JP4045090B2 - 静電アクチュエータの調整方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電アクチュエータの調整方法に関し、特に静電アクチュエータの動作電圧特性の調整方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来の静電アクチュエータの構造を図1の分解斜視図及び図2の断面図に示す。この静電アクチュエータ1は、特開2000−164104に開示されたものであって、主として固定基板2と可動基板3とから構成されている。固定基板2はガラス基板からなり、その上面には固定電極4と一対の固定接点5、6とが設けられ、固定電極4の表面は酸化物の絶縁膜7によって覆われている。また、固定接点5、6はそれぞれ配線8、9を通じて固定基板2上の接続パッド10、11に接続されている。
【0003】
可動基板3はSi基板を加工したものであり、4本の弾性梁12によって支持された可動電極13を中央部に有しており、可動電極13の下面中央部には、絶縁層14を介して可動接点15が設けられている。可動基板3の下面周辺部には、アンカー16が突出しており、アンカー16によって可動基板3を固定基板2の上面に固定すると、可動電極13が固定電極4と空間を隔てて対向し、可動接点15が固定接点5、6間を跨ぐようにして固定接点5、6間と空間を隔てて対向する。
【0004】
しかして、固定電極4と可動電極13の間に駆動電圧を印加するとき、駆動電圧がある電圧値に達すると、固定電極4と可動電極13の間に働く静電吸引力によって可動電極13が固定電極4側へ吸引され、可動電極13は弾性梁12を撓ませることによって絶縁膜7を介して固定電極4に吸着される。可動電極13が固定電極4に吸着されると、それと前後して、可動接点15が固定接点5、6間に圧接され、可動接点15によって固定接点5、6間が電気的に閉じられ、一対の接続パッド10、11間が導通する。
【0005】
従って、理想的な静電アクチュエータでは、CV特性は図3に示すようになる。ここで、静電アクチュエータのCV特性とは、固定電極4と可動電極13の間に印加する駆動電圧Vdriveと両電極4、13の間の静電容量Cとの関係である。図3において、C1は可動電極13と固定電極4との間に駆動電圧が印加されていない状態での静電容量Cの値、C2は可動電極13が絶縁膜7を介して固定電極4に吸着されている状態での静電容量Cの値、オン電圧Vonは可動電極13が固定電極4に吸着される(あるいは、固定電極4から解放される)ときの駆動電圧Vdriveの値であって、理想的な静電アクチュエータでは、このCV特性は駆動電圧Vdrive=0ボルトの点に関して対称なプロファイルを有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の静電アクチュエータ、例えば上記のような静電アクチュエータでは、可動電極と固定電極との間に長時間駆動電圧を印加し続けた場合には、固定電極の上の絶縁膜が徐々に帯電することにより、静電アクチュエータにおけるオン電圧やオフ電圧等の動作電圧特性の変動が発生する。かかる動作電圧特性の変動の原因は、帯電のために固定電極と可動電極との間に外部から印加されている駆動電圧Vdrive以外の電位差が生じるためであるので、静電アクチュエータに動作電圧特性の変動が生じると、定格のオン電圧を印加しても静電アクチュエータが動作しなかったり、印加電圧をオフにしても静電アクチュエータがオフしないといった問題が発生する。以下においては、この動作電圧特性の変動の原因について詳しく説明する。
【0007】
帯電の仕方は2つに分類される。これらを、それぞれプラスシフトとマイナスシフトと呼ぶことにする。プラスシフトとは、CV特性の中心値を駆動電圧のプラス側へシフトさせるような帯電をいう(図6参照)。プラスシフトの原因は、固定電極上の絶縁膜と可動電極との接触する部分でチャージトランスファ(電荷の移動)が起こり、絶縁膜が帯電することにある。ここで、チャージトランスファとは、絶縁体と導体の接触部分に電界と熱が掛かったときに、絶縁体に電荷が蓄積して帯電する現象をいう。
【0008】
例えば、図4に示すように、可動電極13が正電位となるようにして可動電極13と固定電極4との間に駆動電圧Vdriveを印加する場合、可動電極13と絶縁膜7との接触部分では、絶縁膜7表面の電子eが可動電極13へ移動して絶縁膜7にホールhが残り、絶縁膜7がプラスに帯電する。ただし、可動電極と固定電極の間に印加する駆動電圧の極性を反対にして可動電極が負電位となるようにした場合には、絶縁膜はマイナスに帯電する。
【0009】
プラスシフトが起きると、プラスシフト帯電により可動電極13と固定電極4の間の印加電圧Vappは帯電量分の電圧ΔVp(>0)だけ低下して
Vapp=Vdrive−ΔVp
となり、その結果、見掛けのオン電圧はVon+ΔVp(ただし、Vonは帯電がないときのオン電圧の値)に上昇する。よって、プラスシフトの弊害は、可動接点15により固定接点5、6間を閉じるための最低駆動電圧(見掛けのオン電圧)の上昇となって現れ、プラスシフトが大きい場合には、定格電圧を印加しても静電アクチュエータがオンしなくなる。
【0010】
また、マイナスシフトとは、CV特性の中心値を駆動電圧のマイナス側へシフトさせるような帯電をいう(図6参照)。マイナスシフトの原因は、イオン性耐電にある。すなわち、陽極接合等のプロセスによって発生したイオンが酸化物の絶縁膜中に拡散し、絶縁膜中に拡散した正負のイオンが、可動電極と固定電極の間に印加された電界によって互いに反対側へ移動することにある。
【0011】
例えば、図5に示すように、可動電極13が正電位となるようにして可動電極13と固定電極4との間に駆動電圧Vdriveを印加する場合、酸化物の絶縁膜7中に拡散した陽イオンpが固定電極4との界面方向へ移動し、陰イオンnが絶縁膜7の表面方向へ移動して絶縁膜7の表面がマイナスに帯電する。ただし、可動電極と固定電極の間に印加する駆動電圧の極性を反対にして可動電極が負電位となるようにした場合には、絶縁膜はプラスに帯電する。
【0012】
このようなマイナスシフトが起きると、イオン性帯電により可動電極13と固定電極4の間の印加電圧Vappは帯電量分の電圧ΔVn(>0)だけ増加して
Vapp=Vdrive+ΔVn
となり、その結果、見掛けのオン電圧はVon−ΔVn(ただし、Vonは帯電がないときのオン電圧の値)に低下する。よって、マイナスシフトの弊害は、固定接点間を開くための最低駆動電圧(見掛けのオン電圧)の低下となって現れ、駆動電圧Vdriveを0ボルトにしても静電アクチュエータがオフしなくなったり、オフしにくくなったりする(即ち、静電アクチュエータがスティックしたり、スティックし易くなったりする)。
【0013】
このようにして、静電アクチュエータを駆動しているうちに絶縁膜が必ず帯電してしまい、設計通りの性能を確保できなくなる問題があった。図6は静電アクチュエータの熱的耐久試験を行う前後におけるCV特性の変化を示す図である。図6に破線及び菱形のポイントで示したCV特性F0は、熱的耐久試験を行う前の初期特性を表しており、駆動電圧Vdriveに対して対称な特性を示している。図6に実線で示したCV特性F+、F−は、周囲温度85℃、駆動電圧24ボルト、試験時間100時間の条件で熱的耐久試験を行った後のCV特性を示しており、実線及び四角のポイントで表したF+はプラスシフトを生じたもの、実線及び三角のポイントで表したF−はマイナスシフトを生じたものを示している。
【0014】
【発明の開示】
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところはプラスシフトやマイナスシフト等の帯電現象を制御することにより電極の閉成時における動作電圧特性のシフトを小さくすることができる静電アクチュエータの調整方法を提供することにある。
【0015】
本発明にかかる第1の静電アクチュエータの調整方法は、第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが向きであり、且つ、前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量が前記絶縁膜の接触面積によって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量にほぼ等しくなるように、前記絶縁膜の厚みを定めることを特徴としている。
本発明の第1の静電アクチュエータの調整方法によれば、絶縁膜の厚みを調整することにより、例えばイオン性帯電による絶縁膜の正又は負の帯電量を制御することができる。この結果、イオン性帯電による動作電圧特性のシフトとチャージトランスファによる動作電圧特性のシフトとを釣り合わせることができ、静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフトを小さくすることができる。
【0016】
本発明にかかる第2の静電アクチュエータの調整方法は、第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが向きであり、且つ、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量が前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量にほぼ等しくなるように、第1の電極と第2の電極が対向している領域において第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積を定めることを特徴としている。
本発明の第2の静電アクチュエータの調整方法によれば、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積を調整することにより、例えばチャージトランスファによる絶縁膜の正又は負の帯電量を制御することができる。この結果、イオン性帯電による動作電圧特性のシフトとチャージトランスファによる動作電圧特性のシフトとを釣り合わせることができ、静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフトを小さくすることができる。
【0017】
本発明にかかる第3の静電アクチュエータの調整方法は、第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが逆向きであり、且つ、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量と前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量とがほぼ等しくなるように、第1の電極と第2の電極が対向している領域において第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積と前記絶縁膜の厚みを定めることを特徴としている。
本発明の第3の静電アクチュエータの調整方法によれば、絶縁膜の厚みを調整することにより、例えばイオン性帯電による絶縁膜の正又は負の帯電量を制御することができる。また、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積を調整することにより、例えばチャージトランスファによる絶縁膜の正又は負の帯電量を制御することができる。この結果、イオン性帯電による動作電圧特性のシフトとチャージトランスファによる動作電圧特性のシフトとを釣り合わせることができ、全体としての電極閉成時における動作電圧特性のシフトを小さくすることができる。
【0018】
本発明の第1及び第3の静電アクチュエータの調整方法の実施態様においては、前記絶縁膜は、材料の異なる複数の層によって構成され、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量と前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量とがほぼ等しくなるように、第1の電極又は第2の電極に直接接する層の厚みを定めている。かかる実施態様は、イオン性帯電による帯電量を制御するのに効果的である。
しかも、当該実施態様における絶縁膜は、酸化膜と窒化膜によって構成されていてもよい。絶縁膜を酸化膜と窒化膜によって構成すれば、イオン性帯電による帯電量を抑制する効果を有すると共に、工法の最適化を図り、容易かつ歩留まり良く静電アクチュエータを製作することができる。すなわち、窒化膜はイオンを通過させにくい物性を持ち、しかも窒化膜を設けることによって耐電圧特性を維持したままで酸化膜を薄くすることが可能になるので、イオン性帯電による絶縁膜の帯電量を抑制することができる。特に、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜によって構成することにより容易かつ歩留まりよく静電アクチュエータを製作することができる。
本発明の第1及び第3の静電アクチュエータの調整方法の別な実施態様においては、絶縁膜を単一の材料で形成している。絶縁層を単一の材料で形成すれば、絶縁膜の構造を簡単にして絶縁膜の製作を容易にすることができる。
【0019】
本発明の第2及び第3の静電アクチュエータの調整方法の実施態様においては、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の少なくとも一方の表面に前記突起を少なくとも1つ形成し、当該突起の接触面積を調整することによって前記絶縁膜の接離する箇所の接触面積を定めている。この実施態様によれば、当該突起(例えば、突起の個数や個々の突起の接触面積)によって前記接離する箇所の全体の接触面積を調整することができる。この突起の表面形状は、球面状に形成するのが望ましい。突起の表面を球面状に形成することにより、他方の電極との接触面積を小さくできてチャージトランスファによる帯電量の抑制に効果的であり、しかも、空間充填率を高くして両電極間の静電引力を強くできる。
【0027】
なお、この発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図7は本発明の一実施形態による静電アクチュエータの斜視図、図8は図7のX−X線に沿った断面図、図9は当該静電アクチュエータの構造を示す分解斜視図である。この静電アクチュエータ21はマイクロマシニング技術を用いて製作されるマイクロマシンドリレーであって、大きくは固定基板22と可動基板23とキャップ24とに分けられる。
【0029】
固定基板22においては、ガラス基板等からなる基板25上に金属膜によって2本の信号線26、27が形成され、各信号線26、27の端部が基板25上面の中央部で小さな隙間を隔てて対向していて、それぞれ固定接点28、29となっている。また、両信号線26、27の左右両側にはそれぞれ固定電極30が設けられており、両側の固定電極30は固定接点28、29間の隙間を通って連続している。固定電極30の表面は絶縁膜31によって覆われている。さらに、絶縁膜31の上面には、微少な突起32が複数個ないし多数突設されている。信号線26、27の各端部の左右両側には、それぞれ固定電極30に導通した固定電極パッド33が設けられている。さらに、基板25上面の1つのコーナー部には、可動電極パッド34が設けられている。なお、突起32は数100〜数1000Å程度の大きさであるが、図9では説明の便宜上、突起32の径及び突き出し高さをいずれも実際の相対的寸法よりも大きく誇張して描いている。
【0030】
可動基板23はSiによって形成されていて導電性を有しており、ほぼ中央に形成された可動接点領域35の両側に弾性支持部36を介して可動電極38が形成されており、各可動電極38には弾性屈曲部40を介してアンカー42が設けられている。また、可動接点領域35の下面には、酸化膜(SiO)や窒化膜(SiN)からなる絶縁層44を介して金属等の導電性材料からなる可動接点45が設けられている。可動基板23は、陽極接合等によってアンカー42を固定基板22上に固定することによって固定基板22の上方で弾性的に支持されており、可動電極38が絶縁膜31を介して固定電極30と対向し、また、可動接点45が両固定接点28、29間を跨ぐようにして対向している。可動基板23は、固定基板22の上面に固定されることにより、可動電極パッド34と電気的に接続される。
【0031】
キャップ24はガラス等によって形成されており、下面には凹部46が形成されている。キャップ24は、固定基板22の上面に接合された可動基板23の上から固定基板22の上に被され、下面外周部を低融点ガラスなどの封止部材を用いて固定基板22の上面に接合される。この結果、可動基板23、固定接点28、29、固定電極30等は、キャップ24の凹部46内に気密的に封止される。
【0032】
図10は、固定電極30と可動電極38との間のショートを防ぐための絶縁膜31の構造を示している。絶縁膜31は、多層構造を有しており、電極側から酸化膜(SiO)48、窒化膜(SiN)47、酸化膜(SiO)39によって構成されている。この絶縁膜31においては、電極直近の酸化膜48の膜厚を薄くすることによってイオンによる帯電量を極力少なくしており、帯電しにくい窒化膜47の厚みを比較的大きくすることによって耐圧特性などを確保しており、酸化膜39で窒化膜47を覆うことによって絶縁膜31を形成する際のプロセス性を確保している。
【0033】
上記のような静電アクチュエータ21では、固定電極30と可動電極38の間にオン電圧以上の駆動電圧Vdriveを印加して静電引力を発生させる。両電極間の静電引力で可動電極38が引き付けられると、可動基板23の弾性屈曲部40が撓んで可動電極38が固定電極30側へ移動する。可動電極38が固定電極30側へ移動すると、まず可動接点45が固定接点28、29に接触して固定接点28、29間を閉じ、2本の信号線26、27を電気的に導通させる。可動接点45が固定接点28、29に接触した後も、さらに可動電極38は固定電極30に引き付けられ、絶縁膜31を介して固定電極30に吸着される。これによって、可動接点45は弾性支持部36の弾性力によって固定接点28、29に圧接させられる。また、駆動電圧Vdriveを除いて静電引力を消失させることにより、可動電極38を弾性力により元の形状に復帰させて固定電極30から離間させ、同時に可動接点45を固定接点28、29から離間させて信号線26、27間を電気的に遮断する。固定接点28、29間を開く際には、弾性支持部36の弾性力によって接点開離力が強まって固定接点28、29間が即断される。
【0034】
この静電アクチュエータ21では、絶縁膜31の表面に微少な突起32が形成されているので、静電アクチュエータ21を駆動して可動電極38が絶縁膜31を介して固定電極30に吸着されたとき、可動電極38と絶縁膜31は全面で密着することはなく、突起32以外では接触しない構造となっている。前記のようにプラスシフトは、可動電極38と絶縁膜31との間におけるチャージトランスファが原因で起きるものであるから、図11に示すように、絶縁膜31に設けられた突起32の面積でチャージトランスファによる正の帯電量が変化する。よって、突起32の総面積(突起32の個数や個々の面積)を調整することにより、可動電極38と絶縁膜31との間における帯電量を制御でき、プラスシフトの程度を調整することができる。例えば、突起32による絶縁膜31と可動電極38の接触面積を小さくすることによってチャージトランスファを抑制し、プラスシフトによる帯電を起きにくくすることができる。
【0035】
また、マイナスシフトは、前記のように酸化膜48内におけるイオンの偏りが原因となるので、酸化膜48の厚みを調整することによりマイナスシフトを制御することができる。特に、酸化膜48の厚みを薄くすることによってマイナスシフトによる帯電量を小さくすることができる。しかし、酸化膜48(絶縁膜31)の厚みを薄くすると、可動電極38と固定電極30との間の耐圧が低下する。そこで、この静電アクチュエータ21では、イオンを通しにくい窒化膜47の層を絶縁膜31内に設け、図12に示すように、その分酸化膜48の厚みを薄くすることによって耐電圧特性を維持したまま陽イオンpと陰イオンnの偏りを小さくし、マイナスシフトを抑制している。
【0036】
よって、この静電アクチュエータ21によれば、プラスシフトとマイナスシフトを制御し、静電アクチュエータ21のCV特性を良好にし、プラスシフトやマイナスシフト等による帯電現象を制御することができる。この結果、例えば静電リレーなどの場合には、オン電圧やオフ電圧等の動作電圧特性を制御し、その変動を小さくすることができる。ただし、突起32によるプラスシフトの制御と酸化膜48の厚みによるマイナスシフトの制御とは、いずれもプラスシフトによる絶縁膜31の帯電量やマイナスシフトによる絶縁膜31の帯電量を小さくすることを意味するものではない。すなわち、プラスシフトによる帯電量やマイナスシフトによる帯電量を小さくしない場合であっても、プラスシフトとマイナスシフトのうち少なくとも一方を制御することにより、プラスシフトによる帯電量とマイナスシフトによる帯電量とが互いに打ち消し合ってプラスマイナスゼロとなるようにすることにより、全体としては絶縁膜31の帯電量がゼロとなるようにすることもできる。具体的にいうと、プラスシフトは突起32と可動電極38との接触面積の総和を主たる因子として決められるので、突起32の数やその接触面積を調整することによってプラスシフトを制御することができ、また、マイナスシフトは絶縁膜31の総膜厚によって決まるが、特に、電極に最も近い酸化膜48の膜厚が主たる因子となるので、酸化膜48の膜厚を調整することによってマイナスシフトを制御することができる。そこで、突起32によってプラスシフトを調整し、酸化膜48の厚みによってマイナスシフトを調整し、プラスシフトによる帯電量とマイナスシフトによる帯電量とが互いに打ち消し合って両者の和がゼロになるようにすればよい。あるいは、プラスシフトによる帯電で生じる電位差とマイナスシフトによる帯電で生じる電位差とが打ち消し合うようにしてもよい。これらの方法を直接実行することが困難な場合には、熱的耐久試験後のCV特性においてプラス側へのシフトとマイナス側へのシフトとが打ち消しあって、CV特性の中心値のシフトがなくなるようにしてもよい。
【0037】
なお、上記実施形態では固定電極30に絶縁膜31を設けたが、図13に示すように、可動電極38に絶縁膜31を設けてもよい。また、図14に示すように、固定電極30と可動電極38の双方に絶縁膜31を設けてもよく(例えば、可動電極38に窒化膜47を設け、固定電極30に酸化膜48を設けたもの)、その場合には、いずれか一方に突起32を形成しておけばよい。また、図15に示すように、絶縁膜31と突起32を分離し、固定電極30と可動電極38のうち一方に絶縁膜31を設け、他方に突起32を設けるようにしてもよい。
【0038】
(第2の実施形態)
ところで、設計によっては、プラスシフトとマイナスシフトのうち一方のシフトしか発生しない静電アクチュエータも想定できる。例えば、当接面積がゼロの静電アクチュエータ(例えば、弾性屈曲部の弾性が高くて可動電極が固定電極や絶縁膜に当接しないものがある。ただし、このような静電アクチュエータでは、静電アクチュエータのサイズが大きくなる、あるいは駆動力(トルク)が低下するため同じ駆動力を得るためには電極サイズを大きくしなければならないといった不具合がある。)では、チャージトランスファによるプラスシフトは発生しない。
【0039】
このように一方のシフトしか発生しない場合には、それに応じて、絶縁膜31の突起32と絶縁膜31の酸化膜48のうち、いずれか一方の帯電量制御手段のみを用いてもよい。従って、以下においてはプラスシフトを制御する手段とマイナスシフトを制御する手段に分けて説明することとし、まずマイナスシフトを制御する手段として、絶縁膜31の種々の形態を説明する。
【0040】
なお、本発明は絶縁膜を介して固定電極と可動電極とを対向させた静電アクチュエータとして広く用いることができるものであり、図7〜図9に示したような静電アクチュエータに限るものでない。図7〜図9に示した静電アクチュエータは静電マイクロリレー向けの構造を示したものであって、本発明の静電アクチュエータは、一般的には、固定接点や可動接点を必要とするものではない。以下の説明でも図7〜図9等の静電アクチュエータに用いたのと同じ符号を用いて説明するが、適用対象は図7〜図9等のような静電アクチュエータに限るものではない。
【0041】
図16に示す静電アクチュエータにおいては、固定電極30上に下面側から酸化膜48と窒化膜47を積層して絶縁膜31が形成されている。また、図17に示す絶縁膜31は、固定電極30上に下面側から窒化膜47と酸化膜48を積層したものである。図18に示す絶縁膜31は、固定電極30上に下面側から窒化膜47と酸化膜48と窒化膜47を積層したものである。また、図19に示すように固定電極30上に酸化膜48と窒化膜47を任意の順で積層し、その上に窒化膜47、酸化膜48以外の第3の絶縁膜49を積層してもよい。あるいは、図示しないが、窒化膜と酸化膜を含む4層以上で構成された絶縁膜でもよい。
【0042】
酸化膜と窒化膜の帯電のし易さを比較すると、酸化膜のほうが100倍以上帯電し易い。しかし、可動電極38と固定電極30の接触面積が著しく小さい場合(例えば、図27のように突起が円錐形状などをしている場合)には、プラスシフト量が小さくなる。トータルの帯電量をゼロにすることを望むときには、マイナスシフト量も小さくする必要があり、その一つの方法としては酸化膜48を薄くする方法があるが、酸化膜48は帯電し易いために薄い膜にしてもプラスシフトによる帯電量とマイナスシフトによる帯電量とのバランスが取れないことが起きる。そのような場合には、図16〜図19の実施形態のように、帯電しにくい窒化膜47を電極直近に持ってきて帯電量を制御するようにすればよい。
【0043】
ここでは、固定電極30に絶縁膜31を設けた場合を説明したが、可動電極38に設けてあってもよいのはもちろんである。また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、窒化膜と酸化膜からなる絶縁膜について説明したが、電極に設ける絶縁膜の材質は窒化膜や酸化膜に限るものではない。絶縁膜31における帯電量は主に酸化膜48の膜厚で決まり、窒化膜47は耐電圧特性など必要な膜厚を確保するために使われているので、これらの機能を持つ材質であれば、窒化膜47や酸化膜48の種類は特に問わない。
【0044】
ただし、酸化膜(SiO)と窒化膜(SiN)との組み合わせによれば、マイナスシフトを制御する効果を有すると共に、工法の最適化を図り、容易かつ歩留まり良く静電アクチュエータを製作することができる。すなわち、前者の効果であるマイナスシフトの制御は、電極側直近の酸化膜48の膜厚制御によって実現されるものであり、絶縁膜48の膜厚を薄くすることによってイオンを内包しにくいものにできる。後者の高歩留まりの特徴は、加工困難な窒化膜47の特性を、酸化膜39で補ったことによる効果である。窒化膜はエッチング時にはガラスやシリコンとの選択比が低いこと、効果的なウエットエッチャントが無いことが加工上の障害となるので、絶縁膜31の全てを窒化膜47で構成すると、ガラスからなる基板25や他のメタル層のオーバーエッチが大きくなったり、不必要なダメージを与えたりして加工精度の劣化を伴う。その解決策の一つは、窒化膜47がガラスや他のメタルに直接触れない構造にすることであり、その緩衝層として、加工容易でかつ必要な誘電率と絶縁性を有する酸化膜39を用いて窒化膜47の表面を覆うことで解決される。
【0045】
(第3の実施形態)
次に、プラスシフトを制御する手段として、突起32の種々の形態を説明する。突起32は、固定電極30と可動電極38のうち絶縁膜31と同じ側に設けられていてもよく、反対側に設けられていてもよい。また、突起32を絶縁膜31と同じ側に設ける場合には、絶縁膜31と一体に形成してもよく、別個に形成してもよい。突起32は絶縁膜31の構成材料と同じ材料、例えば酸化物(SiO)や窒化物(SiN)によって形成してもよく、絶縁膜31とは異なる材料、例えば金属によって形成されていてもよい。特に、絶縁膜31と異なる側、例えば可動電極38に突起32を設ける場合には、電極材料によって電極(例えば、可動電極38)の表面に突起32を形成してもよい。
【0046】
具体例で説明すると、図20に示す静電アクチュエータでは、固定電極30と可動電極38のうち一方に絶縁膜31を設け、絶縁膜31の上面に絶縁膜31(の最上層)と同一材料により絶縁膜31と一体に突起32を形成したものである。図21に示すものは、絶縁膜31の上面に絶縁膜31(の最上層)と異なる絶縁材料により単独で突起32を形成したものである。図22に示すものは、絶縁膜31の上面に導電性の膜により突起32を形成したものである。また、図23に示すものは、固定電極30と可動電極38のうち一方に絶縁膜31を設け、他方の電極の対向面に当該電極と同一材料により当該電極と一体に突起32を形成したものである。図24に示すものは、固定電極30と可動電極38のうち絶縁膜31を設けた電極と異なる電極の対向面に絶縁材料によって突起32を形成したものである。図25に示すものは、固定電極30と可動電極38のうち絶縁膜31を設けた電極と異なる電極の対向面に、当該電極の材料と異なる導電性材料によって突起32を形成したものである。なお、図20〜図25においては、絶縁膜31が固定電極側に位置しているが、絶縁膜31が可動電極側に位置していて固定電極30と可動電極38が入れ替わった構成になっていてもよい。
【0047】
次に、突起32の形状について検討する。図26(a)は円筒状の突起32を示し、図27(a)は円錐状の突起32を示し、図28(a)は表面が球面状をした突起32を示している。図26(a)に示すような円筒状の突起32の場合には、図26(b)に示すように、電極間の空間充填率が高いが、可動電極38との接触面積が大きくなり、プラスシフトの抑制効果が小さくなる。また図27(a)に示すような円錐状の突起32の場合には、図27(b)に示すように、可動電極38との接触面積は小さくなるが、電極間の空間充填率が低くなる。このように空間充填率が低いと、静電アクチュエータにおける可動電極38の吸引力が低下する。これに対し、図28(a)に示す表面が球面状をした突起32の場合には、図28(b)に示すように、接触面積が頂点の微少領域αであり、かつ、電極間の空間充填率が大きく、理想的な突起32といえる。また、図29(a)(b)に示すものは、いずれも球面状をした突起32の変形例である。すなわち、図29(a)は、絶縁膜31の上に円柱状の下地ポスト32aを形成し、その上に未硬化の突起材料を滴下して表面張力で球面状の湾曲部32bを形成し、下地ポスト32aと湾曲部32bによって突起32を形成したものである。また、図29(b)は絶縁膜31の上に円柱状の下地ポスト32aを形成し、その上から絶縁膜31の上に突起材料をスパッタ等によって堆積させて湾曲部32bを形成し、下地ポスト32aと湾曲部32bによって突起32を形成したものである。これらの変形例によれば、空間充填率はより大きくなる。
【0048】
図30(a)(b)(c)は図29(b)に示した構造の作製方法を説明する断面図である。この作製方法では、第一次スパッタにより固定電極30の上に酸化膜48を形成し、その上に窒化膜47を形成し、さらにその上に酸化膜50を形成する(図30(a))。ついで、上の酸化膜50をエッチング等によって加工し、窒化膜47の上に円柱状をした複数の下地ポスト32aを設ける(図30(b))。この後、第二次スパッタにより、下地ポスト32aの上から窒化膜47の上面に酸化膜を堆積させて湾曲部32bを形成すると、下地ポスト32aの箇所では湾曲部32bの表面は球面状に近くなり、図29(b)のような構造が実現される。
【0049】
また、図31(a)(b)(c)は図29(b)に示した構造と類似した構造の作製方法を説明する断面図である。この作製方法では、第一次スパッタにより固定電極30の上に酸化膜50を形成する(図31(a))。ついで、酸化膜50をエッチング等によって加工し、固定電極30の上に円柱状をした複数の下地ポスト32aを設ける(図31(b))。この後、第二次スパッタにより、下地ポスト32aの上から固定電極30の上面に酸化膜を堆積させて湾曲部32bを形成すると、下地ポスト32aの箇所では湾曲部32bの表面が球面状に近くなり、図29(b)と類似した構造が実現される。図31(a)(b)(c)のようにして下地ポスト32aとその上面の酸化膜(湾曲部32b)によって作製される突起32も、下地ポスト32a間の酸化膜も、絶縁膜31の上に形成されるものでは無く、下地ポスト32aと酸化膜自体が絶縁膜31の機能を兼ねている。
【0050】
図32、図33に示すものは、突起32自体が絶縁膜31となったものである。すなわち、図32に示す突起32は、酸化物等の絶縁材料によって固定電極30の上に形成されており、突起32が絶縁膜31を兼ねている。また、図33に示す突起32は、固定電極30の上に酸化膜48、窒化膜47及び酸化膜39を積層して形成されており、突起32が絶縁膜31を兼ねている。
【0051】
第2及び第3の実施形態では、絶縁膜31と突起32を別々に説明したが、絶縁膜31に窒化膜47を設けると共に突起32を形成する場合には、ここで説明したような(説明外のものも含めて)絶縁膜の構造と突起の構造を任意に組み合わせることができる。
【0052】
また、第2の実施形態で説明したような窒化膜47を含んだ絶縁膜31と、第3の実施形態で説明したような突起32とは、それぞれ単独で使用することもできる。すなわち、プラスシフトを生じないような構造の静電アクチュエータの場合には、酸化膜48の膜厚を薄くすることによってマイナスシフトを低減させるようにすればよい。また、プラスシフトとマイナスシフトとを生じる場合であっても、酸化膜48の膜厚を薄くすることによってマイナスシフトによる帯電量だけを制御し、制御されたマイナスシフトによる帯電量で、制御されないプラスシフトの帯電量を打ち消し、プラスマイナスゼロとなるようにすることもできる。なお、このとき帯電しにくい窒化膜47によって絶縁膜31のトータルの膜厚を制御することができる。同様に、マイナスシフトを生じないような構造の静電アクチュエータの場合には、突起32を設けることによってプラスシフトを低減させるようにすればよい。また、プラスシフトとマイナスシフトとを生じる場合であっても、突起32の接触面積によってプラスシフトによる帯電量だけを制御し、制御されたプラスシフトによる帯電量で、制御されないマイナスシフトの帯電量を打ち消し、プラスマイナスゼロとなるようにすることもできる。
【0053】
図34は静電アクチュエータの熱的耐久試験を行う前後におけるCV特性の変化を示す図であって、突起32の効果を確認したものである。すなわち、図35に示すように、固定電極の上に酸化膜(SiO)からなる絶縁膜31を形成し、絶縁膜31の上に同じく酸化膜(SiO)からなる突起32を形成した静電アクチュエータを作製した。ここで、絶縁膜31の厚みTを2000〜2500Å、突起32の高さHを400〜600Å、突起32の直径Dを25〜35μmとし、突起32を100〜110μmのピッチPで複数形成した。この計測対象となる静電アクチュエータの固定電極と可動電極の間に定格電圧の駆動電圧を印加した状態で、85℃の雰囲気下に1000時間保持した後、標準状態で2時間放置した。このような熱的耐久試験を経た静電アクチュエータに対してCV特性を計測した結果を示したものが図34のグラフである。
【0054】
図34において、破線及び菱形のポイントで表したものは静電アクチュエータのCV初期特性F0を表している。また、図34に実線で示したCV特性のうち、実線及び四角のポイントで表したF+はプラスシフトを生じた静電アクチュエータのCV特性を示し、実線及び三角のポイントで表したF−はマイナスシフトを生じた静電アクチュエータのCV特性を示している。図34のCV特性と、図6に示したCV特性とを比較すれば、図34のCV特性ではF+、F−のシフト量がきわめて小さくなっており、突起を設けた効果は明らかである。
【0055】
(第4の実施形態)
図36、図37は、本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータのうち、固定電極30と可動電極38の部分を表している。この実施形態は、固定電極30と可動電極38のうち少なくとも一方の電極を湾曲させることによって絶縁膜31と電極との接触面積を小さくし、プラスシフトを抑制できるようにしたものである。
【0056】
まず、図36について説明する。これは、平坦な固定電極30の上に窒化膜47を含む絶縁膜31を形成し、中央部が固定電極30側へ向けて突出するように可動電極38を溝状ないし球面状に湾曲させたものである。この実施形態では、可動電極38が湾曲しているので、可動電極38と絶縁膜31との接触面積が小さくなり、それによってプラスシフトが抑制されており、酸化膜48の膜厚を薄くすることによってマイナスシフトが抑制されている。同様に、図37の実施形態では、可動電極38側へ向けて突出するように固定電極30を溝状ないし球面状に湾曲させ、この固定電極30の上に窒化膜47を含む絶縁膜31を形成したものである。この実施形態では、固定電極30及び絶縁膜31が湾曲しているので、可動電極38と絶縁膜31との接触面積が小さくなり、それによってプラスシフトが抑制されており、酸化膜48の膜厚を薄くすることによってマイナスシフトが抑制されている。
【0057】
また、図36の実施形態のように可動電極38をはじめから湾曲させておくのでなく、例えば両持ち支持された可動電極38が固定電極側へ吸引されることによって弾性変形し、溝状ないし球面状に湾曲する場合であってもよい。あるいは、図示しないが、可動電極38が片持ち支持されていて、可動電極38が固定電極30側へ吸引されることによって可動電極38が傾いて斜めになり、可動電極38が固定電極30ないし絶縁膜31に小さな接触面積で接触するようにしてもよい。
【0058】
(第5の実施形態)
図38は本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を示す断面図である。この静電アクチュエータでは、ガラス基板等の基板25の上面に、互いに間隔をあけて複数の分離したポスト状もしくは線状をした固定電極30を設け、固定電極30全体を覆うようにして固定電極30の上面に絶縁膜31を形成している。また、可動電極38の下面には、固定電極30と対向しないようにして複数のポスト状もしくは線状をした突起32を設けている。なお、固定電極30と突起32が対向して重なり合わなければ、固定電極30と突起32のうち一方は格子状ないし網目状に形成されていてもよい。
【0059】
このような実施形態では、固定電極30と可動電極38の間に生じる電界は、固定電極30の設けられている箇所だけであるので、電極どうしの接触箇所、すなわち突起32と絶縁膜31の当接する箇所には大きな電界は生じない。よって、このような構造によれば、チャージトランスファによる帯電が生じにくくなり、チャージトランスファによるプラスシフトの帯電量を低減させることができる。
【0060】
図39は本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を示す断面図である。この静電アクチュエータでは、ガラス基板等の基板25の上面に、互いに間隔をあけて複数の分離したポスト状もしくは線状をした固定電極30を設け、固定電極30を覆うようにして基板25の上面を絶縁膜31で覆っている。また、絶縁膜31の上面には、固定電極30と対向しないようにして複数のポスト状もしくは線状をした突起32を設けている。なお、固定電極30と突起32が対向して重なり合わなければ、固定電極30と突起32のうち一方は格子状ないし網目状に形成されていてもよい。
【0061】
このような実施形態でも、固定電極30と可動電極38の間に生じる電界は、固定電極30の設けられている箇所だけであるので、電極どうしの接触箇所、すなわち突起32と絶縁膜31の当接する箇所には大きな電界は生じない。よって、このような構造によれば、チャージトランスファによる帯電が生じにくくなり、チャージトランスファによるプラスシフトの帯電量を低減させることができる。
【0062】
また、図38、図39の実施形態では、固定電極30を部分的に形成して突起32と重なり合わないようにしたが、可動電極38を部分的に形成して突起32と重なり合わないようにしてもよい(図示せず)。
【0063】
(第6の実施形態)
図40は本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を示す断面図である。この静電アクチュエータにあっては、2枚のダイアフラム状をした可動部52の外周をフレーム51によって支持し、両可動部52の対向面にそれぞれ可動電極38を設け、少なくとも一方の可動電極38の表面を絶縁膜31で覆っている。これは、固定電極のない静電アクチュエータの例を示している。なお、このような実施形態でも、絶縁膜31に、あるいは絶縁膜31に対向させるようにして突起を設けてもよい。
【0064】
(第7の実施形態)
次に、図7〜図9のような構造の静電マイクロリレーを用いた機器について説明する。図41は本発明にかかる静電マイクロリレー62を用いた無線装置61を示す概略図である。この無線装置61では、静電マイクロリレー62が、内部回路63とアンテナ64の間に接続されており、静電マイクロリレー62をオン、オフすることによって内部回路63がアンテナ64を通じて送信又は受信可能な状態と、送信又は受信ができない状態とに切替えられるようになっている。
【0065】
図42は本発明にかかる静電マイクロリレー62を用いた計測装置65を示す概略図である。この計測装置65では、静電マイクロリレー62が、内部回路66から測定対象物(図示せず)に至る各信号線67の途中に接続されており、各静電マイクロリレー62をオンオフすることにより、測定対象物を切り替えられるようになっている。
【0066】
図43は本発明にかかる静電マイクロリレー62を用いた温度管理装置(温度センサ)68を示す概略図である。この温度管理装置68は、電源、制御機器等の温度に対するセーフティ機能を必要とする装置69に取付けられており、対象とする装置69の温度を監視して該対象装置69の回路70をオン、オフする。例えば、対象装置69の使用限界が100℃以上1時間であるとすると、温度管理装置68は対象装置69の温度を計測し、装置69が100℃以上の温度で1時間動作していることを検知すると、温度管理装置68内の静電マイクロリレー62が強制的に回路70を遮断する。
【0067】
図44は本発明にかかる静電マイクロリレーを用いた携帯電話その他の携帯端末71を示す概略図である。この携帯端末71では2つの静電マイクロリレー62a、62bが用いられている。一方の静電マイクロリレー62aは内部アンテナ72と外部アンテナ73を切り替える働きをしており、他方の静電マイクロリレー62bは信号の流れを送信回路側の電力増幅器74と受信回路側の低ノイズ増幅器75とに切り替えられるようにしている。
【0068】
本発明にかかる静電マイクロリレーは、直流電流から高周波信号までを低損失で通過させ、かつ、長時間安定した特性を維持するので、上記のような無線装置61や計測装置65などに採用することにより、内部回路に用いられる増幅器などへの負担を抑制しつつ、長時間精度よく信号を伝達可能となる。また、小型で消費電力も少ないので、特にバッテリー駆動の無線装置等や複数使用される計測装置などで効果を発揮する。
【0069】
なお、低電位駆動型部品の場合には、絶縁膜に帯電した電荷によって印加電圧と駆動電圧との間に解離が発生し、可動電極と固定電極との間に加わる印加電圧と外部から印加されている駆動電圧Vdriveとが一致しなくなる。このような現象は、通常は静電アクチュエータの不具合としか認識されていないが、このような現象も、本発明によれば、静電アクチュエータの利点に転化させることが可能になる。その第1の例としては、印加電圧としては3ボルトしか用意できないような回路内に、10ボルト駆動の静電リレーを実装するような場合がある。チャージコントロール技術によって、帯電によって可動電極と固定電極の間に+7ボルトの電位を蓄えるように設計すれば、3ボルトの駆動電圧しかなくても10ボルトの印加電圧を得ることができるので、このような場合でも問題なく静電リレーを動作させることができる。あるいは逆に、10ボルトの印加電圧で動作するように設計された基板に対して、3ボルト駆動の静電リレーを実装する場合、帯電によって可動電極と固定電極との間に−7ボルトの電位を蓄えるようにチャージ制御を設計すれば、見かけ上は10ボルト駆動の静電リレーを用いるのと同等である。このような使用の仕方は、静電リレーだけでなく、スイッチや静電容量式センサなどにも利用できる。
【0070】
【発明の効果】
本発明の静電アクチュエータによれば、その帯電量制御構造により絶縁膜における正負の帯電量を制御することができる。例えば、チャージトランスファ等による正または負の帯電量を小さくすることができ、あるいは、イオン性帯電等による正または負の帯電量を小さくすることができる。
【0071】
また、第1の電極と第2の電極の間に電圧を印加したときに前記絶縁膜内に発生する正負の帯電量をそれぞれ制御することにより、前記絶縁膜内の帯電量の総和を任意に制御できるので、正の帯電量と負の帯電量を互いに打ち消し合わせることで、絶縁膜に発生する全体の帯電量(総和量)を制御することができる。特に、正の帯電量や負の帯電量を小さくする必要はなく、正の帯電量と負の帯電量を互いに打ち消し合わせることで、絶縁膜に発生する全体の帯電量を小さくすることができ、例えば帯電量をプラスマイナスゼロに制御することができる。
【0072】
この結果、本発明の静電アクチュエータによれば、プラスシフトやマイナスシフト等の帯電現象を制御することができ、例えば、そのオン電圧やオフ電圧等の動作電圧特性を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の静電アクチュエータの構造を示す分解斜視図である。
【図2】同上の静電アクチュエータの断面図である。
【図3】理想的な静電アクチュエータのCV特性を示す図である。
【図4】可動電極と絶縁膜との間でプラスシフトの帯電が生じる様子を説明する概略図である。
【図5】絶縁膜にマイナスシフトの帯電が生じる様子を説明する概略図である。
【図6】熱的耐久試験の前後におけるCV特性の変化を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による静電アクチュエータの斜視図である。
【図8】図7のX−X線に沿った断面図である。
【図9】図7の静電アクチュエータの構造を示す分解斜視図である。
【図10】同上の静電アクチュエータにおいて固定電極の上に形成された絶縁膜の構造を示す概略断面図である。
【図11】絶縁膜の上に突起を設けることにより、プラスシフトを抑制する原理を説明する概略図である。
【図12】絶縁膜中に窒化膜を設けることにより、マイナスシフトを抑制する原理を説明する概略図である。
【図13】本発明による別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図14】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図15】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図16】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図17】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図18】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図19】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図20】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図21】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図22】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図23】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図24】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図25】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図26】(a)は円筒状の突起を示す斜視図、(b)は当該突起が絶縁膜と可動電極との間の空間を占める様子を説明する概略図である。
【図27】(a)は円錐状の突起を示す斜視図、(b)は当該突起が絶縁膜と可動電極との間の空間を占める様子を説明する概略図である。
【図28】(a)は表面が球面状をした突起を示す斜視図、(b)は当該突起が絶縁膜と可動電極との間の空間を占める様子を説明する概略図である。
【図29】(a)(b)は、いずれも球面状をした突起の変形例を示す概略断面図である。
【図30】(a)(b)(c)は図29(b)に示した構造の突起を作製する方法を説明する断面図である。
【図31】(a)(b)(c)は図29(b)に示した構造の突起と類似した構造の突起を作製する方法を説明する断面図である。
【図32】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す側面図である。
【図33】本発明によるさらに別な構造の静電アクチュエータを示す側面図である。
【図34】絶縁膜の上に突起を設けた静電アクチュエータに対して熱的耐久試験を行った前後におけるCV特性の変化を示す図である。
【図35】図34の試験を行った静電アクチュエータを説明する図である。
【図36】本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を表した概略断面図である。
【図37】本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を表した概略断面図である。
【図38】本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を表した概略断面図である。
【図39】本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を表した概略断面図である。
【図40】本発明のさらに別な実施形態による静電アクチュエータの構造を表した概略断面図である。
【図41】本発明にかかる静電マイクロリレーを用いた無線装置を示す概略図である。
【図42】本発明にかかる静電マイクロリレーを用いた計測装置を示す概略図である。
【図43】本発明にかかる静電マイクロリレーを用いた温度管理装置を示す概略図である。
【図44】本発明にかかる静電マイクロリレーを用いた携帯端末を示す概略図である。
【符号の説明】
21 静電アクチュエータ
22 固定基板
23 可動基板
24 キャップ
28、29 固定接点
30 固定電極
31 絶縁膜
32 突起
38 可動電極
39 酸化膜
44 絶縁層
45 可動接点
47 窒化膜
48 酸化膜

Claims (8)

  1. 第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、
    前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが逆向きであり、且つ、前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量が前記絶縁膜の接触面積によって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量にほぼ等しくなるように、前記絶縁膜の厚みを定めることを特徴とする静電アクチュエータの調整方法。
  2. 第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、
    前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが逆向きであり、且つ、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量が前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量にほぼ等しくなるように、第1の電極と第2の電極が対向している領域において第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積を定めることを特徴とする静電アクチュエータの調整方法。
  3. 第1の電極と第2の電極を対向させて配設し、第1の電極と第2の電極が対向している領域で、両電極のうち少なくとも一方の電極の対向面に絶縁膜を形成し、両電極のうち少なくとも一方の電極又は前記絶縁膜の対向面に突起を設け、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの静電引力で第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方の電極を駆動させることにより、第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して当接するようにした静電アクチュエータにおいて、
    前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向と前記絶縁膜の厚みにより変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト方向とが逆向きであり、且つ、前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量と前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量とがほぼ等しくなるように、第1の電極と第2の電極が対向している領域において第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の接触面積と前記絶縁膜の厚みを定めることを特徴とする静電アクチュエータの調整方法。
  4. 前記絶縁膜は、材料の異なる複数の層によって構成され、
    前記絶縁膜の接触面積により変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量と前記絶縁膜の厚みによって変化する静電アクチュエータの電極間閉成時における動作電圧特性のシフト量とがほぼ等しくなるように、第1の電極又は第2の電極に直接接する層の厚みを定めることを特徴とする、請求項1又は3に記載の静電アクチュエータの調整方法。
  5. 前記絶縁膜は、酸化膜と窒化膜によって構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の静電アクチュエータの調整方法。
  6. 前記絶縁膜は、単一の材料で形成されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の静電アクチュエータの調整方法。
  7. 第1の電極と第2の電極が前記絶縁膜を介して接離する箇所の少なくとも一方の表面に前記突起を少なくとも1つ形成し、当該突起の接触面積を調整することによって前記絶縁膜の接離する箇所の接触面積を定めることを特徴とする、請求項2又は3に記載の静電アクチュエータの調整方法。
  8. 前記突起の表面を球面状に形成したことを特徴とする、請求項7に記載の静電アクチュエータの調整方法。
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