JPH11288089A - ポジ型感光性組成物、ポジ型感光性平版印刷版及びポジ画像形成方法 - Google Patents

ポジ型感光性組成物、ポジ型感光性平版印刷版及びポジ画像形成方法

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JPH11288089A
JPH11288089A JP11023515A JP2351599A JPH11288089A JP H11288089 A JPH11288089 A JP H11288089A JP 11023515 A JP11023515 A JP 11023515A JP 2351599 A JP2351599 A JP 2351599A JP H11288089 A JPH11288089 A JP H11288089A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、耐薬性、耐刷性の良好な感光性平版印
刷版を提供する。 【解決手段】 フェノール性水酸基を有するアルカリ可
溶性樹脂(a)、及び、光熱変換物質(b)を含有し、
キノンジアジド化合物を含有しないポジ型感光性組成物
に於て、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
脂(a)としてフェノール性水酸基の少なくとも一部が
エステル化されたアルカリ可溶性樹脂(a−1)を含有
するポジ型感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版、印刷
校正用カラープルーフ、液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルターレジスト、半導体素子の集積回路用レジスト、配
線板やグラビア製版に用いられる銅エッチング用レジス
トに使用可能なポジ型感光性組成物、更に感光性平版印
刷版及びポジ画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、銀塩マスクフィルムを介して
紫外光照射・現像することによりポジ画像を形成しうる
ポジ型感光性組成物としては、アルカリ可溶性樹脂及び
感光性付与成分としてo−キノンジアジド基含有化合物
を含んだ系が知られている。この系では、o−キノンジ
アジド基含有化合物が吸収可能な紫外光を照射すること
によりジアゾ部分が分解し最終的にカルボン酸が生成す
ることによって、感光性組成物のアルカリ可溶性が増加
し、即ち露光部分のみがアルカリ現像液に溶解すること
によって画像が形成するものと考えられている。従っ
て、この系は感光性組成物中の成分が光化学変化を伴う
ものであり、しかも、紫外光に感受性(以下、「UV感
受性」と略す)を有するものである。これに対し、コン
ピュータ画像処理技術の進歩に伴い、銀塩マスクフィル
ムを使用せずデジタル画像情報から、レーザー光あるい
はサーマルヘッド等により、直接レジスト画像を形成す
る感光または感熱ダイレクト製版システムが注目されて
いる。
【0003】特に、高出力の半導体レーザーやYAGレ
ーザーを用いる、高解像度のレーザー感光ダイレクト製
版システムは、小型化、製版作業時の環境光や版材コス
トの面から、その実現が強く望まれていた。レーザー感
光を利用した画像形成方法に関する技術として化学増幅
型のフォトレジストに長波長光線吸収色素を組み合せた
技術が散見される様になった。例えば特開平6−436
33号明細書には特定なスクアリウム色素に光酸発生剤
およびバインダー等を組合せたポジ型感光材料が開示さ
れている。また、赤外線吸収色素、潜伏性ブレンステッ
ド酸、レゾール樹脂およびノボラック樹脂を含む感光層
を半導体レーザー等により像状に露光し平版印刷版を作
製する技術が提案されており(特開平7−20629号
公報)、更に、前記潜伏性ブレンステッド酸に代えs−
トリアジン化合物を用いる技術も開示されている(特開
平7−271029号公報)。
【0004】しかしながら、これらの技術の感光材料は
UV感受性を有するため白色灯下での取扱い性に問題が
ある。又、熱分解による化学変化を伴う画像形成に関連
して特開平7−285275号公報には、結着剤と、光
を吸収し熱を発生する物質と、熱分解性でありかつ分解
しない状態では結着剤の溶解性を実質的に低下させる物
質(以下、本願明細書に於ては、「熱分解性溶解抑止
剤」と略す)を含む画像記録材料が開示されている。該
公報には、熱分解性溶解抑止剤として、オニウム塩、ジ
アゾニウム塩又はキノンジアジド化合物を用いることが
記載されているが、これらはいずれもUV感受性を有す
ることが広く知られており、白色灯下での取扱い性に問
題がある。更に、同公報には、樹脂のエステルの概念に
含まれる化合物として、ピロガロールアセトン樹脂等の
ある種の樹脂のキノンジアジドスルホン酸エステルが記
載されている。しかしながら、同公報に記載の樹脂のエ
ステルは、キノンジアジド化合物の一種として記載され
ているにすぎない。一方、UV感受性を有さず、実質的
に化学変化を伴わない画像形成材料としては、例えば下
記のものがある。
【0005】まず、特開平9−43847号公報におい
ては赤外線の照射により加熱して感光材の結晶性を変化
させるレジスト材およびそれを利用したパターン形成方
法が開示されている。また、本出願人は、先に光熱変換
物質とアルカリ可溶性樹脂という光化学的変化を期待し
えない単純な系で化学変化以外の変化でポジ画像を形成
する感光性組成物を提案した(特願平9−268512
号)。
【0006】このような効果が主として光化学変化以外
の変化によっておこることは、例えば一旦光照射を行っ
た本発明の感光性組成物を50℃付近で24時間加温し
た場合、露光直後には増加した露光部のアルカリ可溶性
が、しばしば露光前に近い状態へ戻るという可逆現象が
みられることからも推察でき、更に、用いている感光性
組成物自体のガラス転移温度(又は軟化点)と該可逆現
象の難易度との関係を調べた結果、前記転移温度が低い
程、同可逆現象が起こり易い傾向が認められたことも前
述の機構を裏付けるものである。
【0007】上記感光性組成物がこのようなポジ画像を
形成する理由は必ずしも明らかではないが、光熱変換物
質によって吸収された光エネルギーが、熱に変換され、
その熱を受けた部分のアルカリ可溶性樹脂がコンフォメ
ーション変化等の何らかの化学変化以外の変化を起こ
し、その部分のアルカリ可溶性が高まることによって、
アルカリ現像液により画像が形成されるものと考えられ
ている。
【0008】更に該出願に於て、本出願人は該組成物の
溶解抑止剤としてスルホン酸エステル類等を提案した。
しかしながら、これらの組成物は感度、露光部と未露光
部の溶解度の差に起因する現像ラチチュード、感光性層
の膜強度、耐刷性の点で更に改善が望まれるものであ
る。又、上記と類し、UVに感受性を有さない感光性組
成物としてWO97/39894には、600nm以上
のレーザー光照射及びアルカリ水溶液現像によりポジ画
像を形成しうる平版印刷版が記載され、例えば、ノボラ
ック樹脂、ある種のIR吸収剤及びエチルp−トルエン
スルフォネートを含有する感光層を有する平版印刷版を
レーザー露光することによりポジ画像を形成することが
示されている。しかしながら、我々の検討の結果、該公
報に記載のスルホン酸エステルを用いた場合、ポジ画像
が形成されるものの、膜強度が弱く耐刷性が不十分であ
ることが判った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感度
が高く、画線部の耐薬性が高く、感光性層の膜強度が高
く高い耐刷性を発現するポジ型感光性組成物、ポジ型感
光性平版印刷版及びポジ画像形成方法を提供することに
あり、さらには、近赤外レーザーに対して高感度なポジ
型感光性組成物、ポジ型感光性平版印刷版及びポジ型画
像形成方法を提供することにある。更に、本発明は、白
色灯下での取扱い性の良好なポジ型感光性平版印刷版を
提供することにある。更に印刷時、非画線部に汚れのな
いポジ型感光性平版印刷版を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成に、
実質的に化学変化を伴わず(即ち、感光性組成物の成分
としてキノンジアジド化合物の如き、光又は熱で分解す
る化合物を含まず)、アルカリ可溶性樹脂と、光熱変換
物質を主成分とするポジ型感光性組成物において、アル
カリ可溶性樹脂中のフェノール性水酸基の少なくとも一
部をエステル化することにより、かかるポジ型感光性組
成物からなる層を支持体上に有するポジ型感光性平版印
刷版が、優れた耐刷性を有することを見出したものであ
る。
【0011】更に、上記アルカリ可溶性樹脂のエステル
の部分に特定のエステルを選択した場合には、耐刷性の
効果に加え、印刷時の汚れが抑制されることを見出した
ものである。即ち、本発明の要旨は、フェノール性水酸
基を有するアルカリ可溶性樹脂(a)及び光熱変換物質
(b)を含有し、キノンジアジド化合物を含有しないポ
ジ型感光性組成物に於て、フェノール性水酸基を有する
アルカリ可溶性樹脂(a)として、フェノール性水酸基
の少なくとも一部がエステル化されたアルカリ可溶性樹
脂(a−1)を含有するポジ型感光性組成物に存する。
【0012】他の要旨は、フェノール性水酸基を有する
アルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも
一部がエステル化されたアルカリ可溶性樹脂、非エステ
ル化アルカリ可溶性樹脂及び光熱変換物質を含有するポ
ジ型感光性組成物において、紫外光に実質的に感受性を
有しない事を特徴とするポジ型感光性組成物に存する。
他の要旨は、支持体上に上記ポジ型感光性組成物からな
る層を有するポジ型感光性平版印刷版に存する。
【0013】更に、他の要旨は、該ポジ型感光性平版印
刷版を、650〜1300nmの波長域のレーザー光に
より露光した後、アルカリ現像液で現像してポジ画像を
形成するポジ画像形成方法に存する。感光性組成物の樹
脂成分中のフェノール性水酸基のエステル化率(元来樹
脂中に存在するフェノール性水酸基全体に対する、エス
テル化されたフェノール性水酸基の割合)が通常1〜4
0%である場合、耐刷性及び印刷時の汚れが抑制される
効果がより高まる。また、エステル化率が2〜30%で
ある場合に更に好ましく、5〜15%が特に好ましい。
【0014】フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶
性樹脂のエステル化率を上記範囲に設定したポジ型感光
性組成物を得ようとする際に、アルカリ可溶性樹脂のフ
ェノール性水酸基を全体的に一定の割合でエステル化さ
れたものを使用することもできるが、実質的にエステル
化されていないアルカリ可溶性樹脂と、一定の割合(通
常、エステル化率1〜40%)でエステル化されたアル
カリ可溶性樹脂とを混合して使用することもでき、通常
後者の方が組成物の製造が容易であるので、以下、実質
的にエステル化されていないアルカリ可溶性樹脂と、エ
ステル化されたアルカリ可溶性樹脂とを混合した場合を
例にとって本発明を詳細に説明する。
【0015】本明細書においては、フェノール性水酸基
を有するアルカリ可溶性樹脂(a)のフェノール性水酸
基の少なくとも一部がエステル化された樹脂(a−1)
を、「エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)」と称
す。また、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性
樹脂のフェノール性水酸基が実質的にエステル化されて
いない樹脂を、「非エステル化アルカリ可溶性樹脂」と
称す。
【0016】まず、非エステル化アルカリ可溶性樹脂に
ついて説明すると、フェノール性水酸基を有するアルカ
リ可溶性樹脂であれば公知のいずれも使用できるが、よ
り具体的にはノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニ
ルフェノール樹脂、フェノール性の水酸基を有するアク
リル酸誘導体の共重合体等が挙げられるが、これらのう
ちノボラック樹脂、レゾール樹脂またはポリビニルフェ
ノール樹脂が好ましい。さらに好ましくは、ノボラック
樹脂またはポリビニルフェノール樹脂であり、特に好ま
しくはノボラック樹脂である。非エステル化アルカリ可
溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、通常1,000
〜1,000,000であり、好ましくは1,000〜
200,000である。
【0017】ノボラック樹脂としては、フェノール、m
−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾール、2,
5−キシレノール、3,5−キシレノール、レゾルシ
ン、ピロガロール、ビスフェノール、ビスフェノール−
A、トリスフェノール、o−エチルフェノール、m−エ
チルフェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、n−ブチルフェノール、t−ブチルフェノー
ル、1−ナフトール、2−ナフトール等の芳香族炭化水
素類の少なくとも1種を酸性触媒下、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズ
アルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類及び、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンな
どのケトン類から選ばれた少なくとも1種のアルデヒド
類又はケトン類と重縮合させたものが挙げられる。
【0018】ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの
代わりに、それぞれパラホルムアルデヒド及びパラアル
デヒドを使用してもよい。ノボラック樹脂のゲルパーミ
ュエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略
す)測定によるポリスチレン換算重量平均分子量(以
下、GPC測定による重量平均分子量をMwと略す)が
好ましくは1,000〜100,000、さらに好まし
くは1,500〜50,000、特に好ましくは2,0
00〜20,000のものが用いられる。
【0019】ノボラック樹脂の芳香族炭化水素類として
は、より好ましくは、フェノール、o−クレゾール、m
−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノー
ル、及び3,5−キシレノール、レゾルシンから選ばれ
る少なくとも1種のフェノール類をホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデ
ヒド類の中から選ばれる少なくとも1種と重縮合したノ
ボラック樹脂が挙げられる。
【0020】中でも、m−クレゾール:p−クレゾー
ル:2,5−キシレノール:3,5−キシレノール:レ
ゾルシンの混合割合がモル比で40〜100:0〜5
0:0〜20:0〜20:0〜20のフェノール類また
は、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾールの混
合割合がモル比で1〜100:0〜70:0〜60のフ
ェノール類とアルデヒド類との重縮合物であるノボラッ
ク樹脂が好ましい。アルデヒド類の中でも、特にホルム
アルデヒドが好ましい。尚、本発明の感光性組成物は、
更に溶剤抑止剤を含んでいても良く、その場合、m−ク
レゾール:p−クレゾール:2,5−キシレノール:
3,5−キシレノール:レゾルシンの混合割合がモル比
で70〜100:0〜30:0〜20:0〜20のフェ
ノール類または、フェノール:m−クレゾール:p−ク
レゾールの混合割合がモル比で10〜100:0〜6
0:0〜40のフェノール類とアルデヒド類との重縮合
物であるノボラック樹脂が好ましい。
【0021】ポリビニルフェノール樹脂としては、o−
ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒ
ドロキシスチレン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プ
ロピレン、2−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレ
ン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどの
ヒドロキシスチレン類の単独または2種以上の重合体が
挙げられる。ヒドロキシスチレン類は芳香環に塩素、臭
素、ヨウ素、フッ素等のハロゲンあるいはC1 〜C4 の
アルキル置換基等の置換基を有していてもよく、従って
ポリビニルフェノール類としては、芳香環にハロゲン又
はC1 〜C4 のアルキル置換基を有していても良いポリ
ビニルフェノールが挙げられる。
【0022】ポリビニルフェノール樹脂は、通常、置換
基を有していてもよいヒドロキシスチレン類を単独で又
は2種以上をラジカル重合開始剤またはカチオン重合開
始剤の存在下で重合することにより得られる。かかるポ
リビニルフェノール樹脂は、一部水素添加を行なったも
のでもよい。ポリビニルフェノール樹脂のMwは、好ま
しくは1,000〜100,000、特に好ましくは
1,500〜50,000のものが用いられる。以上の
ノボラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂のMw
が、上記範囲よりも小さいと十分な塗膜が得られず、こ
の範囲よりも大きいと非露光部分のアルカリ現像液に対
する溶解性が小さくなり、パターンが得られない傾向に
ある。
【0023】また、レゾール樹脂はノボラック樹脂合成
において酸触媒を用いる替わりにアルカリ触媒を用いる
以外他は同様にして得ることができ、ノボラック樹脂と
同様の好ましい分子量、縮重合モノマー組成のものが好
ましい。該非エステル化アルカリ可溶性樹脂の配合率
は、感光性組成物中の全固形分に対して通常、10〜9
5重量%、好ましくは20〜95重量%、さらに好まし
くは40〜90重量%である。尚、本発明の組成物は本
発明の性能を損わない範囲で、フェノール性水酸基を有
さないアルカリ可溶性樹脂を含むことが可能である。
【0024】本発明のポジ型感光性組成物に用いられる
近赤外光熱変換物質(以下、単に光熱変換物質という)
は、画像露光時の光照射により熱を発生する物質であれ
ば特に限定されないが、より具体的には、波長域650
〜1300nmの一部又は全部に吸収帯を有する有機ま
たは無機の顔料、有機色素、金属などが挙げられる。具
体的には、例えば、カーボンブラック,黒鉛;チタン、
クロム等の金属;酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸
化バナジウム、酸化タングステン等の金属酸化物;チタ
ンカーバイド等の金属炭化物;金属ホウ化物;特開平4
−322219号公報に記載されている無機黒色顔料、
アゾ系のブラック顔料、「リオノールグリーン2Y
S」、「緑色顔料7」等の黒または緑の有機顔料が挙げ
られる。そして、上記のカーボンブラックとしては、三
菱化学社の商品である「MA−7」、「MA−10
0」、「MA−220」、「#5」、「#10」、「#
40」、デグッサ社の商品である「カラーブラックFW
2」、「FW20」、「プリンテックスV」等が挙げら
れる。
【0025】また、「特殊機能色素」(池森・柱谷編
集、1986年、(株)シーエムシー発行)、「機能性
色素の化学」(桧垣編集、1981年、(株)シーエム
シー発行)、「色素バンドブック」(大河・平嶋・松岡
・北尾編集、講談社発行)、日本感光色素研究所が19
95年に発行したカタログ、Exciton Inc.
が1989年に発行したレーザー色素カタログ等に記載
の近赤外領域に吸収を有する色素が挙げられる。更に
は、特開平2−2074号、同2075、同2076、
特開平3−97590号、同97591号、同6318
5号、同26593号、同97589号の各公報に記載
された有機色素等が挙げられる。更に、特願平10−9
3179号、同10−163444号、同10−222
567号に記載の近赤外光熱変換物質も挙げられる。
【0026】又、本発明における好ましい近赤外光熱変
換物質としては、近赤外シアニン系色素であり、これ
は、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子等の複素原子が
ポリメチン(−CH=)n で結合された骨格を有する、
広義の所謂シアニン系色素を言い、例えば、キノリン系
(所謂、シアニン系)、インドール系(所謂、インドシ
アニン系)、ベンゾチアゾール系(所謂、チオシアニン
系)、イミノシクロヘキサジエン系(所謂、ポリメチン
系)、ピリリウム系、チアピリリウム系、スクアリリウ
ム系、クロコニウム系、アズレニウム系等の各種色素が
挙げられ、中で、キノリン系、インドール系、ベンゾチ
アゾール系、イミノシクロヘキサジエン系、ピリリウム
系、又はチアピリリウム系が好ましい。
【0027】本発明においては、前記シアニン系色素の
中で、キノリン系色素としては、特に、下記一般式(I
a) 、(Ib)、又は(Ic)で表されるものが好ましい。
【0028】
【化5】
【0029】〔式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中、R1 及びR
2 は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有してい
てもよいフェニル基を示し、L1 は置換基を有していて
もよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、該ペ
ンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに連結
して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していても
よく、キノリン環は置換基を有していてもよく、その場
合、隣接する2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼ
ン環を形成していてもよい。X- は対アニオン。〕
【0030】ここで、式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中のR1
及びR2 における置換基としては、アルコキシ基、フェ
ノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニル基等が挙げら
れ、L 1 における置換基としては、アルキル基、アミノ
基、又はハロゲン原子等が挙げられ、キノリン環におけ
る置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ
基、又はハロゲン原子等が挙げられる。又、インドール
系、及びベンゾチアゾール系色素としては、特に、下記
一般式(II)で表されるものが好ましい。
【0031】
【化6】
【0032】〔式(II)中、Y1 及びY2 は各々独立し
て、ジアルキルメチレン基又は硫黄原子を示し、R3
びR4 は各々独立して、置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有し
ていてもよいフェニル基を示し、L2 は置換基を有して
いてもよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、
該ペンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに
連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成してい
てもよく、縮合ベンゼン環は置換基を有していてもよ
く、その場合、隣接する2つの置換基が互いに連結して
縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X-は対アニオ
ン。〕
【0033】ここで、式(II)中のR3 及びR4 における
置換基としては、アルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロ
キシ基、又はフェニル基等が挙げられ、L2 における置
換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハロゲン原
子等が挙げられ、ベンゼン環における置換基としては、
アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原
子等が挙げられる。又、イミノシクロヘキサジエン系色
素としては、特に、下記一般式(III) で表されるものが
好ましい。
【0034】
【化7】
【0035】〔式(III) 中、R5 、R6 、R7 、及びR
8 は各々独立して、アルキル基を示し、R9 及びR10
各々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、
フリル基、又はチエニル基を示し、L3 は置換基を有し
ていてもよいモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、
該トリ又はペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連
結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していて
もよい。X- は対アニオン。〕
【0036】ここで、式(III) 中のR9 及びR10として
具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、
3−チエニル基等が挙げられ、それらの置換基として
は、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、
ヒドロキシ基、又はハロゲン原子等が挙げられ、L3
おける置換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハ
ロゲン原子等が挙げられる。又、ピリリウム系、及びチ
アピリリウム系色素としては、特に、下記一般式(IVa)
、(IVb) 、又は(IVc) で表されるものが好ましい。
【0037】
【化8】
【0038】〔式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) 中、Z1
及びZ2 は各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を示
し、R11、R12、R13、及びR14は各々独立して、水素
原子又はアルキル基、又は、R11とR13、及びR12とR
14が互いに連結して炭素数5又は6のシクロアルケン環
を形成していてもよく、L4 は置換基を有していてもよ
いモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、該トリ又は
ペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素
数5〜7のシクロアルケン環を形成していてもよく、ピ
リリウム環及びチアピリリウム環は置換基を有していて
もよく、その場合、隣接する2つの置換基が互いに連結
して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X- は対ア
ニオン。〕
【0039】ここで、式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) の
4 における置換基としては、アルキル基、アミノ基、
又はハロゲン原子等が挙げられ、ピリリウム環及びチア
ピリリウム環における置換基としては、フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基等が挙げられる。以上、前記一
般式(Ia 〜c)で表されるキノリン系色素、前記一般式(I
I)で表されるインドール系又はベンゾチアゾール系色
素、前記一般式(III) で表されるイミノシクロヘキサジ
エン系色素、及び前記一般式(IVa〜c)で表されるピリリ
ウム系又はチアピリリウム系色素の具体例を以下に示
す。
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】
【化18】
【0050】
【化19】
【0051】
【化20】
【0052】前記における対アニオンX- を具体的に示
すに、例えば、Cl- 、Br- 、I - 、ClO4 - 、B
4 - 、PF6 - 等の無機酸アニオン、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸、酢酸、有機ホウ酸の様な有機酸アニオンを挙げるこ
とができる。特に、有機ホウ酸アニオンを対イオンに有
する色素は、塗布溶剤に対する溶解性に優れる為、塗布
溶液の製造が容易になると共に、低沸点の溶剤を使用可
能なため、未乾燥感光性層の塗布ラインローラー等への
貼り付き等の発生を抑制出来、高速塗布が可能となり、
高い生産性を得ることができる。具体的にこのような、
有機ホウ酸アニオンとしては、下記式(L)で示される
ものが挙げられる。
【0053】
【化21】
【0054】(式中、RQ1〜RQ4はそれぞれ水素原子、
炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していてもよ
い炭素数6〜15の芳香族炭化水素環基、置換基を有し
ていてもよい炭素数4〜15の複素環基を表わす。) さらに具体的にはR。1〜RQ4がそれぞれ、−CH3 、−
25 、−C37、−C49 、−C49 −t、
【0055】
【化22】
【0056】等を挙げることができる。また、その他上
記のシアニン色素以外の好ましい具体例としては、 S−1 ニグロシン色素:Colour Index Solvent Black
5 S−2 ニグロシン色素:Colour Index Solvent Black
7 S−3 ニグロシン色素:Colour Index Acid Black 2 S−4 カーボンブラック;MA−100(三菱化学社
製) S−5 一酸化チタン;チタンブラック13M(三菱マ
テリアル社製) S−6 一酸化チタン;チタンブラック12S(三菱マ
テリアル社製) を挙げることが出来る。
【0057】これらの光熱変換物質は、本発明の感光性
組成物の全固型分に対して配合率は、0.5〜30重量
%、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは1〜1
5重量%である。本発明の感光性組成物は、前述の如く
主として化学変化以外の変化に起因して画像形成を行う
ものであり、又、UV感受性を有さない(即ち、白色灯
下での取扱いが可能である)ことを前提とする。従っ
て、本発明の感光性組成物は、キノンジアジド化合物を
含有しない。
【0058】次に、本発明では、エステル化アルカリ可
溶性樹脂(a−1)を必須成分として含有する必要があ
る。エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)を含有す
ることによって、感光性層の膜強度の向上が得られたこ
とから、このエステル化アルカリ可溶性樹脂(即ち、フ
ェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂であっ
て、該フェノール性水酸基の少なくとも一部がエステル
化された樹脂)を、以下「膜強度向上剤」と称すること
がある。エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)のエ
ステル部分としては、スルホン酸化合物又はカルボン酸
化合物が好ましい。エステル化アルカリ可溶性樹脂(a
−1)を構成するフェノール性水酸基を有するアルカリ
可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、レゾー
ル樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、フェノール性の水
酸基を有するアクリル酸誘導体の共重合体等が挙げられ
るが、これらのうちノボラック樹脂、レゾール樹脂また
はポリビニルフェノール樹脂が好ましい。
【0059】中でもフェノール類及びアルデヒドまたは
ケトンの重縮合樹脂とカルボン酸化合物又はスルホン酸
化合物とのエステル化合物が膜強度向上剤として好まし
い。前記フェノール類としては、例えば、フェノール、
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
3,5−キシレノール、カルバクロール、チモール等の
一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノ
ン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログルシン
等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデヒドと
してはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトア
ルデヒド、クロトンアルデヒド、フルフラール等が挙げ
られる。これらのうち好ましいものはホルムアルデヒド
及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとしてはアセ
トン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0060】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−、p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。前記
膜強度向上剤を構成するフェノール性水酸基を有するア
ルカリ可溶性樹脂の分子量(Mw)は通常1,000〜
50,000、好ましくは1,500以上、更に好まし
くは2,000以上であり、20,000以下が好まし
く、特には10,000以下が好ましい。又、前記膜強
度向上剤のフェノール性水酸基に対するスルホン酸又は
カルボン酸化合物のエステル化率(OH基1個に対する
反応率)は、1〜40%が好ましく、より好ましいのは
3〜35%であり、特に好ましいのは15〜35%であ
る。
【0061】スルホン酸又はカルボン酸化合物として
は、置換基を有していてもよいC1-15アルキルスルホン
酸、置換基を有していてもよいC5-20のアリールスルホ
ン酸、置換基を有していてもよいキノンスルホン酸、置
換基を有していてもよいC4 〜C20の複素環スルホン酸
又はこれらに対応するカルボン酸等のスルホン酸化合物
又はカルボン酸化合物が挙げられる。より好ましくは、
置換基としてアルキル基、カルボン酸基、水酸基、1級
アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基をその構造中に
有していても良い1〜3核のアリールスルホン酸化合
物、1〜3核のキノンスルホン酸化合物又はこれらのカ
ルボン酸化合物が挙げられる。特に、上記置換基を有し
ていてもよい1〜2核のアリールスルホン酸又は2〜3
核のキノンスルホン酸の場合、耐刷性、耐薬性向上効果
の点で有利である。エステル化アルカリ可溶性樹脂(a
−1)を構成する好適なスルホン酸エステル基(R−S
3 −)は、Rが下記一般式QP1 〜QP9 で表される
構造を有する基が挙げられる。
【0062】
【化23】
【0063】(式中、X1 は水素原子またはアルキル基
を表し、X2 は水素原子または水酸基を表し、X3
【0064】
【化24】
【0065】または−N=N−Y2 を表し、X4 は水素
原子またはアルキル基を表す。また、Y1 は独立に、水
素原子、アルキル基、アリール基、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、フッ素原子、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、カ
ルボン酸基、シアノ基を表すが、少なくとも1つは、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アリルオキシカルボニル基、カルボン酸基、
シアノ基から選ばれた基を表す。Y2 は置換基を有して
いても良いアリール基、置換基を有していても良いアル
キル基、置換基を有していても良い複素環基、アルケニ
ル基、置換基を有していても良いアシル基、置換基を有
していても良いアルコキシカルボニル基を表す。)
【0066】上記に於けるアルキルの炭素数は1〜1
5、好ましくは1〜6であり、アリール基の炭素数は6
〜20、好ましくは6〜12であり、複素環基の炭素数
は4〜20、好ましくは4〜10であり、アルケニル基
の炭素数は2〜10、好ましくは2〜6であり、アシル
基の炭素数は2〜15、好ましくは2〜10であり、ア
ルコキシカルボニル基の炭素数は2〜15、好ましくは
2〜10である。
【0067】さらに具体的に本発明で使用されるエステ
ル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)の例を以下に挙げ
る。尚、後述の印刷時の耐汚れ性を考慮した場合には、
o−キノンジアジド基を非感光化した樹脂として、後に
例示の化合物が好ましい例として挙げられる。しかしな
がら、本発明のエステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
1)はこれら化合物に限定されるものではない。
【0068】
【化25】
【0069】m−クレゾールとホルムアルデヒドとの重
縮合ノボラック樹脂の水酸基がW1で置換されている
(反応率30%)化合物(Mw3000)。フェノール
とホルムアルデヒドとの重縮合ノボラック樹脂の水酸基
がW1 で置換されている(反応率30%)化合物(Mw
2000)。m−レゾルシンとホルムアルデヒドとの重
縮合ノボラック樹脂の水酸基がW1で置換されている
(反応率20%)化合物(Mw3000)。ここで
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】を示し、
【0074】
【化29】
【0075】基を表わす。上記エステル化アルカリ可溶
性樹脂(a−1)のうち、スルホン酸化合物をピロガロ
ールアセトン樹脂と反応させて得られるものが平版印刷
版に使用した場合の耐刷性、耐薬性向上の点で特に好ま
しい。また、エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)
の配合率は、感光性組成物の全固形分に対して0.5〜
100重量%、好ましくは0.5〜50重量%、さらに
好ましくは1〜30重量%である。
【0076】本発明の膜強度向上剤を含有することによ
り、ポジ型感光性組成物の現像時における露光部(非画
像部)の抜け性や画像部の膜減りの改善、及び感光性層
の膜強度向上による耐刷性が改善される理由としては、
例えば、次の様な機構に依るのではないかと推定してい
る。即ち、非エステル化アルカリ可溶性樹脂及びエステ
ル化アルカリ可溶性樹脂(a−1)を含有する感光性組
成物に於て、該エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
1)が該非エステル化アルカリ可溶性樹脂と水素結合に
より架橋し、感光性層中にこれら結合のマトリックス構
造を形成するものと考えられる。これら結合によるマト
リックス効果は、感光性層のアルカリ水溶液に対する溶
解性が低下することによって確めることができる。
【0077】かかる架橋は、通常上記非エステル化アル
カリ可溶性樹脂と膜強度向上剤を単に混合することでは
形成されずらく、通常熱処理を行うことにより形成が促
進され、それに伴う感光性層の溶解性の低下、感光性層
の耐刷性の向上、スクラッチ傷欠陥の低下から確認され
る。熱処理は、通常、感光性組成物を支持体等に塗布し
た後の乾燥時に行なわれ、感光性層の溶解性、耐刷性、
スクラッチ傷欠陥の防止効果等の性能を満たすような温
度と時間を適宜選定すればよい。好ましくは、40〜1
00℃の範囲であり、温度が下がるに伴い熱処理時間を
延ばし、具体的には、100℃近傍では1〜30分間で
あるが、40℃近傍では5〜50時間の範囲が好まし
い。
【0078】著しく熱処理が高温度或いは長時間である
場合には、感光性層の溶解性が下がりすぎ、現像不良を
生じ、また反対に著しく熱処理が低温度或いは短時間で
ある場合には、感光性層の溶解性が過多になり現像時の
画像溶解、スクラッチ傷の発生、耐刷性の低下が起こり
やすい。本発明の感光性組成物がポジ型像形成性を高め
るメカニズムの詳細は不明であるが、高い溶解抑制効果
を発生させる該水素結合によるマトリックス構造が、光
照射時に、光吸収により発生した熱による水素結合の緩
和または解離により、アルカリ剤の浸入を容易にさせ、
高い溶解抑制効果を消失する為、高いコントラストのポ
ジ画像を形成すると共に、広い現像ラチチュードを与え
るものと推定される。
【0079】また高分子量のフェノール性水酸基を有す
るアルカリ可溶性樹脂骨格を有する膜強度向上剤は、低
分子量のものに比べ強固な水素結合によるマトリック構
造を形成させる機能と、高い膜強度向上効果が得られる
と推定される。一方、膜強度向上剤としては、フェノー
ル性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂とアリールスル
ホン酸とのエステルに相当する樹脂であり、かつ、エス
テルを構成する部分構造、即ち、アリールスルホン酸の
芳香環又は芳香環の置換基が親水性の基で置換されてい
る場合、上記耐刷性、耐薬品性に加え、印刷時の非画線
部の汚れを抑制する効果(耐汚れ性)を有するため好ま
しい。かかる親水性の基としては、水酸基、1級アミノ
基、2級アミノ基、3級アミノ基、カルボン酸基等が挙
げられ、中でも芳香環上に少なくとも水酸基を有するの
が好ましく、特に芳香環上に水酸基とアミノ基を有する
のが好ましい。該アミノ基は置換基を有していてもよ
い。かかるエステルを構成する部分構造中に親水性の基
を有することにより、感光層の露光部分のアルカリ現像
液への溶解性が上述のコンフォメーションの変化と相ま
って、促進されると推定される。
【0080】フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶
性樹脂とアリールスルホン酸とのエステルであり、かつ
エステルを構成する部分構造に親水性の基を有する樹脂
としては、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性
樹脂と、1,2−ベンゾキノンジアジド−スルホン酸、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸等の従来公知
のo−キノンアジドスルホン酸とのエステルに相当する
構造を有する樹脂のo−キノンジアジド基部分を反応さ
せることによりo−キノンジアジド基を変性し、結果と
してエステルを構成する部分構造中に親水性基を導入す
るのが合成のしやすさ、製造コストの点で有利である。
【0081】尚、上記o−キノンジアジド基の変性と
は、具体的にはo−キノンジアジド基を、通常、300
〜450nm程度の波長の光を吸収してインデンカルボ
ン酸を生成する光反応を起こさない化合物に変性するこ
と(即ち、非感光化すること)であり、もはやキノンジ
アジド基を有さない。上記非感光化は、o−キノンジア
ジド基を公知のカップリング反応または脱窒素反応によ
り変性することにより行なわれる。
【0082】特に、ノボラック樹脂、より具体的にはフ
ェノール類及びアルデヒド又はケトンとの重縮合樹脂
と、o−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル
に相当する構造、更に好ましくはピロガロールアセトン
樹脂と1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル
に相当する構造を有する樹脂を非感光化することにより
水酸基を導入した樹脂が合成上、及び上記耐刷性、耐薬
品性、耐汚れ性の点で有利である。
【0083】尚、上記非感光化はSaul Patal
編集,“The Chemistry of diaz
onium and diazo groups Pa
rtl”1978,John Wiley & Son
s社出版、Saul Patal編集,“The Ch
emistry of diazonium andd
iazo groups Part2”,1978,J
ohn Wiley& Sons社出版、Viadim
ir V.Ershov et al.編集“Quin
one Diazides”,1981,Elsevi
er Scientific Publishing
Company社出版,W.Ried and M.B
utz,Liebigs Ann.Chem.,71
6,190(1968);W.Ried and A.
Keemann,Liebigs Ann.Che
m.,689,145(1965),E.Bamber
ger,Marie Baum and Leo Sc
hlein,J.Prakt.Chem.,266(1
923),E.Bamberger,and S.Wi
ldi,J.Prakt.Chem.,278(192
3)等に記載されている公知の方法を用いて行なうこと
が出来る。このような非感光性化反応の具体例として
は、各種酸、アルカリ、金属触媒等を用いた下記のよう
な反応を挙げることが出来る。
【0084】
【化30】
【0085】
【化31】
【0086】
【化32】
【0087】
【化33】
【0088】o−キノンジアジド基を含む上述の樹脂の
非感光化で得られる樹脂の好ましいものを以下に示す。 (1)樹脂のo−キノンジアジド基と下記一般式(A)
又は(B)で表わされる活性水素を有する化合物(非芳
香族カップラー)とのカップリング反応生成物
【0089】
【化34】
【0090】(式中、RA1〜RA3は、アルキル基、水素
原子、アリール基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、
フッ素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アリルオキシカルボニル基、カルボン酸基、シア
ノ基を表わすが、RA1〜RA3のうち少なくとも1つは、
アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、カルボン酸
基、シアノ基から選ばれた基を表す。
【0091】
【化35】
【0092】(式中、RA1,RA3は式(A)記載のもの
と同じ、RA5は式(A)中のRA3が表わすもの及び置換
基を有していてもよいアミノ基を表わす。)
【0093】(2)樹脂のo−キノンジアジド基と、染
料便覧(有機合成化学協会編、昭和34年、丸善(株)
出版)、“ORGAMC INTERMEDIATE
S”,(大東化学工業(株)社、カタログ)等に記載の
少なくとも水酸基又はニトロ基を有し、更に置換基を有
していてもよい1〜3核のアリール化合物(芳香族カッ
プラー)とのカップリング反応物。
【0094】(3)酸又はアルカリ存在下アルコール等
の水酸基を有する化合物と共に脱窒素反応を誘起させて
得られる水酸基又はアルコキシ基を置換基として有する
化合物(脱窒素化反応物)。該カップラーの具体例を例
示する。
【0095】
【化36】
【0096】
【化37】
【0097】
【化38】
【0098】耐汚れ性を考慮した場合、特にエステル化
アルカリ可溶性樹脂(a−1)がノボラック樹脂と、ス
ルホン酸化合物とのエステルであり、スルホン酸エステ
ルのエステル(R−SO3 −)のRが下記式であるのが
特に好ましい。
【0099】
【化39】
【0100】(式中、Zは独立に、水素原子、アルキル
基、アリール基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フ
ッ素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アリルオキシカルボニル基、カルボン酸基、シア
ノ基を表すが、少なくとも1つは、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリル
オキシカルボニル基、カルボン酸基、シアノ基から選ば
れた基を表す。本発明で使用されるo−キノンジアジド
基を非感光化した樹脂の例を以下に挙げるが、本発明の
非感光性化されたo−キノンジアジド誘導体はこれら化
合物に限定されるものではない。
【0101】
【化40】
【0102】
【化41】
【0103】m−クレゾールとホルムアルデヒドとの重
縮合ノボラック樹脂の水酸基がXWで置換されている
(反応率30%)化合物(Mw3000)。m−クレゾ
ールとホルムアルデヒドとの重縮合ノボラック樹脂の水
酸基がXVで置換されている(反応率30%)化合物
(Mw3000)。フェノールとホルムアルデヒドとの
重縮合ノボラック樹脂の水酸基がXWで置換されている
(反応率30%)化合物(Mw2000)。m−レゾル
シンとホルムアルデヒドとの重縮合ノボラック樹脂の水
酸基がXVで置換されている(反応率20%)化合物
(Mw3000)。m−レゾルシンとホルムアルデヒド
との重縮合ノボラック樹脂の水酸基がXWで置換されて
いる(反応率20%)化合物(Mw3000)。ここで
【0104】
【化42】
【0105】
【化43】
【0106】以上説明したエステル化アルカリ可溶性樹
脂(a−1)を、非エステル化アルカリ可溶性樹脂と併
用して本発明に用いる場合、エステル化アルカリ可溶性
樹脂(a−1)と、非エステル化アルカリ可溶性樹脂と
の重量比は、好ましくは1:1〜1:100、更に好ま
しくは1:2〜1:50である。このように併用した結
果、ポジ型感光性組成分中のフェノール性水酸基を有す
るアルカリ可溶性樹脂の全フェノール性水酸基が通常1
〜40%エステル化されたものが用いられるが、エステ
ル化率としては、好ましくは2〜30%、更に好ましく
は5〜15%である。また、上記範囲のエステル化率で
あれば、ポジ型感光性組成物中の樹脂成分を全体的にエ
ステル化したものも用いることができる。
【0107】さらに、本発明のポジ型感光性組成物中に
は、露光部分と未露光部分の溶解性の差をさらに増大す
る目的で、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性
樹脂(a)と水素結合を形成し、該アルカリ可溶性樹脂
の溶解性を低下させる機能を有する、近赤外光による吸
収を実質有さず即ち、近赤外光の1%以下の吸収効率を
有し、近赤外光で光分解されないある種の溶解抑制剤を
含有させることが出来る。
【0108】本発明に使用される溶解抑制剤としては、
特願平9−205789号記載の酸無水物、スルホン酸
エステル、リン酸エステル、芳香族カルボン酸エステ
ル、芳香族ケトン、芳香族アルデヒド、芳香族アミン、
芳香族エーテル、特願平9−301915号記載のノニ
オン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、特願平9−2
91880号記載の酸発色性色素、特願平9−3019
15号記載の塩基発色性色素等を挙げることが出来る。
これら溶解抑制剤の配合率としては感光性組成物の全固
形分に対して、0〜50重量%、好ましくは0〜30重
量%、さらに好ましくは0〜20重量%である。
【0109】また、感光性層中には、必要に応じ、光熱
変換物質以外の着色材料を含有させることが出来る。着
色材料としては、顔料または染料が使用され、例えば、
ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO
(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベー
シック13)、ローダミン6GCP(45160)、ロ
ーダミンB(45170)、サフラニンOK70:10
0(50240)、エリオグラウシンX(4208
0)、ファーストブラックHB(26150)、No.
120/リオノールイエロー(21090)、リオノー
ルイエローGRO(21090)、シムラーファースト
イエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4
T−564D(21095)、シムラーファーストレッ
ド4015(12355)、リオノールレッドB440
1(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L
(74160)、リオノールブルーSM(2615
0)、クリスタルバイオレットラクトン等が挙げられ
る。なお、上記の( )内の数字はカラーインデックス
(C.I.)を意味する。
【0110】該着色材料を含む場合、その配合率は全感
光性層組成物の固形分に対して0〜50重量%、好まし
くは1〜30重量%である。尚、本発明の感光性組成物
は、UV感受性を有さず、白色灯下での取扱い性が良好
であるから、上記の任意の添加成分としては、UV光に
感受性を有さない成分を選択する必要がある。尚、感光
性組成物がUV感受性を有さないとは、UV光、特に3
60〜450nmの領域の光の照射によっても露光部が
実質的にアルカリ可溶性とならない性質を有する、即
ち、アルカリ現像液に対する溶解性に有意差を生じない
ことを意味する。
【0111】さらに具体的には、白色蛍光灯(三菱電機
社製36W白灯蛍光灯ネオルミスーパーFLR40S−
W/M/36)下、400ルックスの光強度の光照射下
において10時間放置しても、ポジ型感光性組成物(ポ
ジ感光体の感光性層)の溶解性が変化しない。本発明に
使用するポジ型感光性組成物は、通常、上記各成分を適
当な溶媒に溶解して用いられる。溶媒としては、使用成
分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与える
溶媒であれば特に制限はないが、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ルなどのプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢
酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレ
ート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチ
レート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エ
チル、2−メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル
系溶媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアル
コール、フルフリルアルコールなどのアルコール系溶
媒、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケト
ン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドンなどの高極性溶媒、あるいは
これらの混合溶媒、さらにはこれらに芳香族炭化水素を
添加したものなどが挙げられる。溶媒の使用割合は、感
光性組成物の総量に対して通常重量比として1〜20倍
程度の範囲である。
【0112】なお、本発明のポジ型感光性組成物は、そ
の性能を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば塗布性
改良剤、現像改良剤、密着性改良剤、感度改良剤、感脂
化剤等を含有することも可能である。本発明の感光性組
成物は支持体上に塗設して感光性平版印刷版として有利
に使用できる。支持体表面に感光性層を設ける際に用い
る塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗
布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗
布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等を用
いることが可能である。その乾燥条件としては、例えば
60〜170℃、5秒〜10分間、好ましくは70〜1
50℃、10秒〜5分間が採用される。
【0113】感光性層の膜厚は、通常0.3〜7μm、
好ましくは0.5〜5μm、更に好ましくは1.0〜3
μmである。本発明に使用する感光性組成物を用いた感
光層を設ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、
銅、鋼等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属
板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が塗
布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親
水化処理したプラスチックフィルム等のシート等が挙げ
られる。感光性平版印刷版用の支持体としては、塩酸ま
たは硝酸溶液中での電解エッチングまたはブラシ研磨に
よる砂目立て処理、硫酸溶媒中での陽極酸化処理および
必要に応じて封孔処理等の表面処理が施されているアル
ミニウム板を用いることがより好ましい。支持体として
アルミニウム支持体を用いる場合、従来印刷版用として
公知のいずれでも可能であり、例えば、JIS規格で、
A1000系(純アルミニウム)、A3000(Al−
Mn)系、A5000(Al−Mg)系等が挙げられ
る。
【0114】支持体表面の粗面度に関しては、一般的
に、表面粗さRaの値で示される。これは表面粗度計を
用いて測定することができる。本発明において用いられ
る支持体としてはその平均粗さRaとして0.3〜1.
0μmのアルミニウム板が好ましく、更に、0.4〜
0.8μmのものがより好ましい。本支持体は、必要に
応じ、更に有機酸化合物による表面処理を施して用いる
ことができる。
【0115】本発明のポジ型感光性組成物を画像露光す
る光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等のランプ
光源、HeNeレーザー、アルゴンイオンレーザー、Y
AGレーザー、HeCdレーザー、半導体レーザー、ル
ビーレーザー等のレーザー光源が挙げられ、特に、光を
吸収し、発生した熱により画像形成させる場合には、6
50〜1300nmの近赤外レーザー等の光線を発生す
る光源が好ましく、例えばルビーレーザー、YAGレー
ザー、半導体レーザー、LED、その他の固体レーザー
等を挙げることが出来、特に小型で長寿命な半導体レー
ザーやYAGレーザーが好ましい。これらのレーザー光
源により、通常、走査露光後、現像液にて現像し画像を
得ることができる。
【0116】また、レーザー光源は、通常、レンズによ
り集光された高強度の光線(ビーム)として感光材表面
を走査するが、それに感応する本発明のポジ型平版印刷
版の感度特性(mJ/cm2 )は感光材表面で受光する
レーザービームの光強度(mJ/s・cm2 )に依存す
ることがある。ここで、レーザービームの光強度(mJ
/s・cm2 )は、版面上でのレーザービームの単位時
間当たりのエネルギー量(mJ/s)を光パワーメータ
ーにより測定し、また感光材表面におけるビーム径(照
射面積;cm2 )を測定し、単位時間当たりのエネルギ
ー量を照射面積で除することにより求めることができ
る。レーザービームの照射面積は、通常、レーザーピー
ク強度の1/e2 強度を超える部分の面積で定義される
が、簡易的には相反則を示す感光材を感光させて測定す
ることもできる。
【0117】本発明に用いられる光源の光強度として
は、2.0×106 mJ/s・cm2以上であることが
好ましく、1.0×107 mJ/s・cm2 以上である
ことが更に好ましい。光強度が上記の範囲であれば、本
発明のポジ型感光性組成物の感度特性が向上し、走査露
光時間を短くすることができ実用的に大きな利点が得ら
れる。
【0118】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの
実施例に限定されるものではない。実施例1〜7及び比
較例1〜3下記成分よりなる感光液を厚0.24mmの
親水化砂目表面処理アルミニウム板上にワイヤーバーで
塗布し、100℃にて1分間乾燥させた後、55℃で1
6時間加熱処理し平版印刷版を得た。塗膜量は2.5g
/m2 であった。
【0119】(感光液)非エステル化アルカリ可溶性樹
脂:フェノール:m−クレゾール:p−クレゾール(2
0:50:30モル比)をホルムアルデヒドと共縮合さ
せたノボラック 樹脂(Mw7000) 100重量部 光熱変換物質:後述のSA−1 4重量部 エステル化アルカリ可溶性樹脂または、その他の添加物: 表−Aに記載のもの 10重量部 着色色材料: 表−Aに記載のもの 7重量部 溶媒:シクロヘキサノン 900重量部 [光熱変換物質]
【0120】
【化44】
【0121】[着色色材料]SB−1 クリスタルバイ
オレットラクトン
【0122】[エステル化アルカリ可溶性樹脂]
【化45】
【0123】
【化46】
【0124】
【化47】
【0125】次に、上記試料を830nmの半導体レー
ザーを光源とする感光性平版印刷版露光装置(クレオ社
製Trend Setter 3244T)を用いて2
12線、3〜97%の網点画像を200mJ/cm2
露光量にて画像露光し、次いでアルカリ性現像液(富士
写真フィルム社製DP−4の6〜10倍希釈液)を用い
て、28℃にて、3〜97%の網点画像を再現させた印
刷版を作製した。該印刷版を用いて以下に示す評価を行
った。結果を表−Aに示す。
【0126】[印刷耐性]該印刷版を三菱重工社製印刷
機ダイヤ1F−2、湿し水(日研化学社製アストロN
o.1 マーク2(1%液,pH5,10℃)),イン
キ(東洋インキハイエコー紅),印刷紙(王子製紙OK
特アート)を用いて50000枚印刷した後、該印刷版
上のインクをプレートクリーナー(エスケー社製SKプ
レートクリーナー)で除去した後、印刷版表面にコニカ
(株)製ガム(SGW)を塗布、12時間放置する処理
(置き版処理)を行った後再び50000枚印刷を行っ
た。
【0127】印刷可能な印刷物枚数から印刷版の印刷耐
性を評価した。 A 印刷枚数が5万枚以上 B 印刷枚数が3万枚以上5万枚未満 C 印刷枚数が1万枚以上3万枚未満 D 印刷枚数が1万枚未満
【0128】[耐薬品性]印刷版の一部を耐薬品性を見
るために、松井洗い油(松井化学社製)に1分間浸漬し
た。画線部について浸漬部と未浸漬部の各反射濃度か
ら、浸漬後の残膜率を求めた。 残膜率 現像後の画線部分の浸漬前後の反射濃度をマク
ベス社製反射濃度計にて測定して、下記の式にて算出し
た結果をA〜Dで示す。
【0129】
【数1】
【0130】 A:残膜率100(%) B:残膜率80以上100未満(%) C:残膜率50以上80未満(%) D:残膜率50%未満
【0131】
【表1】
【0132】特に上記比較例2との対比から添加剤とし
て樹脂のエステルを用いた場合に、低分子化合物のエス
テルを用いた場合に比べ耐薬性、印刷耐性が著しく向上
することがわかる。 [参考例]実施例1の試料を、400ルックスの白色蛍
光灯下に10時間放置した後、同様の製版を行った所、
同様に印刷版が得られ、まったく同じの評価結果が得ら
れた。 比較例4 添加剤として、前記TC−3を用いた以外実施例1と同
様に作成した試料を実施例1と同様に評価したところ耐
薬性印刷適性ともにAであった。一方、同様にして別途
作成した試料を、400ルックスの白色蛍光灯下に2時
間放置し同様の製版を試みた所、試料感光性層がすべて
アルカリ現像液に溶出し、印刷版を得ることが出来なか
った。即ち、本比較例の試料は、白色蛍光灯下で取扱い
が制限されることを示している。
【0133】実施例8 実施例1と同様にして露光、現像して得られた印刷版の
表面にコニカ(株)製ガム(SGW)を塗布、12時間
放置した印刷版を実施例1と同様の方法により印刷を行
い、500枚目の印刷物を目視観察したところ非画像部
分にインクの付着が無い高品質の印刷物が得られた。
【0134】参考例1 実施例5で得られた印刷版を用い実施例8と同様に印刷
を行い、500枚目の印刷物を目視観察したところ非画
像部分にインクの付着が認められた。 参考例2 実施例6で得られた印刷版を用い実施例8と同様に印刷
を行い、500枚目の印刷物を目視観察したところ、非
画線部にインクの付着が認められた。
【0135】比較例5 比較例4で得られた白色蛍光灯下に放置前の印刷版を実
施例8と同様に印刷を行い、500枚目の印刷物を目視
観察したところ非画像部分にインクの付着が認められ
た。 実施例9〜12、比較例6 感光液を下記の組成に変えた以外実施例1と同様にして
平版印刷版を得た。塗膜量は2.5g/m2 であった。
【0136】 (感光液) 非エステル化アルカリ可溶性樹脂:フェノール:m−クレゾール:p−クレゾ ール(20:50:30モル比)をホルムアルデヒドと共縮合させたノボラック 樹脂(Mw7000) 100重量部 光熱変換物質:前述のSA−1 4重量部 エステル化アルカリ可溶性樹脂: 表−Bに記載のもの 20重量部 着色色材料:前述のSB−1 10重量部 溶媒:シクロヘキサノン 900重量部
【0137】得られた平版印刷版を実施例1と同様にし
て露光、現像し、同様にして印刷耐性を評価した。印刷
可能な印刷物枚数から印刷版の印刷耐性を評価した。 A 印刷枚数が10万枚 B 印刷枚数が5万枚以上10万枚未満 C 印刷枚数が1万枚以上5万枚未満 D 印刷枚数が1万枚未満 耐薬品性は実施例1と同様に評価した。結果を表−Bに
示す。
【0138】
【表2】
【0139】
【発明の効果】本発明のエステル化アルカリ可溶性樹脂
を含有するポジ型感光性組成物は、優れた感度特性を有
し、しかも印刷版用の感光層として使用した場合画線部
の耐薬性に優れ耐刷力に優れたポジ型感光性組成物、及
びそれを用いた感光性平版印刷版を提供することができ
る。特に、近赤外レーザー光に於て、上記特性に優れ、
白色灯下での作業が可能なポジ型感光性平版印刷版を提
供することができる。更に耐刷性向上剤を選択すること
により耐汚れ性の改良された平版印刷版を提供できる。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール性水酸基を有するアルカリ可
    溶性樹脂(a)及び光熱変換物質(b)を含有し、キノ
    ンジアジド化合物を含有しないポジ型感光性組成物に於
    て、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂
    (a)として、フェノール性水酸基の少なくとも一部が
    エステル化されたアルカリ可溶性樹脂(a−1)を含有
    するポジ型感光性組成物。
  2. 【請求項2】 ポジ型感光性組成物のフェノール性水酸
    基を有するアルカリ可溶性樹脂成分中のフェノール性水
    酸基が、1〜40%エステル化されたものである請求項
    1に記載のポジ型感光性組成物。
  3. 【請求項3】 感光性組成物中のエステル化アルカリ可
    溶性樹脂(a−1)と、非エステル化アルカリ可溶性樹
    脂との重量比が、1:1〜1:100である、請求項1
    又は2に記載のポジ型感光性組成物。
  4. 【請求項4】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)の重量平均分子量が、1,000以上50,000
    以下である請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
  5. 【請求項5】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
    脂のフェノール性水酸基をスルホン酸化合物又はカルボ
    ン酸化合物でエステル化した構造を有する樹脂である請
    求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  6. 【請求項6】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)を構成するフェノール性水酸基を有するアルカリ可
    溶性樹脂が、ノボラック樹脂である請求項1〜5のいず
    れかに記載のポジ型感光性組成物。
  7. 【請求項7】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基の10〜40%をエステル
    化した樹脂である請求項3〜6のいずれかに記載のポジ
    型感光性組成物。
  8. 【請求項8】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
    脂のフェノール性水酸基をスルホン酸化合物でエステル
    化した構造を有する樹脂であり、スルホン酸化合物が置
    換基としてアルキル基、カルボン酸基、水酸基、1〜3
    級アミノ基を有していても良い1〜3核のアリールスル
    ホン酸、1〜3核のキノンスルホン酸又はこれらのカル
    ボン酸である請求項1〜7のいずれかに記載のポジ型感
    光性組成物。
  9. 【請求項9】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
    脂のフェノール性水酸基をスルホン酸化合物でエステル
    化した構造を有する樹脂であり、スルホン酸エステル
    (R−SO3 −)のRが下記式の構造を有する請求項1
    〜7のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。 【化1】 (式中、X1 は水素原子またはアルキル基を表し、X2
    は水素原子または水酸基を表し、X3 は 【化2】 または−N=N−Y2 を表し、X4 は水素原子またはア
    ルキル基を表す。また、Y1 は独立に、水素原子、アル
    キル基、アリール基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
    子、フッ素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
    シル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
    ボニル基、アリルオキシカルボニル基、カルボン酸基、
    シアノ基を表すが、少なくとも1つは、アシル基、アル
    コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
    リルオキシカルボニル基、カルボン酸基、シアノ基から
    選ばれた基を表す。Y2 は置換基を有していても良いア
    リール基、置換基を有していても良いアルキル基、置換
    基を有していても良い複素環基、アルケニル基、置換基
    を有していても良いアシル基、置換基を有していても良
    いアルコキシカルボニル基を表す。)
  10. 【請求項10】 スルホン酸エステル(R−SO3 −)
    のRが下記式の構造を有する請求項9に記載のポジ型感
    光性組成物。 【化3】 (式中、Zは独立に、水素原子、アルキル基、アリール
    基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシ
    カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリルオ
    キシカルボニル基、カルボン酸基、シアノ基を表すが、
    少なくとも1つは、アシル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
    ニル基、カルボン酸基、シアノ基から選ばれた基を表
    す。
  11. 【請求項11】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
    脂のフェノール性水酸基を置換基を、有していても良い
    アリールスルホン酸化合物でエステル化した構造を有す
    る樹脂であり、かつアリールスルホン酸の芳香環又は芳
    香環の置換基が親水性の基で置換されている請求項1〜
    10のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  12. 【請求項12】 親水性の基が、水酸基、置換されてい
    ても良いアミノ基及びカルボン酸基から選ばれる基であ
    る請求項11に記載のポジ型感光性組成物。
  13. 【請求項13】 アリールスルホン酸の芳香環が少なく
    とも水酸基で置換されている請求項11に記載のポジ型
    感光性組成物。
  14. 【請求項14】 エステル化アルカリ可溶性樹脂(a−
    1)が、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹
    脂とo−キノンジアジドスルホン酸とのエステルのo−
    キノンジアジド基を反応させることにより水酸基が導入
    された樹脂である請求項13に記載のポジ型感光性組成
    物。
  15. 【請求項15】 o−キノンジアジド基の反応が活性水
    素含有化合物とのカップリング反応又は脱窒素反応によ
    るものである請求項14に記載のポジ型感光性組成物。
  16. 【請求項16】 o−キノンジアジド基の反応が下記式
    (A)の活性水素含有化合物とのカップリング反応であ
    る請求項14に記載のポジ型感光性組成物。 【化4】 (式中、RA1〜RA3は、水素原子、アルキル基、アリー
    ル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、
    アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキ
    シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリル
    オキシカルボニル基、カルボン酸基、シアノ基を表す
    が、少なくとも1つは、アシル基、アルコキシカルボニ
    ル基、アリールオキシカルボニル基、アリルオキシカル
    ボニル基、カルボン酸基、シアノ基から選ばれた基を表
    す。)
  17. 【請求項17】 非エステル化アルカリ可溶性樹脂が、
    ノボラック樹脂である請求項3〜16のいずれかに記載
    のポジ型感光性組成物。
  18. 【請求項18】 非エステル化アルカリ可溶性樹脂の重
    量平均分子量が1,000〜1,000,000である
    請求項3〜17のいずれかに記載のポジ型感光性組成
    物。
  19. 【請求項19】 光熱変換物質(b)が近赤外吸収能を
    有するシアニン色素である請求項1〜18のいずれかに
    記載のポジ型感光性組成物。
  20. 【請求項20】 フェノール性水酸基を有するアルカリ
    可溶性樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも一部がエ
    ステル化されたアルカリ可溶性樹脂、非エステル化アル
    カリ可溶性樹脂及び光熱変換物質を含有するポジ型感光
    性組成物において、紫外光に実質的に感受性を有しない
    事を特徴とするポジ型感光性組成物。
  21. 【請求項21】 フェノール性水酸基を有するアルカリ
    可溶性樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも一部がエ
    ステル化されたアルカリ可溶性樹脂、非エステル化アル
    カリ可溶性樹脂及び光熱変換物質を含有するポジ型感光
    性組成物において、400ルクスの光強度の白色灯下、
    10時間放置において、アルカリ現像液に対する溶解性
    が変化しないことを特徴とするポジ型感光性組成物。
  22. 【請求項22】 支持体上に、請求項1〜21のいずれ
    かに記載のポジ型感光性組成物からなる層を有するポジ
    型感光性平版印刷版。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の感光性平版印刷版
    を、650〜1300nmの波長域のレーザー光により
    露光した後、アルカリ現像液で現像してポジ画像を形成
    するポジ画像形成方法。
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