JPH0528265B2 - - Google Patents

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JPH0528265B2
JPH0528265B2 JP60257675A JP25767585A JPH0528265B2 JP H0528265 B2 JPH0528265 B2 JP H0528265B2 JP 60257675 A JP60257675 A JP 60257675A JP 25767585 A JP25767585 A JP 25767585A JP H0528265 B2 JPH0528265 B2 JP H0528265B2
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JP
Japan
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polyethylene
composition
polyisobutylene
modified
weight
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Expired - Lifetime
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JP60257675A
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JPS62119248A (ja
Inventor
Kunio Iwanami
Tadashi Sezume
Masaaki Isoi
Noboru Yamamoto
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP25767585A priority Critical patent/JPS62119248A/ja
Publication of JPS62119248A publication Critical patent/JPS62119248A/ja
Publication of JPH0528265B2 publication Critical patent/JPH0528265B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、変性ポリエチレン組成物に関する。 従来の技術 従来、金属の耐食性、外観、食品衛生上の改善
等のために金属管の内外面、金属板、電線ケーブ
ル、鋼線等にポリエチンレンを被覆したり、ある
いは各種合成樹脂のもつ欠点を改善するためにポ
リエチレンとの貼り合せによる複合物が知られて
いる。この場合のポリエチレンとしては、金属及
び各種合成樹脂との接着性を改良するために、ポ
リエチレンに不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体で変性して接着性を付与した変性ポリエチレン
と合成ゴムとの組成物が知られている。 例えば、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
をグラフトした特定のメルトインデツクス比の実
質的に中低圧法エチレン重合体の変性エチレン重
合体と炭化水素系合成ゴムとからなる組成物(特
開昭56−120750号公報)、エポキシ樹脂系接着剤
を塗布して加熱処理した金属体に、特定のエチレ
ン・α−オレフインランダム共重合体を添加した
不飽和カルボン酸またはその無水物で変性したポ
リエチレンを加熱接着する方法(特開昭58−
168628号公報)、変性ポリエチレン及びポリイソ
ブチレンとからなるシートを介して金属箔と貼合
せた積層板(特開昭56−93541号公報)、変性高密
度ポリエチレン、エチレンとα−オレフインとの
共重合体及び必要に応じてゴム状重合体を配合し
たポリエチレン組成物とポリアミドとの多層積層
構造物(特開昭55−121058号公報)等が提案され
ている。一方、金属及び熱可塑性樹脂とポリエチ
レンとの接着性およびその耐久性を改良するもの
として、特定の線状低密度ポリエチレンを不飽和
カルボン酸もしくはその誘導体で変性したポリエ
チレンと合成ゴムとの組成物(特開昭57−165413
号公報)及び特定の線状低密度ポリエチンレンと
合成ゴムとの混合物に不飽和カルボン酸もしくは
その誘導体を反応させて変性した組成物(特開昭
57−165469号公報)も提案されている。 発明が解決しようとする問題点 上記の提案の組成物および方法における金属及
び熱可塑性樹脂等の被着体とポリエチレンとの接
着強度は改良されてはいるものの、被着体の低い
予熱温度における接着性については十分ではなか
つた。すなわち、変性ポリエチレンまたはその組
成物は、その樹脂の融点以上で被着体にねれない
と十分な接着性が発現しない。そのため、通常は
被着体を樹脂の溶融温度近くに予熱しておき、そ
の表面に溶融樹脂を被覆する。しかしながら、金
属体を複数回にわたつて被覆する場合、例えば鋼
管の内面及び外面を被覆する場合は、先に内面を
被覆した鋼管を樹脂の融点近くに予熱すると、既
に被覆した面が軟化して傷付や剥離したりするた
めに、鋼管の予熱温度をより低下させても接着が
可能な樹脂が必要であつた。また、被着体の予熱
温度を低くできない場合には、被覆後の冷却速度
を遅くすることにより被覆するため、ライン速度
(生産速度)が低下するという問題があつた。 この被着体の予熱温度を従来より低下させた場
合においても十分な接着性を有するものとして、
本発明者らは先に、特定のメルトインデツクスを
有する線状低密度ポリエチレンと変性物とポリイ
ソブチレンからなる変性ポリエチレン組成物(特
願昭60−99621号)提案した。 しかしながら、この組成物は、その予熱温度を
低下させた場合においても十分に接着性を有する
ものの、接着させた冷却後の機械的強度、例えば
鋼管被覆に用いた場合に、管端のネジ切りあるい
は配管時のパイプレンチ締めにより受けるトルク
に対する実用上の強度に改良の余地が残されてい
た。 本発明は、上記のような問題点を解消し、従来
のものに比べて被着体の予熱温度をより低下させ
た場合においても優れた接着性を有し、かつ実用
上の機械的強度を有する接着性ポリエチレン組成
物を提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の問題点を解消するために
鋭意検討を行つた結果、特定範囲のメルトインデ
ツクス(以下MIという)の線状低密度ポリエチ
レン変性物、ポリイソブチレン及び/又はその変
性物、及び高密度ポリエチンレンとからなる組成
物が本発明の目的を達成することを見出し本発明
を完成した。 すなわち、本発明は(A)MI7〜50g/10分の線状
低密度ポリエチレンに、不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体を反応させてなる変性ポリエチレン
10〜90重量%、(B)未変性ポリエチルンエン(但
し、高密度ポリエチレンを除く)0〜85重量%、
(C)高密度ポリエチレン及び/又は該高密度ポリエ
チレンに不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を
反応させてなる変性高密度ポリエチレン5〜50重
量%及び(D)ポリイソブチレン及び/又は該ポリイ
ソブチレンに不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体を反応させてなる変性ポリイソブチレン5〜50
重量%とからなる接着性ポリエチレン組成物を要
旨とする。 本発明において用いるMI7〜50g/10分の線状
低密度ポリエチレン(以下LLDPEという)は、
クロム系またはチーグラー系の触媒の存在下に、
低圧の気相法、溶液法または液相法でエチレンと
α−オレフイン、例えばブテン−1、ペンテン−
1、ヘキサン−1、4−メチルペンテン−1、ヘ
プテン−1、オクテン−1等から選択されるもの
と共重合させて製造したもので、MIが7〜50
g/10分、望ましくは8〜20g/10分のものであ
る。ここでα−オレフインは一般には3〜20重量
%の割合で含まれる。これらLLDPEのうちでは、
低圧気相法で重合した密度が0.905〜0.950g/
cm3、重量平均分子量w/数平均分子量nが3
〜12のものが望ましい。上記LLDPEのMIが7
g/10分未満では被着体の低い予熱温度における
接着性が不十分であり、一方50g/10分を越える
場合は樹脂の強度が不十分となる。また、MI7〜
50g/10分のLLDPE以外のポリエチレンでは、
被着体との接着性及びその耐久性が十分でない。 本発明で用いる未変性ポリエチレン(但し、高
密度ポリエチレンを除く)は、エチレンの単独重
合体又は共重合体で、望ましくは密度0.910〜
0.940g/cm3及びMI0.1〜50g/10分のものがあげ
られる。例えば、線状低密度ポリエチレン(以下
LLDPEという)、低密度ポリエチレン(以下
LDPEという)、中密度ポリエチレン(以下
MDPEという)、またはエチレン含量が50重量%
以上でありエチレンとα−オレフインもしくはビ
ニル単量体との共重合体などがあげられる。 本発明で用いる高密度ポリエチレン(以下
HDPEという)は、周知のごとく中低圧法で重合
して得られる密度0.941〜0.970g/cm3のポリエチ
レンで、MI0.1〜50g/10分、好ましくは1〜20
g/10分のものである。このHDPEの特定量を配
合することにより接着性を低下させることなく機
械的強度を向上することができる。 本発明で用いるポリイソブチレンは、市販のも
のが使用できるが、ムーニー粘度(Ml1+4、100
℃、JIS K−6300以下同じ)が10〜150で、結晶
化度(X線回折法)が30%以下のものが好まし
い。また、ポリイソブチレン以外の合成ゴムでは
被着体との接着性が十分でない。 本発明に用いられる不飽和カルボン酸として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、エン
ド−ビ−シクロ〔2,2,1〕−1,4,5,6,
7,7−ヘキサシクロロ−5−ヘプテン−2,3
−ジカルボン酸、エンド−ビ−シクロ−〔2,2,
1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、シ
ス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸
等があげられる。又、不飽和カルボン酸の誘導体
としては、酸無水物、エステルがあげられ、例え
ば無水マレイ酸、無水シトラコン酸、エンド−ビ
−シクロ−〔2,2,1〕−1,4,5,6,7,
7−ヘキサクロロ−5−ヘプテン−2,3無水ジ
カルボン酸、エンド−ビ−シクロ−〔2,2,1〕
−5−ヘプテン−2,3−無水ジカルボン酸、シ
ス−4−シクロヘキセン−1,2−無水ジカボン
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸エス
テル(モノエステル、ジエステル)等があげられ
る。 LLDPE、HDPE又はポリイソブチレンに不飽
和カルボン酸又はその誘導体を反応させる方法は
公知の各種の方法を採用できる。例えば、
LLDPE、HDPE、又はポリイソルブチレンと不
飽和カルボン酸又はその誘導体を溶媒の存在下ま
たは不存在下で有機過酸化物の反応開始剤、例え
ば、ジタ−シヤリ−ブチルパーオキサイド、ジク
ミルパ−オキサイド、ベンゾイル−オキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ターシヤリ−
ブチルペルオキシ)−ヘキシン−3、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ−(ターシヤリ−ブチルペル
オキシ)−ヘキサン等を添加し、ヘンシエルミキ
サー、リボンブレンダー等の混合機で予め混合
し、この混合物をバンバリーミキサー、単軸又は
多軸の押出機でポリエチレン又はポリイソブチレ
ンの融点以上280℃以下の温度で溶融混練する。
又は、LLDPE、HDPE又はポリイソブイレンを
溶剤中に溶解し、その溶液中に不飽和カルボン酸
又はその誘導体と反応開始剤を添加して反応させ
てもよい。 ここでLLDPE、HDPE又はポリイソブチレン
に付加する不飽和カルボン酸又はその誘導体の量
は0.01〜3重量%が好ましい。従つて、不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体及び有機過酸化物の反応
開始剤の添加量は、未変性LLDPE、HDPE又は
ポリイソブチレンの100重量部に対して不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体0.05〜5重量部、反応開
始剤0.001〜0.5重量が好ましい。なお、得られる
変性ポリエチレン又は変性ポリイソブチレン中の
不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量が0.01
重量%未満では本発明効果の強靭な接着力が得ら
れず、一方3重量%を越える場合は接着力の増大
はみられず、ゲル状物の発生や着色等が増大し経
済的にも不利である。 次に、本発明の接着性ポリエチレン組成物は、
変性ポリエチレン10〜90重量%、望ましくは20〜
50重量%、未変性ポリエチレン(但し、HDPEを
除く)0〜85重量%、望ましくは0〜70重量%、
HDPE及び/又は変性HDPE5〜50重量%、望ま
しくは5〜40重量%、及びポリイソブチレン及
び/又は変性ポリイソブチレン5〜50重量%、望
ましくは5〜40重量%とからなる。変性ポリエチ
レン、未変性ポリエチレン及びポリイソブチレン
及び/又は変性ポリイソブチレンの含有量が上記
の範囲を外れる場合は、予熱温度の低い被着材に
対する接着性が不十分である。又HDPEの含有量
が5重量%未満では機械的強度が不十分であり、
一方50重量%を越えると予熱温度の低い被着材に
対する接着性が不十分となり共に本発明の目的を
達し得ない。 本発明の組成物は製造は、変性LLDPEとポリ
イソブチレン及び/又は変性ポリイソブチレン、
さらにはこれらと未変性ポリエチレンとを前記の
配合割合で混合することによつて得られる。上記
の各成分を均等に分散させて好物性をもつた組成
物にするには、例えば予めヘンシエルミキサー、
リボブレンダー、等で予備混合し、この混合物を
バンバリーミキサー、ロール、押出機等で組成物
の融点以上から280℃以下の温度で溶融混練する
方法が望ましい。なお、ポリイソブチレンがベー
ル状の場合は、バンバリーミキサー、ロール等で
加熱溶融混練する方法が望ましい。 また、本発明の組成物は、LLDPE、HDPE及
びポリイソブチレンとの前記配合割合の混合物
に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を反応
させたものであつてもよい。さらには、この変性
混合物に、未変性ポリエチンレン、HDPE及び/
又は未変性ポリイソブチレンを前記の配合割合と
なるように混合してもよい。 本発明の組成物は、種々の添加剤、例えば、熱
安定剤、紫外線吸収剤、核剤、帯電防止剤、着色
剤等や種々の充填剤、例えば無機充填剤、可塑剤
等を配合することができる。これら添加剤等は、
組成物の調製時に、又は調製後に混合してもよ
い。 次に、本発明の変性ポリエチレン組成物は、金
属または熱可塑性樹脂と好適な積層物を形成する
ことができる。 本発明の変性ポリエチレン組成物を用いた積層
物における金属としては、鉄、アルミニウム、
銅、亜鉛、ニツケル、錫、ステンレス、真ちゆ
う、ブリキ、トタン等で板状、箔、筒状、管状、
線あるいはその他の形状をしたのものがあげられ
る。又、熱可塑性樹脂としては、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6
−10等のポリアミト、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のオレフイン単独重合体又は
これらの共重合体等のポリオレフイン、ポリビニ
ルエアルコールを部分的にアセタール化した樹脂
(ビニロン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体を部
分的に加水分解した樹脂(エバール)、ポリエチ
レンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル、ポリ塩化ビニル等があげら
れるが、特にナイロン、ビニロンが好ましい。 本発明の変性ポリエチレン組成物を用いる積層
物は、本発明の変性ポリエチレン組成と前記と金
属又は熱可塑性樹脂から選択されるものとを積層
することによつて得られる。 積層物を得る方法は特に限定されるものではな
く、例えばそれぞれをフイルム、シート状として
おき熱圧着する方法、ダイ外部でラミネートする
方法、ダイ内部でラミネート(共押出)する方
法、チユーブ状またはシート状に押出コーテイン
グする方法あるいは粉体塗装する方法等の公知の
方法を利用することができる。なお、金属との積
層においては、通常溶剤脱脂、酸洗、シヨツトブ
ラスト、リン酸亜鉛処理、リン酸カルシウム等の
前処理が行われ、さらにプライマー処理としてエ
ポキシ系樹脂のプライマーを介することにより、
より強靭な接着力を有する積層物を得ることがで
きる。エポキシ系樹脂のプライマーとしては、一
液性又は二液性の変性エポキシ系樹脂プライマー
が耐熱性あるいは安定性の点から好ましい。 本発明の変性ポリエチレン組成物を用いる積層
物の構造は、本発明の変性ポリエチレン組成物と
前記の金属又は熱可塑性樹脂から選択されるもの
と積層する2層構造を基本とするが、必要に応じ
て種々の組合せを行うことができる。例えば、変
性ポリエチレン組成物(以下該組成物という)/
金属、該組成物/熱可塑性樹脂、該組成物/金
属/該組成物、金属/該組成物/金属、金属/該
組成物/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂/該組成
物/熱可塑性樹脂等の組合せで、さらに、これら
を組合せることや他の物質、例えば繊維、紙、木
板等を組合せることもできる。 本発明の該組成物は、上記のように金属又は熱
可塑性樹脂と好適な複合物(被覆、積層等)を形
成するが、特に金属管の被覆に有用であるので、
以下に樹脂被覆金属管の製造例について説明す
る。 基材の金属管は、シヨツトプラスト、グリツド
プラスト又は酸洗い等の表面処理を行い清浄にす
る。さらにこの上にプライマー処理としてエポキ
シ系接着剤等を塗布することがより強靭な接着力
を有する樹脂層を得るために望ましい。前処理を
施した金属管は、高周波誘導加熱等により所望の
温度、例えば100℃以上、好ましくは110〜150℃
に加熱し、この金属管外面に該組成物を融点以
上、好ましくは200〜230℃の温度でチユーブ状に
押出し又はシート状に巻き付けて被覆する。被覆
の厚さは目的により異なるが通常は0.3mm程度で
ある。さらに、その上に外装材、例えばポリオレ
フイン、好ましくは高密度ポリエチレンを融点以
上、好ましくは200〜230℃の温度でチユーブ状に
押出し又はシート状に巻き付け被覆後、直ちに水
冷する。外装材の厚さは通常2mm程度である。な
お、外装材の被覆は用途に応じて適宜省略しても
よい。 また、上記の金属管被覆を金属管の内外両面に
ついて行う場合は、前処理を施した金属管を100
〜150℃に加熱し、その内面に該組成物及びポリ
オレフイン、好ましくはポリエチレンの順に粉体
塗装を施して樹脂層を形成させる。次いで、この
内面被覆金属管を、100℃〜内面被覆樹脂の融点
未満の温度に加熱し、この金属管外面に上記と同
様に該組成物及びポリオレフインを被覆する。 発明の効果 本発明の該組成物は、既に提案されている変性
ポリエチレン組成物に比べ、金属及び熱可塑性樹
脂等の被着体の予熱温度をより低下させた場合か
ら高い温度に到るまで優れた接着力を示す。この
ため樹脂の多層被覆において、既被覆層の軟化や
溶融による不都合がなく、また被覆後の冷却速度
を遅くする必要がないために生産速度を低下させ
ることがない。 又、本発明の組成物は、従来のものに比べて接
着後の機械的強度が向上するため、例えば被覆鋼
管において耐ネジ切り性、耐パイプレンチトルク
性等の実用上に十分な強度を有する。 本発明の該組成物は、上記のような優れた特性
により、金属や熱可塑性樹脂との複合化、特に多
層の複合化に好適である。複合化の例としては、
鋼管や鋳鉄管の内外面、鋼板、金属箔、電線ケー
ブル、鋼線等の被覆あるいはタンクのライニン
グ、又は各種熱可塑性樹脂その多層のフイルム、
シート、ボトル、容器等の積層物があげられる。 実施例 次に、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例における部および%はすべて重
量基準で、試験方法は次の通りである。 (1) MI ASTM D−1238E(190℃、2160g) (2) 剥離強度 酸洗処理鋼板(SS−41)100×100×0.3mmを
電解脱脂した後、加熱板上で所定温度に予熱
し、この上に本発明の該組成物のシート(厚1
mm)/高密度ポリエチレン(厚さ3mm)のシー
トを220℃に加熱し溶融して融着し、10秒間放
置後に流水中に浸漬して冷却して試験片を作成
した。試験片の樹脂層を巾10mmに切断して一部
剥離してつかみ代とし、インストロン引張試験
機を用い剥離速度50mm/分で90°剥離強度を23
℃及び50℃で測定した。 (3) 引張弾性率 JIS K 7113(クロスヘツド速度0.5cm/分) (4) セン断接着強度 JIS K 6850 (5) ネジ切り試験 日本水道協会規格JWW AK 132−1982(水
道用ポリエチレン粉体ライニグ鋼管)に記載の
SGP−PCのパイプマシンを使用してのネジ切
り方法で、雰囲気温度を変えて測定し、ネジ切
り可能な最高温度を測定した。 (6) パイプレンチ締め付けトルク試験 日本水道鋼管協会規格WS−033−84(水道用
ポリエチレン粉体ライニング鋼管・外面一層ポ
リエチレン被覆)に記載の万力、パイプレンチ
を使用し、万力で固定した被覆鋼管をパイプレ
ンチで締め、トルクをかけ、樹脂層が変形する
時のトルクを測定した。雰囲気温度は50℃とし
た。 実施例1〜9、比較例1〜4 MIの異なる各LLDPE(コモノマー:ブテン−
1)100部に無水マレイン酸0.6部及び2,5−ジ
メチル−2,5−ジ−(ターシヤリ−ブチルペル
オキシ)−ヘキサン−3 0.025部を配合し、ヘン
シエルミキサーで混合し、この混合物を6mmφ一
軸押出機に供給し設定温度230℃スクリユー回転
数60rpmで溶融混練して無水マレイン酸変性
LLDPEを得た。この変性LLDPEとポリイソブチ
レン〔エツツ化学社製、ビスタネツクスMML−
80(商品名)未変性LLDPE及びHDPEとを表−1
に示す割合で配合し230℃に加熱溶融混練して組
成物を得た。 得られた各組成物の物性及び各組成物を用いて
各予熱温度の鋼板との積層物を作成して剥離強度
及びセン断接着強度を測定し、その結果を表−1
に示した。 比較のために、MI5g/10分のLLDPEを用い
た場合及びポリイソブチレンに代りエチレンブテ
ンゴム〔三井石油化学社製、A−4085(商品名)、
以下EBRという〕を用いた場合及びHDPEを配
合しない場合についても実施例1と同様にして組
成物の調製及び積層物を作成して物性及び剥離強
度を測定し、その結果を表−1に併記した。
【表】
【表】 実施例10、比較例5 供試金属管として50mmφSGP黒管を酸洗処理に
より脱スケールした後、高周波誘導加熱により表
−2に示す各温度に加熱し、この鋼管に実施例5
で用いた変性ポリエチレン組成物を65mmφの押出
機にて樹脂温度220℃で、厚さ1mm、ライン速度
1m/分でチユーブ状に押出被覆し、ダイスとの
距離3cmの水槽で冷却して樹脂被覆鋼管を得た。
得られた被覆鋼管の剥離強度及び物性を表−2に
示した。 比較のために、比較例4の組成物を用いた以外
は実施例10と同様にして樹脂被覆鋼管を得た。得
られた被覆鋼管の剥離強度及び物性を表−2に併
記した。
【表】
【表】 実施例 11、12 実施例1と4で用いた未変性LLDPE、HDPE
及びポリイソブチレンを表−3に示す割合で混合
した後、この混合物に無水マレイン酸と実施例1
と同様の方法で反応させて変性ポリエチレン組成
物を得た。得られた該組成物を用いて鋼板との積
層物を作成し、物性及び剥離強度を測定してその
結果を表−3に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)メルトインデツクス7〜50g/10分の線状
    低密度ポリエチレンに、不飽和カルボン酸もしく
    はその誘導体を反応させてなる変性ポリエチレン
    10〜90重量%、(B)未変性ポリエチレン(但し、高
    密度ポリエチレンを除く)0〜85重量%、(C)高密
    度ポリエチレン及び/又は該高密度ポリエチレン
    に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を反応さ
    せてなる変性高密度ポリエチレン5〜50重量%及
    び(D)ポリイソブチレン及び/又は該ポリイソブチ
    レンに不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を反
    応させてなる変性ポリイソブチレン5〜50重量%
    とからなる接着性ポリエチレン組成物。
JP25767585A 1985-11-19 1985-11-19 接着性ポリエチレン組成物 Granted JPS62119248A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25767585A JPS62119248A (ja) 1985-11-19 1985-11-19 接着性ポリエチレン組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25767585A JPS62119248A (ja) 1985-11-19 1985-11-19 接着性ポリエチレン組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62119248A JPS62119248A (ja) 1987-05-30
JPH0528265B2 true JPH0528265B2 (ja) 1993-04-23

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