JP3544068B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リテーナをコネクタハウジングに嵌め込むようにしたコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】
従来、リテーナをコネクタハウジングの外面に沿って取り付けるようにしたコネクタとして特開平3−205770号に開示されているものがある。これは、図11に示すように、コネクタハウジング1と、このコネクタハウジング1に対して仮係止位置と本係止位置とに選択的に取り付けられるU字形のリテーナ2とからなる。リテーナ2は、コネクタハウジング1の上面、側面及び下面に沿うように取り付けられる。コネクタハウジング1の上面にはキャビティ1Aと連通する横長の開口1Bが設けられ、この開口1Bにおいては、リテーナ2の複数の係止突起2Aが夫々対応する各キャビティ1A内に突出するようになる(図12を参照)。
ターミナル3の挿入はリテーナ2を仮係止した状態で行われるが、このとき係止突起2Aはターミナル3の係止片3Aと非干渉の位置にずれているため、ターミナル3の挿入に支障はない。ターミナル3が正規挿入された後、リテーナ3を仮係止位置から本係止位置へ向けて横方向(ターミナル3の挿入方向と直交する方向)にスライドさせると、係止突起2Aが係止片3Aに対して後方から係止する位置に移動し、ターミナル3の抜取り方向の移動を規制する。
もし、半挿入状態のターミナル3が存在する場合には、リテーナ2を本係止位置へ移動させようにしたときに係止突起2Aが係止片3Aと干渉するため、リテーナ2の本係止位置へのスライド操作をスムーズに行えなくなる。
即ち、リテーナ2の本係止位置への移動がスムーズに行えるか否かによって、ターミナル3の挿入状態を検出することができるようになっている。
ところが、上記コネクタにおいては、半挿入のターミナル3が存在する状態でリテーナ2を強い力で本係止位置へ押し込むと、係止突起2Aが係止片3Aに乗り上がることによりリテーナ2が拡開するように撓みつつ本係止位置へ移動してしまう場合がある。このようにリテーナ2が拡開撓みすると、半挿入のターミナル3を検出することができないばかりか、正規挿入されたターミナル3を抜取り規制状態に保持することもできなくなってしまうため、リテーナ2の拡開撓みを規制する手段が望まれていた。
【0003】
また、上記のコネクタとは別に、コネクタハウジングと、このコネクタハウジングに対して横から嵌め込まれるU字形のリテーナと、コネクタハウジングにおけるリテーナの嵌め込み部分を包囲するフード部とを備えたコネクタ(図示せず)が知られている。
このコネクタでは、フード部の外側からリテーナを直接コネクタハウジングに嵌めることは不可能なので、コネクタハウジングとフード部とを別部品とし、コネクタハウジングにリテーナを取り付けた後にコネクタハウジングにフード部を組み付ける構造となっている。
しかし、このコネクタにおいては、部品点数が多くなるだけでなく、部品点数増にともなって組付け工数も多くなるため、コストアップを招くという問題があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて創案されたものであり、部品点数及び工数の削減を図ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ターミナルが挿入されるコネクタハウジングと、このコネクタハウジングに対して側方から取り付けられることにより前記ターミナルを挿入状態に保持するリテーナと、前記コネクタハウジングにその周囲を囲むように一体成形したフード部とを備え、このフード部の側面には、前記コネクタハウジングにおける前記リテーナの取付け領域と対応して開口され且つ開口縁が無端状に閉じている操作孔が形成されており、前記リテーナが、前記操作孔を通すことによって前記フード部の外部から前記コネクタハウジングに取り付けられるようになっており、前記コネクタハウジングに対し前記リテーナが前記ターミナルを挿入状態に保持するように取り付けられたときに、前記リテーナの外面と前記フード部の内周との間には相手側コネクタハウジングが前記リテーナに突き当たることなく嵌合することを許容する空間が形成されるようにしたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記リテーナは、前記コネクタハウジングに対し、前記ターミナルの挿入を許容する仮係止位置と、前記ターミナルを挿入状態に保持する本係止位置とに取付け可能とされ、前記リテーナが仮係止位置にあるときには、前記リテーナが前記コネクタハウジングの外面から突出し、その突出したリテーナに突き当たることによって相手側コネクタハウジングの嵌合が規制されるようになっているものにおいて、仮係止位置にある前記リテーナが、前記フード部の内側に収容されるようにしたところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明においては、リテーナはフード部の外側から操作孔を通すことによってフード部内のコネクタハウジングに取り付けることができる。コネクタハウジングとフード部を別部品にする必要がないから、部品点数が少なくて済むとともに組付け工数が少なくて作業性に優れている。
【0010】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。
本実施形態のコネクタは、雌ターミナル20が挿入されるコネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に取り付けられて雌ターミナル20を挿入状態に保持するためのリテーナ30とを備えて構成される。
【0011】
雌ターミナル20は、方形の筒部21と電線固着部22を前後に連ねて一体成形してなり、筒部21の上面には切り起こしによって斜め後方へ片持ち状に突出するランス23が形成され、筒部21の下面には二次係止突起24が叩き出しによって形成されている。
コネクタハウジング10内には、上下2段に分かれて各段2室ずつ合計4室のキャビティ11が形成されており、各キャビティ11にはその後方の開口から雌ターミナル20が挿入される。キャビティ11の天井面には一次係止突起12が形成されている。この一次係止突起12には雌ターミナル20が正規挿入されたときにランス23が係止され、もって雌ターミナル20が一次係止状態となって抜取り方向への移動を規制される。
【0012】
コネクタハウジング10の上面には、外面側の開口幅を内側の開口幅よりも狭くしたアリ溝13が左右方向(雌ターミナル20の挿入方向と直交する方向)に形成されている。このアリ溝13には後述するリテーナ30の嵌合突部35がスライド自由に係合されるようになっている。同じくコネクタハウジング10の上面には、前後方向に延びる仮係止溝14と本係止溝15が互いに左右方向にずれて形成されている。この仮係止溝14と本係止溝15にはリテーナ30の係止爪36が係止されるようになっている。
【0013】
コネクタハウジング10には、その上段のキャビティ11と下段のキャビティ11との間を左右方向に貫通するようにリテーナ取付孔16が形成されている。リテーナ取付孔16の上部は、上段のキャビティ11に対してその下部を横切るように連通しており、雌ターミナル20の二次係止突起24はリテーナ取付孔16の上部を横切るように通過する。かかるリテーナ取付孔16にはリテーナ30の中間板33がガタつきなく嵌入されるようになっている。
【0014】
コネクタハウジング10の下面においては下段のキャビティ11の前側領域が開口しており、雌ターミナル20の一次係止突起12はその開口からコネクタハウジング10の下面側に露出した状態で移動するようになっている。この開口領域の後部には、リテーナ30の下面板34が開口を塞ぐように取り付けられる。キャビティ11の開口領域よりも後方には、外面側の開口幅を内側の開口幅よりも狭くした逆台形状断面のアリ溝(本発明の構成要件である変位規制手段)17が左右方向に形成されている。このアリ溝17には、後述するリテーナ30の嵌合突部(本発明の構成要件である変位規制手段)40がスライド自由に係合されるようになっている。
【0015】
また、コネクタハウジング10には、その周囲を全周に亘って囲むフード部18が一体に形成されている。このフード部18の正面から視て左側(図2及び図5の左側)の側面には方形に開口する操作孔19が形成されている。この操作孔19は、コネクタハウジング10の側面にけるリテーナ30の取付け領域に対応して開口しており、リテーナ30はこの操作孔19を通すことによってフード部18の外部から直接コネクタハウジング10に取り付けられるようになっている。また、操作孔19の開口縁は、フード部18の前端縁には開放されておらず、全周に亘って閉じた状態となっており、これによって、フード部18の前端縁は全周に亘って連続した状態となっている。
【0016】
リテーナ30は、側板31と、この側板31の上端、中間高さ及び下端から、夫々、図2及び図5の右方向へ片持ち状に延出する上面板32、中間板33及び下面板(本発明の構成要件である板状部)34とから構成されている。
上面板32の下面には、左右方向に延びてコネクタハウジング10のアリ溝13と係合可能な嵌合突部35が形成されているとともに、コネクタハウジング10の仮係止溝14と本係止溝15との選択的に係止可能な係止爪36が形成されている。
【0017】
中間板33の上面には、左右一対の二次係止部37が形成されているとともに、この両二次係止部37の間に逃がし溝38が形成されている。二次係止部37は、上段のキャビティ11に正規挿入された雌ターミナル20の二次係止突起24に後方から係止することによりその雌ターミナル20を二次係止状態として抜き取り方向への移動を規制する。逃がし溝38は、リテーナ30を仮係止した状態で雌ターミナル20を挿入するときに二次係止突起24が中間板33と干渉せずに通過できるようにする。
【0018】
さらに、逃がし溝38の左側の前端縁と、中間板33の先端における前端縁には、夫々、誘導面39が形成されている。誘導面39は、前後左右双方向に対して斜め方向を向いており、正規挿入位置の直前位置まで挿入されている雌ターミナル20が存在する場合には、リテーナ30の仮係止位置から本係止位置への移動に伴って誘導面39が二次係止突起24に係合してその雌ターミナル20を正規挿入位置まで押動するようになっている。
【0019】
下面板34の上面には、コネクタハウジング10のアリ溝17に対してスライド自由に係合される嵌合突部40が左右方向に形成されている。嵌合突部40は、その上側の幅が下側の幅よりも広くなった逆台形断面となっている。したがって、この嵌合突部40がアリ溝17に係合した状態では、嵌合突部40がアリ溝17に対して下方へ外れる方向に変位することが規制され、ひいては下面板34がコネクタハウジング10の下面から下方へ離間するように変位することが規制されている。
同じく下面板34の上面には、中間板33と同様に、左右一対の二次係止部41と逃がし溝42が形成されているとともに、逃がし溝42の左側の前端縁と、下面板34の先端における前端縁には、夫々、誘導面43が形成されている。
【0020】
かかるリテーナ30は、コネクタハウジング10に対して仮係止位置と本係止位置とに選択的に取り付けられる。取付け状態では上面板32と下面板34が夫々コネクタハウジング10の上面と下面に沿い、中間板33がリテーナ取付孔16に串刺し状に嵌入されるようになる。また、仮係止状態ではリテーナ30の側板31がコネクタハウジング10の側面から離間するが、本係止状態では側板31とコネクタハウジング10の側面に密着するようになる。リテーナ30が仮係止状態のままで相手側コネクタハウジング(図示せず)を嵌合しようとすると、その相手側コネクタハウジングの前端縁が側板31に突き当たるため、嵌合が不能となるが、リテーナ30が本係止状態であれば相手側コネクタハウジングの嵌合が可能となる。即ち、相手側コネクタハウジングの嵌合の可否によってリテーナ30の係止状態を判別することができる。
【0021】
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態のコネクタの組付けに際しては、まず、フード部18の外側から操作孔19を通してリテーナ30をコネクタハウジング10に仮係止する。このとき、図3に示すようにコネクタハウジング10のアリ溝13、17にリテーナ30の嵌合突部35、40を係合させる。すると、リテーナ30はアリ溝13、17にガイドされるため、前後に遊動することなく確実に所定の経路に沿って仮係止位置まで移動するようになる。そして、図2に示すようにリテーナ30の係止爪36がコネクタハウジング10の仮係止溝14に係止されることにより、リテーナ30は仮係止状態に保持される。仮係止状態では、図2に示すように、逃がし溝38、42が同図左側に示す雌ターミナル20の二次係止突起24の通過経路上に位置するとともに、中間板33と下面板34の先端が同図右側に示す雌ターミナル20の二次係止突起24の通過経路の左側に沿うように位置している。
【0022】
かかる状態で雌ターミナル20をキャビティ11内に挿入すると、雌ターミナル20の二次係止突起24がリテーナ30と干渉することなく円滑に挿入動作が行われる。雌ターミナル20が正規挿入位置に達すると、図6に示すように、ランス23が一次係止突起12に対して前方から係止するため、雌ターミナル20が一次係止状態となり、抜取り方向への移動が規制される。
雌ターミナル20が正規挿入位置まで挿入したら、リテーナ30を仮係止位置から本係止位置に移動させる。この操作は、フード部18の操作孔19に指を差し入れて側板31を押すことによって行う。このときも、アリ溝13、17と嵌合突部35、40の係合によりリテーナ30が前後に遊動することなく確実に所定の経路に沿って移動する。リテーナ30の移動に伴い、上面板32の嵌合突部35から離れた部分が僅かに上方へ撓みつつ、係止爪36が仮係止溝14から外れて本係止溝15に係合され、リテーナ30が本係止位置に保持される。この状態では、図6に示すように、二次係止部37、41が二次係止突起24に対して後方から係止するため、雌ターミナル20が二次係止状態となり、抜取り方向への移動を規制される。以上により、本実施形態鋸の組付けが完了するから、あとは相手側コネクタハウジングを嵌合すればよい。
【0023】
次に、上記雌ターミナル20の挿入において全ての雌ターミナル20が正規挿入位置に達していない場合について説明する。
このときの半挿入状態の雌ターミナル20の位置が正規挿入位置に極めて近い場合には、リテーナ30を仮係止位置から本係止位置へ移動させるときに、リテーナ30の誘導面39、43が半挿入位置にある雌ターミナル20の二次係止突起24の後端角縁に係合し、リテーナ30を押し込む力が誘導面39、43の傾斜によって二次係止突起24を前方へ押す力となり、これによって半挿入の雌ターミナル20が正規挿入位置まで押動される。
【0024】
しかし、半挿入の雌ターミナル20の位置が、例えば図4に示すように正規挿入位置から遠くて誘導面39、43が二次係止突起24の後端角縁に係止できない場合には、リテーナ30を本係止位置へ押し込もうとしても、二次係止部37が二次係止突起24に対して側方から突き当たることになるため、リテーナ30は本係止位置へ移動させることはできない。即ち、リテーナ30を本係止位置へ押し込めないということにより、半挿入状態の雌ターミナル20の存在が明らかになるのである。また、この時点で半挿入の雌ターミナル20の存在に気付かずに相手側コネクタハウジングの嵌合を行っても、リテーナ30が本係止位置よりも側方へ突出しているため、相手側コネクタハウジングがリテーナ30に突き当たって嵌合が不能となる。したがって、この時点でリテーナ30が仮係止位置にあること、即ち半挿入の雌ターミナル20が存在することが判る。
【0025】
さて、半挿入の雌ターミナル20が下段のキャビティ11に存在する場合において、リテーナ30を無理矢理本係止位置へ押し込もうとした場合、もしリテーナ30の下面板34が下方へ撓んでしまうと二次係止部41が二次係止突起24を乗り越えつつ本係止位置へ移動していまうことになる。しかし、本実施形態では、コネクタハウジング10のアリ溝17とリテーナ30の嵌合突部40が係合していることによって下面板34の下方への変位が規制されているため、二次係止部41が二次係止突起24を乗り越えていくことはできないようになっている。したがって、下段のキャビティ11に半挿入の雌ターミナル20が存在している場合には、リテーナ30の本係止位置への移動が確実に阻止され、もって半挿入の雌ターミナル20の検知が確実に行われる。
【0026】
尚、上段のキャビティ11に挿入される雌ターミナル20の二次係止突起24と係合する中間板33は、リテーナ取付孔16内で上下方向の遊動が規制された状態となっているため、この中間板33の二次係止部37が二次係止突起24を乗り越えることはできないようになっている。したがって、不能半挿入の雌ターミナル20が上段のキャビティ11に存在している場合にも、リテーナ30の本係止位置への移動が確実に阻止され、その半挿入の雌ターミナル20の存在が確実に判るようになっている。
【0027】
上述のように、本実施形態においては、台形断面のアリ溝17と嵌合突部40との係合によって下面板34がコネクタハウジング10の下面から離間するように撓むことを確実に防止することができ、これにより高い信頼性をもって雌ターミナル20の挿入状態を検知することができる。
また、リテーナ30はアリ溝13、17と嵌合突部35、40との係合によって前後方向や上下方向(リテーナ30の取付け方向に対して直交する方向)への遊動が規制されて所定経路に沿って移動するようになっているから、取付けの操作性に優れているだけでなく、係止爪36を仮係止溝14と本係止溝15に確実に係止させることができる。
【0028】
さらに、本実施形態ではフード部18の側面にリテーナ30の貫通を可能とした操作孔19を設けることにより、フード部18の外側方からリテーナ30をコネクタハウジング10に直接取り付けることができるようになっている。したがって、コネクタハウジングとフード部とを別部品とし、コネクタハウジングにリテーナを取り付けた後にコネクタハウジングにフード部を組み付ける構造としたものに比べると、部品点数と組付け工数が少なくなっている。
尚、リテーナ30を仮係止した状態では、図2に示すように、リテーナ30がフード部18の内側に位置しているから、例えば運搬中などにフード部18の側方から他部材が当たってもその他部材がリテーナ30と干渉する虞がなく、したがって、リテーナ30が仮係止位置から本係止位置へ不用意に移動することが防止されている。
【0029】
また、フード部に操作孔を設けずにリテーナを一旦フード部の前面からコネクタハウジングに仮係止した後に横へ移動させて本係止させるものでは、フード部内が狭いためにリテーナを横移動させるための治具が必要となるのに対し、本実施形態では、操作孔19から指を差し入れてリテーナ30を横へ押し込むことができるので、治具が不要となっている。
尚、図10に示す従来例では、フード部4に指を差し入れるための切欠部5を形成することによって治具を用いないようにしているが、切欠部5はフード部4の前端縁に開放されているためにフード部4の強度低下を招いているばかりか、運搬中などにフード部4の斜め前方からの他部材の干渉によりリテーナ2が仮係止位置から本係止位置へ不用意に移動してしまう虞がある。
これに対して、操作孔19の開口縁を閉じた構成としている本実施形態では、フード部18の前端縁が全周に亘ってつながった状態となっているため、フード部18の強度が損なわれずに済んでいる。しかも、他部材がフード部18に対して斜め前方から当たってもその他部材がリテーナ30と干渉する虞がないため、リテーナが不用意に仮係止位置から本係止位置に移動してしまうことがない。
【0030】
さらに、リテーナを仮係止せずに直ちに本係止することを想定した場合において、リテーナを一旦フード部の前面から嵌めた後に横に移動させるものでは方向を変えたツーアクションの操作が必要であるが、これに対して、本実施形態ではリテーナ30の取付け時の操作方向が横方向だけとなっているため、ワンアクションの操作で済み、操作性に優れている。
また、リテーナをフード部の前面の開口からコネクタハウジングに仮係止した後に横方向にスライドさせて本係止するタイプのものでは、コネクタハウジングとフード部との間が狭いためにリテーナの横方向への移動ストロークを大きくとれないという事情があるのに対し、本実施形態ではこのような制約がない。
したがって、リテーナ30の仮係止状態の位置を変更して例えばリテーナ30が操作孔19からフード部18の外へ突出するようにしておけば、仮係止位置から本係止位置への移動ストロークを大きく確保することができる。移動ストロークが大きくなると、半挿入の雌ターミナル20を正規方向へ押動するための誘導面39、43の傾斜角度をリテーナ30の押込み方向に対して小さく設定することができ、これにより、ターミナルを正規位置方向へ押動するときのリテーナ30の操作抵抗が小さくて済むようになり、操作性の向上を図ることができる。
【0031】
<実施形態2乃至実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態2乃至実施形態4を図8乃至図10を参照して説明する。
実施形態2乃至実施形態4は、上記実施形態1における変位規制手段の構成を異ならせたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
図8に示す実施形態2の変位規制手段は、コネクタハウジング10の下面に形成した溝51と、リテーナ30の下面板34に形成した嵌合突部52とからなる。この溝51と嵌合突部52は、そのコネクタハウジング10の下面側の幅がキャビティ11側(図の上側)の幅よりも段差状に狭くなっており、全体として幅を広げたT字形をなしている。
【0032】
図9に示す実施形態3の変位規制手段は、コネクタハウジング10の下面に形成した溝53と、リテーナ30の下面板34に形成した嵌合突部54とからなる。この溝53と嵌合突部54の断面は、180°よりも大きい角度の範囲に亘る円弧形状をなしている。
図10に示す実施形態4の変位規制手段は、コネクタハウジング10の下面に形成したL字形をなす嵌合突部55とこの嵌合突部55によってコネクタハウジング10の下面との間に形成された溝56、及びリテーナ30の下面板34に形成した逆L字形をなす嵌合突部57と、この嵌合突部57によって下面板34との間に形成された溝58により構成される。
コネクタハウジング10の嵌合突部55の先端部はリテーナ30の溝58に対して後方(図10の右方向)から係合され、リテーナ30の嵌合突部57の先端部はコネクタハウジング10の溝56に前方から係合されている。この変形規制手段は、双方の嵌合突部55,57が前後方向(図10の左右方向)に離脱し得る構造となっているが、中間板33のリテーナ取付孔16への緊密な嵌合によりリテーナ30のコネクタハウジング10に対する前後方向の遊動が阻止されているので、両嵌合突部55,57が離脱する虞はない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0033】
(1)上記実施形態の変位規制手段ではアリ溝17をコネクタハウジング10に設けるとともに嵌合突部40をリテーナ30に設けた場合について説明したが、本発明によれば、アリ溝をリテーナに設けるとともに嵌合突部をコネクタハウジングに設ける構成としてもよい。
(2)上記実施形態ではアリ溝13、17が上方と下方(リテーナ30の上面板32と下面板34とに対向する方向)に開口している場合について説明したが、本発明によれば、アリ溝を図2及び図5における横方向へ開口させることもできる。
【0034】
(3)上記実施形態ではリテーナ30の上面板32と下面板34の双方が変位規制されている場合について説明したが、請求項1乃至請求項3にかかる発明によれば、雌ターミナル20と直接係合しない上面板32については変位規制しない構成とすることもできる。
(4)上記実施形態ではコネクタハウジングが雌ターミナル20を備える雌コネクタハウジング10である場合について説明したが、本発明は、コネクタハウジングが雄ターミナルを備えた雄コネクタハウジングである場合にも適用することができる。
【0035】
(5)請求項1及び請求項2にかかる発明は、フード部18を設けないコネクタにも適用できる。
(6)請求項1乃至請求項3にかかる発明は、操作孔の形成されていないフード部を備えたものであって、リテーナを一旦前面の開口からフード部内に入れて仮係止した後に横方向に移動させて本係止する構成としたものにも適用することができる。
(7)請求項1乃至請求項3にかかる発明は、リテーナの取付け方向がターミナルの挿入方向と直角な方向である場合に限らず、ターミナルの挿抜方向に沿った方向や、ターミナルの挿入方向に対して斜めの方向である場合にも適用することができる。
【0036】
(8)請求項4にかかる発明は、変位規制手段であるところのアリ溝17と嵌合突部40を備えていないものにも適用することができる。
(9)請求項4にかかる発明は、上記実施形態のようにリテーナ30がコネクタハウジング10の外面に沿う上面板32と下面板34を備えている場合に限らず、リテーナがコネクタハウジングに串刺し状に取り付けられる場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1においてコネクタハウジングから雌ターミナルとリテーナを外した状態をあらわす斜視図
【図2】実施形態1においてリテーナを仮係止した状態をあらわす横断面図
【図3】実施形態1においてリテーナを仮係止した状態で雌ターミナルを挿入している状態をあらわす縦断面図
【図4】実施形態1においてリテーナを仮係止した状態で雌ターミナルを挿入している状態をあらわす水平断面図
【図5】実施形態1においてリテーナを本係止した状態をあらわす横断面図
【図6】実施形態1において雌ターミナルを正規挿入するとともにリテーナを本係止した状態をあらわす縦断面図
【図7】実施形態1において雌ターミナルを正規挿入するとともにリテーナを本係止した状態をあらわす水平断面図
【図8】実施形態2の変位規制手段をあらわす断面図
【図9】実施形態3の変位規制手段をあらわす断面図
【図10】実施形態4の変位規制手段をあらわす断面図
【図11】従来例においてコネクタハウジングからリテーナを外した状態をあらわす斜視図
【図12】従来例においてターミナルを正規挿入するとともにリテーナを取り付けた状態をあらわす縦断面図
【符号の説明】
10…コネクタハウジング
17…アリ溝(変位規制手段)
18…フード部
19…操作孔
20…雌ターミナル
30…リテーナ
34…下面板(板状部)
40…嵌合突部(変位規制手段)
51、53、56、58…溝(変位規制手段)
52、54、55、57…嵌合突部(変位規制手段)

Claims (2)

  1. ターミナルが挿入されるコネクタハウジングと、
    このコネクタハウジングに対して側方から取り付けられることにより前記ターミナルを挿入状態に保持するリテーナと、
    前記コネクタハウジングにその周囲を囲むように一体成形したフード部とを備え、
    このフード部の側面には、前記コネクタハウジングにおける前記リテーナの取付け領域と対応して開口され且つ開口縁が無端状に閉じている操作孔が形成されており、
    前記リテーナが、前記操作孔を通すことによって前記フード部の外部から前記コネクタハウジングに取り付けられるようになっており、
    前記コネクタハウジングに対し前記リテーナが前記ターミナルを挿入状態に保持するように取り付けられたときに、前記リテーナの外面と前記フード部の内周との間には相手側コネクタハウジングが前記リテーナに突き当たることなく嵌合することを許容する空間が形成されるようにしたことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記リテーナは、前記コネクタハウジングに対し、前記ターミナルの挿入を許容する仮係止位置と、前記ターミナルを挿入状態に保持する本係止位置とに取付け可能とされ、
    前記リテーナが仮係止位置にあるときには、前記リテーナが前記コネクタハウジングの外面から突出し、その突出したリテーナに突き当たることによって相手側コネクタハウジングの嵌合が規制されるようになっているものにおいて、
    仮係止位置にある前記リテーナが、前記フード部の内側に収容されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
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