JP2002272578A - 愛玩動物の記念物及びその記念物の製造方法並びに愛玩動物の足跡形成用セット物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 愛玩動物を直接想像できると共に、手に触れ
て感じられる記念物を提供せんとする。 【解決手段】 愛玩動物の足跡を凹陥部４で形成すると
共に、その愛玩動物の名前１１及び記念日１２を記した
面を有する記念物であり、愛玩動物の足跡が凹陥部４で
形成された原型５を基に製造型を造型する工程、造型し
た鋳型９を用いて凹陥部４で足跡を形成した面を有する
製品１０を鋳造する工程、及び足跡を形成した面に愛玩
動物の名前１１及び記念日１２を記入する工程より成る
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、犬、猫、その他の
愛玩動物の誕生・生長節目等或いは死に際し、愛玩動物
の思い出の品として偲び愛護するのに適した記念物に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】愛玩動物のいろいろな時期を偲ぶものと
して、近年は写真やビデオ映像等の記録を数多く残すこ
とが可能である。しかし、特別の記念物を残したいと欲
する人も多く、一般化している墓標を始め、記念碑や記
念物の格納ケースを工夫し提案されているのである。

【０００３】そして、記念碑等に格納される記念物は、
実際に愛玩動物が使用している物や写真であり、写真は
碑等の外部から看取できるように装置したものと成って
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
記念物は愛玩動物が使用していた現物やその写真等に限
られている。そこで、本発明はそれ等以外の愛玩動物を
直接想像できると共に、手に触れて感じられる記念物を
提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は愛玩動物の記念
物として、愛玩動物の足跡を凹陥部で形成すると共に、
その愛玩動物の名前及び記念日を記した面を有するスタ
ンドやペーパーウエイト等の置物、壁掛け、アクセサリ
ー又は下げ飾りとしたものである。

【０００６】上記記念物の製造方法は、愛玩動物の足跡
が凹陥部で形成された原型を基に製造型を造型する工
程、造型した鋳型を用いて凹陥部で足跡を形成した面を
有する製品を鋳造する工程、及び足跡を形成した面に愛
玩動物の名前及び記念日を記入する工程より成ることを
特徴とするものである。凹陥部で足跡を形成する原型を
得るには、愛玩動物の足裏を粘性・可塑板に押圧するこ
とで行うことができる。

【０００７】又、愛玩動物の足裏押圧用の粘性・可塑性
を有する基材、使用説明書、申し込み用紙及び返送用包
装体より成る愛玩動物の足跡形成用セット物を配布する
工程、愛玩動物の足裏を軟質板に押圧して凹陥部で足跡
を付した原型及び必要事項が記入された申込書を授受す
る工程で愛玩動物の足跡を凹陥部で形成した原版を得る
ものとしてもよい。

【０００８】更に、足跡形成用セット物の使用説明書及
び申し込み用紙の配布をインターネットを利用して配信
すること、及び申し込み用紙の授受をインターネットを
通じて行うこととしてもよい。

【０００９】そして、愛玩動物の名前及び記念日の記入
は、足跡を形成した面の製成と同時に同一工程で行って
もよい。

【００１０】愛玩動物の足跡を置物等の記念物に表示す
ることによって、写真や映像等では得られない部分で動
きが感じられ、名前と記念日の最少限の表示と共に、却
って連想による思い出を呼び起こし、しかも凹陥部で立
体的に形成されているため、感触による懐かしさも生じ
させるものである。

【００１１】又、足跡は足裏部分であるから体毛が無
く、粘性・可塑性を有する基板に押圧すれば、凹陥部で
正確に記録することができ、足跡を付ける動作も無理無
く、動物の生体や遺体を傷つけたりする心配もない。そ
して、型成形による再現も極めて容易で、凹陥部での表
現は足跡にふさわしい表現方法となる。

【００１２】足跡の記録は飼い主が行うのが最も自然で
あるから、前以て足跡形成用セット物を配布し、原型と
なる軟質板や記念物に関する情報を受け取ることとすれ
ば、利用並びに製成を促進できるものとなり、情報の提
供者や申込をインターネットを利用して行うこととすれ
ば迅速、簡易となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。図１は本発明の一実施の形態を示す工
程図であり、鉄製のカップ１に粘性・可塑性を有する基
材２を充填し、この基材２の表面に犬、猫等の足を持っ
て足裏を押し当てて足形３が凹陥部４で形成された原型
５を得ることができる。

【００１４】粘性・可塑性を有する基材２としては、例
えば粘土や樹脂材を選択すればよく、空気と触れること
によって硬化するような物性を施したもの、硬化剤を含
有する粘土或いは適宜時に粘土へ硬化剤を混練したもの
を利用するのが好ましい。硬化性の基材２を用いる場合
には、使用前には密封等で硬化を防止することも必要が
あり、又足形３の形成後は硬化・非硬化を問わず、該面
を保護するために蓋等を冠着する等の処理が望まれる。

【００１５】次に、この原型５を利用したベース模型６
を製作し、ベース模型６に原型５を嵌着して鋳型９を造
型するのである。ベース模型６の原型５を嵌着する枠部
７の底には電磁石８を設置し、原型の鉄製カップ１を吸
着して固定できるようにしてある。

【００１６】このように造型した上・下鋳型９、９で、
従来通りの鋳造した製品１０を得、バリ処理及びショッ
トブラストによる表面の処理を行い、そしてグルービン
グによって愛玩動物の名前１１及び記念日１２を製品表
面に彫刻し、更に薬品を使って緑青等の酸化膜を発生さ
せる美的表面処理、バフ研摩による角部の光沢処理等を
施して最終製品とするものである。

【００１７】名前１１の表記は欧文字、漢字等任意であ
り、記念日１２はその年月日、年月、月日等を希望によ
り記するものとなる。名前１１や記念日１２は鋳型９の
造型時に凸部又は凹部で形成するように型自体に造型し
てもよい。又、図面の実施の形態例では、製品としてペ
ーパーウエイトＡを選択しているけれど、スタンドＢ等
の他の置物、壁掛け、下げ飾り、アクセサリー等として
もよく、製品の素材もアルミニウムや鉄系材料等の金
属、樹脂系材料或いは焼き物としてもよい。

【００１８】図４は愛玩動物の足跡形成用セット物１３
であり、厚紙製容器１４内に粘性・可塑性を有する基材
２を充填したカップ１、使用説明書１５、申し込み用紙
１６及び返送用包装体１７が納められている。

【００１９】基材２は土粘土や化学的に製造の樹脂粘土
等を用い、空気に触れて固化するのを防止する必要があ
る場合は袋で密封したり、カップ１に蓋１８を冠着し、
更にテープ１９で密閉する等の工夫が必要である。そし
て、愛玩動物の足裏を基材２に押圧して凹陥部４で形成
した足形３の原型５を得た後は、保存用袋に納めたり、
再び蓋１８を嵌合することで足形３は保護されると共
に、非密閉状態で固化し、足形３が安定するものであ
る。

【００２０】使用説明書１５には足形３の原型５を得る
ための方法の他、記念物製作の趣旨、具体的記念物の各
種写真見本、記念物のサイズ説明、申し込み方法、申込
書の記載要項、費用等、その他記念物の製作に必要な依
頼者側の情報や要望の告知に関して記載されている。

【００２１】申し込み用紙１６は記念物の製作依頼の意
思表明を記載する用紙であり、依頼者の住所氏名の記載
欄、記念物の種類及びサイズの告知欄、記念物の送り
先、愛玩動物の名前・記念日及び表示に関する文字指
定、書体指定等の必須事項、費用、支払い方法等の記入
欄を有する。

【００２２】返送用包装体１７は足形３を形成した原型
５と申し込み用紙１６を収容して、製作者へ送るために
使用するものであって、郵便或いは宅配業者を利用して
行うものである。

【００２３】この足跡形成用セット物１３は、例えば宣
伝広告によって記念物製作依頼者の要請によって配布し
たり、愛玩動物の死に際しては葬儀執行に関係して配布
するものである。又、広告手段としてインターネット上
にホームページを開設し、広告・周知すると共に、足跡
形成用セット物１３の配布依頼を受け付けたり、申し込
み用紙１６に代わる申し込みページ２０を設け、公知の
インターネットを利用した通信手段で申し込み・受付を
行ってもよい。インターネットを利用する申し込みの場
合は、申し込み用紙１６の包装体１７への同封は当然無
用であり、足形３の原型５の他、例えば申し込みを完了
している旨の通知書等を添付すれば不測の事態を回避で
きる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように、本発明は愛玩動物を想像
させる足跡をそのまま記念物に表現し、看取できると共
に手で触れることができるため、特定の情景でなく、総
ての記憶を呼び起こさせ、その時々を偲ぶ効果が顕著と
なるものである。

【００２５】又、足跡の原型を得るため動物の生体や遺
体を傷つけたり、困難を伴うことなく尊厳を護って極め
て容易に入手できる効果があり、足裏は体毛が無いため
正確・美麗に足跡を得られ、公知の手段を利用して各種
記念物に表現できる効果を有するのである。

【００２６】そして、原型の入手が容易であることは、
愛玩者を含む一般人でも作業が可能であるから、必要な
キットを配布することで記念物の製造を効率良く行える
ものとなり、併せて記念物の内容を具体的に告知する申
込書を添付すれば、実用化を確実に行える効果が期待で
きるものである。

【００２７】更に、インターネットによるホームページ
の利用は、記念物の製作に当たり記念物の内容を広汎に
周知させると共に、製造依頼の申し込みを迅速に行える
ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明方法の工程を示す図である。

【図２】記念物の一例を示す斜視図である。

【図３】記念物の他の例を示す斜視図である。

【図４】愛玩動物の足跡形成用セット物の一実施の形態
を示す斜視図である。

【図５】原型を得るキットの一実施の形態を示す斜視図
である。

【図６】使用説明書の一実施の形態を示す斜視図であ
る。

【図７】申し込み用紙の一実施の形態を示す平面図であ
る。

【図８】返送用包装体の一実施の形態を示す斜視図であ
る。

【図９】ホームページにおける申し込み頁の一実施の形
態を示す正面図である。

【符号の説明】

１ カップ ２ 基材 ３ 足形 ４ 凹陥部 ５ 原型 ６ ベース模型 ７ 枠部 ８ 電磁石 ９ 鋳型 １０ 製品 １１ 名前 １２ 記念日 １３ セット物 １４ 容器 １５ 使用説明書 １６ 申し込み用紙 １７ 返送用包装体 １８ 蓋 １９ テープ ２０ 申し込みページ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 愛玩動物の足跡を凹陥部で形成すると共
   に、その愛玩動物の名前及び記念日を記した面を有する
   愛玩動物の記念物。
2. 【請求項２】 請求項１の面を有するスタンドやペーパ
   ーウエイト等の置物、壁掛け、アクセサリー又は下げ飾
   りである愛玩動物の記念物。
3. 【請求項３】 愛玩動物の足跡が凹陥部で形成された原
   型を基に製造型を造型する工程、造型した鋳型を用いて
   凹陥部で足跡を形成した面を有する製品を鋳造する工
   程、及び足跡を形成した面に愛玩動物の名前及び記念日
   を記入する工程より成ることを特徴とする愛玩動物の記
   念物の製造方法。
4. 【請求項４】 愛玩動物の足裏を粘性・可塑性を有する
   基材に押圧して凹陥部で足跡を付した原型を得る工程を
   有する請求項３記載の愛玩動物の記念物の製造方法。
5. 【請求項５】 愛玩動物の足裏押圧用の粘性・可塑性を
   有する基材、使用説明書、申し込み用紙及び返送用包装
   体より成る愛玩動物の足跡形成用セット物。
6. 【請求項６】 請求項５の愛玩動物の足跡形成用セット
   物を配布する工程、愛玩動物の足裏を軟質板に押圧して
   凹陥部で足跡を付した原型及び必要事項が記入された申
   込書を授受する工程を有する請求項３記載の愛玩動物の
   記念物の製造方法。
7. 【請求項７】 使用説明書及び申し込み用紙の配布をイ
   ンターネットを利用して配信すること、及び申し込み用
   紙の授受をインターネットを通じて行うことを含む請求
   項６記載の愛玩動物の記念物の製造方法。
8. 【請求項８】 足跡を形成すると共に、同時に愛玩動物
   の名前及び記念日を記入する面を有する製品を鋳造する
   工程とした請求項３、４、６又は７記載の愛玩動物の記
   念物の製造方法。