JP6417226B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、優れたウェット性能、及び、操縦安定性能を発揮し得る空気入りタイヤに関する。
トレッド部に、タイヤ赤道から回転方向の後着側に向ってトレッド端にのびる複数本の傾斜溝と、各傾斜溝間を連通する複数本の縦溝を設けた空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤは、タイヤの転動を利用して、傾斜溝や縦溝が陸部の下の水膜をトレッド端の外側に排出し得るので、ウェット性能を向上させる。
しかしながら、縦溝は、陸部のサイドグリップ力を低下させ易く、操縦安定性能を高めることが難しいという問題があった。
特開2011−189846号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッド部の傾斜溝及びサイプを改善することを基本として、ウェット性能、及び、操縦安定性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、回転方向が指定されたトレッド部を有する空気入りタイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ赤道の各側それぞれに、タイヤ赤道又はその近傍から前記回転方向の後着側に向ってトレッド端にのびる複数本の傾斜溝と、前記傾斜溝に連通してタイヤ軸方向に沿ってのびるサイプとが設けられており、前記各傾斜溝は、タイヤ周方向に対して10〜30°の角度を有する直線部と、この直線部に連なりタイヤ周方向に対する角度を漸増させながらトレッド端にのびる湾曲部とを含み、前記サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝の前記直線部同士を連通させる第1サイプと、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝の前記直線部と前記湾曲部とを連通させる第2サイプとを含むことを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記トレッド部には、タイヤ赤道上をタイヤ周方向に連続してのびるセンター主溝が設けられており、前記各傾斜溝は、前記センター主溝から離れた位置にタイヤ軸方向の内端を有しているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち後着側の傾斜溝を貫通して前記センター主溝までのびているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち後着側の傾斜溝を貫通してタイヤ赤道近傍までのびているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち先着側の傾斜溝を貫通してトレッド端までのびているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1サイプは、連続して又は他の溝を介して、一方のトレッド端から他方のトレッド端までタイヤ軸方向にのびているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2サイプは、連続して又は他の溝を介して、一方のトレッド端から他方のトレッド端までタイヤ軸方向にのびているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ赤道の一方側の前記傾斜溝と、タイヤ赤道の他方側の傾斜溝とは、タイヤ赤道上で連通しているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ赤道の一方側の前記傾斜溝と、タイヤ赤道の他方側の傾斜溝とは、タイヤ周方向に位置ずれしているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1サイプが、トレッド端からタイヤ軸方向内側にのびる第1部分と、前記第1部分よりもタイヤ軸方向内側に配されかつ前記第1部分よりも幅の小さい第2部分を含むのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤのトレッド部には、タイヤ赤道の各側それぞれに、タイヤ赤道又はその近傍から回転方向の後着側に向ってトレッド端にのびる複数本の傾斜溝が設けられている。このような傾斜溝は、タイヤの転動を利用して、陸部の下の水膜をトレッド端の外側へ排出するので、ウェット性能を向上する。
各傾斜溝は、タイヤ周方向に対して10〜30°の角度を有する直線部と、この直線部に連なりタイヤ周方向に対する角度を漸増させながらトレッド端にのびる湾曲部とを含んでいる。このような直線部は、直進走行時、排水抵抗を小さくしつつ、効果的に水膜を集積し得る。また、湾曲部は、陸部のトレッド端側の横剛性を高めるので、操縦安定性能を向上する。
直進走行時、タイヤ赤道側の陸部では大きな接地圧が作用する。また、旋回走行時、トレッド端側の陸部では大きな横力が作用する。このため、ウェット路面での直進走行時及び旋回走行時において、傾斜溝内の水が、直線部及び湾曲部から効果的に排出される。従って、ウェット性能が、さらに向上する。
また、タイヤ赤道の各側それぞれに、傾斜溝に連通してタイヤ軸方向に沿ってのびるサイプが設けられている。このようなサイプは、陸部のたわみを発生させて路面との接地性(グリップ力)を高めるので、操縦安定性能を向上する。
サイプは、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝の直線部同士を連通させる第1サイプと、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝の直線部と湾曲部とを連通させる第2サイプとを含んでいる。即ち、サイプは、タイヤ周方向に離間して設けられているので、陸部のたわみがタイヤ周方向に亘って発生される。このため、さらに、陸部と路面との接地性が高められので、一層、操縦安定性能が向上する。
直線部と湾曲部とを連通させる第2サイプは、直線部同士を連通させる第1サイプに比して、タイヤ軸方向の長さが大きい。このため、第2サイプは、よりも大きなたわみを発生することができる。また、第2サイプは、湾曲部を連通しているので、第1サイプよりもタイヤ軸方向外側に設けられる。これにより、陸部のタイヤ軸方向外側部分のグリップ力がより高められるので、さらに、操縦安定性能が向上する。
従って、本発明の空気入りタイヤでは、直線部と湾曲部とを含む傾斜溝、及び、直線部同士を連通する第1サイプと、直線部と湾曲部とを連通する第2サイプとを含むサイプを設けることで、優れたウェット性能、及び、操縦安定性能を発揮することができる。
本発明の第1実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第1実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第2実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第3実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第4実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第5実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 本発明の第6実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 比較例の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 他の比較例の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の第1実施形態の空気入りタイヤ1のトレッド部2の展開図である。本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある)1は、例えば、四輪レーシングカート用として好適に利用される。このタイヤ1は、回転方向Nが指定されている。回転方向Nは、例えば、サイドウォール部(図示しない)に文字又は記号によって表示されている。
本実施形態のタイヤ1のトレッド部2には、1本の主溝3と、タイヤ赤道Cの各側それぞれに設けられた複数本の傾斜溝4と、各傾斜溝4に連通する複数本のサイプ5とが設けられている。
本実施形態の主溝3は、タイヤ赤道C上をタイヤ周方向に連続してのびている。このような主溝3は、最も排水し難いタイヤ赤道C近傍の陸部の水膜を効果的に排出するので、ウェット性能を向上する。
主溝3は、直線状にのびている。このような主溝3は、主溝3近傍の陸部の剛性を高め、制動時の車両のふらつきや片流れなどの不安定な挙動を抑制し、操縦安定性能を向上する。なお、主溝3の形状は、直線状に限定されるものではなく、例えば、ジグザグ状や波状でも良い。
本実施形態の傾斜溝4は、タイヤ赤道Cの近傍から回転方向Nの後着側に向ってトレッド端Teにのびている。このような傾斜溝4は、タイヤの転動を利用して、陸部の下の水膜をトレッド端Teの外側へ排出するので、ウェット性能を向上する。
前記「トレッド端」Teは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させた正規荷重負荷状態のときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。タイヤがレーシングカート用の場合、正規内圧は、100kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイヤが乗用車用の場合には、前記荷重の88%に相当する荷重である。タイヤがレーシングカート用の場合、正規荷重は392Nである。
傾斜溝4は、本実施形態では、主溝3に連通することなく終端するタイヤ軸方向の内端4eを有している。このような傾斜溝4は、主溝3近傍の陸部の剛性低下を抑制するので、操縦安定性能や耐摩耗性能を高く維持する。なお、傾斜溝4の内端4eと主溝3とのタイヤ軸方向距離Laが大きい場合、ウェット性能が悪化するおそれがある。このため、前記タイヤ軸方向距離Laは、好ましくは、トレッド接地幅TWの5%〜10%である。
各傾斜溝4は、直線状にのびる直線部6と、この直線部6に連なりトレッド端Teにのびる湾曲部7とを含んでいる。直進走行時、タイヤ赤道C側の陸部では大きな接地圧が作用する。また、旋回走行時、トレッド端Te側の陸部では大きな横力が作用する。このため、ウェット路面での直進走行時及び旋回走行時において、傾斜溝4内の水が、直線部6及び湾曲部7から効果的に排出される。従って、ウェット性能が、さらに向上する。
直線部6は、タイヤ周方向に対して10〜30°の角度θ1を有している。直線部6の角度θ1が10度未満の場合、陸部の下の水膜を、タイヤ軸方向に亘って効果的に集積することができず、ウェット性能を向上することができない。直線部6の角度θ1が30度を超える場合、直進走行時、直線部6の排水抵抗が大きくなり、ウェット性能を向上することができない。
直線部6は、例えば、一定の幅でのびている。このような直線部6は、直線部6の近傍の陸部の剛性を高く維持するので、優れた操縦安定性能や耐摩耗性能を発揮する。直線部6は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、溝幅がトレッド端Te側に向かって漸増する態様でも良い。
湾曲部7は、タイヤ周方向に対する角度θ2を漸増させながらトレッド端Teにのびている。このような湾曲部7は、トレッド端Te側の陸部の横剛性を高めるので、操縦安定性能を向上する。また、湾曲部7は、湾曲部7近傍の陸部のタイヤ軸方向剛性段差を小さくするので、耐摩耗性能や操縦安定性能を向上する。
上述の作用を効果的に発揮させる観点より、湾曲部7のタイヤ周方向に対する角度θ2は、トレッド端Te上において、好ましくは、60度以上、より好ましくは、70度以上である。
湾曲部7と直線部6とは、滑らかに接続されている。これにより、湾曲部7と直線部6との接続部近傍の陸部の剛性段差が小さく維持され、耐摩耗性能や操縦安定性能が向上する。「滑らかに接続」とは、湾曲部7の溝中心線7cと直線部6の溝中心線6cとが交差することなく接続される態様をいう。
本実施形態では、タイヤ赤道Cの一方側(図1では右側)の傾斜溝4Aと、タイヤ赤道Cの他方側(図1では左側)の傾斜溝4Bとは、タイヤ周方向に位置ずれしている。これにより、タイヤ周方向に亘ってタイヤ軸方向の剛性段差が小さくなるので、操縦安定性能や耐摩耗性能が向上する。このような作用をさらに効果的に発揮させるため、一方側の傾斜溝4Aと他方側の傾斜溝4Bとは、タイヤ周方向に半ピッチ位置ずれしているのが望ましい。
操縦安定性能とウェット性能とをバランス良く高めるため、主溝3の溝幅W1及び傾斜溝4の溝幅W2は、好ましくは、トレッド接地幅TWの4%〜15%であり、より好ましくは、トレッド接地幅TWの6%〜10%である。また、主溝3及び傾斜溝4の溝深さ(図示省略)は、4〜10mm程度である。
サイプ5は、本実施形態では、タイヤ軸方向に沿ってのびている。このようなサイプ5は、サイプ5の近傍の陸部のタイヤ軸方向剛性を高く維持するので、大きなサイドグリップを発生させる。また、サイプ5は、陸部のたわみを発生させて路面との接地性(グリップ力)を高めるので、さらに操縦安定性能が向上する。このような作用を効果的に発揮させるため、サイプ5のタイヤ軸方向に対する角度θ3は、好ましくは、5度以下、より好ましくは、0度であるのが望ましい。
サイプ5は、直線状にのびている。このようなサイプ5は、サイプ5の近傍の陸部のタイヤ軸方向剛性をさらに高く維持する。なお、サイプ5は、このような態様に限定されるものではなく、波状でもジグザグ状でも良い。
サイプ5は、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝4、4の直線部6、6同士を連通させる第1サイプ11と、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝4、4の直線部6と湾曲部7とを連通させる第2サイプ12とを含んでいる。サイプ5は、タイヤ周方向に離間して設けられているので、陸部のたわみのピッチが小さくなる。このため、陸部と路面との接地性がさらに高められので、操縦安定性能がより一層向上する。
また、直線部6と湾曲部7とを連通する第2サイプ12は、直線部6、6同士を連通する第1サイプ11に比して、タイヤ軸方向の長さが大きい。このため、第2サイプ12は、第1サイプ11よりも大きなたわみを発生することができる。また、湾曲部7を連通しているので、第2サイプ12近傍のタイヤ軸方向剛性段差が小さく確保される。これにより、陸部のタイヤ軸方向外側部分のグリップ力がより高められるので、さらに、操縦安定性能が向上する。
本実施形態の第1サイプ11は、第1ミドル部15と、第1ミドル部15よりもタイヤ軸方向内側に配される第1センター部16と、第1ミドル部15よりもタイヤ軸方向外側に配される第1ショルダー部17とを含んでいる。
第1ミドル部15は、本実施形態では、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝4、4の直線部6、6同士を継いでいる。第1センター部16は、本実施形態では、主溝3と直線部6とを継ぎかつ直線部6を介して第1ミドル部15と滑らかに接続されている。第1ショルダー部17は、本実施形態では、トレッド端Teと直線部6とを継ぎかつ直線部6を介して第1ミドル部15に滑らかに接続されている。
このように第1サイプ11は、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝4、4を介して主溝3とトレッド端Teとの間をのびている。これにより、第1ミドル部15、第1センター部16、及び、第1ショルダー部17とのたわみが同時に発生するので、これらたわみの共振効果によって、さらに路面との接地性が向上する。前記「滑らかに接続」とは、第1ミドル部15の幅中心線15cをタイヤ軸方向内外に延長させた仮想中心線15eが、第1センター部16内又は第1ショルダー部17内に設けられる態様をいう。
本実施形態では、第1ミドル部15のタイヤ軸方向の長さL1は、第1センター部16のタイヤ軸方向の長さL2よりも大である。また、第1ミドル部15の長さL1は、第1ショルダー部17のタイヤ軸方向の長さL3よりも小である。即ち、本実施形態では、タイヤ軸方向外側に配されたサイプの長さは、タイヤ軸方向内側に配されたサイプの長さよりも大である。これにより、陸部のタイヤ軸方向内側部分よりも陸部のタイヤ軸方向外側部分のたわみを大きく発生させることができるので、とりわけ操縦安定性能を向上することができる。なお、第1ショルダー部17の長さL3が過度に大きい場合、トレッド部2のタイヤ軸方向内側部分を効果的にたわませることができなくなるおそれがある。このような観点より、第1センター部16の長さL2は、好ましくは、第1ミドル部15の長さL1の60%〜90%である。第1ミドル部15の長さL1は、好ましくは、第1ショルダー部17の長さL3の50%〜80%である。
図2に示されるように、本実施形態では、第1サイプ11は、第1部分18と、第1部分18よりも幅の小さい第2部分19とを含んでいる。本実施形態の第1部分18は、トレッド端Teからタイヤ軸方向内側にのびている。このような第1部分18は、陸部のタイヤ軸方向外側部分のたわみをより大きくして、グリップ力を高める。
第1サイプ11は、タイヤ赤道Cの一方側の第1サイプ11Aとタイヤ赤道Cの他方側の第1サイプ11Bと有している。本実施形態では、一方側の第1サイプ11Aと、他方側の第1サイプ11Bとは、主溝3及び両側の傾斜溝4A、4Bを介して一方のトレッド端Teから他方のトレッド端Teまでのびている。このような第1サイプ11は、タイヤ軸方向の内外で、路面とのたわみを発生させるので、さらに、接地性が向上する。本実施形態の一方側の第1サイプ11Aと、他方側の第1サイプ11Bとは、タイヤ周方向に位置ずれしている。
第1部分18の幅W3が過度に大きい場合、トレッド端Te近傍の陸部の剛性が低下し、操縦安定性能が悪化するおそれがある。このため、第1部分18の幅W3は、好ましくはトレッド接地幅TWの2%以上、より好ましくはトレッド接地幅TWの2.5%以上であり、かつ好ましくはトレッド接地幅TWの5%未満であり、より好ましくはトレッド接地幅TWの4.0%未満である。同様の観点より、第1部分18のタイヤ軸方向の長さL4は、好ましくは、第1ショルダー部17の長さL3よりも小であり、より好ましくは、トレッド接地幅TWの3%〜8%である。また、第1部分18の深さは、好ましくは、主溝3の溝深さの65%〜100%である。第2部分19の幅W4は、好ましくは、第1部分18の幅W3の25%〜90%である。
第2サイプ12は、第2ショルダー部20と、第2ショルダー部20よりもタイヤ軸方向内側に配される第2センター部21とを含んでいる。第2ショルダー部20は、タイヤ周方向で隣り合う傾斜溝4、4の直線部6と湾曲部7とを継いでいる。第2センター部21は、主溝3と直線部6とを継ぎかつ直線部6を介して第2ショルダー部20と滑らかに接続されている。前記「滑らかに接続」とは、第2ショルダー部20の幅中心線20cをタイヤ軸方向内外に延長させた仮想中心線20eが、第2センター部21内に設けられる態様をいう。
第2サイプ12は、等幅で形成されている。これは、第2ショルダー部20が、サイプ5よりも幅の大きい湾曲部7に接続されている。このため、第2サイプ12は、陸部のトレッド端Te側の過度の剛性低下を抑制するため、第1サイプ11のように幅の広い第1部分18を設ける必要がない。
第2ショルダー部20のタイヤ軸方向の長さL5は、第2センター部21のタイヤ軸方向の長さL6よりも大である。これにより、タイヤ軸方向外側に配されたサイプの長さが、タイヤ軸方向内側に配されたサイプの長さよりも大きくなるので、トレッド部2のタイヤ軸方向外側部分のたわみを大きく発生することができる。第2センター部21のタイヤ軸方向の長さL5は、好ましくは、第2ショルダー部20のタイヤ軸方向の長さL4の85%〜97%である。
第2サイプ12は、タイヤ赤道Cの一方側の第2サイプ12Aとタイヤ赤道Cの他方側の第2サイプ12Bと有している。本実施形態では、一方側の第2サイプ12Aと、他方側の第1サイプ11Bとは、タイヤ赤道Cでタイヤ周方向に同じ位置で設けられている。また、他方側の第2サイプ12Bと、一方側の第1サイプ11Aとは、タイヤ赤道Cでタイヤ周方向に同じ位置で設けられている。これにより、サイプ5近傍の陸部のタイヤ軸方向剛性が、タイヤ周方向に亘って均等化される。
特に限定されるものではないが、第2サイプ12の幅W5は、好ましくは、トレッド接地幅TWの1%以上であり、トレッド接地幅TWの5%未満、より好ましくは、トレッド接地幅TWの4.0%未満である。第2サイプ12の深さ(図示省略)は、好ましくは、主溝3の溝深さの50%〜100%である。
このような主溝3、傾斜溝4、及び、サイプ5によって、トレッド部2は、センターブロック状部23、センターブロック状部23よりもタイヤ軸方向外側に配されたミドルブロック状部24、及び、ミドルブロック状部24よりもタイヤ軸方向外側に配されたショルダーブロック状部25に区分されている。
センターブロック状部23は、傾斜溝4の直線部6と、主溝3と、直線部6に連通する第1センター部16と、前記直線部6の後着側の直線部6と連通する第1センター部16及び第1ミドル部15とで区分されている。本実施形態のセンターブロック状部23は、回転方向Nの後着側に向かってタイヤ軸方向の幅Waが漸増する略台形状である。このようなセンターブロック状部23は、ブロック状部の踏み込み時や蹴り出し時の変形を伴うたわみが容易になるので、路面との接地性が向上する。
ミドルブロック状部24は、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝4、4と、第2ショルダー部20、第1ミドル部15とで区分されている。本実施形態のミドルブロック状部24は、回転方向Nの後着側に向かってタイヤ軸方向の幅Wbが漸増する略台形状である。このようなミドルブロック状部24は、上述のセンターブロック状部23と同じ作用効果を発揮し得る。
このように、直進走行時、大きな接地圧の作用するタイヤ軸方向内側に設けられるセンターブロック状部23及びミドルブロック状部24は、そのタイヤ軸方向の幅が回転方向Nの後着側に大きくされる。これにより、タイヤ軸方向内側の陸部において、効果的に路面との接地性を高めることができ、操縦安定性能が向上する。
ミドルブロック状部24のタイヤ軸方向の幅Wbは、好ましくは、トレッド接地幅TWの5%〜20%であり、より好ましくは、トレッド接地幅TWの8%〜15%である。ミドルブロック状部24の幅Wbが小さい場合、ミドルブロック状部24のタイヤ軸方向剛性が小さくなり、横グリップが小さくなるおそれがある。ミドルブロック状部24の幅Wbが大きい場合、傾斜溝4の溝幅が小さくなり、ウェット性能が悪化するおそれがある。
ショルダーブロック状部25は、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝4、4と、トレッド端Teと、第2ショルダー部20とで区分されている。本実施形態のショルダーブロック状部25は、タイヤ周方向の長さLcがタイヤ軸方向外側に向かって漸増している。このようなショルダーブロック状部25は、タイヤ周方向剛性がトレッド端Te側に向かって大きくなるので、接地圧による湾曲部7の変形を抑制して、その溝幅を大きく維持する。このため、優れたウェット性能が発揮される。
また、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2には、主溝3及び傾斜溝4を除いて溝が設けられていない。このため、トレッド部2の大きな剛性低下が抑制される。また、傾斜溝4、4間を連通しかつタイヤ軸方向に沿ってのびるサイプ5が設けられることにより、トレッド部2のタイヤ軸方向の剛性を高く維持しつつ、主溝3、傾斜溝4、及び、サイプ5で囲まれる陸部にたわみを発生させることができる。これにより、陸部と路面との接地性が高められ、操縦安定性能が向上する。なお、本明細書において、溝とは、溝幅がトレッド接地幅TWの4.0%以上の切れ込みであり、サイプとは、幅がトレッド接地幅TWの4.0%未満の切れ込みである。
トレッド部2は、一対のショルダー領域Sh、Sh、ショルダー領域Shのタイヤ軸方向内側に配される一対のミドル領域Mi、Mi、及び、ミドル領域Mi、Mi間に配されるセンター領域Ceに区分される。ショルダー領域Shは、各トレッド端Teからタイヤ軸方向内側にトレッド接地幅TWの1/6の領域である。ミドル領域Miは、各ショルダー領域のタイヤ軸方向の内端からタイヤ軸方向内側にトレッド接地幅TWの1/6の領域である。
このようなショルダー領域Sh、ミドル領域Mi、センター領域Ceは、ショルダー領域Shのランド比がミドル領域Miのランド比よりも大であり、かつ、ミドル領域Miのランド比がセンター領域Ceのランド比よりも大であるのが望ましい。即ち、旋回走行時、タイヤ軸方向外側の陸部には、タイヤ軸方向内側の陸部よりも大きな横力が作用する。このため、各領域のランド比を上述の通り、改善することにより、操縦安定性能が向上する。
ウェット路面での旋回走行及び直進走行の安定性能をバランス良く向上させるため、ショルダー領域Shのランド比は、好ましくは、50%〜90%である。ミドル領域Miのランド比は、好ましくは、45%〜80%である。センター領域Ceのランド比は、好ましくは、30%〜70%である。各領域のランド比は、各領域の踏面の全表面積Mbと、各領域に設けられた全ての溝やサイプを埋めて得られる仮想踏面の仮想表面積Maとの比(Mb/Ma)である。
図3は、第2実施形態のトレッド部2の展開図である。なお、図1に示される構成と同じ構成については、その説明が省略される。第2実施形態では、タイヤ赤道Cの一方側の傾斜溝4Aと、タイヤ赤道Cの他方側の傾斜溝4Bとがタイヤ周方向に位置ずれしていない。このような傾斜溝4は、タイヤ赤道Cを挟む両側のトレッド部2のタイヤ軸方向剛性をタイヤ周方向に亘って均等にするので、とりわけ、ウェット路面での直進安定性能が向上する。
第2実施形態では、第1サイプ11の第1ミドル部15と第1ショルダー部17とがタイヤ周方向に位置ずれしている。これにより、陸部のタイヤ周方向に亘るタイヤ軸方向剛性段差が、均一に近づくので、耐摩耗性能が向上する。なお、「第1サイプ11の第1ミドル部15と第1ショルダー部17とがタイヤ周方向に位置ずれしている」とは、第1ミドル部15の仮想中心線15e(図1に示す)が、第1ショルダー部17内に設けられない態様をいう。
第2実施形態では、第2サイプ12の第2ショルダー部20と第2センター部21とがタイヤ周方向に位置ずれしている。これにより、上述の作用が効果的に発揮される。
図4は、第3実施形態のトレッド部2の展開図である。なお、図1に示される構成と同じ構成については、その説明が省略される。第3実施形態では、タイヤ赤道Cの一方側の傾斜溝4Aと、タイヤ赤道Cの他方側の傾斜溝4Bとがタイヤ周方向に位置ずれすることなく、タイヤ赤道C上で連通している。即ち、両方の傾斜溝4A及び4Bは、一方のトレッド端Teと他方のトレッド端Teとを継ぐ1本の溝を形成している。このような傾斜溝4は、タイヤ赤道C上の水膜もトレッド端Te側に排出する。
第3実施形態のトレッド部2では、タイヤ赤道C上をのびる主溝3が設けられていない。このため、直進走行時、大きな接地圧の作用するタイヤ赤道C上の陸部の剛性を大きく確保するので、とりわけ、ウェット路面での直進安定性能が向上する。
第3実施形態のトレッド部2では、第1サイプ11は、回転方向Nの先着側の第1先着部11Sと、第1先着部11Sよりも後着側の第1後着部11Tとを含んでいる。このようなトレッド部2は、陸部のたわみをさらに発生する。
第1先着部11Sは、傾斜溝4の直線部6、6同士を継ぐ先ミドル部30Aと、先ミドル部30Aよりもタイヤ軸方向外側に配される先ショルダー部30Bとから形成されている。先ミドル部30Aと先ショルダー部30Bとは、傾斜溝4を介して滑らかに接続されている。
第1後着部11Tは、傾斜溝4の直線部6、6同士を継ぐ後ミドル部31Aと、後ミドル部31Aよりもタイヤ軸方向内側に配される後センター部31Bとから形成されている。後センター部31Bは、タイヤ赤道Cの両側の傾斜溝4の直線部6、6間を継ぎ、両側の後ミドル部31Aと直線部6を介して、滑らかに接続されている。このような後センター部31Bは、大きな接地圧の作用するタイヤ赤道C上の陸部のたわみを大きくするので、路面との接地性を高める。
図5は、第4実施形態のトレッド部2の展開図である。なお、図1に示される構成と同じ構成については、その説明が省略される。第4実施形態では、第1サイプ11の第1センター部16と第2サイプ12の第2センター部21との間に、主溝3と傾斜溝4とを継ぐ第3センターサイプ35が設けられている。このような第3センターサイプ35は、さらに、陸部にたわみを発生させるので、操縦安定性能が向上する。
第4実施形態のトレッド部2では、タイヤ赤道Cの各側それぞれの第1サイプ11、第2サイプ12、及び、第3センターサイプ35がタイヤ周方向に位置ずれしている。これにより、トレッド部2のタイヤ軸方向剛性が、タイヤ周方向に亘って均等に近づく。
図6は、第5実施形態のトレッド部2の展開図である。なお、図1に示される構成と同じ構成については、その説明が省略される。この態様では、第1サイプ11は、第1ミドル部15と、第1センター部16とのみで構成されている。また、第2サイプ12は、第2ショルダー部20のみで構成されている。このようなトレッド部2は、タイヤ軸方向内側の陸部の剛性が高く維持されるので、とりわけ、ウェット路面での直進安定性能が向上する。
第5実施形態のトレッド部2では、トレッド端Teからタイヤ軸方向内側へ回転方向Nの先着側へ円弧状にのびかつ他の溝やサイプに連通することなく終端する複数本の円弧溝37が設けられている。このような円弧溝37は、ウェット性能を高める。
図7は、第6実施形態のトレッド部2の展開図である。なお、図1に示される構成と同じ構成については、その説明が省略される。第6実施形態では、第2サイプ12は、回転方向Nの先着側に設けられる第2先サイプ39と、第2先サイプ39よりも後着側に設けられる第2後サイプ41とを含んでいる。第2先サイプ39は、湾曲部7と直線部6とを継ぐ第2先ショルダー部39Aと、第2先ショルダー部39Aよりもタイヤ軸方向内側に設けられる第2先センター部39Bとで構成されている。第2後サイプ41は、湾曲部7と直線部6とを継ぐ第2後ショルダー部41Aと、第2後ショルダー部41Aよりもタイヤ軸方向内側に設けられる第2後センター部41Bとで構成されている。このような第6実施形態においても、路面とのたわみを多く発生することができるので、より操縦安定性能が向上する。
第6実施形態では、第1サイプ11のタイヤ軸方向外側に、タイヤ軸方向と平行にのびる溝幅の大きい副溝が設けられている。このような副溝は、ウェット性能を向上する。
以上、本発明の実施形態について、詳述したが、本発明は例示の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
図1に示される基本パターンを有する四輪レーシングカート用タイヤが、表1の仕様に基づき試作され、ウェットグリップ性能、操縦安定性能、及び、耐摩耗性能についてテストされた。各試供タイヤの主な共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
トレッド接地幅TW:85mm(前輪)、105mm(後輪)
主溝・傾斜溝の溝深さ:5.0mm
第2部分の幅W4及び第2サイプの幅W5:2%(トレッド接地幅TWとの比)
湾曲部のトレッド端Te上の角度θ2:70度
<ウェットグリップ性能>
各試供タイヤが、下記の条件で、排気量100ccの四輪レーシングカートの全輪に装着され、テストドライバーが、このレーシングカートを水深5mmのウェットアスファルト路面のテストコースを走行させ、このときのウェットグリップ力に関する走行特性がテストドライバーの官能により評価された。結果は、実施例1のタイヤを5、比較例3のタイヤを1とする評点で表示している。数値が大きいほど良好である。
<前輪>
サイズ:10×4.50−5
リム:4.5
内圧:100kPa
<後輪>
サイズ:11×6.50−5
リム:6.5
内圧:100kPa
<走行タイム(操縦安定性能)>
上記レーシングカートを、テストドライバーが、1周が734mのドライアスファルト路面のテストコースを7周走行させた。結果は、走行タイムを下記の評価方法により点数化した5点法で表示している。数値が大きいほど良好である。
1:最速タイム+2.5秒以上
2:最速タイム+1.5秒以上、2.5秒未満
3:最速タイム+0.5秒以上、1.5秒未満
4:最速タイム+0.1秒以上、0.5秒未満
5:最速タイム+0.1秒未満
<耐摩耗性能>
上述のタイムトライアル終了後、テストドライバーが、トレッド部の表面のささくれ状の摩耗(アブレージョン摩耗)について観察した。結果は、摩耗状態を下記の評価方法により点数化した5点法で表示している。数値が大きいほど良好である。
1:重大なアブレージョン摩耗が発生した。
2:中度なアブレージョン摩耗が発生した。
3:軽度なアブレージョン摩耗が発生した。
4:アブレージョン摩耗が発生する兆候が見られた。
5:アブレージョン摩耗が全く発生していなかった。
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006417226
Figure 0006417226
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べてウェット性能、及び、操縦安定性能がバランス良く向上していることが理解できる。また、タイヤサイズを変化させて同じテストを行ったが、このテスト結果と同じ傾向が示された。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
4 傾斜溝
5 サイプ
6 直線部
7 湾曲部
11 第1サイプ
12 第2サイプ
N 回転方向
Te トレッド端

Claims (10)

  1. 回転方向が指定されたトレッド部を有する空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部には、タイヤ赤道の各側それぞれに、タイヤ赤道又はその近傍から前記回転方向の後着側に向ってトレッド端にのびる複数本の傾斜溝と、前記傾斜溝に連通してタイヤ軸方向に沿ってのびるサイプとが設けられており、
    前記各傾斜溝は、タイヤ周方向に対して10〜30°の角度を有する直線部と、この直線部に連なりタイヤ周方向に対する角度を漸増させながらトレッド端にのびる湾曲部とを含み、
    前記サイプは、
    タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝の前記直線部同士を連通させる第1サイプと、
    タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝の前記直線部と前記湾曲部とを連通させる第2サイプとを含み、
    前記第2サイプは、前記第1サイプに比して、タイヤ軸方向の長さが大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド部には、タイヤ赤道上をタイヤ周方向に連続してのびるセンター主溝が設けられており、
    前記各傾斜溝は、前記センター主溝から離れた位置にタイヤ軸方向の内端を有している請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち後着側の傾斜溝を貫通して前記センター主溝までのびている請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち後着側の傾斜溝を貫通してタイヤ赤道近傍までのびている請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1サイプは、タイヤ周方向で隣り合う前記傾斜溝のうち先着側の傾斜溝を貫通してトレッド端までのびている請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1サイプは、連続して又は他の溝を介して、一方のトレッド端から他方のトレッド端までタイヤ軸方向にのびている請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第2サイプは、連続して又は他の溝を介して、一方のトレッド端から他方のトレッド端までタイヤ軸方向にのびている請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. タイヤ赤道の一方側の前記傾斜溝と、タイヤ赤道の他方側の傾斜溝とは、タイヤ赤道上で連通している請求項1記載の空気入りタイヤ。
  9. タイヤ赤道の一方側の前記傾斜溝と、タイヤ赤道の他方側の傾斜溝とは、タイヤ周方向に位置ずれしている請求項1乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記第1サイプは、トレッド端からタイヤ軸方向内側にのびる第1部分と、前記第1部分よりもタイヤ軸方向内側に配されかつ前記第1部分よりも幅の小さい第2部分を含む請求項1乃至9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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