JPH0494108A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH0494108A
JPH0494108A JP21192790A JP21192790A JPH0494108A JP H0494108 A JPH0494108 A JP H0494108A JP 21192790 A JP21192790 A JP 21192790A JP 21192790 A JP21192790 A JP 21192790A JP H0494108 A JPH0494108 A JP H0494108A
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capacitor
electrolytic capacitor
solid electrolytic
dielectric
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Masaharu Sato
正春 佐藤
Kunihiko Imanishi
邦彦 今西
Yutaka Yasuda
裕 安田
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は導電性高分子化合物を固体電解質とする固体電
解コンデンサの製造に利用する。特に′、化学酸化重合
により合成した導電性高分子化合物を固体電解質とし、
高周波特性に優れ、容量達成率の高い固体電解コンデン
サの製造方法に関する。
ここで「高周波特性」とは、固体電解コンデンサの高周
波(例えば1〜10MHzの範囲で設定した値)におけ
る等倍回路を容量値Cの理想的なコンデンサと抵抗値R
の抵抗との直列回路で表すとき(第2図参照) 、R/
Cをいい、この値が小さいほど特性が良好である。
また「漏れ電流」とは、前記等価回路で二つの端子の間
に発生する抵抗成分R′を通過する電流(第2図に破線
で示す)をいい、この電流値が小さいほど特性は良好で
ある。
〔概要〕
被膜形成された金属酸化物を誘電体とし導電性高分子化
合物を固体電解質とする固体電解コンデンサの製造方法
において、 金属酸化物を多孔質に形成しておき、酸化剤として炭素
数8〜16のアルキル基またはアルケニル基を有するベ
ンゼンスルホン酸の遷移金属塩を用いて芳香族化合物を
金属酸化物の表面上で酸化重合させることにより、 高周波特性および漏れ電流を改善するものである。
〔従来の技術〕
近年、科学の進歩にともなって電子機器の小型仕方よび
信頼性向上が求められており、デジタル機器の発展にと
もない、コンデンサの分野においても高周波領域まで良
好な特性を有し、しかも信頼性の優れた大容量コンデン
サへの要求が高まっている。このような要求に対し、従
来より開発されている固体電解コンデンサは大容量で、
しかも電解質が固体であるために信頼性にも優れている
が、固体電解質の導電率が未だ不十分であり、高周波特
性が十分に得られていない。
通常、固体電解コンデンサはタンタル、アルミニウム等
の被膜形成金属の多孔質成形体を第一の電極(陽極)と
し、その表面酸化被膜を誘電体、二酸化マンガン、7.
 7’、  8. 8’−テトラシアノキノジメタン錯
塩等の固体電解質を第二の電極〈陰極)の一部とする構
造を有している。この場合に、固体電解質には多孔質成
形体内部の誘電体全面と電極リード間を電気的に接続す
る機能と、誘電体被膜の欠陥に起因する電気的短絡を修
復する機能とが必要とされる。その結果、導電率は高い
が誘電体修復機能のない金属は固体電解質として使用で
きず、短絡電流による発熱等によって絶縁体に移転する
二酸化マンガン等が用いられてきた。しかし、従来用い
られている固体電解質は導電率が不十分であり、しかも
これを複雑な形状の多孔質成形体の細孔内部に完全に充
填する技術も完成されているとは言い難かった。
一方、高分子の分野に右いても新しい材料の開発が進み
、その結果ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ
ピロール等の共役系ポリマーフィルム、あるいはこれに
電子供与性や電子吸引性化合物(ドーパント)を添加(
ドーピング)した導電性高分子がこれまでに開発されて
いる。この中で、特にポリピロール等の芳香族系導電性
高分子は高導電性で、その経時安定性も良好であるから
、これを固体電解質とする固体電解コンデンサが提案さ
れている。例えば特開昭60−37114号公報にはド
ープした複素五員環式化合物重合体を固体電解質とする
固体電解コンデンサが開示されている。
前記導電性高分子は電気化学的あるいは化学的に芳香族
化合物を酸化重合して合成されるが、芳香族化合物を電
極表面上で陽極化重合する電気化学的方法は、絶縁体で
ある誘電体表面ではほとんど実施不可能である。一方、
芳香族化合物を酸化剤で重合する化学的方法は、誘電体
表面上でも容易に導電性高分子を形成できる。しかし、
この方法で得られる導電性高分子は使用する酸化剤の種
類によって導電率および耐熱性が大きく変化し、これま
で、コンデンサ電解質として必要とされる導電率と耐熱
性を共に満足する導電性高分子を得る酸化剤の種類につ
いては明らかにされていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、電気化学的方法では誘電体表面での導電性
高分子の形成は困難であり、また、化学的方法でも電解
コンデンサの電解質として、充分な導電率と耐熱性を共
に満足する導電性高分子を合成する方法は明らかにされ
ていなかった。
導電性高分子は、電解コンデンサの固体電解質として有
利に使用できることが期待されているものの、未だその
性能を十分に生かした、すなわち、高周波領域まで良好
な特性を有し、しかも耐熱性に優れた電解コンデンサを
簡便に製造する方法が開発されていない。
本発明の目的は、良好な高周波特性を有し、しかも信頼
性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記の課題を解決するために種々の検討を
行った。その結果、コンデンサ電解質として優れた性能
を有する導電性高分子化合物を簡便な手段により、被膜
形成金属の多孔質性形態の細孔内部に形成する固体電解
コンデンサの形成方法を見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明は、被膜形成金属多孔質成形体の表面
酸化膜被膜を誘電体とし、芳香族化合物の酸化重合物を
固体電解質とする固体電解コンデンサの製造方法におい
て、炭素数8〜16のアルキル基またはアルケニル基を
有するベンゼンスルポン酸の遷移金属塩を酸化剤として
前記誘電体の表面で芳香族化合物を酸化重合させること
により、多孔質細孔内部まで固体電解質を形成すること
を特徴とする。
本発明において、被膜形成金属とはタンタル、アルミウ
ニム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、
亜鉛、ビスマス、ケイ素、およびハフニウム等であり、
金属の圧延箔、微粉焼結物、板および圧延箔のエツチン
グ物等の形態で用いられていることができる。
本発明者らは種々の酸化剤を用いて芳香族化合物を重合
し、コンデンサの固体電解質としての特性を検討した。
その結果、炭素数16以下の飽和あるいは不飽和のベン
ゼンスルホン酸の遷移金属塩を酸化剤とする場合に、コ
ンデンサ電解質として充分な導電率を有する導電性高分
子が得られること、および炭素数8以上の飽和あるいは
不飽和のベンゼンスルホン酸の遷移金属塩を酸化剤とす
る場合に、コンデンサ電解質として充分な耐熱性を有す
ることを見いだした。
本発明で用いる酸化剤の炭素数8以上16以下のアルキ
ル基またはアルケニル基を有するベンゼンスルホン酸と
は、直鎮または分岐の炭素数8以上16以下のアルキル
基またはアルケニル基を有するベンゼンスルホン酸モノ
置換体であり、遷移金属塩とはこれらのアニオンとFe
”、Cu”、Cr6・M n ’ ”またはSn”等の
塩である。酸化剤のうち特に好ましいものを具体的に例
示すると、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩、オク
チルベンゼンスルホン酸第二鉄塩、デシルベンゼンスル
ホン酸第二鉄塩、テトラデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩が挙げ
られる。
本発明の製造方法では上記の酸化剤を用いて芳香族化合
物を酸化重合し、コンデンサの固体電解質とする。重合
方法は特に限定されず、酸化剤をそのまま、あるいは適
当な溶媒に溶解して酸化被膜を形成した被膜形成金属の
多孔質成形体に導入した後に、芳香族化合物のガスや溶
液に接触させる方法、低温で反応速度を抑制しながら酸
化剤と芳香族化合物またはその誘導体を混合して前記多
孔質成形体に導入し、その後に昇温する方法、等で行わ
れる。
本発明の芳香族化合物としてはピローノペチオフェン、
ベンゼンおよびその誘導体が挙げられ、特に、高誘電性
のピロールおよびその誘導体が望ましい。
本発明では、上記の酸化剤を用いて被膜形成金属の酸化
被膜表面に導電性高分子を重合した後に、必要に応じて
洗浄および乾燥し、通常の方法で引き出し電極を設けて
コンデンサに組み上げる。また、前記重合操作および組
み上げの各工程を繰り返し行なうこともできる。
本発明の製造方法で製造した固体電解コンデンサは、固
体電解質である導電性高分子が高導電性で耐熱性にも優
れているので、等価直列抵抗が小さく高周波特性が良好
であり、しかも高温での特性低下が少ないという特徴を
有している。
〔作用〕
本発明は、被膜形成金属多孔質成形体の表面酸化被膜を
誘電体とし、芳香族化合物の酸化重合物を固体電解質と
する固体電解コンデンサの製造方法において、炭素数8
〜16のアルキル基またはアルケニル基を有するベンゼ
ンスルホン酸の遷移金属塩を酸化剤として芳香族化合物
を酸化重合させることにより、細孔内部の誘電体表面に
耐熱性に優れた高導電性の固体電解質層を形成できる。
結果として、高周波特性の優れた、しかも耐熱性に優れ
た固体電解コンデンサを得ることが可能となる。
〔実施例〕
第1図は本発明実施例により製作される固体電解コンデ
ンサの断面構造を模式的に示す図である。
陽極となる金属(この例ではAβ)箔1の表面にエツチ
ングを施し、ミクロなボアを多数形成してその表面積を
大きくする。この表面のボア壁面に沿って金属酸化物(
二の例ではAI!203)の誘電体薄膜2を形成する。
この誘電体薄膜2の表面に本発明の主題である固体電解
質の層3をそのボアの奥深くまで入り込むように形成す
る。この固体電解質の層3の反対面に陰極となる金属(
この・例ではAgペースト)の電極5を取付ける。電極
5と固体電解質の層3との間には接触を良好に保持する
ためにグラファイト層4を用いることがよい。電極リー
ド6および7が取付けられる。
第2図にこの構造の固体電解コンデンサの高周波(1〜
10 MHzの間の適当な値を設定する)における電気
的等価回路を示す。静電容量値Cの理想的なコンデンサ
に対して、誘電体被膜の絶縁特性に起因する並列抵抗R
′と、固体電解質に起因する直列抵抗Rとを考慮しなけ
ればならない。「高周波特性jとはR/Cをいい、この
値が小さいほど高周波特性は良いことになる。また「漏
れ電流」とはこの並列抵抗器R′を通過する値をいう。
この漏れ電流は小さいほど特性が良いことになる。
「共振周波数」とは等個直列抵抗Rによるインピーダン
スの絶対値と静電容量Cによるインピーダンスの絶対値
とが等しくなる周波数 R/(2πC) なる周波数をいう。
第1図のような構造において、固体電解質の層3はボア
の必ずしも最先端まで入り込めず、誘電体薄膜2の表面
の全部に接触することはできない。
ここで「容量達成率」とは、誘電体薄膜2の全表面積に
対する固体電解質が実際に接触している面積の割合を百
分率で示した値をいう。
第3図は本発明の固体電解コンデンサの製造方法の全体
構成の一例を示す。アルミニウム箔をエツチングして表
面に多数のボアを形成する(ステップ31)。その表面
に化成を施して誘電体酸化被膜を形成する(ステップ3
2)。その誘電体酸化皮膜に接触するように電解質を形
成する(ステップ33)。リード線を接続して(ステッ
プ34)封止を行い(ステップ35)製品となる。
第4図、第5図および第6図は第一3図に二重枠を付し
て示すステップ33の詳細図の例である。第4図は酸化
剤とピロールとを気相で接触させる例であり、第5図は
同じくピロールの水溶液に接触させる例であり、第6図
は酸化剤とピロールとを低温で混合してから所定温度で
反応させる例である。本発明はこのいずれの態様につい
ても実施することができる。
つぎに、本発明の要部についてさらに詳しい実施例を挙
げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものでない。
実施例1 エツチングによって表面積をほぼ12倍に拡大した膜厚
50μs、1辺ICll1の正方形のアルミニウム箔を
5%はう酸アンモニウム水溶液中で100vで陽極酸化
し、洗浄および乾燥した。このアルミニウム箔を25重
量%ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩のメタノール
溶液に浸漬し、2分後アルミ箔を取り出し、次に室温で
30分減圧乾燥してピロール蒸気と共に密閉容器中に1
時間保持し、メタノールで洗浄および減圧乾燥したとこ
ろ、黒色のポリピロールを誘電体表面に有する箔試料が
得られた。
上記酸化剤の充填、どロール蒸気との接触、洗浄および
乾燥を4回繰り返した後、表面から銀ペーストを用いて
リードを引き出し、酸無水物を硬化剤とする粉体エポキ
シ樹脂で封止してコンデンサを完成させた。得られたコ
ンデンサの製造直後、および150℃で50時間保持し
た後の共振周波数における等個直列抵抗Rを表1に示す
。その結果、このコンデンサは等個直列抵抗Rが小さい
から高周波特性が良好であり、しかも150℃の高温下
でも特性の低下がほとんどない耐熱性に優れたものであ
った。
実施例2 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えてオクチルベンゼンスルホン酸第二鉄塩を使
った。これ以外は実施例1と同様の方法でピロールの重
合、洗浄、および乾燥を繰り返し、リードを引き出して
コンデンサを完成させた。得られたコンデンサの製造直
後、および150℃で50時間保持した後の共振周波数
での等個直列抵抗Rを表1に示す。その結果、このコン
デンサは共振周波数での等個直列抵抗Rが小さいために
高周波数特性が良好であり、しかも150℃の高温下で
も特性の低下がほとんどない耐熱性に優れたものであっ
た。
実施例3 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えて、デシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩を使
った。これ以外は実施例1と同様の方法でピロールの重
合、洗浄および乾燥を繰り返し、リードを引き出してコ
ンデンサを完成させた。得られたコンデンサの製造直後
、および150 ℃で50時間保持した後の共振周波数
での等個直列抵抗Rを表1に示す。その結果、このコン
デンサは共振周波数での等個直列抵抗が小さいた狛に高
周波数特性が良好であり、しかも150℃の高温下でも
特性の低下がほとんどない耐熱性に優れたものであった
実施例4 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えてテトラデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩
を使った。これ以外は実施例1と同様の方法でピロール
の重合、洗浄、および乾燥を繰り返し、リードを引き出
してコンデンサを完成させた。得られたコンデンサの製
造直後、および150℃で50時間保持した後の共振周
波数での等個直列抵抗Rを表1に示す。その結果、この
コンデンサは共振周波数での等個直列抵抗Rが小さく、
高周波数特性が良好であり、しかも150℃の高温下で
も特性の低下がほとんどない耐熱性に優れたものであっ
た。
実施例5 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えてヘキサデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩
を使った。これ以外は実施例1と同様の方法でピロール
の重合、洗浄、および乾燥を繰り返し、リードを引き出
してコンデンサを完成させた。得られたコンデンサの製
造直後、および150℃で50時間保持した後の共振周
波数での等個直列抵抗Rを表1に示す。その結果、この
コンデンサは共振周波数での等個直列抵抗Rが小さいた
めに高周波数特性が良好であり、しかも、150℃の高
温下でも特性の低下がほとんどない耐熱性に優れたもの
であった。
比較例1 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えて、エチルベンゼンスルホン酸第二鉄塩を使
う以外は実施例1と同様の方法でピロールの重合、洗浄
、および乾燥を繰り返し、リードを引き出してコンデン
サを完成させた。得られたコンデンサの製造直後、およ
び150℃で50時間保持した後の共振周波数での等個
直列抵抗を表1に示す。その結果、このコンデンサは共
振周波数での等個直列抵抗が小さいために高周波特性が
良好であるが、高温下での特性の低下が大きく耐熱性の
劣ったものであった。
比較例2 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩を代えてヘキシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩を使
う以外は実施例1と同様の方法でピロールの重合、洗浄
、および乾燥を繰り返し、リードを引き出してコンデン
サを完成させた。得られたコンデンサの製造直後、およ
び150℃で50時間保持した後の共振周波数での等個
直列抵抗が小さいために高周波特性が良好であるが、高
温下での特性の低下が大きく耐熱性の劣ったものであっ
た。
比較例3 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えてオクタデシベンゼンスルホン酸第二鉄塩を
使う以外は実施例1と同様の方法でピロールの重合、洗
浄、および乾燥を繰り返し、リードを引き出してコンデ
ンサを完成させた。得られたコンデンサの製造直後、お
よび150℃で50時間保持した後の共振周波数での等
価直列抵抗を表1に示す。その結果、このコンデンサは
高温下での特性低下はほとんどいものの、製造直後にお
いても等価直列抵抗が大きく高周波特性が劣ったもので
あった。
比較例4 実施例1のエツチングして酸化被膜を形成したアルミ箔
を用いて、実施例1のドデシルベンゼンスルホン酸第二
鉄塩に代えてテトラコシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩
を使う以外は実施例1と同様の方法でピロールの重合、
洗浄、および乾燥を4回繰り返したが、ポリピロールの
形成はほとんど認められず、また、実施例1の方法でリ
ードを引き出して完成させたコンデンサは漏れ電流が大
きく、コンデンサとしての特性評価はできなかった。
表1 共振周波数での等価直列抵抗(R)〔発明の効果
〕 以上説明したように、本発明によれば、固体電解質を多
孔質金属被膜の細部まで形成できるから、高周波特性に
優れ、しかも耐熱性の固体電解コンデンサを簡便な方法
により製造でき、その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例により製作される固体電解コンデ
ンサの断面構造を模式的に示す図。 第2図は固体電解コンデンサの高周波における電気的等
価回路図。 第3図は本発明の固体電解コンデンサの製造方法の全体
構成の一例を示す図。 第4図は電解質を形成するために酸化剤と気相のピロー
ルとを接触させて行う例についてその操作ステップを示
す図。 第5図は電解質を形成するために酸化剤と液相のピロー
ルとを接触させて行う例についてその操作ステップを示
す図。 第6図は酸化剤とピロールとを低温で混合してから所定
温度で反応させることにより電解質を形成させる例につ
いてその操作ステップを示す図。 1・・・金属箔、2・・・誘電体薄膜、3・・・固体電
解質の層、4・・・グラファイト層、5・・・電極、6
.7・・・電極リード。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.金属表面に形成された被膜状の酸化物を誘電体とし
    導電性高分子化合物を固体電解質とする固体電解コンデ
    ンサの製造方法において、 炭素数8〜16のアルキル基またはアルケニル基を有す
    るベンゼンスルホン酸の遷移金属塩を酸化剤として前記
    誘電体上で芳香族化合物を酸化重合させ、前記固体電解
    質を形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製
    造方法。
  2. 2.前記遷移金属塩が第二鉄塩または第二銅塩である請
    求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5584890A (en) * 1995-01-24 1996-12-17 Macfarlane; Douglas R. Methods of making multiple anode capacitors
JP2001006983A (ja) * 1999-06-22 2001-01-12 Showa Denko Kk 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2010031160A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Japan Carlit Co Ltd:The 導電性高分子製造用酸化剤、それを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法

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