JP6137205B2 - 自動車の後部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部と、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダとを備えた自動車の後部車体構造に関する。
一般に、リフトゲートを備えた自動車において、該リフトゲートを車両デザインの関係上、ダンパ支持部の上方近傍まで前出しすると、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダが前側に位置するようになり、リヤピラーが前傾するので、車体後部の平行四辺形変形を防止するための剛性が確保しにくくなる。
そこで、上述のダンパ支持部とリヤヘッダとを補強構造により上下方向に連結することが考えられるが、ダンパ支持部の上方に後側方視認用のクオータウインドを設けようとした場合、上述の補強構造とクオータウインドとが車両前後方向にオーバラップするので、補強構造を上下方向に設けることが困難である。
一方で、クオータウインドの前辺に位置する中間ピラーで上述のダンパ支持部を支持させることも考えられる。しかしながら、この場合には、中間ピラーが後方に大きく屈曲し、その剛性が低下するので好ましくない。
また、リヤピラーからルーフサイドレールにわたって閉断面を連続させることも考えられるが、この場合には、当該閉断面とダンパ荷重が直交することになり、閉断面の変形を防止するためには、当該閉断面内にバルクヘッドなどの節部材を設けることが必要となり、かつ節部材を溶接固定するための開口部を設けるため、生産性および組付け性が悪化するのみならず、溶接用の開口部形成により剛性が低下するという問題点がある。
ところで、特許文献1,2には、ダンパ支持部の車外側において、クオータウインドに沿って、車両側面視で略Y字状の補強部を設けたダンパ支持構造が開示されているが、補強部がリヤピラー閉断面などに交差しており、この閉断面の変形を防止するために節部材やレインフォースメントの追加が必要となる関係上、生産性が悪いという問題点があった。
実開昭64−16488号公報 特開2008−62748号公報
そこで、この発明は左右のダンパ支持部の連結剛性(いわゆる箱剛性)の向上と、後側方視界の確保とを、生産性のよい構造にて両立することができる自動車の後部車体構造の提供を目的とする。
この発明による自動車の後部車体構造は、リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部と、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダとを備えた自動車の後部車体構造であって、上記ダンパ支持部と対応する車外側において該ダンパ支持部と上記リヤヘッダとを上下方向に連結するピラー状補強部が設けられており、上記ピラー状補強部の前縁の上下方向中間部を後方に窪ませてウインド開口の一部を構成する凹部が形成され、該ウインドの枠に沿って設けられた下方に凸の三角構造体と、前傾して上端部が上記ピラー状補強部の上部後側に併設されたリヤピラーとで、該ピラー状補強部の上記凹部よりも上側の部位が、車両前後方向から支持されており、上記ピラー状補強部の後部と上記リヤピラーの中間部との間に、ベルトアンカが架け渡されており、上記ピラー状補強部の後縁が、上記凹部より上方において、上記リヤヘッダの後縁よりも下方程後方に位置するように屈曲しながら上記凹部より後方に位置するまで上記リヤピラーに沿って延びていることを特徴とする
上記構成によれば、ダンパ支持部とリヤヘッダとを上下方向に連結するピラー状補強部を設け、このピラー状補強部の前縁の上下方向中間部に上記凹部を形成したので、左右のダンパ支持部の連結剛性(いわゆる箱剛性)の向上を図ることができると共に、後側方視界を確保することができる。
しかも、上述の三角構造体と、ピラー状補強部の上部後側に併設したリヤピラーとで、ピラー状補強部を前後から支持するので、閉断面を直接接続する従来構造に対して、生産性のよい構造とすることができる。
要するに、左右のダンパ支持部の連結剛性向上と、後側方視界の確保とを、生産性のよい構造にて両立することができる。
さらに、上記ピラー状補強部の後部と上記リヤピラーの中間部との間に、ベルトアンカが架け渡されたものであるため、ベルトアンカの支持剛性が高まると共に、比較的板厚が大きいベルトアンカでピラー状補強部の後部とリヤピラー中間部とが連結されるので、前後方向の剛性向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記三角構造体の下端部は、上記ピラー状補強部の前縁に沿って下方に延びる中間ピラーレインフォースメントで形成されたものである。
上記構成によれば、中間ピラーレインフォースメントの屈曲を抑えて、該中間ピラーレインフォースメントをピラー状補強部前縁に連結して、当該前縁の補強と中間ピラーの剛性確保とを両立することができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤピラーの前傾した上端部と上記ピラー状補強部の凹部上方部位とが、略平行に上方に延び、かつ上記リヤヘッダに沿って車幅方向内側に延びるものである。
上記構成によれば、内部に節部材を配設するような閉断面による連結構造を回避し、リヤヘッダをその後部からリヤピラーの前傾した上端部で補強し、良好な生産性の確保と、箱剛性向上との両立を図ることができる。
この発明によれば、左右のダンパ支持部の連結剛性(いわゆる箱剛性)の向上と、後側方視界の確保とを、生産性のよい構造にて両立することができる効果がある。
本発明の自動車の後部車体構造を示す側面部 図1から車体外板を取外した状態で示す側面部 図2の斜視図 自動車の後部車体構造を車室内側から見た状態で示す側面図 ルーフパネルを取外した状態で自動車の後部車体構造を示す平面図 図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図 図1のB−B線に沿う要部の矢視断面図 図5のC−C線に沿う車体上部の矢視断面図 図5のC−C線に沿う車体下部の矢視断面図
左右のダンパ支持構造の連結剛性(いわゆる箱剛性)の向上と、後側方視界の確保とを、生産性の良い構造にて両立するという目的を、リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部と、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダとを備えた自動車の後部車体構造において、上記ダンパ支持部と対応する車外側において該ダンパ支持部と上記リヤヘッダとを上下方向に連結するピラー状補強部が設けられており、上記ピラー状補強部の前縁の上下方向中間部を後方に窪ませてウインド開口の一部を構成する凹部が形成され、該ウインドの枠に沿って設けられた下方に凸の三角構造体と、前傾して上端部が上記ピラー状補強部の上部後側に併設されたリヤピラーとで、該ピラー状補強部の上記凹部よりも上側の部位が、車両前後方向から支持されており、上記ピラー状補強部の後部と上記リヤピラーの中間部との間に、ベルトアンカが架け渡されており、上記ピラー状補強部の後縁が、上記凹部より上方において、上記リヤヘッダの後縁よりも下方程後方に位置するように屈曲しながら上記凹部より後方に位置するまで上記リヤピラーに沿って延びているという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車の後部車体構造を示し、図1は当該後部車体構造を示す側面図、図2は図1から車体外板を取外した状態で示す側面図、図3は図2の斜視図である。
図1において、この自動車は車両デザインの関係上、リフトゲート1を後述するダンパ支持部としてのダンパ支持ブラケット27(図4参照)の上方近傍まで前出ししている。
図1〜図3において、センタピラー(図示せず)、ルーフサイドレール2、中間ピラー3、リヤピラー4、リヤフェンダ5、サイドシル6を一体的に覆う車体外板としてのサイドアウタパネル7を設けている。
上述のセンタピラー(図示せず)と、ルーフサイドレール2と、中間ピラー3と、リヤフェンダ5と、サイドシル6とで囲繞された後席ドア開口部8(いわゆる乗降口)を形成すると共に、上述の中間ピラー3と、ルーフサイドレール2の後部と、リヤピラー4の上部前側と、リヤフェンダ5の上部とで囲繞されたクオータウインド用の開口部9(いわゆるウインド開口)を形成している。
左右のルーフサイドレール2,2(但し、図面では車両右側のルーフサイドレール2のみを示す)と、車両前部のフロントヘッダ(図示せず)と、車両後部のリヤヘッダ部10との間には、ルーフパネル11が設けられている。
上述のリヤヘッダ部10は車体後部の上側において車幅方向に延びるものである。一方、車体後部の下側において車幅方向に延びるリヤエンド部12を設けている。
そして、車体後部には、上述の左右のリヤピラー4,4(但し、図面では車両右側のリヤピラーのみを示す)と、リヤヘッダ部10と、リヤエンド部12とで囲繞された荷室開口13(図3参照)が設けられており、この荷室開口13は、図1に示めすリフトゲート1で開閉されるように構成している。
図4は自動車の後部車体構造を車室内側から見た状態で示す側面図、図5はルーフパネル11を取外した状態で自動車の後部車体構造を示す平面図、図6は図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図、図7は図1のB−B線に沿う要部の矢視断面図、図8は図5のC−C線に沿う車体上部の矢視断面図、図9は図5のC−C線に沿う車体下部の矢視断面図である。
図3,図4に示すように、車室の床面を形成するフロアパネル14を設け、このフロアパネル14の車幅方向中央部には、車室内方へ突出して車両の前後方向に延びるトンネル部15を一体または一体的に形成している。
図3に示すように、フロアパネル14の左右両サイドには車両の前後方向に延びるサイドシル6のサイドシルインナ16を接続固定し、このサイドシルインナ16と上述のトンネル部15との間には、車両の前後方向に離間してフロアクロスメンバ17,18を横架している。
図4に示すように、フロアパネル14の後部にはリヤフロア19(詳しくは、リヤフロアパネル)を連続して設け、このリヤフロア19の後部には、スペアタイヤパンを兼ねる凹部19aを一体に段下げ形成している。
図4,図6,図9に示すように、リヤフロア19の左右両サイド(但し、図面では車両の右サイドのみを示す)には、車両の前後方向に延びるリヤサイドフレームアッパ20と、リヤサイドフレームロア21とを接合固定して、車両の前後方向に延びるリヤサイド閉断面22を形成している。
図6に示すように、上述のリヤサイドフレームロア21の車幅方向外側かつ上方には、ホイールハウスインナ23を連結固定すると共に、このホイールハウスインナ23の車幅方向外側にはホイールハウスアウタ24を接合固定して、これら両者23,24でホイールハウスを形成している。
図6に示すように、上述のホイールハウスアウタ24にはサイドパネルインナロア25を一体または一体的に形成すると共に、このサイドパネルインナロア25の上部にはサイドパネルインナアッパ26を接合固定している。
図4,図6に示すように、上述のサイドパネルインナロア25からホイールハウスインナ23の頂部および該ホイールハウスインナ23の車幅方向内側面23a上部にかけて、これら各要素25,23,23aにダンパ支持部としてのダンパ支持ブラケット27を接合固定している。
図4に示すように、該ダンパ支持ブラケット27の下部には、ホイールハウスインナ23の車幅方向内側面23aとの間に閉断面を形成する2つの脚部28,29を設けている。
前側の脚部28は、ダンパ支持ブラケット27の下部から前下に延びてリヤサイドフレームアッパ20と、リヤフロア19上面を車幅方向に延びるリヤクロスメンバ30(いわゆるNo.4クロスメンバ)とに連結固定されている。
後側の脚部29は、ダンパ支持ブラケット27の下部から後下に延びてリヤサイドフレームアッパ20に連結固定されている。そして、上述のダンパ支持ブラケット27および前後一対の脚部28,29によりダンパ支持剛性を確保すると共に、ホイールハウスの内倒れを防止すべく構成している。
一方、図9に示すように、リヤフロア19の後端部には上述のリヤエンド部12を設けている。
このリヤエンド部12は、上下方向に延びるリヤエンドパネル31と、インナパネル32と、アウタパネル33とを有し、これら三者31,32,33を接合固定して、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面34,35を形成し、下部車体剛性の向上を図っている。
上述のリヤエンド部12の車幅方向外側部には、図1〜図5に示すように、リヤエンドサイドパネル36を連結固定している。
なお、図9において、37はリヤサイドフレームロア21の下部に設けられたリヤサスペンションのスプリング荷重を受けるスプリング受け部であり、該スプリング受け部37と上下方向に対向するようにリヤサイド閉断面22内にはレインフォースメント38が設けられており、このレインフォースメント38はリヤサイドフレームロア21に接合固定されている。
図3、図8に示すように、ルーフパネル11の直下部には、接着剤または充填材を介して車幅方向に延びる複数のルーフレイン39を横架している。これらの各ルーフレイン39は左右のルーフサイドレール2,2間に架設されている。
ところで、図2,図3に示すように、ダンパ支持部としてのダンパ支持ブラケット27(図4参照)と対応する車外側において、該ダンパ支持ブラケット27と上述のリヤヘッダ部10とを上下方向に連結するピラー状補強部40を設けている。
この実施例では、該ピラー状補強部40は、平面視断面形状がハット状のダンパ支持アウタレイン41と、このダンパ支持アウタレイン41の上部とリヤヘッダ部10とを連結するリヤヘッダサイドパネル42との2部材により構成されている。
図2,図3に示すように、ピラー状補強部40の前縁の上下方向中間部、詳しくは、リヤヘッダサイドパネル42の下部前縁を後方に窪ませてウインド開口としてのクオータウインド用の開口部9の一部を構成する凹部9aが形成されている。
そして、上述のダンパ支持アウタレイン41の上部と、リヤヘッダサイドパネル42と、リヤレイン43の後部と、中間ピラーレイン44とで、クオータウインドの枠に沿って設けられた下方に凸の三角構造体45、つまり、逆三角形状の構造体45を形成している。
ここで、上述のダンパ支持アウタレイン41は、ダンパ支持ブラケット27と対向してホイールハウスアウタ24の頂部と、サイドパネルインナロア25の外面と、サイドパネルインナアッパ26の外面とに跨って接合固定され、閉断面S1(図6参照)を形成している。
また、上述のリヤヘッダサイドパネル42は、その車幅方向外側部において図7に示すように、サイドパネルインナアッパ26の外面に接合固定されて、閉断面S2を形成し、車幅方向内側部において図8に示すように、リヤピラーアッパインナパネル46の上面に接合固定されて、上述の閉断面S2に連続する閉断面S3を形成している。
さらに、上述のリヤレイン43は、ルーフサイドレール2のレインフォースメントである。この実施例では、図3,図5に示すように、ルーフサイドレール2のレインフォースメントは、中央レイン47、中間レイン48、リヤレイン43の複数に分割されており、これらの各レイン47,48,43は、図4に示すルーフサイドレールインナ49,50およびサイドパネルインナ26の上部と接合固定されて車両の前後方向に延びる閉断面を形成している。
加えて、上述の中間ピラーレイン44は、図7に示すように、中間ピラーアウタ51と中間ピラーインナ52(詳しくは、サイドパネルインナアッパ26の一部)と当該中間ピラーレイン44との3枚を接合固定して閉断面S4を形成したものである。
すなわち、上述の三角構造体45は、図6,図7,図8に示す閉断面S1〜S4により、逆三角形の閉断面環状構造に形成されたものである。
また、図2に示すように、上述の中間ピラーレイン44の下部は、ピラー状補強部40を構成するダンパ支持アウタレイン41の前縁に沿って下方に延びており、この中間ピラーレイン44の下部はダンパ支持アウタレイン41前縁と、サイドパネルインナロア25外面と、サイドパネルインナアッパ26外面とに接合固定されており、上述の三角構造体45の下端部が中間ピラーレイン44により形成されている。
このように、ダンパ支持アウタレイン41の閉断面S1(図6参照)と、中間ピラーレイン44の閉断面S4とを連通連結することなく、中間ピラーレイン44の下部を、ダンパ支持アウタレイン41の前縁に沿わせることで、中間ピラーレイン44の屈曲を抑えて、当該中間ピラーレイン44をダンパ支持アウタレイン41の前縁に連結して、当該前縁の補強と中間ピラー3の剛性確保とを両立すべく構成している。
リヤピラー4は、図4に示すように、その長手方向に複数分割されたリヤピラーインナ53,54およびリヤピラーアッパインナパネル46と、図2,図3に示すように、その長手方向に複数分割されたリヤピラーレインフォースメント55およびコーナレインフォースメント56と、図5に示すように、長手方向に非分割のリヤピラーアウタパネル57とを接合固定して、リヤピラー閉断面を形成した車体強度部材である。
図2に示すように、上述のリヤピラー4は前傾して設けられており、その上端部、すなわち、コーナレインフォースメント56の上端部56aがピラー状補強部40を構成するリヤヘッダサイドパネル42の上部後側に併設されている。
そして、上述の凹部9aよりも上側に位置するリヤヘッダサイドパネル42がリヤピラー4の上端部と三角構造体45とで、車両前後方向から支持されている。
このように、ダンパ支持部であるダンパ支持ブラケット27とリヤヘッダ部10とを上下方向に連結するピラー状補強部40を設け、このピラー状補強部40の前縁の上下方向中間部に上記凹部9aを形成することで、左右のダンパ支持部の連結剛性(車体の平行四辺形変形に対する剛性)の向上を図り、かつ、図3に矢印αで示すように、後側方視界を確保すべく構成したものである。
しかも、上述の三角構造体45と、ピラー状補強部40の上部後側に併設したリヤピラー4とで、ピラー状補強部40を前後から支持すべく構成することで、閉断面を直接接続する従来構造に対して、生産性のよい構造と成している。
要するに、左右のダンパ支持部の連結剛性向上と、後側方視界の確保とを、生産性のよい構造にて両立すべく構成したものである。
図7に示すように、コーナレインフォースメント56の車幅方向外側部は、平面視略L字状に形成されており、このコーナレインフォースメント56の前後両端部がリヤピラーアッパインナパネル46に接合固定されて、閉断面S5が形成されている。
図8に示すように、コーナレインフォースメント56の車幅方向内側部は、側面視で略ハット形状に形成されており、前側のフランジ部56bは、リヤヘッダサイドパネル42の後側のフランジ部42aとリヤピラーアッパインナパネル46とに3枚溶接固定されており、コーナレインフォースメント56の後側のフランジ部56cは、リフトゲート開口としての荷室開口13(図3参照)のアウタパネル58のフランジ部58aと、リヤピラーアッパインナパネル46の後側のフランジ部46aとに3枚溶接固定されており、コーナレインフォースメント56とリヤピラーアッパインナパネル46との間には、閉断面S6が形成されている。
すなわち、図8に示すように、リヤヘッダ部10には、2つの閉断面S3,S6が前後方向に離間して並設されており、これによりリヤヘッダ剛性の向上を図るように構成している。
なお、図3,図5において、59はリヤアッパインナパネル、60はリヤヘッダアッパパネル、図5において、61はリフトゲート1を開閉可能に取付けるヒンジ部を補強するためのヒンジレインフォースメントである。
図2に示すように、上述のリヤピラー4の前傾した上端部であるコーナレインフォースメント56の上端部56aと、ピラー補強部40の凹部9aよりも上方部位であるリヤヘッダサイドパネル42の上部とは、略平行に上方に延び、かつ図3,図5に示すように、これら各要素56,42の上部はリヤヘッダ部10に沿って車幅方向内側に延びている。
これにより、内部に節部材を配設するような閉断面による連結構造を回避し、リヤヘッダ部10をその後部からリヤピラー4の前傾した上端部で補強し、良好な生産性の確保と、箱剛性向上との両立を図るように構成している。
さらに、図2,図3に示すように、上述のピラー状補強部40の後部とリヤピラー4の中間部との間には、ベルトアンカ70が掛け渡されている。詳しくは、該ベルトアンカ70の前部は、ピラー状補強部40を構成するダンパ支持アウタレイン41の後部上側と、リヤヘッダサイドパネル42の後部下側との両者に連結固定されており、ベルトアンカ70の後部は二股状に形成されていて、この二股状の後部がそれぞれリヤピラー4を構成するコーナレインフォースメント56に連結固定されている。
なお、ベルトアンカ70の前部は、ピラー状補強部40の凹部9aよりも下方部位に連結固定されており、ピラー状補強部40の凹部9aの後方部位に連結固定されるよりも剛性を高めている。
これにより、ベルトアンカ70の支持剛性が高まると共に、比較的板厚が大きいベルトアンカ70でピラー状補強部40の後部とリヤピラー4中間部とが連結されるので、前後方向の剛性向上を図るように構成したものである。
なお、図1,図4において、62はリヤサイドパネル、図5において、63はルーフサイドレールアウタである。また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の自動車の後部車体構造は、リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27参照)と、ルーフパネル11の後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダ部10とを備えた自動車の後部車体構造であって、上記ダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27)と対応する車外側において該ダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27)と上記リヤヘッダ部10とを上下方向に連結するピラー状補強部40が設けられており、上記ピラー状補強部40の前縁の上下方向中間部を後方に窪ませてウインド開口(クオータウインド用の開口部9参照)の一部を構成する凹部9aが形成され、該ウインドの枠に沿って設けられた下方に凸の三角構造体45と、前傾して上端部が上記ピラー状補強部40の上部後側に併設されたリヤピラー4とで、該ピラー状補強部40の上記凹部9aよりも上側の部位が、車両前後方向から支持されたものである(図2,図3,図4参照)。
この構成によれば、ダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27参照)とリヤヘッダ部10とを上下方向に連結するピラー状補強部40を設け、このピラー状補強部40の前縁の上下方向中間部に上記凹部9aを形成したので、左右のダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27)の連結剛性(いわゆる箱剛性)の向上を図ることができると共に、後側方視界(図3の矢印α参照)を確保することができる。
しかも、上述の三角構造体45と、ピラー状補強部40の上部後側に併設したリヤピラー4とで、ピラー状補強部40を前後から支持するので、閉断面を直接接続する従来構造に対して、生産性のよい構造とすることができる。
要するに、左右のダンパ支持部(ダンパ支持ブラケット27参照)の連結剛性向上と、後側方視界の確保とを、生産性のよい構造にて両立することができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記三角構造体45の下端部は、上記ピラー状補強部40の前縁に沿って下方に延びる中間ピラーレイン44で形成されたものである(図2,図3参照)。
この構成によれば、中間ピラーレイン44の屈曲を抑えて、該中間ピラーレイン44をピラー状補強部40前縁に連結して、当該前縁の補強と中間ピラー33の剛性確保とを両立することができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記リヤピラー4の前傾した上端部と上記ピラー状補強部40の凹部9a上方部位とが、略平行に上方に延び、かつ上記リヤヘッダ部10に沿って車幅方向内側に延びるものである(図3,図5参照)。
この構成によれば、内部に節部材を配設するような閉断面による連結構造を回避し、リヤヘッダ部10をその後部からリヤピラー4の前傾した上端部で補強し、良好な生産性の確保と、箱剛性向上との両立を図ることができる。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記ピラー状補強部40の後部と上記リヤピラー4の中間部との間に、ベルトアンカ70が架け渡されたものである(図2,図3参照)。
この構成によれば、ベルトアンカ70の支持剛性が高まると共に、比較的板厚が大きいベルトアンカ70でピラー状補強部40の後部とリヤピラー4中間部とが連結されるので、前後方向の剛性向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のリヤヘッダは、実施例のリヤヘッダ部10に対応し、
以下同様に、
ウインド開口は、クオータウインド用の開口部9に対応し、
ダンパ支持部は、ダンパ支持ブラケット27に対応し、
中間ピラーレインフォースメントは、中間ピラーレイン44に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部と、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダとを備えた自動車の後部車体構造について有用である。
4…リヤピラー
9…開口部(ウインド開口)
9a…凹部
10…リヤヘッダ部(リヤヘッダ)
11…ルーフパネル
27…ダンパ支持ブラケット(ダンパ支持部)
40…ピラー状補強部
44…中間ピラーレイン(中間ピラーレインフォースメント)
45…三角構造体
70…ベルトアンカ

Claims (3)

  1. リヤサスペンションのダンパを支持するダンパ支持部と、ルーフパネルの後端部において車幅方向に延びるリヤヘッダとを備えた自動車の後部車体構造であって、
    上記ダンパ支持部と対応する車外側において該ダンパ支持部と上記リヤヘッダとを上下方向に連結するピラー状補強部が設けられており、
    上記ピラー状補強部の前縁の上下方向中間部を後方に窪ませてウインド開口の一部を構成する凹部が形成され、
    該ウインドの枠に沿って設けられた下方に凸の三角構造体と、前傾して上端部が上記ピラー状補強部の上部後側に併設されたリヤピラーとで、該ピラー状補強部の上記凹部よりも上側の部位が、車両前後方向から支持されており、
    上記ピラー状補強部の後部と上記リヤピラーの中間部との間に、ベルトアンカが架け渡されており、
    上記ピラー状補強部の後縁が、上記凹部より上方において、上記リヤヘッダの後縁よりも下方程後方に位置するように屈曲しながら上記凹部より後方に位置するまで上記リヤピラーに沿って延びていることを特徴とする
    自動車の後部車体構造。
  2. 上記三角構造体の下端部は、上記ピラー状補強部の前縁に沿って下方に延びる中間ピラーレインフォースメントで形成された
    請求項1記載の自動車の後部車体構造。
  3. 上記リヤピラーの前傾した上端部と上記ピラー状補強部の凹部上方部位とが、略平行に上方に延び、かつ上記リヤヘッダに沿って車幅方向内側に延びる
    請求項1または2に記載の自動車の後部車体構造。
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