JP5609271B2 - 静電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、静電アクチュエータに関する。
従来、電極が設けられた固定子と、この固定子上に配置されるとともに、樹脂基板と、樹脂基板上に設けられた抵抗体膜とを有する移動子と、を備えた静電アクチュエータが知られている。
このような静電アクチュエータは、固定子と移動子が平面的に張り付いた状態で動くため、そのままでは固定子と移動子の摩擦抵抗が大きくなる傾向がある。
そこで、従来の静電アクチュエータには、固定子の上面に絶縁性バインダによって固着された導電性ビーズを固定した凹凸面を設け、この凹凸面に対向する移動子の裏面に潤滑面を設けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、ビーズを含むインク(塗料)の印刷またはコーティングは、目詰まりし易く、また、ビーズ含有液体は凝集し、凹凸面にムラが出やすくなる。
そして、ビーズ含有量が少ない場合、凸部間隔が広くなり、フィルムのたわみにより、凹凸面と潤滑面が平面で接する面積が広くなる。一方、ビーズ含有量が多い場合、カールし易くまた接触する凸部が多くなり摩擦抵抗も大きくなる。
さらに、ビーズを固定する絶縁性バインダ(樹脂層)は、所定値よりも薄い場合、ビーズが脱落し易くなり、所定値よりも厚い場合、ビーズが覆われ凹凸面の所定の凹凸が形成されない。
すなわち、上記従来の静電アクチュエータでは、導電性ビーズを用いた凹凸面の面内における凹凸の均一性が低く、固定子と移動子との間の摩擦抵抗が局所的に大きくなる問題があった。
特開平9−121562号公報
本発明は、このような点を考慮してなされるものであり、固定子と移動子との間の摩擦抵抗を低減することが可能な静電アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る静電アクチュエータは、
基板と、前記基板上に設けられた電極とを有する固定子と、前記固定子の前記電極を有する面上に配置される移動子と、を備えた静電アクチュエータにおいて、
前記固定子の移動子側の面または前記移動子の固定子側の面に、多数の突状体を等間隔に設け、
前記移動子または前記固定子のうち、前記多数の突状体に対向する面に、潤滑層を形成したことを特徴とする静電アクチュエータである。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記電極は、前記基板上に各々独立して設けられ、互いに平行に配置された複数の線状電極であり、
前記多数の突状体は、多数の線状の突状体であってもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記線状の突状体は、前記複数の線状電極と直交する方向に延在するようにしてもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記多数の突状体は、多数の円錐体であってもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記多数の突状体が設けられた前記固定子の移動子側の面または前記移動子の固定子側の面のうち、前記多数の突状体以外の部分に第1の追加潤滑層を形成してもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記多数の突状体の表面に、第2の追加潤滑層を形成してもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記多数の突状体は、導電性材料からなっていてもよい。
また、前記静電アクチュエータにおいて、
前記潤滑層は、炭素含有シリカからなっていてもよい。
本発明に係る静電アクチュエータは、固定子の移動子側の面または移動子の固定子側の面に、多数の突状体が等間隔に設けられ、移動子または固定子のうち、多数の突状体に対向する面に、潤滑層が形成されている。
これにより、従来技術と比較して、突状体の分布の面内ばらつきが小さくなり、固定子と移動子との間の摩擦抵抗が局所的に大きくなるのを抑制することができる。
すなわち、固定子と移動子と間の摩擦抵抗を低減することができる。
本発明による静電アクチュエータの構成の一例を示す斜視図である。 図1に示す静電アクチュエータを模式的に示す上面図である。 図2のA−A線に沿った静電アクチュエータの断面の一例を示す断面図である。 図3に示す領域Xに囲まれる摺動構造体を含む領域を拡大した一例を示す断面図である。 摺動構造体を上方から見た構成の一例を示す上面図である。 摺動構造体を上方から見た構成の他の例を示す上面図である。 図3に示す領域Xに囲まれる摺動構造体を含む領域を拡大した他の例を示す断面図である。 線状電極1a〜1dに印加される信号の波形の一例を示す波形図である。 図2のA−A線に沿った静電アクチュエータの断面の他の例を示す断面図である。
以下、本発明による静電アクチュエータの実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明による静電アクチュエータ100の構成の一例を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す静電アクチュエータ100を模式的に示す上面図である。また、図3は、図2のA−A線に沿った静電アクチュエータ100の断面の一例を示す断面図である。
なお、簡単のため、図2おいては、接着層103a、カバーフィルム103b、摺動構造体104を省略している。
図1ないし図3に示すように、静電アクチュエータ100は、一面102aと他面102bとを有する基板102と、基板102の一面102aに各々独立して設けられ、互いに平行に等間隔で配置された複数の線状電極1a〜1dと、を有する固定子1と、固定子1の線状電極1a〜1d上に移動自在に配置された移動子2と、を備える。
なお、移動子2を駆動するための信号a〜dは、図示しない駆動回路から4線式静電アクチュエータ100に入力される。このとき、各信号a〜dは、バスライン101a〜101d、スルーホール配線1b2、1d2、および、パッド電極1b1、1d1を介して、線状電極1a〜1dに、それぞれ印加される。
以下、固定子1について、さらに詳述する。上述のように、固定子1は、基板102と、この基板102の一面102aに設けられた導電性を有する複数の線状電極1a〜1dとを備えている。
さらに、複数の線状電極1a〜1dの一側に(図2の左側)、複数の線状電極1a〜1dに直交する方向に延設するとともに、線状電極1aと線状電極1bに各々接続される第1のバスライン101aと第2のバスライン101bが互いに平行に設けられている。さらに、複数の線状電極1a〜1dの他側に(図2の右側)、複数の線状電極1a〜1dに直交する方向に延設するとともに線状電極1cと線状電極1dに各々接続される第3のバスライン101cと第4のバスライン101dとが互いに平行に設けられている。
また、基板102の一面102a上に設けられた複数の線状電極1a〜1dを覆って接着層103a、カバーフィルム103bが設けられ、さらにカバーフィルム103を覆って摺動構造体104が設けられている。
ところで、基板102は、例えば、25μmの厚さを有する。この基板102に用いられる素材としては、例えば、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂、フェノール樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、PEN(ポリエチレンナフレタート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルフイド)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリウレタン等が、選択される。特にポリイミドやPENは高耐熱性、高強度であり好ましい。
また、上述のように、複数の線状電極1a〜1dは、基板102の一面102a上に各々独立して設けられ、互いに平行に等間隔で櫛歯状に繰り返し配置されているが、この線状電極1a〜1dは、例えば、配線ピッチが0.3mm以下に設定され、また、この線状電極1a〜1dは、その厚さは、例えばポリイミド基板上に電極材としてCuを使用する場合は18μm程度、電極材としてITO(酸化インジウムスズ)を形成する場合では1,500Å程度を有する(図2および図3参照)。
また、2本の第1、第2のバスライン101a、101bは、各々帯状をなし、上述のように線状電極1a〜1dの一側(図2の左側)に、設けられている。
このうち第1のバスライン101aは、基板102の一面(上面)102aに設けられ、この第1のバスライン101aは、線状電極1aに電気的に接続されている。
また、第2のバスライン101bは、基板102の他面(下面)102bに設けられ、線状電極1bに電気的に接続されている。また、基板102には、基板102を貫通し、基板102の他面102bに設けられた第2のバスライン101bに接続されるスルーホール配線1b2が設けられている。さらに、基板102の一面102aに、線状電極1bの一側とスルーホール配線1b2とを接続するパッド電極1b1が設けられている。
これにより、第2のバスライン101bは、線状電極1bに電気的に接続される。
また、2本の第3、第4のバスライン101c、101dは、各々帯状をなし、上述のように線状電極1a〜1dの他側(図2の右側)に、設けられている。
また、第3のバスライン101cは、基板102の一面(上面)102aに設けられ、線状電極1cに電気的に接続されている。
また、第4のバスライン101dは、基板102の他面(下面)102bに設けられ、線状電極1dに電気的に接続されている。ここで、基板102には、基板102を貫通し、基板102の他面102bに設けられた第4のバスライン101dと接続されるスルーホール配線1d2が設けられている。そして、基板102の一面(上面)102aに、線状電極1dの一側とスルーホール配線1d2とを接続するパッド電極1d1が設けられている。
これにより、第4のバスライン101dは、線状電極1dに電気的に接続されている。
次に、図3により、固定子1の接着層103a、カバーフィルム103bおよび摺動構造体104について詳述する。
図3に示すように、接着層103aは、基板102上に複数の線状電極1a〜1dを覆うように設けられている。
また、カバーフィルム103bは、接着層103a上に設けられている。このカバーフィルム103に用いられる素材としては、例えば、ポリイミドが選択される。
また、摺動構造体104は、カバーフィルム103b上に設けられている。この摺動構造体104は、図4に示すように、追加潤滑層104aと、多数の突状体104bと、を含み、移動子2の下面(後述の潤滑層105)に対して摺動性を有する。
ここで、図4は、図3に示す領域Xに囲まれる摺動構造体104を含む領域を拡大した一例を示す断面図である。また、図5は、摺動構造体104を上方から見た構成の一例を示す上面図である。また、図6は、摺動構造体104を上方から見た構成の他の例を示す上面図である。
図4に示すように、追加潤滑層104aは、カバーフィルム103b上に設けられている。
この追加潤滑層104aに用いられる素材としては、例えば、導電性を有する炭素含有シリカが選択される。この追加潤滑層104aは、例えば、蒸着により形成される。
また、多数の突状体104bは、追加潤滑層104a上に設けられている。この多数の突状体104bは、多数の円錐体である(図4、図5)。
しかし、突状体104bは、円錐体以外の形状を有していてもよい。例えば、図6に示すように、多数の突状体104bは、多数の線状の突状体であってもよい。特に、この線状の突状体は、複数の線状電極1a〜1dと直交する方向Yに延在するように設けられている(山脈状に配置されている)。
これにより、移動子2の蛇行を抑制することができる。また、突状体104bの剥離を抑制することができる。
この多数の突状体104bは、例えば、グラビア、スクリーン、オフセット、フレキソ、インクジェットなどの印刷により形成される。なお、より高価になる印刷により形成される突状体104bは、高価で使い回しも効く固定子1側に設けるのが好ましい。突状体104bを移動子2側に設ける場合については、後述の変形例で説明する。
このように、多数の突状体104bは、印刷により形成されるので、例えば、各突状体104bの幅s1は等しく、さらに、隣接する突状体104bの間隔s2は等しくなるように、設定される。これにより、突状体104bの分布の面内ばらつきが小さくなり、固定子と移動子の摩擦抵抗が局所的に大きくなるのを抑制することができる。
各突状体104bの幅s1、さらに、隣接する突状体104bの間隔s2の測定方法は、光学顕微鏡を用いた摺動構造体104の上面からの観察により得られる観察画像上で測定することができる。
なお、図6に示す多数の線状の突状体の各突状体104bの幅s1は、各突状体について、任意の複数の箇所の幅を上述の測定方法により測定し、その平均値とする。
また、図6に示す多数の線状の突状体の隣接する突状体104bの間隔s2は、隣接する突状体のオーバーラップする領域Zにおいて、任意の複数の箇所の幅を上述の測定方法により測定し、その平均値とする。
なお、突状体104bの分布は、例えば、1〜3000個/cm2とする。突状体104bの分布数が、少なすぎるとマット効果が減少し、一方、多すぎると摩擦抵抗が大きくなる。したがって、要求される条件に応じて、固定子1の面内における突状体104bの密度が設定される。
多数の突状体104bが、多数の円錐体の場合には、図5に示すように三角格子状に分布して配置されることが特に好ましい。三角格子状に配置した場合には、各突状体104bに隣接する全ての突状体の間隔が等間隔となり、突状体の分布の面内ばらつきがより小さくなるからである。
また、突状体104bの高さは、例えば、5〜30μmに設定される。突状体104bの高さは、低すぎると隣接する2つの突状体104b間で、固定子1と移動子2とが面接触し易く摩擦係数が増加し、高すぎると静電効果が小さくなるので、要求される条件に応じてその高さが設定される。
従来の静電アクチュエータのように、固定子の上面に絶縁性バインダによって固着された導電性ビーズを固定した凹凸面を設け、この凹凸面に対向する移動子の裏面に潤滑面を設けたものの場合には、ビーズを固定する絶縁性バインダの厚さは、ビーズの半径よりも厚く形成する必要があった。例えば、ビーズにより形成される凸部の高さを20μmに設定する場合には、ビーズの粒径(直径)は少なくとも40μm以上でなければならない。
このような従来の静電アクチュエータでは、固定子の電極の上面から移動子の帯電面までの距離が広くなり、静電力が弱くなる。一方、本発明の多数の突状体104bは、印刷により形成されるので、例えば、突状体104bの高さを20μmに設定する場合には、20μmの厚さで形成すればよい。従って、従来の静電アクチュエータに比べて、固定子の電極の上面から移動子の帯電面までの距離を縮めることが可能となり、静電力を高めることができる。
このように、固定子1の移動子2側の面には、移動子2の摺動性を高めるために、多数の突状体104bが等間隔に設けられた摺動構造体104が形成されている。これにより、固定子1と移動子2との間の接触面積が減少し、摩擦抵抗を低減することができる。
また、突状体104bは、導電性材料からなる。この突状体104bに用いられる素材としては、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリアセン、スルホン化ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などの導電性樹脂や、銀、金、銅、ニッケル、アルミ、カーボン、グラファイトをフィラーとする導電ペースト(バインダはエポキシ、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、シリコーン、アクリル、ポリイミドなど)などが選択される。これにより、移動子2のチャージアップを防止することができる。
ここで、図7は、図3に示す領域Xに囲まれる摺動構造体104を含む領域を拡大した他の例を示す断面図である。
図7に示すように、追加潤滑層104a1は、カバーフィルム103b上に設けられている。すなわち、摺動構造体104のうち、少なくとも多数の突状体104b以外の部分に追加潤滑層104a1が形成されている。この追加潤滑層104a1に用いられる素材としては、例えば、導電性を有する炭素含有シリカが選択される。
さらに、追加潤滑層104a2は、多数の突状体104bの表面にも形成されている。この追加潤滑層104a2に用いられる素材としては、例えば、導電性を有する炭素含有シリカが選択される。
これらの追加潤滑層104a1、追加潤滑層104a2は、例えば、蒸着により形成される。
次に、図1および図2により移動子2について詳述する。図1および図2に示すように、移動子2は、固定子1上に配置されている。この移動子2は、図3に示すように、固定子1に対向して設けられた樹脂基板2aと、樹脂基板2a上に設けられた抵抗体膜2bと、樹脂基板2a下に設けられた潤滑層105と、を有している。
すなわち、摺動構造体104に対向する移動子2の面に、潤滑層105が形成されている。この潤滑層105は、例えば、炭素含有シリカからなる。特に、潤滑層105は、例えば、蒸着により形成される。蒸着で形成することにより、樹脂基板2aに固着するためロール状や積載状で保管する場合に裏移りがなく、また耐磨耗性が強くなる効果がある。
また、樹脂基板2aは、固定子1に対向して配置される。この樹脂基板2aは、例えば、50μm程度の厚さを有する。
この樹脂基板2aに用いられる素材としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、PEN(ポリエチレンナフレタート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルフイド)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリウレタン等が、選択される。特に、PETは安価であり、またPENは高耐熱性、高強度であり好ましい。
抵抗体膜2bは、上述のように、樹脂基板2a上に設けられ、この抵抗体膜2bは、例えば、1μm程度の厚さを有する。また、抵抗体膜2bは、例えば、1011〜1013Ω/□の範囲の表面抵抗値を有する。
なお、線状電極(駆動電極)1a〜1dの上面から抵抗体膜2bの帯電面(下面)までの距離Dは、例えば、30μm以上、150μm以下に設定される。
次に、以上のような構成を有する静電アクチュエータ100の動作について説明する。
まず、図2に示すように、信号a〜dは、図示しない駆動回路から静電アクチュエータ100に入力される。このとき、各信号a〜dは、バスライン101a〜101d、スルーホール配線1b2、1d2、および、パッド電極1b1、1d1を介して、線状電極1a〜1dに、それぞれ印加される。
ここで、図8は、線状電極1a〜1dに印加される信号a〜dの波形の一例を示す波形図である。なお、図8では、信号a〜dが矩形波の場合について示しているが、信号a〜dが正弦波である場合も同様の位相関係になる。
図8に示すように、隣接する線状電極1a、1bに入力される2つの信号a、bは、4分の1周期だけずれている。同様に、隣接する線状電極1b、1cに入力される2つの信号b、cは、4分の1周期だけずれている。同様に、隣接する線状電極1c、1dに入力される2つの信号c、dは、4分の1周期だけずれている。
これにより、線状電極1aと線状電極1cには、各々位相が半周期ずれた信号a、cが入力される。また、線状電極1bと線状電極1dには、各々位相が半周期ずれた信号b、dが入力される。
この場合、移動子2の抵抗体膜2bが、線状電極1a〜1dに印加される信号a〜dに応じて帯電する。そして、信号a〜dの電圧が変化することにより、移動子2の帯電した部分が放電する前に、移動子2が固定子1上を線状電極1a〜1dに垂直な方向Yに、移動する(図2)。
ここで、既述のように、静電アクチュエータ100において、固定子1の移動子2側の面に、多数の突状体104bを等間隔に設けられた摺動構造体104が形成され、該摺動構造体104に対向する移動子2の面に、潤滑層105が形成されている。これにより、従来技術と比較して、突状体の分布の面内ばらつきが小さくなり、固定子1と移動子2との間の摩擦抵抗が局所的に大きくなるのが抑制される。
特に、既述のように、固定子1と移動子2との接触面積を減少させるとともに、潤滑作用を向上することができる。すなわち、低摩擦抵抗が実現できる。
また、固定子1と移動子2との間に空間が介在するため、固定子1と移動子2とが貼り付つきにくくなり、移動子2が動き易くなる。
また、例えば、湿度が高い場合、潤滑層105と摺動構造体104との間に隙間ができるため、水分により固定子1と移動子2とが貼り付くのを、抑制することができる。
また、長時間運転しても、突状体104bが導電性を有し放電するため、帯電(全体チャージアップ)しにくく、固定子と移動子とが貼り付きにくくなり、移動子が動き易くなる。
また、突状体104bの間の面に追加潤滑層104a、104a1が存在するので、移動子2の一部が固定子1に接触しても、摩擦抵抗の増大を抑制することができる。
以上のように、本実施例に係る静電アクチュエータによれば、固定子と移動子との間の摩擦抵抗を低減することができる。
変形例
既述の例では、突状体が固定子側に設けられ、潤滑層が移動子側に設けられた場合について説明した(図3)。
しかし、突状体が移動子側に設けられ、潤滑層が固定子側に設けられても、同様の作用・効果を奏することはできる。
そこで、本変形例においては、突状体が移動子側に設けられ、潤滑層が固定子側に設けられた静電アクチュエータ構成の一例について説明する。
ここで、図9は、図2のA−A線に沿った静電アクチュエータ100の断面の他の例を示す断面図である。なお、図9において、図3の符号と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示す。また、静電アクチュエータの構成は、図1、図2で示される構成と同様である。また、摺動構造体104、潤滑層105は、配置が異なるが、それらの構成自体は、図4、図7に示される構成と同様である。
図9に示すように、固定子1は、基板102と、線状電極1a〜1dと、接着層103aと、カバーフィルム103bと、潤滑層105と、を含む。
接着層103aは、基板102上に複数の線状電極1a〜1dを覆うように設けられている。
また、カバーフィルム103bは、接着層103a上に設けられている。また、潤滑層105は、カバーフィルム103b上に設けられている。
また、移動子2は、図9に示すように、固定子1に対向して設けられた樹脂基板2aと、樹脂基板2a上に設けられた抵抗体膜2bと、樹脂基板2a下に設けられた摺動構造体104と、を含む。
この摺動構造体104は、図4と同様に、追加潤滑層104aと、多数の突状体104bと、を含み、固定子1の上面(潤滑層105)に対して摺動性を有する。
すなわち、移動子2の固定子1側の面には、移動子2の摺動性を高めるために、多数の突状体104bが等間隔に設けられた摺動構造体104が形成されている。そして、摺動構造体104に対向する固定子1の面に、潤滑層105が形成されている。
これにより、固定子1と移動子2との間の接触面積が減少し、摩擦抵抗を低減することができる。
なお、以上のような構成を有する静電アクチュエータは、既述の動作と同様である(図8)。すなわち、移動子2の抵抗体膜2bが、線状電極1a〜1dに印加される信号a〜dに応じて帯電する。そして、信号a〜dの電圧が変化することにより、移動子2の帯電した部分が放電する前に、移動子2が固定子1上を線状電極1a〜1dに垂直な方向Yに、移動する(図2)。
ここで、既述のように、静電アクチュエータにおいて、移動子2の固定子1側の面に、多数の突状体が等間隔に設けられた摺動構造体104が形成され、該摺動構造体104に対向する固定子1の面に、潤滑層105が形成されている。これにより、従来技術と比較して、突状体の分布の面内ばらつきが小さくなり、固定子1と移動子2との間の摩擦抵抗が局所的に大きくなるのが抑制される。
以上のように、本変形例に係る静電アクチュエータによれば、固定子と移動子との間の摩擦抵抗を低減することができる。
1 固定子
1a〜1d 線状電極
1b1、1d1 パッド電極
1b2、1d2 スルーホール配線
2 移動子
2a 樹脂基板
2b 抵抗体膜
100 静電アクチュエータ
101a 第1のバスライン
101b 第2のバスライン
101c 第3のバスライン
101d 第4のバスライン
102 基板
103a 接着層
103b カバーフィルム
104 摺動構造体
104a 追加潤滑層
104b 突状体
105 潤滑層
a〜d 信号

Claims (8)

  1. 基板と、前記基板上に設けられた電極とを有する固定子と、前記固定子の前記電極を有する面上に配置される移動子と、を備えた静電アクチュエータにおいて、
    前記固定子の移動子側の面または前記移動子の固定子側の面に、多数の突状体を三角格子状に配置することにより等間隔に設け、
    前記移動子または前記固定子のうち、前記多数の突状体に対向する面に、潤滑層を形成し、
    前記固定子または前記移動子の多数の突状体を設けた面のうち、少なくとも前記多数の突状体以外の部分に追加潤滑層を有し、
    前記多数の突状体の表面に、追加潤滑層を有することを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 前記多数の突状体は、多数の線状の突状体であることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 前記電極は、前記基板上に各々独立して設けられ、互いに平行に配置された複数の線状電極であり、
    前記線状の突状体は、前記複数の線状電極と直交する方向に延在することを特徴とする請求項2に記載の静電アクチュエータ。
  4. 前記多数の突状体は、多数の円錐体であることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  5. 前記多数の突状体は、導電性材料からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の静電アクチュエータ。
  6. 前記潤滑層は、炭素含有シリカからなることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  7. 前記多数の突状体は、印刷により形成されることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  8. 前記多数の突状体は、前記固定子側に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の静電アクチュエータ。
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