JP2778477B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

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JP2778477B2 JP6211666A JP21166694A JP2778477B2 JP 2778477 B2 JP2778477 B2 JP 2778477B2 JP 6211666 A JP6211666 A JP 6211666A JP 21166694 A JP21166694 A JP 21166694A JP 2778477 B2 JP2778477 B2 JP 2778477B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性高分子化合物を固
体電解質とする固体電解コンデンサおよびその製造方法
に関し、特に粒子状であって粒径が0.2μm以下であ
る導電性ポリピロールを固体電解質とする容量出現率が
高く周波数特性にも優れた固体電解コンデンサおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】科学技術の進歩に伴って電子機器の小型
化が求められており、コンデンサに関しても高周波数領
域まで良好な特性を有する大容量固体電解コンデンサヘ
の要求が高まっており、これに応えるための検討が行わ
れている。
【0003】通常、固体電解コンデンサはタンタルやア
ルミニウムなどの弁作用金属の多孔質成形体を第1の電
極(陽極)とし、その酸化皮膜を誘電体としてその表面
に固体電解質として第2の電極(陰極)を形成した構造
となっている。この場合に、コンデンサの固体電解質に
は多孔質成形体内部の誘電体全面と電極リードとの間を
電気的に接続する機能と、誘電体酸化皮膜の欠陥に起因
する電気的短絡を修復する機能とが必要とされている。
このため従来より二酸化マンガンや7,7’,8,8’
−テトラシアノキノジメタン錯塩、導電性ポリピロール
などが固体電解質として用いられてきた。このうち導電
性ポリピロールは他の固体電解質に比べて導電率が高い
ため特に周波数特性が優れている。特公平4−5644
5号公報にはポリピロールもしくはそのアルキル置換体
を固体電解質とする固体電解コンデンサが開示されてお
り、ピロールの電解重合およびポリピロール溶液への浸
漬による製造方法が記戴されている。一方、ポリピロー
ルの合成には第2鉄塩などの酸化剤を用いてピロールを
重合する方法も報告されている。Walkerらによる
Journal of Polymer Scienc
e,Part A,Polymer Chemistr
y,26巻,1285頁(1988年)にはドデシルベ
ンゼンスルホン酸第2鉄などを酸化剤とするピロールの
重合例が記載されている。また、特開平3−46214
号公報にはドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄とピロー
ルのメタノール溶液を−30℃以下で混合し、−20℃
以上に昇温して重合するポリピロールの合成法を用いた
固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。ただ
し、この公報には容量出現率が高く、熱ストレスにも安
定な固体電解コンデンサを得るための具体的方法は示さ
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】二酸化マンガンを電解
質とするコンデンサでは電解質抵抗が大きいため高周波
特性が不十分であり、7,7’,8,8’−テトラシア
ノキノジメタン錯塩を固体電解質とするものでは融点が
低いためにハンダ耐熱性がないという問題点があった。
また、化学重合法で合成した導電性ポリピロールを固体
電解質とするものでは、電解質の導電率が高くハンダ耐
熱性も有しているが、熱ストレスや吸湿および乾燥の繰
り返しによって誘電体面から剥離するという問題点があ
った。このような、固体電解質が剥離したコンデンサで
は容量が低下し、高周波数領域で等価直列抵抗が増加し
インピーダンスが増大する。一方、ポリピロールは電解
重合法でも合成できるが、この方法で形成した導電性ポ
リピロールでは熱ストレス等による誘電体容量出現率は
小さい。これらの問題点に対し、上述した特許公報には
初期特性のみが記載され熱ストレス等による誘電体面か
らの剥離現象、ならびにその解決方法については示され
ていない。
【0005】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解決し、熱ストレスや吸湿及び乾燥の繰り返しによ
っても固体電解質が誘電体面から剥離しない、高容量で
安定性にも優れた固体電解コンデンサおよびその簡便な
る製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々の検討を行った。その結果、特定
の酸化剤を用いて重合したポリピロールを電解質とする
固体電解コンデンサにおいて、固体電解質を構成する導
電性ポリピロールが粒径0.2μm以下の粒子状である
固体電解コンデンサの場合に上記目的が達成されること
を見い出し、本発明に至った。すなわち、本発明はスル
ホン酸化合物をアニオンとし、高価数の遷移金属をカチ
オンとする酸化剤とピロールをモノマーとする酸化重合
で合成したポリピロールを電解質とする固体電解コンデ
ンサにおいて、固体電解質を構成する導電性ポリピロー
ルが粒径0.2μm以下の粒子状であることを特徴とす
る高容量で安定性にも優れた固体電解コンデンサであ
る。
【0007】またその製造方法は、スルホン酸化合物を
アニオンとし、高価数の遷移金属をカチオンとする酸化
剤とピロールをモノマーとする酸化重合で合成したポリ
ピロールを電解質とする固体電解コンデンサの製造方法
であって、2重量%以上の水を含んだ重合溶液を用い、
モノマーの混合モル比が酸化剤に対して1以上の条件で
ポリピロールを合成することを特徴とする。
【0008】本発明においてポリピロールの形状は粒状
であれば特に限定されないが、粒径が小さく均一である
場合にはコンデンサの漏れ電流が増大する傾向がある。
そのためポリピロールの粒径は0.01〜0.2μmが
好ましい。
【0009】本発明において酸化剤を構成するアニオン
であるスルホン酸化合物はスルホン酸基を有する化合物
であれば特に限定されず、p−トルエンスルホン酸イオ
ン、エチルベンゼンスルホン酸イオン、オクチルベンゼ
ンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオ
ンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン、β−ナフ
タレンスルホン酸イオン、ブチルナフタレンスルホン酸
イオンなどのナフタレンスルホン酸イオン、スルホコハ
ク酸イオン、N−アシルスルホン酸イオンなどの有機ス
ルホン酸イオン、C8 〜C12のアルキルスルホン酸イオ
ンやα−オレフインスルホン酸イオンなどが挙げられ
る。また、酸化剤を構成するカチオンである高価数の遷
移金属イオンとしてはAg+ 、Cu2+、Fe3+、A
3+、Ce4+、W6+、Cr6+、Mn7+、Sn4+などが挙
げられる。これらのアニオンおよびカチオンの組み合わ
せのうち、特に粒径の小さな導電性ポリピロール生成の
容易さからアルキルナフタレンスルホン酸第2鉄、アル
キルナフタレンスルホン酸第2銅、およびアルキルベン
ゼンスルホン酸第2鉄が好ましい。
【0010】本発明においてピロールとはピロール骨格
を有し、3位もしくはN位に置換基を持つ化合物、もし
くはこれらとピロールとの混合物であり、前記置換基と
しては水酸基、アセチル基、カルボキシル基、アルキル
基が挙げられる。
【0011】本発明では上記の酸化剤によるポリピロー
ルの形成手法は特に限定されないが、発明の効果の点か
ら重合反応が溶液中で起こる方法が好ましい。具体的に
は、多孔質成形体の誘電体表面に酸化剤溶液とピロール
溶液を順次導入して重合する方法や酸化剤とピロールの
希薄溶液を導入して溶媒の蒸発にともなう濃度上昇を利
用して重合する方法、低温で反応速度を抑制した条件で
酸化剤とモノマーを混合しこれを誘電体表面に導入した
後昇温して重合する方法などが挙げられる。本発明では
溶媒はピロールおよび酸化剤をもとに溶解するものであ
れば特に限定されない。これらの例としてはメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、
メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
【0012】本発明では2重量%以上の水を含んだ重合
溶液中で上記の酸化剤とピロールを用い、モノマーの混
合モル比が酸化剤に対して1以上の条件でポリピロール
を合成する。一般に、芳香族化合物をモノマーとする酸
化重合ではモノマー1モルに対して2モルの酸化剤が必
要である。このため導電性高分子製造の効率を考慮する
とモノマーの混合モル比は酸化剤に対して0.5程度が
適当と予想される。これに対し、本発明の方法でポリピ
ロールを合成するとモノマーの混合モル比が大きく重合
溶液が2重量%以上の水を含んでいるために、生成する
ポリピロールが粒子状であって粒径が0.2μm以下と
なる。本発明では重合液中に含むことのできる水の上限
は特に限定されず、それぞれの溶媒の飽和水分量までの
範囲で選択できるが、酸化剤の溶解度から20重量%以
下が好ましい。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いて本発明を説明する。図1
はドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄とピロール、およ
び水を最終的にそれぞれ25重量%、3.2重量%、お
よび5重量%となるように−70℃で混合したメタノー
ル溶液に酸化皮膜を形成したタンタルペレットを浸漬
し、室温まで昇温して重合したペレット内部のポリピロ
ールの表面構造である。また、図2はドデシルベンゼン
スルホン酸第2鉄とピロール、および水を最終的にそれ
ぞれ25重量%、0.8重量%、および5重量%となる
ように−70℃で混合したメタノール溶液に酸化皮膜を
形成したタンタルペレットを浸漬し、室温まで昇温して
重合したペレット内部のポリピロールの表面構造であ
る。酸化剤に対するモノマーのモル比は図1では2であ
り、図2では0.5である。これらの図ではタンタル微
粉とその周囲の酸化皮膜層が観察される。また、ポリピ
ロールは酸化皮膜表面に密着して形成されている。図か
ら明らかなように、酸化剤に対するモノマーのモル比が
2の場合には粒径0.2μm以下のポリピロールが成形
することがわかる。
【0014】本発明の固体電解コンデンサは必要に応じ
て銀ペーストおよびカーボンペーストを用いて従来公知
の方法で電極を取り付け、さらにモールドを行ってコン
デンサとして完成する。
【0015】実施例1 濃度31.6重量%のドデシルベンゼンスルホン酸第2
鉄を含むメタノール溶液95gに5gの蒸留水を滴下
し、−70℃に冷却して酸化剤溶液とした。この酸化剤
溶液に1.92gのピロールを溶解したメタノール溶液
20gを滴下し十分に撹拌してドデシルベンゼンスルホ
ン酸第2鉄とドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄に対し
て1モルのピロールを含む混合溶液を作成した(a)の
場合)。同様の方法で、−70℃に冷却した酸化剤溶液
に2.88g、および3.84gのピロールを溶解した
メタノール溶液20gを滴下し、撹拌してドデシルベン
ゼンスルホン酸第2鉄に対して1.5モル、および2モ
ルのピロールを含む混合溶液も作成した(それぞれ、
b),c)の場合)。
【0016】次に、長さ3mm×2mm×2.5mmの
直方体状のタンタル微粉焼結体ペレットを0.05重量
%のリン酸水溶液を用いて化成電圧100Vで陽極酸化
し、洗浄および乾燥して電解液中で10μFの容量を示
すペレットを得た。このペレットを前記の−70℃に保
持した3種類の混合溶液に浸漬した。60秒後、ペレッ
トを取り出し、空気中25℃で30分保持してピロール
を重合させ、メタノール洗浄および乾燥を行った。以上
の重合と洗浄乾燥を4回繰り返した後、銀ペーストでリ
ード電極を取り付けてポリピロールを電解質とする固体
電解コンデンサを作成した。
【0017】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均粒径を表1にまとめる。得られたコン
デンサはすべて平均粒径0.2μm以下のポリピロール
を電解質としており、容量も9μF以上で良好な容量出
現率を示した。
【0018】またa)の場合の静電容量の周波数特性を
図4の曲線(1)に示す。静電容量は高周波領域まで殆
ど変化せず本実施例の固体電解コンデンサが優れた周波
数特性を有することを示している。
【0019】比較例1 実施例1と同様の方法で濃度30重量%のドデシルベン
ゼンスルホン酸第2鉄を溶解したメタノール溶液に蒸留
水を滴下し、冷却して酸化剤溶液とした。この酸化剤溶
液に0.77g、0.96g、および1.44gのピロ
ールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し十分に撹
拌してドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄とドデシルベ
ンゼンスルホン酸第2鉄に対して0.4モル、0.5モ
ル、および0.75モルのピロールを含む混合溶液を作
成した(それぞれa)、b)、c)の場合)。
【0020】次に実施例1のタンタルペレットを用いて
実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥を
4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けてポ
リピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成し
た。
【0021】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均粒径を表1にまとめる。得られたコン
デンサはすべて平均粒径0.2μm以上のポリピロール
を電解質としており、容量が7μF以下の不十分なもの
であった。このコンデンサを200℃で15分間処理し
走査型電子顕微鏡で観察したところ、図3に示すように
ポリピロールの誘電体面からの剥離が認められた。
【0022】実施例2 実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄に代えて
ブチルナフタレンスルホン酸第2鉄を用いる以外は実施
例1と同様の方法で酸化剤溶液を作成した。この酸化剤
溶液に2.34g、3.51g、および4.68gのピ
ロールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し十分に
撹拌してブチルナフタレンスルホン酸第2鉄とブチルナ
フタレンスルホン酸第2鉄に対して1.0モル、1.5
モル、および2.0モルのピロールを含む混合溶液を作
成した(それぞれa)、b)、c)の場合)。
【0023】次に、実施例1のタンタルペレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けて
ポリピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成
した。
【0024】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均粒径を表1にまとめる。得られたコン
デンサはすべて平均粒径0.2μm以下のポリピロール
を電解質としており、容量が9μF以上の良好な容量出
現率を示した。
【0025】比較例2 実施例2と同様の方法で濃度30重量%のブチルナフタ
レンスルホン酸第2鉄を溶解したメタノール溶液に蒸留
水を滴下し、冷却して酸化剤溶液とした。この酸化剤溶
液に0.93g、1.17g、および1.76gのピロ
ールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し十分に撹
拌してブチルナフタレンスルホン酸第2鉄とブチルナフ
タレンスルホン酸第2鉄に対して0.4モル、0.5モ
ル、および0.75モルのピロールを含む混合溶液を作
成した(それぞれa)、b)、c)の場合)。
【0026】次に、実施例1のタンタルペレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けて
ポリピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成
した。
【0027】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均粒径を表1にまとめる。得られたコン
デンサはすべて平均粒径0.2μm以上のポリピロール
を電解質としており、容量7μF以下の不十分なもので
あった。
【0028】またc)の場合の静電容量の周波数特性を
図4の破線(2)に示す。静電容量は高周波領域で大き
く減少しており本比較例の固体電解コンデンサの周波数
特性が不十分であることを示している。
【0029】実施例3 実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄に代えて
ブチルナフタレンスルホン酸第2銅を用いる以外は実施
例1と同様の方法で酸化剤溶液を作成した。この酸化剤
溶液に3.36g、5.03g、および6.71gのピ
ロールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し十分に
撹拌してブチルナフタレンスルホン酸第2銅とブチルナ
フタレンスルホン酸第2銅に対して1.0モル、1.5
モル、および2.0モルのピロールを含む混合溶液を作
成した(それぞれa)、b)、c)の場合)。
【0030】次に、実施例1のタンタルペレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けて
ポリピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成
した。
【0031】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均粒径を表1にまとめる。得られたコン
デンサはすべて平均粒径0.2μm以下のピリピロール
を電解質としており、容量が9μF以上の良好な容量出
現率を示した。
【0032】比較例3 実施例2と同様の方法で濃度30重量%のブチルナフタ
レンスルホン酸第2銅を溶解したメタノール溶液に蒸留
水を滴下し、冷却して酸化剤溶液とした。この酸化剤溶
液に1.34g、1.68g、および2.52gのピロ
ールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し十分に撹
拌してブチルナフタレンスルホン酸第2銅とブチルナフ
タレンスルホン酸第2銅に対して0.4モル、0.5モ
ル、および0.75モルのピロールを含む混合溶液を作
成した(それぞれa)、b)、c)の場合)。
【0033】次に、実施例1のタンタルプレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けて
ポリピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成
した。
【0034】このコンデンサの120Hzでの容量とペ
レット破断面の走査電子顕微鏡写真から求めたポリピロ
ール微粒子の平均径を表1にまとめる。得られたコンデ
ンサはすべて平均粒径0.2μm以上のポリピロールを
電解質としており、容量が7μF以下の不十分なもので
あった。
【0035】比較例4 実施例1の蒸留水を加えない以外は実施例1と同様の方
法で酸化剤溶液を作成した。この酸化剤溶液に3.84
gのピロールを溶解したメタノール溶液20gを滴下し
十分に撹拌してドデシルベンゼンスルホン酸第2鉄とド
デシルベンゼンスルホン酸第2鉄に対して2.0モルの
ピロールを含む混合溶液を作成したところ、ピロール溶
液滴下直後から反応溶液が黒変した。
【0036】次に、実施例1のタンタルペレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返したがペレット空孔内部でのポリピロール
の形成は認められず、固体電解コンデンサとしての評価
はできなかった。
【0037】また、実施例1の蒸留水の添加量が1gで
ある以外は実施例1と同様の方法で酸化剤溶液を作成し
た。この酸化剤溶液に3.84gのピロールを溶解した
メタノール溶液20gを滴下し十分に撹拌してドデシル
ベンゼンスルホン酸第2鉄とドデシルベンゼンスルホン
酸第2鉄に対して2.0モルのピロールを含む混合溶液
を作成した。
【0038】次に、実施例1のタンタルペレットを用い
て実施例1と同様の方法でピロールの重合と洗浄、乾燥
を4回繰り返し、銀ペーストでリード電極を取り付けて
ポリピロールを電解質とする固体電解コンデンサを作成
した。
【0039】このコンデンサの120Hzでの容量を表
1にまとめる。得られたコンデンサは電解質を構成する
ポリピロールが粒子状ではなく泥状であり、容量も1μ
F以下の不十分なものであった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば容
量出現率が高く周波数特性にも優れ、信頼性の改善され
た固体電解コンデンサ、およびその簡便なる製造方法を
提供することができ、その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の固体電解コンデンサの破断面走査電
子顕微鏡写真である。
【図2】比較例1の固体電解コンデンサの破断面走査電
子顕微鏡写真である。
【図3】比較例1の固体電解コンデンサを200℃、1
5分間熱処理した後の破断面走査電子顕微鏡写真であ
る。
【図4】実施例1a)及び比較例2c)で得られた固体
電解コンデンサの静電容量の周波数特性である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 公輔 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 深海 隆 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−364018(JP,A) 特開 平3−46214(JP,A) 特開 平2−288215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン酸化合物をアニオンとし、高価
    数の遷移金属をカチオンとする塩を酸化剤とし、ピロー
    ルをモノマーとする酸化重合で合成したポリピロールを
    電解質とする固体電解コンデンサにおいて、固体電解質
    を構成する導電性ポリピロールが粒径0.2μm以下の
    粒子状であることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 スルホン酸化合物をアニオンとし、高価
    数の遷移金属をカチオンとする塩を酸化剤とし、ピロー
    ルをモノマーとする酸化重合で合成したポリピロールを
    電解質と請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法
    であって、2重量%以上の水を含んだ重合溶液を用い、
    モノマーの混合モル比が酸化剤に対して1以上の条件で
    重合することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 酸化剤のカチオンである高価数の遷移金
    属が第2鉄イオン、または第2銅イオンであり、酸化剤
    のアニオンであるスルホン酸化合物がアルキル置換基を
    有するナフタレンスルホン酸イオンである請求項2記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 酸化剤のカチオンである高価数の遷移金
    属が第2鉄イオンであり、酸化剤のアニオンであるスル
    ホン酸化合物がアルキル置換基を有するベンゼンスルホ
    ン酸イオンである請求項2記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
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