JP4675488B2 - 弾性クローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設・土木用作業機や農業用作業機等の走行部として使用されるクローラ式走行装置に採用される弾性クローラに係り、より具体的にはクローラ本体中に埋設されている抗張力コード帯体のジョイント部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行装置として、進行方向前後一方に配置された駆動スプロケットと、他方に配置されたアイドラと、これら駆動スプロケットとアイドラとの間に配置された複数個の転輪と、駆動スプロケット、アイドラ及び転輪に亘って巻き掛けられる無端帯状のゴムクローラとを備えて構成されていて、駆動スプロケットを回転駆動することによりゴムクローラを周方向に循環回走させるようにした走行体を左右一対備えてなるクローラ式走行装置がある。
【0003】
前記ゴムクローラは、ゴムで形成された無端帯状のクローラ本体内に、クローラ幅方向の芯金が、クローラ周方向(帯長手方向)に間隔をおいて且つクローラ周方向全周に亘って埋設されて主構成されている。
また、ゴムクローラには、クローラ周方向に極めて大きな張力(テンション)が作用するため、クローラ本体内には、芯金を外囲いするクローラ周方向の抗張力コードがクローラ幅方向に並列状に埋設されてなる抗張体(コード帯体)が設けられている。
【0004】
この抗張体として、有端の1本の抗張力コードをクローラ周方向に1周巻回したものを、クローラ幅方向に並列状として多数配置することにより構成されたものが、特許第2863588号公報(従来例の1)に開示されている。
このものにあっては、1本の抗張力コードは、その端部側部分同志がクローラ本体内で重ね合わされる(ラップジョイントされる)ことで環状とされている。
【0005】
また、各抗張力コードの先端は、クローラ幅方向に一直線上に並ぶように配置形成されている。
なお、抗張力コードの先端とは、コードの最もはしの部分をいい、端部側部分とは、抗張力コードの先端から在る程度距離のある部分をいう。
前記従来のものにあっては、各抗張力コードの先端は、クローラ幅方向に一直線上に並ぶように配置されているので、明らかに、この部分の前後(クローラ周方向前後)に剛性差が生じており、その剛性差は大きい。そして、ゴムクローラが駆動スプロケット等へ巻き掛けられて湾曲して抗張力コードにクローラ周方向のテンションが作用したときにあっては、各抗張力コードの端部側部分が元に戻ろうとする応力が生じるが、各抗張力コードの先端がクローラ幅方向に一直線上に並んでいるので、クローラ幅方向一直線上に応力が集中し、抗張力コードの剥離(コードからゴムが剥がれる)の原因となるという問題がある。
【0006】
また、特開平12−103374号公報には、「有端で長尺のゴム弾性体と、この長手方向に向って埋設されてその有端部より突出するスチールコード列とよりなり、この突出するスチールコード列をオーバーラップさせ、このオーバーラップ部に未加硫ゴムを配し、次いでこの未加硫ゴムを加硫して無端状とするエンドレス部において、スチールコード列のオーバーラップ部の先端部がゴム弾性体の幅方向に向って複数の段部又は傾斜部を形成したことを特徴とするゴムクローラのエンドレス部の構造。」が提案されている(従来例の2)。
【0007】
更に、特開2000−247272号公報には、「有端のスチールコードの両端を重ね合せ部にてゴムクローラの内外周面方向で重ね合せて無端状にし、該スチールコードがゴム弾性体中に埋設されたゴムクローラであって、前記重ね合せ部のゴムクローラ内周側のスチールコード埋設部位を他の埋設部位よりもゴムクローラ内周側に配置したことを特徴とするゴムクローラ。」が提案されている(従来例の3)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来例の1では、クローラ幅方向の一直線上に応力が集中し、抗張力コードの剥離の原因は解消されていないものであった。
また、従来例の2では、スチールコード列のオーバーラップ部の先端部がゴム弾性体の幅方向に向って複数の段部又は傾斜部を形成しているので、スチールコード列のオーバーラップに際して剛性を分散するような構成としてエンドレス部の寿命の向上をもたらすようにされている。
【0009】
しかしながら、クローラ本体に帯長手方向において間隔を有して埋設される補強芯体(芯金又は横置補強体ともいう)との関係で有端部の位置が重要な要素となることを考慮していないので剛性をスムーズに緩和することが困難であった。
更に、従来例の3では、高速で走行する際の振動の低減を図ったものであり、ジョイント部(オーバーラップ部)における剛性の緩和を図っているものではないものであった。
【0010】
本発明は、有端の抗張力コードを列状に引揃えて構成したコード帯体の有端部を、バイアスに切断してこの部分を内外周面方向に重ね合せるに際して、補強芯体の列設ピッチ(埋設ピッチ)との間に相関関係があることを見出し、ジョイント部の剛性緩和を図ったことを目的とするものである。
特に、外周面のコード帯体の有端部は走行ラグの位置にあり、しかも巻掛け部(スプロット部位)における屈曲の中心(屈曲中立面をいう)が内周面のコード帯体の有端部にスムーズに移動するため切れにくい構成となっているが、内周面のコード帯体の有端部は外周面のコード帯体で押えつけられていること等々から、当該コード帯体の有端部をバイアス切断して剛性をスムーズに緩和させるとともに、屈曲中心位置も徐々に内周面側のコードに移行させるようにした弾性クローラを提供するのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る弾性クローラは、帯長手方向の間隔を有して補強芯体2を埋設している無端帯状のクローラ本体3と、有端の抗張力コード4を前記クローラ本体3の幅方向に並列してなるコード帯体5とを備え、該コード帯体5の両端を重ね合せ部Rにてクローラ本体3の内外周方向に重ね合せて無端状に構成してクローラ本体3中に埋設してなる弾性クローラ1であって、重ね合わされた前記コード帯体5の両端のうち前記クローラ本体3における内周側の先端部分である有端部5Aの端縁が、幅方向に対して傾斜しながら周方向に延びるように形成され、前記重ね合せ部Rにおける前記クローラ本体3について外周側となる前記コード帯体5の部分は、前記重ね合せ部Rを除く他の部分との間の重ね合せ開始部分5Cによって、前記重ね合せ部Rを除く前記他の部分よりも前記外周側に位置し、前記重ね合せ開始部分5Cの前記クローラ本体3における内周側であって、前記重ね合せ開始部分5Cにより生ずる前記重ね合せ部Rの内周側部分と前記他の部分との間に、前記重ね合せ部Rに近づくにつれて前記内外周方向の肉厚が増して剛性を徐々に緩和する剛性調整体12がクローラ本体3中に埋設されていることを特徴とするものである。
【0012】
上記「重ね合わされた前記コード帯体5の両端」における「両端」は、コード帯体5の両端縁を含む一定の長さ有する重ね合わされた部分全部をいう。また、「前記重ね合せ部Rを除く他の部分」における「他の部分」とは、「重ね合せ開始部分5C」を含まないものであり、したがってコード帯体5は、二重となった重ね合せ部R、重ね合せ開始部分5Cおよび「他の部分」からなる。
【0013】
前記剛性調整体12は、前記補強芯体2の埋設ピッチPにおいて少なくとも1ピッチ以上に亘って埋設される。
好ましくは、前記有端部5Aの端縁は、前記補強芯体2の埋設ピッチPの少なくとも2ピッチ以上に亘り幅方向に対して傾斜しながら周方向に延びるように形成される。
【0014】
このような構成を採用したことにより、コード帯体5の幅および補強芯体2の埋設ピッチを一定としたとき、1.5ピッチに亘ってバイアス角度をもって切断したものに比べて2.0の埋設ピッチとした本発明では、バイアス切断長が長くなって徐々に剛性の緩和が期待できて高耐久性にできたのである。
前記有端部5Aの端縁における周方向の最先端5A−1がクローラ本体3の幅方向中央側又はクローラ本体3の幅方向外方側に位置するように配される。
【0015】
好ましくは、前記有端部5Aの端縁における周方向の最先端5A−1および最後端5A−2の双方又はいずれか一方が、補強芯体2上およびクローラ本体3に***形成された走行ラグ6上のいずれか一方又は双方に周方向において重なる位置に配される。
このような構成とすることによって、コード帯体5の最長・短端部5A−1、5A−2の一方又は双方が補強芯体2と走行ラグ6によって挟持されることとなって、端部剥離が確実に防止されるのである。
【0016】
ここで、剛性調整体12としては、硬度80度以上のゴム材、ウレタンゴム等を用いることが可能であり、抗張力コード4よりも長手方向でしなやかなものであれば、コードを用いることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る弾性クローラの実施の形態について説明する。
図1〜図4において、弾性クローラ1は、帯長手方向の間隔を有して補強芯体2を埋設している無端帯状のクローラ本体3と、有端の抗張力コード4を前記クローラ本体3の幅方向に並列してなるコード帯体5とを備え、該コード帯体5の両端を重ね合せ部Rにてクローラ本体3の内外周面方向に重ね合せて無端状に構成してクローラ本体3中に埋設している。
【0018】
前記補強芯体2は、金属材又は硬質樹脂材等で作成されており、その中央部位の左右にガイド突起2Aを有し、この左右に翼部2Bを外方張出状に有し、この補強芯体2の長手方向をクローラ本体3の幅方向として埋設しているとともに、左右翼部2Bのそれぞれがコード帯体5によって外囲いされている。
抗張力コード4は、鋼製フィラメントを数本よったものを、さらに数束より合せてなるスチールコードや、ナイロン、テトロン等のフィラメントから構成されるナイロンコード、テトロンコード、その他アラミド繊維コード等が採用され、このコード4をクローラ本体3の幅方向に並列して(引揃えて)コード帯体5とされ、コード4のばらつきを防止するために、ゴム等のトッピング処理がなされている。
【0019】
無端帯状のクローラ本体3は、ゴムその他のエラストマー材料で作成されており、帯長手方向の間隔を有してその外周面側に走行ラグ6が***されており、図1に例示する実施形態では、横一文字状とされた走行ラグ6の長短ラグ6A、6Bが補強芯体2上に重ね合されて長短交互として帯長手方向に列設されている。
このように構成された弾性クローラ1は、図3で示すように駆動スプロケット7と従動体(アイドラー)8およびトラックフレーム9に列設した転輪10に巻掛けられることによって、クローラ走行装置を構成している。
【0020】
なお、クローラ本体3の幅方向中央部位には、周方向で隣接する補強芯体2間において係合窓11が開設されており、この係合窓11に駆動スプロケット7の駆動爪が係脱されることにより、弾性クローラ1はその帯長手方向に循環回走するように構成されている。
但し、駆動スプロケット7に代替して駆動ドラム等を採用したものでも良く、このときは、係合窓11を開設する必要はない。
【0021】
図1および図2で示すように、前記重ね合せ部Rにおけるコード帯体5の内周面側の有端部5Aが、前記補強芯体2の埋設ピッチPにおいて少なくとも2ピッチ以上に亘ってクローラ幅方向のバイアス角度に形成されている。
より具体的には、図1および図2で示すように重ね合せ部又は長さ(オーバーラップ長さ)Rは、補強芯体2の5個に亘る長さ4Pであり、内周面側の有端部5Aは外周面側の有端5Bにおいて段差部5Cを介して内周側に位置しており、補強芯体2の5個に亘る長さ2Pにおいてコード端がバイアス角度に形成されているのである。
【0022】
ここで、コード帯体5の幅をL、補強芯体2のピッチPを一定としたときに、1〜1.5Pでバイアス角度としたときには、バイアス角度が急となってバイアス長さ5Dが短くなるのに対し、2.0P以上とすることによってバイアス角度が緩やかになり、この結果としてバイアス長さ5Dが1〜1.5Pのときよりも長くなることから、オーバーラップ部Rにおける剛性が徐々に緩和されるのである。
【0023】
なお、外周面側の有端5Bは、横一文字状(直線)とされているが、この有端5Bについてバイアスカットとすることもできる。
このように、コード帯体5の内周面側の有端部5Aをバイアスカットしたのは、次の理由による。
すなわち、外周面側のコード帯体5における有端5Bは、走行ラグ6の位置であり、しかも巻掛部7、8においての屈曲の中心が内周面側にスムーズに移行することから剥離、切れ等が防止できる構成となっているのに対し、内周面側の有端部5Aは、段差部5Cで押付けられているだけでなく、補強芯体2で挟みつけられているので当該コードには大きな力が加わることから、少なくとも2ピッチ以上に亘ってクローラ幅方向にバイアスカットして剛性を徐々に緩和したのである。
【0024】
また、左右のコード帯体5の内周面側の有端部5Aにおける最長有端部5A−1が図1の実施の形態ではクローラ本体3の幅方向中央側に位置し、最短有端部5A−2が幅方向外方側に位置されており、一方、図6の実施の形態では、最長有端部5A−1が幅方向外方側に位置し、最短有端部5A−2が幅方向中央側に位置されている。
【0025】
更に、図1および図6で示すように、コード帯体5の内周面側の有端部5Aにおける最長有端部5A−1および最短有端部5A−2の双方が、補強芯体2上およびクローラ本体3に***形成した走行ラグ6上の双方の位置とされている。
このように構成することによって、最長・短端部5A−1、5A−2の反り等を、補強芯体2および走行ラグ6によって抑えることができ、クローラ本体3の亀裂等が防止でき、延いては、コード帯体5がスチール等のときは、その発錆を防止できるのである。
【0026】
なお、最長・短端部5A−1、5A−2のいずれか一方を補強芯体2上よりずらした芯体2間のクローラ本体3又は、走行ラグ6よりずらした走行ラグ6間のクローラ本体3中とすることも可能である。
また、図1で示すように、左右のコード帯体5のオーバーラップ部Rは帯長手方向において同位相とすることが望ましいが、図7で例示するように、帯長手方向において位相ずれしたものであっても良い。
【0027】
すなわち、図7で示すように、走行ラグ6を斜め方向の所謂傾斜ラグで構成したときには、左右の走行ラグ6のいずれか一方が走行中において常に接地していることによって走行振動の防止を図る意味で当該ラグ6が周方向(帯長手方向)に位相ずれして配列されることから、このときは、オーバーラップ部Rが左右において周方向に位相ずれさせることが望ましいのである。
【0028】
また、図7で明らかなように、走行ラグ6として傾斜ラグをクローラ本体3から***形成したときは、コード帯体5におけるバイアスカット方向は、ラグ6の長手方向に沿う方向とすることが望ましく、この図7ではオーバーラップ長さRは7Pであり、バイアス角度(長さ)は2.5Pであって、最短端部5A−2が幅方向外側にあり、かつ、芯体2間の本体3中に埋設されているとともに、外周面側のコード帯体5の有端5Bについてもバイアスカット端縁とされている。
【0029】
なお、ショートピッチ形のクローラ(芯体2の列設間隔Pを短くしたクローラ)のときは、バイアス長さ(角度)は3〜4Pに亘って形成することも可能である。
更に、バイアスカット端縁5Dの形状は、クローラ幅方向で直線状として図示されているが、凹弯曲、凸弯曲、波形であっても構わない。
【0030】
図8〜図10に示す弾性クローラ1は、前記重ね合せ部Rにおけるコード帯体5の内周面側の有端部5Aと外周面側5Bのコード帯体5との間の重ね合せ開始部分5C(外周面側コードの段差部5C)に、剛性調整体12をクローラ本体3中に埋設(挿入)しているものを示しており、剛性調整体12を挿入した以外の基本構成は前述した弾性クローラ1と共通するので共通部分は共通符号で示している。
【0031】
剛性調整体12は、コード帯体5を構成する抗張力コード4よりもコード長手方向でしなやかなものであれば高硬度の材料であることが望ましい。
例えば、ゴム、ウレタン等の弾性材料(エラストマー材料)のときは、JISショア硬度Aが80度以上であれば良く、また、スチールコード、有機繊維コード等の編織物であっても良い。
【0032】
また、挿入長さ(埋設長さ)は、1.0P以上であって、図9で示すように2個の芯体2間に跨る長さであれば良く、また、図9で示すように段差部5Cにおいて断面クサビ形状とし、その断面が厚い方をオーバーラップ部R側とすることにより、剛性を徐々に緩和するものとされている。
図8で示した弾性クローラ1では左右のコード帯体(コード4を引揃えて構成した)5のオーバーラップ長さRは3Pであって、内外周面方向の有端部5A、5Bの端縁が補強芯体2および走行ラグ6に重ね合されて横一文字形にカットされており、剛性調整体12は段差部5Cにおいてコード帯体5の幅Lと同幅とされて周方向で隣り合う芯体2間に跨って挿入されている。
【0033】
図9に示した弾性クローラ1は、コード4を引揃えて構成したコード帯体5のオーバーラップ長さRは4Pであって、その内外周面方向の有端部5A、5Bにおける端縁は補強芯体2上にあり、段差部5Cにクサビ断面の剛性調整体12が周方向で隣接する2個の芯体2間に跨って挿入されている。
図10に示した弾性クローラ1は、クローラ本体3に傾斜ラグで示した走行ラグ6が左右において周方向の位相ずれして***形成されており、抗張力コード4を引揃えてなる左右コード帯体5における内外周面方向のオーバーラップ長さRは周方向で7個の補強芯体2に亘って、すなわち、6Pの長さとされていて、有端部5A、5Bはいずれもバイアス端縁とされており、周方向に位相ずれし、これに伴って剛性調整体12についてもその両端縁がバイアス端縁とされている。
【0034】
図8〜図10における剛性調整体12は、図1、図2、図5および図6において示した弾性クローラ1の段差部5C内のクローラ本体3中に挿入することもできる。
また、前述した各弾性クローラ1において、図4で符号13で示すように左右のコード帯体5の外周面に、繊維帯を周方向の全長に亘って挿入(埋設)することもできる。
【0035】
なお、繊維帯13はコード帯体5の内周面に挿入することもできるし、コード帯体5の内・外周面に挿入してコード帯体5をサンドイッチしたものであっても良い。
更に、左右の繊維帯13としては、短繊維をバイアス配向したものであっても編・織物であっても構わない。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、抗張力コードを引揃えてなる無端状のコード帯体をクローラ本体に挿入(埋設)したとき、コード帯体の内外周面方向におけるオーバーラップ部において不可避的に生じる剛性過大に起因するコード切れ、剥離を抑えることができて耐久性を大幅に向上できるし、振動についてもこれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 弾性クローラの第要部を示す平面図である。
【図2】 図1の断面図である。
【図3】 弾性クローラによる走行装置の一例を示す側面図である。
【図4】 図3の弾性クローラを一部拡大して示した断面図である。
【図5】 弾性クローラの主要部を示す斜視図である。
【図6】 他の弾性クローラの要部の平面図である。
【図7】 他の弾性クローラの要部の平面図である。
【図8】 他の弾性クローラの要部の平面図である。
【図9】 他の弾性クローラの要部の断面図である。
【図10】 他の弾性クローラの要部の平面図である。
【符号の説明】
1 弾性クローラ
2 補強芯体
3 クローラ本体
4 抗張力コード
5 コード帯体
5A、5B 有端部
12 剛性調整体
5C 重ね合せ開始部分
P 埋設ピッチ
R オーバーラップ部(長さ)
Claims (5)
- 帯長手方向の間隔を有して補強芯体(2)を埋設している無端帯状のクローラ本体(3)と、有端の抗張力コード(4)を前記クローラ本体(3)の幅方向に並列してなるコード帯体(5)とを備え、該コード帯体(5)の両端を重ね合せ部(R)にてクローラ本体(3)の内外周方向に重ね合せて無端状に構成してクローラ本体(3)中に埋設してなる弾性クローラ(1)であって、
重ね合わされた前記コード帯体(5)の両端のうち前記クローラ本体(3)における内周側の先端部分である有端部(5A)の端縁が、幅方向に対して傾斜しながら周方向に延びるように形成され、
前記重ね合せ部(R)における前記クローラ本体(3)について外周側となる前記コード帯体(5)の部分は、前記重ね合せ部(R)を除く他の部分との間の重ね合せ開始部分(5C)によって、前記重ね合せ部(R)を除く前記他の部分よりも前記外周側に位置し、
前記重ね合せ開始部分(5C)の前記クローラ本体(3)における内周側であって、前記重ね合せ開始部分(5C)により生ずる前記重ね合せ部(R)の内周側部分と前記他の部分との間に、前記重ね合せ部(R)に近づくにつれて前記内外周方向の肉厚が増して剛性を徐々に緩和する剛性調整体(12)がクローラ本体(3)中に埋設されている
ことを特徴とする弾性クローラ。 - 前記剛性調整体(12)は、前記補強芯体(2)の埋設ピッチ(P)において少なくとも1ピッチ以上に亘って埋設されている
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。 - 前記有端部(5A)の端縁は、
前記補強芯体(2)の埋設ピッチ(P)の少なくとも2ピッチ以上に亘り幅方向に対して傾斜しながら周方向に延びるように形成された
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。 - 前記有端部(5A)の端縁における周方向の最先端(5A−1)がクローラ本体(3)の幅方向中央側又はクローラ本体(3)の幅方向外方側に位置する
請求項1に記載の弾性クローラ。 - 前記有端部(5A)の端縁における周方向の最先端(5A−1)および最後端(5A−2)の双方又はいずれか一方が、補強芯体(2)上およびクローラ本体(3)に***形成された走行ラグ(6)上のいずれか一方又は双方に周方向において重なる位置に配された
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の弾性クローラ。
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