JP3266017B2 - 感光性組成物及び平版印刷版 - Google Patents

感光性組成物及び平版印刷版

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JP3266017B2
JP3266017B2 JP32402596A JP32402596A JP3266017B2 JP 3266017 B2 JP3266017 B2 JP 3266017B2 JP 32402596 A JP32402596 A JP 32402596A JP 32402596 A JP32402596 A JP 32402596A JP 3266017 B2 JP3266017 B2 JP 3266017B2
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英樹 長坂
昌久 村田
年由 浦野
龍一郎 高崎
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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特に近赤外線領域に
対し高感度なネガ型化学増幅型感光性組成物及びこれを
塗設した平版印刷版に関する。特に、半導体レーザーに
よるダイレクト製版用に適した平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ画像処理技術の進歩に伴
い、デジタル画像情報から、銀塩マスクフィルムへの出
力を行わずに、レーザー光あるいはサーマルヘッド等に
より、直接レジスト画像を形成する感光または感熱ダイ
レクト製版システムが注目されている。特に、高出力の
半導体レーザーを用いる、高解像度のレーザー感光ダイ
レクト製版システムは、半導体のレーザーが長寿命であ
り、かつ、小型であることから、その実現が強く望まれ
ていた。
【0003】一方、従来より、レーザー感光または感熱
を利用した画像形成方法としては、昇華転写色素を利用
し色材画像を形成する方法ならびに平版を作成する方法
などが知られている。後者においては、例えば、ジアゾ
化合物の架橋反応を利用し、平版印刷版を作成する方法
(例えば、特開昭52−151024号、特公平2−5
1732号、特開昭50−15603号、特公平3−3
4051号、特公昭61−21831号、特公昭60−
12939号、米国特許第3664737号の公報また
は明細書等参照)、ニトロセルロースの分解反応を利用
し、平版印刷版を作製する方法(例えば、特開昭50−
102403号、特開昭50−102401号等の公報
参照)等が知られている。
【0004】近年、化学増幅型のフォトレジストに長波
長光線吸収色素を組み合せた技術が散見される様になっ
た。例えば特開平6−43633号明細書には特定なス
クアリリウム色素に光酸発生剤およびバインダーを組合
せた感光材料が開示されている。また、更にこれに類す
る技法として赤外線吸収色素潜伏性ブレンステッド酸、
レゾール樹脂およびノボラック樹脂を含む感光層を半導
体レーザー等により像状に露光し平版印刷版を作製する
技術が提案されており(特開平7−20629号明細
書)、更に、前記潜伏性ブレンステッド酸に代えs−ト
リアジン化合物を用いる技術も開示されている(特開平
7−271029号明細書)。これら従来の技術は、実
用上、感度が不足していたり、インキ着肉性や保存性が
必ずしも充分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の諸問
題に鑑みなされたものであり、即ち、近赤外半導体レー
ザーによる直接製版に適した、高感度でかつインキ着肉
性に優れ、保存性が改善された平版印刷版を提供するた
めの感光性組成物及び該感光性組成物を支持体上に塗設
してなる平版印刷版を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
700〜1100nmの光源を用いて露光するための感
光性組成物であって、 (a)ノボラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂
から選ばれた樹脂、 (b)該樹脂を架橋し得るアミノ化合物誘導体、 (c)一般式(I)で表されるシアニン系化合物及び一
般式(II)で表されるポリメチン系化合物から選ばれる
少なくとも1種の近赤外波長域に吸収を有する化合物、
【0007】
【化5】
【0008】(一般式(I)中、R1 〜R8 は各々独立
して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基を示すか又は
隣接する基が連結して縮合ベンゼン環を形成していても
よく、R9 及びR10は各々独立して置換基を有していて
も良いアルキル基、置換基を有していても良いフェニル
基、置換基を有していても良いアルケニル基、又は置換
基を有していてもよいアルキニル基を示し、Y1 及びY
2 は各々独立して硫黄原子又はジアルキルメチレン基を
示し、L1 は置換基を有していても良いペンタ又はヘプ
タメチン基を示し、該ペンタ又はヘプタメチン基上の2
つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロアル
ケン環を形成していてもよく、X- は対アニオンを示
す。)
【0009】
【化6】
【0010】(一般式(II)中、R11〜R14は各々独立
してアルキル基を示し、R15、R16は各々独立して置換
基を有していても良いアリール基を示し、L2 は置換基
を有していても良いモノ、トリ、又はペンタメチン基を
示し、X- は対アニオンを示す。)及び(d)光酸発生
剤、を含有してなることを特徴とする感光性組成物及び
これを支持体上に塗設してなることを特徴とする感光性
平版印刷版により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の平版印刷版に適用される感光性組成物の
樹脂化合物成分(a)としてはノボラック樹脂またはポ
リビニルフェノール樹脂が用いられる。ノボラック樹脂
としては、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレ
ゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノー
ル、レゾルシン、ピロガロール、ビスフェノール、ビス
フェノール−A、トリスフェノール、o−エチルフェノ
ール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、
プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、t−ブチ
ルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等の芳
香族炭化水素類の少なくとも1種を酸性触媒下、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類
及び、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどのケトン類から選ばれた少なくとも1種の
アルデヒド類又はケトン類と重縮合させたものが挙げら
れる。
【0012】ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの
代わりに、それぞれパラホルムアルデヒド及びパラアル
デヒドを使用してもよい。ノボラック樹脂のゲルパーミ
ュエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略
す)測定によるポリスチレン換算重量平均分子量(以
下、GPC測定による重量平均分子量をMwと略す)が
好ましくは1,000〜15,000、特に好ましくは
1,500〜10,000のものが用いられる。
【0013】ノボラック樹脂の芳香族炭化水素類として
は、より好ましくは、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,5−キシレノール、及び3,
5−キシレノール、レゾルシンから選ばれる少なくとも
1種のフェノール類をホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類の中か
ら選ばれる少なくとも1種と重縮合したノボラック樹脂
が挙げられる。
【0014】中でも、m−クレゾール:p−クレゾール
P:2,5−キシレノール:3,5−キシレノール:レ
ゾルシンの混合割合がモル比で70〜100:0〜3
0:0〜20:0〜20:0〜20のフェノール類、ま
たは、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾールの
混合割合がモル比で10〜100:0〜60:0〜40
のフェノール類とアルデヒド類との重縮合物であるノボ
ラック樹脂が好ましい。アルデヒド類の中でも、特にホ
ルムアルデヒドが好ましい。
【0015】ポリビニルフェノール樹脂としては、o−
ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒ
ドロキシスチレン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プ
ロピレン、2−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレ
ン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどの
ヒドロキシスチレン類の単独または2種以上の重合体が
挙げられる。ヒドロキシスチレン類は芳香環に塩素、臭
素、ヨウ素、フッ素等のハロゲンあるいはC1 〜C4
アルキル置換基等の置換基を有していてもよく、従って
ポリビニルフェノール類としては、芳香環にハロゲン又
はC1 〜C4 のアルキル置換基を有していても良いポリ
ビニルフェノールが挙げられる。
【0016】ポリビニルフェノール樹脂は、通常、置換
基を有していてもよいヒドロキシスチレン類を単独で又
は2種以上をラジカル重合開始剤またはカチオン重合開
始剤の存在下で重合することにより得られる。かかるポ
リビニルフェノール樹脂は、一部水素添加を行なったも
のでもよい。又、t−ブトキシカルボニル基、ピラニル
基、フラニル基などでポリビニルフェノール類の一部の
OH基を保護した樹脂でもよい。ポリビニルフェノール
樹脂のMwは、好ましくは1,000〜100,00
0、特に好ましくは1,500〜50,000のものが
用いられる。
【0017】ポリビニルフェノール樹脂としては、より
好ましくは、芳香環にC1 〜C4 のアルキル置換基を有
していてもよいポリビニルフェノールが挙げられ、未置
換のポリビニルフェノールが特に好ましい。以上のノボ
ラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂の分子量
が、上記範囲よりも小さいとレジストとしての十分な塗
膜が得られず、この範囲よりも大きいと未露光部分のア
ルカリ現像液に対する溶解性が小さくなり、レジストの
パターンが得られない傾向にある。
【0018】上述の樹脂のうち、特に、ノボラック樹脂
が好ましい。本発明で用いられる感光性組成物全固形分
におけるこれら樹脂の使用割合は、通常40〜95%で
あり、好ましくは60〜90%である。次に本発明に使
用される樹脂(a)を架橋し得るアミノ化合物誘導体
(b)について説明する。該アミノ化合物誘導体は、露
光部に発生した酸の作用により樹脂を架橋し不溶化する
架橋剤として作用する。それらは例えば、官能基として
メチロール基、それのアルコール縮合変性したアルコキ
シメチル基、その他、アセトキシメチル基等を少なくと
も二個有するアミノ化合物が挙げられる。具体的には、
メラミン誘導体、例えばメトキシメチル化メラミン〔三
井サイアナミッド(株)製サイメル300シリーズ
(1)等〕、ベンゾグアナミン誘導体〔メチル/エチル
混合アルコキシ化ベンゾグアナミン樹脂(三井サイアナ
ミッド(株)製サイメル1100シリーズ(2)
等)〕、グリコールウリル誘導体〔テトラメチロールグ
リコールウリル樹脂、(三井サイアナミッド(株)製サ
イメル1100シリーズ(3)等)〕その他尿素樹脂誘
導体が挙げられる。
【0019】これらの内、メラミン誘導体が好ましい。
更に、得られる平版印刷版の保存性やインキ着肉性を考
慮した場合、特定範囲の官能基を有する特定のものがよ
り好ましい。即ち、メラミン誘導体として架橋剤中のメ
チロール基およびアルコキシメチル基の合計数に対する
アルコキシメチル基の数の割合が70%以上であるメラ
ミン誘導体がより好ましい。特に好ましくは、前記割合
が90%以上であるメラミン誘導体が用いられる。かか
るメラミン誘導体はメラミンに特定量のホルムアルデヒ
ドおよびアルコールを酸性条件下で反応させる公知の方
法に準じて得ることができる。得られたメラミン誘導体
における前記アルコキシメチル基の割合は13C−NMR
により測定し特定することができる。
【0020】本発明における感光性材料全固形分中にお
けるこれらアミノ化合物誘導体の使用割合は好ましくは
5〜50重量%、特に好ましくは10〜30重量%であ
る。次に、本発明に使用される(c)成分の近赤外波長
域に吸収を有するシアニン系またはポリメチン系化合物
について説明する。本発明に用いられる近赤外波長域に
吸収を有する化合物のうち、シアニン系化合物は下記一
般式(I)で表されるものである。
【0021】
【化7】
【0022】一般式(I)で表される化合物をより具体
的に説明すると、R1 〜R8 は各々独立して、水素原
子、ハロゲン原子、ニトロ基を示すか又は隣接する基が
連続して縮合ベンゼン環を形成していてもよいが、これ
らの内ハロゲン原子としては塩素原子が好ましく、R1
〜R8 の内水素原子を4〜8個有するものが更に好まし
い。
【0023】R9 及びR10は各々独立して置換基を有し
ていても良いアルキル基、置換基を有していても良いフ
ェニル基、アルケニル基、又はアルキニル基を示すが、
これらの内、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
基、フェニル基、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル
基、スルホン酸基で置換されているか又は無置換のアル
キル基;アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、水酸基、ハ
ロゲン原子で置換されているか又は無置換のフェニル
基;アルケニル基;アルキニル基が好ましく、中でもア
ルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル
基、フェノキシアルキル基、アリル基又はフェニル基が
特に好ましい。
【0024】Y1 及びY2 は各々独立して硫黄原子又は
ジアルキルメチレン基を示すが、硫黄原子又はジメチル
メチレン基が好ましく、ジメチルメチレン基が更に好ま
しい。L1 は置換基を有していても良いペンタ又はヘプ
タメチン基を示し、該ペンタ又はヘプタメチン基上の2
つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロアル
ケン環を形成していてもよいが、置換基としては、アル
キル基、ハロゲン原子、またはジアリールアミノ基が好
ましい。また、2つの置換基が連結する場合はシクロペ
ンタン環を形成することが好ましい。
【0025】X- は対アニオンを示すが、その具体例と
してはCl- 、I- 、Br- 、ClO4 - 、BF4 -
PF6 - 等の無機酸イオン、又はベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、ナフタレン−1−スルホン
酸、酢酸等の有機酸のイオン等を挙げることができる。
これらの内、I- 、ClO4 - 、BF4 - 、PF6 -
又はp−トルエンスルホン酸イオンが好ましい。また、
本発明に用いられる近赤外波長域に吸収を有する化合物
のうち、ポリメチン系化合物は下記一般式(II)で表さ
れるものである。
【0026】
【化8】
【0027】一般式(II)で表される化合物をより具体
的に説明すると、R11〜R14は各々独立してアルキル基
を示すが、その具体例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、
s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基等が挙げられ、通常炭素数1〜12のアル
キル基である。
【0028】R15、R16は各々独立して置換基を有して
いても良いアリール基を示すが、その具体例としては、
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フ
リル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル
基等の無置換のアリール基、トリル基、キシリル基、フ
ルフリル基等のアルキル基で置換されたアリール基、2
−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロ
モフェニル基等のハロゲン原子で置換されたアリール
基、4−ヒドロキシフェニル基、5−ヒドロキシ−2−
フリル基等の水酸基で置換されたアリール基、4−メト
キシフェニル基、4−エトキシフェニル基等のアルコキ
シ基で置換されたアリール基、4−ジメチルアミノフェ
ニル基、4−ジエチルアミノフェニル基等の、ジアルキ
ルアミノ基で置換されたアリール基等が挙げられる。こ
れらの内、アルコキシ基、ジメチルアミノ基で置換され
ているか又は無置換のフェニル基が好ましく、ジメチル
アミノ基で置換されたフェニル基が特に好ましい。
【0029】L2 は置換基を有していても良いモノ、ト
リ、又はペンタメチン基を示すが、置換基としては、ア
ルキル基、フェニル基で置換されていても良いアルケニ
ル基、又はハロゲン原子が好ましい。X- は対アニオン
を示す。その具体例としてはCl- 、I- 、Br- 、C
lO 4 -、BF4 - 、PF6 - 等の無機酸イオン、又はベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ン−1−スルホン酸、酢酸等の有機酸のイオン等を挙げ
ることができる。これらの内、I- 、ClO4 - 、BF
4 - 、PF6 - 、又はトルエンスルホン酸イオンが好ま
しい。これら、シアニン系化合物及びポリメチン系化合
物の具体例を下記第1表に示す。なお、括弧内の波長は
メタノール中における同色素の極大吸収波長を示してい
る。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】
【表9】
【0039】
【表10】
【0040】これらの内、シアニン系色素がより好まし
い。更に、インドール型シアニン(インドシアニン)ま
たはチアゾール型シアニン(チオシアニン)系色素が特
に好ましい。これらの近赤外光を吸収する色素の含有量
は、感光性材料の全固形分に対して、0.1〜50重量
%であり、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ま
しくは1〜15重量%である。該含有量が0.1重量%
より低い場合には、著しい感度の低下が起こり、また5
0重量%より高い場合は、安定性等の性能に悪影響を生
じやすい。
【0041】本発明に使用される光照射により酸を発生
する光酸発生剤としては、例えば 1)S.I.Schlesinger,Photog
r.Sci.Eng.,18,387(1974)、
T.S.Bal et al,Polymer,21,
423(1980)等に記載の、ジアゾニウム塩、 2)米国特許第4,069,055号、同4,069,
056号、同Re27,992号、特願平3−1401
40号の明細書等に記載の、アンモニウム塩、
【0042】3)D.C.Necker et al,
Macromolecules,17,2468(19
84)、C.S.Wen et al,Teh.Pro
c.Conf.Rad.Curing ASIA,p4
78,Tokyo,Oct(1988)、米国特許第
4,069,055号、同4,069,056号等明細
書に記載の、ホスホニウム塩、
【0043】4)J.V.Crivello et a
l,Macromolecules,10(6),13
07(1977),Chem.& Eng.News,
Nov.28,p31(1988)、欧州特許第10
4,143号、米国特許第339,049号、同第41
0,201号、特開平2−150848号、特開平2−
296514号の明細書または公報等に記載の、ヨード
ニウム塩、
【0044】5)J.V.Crivello et a
l,Polymer J.17,73(1985)、
J.V.Crivello et al,J.Org.
Chem.,43,3055(1978)、W.R.W
att et al,J.Polymer Sci.,
Polymer Chem.Ed.,22,1789
(1984)、J.V.Crivello et a
l,Polymer Bull.,14,279(19
88)、J.V.Crivello et al,Ma
cromolecules,14(5),1141(1
981)、J.V.Crivello et al,
J.Polymer Sci.PolymerChe
m.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第
370,693号、同3,902,114号、同23
3,567号、同297,443号、同297,442
号、米国特許第4,933,377号、同161,81
1号、同410,201号、同339,049号、同
4,760,013号、同4,734,444号、同
2,833,827号、独国特許第2,904,626
号、同3,604,580号、同3,604,581号
の明細書または公報等に記載の、スルホニウム塩、
【0045】6)J.V.Crivello et a
l,Macromolecules,10(6),13
07(1977)、J.V.Crivello et
al,J.Polymer Sci.,Polymer
Chem.Ed.,17,1047(1979)等に
記載の、セレノニウム塩、
【0046】7)C.S.Wen et al,Te
h.Proc.Conf.Rad.Curing AS
IA,p478,Tokyo,Oct(1988)等に
記載の、アルソニウム塩等のオニウム塩、 8)米国特許第3,905,815号、特公昭46−4
605号、特開昭48−36281号、特開昭55−3
2070号、特開昭60−239736号、特開昭61
−169835号、特開昭61−169837号、特開
昭62−58241号、特開昭62−212401号、
特開昭63−70243号、特開昭63−298339
号の明細書または公報等に記載の、有機ハロゲン化合
物、
【0047】9)K.Meier et al,J.R
ad.Curing,13(4),26(1986)、
T.P.Gill et al,Inorg.Che
m.,19,3007(1980)、D.Astru
c,Acc.Chem.Res.,19(12),37
7(1896)、特開平2−161445号公報等に記
載の、有機金属/有機ハロゲン化物、
【0048】10)S.Hayase et al,
J.Polymer Sci.,25,753(198
7)、E.Reichmanis et al,J.P
olymer Sci.,Polymer Chem.
Ed.23,1(1985)、Q.Q.Zhu et
al,J.Photochem.,36,85,39,
317(1987)、B.Amit et al,Te
trahedron Lett.,(24)2205
(1973)、D.H.R.Barton etal,
J.Chem Soc.,3571(1965)、P.
M.Collins et al,J.Chem.So
c.,Perkin I,1695(1975)、M.
Rudinstein et al,Tetrahed
ron Lett.,(17),1445(197
5)、J.W.Walker et al,J.Am.
Chem.Soc.,110,7170(1988)、
S.C.Busman et al,J.Imagin
g Technol.,11(4),191(198
5)、H.M.Houlihan et al,Mac
romolecules,21,2001(198
8)、P.M.Collinset al,J.Che
m.Soc.,Chem.Commun.,532(1
972)、S.Hayase et al,Macro
molecules,18,1799(1985)、
E.Reichmanis et al,J.Elec
trochem.Soc.,Solid State
Sci.Technol.,130(6)、F.M.H
oulihan et al,Macromolecu
les,21,2001(1988)、欧州特許第02
90,750号、同046,083号、同156,53
5号、同271,851号、同0,388,343号、
米国特許第3,901,710号、同4,181,53
1号、特開昭60−198538号、特開昭53−13
3022号の明細書または公報等に記載の、o−ニトロ
ベンジル型保護基を有する光酸発生剤、
【0049】11)M.Tunooka et al,
Polymer Preprints Japan,3
8(8)、G.Berner et al,J.Ra
d.Curing,13(4)、W.J.Mijs e
t al,Coating Technol.,55
(697),45(1983)、Akzo,H.Ada
chi et al,Polymer Preprin
ts,Japan,37(3)、欧州特許第0199,
672号、同84515号、同199,672号、同0
44,115号、同0101,122号、米国特許第
4,618,564号、同4,371,605号、同
4,431,774号、特開昭64−18143号、特
開平2−245756号、特願平3−140109号の
公報または明細書等に記載の、イミノスルフォネート等
に代表される、光分解してスルホン酸を発生する化合
物、特開昭61−166544号公報に記載のジスルホ
ン化合物を挙げることができる。
【0050】またこれらの光により酸を発生する基、あ
るいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化
合物、例えば、M.E.Woodhouse et a
l,J.Am.Chem.Soc.,104,5586
(1982)、S.P.Pappas et al,
J.Imaging Sci.,30(5),218
(1986)、S.Kondo et al.Macr
omol.Chem.Rapid Commun.,
9,625(1988)、Y.Yamada eta
l,Makromol.Chem.,152,153,
163(1972)、J.V.Crivello et
al,J.Polymer Sci.,Polyme
r Chem.Ed.,17,3845(1979)、
米国特許第3,849,137号、独国特許第3,91
4,407、特開昭63−26653号、特開昭55−
164824号、特開昭62−69263号、特開昭6
3−140387号、特開昭63−163452号、特
開昭62−153853号、特開昭63−146029
号の明細書または公報等に記載の化合物を用いることが
できる。
【0051】更に、V.N.R.Pillai,Syn
thesis,(1),1(1980)、A.Abad
et al,Tetrahedron Lett.,
(47)4555(1971)、D.H.R.Bart
on et al,J.Chem.Soc.,(C),
329(1970)、米国特許第3,779,778
号、欧州特許第126,712号等に記載の、光により
酸を発生する化合物も使用することができる。さらに具
体的には、例えば、下記のT−1〜T−15の式で示さ
れる化合物を挙げることができる。
【0052】
【化9】
【0053】
【化10】
【0054】
【化11】
【0055】これらの内、より好ましいものはトリハロ
メチル基を2個以上有するs−トリアジン化合物であ
り、特に好ましくはトリス(トリクロロメチル)−s−
トリアジンである。これら光酸発生剤の含有量は、感光
性組成物の全固形分に対し、0.1〜40重量%、好ま
しくは0.5〜20重量%である。
【0056】本発明に使用する感光性組成物は、通常、
上記各成分を適当な溶媒に溶解して用いられる。溶媒と
しては、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な
塗膜性を与える溶媒であれば特に制限はないが、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセ
テート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ
系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール
ジメチルエーテルなどのプロピレングリコール系溶媒、
酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジ
エチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−
ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、乳酸
メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル
などのエステル系溶媒、ヘプタノール、ヘキサノール、
ジアセトンアルコール、フルフリルアルコールなどのア
ルコール系溶媒、シクロヘキサノン、メチルアミルケト
ンなどのケトン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの高極性溶
媒、あるいはこれらの混合溶媒、さらにはこれらに芳香
族炭化水素を添加したものなどが挙げられる。溶媒の使
用割合は、感光性材料の総量に対して通常重量比として
1〜20倍程度の範囲である。
【0057】なお、本発明の感光性組成物は、その性能
を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば染料、顔料、
塗布性改良剤、現像改良剤、密着性改良剤、感度改良
剤、感脂化剤等を含有することも可能である。本発明に
使用する感光性組成物を支持体表面に設ける際に用いる
塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗
布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗
布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等を用
いることが可能である。塗布量は用途により異なるが、
例えば0.1〜10.0g/m2(固形分として)が好
ましい。また乾燥温度としては、例えば20〜150
℃、好ましくは30〜100℃が採用される。
【0058】本発明に使用する感光性組成物を用いた感
光層を設ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、
鋼、銅等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属
板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が塗
布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親
水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。こ
のうち好ましいのはアルミニウム板である。本発明の感
光性平版印刷版の支持体としては、塩酸または硝酸溶液
中での電解エッチングまたはブラシ研磨による砂目立て
処理、硫酸溶媒中での陽極酸化処理および必要に応じて
封孔処理等の表面処理が施されているアルミニウム板を
用いることがより好ましい。
【0059】本発明の感光性平版印刷版を画像露光する
光源としては700〜1100nmの近赤外レーザー光
線を発生する光源であり、例えばルビーレーザー、YA
Gレーザー等の固体レーザー、半導体レーザー等を挙げ
ることが出来、特に小型で長寿命な半導体レーザーが好
ましい。これらのレーザー光源により、通常、走査露光
後、好ましくは後加熱工程(ポストエクスポージャーベ
ーキング;以下、PEBと略す)を行ない、現像液にて
現像し画像を有する平版印刷版を得ることができる。
【0060】PEBの温度は50〜150℃の温度範囲
が好ましく特に90〜130℃が好ましい。上記現像液
としては特にアルカリ現像液が好ましい。上記アルカリ
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナ
トリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウ
ム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液
が挙げられる。アルカリ金属塩の濃度は0.1〜20重
量%が好ましい。又、該現像液中に必要に応じアニオン
性界面活性剤、両性界面活性剤等やアルコール等の有機
溶媒を加えることができる。
【0061】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施
例に限定されるものではない。なお実施例に記載した
「メトキシ化率」とは架橋剤中のメチロール基数とメト
キシメチル基数の合計数に対するメトキシメチル基数の
占める割合を意味している。
【0062】〔アルミニウム板の作製〕厚さ0.24m
mのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を、
5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中で60℃で1分間
脱脂処理を行なった後、0.5モル/リットルの濃度の
塩酸水溶液中において、温度25℃、電流密度60A/
dm2 、処理時間30秒の条件で電解エッチング処理を
行なった。次いで5重量%水酸化ナトリウム水溶液中で
60℃、10秒間のデスマット処理を施した後、20重
量%硫酸溶液中で、温度20℃、電流密度3A/d
2 、処理時間1分の条件で陽極酸化処理を行なった。
更に、80℃の熱水で20秒間熱水封孔処理を行ない、
平版印刷版用支持体のアルミニウム板を作製した。
【0063】実施例1 下記成分、 樹脂:m−クレゾール/p−クレゾール/キシレノールノボラック樹脂 0.5g 架橋剤:サイメル300(メトキシメチルメラミン系、三井サイアナミッド社 製、メトキシ化率90%以上) 0.1g 赤外線吸収色素:CY−10(日本化薬社製、前記S−1) 0.015g 光酸発生剤:2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン(前 記T−1) 0.015g 塗布溶媒:シクロヘキサノン 5.7g より成る感光液を前述の方法で作製したアルミ板上にワ
イヤーバーで塗布し85℃、2分間乾燥させ膜厚20m
g/dm2 の感光性平版印刷版を得た。これを回転ドラ
ム上に取り付け黄色灯下で半導体レーザー(アプライド
テクノ社製、830nm)をレンズで25μmビーム径
にしぼったレーザー光(40mw)により走査露光を行
なった。次いで100℃、3分間後加熱を行ない更に現
像液SDR−1(コニカ社製、ポジ型平版用)を6倍希
釈し25℃、30秒間現像を行なった。得られた画線が
25μm巾を与えるドラム回転数より感度をエネルギー
値として求めた。結果を第2表に示す。
【0064】実施例2 実施例1の光酸発生剤2,4,6−トリス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジンの量を0.03gに変えた以
外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を第2表に
示す。
【0065】実施例3 実施例1の2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
s−トリアジンを2,4−ビス(トリクロロメチル)−
6−p−メトキシフェニルエテニル)−s−トリアジン
(前記T−2)に変えた以外は実施例1と同様の操作を
行なった。結果を第2表に示す。
【0066】実施例4 実施例1のサイメル300をN−8101(三和ケミカ
ル社製、エチレンビスメラミン系)に変えた以外は実施
例1と同様の操作を行なった。結果を第2表に示す。 実施例5 実施例1においてサイメル300をサイメル266(メ
トキシ/ブトキシ混合メチル化メラミン系、三井サイア
ナミッド社製)に変えた以外は実施例1と同様の操作を
行なった。結果を第2表に示す。
【0067】実施例6 実施例1において赤外吸収色素としてCY−10に代え
て前記S−7のシアニン系化合物とした以外は実施例1
と同様の操作を行なった。結果を第2表に示す。 実施例7 実施例1において赤外吸収色素としてCY−10に代え
て前記S−11のシアニン系化合物とした以外は実施例
1と同様の操作を行なった。結果を第2表に示す。
【0068】実施例8 実施例1において赤外吸収色素としてCY−10に代え
て前記S−12のシアニン系化合物とした以外は実施例
1と同様な操作を行なった。結果を第2表に示す。 実施例9 実施例1においてトリス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジンに代えてジフェニルヨードニウムテトラフルオ
ロボレート(前記T−4)とした以外は実施例1と同様
の操作を行なった。結果を第2表に示す。
【0069】実施例10 実施例1のサイメル300に代えてメトキシ化率95%
以上を有するメトキシ化メチロールメラミンを用いた以
外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を第2表に
示す。また、この版を暗所において、室温下3ヶ月間保
存した後に感度を求めたところ感度変化は全く認められ
なかった。更にそれを実施例1の走査露光、現像操作に
より得られた線画像に対し、印刷インキによりインキ着
肉性を調べた結果、良好な着肉性を有していた。
【0070】実施例11 実施例1においてサイメル300に代えてメトキシ化率
60%を有するメトキシ化メチロールメラミンを用いた
以外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を第2表
に示す。また、この版を暗所において室温下3ヶ月間保
存した後、感度を求めたところ、わずかに感度の低下が
あった。また、インキ着肉性は良好であったが前記実施
例10のそれと比較しわずかに劣っていた。
【0071】実施例12 実施例1においてトリス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジンに代えてジフェニルヨードニウムヘキサフルオ
ロホスフェート(前記T−5)とした以外は実施例1と
同様の操作を行なった。結果を第2表に示す。 実施例13 実施例1における赤外吸収色素としてCY−10に代え
て前記S−11のシアニン色素とし、かつ、半導体レー
ザー光源波長を785nmとした以外は実施例1と同様
の操作を行なった。結果を第2表に示す。
【0072】実施例14 実施例1において赤外吸収色素としてCY−10に代え
て、前記S−2のポリメチン系化合物を用いた以外は、
実施例1と同様の操作を行った。結果を第2表に示す。 実施例15 実施例4において赤外吸収色素としてCY−10に代え
て、前記S−2のポリメチン系化合物を用いた以外は、
実施例4と同様の操作を行った。結果を第2表に示す。
また、これと同一で別の試料を55℃のオーブン中に3
日間放置した後感度を求めた結果、良好な感度を保持し
ていた。
【0073】
【表11】
【0074】実施例16〜25、参考例1〜3、比較例
1 下記成分、 樹脂:m−クレゾール/p−クレゾール/フェノールノボラック樹脂 (SK/188、住友ジュレス社製) 0.5g 架橋剤:サイメル300(メトキシメチルメラミン系、メトキシ化率90%以 上、三井サイアナミッド社製) 0.1g 赤外吸収色素:第3表記載の化合物 0.015g 光酸発生剤:2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.015g 塗布溶媒:シクロヘキサノン 5.7g より成る感光液を前述の方法で作製したアルミ板上にワ
イヤーバーで塗布し85℃、2分間乾燥させ膜厚20m
g/dm2 の感光性平版印刷版を得た。これを回転ドラ
ム上に取り付け黄色灯下で半導体レーザー(アプライド
テクノ社製、830nm)をレンズで25μmビーム径
にしぼったレーザー光(40mw)により走査露光を行
なった。次いで100℃、3分間後加熱を行ない更に現
像液SDR−1(コニカ社製、ポジ型平版用)を6倍希
釈し25℃、30秒間現像を行なった。得られた画線が
25μm巾を与えるドラム回転数より感度をエネルギー
値として求めた。一方、上記の別の感光性平版印刷版を
55℃のオーブン中に4日間放置した場合の感度低下の
大きさにより安定性をA、B、Cの三段階で評価した。
即ち、前記エネルギー値の増加率が1.5倍以下の場合
をA、同増加率が1.5〜2.5倍をB、同増加率が
2.5倍以上の場合をCとした。これらの結果を第3表
に示す。
【0075】
【表12】
【0076】第3表の実施例及び参考例中、近赤外吸収
色素の欄の略号は、それぞれ第1表記載の化合物を表
す。第3表の比較例中、近赤外吸収色素の欄の略号(
−1)は、下記の化合物を表す。なお、カッコ内の波長
はメタノール中における同色素の吸収極大波長を示して
いる。
【0077】
【化12】
【0078】実施例26〜29、比較例2〜5 下記成分 樹脂化合物;m−クレゾール/p−クレゾール/フェノールノボラック樹脂( SK/188、住友ジュレス社製) 0.5g 架橋剤;サイメル300(メトキシメチルメラミン系、三井サイアナミッド社 製) 0.2g 赤外吸収色素;第3表記載の化合物 0.005g 光酸発生剤;2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.04g 塗布溶媒;シクロヘキサノン6gおよびエタノール1gの混合溶媒 より成る感光液を実施例1と同様のアルミ板上にワイヤ
ーバーで塗布し85℃、2分間乾燥させ膜厚15mg/
dm2 の感光性平版印刷版を得た。これを前述と同様な
方法により半導体レーザー(830nm)により走査露
光し、次いで100℃、3分間加熱(PEB)を行な
い、更に前述の現像液を用いて現像を行なった。感度を
前述と同様な方法により求め結果を第4表に示した。第
4表の実施例中、近赤外吸収色素の欄の略号は、それぞ
れ第1表に挙げた化合物を表わす。第4表の比較例中、
近赤外吸収色素の欄の略号(R−2R−4)は下記の
化合物を表わす。
【0079】
【化13】
【0080】
【表13】
【0081】実施例30、31、比較例6、7 前記の評価試料の一部に関しては更に下記の条件下での
異なる測定方法により750nmの光線に対する感度を
求めた。即ち、前記試料にキセノンランプ(UI501
C、ウシオ電気社製)を光源とし、分光照射装置(RM
−23、ナルミ社製)により横軸が波長、縦軸が対数的
に光強度が減衰する様5分間照射した。露光試料は前記
同様に加熱(PEB)し、次いで現像し750nmの光
線に対して得られた硬化画像の高さより光硬化に要する
エネルギー値を求め同波長における感度とした。結果を
第5表に示す。
【0082】
【表14】
【0083】実施例32および比較例8、9 下記第6表に示す成分より成る各感光液を実施例1と同
様のアルミ板上にワイヤーバーで塗布し85℃、2分間
乾燥させ膜厚15mg/dm2 の各感光性印刷版を得
た。表中のレゾール樹脂(PS−4512)は群栄化学
(株)社製である。
【0084】
【表15】
【0085】第6表中、シアニン色素C−17は第1表
に挙げた化合物を表わす。得られた各印刷版試料につい
て実施例1同様の半導体レーザーにより走査露光した後
110℃にて後加熱(PEB)の処理を加え、次いで現
像液にて現像を行なった。ここで各印刷版試料の最適条
件を求める為、前記PEBの処理時間を振りかつ現像液
は前記SDR−1の希釈率を振ったものを用いて評価し
た。その結果、実施例32では、PEB時間は30秒で
充分であり、希釈率6倍および8倍の両条件に対し感度
60mJ/cm2 を示した。
【0086】比較例8では、PEB時間30秒では感度
>880mJ/cm2 、2分で440mJ/cm2 、5
分で220mJ/cm2 を示した。これらは希釈率の6
倍および8倍の両条件下で得られた。比較例9では、P
EB時間5分以下ではいずれも感度>880mJ/cm
2 を示した。PEB時間が5分でかつ希釈率6倍にてか
ろうじて感度880mJ/cm2 を示した。
【0087】実施例33 実施例32においてシアニン色素C−17に代えてC−
10を用いた以外は同様にして評価した結果、PEB時
間は30秒で充分であり、希釈率6倍および8倍の両条
件に対し感度80mJ/cm2 を示した。
【0088】比較例10 比較例8においてシアニン色素C−17に代えてC−1
を用いた以外は同様にして評価した結果、PEB時間
30秒では感度>880mJ/cm2 、2分で560m
J/cm2 、5分で280mJ/cm2 を示した。これ
らは希釈率の6倍および8倍の両条件下で得られた。
【0089】実施例34 実施例16で用いたものと同様な感光性平版印刷版に同
様の半導体レーザーを用い200mJ/cm2 の露光量
にて画像状に走査露光し同様なPEB、現像処理を行な
い、更に、ガム液SGW−3(コニカ社製)を2倍希釈
し版面上に塗布処理を行なった。得られた印刷版を印刷
機ダイヤ1F(三菱重工社製)に取り付け印刷を行なっ
た結果、5万枚以上の耐刷性を示した。更にこれと同一
で別の現像処理後の版を200℃、5分間のベーキング
処理を施こした版は15万枚以上の耐刷力を示した。
【0090】
【発明の効果】本発明は、レーザー光に対し、優れた感
度特性と安定性を備えた感光性組成物及びそれを用いた
平版印刷版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08L 61/04 C08L 61/04 (72)発明者 高崎 龍一郎 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (56)参考文献 特開 平10−16423(JP,A) 特開 昭58−181690(JP,A) 特開 平7−271029(JP,A) 特開 平7−20629(JP,A) 特開 昭60−78787(JP,A) 特開 昭59−84356(JP,A) 特開 平7−5680(JP,A) 特開 平6−301200(JP,A) 特開 平5−303196(JP,A) 特開 平7−306531(JP,A) 米国特許4708925(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 503 G03F 7/038 601 G03F 7/00 503

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 700〜1100nmの光源を用いて露
    光するための感光性組成物であって、 (a)ノボラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂
    から選ばれた樹脂、 (b)該樹脂を架橋し得るアミノ化合物誘導体、 (c)近赤外波長域に吸収を有する化合物として、下記
    一般式(I)で表されるシアニン系化合物及び/又は下
    記一般式(II)で表されるポリメチン系化合物から選ば
    れる少なくとも1種、 【化1】 (一般式(I)中、R1 〜R8 は各々独立して、水素原
    子、ハロゲン原子、ニトロ基を示すか又は隣接する基が
    連結して縮合ベンゼン環を形成していてもよく、R9
    びR10は各々独立して置換基を有していても良いアルキ
    ル基、置換基を有していても良いフェニル基、置換基を
    有していても良いアルケニル基、又は置換基を有してい
    てもよいアルキニル基を示し、Y1 及びY2 は各々独立
    して硫黄原子又はジアルキルメチレン基を示し、L1
    置換基を有していても良いペンタ又はヘプタメチン基を
    示し、該ペンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が
    互いに連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成
    していてもよく、X- は対アニオンを示す。) 【化2】 (一般式(II)中、R11〜R14は各々独立してアルキル
    基を示し、R15及びR16は各々独立して置換基を有して
    いても良いアリール基を示し、L2 は置換基を有してい
    ても良いモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、X-
    は対アニオンを示す。) 及び(d)光酸発生剤を含有してなることを特徴とする
    感光性組成物。
  2. 【請求項2】 (c)の近赤外波長域に吸収を有する化
    合物が、一般式(I)で表されるシアニン系化合物から
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1に記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、R9 及びR
    10が、各々独立してアルコキシ基、フェノキシ基、アル
    コキシカルボニル基、フェニル基、水酸基、スルホン酸
    基、ハロゲン原子、又はカルボキシル基で置換されてい
    ても良いアルキル基;アルコキシ基、フェノキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、フェニル基、水酸基、スルホン
    酸基、ハロゲン原子、又はカルボキシル基で置換されて
    いても良いフェニル基;アルコキシ基又はフェノキシ基
    で置換されていても良いアルケニル基;及びアルコキシ
    基又はフェノキシ基で置換されていても良いアルキニル
    基から選ばれる基であることを特徴とする請求項2に記
    載の感光性組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、L1 が一般式
    (III)で表される基であることを特徴とする請求項2
    は3に記載の感光性組成物。 【化3】 (一般式(III)中、nは2〜4の整数を示し、Tはハロ
    ゲン原子を示す。)
  5. 【請求項5】 一般式(I)においてY1 及びY2 が各
    々独立して硫黄原子又はジメチルメチレン基であること
    を特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の感光
    性組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(I)において、R9 及びR
    10が、各々独立してアルコキシ基、フェノキシ基、アル
    コキシカルボニル基、フェニル基、水酸基、スルホン酸
    基、ハロゲン原子、又はカルボキシ基で置換されていて
    も良いアルキル基;アルコキシ基、フェノキシ基、アル
    コキシカルボニル基、フェニル基、水酸基、スルホン酸
    基、ハロゲン原子、又はカルボキシル基で置換されてい
    ても良いフェニル基;アルコキシ基又はフェノキシ基で
    置換されていても良いアルケニル基;及びアルコキシ基
    又はフェノキシ基で置換されていても良いアルキニル基
    から選ばれる基であり、L1 が式(III)で表される基で
    あり、Y1 及びY2 が各々独立して硫黄原子又はジメチ
    ルメチレン基であることを特徴とする請求項2に記載の
    感光性組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)において、R9 及びR
    10が、各々独立してアルキル基、アリル基、フェニル
    基、ヒドロキシアルキル基、フェノキシアルキル基及び
    アルコキシアルキル基から選ばれる基であることを特徴
    とする請求項2ないし6のいずれかに記載の感光性組成
    物。
  8. 【請求項8】 (c)の近赤外波長域に吸収を有する化
    合物が一般式(II)で表されるポリメチン系化合物から
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1に記載の感光性組成物。
  9. 【請求項9】 一般式(II)において、R15及びR16
    各々独立して下記一般式(IV)で表される基であり、L
    2 が置換基を有していても良いトリメチン基である請求
    項8に記載の感光性組成物。 【化4】 (式(IV)中、Wは水素原子又はジアルキルアミノ基を
    示す。)
  10. 【請求項10】 (a)の樹脂がノボラック樹脂である
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の
    感光性組成物。
  11. 【請求項11】 (b)のアミノ化合物誘導体がメラミ
    ン誘導体であることを特徴とする請求項1ないし10の
    いずれかに記載の感光性組成物。
  12. 【請求項12】 (b)のアミノ化合物誘導体がアルコ
    キシメチル基とメチロール基とを有するメラミン誘導体
    であって、該両置換基の合計数に占めるアルコキシメチ
    ル基の数の割合が90%以上であることを特徴とする
    求項11に記載の感光性組成物。
  13. 【請求項13】 (d)の光酸発生剤がトリハロメチル
    基を2個以上有するs−トリアジン系化合物であること
    を特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の感
    光性組成物。
  14. 【請求項14】 (a)の樹脂がノボラック樹脂であ
    り、(b)のアミノ化合物誘導体がアルコキシメチル基
    とメチロール基とを有するメラミン誘導体であって、該
    両置換基の合計数に占めるアルコキシメチル基の数の割
    合が90%以上であり、(d)の光酸発生剤がトリハロ
    メチル基を2個以上有するs−トリアジン系化合物であ
    ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記
    載の感光性組成物。
  15. 【請求項15】 支持体上に、請求項1ないし14の
    ずれかに記載の感光性組成物を塗設してなる平版印刷
    版。
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