JP5592783B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ウェット性能を維持しつつ操縦安定性能と騒音性能とをバランス良く向上させた空気入りタイヤに関する。
従来、乾燥路面での操縦安定性能を向上させるために、トレッド部のランド比をできる限り大きくして、陸部の剛性を高めることが知られている。とりわけ、トレッド部のクラウン領域では、ショルダー領域よりも接地圧が大きくなり易いため、クラウン領域の溝容積を小さくしてランド比を大きくすることが有効である。
また、近年では、車両の通過騒音を低減させるために、タイヤから生じる騒音の低減が要求されている。通過騒音に関するタイヤの騒音には、タイヤのトレッド部の溝内を通過する空気の共鳴音(気柱共鳴)が大きく影響している。このような共鳴音を低減させるためには、トレッド部の溝容積を小さくすることが有効である。関連する技術としては、次のものがある。
特開2004−262312号公報
しかしながら、溝容積の低下は、排水性能の悪化を招く。とりわけ、接地圧の高いトレッド部のクラウン領域での溝容積の低下は、排水性能への影響が大きくハイドロプレーニング現象を発生させる原因ともなる。
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、ミドルリブに特定形状のラグ溝と、面取り部とを設けることを基本として、路面上の水膜を効率よく排出するとともに、ミドルリブの剛性をバランス良く確保し、かつ、クラウン及びショルダー主溝での気柱共鳴音を低減することで、ウェット性能を維持しつつ操縦安定性能及び騒音性能をバランス良く向上しうる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝と、前記クラウン主溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、前記一対のクラウン主溝間をのびるクラウンリブと、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝との間をのびる一対のミドルリブと、前記ショルダー主溝と接地端との間をのびる一対のショルダー陸部とが区分され、しかも回転方向が指定された空気入りタイヤであって、前記クラウン主溝の溝幅は、前記ショルダー主溝の溝幅の1.2〜1.8倍であり、前記各ミドルリブには、前記クラウン主溝からタイヤ周方向に対し30〜60度の角度で前記回転方向の後着側に向かってのび、かつ、前記ショルダー主溝に連通することなく終端する内側ミドルラグ溝と、前記ショルダー主溝からタイヤ周方向に対し30〜60度の角度で前記回転方向の先着側に向かってのび、かつ、前記クラウン主溝に連通することなく終端する外側ミドルラグ溝とが配されるとともに、前記内側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向長さは、前記ミドルリブのリブ幅の0.15〜0.35倍であり、前記外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向長さは、前記ミドルリブのリブ幅の0.35〜0.55倍であり、しかも、前記ミドルリブは、タイヤ軸方向両側のリブ壁面と該ミドルリブの踏面との交差部を斜めに切欠いた面取り部が形成され、前記面取り部は、前記クラウン主溝と前記内側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の内側リブエッジ領域及び前記ショルダー主溝と前記外側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の外側リブエッジ領域において、タイヤ軸方向の面取り幅が拡大した幅広面取り部を含むことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記内側リブエッジ領域の幅広面取り部の面取り幅は、前記内側ミドルラグ溝に向かって漸増する請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記内側リブエッジ領域の幅広面取り部の深さは、前記内側ミドルラグ溝に向かって漸増する請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記面取り部は、前記ミドルリブのタイヤ赤道側に形成される内のミドル面取り部と、前記ミドルリブの接地端側に形成される外のミドル面取り部とを含むとともに、前記内のミドル面取り部と前記ミドルリブの踏面のエッジに立てた法線との角度は、前記外のミドル面取り部と前記ミドルリブの踏面のエッジに立てた法線との角度よりも小さい請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また請求項5記載の発明は、前記外側リブエッジ領域の幅広面取り部は、接地端側かつ回転方向後着側にタイヤ半径方向内方に傾斜する斜面からなる請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また請求項6記載の発明は、前記外側ミドルラグ溝には、該外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向内端から前記クラウン主溝に連通することなく終端する幅狭のミドルサイプが連設される請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また請求項7記載の発明は、前記クラウンリブは、溝、サイピングその他の切り込みが設けられていないプレーンリブである請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤ
また請求項8記載の発明は、前記ショルダー陸部には、前記ショルダー主溝からタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ後着側かつ接地端を越えてのびるショルダーラグ溝がタイヤ周方向に隔設される請求項1乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また請求項9記載の発明は、前記内側ミドルラグ溝と前記外側ミドルラグ溝とは、タイヤ周方向に交互に隔設される請求項1乃至8のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤでは、クラウン主溝の溝幅は、ショルダー主溝の溝幅の1.2〜1.8倍と大きい。このようなクラウン主溝は、接地圧の高いクラウン部の排水性能を向上させ、とりわけハイドロプレーニング現象の発生をより高速域へと移行させ得る。
また、ミドルリブには、クラウン主溝からショルダー主溝に向かってのびかつリブ内で終端する特定角度の内側ミドルラグ溝と、ショルダークラウン主溝からクラウン主溝に向かってのびかつリブ内で終端する特定角度の外側ミドルラグ溝とが配される。このように、内側ミドルラグ溝及び外側ミドルラグ溝が、接地圧が相対的に高いミドルリブに形成されるため、さらに効率よく排水され得る。また、これらのラグ溝は、各々、走行により、クラウン主溝及びショルダー主溝へ空気を圧送し、クラウン主溝及びショルダー主溝での気柱の流れを攪乱し、共鳴音を低減することが出来る。
また、ミドルリブは、タイヤ軸方向両側、即ちクラウン主溝及びショルダー主溝に面するリブ壁面と該ミドルリブの踏面との交差部を斜めに切欠いた面取り部が形成される。これにより、ミドルリブのリブエッジでの偏摩耗が抑制されるとともにリブ剛性が向上する。
また、前記面取り部は、クラウン主溝と内側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の内側リブエッジ領域及びショルダー主溝と外側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の外側リブエッジ領域において、タイヤ軸方向の面取り幅が拡大した幅広面取り部を含む。このような幅広面取り部は、路面とミドルリブとの間の水をさらに効率よく排出することができ、また、接地圧が相対的に高くかつ剛性が小さいリブエッジ領域の剛性を高め、エッジの欠けや偏摩耗の発生を長期に亘って抑制し、操縦安定性を向上し得る。
また、内側ミドルラグ溝はショルダー主溝に連通することなく終端し、かつ、外側ミドルラグ溝はクラウン主溝に連通することなく終端する。これにより、内側ミドルラグ溝から
本発明の実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1のA−A拡大断面図である。 図1のX部の展開拡大図である。 ミドル主溝及びショルダー主溝の拡大断面図である。 ミドルリブを示す斜視図である。 図1のB−B拡大断面図である。 比較例を示すトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)は、例えば乗用車用タイヤとして好適に利用される。
本実施形態の空気入りタイヤのトレッド部2には、タイヤ赤道Cの両側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝3と、該クラウン主溝3のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝4とが設けられる。これにより、トレッド部2には、前記一対のクラウン主溝3、3間をのびるクラウンリブ5、前記クラウン主溝3と前記ショルダー主溝4との間をのびる一対のミドルリブ6、及び、前記ショルダー主溝4と接地端Teとの間をのびる一対のショルダー陸部7がそれぞれ形成される。
また、本実施形態のトレッド部2は、予め回転方向Rが指定された方向性パターンで形成される。この回転方向Rは、例えばサイドウォール部(図示省略)などに文字及び/又は絵記号によって表示される。
本実施形態のクラウン主溝3及びショルダー主溝4は、タイヤ周方向に沿った直線状をなす。このような各主溝3、4は、優れた排水性能を発揮しかつ制動時の車両のふらつきや片流れなどの不安定な挙動を抑制することが可能となり、操縦安定性能を確保できる点で望ましい。
図1に示されるように、クラウン主溝3の溝幅(溝の長手方向と直角な溝幅で、以下他の溝についても同様とする)W1は、ショルダー主溝4の溝幅W2に比べて大きく、その比W1/W2は1.2〜1.8である。前記比W1/W2が1.2未満であると、接地圧の高いクラウン部の排水性能が悪化し、ハイドロプレーニング現象が比較的低速域で発生し易くなる。逆に、前記比W1/W2が1.8を超えると、トレッド2のクラウン部の接地面積やリブ剛性が低下し、操縦安定性が悪化する。このような観点より、前記比W1/W2は1.3〜1.7が好ましい。
また、クラウン主溝3及びショルダー主溝4の溝幅W1及びW2は、前述の比W1/W2が確保されれば、特に限定されるものではないが、排水性能を十分に確保しつつ、各リブ5、6及び陸部7の剛性を維持するために、例えばクラウン主溝3については、トレッド接地幅TWの6.0〜9.0%が望ましい。また、ショルダー主溝4については、トレッド接地幅TWの4.0〜6.0%が望ましい。なお、本実施形態の各主溝3、4は、溝断面形状を一定として周方向に直線状にのびる直線溝として形成されるが、例えば波状やジグザグ状など種々の形状に変えることができる。
ここで、前記「トレッド接地幅」TWは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷である正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離とする。また、タイヤの各部の寸法等は、特に断りがない場合、前記正規状態での値とする。
また前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" とする。
また、前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。
さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" であるが、タイヤが乗用車用の場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
また、図2に示されるように、クラウン主溝3の溝深さD1は、特に限定されるものではないが、ショルダー主溝4の溝深さD2よりも大きいことが望ましい。これにより、クラウン部の排水性能をさらに向上することができる。本実施形態のような乗用車用タイヤの場合、例えばクラウン主溝3の溝深さD1は7.0〜10.0mm程度、また、ショルダー主溝4の溝深さD2は6.5〜9.5mmが好適である。これにより、相対的に接地圧の低いショルダー側の溝容積が小さくなり、リブの剛性バランスが確保される。このため、ハイスピード性能が向上する。本実施形態において、クラウン主溝3の溝深さD1は8.0mm及びショルダー主溝4の溝深さD2は7.6mmに設定されている。
また、クラウン主溝3及びショルダー主溝4の配設位置も特に規定されるものではないが、クラウン主溝3については、例えばその中心線G1とタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L1が、トレッド接地幅TWの好ましくは5%以上、さらに好ましくは7%以上が望ましく、好ましくは14%以下、さらに好ましくは12%以下が望ましい。また、前記ショルダー主溝4については、例えばその中心線G2と前記タイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L2が、トレッド接地幅TWの好ましくは23%以上、さらに好ましくは26%以上が望ましく、好ましくは35%以下、さらに好ましくは33%以下が望ましい。前記の範囲に設定することにより、各リブ5、6及び陸部7の剛性バランスが向上し、操縦安定性能を高め得る。
図1及び図3に示されるように、各ミドルリブ6には、クラウン主溝3から特定の角度でのび、ショルダー主溝4に連通することなく終端する内側ミドルラグ溝8が配される。また、各ミドルリブ6には、ショルダー主溝4から特定の角度でのび、クラウン主溝3に連通することなく終端する外側ミドルラグ溝9が配される。このような各ミドルラグ溝8、9は、ミドルリブ6の剛性を低下させることなく接地圧が相対的に高いミドルリブ6での排水性を向上させ得る。
即ち、ミドルリブ6と路面との間の水は、内側及び外側ミドルラグ溝8、9を介してクラウン主溝3及びショルダー主溝4へそれぞれ排出される。これにより、ウェット性能、特に高速走行時の排水性が向上され、とりわけハイドロプレーニング現象の発生をより高速域へと移行させることができる。また、内側及び外側ミドルラグ溝8、9は、走行により、クラウン主溝3及びショルダー主溝4へと空気を圧送し、クラウン主溝3及びショルダー主溝4での気柱の流れを攪乱し、共鳴音を低減することが出来る。このため、本発明の空気入りタイヤは、騒音性能が向上する。
また、図1及び図3に示されるように、外側ミドルラグ溝9は、タイヤ周方向に対して30〜60度の角度θ2、かつ、回転方向Rの先着側に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜している。このような外側ミドルラグ溝9は、ミドルリブ6の剛性の低下を抑制しつつ、外側ミドルラグ溝9の実長を大きく確保できるため、排水性能の向上を図ることができる。かかる作用をより有効に発揮させるために、前記角度θ2は、好ましくは35度以上、より好ましくは40度以上が望ましく、また好ましくは55度以下、より好ましくは50度以下が望ましい。
外側ミドルラグ溝9は、2.0〜5.5mmの溝幅W7を有するものとする。これにより、ミドルリブ6の剛性と排水性能の両立を図ることができる。また、前記外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6は、前記ミドルリブ6のリブ幅W4の0.35〜0.55倍である。この比L6/W4が0.55を超えると、ミドルリブ6の剛性が低下し、操縦安定性能が悪化する傾向にある。逆に、比L6/W4が0.35未満であると排水性能の向上が十分に期待できなくなる傾向にある。このような観点より、前記比L6/W4は、好ましくは0.40以上が望ましく、また好ましくは0.50以下が望ましい。
また、図3に示されるように、外側ミドルラグ溝9は、ショルダー主溝4からのびる主部9aと該主部9aに接続されかつ溝幅が漸減する幅縮小部9bとから構成されるのが望ましい。これにより、ミドルリブ6の排水性能を確保できる。また、後述する外側ミドルラグ溝9に連設されるミドルサイプ10との剛性段差が解消されるため、ミドル部の剛性が確保される。これらの作用を高めるために、外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6と前記幅縮小部9bのタイヤ軸方向長さL9との比L9/L6は、好ましくは7%以上、より好ましくは10%以上が望ましく、また好ましくは23%以下、より好ましくは20%以下が望ましい。
また、図2に示されるように、前記外側ミドルラグ溝9の溝深さD5は、特に限定されるものではないが、ショルダー主溝4への排水性能の向上とミドルリブ6の剛性を確保する観点から、前記溝深さD5は、ショルダー主溝4の溝深さD2の、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上が望ましく、また好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下が望ましい。とりわけ、外側ミドルラグ溝9の溝深さD5は、タイヤ軸方向内端9iからショルダー主溝4側へ向かって漸増することが上述の作用をさらに高めるために望ましい。本実施形態において、前記溝深さD5は2.0mmから5.4mmの範囲でショルダー主溝4側へ漸増する。
また、外側ミドルラグ溝9には、該外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向内端9iから前記クラウン主溝3に連通することなく終端する幅狭のミドルサイプ10が連設される。このようなミドルサイプ10は、ミドルリブ6の剛性を損ねることなく応力の分散を図り、偏摩耗や発熱を防止する等、リブ剛性の調整として役立つ。
前記ミドルサイプ10は、好ましくは金型のブレードによって形成される。このため、前記ミドルサイプ10の溝幅W8は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.7mm以上が望ましく、また好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.3mm以下が望ましい。同様に、前記ミドルサイプ10の溝深さD6は、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2.0mm以上が望ましく、また好ましくは5.5mm以下、より好ましくは5.0mm以下が望ましい。また、ミドルサイプ10の溝深さD6は、前記外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向内端9iの深さと同一の深さとなることがミドルリブ6の剛性段差を解消するうえで望ましく、本実施形態の溝深さD6は、2.0mmである。
また、外側ミドルラグ溝9とミドルサイプ10とのタイヤ軸方向長さの和L6+L7が大きくなると、該ミドルサイプ10のタイヤ軸方向内端10iとクラウン主溝3との軸方向長さL10が小さくなり、この部分が損傷の起点となり易く、逆に、前記タイヤ軸方向長さの和L6+L7が小さくなると、上述のリブ剛性の調整機能が低下する傾向がある。このような観点より、前記タイヤ軸方向長さの和L6+L7は、ミドルリブ6のリブ幅W4の好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上が望ましく、また好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下が望ましい。
また、図1及び3に示されるように、前記内側ミドルラグ溝8は、タイヤ周方向に対して30〜60度の角度θ1で回転方向Rの後着側に向かってタイヤ軸方向外側に傾斜している。このような内側ミドルラグ溝8は、前記ミドルリブ6の剛性の低下を抑制しつつ、排水性能を向上することができる。かかる作用をより有効に発揮させるために、前記角度θ1は、好ましくは35度以上、より好ましくは40度以上が望ましく、また好ましくは55度以下、より好ましくは50度以下が望ましい。
内側ミドルラグ溝8の溝幅W6は、ミドルリブ6のリブ剛性とクラウン主溝3への排水性能とをバランス良く向上させるために、好ましくは1.8mm以上、より好ましくは2.0mm以上が望ましく、また好ましくは4.2mm以下、より好ましくは4.0mm以下が望ましい。
また、前記内側ミドルラグ溝8の溝幅W6は、タイヤ赤道側に向かって漸増するのが望ましい。これにより、接地圧が相対的に高いクラウン側の路面の水をスムーズにクラウン主溝3へ排出できるため、排水性能をさらに向上することができる。なお、前記内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向の外端8iの形状は、特に限定されるものではないが、応力集中を緩和しクラックや欠け等を抑制するために、平面視略円弧状が望ましい。
また、前記内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向長さL3は、前記ミドルリブ6のリブ幅W4の0.15〜0.35倍である。この比L3/W4が0.35を超えると、ミドルリブ6の剛性が小さくなり、操縦安定性能が低下する傾向にある。逆に比L3/W4が0.15未満になると、排水性能が悪化する傾向にある。このような観点により、前記比L3/W4は、好ましくは0.20以上が望ましく、また好ましくは0.30以下が望ましい。
また、内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向長さL3は、外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6よりも小さく形成されることが好ましい。これにより、直進走行時に接地圧の大きいタイヤ赤道側のリブ剛性を高く確保することができる。また、外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6が大きくなるため、ミドルリブ6と路面との水をショルダー主溝4から後述するショルダーラグ溝12を介して接地圧の低い接地端側へより多くスムーズに排出できるため、排水性能が向上する。
また、内側ミドルラグ溝8の溝深さD3は、特に限定されるものではないが、排水性能の向上と、ミドルリブ6のリブ剛性を確保する観点より、クラウン主溝3の溝深さD1の好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上が望ましく、また好ましくは75%以下、より好ましくは70%以下が望ましい。なお、内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向の外端8iから前記クラウン主溝3側へ向かって溝深さD3が漸増することが上記観点からさらに望ましい。本実施形態の内側ミドルラグ溝8の溝深さD3は、クラウン主溝3に向い、2.0mmから5.4mmに漸増する。
また、図1及び3に示されるように、前記内側ミドルラグ溝8と前記外側ミドルラグ溝9とは、タイヤ周方向に交互に隔設される。また、内側ミドルラグ溝8と外側ミドルラグ溝9とは、タイヤ周方向に対し同じピッチを有する。これにより、ミドルリブ6の剛性バランスがより向上する。とりわけ、前記内側ミドルラグ溝8は、タイヤ周方向で隣り合う外側ミドルラグ溝9、9の略中間の位置に設けられることが望ましい。これにより、前記ミドルリブ6の剛性バランスが一層維持される。
また、図4に示されるように、ミドルリブ6は、タイヤ軸方向両側のリブ壁面6a、6bと該ミドルリブ6の踏面6cとの交差部6x、6yを斜めに切欠いた面取り部16が形成される。本実施形態の面取り部16は、タイヤ赤道側のリブ壁面6aとミドルリブの踏面6cとのタイヤ周方向の交差部6xを斜めに切欠いた内のミドル面取り部16aと、接地端側のリブ壁面6bとミドルリブ6の踏面6cとのタイヤ周方向の交差部6yを斜めに切欠いた外のミドル面取り部16bとを含んで形成される。
このような面取り部16a及び16bは、走行時にミドルリブ6の交差部6x、6yに生じる応力集中を緩和し、偏摩耗を抑制するとともに、ミドルリブの横剛性を高め操縦安定性能を向上できる。
また、図3に示されるように、前記面取り部16は、タイヤ軸方向の面取り幅が一定をなす等幅面取り部16eと、前記クラウン主溝3と前記内側ミドルラグ溝8とが交差する鋭角側の内側リブエッジ領域E1及び前記ショルダー主溝4と前記外側ミドルラグ溝9とが交差する鋭角側の外側リブエッジ領域E2に設けられ、かつ、前記等幅面取り部16eよりも面取り幅が拡大した内及び外の幅広面取り部16c、16dとを含む。このような内及び外の幅広面取り部16c、16dは、路面6cとミドルリブ6との間の水をさらに効率よく排出する。また、内及び外の幅広面取り部16c、16dは、接地圧が相対的に高くかつ剛性が小さいリブエッジ領域E1、E2の剛性を高め、エッジの欠けや偏摩耗の発生を長期に亘って抑制し、操縦安定性を向上し得る。
即ち、前記内のミドル面取り部16aは、内の等幅面取り部16e1と内の幅広面取り部16cとを含んで形成され、前記外のミドル面取り部16bは、外の等幅面取り部16e2と外の幅広面取り部16dとを含んで形成される。
図3及び5に示されるように、前記内の幅広面取り部16cは、前記内側ミドルラグ溝8に向かって面取り幅W9が漸増するのが望ましい。これにより、リブ剛性を確保しつつ、内側ミドルラグ溝8の水を効率良くクラウン主溝3に排出することができる。また、前記交差部16xは、ランド比を確保しつつ、ミドルリブ6の剛性を維持する観点から、タイヤ赤道側に凸となる円弧状に形成されるのが望ましい。
また、内の幅広面取り部16cの最大の面取り幅W9は、内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向長さL3の30〜60%が好ましい。前記比W9/L3が大きすぎるとE1付近の剛性が著しく低下し、操縦安定性が悪化する。逆に比W9/L3が小さすぎると効果的な排水性能の向上見込めないおそれがある。このような観点より、前記比W9/L3は、35〜55%が望ましい。
また、同様の観点より、前記内の幅広面取り部16cのタイヤ周方向の面取り長さL5は、内側ミドルラグ溝8のタイヤ軸方向長さL3の220〜280%より好ましくは、230〜270%が望ましい。
また、前記内の幅広面取り部16cの溝深さD7は、前記内側ミドルラグ溝8に向かって漸増する形状であることが望ましい。これにより、ミドルリブ6のリブ剛性を確保しつつ、さらに内側ミドルラグ溝8の水を効率よくクラウン主溝3に排出することができる。具体的には、前記溝深さD7の最大値は、内側ミドルラグ溝8の溝深さD3の70〜90%が望ましい。
また、図3に示されるように、外の幅広面取り部16dは、平面視略台形状に形成されるとともに、接地端側かつタイヤ回転方向後着側にタイヤ半径方向内方に傾斜する斜面からなる形状であることが望ましい。これにより、リブ剛性と排水性能が向上される。
前記外の幅広面取り部16dの最大の面取り幅W10は、上記内の幅広面取り部16cの場合と同様の観点より、外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6の10〜30%、さらに好ましくは15〜25%が望ましい。また、外の幅広面取り部16dのタイヤ周方向の面取り長さL8は、外側ミドルラグ溝9のタイヤ軸方向長さL6の20〜60%、より好ましくは、30〜50%が望ましい。
図4に示されるように、前記内のミドル面取り部16a(即ち内の等幅面取り部16e1または内の幅広面取り部16c)と前記ミドルリブ6の踏面6cのエッジに立てた法線6nとの角度α1は、前記外のミドル面取り部16b(即ち外の等幅面取り部16e2又は外の幅広面取り部16d)と前記ミドルリブ6の踏面6cのエッジに立てた法線6nとの角度α2と同じ角度としても良いが、α2よりも小とすることが望ましい。これにより、直進走行時に主に接地されるタイヤ赤道側のリブ壁面6a及び旋回時に主に接地される接地端側のリブ壁面6bにおける応力がバランス良く緩和されるため、ミドルリブ6全体の剛性が向上し、操縦安定性を高く維持することができる。このため、前記角度α1は好ましくは30度以上、より好ましくは40度以上が望ましく、また好ましくは60度以下、より好ましくは50度以下が望ましい。また、前記角度α2は好ましくは50度以上、より好ましくは60度以上が望ましく、また好ましくは80度以下、より好ましくは70度以下が望ましい。本実施形態では、前記α1は45度及びα2は65度である。
また、図3に示されるように、内の等幅面取り部16e1の溝幅t1及び外の等幅面取り部16e2の溝幅t2は、特に限定されるものではなく、ともに等しい溝幅としても良いが、上述の観点よりt2をt1よりも大とすることが望ましい。このような観点より、前記内の等幅面取り部16e1の溝幅t1は、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.3mm以上が望ましく、また好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下が望ましい。また、前記外の等幅面取り部16e2の溝幅t2は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.7mm以上が望ましく、また好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.7mm以下が望ましい。
また、図1に示されるように、前記ショルダー陸部7には、前記ショルダー主溝4からタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ後着側かつ接地端Teを越えてのびるショルダーラグ溝12がタイヤ周方向に隔設される。このため、前記ショルダー主溝4内の水を効率よく接地端側へ排出することができる。さらに前記ショルダーラグ溝12は、スムーズな排水を維持するため、タイヤ周方向に対し角度θ3で傾斜する。このような観点より、前記角度θ3は、好ましくは65度以上、より好ましくは70度以上が望ましく、また好ましくは85度以下、より好ましくは80度以下が望ましい。
また、図3に示されるように、ショルダーラグ溝12の溝幅W11は、特に限定されないが、大きすぎるとショルダー陸部7のリブ剛性を低下しやすい。逆に、前記溝幅W11が小さすぎると、ショルダー陸部7と路面との間の水の排出効果が悪化する。このような観点より、ショルダーラグ溝12の溝幅W11は、好ましくは5.0mm以上、より好ましくは5.5mm以上が望ましく、また好ましくは6.5mm以下、より好ましくは、7.0mm以下が望ましい。
また、同様の観点より、ショルダーラグ溝12の溝深さD9(図2に示す)は、前記ショルダー主溝4の溝深さD2の好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上が望ましく、また好ましくは85%以下、より好ましくは、80%以下が望ましい。なお、前記ショルダーラグ溝12の溝深さD9は、接地端Teへのスムーズな排水性及び、ショルダー陸部7の剛性を確保する観点から、接地端Teへ向かって漸減する形状が好ましい。本実施形態において、前記溝深さD9は、接地端Teに向かい5.9mmから2.1mmに漸減する。
また、図3及び図6に示されるように、前記ショルダーラグ溝12のタイヤ回転方向Rの後着側の溝壁面12kには、該溝壁面12kとショルダー陸部7の踏面7cとの交差部7yを斜めに切欠いたショルダーラグ面取り部18が形成される。これにより、リブ剛性が確保され、リブ欠け等の損傷を抑制し得る。
前記ショルダーラグ面取り部18とショルダー陸部7の踏面7cのエッジに立てた法線7nとの角度α5は、60〜70度の角度で形成されることが望ましい。これにより、荷重応力が大きい旋回時でも上述のリブ欠け等を抑制することができる。なお、ショルダーラグ溝12のタイヤ回転方向の先着側の溝壁面12sにも、上述のような面取り部を配設することが応力集中を緩和する面から望ましい。
また、図1に示されるように、前記クラウンリブ5は、溝、サイピングその他の切り込みが設けられていないプレーンリブであることが望ましい。このようなクラウンリブ5は、一定の幅でタイヤ周方向に連続してのびるため、剛性分布が均一かつ高く維持される結果、とりわけ接地圧の高いクラウンリブ5での偏摩耗の抑制や乾燥路面での操縦安定性の向上が期待できる。
また、図3及び図4に示されるように、クラウンリブ5には、クラウンリブ5の周方向リブ壁面5aと該クラウンリブ5の踏面5cとの交差部5xの全域を斜めに切欠いたクラウン面取り部15が形成される。また、ショルダー陸部7には、ショルダー陸部7の周方向陸部壁面7aと該ショルダー陸部7の踏面7cとの交差部7xを斜めに切欠いたショルダー面取り部17が形成される。
また、図1に示されるように、本実施形態のトレッド部2は、タイヤ周方向に距離hだけずらされている点を除き、内側ミドルラグ溝8、外側ミドルラグ溝9及びショルダーラグ溝12がタイヤ赤道Cを中心として実質的に線対称をなす。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定させることなく種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
本発明の効果を確認するために、図1のパターンを有しかつ表1の仕様に基づいた235/50R18の乗用車用タイヤが試作された。そして、各供試タイヤを排気量3500ccの輸入車にリム8J及び内圧200kPaで装着し、操縦安定性能(乾燥アスファルト路面及びウェットアスファルト路面)及び通過騒音がテストされた。
また、比較例1及び2は、図5に示すパターンが採用された。なお、表1に示すパラメータ以外はすべて同一である。また、共通仕様は次の通りとした
トレッド接地幅TW:186mm
クラウン主溝の溝幅W1:16.3mm
ショルダー主溝の溝幅W2:10.9mm
クラウン主溝の配置L1/TW:8%
ショルダー主溝の配置L2/TW:32%
クラウン主溝の溝深さD1:8.0mm
ショルダー主溝の溝深さD2:7.6mm
内側ミドルラグ溝の溝幅W6:2.0〜3.5mm
外側ミドルラグ溝の溝幅W7:3.0〜4.0mm
内側ミドルラグ溝の溝深さD3:2.0〜5.4mm
外側ミドルラグ溝の溝深さD5:2.0〜5.4mm
ショルダーラグ溝の溝幅W11:4.0〜4.5mm
ショルダーラグ溝の溝深さD9:2.1〜5.9mm
ミドルサイプの溝幅W8:0.8mm
ミドルサイプの溝深さD6:2.0mm
内のミドル面取り部16aの角度α1:45度
外のミドル面取り部16bの角度α2:65度
テスト方法は、次の通りである。
<操縦安定性能>
上記テスト車両にて、乾燥アスファルト路面及びウェットアスファルト路面のテストコースをドライバー1名乗車で走行した。ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性が、ドライバーの官能評価により比較例1を100とする評点で評価された。数値が大きいほど良好である。
<通過騒音テスト>
JASO/C/606に規定する実車惰行試験に準拠して、直線状のテストコース(アスファルト路面)を通過速度60km/hで50mの距離を惰行走行させるとともに、コースの中間点において走行中心線から側方に7.5m、かつ路面から1.2mの位置に設置した定置マイクロフォンにより通過騒音の最大レベルdB(A)を測定した。結果は、比較例1を100とする指数で表示し、指数が大きいほど通過騒音が小さく良好である。
テストの結果等を表1に示す。
Figure 0005592783
Figure 0005592783
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べてウェットアスファルト路面での走行性能が有意に向上していることが確認できる。また乾燥アスファルト路面及び通過騒音性能についても問題がないことが確認できた。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 クラウン主溝
4 ショルダー主溝
5 クラウンリブ
6 ミドルリブ
6a ミドルリブのリブ壁面
6b ミドルリブのリブ壁面
6c ミドルリブの踏面
7 ショルダー陸部
8 内側ミドルラグ溝
9 外側ミドルラグ溝
16 面取り部
16c 幅広面取り部
16d 幅広面取り部
C タイヤ赤道
E1 内側リブエッジ領域
E2 外側リブエッジ領域
Te 接地端

Claims (9)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝と、前記クラウン主溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、前記一対のクラウン主溝間をのびるクラウンリブと、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝との間をのびる一対のミドルリブと、前記ショルダー主溝と接地端との間をのびる一対のショルダー陸部とが区分され、しかも回転方向が指定された空気入りタイヤであって、
    前記クラウン主溝の溝幅は、前記ショルダー主溝の溝幅の1.2〜1.8倍であり、
    前記各ミドルリブには、前記クラウン主溝からタイヤ周方向に対し30〜60度の角度で前記回転方向の後着側に向かってのび、かつ、前記ショルダー主溝に連通することなく終端する内側ミドルラグ溝と、前記ショルダー主溝からタイヤ周方向に対し30〜60度の角度で前記回転方向の先着側に向かってのび、かつ、前記クラウン主溝に連通することなく終端する外側ミドルラグ溝とが配されるとともに、
    前記内側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向長さは、前記ミドルリブのリブ幅の0.15〜0.35倍であり、
    前記外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向長さは、前記ミドルリブのリブ幅の0.35〜0.55倍であり、
    しかも、前記ミドルリブは、タイヤ軸方向両側のリブ壁面と該ミドルリブの踏面との交差部を斜めに切欠いた面取り部が形成され、
    前記面取り部は、前記クラウン主溝と前記内側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の内側リブエッジ領域及び前記ショルダー主溝と前記外側ミドルラグ溝とが交差する鋭角側の外側リブエッジ領域において、タイヤ軸方向の面取り幅が拡大した幅広面取り部を含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記内側リブエッジ領域の幅広面取り部の面取り幅は、前記内側ミドルラグ溝に向かって漸増する請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記内側リブエッジ領域の幅広面取り部の深さは、前記内側ミドルラグ溝に向かって漸増する請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記面取り部は、前記ミドルリブのタイヤ赤道側に形成される内のミドル面取り部と、前記ミドルリブの接地端側に形成される外のミドル面取り部とを含むとともに、
    前記内のミドル面取り部と前記ミドルリブの踏面のエッジに立てた法線との角度は、前記外のミドル面取り部と前記ミドルリブの踏面のエッジに立てた法線との角度よりも小さい請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側リブエッジ領域の幅広面取り部は、接地端側かつ回転方向後着側にタイヤ半径方向内方に傾斜する斜面からなる請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記外側ミドルラグ溝には、該外側ミドルラグ溝のタイヤ軸方向内端から前記クラウン主溝に連通することなく終端する幅狭のミドルサイプが連設される請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記クラウンリブは、溝、サイピングその他の切り込みが設けられていないプレーンリブである請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤ
  8. 前記ショルダー陸部には、前記ショルダー主溝からタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ後着側かつ接地端を越えてのびるショルダーラグ溝がタイヤ周方向に隔設される請求項1乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記内側ミドルラグ溝と前記外側ミドルラグ溝とは、タイヤ周方向に交互に隔設される請求項1乃至8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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