JP2004222373A - 小形インナーロータ型モータのヨーク構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータの組み立てを煩雑にすることなく磁気回路の効率化を図ることができる小形インナーロータ型モータのヨーク構造を提供する。
【解決手段】上ヨーク1にはリング部1aの外周端全周にわたって所定幅の折曲部1bが形成され、その間にはスリット1cが設けられている。リング部1aの内周端から支持部1dを突出させ、その端部に折曲部1eが対向する形で形成されている。下ヨーク3も同様な構成である。下ヨーク3の一対の折曲部3eと上ヨーク1の一対の折曲部1eとは90°円周方向にずらした位置関係になっている。コイル2を下ヨーク3のリング部3aの上に載せ、上ヨーク1を上方から嵌合させることにより組み立てを行う。
【選択図】 図1
【解決手段】上ヨーク1にはリング部1aの外周端全周にわたって所定幅の折曲部1bが形成され、その間にはスリット1cが設けられている。リング部1aの内周端から支持部1dを突出させ、その端部に折曲部1eが対向する形で形成されている。下ヨーク3も同様な構成である。下ヨーク3の一対の折曲部3eと上ヨーク1の一対の折曲部1eとは90°円周方向にずらした位置関係になっている。コイル2を下ヨーク3のリング部3aの上に載せ、上ヨーク1を上方から嵌合させることにより組み立てを行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小形インナーロータ型モータにおいて、組み立て作業の改善を図ったヨーク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本件出願人は、既にインナーロータ型モータのヨーク構造を提案している(特許文献1)。
この提案は、コイルの組み立て作業が容易にし、薄形および低騒音を実現するものである。また、インナーロータ型モータの特徴として磁気回路の効率化を図り、その分マグネットを小さくして充分な回転トルクを得るものである。
図8は、提案されたインナーロータ型モータのヨーク形状の一例を示す断面図である。
ヨーク33の外周リング部33aの内周端面の一部に、上方向に向けて2つの円弧状の支持部33cが形成され、それぞれの先端部に中心部を挟んで対面する上ツバ部33dが形成されている。
一方、外周リング33aの外周端面の一部にも、上方向に向けて立ち上げ部33eが形成されている。
【特許文献1】
特願2001−329230号
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記ヨーク構造における支持部33cは内周端面の一部に対面するように、立ち上げ部33eは外周端面の一部に対面するようにそれぞれ形成されている構造である。
このような構造では、外周リング33aの外周および内周すべてに立ち上げ部を設け、さらにコイルの上面側についてヨークで被せることが磁気回路の効率化のために必要である。これに伴い、ステータヨークの組み立て作業が複雑になってはならない。
本発明の目的は、ステータの組み立てを煩雑にすることなく磁気回路の効率化を図ることができる小形インナーロータ型モータのヨーク構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明による小形インナーロータ型モータのヨーク構造はヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、上ヨークと下ヨークを有し、前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、コイルを前記リング部に挿通し、前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させて構成構成されている。
本発明は上記構成において前記下ヨークの外周折曲部の高さが前記上ヨークの外周折曲部の高さより小さくなるように構成されている。
また、本発明はヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、上ヨークと下ヨークを有し、前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させ、前記重なった上ヨークと下ヨークの外周折曲部それぞれにコイルを巻回して構成されている。
本発明における前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部は、該外周折曲部を重ねたとき内側位置と外側位置に交互に配置されるように構成されている。
本発明における前記内周折曲部は支持部を中心に非対称形状に構成されている。
本発明における前記内周折曲部は支持部から内周の一方側に突出させて構成されている。
【0005】
【作用】
上記構成によれば、インナーロータ型モータのステータヨークの組み立て作業が容易であり、また磁気回路の効率向上も図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明による小形インナーロータ型モータの第1の実施の形態を示す斜視図で、(a)は上ヨークを、(b)はコイルを、(c)は下ヨークをぞれぞれ示している。
上ヨーク1にはリング部1aの外周端全周にわたって所定幅の外周折曲部1bが形成されている。各外周折曲部1bの間にはスリット1cが設けられている。リング部1aの内周端から支持部1dを突出させ、その端部に内周折曲部1eが対向する形で形成されている。
【0007】
一方、下ヨーク3にはリング部3aの外周端全周にわたって所定幅の外周折曲部3bが形成されている。各外周折曲部3bの間にはスリット3cが設けられている。リング部3aの内周端から支持部3dを突出させ、その端部に内周折曲部3eが対向する形で形成されている。下ヨーク3の一対の内周折曲部3eと上ヨーク1の一対の内周折曲部1eとは90°円周方向にずらした位置関係になっている。
【0008】
組み立ては、コイル2を下ヨーク3のリング部3aの上に載せ、上ヨーク1を上方から嵌合させることにより行うことができる。
図2は、図1の小形インナーロータ型モータを組み立てた状態を示す断面図である。
上ヨーク1の外周折曲部1bは内側になるように下ヨーク3の外周折曲部3bと重なっている。コイル2は上ヨーク1のリング部1aと下ヨーク3のリング部3aの間および外周折曲部1b,3bと内周折曲部1e,3e(図2では上ヨーク1の内周折曲部1eは見えていない)の間に収納された状態となっている。上ヨーク1の一対の内周折曲部1eと下ヨーク3の一対の内周折曲部3eは上述したように内周方向に90°ずれた配置となる。
このようにコイル2の周囲を密に囲むヨーク形状となるので、コイル2ならびに上ヨーク1および下ヨーク3で形成される磁気回路の効率向上を図ることができる。
【0009】
上ヨーク1の一対の内周折曲部1eおよび下ヨーク3の一対の内周折曲部3eの内側にロータが配置されている。
ハウジング8に軸受け5が圧入固定され、軸受け5の貫通孔5aにロータの軸4が回転可能に取り付けられている。軸4の先端は受板6に突き当たり、スラスト方向の動きが制限されている。軸4にはロータを構成する円筒形のロータマグネット7が取り付けられている。上ヨーク1の一対の内周折曲部1eおよび下ヨーク3の一対の内周折曲部3eは一定のギャップを持ってロータマグネット7に対向する。
【0010】
図3は、上ヨークの製造方法を説明するための一部展開図である。
リング部1aの外周部分折り曲げ前の状態では、所定幅の外周折曲部1bの間にスリット1cを形成する。スリットはプレス加工の容易さと絞りを最小とするような数に設定される。予めこのように加工しておき、プレス加工により外周折曲部1bを略90°折り曲げる。内周折曲部1eもプレス加工により折り曲げる。下ヨークも同様な方法で作ることができる。
ヨークとなる磁性材料は一般的に絞り加工しがたいのでスリットを入れておいて曲げることによりプレス加工による製作を容易にした。
【0011】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示す図で、断面で示した部分図である。
この実施の形態は、下ヨーク11の外周折曲部11bの高さh2 を上ヨーク10の外周折曲部10bの高さh1 より磁気的に問題にならない範囲で小さくしてある。外周折曲部11bとの間で所定のギャップ13を有するロータはその径を折曲部11bの厚さ分だけ小さくすることができる。
【0012】
図5は、本発明の第3の実施の形態を説明するための部分図である。
この実施の形態は、上ヨーク15と下ヨーク16の外周折曲部が交互に内側,外側になるような構造にしたものである。
(b)は上ヨーク15の外周折曲部15bが内側に、下ヨーク16の折曲部16aが外側になって重ねた部分を示している。(c)は(b)の重ね合わせ部分に隣接する部分で、下ヨーク16の外周折曲部16bが内側に、上ヨーク15の外周折曲部15aが外側になって重ねた部分を示している。
図2の実施の形態は、上ヨークの外周折曲部がすべて内側になる例を示しているが、このように上ヨークと下ヨークの外周折曲部を交互に内側,外側の位置になるような構成にすることもできる。
【0013】
図6は、本発明にかかる上下ヨータの内周折曲部の形状の例を説明するための部分斜視図てある。
上ヨークおよび下ヨークの支持部23の端部で折り曲げられる内周折曲部の形状は(a)(b)および(c)に示すように種々の形を選択することができる。
(a)は支持部23を中心に左右非対称で、一方側の先端部を尖らせたものである。(b)は支持部23より一方側のみ突出させた形状で、先端側ほど幅を細くしたものである。(c)は支持部23より一方側のみ同じ幅で突出させた形状である。
このように内周折曲部の形状を選択することにより所望のコキングトルクを得ることが可能である。
【0014】
図7は本発明の第4の実施の形態を示す図で、(a)は上下ヨークを組み立てた状態を、(b)は上ヨークの形状例を、(c)は下ヨークの形状例を、(d)はコイル巻回状態をそれぞれ示している。
(b)に示すように上ヨーク20のリング部20aの外周端の外周折曲部20bは所定の間隔20cが確保されている。同様に下ヨーク21のリング部21aの外周端の外周折曲部21bも(c)に示すように所定間隔21cが確保されている。外周折曲部20bの数は図1の実施の形態に比較して数が少なくなっている。上ヨーク20と下ヨーク21を嵌合させて各外周折曲部20b,21bを重ねた部分には(d)に示すようにコイル22が巻回される。所定間隔20c,21cはコイル22を巻回するためのスペースである。
この実施例によっても磁気効率を向上させることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、インナーロータ型モータの上下ステータヨークの磁気回路の効率を向上させることができ、同時に上下ステータヨークの組立を容易にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小形インナーロータ型モータの第1の実施の形態を示す斜視図で、(a)は上ヨークを、(b)はコイルを、(c)は下ヨークをぞれぞれ示している。
【図2】図1の小形インナーロータ型モータを組み立てた状態を示す断面図である。
【図3】上ヨークの製造方法を説明するための一部展開図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図で、断面で示した部分図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を説明するための部分図である。
【図6】本発明にかかる上下ヨータの内周折曲部の形状の例を説明するための部分斜視図てある。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す図で、(a)は上下ヨークを組み立てた状態を、(b)は上ヨークの形状例を、(c)は下ヨークの形状例を、(d)はコイル巻回状態をそれぞれ示している。
【図8】提案されたインナーロータ型モータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,10,15,20 上ヨーク
2,22 コイル
3,11,16,21 下ヨーク
4 軸
5 軸受け
6 受板
7 ロータマグネット
12 ロータ
13 ギャップ
17,18,19 内周折曲部
23 支持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、小形インナーロータ型モータにおいて、組み立て作業の改善を図ったヨーク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本件出願人は、既にインナーロータ型モータのヨーク構造を提案している(特許文献1)。
この提案は、コイルの組み立て作業が容易にし、薄形および低騒音を実現するものである。また、インナーロータ型モータの特徴として磁気回路の効率化を図り、その分マグネットを小さくして充分な回転トルクを得るものである。
図8は、提案されたインナーロータ型モータのヨーク形状の一例を示す断面図である。
ヨーク33の外周リング部33aの内周端面の一部に、上方向に向けて2つの円弧状の支持部33cが形成され、それぞれの先端部に中心部を挟んで対面する上ツバ部33dが形成されている。
一方、外周リング33aの外周端面の一部にも、上方向に向けて立ち上げ部33eが形成されている。
【特許文献1】
特願2001−329230号
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記ヨーク構造における支持部33cは内周端面の一部に対面するように、立ち上げ部33eは外周端面の一部に対面するようにそれぞれ形成されている構造である。
このような構造では、外周リング33aの外周および内周すべてに立ち上げ部を設け、さらにコイルの上面側についてヨークで被せることが磁気回路の効率化のために必要である。これに伴い、ステータヨークの組み立て作業が複雑になってはならない。
本発明の目的は、ステータの組み立てを煩雑にすることなく磁気回路の効率化を図ることができる小形インナーロータ型モータのヨーク構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明による小形インナーロータ型モータのヨーク構造はヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、上ヨークと下ヨークを有し、前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、コイルを前記リング部に挿通し、前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させて構成構成されている。
本発明は上記構成において前記下ヨークの外周折曲部の高さが前記上ヨークの外周折曲部の高さより小さくなるように構成されている。
また、本発明はヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、上ヨークと下ヨークを有し、前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させ、前記重なった上ヨークと下ヨークの外周折曲部それぞれにコイルを巻回して構成されている。
本発明における前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部は、該外周折曲部を重ねたとき内側位置と外側位置に交互に配置されるように構成されている。
本発明における前記内周折曲部は支持部を中心に非対称形状に構成されている。
本発明における前記内周折曲部は支持部から内周の一方側に突出させて構成されている。
【0005】
【作用】
上記構成によれば、インナーロータ型モータのステータヨークの組み立て作業が容易であり、また磁気回路の効率向上も図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明による小形インナーロータ型モータの第1の実施の形態を示す斜視図で、(a)は上ヨークを、(b)はコイルを、(c)は下ヨークをぞれぞれ示している。
上ヨーク1にはリング部1aの外周端全周にわたって所定幅の外周折曲部1bが形成されている。各外周折曲部1bの間にはスリット1cが設けられている。リング部1aの内周端から支持部1dを突出させ、その端部に内周折曲部1eが対向する形で形成されている。
【0007】
一方、下ヨーク3にはリング部3aの外周端全周にわたって所定幅の外周折曲部3bが形成されている。各外周折曲部3bの間にはスリット3cが設けられている。リング部3aの内周端から支持部3dを突出させ、その端部に内周折曲部3eが対向する形で形成されている。下ヨーク3の一対の内周折曲部3eと上ヨーク1の一対の内周折曲部1eとは90°円周方向にずらした位置関係になっている。
【0008】
組み立ては、コイル2を下ヨーク3のリング部3aの上に載せ、上ヨーク1を上方から嵌合させることにより行うことができる。
図2は、図1の小形インナーロータ型モータを組み立てた状態を示す断面図である。
上ヨーク1の外周折曲部1bは内側になるように下ヨーク3の外周折曲部3bと重なっている。コイル2は上ヨーク1のリング部1aと下ヨーク3のリング部3aの間および外周折曲部1b,3bと内周折曲部1e,3e(図2では上ヨーク1の内周折曲部1eは見えていない)の間に収納された状態となっている。上ヨーク1の一対の内周折曲部1eと下ヨーク3の一対の内周折曲部3eは上述したように内周方向に90°ずれた配置となる。
このようにコイル2の周囲を密に囲むヨーク形状となるので、コイル2ならびに上ヨーク1および下ヨーク3で形成される磁気回路の効率向上を図ることができる。
【0009】
上ヨーク1の一対の内周折曲部1eおよび下ヨーク3の一対の内周折曲部3eの内側にロータが配置されている。
ハウジング8に軸受け5が圧入固定され、軸受け5の貫通孔5aにロータの軸4が回転可能に取り付けられている。軸4の先端は受板6に突き当たり、スラスト方向の動きが制限されている。軸4にはロータを構成する円筒形のロータマグネット7が取り付けられている。上ヨーク1の一対の内周折曲部1eおよび下ヨーク3の一対の内周折曲部3eは一定のギャップを持ってロータマグネット7に対向する。
【0010】
図3は、上ヨークの製造方法を説明するための一部展開図である。
リング部1aの外周部分折り曲げ前の状態では、所定幅の外周折曲部1bの間にスリット1cを形成する。スリットはプレス加工の容易さと絞りを最小とするような数に設定される。予めこのように加工しておき、プレス加工により外周折曲部1bを略90°折り曲げる。内周折曲部1eもプレス加工により折り曲げる。下ヨークも同様な方法で作ることができる。
ヨークとなる磁性材料は一般的に絞り加工しがたいのでスリットを入れておいて曲げることによりプレス加工による製作を容易にした。
【0011】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示す図で、断面で示した部分図である。
この実施の形態は、下ヨーク11の外周折曲部11bの高さh2 を上ヨーク10の外周折曲部10bの高さh1 より磁気的に問題にならない範囲で小さくしてある。外周折曲部11bとの間で所定のギャップ13を有するロータはその径を折曲部11bの厚さ分だけ小さくすることができる。
【0012】
図5は、本発明の第3の実施の形態を説明するための部分図である。
この実施の形態は、上ヨーク15と下ヨーク16の外周折曲部が交互に内側,外側になるような構造にしたものである。
(b)は上ヨーク15の外周折曲部15bが内側に、下ヨーク16の折曲部16aが外側になって重ねた部分を示している。(c)は(b)の重ね合わせ部分に隣接する部分で、下ヨーク16の外周折曲部16bが内側に、上ヨーク15の外周折曲部15aが外側になって重ねた部分を示している。
図2の実施の形態は、上ヨークの外周折曲部がすべて内側になる例を示しているが、このように上ヨークと下ヨークの外周折曲部を交互に内側,外側の位置になるような構成にすることもできる。
【0013】
図6は、本発明にかかる上下ヨータの内周折曲部の形状の例を説明するための部分斜視図てある。
上ヨークおよび下ヨークの支持部23の端部で折り曲げられる内周折曲部の形状は(a)(b)および(c)に示すように種々の形を選択することができる。
(a)は支持部23を中心に左右非対称で、一方側の先端部を尖らせたものである。(b)は支持部23より一方側のみ突出させた形状で、先端側ほど幅を細くしたものである。(c)は支持部23より一方側のみ同じ幅で突出させた形状である。
このように内周折曲部の形状を選択することにより所望のコキングトルクを得ることが可能である。
【0014】
図7は本発明の第4の実施の形態を示す図で、(a)は上下ヨークを組み立てた状態を、(b)は上ヨークの形状例を、(c)は下ヨークの形状例を、(d)はコイル巻回状態をそれぞれ示している。
(b)に示すように上ヨーク20のリング部20aの外周端の外周折曲部20bは所定の間隔20cが確保されている。同様に下ヨーク21のリング部21aの外周端の外周折曲部21bも(c)に示すように所定間隔21cが確保されている。外周折曲部20bの数は図1の実施の形態に比較して数が少なくなっている。上ヨーク20と下ヨーク21を嵌合させて各外周折曲部20b,21bを重ねた部分には(d)に示すようにコイル22が巻回される。所定間隔20c,21cはコイル22を巻回するためのスペースである。
この実施例によっても磁気効率を向上させることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、インナーロータ型モータの上下ステータヨークの磁気回路の効率を向上させることができ、同時に上下ステータヨークの組立を容易にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小形インナーロータ型モータの第1の実施の形態を示す斜視図で、(a)は上ヨークを、(b)はコイルを、(c)は下ヨークをぞれぞれ示している。
【図2】図1の小形インナーロータ型モータを組み立てた状態を示す断面図である。
【図3】上ヨークの製造方法を説明するための一部展開図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図で、断面で示した部分図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を説明するための部分図である。
【図6】本発明にかかる上下ヨータの内周折曲部の形状の例を説明するための部分斜視図てある。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す図で、(a)は上下ヨークを組み立てた状態を、(b)は上ヨークの形状例を、(c)は下ヨークの形状例を、(d)はコイル巻回状態をそれぞれ示している。
【図8】提案されたインナーロータ型モータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,10,15,20 上ヨーク
2,22 コイル
3,11,16,21 下ヨーク
4 軸
5 軸受け
6 受板
7 ロータマグネット
12 ロータ
13 ギャップ
17,18,19 内周折曲部
23 支持部
Claims (6)
- ヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、
上ヨークと下ヨークを有し、
前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、
前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部をスリットを挟んで形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、
コイルを前記リング部に挿通し、前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させて構成したことを特徴とする小形インナーロータ型モータのヨーク構造。 - 前記下ヨークの外周折曲部の高さを前記上ヨークの外周折曲部の高さより小さくしたことを特徴とする請求項1記載の小形インナーロータ型モータのヨーク構造。
- ヨークの内側にロータのマグネットを配置する構造のインナーロータ型モータのヨーク構造において、
上ヨークと下ヨークを有し、
前記上ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に内周折曲部を対向させて形成し、
前記下ヨークは、リング部の外周端に所定幅の外周折曲部を所要の間隔で形成するとともに内周端に前記上ヨークの内周折曲部を組み込むことができる内周端部分を残して内周折曲部を対向させて形成し、
前記上ヨークと下ヨークを、前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部がそれぞれ重なるように、かつ前記上ヨークと下ヨークの内周折曲部が異なる内周角度位置になるように嵌合させ、前記重なった上ヨークと下ヨークの外周折曲部それぞれにコイルを巻回したことを特徴とする小形インナーロータ型モータのヨーク構造。 - 前記上ヨークと下ヨークの外周折曲部は、該外周折曲部を重ねたとき内側位置と外側位置に交互に配置されるように構成したことを特徴とする請求項1または3記載の小形インナーロータ型モータのヨーク構造。
- 前記内周折曲部は支持部を中心に非対称形状に構成したことを特徴とする請求項1または3記載の小形インナーロータ型モータのヨーク構造。
- 前記内周折曲部は支持部から内周の一方側に突出させたことを特徴とする請求項1または3記載の小形インナーロータ型モータのヨーク構造。
Priority Applications (1)
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JP2003004711A JP2004222373A (ja) | 2003-01-10 | 2003-01-10 | 小形インナーロータ型モータのヨーク構造 |
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---|---|---|---|---|
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-
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- 2003-01-10 JP JP2003004711A patent/JP2004222373A/ja active Pending
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JP2006238587A (ja) * | 2005-02-24 | 2006-09-07 | Mitsubishi Electric Corp | 同期電動機の固定子の製造方法及び同期電動機の固定子及び送風機 |
JP2009257793A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Nsk Ltd | トルクセンサ及びその製造方法 |
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