JP6614015B2 - ワイヤソー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤソー装置に関する。
従来からシリコン、ガラス、セラミックス等の脆性材料を切断するワイヤソーの加工液飛散防止のためのガイドローラカバーに関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。特許文献1に記載されたワイヤソーは、ワイヤを複数個のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ列を形成し、ワイヤを走行させるとともにワイヤ列に加工液を供給しながら被加工物を押し付けることにより多数のウェーハに切断する装置である。
このワイヤソーのガイドローラカバーは、被加工物の切断を行うためのワイヤソーの加工室に隣接した架線室において、ワイヤを巻き掛ける複数のガイドローラの近傍に設けられたカバーからなることを特徴としている。このカバーは、ワイヤとガイドローラから飛散する加工液や、ワイヤを洗浄した洗浄液を受け止めるとともに、加工室へ流すように構成されている(特許文献1、請求項1等を参照)。
特許文献1には、ワイヤソーの加工室に切断加工の状況を観測する観測窓が設けられ、観測窓には、ワイパや洗浄液を観察窓に向かって噴射するための噴射ノズルが設けられることが記載されている(段落0017、図2等を参照)。このワイパや噴射ノズルは、観測窓に加工液が付着して内部が見えなくなったときに動作する。
特開2000−167760号公報
特許文献1に記載されたワイヤソーは、ワイパや噴射ノズルを用いて観測窓に付着した加工液を除去している。しかし、加工液には切粉や砥粒が含まれているため、加工液の除去時に加工液に含まれる切粉や砥粒によって観測窓に傷が付き、加工室の内部を目視することが困難になるおそれがある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、加工室の内部を目視するための透明部に傷が付くのを防止することができるワイヤソー装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明のワイヤソー装置は、ワークを加工するための加工室と、該加工室を覆うカバーと、該カバーの少なくとも一部に設けられた透明部とを備えるワイヤソー装置であって、前記カバーの内表面上部に対向配置された洗浄ユニットを備え、前記洗浄ユニットは、前記透明部の横断方向に沿って延びる洗浄液流路と、該洗浄液流路に設けられた洗浄液流出口と、該洗浄液流出口の下方で上方に向けて開口し前記横断方向に沿って延びる洗浄液受溝と、該洗浄液受溝の開口縁に沿って延びかつ前記カバーへ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部と、を有することを特徴とする。
本発明のワイヤソー装置は、カバーの少なくとも一部に設けられた透明部を洗浄する洗浄液ユニットを備える点に特徴を有している。したがって、本発明のワイヤソー装置において、加工室の内部に設置される機器や、加工室に隣接する架線室の内部に設置される機器等は、公知の構成を採用することができる。
具体的には、本発明のワイヤソー装置は、加工室の内部に、たとえば、複数のワークローラと、該複数のワークローラに平行に架け渡されたワイヤと、ワークを支持して前記ワイヤへ向けて送るワーク送り部と、前記ワイヤへ砥粒を含む加工液を噴射する加工液ノズルとを備えることができる。また、本発明のワイヤソー装置は、加工室に隣接する架線室の内部に、たとえば、ワイヤを巻回する一対のワイヤリールと、該ワイヤリールを正逆回転させるモータと、前記ワイヤリールに巻回されたワイヤを前記加工室の複数のワークローラへ導く複数のローラとを備えることができる。
このような構成により、本発明のワイヤソー装置は、たとえば架線室内のモータによりワイヤリールを正逆回転させて、加工室の内部でワークローラに平行に架け渡されたワイヤを往復させる。そして、ワーク送り部によってウェーハなどのワークを支持してワイヤへ向けて送り、加工液ノズルによってワイヤへ加工液を噴射して、ワークを切断する。このとき、砥粒や切粉を含む加工液が加工室を覆うカバーへ向けて飛散する。
本発明のワイヤソー装置は、加工室を覆うカバーの少なくとも一部に透明部が設けられている。透明部は、加工室の内部でワークが切断される様子を外部から目視可能な位置において、不透明なカバーの一部に窓状に設けることができる。また、加工室を覆うカバーの全体を透明部としてもよい。より具体的には、加工室の一側にワークの加工に用いる機器を取り付けるための壁面を設け、当該壁面の方向を除く加工室の三方を覆うカバーを設け、そのカバー全体を透明部としてもよい。この場合、加工室に臨むカバーの内表面は、鉛直方向に概ね平行であることが好ましい。
本発明のワイヤソー装置は、前述のように、カバーの内表面上部に対向配置された洗浄ユニットを備えることを特徴としている。洗浄ユニットは、透明部の横断方向に沿って延びる洗浄液流路と、該洗浄液流路に設けられた洗浄液流出口とを有している。ここで、透明部の横断方向とは、たとえば、透明部の内表面に沿う方向であり、透明部の内表面を水平方向に横断する方向である。
洗浄液流出口は、洗浄液流路の鉛直方向における中心よりも下方側に設けることができ、洗浄液流路の底部または下端に設けてもよい。洗浄液流出口は、洗浄液流路を貫通する貫通孔であってもよく、洗浄液流路を貫通して透明部の横断方向に延びるスリットであってもよい。洗浄液流路は、透明部の横断方向に間隔をあけて複数の貫通孔またはスリットを有してもよく、透明部の横断方向に連続する単一のスリットを有してもよい。透明部の横断方向、すなわち洗浄液流路の延在方向において、洗浄液流出口からの洗浄液の供給量を均一化する観点から、洗浄液流路の断面積は、洗浄液流出口の総断面積と比較して十分に大きくなるように設定することが好ましい。
また、洗浄ユニットは、洗浄液流出口の下方で上方に向けて開口し、透明部の横断方向に沿って延びる洗浄液受溝を有している。洗浄液受溝は、洗浄液流出口の下方で上方を向く開口によって、洗浄液流出口から流出した洗浄液を受け、透明部の横断方向に沿って延びる樋状の部分によって洗浄液を一時的に貯留する。洗浄液受溝は、一時的に貯留した洗浄液を、透明部の横断方向に延びる一方の開口縁から溢れ出させる。
また、洗浄ユニットは、洗浄液受溝の開口縁に沿って延びかつカバーへ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部を有している。洗浄液案内部は、たとえば、洗浄液を溢れ出させる洗浄液受溝の一方の開口縁に設けられ、当該開口縁からカバーの内表面へ向けて下方に傾斜する傾斜面を有する庇状またはリップ状の部材である。洗浄液案内部のカバー側の先端部は、透明部の横断方向に沿って、カバーの内表面と均一な間隔を有して対向させることができる。洗浄液案内部の先端部とカバーの内表面との間の間隔は、たとえば、1mmから2mm程度に設定することができる。
以上の構成により、本発明のワイヤソー装置は、カバーの内表面上部に対向配置された洗浄ユニットによって、カバーの内表面の上部から下方へ向けて、カバーの内表面に沿って洗浄液を流す。より具体的には、透明部の上方で透明部の横断方向に沿って延びる洗浄液流路に洗浄液を流すと、洗浄液流路に設けられた洗浄液流出口から洗浄液が流出する。洗浄液流出口から流出した洗浄液は、洗浄液流出口の下方で上方に向けて開口する洗浄液受溝に流入し、透明部の横断方向に沿う洗浄液受溝に一時的に貯留される。
洗浄液受溝に流入する洗浄液の体積が洗浄液受溝の容量を超えると、洗浄液受溝に貯留された洗浄液は、透明部の横断方向に延びる洗浄液受溝の開口縁を超えて溢れ出す。浄液受溝の開口縁を超えて溢れ出した洗浄液は、洗浄液受溝の開口縁に沿って延びかつカバーへ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部によって案内されて、透明部の横断方向に亘ってカバーの内表面に接し、カバーの内表面上部からカバーの内表面に沿って下方へ流下する。これにより、透明部の内表面を含むカバーの内表面に沿って、上方から下方へ流れる幅の広いカーテン状の洗浄液の流れを形成することができる。
そのため、加工室内部でのワークの加工によって砥粒や切粉を含む加工液が加工室を覆うカバーへ向けて飛散しても、飛散した加工液が透明部の内表面を流れる洗浄液に触れ、洗浄液とともに流下する。したがって、本発明のワイヤソー装置によれば、砥粒や切粉を含む加工液が透明部の内表面に直接的に付着することがなく、透明部を通した加工室内部の視認性が低下するのを防止することができる。
また、透明部の内表面に砥粒や切粉が付着する前に、透明部の内表面を流れる洗浄液によって砥粒や切粉を洗い流すことができ、透明部の内表面に付着した砥粒や切粉をワイパや噴射ノズルによって除去する必要がない。したがって、本発明のワイヤソー装置によれば、透明部の内表面に付着した砥粒や切粉をワイパや噴射ノズルによって除去することによる透明部の傷付きを防止することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明によれば、加工室の内部を目視するための透明部に傷が付くのを防止することができるワイヤソー装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るワイヤソー装置の斜視図。 図1に示すワイヤソー装置のII-II線に沿う横断面図。 図1に示すワイヤソー装置の洗浄ユニットの拡大斜視図。 図3に示す洗浄ユニットのIV-IV線に沿う拡大縦断面図。 図3に示す洗浄ユニットのV-V線に沿う拡大縦断面図。
以下、図面を参照して本発明のワイヤソー装置の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るワイヤソー装置100の斜視図である。図2は、図1に示すワイヤソー装置100のII-II線に沿う横断面図である。図3は、図1に示すワイヤソー装置100の洗浄ユニット40の拡大斜視図である。
本実施形態のワイヤソー装置100は、たとえば、シリコン、ガラス、セラミックス等の脆性材料を切断するための装置であり、ワークを加工するための加工室10と、該加工室10を覆うカバー20と、加工室10の後方側に設けられた本体部30とを備えている。なお、図1および図3では、加工室10の内部の構成を示すために、カバー20の図示を省略し、カバー20の輪郭形状を二点鎖線の仮想線で表している。
本実施形態のワイヤソー装置100は、カバー20の内表面20a上部に対向配置された洗浄ユニット40を備えることを特徴としている。したがって、本実施形態のワイヤソー装置100において、加工室10の内部に設置される機器や、加工室10に隣接する本体部30の内部に設置される機器等は、公知の構成を採用することができるため、説明を適宜省略する。
加工室10は、前方と左右側方の三方がカバー20によって覆われ、後方が本体部30の壁面によって画定された空間である。ワイヤソー装置100は、加工室10の内部に、たとえば、複数のワークローラ11と、該複数のワークローラ11に平行に架け渡されたワイヤと、ワークWを支持してワイヤへ向けて送るワーク送り部12と、ワイヤへ砥粒を含む加工液を噴射する加工液ノズルとを備えることができる。加工室10の内部の各機器は、たとえば本体部30の壁面に取り付けられている。
本実施形態のワイヤソー装置100は、カバー20全体が透明部21とされ、カバー20を介して加工室10の内部を視認できるようになっている。なお、カバー20は、全体が透明部21である構成に限定されない。たとえば、不透明なカバー20の一部に加工室10の内部を視認可能な透明部21が設けられていてもよい。カバー20および透明部21は、たとえば、各種の透明なガラスや樹脂材料、シール材、および金属部品等を、適宜組み合わせることによって構成することができる。
カバー20は、たとえば、加工室10の前方および左右側方の三方を覆うように設けられ、図2に示す水平方向に沿う断面において、円弧状の角部を有する概ねU字形の形状を有している。カバー20は、たとえば、加工室10に臨む内表面20aと外部空間に臨む外表面20bとが、それぞれ、鉛直方向に概ね平行に設けられている。なお、カバー20は、加工室10の三方を覆う形状に限定されず、たとえば、加工室10の前方または側方を覆う平板状のカバー20や、加工室10の前方と側方の二方向を覆う、水平方向に沿う断面がL字形状のカバー20であってもよい。
図示を省略するが、本体部30は、たとえば、その内部に、ワイヤを巻回する一対のワイヤリールと、該ワイヤリールを正逆回転させるモータと、該ワイヤリールに巻回されたワイヤを加工室10の複数のワークローラ11へ導く複数のローラとを備えることができる。また、本体部30の壁面には、たとえば、サポート部材31を介して洗浄ユニット40が取り付けられている。
洗浄ユニット40は、たとえば、サポート部材31によって支持されて、カバー20の内表面20a上部に対向配置されている。洗浄ユニット40は、図2および図3に示すように、カバー20の内表面20aに沿って、概ね水平方向にカバー20を横断するように設けられている。換言すると、洗浄ユニット40は、カバー20の全体を構成する透明部21の内表面20aに沿って、透明部21を横断する概ね水平方向に平行な横断方向に延び、図2に示すワイヤソー装置100の水平方向に沿う横断面において、カバー20の形状に対応する概ねU字形の形状を有している。
図4は、図3に示す洗浄ユニット40のIV-IV線に沿う拡大縦断面図である。図5は、図3に示す洗浄ユニット40のV-V線に沿う拡大縦断面図である。洗浄ユニット40は、主に、洗浄液流路41と、洗浄液流出口42と、洗浄液受溝43と、洗浄液案内部44と、を有している。
洗浄液流路41は、たとえば透明部21の上方でカバー20の内表面20aに対向し、透明部21の横断方向に沿って延びる管状の部材である。ここで、透明部21の横断方向とは、たとえば、透明部21の内表面20aに沿う方向であり、透明部21の内表面20aを水平方向に横断する方向である。洗浄液流路41の一端には、洗浄液流路41に洗浄液を供給するための洗浄液供給口41aが設けられ、洗浄液流路41の他端には、洗浄液流路41から洗浄液を排出するための洗浄液排出口41bが設けられている。
洗浄液流出口42は、洗浄液流路41に設けられ、たとえば、洗浄液流路41を貫通する貫通孔またはスリットである。洗浄液流出口42は、たとえば、洗浄液流路41の鉛直方向における中心よりも下方側に設けることができる。図4および図5に示す例において、洗浄液流出口42は、洗浄液流路41の底部に設けられ、かつ洗浄液流路41の延在方向、すなわち透明部21の横断方向に、間隔をあけて設けられた複数の貫通孔である。洗浄液流出口42の総断面積は、洗浄液流出口42からの洗浄液の供給量を均一化する観点から、洗浄液流路41の断面積と比較して十分に小さいことが好ましい。
洗浄液受溝43は、図5に示すように、洗浄液流出口42の下方で上方に向けて開口し、図3および図4に示すように、洗浄液流路41の下方で、洗浄液流路41に並行して透明部21の横断方向に沿って延びている。洗浄液受溝43は、カバー20と反対側の端部が、洗浄液流路41から下方に延びる連結部41cによって、洗浄液流路41に連結されて支持されている。
洗浄液案内部44は、図3および図4に示すように、洗浄液受溝43のカバー20側の開口縁43aに沿って延びるとともに、図5に示すように、カバー20の内表面20a上部へ向けて斜め下方へ延びている。洗浄液案内部44は、連結部41cに連結された洗浄液受溝43の端部と反対側の洗浄液受溝43の開口縁43aに設けられ、その開口縁43aからカバー20の内表面20aへ向けて下方に傾斜する傾斜面を有する庇状またはリップ状の部材である。洗浄液案内部44のカバー20側の先端部は、透明部21の横断方向に沿って延び、カバー20の内表面20a上部と均一な間隔を有して対向している。洗浄液案内部44の先端とカバー20の内表面20aとの間の間隔は、たとえば、1mmから2mm程度に設定することができる。
以下、本実施形態のワイヤソー装置100の作用について説明する。
本実施形態のワイヤソー装置100は、前述のように、ワークWを加工するための加工室10と、該加工室10を覆うカバー20と、カバー20の少なくとも一部に設けられた透明部21を備えている。ワイヤソー装置100は、たとえば、本体部30の内部のモータによりワイヤリールを正逆回転させて、加工室10の内部でワークローラ11に平行に架け渡されたワイヤを往復させる。そして、ワーク送り部によってウェーハなどのワークWを支持してワイヤへ向けて送り、加工液ノズルによってワイヤへ加工液を噴射して、ワークWを切断する。このとき、砥粒や切粉を含む加工液が加工室10を覆うカバー20へ向けて飛散する。
ここで、本実施形態のワイヤソー装置100は、カバー20の内表面20a上部に対向配置された洗浄ユニット40を備えている。洗浄ユニット40は、前述のように、透明部21の上方で該透明部21の横断方向に沿って延びる洗浄液流路41と、該洗浄液流路41に設けられた洗浄液流出口42とを有している。洗浄ユニット40は、さらに、洗浄液流出口42の下方で上方に向けて開口し、透明部21の横断方向に沿って延びる洗浄液受溝43と、該洗浄液受溝43の開口縁43aに沿って延びかつカバー20へ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部44と、を有している。
この構成により、洗浄ユニット40に対して、洗浄液流路41の洗浄液供給口41aから供給された洗浄液は、洗浄液流路41の内部を洗浄液供給口41aから洗浄液排出口41bへ向けて流れる。その過程で、洗浄液の一部が洗浄液流出口42から流出し、残りの洗浄液が洗浄液排出口41bから排出される。なお、洗浄液流路41に供給する洗浄液としては、たとえば、水またはクーラントを用いることができる。
洗浄液流出口42から流出した洗浄液は、洗浄液流出口42の下方で上方を向く洗浄液受溝43の開口から、透明部21の横断方向に沿って延びる樋状の洗浄液受溝43に流入し、洗浄液受溝43によって一時的に貯留される。洗浄液流出口42から流入した洗浄液によって洗浄液受溝43が満たされると、洗浄液は、透明部21の横断方向に延びかつカバー20の内表面20a上部に対向する洗浄液受溝43の開口縁43aを超え、その開口縁43aに沿って設けられた洗浄液案内部44へ向けて、洗浄液受溝43から溢れ出る。
洗浄液受溝43の開口縁43aから洗浄液案内部44へ溢れ出した洗浄液は、洗浄液受溝43の開口縁43aに沿って延びかつカバー20へ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部44によって案内されて、透明部21の横断方向に亘ってカバー20の内表面20a上部に接し、カバー20の内表面20a上部からカバー20の内表面20aに沿って下方へ流下する。ここで、洗浄液案内部44の先端とカバー20の内表面20aとの間の間隔を、たとえば、1mmから2mm程度の適切な間隔に設定することで、洗浄液の表面張力により、洗浄液案内部44の先端を流れる洗浄液とカバー20の内表面20aを流れる洗浄液との間を、洗浄液によって繋げることができる。
これにより、洗浄ユニット40によって、透明部21の内表面20aを含むカバー20の内表面20aに沿って内表面20a上部から下方へ流れる幅の広いカーテン状の洗浄液の流れを形成することができる。そのため、前述のように、加工室10の内部でワークWを加工することによって、砥粒や切粉を含む加工液が加工室10を覆うカバー20へ向けて飛散しても、飛散した加工液が透明部21の内表面20aを流れる洗浄液に触れ、洗浄液とともに流下する。したがって、本実施形態のワイヤソー装置100によれば、砥粒や切粉を含む加工液が透明部21の内表面20aに直接的に付着することがなく、透明部21を通した加工室10内部の視認性が低下するのを防止することができる。
また、透明部21の内表面20aに砥粒や切粉が付着する前に、透明部21の内表面20aを流れる洗浄液によって砥粒や切粉を洗い流すことができ、透明部21の内表面20aに付着した砥粒や切粉をワイパや噴射ノズルによって除去する必要がない。したがって、本実施形態のワイヤソー装置100によれば、透明部21の内表面20aに付着した砥粒や切粉をワイパや噴射ノズルによって除去することによる透明部21の傷付きを防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態のワイヤソー装置100によれば、加工室10の内部を目視するための透明部21に傷が付くのを防止することができ、透明部21を介した加工室10の内部の視認性を長期間に亘って確保することができる。また、透明部21へ向けて洗浄液を噴射する噴射ノズルと比較して洗浄液の使用量を減少させることができ、透明部21の内表面20aに、常時、洗浄液を流すことが可能になる。
そのため、炭化ケイ素等のワークWを切断したときに発生する微細な切粉が透明部21へ向けて飛散しても、飛散した切粉が透明部21の表面の洗浄液に触れてそのまま流され、透明部21に切粉が付着することがなく、透明部21の曇りを防止することができる。したがって、微細な切粉をワイパによって拭き取るときに発生する傷も防止できる。さらに、本実施形態のワイヤソー装置100によれば、傾斜に依存せず洗浄液を分配可能なため、省スペース化が可能となり、洗浄液の供給圧力も最小限にすることができる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
10 加工室
20 カバー
21 透明部
20a 内表面
40 洗浄ユニット
41 洗浄液流路
42 洗浄液流出口
43 洗浄液受溝
43a 開口縁
44 洗浄液案内部
100 ワイヤソー装置
W ワーク

Claims (1)

  1. ワークを加工するための加工室と、該加工室を覆うカバーと、該カバーの少なくとも一部に設けられた透明部とを備えるワイヤソー装置であって、
    前記カバーの内表面上部に対向配置された洗浄ユニットを備え、
    前記洗浄ユニットは、前記透明部の内表面に沿って水平方向に延びる洗浄液流路と、該洗浄液流路に設けられた洗浄液流出口と、該洗浄液流出口の下方で上方に向けて開口し前記内表面に沿って前記水平方向に延びる洗浄液受溝と、該洗浄液受溝の開口縁に沿って延びかつ前記カバーへ向けて斜め下方へ延びる洗浄液案内部と、を有することを特徴とするワイヤソー装置。
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