JP2010058709A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突等により車両に急激な加減速が作用しても、制動制御の応答性を確保し、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制できるようにする。
【解決手段】本発明のある態様のブレーキ制御装置においては、通常の制御状態においてリザーバタンク内のブレーキフルードの残量が少なくなると、制動要求があってもバックアップ制御へ移行する。一方、車両の衝突によりリザーバタンク内のブレーキフルードの残量が急低下した場合には、バックアップ制御への移行が禁止される。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両の車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御装置に関する。
従来より、ブレーキペダルの操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、その液圧を配管を通じて各車輪のホイールシリンダに供給することにより車両に制動力を付与するブレーキ制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。液圧源には、作動液としてのブレーキフルードを貯留するリザーバタンクが設けられている。各車輪のホイールシリンダと液圧源との間には増圧弁や減圧弁等の電磁弁が設けられている。ブレーキ制御装置は、これらの電磁弁を開閉制御することによってホイールシリンダへのブレーキフルードの給排量を調整してその液圧を制御し、各車輪に適切な制動力を付与している。ホイールシリンダから排出されたブレーキフルードは、リザーバタンクに戻される。
このようなブレーキ制御装置において、例えば配管等の失陥により液漏れが発生すると、リザーバタンクに貯留されるブレーキフルードの液量が徐々に低下する。また、経年によりブレーキパッドが摩耗すると、ホイールシリンダ内の液量が相対的に多くなり、その結果、リザーバタンクに貯留されるブレーキフルードの液量が低下する。このようにして仮にリザーバタンク内のブレーキフルードが空になると、液圧回路の内部にエアが混入し、液圧制御の応答性を低下させる可能性がある。そこで、特許文献1に記載の技術では、リザーバタンクにおけるブレーキフルードの残量が設定値よりも低下するとこれを検出し、リザーバタンクからのブレーキフルードの供給を抑制するようにしている。
特開平10−244916号公報
しかしながら、例えば衝突の発生時など車両に急激な加減速が作用した場合、そのショックによる慣性力でリザーバタンク内のブレーキフルードが液圧回路内の他の部位に移動(飛散)し、それによって一時的にリザーバタンクの液面が低下することがある。このような場合、液圧回路内にはブレーキフルードが十分にあるにもかかわらず、ホイールシリンダへのブレーキフルードの供給が抑制されて制動制御の応答性が低下してしまう可能性がある。衝突時等の車両の加減速が急峻なときには運転者の制動要求も高まるため、これに反して制動制御の応答性が低下すると、運転者のブレーキフィーリングも悪化する可能性がある。
そこで、本発明は、衝突等により車両に急激な加減速が作用しても、制動制御の応答性を確保し、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、作動液を貯留するリザーバタンクを有する液圧源と、作動液の供給を受けて車輪に液圧制動力を付与するホイールシリンダと、液圧源とホイールシリンダとの間の供給路に設けられ、その開閉により液圧源からホイールシリンダへの作動液の供給を制御する制御弁と、リザーバタンク内における作動液の残量の低下を検出する残量低下検出部と、車両の加速度を検出する加速度検出部と、残量低下検出部の故障を検出する故障検出部と、要求される制動力に応じた液圧制動力を発生させるよう目標液圧を設定し、制御弁を開閉させてホイールシリンダ内の液圧を目標液圧に近づけるように制御するとともに、リザーバタンク内における作動液の残量が予め定める抑制基準値よりも少なくなったことが検出されたときにリザーバタンクからの作動液の供給を抑制するバックアップ制御を実行する制御部と、を備える。
制御部は、車両の加速度の大きさが予め定める抑制禁止基準値以上となったときに、その前後のリザーバタンク内における作動液の残量の低下が所定値以上となっている場合、残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件にバックアップ制御への移行を禁止する。
ここで、「加速度」には減速度、つまり負の加速度を含んでもよい。その場合、加速度の大きさは、その絶対値の大きさであってよい。「抑制禁止基準値」は、正負双方の加速度の絶対値に対して同一の値が設定されてもよいし、異なる値が設定されてもよい。「抑制禁止基準値」は、例えば車両が衝突したときに想定される加速度を基準に設定されていてもよい。「要求される制動力」には、例えば運転者によるブレーキ操作部材の操作に基づく要求制動力、回生制動力を考慮したうえでの液圧要求制動力、そのほか車両の走行制御に伴う各種アプリケーションの実行に伴う要求制動力等が含まれうる。「ホイールシリンダ内の液圧(「ホイールシリンダ圧」という)の制御」は、ホイールシリンダ圧そのものを直接制御するものでもよいし、その上流圧などホイールシリンダ圧と実質的に等価とみなせる液圧を制御することにより、結果的にホイールシリンダ圧を制御するものでもよい。「抑制基準値」は、車両の加速度が抑制禁止基準値以上となっていない状態において、リザーバタンクの液量がぞれ以上減少すると液圧回路へのエアの混入の可能性が生じる値を基準に設定してもよい。「バックアップ制御」は、リザーバタンクの残量がその抑制基準値からさらに減少するのを抑制できるよう液圧回路内の作動液の流れを規制するものでもよい。
この態様によると、通常の制御状態においてリザーバタンク内の作動液の残量が少なくなると、制動要求があってもバックアップ制御へ移行するため、液圧回路内へのエアの混入が防止または抑制される。その結果、その後に作動液の減少要因を取り除き、必要に応じてリザーバタンクに作動液を補充することで、正常な制動制御を継続することができる。一方、車両に大きな加速度が作用してリザーバタンク内に貯留される作動液が大きく低下した場合、残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件にバックアップ制御への移行が禁止される。すなわち、このように車両に大きな加速度が作用する前後でリザーバタンク内における作動液の残量が大きく変化する場合、その加速度による慣性力でリザーバタンク内の作動液が液圧回路内の他の部位に一時的に移動していることが想定される。つまり、液圧回路内には十分な液圧があり、その後にリザーバタンク内の液量が回復するため、通常の制動制御を継続しても支障がないと想定される。このため、リザーバタンク内における作動液の残量が抑制基準値より少なくなっていたとしてもバックアップ制御へは移行させずに通常制御を継続する。なお、残量低下検出部が故障している場合には、その作動液の残量低下が検出されないか、少なくともその情報に信頼性がないため、特別な制御は実行しない。これにより、制動制御の応答性を確保することができる。特に車両に意図しない加速度が作用した場合、運転者の意識はその加速度を解消しようとする方向に働き、その制動要求も高まると想定される。そのような場合に制動力を低下させないことで、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制することができる。
具体的には、残量低下検出部が、リザーバタンク内における作動液の残量が抑制基準値よりも所定量多い警告基準値を下回ったときにこれを検出する第1検出部と、リザーバタンク内における作動液の残量が抑制基準値を下回ったときにこれを検出する第2検出部とを有してもよい。制御部は、車両の加速度の大きさが抑制禁止基準値以上となる前に、リザーバタンク内における作動液の残量が警告基準値を下回っておらず、かつ車両の加速度の大きさが抑制禁止基準値以上となった後に、リザーバタンク内における作動液の残量が抑制基準値を下回ったときに、リザーバタンク内における作動液の残量の低下が所定値以上となったと判定してもよい。
この態様によれば、リザーバタンク内における作動液の残量がバックアップ制御を要する程度にまで低下する前に、警告基準値を下回ったことが検出される。この警告基準値を下回ったときに、その旨を運転者に報知するようにしてもよい。それにより、運転者は必要に応じて作動液を補充するなどの措置をとることができる。その結果、バックアップ制御により制動制御の応答性が低下することもなく、良好な制動制御を確保することができる。言い換えれば、そのようにリザーバタンク内における作動液の残量について、警告を促すレベルに達したとき、およびバックアップ制御へ移行させるレベルに達したときに、それぞれその旨を示す信号を出力する構成をもともと備える場合、この態様の実行にその信号を利用することができる。
本発明の別の態様もまた、ブレーキ制御装置である。この装置は、作動液を貯留するリザーバタンクを有する液圧源と、作動液の供給を受けて車輪に液圧制動力を付与するホイールシリンダと、液圧源とホイールシリンダとの間の供給路に設けられ、その開閉により液圧源からホイールシリンダへの作動液の供給を制御する制御弁と、リザーバタンク内における作動液の残量の低下を検出する残量低下検出部と、車両の衝突を検出する衝突検出部と、残量低下検出部の故障を検出する故障検出部と、要求される制動力に応じた液圧制動力を発生させるよう目標液圧を設定し、制御弁を開閉させてホイールシリンダ内の液圧を目標液圧に近づけるように制御するとともに、リザーバタンク内における作動液の残量が予め定める抑制基準値よりも少なくなったことが検出されたときにリザーバタンクからの作動液の供給を抑制するバックアップ制御を実行する制御部と、を備える。
制御部は、車両の衝突が検出されたときに、その衝突の前後のリザーバタンク内における作動液の残量の低下が所定値以上となっている場合、残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件にバックアップ制御への移行を禁止する。
ここでいう「加速度」、「抑制禁止基準値」、「要求される制動力」、「ホイールシリンダ圧の制御」、「抑制基準値」および「バックアップ制御」の各用語の意義については、上述したとおりである。「衝突」は、車両に作用する加減速の大きさから判定してもよいし、車両衝突時に実行される制御の作動状態、車両衝突時に制御される制御対象の作動状態から判定してもよい。加減速の大きさから判定する場合、車両が前方の障害物に衝突した際にはその減速度(負の加速度)の大きさから判定され、車両が追突された場合にはその加速度(正の加速度)の大きさから判定される。
この態様によると、衝突のショックによりリザーバタンク内に貯留される作動液が大きく低下した場合、残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件にバックアップ制御への移行が禁止される。車両に衝突が発生したときには運転者の意識は車両を停止させようとしてその制動要求も高まると想定されるため、このようにして制動制御の応答性を低下させないことで、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制できる。また、衝突後は特にブレーキ操作部材の操作量が小さくても大きな制動力が必要となる可能性があるため、通常の制動制御を継続してその制動力を確保しておき、それにより衝突後の二次災害を防止することもできる。
本発明のブレーキ制御装置によれば、衝突等により車両に急激な加減速が作用しても、制動制御の応答性を確保し、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置を液圧回路を中心に示す系統図である。
ブレーキ制御装置10は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、運転者によるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル12の操作に応じて車両の4輪のブレーキを独立かつ最適に設定するものである。ブレーキペダル12は、運転者による踏み込み操作に応じて作動液としてのブレーキフルードを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。また、ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。更に、マスタシリンダ14には、リザーバタンク26が接続されている。マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、開閉弁23を介して、運転者によるブレーキペダル12の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。なお、開閉弁23は、非通電時に閉状態にあり、運転者によるブレーキペダル12の操作が検出された際に開状態に切り換えられる常閉型電磁弁である。
マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、右前輪用のブレーキ油圧制御管16が接続されている。ブレーキ油圧制御管16は、ブレーキアクチュエータ80の所定の接続ポートを介して液圧通路216、ひいては図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ20FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の他方の出力ポートには、左前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されている。ブレーキ油圧制御管18は、ブレーキアクチュエータ80の所定の接続ポートを介して液圧通路218、ひいては図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ20FLに接続されている。液圧通路216の中途には、右電磁開閉弁22FRが設けられており、液圧通路218の中途には、左電磁開閉弁22FLが設けられている。これらの右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLは、何れも非通電時に開状態にあり、運転者によるブレーキペダル12の操作が検出された際に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。
また、液圧通路216の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧センサ48FRが設けられており、液圧通路218の中途には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧センサ48FLが設けられている。ブレーキ制御装置10では、運転者によってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、これらの右マスタ圧センサ48FRおよび左マスタ圧センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力(踏力)を求めることができる。このように、ストロークセンサ46の故障を想定して、マスタシリンダ圧を2つの圧力センサ48FRおよび48FLによって監視することは、フェイルセーフの観点から好ましい。
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。アキュムレータ50、オイルポンプ34、モータ32は、ブレーキフルードの液圧を蓄圧可能な動力液圧源を構成する。オイルポンプ34の吸入口は、非駆動時、油圧給排管28との連通が遮断されている。本実施の形態では、オイルポンプ34として、モータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプが採用される。また、アキュムレータ50としては、ブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるものが採用される。
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によって所定のアキュムレータ圧(例えば14〜22MPa程度)にまで昇圧されたブレーキフルードを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキフルードは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪用のホイールシリンダ20FR、左前輪用のホイールシリンダ20FL、右後輪用のホイールシリンダ20RRおよび左後輪用のホイールシリンダ20RLに接続されている。なお、各ホイールシリンダ20FR〜20RLは、それぞれ配管21FR〜21RLを介してブレーキアクチュエータ80の対応する接続ポートに接続されている。以下、適宜、ホイールシリンダ20FR〜20RLを総称して「ホイールシリンダ20」といい、適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、何れも非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ20の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。なお、図示されない車両の各車輪に対しては、ディスクブレーキユニットが設けられており、各ディスクブレーキユニットは、ホイールシリンダ20の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生する。
また、右前輪用のホイールシリンダ20FRと左前輪用のホイールシリンダ20FLとは、それぞれ減圧弁42FR,42FL、および排出路220を介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ20FR,20FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。減圧弁42FR,42FLの開弁によってホイールシリンダ20FR,20FLから排出されたブレーキフルードは、排出路220および油圧給排管28を介してリザーバタンク26に戻される。一方、右後輪用のホイールシリンダ20RRと左後輪用のホイールシリンダ20RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RR,42RL、および排出路220を介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42RR,42RLの開弁によってホイールシリンダ20RR,20RLから排出されたブレーキフルードは、排出路220および油圧給排管28を介してリザーバタンク26に戻される。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。
右前輪用、左前輪用、右後輪用および左後輪用のホイールシリンダ20FR〜20RL付近には、それぞれ対応するホイールシリンダ20に作用するブレーキフルードの圧力であるホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧センサ44FR,44FL,44RRおよび44RLが設けられている。以下、適宜、シリンダ圧センサ44FR〜44RLを総称して「シリンダ圧センサ44」という。
上述の右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FL、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、オイルポンプ34、アキュムレータ50等は、ブレーキ制御装置10のブレーキアクチュエータ80を構成する。そして、かかるブレーキアクチュエータ80は、制御部としての電子制御ユニット(以下「ECU」という)200によって制御される。ECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備える。ECU200には、液圧回路に配置された各種センサ・スイッチ類、車輪速を検出する車輪速センサ、車両の加速度を検出するGセンサ(「加速度検出部」に該当する)等の出力信号が入力されるほか、各アクチュエータやセンサ・スイッチ類に断線等の故障が生じたときには、これを示すダイアグ信号が入力される。ECU200は、これらの信号を取得して制動制御のための所定の演算処理を行い、ブレーキアクチュエータ80を動作を制御する。
ECU200は、制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル12を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。ECU200は、制動要求を受けて要求制動力を演算し、要求制動力に応じた液圧制動力である要求液圧制動力を算出する。そして、ECU200は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ20の目標液圧を算出する。ECU200は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御により増圧弁40や減圧弁42に供給する制御電流の値を決定する。
その結果、動力液圧源から送出されたブレーキフルードが増圧弁40を介して各ホイールシリンダ20に供給され、車輪に制動力が付与される。また、各ホイールシリンダ20からブレーキフルードが減圧弁42を介して必要に応じて排出され、車輪に付与される制動力が調整される。本実施の形態においては、動力液圧源、増圧弁40及び減圧弁42等を含んでホイールシリンダ圧制御系統が構成されている。ホイールシリンダ圧制御系統によりいわゆるブレーキバイワイヤ方式の制動力制御が行われる。ホイールシリンダ圧制御系統は、マスタシリンダ14からホイールシリンダ20へのブレーキフルードの供給路に並列に設けられている。このとき、ECU200は、電磁開閉弁22FR,22FLを閉状態としてマスタシリンダ14から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ20へ供給されないようにする。
次に、本実施の形態におけるブレーキ制御の主要部の詳細について説明する。
上述したリザーバタンク26には、液圧回路に供給される所定量のブレーキフルードが貯留されている。すなわち、液圧回路には、いわゆる真空充填処理により全体にわたってブレーキフルードが充填されており、さらにその液圧回路につながるリザーバタンク26には、適正量のブレーキフルードが貯留されている。リザーバタンク26に貯留されたブレーキフルードは、一方でマニュアル液圧源としてのマスタシリンダ14に供給され、他方で動力液圧源としてのアキュムレータ50に供給される。各液圧源に供給されたブレーキフルードは、適度に加圧された状態で液圧回路の下流側へ送り出される。
制動制御が開始されると、このようにリザーバタンク26内のブレーキフルードが供給されるため、そのリザーバタンク26内での液量を適正に保つ必要がある。本実施の形態では図示のように、その適正な液量として上限値MAXと下限値MINが設定されており、リザーバタンク26内にブレーキフルードを注入する際には、その液面がこれら上限値MAXと下限値MINとの間に位置するように調整される。リザーバタンク26には、ブレーキパッドの摩耗や配管等からの液漏れ等によってブレーキフルードの残量が低下した場合に、それを報知等するためのリザーバレベルスイッチが設けられている。すなわち、リザーバタンク26内のブレーキフルードの液量が下限値MINを下回るとオンになる第1レベルスイッチ91と、それよりもさらにブレーキフルードが所定量少ない抑制基準値を下回ったときにオンになる第2レベルスイッチ92とが段階的に設けられている。本実施の形態では、リザーバタンク26内のブレーキフルードの減少の一般的な要因であるブレーキパッドの摩耗による場合を想定し、その「抑制基準値」を設定している。すなわち、リザーバタンク26内のブレーキフルードの液量が下限値MINに達した状態からその要因が解消されることなく、車両がさらに1ヶ月相当走行した場合に想定されるリザーバタンク26内のブレーキフルードの残量をその抑制基準値として設定している。ただし、変形例においては他の要因に基づいて「抑制基準値」を設定してもよい。第1レベルスイッチ91および第2レベルスイッチ92の出力信号は、ECU200に入力される。なお、このようなブレーキフルードの液面の低下を検出するリザーバレベルスイッチそのものは公知であるため、その詳細な説明については省略する。
第1レベルスイッチ91がオンになると、ECU200は、ブレーキフルードの補充が必要であることを図示しない車両のダッシュボードに設けられた表示装置に表示して警告する。そして、さらに第2レベルスイッチ92がオンになると、制動時にバックアップ制御に移行させる。このバックアップ制御は、リザーバタンク26から供給されるブレーキフルードの液量を一時的に抑制するものである。すなわち、リザーバタンク26内のブレーキフルードが減少して正常な制動制御を保持可能な限界値(抑制基準値)を下回ると、強制的にバックアップ制御へ移行させるようにする。本実施の形態では、前輪側の増圧弁40FR,40FLを一時的に閉弁状態とし、液圧を後輪側のホイールシリンダ20RR,20RLにのみ供給する。これにより、後輪側にのみ制動力が付与されるようになり、車両全体としての制動制御の応答性が一時的に低下するが、車両を停止させることはできる。一方、リザーバタンク26からのブレーキフルードの供給が抑制されるため、リザーバタンク26が空になることを防止でき、その後にブレーキフルードの補充やブレーキパッドの交換などの適切な措置をとることにより、液圧回路内へのエアの混入を防止または抑制することができる。
一方、このような液圧回路へのエアの混入防止はその後の制動制御を正常に保持するために必要ではあるが、制動に緊急を要するような場合は、これに優先して車両を速やかに停止させる必要がある。例えば、車両が前方の障害物に衝突したり、あるいは追突されるなどにより車両に運転者の意図しない急激な加減速が作用した場合、運転者の制動要求は極めて高くなる。このような場合にバックアップ制御へ移行されると、運転者のブレーキフィーリングが悪化する。一方、衝突等による急な加減速が作用して車両がショックをうけた場合、ブレーキフルードがその慣性力で液圧回路内の他の部位に移動(飛散)し、リザーバタンク26内の液量が一時的に急低下して第2レベルスイッチ92をオンにさせる可能性がある。このような場合、液圧回路全体におけるブレーキフルードの液量は十分であるため、通常の制動制御の実行には支障がない。また、そのブレーキフルードの飛散後、時間が経てばリザーバタンク26の液量も回復するようになる。衝突直後は特に低踏力で大きな制動力が必要となる場面でもあるので、できる限り通常の制動制御(以下、「通常制御」ともいう)を継続するのが好ましい。
そこで、本実施の形態では、車両の衝突等による大きな加速度が検知されたときに、その前後でリザーバタンク26内の液量が急低下し、第2レベルスイッチ92がオンになっている場合、バックアップ制御へは移行させずに通常制御を継続する抑制禁止制御が実行される。すなわち、制動中に衝突が発生したとき、または衝突後に制動要求があったときには、第2レベルスイッチ92がオンになっていても所定条件下で通常制御を実行する。具体的には、この急激な加減速の判定基準として、衝突時に想定される加速度を基準にした抑制禁止基準値が設定されている。なお、ここでいう「加速度」には正の加速度のみならず、負の加速度(減速度)も含まれる。
本実施の形態では、車両の加速度が抑制禁止基準値に達すると車両の衝突が検知され、割り込み処理による後述の衝突時制御が実行される。すなわち、Gセンサにより検出される車両の加速度の絶対値が抑制禁止基準値αs以上になった場合、ECU200は、車両に衝突が発生したと判定し、その衝突前後でリザーバタンク26内のブレーキフルードの残量が所定値以上低下しているか否かを判定する。すなわち、その残量が短期間に大きく低下していれば、その液量の低下が配管からの漏洩等によるものではなく、リザーバタンク26から液圧回路内の他の部位への一時的な飛散であると判断される。ここでは、ブレーキフルードが第1レベルスイッチ91と第2レベルスイッチ92との間に満たされる液量よりも低下したことをもって、ブレーキフルードの液量が所定値以上低下したと判定する。ただし、その液量低下が確実な情報である必要があるため、第1レベルスイッチ91および第2レベルスイッチ92が故障していないこと、つまり両リザーバレベルスイッチの断線等の故障を示すダイアグ情報を受信していないことを条件とする。
次に、本実施の形態の制動制御処理について具体的に説明する。図2は、制動制御処理の流れを表すフローチャートである。この処理は、イグニッションスイッチがオンされた後、ECU200が所定の時間間隔で繰り返し実行する。
ECU200は、まず第1レベルスイッチ91がオンになっていれば(S10のY)、ブレーキフルードの補充が必要であることを表す上述した警告表示を行う(S12)。第1レベルスイッチ91がオンになっていなければ(S10のN)、S12の処理をスキップする。なお、第1レベルスイッチ91がオンであるか否かの情報は、S10の処理ごとに履歴情報としてRAMの所定領域に格納され、後述する衝突時処理において使用される。そして、ブレーキペダル12の踏み込みに応じた制動要求が入力されると(S14のY)、第2レベルスイッチ92がオンになっているか否かを判定する。このとき、第2レベルスイッチ92がオンになっていれば(S16のY)、バックアップ制御に移行する(S18)。すなわち、一時的に前輪側の増圧弁40FR,40FLを閉弁させ、後輪側の制動力のみを保持する。それにより、リザーバタンク26内のブレーキフルードが空になって液圧回路にエアが混入することを防止する。一方、第2レベルスイッチ92がオンになっていなければ(S16のN)、通常の制動制御(通常制御)を実行する(S20)。なお、S14において制動要求が入力されていなければ(S14のN)、S16以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。
図3は、通常制御の処理の流れを表すフローチャートである。
通常制御において、ECU200は、制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル12を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。制動要求を受けてECU200は要求制動力を演算し、ブレーキ制御装置10により発生させるべき液圧制動力である要求液圧制動力を算出する(S30)。そして、ECU200は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ20の目標液圧を算出する(S32)。ECU200は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御により増圧弁40や減圧弁42等のアクチュエータに供給する制御電流の値を決定し、これらの通電制御を実行する(S34)。
図4は、バックアップ制御の処理の流れを表すフローチャートである。
バックアップ制御において、ECU200は、通常制御と同様に要求液圧制動力を算出し(S40)、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ20の目標液圧を算出する(S42)。なお、S40およびS42の処理は、図3に示したS30およびS32と同様であるため、その説明を省略する。このとき、ECU200は、前輪側の増圧弁40FR,40FLへの通電を遮断してこれらを閉弁させる一方(S44)、後輪側については各ホイールシリンダ圧が目標液圧となるよう、フィードバック制御により増圧弁40RR,40RLを含む各アクチュエータに供給する制御電流の値を決定し、これらの通電制御を実行する(S46)。
図5は、車両の衝突時に実行される衝突時制御の処理の流れを表すフローチャートである。この処理は、割り込み処理として図3の処理に優先して実行される。
上述のように、Gセンサにより検出される車両の加速度の絶対値が抑制禁止基準値αs以上になった場合、衝突検知を表す情報がECU200に入力される。ECU200は、この衝突検知を表す情報が入力されると(S50のY)、そのとき制動中であり(S52のY)、第2レベルスイッチ92がオンになっていれば(S54のY)、衝突前に第1レベルスイッチ91がオフであったか否かを履歴情報から判定する。衝突前に第1レベルスイッチ91がオフであった場合(S56のY)、リザーバタンク26内のブレーキフルードの残量が衝突により急低下したと判定される。このとき、第1レベルスイッチ91および第2レベルスイッチ92の断線等を含むブレーキ制御装置10のダイアグ情報(「ECBダイアグ情報」ともいう)が受信されなければ(S58のN)、第2レベルスイッチ92がオンであっても通常制御を継続する(S60)。一方、S58においてECBダイアグ情報が受信されていれば(S58のY)、各ダイアグ情報の報知や対応処理など、各ダイアグ情報ごとに対して予め設定されたダイアグ処理制御を実行する(S62)。このダイアグ処理制御は、上述したバックアップ制御に準ずる制御、つまりリザーバタンク26から供給するブレーキフルードの液量を規制するものであってもよい。なお、S50,S52,S54,S56のいずれかにおいて否定判断がなされた場合には、それ以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。
なお、本実施の形態において、第1レベルスイッチ91が「第1検出部」に該当し、第2レベルスイッチ92が「第2検出部」に該当する。また、これらのリザーバレベルスイッチおよびECU200が「残量低下検出部」および「故障検出部」に該当する。
以上に説明したように、本実施の形態においては、通常の制御状態においてリザーバタンク26内のブレーキフルードの残量が少なくなると、制動要求があってもバックアップ制御へ移行するため、液圧回路内へのエアの混入が防止または抑制される。その結果、その後に作動液の減少要因(例えば配管漏れなど)を取り除き、リザーバタンク26に新たな作動液を補充するなどすることで、正常な制動制御を継続することができる。一方、車両の衝突によりリザーバタンク26内のブレーキフルードの残量が急低下した場合には、バックアップ制御への移行が禁止される。すなわち、衝突時において運転者の意識は車両の加減速を解消しようとする方向に働き、その制動要求も高まると想定されるため、通常制御を継続して制動制御の応答性を低下させないようにする。これにより、運転者のブレーキフィーリングの悪化を抑制することができる。一方、ブレーキフルードの残量の急低下は、その衝突のショックによる液圧回路内の他の部位への飛散によるものと考えられるため、その残量の急低下は一時的なものであり、後に回復するものと考えられる。このため、不用意に制動力を緩めることをせず、制動制御の応答性を確保する。これにより、衝突後の二次災害を防止することができる。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
上記実施の形態では、車両の加速度が急変前後で第1レベルスイッチ91がオフの状態から第2レベルスイッチ92がオンになったことをもって衝突の発生を検知するようにした。変形例においては、例えば車両に搭載されたエアバックの作動履歴に基づいて衝突の発生を検知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、衝突が検知されたときにバックアップ制御への移行を禁止する抑制禁止制御を実行する例を示したが、衝突時に限らず、車両に所定値以上の加減速が作用したときにバックアップ制御への移行を禁止するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1レベルスイッチ91を警告用、第2レベルスイッチ92をバックアップ制御への制御切り替え用のスイッチとして構成した例を示した。変形例においては、これらのリザーバレベルスイッチをともに、バックアップ制御への制御切り替え用のスイッチとして構成してもよい。そして、両リザーバレベルスイッチによるリザーバタンク26からのブレーキフルードの供給の抑制の程度を異なるようにしてもよい。具体的には、第2レベルスイッチ92のオンによるバックアップ制御を上記実施の形態と同様とし、第1レベルスイッチ91のオンによるバックアップ制御については、それよりも抑制の程度が小さくなるようにしてもよい。
上記実施の形態では言及しなかったが、車両の衝突前(加速度の絶対値が抑制禁止基準値αs以上になる前)に第1レベルスイッチ91がオンになっていた場合、次の条件を満たせば、衝突後に第2レベルスイッチ92がオンになっても通常制御を継続するようにしてもよい。すなわち、1)第1レベルスイッチ91がオンになってからの車両の走行距離が所定距離以上(例えば100km以上)であり、2)第1レベルスイッチ91,第2レベルスイッチ92の故障等を含むECBダイアグ情報が出力されておらず、3)車両の外気温が所定温度以上(例えば10℃以上)である場合、車両の加速度が抑制禁止基準値αs以上となり、そのとき第2レベルスイッチ92がオンになっても通常制御を継続するようにしてもよい。ここで、「外気温が所定温度以上」としたのは、ブレーキフルードが熱収縮の影響を受けていないことを前提とするためである。ブレーキフルードが低温下におかれると熱収縮し、それによりリザーバタンク26内のブレーキフルードの残量が低下する場合があるため、そのような場合を制御対象から外すものである。車両の走行距離は、これを管理する制御部から取得することができる。すなわち、このように第1レベルスイッチ91がオンにされてからのリザーバタンク26内のブレーキフルードの減り方がなだらかな場合、バックアップ制御へ移行させなくとも液圧回路へのエアの混入を防止できる可能性が高い。そこで、このような場合に制動制御の応答性の維持を優先して通常制御を継続するものである。
また、次の条件を満たせば、衝突後に第2レベルスイッチ92がオンになっても通常制御を継続するようにしてもよい。すなわち、1)車速が所定値以下(例えば5km/h以下)となり、2)第1レベルスイッチ91,第2レベルスイッチ92の故障等を含むECBダイアグ情報が出力されておらず、3)車両の外気温が所定温度以上(例えば20℃以上)である場合、車両の加速度が抑制禁止基準値αs以上となり、そのとき第2レベルスイッチ92がオンになっても通常制御を継続するようにしてもよい。すなわち、車速が極低速である場合には要求制動力が小さいため、リザーバタンク26からのブレーキフルードの必要供給量も少なくなる。このため、バックアップ制御へ移行させなくとも液圧回路へのエアの混入を防止できる可能性が高い。そこで、このような場合に制動制御の応答性の維持を優先して通常制御を継続するものである。
上記実施の形態では特に言及しなかったが、ブレーキ制御装置10を、例えば走行駆動源として電動モータと内燃機関とを備えるハイブリッド車両に搭載してもよい。そして、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキ制御装置10による液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行するようにしてもよい。その場合、ECU200は、要求制動力から回生による制動力(「回生制動力」という)を減じることにより要求液圧制動力を算出し、その要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ20の目標液圧を算出する。
本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置を液圧回路を中心に示す系統図である。 制動制御処理の流れを表すフローチャートである。 通常制御の処理の流れを表すフローチャートである。 バックアップ制御の処理の流れを表すフローチャートである。 車両の衝突時に実行される衝突時制御の処理の流れを表すフローチャートである。
符号の説明
10 ブレーキ制御装置、 12 ブレーキペダル、 14 マスタシリンダ、 20 ホイールシリンダ、 26 リザーバタンク、 34 オイルポンプ、 40 増圧弁、 42 減圧弁、 46 ストロークセンサ、 50 アキュムレータ、 80 ブレーキアクチュエータ、 91 第1レベルスイッチ、 92 第2レベルスイッチ、 200 ECU。

Claims (4)

  1. 作動液を貯留するリザーバタンクを有する液圧源と、
    作動液の供給を受けて車輪に液圧制動力を付与するホイールシリンダと、
    前記液圧源と前記ホイールシリンダとの間の供給路に設けられ、その開閉により前記液圧源から前記ホイールシリンダへの作動液の供給を制御する制御弁と、
    前記リザーバタンク内における作動液の残量の低下を検出する残量低下検出部と、
    車両の加速度を検出する加速度検出部と、
    前記残量低下検出部の故障を検出する故障検出部と、
    要求される制動力に応じた液圧制動力を発生させるよう目標液圧を設定し、前記制御弁を開閉させて前記ホイールシリンダ内の液圧を前記目標液圧に近づけるように制御するとともに、前記リザーバタンク内における作動液の残量が予め定める抑制基準値よりも少なくなったことが検出されたときに前記リザーバタンクからの作動液の供給を抑制するバックアップ制御を実行する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記車両の加速度の大きさが予め定める抑制禁止基準値以上となったときに、その前後の前記リザーバタンク内における作動液の残量の低下が所定値以上となっている場合、前記残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件に前記バックアップ制御への移行を禁止することを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記抑制禁止基準値が、車両が衝突したときに想定される加速度を基準に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記残量低下検出部は、前記リザーバタンク内における作動液の残量が前記抑制基準値よりも所定量多い警告基準値を下回ったときにこれを検出する第1検出部と、前記リザーバタンク内における作動液の残量が前記抑制基準値を下回ったときにこれを検出する第2検出部とを有し、
    前記制御部は、前記車両の加速度の大きさが前記抑制禁止基準値以上となる前に、前記リザーバタンク内における作動液の残量が前記警告基準値を下回っておらず、かつ前記車両の加速度の大きさが前記抑制禁止基準値以上となった後に、前記リザーバタンク内における作動液の残量が前記抑制基準値を下回ったときに、前記リザーバタンク内における作動液の残量の低下が前記所定値以上となったと判定することを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 作動液を貯留するリザーバタンクを有する液圧源と、
    作動液の供給を受けて車輪に液圧制動力を付与するホイールシリンダと、
    前記液圧源と前記ホイールシリンダとの間の供給路に設けられ、その開閉により前記液圧源から前記ホイールシリンダへの作動液の供給を制御する制御弁と、
    前記リザーバタンク内における作動液の残量の低下を検出する残量低下検出部と、
    車両の衝突を検出する衝突検出部と、
    前記残量低下検出部の故障を検出する故障検出部と、
    要求される制動力に応じた液圧制動力を発生させるよう目標液圧を設定し、前記制御弁を開閉させて前記ホイールシリンダ内の液圧を前記目標液圧に近づけるように制御するとともに、前記リザーバタンク内における作動液の残量が予め定める抑制基準値よりも少なくなったことが検出されたときに前記リザーバタンクからの作動液の供給を抑制するバックアップ制御を実行する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記車両の衝突が検出されたときに、その衝突の前後の前記リザーバタンク内における作動液の残量の低下が所定値以上となっている場合、前記残量低下検出部の故障が検出されていないことを条件に前記バックアップ制御への移行を禁止することを特徴とするブレーキ制御装置。
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