JP5504471B2 - ワイヤソーの異物除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工物をウエハ状に切断するワイヤソーにおいて、加工中に発生する異物を除去するワイヤソーの異物除去装置に関する。更に詳しくは、ワイヤソーにおいて加工中に溝ローラーやワイヤ列のワイヤに加工物の破片等の異物を巻き込まないようにするワイヤソーの異物除去装置に関する。
従来より、電着等によりダイヤモンド等が固定された固定砥粒ワイヤを複数の溝ローラーに巻き回し、そのワイヤを一方向または往復走行させ前記溝ローラー間のワイヤ列に太陽電池用シリコン等の高脆性材料からなる加工物を押し当ててウエハ状に切断する固定砥粒方式のワイヤソーが知られている。
また、ワイヤに遊離砥粒をかけながら、上記と同様にワイヤを走行させて加工物をウエハ状に切断するワイヤソーも知られている。
図7は、従来のワイヤソーの一例を示す正面図であり、互いに回転軸が平行となるように左右に配置され表面に複数の溝(図示しない)が回転方向に沿って設けられた1対の溝ローラー31に、1本のワイヤ32を溝ローラー31の溝に嵌め込んで両溝ローラ31,31に順次巻き回していくことで、2つの溝ローラー31,31間でワイヤ32の複数列が上下で張設され、溝ローラー31の回動運動に応じて両溝ローラー31,31間でワイヤ32が進退動するようになっている。
この上下に張設されたワイヤ32間には、上面部が開放した受け部材33が配置され、受け部材33の左右側及び中央上部には、ワイヤ32に、遊離砥粒を含む液や冷却液等の加工液を吹き付ける加工液ノズル37が配置され、また、上側のワイヤ32の上方から受け部材33に向かって昇降動自在となった加工台34が2つ設けられている。
2つの加工台34の下面にはそれぞれダミー部材35を介して加工物36が接合されており、加工台34の下降により加工物36が上側のワイヤ32に当接し、ワイヤ32の走行運動により下方から順次切断され、加工台34が引き続き下降することで加工物がワイヤ32により切断されてゆき、加工物36の切断が完了すると、加工物36は図7の状態のように受け部材33内に収納されることになる。
これらのワイヤソーは、加工物36をワイヤ列のワイヤ32に押し当てながら切断することになるが、切断中の加工物36は高脆性なため、わずかな衝撃等で割れや欠けが発生し、また加工物36が矩形状の場合は角部で割れや欠けが生じやすく、これらの割れや欠けからなる異物38がワイヤ列のワイヤ32に乗って溝ローラー31に運ばれたり、あるいは直接異物38が溝ローラー31に乗る場合がある。
このように溝ローラー31に乗った異物38は、溝ローラー31の溝を目詰まりさせ、その結果、ワイヤ列のワイヤ32が脱線して隣接したワイヤ32と重なり、ワイヤ32が断線する問題があった。そのようにワイヤ列の内部でワイヤ32が断線した場合、加工物36は完全に破壊され、加工物全体が使用できない状態になる問題がある。
そこで、このワイヤ列のワイヤ32の異物38を取り除くために、溝ローラー31と加工物36との間に位置するワイヤ列に端縁が摺接する仕切板39を配設し、その仕切板39とともに加工物36を切断することで、ワイヤ列に乗った異物38を仕切板39でしごき取るワイヤソーにおける溝ローラーへの異物巻込防止装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平07−136922号公報(特許請求の範囲、図1)
しかしながら、前記特許文献1の装置は、ワイヤ列に乗った異物を仕切板でしごき取るとしても、加工物とともに仕切板も切断されるために仕切板から新たに破片が発生し、この破片が溝ローラーに巻き込む問題や、仕切板の切断によって発生する切屑がワイヤを目詰まりさせて加工能力が低下する問題があった。
特に、最近の基板の薄型化の要請により加工物も薄く切断する必要があり、ワイヤにより切断される仕切板のピッチも小さくなるため、仕切板が破損して破片が発生し易いという問題があった。
また、切断された仕切板は、別の加工物を切断する際に、ワイヤ列と切断された溝が一致しなければならないが、実際に一度切断されている仕切板の切断部とワイヤを一致させるのは困難であり、新たなワイヤ列に摺接するように毎回調整しながら設置しなければならず(調整が不十分な場合、ワイヤの断線に繋がる)、調整に時間を要する問題や、毎回新しい仕切板を準備する必要がありコストが高くつく問題があった。
また、特許文献1の装置は、仕切板がワイヤと摺接するため、遊離砥粒方式のワイヤソーでは砥粒がワイヤから掻き取られ、加工物の加工能力が低下したり、ワイヤへの負荷が高まりワイヤが断線する問題があった。また、固定砥粒方式のワイヤソーでも、加工液が仕切板によって掻き取られ切断部への供給が不十分となってワイヤが断線したりする問題もあった。
更に、最近の太陽電池の需要増大による効率化のために、複数の加工物を一度に切断する場合があり、加工物間の隙間で発生した破片がワイヤとともに横移動し、隣の加工物にその破片が当たって複数の加工物が損傷を受ける場合があった。しかし、上記特許文献1の装置は加工物を1列のみ切断することが前提になっており、複数の加工物を一度に切断する場合、このような加工物間に発生した異物の横移動を防止できない問題があった。
特に、ワイヤ列内に完全に加工物が納まるように設置した場合、加工物の前後方向の両側端面は、ワイヤによる切断面と端面が一致しているとは限らないので、切断途中に端面と平行に切断されなかった端材が外れ、そのままワイヤの移動とともに横方向に移動し、複数列の加工物を切断する場合の他の列の加工物にぶつかって破損を起こしたり、溝ローラーに巻き込む場合があった。
そこで、本発明は、上記のように毎回調整や交換を必要とせず、ワイヤや溝ローラーに異物を巻き込まないようにする異物除去装置を提供することを目的とする。また、複数の加工物間の異物が隣の加工物に損傷を与えないようにするとともにワイヤソーの加工能力を低下させないようなワイヤソーの異物除去装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、複数の溝ローラー間にて張設されたワイヤ列に対して上方から加工物を下降させながらワイヤ列の切断部に押し付けて切断するワイヤソーの異物除去装置であって、前記ワイヤ列の下方に切断後の加工物が収納される受け部材を設け、前記溝ローラーと受け部材の側板との間に溝ローラーから受け部材に向けて下向き傾斜した異物受け板を設け、前記異物受け板の表面に突出するとともに千鳥状に配置された小障壁を、異物受け板の傾斜面全体に亘って複数設け、ワイヤに対して上方から異物受け板及び/又は受け部材に向かって加工液を吹き付けるようにした構成を採用したワイヤソーの異物除去装置である。
請求項の発明は、上記請求項1のワイヤソーの異物除去装置において、加工液ノズルを前記ワイヤ列を介して異物受け板と対向する上部位置に設けるとともに、前記加工液ノズルの下方に加工液を前記受け部材側に向けて流出するようにした傾斜板をワイヤ列と接触しない程度に近接した位置に設けた構成を採用したものである。
請求項の発明は、上記請求項1又は2のワイヤソーの異物除去装置において、複数列の加工物を切断する際に、前記受け部材の加工物間に位置する仕切板を設けた構成を採用したものである。
以上のように、この発明のワイヤソーの異物除去装置によれば、上記のような異物受け板を設けたので、下向きに傾斜した異物受け板に沿って加工液ノズルから噴出された加工液が流れ、異物が受け部材の内部に排出されるので、切断に伴ってワイヤに付着している異物が落下して、下側のワイヤ列に乗ったり、横方向に移動して溝ローラーに巻き込んだりすることがない。
また、この異物受け板は切断作業時のワイヤにより切断されることがないので、切断作業毎に取り替える手間やコストがかからないという利点がある。
また、異物受け板に上記のような小障壁が設けられているので、ワイヤが隣接した溝ローラー方向に走行するとき、異物が異物受け板上を駆け上がろうとしても小障壁が抵抗となって異物が溝ローラーの方向に行くことがない。
また、加工液ノズルに設けた傾斜板によって噴射液がワイヤに対して受け部材側に向かって吹き付けられるので、溝ローラーに向けて走行するワイヤに付着した切り屑(異物)が受け部材側に落とされ、溝ローラーに異物が行くことがない。
更に、前記受け部材には、複数列の加工物を切断する際の加工物間に位置する仕切板を設けたので、加工物間の隙間で発生した破片や、特に加工物の長さ方向端部の端部で切断途中に外れやすい端材がワイヤとともに横移動することが仕切板により阻まれ、隣の加工物にその破片が当たって複数の加工物が損傷を受けることがない。
本発明の異物除去装置を適用したワイヤソーの正面図である。 本発明の異物除去装置を適用したワイヤソーの側面図である。 本発明の異物除去装置を適用したワイヤソーの斜視図である。 本発明の異物除去装置の拡大正面図である。 異物受け板の一部拡大平面図である。 (a)〜(j)は本発明の異物除去装置を適用したワイヤソーの各例を示す正面図である。 従来のワイヤソーの正面図である。
以下、この発明の実施形態を、添付図面の図1乃至図6に基づいて説明する。
図1乃至図3は、この発明の異物除去装置を用いたワイヤソーの一例を示すものであり、主要部分は図7で示した従来のワイヤソーと同様、互いに回転軸が平行となるように左右に配置され表面に複数の溝(図示しない)が回転方向に沿って設けられた1対の溝ローラー1,1に、1本のワイヤ2を溝ローラー1の溝に嵌め込んで両溝ローラー1,1に順次巻き回していくことで、2つの溝ローラー1,1間でワイヤ2の複数列が上下で張設され、溝ローラー1の回動運動に応じて両溝ローラー1,1間でワイヤ2が進退動するようになっている。
上下に張設されたワイヤ2間に、上面部が開放した受け部材3が配置され、上側のワイヤ2の上方から受け部材3に向かって昇降動自在となった加工台4が2つ並んで設けられ、これら2つの加工台4の下面にはそれぞれダミー部材5を介して加工物6が接合されており、加工台4の下降により加工物6がワイヤにより切断されてゆき、切断終了後に受け部材3内に収納されることになる点も従来例と同様である。
図2の側面図で示すように、前壁8及び後壁9が下面で繋がって一体となったワイヤソー支持プレート7の前壁8と後壁9に溝ローラー1の回動軸の両端(図示しない)を適宜手段にて回動および制御自在に取り付けることで両溝ローラー1が固定され、また、受け部材3も、前壁8と後壁9の間にて固定されるようになっている。
受け部材3の位置決め固定方法は、図3で示す受け部材3の後方に突出して設けられた取付片10に後端から前後方向へ長孔状に切り欠いた切欠溝11を2カ所入れておき、この取付片10をワイヤソー支持プレート7の後壁9に設けられピン13を上面に有する固定片12の上に載置し、ピン13を取付片10の切欠溝11を通じて固定片12上に押しつけすることで受け部材3を若干の前後動を自由にして受けておき、受け部材3の前方に突出して設けられた2つの取付片14に貫通孔15を設けておき、この取付片14をワイヤソー支持プレート7の前壁8に設けられネジ穴(図示しない)を上面に有する固定片16の上に載置し、ネジ17を貫通孔15を通じて固定片16上のネジ穴に固定することで正確な位置決め固定を行う。
また、ワイヤソー支持プレート7の後壁9の上端部から前方に向けて一体に設けられた上壁18の下面側には、加工台テーブル19が固定され、この加工台テーブル19は2つの加工台4,4を適宜手段にて昇降動自在に保持するようになっている。
各加工台4の下面にダミー部材5を介して接合された加工物6は、加工台テーブル19の作用により加工台4が下降することで、加工物6が上側のワイヤ2に当接し、ワイヤ2の走行運動により下方から順次切断され、加工台4が引き続き下降することで加工物6がワイヤ2により切断されてゆき、切断部がダミー部材5にまで達すると加工物6の切断が完了し、切断後の加工物6は図1の状態のように受け部材3内に収納されることになる。
受け部材3は、図3で示すように、上面が開放した矩形状で、前方には加工液28を流し落とすため金網20が設けられており、左右側面部上部は全幅に亘って一定幅で切り取った切欠部21となっており、この両切欠部21を塞ぐように異物受け板22が設けられ、この異物受け板22は、受け部材3の側面の切欠部21上端に取り付けるための垂直部分と、垂直部分に曲面で連なって受け部材3の外側に突出するように外側が上向きの傾斜状となった部分とからなる。
異物受け板22は上記のように受け部材3に取り付けられることにより溝ローラー1側から受け部材3側に向けて約5°で下向き傾斜した状態となり、その表面には、約1.5mm程度凸状に突出する複数の小障壁23が全面にわたって設けられており、図示の例では各小障壁23は長さ方向がワイヤ2の進行方法に直行する方向に沿って直線状に連なった列が3列配置され、各列では長さ方向での隣と若干の隙間を空けて配置されており、隣合う列同士ではこの隙間部分が一致しないように千鳥配置となっている。
また、受け部材3の内部中央には、下端からほぼ上面部にまで達する仕切板24が設けられ、図1で示す切断後の各加工物6は受け部材3の中で仕切板24により隔離された状態で収納されるようになっている。
受け部材3の左右の異物受け板22、及び仕切板24の上側には、ワイヤ列全幅に亘って、遊離砥粒を含む液や固定砥粒方式の場合は冷却液等からなる加工液を吹き付けるための加工液ノズル25,26が設けられており、加工物6を切断中のワイヤ2に加工液を吹き付け供給している。
左右の異物受け板22の上面の加工液ノズル25は、図4の拡大正面図で示すように、異物受け板22の上面付近に設けられ、加工液ノズル25下面に異物受け板22と略平行となるような傾斜板27を有しており、この傾斜板27の傾斜下端は、異物受け板22の中央付近上に位置し、異物受け板22上に乗った異物29を受け部材3内に流すようになっている。
また、この傾斜板27は加工を行わない状態でのワイヤの張設された二点鎖線で示すワイヤ2´の走行路の位置に干渉しないように約2mm程度の隙間を空けて設けられており、加工液ノズル25から出た加工液28が、この傾斜板27から下方の異物受け板22上に、傾斜に沿って受け部材3の内側に向かって吹き付けられるようになっている。
なお、加工液ノズル25を設ける位置は本実施形態に限定されず、受け部材3方向に加工液28を噴出できるような位置に設けることができ、傾斜板27の傾斜下端位置も異物受け板22の傾斜上端位置から受け部材3上に至る範囲の位置に好ましく設けることができる。すなわち、加工液28は、受け部材3に向けて異物29を流し込む方向に供給すれば良く、必ずしも異物受け板22上に供給する必要はない(異物受け板22は受け部材3側に下向き傾斜しており、異物受け板22上に垂れた加工液28は自然に受け部材3側に流れるからである)。
ワイヤ2を進退あるいは一方に走行させながら加工台4の下降による加工(切断)の際は、加工物6の降下する圧力がワイヤ2にかかり、ワイヤ2の走行路は加工物の下側に下降するが、そのワイヤ2の下降量は適宜なセンサーにより監視され、それに応じて加工台4の下降速度や圧力を調整することで、ワイヤ2は図4の下側の実線の位置まで下降した状態で加工が行われることとなり、このワイヤ2の走行路と溝ローラー1の部分との高さの違いが生じ、溝ローラー1と加工物6の間ではワイヤ2の走行路は溝ローラー1側を上にして傾斜している。
この際、ワイヤ2の走行路の傾斜部分の傾斜角度と位置に合わせて異物受け板22を設けておけば、切断加工時のワイヤ2の走行路が異物受け板22の上面に平行に近接するようになる。
この状態で加工物6の切断の際、まず、ワイヤ2が図4で溝ローラー1側から加工物側(受け部材3側)へと供給されて右向きに走行している場合、加工液ノズル25から各ワイヤ2に対し受け部材3の内側に向けて加工液28が供給されており、加工液28はワイヤ2に付着すると共に、異物受け板22の上面に沿って傾斜下方の受け部材3側に流れてゆき、更に加工液28は傾斜面27によりワイヤ2の走行方向と同じく受け部材3側に向かって吹き付けられているために、異物受け板22の上面に近接しているワイヤ2に十分な加工液28を供給することになる。
なお、更に右側にある加工物6に対しては、図1で示す中央の加工液ノズル26が加工液28を補充供給する。
次に、ワイヤ2が図4で加工物側(受け部材3側)から溝ローラー1側へと左向きに走行している場合、溝ローラー1に向かって走行するワイヤ2には切断時に付着した加工物6の切り屑である異物29が付着しているが、加工液ノズル25からの加工液28の噴射により異物29は異物受け板22の上面に落とされる。
また、落とされた異物29は、異物受け板22の傾斜に沿う重力の作用により傾斜面下方となる受け部材3側に落ちると共に、小障壁23の存在により異物29の傾斜面での駆け上がりが阻止される。
この際、各小障壁23は、複数列設けられ(図示は3列)各列の小障壁23の隙間がワイヤの走行方向に沿って一致しないよう千鳥状に配置されているため、異物受け板22上に落ちた異物29が、ワイヤ2の走行に溝ローラー1側へ向かった走行に伴う勢いによって、小障壁23の隙間を通って異物受け板22の傾斜面を一気に駆け上がるようなことが阻止される。
更に、加工液28は傾斜面27により受け部材3側に向かって吹き付けられているために、異物受け板22の上面を図5の矢印で示すように、小障壁23の隙間を縫って異物受け板22の傾斜面の下側に異物29を取り込んで共に流れ落ち、異物受け板22の垂直面を通じて受け部材3の内側に落ちるので、異物29は溝ローラー1には達せず、異物29が溝ローラー1の溝に嵌り込んで不具合を生じることが無くなる。
また、図1で示すように、加工物6を複数列同時に切断する場合であっても、受け部材3には加工物6を列ごとに区切る仕切板24が設けてあるので、切断された加工物6の破片がワイヤ2の動きに沿って横移動してしまい、隣の列の加工物6とぶつかってしまう事故を防ぐことができる。
特に受け部材3を用いて切断する場合、加工物6の前後方向の両側端面は、ワイヤ2による切断面と端面が一致しているとは限らないので、切断途中に端部の端材が外れてしまい、そのままワイヤ2の移動とともに横方向に移動し、受け部材3内で横の加工物6にぶつかったりすることがあるが、仕切板24の存在により、そのような事故を防ぐことができるようになる。
図6は、この発明の異物除去装置を適用したワイヤソーの各例を示すものであり、(a)(b)(c)は、2軸の溝ローラー1に巻き回したワイヤ2の上側のワイヤ列を用いて加工物6を切断するもので、(a)は1列、(b)は2列、(c)は3列の加工物6を同時に切断加工し、(b)は図1乃至図3で示した実施形態と同様のものである。
図6(d)(e)(f)は3軸の溝ローラー1に巻き回したワイヤ2の上の2つの溝ローラー1間で加工物を切断するもので、(d)は1列、(e)は2列、(f)は3列の加工物6を同時に切断加工することができる。
図6(g)は4軸の溝ローラー1にワイヤ2を巻き回した特殊例を示すものであるが、上の組の溝ローラー1に巻き回したワイヤ2と下の組の溝ローラー1に巻き回したワイヤ2の配置と加工方法は図6(a)と同じものである。
図6(h)(i)(j)は4軸の溝ローラー1にワイヤ2を巻き回し、上組の溝ローラー1と下組の溝ローラー1間で同時に加工物を切断するもので、(h)は1列2組、(i)は2列2組、(j)は3列2組の加工物6を同時に切断加工することができる。
以上(a)乃至(j)のワイヤソーでは、加工物6の切断用ワイヤ2のワイヤ列を溝ローラー1の軸に直行するように張設して配置し、他のワイヤ列、例えば(a)乃至(g)では溝ローラー1の下側のワイヤ列、(h)(i)(j)では縦方向に走行するワイヤ列を斜めに張設することで、1本のワイヤ2を順次複数の溝ローラー1に巻き付けて加工部分で溝ローラー1の軸と直行する複数のワイヤ列を形成することができる。
また、図6(b)(c)(e)(f)(i)(j)のように加工物6が横方向に複数列設けられる場合は、夫々の加工物6の間に仕切板24を設けることができる。
この発明のワイヤソーの異物除去装置は、上記実施形態の通りであるが、この発明は実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の構成のワイヤソーの適用することができ、要するに、ワイヤに対して上方から加工物を押し当てて切断する方式のワイヤソーであれば適用することができる。
また、異物除去装置の構成も上記実施例に限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で適宜変更して実施できるものであり、異物受け板の大きさや傾斜面の角度、又は小障壁の形状や配置等は適宜変更して実施することができる。
1 溝ローラー
2 ワイヤ
3 受け部材
4 加工台
5 ダミー部材
6 加工物
7 ワイヤソー支持プレート
8 前壁
9 後壁
10 取付片
11 切欠溝
12 固定片
13 ピン
14 取付片
15 貫通孔
16 固定片
17 ネジ
18 上壁
19 加工台テーブル
20 金網
21 切欠部
22 異物受け板
23 小障壁
24 仕切板
25 加工液ノズル
26 加工液ノズル
27 傾斜板
28 加工液
29 異物

Claims (3)

  1. 複数の溝ローラー間にて張設されたワイヤ列に対して上方から加工物を下降させながらワイヤ列の切断部に押し付けて切断するワイヤソーの異物除去装置であって、前記ワイヤ列の下方に切断後の加工物が収納される受け部材を設け、前記溝ローラーと受け部材の側板との間に溝ローラーから受け部材に向けて下向き傾斜した異物受け板を設け、前記異物受け板の表面に突出するとともに千鳥状に配置された小障壁を、異物受け板の傾斜面全体に亘って複数設け、ワイヤに対して上方から異物受け板及び/又は受け部材に向かって加工液を吹き付けるようにしたことを特徴とするワイヤソーの異物除去装置。
  2. 加工液ノズルを前記ワイヤ列を介して異物受け板と対向する上部位置に設けるとともに、前記加工液ノズルの下方に加工液を前記受け部材側に向けて流出するようにした傾斜板をワイヤ列と接触しない程度に近接した位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤソーの異物除去装置。
  3. 複数列の加工物を切断する際に、前記受け部材の加工物間に位置する仕切板を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤソーの異物除去装置。
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