
【0025】ここで、式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中のR1
及びR2 における置換基としては、アルコキシ基、フェ
ノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニル基等が挙げら
れ、L 1 における置換基としては、アルキル基、アミノ
基、又はハロゲン原子等が挙げられ、キノリン環におけ
る置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ
基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
【0026】又、インドール系、ベンゾチアゾール系色
素及びベンゾオキサゾール系色素としては、特に、下記
一般式(II)で表されるものが好ましい。
【0027】
【化2】
【0028】〔式(II)中、Y1 及びY2 は各々独立し
て、ジアルキルメチレン基、硫黄原子又は酸素原子を示
し、R3 及びR4 は各々独立して、置換基を有していて
もよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニ
ル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、又は置
換基を有していてもよいフェニル基を示し、L2 は置換
基を有していてもよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン
基を示し、該ペンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換
基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を
形成していてもよく、縮合ベンゼン環は置換基を有して
いてもよく、その場合、隣接する2つの置換基が互いに
連結して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X-
対アニオンを示す。〕
【0029】ここで、式(II)中のR3 及びR4 における
置換基としては、アルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロ
キシ基、又はフェニル基等が挙げられ、L2 における置
換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハロゲン原
子等が挙げられ、ベンゼン環における置換基としては、
アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原
子等が挙げられる。
【0030】又、アミノベンゼン系色素としては、特
に、下記一般式(III) で表されるものが好ましい。
【0031】
【化3】
【0032】〔式(III) 中、R5 、R6 、R7 、及びR
8 は各々独立して、アルキル基を示し、R9 及びR10
各々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、
フリル基、又はチエニル基を示し、L3 は置換基を有し
ていてもよいモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、
該トリ又はペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連
結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していて
もよく、キノン環及びベンゼン環は置換基を有していて
もよい。X- は対アニオンを示す。〕
【0033】ここで、式(III) 中のR9 及びR10として
具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、
3−チエニル基等が挙げられ、それらの置換基として
は、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、
ヒドロキシ基、又はハロゲン原子等が挙げられ、L3
おける置換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハ
ロゲン原子等が挙げられ、キノン環及びベンゼン環にお
ける置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ニト
ロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
【0034】又、ピリリウム系、及びチアピリリウム系
色素としては、特に、下記一般式(IVa) 、(IVb) 、又は
(IVc) で表されるものが好ましい。
【0035】
【化4】
【0036】〔式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) 中、Y3
及びY4 は各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を示
し、R11、R12、R13、及びR14は各々独立して、水素
原子又はアルキル基、又は、R11とR13、及びR12とR
14が互いに連結して炭素数5又は6のシクロアルケン環
を形成していてもよく、L4 は置換基を有していてもよ
いモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、該トリ又は
ペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素
数5〜7のシクロアルケン環を形成していてもよく、ピ
リリウム環及びチアピリリウム環は置換基を有していて
もよく、その場合、隣接する2つの置換基が互いに連結
して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X- は対ア
ニオンを示す。〕
【0037】ここで、式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) の
4 における置換基としては、アルキル基、アミノ基、
又はハロゲン原子等が挙げられ、ピリリウム環及びチア
ピリリウム環における置換基としては、フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基等が挙げられる。
【0038】更に、アミニウム系、及びイモニウム系色
素としては、N,N−ジアリールイミニウム塩骨格を少
なくとも1個有するものが好ましく、特に、下記一般式
(Va)、又は(Vb)で表されるものが好ましい。
【0039】
【化5】
【0040】〔式(Va)、及び(Vb)中、R15、R16
17、R18、R19、R20、R21、及びR 22は各々独立し
て、水素原子、アルキル基、又はフェニル基を示し、キ
ノン環及びベンゼン環は置換基を有していてもよい。X
- は対アニオンを示す。尚、式(Vb)中の電子結合(─)
は他の電子結合との共鳴状態を示す。〕
【0041】ここで、式(Va)、及び(Vb)中のキノン環及
びベンゼン環における置換基としては、アルキル基、ア
ルコキシ基、アシル基、ニトロ基、又はハロゲン原子等
が挙げられる。
【0042】尚、前記一般式(Ia 〜c)、(II)、(III) 、
(IVa〜c)、及び(Va 〜b)における対アニオンX- として
は、例えば、Cl- 、Br- 、I- 、ClO4 - 、PF
6 -、及び、BF4 - 等の無機硼酸等の無機酸アニオ
ン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチ
ル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チ
エニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機
酸アニオンを挙げることができる。
【0043】以上、前記一般式(Ia 〜c)で表されるキノ
リン系色素、前記一般式(II)で表されるインドール系又
はベンゾチアゾール系色素、前記一般式(III) で表され
るアミノベンゼン系色素、前記一般式(IVa〜c)で表され
るピリリウム系又はチアピリリウム系色素、及び前記一
般式(Va 〜b)で表されるアミニウム系又はイモニウム系
色素の各具体例を以下に示す。
【0044】
【化6】
【0045】
【化7】
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】以上説明した光熱変換物質の本発明の組成
物への添加量は成分(A)と(B)の樹脂成分の総量に
対し0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量
%、特に好ましくは1〜12重量%である。
【0056】尚、本発明のポジ型感光性組成物には、前
記三成分の他に、露光部と非露光部のアルカリ現像液に
対する溶解性の差を増大させる目的で、(A)ノボラッ
ク樹脂、(B)ポリビニルエステル系樹脂及び(C)光
熱変換物質からなる混合物のアルカリ現像液に対する溶
解性を低下させる溶解抑止剤を含有するのが好ましい。
かかる溶解抑止剤は、具体的には(A)成分の前記ノボ
ラック樹脂と水素結合を形成して該樹脂の溶解性を低下
させると推定される化合物であり、又、かかる溶解抑止
剤は、近赤外線領域の光を殆ど吸収せず、近赤外線領域
の光で分解されないのが好ましい。
【0057】その溶解抑止剤としては、例えば、特開平
10−268512号公報に詳細に記載されているスル
ホン酸エステル、燐酸エステル、芳香族カルボン酸エス
テル、芳香族ジスルホン、カルボン酸無水物、芳香族ケ
トン、芳香族アルデヒド、芳香族アミン、芳香族エーテ
ル等、同じく特開平11−190903号公報に詳細に
記載されている、ラクトン骨格、N,N−ジアリールア
ミド骨格、ジアリールメチルイミノ骨格を有し着色剤を
兼ねた酸発色性色素、同じく特開2000−10545
4号公報に詳細に記載されている非イオン性界面活性剤
等を挙げることができる。
【0058】本発明のポジ型感光性組成物における前記
溶解抑止剤の含有割合は、0〜50重量%であるのが好
ましく、0〜30重量%であるのが更に好ましく、0〜
20重量%であるのが特に好ましい。
【0059】又、本発明のポジ型感光性組成物には、必
要に応じて、例えば、ビクトリアピュアブルー(425
95)、クリスタルバイオレット(42555)、クリ
スタルバイオレットラクトン、オーラミンO(4100
0)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック1
3)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミン
B(45170)、サフラニンOK70:100(50
240)、エリオグラウシンX(42080)、ファー
ストブラックHB(26150)、No.120/リオ
ノールイエロー(21090)、リオノールイエローG
RO(21090)、シムラーファーストイエロー8G
F(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D
(21095)、シムラーファーストレッド4015
(12355)、リオノールレッドB4401(158
50)、ファーストゲンブルーTGR−L(7416
0)、リオノールブルーSM(26150)等の顔料又
は染料等の着色剤が含有されていてもよい。尚、ここ
で、前記の括弧内の数字はカラーインデックス(C.
I.)を意味する。
【0060】本発明のポジ型感光性組成物における前記
着色剤の含有割合は、0〜50重量%であるのが好まし
く、0.5〜30重量%であるのが更に好ましく、1〜
20重量%であるのが特に好ましい。
【0061】本発明のポジ型感光性組成物には、前記成
分以外に、例えば、塗布性改良剤、現像性改良剤、密着
性改良剤、感度改良剤、感脂化剤等の通常用いられる各
種の添加剤が更に、好ましくは10重量%以下、更に好
ましくは5重量%以下の範囲で含有されていてもよい。
【0062】尚、本発明のポジ型感光性組成物は、オニ
ウム塩、ジアゾニウム塩及びキノンジアジド化合物を含
有しないことにより、紫外光に対して実質的に感受性を
有さない。より具体的には、360〜450nmの波長
の光による照射の前後で、アルカリ現像液に対する溶解
性に有意差を生ぜず、実用的な意味での画像形成機能を
有さないことを意味する。換言すれば、本発明でのポジ
型感光性組成物は、白色蛍光灯(三菱電機(株)製36
W白色蛍光灯ネオルミスーパーFLR40S−W/M/
36)下、400ルクスの光強度において10時間放置
しても、アルカリ現像液に対する溶解性に実質的有意差
を生じない性質を有するものである。尚、溶解性に実質
的有意差を生じないとは、10時間放置の前後で、アル
カリ現像液に対する溶解性がほとんど変化しないことを
意味する。本発明の前記ポジ型感光性組成物は、通常、
前記各成分を適当な溶媒に溶解した溶液として支持体表
面に塗布した後、加熱、乾燥することにより、支持体表
面に感光性組成物層が形成されたポジ型感光性平版印刷
版とされる。
【0063】ここで、その溶媒としては、使用成分に対
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸
アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、酢酸、あるいはこれら
の混合溶媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加した
もの等が挙げられる。溶媒の使用割合は、感光性組成物
の総量に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲
である。
【0064】又、その塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、3〜70mg
/dm2、好ましくは5〜50mg/dm2、特に好まし
くは10〜30mg/dm2の範囲とする。尚、その際
の乾燥温度としては、例えば、30〜170℃程度、好
ましくは40〜150℃程度が採られる。
【0065】尚、本発明の効果を一層確実ならしめるた
めに、例えば、40〜100℃程度、好ましくは40〜
70℃程度の温度で、1分〜50時間程度、好ましくは
30分〜20時間程度の加熱処理を施すことが好まし
い。
【0066】又、その支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0
601に規定される平均粗さRa で、通常、0.3〜
1.0μm、好ましくは0.4〜0.8μm程度とす
る。
【0067】本発明でのポジ型感光性組成物層を画像露
光する光源としては、主として、HeNeレーザー、ア
ルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、HeCdレー
ザー、半導体レーザー、ルビーレーザー等のレーザー光
源が挙げられるが、特に、光を吸収して発生した熱によ
り画像形成させる場合には、650〜1300nmの近
赤外レーザー光線を発生する光源が好ましく、例えば、
ルビーレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、L
ED等の固体レーザーを挙げることができ、特に、小型
で長寿命な半導体レーザーやYAGレーザーが好まし
い。これらの光源により、通常、走査露光した後、現像
液にて現像し画像が形成される。
【0068】尚、レーザー光源は、通常、レンズにより
集光された高強度の光線(ビーム)として感光性組成物
層表面を走査するが、それに感応する本発明での感光性
組成物層の感度特性(mJ/cm2 )は受光するレーザ
ービームの光強度(mJ/s・cm2 )に依存すること
がある。ここで、レーザービームの光強度は、光パワー
メーターにより測定したレーザービームの単位時間当た
りのエネルギー量(mJ/s)を感光性組成物層表面に
おけるレーザービームの照射面積(cm2 )で除するこ
とにより求めることができる。レーザービームの照射面
積は、通常、レーザーピーク強度の1/e2 強度を越え
る部分の面積で定義されるが、簡易的には相反則を示す
感光性組成物を感光させて測定することもできる。
【0069】本発明において、光源の光強度としては、
2.0×106 mJ/s・cm2 以上とすることが好ま
しく、1.0×107 mJ/s・cm2 以上とすること
が特に好ましい。光強度が前記範囲であれば、本発明で
のポジ型感光性組成物層の感度特性を向上させ得る、走
査露光時間を短くすることができ実用的に大きな利点と
なる。
【0070】本発明の前記ポジ型感光性平版印刷版を画
像露光したポジ型感光体の現像に用いる現像液として
は、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチ
ウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪
酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、
第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナ
トリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機ア
ルカリ塩、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の有
機アミン化合物の0.1〜5重量%程度の水溶液からな
るアルカリ現像液を用いる。中で、無機アルカリ塩であ
る珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属の珪
酸塩が好ましい。尚、現像液には、必要に応じて、アニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活
性剤等の界面活性剤や、アルコール等の有機溶媒を加え
ることができる。
【0071】尚、現像は、浸漬現像、スプレー現像、ブ
ラシ現像、超音波現像等により、通常、好ましくは10
〜50℃程度、特に好ましくは15〜45℃程度の温度
でなされる。
【0072】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0073】実施例1〜6、比較例1,2 アルミニウム板(厚さ0.24mm)を、5重量%の水
酸化ナトリウム水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行
った後、0.5モル/リットルの濃度の塩酸水溶液中
で、温度25℃、電流密度60A/dm2 、処理時間3
0秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで5重
量%の水酸化ナトリウム水溶液中で60℃、10秒間の
デスマット処理を施した後、20重量%硫酸溶液中で、
温度20℃、電流密度3A/dm2 、処理時間1分の条
件で陽極酸化処理を行った。更に、80℃の熱水で20
秒間熱水封孔処理を行い、平版印刷版支持体用のアルミ
ニウム板を作製した。
【0074】得られたアルミニウム板支持体表面に下記
の試料感光液をワイヤーバーを用いて塗布し、85℃で
2分間乾燥させた後、55℃で安定化させて塗膜量2.
2g/m2のポジ型感光組成物層を有するポジ型感光性
平版印刷版を作製した。試料感光液: (A)ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/
p−クレゾール=50/30/20、重量平均分子量=
9,000住友ジュレズ社製)・・・100重量部より
下記(B)成分の配合量を差し引いた量 (B)ポリビニルエステル系樹脂・・・表−1の表中に
配合樹脂及び配合量(重量部)として記載 (C)光熱変換物質:前記II−9・・・・3重量部 着色剤:エチルバイオレット・・・・・3重量部 溶媒:メチルセロソルブ・・・・・900重量部
【0075】得られたポジ型感光性平版印刷版を回転ド
ラムに取り付け、ドラムを回転させながら、黄色灯下
で、波長830nm、出力40mWの半導体レーザー
(アプライドテクノ社製)を25μmのビームスポット
径にて照射することにより走査露光し、次いで、アルカ
リ現像液(コニカ社製「SDR−1」の6倍希釈液)に
28℃で浸漬した後、軽いこすりを加え現像を行った。
【0076】この際、120mJ/cm2 及び240m
J/cm2 の露光エネルギー(感度)で露光し、現像時
間を変えることで25μm幅のポジ画像を得た場合の残
膜率を測定した。残膜率は大きい程良い成績を示してい
る。
【0077】尚、残膜率は、得られたポジ画像につい
て、非露光部における現像前後の反射濃度を反射濃度計
(マクベス社製「RD−514」)を用いて測定し、感
光性組成物層形成前の支持体表面の反射濃度の値を差引
いたそれぞれの値の比から残膜率(%)を求めた。尚、
配合樹脂の由来を表の下に記載した。表の結果より、ポ
リビニルエステル系樹脂を含有することにおいて効果を
有していることが理解される。
【0078】
【表1】
【0079】〔配合樹脂〕 VA−1:コーポニールNP−160(酢酸ビニル/ア
クリル酸エステル変性樹脂,日本合成化学社製) VA−2:ポリ(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)=共
重合比3/7,(東京化成工業社製) VA−3:ゴーセニールM50−Y0(酢酸ビニル中重
合樹脂,日本合成化学社製) VA−4:ゴーセニールM35−X6(酢酸ビニル高重
合樹脂,日本合成化学社製) 尚、前記で得られたポジ型感光性平版印刷版は、白色蛍
光灯(三菱電機社製36W白色蛍光灯「ネオルミスーパ
ーFLR40S−W/M/36」)の400ルクスの光
強度照射下に10時間放置した後、前記と同様の現像処
理を行った場合、いずれの実施例及び比較例においても
実質的な膜減りはなく、白色蛍光灯下における取扱性は
良好であった。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、紫外線領域の光に対し
ては感応せず、白色蛍光灯下における取扱性に優れると
共に、近赤外線領域の光に対して感応し、感度、耐薬品
性、及び画像部と非画像部とのコントラストに優れ、画
像部の残膜率も十分に保持されるポジ型感光性組成物及
びポジ型感光性平版印刷版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA04 AA06 AB03 AC08 AD03 CB07 CB08 CB10 CB14 CB15 CB16 CB29 CB41 CC11 CC20 FA17 2H096 AA06 BA09 EA04 EA23 GA08 2H114 AA04 AA23 AA24 BA01 BA10 DA21 DA27 DA50 DA51 DA52 DA59 DA64 EA01 EA02 EA05 EA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ノボラック樹脂、(B)ポリビニ
    ルエステル系樹脂及び(C)光熱変換物質を含有するこ
    とを特徴とするポジ型感光性組成物。
  2. 【請求項2】 該ノボラック樹脂と該ポリビニルエステ
    ル樹脂との重量比(%)が、99〜65:1〜35の範
    囲であることを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性
    組成物。
  3. 【請求項3】 該ポリビニルエステル系樹脂がポリビニ
    ルカルボン酸エステル系樹脂である請求項1又は2記載
    のポジ型感光性組成物。
  4. 【請求項4】 該ポリビニルカルボン酸エステル系樹脂
    がポリ酢酸ビニル系樹脂である請求項3記載のポジ型感
    光性組成物。
  5. 【請求項5】 該ポリ酢酸ビニル系樹脂がポリ酢酸ビニ
    ルである請求項4記載のポジ型感光性組成物。
  6. 【請求項6】 該ポリ酢酸ビニル系樹脂が(メタ)アク
    リル酸エステル、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリ
    ル、スチレン、無水マレイン酸、マレイミド、アクリル
    アミド、N−ビニルピロリドン、エチレン、クロルエチ
    レンからなる群選ばれた少なくとも一種と、酢酸ビニル
    とを共重合成分として含有する共重合体である請求項4
    記載のポジ型感光性組成物。
  7. 【請求項7】 (A)ノボラック樹脂、(B)ポリビニ
    ルエステル系樹脂及び(C)光熱変換物質から成る混合
    物のアルカリ現像液に対する溶解性を低下させる溶解抑
    止剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載のポジ型感光性組成物。
  8. 【請求項8】 支持体上に、請求項1〜7のいずれかに
    記載のポジ型感光性組成物から成る層を有するポジ型感
    光性平版印刷版。
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