JP4033281B2 - 制動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータなどの電動手段によってブレーキ回転体、つまりロータにブレーキ摩擦体、つまりパッドやシューを押圧したり離間したりすることでブレーキ力を発現する制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような制動装置では、例えば運転者によるブレーキペダルの踏力を検出し、この踏力に応じたブレーキ力が発現するようにモータなどの電動手段の駆動状態を制御する。ブレーキ力の推定方法には、例えばSAE1999-01-0482 に記載されるものがある。このブレーキ力推定方法は、例えばブレーキ摩擦体であるパッドを支持するキャリパの剛性を用い、ブレーキ回転体であるロータとパッドとの接触開始位置からのモータ変位量に基づいてブレーキ力を推定するものである。具体的には、パッドとロータとが接触してからはモータ変位量とブレーキ力との間に、キャリパ剛性に基づく所定の関係が成立するので、モータ変位量を制御することによりブレーキ力を制御することができるというものである。但し、モータ変位量には、所謂パッドとロータとのクリアランスを詰める部分、つまりモータを押圧方向に駆動開始してからパッドとロータとが接触するまでの部分と、パッドとロータとが接触してからの部分とが含まれており、前記キャリパ剛性に基づくブレーキ力とモータ変位量との所定の関係は、後者の間でのみ成立する。従って、全モータ変位量から、パッドとロータとが接触してからの部分のモータ変位量を求めるためには、モータを押圧方向に駆動開始してからパッドとロータとが接触する部分を正確に除去する必要があり、そのためにはパッドとロータとが接触開始する位置を正確に検出する必要が生じるのである。
【0003】
このパッドとロータとの接触開始位置を検出してブレーキ力を制御する制動装置としては、例えば特開平9−137841号公報に記載されるものがある。この制動装置では、パッドを押圧したり離間したりするためのピストンに軸力センサを取付け、ブレーキ力を解除するとき、つまりパッドを離間する方向にピストンを移動しているときに、前記軸力センサで検出される軸力が零となった位置をパッドとロータとの接触開始点とするようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記軸力センサは、制動装置のピストンの軸力を検出するという使用環境下では、温度変化による特性変化や、振動によるノイズ、或いは劣化が発生し、これにより軸力そのものの検出精度が低下し、それに起因してパッドとロータとの接触開始位置を正確に検出できない可能性がある。
【0005】
本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、軸力センサを用いることなく、正確にパッド、即ちブレーキ摩擦体とロータ、即ちブレーキ回転体との接触開始位置を検出することができ、これによって正確なブレーキ力制御が可能な制動装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係る制動装置は、車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値が所定の閾値以上となったときの前記変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項2に係る制動装置は、前記請求項1の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明のうち請求項3に係る制動装置は、前記請求項1の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明のうち請求項4に係る制動装置は、車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値の時間微分値が所定の閾値以上となったときの前記変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値の時間微分値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明のうち請求項5に係る制動装置は、前記請求項4の発明において前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のうち請求項6に係る制動装置は、前記請求項4の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明のうち請求項7に係る制動装置は、車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値の時間微分値を前記変位検出手段で検出される電動手段の変位の時間微分値で除した値が所定の閾値以上となったときの当該変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明のうち請求項8に係る制動装置は、前記請求項7の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明のうち請求項9に係る制動装置は、前記請求項7の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以上で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間する直前の電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に、前記電動手段の離間方向伝達効率に対する押圧方向伝達効率の比を乗じた値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明のうち請求項10に係る制動装置は、前記請求項7の発明において、前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項11に係る制動装置は、前記請求項1乃至10の何れかの発明において、前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために、前記ブレーキ制御手段が電動手段を駆動制御し始めてから所定時間は、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための前記作動状態検出手段で検出される電動手段の作動状態を無視することを特徴とするものである。
【0018】
【発明の効果】
而して、本発明のうち請求項1に係る制動装置によれば、例えば電動手段がモータであり、作動状態として当該モータの電流値や変位を検出する場合、その電動手段によってブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、当該電動手段の電流値や変位などの作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出し、このブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する構成としたため、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体から離間するときよりも明確に表れる電動手段の作動状態の変化によって前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、この接触開始位置によってブレーキ指令値を補正して、正確なブレーキ力制御が可能となると共に、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、電動手段を一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の作動状態を安定化させることができると共に、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の作動状態の変化が明確になり、その分だけ当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、更に電動手段の電流値と変位とを当該電動手段の作動状態として検出し、且つ例えばブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の電流値と変位との安定した関係から、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の電流値と変位とのキャリパ剛性に基づく関係に移行し、そのときに増加する電動手段の電流値が所定の閾値以上となったときの当該電動手段の変位を、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出する構成としたため、軸力センサを用いることなく、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、更に電動手段の電流値に基づいて所定の閾値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0023】
また、本発明のうち請求項2に係る制動装置によれば、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を直近の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0024】
また、本発明のうち請求項3に係る制動装置によれば、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を現在の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0025】
また、本発明のうち請求項4に係る制動装置によれば、例えば電動手段がモータであり、作動状態として当該モータの電流値や変位を検出する場合、その電動手段によってブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、当該電動手段の電流値や変位などの作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出し、このブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する構成としたため、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体から離間するときよりも明確に表れる電動手段の作動状態の変化によって前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、この接触開始位置によってブレーキ指令値を補正して、正確なブレーキ力制御が可能となると共に、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、電動手段を一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の作動状態を安定化させることができると共に、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の作動状態の変化が明確になり、その分だけ当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、更に電動手段の電流値と変位とを当該電動手段の作動状態として検出し、且つ例えばブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の電流値と変位との安定した関係から、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の電流値と変位とのキャリパ剛性に基づく関係に移行し、そのときに増加する電動手段の電流値の時間微分値が所定の閾値以上となったときの当該電動手段の変位を、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出する構成としたため、軸力センサを用いることなく、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができると共に、電動手段の電流値自体よりもその時間微分値の方が変化が明瞭なので、その分だけブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を早く検出することができ、更に電動手段の電流値の時間微分値に基づいて所定の閾値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0026】
また、本発明のうち請求項5に係る制動装置によれば、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を直近の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0027】
また、本発明のうち請求項6に係る制動装置によれば、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を現在の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0028】
また、本発明のうち請求項7に係る制動装置によれば、例えば電動手段がモータであり、作動状態として当該モータの電流値や変位を検出する場合、その電動手段によってブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、当該電動手段の電流値や変位などの作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出し、このブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する構成としたため、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体から離間するときよりも明確に表れる電動手段の作動状態の変化によって前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、この接触開始位置によってブレーキ指令値を補正して、正確なブレーキ力制御が可能となると共に、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、電動手段を一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の作動状態を安定化させることができると共に、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の作動状態の変化が明確になり、その分だけ当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができ、更に電動手段の電流値と変位とを当該電動手段の作動状態として検出し、且つ例えばブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始する以前の電動手段の電流値と変位との安定した関係から、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の電流値と変位とのキャリパ剛性に基づく関係に移行し、そのときに増加する電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値が所定の閾値以上となったときの当該電動手段の変位を、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出する構成としたため、軸力センサを用いることなく、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができると共に、駆動制御方法により生じる電動手段の電流値の変化に関わらず、明瞭に変化する値に基づいてブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を確実に検出することができ、更に電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて所定の閾値を設定する構成としたため、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0029】
また、本発明のうち請求項8に係る制動装置によれば、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を直近の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0030】
また、本発明のうち請求項9に係る制動装置によれば、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以上で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間する直前の電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に、電動手段の離間方向伝達効率に対する押圧方向伝達効率の比を乗じた値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、摩耗したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値を正確に推定し、それに応じた閾値を設定することで、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
【0031】
また、本発明のうち請求項10に係る制動装置によれば、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための所定の閾値を設定する構成としたため、当該所定の閾値を現在の電動手段の作動状態に応じて補正し、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置をより一層正確に検出することができる。
また、本発明のうち請求項11に係る制動装置によれば、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために、電動手段を駆動制御し始めてから所定時間は、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための電動手段の作動状態を虫する構成としたため、例えば電動手段がモータであり、作動状態として当該モータの電流値や変位を検出する場合、その電動手段が駆動開始されたときの起動電流を無視し、その後の安定した電流値と、ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体とが接触開始してからの電流値の変化とに基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を正確に検出することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、所謂ディスクブレーキに展開された本発明の第1の実施形態を示すシステム構成図であり、図中の符号1はブレーキ摩擦体であるパッド、2はブレーキ回転体であるロータであり、ロータ2は図示されない車輪と共に回転する。一方、二つのパッド1は、図示されない車体側に支持されたキャリパ11内において、前記ロータ2の表裏二つの押圧面2aに対向するように配置されている。前記二つのパッド1のうち、図示左方のパッド1は、キャリパ11内に固定されており、図示右方のパッド1にはピストン12が連結されている。このピストン12には雌ネジが形成されており、この雌ネジに、電動手段であるモータ3の回転軸に取付けられた雄ネジ14が螺合されている。従って、モータ3を正回転並びに逆回転すると、ネジの推力により、ピストン12は、その軸線方向に往復移動されるので、前記図示右方のパッド1は前記パッド2の押圧面2aに近づいたり遠ざかったりする。また、キャリパ11は、車体側に対して、図1の紙面上、左右方向に移動可能な状態で指示されている。そのため、前記図示右方のパッド1がロータ2に接触し、押圧されると、キャリパ11が図上右方向へ移動し、前記図示左方のパッド1もロータ2に接触し、押圧される。逆に、図示右方のパッド1の押圧力が解除されると、図示左方のパッド1の押圧力も解除され、図示右方のパッド1がロータ2から離間すると、図示左方のパッド1もロータ2から離間する。なお、ピストン12とキャリパ11との間にはシール13が介装されている。また、パッド1がロータ2に押圧され、ブレーキ力が発現すると、ロータ2も僅かに摩耗するが、原則としてパッド1の方が大きく摩耗する。
【0033】
前記モータ3は、コントロールユニット4からの駆動制御信号によって駆動され、その回転方向と速度並びに駆動力が制御される。モータ3の回転方向と速度や駆動力は、一般的に駆動制御信号の電流値によって制御可能である。本実施形態では、モータ3への駆動制御信号の電流値Iを電流値センサ5で検出し、コントロールユニット4側にフィードバックしている。また、モータ3には、当該モータ3の回転量から前記ピストン12の変位を検出する変位センサ6が取付けられており、コントロールユニット4は、この変位センサ6からの出力信号をモータ3の変位Xとして入力する。なお、モータ変位Xは、前記ピストン12及びパッド1をロータ2に接近・押圧する方向を正値とする。
【0034】
この電動制動装置では、ブレーキペダル6と前記ピストン12とは、周知の流体圧配管で接続されていない。この実施形態では、ブレーキペダル6は、運転者によるペダル踏込みとその踏力を検出するための入力源でしかなく、当該ブレーキペダル6には、周知のブレーキスイッチ7と踏力センサ8並びにストロークセンサ9が取付けられている。そして、これらの出力は、夫々、前記コントロールユニット4に入力される。なお、前記ストロークセンサ9で検出されるペダルストロークS及び前記踏力センサ8で検出されるペダル踏力Fは、ブレーキペダル6を踏込んでゆく方向で正値とする。
【0035】
前記コントロールユニット4は、図示されないマイクロコンピュータで構成されており、このマイクロコンピュータは、周知のように各種のインタフェース、記憶装置、演算処理装置等を備え、後述する図2の演算処理を行って、前記モータ3の駆動制御を行っている。
次に、前記モータ3の駆動制御のための図2の演算処理について説明する。
【0036】
この演算処理は、所定時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時読込まれる。
この演算処理は、まずステップS1で、前記ブレーキスイッチ7からのブレーキスイッチ信号SBRK がON状態を示す論理値“1”であるか否かを判定し、当該ブレーキスイッチ信号SBRK が論理値“1”のON状態である場合にはステップS2に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0037】
前記ステップS2では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記踏力センサ8からのペダル踏力F、ストロークセンサ9からのペダルストロークS、電流値センサ5からのモータ電流値I、変位センサ6からのモータ変位Xを読込んでからステップS3に移行する。
前記ステップS3では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS2で読込んだペダル踏力Fの時間微分値dF/dt、モータ電流値Iの時間微分値dI/dt、モータ変位Xの時間微分値dX/dtを算出してからステップS4に移行する。
【0038】
前記ステップS4では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記ペダルストロークSが正値、ペダル踏力Fが正値、且つペダル踏力時間微分値dF/dtが“0”以上であること等の判定から、現在、前記ピストン12をロータ2側に押す方向であるか否かを判定し、現在、ピストン12を押す方向である場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはステップS6に移行する。
【0039】
前記ステップS5では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、パッド1とロータ2とが接触していないか否かを判定し、パッド1とロータ2とが接触していない場合にはステップS7に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。なお、パッド1とロータ2との接触開始判定の内容については、後段に詳述する。
【0040】
前記ステップS7では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、パッド1及びピストン12をロータ2側に接近させる側にモータ3を一定の速度で駆動制御する駆動制御信号を創出してからメインプログラムに復帰する。なお、この一定速度制御は、凡そモータ3の最大速度相当に設定してある。
一方、前記ステップS8では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、パッド1とロータ2との接触を検出した時点のモータ変位Xを当該パッド1とロータ2との接触開始位置と見なし、それを更新してからステップS9に移行する。
【0041】
前記ステップS9では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図3の制御マップに基づいて、ブレーキ力の制御、つまり制動制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS6では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記ステップS2で読込んだペダル踏力Fが所定値以上であるか否か等の判定から、現在ブレーキ力を発現する必要があるか否か、つまりブレーキ力が必要か否かを判定し、ブレーキ力が必要な場合にはステップS10に移行し、そうでない場合にはステップS11に移行する。
【0042】
前記ステップS10では、前記ステップS9と同様に、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図3の制御マップに基づいて、ブレーキ力の制御、つまり制動制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS11では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、パッドーロータ間のクリアランス確保制御を行ってからメインプログラムに復帰する。この実施形態におけるパッドーロータ間クリアランス確保制御は、前記可動側パッド1及びピストン12を戻り端まで戻すようにモータ3を駆動制御することであり、全ての制御は、この戻り端が制御原点となる。そして、この戻り端において、パッド1とロータ2との間には所定値以上のクリアランスが確保されるようになっている。
【0043】
次に、前記図2の演算処理のステップS9或いはステップS10で参照される図3の制御マップについて説明する。図の左半は運転者によるペダル踏力Fと運転者が要求しているブレーキ力との関係を示し、図の右半にはモータ変位Xと発生するブレーキ力との関係を示している。原則的に、前述のようにピストン12を移動し、パッド1をロータ2に押圧するモータ3のモータ変位Xとブレーキ力との間にはキャリパ剛性による所定の関係がある。従って、運転者によるペダル踏力Fが得られたら要求されるブレーキ力を発現するためのモータ変位Xが設定されるので、それをブレーキ指令値、具体的にはモータ変位指令値とし、当該モータ変位指令値に応じた駆動制御信号が創成出力される。しかしながら、前述のように、一回の制動毎に、原則的にパッド1及びピストン21は戻り端に戻される、つまりパッド1とロータ2との間にはクリアランスが設定される。このクリアランスの大きさは、パッド1の摩耗と共に大きくなるので、ブレーキ力が発生し始め、前記キャリパ剛性による所定の関係に応じてブレーキ力が増加するモータ変位の位置は変化する。つまり、パッド1とロータ2との接触開始位置を正確に検出し、その位置に応じてモータ変位指令値、つまりブレーキ指令値を補正する必要が生じる。この部分が、本発明の補正手段に相当する。
【0044】
モータ変位とモータ電流値との実測値を図4に示す。図中のA過程は、前記戻り端位置からクリアランスを詰めている過程であり、この部分が、前記図2の演算処理のステップS7に相当し、モータ3を一定速度で駆動制御している。このとき、モータ電流値は各部の摩擦抵抗に抗する程度の一定値で、モータ変位が一定の速度で大きく増加する。図中のB過程は、パッド1がロータ2の当接し、更に押圧される過程であり、この部分が、図2の演算処理のステップS9に相当する。このとき、実質的には、時間の経過と共に、モータ変位は次第に小さくなり、同時にモータ電流値は次第に大きくなるが、ここでは両者がほぼリニアに増加するものと考える。図中のC過程は、パッド1を押圧している状態から戻す方向に変更する過程であり、D過程は、パッド1の押圧を次第に減少する過程であり、この二つの過程が、前記図2の演算処理のステップS10に相当する。このうち、C過程は、モータ3の回転方向を変更するときであり、負荷の増大に比例して増加した各部の摩擦のために、モータ変位は殆ど変化せず、モータ電流値のみが減少する。また、D過程は、モータ変位の減少と共にモータ電流値も減少するが、モータ電流値をモータ変位で除した値の減少の傾きは、モータ3の逆転伝達効率(即ちパッド1をロータ2から離間する方向の伝達効率である)と正転伝達効率(即ちパッド1をロータ2に押圧する方向の伝達効率である)との関係から、前記B過程における増加傾きより、絶対値として小さい、つまり緩い傾きである。また、図中のE過程は、パッド1とロータ2との接触が終了し、パッド1をロータ2から離間してクリアランスを確保する過程であり、前記図2の演算処理のステップS11に相当する。この過程では、前記A過程と逆方向に一定のモータ電流値が流れるが、このときのモータ電流値は、前記A過程のモータ電流値と、所定の電流値だけずれた関係にあり、従って少なくとも前回制動時のE過程のモータ電流値に、この所定の電流値を和してやれば、次の制動時のA過程のモータ電流値を推定することができる。また、前記D過程とE過程における傾きの変化の違いは小さく、後述するようにモータ電流値の変化の仕方に基づいてパッド1とロータ2との接触開始位置(この場合は接触終了位置というべきであろう)を検出するのは困難である。そこで、本発明では、モータ電流値変化が顕著な前記A過程とB過程との間でパッド1とロータ2との接触開始位置を検出する。
【0045】
図5では、前記A過程からB過程におけるモータ電流値Iとモータ変位Xとを時間軸上に並べて示した。前述したように、前記A過程ではモータ電流値Iはほぼ一定であり、B過程、つまりパッド1とロータ2とが接触してからモータ電流値Iが増加し始めるので、前記A過程における一定のモータ電流値Iよりも少し大きい電流値を所定の閾値(I0 )に設定し、モータ電流値Iが当該所定の閾値I0 以上となった時点のモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出すればよい。このモータ電流値Iの変化の仕方によってパッド1とロータ2との接触開始位置を正確に検出するためにも、パッド1とロータ2とが接触開始するまでは、つまり前記A過程ではモータ1と一定速度で駆動し、モータ電流値Iを安定な状態に保つ必要がある。そして、このようにパッド1とロータ2との接触開始位置を検出することにより、より正確なブレーキ力制御が可能となる。
【0046】
なお、制動する度にパッド1は摩耗するため、パッド1とロータ2との接触開始位置はモータ変位Xの大きい方に必ず変化する。つまり、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することはない。また、前述したように、前回の制動解除時のE過程のモータ電流値Iと次の制動時のA過程のモータ電流値Iとは所定電流値だけずれた関係にある。そこで、前回の制動解除時に、モータ変位Xが前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置以下の、パッド1がロータ2から離間するときのモータ電流値Iを記憶しておき、次の制動時の前記A過程のモータ電流値Iより少し大きくなるように、その値に所定電流値を和した値を前記所定の閾値I0 に設定し、次の制動のA過程におけるモータ電流値Iが、その所定の閾値I0 以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することとすれば、直近の制動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、その分だけ、より一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0047】
また、同じく、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することがないという原理を用い、パッド1をロータ2に押圧するためにモータ3を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までのモータ電流値Iを検出し、そのモータ電流値Iに、例えば所定の定数を和して前記所定の閾値を設定するようにすれば、現在のモータ3の作動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、更により一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0048】
ちなみに、モータ3が停止している状態から駆動制御を開始すると、所謂起動電流が流れる。つまり、図5に示すように、前記A過程は、この起動電流が流れているA1 過程と、それが終わってモータ電流値Iが一定となるA2 過程に分かれる。この起動電流が流れているA1 過程では、前記モータ電流値Iを用いたパッド1とロータ2との接触開始位置の検出はできない。この起動電流が流れるA1 過程の時間は、モータ諸元などによって決まっている。そのため、パッド1をロータ2に押圧するために、モータ3を駆動制御し始めてから所定時間は、モータ電流値Iを無視し、その後、モータ電流値Iが定常期、つまりA2 過程に入ってからモータ電流値Iによるパッド1とロータ2との接触開始位置検出を行うことが望ましい。
【0049】
次に、前記パッド1とロータ2との接触開始位置を検出する他の構成について説明する。
図6には、一回の制動における前記モータ電流値Iの時間微分値dI/dtの時系列変化を示した。図中のA1 、A2 、A〜Eは前記図4及び図5の各過程に相当している。前述したようにA過程(正確にはA2 過程)ではモータ電流値Iは一定、B過程ではモータ電流値Iがリニアに増加するので、A過程からB過程への変化時期、つまりパッド1とロータ2との接触開始位置で、モータ電流値時間微分値dI/dtはステップ的に増加する。そのため、このモータ電流値時間微分値dI/dtに閾値dI0 /dtを設定し、当該モータ電流値時間微分値dI/dtが閾値dI0 /dt以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することができる。そして、このようにパッド1とロータ2との接触開始位置を検出し、前記モータ変位指令値、つまりブレーキ指令値を補正することにより、正確なブレーキ制御が可能となる。特に、モータ電流値時間微分値dI/dtはステップ的に増加するため、比較的大きな閾値dI0 /dtを設定しておいても、パッド1とロータ2とが接触すると、モータ電流値時間微分値dI/dtが当該閾値dI0 /dtを確実に、しかも速やかに上回るため、パッド1とロータ2との接触開始位置を正確に且つ早く検出することができる。
【0050】
なお、この場合も、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することはないこと、及び前回の制動解除時のE過程のモータ電流値Iと次の制動時のA過程のモータ電流値Iとは所定電流値だけずれた関係にあることから、前回の制動解除時に、モータ変位Xが前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置以下の、パッド1がロータ2から離間するときのモータ電流値時間微分値dI/dtを記憶しておき、次の制動時のA過程で想定されるモータ電流値時間微分値dI/dtより大きくなるように、その値に所定値を和した値を前記所定の閾値dI0 /dtに設定し、次の制動のA過程におけるモータ電流値時間微分値dI/dtが、その所定の閾値dI0 /dt以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することとすれば、直近の制動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、その分だけ、より一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0051】
また、同じく、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することがないという原理を用い、パッド1をロータ2に押圧するためにモータ3を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までのモータ電流値時間微分値dI/dtを検出し、そのモータ電流値時間微分値dI/dtに、例えば所定の定数を和して前記所定の閾値dI0 /dtを設定するようにすれば、現在のモータ3の作動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、更により一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0052】
ちなみに、この場合も、前記モータ起動電流が流れているA1 過程ではモータ電流値時間微分値dI/dtを無視し、その後、モータ電流値時間微分値dI/dtが定常期、つまりA2 過程に入ってからモータ電流値時間微分値dI/dtによるパッド1とロータ2との接触開始位置検出を行うことが望ましい。
次に、前記パッド1とロータ2との接触開始位置を検出する他の構成について説明する。
【0053】
図7には、前記図4に示す制動中のモータ電流値Iとモータ変位Xとを模式的に表した。図中のA〜Eは前記図4の各過程に相当している。同図から明らかなように、A過程とE過程とを除くと、各過程毎に、モータ変位に対するモータ電流値の傾きが異なる。ここで、モータ電流値時間微分値dI/dtをモータ変位時間微分値dX/dtで除した値(=dI/dX)について考察する。
【0054】
図8には、一回の制動における前記モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXの時系列変化を示した。図中のA1 、A2 、A〜Eは前記図4及び図5の各過程に相当している。前述したようにA過程(正確にはA2 過程)ではモータ電流値Iは一定(つまりdI=0)、B過程ではモータ電流値Iとモータ変位Xとが或る一定の傾きでリニアに増加するので、A過程からB過程への変化時期、つまりパッド1とロータ2との接触開始位置で、モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXはステップ的に増加する。そのため、このモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXに閾値dI0 /dXを設定し、当該モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXが閾値dI0 /dX以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することができる。そして、このようにパッド1とロータ2との接触開始位置を検出し、前記モータ変位指令値、つまりブレーキ指令値を補正することにより、正確なブレーキ制御が可能となる。特に、モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXは、ブレーキ力の増加の程度、つまりモータ電流値Iの増加の程度に関わらず、ステップ的に増加するため、比較的大きな閾値dI0 /dXを設定しておいても、パッド1とロータ2とが接触すると、モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXが当該閾値dI0 /dXを確実に、しかも速やかに上回るため、パッド1とロータ2との接触開始位置を正確に且つ早く検出することができる。
【0055】
なお、この場合も、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することはないこと、及び前回の制動解除時のE過程のモータ電流値Iと次の制動時のA過程のモータ電流値Iとは所定電流値だけずれた関係にあることから、前回の制動解除時に、モータ変位Xが前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置以下の、パッド1がロータ2から離間するときのモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXを記憶しておき、次の制動時のA過程で想定されるモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXより大きくなるように、その値に所定値を和した値を前記所定の閾値dI0 /dXに設定し、次の制動のA過程におけるモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXが、その所定の閾値dI0 /dX以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することとすれば、直近の制動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、その分だけ、より一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0056】
また、このモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXを用いる場合には、以下のようにして前記所定の閾値dI0 /dXを設定することもできる。即ち、前述したように、一回の制動でパッド1は必ず摩耗するので、図9に示すようにN回目の制動と、その次のN+1回目の制動では、パッド1とロータ2との接触開始位置が異なる(より遠くなる)。しかしながら、N+1回目の制動におけるパッド1とロータ2との接触開始位置は、その前のN回目の制動におけるパッド1とロータ2との接触終了位置(離間開始位置)に等しい。
【0057】
即ち、前記図4の説明で、前記パッド1の押圧を終了する前記C過程までで、当該制動時のパッド1の摩耗分のモータ変位は吸収されているので、続く前記D過程以降でパッド1が摩耗することは殆どない。そのため、N回目の制動の前記D過程で考えられるパッド1とロータ2との接触終了位置は、N+1回目の制動のパッド1とロータ2との接触開始位置に等しいと考えてよい。
【0058】
ここで、前記図7に戻って、N回目の制動におけるパッド1とロータ2との接触開始位置と、N+1回目の制動におけるパッド1とロータ2との接触開始位置とが異なるのは前述したが、それと同時に、N回目の制動時の前記B過程においてモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXと、N+1回目の制動時の前記B過程においてモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXとも異なる。図10に、前回の制動時のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値と、次の制動時のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値とを時系列的に示した。なお、図中のA1 、A2 、A〜Eは前記図4及び図5の各過程に相当している。
【0059】
しかしながら、パッド1の摩耗量が同じ、つまり前回の制動時のパッド1とロータ2との接触終了位置が、次の制動時のパッド1とロータ2との接触開始位置に等しい場合、前記N回目の制動時のD過程のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXと、前記N+1回目の制動時のB過程のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXとは、モータ3の逆転伝達効率と正転伝達効率との比の関係にあるから、前回の制動時のD過程のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXに、当該モータ3の離間方向伝達効率に対する押圧方向伝達効率の比を乗じることにより、次の制動時のB過程のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXを推定することができる。そこで、この推定した次の制動時のB過程のモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXと同等か、若しくはそれより少し小さい値を前記所定の閾値dI0 /dXに設定し、次の制動のA過程におけるモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXが、その所定の閾値dI0 /dX以上となったときのモータ変位Xをパッド1とロータ2との接触開始位置として検出することとすれば、直近の制動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、その分だけ、より一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0060】
また、同じく、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までは、次の制動時には、パッド1とロータ2とが接触することがないという原理を用い、パッド1をロータ2に押圧するためにモータ3を駆動制御開始してから、前回の制動で検出したパッド1とロータ2との接触開始位置までのモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXを検出し、そのモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXに、例えば所定の定数を和して前記所定の閾値dI0 /dXを設定するようにすれば、現在のモータ3の作動状態に応じて閾値を設定することができるので、パッド1とロータ2との接触開始位置をより一層正確に検出することができ、更により一層正確なブレーキ制御が可能となる。
【0061】
ちなみに、この場合も、前記モータ起動電流が流れているA1 過程ではモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXを無視し、その後、モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXが定常期、つまりA2 過程に入ってからモータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値dI/dXによるパッド1とロータ2との接触開始位置検出を行うことが望ましい。
【0062】
以上より、電流値センサ5が本発明の電流値検出手段及び作動状態検出手段を構成し、以下同様に、変位センサ6が変位検出手段及び作動状態検出手段を構成し、図2の演算処理のステップS7、ステップS9、ステップS10、ステップS11がブレーキ指令値設定手段を構成し、図1のコントロールユニット4がブレーキ制御手段を構成し、図2の演算処理のステップS5が接触開始位置検出手段を構成し、図2の演算処理のステップS8が補正手段を構成している。
【0063】
なお、前記実施形態では、ブレーキ装置自体がディスクブレーキである場合についてのみ説明したが、ブレーキ装置自体はこれに限定されるものではなく、あらゆるタイプのブレーキ装置にも同様に展開可能である。
また、ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧又は離間する電動手段はモータに限定されるものではなく、電流値の大きさに応じてブレーキ摩擦体のブレーキ回転体への押圧力を制御できるものであれば、どのようなものでも使用可能である。
【0064】
また、電動手段の駆動制御装置としてはマイクロコンピュータに代えて、各種の演算処理装置を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1のコントロールユニット内で行われる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】ブレーキ指令値であるモータ変位指令値とペダル踏力との関係を示す制御マップである。
【図4】モータ電流値とモータ変位との実測値の説明図である。
【図5】モータ電流値及びモータ変位の時系列変化の説明図である。
【図6】モータ電流値時間微分値の時系列変化の説明図である。
【図7】モータ電流値とモータ変位との関係を模式図化した説明図である。
【図8】モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値の時系列変化の説明図である。
【図9】N回目の制動とN+1回目の制動におけるモータ変位の時系列変化の説明図である。
【図10】モータ電流値時間微分値をモータ変位時間微分値で除した値の時系列変化の説明図である。
【符号の説明】
1はパッド(ブレーキ摩擦体)
2はロータ(ブレーキ回転体)
3はモータ(電動手段)
4はコントロールユニット(ブレーキ制御手段)
5は電流値センサ(電流値検出手段)
6は変位センサ(変位検出手段)
7はブレーキスイッチ
8は踏力センサ
9はストロークセンサ
11はキャリパ
12はピストン
Claims (11)
- 車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値が所定の閾値以上となったときの前記変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とする制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の制動装置。
- 車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値の時間微分値が所定の閾値以上となったときの前記変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値の時間微分値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とする制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項4に記載の制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項4に記載の制動装置。
- 車輪と共に回転するブレーキ回転体に対し、車体側に支持されたブレーキ摩擦体を押圧又は離間させる電動手段と、前記電動手段の作動状態を検出する作動状態検出手段と、運転者の操作量又は車両挙動に基づいてブレーキ指令値を設定するブレーキ指令値設定手段と、前記ブレーキ指令値設定手段で設定されたブレーキ指令値に基づいて前記電動手段を駆動制御するブレーキ制御手段と、前記電動手段によって前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するときに、前記作動状態検出手段で検出された電動手段の作動状態に基づいて、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出する接触開始位置検出手段とを備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段で検出された前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置に基づいて、ブレーキ指令値を補正する補正手段を備え、前記ブレーキ指令値設定手段は、前記接触開始位置検出手段がブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するまでは、前記電動手段が一定の速度で駆動するようにブレーキ指令値を設定すると共に、前記作動状態検出手段は、前記電動手段の電流値を検出する電流値検出手段と、前記電動手段の変位を検出する変位検出手段とを備え、且つ前記接触開始位置検出手段は、前記電流値検出手段で検出される電動手段の電流値の時間微分値を前記変位検出手段で検出される電動手段の変位の時間微分値で除した値が所定の閾値以上となったときの当該変位検出手段で検出される電動手段の変位を、前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置として検出すると共に、前記電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて前記所定の閾値を設定することを特徴とする制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以下で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間するときの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項7に記載の制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前回の制動解除時において、前記電動手段の変位が前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置以上で当該ブレーキ摩擦体がブレーキ回転体から離間する直前の電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に、前記電動手段の離間方向伝達効率に対する押圧方向伝達効率の比を乗じた値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項7に記載の制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために前記電動手段を駆動制御開始してから、前回の制動で検出した前記ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置までの電動手段の電流値の時間微分値を当該電動手段の変位の時間微分値で除した値に基づいて、前記所定の閾値を設定することを特徴とする請求項7に記載の制動装置。
- 前記接触開始位置検出手段は、前記ブレーキ摩擦体をブレーキ回転体に押圧するために、前記ブレーキ制御手段が電動手段を駆動制御し始めてから所定時間は、当該ブレーキ摩擦体とブレーキ回転体との接触開始位置を検出するための前記作動状態検出手段で検出される電動手段の作動状態を無視することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の制動装置。
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