JPH0663390B2 - 自動車用の操作装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ドア等を開閉するための自動車用の操作装置
であつて、ボデー壁から引出し可能なグリツプ部分を備
えており、該グリツプ部分が非使用位置でボデー壁の範
囲内に保護されるようになつている形式のものに関す
る。

従来技術 自動車ドアの開閉に必要な操作グリツプは外側から接近
可能な自動車部分に取付けられており、そのために天候
の影響および特に路上の汚れに著しく曝される。特にこ
れは後部ドアないしはトランクカバーの操作に使われる
操作グリツプに関して当てはまる、それというのも車の
背後で形成される過流によつてここでは特別な汚れ現象
が生じるからである。

西ドイツ国特許出願公開第３３１１１１１号明細書から
自動車ドアを開閉するための装置が既に知られている。
該装置は操作グリツプの範囲内の空気抵抗および生じる
汚れを減少せしめるように構成されている。この公知の
装置は、ドアグリツプがボデーに形成されたグリツプ凹
所内に没入可能であり、そのためにドアグリツプは非使
用位置で外側の輪郭でもつてボデーの外側の輪郭と凹凸
なく位置するように構成されている。ドアを開けるため
にはこのドアグリツプはボデーとほぼ一平面内に位置す
る鉛直軸線を中心にして片側が準備位置へ旋回せしめら
れてグリツプ凹所から引出される。こうしてドアグリツ
プを引出された裏側でつかむことができ、これによりド
アを引いて開けることが可能となる。グリツプをより良
く案内するためには支持脚が設けられており、支持脚は
グリツプ凹所を通つてボデーの背面へ案内せしめられて
いる。しかしこの公知の構成ではドアを閉めるためには
操作グリツプの外面をつかむ必要があり、したがつて外
面の汚れたグリツプが操作する手と接触する。この構成
ではグリツプ凹所内に没入して位置したドアグリツプは
鉛直軸線を中心にして外側へ旋回する。ドアグリツプは
グリツプ凹所内にあつたとしてもドアグリツプの上縁と
下縁とは汚れに曝されている。ここの汚れはドアが水平
に旋回して開く場合には問題はない、それというのもグ
リツプを裏側でつかむことができ、人間はグリツプの上
縁と下縁とに接触しないからである。以上述べた形状の
このグリツプを後部ドアに使用する場合には、上縁と下
縁とをつかむ必要が必然的に生じ、したがつて操作者は
汚れる。

このグリツプが水平軸線を中心にして旋回可能にトラン
クカバーの背面に設けられた場合には、このグリツプは
トランクカバーないしは後部ドアを上方へ動かすために
は好都合な把握可能性を与えない、公知のこの装置では
支持脚はグリツプとしてではなく、単に案内部材として
構成されているので、したがつて本来のグリツプを困難
にも裏側でつかむことが必要である。

この公知の構成は後部ドアないしはトランクカバーを開
くために利用することができない。

発明が解決すべき問題点 本発明の課題は、自動車の後部ドアないしはトランクカ
バーの範囲の操作グリツプを手を汚すことなくつかむこ
とを可能にする操作装置を提案することであり、しかも
後部ドアないしはトランクカバーは操作者の手が汚れた
ボデーと接触することなく持上げることができ、かつ下
方へ引くことができなければならない。

問題点を解決するための手段 上記の課題を解決するための本発明の手段は、冒頭に記
載の形式の操作装置において、グリツプ部分が全体的に
ボデー壁の後方の非使用位置へ押込み可能であつて、し
かもボデー壁から、該グリツプ部分に全方向から任意に
接近可能である準備位置へ引出し可能であることであ
る。

発明の効果 本発明は、グリツプ部分、すなわち手でつかまれる範囲
が非使用位置でボデー壁内の開口中にすつぽり押込まれ
てしまう操作グリツプを提案しており、このグリツプ部
分は引出された位置では全方向からつかむことができ、
したがつて所属のドア、例えばトランクカバーの上方な
いしは下方への運動が可能である。

本発明による提案によつて長年来懸案であり、実地にお
いて繰返し不都合であると受止められてきた問題がしか
もきわめて簡単な手段を用いて解決される。この手段は
既存の自動車で大した困難なく実施することができ、し
かもボデーの形状に基本的な変更を必要とすることはな
い。

実施態様 優れた実施態様が特許請求の範囲第２項から第９項に挙
げられている。

グリツプ部分はボデー壁内の適切な開口を通つて外側へ
案内することのできる旋回弓形部材として構成するか、
または自体に対して平行移動可能なピンとして構成して
もよい（例えば錠の錠止シリンダと結合して）。更にグ
リツプ部分がここを通つてボデー壁内へ案内される開口
を閉鎖プレートによつて閉鎖可能に構成してもよく、こ
の場合にはボデー内部の汚れが防止される。

グリツプ部分に錠を組合わせてもよい。しかし錠機構が
グリツプ部分から独立していても同様に有利である。自
動車で既に知られているように、グリツプ部分は錠の操
作とは別個に機械的な方法で非使用位置から準備位置
へ、場合により自動的にもたらすことができるようにし
てもよく、この場合にはこの機械的装置も自動車の内部
から操作可能であつてよい。更にグリツプ部分が同時に
ボデーへのロツク装置を構成していてもよく、したがつ
てグリツプ部分の非使用位置ではドアをロツクし、かつ
グリツプ部分の準備位置でドアまたは後部カバーを開く
ことができる。上記の手段はすべて錠と結合して実施可
能でもある。

実施例 第１図にボデー壁が符号１で示されている。ボデー壁１
は例えば後部ドアの後側部分であり、このボデー壁１内
に操作装置２が配置されている。操作装置２は主として
グリツプ部分７，８から成つており、グリツプ部分７，
８は第１図および第２図に示された実施例では旋回支持
体４から成つている。旋回支持体４はボデー壁１の背面
の旋回支承部３を中心にして支承されている。ボデー壁
１には開口１５が形成されており、この開口１５を通過
して旋回支持体４のグリツプ部分７，８は旋回してボデ
ー外部へ出ることができる。形成された開口１５は閉鎖
プレート５によつて覆われるようになつており、そのた
めにボデーの内面が汚れることはない。

第１図に示された実施例では閉鎖プレート５は平らに構
成されており、したがつてボデーの外面と整列して閉鎖
する閉鎖面６を有している。

操作装置２は第１図では非使用位置にあり、かつ第２図
では旋回せしめられた位置にある。付加的に実際の閉鎖
プレート５は錠１０を備えていてよい。

第１図および第２図から判るように、ボデー壁１、すな
わち例えばトランクカバーの操作に必要なグリツプ部分
７，８は非使用位置にある間は、すなわち例えば自動車
の走行運転中はボデー内部にあつて閉鎖プレート５によ
つて汚れないように保護されており、そのためにグリツ
プ部分７，８が作業位置へもたらされたときにグリツプ
部分７，８の手でつかむ範囲は汚れていない。

その上に本発明による操作グリツプによつてボデー壁１
をより効果的に、かつより快適な操作のための有効な作
用面が得られる。

第３図および第４図からは、本発明による操作装置２に
直接または間接的に錠１０を結合することができ、かつ
（または）後部ドアをボデーにロツクする機構を直接ま
たは間接的に結合することができることが判る。

第３図には統合された錠１０が示されており、錠１０は
意図せぬ開放をしないように元締め装置１１でもつて操
作装置２を確保する。ボデーへのロツクはロツクレバー
１２を介して行なわれており、ロツクレバー１２はボデ
ーに固定された対向片１４に係合し、このようにして後
部カバーを確保する。適切な形式で適切な箇所に取付け
られたばね１３が操作装置２を、すなわちロツクレバー
１２をその各終端位置で保持する。ばね１３は第３図お
よび第４図では圧縮スナツプばねとして構成されてい
る。この例でもグリツプ部分７，８は収容されており、
かつボデーの内面は付加的にケーシング９によつて保護
されている。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明による操作装置の斜視図、
第３図および第４図は本発明による操作装置の断面図で
ある。 １…ボデー壁、２…操作装置、３…旋回支承部、４…旋
回支持体、５…閉鎖プレート、６…閉鎖面、７，８…グ
リツプ部分、９…ケーシング、１０…錠、１１…元締め
装置、１２…ロツクレバー、１３…ばね、１４…対向
片、１５…開口。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ドア等を開閉するための自動車用の操作装
   置であつて、ボデー壁から引出し可能なグリツプ部分を
   備えており、該グリツプ部分が非使用位置でボデー壁の
   範囲内に保護されるようになつている形式のものにおい
   て、グリツプ部分（７，８）が全体的にボデー壁の後方
   の非使用位置へ押込み可能であつて、しかもボデー壁
   （１）から、該グリツプ部分（７，８）に全方向から任
   意に接近可能である準備位置へ引出し可能であることを
   特徴とする、自動車用の操作装置。
2. 【請求項２】グリツプ部分（７，８）を受容する開口
   （１５）がグリツプ部分（７，８）の押込まれた状態で
   閉鎖プレート（５）によつて覆われるようになつてい
   る、特許請求の範囲第１項記載の自動車用の操作装置。
3. 【請求項３】グリツプ部分（７，８）および（または）
   閉鎖プレート（５）が押込まれた位置でボデー壁とロツ
   ク可能である、特許請求の範囲第１項または第２項記載
   の自動車用の操作装置。
4. 【請求項４】閉鎖プレート（５）および（または）グリ
   ツプ部分が錠（１０）を備えている、特許請求の範囲第
   １項または第２項記載の自動車用の操作装置。
5. 【請求項５】グリツプ部分（７，８）が押込まれたとき
   にグリツプ部分（７，８）とボデーとの自動ロツクが行
   なわれるようになつている、特許請求の範囲第１項記載
   の自動車用の操作装置。
6. 【請求項６】グリツプ部分（７，８）とボデーへのロツ
   ク機構とが直接または間接的に互いに連結されている、
   特許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１つの
   項記載の自動車用の操作装置。
7. 【請求項７】ロツク機構の操作によつてグリツプ部分
   （７，８）が非使用位置ないしは準備位置へもたらされ
   るようになつている、特許請求の範囲第６項記載の自動
   車用の操作装置。
8. 【請求項８】グリツプ部分（７，８）がほぼＬ字形の旋
   回支持体（４）として構成されており、該旋回支持体
   （４）がボデー壁（１）の背面に配置された旋回支承部
   （３）を中心にして開口（１５）を通つてボデー外部の
   準備位置と内部の非使用位置との間で旋回可能である、
   特許請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１つの
   項記載の自動車用の操作装置。
9. 【請求項９】グリツプ部分が開口内で自体に対して平行
   移動可能である、特許請求の範囲第１項から第８項まで
   のいずれか１つの項記載の自動車用の操作装置。