JP3098947U - 彫刻石材 - Google Patents

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高岡 昌司
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株式会社雄大
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Abstract

【課題】芸術的彫刻を施して成る彫刻石材を安価、高品質で提供する。
【解決手段】彫刻石材の彫刻部分を本体部分から分離して製作し、彫刻部分に彫刻を施して後、彫刻部分を除いて製作した本体部分に接合し、一体化して成る。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材に関する。
【0002】
【従来の技術】
登録実用新案第3027537号公報(ペットのための墓碑)に示されるように、ペットが死亡すると墓石を作りこれにペットの写真を額に入れて飾ることがある。
【0003】
一方、額に入れた写真は、あくまで飾りであって、石碑と一体化することはできない。
【0004】
写真を石材に彫刻したい場合、それは専門の彫刻家によらねばならず、現状、中華人民共和国の専門業者に委ねられているのが実情である。
【0005】
このように、従来石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材を製造しようとする場合、石材本体を対象として彫刻しなければならず、彫刻専門業者の手が必要であり、大きな石材の移動が伴って、極めて高価なものになってしまうという問題点があった。
【0006】
また、ペットが死亡してから墓石を作り、これにペットの肖像を彫刻したいのに、適当な保存写真が無く、したくてもできないという問題点があった。
【0007】
【特許文献1】
登録実用新案第3027537号公報
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来技術に鑑みて本考案は、石材表面に写真彫刻等の専門業者の手が必要となる芸術的彫刻を施して成る彫刻石材をより安価に製作することを目的とする。また、ペット死後であっても、ペットの生前の元気な写真を彫刻した彫刻石材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することができる本考案の彫刻石材は、石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材であって、
前記彫刻石材の彫刻部分を本体部分から分離して製作し、
前記彫刻部分に彫刻を施して後、前記彫刻部分を除いて製作した本体部分に接合し、一体化して成ることを特徴とする。
【0010】
従って、本考案の彫刻石材は、彫刻部分を本体部分と全く別途に製作できるので、本体部分は石材業者が、彫刻部分は彫刻業者が夫々製作でき、品質向上を図ることができる。材料移動に伴う運送費も不要であり、低コスト化できる。
【0011】
本考案では、彫刻部分を本体部分から分離して製作するが、設計は1つであるので、例えば両者を同一材料とするなどにより、両者一体化した時点で違和感のない芸術的作品とすることができる。
【0012】
前記芸術的彫刻を、ペットの肖像とし、前記彫刻石材を、ペットの墓石とすることができる。
【0013】
家族同様に可愛がっていたペットが死亡したとき、家族同様にペットのお墓を作る風潮がある。ペットの墓石を作ったとき、ペットの写真を遺影として飾ることがある。写真に代え、又は写真と共に墓石にペットの彫刻を施したいという希望がある。しかし、そのとき、ペットの元気な写真が無く、断念せざるを得ない場合がある。
【0014】
本考案の彫刻石材は、このような場合に対応できる。即ち、ペットが元気なときに写真を撮り、それを墓石と一体的に設計された彫刻部分として製作し、ペットが元気な内は置物として飾っておく。そして、ペットが死亡し、お墓を作ったとき、墓石本体部分に接合し、1つの彫刻石材とすることができる。従って、両者合体により、設計通り、違和感の無い1つの彫刻石材とすることができる。
【0015】
置物として製作した彫刻部分を、お墓に利用するか否かは自由である。単なる置物としてそのまま利用することもできる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。図1は、本考案をペットのお墓に実施した場合の側面断面図、図2は正面図である。
【0017】
図示のように、彫刻石材としての墓石1は、本体部分2と彫刻部分3から成り、矩形の彫刻部分3は、本体部分2に設けた矩形の穴2Hに嵌合できるようになっている。両部分2、3の材質を同一とするか別途のものにするかは設計上の都合で定める。両者に違和感が生ぜず、一体化によって、1つの彫刻石材を構成できることが条件である。本例では、両者共に、山西石で構成するものとする。両者の接合は、単なる嵌合でも良く、石材用接着剤を用いて接着しても良い。
【0018】
前記彫刻部分3は、本体部分2と接合されることを前提として、本体部分2とは別途に、前もって製作することができる。また、図2に示すように、その材料の表面にペットの写真に基いた彫刻を施すことができる。
【0019】
彫刻は、芸術性を必要とすることから、石材業者でなく、彫刻業者の手によって行われる。外国芸術家の手によって彫刻されることも多い。この場合、彫刻業者に土台となる小さな彫刻部分の石材を指定し、又は渡し、それに彫刻させれば良いので、資材運送費を節約することができる。
【0020】
彫刻された彫刻部分3は、置物として利用可能な形状とされているので、置物として利用することができる。置物として利用された彫刻部分3は、ずっとそのまま置物として利用し続けることもできる。
【0021】
ところが、ペットの突然の死によって、お墓を作りたい場合がある。この場合、ペットの飼主は、新たな契約にて、前記墓石の本体部分1を注文し、設置し、これに彫刻部分3を接合することができる。これにより、図1及び図2に示した墓石1が仕上がる。
【0022】
図3〜図5に、彫刻部分3の他の設計例を示した。図3に示す彫刻部分3Aは、前面より後面の方の幅が小さいテ−パ面とし、嵌合後に本体部分2との間に隙間4を生じ、表面が本体部分2より僅かに浮き出るようにしている。従って、彫刻部分3Aを正面側から見たとき、テ−パ状の穴2HAが見えず、見栄えを良くすることができる。彫刻部分3Aは穴2HAに対し石材用の接着剤を用いて確実に固定できる。
【0023】
図4に示した彫刻部分3Bは、本体部分2の穴2HBに対し、高さを高く取り、本体部分2の表面から僅かに突出すよう構成した例である。表面を面一としないので、相応見栄えをよくすることができる。
【0024】
図5に示した彫刻部分3Cは、穴2HCをよく深く形成すると共に、穴2HCの外表面近くはテ−パ状に形成して、外部側を広くした例である。このようにすると、彫刻部分3Cを沈ませて形成することができ、審美性を増大させることができる。
【0025】
以上示した実施形態では、ペットのお墓について示したが、本考案は、ペットでなくとも各種動物のお墓に適用できる。石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材について広く適用できる。
【0026】
また、お墓でなくとも句碑等、各種芸術的彫刻を施して成る彫刻石材に対して適用できる。彫刻部分は、1つの本体部分に対し、複数とすることもできる。
【0027】
本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形し、各種態様で実施できる。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、彫刻石材の彫刻部分を本体部分から分離して製作し、
前記彫刻部分に彫刻を施した後、前記彫刻部分を除いて製作した本体部分に接合され、一体化されることを特徴とする彫刻石材であるので、重い本体部分とは別途に、小さくて軽い彫刻部分を彫刻業者によって彫刻することができ、安価で高品質の彫刻石材を効率よく製作することができる。
【0029】
また、彫刻部分を置物として製作し、置物として利用後、本体部分に接合する場合には、彫刻部分の利用価値が高まり、置物のみにも利用可能とすることができる。
【0030】
さらに、本考案をペットのお墓に適用し、彫刻部分にペットの遺影を彫刻する場合には、かつてなし得なかった芸術的彫刻の入ったペットのお墓を安価、かつ高品質で製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係るペットのお墓の側断面図である。
【図2】前記ペットのお墓の正面図である。
【図3】テ−パ浮き出し型とした彫刻部分の接合方式を示す断面図である。
【図4】矩形浮き出し型とした彫刻部分の接合方式を示す断面図である。
【図5】窪み型とした彫刻部分の接合方式を示す断面図である。
【符号の説明】
1 墓石(彫刻石材)
2 本体部分
2H、2HA、2HB、2HC 接合用の穴
3、3A、3B、3C 彫刻部分
4 隙間

Claims (3)

  1. 石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材であって、
    前記彫刻石材の彫刻部分を本体部分から分離して製作し、
    前記彫刻部分に彫刻を施して後、前記彫刻部分を除いて製作した本体部分に接合し、一体化して成ることを特徴とする彫刻石材。
  2. 石材表面に芸術的彫刻を施して成る彫刻石材であって、
    前記彫刻石材の彫刻部分を、本体部分から分離して小さな置物として製作し、前記置物は、置物としての利用後、前記彫刻部分を除いて製作された前記本体部分に接合され、一体化されることを特徴とする彫刻石材。
  3. 請求項1に記載の彫刻石材において、前記芸術的彫刻は、ペットの肖像であり、前記彫刻石材は、ペットの墓石であることを特徴とする彫刻石材。
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