JP2013179292A - 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013179292A
JP2013179292A JP2013020972A JP2013020972A JP2013179292A JP 2013179292 A JP2013179292 A JP 2013179292A JP 2013020972 A JP2013020972 A JP 2013020972A JP 2013020972 A JP2013020972 A JP 2013020972A JP 2013179292 A JP2013179292 A JP 2013179292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive polymer
solution
oxidant solution
producing
solid electrolytic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013020972A
Other languages
English (en)
Inventor
Zhijie Gu
志杰 谷
Kimio Takase
公男 高瀬
Yoshihito Ishikita
義人 石北
Kazuyuki Kanemoto
和之 金本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Carlit Co Ltd
Original Assignee
Japan Carlit Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Carlit Co Ltd filed Critical Japan Carlit Co Ltd
Priority to JP2013020972A priority Critical patent/JP2013179292A/ja
Publication of JP2013179292A publication Critical patent/JP2013179292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

【課題】適切な粘度と重合速度を有する導電性高分子製造用酸化剤液、及び、高静電容量、低等価直列抵抗等の電気特性に優れ、かつ、耐熱性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】ベンゼンスルホン酸第二鉄塩をアルコール溶媒に溶解させた導電性高分子製造用酸化剤溶液、及び該導電性高分子製造用酸化剤溶液を用いて製造した高い静電容量、低い等価直列抵抗、かつ、耐熱性に優れた固体電解コンデンサとその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は導電性高分子製造用酸化剤液に関し、より詳しくは固体電解コンデンサの固体電解質として好適な導電性高分子層の形成時に使用し、高容量かつ低等価直列抵抗(以下、「ESR」と表す。)を示し、耐熱性に優れた固体電解コンデンサの製造に資する導電性高分子製造用酸化剤に関する。さらに、該酸化剤溶液を使用してなる固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
導電性高分子は、高い導電性を有するため、例えば、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ等の固体電解質として有用である。
前記導電性高分子としては、例えば、ピロール又はその誘導体あるいはチオフェン又はその誘導体等を化学酸化重合又は電解酸化重合することによって得られたものが知られている。
前記ピロール又はその誘導体あるいはチオフェン又はその誘導体の化学酸化重合を行う際のドーパントとしては主に有機スルホン酸が用いられ、その中でも、芳香族スルホン酸を用いることが知られている。また、重合用の酸化剤としてはそれら芳香族スルホン酸の遷移金属塩が用いられ、その中でも第二鉄塩を用いることが知られている。
特許文献1には、芳香族スルホン酸第二鉄塩であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩を酸化剤として使用し重合した導電性高分子層を固体電解質とするコンデンサが開示されている。
しかし、p−トルエンスルホン酸第二鉄塩を使用し、導電性高分子層を形成した固体電解コンデンサは、長期間高温に曝されると静電容量の低下や、ESRの増大を発生しやすく、耐熱性に欠けるという問題があり、さらなる耐熱性の向上が求められている。
特許文献2には高濃度かつ低粘性の酸化剤液を使用することで、等価直列抵抗を低下せしめる固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
該文献によれば、従来高濃度の酸化剤溶液を用いることで導電性高分子の重合効率を向上させ、導電性高分子層の電気伝導度を高め、固体電解コンデンサのESRを低下できることが記載されている。
しかしながら、従来知られている酸化剤溶液の酸化剤濃度を向上させると、酸化剤溶液の粘度も急激に向上し、導電性高分子層形成工程における酸化剤溶液の取扱いが極めて困難になる問題点が指摘されている。
以上より、高静電容量、低ESR等の電気性能に優れ、かつ、耐熱性に優れた固体電解コンデンサが求められていた。
特開平02−015611号公報 特開2003−272953号公報
本発明の目的は、適切な粘度と重合速度を有する導電性高分子製造用酸化剤液を提供すること、及び、高静電容量、低ESR等の電気特性に優れ、かつ、耐熱性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
本発明者等は鋭意検討した結果、ベンゼンスルホン酸第二鉄塩をアルコール溶媒に溶解させた導電性高分子製造用酸化剤溶液は、粘性が低く、適切な重合速度を有することを見出し、該酸化剤溶液を用いることで高静電容量かつ低ESRの固体電解コンデンサが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、ベンゼンスルホン酸第二鉄塩が、アルコール溶媒に溶解されてなることを特徴とする導電性高分子製造用酸化剤溶液である。
第二の発明は、導電性高分子製造用酸化剤溶液におけるベンゼンスルホン酸第二鉄塩の含有量が、50質量%以上であることを特徴とする第一の発明に記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液である。
第三の発明は、アルコール溶媒が、ブタノールとメタノールの混合溶媒、又は、ブタノールとエタノールの混合溶媒であることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液である。
第四の発明は、導電性高分子製造用酸化剤溶液における水分含有量が、15質量%未満であることを特徴とする第一から第三の発明のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液である。
ベンゼンスルホン酸第二鉄塩におけるベンゼンスルホン酸アニオンと第二鉄カチオンとのモル比が、2.95〜2.99:1であることを特徴とする第一から第四の発明のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液である。
第六の発明は、第一から第五の発明のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液を用いて重合した導電性高分子層を有することを特徴とする固体電解コンデンサである。
第七の発明は、導電性高分子モノマーと酸化剤溶液との混合液をコンデンサ素子に含浸させることにより、又は導電性高分子モノマー溶液と酸化剤溶液とをコンデンサ素子に含浸させることにより、モノマーと酸化剤を重合反応させて導電性高分子層をコンデンサ素子に形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、
酸化剤溶液が、第一から第五の発明のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液は、適切な粘度と重合速度を有しているため、該導電性高分子製造用酸化剤溶液を用いて作製した固体電解コンデンサは、高静電容量、低ESRを示し、かつ、耐熱性に優れた特徴を有している。
本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液は、ベンゼンスルホン酸第二鉄塩が、アルコール溶媒に溶解させてなることを特徴とする。
ベンゼンスルホン酸は、通常用いられるp−トルエンスルホン酸等よりも分子量が小さいため、粘度が低く、かつ、適切な重合速度をとることができる。その結果、高電導度を有する導電性高分子からなる固体電解質が得られるだけでなく、誘電体酸化皮膜を有する弁作用金属の細孔部にまで深く入り込むことができるので、優れた静電容量とESRを得ることができ、かつ、ドーパントの脱離が生じにくくなるため、極めて耐熱性に優れた固体電解コンデンサを製造することができる。
該アルコール溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びアミルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコールが挙げられる。これらアルコール溶媒は、単独で用いることができるが、2種以上併用し混合溶媒とすることもできる。
これらの中でも、高濃度に調整した場合の酸化剤溶液の保存安定性の面から、ブタノールを主溶媒とするものが特に好ましい。特に、ブタノールとメタノールの混合溶媒、n−ブタノールとエタノールの混合溶媒が好ましく挙げられる。
アルコール溶媒に溶解させる酸化剤濃度は、任意の濃度で用いることができるが、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは50〜80質量%の範囲のものである。本発明の酸化剤溶液は、ブタノール等のアルコール溶媒中でも安定に保つことができ、高濃度でも安定性を保つことができる。また、高濃度にしても、粘度が低いため、重合速度が速く、電導度に優れた導電性高分子からなる固体電解質を製造することができる。
本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液には、上記保存安定性を損なわない程度に、副溶媒が添加されたものでも良い。
該副溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、プロピレングリコール類等のグリコール類等を添加することができる。
また、本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液は、水分を少量含んでいることが好ましく挙げられる。水分を含有することで重合速度を適切に制御することができ、重合効率を向上することができる。
水分含有量としては、好ましくは15質量%未満であり、より好ましくは0.01〜10質量%含むものである。水分含有量が15質量%以上の場合、重合効率が低下する場合がある。
また、ベンゼンスルホン酸第二鉄におけるベンゼンスルホン酸アニオンと第二鉄カチオンとのモル比は、2.00〜3.50:1が好ましく、2.50〜3.20:1がより好ましく、2.95〜2.99:1が特に好ましく挙げられる。
上記モル比の範囲にすることで、より耐熱性に優れた導電性高分子層を形成することができる。
次に、本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液の製造方法について説明する。
ベンゼンスルホン酸の水溶液に、酸化鉄を加え、撹拌後、ろ過により、未反応酸化鉄及び不純物を除去した後、水を除去し目的とするベンゼンスルホン酸第二鉄塩を得る。反応に用いるベンゼンスルホン酸の水溶液濃度は40〜80%の濃度のものを用いることができる。また、加える酸化鉄の量は、ベンゼンスルホン酸に対し、概ね当量加える。通常、反応は100〜120℃にて5〜72時間行うことにより、目的とするベンゼンスルホン酸第二鉄塩を生成させることができる。
反応終了後、得られる反応液をろ過し、ろ液を濃縮、脱水する。酸化剤溶液中の水分量はこの濃縮工程にて適宜コントロールすることができる。脱水工程中に酸化剤溶液の溶媒であるブタノール等を添加し、濃縮することによって所定酸化剤濃度の酸化剤溶液とすることができる。さらに、脱水工程中に、エーテル化合物等の低沸点溶媒を加え、水、アルコール、エーテル化合物として共沸させながら脱水してもよい。この脱水工程を複数回繰り返すことで、所望の水分含有量に調整することができる。
(固体電解コンデンサの製造方法)
次に、本発明の酸化剤溶液を用いる固体電解コンデンサの製造方法について説明する。まず、巻回型コンデンサの場合を例にとり説明する。
導電性高分子モノマーと酸化剤溶液との混合液をコンデンサ素子に含浸させることにより、又は導電性高分子モノマー溶液と酸化剤溶液とをコンデンサ素子に含浸させることにより、モノマーと酸化剤を重合反応させて導電性高分子層をコンデンサ素子に形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤溶液が、上述した導電性高分子製造用酸化剤溶液であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
まずアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等からなる弁作用金属表面に酸化皮膜を形成した陽極箔及び対向陰極となる金属製の陰極箔を準備する。帯状の陽極箔と陰極箔とを、帯状の絶縁性のセパレータを介して巻回して作製された巻回部を具備した素子を準備する。
素子への導電性高分子層への形成は該素子の巻回部に、本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液と導電性高分子モノマーとの混合液を含浸させ、乾燥し、素子内で重合反応させることによる。該素子部への重合液の含浸は、導電性高分子モノマー溶液と導電性高分子製造用酸化剤溶液とを混合液とせず別途に含浸させても良い。なお、この含浸、乾燥工程は繰り返し行っても良い。
導電性高分子モノマーとしては、チオフェン系の導電性高分子材料、ピロール系又はアニリン系の導電性高分子材料が使用され、より好ましくは3,4−エチレンジオキシチオフェンである。
使用する酸化剤溶液における酸化剤の含有量は、任意のものでよいが、好ましくは50質量%以上のものを用いるのが好ましく挙げられる。本発明の導電性高分子酸化剤溶液は、粘度が低く、適切な重合速度をとる特徴を有している。
導電性高分子製造用酸化剤溶液の好ましい粘度は500mPa・s以下、より好ましくは200mPa・s以下であり、好ましい重合速度は70〜200秒である。また、重合反応させる際のモノマーと酸化剤との質量配合比は、好ましくは1:1〜1:10である。重合速度が、70秒未満では、微細な空隙を有する多孔性コンデンサ素子内部へ重合液が浸入し難くなり、取り扱いの面で問題があり、200秒超では、電導度の小さい導電性高分子ができる問題がある。
重合反応は通常45〜150℃にて行い、反応時間は0.5〜5時間とする。
重合後、重合残渣や余剰のモノマーと酸化剤を取り除くために洗浄を行っても良い。その後、金属製ケースに封入し、必要に応じてエージング等の処理を行い、巻回型コンデンサを完成する。
また、チップ型コンデンサの場合を例にとり説明する。
アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属の板状箔又は焼結体を準備し、この陽極体表面を酸化し誘電体酸化皮膜を形成させた陽極体を準備する。この陽極体に導電性高分子層、導電性カーボンを含有するカーボン層、銀ペーストなどからなる陰極引き出し層が順次形成されコンデンサ素子が構成される。
該陽極体の一端面に植立された陽極リード部材に陽極端子が接続され、陰極引き出し層に陰極端子が接続され、コンデンサ素子がエポキシ樹脂等の外装樹脂によって被覆密封され、チップ型コンデンサを完成する。
チップ型コンデンサの場合においても導電性高分子層の形成は、上記巻回型コンデンサの場合と同様に行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。なお、本発明は本実施例によりなんら限定されない。
(酸化剤溶液1)
ベンゼンスルホン酸一水和物(東京化成工業社製)50.0gに水3.28gを加え、酸化鉄7.60gを撹拌しながら混合し、温度100℃で3時間還流した。
反応後、水を留去し、ブタノールとメタノールの混合溶媒(質量比=1:1)20mlを加え、水と共沸させ、この操作を5回繰り返し、水を留去した。その後、ブタノールを加え、ベンゼンスルホン酸第二鉄のブタノール溶液を得た。
上記で得られたベンゼンスルホン酸第二鉄のブタノール溶液の濃度は、0.1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定し濃度を求めた。その後、50質量%となるようブタノールとメタノール混合溶液(質量比1:1)を添加し、酸化剤溶液1を完成した。
なお、各酸化剤溶液中の水分量は、カールフィッシャー法によって測定し、それぞれ0.5質量%であった。
また、ベンゼンスルホン酸アニオンと第二鉄アニオンとのモル比は、滴定によって求めた。測定したモル比は、ベンゼンスルホン酸アニオン:第二鉄アニオン=2.98:1であった。
(酸化剤溶液2〜11)
表1に対応するように酸化剤と濃度と溶媒を代えた以外は、酸化剤溶液1と同様にして作製し、酸化剤溶液2〜11を得た。
〔酸化剤溶液の評価〕
上記工程にて調整した酸化剤溶液を準備し、粘度重合速度及び落下時間の評価を行った。なお、粘度は振動式粘度計(CBCマテリアルズ社製、VM−100A)を用いて測定した。落下時間は、各酸化剤溶液と3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、「EDOT」と略記する。)をスクリュー管に入れ、18℃サーモプレート上に30分以上保持した。10mlメスシリンダーに酸化剤溶液10mlを充填してその上からEDOTを1滴落としてメスシリンダー底部に達するまでの時間を計測し、これを落下時間とした。重合速度は、各酸化剤溶液と3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、「EDOT」と略記する。)をスクリュー管に入れ、18℃サーモプレート上に30分以上保持した。酸化剤溶液とEDOTを酸化剤:EDOT=2.67:1(モル比、EDOTは1gで固定)で、混合して25℃で30分間撹拌して、エタノールで洗浄し、乾燥させた重合物の質量を測定した。これを重合速度とした。
なお、この重合速度の測定方法で得られる重合速度の値が概ね70〜200秒、特に110〜120秒であるものが、固体電解コンデンサにおける導電性高分子層の形成に適する。測定結果を表1に示す。
Figure 2013179292
表1より、本発明の酸化剤溶液1〜7は、適切な粘度と重合速度を有していることがわかる。
(実施例1)
上記で調整した酸化剤溶液1と、導電性高分子モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェンとを質量比が2.5:1となるように加え、18℃サーモプレート上で攪拌し重合溶液を準備した。該重合溶液に巻回型アルミニウム固体電解コンデンサ素子(直径7mm、高さ6mm)を1分間含浸させた。その後45℃で1時間、次いで100℃で10分重合し、さらに150℃で10分、200℃で10分乾燥し、巻回型コンデンサに導電性高分子層を形成させて固体電解コンデンサを完成した。
(実施例2)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液2に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例3)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液3に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例4)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液4に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例5)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液5に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例6)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液6に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例7)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液7に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(比較例1)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液8に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(比較例2)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液9に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(固体電解コンデンサの評価)
実施例1〜7及び比較例1、2により得られた固体電解コンデンサを用いて125℃の恒温槽中で負荷電圧4.0V、500時間の耐熱試験を行い、LCRメーター(型式名 4284A、Agilent Technologeis製)で静電容量(μF@120Hz)、ESR(mΩ@100kHz)を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2013179292
表2に示すように、比較例1、2よりも実施例1〜7の方が、静電容量が高く、ESRが低く、かつ、耐熱性が高いことがわかった。
(酸化剤溶液10〜18)
酸化剤溶液1の製造方法において、モル比を表3に対応するように、ベンゼンスルホン酸−水和物と酸化第二鉄の質量を変え、ベンゼンスルホン酸第二鉄塩の濃度を60%にした以外は、酸化剤溶液1の製造方法と同様にして酸化剤溶液10〜18を作製した。
(実施例8)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液10に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例9)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液11に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例10)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液12に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例11)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液13に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例12)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液14に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例13)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液15に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例14)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液16に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例15)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液17に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
(実施例16)
実施例1に記載の酸化剤溶液1を、酸化剤溶液18に代えた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを完成した。
Figure 2013179292
Figure 2013179292
表4より、ベンゼンスルホン酸第二鉄塩におけるベンゼンスルホン酸アニオンと第二鉄カチオンとのモル比が2.94〜2.99:1の場合、優れた静電容量とESRにおける耐熱性が得られ、その中でも2.97〜2.98:1の場合、特に優れた耐熱性が得られることがわかる。
本発明の導電性高分子製造用酸化剤溶液を用いて製造した固体電解コンデンサは優れた電気特性を有するため、高周波領域で使用される様々なデジタル機器等に適用できる

Claims (7)

  1. ベンゼンスルホン酸第二鉄塩が、アルコール溶媒に溶解されてなることを特徴とする導電性高分子製造用酸化剤溶液。
  2. 導電性高分子製造用酸化剤溶液におけるベンゼンスルホン酸第二鉄塩の含有量が、50質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液。
  3. アルコール溶媒が、ブタノールとメタノールの混合溶媒、又は、ブタノールとエタノールの混合溶媒であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液。
  4. 導電性高分子製造用酸化剤溶液における水分含有量が、15質量%未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液。
  5. ベンゼンスルホン酸第二鉄塩におけるベンゼンスルホン酸アニオンと第二鉄カチオンとのモル比が、2.95〜2.99:1であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液を用いて重合した導電性高分子層を有することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  7. 導電性高分子モノマーと酸化剤溶液との混合液をコンデンサ素子に含浸させることにより、又は導電性高分子モノマー溶液と酸化剤溶液とをコンデンサ素子に含浸させることにより、モノマーと酸化剤を重合反応させて導電性高分子層をコンデンサ素子に形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、
    酸化剤溶液が、請求項1から5のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤溶液であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
JP2013020972A 2012-02-08 2013-02-06 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法 Pending JP2013179292A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013020972A JP2013179292A (ja) 2012-02-08 2013-02-06 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012025424 2012-02-08
JP2012025424 2012-02-08
JP2013020972A JP2013179292A (ja) 2012-02-08 2013-02-06 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013179292A true JP2013179292A (ja) 2013-09-09

Family

ID=49270627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013020972A Pending JP2013179292A (ja) 2012-02-08 2013-02-06 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013179292A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014192427A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Carlit Holdings Co Ltd 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサ並びに固体電解コンデンサの製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0845790A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 Nec Corp 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JPH11312626A (ja) * 1998-04-28 1999-11-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd コンデンサ及びその製造方法
JP2003197468A (ja) * 2001-10-19 2003-07-11 Nec Tokin Toyama Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2007103468A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Tdk Corp 電解コンデンサ及びその製造方法
JP2007134351A (ja) * 2003-10-20 2007-05-31 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサの製造方法
JP2011258808A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Japan Carlit Co Ltd 固体電解コンデンサの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0845790A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 Nec Corp 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JPH11312626A (ja) * 1998-04-28 1999-11-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd コンデンサ及びその製造方法
JP2003197468A (ja) * 2001-10-19 2003-07-11 Nec Tokin Toyama Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2007134351A (ja) * 2003-10-20 2007-05-31 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサの製造方法
JP2007103468A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Tdk Corp 電解コンデンサ及びその製造方法
JP2011258808A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Japan Carlit Co Ltd 固体電解コンデンサの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014192427A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Carlit Holdings Co Ltd 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサ並びに固体電解コンデンサの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW200945389A (en) Method for manufacturing solid electrolytic condenser
JP6154461B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサ並びに固体電解コンデンサの製造方法
JP2019110322A (ja) 電解コンデンサの製造方法
JP6878896B2 (ja) 電解コンデンサ及びその製造方法
JP5327842B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤、それを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法
KR101799348B1 (ko) 전도성 재료 제제 및 그 용도
JP2011228636A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP5557638B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液とそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP2013179292A (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP2014192423A (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP2014225538A (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP5296860B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2014063915A (ja) 固体電解コンデンサ
JP6100576B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサ並びに固体電解コンデンサの製造方法
JPH03291909A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2014187222A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP6125301B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液及びそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP2012077218A (ja) 重合性モノマー組成物、固体電解コンデンサの製造方法
JP5063172B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電解液
JP2017027992A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP5481639B2 (ja) 導電性高分子製造用酸化剤とそれを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4632134B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2012025919A (ja) 導電性高分子製造用酸化剤溶液とそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法
KR20160073318A (ko) 3,4-에틸렌디옥시티오펜 공중합체, 이를 포함하는 고체 전해질, 이를 포함하는 고체 전해 캐패시터 및 그 제조 방법
KR102337435B1 (ko) 전해 콘덴서 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20140115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140416

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141015