JPH0754992A - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

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Publication number
JPH0754992A
JPH0754992A JP19832593A JP19832593A JPH0754992A JP H0754992 A JPH0754992 A JP H0754992A JP 19832593 A JP19832593 A JP 19832593A JP 19832593 A JP19832593 A JP 19832593A JP H0754992 A JPH0754992 A JP H0754992A
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JP
Japan
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control
slip
slip control
valve
exciting current
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Application number
JP19832593A
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English (en)
Inventor
Noriki Asahara
則己 浅原
Yasuo Hojo
康夫 北條
Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 略一定の制御状態でスリップ制御を行う場合
でも、オーバーラップタイプのリニアソレノイドバルブ
が作動不良を生じることなく、常に良好なスリップ制御
が行われるようにする。 【構成】 予め定められた標準スリップ回転数NslipT
に対して変動幅NslipD,変動周期Tsで周期的に変化
する目標スリップ回転数Nslip* (t)を求め、ロック
アップクラッチの実際のスリップ回転数がその目標スリ
ップ回転数Nslip * (t)となるように、ロックアップ
クラッチの係合力に関連する制御油圧を出力するリニア
ソレノイドバルブの励磁電流をデューティ制御し、リニ
アソレノイドバルブのスプール弁子を強制的に移動させ
て、狭い開口部に引っ掛かる異物を排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用ロックアップクラ
ッチのスリップ制御装置に係り、特に、油圧調整用リニ
アソレノイドバルブのスティックを防止する技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を有するオートマチック車両
においては、トルクコンバータ等の流体式伝動装置を介
して自動変速機に機関出力を伝達するようになっている
が、燃費向上等を目的として流体式伝動装置と並列にロ
ックアップクラッチを設け、車両の走行状態に応じてそ
のロックアップクラッチを係合若しくはスリップ係合さ
せることが、例えば特開平2−80857号公報等に記
載されている。ロックアップクラッチをスリップ状態で
係合させる場合、一般にリニアソレノイドバルブから出
力される制御油圧に基づいて係合側油圧と解放側油圧と
の差圧、すなわち係合力を制御するようにしており、リ
ニアソレノイドバルブは、所定の油圧が供給される入力
ポート,制御油圧を出力する出力ポート,ドレーンポー
ト,前記出力ポートを前記入力ポートおよびドレーンポ
ートの双方に同時に連通させることなくそれ等の入力ポ
ートおよびドレーンポートに対する連通状態を変化させ
るバランス弁子,前記制御油圧が導入されるフィードバ
ック油室,および励磁電流に従って前記バランス弁子を
付勢するソレノイドを備え、前記バランス弁子に作用す
る荷重が釣り合うように前記励磁電流に応じて前記制御
油圧を調圧するようになっている。かかるスリップ制御
用のリニアソレノイドバルブは、制御油圧を調圧するだ
けでその流量はそれ程必要ないため、上記のように出力
ポートを入力ポートおよびドレーンポートの双方に同時
に連通させることのない、所謂オーバーラップタイプの
ものが用いられる。
【0003】ところで、このようなオーバーラップタイ
プのリニアソレノイドバルブは、入力ポートやドレーン
ポートの開口部のクリアランスが1mm以下、例えば数
十μm程度と極めて小さい状態、或いは隙間流れの状態
で制御油圧を調圧するため、油中に混じっている鉄粉等
の異物が小さな開口部に引っ掛かり、噛込み等によりバ
ランス弁子の摺動を阻害してバルブスティック等の作動
不良を生じる恐れがある。このため、例えばロックアッ
プクラッチの解放時など、リニアソレノイドバルブによ
る調圧が必要でない時に、バランス弁子を大きく移動さ
せて開口部を開き、堆積した異物を油と共に排出除去す
ることが、例えば特開平4−171509号公報で提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに非調圧時に異物を排出除去するようにしても、車両
の走行状態が略一定でバランス弁子が長時間略一定の調
圧状態に保持される場合には、微小隙間を異物が通過し
なければならないため、異物を噛み込み易くなって作動
不良を生じることがあり、必ずしも十分に満足できるも
のではなかった。なお、ロックアップクラッチの係合力
を制御するために、ロックアップクラッチの係合側油圧
と解放側油圧との差圧を上記リニアソレノイドバルブの
制御油圧に基づいて調圧制御するロックアップコントロ
ールバルブを備えているのが普通であるが、そのロック
アップコントロールバルブについても上記リニアソレノ
イドバルブと同様な問題があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、略一定の制御状態で
スリップ制御を行う場合でもリニアソレノイドバルブお
よびロックアップコントロールバルブが作動不良を生じ
ることなく良好なスリップ制御が行われるようにするこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、スリップ制御中にバランス弁子を強制的に移動
させるようにすれば良く、本発明は、図1のクレーム対
応図に示すように、(a)所定の油圧が供給される入力
ポート,制御油圧を出力する出力ポート,ドレーンポー
ト,前記出力ポートを前記入力ポートおよびドレーンポ
ートの双方に同時に連通させることなくそれ等の入力ポ
ートおよびドレーンポートに対する連通状態を変化させ
るバランス弁子,前記制御油圧が導入されるフィードバ
ック油室,および励磁電流に従って前記バランス弁子を
付勢するソレノイドを備え、前記バランス弁子に作用す
る荷重が釣り合うように前記励磁電流に応じて前記制御
油圧を調圧するリニアソレノイドバルブと、(b)流体
式伝動装置と並列に設けられて機関出力を伝達するとと
もに、前記制御油圧に関連して係合力が変化させられる
ロックアップクラッチと、(c)そのロックアップクラ
ッチが所定のスリップ状態で係合するように前記励磁電
流を制御するスリップ制御手段とを備えた車両用ロック
アップクラッチのスリップ制御装置において、(d)前
記スリップ制御手段による制御中に前記励磁電流を変化
させて前記バランス弁子を移動させるスティック防止手
段を設けたことを特徴とする。
【0007】なお、上記スティック防止手段は、スリッ
プ制御手段による制御が略一定の制御状態で所定時間継
続した場合に前記励磁電流を変化させるように構成する
ことが望ましい。
【0008】
【作用】このようなスリップ制御装置においては、スリ
ップ制御手段によりロックアップクラッチが所定のスリ
ップ状態となるようにリニアソレノイドバルブの励磁電
流を制御している際に、スティック防止手段によってそ
の励磁電流を変化させ、バランス弁子に作用している荷
重の釣り合いを崩してバランス弁子を強制的に移動させ
る。すなわち、略一定の制御状態でスリップ制御を行っ
ている場合、言い換えれば車両の走行状態が略一定でリ
ニアソレノイドバルブの制御油圧を殆ど変化させる必要
がないか、その変化が緩やかな場合でも、必要以上に励
磁電流を変化させてバランス弁子を移動させるのであ
る。これにより、入力ポートやドレーンポートの開口部
に引っ掛かっていた異物が排除され、異物の噛込みに起
因するリニアソレノイドバルブの作動不良が防止され
て、所定のスリップ状態が得られるように微妙な調圧制
御を行うことができるようになる。上記スティック防止
手段による励磁電流の変化幅は、僅かな異物の噛込みに
拘らずバランス弁子を移動させることができるように定
められ、例えば正弦曲線状に周期的に変化させるように
しても良い。
【0009】ここで、上記のように励磁電流を変化させ
ると、それに伴ってリニアソレノイドバルブの制御油
圧、更にはロックアップクラッチの係合力が変化し、車
両の駆動トルクが変動したり機関の不要な吹き上がりを
生じたりする恐れがあるが、リニアソレノイドバルブの
作動不良が生じ易い場合、すなわちスリップ制御手段に
よる制御が略一定の制御状態で所定時間継続した場合に
のみ、上記スティック防止手段によって励磁電流を変化
させるようにすれば、駆動トルクの変動や機関吹き上が
りを生じる場合でもそれを最小限に抑えることができ
る。そのような駆動トルク変動や機関吹き上がりが生じ
ないように、スティック防止手段による励磁電流の変化
に対応して機関出力を制御することも可能である。
【0010】なお、このようにリニアソレノイドバルブ
の励磁電流を変化させると、その制御油圧が変動するた
め、制御油圧に基づいてロックアップクラッチの係合側
油圧と解放側油圧との差圧を調圧制御するロックアップ
コントロールバルブについても、制御油圧の変動に伴っ
てバランス弁子が強制的に移動させられ、異物噛込みに
起因する作動不良が防止される。
【0011】
【発明の効果】このように、本発明のスリップ制御装置
によれば、略一定の制御状態でスリップ制御を行う場合
でも、リニアソレノイドバルブおよびロックアップコン
トロールバルブが作動不良を生じることがなく、所定の
スリップ状態が得られるように微妙な調圧制御を行うこ
とができるようになる。また、スリップ制御手段による
制御が略一定の制御状態で所定時間継続した場合にステ
ィック防止手段により励磁電流を変化させるようにすれ
ば、その励磁電流変化で駆動トルク変動や機関吹き上が
りを生じる場合でも、それを最小限に抑えることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2において、内燃機関であるエンジン
10の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバー
タ12および自動変速機14から、図示しない差動歯車
装置などを経て駆動輪へ伝達される。トルクコンバータ
12は、エンジン10のクランク軸16と連結されてい
るポンプ翼車18と、自動変速機14の入力軸20に連
結されたタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、ダンパを介して上記入力軸20に連結
されたロックアップクラッチ32とを備えている。ロッ
クアップクラッチ32は、トルクコンバータ12内の係
合側油室34よりも解放側油室36内の油圧が高められ
ると非係合状態となり、トルクコンバータ12の入出力
回転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される一方、
解放側油室36よりも係合側油室34内の油圧が高めら
れると係合状態となり、ロックアップクラッチ32を介
してクランク軸16から入力軸20へエンジン出力が伝
達される。
【0013】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置40,42,44
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置42のキャリヤお
よび遊星歯車装置44のリングギヤに連結された出力軸
46とを備えている。遊星歯車装置40,42,44の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されているととも
に、他の一部は3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結され、或いは4つのブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に選択
的に連結されるようになっている。また、3つの一方向
クラッチF0 ,F1,F2 によってその回転方向により
相互に若しくはハウジング26と係合させられるように
なっている。なお、トルクコンバータ12および自動変
速機14は軸線に対して対称的に構成されているため、
図2では下側を省略して示してある。
【0014】上記クラッチC0 〜C2 およびブレーキB
0 〜B3 (以下、特に区別しない場合にはクラッチC,
ブレーキBという)は、多板式のクラッチやバンドブレ
ーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油
圧式摩擦係合装置であり、その油圧アクチュエータに
は、油圧制御回路50から作動油が供給されるようにな
っている。油圧制御回路50は多数の切換バルブ等を備
えており、コントロールユニット52からの信号に従っ
てソレノイドS1,S2の励磁,非励磁がそれぞれ切り
換えられることにより、油圧回路が切り換えられて上記
クラッチCおよびブレーキBが選択的に係合制御される
と、図3に示されているように前進4段のうちの何れか
の変速段が成立させられる。シフトポジション「D」,
「2」,「L」は運転席のシフトレバーの操作レンジで
あり、「D」レンジでは1stからO/Dまでの4段で
変速制御が行われ、「2」レンジでは1stから3rd
までの3段で変速制御が行われ、「L」レンジでは1s
tおよび2ndの2段で変速制御が行われる。また、上
記シフトレバーの操作に従ってマニュアルシフトバルブ
が切り換えられることにより、「2」レンジおよび
「L」レンジの2nd、「L」レンジの1stでは、そ
れぞれブレーキB1 ,B3 が係合させられてエンジンブ
レーキが効くようになっている。ソレノイドの欄の
「○」は励磁,「×」は非励磁,「◎」はロックアップ
制御時の励磁を意味しており、クラッチ,ブレーキの欄
の「○」は係合,「×」は解放を意味している。
【0015】上記油圧制御回路50はまた、例えば図4
および図5に示すロックアップ制御用の回路を備えてい
る。図4のロックアップリレーバルブ54は、所定圧以
上のロックアップ制御油圧Pslが油室56に作用させら
れることにより、図の右半分に示すON状態となり、エ
ンジン10の出力トルクに対応して変化するように調圧
されたセカンダリ油圧PL2を、入力ポート58からポ
ート60を介して前記係合側油室34に作用させる一
方、解放側油室36をポート62,64を介してロック
アップコントロールバルブ66のポート68に連通させ
る。ロックアップコントロールバルブ66は、係合側油
室34内の係合油圧Ponが作用させられる油室70、解
放側油室36内の解放油圧Poff が作用させられる油室
72、前記ロックアップ制御油圧Pslが作用させられる
油室74、およびスプール弁子76を油室72,74側
へ付勢するスプリング77を備えており、それ等の油圧
やばね力が釣り合うようにスプール弁子76が移動させ
られ、前記ポート68がドレーンポート78またはセカ
ンダリ油圧PL2が作用している加圧ポート80に連通
させられて解放油圧Poff が調圧されることにより、係
合油圧Ponと解放油圧Poff との差圧ΔPがロックアッ
プ制御油圧Pslに応じて調整される。すなわち、ロック
アップ制御油圧Pslが十分に高い場合には、解放油圧P
off が低圧とされて差圧ΔPが大きくなり、ロックアッ
プクラッチ32は完全係合状態となるが、ロックアップ
制御油圧Pslが低くなると、それに伴って解放油圧Pof
f は高圧となり、差圧ΔPが小さくなってロックアップ
クラッチ32はその差圧ΔPに対応する係合力でスリッ
プ係合させられる。ロックアップ制御油圧Pslが更に低
くなると、ロックアップリレーバルブ54がOFF状態
となり、入力ポート58とポート62とが連通してセカ
ンダリ油圧PL2が解放側油室36に作用させられる一
方、前記ポート60と排出ポート82とが連通して係合
側油室34内の作動油がオイルクーラー等へ排出され、
ロックアップクラッチ32は解放状態となる。上記ロッ
クアップコントロールバルブ66は、ポート68がドレ
ーンポート78および加圧ポート80の双方に同時に連
通することがない所謂オーバーラップタイプのバルブで
ある。
【0016】上記ロックアップ制御油圧Pslは、図5の
リニアソレノイドバルブ84によって調圧される。リニ
アソレノイドバルブ84は、一定のモジュレータ油圧P
mの作動油が供給される入力ポート86、ロックアップ
制御油圧Pslを出力する出力ポート88、ドレーンポー
ト90、ロックアップ制御油圧Pslが作用させられるフ
ィードバック油室92、スプール弁子94をソレノイド
SL側へ付勢するスプリング96、スプール弁子94を
スプリング96側へ付勢するソレノイドSLを備えてお
り、ソレノイドSLに供給される励磁電流が前記コント
ロールユニット52によってデューティ制御され、スプ
ール弁子94が移動させられて出力ポート88が入力ポ
ート86またはドレーンポート90に連通させられるこ
とにより、励磁電流のデューティ比SLUに対応して変
化するロックアップ制御油圧Pslが出力される。すなわ
ち、かかるリニアソレノイドバルブ84は、スプール弁
子94に作用する油圧やばね力,ソレノイドSLによる
付勢力が釣り合うように、励磁電流に応じてロックアッ
プ制御油圧Pslを調圧制御するもので、この実施例では
励磁電流のデューティ比SLUが大きい程ロックアップ
制御油圧Pslは高くなり、前記差圧ΔP更にはロックア
ップクラッチ32の係合力が大きくされる。スプール弁
子94はバランス弁子に相当する。また、このリニアソ
レノイドバルブ84は、出力ポート88が入力ポート8
6およびドレーンポート90の双方に同時に連通するこ
とがない所謂オーバーラップタイプのバルブである。
【0017】上記リニアソレノイドバルブ84の出力ポ
ート88は、ソレノイドリレーバルブ100の入力ポー
ト102に接続されており、前記ブレーキB2 を係合さ
せるB2 油圧が油室104に作用させられて、スプール
弁子106がスプリング108の付勢力に抗して図の左
半分に示すON位置へ移動させられると、上記ロックア
ップ制御油圧Pslに調圧された作動油が出力ポート11
0から前記ロックアップリレーバルブ54,ロックアッ
プコントロールバルブ66に供給される。B2油圧がO
FF、すなわち前記図3から明らかなように2nd,3
rd,或いはO/D変速段以外の変速段では、スプール
弁子106はスプリング108の付勢力に従って図の右
半分に示すOFF位置へ移動させられ、出力ポート11
0はドレーンポート112に連通させられてロックアッ
プクラッチ32の係合制御が不能となる。前記リニアソ
レノイドバルブ84のソレノイドSLは、Dレンジの2
nd,3rd,或いはO/D変速段、2レンジの2nd
或いは3rd変速段の時にのみ、所定の係合条件を満足
する場合に励磁電流が供給され、ロックアップクラッチ
32を係合またはスリップ制御する。
【0018】図2に戻って、前記コントロールユニット
52は、CPU,RAM,ROM,入出力インタフェー
ス回路などを備えており、RAMの一時記憶機能を利用
しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号
処理を行い、前記ソレノイドS1,S2の励磁,非励磁
を切り換えて自動変速機14の変速段を変更するととも
に、前記ソレノイドSLに供給する励磁電流をデューテ
ィ制御してロックアップクラッチ32を係合またはスリ
ップ制御する。コントロールユニット52には、一対の
回転速度センサ120,122から入力軸20すなわち
タービン翼車22の回転速度Nt,出力軸46の回転速
度Noを表す回転速度信号SNt,SNoが供給される
とともに、マニュアルシフトバルブに配設されたニュー
トラルスタートスイッチ124から前記「D」,
「2」,「L」等のシフトレンジを表すシフトレンジ信
号SRが供給される。また、エンジン10に設けられた
回転速度センサ126からエンジン回転速度NEを表す
回転速度信号SNEが供給されるとともに、エンジン1
0の吸入空気量を調整するスロットル弁に設けられたス
ロットルセンサ128からスロットル弁開度θを表すス
ロットル弁開度信号Sθが供給されるようになってい
る。
【0019】次に、上記コントロールユニット52によ
って行われるロックアップ制御について、図6のフロー
チャートを参照しつつ具体的に説明する。このロックア
ップ制御は、前記リニアソレノイドバルブ84のソレノ
イドSLに供給する励磁電流をデューティ制御してロッ
クアップ制御油圧Pslを調圧するもので、シフトレンジ
が「D」または「2」で自動変速機14の変速段が2n
d,3rd,またはO/D変速段の時に、予め定められ
た所定のサイクルタイムで繰り返し実行される。自動変
速機14の変速段は、例えばソレノイドS1,S2に対
する励磁電流の出力状態で判断される。
【0020】図6のステップS1では、車両の走行状態
が完全係合領域か否かを判断し、完全係合領域でなけれ
ばステップS2においてスリップ制御領域か否かを判断
する。これ等の完全係合領域,スリップ制御領域は、例
えばスロットル弁開度θおよび出力軸回転速度Noをパ
ラメータとして図7に示すように定められ、予めRAM
等の記憶手段に記憶されている。そして、ステップS1
の判断がYESの場合、すなわち完全係合領域の場合に
は、ステップS7を実行してデューティ比SLUを10
0%とし、そのデューティ比SLUでソレノイドSLの
励磁電流を出力することにより、前記ロックアップ制御
油圧Pslを高圧としてロックアップクラッチ32を完全
係合させる。また、ステップS1,S2の判断が何れも
NOの場合、すなわち解放領域の場合には、ステップS
8を実行してデューティ比SLUを0%とし、ロックア
ップ制御油圧Pslを低圧としてロックアップリレーバル
ブ54をOFF状態とすることにより、ロックアップク
ラッチ32を解放状態とする。
【0021】上記ステップS2の判断がYESの場合、
すなわちスリップ制御領域の場合にはステップS3以下
を実行する。ステップS3では、例えば図8に示すよう
にスロットル弁開度θおよびタービン回転速度Ntをパ
ラメータとして予めRAM等に記憶されたデータマップ
から、標準スリップ状態が得られるデューティ比SLU
のフィードフォワード制御値FWDをマップ補間により
算出する。標準スリップ状態は、エンジン回転速度NE
とタービン回転速度Ntとの回転速度差、すなわちスリ
ップ回転数Nslip(=NE−Nt)が例えば50rpm
程度の一定の標準スリップ回転数NslipT となるスリッ
プ状態であっても良いが、スロットル弁開度θやタービ
ン回転速度Ntの値に応じて異なる標準スリップ回転数
NslipTが定められても良い。上記フィードフォワード
制御値FWDのデータマップは、スリップ回転数Nslip
が標準スリップ回転数NslipT となるデューティ比SL
Uを、スロットル弁開度θおよびタービン回転速度Nt
をパラメータとして予め実験等により求めたものであ
る。
【0022】次のステップS4では、上記標準スリップ
回転数NslipT に基づいて目標スリップ回転数Nslip*
(t)を次式(1)に従って算出する。(1)式のTS
は変動周期で、NslipDは変動幅で、tは経過時間であ
り、目標スリップ回転数Nslip* (t)は図9に示すよ
うに標準スリップ回転数NslipT を基準として周期的に
変化させられる。ステップS5では、実際のスリップ回
転数Nslipと目標スリップ回転数Nslip* (t)との偏
差ΔN(=Nslip−Nslip* (t))に基づいて、その
偏差ΔNを小さくするためのフィードバック補正値FB
をPID動作などのフィードバック制御式に従って算出
する。そして、ステップS6において、上記フィードフ
ォワード制御値FWDにフィードバック補正値FBを加
算してデューティ比SLUを求め、そのデューティ比S
LUでソレノイドSLの励磁電流をデューティ制御する
ことにより、ロックアップ制御油圧Pslを調圧する。こ
のようにロックアップ制御油圧Pslが調圧されることに
より、実際のスリップ回転数Nslipが目標スリップ回転
数Nslip* (t)となるようにロックアップクラッチ3
2がスリップ制御される。
【数1】
【0023】このように、本実施例ではロックアップク
ラッチ32をスリップ制御する際に、目標スリップ回転
数Nslip* (t)を変動幅NslipD,変動周期TS で周
期的に変化させるようにしているため、それに伴ってデ
ューティ比SLUも周期的に変化させられ、このデュー
ティ比SLUの変化によるソレノイドSLの電磁力の変
動に伴って、リニアソレノイドバルブ84のスプール弁
子94は絶えず移動させられる。すなわち、スプール弁
子94に作用している荷重が釣り合うように、入力ポー
ト86およびドレーンポート90の開口部クリアランス
を絶えず増減させるのであり、これにより、油中に混じ
っている鉄粉等の異物の引っ掛かりが良好に回避され
て、異物の噛込みに起因するリニアソレノイドバルブ8
4の作動不良が防止され、常に良好な調圧制御を行うこ
とができるようになる。
【0024】ロックアップ制御油圧Pslに基づいて差圧
ΔPを調圧するロックアップコントロールバルブ66
も、上記リニアソレノイドバルブ84と同様にドレーン
ポート78,加圧ポート80の開口部に異物が引っ掛か
って作動不良を生じる恐れがあるが、ロックアップ制御
油圧Pslの周期変化に伴ってスプール弁子76が絶えず
移動させられるため、異物の噛込みに起因する作動不良
が防止される。
【0025】ここで、上記のようにロックアップクラッ
チ32のスリップ回転数Nslipを周期的に変化させる
と、それに伴ってロックアップクラッチ32の伝達トル
クが変動し、車両の駆動トルクが変化する。このため、
前記変動幅NslipDや変動周期TS は、かかる駆動トル
ク変化が運転者によって認知されない範囲内となるよう
に設定される。標準スリップ回転数NslipT が50rp
m程度と比較的小さい場合は、トルクコンバータ12は
殆ど機能しておらず、ロックアップクラッチ32のスリ
ップ状態の変化によるトルク変動は比較的大きいが、標
準スリップ回転数NslipT が大きい場合には、トルクコ
ンバータ12による伝達トルクが大きいため、ロックア
ップクラッチ32のスリップ状態の変化による影響は小
さい。したがって、上記変動幅NslipDは、標準スリッ
プ回転数NslipT に応じて設定されるようにすることが
望ましい。
【0026】また、スリップ回転数Nslipの変化は、エ
ンジン回転速度NEの変化を意味しているため、上記変
動幅NslipDおよび変動周期TS の設定に際しては、こ
のエンジン回転速度NEの変化についても運転者に認知
されないようにすることが望ましく、エンジン回転速度
NEをパラメータとして変動幅NslipDを設定するよう
にしても良い。スリップ回転数Nslipを大きくする際に
は、ロックアップクラッチ32の係合力が弱められるた
め、フィードバック制御のゲインの大きさなどによって
はエンジン10が必要以上に吹き上がる可能性があり、
これも考慮する必要がある。
【0027】なお、上記駆動トルク変動やエンジン吹き
上がりを抑制するため、例えば点火時期の進遅角制御や
アイドル回転数制御弁の開閉制御,電子スロットル弁の
開閉制御などにより、目標スリップ回転数Nslip
* (t)の変化に対応させてエンジン10の出力を変化
させることも可能である。
【0028】本実施例では、コントロールユニット52
による一連の信号処理のうちステップS3,S4,S
5,S6を実行する部分はスリップ制御手段に相当し、
そのうちのステップS4を実行する部分はスティック防
止手段に相当する。
【0029】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において上記第1実施例と共通する部
分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0030】図10は、前記コントロールユニット52
によってロックアップクラッチ32をスリップ制御する
際の別の態様を説明するフローチャートで、ステップR
1では、前記ステップS2と同様にして現在の車両走行
状態がスリップ制御領域か否かを判断する。スリップ制
御領域でない場合にはステップR11でフラグFを
「0」とし、スリップ制御領域の場合にはステップR2
以下を実行する。ステップR2では、エンジン回転速度
NEの変化速度ΔNEの絶対値|ΔNE|が予め設定さ
れた判定値αより小さいか否かを判断し、ステップR3
では、スロットル弁開度θの変化速度Δθの絶対値|Δ
θ|が予め設定された判定値βより小さいか否かを判断
し、ステップR4では、出力軸回転速度Noに対応する
車速Vの変化速度ΔVの絶対値|ΔV|が予め設定され
た判定値γより小さいか否かを判断する。変化速度ΔN
E,Δθ,ΔVは、例えば前回のサイクル時の値と今回
のサイクル時の値との変化量であり、判定値α,β,γ
は、車両の走行状態が略一定の定常走行時か否かを判断
するためのもので、比較的小さな一定値が設定される。
判定値αについては、前記目標スリップ回転数Nslip*
(t)の周期変化に伴うエンジン回転速度NEの変化速
度|ΔV|より大きい値が定められる。そして、上記ス
テップR2,R3,R4の何れか1つでもNOの場合に
は、ステップR9においてフラグFを「0」とした後、
ステップR10で通常のスリップ制御を行う。この通常
のスリップ制御は、前記ステップS3と同様にしてフィ
ードフォワード制御値FWDを求めた後、実際のスリッ
プ回転数Nslipと前記標準スリップ回転数NslipT との
偏差ΔNに基づいてフィードバック補正値FBを求め、
それ等を加算してデューティ比SLUを算出・出力する
もので、ロックアップクラッチ32は標準スリップ回転
数NslipT でスリップするように制御される。
【0031】上記ステップR2,R3,R4の判断が何
れもYESの場合、すなわち定常走行時には、ステップ
R5を実行し、フラグFが「1」か否かを判断する。ス
テップR5の最初の実行時にはフラグF=0であるた
め、続いてステップR6を実行し、予め定められた所定
時間、例えば100秒程度の間のデューティ比SLUの
変動幅が所定の判定値より小さいか否かを判断する。こ
れは、所定時間内における実際のデューティ比SLUを
サンプリングデータとして順次記憶し、その最大値およ
び最小値の差が判定値より小さいか否かを判断するもの
で、所定時間を経過するまでは判断を行うことなくステ
ップR9以下を実行し、所定時間を経過した後は1サイ
クル毎に所定時間内の最大値および最小値を求めて判断
する。所定時間を経過する前に前記ステップR2〜R4
の判断の何れかがNOとなった場合には、それまでのサ
ンプリングデータをクリアし、ステップR2〜R4の判
断が何れもYESとなった場合に新たにサンプリングデ
ータを蓄積する。上記判定値は、前記目標スリップ回転
数Nslip* (t)の周期変化によるデューティ比SLU
の変動幅と略同じかそれより小さい値で、一定値でも良
いがスロットル弁開度θやタービン回転速度Nt等をパ
ラメータとして設定されるようにしても良い。そして、
所定時間内のデューティ比SLUの変動幅が判定値より
小さい場合には、ステップR7においてフラグFを
「1」とした後、ステップR8でスティック防止制御を
行う。フラグF=1とされることにより、以後のサイク
ルではステップR5に続いてステップR8が実行され
る。ステップR8のスティック防止制御は、例えば前記
実施例におけるステップS3〜S6と同様にしてデュー
ティ比SLUを制御するもので、これによりロックアッ
プクラッチ32はスリップ回転数Nslipが周期的に変化
するようにスリップ制御される。
【0032】すなわち、本実施例ではステップR2,R
3,R4,およびR6の判断が何れもYESとなった場
合、言い換えれば車両の走行状態が略一定で、ステップ
R10の通常のスリップ制御ではリニアソレノイドバル
ブ84のロックアップ制御油圧Pslを殆ど変化させる必
要がなく、油中に混じっている異物がバルブの開口部に
引っ掛かってリニアソレノイドバルブ84やロックアッ
プコントロールバルブ66が作動不良を生じ易い場合
に、ステップR8のスティック防止制御を行うのであ
る。したがって、スリップ回転数Nslipの周期変化に伴
って駆動トルク変動などを生じる場合でも、その発生が
必要最小限に抑えられる。
【0033】この実施例では、コントロールユニット5
2による一連の信号処理のうちステップR10を実行す
る部分はスリップ制御手段に相当し、ステップR2,R
3,R4,R5,R6,R7,R8を実行する部分はス
ティック防止手段に相当する。
【0034】図11は、前記コントロールユニット52
によってロックアップクラッチ32をスリップ制御する
際の更に別の態様を説明するフローチャートで、ステッ
プQ1では前記実施例と同様にしてスリップ制御領域か
否かを判断する。スリップ制御領域でない場合にはステ
ップQ8でタイマTimA,TimBをリセットし、スリッ
プ制御領域の場合にはステップQ2以下を実行する。ス
テップQ2,Q3,Q4は、前記実施例のステップR
2,R3,R4と同じ内容で、何れか1つでもNOの場
合には、ステップQ9でタイマTimAをリセットすると
ともにステップQ10でタイマTimBをリセットした
後、ステップQ11で前記ステップR10と同様にして
通常のスリップ制御を行う。ステップQ2,Q3,Q4
の判断が何れもYESの場合には、ステップQ5におい
てタイマTimAの計時内容が予め設定された一定時間t
aを経過したか否か、言い換えればステップQ2,Q
3,Q4の判断が何れもYESの状態が一定時間taを
超えたか否かを判断し、一定時間taを経過すると、ス
テップQ6において例えば前記ステップR8と同様にし
てスティック防止制御を行う。次のステップQ7では、
タイマTimBの計時内容が予め設定された一定時間tb
を経過したか否か、言い換えればステップQ6のスティ
ック防止制御の実行時間が一定時間tbを超えたか否か
を判断し、一定時間tbを超えるとステップQ8でタイ
マTimA,TimBをリセットする。
【0035】すなわち、車両の走行状態が略一定でステ
ップQ11の通常のスリップ制御ではロックアップ制御
油圧Pslを殆ど変化させる必要がなく、油中に混じって
いる異物によりリニアソレノイドバルブ84やロックア
ップコントロールバルブ66が作動不良を生じ易い場合
に、図12に示すように通常のスリップ制御とスティッ
ク防止制御とを一定時間ta,tbずつ交互に行うので
あり、スティック防止制御において駆動トルク変動など
を生じる場合でも、その発生が必要最小限に抑えられ
る。
【0036】この実施例では、コントロールユニット5
2による一連の信号処理のうちステップQ11を実行す
る部分はスリップ制御手段に相当し、ステップQ2,Q
3,Q4,Q5,Q6を実行する部分はスティック防止
手段に相当する。
【0037】図13は、上記図11の実施例におけるス
テップQ6のスティック防止制御の別の態様を説明する
ステップで、ステップQ6−1ではデューティ比SLU
を0%としてロックアップクラッチ32を解放し、この
時のスプール弁子94,76の移動で異物を排除する。
ステップQ6−2では、そのロックアップクラッチ32
の解放に伴ってエンジン10が吹き上がることを防止す
るために、例えば点火時期の遅角制御やアイドル回転数
制御弁の閉制御,電子スロットル弁の閉制御などにより
エンジン出力を低減させる。デューティ比SLUは、エ
ンジン出力制御の追従性やトルク変動などを考慮して漸
減,漸増制御することが望ましい。また、この場合のス
ティック防止制御時間tbは適宜定められるが、点火時
期の遅角制御でエンジン出力を制御する場合は1秒程度
以下とすることが望ましい。なお、これとは逆に、デュ
ーティ比SLUを100%としてロックアップクラッチ
32を完全係合させることにより、その時のスプール弁
子94,76の移動で異物を排除することもできる。
【0038】以上、本発明の幾つかの実施例を図面に基
づいて詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施する
こともできる。
【0039】例えば、前記実施例では目標スリップ回転
数Nslip* (t)を周期的に変化させるようにしていた
が、フィードフォワード制御値FWD或いはデューティ
比SLUを所定の変動幅,変動周期で変化させるように
しても良い。
【0040】また、前記実施例では標準スリップ回転数
NslipT を中心として目標スリップ回転数Nslip
* (t)が増減させられるようになっていたが、標準ス
リップ回転数NslipT よりも高回転数側或いは低回転数
側で目標スリップ回転数Nslip* (t)を増減させるよ
うにしても良い。
【0041】また、前記実施例ではスロットル弁開度θ
およびタービン回転速度Ntをパラメータとするデータ
マップからフィードフォワード制御値FWDが求められ
るようになっていたが、スロットル弁開度θの代わりに
吸入空気量や吸気背圧など機関出力に対応する他のパラ
メータを用いることもできるし、アクセル操作量の変化
速度や車速Vの変化速度などで補正することも可能であ
る。ファジー推論などでフィードフォワード制御値FW
Dを求めることもできる。
【0042】また、前記実施例では偏差ΔNに応じてデ
ューティ比SLUをフィードバック制御するようになっ
ていたが、偏差ΔNの正負に応じてデューティ比SLU
を一定値ずつ増減するなど、デューティ比SLUの補正
方法は適宜定められる。
【0043】また、ロックアップクラッチ32をスリッ
プ制御するための図4,図5に示す油圧回路やバルブ類
はあくまでも一例で、差圧ΔPを制御可能な種々の回路
構成を採用できる。ロックアップクラッチ32そのもの
の構成についても、必要に応じて適宜変更することが可
能である。
【0044】また、前記実施例ではトルクコンバータ1
2が用いられていたが、フルードカップリングなどの他
の流体式伝動装置を用いることもできる。
【0045】また、前記実施例では前進4段の自動変速
機14を備えていたが、この自動変速機14はあくまで
も一例で変速段の数や構成は適宜変更され得るととも
に、CVT等の無段変速機を採用することも可能であ
る。
【0046】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例であるスリップ制御装置を有
する車両用動力伝達装置の一例を示す図である。
【図3】図2の自動変速機の各変速段を成立させるため
のクラッチおよびブレーキの係合作動を説明する図であ
る。
【図4】図5と共に、図2のロックアップクラッチを制
御する油圧回路を示す回路図である。
【図5】図4と共に、図2のロックアップクラッチを制
御する油圧回路を示す回路図である。
【図6】図2の実施例においてロックアップクラッチを
制御する際の作動を説明するフローチャートである。
【図7】図6のステップS1,S2で判断される完全係
合領域,スリップ制御領域の一例を説明する図である。
【図8】図6のステップS3でフィードフォワード制御
値FWDを算出する際に用いるデータマップの一例を説
明する図である。
【図9】図6に従ってスリップ制御を行う場合の目標ス
リップ回転数Nslip* (t)の変化の一例を説明するタ
イムチャートである。
【図10】スリップ制御の別の態様を説明するフローチ
ャートである。
【図11】スリップ制御の更に別の態様を説明するフロ
ーチャートである。
【図12】図11に従ってスティック防止制御および通
常のスリップ制御を行った場合のタイムチャートであ
る。
【図13】図11のステップQ6のスティック防止制御
の別の態様を説明するステップを示す図である。
【符号の説明】
10:エンジン(機関) 12:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 14:自動変速機 32:ロックアップクラッチ 52:コントロールユニット 84:リニアソレノイドバルブ 86:入力ポート 88:出力ポート 90:ドレーンポート 92:フィードバック油室 94:スプール弁子(バランス弁子) Psl:ロックアップ制御油圧(制御油圧) ステップS3〜S6:スリップ制御手段 ステップS4:スティック防止手段 ステップR2〜R8:スティック防止手段 ステップR10:スリップ制御手段 ステップQ2〜Q6:スティック防止手段 ステップQ11:スリップ制御手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の油圧が供給される入力ポート,制
    御油圧を出力する出力ポート,ドレーンポート,前記出
    力ポートを前記入力ポートおよびドレーンポートの双方
    に同時に連通させることなく該入力ポートおよびドレー
    ンポートに対する連通状態を変化させるバランス弁子,
    前記制御油圧が導入されるフィードバック油室,および
    励磁電流に従って前記バランス弁子を付勢するソレノイ
    ドを備え、前記バランス弁子に作用する荷重が釣り合う
    ように前記励磁電流に応じて前記制御油圧を調圧するリ
    ニアソレノイドバルブと、 流体式伝動装置と並列に設けられて機関出力を伝達する
    とともに、前記制御油圧に関連して係合力が変化させら
    れるロックアップクラッチと、 該ロックアップクラッチが所定のスリップ状態で係合す
    るように前記励磁電流を制御するスリップ制御手段とを
    備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
    において、 前記スリップ制御手段による制御中に前記励磁電流を変
    化させて前記バランス弁子を移動させるスティック防止
    手段を設けたことを特徴とする車両用ロックアップクラ
    ッチのスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スティック防止手段は前記スリップ
    制御手段による制御が略一定の制御状態で所定時間継続
    した場合に前記励磁電流を変化させるものである請求項
    1に記載の車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
    装置。
JP19832593A 1993-08-10 1993-08-10 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 Pending JPH0754992A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09132140A (ja) * 1995-11-09 1997-05-20 Kawasaki Heavy Ind Ltd エアバルブのスティック解除方法およびスティック解除装置
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JP2017044256A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 トヨタ自動車株式会社 異物除去方法

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