JP2929901B2 - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

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JP2929901B2
JP2929901B2 JP17903793A JP17903793A JP2929901B2 JP 2929901 B2 JP2929901 B2 JP 2929901B2 JP 17903793 A JP17903793 A JP 17903793A JP 17903793 A JP17903793 A JP 17903793A JP 2929901 B2 JP2929901 B2 JP 2929901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用ロックアップクラ
ッチのスリップ制御装置に係り、特に、大気圧変化など
に起因する機関出力の変動に拘らず良好なスリップ制御
が行われるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を有するオートマチック車両
においては、トルクコンバータ等の流体式伝動装置を介
して自動変速機に機関出力を伝達するようになっている
が、燃費向上やトルク変動の吸収等を目的として、流体
式伝動装置と並列にロックアップクラッチを設けてスリ
ップ制御することが、例えば特開昭62−297567
号公報,特開平2−80857号公報等で提案されてい
る。かかるスリップ制御は、一般に、スロットル弁開度
やトルクコンバータのタービン回転速度など所定の制御
パラメータに基づいて定められる係合力でロックアップ
クラッチをスリップ係合させるように、例えば目標スリ
ップ状態が得られるように予め設定されたデータマップ
から、実際の制御パラメータの値に応じてスリップ制御
の制御量、具体的にはクラッチ係合油圧を制御するリニ
アソレノイドバルブの励磁電流デューティ比などを求
め、その制御量に従って前記ロックアップクラッチをス
リップ制御するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記データ
マップなどによるクラッチ係合力は平地での機関出力を
基準として設定されているため、スロットル弁開度等の
前記所定の制御パラメータの値が同じであっても機関出
力が低下する高地では、ロックアップクラッチの係合力
が大き過ぎて完全係合してしまうことがある。前記特開
昭62−297567号公報に記載の装置では、外気圧
が所定値以下の場合にロックアップクラッチを解放する
ことが提案されているが、それではスリップ制御による
燃費向上効果等が得られなくなる。なお、リーンバーン
制御や可変吸気制御,EGR,可変バルブタイミング制
御,可変気筒制御などが行われるエンジンでは、その制
御状態によって機関出力が変化するため、上記と同様に
適正なスリップ状態が得られなくなることがある。
【0004】一方、機関の個体差や機関出力の経時変化
などに拘らず常に適正なスリップ制御が行われるように
するため、ロックアップクラッチの実際のスリップ状態
が目標スリップ状態となるように、制御パラメータに対
応して前記データマップの制御量を更新することが考え
られるが、上記のように外気圧変化や機関各部の制御状
態の変化に起因して機関出力が変動した場合にデータマ
ップが更新されると、平地など標準的な機関出力状態に
戻った時に、適正なスリップ状態となるまでに時間が掛
かることがある。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、制御パラメータ以外
の外気圧変化などに起因して機関出力が変動した場合に
も適正なスリップ制御が行われるようにすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、図1(a)のクレーム対応図に示すよ
うに、(a)流体式伝動装置と並列に設けられて機関出
力を伝達するロックアップクラッチと、(b)所定の目
標スリップ量でロックアップクラッチをスリップ係合さ
せるために、予め定められた機関出力状態において所定
の制御パラメータに基づいて求められるフィードフォワ
ード制御値に対応する係合力で前記ロックアップクラッ
チをスリップ係合させるスリップ制御手段とを備えた車
両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置におい
て、(c)実際の機関出力状態が前記予め定められた
関出力状態から変動したか否かを検出する出力変動検出
手段と、(d)その出力変動検出手段によって検出され
た機関出力状態の変動に応じて、前記所定の目標スリッ
プ量を変えないで前記スリップ制御手段によるスリップ
係合の前記フィードフォワード制御値を変更する変更手
とを設けたことを特徴とする。
【0007】
【作用】このようなスリップ制御装置においては、実際
の機関出力状態が予め定められた機関出力状態から変動
したか否かが出力変動検出手段によって検出され、その
機関出力状態の変動に応じて、所定の目標スリップ量を
変えないでスリップ制御手段によるスリップ係合のフィ
ードフォワード制御値が変更手段によって変更される。
例えば平地での機関出力を基準としてロックアップクラ
ッチの係合力が定められている場合には、大気圧センサ
などによって予め定められた機関出力状態か否か、すな
わち平地か否かを検出し、大気圧が低い高地の場合に
は、気圧低下に伴う機関出力の低下に基づいて予め定め
られたデータマップや演算式、或いは一定の補正値など
によりスリップ制御のフィードフォワード制御値を変更
て、ロックアップクラッチの係合力を小さくするので
ある。また、リーンバーン制御などの機関制御が行われ
る場合には、ロックアップクラッチのフィードフォワー
ド制御値が定められた制御状態か否かを、その機関制御
の制御出力や機関制御で変化する物理量などによって検
出し、予め定められた制御状態でなければ、その時の機
関制御による機関出力の増減に応じて予め定められたデ
ータマップや演算式などによりロックアップクラッチの
フィードフォワード制御値を増減すれば良い。空調装置
の作動状態など、機関自体の出力は同じであっても実際
にロックアップクラッチに伝達される機関出力が変化す
る場合には、機関出力状態が変動したものとして、上記
と同様にその作動状態などに基づいてフィードフォワー
ド制御値を変更することができる。
【0008】
【発明の効果】このように、本発明によれば、機関出力
状態の変動に応じてフィードフォワード制御値が変更さ
れるため、その機関出力状態の変動に拘らず所定の目標
スリップ量でロックアップクラッチをスリップ係合させ
ることができる。
【0009】好適には、前記予め定められた機関出力状
態は、大気圧が所定値における機関出力状態である。
【0010】また、好適には、前記スリップ制御手段の
フィードフォワード制御値はデータマップに設定されて
いる一方、前記ロックアップクラッチの実際のスリップ
量が前記目標スリップ量となるように、前記制御パラメ
ータに対応して前記データマップのフィードフォワード
制御値を更新する学習手段と、前記出力変動検出手段に
よって機関出力状態の変動が検出された場合には、前記
学習手段による前記データマップの更新を禁止する学習
制限手段とを有する。このようなスリップ制御装置にお
いては、ロックアップクラッチの実際のスリップが目
標スリップとなるように、学習手段により制御パラメ
ータに対応してデータマップのフィードフォワード制御
が更新され、その更新されたフィードフォワード制御
に従ってスリップ制御手段によるスリップ制御が行わ
れるため、機関の個体差や機関出力の経時変化などに拘
らず常に適正なスリップ制御が行われるようになる。ま
、出力変動検出手段によって機関出力状態の変動が検
出された場合には、学習制限手段によって上記学習手段
によるデータマップの更新が禁止されるため、制御パラ
メータ以外の外気圧変化や機関各部の制御状態の変化な
どによる機関出力の変動に起因してデータマップが更新
され、平地などの予め定められた機関出力状態に戻った
時に誤ったスリップ制御が行われることがない。従っ
て、データマップが更新されることにより機関の個体差
や機関出力の経時変化などに拘らず常に適正なスリップ
制御が行われる一方、機関出力状態の変動に起因してデ
ータマップが更新されることはないため、予め定められ
た機関出力状態に戻った時に誤ったスリップ制御が行わ
れることがない。
【0011】
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2において、内燃機関であるエンジン
10の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバー
タ12および自動変速機14から、図示しない差動歯車
装置などを経て駆動輪へ伝達される。トルクコンバータ
12は、内燃機関10のクランク軸16と連結されてい
るポンプ翼車18と、自動変速機14の入力軸20に連
結されたタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、ダンパを介して上記入力軸20に連結
されたロックアップクラッチ32とを備えている。ロッ
クアップクラッチ32は、トルクコンバータ12内の係
合側油室34よりも解放側油室36内の油圧が高められ
ると非係合状態となり、トルクコンバータ12の入出力
回転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される一方、
解放側油室36よりも係合側油室34内の油圧が高めら
れると係合状態となり、ロックアップクラッチ32を介
してクランク軸16から入力軸20へエンジン出力が伝
達される。
【0013】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置40,42,44
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置42のキャリヤお
よび遊星歯車装置44のリングギヤに連結された出力軸
46とを備えている。遊星歯車装置40,42,44の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されているととも
に、他の一部は3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結され、或いは4つのブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に選択
的に連結されるようになっている。また、3つの一方向
クラッチF0 ,F1,F2 によってその回転方向により
相互に若しくはハウジング26と係合させられるように
なっている。なお、トルクコンバータ12および自動変
速機14は軸線に対して対称的に構成されているため、
図2では下側を省略して示してある。
【0014】上記クラッチC0 〜C2 およびブレーキB
0 〜B3 (以下、特に区別しない場合にはクラッチC,
ブレーキBという)は、多板式のクラッチやバンドブレ
ーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油
圧式摩擦係合装置であり、その油圧アクチュエータに
は、油圧制御回路50から作動油が供給されるようにな
っている。油圧制御回路50は多数の切換バルブ等を備
えており、コントロールユニット52からの信号に従っ
てソレノイドS1,S2の励磁,非励磁がそれぞれ切り
換えられることにより、油圧回路が切り換えられて上記
クラッチCおよびブレーキBが選択的に係合制御される
と、図3に示されているように前進4段のうちの何れか
の変速段が成立させられる。シフトポジション「D」,
「2」,「L」は運転席のシフトレバーの操作レンジで
あり、「D」レンジでは1stからO/Dまでの4段で
変速制御が行われ、「2」レンジでは1stから3rd
までの3段で変速制御が行われ、「L」レンジでは1s
tおよび2ndの2段で変速制御が行われる。また、上
記シフトレバーの操作に従ってマニュアルシフトバルブ
が切り換えられることにより、「2」レンジおよび
「L」レンジの2nd、「L」レンジの1stでは、そ
れぞれブレーキB1 ,B3 が係合させられてエンジンブ
レーキが効くようになっている。
【0015】上記油圧制御回路50はまた、図4および
図5に示すロックアップ制御用の回路を備えている。図
4のロックアップリレーバルブ54は、所定圧以上のロ
ックアップ制御油圧Pslが油室56に作用させられるこ
とにより、図の右半分に示すON状態となり、エンジン
10の出力トルクに対応して変化するように調圧された
セカンダリ油圧PL2を、入力ポート58からポート6
0を介して前記係合側油室34に作用させる一方、解放
側油室36をポート62,64を介してロックアップコ
ントロールバルブ66のポート68に連通させる。ロッ
クアップコントロールバルブ66は、係合側油室34内
の係合油圧Ponが作用させられる油室70、解放側油室
36内の解放油圧Poff が作用させられる油室72、前
記ロックアップ制御油圧Pslが作用させられる油室7
4、およびスプール弁子76を油室72,74側へ付勢
するスプリング77を備えており、それ等の油圧に応じ
てスプール弁子76が移動させられ、前記ポート68が
ドレーンポート78またはセカンダリ油圧PL2が作用
している加圧ポート80に連通させられて解放油圧Pof
f が調圧されることにより、係合油圧Ponと解放油圧P
off との差圧ΔPがロックアップ制御油圧Pslに応じて
調整される。すなわち、ロックアップ制御油圧Pslが十
分に高い場合には、解放油圧Poff が低圧とされて差圧
ΔPが大きくなり、ロックアップクラッチ32は完全係
合状態となるが、ロックアップ制御油圧Pslが低くなる
と、それに伴って解放油圧Poff は高圧となり、差圧Δ
Pが小さくなってロックアップクラッチ32はその差圧
ΔPに対応する係合力でスリップ係合させられる。ロッ
クアップ制御油圧Pslが更に低くなると、ロックアップ
リレーバルブ54がOFF状態となり、入力ポート58
とポート62とが連通してセカンダリ油圧PL2が解放
側油室36に作用させられる一方、前記ポート60と排
出ポート82とが連通して係合側油室34内の作動油が
オイルクーラー等へ排出され、ロックアップクラッチ3
2は解放状態となる。
【0016】上記ロックアップ制御油圧Pslは、図5の
リニアソレノイドバルブ84によって調圧される。リニ
アソレノイドバルブ84は、一定のモジュレータ油圧P
mの作動油が供給される入力ポート86、ロックアップ
制御油圧Pslを出力する出力ポート88、ドレーンポー
ト90、ロックアップ制御油圧Pslが作用させられるフ
ィードバック油室92、スプール弁子94をソレノイド
SL側へ付勢するスプリング96を備えており、スプー
ル弁子94をスプリング96側へ付勢するソレノイドS
Lに供給される励磁電流が前記コントロールユニット5
2によってデューティ制御され、スプール弁子94が移
動させられて出力ポート88が入力ポート86またはド
レーンポート90に連通させられることにより、励磁電
流のデューティ比SLUに対応して変化するロックアッ
プ制御油圧Pslが出力される。この実施例では、デュー
ティ比SLUが大きい程ロックアップ制御油圧Pslは高
くなり、前記差圧ΔP更にはロックアップクラッチ32
の係合力が大きくなる。上記出力ポート88は、ソレノ
イドリレーバルブ100の入力ポート102に接続され
ており、前記ブレーキB2 を係合させるB2 油圧が油室
104に作用させられて、スプール弁子106がスプリ
ング108の付勢力に抗して図の左半分に示すON位置
へ移動させられると、上記ロックアップ制御油圧Pslに
調圧された作動油が出力ポート110から前記ロックア
ップリレーバルブ54,ロックアップコントロールバル
ブ66に供給される。B2 油圧がOFF、すなわち前記
図3から明らかなように2nd,3rd,或いはO/D
変速段以外の変速段では、スプール弁子106はスプリ
ング108の付勢力に従って図の右半分に示すOFF位
置へ移動させられ、出力ポート110はドレーンポート
112に連通させられてロックアップクラッチ32の係
合制御が不能となる。上記リニアソレノイドバルブ84
のソレノイドSLは、Dレンジの2nd,3rd,或い
はO/D変速段、2レンジの2nd或いは3rd変速段
の時にのみ、所定の係合条件を満足する場合に励磁電流
が供給され、ロックアップクラッチ32を係合またはス
リップ制御する。
【0017】図2に戻って、前記コントロールユニット
52は、CPU,RAM,ROM,入出力インタフェー
ス回路などを備えており、RAMの一時記憶機能を利用
しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号
処理を行い、前記ソレノイドS1,S2の励磁,非励磁
を切り換えて自動変速機14の変速段を変更するととも
に、前記ソレノイドSLに供給する励磁電流をデューテ
ィ制御してロックアップクラッチ32を係合またはスリ
ップ制御する。コントロールユニット52には、一対の
回転速度センサ120,122から入力軸20すなわち
タービン翼車22の回転速度Nt,出力軸46の回転速
度Noを表す回転速度信号SNt,SNoが供給される
とともに、ニュートラルスタートスイッチ124から前
記「D」,「2」,「L」等のシフトレンジを表すシフ
トレンジ信号SRが供給される。また、エンジン10に
設けられた回転速度センサ126からエンジン回転速度
NEを表す回転速度信号SNEが供給されるとともに、
エンジン10の吸入空気量を調整するスロットル弁に設
けられたスロットルセンサ128からスロットル弁開度
θを表すスロットル弁開度信号Sθが供給され、更に大
気圧センサ130から大気圧Paを表す大気圧信号SP
aが供給されるようになっている。
【0018】次に、上記コントロールユニット52によ
って行われるロックアップクラッチ32のスリップ制御
について、図6のフローチャートを参照しつつ具体的に
説明する。このスリップ制御は、ロックアップクラッチ
32が所定のスリップ状態となるように、前記ソレノイ
ドSLに供給する励磁電流をデューティ制御してロック
アップ制御油圧Pslを調圧するもので、2nd,3r
d,またはO/D変速段の時に、予め定められた所定の
サイクルタイムで繰り返し実行される。
【0019】図6のステップS1では、車両の走行状
態、例えばスロットル弁開度θおよび出力軸回転速度N
oがスリップ制御領域か否かを判断し、スリップ制御領
域の場合にはステップS2以下を実行する。スリップ制
御領域は例えば図7に示すように定められ、予めRAM
等の記憶手段に記憶されている。ステップS2では、所
定の制御パラメータ、例えばスロットル弁開度θおよび
タービン回転速度Ntに基づいて、目標スリップ状態が
得られるデューティ比SLUの標準制御値FWDSを算
出する。標準制御値FWDSは、初期値FWDMと学習
値KGを加算することによって算出され、初期値FWD
M,学習値KGは、何れも図8に示すようにスロットル
弁開度θおよびタービン回転速度Ntをパラメータとす
るデータマップとしてRAM等に記憶されており、マッ
プ補間によって算出される。初期値FWDMのデータマ
ップは、平地におけるエンジン出力を基準として、すな
わち大気圧が略1.0の平地走行時を標準機関出力状態
として、所定の目標スリップ状態となる係合力が得られ
るように予め実験等によって定められており、その初期
値FWDMをデューティ比SLUとしてソレノイドSL
の励磁電流がデューティ制御されることにより、平地で
あればロックアップクラッチ32は基本的に目標スリッ
プ状態となる。学習値KGのデータマップは、エンジン
10の個体差やエンジン出力の経時変化などに拘らず目
標スリップ状態となるように上記初期値FWDMを補正
するためのもので、ステップS9で順次更新される。目
標スリップ状態は、エンジン回転速度NEとタービン回
転速度Ntとの回転速度差Nslip(=NE−Nt)が例
えば50rpm等の一定値となる一定のスリップ状態で
あっても良いが、スロットル弁開度θやタービン回転速
度Ntの値に応じて異なる目標スリップ状態が定められ
ても良い。上記標準機関出力状態は、予め定められた機
関出力状態である。また、上記目標スリップ状態は、目
標スリップ量である。
【0020】次のステップS3では、上記初期値FWD
Mと同様にスロットル弁開度θおよびタービン回転速度
Ntに基づいて、ソレノイドSLを励磁する励磁電流の
デューティ比SLUの高地制御値FWDHを算出する。
この高地制御値FWDHは、大気圧が1.0より小さい
所定値αの場合におけるエンジン出力を基準として、前
記目標スリップ状態となる係合力が得られるようにスロ
ットル弁開度θおよびタービン回転速度Ntをパラメー
タとして予め実験等によって定められており、RAM等
の記憶手段に記憶されているデータマップからマップ補
間によって算出される。すなわち、大気圧が所定値αの
高地では、この高地制御値FWDHをデューティ比SL
UとしてソレノイドSLの励磁電流がデューティ制御さ
れることにより、ロックアップクラッチ32は基本的に
目標スリップ状態となるのである。大気圧が低い高地で
は、平地に比べてエンジン10のトルクは低下するた
め、目標スリップ状態とするための係合力すなわち前記
差圧ΔPは小さくて良く、スロットル弁開度θおよびタ
ービン回転速度Ntが同じであれば、高地制御値FWD
Hは初期値FWDMより小さい。
【0021】次のステップS4では、前記大気圧信号S
Paが表す現在の大気圧Paに基づいて、上記高地制御
値FWDHおよび前記標準制御値FWDSから直線補間
により、次式(1)に従ってフィードフォワード制御値
FWDを算出する。図9は、上記各制御値FWDH,F
WDS,FWDと大気圧との関係を示す図である。ま
た、ステップS5では、現在の回転速度差Nslip(=N
E−Nt)と目標スリップ状態として予め定められた目
標回転速度差NslipT との偏差ΔN(=Nslip−Nslip
T )に基づいて、その偏差ΔNを小さくするためのフィ
ードバック補正値FBをPID動作などのフィードバッ
ク制御式に従って算出する。そして、ステップS6にお
いて、上記フィードフォワード制御値FWDにフィード
バック補正値FBを加算してデューティ比SLUを求
め、そのデューティ比SLUでソレノイドSLの励磁電
流をデューティ制御することにより、ロックアップ制御
油圧Pslを調圧する。このようにロックアップ制御油圧
Pslが調圧されることにより、大気圧Paの変化に伴う
エンジン10のトルク変動に拘らず、常に目標スリップ
状態となるようにロックアップクラッチ32がスリップ
制御される。デューティ比SLUは、スリップ制御の制
御量に相当する。
【数1】
【0022】ステップS7では、大気圧Paが略1.0
か否かを判断し、Pa≒1.0でなければステップS1
以下を繰り返すが、Pa≒1.0の場合にはステップS
8を実行し、所定の学習条件を満足しているか否かを判
断する。学習条件としては、例えばエンジン回転速度N
Eやスロットル弁開度θ,タービン回転速度Nt,車速
Vすなわち出力軸回転速度No,回転速度差Nslip,デ
ューティ比SLU等が、予め定められた所定の時間或い
はサイクルの間だけ略一定であることなどが定められ、
その学習条件を満足する場合にはステップS9で前記学
習値KGを更新する。ステップS9では、その時のデュ
ーティ比SLUから初期値FWDMを引き算することに
よって学習値KGを求め、学習値KGのデータマップの
うち現在のスロットル弁開度θ,タービン回転速度Nt
に対応する部分のデータを書き換える。これにより、エ
ンジン10の個体差や経時変化などに拘らず、標準機関
出力状態すなわち平地走行時には、標準制御値FWDS
に従って速やかに目標スリップ状態が得られるようにな
る。
【0023】ここで、本実施例のスリップ制御において
は、平地におけるエンジン出力を基準とする標準制御値
FWDSを求めるとともに、気圧が低い高地におけるエ
ンジン出力を基準とする高地制御値FWDHを求め、大
気圧センサ130によって検出される大気圧Paに基づ
いて、それ等の標準制御値FWDSおよび高地制御値F
WDHからフィードフォワード制御値FWDを算出し、
そのフィードフォワード制御値FWDに基づいてデュー
ティ比SLUを求めるようになっているため、気圧変化
に伴うエンジン出力の変動に拘らず目標スリップ状態で
ロックアップクラッチ32をスリップ係合させることが
できる。なお、高地制御値FWDHを考慮しない場合で
も、デューティ比SLUのフィードバック制御により気
圧変化等に起因するエンジン10の出力変動に対応でき
るが、追従遅れなどによってロックアップクラッチ32
が一時的に完全係合する恐れがある。
【0024】また、本実施例では実際の回転速度差Nsl
ipが目標回転速度差NslipT となるようにデューティ比
SLUがフィードバック制御されるとともに、そのデュ
ーティ比SLUに基づいて学習値KGのデータマップが
順次書き換えられるようになっているため、エンジン1
0の個体差や経時変化などに拘らず常に適正なスリップ
制御が速やかに行われる。しかも、この学習値KGの更
新は大気圧Paが略1.0の場合にだけ行われ、気圧変
化に起因するエンジン10の出力変動時には更新しない
ため、平地へ戻った時に誤ったスリップ制御が行われる
ことがない。
【0025】本実施例では、コントロールユニット52
による一連の信号処理のうち図6の各ステップを実行す
る部分が、リニアソレノイドバルブ84等と共にスリッ
プ制御手段を構成している。また、ステップS3および
S4を実行する部分は変更手段に相当し、ステップS7
を実行する部分は学習制限手段に相当し、ステップS9
を実行する部分は学習手段に相当する。更に、大気圧P
aを検出する大気圧センサ130は出力変動検出手段に
相当する。
【0026】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0027】例えば、前記実施例では大気圧Paに応じ
て標準制御値FWDSを変更したり学習値KGの更新を
禁止したりするようになっていたが、リーンバーン制御
や可変吸気制御,EGR,可変バルブタイミング制御,
可変気筒制御などが行われるエンジンでは、それ等の機
関制御の制御出力や機関制御で変化する物理量などを検
出して標準制御値FWDSを変更したり学習値KGの更
新を禁止したりすることもできる。空調装置などロック
アップクラッチ32に伝達されるエンジン出力が変化す
る場合も、その作動状態に応じて標準制御値FWDSを
変更したり学習値KGの更新を禁止したりすることがで
きる。2以上の制御状態や作動状態等に基づいて標準制
御値FWDSの変更等を行うこともできる。
【0028】また、前記実施例では高地制御値FWDH
をデータマップとして記憶し、標準制御値FWDSとの
直線補間でフィードフォワード制御値FWDを求めるよ
うになっていたが、大気圧Paに応じてデータマップや
演算式などにより求められる補正係数によって標準制御
値FWDSを補正するなど、変更手段の態様は適宜変更
され得る。高地か否かによって2段階で係合力を変更す
るだけでも差し支えなく、切換バルブ等で油圧回路を高
圧側,低圧側に切り換えて係合力を変更することも可能
である。
【0029】また、前記実施例ではスロットル弁開度θ
およびタービン回転速度Ntをパラメータとするデータ
マップから標準制御値FWDSや高地制御値FWDHが
求められるようになっていたが、スロットル弁開度θの
代わりに吸入空気量や吸気背圧など機関出力に対応する
他のパラメータを用いることもできるし、アクセル操作
量の変化速度や車速Vの変化速度などで補正することも
可能である。ファジー推論などで標準制御値FWDSを
求めたり、高度すなわち大気圧Paによる補正を行った
りすることもできる。
【0030】また、前記実施例では大気圧センサ130
によって大気圧Paを検出するようになっていたが、例
えばアイドル時のエンジン回転速度NEおよびスロット
ル弁開度θから予め定められたデータマップ等により大
気圧を推定したり、標準機関出力状態か否かを判断した
りすることもできる。このようにして標準機関出力状態
か否かを判断する場合には、前記リーンバーン制御等の
機関制御による出力変動にも対応できる。
【0031】また、前記実施例では初期値FWDMとは
別に学習値KGを記憶するようになっていたが、初期値
FWDMそのものを更新するようにしても良い。
【0032】また、前記実施例では偏差ΔNに応じてデ
ューティ比SLUをフィードバック制御するようになっ
ていたが、偏差ΔNの正負に応じてデューティ比SLU
を一定値ずつ増減するなど、デューティ比SLUの補正
方法は適宜定められる。
【0033】また、ロックアップクラッチ32をスリッ
プ制御するための図4,図5に示す油圧回路やバルブ類
はあくまでも一例で、差圧ΔPを制御可能な種々の回路
構成を採用できる。ロックアップクラッチ32そのもの
の構成についても、必要に応じて適宜変更することが可
能である。
【0034】また、前記実施例ではトルクコンバータ1
2が用いられていたが、フルードカップリングなどの他
の流体式伝動装置を用いることもできる。
【0035】また、前記実施例では前進4段の自動変速
機14を備えていたが、この自動変速機14はあくまで
も一例で変速段の数や構成は適宜変更され得るととも
に、CVT等の無段変速機を採用することも可能であ
る。
【0036】また、本発明の実施に際しては学習値KG
の更新やデューティ比SLUのフィードバック制御は必
ずしも必要でない
【0037】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例であるスリップ制御装置を有
する車両用動力伝達装置の一例を示す図である。
【図3】図2の自動変速機の各変速段を成立させるため
のクラッチおよびブレーキの係合作動を説明する図であ
る。
【図4】図5と共に、図2のロックアップクラッチをス
リップ制御する油圧回路を示す回路図である。
【図5】図4と共に、図2のロックアップクラッチをス
リップ制御する油圧回路を示す回路図である。
【図6】図2の実施例においてロックアップクラッチを
スリップ制御する際の作動を説明するフローチャートで
ある。
【図7】図6に従ってスリップ制御が行われるスリップ
制御領域の一例を説明する図である。
【図8】図6のステップS2で初期値FWDM,学習値
KGを算出する際のデータマップを説明する図である。
【図9】図6のステップS4でフィードフォワード制御
値FWDを求める際の算出方法を説明する図である。
【符号の説明】
10:エンジン(機関) 12:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 32:ロックアップクラッチ 52:コントロールユニット 84:リニアソレノイドバルブ 130:大気圧センサ(出力変動検出手段) ステップS1〜S9:スリップ制御手段 ステップS3,S4:変更手段 ステップS7:学習制限手段 ステップS9:学習手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 亨 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−263917(JP,A) 特開 平4−203561(JP,A) 特開 平1−193445(JP,A) 特開 平2−154856(JP,A) 特開 平2−57438(JP,A) 実開 平3−29762(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体式伝動装置と並列に設けられて機関
    出力を伝達するロックアップクラッチと、所定の目標スリップ量で該ロックアップクラッチをスリ
    ップ係合させるために、 予め定められた機関出力状態に
    おいて所定の制御パラメータに基づいて求められるフィ
    ードフォワード制御値に対応する係合力で前記ロックア
    ップクラッチをスリップ係合させるスリップ制御手段と
    を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装
    置において、 実際の機関出力状態が前記予め定められた機関出力状態
    から変動したか否かを検出する出力変動検出手段と、 該出力変動検出手段によって検出された機関出力状態の
    変動に応じて、前記所定の目標スリップ量を変えないで
    前記スリップ制御手段によるスリップ係合の前記フィー
    ドフォワード制御値を変更する変更手段とを設けたこと
    を特徴とする車両用ロックアップクラッチのスリップ制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記予め定められた機関出力状態は、大
    気圧が所定値における機関出力状態である請求項1に記
    載の車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記スリップ制御手段のフィードフォワ
    ード制御値はデータマップに設定されている一方、 前記ロックアップクラッチの実際のスリップ量が前記目
    標スリップ量となるように、前記制御パラメータに対応
    して前記データマップのフィードフォワード制御値を更
    新する学習手段と、 前記出力変動検出手段によって機関出力状態の変動が検
    出された場合には、前記学習手段による前記データマッ
    プの更新を禁止する学習制限手段と を有することを特徴
    とする請求項1または2に記載の車両用ロックアップク
    ラッチのスリップ制御装置。
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