JP5871133B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の後部車体構造に関し、特にリヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントの少なくとも一部を覆うように離隔配置してリヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連なるように構成した車両の後部車体構造に関する。
従来より、ハッチバック等の車両において、車体後部にバックドア(リフトゲート)が装着される開口部が形成され、このバックドア開口部近傍の左右1対のリヤピラー閉断面部とリヤヘッダ閉断面部とリヤエンドメンバ閉断面部との夫々の閉断面部が略ループ状に一連に繋がるように構成された車両の後部車体構造は公知である。これにより、車体後部の剛性を高めることによって車体の捩り剛性を高め、操縦安定性を向上することができる。
近年、運転席からの後方視認性の観点から、クォータピラーを廃止する傾向があり、また、車両デザイン等の観点から、リヤヘッダの配設位置を車体前方へ移行する傾向もある。
これにより、リヤドア開口部とバックドア開口部との前後方向幅が狭くなるため、リヤピラーの前後方向幅が必然的に細くなり、バックドア開口部近傍の車体剛性が低下する虞がある。そこで、バックドア開口部近傍の剛性を更に高くする技術が種々提案されている。
特許文献1の車両の後部車体構造は、クォータウインド及びクォータピラーを有する車体構造であるが、車幅方向に延びる第1閉断面部(リヤヘッダ閉断面部)と、上下方向に延びる第2閉断面部(クォータピラー閉断面部)と、前後方向に延びる第3閉断面部(ルーフサイドレール閉断面部)とを備え、第1閉断面部と第2閉断面部と第3閉断面部との連結部に第1閉断面部と第2閉断面部との閉断面部を連続的に接続するためのジョイント部材を設けている。この車両の後部車体構造によれば、第1閉断面部と第2閉断面部との閉断面空間を途中で途切れることなく連続的に繋げることができ、車体後部の剛性を向上することができる。
特開2010−179763号公報
特許文献1の車両の後部車体構造によれば、ジョイント部材を第1閉断面部と第2閉断面部とを連続的に接続するための節部材に利用し、車体の剛性向上を図っている。
しかし、この車両の後部車体構造では、新たにジョイント部材を新設する必要があるため、部品点数増加による車体重量の増加や生産コストの増加を招く虞がある。また、このジョイント部材を第1閉断面部と第2閉断面部と第3閉断面部との連結部に位置決めした状態で第1閉断面部及び第2閉断面部の夫々の構成部材に接合する必要があるため、組付け作業工程増加による生産性の低下を招く虞もある。
一方、ジョイント部材を使用しない従来構造であっても、リヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連続させる場合、リヤヘッダインナとリヤピラーインナとをスポット接した後、リヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントを密着状に覆う状態で重合配置した上でリヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとをスポット接合するため、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとの接合部では、両者の前後方向の位置精度と上下方向の位置精度とを十分に管理しなければならない。
即ち、パネル部材であるリヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとは、夫々、部材形状のばらつき(製造公差)を有しているため、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとを接合する際、必然的に発生する組付け誤差に加えて前述した部材形状のばらつき等により両者を精度良く重合配置できない虞がある。それ故、過剰な公差管理や溶接工程前の補修工程が必要とされ、生産性の面で解決すべき課題が残っている。
本発明の目的は、車体後部の剛性と生産性とを両立可能な車両の後部車体構造を提供することである。
請求項1の車両の後部車体構造は、車体後部の開口部上方にリヤヘッダインナとリヤヘッダアッパとで構成され且つ車幅方向に延びるリヤヘッダ閉断面部と、リヤピラーインナとリヤピラーレインフォースメントとで構成され且つ下方へ延びるリヤピラー閉断面部と、ルーフの車幅方向外側端部とルーフサイドレールアウタの車幅方向内側端部との接合部分に形成され且つ車体前後方向へ延びる上方開放の溝部とを備えた車両の後部車体構造において、前記リヤヘッダインナとリヤピラーインナとを連結すると共に前記リヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントの少なくとも一部を覆うように離隔配置して前記リヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連なるように構成し、前記リヤヘッダアッパの車幅方向外側端部から車幅方向外側へ延びる延設部を設け、この延設部を前記溝部に接合したことを特徴としている。
この車両の後部車体構造では、リヤヘッダインナとリヤピラーインナとを連結すると共にリヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントの少なくとも一部を覆うように離隔配置してリヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連なるように構成しているため、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとの上下方向の位置精度に拘わらず、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントを重合配置でき、リヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを容易に連続させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記リヤピラーレインフォースメントが断面略コ字状のリヤピラーレイン本体部を備え、前記延設部が前記リヤピラーレイン本体部を部分的に囲繞可能な断面略コ字状の延設本体部を備えたことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記延設部は前記延設本体部の車体前後方向端部から車体前後方向に夫々延びる延設フランジ部を備えたことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記延設部に車幅方向へ延びるビードを設けたことを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項2〜4の何れか1項の発明において、前記延設部は前記リヤピラーレインフォースメントを覆う上下方向の重合幅が車幅方向外側程小さくなるように構成されたことを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項3の発明において、前記開口部が、開口部インナと、この開口部インナと協働して開口部周縁を囲む開口部閉断面部を構成する開口部レインフォースメントとを備え、前記開口部レインフォースメントが開口部レインフランジ部を備えると共にこの開口部レインフランジ部と後側延設フランジ部とが接合されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとの上下方向の位置精度に拘わらず、リヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントを重合配置でき、リヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを容易に連続させることができるため、部材形状のばらつき等に起因する過剰な公差管理や位置ずれを修正するための補修工程を省略することができ、生産性を向上することができる。
車体後部の開口部近傍に車体側部から車体上部に亙って連続した閉断面部を形成すると共にこの閉断面部の構成部材であるリヤヘッダアッパの延設部がルーフに設けられた前後方向に延びる溝部に接合されているため、リヤピラー閉断面部の断面積の拡大や部品点数の増加を行なうことなく車体後部の剛性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、簡単な構成でリヤピラー閉断面部とリヤヘッダ閉断面部とを連続させることができると共にこのリヤピラー閉断面部の剛性を増すことができる。
請求項3の発明によれば、延設フランジ部によりリヤピラー閉断面部の剛性を一層増すことができる。
請求項4の発明によれば、延設部の剛性向上により、開口部近傍のリヤヘッダ閉断面部及びこれに連続するリヤピラー閉断面部と溝部との連結剛性を高めることができ、更に車体後部の剛性を増すことができる。
請求項5の発明によれば、リヤヘッダアッパからリヤピラーレインフォースメントに亙って応力伝達に寄与する部分が漸減しているため、応力集中部位を形成することなくリヤヘッダアッパとリヤピラーレインフォースメントとを連続させることができる。
請求項6の発明によれば、後部開口部周縁の開口部閉断面部と後部開口部近傍の閉断面部とを前後に隣接させて接合しているため、両閉断面部の相乗効果によって夫々の閉断面部の剛性を一層増すことができる。
本発明の実施例1に係る車両の後部車体構造の後上方からの斜視図である。 後部車体構造の車室内側からの側面図である。 サイドパネルを省略した後部車体構造の車室外側からの側面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図1のルーフとサイドパネルとを省略した要部斜視図である。 図5の平面図である。 図2のVII−VII線断面図である。 図2のVIII−VIII線断面図である。 図4のIX−IX線断面図である。 図4のX−X線断面図である。 図4のXI−XI線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。尚、図において、矢印F方向を車体前方、矢印L方向を車体左方として説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図11に基づいて説明する。
本発明が適用される車両Vは、運転席を含む前席と、その後側に位置する後席と、その後側に位置する荷室とを備えた5ドアハッチバックタイプの車両である。尚、以下の説明において、レインフォースメントをレインと略称する。
図1〜図6に示すように、本実施例の車両Vは、ルーフパネル1と、左右1対のルーフサイドレール2と、左右1対のリヤピラー3と、リヤヘッダ4(リヤヘッダ閉断面部)と、車体後部に設けられた開口部5等を備えている。
図1,図7に示すように、ルーフパネル1の左右端部には、下方へクランク状に段差形成されたレール部1aが夫々形成されている。このルーフパネル1の車幅方向外側には、前後方向に延びる左右1対のルーフサイドレール2が夫々設置されている。
左右1対のルーフサイドレール2には、ルーフサイドレールアウタ2aが夫々設けられ、これらルーフサイドレールアウタ2aは、車体の外壁部を構成するアウタパネル6の上端側部分によって夫々構成されている。これらルーフサイドレールアウタ2aの車幅方向内側端部には、下方へクランク状に段差形成されたレール部2bが夫々形成されている。
各レール部2bは、夫々に対応したレール部1aと前後方向に亙って重合され、この重合部分がスポット溶接によって接合され、左右1対の車体前後方向に延びる上方開放の溝部7を形成している。
次に、左右1対のリヤピラー3について説明する。
左右1対のリヤピラー3は、左右1対のルーフサイドレール2の後端から下方に延びるように夫々構成されている。尚、左右1対のリヤピラー3の構造は、略左右対称構造であるため、以下、右側のリヤピラー3について主に説明する。
図1〜図7に示すように、リヤピラー3は、ホイールハウス8からリヤヘッダ4の車幅方向外側端部に亙って上下方向に延びる閉断面部を形成している。
リヤピラー3は、リヤピラーインナ11と、リヤピラーアウタ12と、リヤピラーインナ11と協働してリヤピラー閉断面部14を構成するリヤピラーレイン13等を備えている。
図2,図7,図8に示すように、リヤピラーインナ11は、リヤピラーインナパネル15と、コーナープレート16の前側部分の一部とによって構成され、リヤピラーアウタ12は、アウタパネル6の後端側部分によって構成されている。
リヤピラーインナパネル15は、側面視にて略三角形状に形成され、ホイールハウス8からルーフサイドレール2に亙って上下及び前後方向に延びる車室内壁を構成している。リヤピラーインナパネル15の後側上部は、コーナープレート16の下端に接合され、リヤピラーインナパネル15の後側下部は、リヤサイドパネル17の下端に接合されている。
リヤピラーインナパネル15の前後方向中間部分には、上下方向に延び且つ車室内側に突出するビード部15aが設けられている。このビード部15aの下端は、後述する前側ガセット18a及び後側ガセット18bの上側延長線上に配置され、その上端はリヤヘッダ4に対応するように形成されている。
図2〜図6に示すように、コーナープレート16は、正面視にて略湾曲状に形成され、開口部5の上端角部とルーフサイドレール2の後端部とリヤピラー3の上端部とに跨って夫々を連結するように構成されている。
リヤピラーインナパネル15の車室内側下部には、サスハウジングインナレイン18がホイールハウスアウタ8bの上部を介して接合され、このサスハウジングインナレイン18は、車室内側へ膨出するホイールハウスインナ8aの上部とリヤピラーインナパネル15の下端との間を連結し、ホイールハウスインナ8a及びホイールハウスアウタ8bと協働して正面視にて三角形状の閉断面部を構成している。
図2に示すように、サスハウジングインナレイン18には、前側ガセット18aと、この前側ガセット18aの後側に配置された後側ガセット18bとが設けられている。
前側ガセット18aは、サスハウジングインナレイン18の前側下部から前方下がり傾斜状に設けられ、ホイールハウスインナ8aと協働してサスハウジングインナレイン18等が構成する閉断面部に下方から連なる略ストレート状の閉断面部を構成している。
後側ガセット18bは、サスハウジングインナレイン18の後側下部から後方下がり傾斜状に設けられ、ホイールハウスインナ8aと協働してサスハウジングインナレイン18等が構成する閉断面部に下方から連なる略ストレート状の閉断面部を構成している。
図3,図7に示すように、リヤピラーインナパネル15とリヤピラーアウタ12との間にはサスハウジングアウタレイン19が設けられている。サスハウジングアウタレイン19は、断面略コ字状に構成され、その下端は車室外側へ膨出するホイールハウスアウタ8bの上部に接合されている。
図7〜図11に示すように、リヤピラーレイン13は、リヤピラーインナ11とリヤピラーアウタ12との間に配置され、断面略ハット状に形成されている。
リヤピラーレイン13は、その下端がサスハウジングアウタレイン19の上端に接合され、リヤピラーインナパネル15に対向する中段部分において上方へ略ストレート状に延び、コーナープレート16に対向する上側部分において車幅方向内側へ湾曲する略湾曲形状に構成されている。それ故、リヤピラー閉断面部14は、下側部分においてホイールハウスアウタ8bから上方へ略ストレート状に延びると共に上側部分において溝部7よりも車幅方向内側領域まで湾曲状に形成されている。
リヤピラーレイン13は、断面略コ字状のリヤピラーレイン本体部13aと、このリヤピラーレイン本体部13aの前端から前方に延びる前側リヤピラーレインフランジ部13bと、リヤピラーレイン本体部13aの後端から後方に延びる後側リヤピラーレインフランジ部13c等を備えている。
図8に示すように、前側リヤピラーレインフランジ部13bは、下側部分及び中段部分においてリヤピラーインナパネル15に接合され、上側部分においてルーフレールインナ(図示略)に接合されている。後側リヤピラーレインフランジ部13cは、下側部分においてリヤピラーインナパネル15に接合され、中段部分及び上側部分においてコーナープレート16に接合されている。
次に、リヤヘッダ4について説明する。
図2〜図7に示すように、リヤヘッダ4は、開口部5の上方且つルーフパネル1の後端下側位置において車幅方向に延びるリヤヘッダ閉断面部を構成している。
リヤヘッダ4は、リヤヘッダインナ21と、リフトゲートのヒンジを支持するための左右1対のヒンジレイン22と、リヤヘッダアッパ23等を備えている。
リヤヘッダインナ21の車幅方向左右端部は、左右1対のヒンジレイン22を介して左右1対のコーナープレート16の車幅方向内側端部と夫々連結されている。
リヤヘッダアッパ23は、リヤヘッダインナ21とルーフパネル1との間に配置され、下方開放の断面略ハット状に形成され、リヤヘッダインナ21よりも前後方向幅が小さく且つ車幅方向長さが大きくなるように構成されている。このリヤヘッダアッパ23は、断面略コ字状のリヤヘッダアッパ本体部23aと、このリヤヘッダアッパ本体部23aの前端から前方に延びる前側リヤヘッダアッパフランジ部23bと、リヤヘッダアッパ本体部23aの後端から後方に延びる後側リヤヘッダアッパフランジ部23cと、リヤヘッダアッパ23の車幅方向外側端部から車幅方向外側へ延びる左右1対の延設部24を備えている。
図7,図11に示すように、リヤヘッダアッパ本体部23aは、リヤピラーレイン本体部13aの車幅方向内側部分の外周を覆うようにリヤピラーレイン本体部13aから所定距離上方へ離隔して配置されているため、リヤヘッダアッパ本体部23aの上壁部とリヤピラーレイン本体部13aの上壁部との間に空間部Sが形成されている。
リヤヘッダアッパ本体部23aの車幅方向外側端部分に対応する空間部Sには、リヤヘッダアッパ本体部23aの上壁部とリヤピラーレイン本体部13aの上壁部とを接着するために、所定の接着材26、例えばウエルドボンドが充填されている。これにより、リヤヘッダアッパ本体部23aの上壁部とリヤピラーレイン本体部13aの上壁部とが上下方向に離隔した配置状態であっても、上下方向の位置精度に拘らずに両者を連結することができ、リヤヘッダ閉断面部(リヤヘッダ4)とリヤピラー閉断面部14とを連結することができる。
前側リヤヘッダアッパフランジ部23bは、車幅方向中間部分においてリヤヘッダインナ21の前端部分に接合され、車幅方向左右側部分において左右1対のヒンジレイン22の前端部分に接合されている。後側リヤヘッダアッパフランジ部23cは、車幅方向中間部分においてリヤヘッダインナ21の前後方向中間部分に接合され、車幅方向左右側部分において左右1対のヒンジレイン22の前後方向中間部分に接合されている。
図4〜図7,図10に示すように、左右1対の延設部24は、断面略コ字状の延設本体部24aと、この延設本体部24aの前端から前方に延びる前側延設フランジ部24bと、延設本体部24aの後端から後方に延びる後側延設フランジ部24cと、複数のビード24dとを夫々備えている。延設本体部24aは、リヤピラーレイン本体部13aの外周を空間部Sを介して部分的に覆うようにリヤピラーレイン本体部13aから所定距離上方へ離隔して配置され、その車幅方向外側端部は、溝部7の底部においてレール部1aとレール部2bとに三重接合されている。
延設本体部24aの前壁部及び後壁部は、リヤピラーレイン本体部13aの前壁部及び後壁部を夫々覆う上下方向の重合幅が車幅方向外側程小さくなるように形成されている。
これにより、リヤヘッダアッパ23からリヤピラーレイン13、或いはリヤピラーレイン13からリヤヘッダアッパ23に亙って応力が伝達されるとき、両者の応力伝達に寄与する部分を漸減することができ、応力を局部に集中させることなく円滑に伝達することができる。
前側延設フランジ部24b及び後側延設フランジ部24cは、前側リヤピラーレインフランジ部13b及び後側リヤピラーレインフランジ部13cから上方へ夫々離隔している。
延設本体部24aの上壁部には、上方に突出した複数、例えば2つのビード24dが車幅方向に延びるように設けられている。これにより、延設本体部24aの前壁部及び後壁部の上下長さを車幅方向外側程小さく形成しても、延設部24の剛性を高めることができる。
次に、開口部5について説明する。
図1〜図6に示すように、開口部5は、上縁部に枢支される開閉自在なリフトゲート(図示略)が装着可能に構成されている。この開口部5は、側縁部を形成する左右1対の開口部ピラー30と、上縁部を形成するリヤヘッダ4と、下縁部を形成するリヤエンドメンバ(図示略)とによって形成され、これらの部材が協働して略ループ状の閉断面部を構成している。尚、開口部5の構造は、略左右対称構造であるため、以下、右側の開口部5について主に説明する。
開口部ピラー30は、前方上がり傾斜状に延びた略ストレート状の閉断面部を構成し、開口部ピラーインナ31(開口部インナ)と、開口部ピラーアウタ32と、開口部ピラーレイン33(開口部レインフォースメント)とを備えている。開口部ピラーインナ31は、リヤサイドパネル17の後端側部分と、このリヤサイドパネル17の上端に接続されたコーナープレート16の後端側部分とによって構成されている。
図3,図5,図6,図8〜図11に示すように、開口部ピラーレイン33は、開口部ピラーインナ31と開口部ピラーアウタ32との間に配置され、開口部ピラーインナ31と協働して略ストレート状の開口部閉断面部34を構成している。開口部ピラーレイン33は、車室外側へ膨出した開口部ピラーレイン本体部33aと、この開口部ピラーレイン本体部33aの内外端から開口部5の中心に対して内外方向に夫々延びる開口部ピラーレインフランジ部33b,33cとを備えている。
図8〜図10に示すように、外側開口部ピラーレインフランジ部33cは、下側部分がリヤサイドパネル17の後端と開口部ピラーアウタ32の後端との間に挟まれた状態でスポット溶接によって三重接合され、上側部分がコーナープレート16の後端と開口部ピラーアウタ32の後端との間に挟まれた状態でスポット溶接によって三重接合されている。
内側開口部ピラーレインフランジ部33bは、下側部分がリヤサイドパネル17にスポット接合され、上側部分が後側リヤピラーレインフランジ部13cを間に挟んだ状態でコーナープレート16とスポット溶接によって三重接合されている。
これにより、開口部閉断面部34とリヤピラー閉断面部14とは、前後に隣接配置され、外側開口部ピラーレインフランジ部33c及び後側リヤピラーレインフランジ部13cを介して連結されている。
次に、実施例1に係る車両の後部車体構造の作用・効果について説明する。
この車両の後部車体構造によれば、リヤヘッダアッパ23とリヤピラーレイン13との上下方向の位置精度に拘わらず、リヤヘッダアッパ23とリヤピラーレイン13を重合配置でき、リヤヘッダ閉断面部(リヤヘッダ4)とリヤピラー閉断面部14とを容易に連続させることができるため、部材形状のばらつき等に起因する過剰な公差管理や位置ずれを修正するための補修工程を省略することができ、生産性を向上することができる。
車体後部の開口部5近傍に車体側部から車体上部に亙って連続した閉断面部を形成すると共にこの閉断面部の構成部材であるリヤヘッダアッパ23の延設部24がルーフパネル1に設けられた前後方向に延びる溝部7に接合されているため、リヤピラー閉断面部14の断面積の拡大や部品点数の増加を行なうことなく車体後部の剛性を向上することができる。
リヤピラーレイン13が断面略コ字状のリヤピラーレイン本体部13aを備え、延設部24がリヤピラーレイン本体部13aを部分的に囲繞可能な断面略コ字状の延設本体部24aを備えているため、簡単な構成でリヤピラー閉断面部14とリヤヘッダ4とを連続させることができると共にこのリヤピラー閉断面部14の剛性を増すことができる。
延設部は延設本体部24aの車体前後方向端部から車体前後方向に夫々延びる延設フランジ部24b,24cを備えているため、延設フランジ部24b,24cによりリヤピラー閉断面部14の剛性を一層増すことができる。
延設部24に車幅方向へ延びるビード24dを設けたため、延設部24の剛性向上により、開口部5近傍のリヤヘッダ4及びこれに連続するリヤピラー閉断面部14と溝部7との連結剛性を高めることができ、更に車体後部の剛性を増すことができる。
延設本体部24aは、リヤピラーレイン本体部13aを覆う上下方向の重合幅が車幅方向外側程小さくなるように構成されている。これにより、リヤヘッダアッパ23からリヤピラーレイン13に亙って応力伝達に寄与する部分が漸減しているため、応力集中部位を形成することなくリヤヘッダアッパ23とリヤピラーレイン13とを連続させることができる。
開口部5が、開口部ピラーインナ31と、この開口部ピラーインナ31と協働して開口部5周縁を囲む開口部閉断面部34を構成する開口部ピラーレイン33とを備え、開口部ピラーレイン33が開口部ピラーレインフランジ部33b,33cを備えると共に外側開口部ピラーレインフランジ部33cと後側延設フランジ部24cとが接合されている。これにより、後部開口部周縁の開口部閉断面部34と後部開口部近傍のリヤピラー閉断面部14とを前後に隣接させて接合することができ、両閉断面部14,34の相乗効果によって夫々の閉断面部14,34の剛性を一層増すことができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、延設本体部の上壁部に上方に突出した2つのビードを設けた例を説明したが、1つ或いは3つ以上のビードを設けても良く、また、下方に突出したビードを形成しても良い。また、板厚の変更や補強部材を追加することも可能である。
2〕前記実施例においては、延設本体部の前壁部及び後壁部をリヤピラーレイン本体部の前壁部及び後壁部を夫々覆う上下方向の重合幅が車幅方向外側程小さくなるように形成した例を説明したが、少なくとも延設本体部とリヤピラーレイン本体部の重合面積が漸減すれば良く、リヤピラーレイン本体部の前壁部及び後壁部の上下長さを車幅方向内側程小さくなるように形成しても良い。
3〕前記実施例においては、リヤピラーインナをリヤピラーインナパネルとコーナープレートとによって構成した例を説明したが、リヤピラーインナを単一の板部材で構成しても良い。また、リヤピラーインナを更に複数の板部材によって形成することも可能である。
4〕前記実施例においては、5ドアハッチバックタイプの車両の例を説明したが、少なくとも溝部とリフトゲート(バックドア)を備える車両であれば、何れのタイプの車両であっても良い。また、少なくともホイールハウスから上方へ延びるピラーとリヤヘッダとを連続させる車両であれば良く、開口部近傍に別途リヤエンドピラーを設けることも可能である。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、リヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントの少なくとも一部を覆うように離隔配置してリヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連なるように構成した車両の後部車体構造において、リヤヘッダアッパの車幅方向外側端部から車幅方向外側へ延びる延設部をルーフパネルに設けた溝部に接合したことにより、車体後部の剛性と生産性とを両立することができる。
1 ルーフパネル
2 ルーフサイドレール
2a ルーフサイドレールアウタ
3 リヤピラー
4 リヤヘッダ
5 開口部
7 溝部
11 リヤピラーインナ
13 リヤピラーレイン
13a リヤピラーレイン本体部
14 リヤピラー閉断面部
21 リヤヘッダインナ
23 リヤヘッダアッパ
24 延設部
24a 延設本体部
24b 前側延設フランジ部
24c 後側延設フランジ部
31 開口部ピラーインナ
33 開口部ピラーレイン
33c 開口部ピラーレインフランジ部
34 開口部閉断面部
V 車両

Claims (6)

  1. 車体後部の開口部上方にリヤヘッダインナとリヤヘッダアッパとで構成され且つ車幅方向に延びるリヤヘッダ閉断面部と、リヤピラーインナとリヤピラーレインフォースメントとで構成され且つ下方へ延びるリヤピラー閉断面部と、ルーフの車幅方向外側端部とルーフサイドレールアウタの車幅方向内側端部との接合部分に形成され且つ車体前後方向へ延びる上方開放の溝部とを備えた車両の後部車体構造において、
    前記リヤヘッダインナとリヤピラーインナとを連結すると共に前記リヤヘッダアッパをリヤピラーレインフォースメントの少なくとも一部を覆うように離隔配置して前記リヤヘッダ閉断面部とリヤピラー閉断面部とを連なるように構成し、
    前記リヤヘッダアッパの車幅方向外側端部から車幅方向外側へ延びる延設部を設け、
    この延設部を前記溝部に接合したことを特徴とする車両の後部車体構造。
  2. 前記リヤピラーレインフォースメントが断面略コ字状のリヤピラーレイン本体部を備え、
    前記延設部が前記リヤピラーレイン本体部を部分的に囲繞可能な断面略コ字状の延設本体部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両の後部車体構造。
  3. 前記延設部は前記延設本体部の車体前後方向端部から車体前後方向に夫々延びる延設フランジ部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両の後部車体構造。
  4. 前記延設部に車幅方向へ延びるビードを設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両の後部車体構造。
  5. 前記延設部は前記リヤピラーレインフォースメントを覆う上下方向の重合幅が車幅方向外側程小さくなるように構成されたことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の車両の後部車体構造。
  6. 前記開口部が、開口部インナと、この開口部インナと協働して開口部周縁を囲む開口部閉断面部を構成する開口部レインフォースメントとを備え、
    前記開口部レインフォースメントが開口部レインフランジ部を備えると共にこの開口部レインフランジ部と後側延設フランジ部とが接合されたことを特徴とする請求項3に記載の車両の後部車体構造。


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