JP2002172839A - 印刷方法および印刷装置 - Google Patents

印刷方法および印刷装置

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JP2002172839A
JP2002172839A JP2000372469A JP2000372469A JP2002172839A JP 2002172839 A JP2002172839 A JP 2002172839A JP 2000372469 A JP2000372469 A JP 2000372469A JP 2000372469 A JP2000372469 A JP 2000372469A JP 2002172839 A JP2002172839 A JP 2002172839A
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JP2000372469A
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Hideki Asai
英樹 浅井
Shuichi Konno
秀一 今野
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 A4サイズ以下の用紙に両面印刷を行うよう
な場合でも、表面印刷および裏面印刷においてそれぞれ
A3サイズのマスタを使用していたので、マスタを無駄
にしていたという問題点等を解決する。 【解決手段】 印刷制御装置163は、操作パネル15
0の両面印刷用連写キー154からの両面印刷モード設
定信号に基づいて、印刷ドラム31上の1版の製版済み
マスタ21aにおける表面印刷用製版画像60aの形成
範囲に対応して印刷前の用紙42の表面を、印刷ドラム
31上の1版の製版済みマスタ21aにおける裏面印刷
用製版画像60bの形成範囲に対応して表面印刷済み用
紙42aの裏面を押し付けるように、印圧範囲可変手段
90Bの印圧範囲切換モータ89を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷方法および
印刷装置に関し、さらに詳しくは、印刷前の印刷用紙
(以下、単に「用紙」という)の表面に印刷を行う表面
印刷および表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行う裏面印
刷をするための両面印刷モードに係る動作を行うことが
可能な孔版印刷方法を含む印刷方法および孔版印刷装置
を含む印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】用紙の表面および裏面の何れか一方のみ
に片面印刷するための片面印刷モードに係る動作を行う
ことが可能な印刷装置として、例えば実公平5−455
00号公報に記載されたものが知られている。前記公報
記載の孔版式製版印刷装置では、1版のマスタのマスタ
搬送方向に沿って、換言すれば印刷ドラムの回転方向に
沿って2原稿分の製版を行い、マスタサイズが大きくて
も小サイズの2枚の原稿分の連写的な製版(例えばA3
サイズのマスタにA4サイズの原稿2枚分を製版)によ
り、得られた2面の製版画像のうちの一方の製版画像ま
たは他方の製版画像に対応する大きさの用紙に選択的に
印刷させることによって片面印刷を行い、マスタの無駄
をなくすと共に、印刷後に面倒な裁断処理を不要とする
ことができる(以下、この技術を「第1の技術」とい
う)。
【0003】一方、印刷前の用紙の表面に印刷を行う表
面印刷および表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行う裏面
印刷をするための両面印刷モードに係る動作を行うこと
が可能な孔版印刷装置として、例えば特開平7−812
02号公報に記載されたものが知られている。前記公報
記載の両面印刷可能な孔版式製版印刷装置では、第1の
給紙部から給送された用紙の一方の面である表面に印刷
手段で印刷した後、第2の給紙手段から給送された表面
印刷済み用紙の表裏を反転搬送手段を介して反転搬送し
て再び前記印刷手段に給送し、用紙の他方の面である裏
面にも印刷するものである(以下、この技術を「第2の
技術」という)。
【0004】両面印刷モードに係る動作を行うことが可
能な印刷装置として、例えば特開平9−95033号公
報に記載されている両面印刷装置が知られている。この
両面印刷装置では、1版のマスタのマスタ搬送方向に沿
って2原稿分の製版を行い、第1の押圧手段としての一
次プレスローラおよびこれに対応して印刷ドラム内に設
けられたインキ供給手段で用紙の表面に印刷した後、そ
の表面印刷済み用紙の表裏を反転搬送手段を介して反転
搬送して第2の押圧手段としての二次プレスローラおよ
びこれに対応して前記したと同じ印刷ドラム内に設けら
れたインキ供給手段で用紙の裏面にも印刷するものであ
る(以下、この技術を「第3の技術」という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
技術では、片面印刷を行うものであり、片面印刷におい
て上述した効果を奏するものの、両面印刷モードに係る
動作を行うことができないという問題点を有している。
【0006】第2の技術では、両面印刷モードに係る動
作を行うことが可能であるが、例えば、汎用的な孔版印
刷装置である最大A3サイズ以下の用紙に印刷すること
が可能な印刷ドラムを使用して、A4サイズ以下の用紙
に両面印刷する場合でも、用紙の表面への印刷およびそ
の用紙の裏面への印刷を行う際に、それぞれA3サイズ
のマスタを使用して2版のマスタに製版を行っていたの
で、マスタを必要以上に使用していたこととなり、マス
タを無駄にしていたという問題点がある。また、たと
え、A4サイズ以下の用紙に両面印刷する場合に、マス
タの節約を図るために、本来A3マスタを使用すべき所
をA4サイズのマスタに切断してマスタを節約して用い
る、例えば特開平9−169154号公報等に記載され
ているようないわゆるマスタ節約モードを適用してとし
ても、2版のマスタにそれぞれ製版を行う必要があるか
ら、裏面印刷用製版画像を得るための製版のための時間
が必要になると共に、マスタをクランパ等へ係止する際
の余白部分が必要となって、最終的に両面印刷物を得る
までの時間が長く掛かってしまうと共に、やはりマスタ
を無駄にしていたという問題点がある。
【0007】第3の技術では、両面印刷モードに係る動
作を行うことができるが、第1の押圧手段としての一次
プレスローラ(いわば一次印圧装置を構成する)および
これに対応して印刷ドラム内に設けられたインキ供給手
段、ならびに第2の押圧手段としての二次プレスローラ
(いわば二次印圧装置を構成する)およびこれに対応し
て前記したと同じ印刷ドラム内に設けられたインキ供給
手段の両方の印刷手段で順次印刷を行うので、印圧装置
を含む印刷手段の構成が非常に複雑になるという問題点
がある。また、同技術に係る前記公報明細書の段落番号
(0047)に記載されているように、より大きな製版
画像を1版のマスタに形成することが可能となり、マス
タ(孔版印刷用原紙S)の製版可能領域を有効利用し
て、マスタの消耗品費を節約できるものの、第1の製版
画像と第2の製版画像との間の間隔として、少なくとも
クランプベース5およびクランプ6の部分に相当するマ
スタの無駄な間隔を取らなければならないから、原理的
にマスタの無駄な使用を含むものである。
【0008】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであり、用紙の表面および裏面に印刷す
るための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能な
印刷方法および印刷装置において、印刷ドラムに巻装可
能な最大サイズのマスタに対して、両面印刷モードを設
定したときに使用する用紙のサイズとして、最大サイズ
のマスタの半分以下の用紙に両面印刷を行うような場合
に、1版のマスタを可能な限り節約・使用して両面印刷
を行うことができる、マスタを無駄にすることのない改
良された新しい印刷方法および印刷装置を提供すること
を第1の目的とする。
【0009】また、本発明は、第1の目的に加えて、印
圧装置(押圧手段等)や印刷手段(インキ供給手段、印
刷ドラムおよび押圧手段等)の構成が、例えば従来の片
面印刷のみを行うのに必要な簡素な構成で済む印刷方法
および印刷装置を提供することを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
と共に、上述した目的を達成するために、各請求項記載
の発明では、以下の特徴ある構成を採っている。請求項
1記載の発明では、回転方向に沿って表面印刷用製版画
像と裏面印刷用製版画像とが形成された1版のマスタを
巻装した印刷ドラムと、この印刷ドラム上の前記表面印
刷用製版画像の形成範囲に印刷前の用紙を相対的に押し
付けて表面印刷を行うときと前記印刷ドラム上の前記裏
面印刷用製版画像の形成範囲に表面印刷済み用紙の裏面
を相対的に押し付けて裏面印刷を行うときとで印圧範囲
を変えることが可能な単一の印圧装置と、前記印刷前の
用紙および前記表面印刷済み用紙を給送するタイミング
を変えることが可能な給紙装置とを使用して、印刷前の
用紙の表面に印刷を行う表面印刷および表面印刷済み用
紙の裏面に印刷を行う裏面印刷をするための両面印刷モ
ードに係る動作を行うことが可能な印刷方法であって、
前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成範囲
にタイミングを合わせて前記給紙装置から前記印刷前の
用紙を給送し、前記印圧装置により前記印刷ドラム上の
前記表面印刷用製版画像の形成範囲に給送された前記印
刷前の用紙の表面を相対的に押し付けて表面印刷画像を
得た後、その表面印刷画像が形成された前記表面印刷済
み用紙を反転し、その後、前記印刷ドラム上の前記裏面
印刷用製版画像の形成範囲にタイミングを合わせて前記
給紙装置から前記表面印刷済み用紙を給送し、かつ、前
記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲に
前記印圧装置の印圧範囲を変えて、前記印圧装置により
前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲
に給送された前記表面印刷済み用紙の裏面を相対的に押
し付けて裏面印刷画像を得ることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
印刷方法において、前記給紙装置は、前記印刷前の用紙
を前記印刷ドラムと前記印圧装置との間に給送する第1
の給紙装置と、前記表面印刷済み用紙を排紙・積載すべ
き第1の位置と、前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷さ
せるために給送すべき第2の位置との間で移動可能な第
1の排紙トレイと、第1の排紙トレイが第2の位置を占
めたとき、第1の排紙トレイ上の前記表面印刷済み用紙
を前記印刷ドラムと前記印圧装置との間に給送する第2
の給紙装置とを有することを特徴とする。請求項1また
は2記載の印刷方法においては、前記印刷ドラムに巻装
可能な最大サイズのマスタに対して、前記両面印刷モー
ドを設定したときに使用する前記用紙のサイズが、前記
最大サイズのマスタの半分以下であることが好ましい条
件となる(請求項3記載の発明参照)。
【0012】請求項4記載の発明は、印刷前の用紙の表
面に印刷を行う表面印刷および表面印刷済み用紙の裏面
に印刷を行う裏面印刷をするための両面印刷モードに係
る動作を行うことが可能な印刷装置において、原稿の画
像を読み取る原稿読取手段と、1版のマスタを回転方向
に巻装する印刷ドラムと、前記印刷ドラムに巻装可能な
最大サイズのマスタと略同じサイズの複数の原稿の画像
のサイズを、前記最大サイズのマスタの半分以下に設定
する原稿画像変倍設定手段と、前記回転方向に沿って、
表面印刷用の原稿画像に対応した表面印刷用製版画像と
裏面印刷用の原稿画像に対応した裏面印刷用製版画像と
を前記1版のマスタに形成する製版手段と、前記原稿画
像変倍設定手段からの信号に基づいて、前記表面印刷用
の原稿画像の変倍率に対応して前記表面印刷用製版画像
を、前記裏面印刷用の原稿画像の変倍率に対応して裏面
印刷用製版画像を、それぞれ前記1版のマスタに形成す
るように前記製版手段を制御する製版制御手段と、前記
印刷ドラム上のマスタに、インキを供給しながら用紙を
相対的に押し付けて印圧を加えることにより印刷を行う
単一の印刷手段と、印刷前の用紙を前記印刷手段に向け
て給送する第1の給紙手段と、前記印刷手段で前記印刷
前の用紙の表面に印刷された表面印刷済み用紙を排紙・
積載すべき第1の位置と、表面印刷済み用紙の裏面に前
記印刷手段で印刷させるために給送すべき第2の位置と
の間で移動可能な第1の排紙トレイと、第1の排紙トレ
イが第2の位置を占めたとき、第1の排紙トレイ上の前
記表面印刷済み用紙を前記印刷手段に向けて給送する第
2の給紙手段と、前記印刷前の用紙および前記表面印刷
済み用紙を前記印刷手段へ給送するタイミングを変える
ためのタイミング可変手段と、第1の排紙トレイを、第
1の位置と第2の位置とに選択的に移動させる排紙トレ
イ移動手段と、第2の給紙手段により給送された前記表
面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラムに対向させるよ
うに、前記表面印刷済み用紙を反転搬送する反転搬送手
段と、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像と前
記裏面印刷用製版画像との形成範囲に対応して印圧範囲
を変えるための印圧範囲可変手段と、前記両面印刷モー
ドを設定したときであって前記表面印刷のとき、前記印
刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成範囲にタイ
ミングを合わせて前記印刷前の用紙を給送するように前
記タイミング可変手段を制御し、かつ、前記印刷ドラム
上の前記表面印刷用製版画像の形成範囲に対応して前記
印刷前の用紙の表面を押し付けるように前記印圧範囲可
変手段を制御し、前記裏面印刷のとき、前記印刷ドラム
上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲にタイミングを
合わせて前記表面印刷済み用紙を給送するように前記タ
イミング可変手段を制御し、かつ、前記印刷ドラム上の
前記裏面印刷用製版画像の形成範囲に対応して前記表面
印刷済み用紙の裏面を押し付けるように前記印圧範囲可
変手段を制御する制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0013】請求項5記載の発明は、印刷前の用紙の表
面に印刷を行う表面印刷および表面印刷済み用紙の裏面
に印刷を行う裏面印刷をするための両面印刷モードに係
る動作を行うことが可能な印刷装置において、回転方向
に沿って表面印刷用の原稿画像に対応した表面印刷用製
版画像と裏面印刷用の原稿画像に対応した裏面印刷用製
版画像とが形成された1版のマスタを巻装する印刷ドラ
ムと、前記印刷ドラム上のマスタに、インキを供給しな
がら用紙を相対的に押し付けて印圧を加えることにより
印刷を行う単一の印刷手段と、印刷前の用紙を前記印刷
手段に向けて給送する第1の給紙手段と、前記印刷手段
で前記印刷前の用紙の表面に印刷された表面印刷済み用
紙を排紙・積載すべき第1の位置と、表面印刷済み用紙
の裏面に前記印刷手段で印刷させるために給送すべき第
2の位置との間で移動可能な第1の排紙トレイと、第1
の排紙トレイが第2の位置を占めたとき、第1の排紙ト
レイ上の前記表面印刷済み用紙を前記印刷手段に向けて
給送する第2の給紙手段と、前記印刷前の用紙および前
記表面印刷済み用紙を前記印刷手段へ給送するタイミン
グを変えるためのタイミング可変手段と、第1の排紙ト
レイを、第1の位置と第2の位置とに選択的に移動させ
る排紙トレイ移動手段と、第2の給紙手段により給送さ
れた前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラムに対
向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転搬送する
反転搬送手段と、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製
版画像と前記裏面印刷用製版画像との形成範囲に対応し
て印圧範囲を変えるための印圧範囲可変手段と、前記両
面印刷モードを設定したときであって前記表面印刷のと
き、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成
範囲にタイミングを合わせて前記印刷前の用紙を給送す
るように前記タイミング可変手段を制御し、かつ、前記
印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成範囲に対
応して前記印刷前の用紙の表面を押し付けるように前記
印圧範囲可変手段を制御し、前記裏面印刷のとき、前記
印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲にタ
イミングを合わせて前記表面印刷済み用紙を給送するよ
うに前記タイミング可変手段を制御し、かつ、前記印刷
ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲に対応し
て前記表面印刷済み用紙の裏面を押し付けるように前記
印圧範囲可変手段を制御する制御手段とを有することを
特徴とする。
【0014】請求項4および5記載の発明における、
「印刷ドラム上のマスタに、インキを供給しながら用紙
を相対的に押し付けて印圧を加えることにより印刷を行
う単一の印刷手段」における押圧手段の具体例として
は、後述する実施形態のプレスローラに限らず、製版済
みのマスタを介して印刷ドラムに対して圧胴を押し付け
て印刷を行う圧胴接離方式と、製版済みのマスタを介し
て圧胴に対して印刷ドラムを押し付けて印刷を行う印刷
ドラム接離方式と、それらの併用方式とがある。印刷ド
ラム接離方式には、印刷ドラム全体を圧胴に向けて押し
付けるドラム全体接離方式と、印刷ドラム内の中押しロ
ーラを圧胴に向けて押し出し、印刷ドラムの版胴のみを
押し付ける版胴押し出し方式とがある。印刷ドラム接離
方式には、各印刷ドラムが圧胴側へ移動(印刷ドラム内
部のインキ供給ローラ等が圧胴側へ突出するタイプも含
む)して印刷を行う周知のものが挙げられる。版胴押し
出し方式としては、例えば、特開平1−204781号
や、特開平3−197078号あるいは特開平3−25
4984号公報等に開示されているような金属製スクリ
ーンを内側から外側に向けて膨出させる、いわゆる中押
しローラ方式(インキ供給ローラを兼ねるものも含む)
のものが挙げられる。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の印
刷装置において、前記1版のマスタを製版する製版手段
と、前記表面印刷用の原稿画像に対応して前記表面印刷
用製版画像を、前記裏面印刷用の原稿画像に対応して裏
面印刷用製版画像を前記1版のマスタに形成するように
前記製版手段を制御する製版制御手段とを有することを
特徴とする。請求項7記載の発明は、請求項4、5また
は6記載の印刷装置において、前記表面印刷済み用紙の
裏面に前記印刷手段で印刷された裏面印刷済み用紙を排
紙・積載するための第2の排紙トレイと、前記印刷手段
に連結され、該印刷手段から排出される前記表面印刷済
み用紙を第1の位置を占めた第1の排紙トレイに、前記
裏面印刷済み用紙を第2の排紙トレイにそれぞれ吸着し
ながら搬送するための、第1の排紙トレイへの第1の排
紙位置と第2の排紙トレイへの第2の排紙位置との間で
揺動可能な排紙吸着切換手段と、前記排紙吸着切換手段
を、第1の排紙位置と第2の排紙位置とに選択的に移動
させる吸着切換移動手段とを有することを特徴とする。
【0016】請求項4、5、6または7記載の印刷装置
においては、前記印刷ドラムに巻装可能な最大サイズの
マスタに対して、前記両面印刷モードを設定したときに
使用する前記用紙のサイズが、前記最大サイズのマスタ
の半分以下であることが好ましい条件となる(請求項8
記載の発明参照)。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項4、5、
6、7または8記載の印刷装置において、第1の排紙ト
レイ上への前記表面印刷済み用紙の積載が終了した後、
該表面印刷済み用紙が第2の給紙手段により給送される
まで、休止時間を設けるようにしたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項4、5、6、7、8ま
たは9記載の印刷装置において、前記印刷ドラム上のマ
スタに用紙を押し付ける第1の変位位置とこの第1の変
位位置から離れた第2の変位位置との間で変位自在な押
圧手段と、前記押圧手段を、第1の変位位置と第2の変
位位置との間で変位させるための変位手段と、前記両面
印刷モードを設定して、第2の給紙手段により給送され
た前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、前記
印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第2の給紙
手段をして前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、
前記変位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御
手段を有することを特徴とする。
【0018】請求項11記載の発明は、請求項4、5、
6、7または8記載の印刷装置において、前記印刷ドラ
ム上のマスタに用紙を押し付ける第1の変位位置とこの
第1の変位位置から離れた第2の変位位置との間で変位
自在な押圧手段と、前記押圧手段を、第1の変位位置と
第2の変位位置との間で変位させるための変位手段と、
前記両面印刷モードを設定して前記用紙の表面および裏
面に印刷を行うときであって、第1の給紙手段により給
送された前記印刷前の用紙の表面に印刷を行うとき、前
記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第1の給
紙手段をして前記用紙を給送させず、かつ、前記変位手
段を非作動にさせ、第2の給紙手段により給送された前
記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、前記印刷
ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第2の給紙手段
をして前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、前記
変位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段
を有することを特徴とする。
【0019】請求項12記載の発明は、請求項4または
6記載の印刷装置において、前記製版手段は、前記1版
のマスタに穿孔を形成して製版し、前記両面印刷モード
を設定して前記表面印刷用製版画像および前記裏面印刷
用製版画像を形成するときの穿孔径を、前記用紙の表面
および裏面の何れか一方にのみ印刷するときに用いるマ
スタの穿孔径よりも小さくするように、前記製版手段を
制御する穿孔径制御手段を有することを特徴とする。請
求項13記載の発明は、請求項4または6記載の印刷装
置において、前記製版手段は、前記1版のマスタに穿孔
を形成して製版し、前記両面印刷モードを設定したと
き、前記裏面印刷用製版画像を形成するときの穿孔径
を、前記表面印刷用製版画像を形成するときの穿孔径よ
りも小さくするように、前記製版手段を制御する穿孔径
制御手段を有することを特徴とする。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項5ないし
13の何れか一つに記載の印刷装置において、原稿の画
像を読み取る原稿読取手段を有することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項4ないし14の何れか
一つに記載の印刷装置において、前記両面印刷モードを
設定するための両面印刷モード設定手段を有することを
特徴とする。
【0021】請求項16記載の発明は、請求項4ないし
15の何れか一つに記載の印刷装置において、第1の給
紙手段から給送された前記印刷前の用紙および第2の給
紙手段から給送された前記表面印刷済み用紙を受け止め
て、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成
範囲にタイミングを合わせて前記印刷前の用紙を、前記
印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲にタ
イミングを合わせて前記表面印刷済み用紙をそれぞれ給
送する単一のレジスト手段と、前記レジスト手段を駆動
するレジスト駆動手段とを有し、前記制御手段は、前記
レジスト駆動手段の駆動開始時点を調節することによ
り、前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙を前
記印刷手段へ給送するタイミングを変えさせることを特
徴とする。
【0022】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の印刷装置において、第1の給紙手段を駆動する第1の
給紙駆動手段と、第2の給紙手段を駆動する第2の給紙
駆動手段とを有し、前記表面印刷のとき、第1の給紙駆
動手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手段の駆動開
始時点との間には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷のと
き、第2の給紙駆動手段の駆動開始時点と前記レジスト
駆動手段の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間より
も長い第2の遅れ時間が、それぞれ予め設定されてお
り、前記制御手段は、前記表面印刷のとき、第1の遅れ
時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ時間を
もって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御すること
を特徴とする。
【0023】請求項18記載の発明は、請求項16記載
の印刷装置において、第1の給紙手段を駆動する第1の
給紙駆動手段と、第2の給紙手段を駆動する第2の給紙
駆動手段と、前記印刷ドラム側に配設された、前記レジ
スト手段に対して前記印刷前の用紙および前記表面印刷
済み用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙
タイミング検知手段とを有し、前記表面印刷のとき、第
1の給紙駆動手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手
段の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間が、前記裏
面印刷のとき、第2の給紙駆動手段の駆動開始時点と前
記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第1の遅
れ時間よりも長い第2の遅れ時間が、それぞれ予め設定
されており、前記制御手段は、前記給紙タイミング検知
手段からのオン出力信号に基づいて、前記表面印刷のと
き、第1の遅れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第
2の遅れ時間をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段
を制御することを特徴とする。
【0024】請求項19記載の発明は、請求項16記載
の印刷装置において、第1の給紙手段を駆動する第1の
給紙駆動手段と、第2の給紙手段を駆動する第2の給紙
駆動手段と、前記印刷ドラム側に配設された、前記印刷
手段の画像形成部に対して前記印刷前の用紙および前記
表面印刷済み用紙の先端を給送するタイミングをとるた
めのレジストタイミング検知手段とを有し、前記表面印
刷のとき、前記レジストタイミング検知手段のオン出力
信号時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間
には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷のとき、前記レジ
ストタイミング検知手段のオン出力信号時点と前記レジ
スト駆動手段の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間
よりも長い第2の遅れ時間が、それぞれ予め設定されて
おり、前記制御手段は、前記レジストタイミング検知手
段からのオン出力信号に基づいて、前記表面印刷のと
き、第1の遅れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第
2の遅れ時間をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段
を制御することを特徴とする。
【0025】請求項20記載の発明は、請求項16記載
の印刷装置において、第1の給紙手段を駆動する第1の
給紙駆動手段と、第2の給紙手段を駆動する第2の給紙
駆動手段と、前記印刷ドラム側に配設された、前記レジ
スト手段に対して前記印刷前の用紙および前記表面印刷
済み用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙
タイミング検知手段と、前記印刷ドラム側に配設され
た、前記印刷手段の画像形成部に対して前記印刷前の用
紙および前記表面印刷済み用紙の先端を給送するタイミ
ングをとるためのレジストタイミング検知手段とを有
し、前記表面印刷のとき、前記レジストタイミング検知
手段のオン出力信号時点と前記レジスト駆動手段の駆動
開始時点との間には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷の
とき、前記レジストタイミング検知手段のオン出力信号
時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には
第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時間が、それぞれ
予め設定されており、前記制御手段は、前記レジストタ
イミング検知手段からのオン出力信号に基づいて、前記
表面印刷のとき、第1の遅れ時間をもって、前記裏面印
刷のとき、第2の遅れ時間をもって、それぞれ前記レジ
スト駆動手段を制御することを特徴とする。
【0026】請求項21記載の発明は、請求項16記載
の印刷装置において、第1の給紙手段を駆動する第1の
給紙駆動手段と、第2の給紙手段を駆動する第2の給紙
駆動手段と、前記印刷ドラム側に配設された、前記レジ
スト手段に対して前記印刷前の用紙および表面印刷済み
用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙タイ
ミング検知手段と、前記印刷手段の画像形成部に対して
前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙の先端を
給送するタイミングを制御するための、前記印刷ドラム
における少なくとも回転速度変動を検知する回転速度検
知手段を備えたパルスを出力するパルス回転速度検知手
段とを有し、前記表面印刷のとき、第1の給紙駆動手段
の駆動開始時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点
との間には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷のとき、第
2の給紙駆動手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手
段の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間よりも長い
第2の遅れ時間が、それぞれ予め設定されており、前記
制御手段は、前記パルス回転速度検知手段からの出力パ
ルス信号に基づいて、前記表面印刷のとき、第1の遅れ
時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ時間を
もって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御すること
を特徴とする。
【0027】請求項22記載の発明は、請求項16ない
し21の何れか一つに記載の印刷装置において、前記レ
ジスト駆動手段は、パルス入力で駆動するモータである
ことを特徴とする。請求項23記載の発明は、請求項1
7ないし22の何れか一つに記載の印刷装置において、
第1の給紙駆動手段および/または第2の給紙駆動手段
は、パルス入力で駆動するモータであることを特徴とす
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、
同一符号を付すことによりその説明をできるだけ省略す
る。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべ
き構成要素であっても、その図において特別に説明する
必要がない構成要素は適宜断わりなく省略する。図にお
いて一対で構成されていて特別に区別して説明する必要
がない構成要素は、説明の簡明化を図る上から、その片
方を適宜記載することでその説明に代えるものとする。 (実施形態1)以下、本発明の第1の実施形態(以下、
単に「実施形態1」という)について説明する。図1
は、本発明の実施形態1を適用した両面印刷可能な孔版
式製版印刷装置の全体構成を示す。まず、この全体構成
について説明する。図1において、符号500は、印刷
装置の一例としての両面印刷可能な孔版式製版印刷装置
を、符号400は、製版印刷装置本体としての機体部を
それぞれ示す。
【0029】孔版式製版印刷装置500は、機体部40
0の上部に配置された原稿受け台11上から移送される
原稿(ここでは、表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用
の原稿B)の表面の画像を読み取る原稿読取手段として
の画像センサ20を備えた原稿読取部1と、この原稿読
取部1の下方の機体部400の一側部に配置され、製版
手段としてのサーマルヘッド23により感熱孔版マスタ
21(以下、単に「マスタ21」という)に製版する製
版部2と、この製版部2により製版された製版済みマス
タ21aを搬送して印刷ドラム31に巻装する給版部3
と、原稿読取部1の機体部400の他側部に配置され、
印刷ドラム31から使用済みのマスタ21を剥離して収
容する排版部8と、機体部400の略中央部に配置さ
れ、印刷ドラム31の内周側から印刷ドラム31上の製
版済みマスタ(図示せず)に、インキを供給しながら用
紙42を押し付けて印圧を加えることにより印刷を行う
単一の印刷手段としての印刷部10と、製版部2の下方
に配置され印刷前の用紙42(以下、単に「用紙42」
というときがある)を積載すると共に、用紙42を1枚
ずつ分離して印刷部10に向けて給送する第1の給紙手
段を備えた第1の給紙部4と、機体部400の左最下方
に配置されていて、印刷部10で用紙42の一方の面に
印刷された表面印刷済み用紙42aを排紙・積載すべき
第1の位置P1と表面印刷済み用紙42aの他方の面に
印刷部10で印刷させるために給送すべき第2の位置P
2との間で移動可能な第1の排紙トレイ61、および第
1の排紙トレイ61を、第1の位置P1と第2の位置P
2とに選択的に移動させる排紙トレイ移動手段100
(図2および図3に示す)を有する第1の排紙部6と、
表面印刷済み用紙42aの残りの裏面に印刷部10で印
刷された裏面印刷済み用紙42bを排紙・積載するため
の第2の排紙トレイ71を有する第2の排紙部7と、第
1の排紙トレイ61が第2の位置P2を占めたとき、第
1の排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙42aを1枚
ずつ分離して印刷部10に向けて給送する第2の給紙手
段を備えた第2の給紙部9とを具備している。
【0030】これに加えて、孔版式製版印刷装置500
は、印刷部10に連結され、印刷部10から排出される
表面印刷済み用紙42aを第1の位置P1を占めた第1
の排紙トレイ67に、表裏面印刷済み用紙42bを第2
の排紙トレイ71にそれぞれ搬送するための、第1の排
紙トレイ61への第1の排紙位置HP1と第2の排紙ト
レイ71への第2の排紙位置HP2との間に揺動可能な
排紙吸着切換手段としての排紙搬送ユニット50と、排
紙搬送ユニット50を、第1の排紙位置HP1と第2の
排紙位置HP2とに選択的に移動させる吸着切換移動手
段120(図4に示す)、および印刷ドラム31から印
刷済み用紙を剥離するために印刷ドラム31の外周に近
接した分離位置とこれから離間した非分離位置との間に
移動可能な分離爪39を有する排紙搬送部5と、第2の
給紙部9により給送された表面印刷済み用紙42aの裏
面を印刷ドラム31に対向させるように、表面印刷済み
用紙42aを反転搬送する反転搬送手段99と、孔版式
製版印刷装置500の後述する各駆動制御対象手段を後
述するように制御する図10に示す制御構成とを具備し
ている。
【0031】ここで、印刷済み用紙には、表面印刷済み
用紙42aと表裏面印刷済み用紙42bとが含まれる。
表面印刷済み用紙42aとは、用紙42の一方の面であ
る用紙42の表面に印刷されたものを指す。表裏面印刷
済み用紙42bとは、表面印刷済み用紙42aの残りの
他方の面である裏面に印刷されたものを指す。
【0032】孔版式製版印刷装置500は、以下説明す
るように、本願出願人が例えば特開平7−81202号
公報で提案したと同様に、印刷前の用紙42の表面に印
刷を行う表面印刷および表面印刷済み用紙42aの裏面
に印刷を行う裏面印刷をするための両面印刷モード、換
言すれば用紙42の表面および裏面に印刷するための両
面印刷モードに係る動作を行うことが可能に構成されて
いる。
【0033】以下、上述した、原稿読取部1、製版部
2、給版部3、排版部8、印刷部10、第1の給紙部
4、第1の排紙トレイ61、第2の排紙トレイ71、第
2の給紙部9、排紙トレイ移動手段100、排紙搬送ユ
ニット50、吸着切換移動手段120、反転搬送手段9
9、および前記制御構成周りの構成について説明する。
なお、原稿読取部1、製版部2、給版部3、排版部8、
印刷部10、第1の給紙部4、排紙搬送部5、第1の排
紙部6、第2の排紙部7、第2の給紙部9等は、それぞ
れ装置と呼ぶことができる構成を具備していることを付
記しておく(請求項1および2参照)。
【0034】原稿読取部1は、原稿を搬送する原稿搬送
装置と、この原稿搬送装置により搬送される原稿の画像
を読み取る原稿読取装置とを有する。原稿搬送装置は、
図1に示すように、原稿受け台11上に画像面を下向き
にしてセットされた複数枚の原稿(ここでは、表面印刷
用の原稿Aおよび裏面印刷用の原稿Bの2枚)を一枚ず
つ分離してその最下部の原稿から順次、分離ローラ13
へ案内する分離ブレード12と、分離ブレード12によ
り分離された最下部の原稿(ここでは、表面印刷用の原
稿A)を上下一対の原稿搬送ローラ16,16間へ送り
出す分離ローラ13と、分離ローラ13により搬送され
る原稿の先端を検知する原稿検知センサ14と、分離ロ
ーラ13により搬送される原稿を原稿排出台11A上に
送出する原稿搬送ローラ対16,16と、分離ローラ1
3および原稿搬送ローラ対16,16を回転駆動する原
稿搬送モータ30とから主に構成されている。分離ロー
ラ13と下側の原稿搬送ローラ16とは、無端ベルトに
より連結されていて、原稿搬送モータ30により回転駆
動される。原稿搬送モータ30は、例えばステッピング
モータからなる。原稿搬送モータ30は、図10に示す
製版制御装置161の駆動制御対象手段に含まれる。
【0035】原稿読取装置は、分離ローラ13と原稿搬
送ローラ対16,16との間に配設されたコンタクトガ
ラス15と、コンタクトガラス15上を搬送される原稿
の表面を照明する蛍光灯17と、原稿の表面からの反射
光を折り返し反射するミラー18と、ミラー18により
反射された反射光をレンズユニット19を介して受光す
るCCD(電荷結合素子)等の画像センサ20とから主
に構成されている。画像センサ20は、受光した反射光
に対応して光電変換をし、これにより得られた画像信号
を機体部400の図示しないアナログ/デジタル(以
下、「A/D」と略記する)変換装置に入力する。原稿
読取部1の画像センサ20は、図10に示す読取制御部
160に電気的に接続されている。画像センサ20は、
読取制御部160によって制御される。
【0036】原稿読取部1の一側部には、パーソナル・
コンピュータ(以下、「パソコン」という)に電気的に
接続して画像情報の処理を行うための、二点鎖線で示す
パソコン・コントローラ300が配置されている。
【0037】製版部2は、マスタ21を繰り出し可能に
マスタロール21Aを支持するマスタ支持部材21B
と、マスタ21を搬送するマスタ搬送装置と、このマス
タ搬送装置により搬送されるマスタ21に穿孔・製版を
行うサーマルヘッド23を備えた製版装置とを有する。
マスタ搬送装置は、サーマルヘッド23にマスタ21を
相対的に押圧しながらマスタ搬送路の下流側へ搬送する
プラテンローラ22と、プラテンローラ22を回転駆動
するマスタ搬送モータ26とから主に構成されている。
【0038】マスタ21は、熱可塑性樹脂フィルムとイ
ンキ通過性の多孔質支持体とからなり、マスタ21が芯
管の周りにロール状に巻かれて形成されたマスタロール
21Aから繰り出される。なお、マスタ21は、前記し
たものに限らず、従来の和紙等をベースとしたマスタの
ベースの厚さを薄くしたマスタや、例えば厚さが1〜7
μmの、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマ
スタであってもよく、また合成樹脂フィルムに溶融した
樹脂を塗布して合成樹脂フィルムに樹脂膜を一体的に形
成したようなマスタも使用することができる。また、マ
スタロールとしては、いわゆるフィルム面内巻きの他
に、フィルム面外巻きのものを使用できることは言うま
でもない。サーマルヘッド23は、複数の発熱素子が一
列に配列されていて、原稿読取部1から送出され、前記
A/D変換装置および後述する製版制御装置で処理され
て送出される画像情報としてのデジタル画像信号に基づ
いて、パルス的に発熱してマスタ21の熱可塑性樹脂フ
ィルムの部分を位置選択的に加熱穿孔する周知の構成お
よび機能を有する。サーマルヘッド23は、図10に示
すサーマルヘッド駆動回路166を介して、書込制御部
162で駆動制御される。プラテンローラ22は、機体
部400の図示しない側板に回転自在に支持されてお
り、例えばステッピングモータからなるマスタ搬送モー
タ26により回転方向A1に回転駆動される。
【0039】給版部3は、給版装置3とも呼ばれ、マス
タ搬送路の下流側に後述する順に設けられていて、製版
済みマスタ21aを所定の長さに切断するカッタ25
と、このカッタ25のマスタ搬送路の下流側に配置され
た、製版済みマスタ21aの先端を印刷ドラム31のク
ランパ32へ案内するためのガイド板(図示せず)と、
製版済みマスタ21aをクランパ32へ搬送する互いに
圧接し合う搬送ローラ対24a,24bとから主に構成
されている。プラテンローラ22と上側の搬送ローラ2
4aとは、図示しない無端ベルトで連結されていて、マ
スタ搬送モータ26により回転駆動される。上側の搬送
ローラ24aの軸には、マスタ搬送モータ26からの回
転駆動力を断接するための電磁クラッチが設けられてい
る。なお、搬送ローラ対24a,24bを回転駆動する
駆動手段としては、マスタ搬送モータ26とは別のステ
ッピングモータ等で駆動するようにしてもよい。
【0040】カッタ25は、上側に設けられた可動刃お
よび下側に設けられた固定刃を備えた、いわゆるギロチ
ンタイプのものである。カッタ25の前記可動刃は、図
示しない偏心カムを介して昇降駆動される。前記偏心カ
ムの近傍には、この偏心カムを回転駆動するカッタ駆動
モータ25Aが配設されている。なお、カッタは、前記
ギロチンタイプのものに限らず、図示しないカッタモー
タにワイヤおよびワイヤプーリ等を介して連結され、前
記カッタモータの回転駆動によってマスタ21の幅方向
に回転移動される周知の回転刃で構成されているもので
あってもよい。
【0041】排版部8は、印刷ドラム31上の使用済み
マスタ(図示せず)に押圧し、該使用済みマスタ(図示
せず)をその後端よりすくい上げると共に、印刷ドラム
31の回転と同期しながら剥離して排版収納箱29へ廃
棄する一対の互いに圧接し合う剥離ローラ27,28
と、使用済みマスタ(図示せず)を収納する排版収納箱
29とから主に構成されている。剥離ローラ対27,2
8は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0042】印刷部10は、印刷装置10とも呼ばれ、
外周面に製版済みマスタ21a(図8に示す)が巻き付
けられ回転中心軸34の周りに回転する印刷ドラム31
と、この印刷ドラム31の内周面にインキを供給するイ
ンキ供給手段35と、印刷ドラム31の外周面の下方近
傍に設けられ、印刷ドラム31の外周面に用紙42を押
圧する印圧装置を構成するプレスローラ33とから主に
構成されている。
【0043】印刷ドラム31は、多数の開孔部分が形成
された支持円筒体の外周面にメッシュスクリーン(共に
図示せず)が巻き付けられた構造(この構造部分を版胴
と呼ぶこともある)となっており、回転中心軸34の周
りに回転自在に支持されている。印刷ドラム31は、メ
インモータ140により時計回り方向および反時計回り
方向に回転駆動される。印刷ドラム31の外周面上に
は、製版済みマスタ21aの先端部を挾持・保持するク
ランパ32が配設されている。クランパ32は、図示し
ない開閉手段により所定位置で開閉される。印刷ドラム
31の大きさは、実施例的に言えば、例えばその外周部
の直径が180mmであり、少なくともA3サイズのマ
スタ21を、印刷ドラム31の回転方向A1に沿って開
孔部分が形成された印刷可能領域に巻装することができ
るようになっている。
【0044】インキ供給手段35は、印刷ドラム31内
部に配設されていて、印刷ドラム31内の図示しない側
板により回転可能に支持され、図中回転方向A1に印刷
ドラム31と同期して回転駆動されるインキローラ36
と、インキローラ36の外表面とわずかな隙間を有して
設けられていて、インキローラ36との間に断面楔状の
インキ溜まり37を形成するドクターローラ38と、回
転中心軸34を兼ねると共にインキ溜まり37へインキ
を供給するインキパイプ軸34とから主に構成されてい
る。
【0045】インキローラ36に対向する印刷ドラム3
1の下方には、図1および図6に示すように、プレスロ
ーラ33が印刷ドラム31と接離自在に配設されてい
る。すなわち、プレスローラ33は、印刷ドラム31上
の製版済みマスタ21a(図8に示す)に印刷前の用紙
42や表面印刷済み用紙42aを押し付ける第1の変位
位置とこの第1の変位位置から離れた第2の位置との間
で変位自在に構成されている。プレスローラ33は、図
11を借りて説明すると、その横幅が印刷ドラム31の
横幅と略同じ長さとなるように形成されている。
【0046】プレスローラ33における図1および図6
より見て奥側の端部には、プレスローラ33を、第1の
変位位置と第2の変位位置との間で変位させるための変
位手段90Aが配設されている。変位手段90Aは、支
軸79、アーム80、カムフォロア81、引張ばね8
2、印圧カム85およびカム軸86から主に構成されて
いる。
【0047】プレスローラ33は、図6に示すように、
中心部には軸77が挿通固着されている。プレスローラ
33の軸77の両端部は、支軸79を中心に揺動自在な
略L字状のアーム80の一端部に回転自在に支持されて
いる。支軸79は、機体部400の図7のみに示す本体
側板130に回転自在に支持されている。アーム80
は、図6の紙面の手前側および奥側に一対配設されてい
て、これらのアーム対80,80は支軸79を介して同
一位相で揺動するように連結されている。プレスローラ
33は、一端がアーム80の一端部側に係止され、他端
が図7のみに示す本体側板130に係止され、図6の紙
面の手前側および奥側に一対配設された引張ばね82に
より、印刷ドラム31の外周面に圧接する向きに付勢さ
れている。図6の紙面の奥側に配置されたアーム80の
他端部には、カムフォロア81が軸81aを持って回転
自在に支持されている。カムフォロア81の近傍には、
カム軸86の周りに回転自在に支持され、図6の紙面の
奥側に設けられた印圧カム85が配設されている。カム
フォロア81は、印圧カム85の輪郭外周のカム面に選
択的に当接するようになされている。つまり、印圧カム
85の大径部のカム面にカムフォロア81が乗り上げ・
当接することにより、各アーム80を介して、プレスロ
ーラ33が印刷ドラム31のクランパ32の配置部から
逃げて印刷ドラム31の外周面上の突出物に干渉しない
第2の変位位置を占める。
【0048】変位手段90Aには、印刷ドラム31上の
製版済みマスタ21a(図5(a),(b)に示す)に
おける表面印刷用製版画像60aと裏面印刷用製版画像
60bとの形成範囲に対応して印圧範囲を変えるための
印圧範囲可変手段90Bが配設されている。印圧範囲可
変手段90Bは、印圧カム85として形成された3枚の
印圧カム85a,85b,85c、カム軸86、カム軸
86のラック歯86a、スライドガイド87、ピニオン
89Aおよび印圧範囲切換モータ89から主に構成され
ている。
【0049】印圧カム85のカム軸86は、印刷ドラム
31の回転と同期して回転駆動されるように、例えば印
刷ドラム31の端板に固設された2連のプーリ(図示せ
ず)と図7に示す印圧カム85(後述する回転体)に一
体的に形成されたプーリ83とに掛け渡されたベルト8
4等の回転伝達部材を介してメインモータ140に連結
されている。また、印圧カム85は、メインモータ14
0により印刷ドラム31と同一の回転速度で回転するよ
うに構成されており、印刷ドラム31の外周面へのプレ
スローラ33の印圧範囲は、印圧カム85の外周カム面
の形状およびその長さにより決定される。このような印
圧カム85付近の細部は、図7に示すように構成されて
いる。カム軸86の一端部には、ラック歯86aが形成
されており、カム軸86は、スライドガイド87を介し
て、図7における上下方向にスライド自在に設けられて
いる。スライドガイド87は、本体側板130に固定し
て取り付けられたパイプ状のすべり軸受部材である。
【0050】一方、カム軸86の一端部近傍には、ラッ
ク歯86aと噛み合うピニオン89Aを出力軸に固設さ
れた印圧範囲切換モータ89が図示しないモータブラケ
ットを介して本体側板130側に固定して取り付けられ
ている。印圧カム85は、3枚の印圧カム85a,85
b,85cをプーリ83と共に一体的に形成された回転
体をなしており、この回転体をなす印圧カム85がカム
軸86の周りに軸受88を介して回転自在に取り付けら
れている。これらの印圧カム85a,85b,85c
は、各々異なるカム面を有するものであり、前記した2
連のプーリと印圧カム85(回転体)のプーリ83とに
掛け渡されたベルト84によって、メインモータ140
の回転駆動力が与えられ、印刷ドラム31の回転と同期
した回転速度で回転される。
【0051】上述した印圧範囲可変手段90Bの印圧範
囲切換モータ89が回転駆動することにより、カム軸8
6がその軸方向にスライドされ、カムフォロア81に当
接する印圧カム85として3枚の印圧カム85a,85
b,85cのうちの何れかに切り換えられる。これによ
り、プレスローラ33による印圧範囲が後述する図5
(a),(b),(c)に示した3種類の何れかに変更
設定されることとなる。
【0052】なお、実施形態1ではその図示を省略して
いるが、実施形態2で説明する図11に示す係止手段1
88と同様の構成を付加して、変位手段90Aを非作動
としてプレスローラ33を第2の変位位置に保持した
り、変位手段90Aを作動させてプレスローラ33を第
1の変位位置に変位させたりしている。
【0053】第1の給紙部4は、第1の給紙装置4とも
呼ばれ、図1および図6に示すように、印刷前の用紙4
2を積載するための昇降自在な給紙テーブル41と、給
紙テーブル41を昇降自在に駆動するための、例えば特
開平7−144402号公報の図10に示されている上
下動機構42と同様の前記上下動機構42と、給紙テー
ブル41上の最上位面の用紙42に当接して配紙する給
紙ローラ43と、給紙ローラ43の下流側に配置されて
いて、用紙42を順次1枚ずつ分離して給送する用紙重
送防止手段としての分離ローラ44および分離パッド4
6と、給紙ローラ43および分離ローラ44を回転駆動
する第1の給紙駆動手段としての第1給紙モータ145
と、印刷ドラム31とプレスローラ33との間へ所定の
タイミングで用紙42を給送する互いに圧接し合う上下
一対のレジストローラ45a,45bと、下側のレジス
トローラ45bを回転駆動するレジスト駆動手段として
のレジストモータ147と、レジストローラ対45a,
45bの用紙搬送路の下流側に配置され印刷ドラム31
とプレスローラ33との間へ用紙42を案内するための
案内板47と、レジストローラ対45a,45bと分離
ローラ44および分離パッド46との間に配置されレジ
ストローラ対45a,45bへ用紙42を案内するため
の案内板48とから主に構成されている。上述したとお
り、第1の給紙部4は、印刷前の用紙42を印刷ドラム
31と前記印圧装置のプレスローラ33との間に給送す
る機能・構成を有する。
【0054】第1の給紙手段は、広義の意味からは、給
紙ローラ43、分離ローラ44および分離パッド46か
ら主に構成されていて、印刷前の用紙42を1枚ずつ分
離して印刷部10に向けて給送する機能を有する(請求
項5参照)。第1給紙モータ145およびレジストモー
タ147は、パルス入力で駆動するモータであり、例え
ばステッピングモータからなる。第1の給紙手段、第1
給紙モータ145およびレジストモータ147は、第1
の給紙部4における用紙搬送装置を構成している。な
お、第1の給紙部4は、印刷前の用紙42を1枚ずつ分
離して連続的に印刷部10に向けて給送するという狭義
の意味からは、前記構成要素の他に、給紙テーブル41
および前記上下動機構42等を含む。それ故に、第1の
給紙手段の構成要素は、孔版式製版印刷装置500のよ
うに、例えば通常1000枚の用紙を積載して昇降可能
な機構を具備していない例えば電子写真式複写装置の給
紙装置を利用する場合にあっては、広義の意味において
の第1の給紙手段の機能・構成を有する。広義の意味に
おいての第1の給紙手段は、給紙台を昇降させる駆動手
段を例えば電動モータに代えて、バネ等の付勢手段を用
いて構成することができるからである。これは、広義の
意味においての第2の給紙手段でも同じである。
【0055】給紙ローラ43と分離ローラ44とは、図
1および図6に示すように、給紙ローラ43の軸に固設
された歯付きのプーリと分離ローラ44の軸に固設され
た歯付きの2連プーリの一方との間に掛け渡されたタイ
ミングベルト142を介して連結されている。また、給
紙ローラ43と分離ローラ44とは、分離ローラ44の
歯付きの2連プーリの他方と第1給紙モータ145の出
力軸に固設された歯付きのプーリとの間に掛け渡された
タイミングベルト143を介して連結されている。これ
により、給紙ローラ43と分離ローラ44とは、第1給
紙モータ145により同じ方向に回転駆動される。給紙
ローラ43とその軸および分離ローラ44とその軸との
間には、図示しないワンウェイクラッチがそれぞれ介装
されていて、給紙ローラ43および分離ローラ44は、
用紙42を給送する方向(図1および図6では時計回り
方向)にのみ回転自在となっている。下側のレジストロ
ーラ45bは、そのレジストローラ45bの軸に固設さ
れた歯付きのプーリとレジストモータ147の出力軸に
固設された歯付きのプーリとの間に掛け渡されたタイミ
ングベルト144を介して連結されていて、レジストモ
ータ147により回転駆動される。前記用紙重送防止手
段は、分離ローラ44に分離パッド46がばねで押圧さ
れている機構、例えば特開平5−294485号公報に
示されている構成と同様な構成を有しており、重複を避
けるためその説明を省略する。案内板48の図1におい
て下部の湾曲面48aは、反転搬送手段99の案内板4
8aを兼ねている。
【0056】給紙テーブル41は、特開平7−1444
02号公報の図5および図10に示されている前記給紙
底板39と略同様に、用紙42を積載して上下動可能に
構成されている。以下、特開平7−144402号公報
の図10に示されている上下動機構42であることを明
確にするために、接頭語として「前記」を上下動機構4
2に付加して前記上下動機構42とすることで、重複説
明を避ける上からその図示を省略する。これは、前記上
下動機構42の構成部品についても同様である。給紙テ
ーブル41の上面には、用紙42の幅方向の位置決めを
行う一対のサイドガイド板(図示せず)が用紙幅方向に
移動自在に設けられている。
【0057】第1の給紙部4の給紙テーブル41上に積
載された印刷前の用紙42は、前記特開平7−1444
02号公報の図5に示されている前記ギヤモータ55を
備えた前記上下動機構42により、給紙ローラ43に押
圧される。前記上下動機構42は、給紙テーブル41上
に用紙42を積載して、給紙テーブル41上に積載され
た用紙42の最上位面を給紙ローラ43に適圧をもって
当接させるべく給紙テーブル41を上昇させる上昇位置
と、この上昇位置から給紙テーブル41を下降させて用
紙補給等を可能とする下降位置との間で給紙テーブル4
1を昇降駆動する構成・機能を有する。前記上下動機構
42は、特開平7−144402号公報の図10に示さ
れているように、前記ギヤモータ55、前記ウォーム5
6、前記ウォームホイール軸57、前記ハブ58、前記
定滑車59,59,59、前記動滑車60,60、前記
ワイヤー61、前記パルスジェネレータ62、前記残量
センサ63等から主に構成されている。
【0058】第1の給紙部4の駆動制御対象手段として
は、図10に示す第1給紙モータ145およびレジスト
モータ147の他に、前記上下動機構42の前記ギヤモ
ータ55等が含まれるが、これは図示の簡明化を図るた
め省略している。なお、前記上下動機構42に限らず、
本願出願人が提案した特開平11−240630号公報
や特開平11−240631号公報の図1ないし図3等
に記載されている給紙トレイ昇降装置等も好ましく用い
られる。
【0059】第1の排紙トレイ61(以下、「排紙トレ
イ61」という)は、図2および図3に示すように、表
面印刷済み用紙42aを積載収容する排紙台61bと、
排紙台61bの一端に形成された、表面印刷済み用紙4
2aの一端を揃えるためのエンドフェンス67と、この
排紙台61bの両側部に回動自在に設けられた複数のコ
ロ62と、排紙台61bの両側部方向に移動自在に設け
られ積載される表面印刷済み用紙42aの両側縁部を揃
えるための一対のサイドガイド66a,66bとから主
に構成されている。排紙台61bの略中央部には、後述
するチェーン64に固定される連結固定部61aが排紙
台61bの両側縁部の外側(図面の紙面に直交する方
向)に突出しオフセットされて設けられていて、この連
結固定部61aはチェーン64に固定されている。
【0060】排紙トレイ移動手段100は、図2および
図3に示すように、水平移動機構110および昇降機構
115から構成される。水平移動機構110は、複数の
コロ62を転動させるための、第2の位置P2側に略水
平に形成された水平転動面63fおよび第1の位置P1
から第2の位置P2に向って上り坂となる傾斜転動面6
3rが形成されたガイドレール63と、第1の排紙トレ
イ61を連結固定部61aで固定していて、ガイドレー
ル63に回動自在に支持されたスプロケット70a,7
0bおよび70cに掛け渡され排紙トレイ61を第1の
位置P1と第2の位置P2とに移動させるためのチェー
ン64と、ガイドレール63の一端に固設されスプロケ
ット70cが設けられた水平駆動モータ65とから主に
構成されている。ガイドレール63の他端には、排紙ト
レイ61を第1の位置P1に保持させると共に、コロ6
2を衝止するためのストッパ63sが形成されている。
ガイドレール63、スプロケット70a,70b,70
cおよびチェーン64は排紙台61bの両側部に並設さ
れており、またこれらのガイドレール63は連結部(図
示せず)で一体的に連結されている。スプロケット70
aは、ガイドレール63の他端部に回動自在に支持され
ている。またスプロケット70bは、水平転動面63f
と傾斜転動面63rとの略境界部において、機体部40
0の図示しない側板に固設された、一つの揺動支点とし
ての支点軸101に回動自在に支持されている。
【0061】昇降機構115は、ガイドレール63の一
端側において下向きに略扇状に延びて形成されたラック
103と、ラック103の近傍の機体部400の図示し
ない側板に固設されラック103と噛合するピニオン1
04を有する昇降駆動モータ102と、ガイドレール6
3を揺動可能に支持する支点軸101とから主に構成さ
れている。
【0062】第2の給紙部9は、第2の給紙装置9とも
呼ばれ、図1ないし図3において、表面印刷済み用紙4
2aを積載して第2の位置P2に移動した排紙トレイ6
1と、排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙42aの最
上位に当接して配紙する第2給紙ローラ91と、第2給
紙ローラ91の下流側に配置されていて、表面印刷済み
用紙42aを順次1枚ずつ分離して給送する用紙重送防
止手段としての第2分離ローラ92および第2分離パッ
ド95と、第2給紙ローラ91および第2分離ローラ9
2を回転駆動する前記した第1給紙モータ145とは別
の第2の給紙駆動手段としての第2給紙モータ146
と、印刷ドラム31とプレスローラ33との間へ所定の
タイミングで表面印刷済み用紙42aを給送するレジス
トローラ対45a,45bと、前記したレジストモータ
147と、レジストローラ対45a,45bの用紙搬送
路の下流側に配置され印刷ドラム31とプレスローラ3
3との間へ表面印刷済み用紙42aを案内するための案
内板47と、レジストローラ対45a,45bと第2分
離ローラ92および第2分離パッド95との間に配置さ
れ上述した機能を有する反転搬送手段99と、機体部4
00の図示しない側板に固設され表面印刷済み用紙42
aの一端を突き当てて揃えるための突当板68と、この
突当板68の一側壁に設けられ表面印刷済み用紙42a
の一端の突当板68に対する突き当て状態を検知するセ
ンサ69と、機体部400の図示しない側板に固設され
第1排紙トレイ61に積載収納された表面印刷済み用紙
42aの最上位の上死点位置を検知するための上死点検
知センサ94とから主に構成されている。前記の構成の
とおり、昇降機構115は、排紙トレイ61が水平移動
機構110と一体的に一つの支点軸101の周りに揺動
することによって、排紙トレイ61上の最上位の表面印
刷済み用紙42a上面を第2の給紙部9に配設された第
2給紙ローラ91に当接させて必要な給紙ローラ押し付
け力を得るようになっている。
【0063】第2の給紙手段は、広義の意味からは、第
2給紙ローラ91、第2分離ローラ92および第2分離
パッド95から主に構成されていて、排紙トレイ61が
第2の位置P2を占めたとき、排紙トレイ61上の表面
印刷済み用紙42aを1枚ずつ分離して印刷部10に向
けて給送する機能を有する(請求項5参照)。第2給紙
モータ146は、パルス入力で駆動するモータであり、
例えばステッピングモータからなる。第2の給紙手段、
第2給紙モータ146およびレジストモータ147は、
第2の給紙部9における用紙搬送装置を構成している。
なお、第1の給紙部4は、排紙トレイ61が第2の位置
P2を占めたとき、排紙トレイ61における排紙台61
b上の表面印刷済み用紙42aを1枚ずつ分離して連続
的に印刷部10に向けて給送するという狭義の意味から
は、前記構成要素の他に、排紙台61bおよび昇降機構
115等を含む。それ故に、第2の給紙手段の構成要素
は、孔版式製版印刷装置500のように、例えば通常1
000枚の用紙を積載して昇降可能な機構を具備してい
ない例えば電子写真式複写装置の給紙装置を利用する場
合にあっては、広義の意味においての第2の給紙手段の
機能・構成を有する。
【0064】第2給紙ローラ91と第2分離ローラ92
とは、第2給紙ローラ91の軸に固設された歯付きのプ
ーリと第2分離ローラ92の軸に固設された歯付きのプ
ーリとの間に掛け渡されたタイミングベルト(図示せ
ず)を介して連結されていて、第2給紙モータ146に
より回転駆動される。第2給紙ローラ91とその軸およ
び第2分離ローラ92とその軸との間には、図示しない
ワンウェイクラッチがそれぞれ介装されていて、第2給
紙ローラ91および第2分離ローラ92は、用紙42を
給送する方向(図1では反時計回り方向)にのみ回転自
在となっている。なお、前記用紙重送防止手段は、第2
分離ローラ92に第2分離パッド95がばねで押圧され
ている機構、例えば特開平5−294485号公報に示
されている構成と同様な構成を有しており、重複説明を
避けるためその説明を省略する。
【0065】センサ69およびセンサ94としては、例
えばリミットスイッチを用いている。第2の給紙部9に
おいて、排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙42aの
給紙は、上死点検知センサ94が給紙中には常に表面印
刷済み用紙42aの最上位面位置を検知し、この検知信
号が後述する制御手段に出力されその制御手段からの指
令によって昇降機構115が少しずつ上昇されることに
より、表面印刷済み用紙42aの最上位面位置を一定に
保つように行われるようになっている。
【0066】上述したとおり、レジストローラ対45
a,45bは、第1の給紙手段から給送された印刷前の
用紙42および第2の給紙手段から給送された表面印刷
済み用紙42aを受け止めて、図5(a)に示すように
印刷ドラム31上における製版済みマスタ21aの表面
印刷用製版画像60aの形成範囲にタイミングを合わせ
て印刷前の用紙42を、図5(b)に示すように印刷ド
ラム31上における製版済みマスタ21aの裏面印刷用
製版画像60bの形成範囲にタイミングを合わせて表面
印刷済み用紙42aをそれぞれ給送する単一のレジスト
手段の機能を有する(請求項16参照)。
【0067】実施形態1では、単一のレジスト手段とし
てのレジストローラ対45a,45bおよびレジストロ
ーラ45bを駆動するレジストモータ147を用いてい
る。後でまとめて説明するように、レジストモータ14
7の駆動開始時点を調節することにより、印刷前の用紙
42および表面印刷済み用紙42aを印刷部10におけ
る印刷ドラム31とプレスローラ33との間に給送する
タイミング、具体的には印刷ドラム31上の表面印刷用
製版画像60aおよび印刷ドラム31上の裏面印刷用製
版画像60bの形成範囲に対するタイミングを簡単に変
えられるようになっている。このように、パルス入力で
駆動するモータであってその駆動開始時点を調節可能な
レジストモータ147は、印刷前の用紙42および表面
印刷済み用紙42aを印刷部10へ給送するタイミング
を変えるためのタイミング可変手段としての機能を有す
る。また、タイミング可変手段には、前記レジストモー
タ147の他に、同様にパルス入力で駆動するモータで
あってそれぞれの駆動開始時点を調節可能な第1給紙モ
ータ145や第2給紙モータ146も含まれる。なお、
タイミング可変手段は、前記したものに限らず、例えば
実公平5−45500号公報明細書の第6頁左欄および
その第6図に記載されているような給紙タイミングを変
える構成であってもよい。
【0068】反転搬送手段99は、反転搬送装置99と
も呼ばれる。反転搬送手段99は、略U字状をなしてい
て、第2分離ローラ92および第2分離パッド95側に
配置された案内板49a,49bと、レジストローラ対
45a,45b側に配置された案内板48a,48b
と、これらの案内板の間に配置され表面印刷済み用紙4
2aをレジストローラ対45a,45bへ搬送する一対
の中間搬送ローラ93a,93bとから主に構成されて
いる。案内板49a,49bおよび案内板48a,48
bは、反転搬送路を形成している。中間搬送ローラ対9
3a,93bは、ステッピングモータからなる中間搬送
モータ148により回転駆動される。第2の給紙部9の
駆動制御対象手段としては、第2給紙モータ146の他
に、水平移動機構110の水平駆動モータ65、昇降機
構115の昇降駆動モータ102、中間搬送モータ14
8および第1の給紙部4の駆動制御対象手段と共通する
レジストモータ147等が含まれる。
【0069】図6において、レジストローラ対45a,
45bと印刷ドラム31およびプレスローラ33との間
の用紙搬送路上には、給送されてくる印刷前の用紙42
や表面印刷済み用紙42aの先端を検知する用紙センサ
40が配置されている。
【0070】図1において、第2の排紙トレイ71(以
下、「排紙トレイ71」という)は、第2の排紙位置H
P2を占めた排紙搬送ユニット50の下流側端に対向し
て第1の排紙部6の上方の機体部400に固設されてい
る。排紙トレイ71は、表裏面印刷済み用紙42b、製
版直後に給送される版付け用紙および試し刷り用紙を積
載収容する排紙台71bと、排紙台71bの一端に形成
された、表裏面印刷済み用紙42bの一端を揃えるため
のエンドフェンス73と、排紙台71bの両側部方向に
移動自在に設けられ積載される表裏面印刷済み用紙42
bの両側縁部を揃えるための一対のサイドガイド74
a,74bとから主に構成されている。
【0071】排紙搬送ユニット50は、図1および図4
に示すように、機体部400に設けられた一対の側板5
9a,59bの間に配置され、駆動軸52sに固設され
た駆動ローラ52と従動軸53sに固設された従動ロー
ラ53との間に巻き掛けられ、複数の開口54aを有す
る複数の無端ベルト54と、排紙搬送ユニット50内の
空気を吸引し、搬送途上にある印刷済み用紙を無端ベル
ト54上に吸着させる空気吸引ファン55とから主に構
成されている。排紙搬送ユニット50は、複数の無端ベ
ルト54と、無端ベルト54間に設けられた用紙搬送面
51uと、この用紙搬送面51uの外周下部に密着して
取り付けられた筐体サイド部材51sと、これらの筐体
サイド部材51sの下部に密着して取り付けられた筐体
下部部材51dとで略筐体構造をなしている。無端ベル
ト54は、合成樹脂でできているが、ゴム等の材料で形
成されていてもよい。
【0072】吸着切換移動手段120は、一対の側板5
9a、59bに設けられたラック58a,58bと、こ
の両ラック58a,58bに噛み合うピニオン57a,
57bと、両側のピニオン57aとピニオン57bとを
連結する軸56と、軸56に設けられたウォームホイル
121と、このウォームホイル121に噛み合うウォー
ム122と、このウォーム122を回転駆動するユニッ
ト駆動モータ123とから主に構成されている。ラック
58a,58bは、駆動軸52sを中心とした扇形状に
形成されている。筐体下部部材51dの下部にはブラケ
ット51Bが固設されていて、ブラケット51Bの両側
端部で軸56が回動可能に支持されている。排紙搬送ユ
ニット50の第1の排紙位置HP1および第2の排紙位
置HP2への揺動は、後述する制御手段から送られてく
る指令信号が図示しないモータ駆動回路を介してユニッ
ト駆動モータ123に送信・入力されることにより行わ
れる。なお、通常、排紙搬送ユニット50は、吸着切換
移動手段120によって第2の排紙位置HP2を占める
ように揺動・保持されていて、排紙トレイ71に版付け
した用紙42や試し刷りした用紙42を排出するように
なっている。
【0073】排紙搬送部5の駆動制御対象手段として
は、ユニット駆動モータ123が含まれる他、空気吸引
ファン55を回転駆動するファン駆動モータ(図示せ
ず)、駆動ローラ52を回転駆動する駆動モータ(図示
せず)等が含まれ、これらをまとめて、図10において
総括的に排紙搬送駆動部50Aとする。
【0074】図1において、機体部400における原稿
受け台11の手前側には、図9に示す操作パネル150
が配設されている。操作パネル150には、図9に示す
ように、原稿画像の画像読み取りから製版、給版ないし
は版付け印刷に至る各動作の起動を設定・入力するため
の製版スタートキー151と、印刷を開始するための印
刷スタートキー152と、印刷枚数等の印刷条件を設定
するテンキー153と、両面印刷モードを選択・設定す
るための両面印刷モード設定手段としての両面印刷用連
写キー154と、図5(c)に示すような製版画像が形
成された製版済みマスタ21aに対応して用紙42の表
面および裏面に前記製版画像の大きさと略同じ印刷画像
を形成・印刷するための通常両面印刷モードを選択・設
定するための通常の両面印刷モード設定手段としての両
面印刷キー155と、印刷情報等を表示するメッセージ
ディスプレイ156等とがそれぞれ配置されている。
【0075】両面印刷用連写キー154は、1回押され
ると、図5(a),(b)に示したように、表面印刷用
の原稿画像Aに対応して表面印刷用製版画像60aを、
裏面印刷用の原稿画像Bに対応して裏面印刷用製版画像
60bを1版のマスタ21に形成するという製版動作を
自動的に行い、その1版の製版済みマスタ21aを印刷
ドラム31に自動的に巻き付けるという給版動作を自動
的に行った後、表面印刷のとき、印刷ドラム31上の表
面印刷用製版画像60aの形成範囲にタイミングを合わ
せて印刷前の用紙42を第1の給紙部4から給送し、か
つ、印刷ドラム31上の表面印刷用製版画像60aの形
成範囲に対応して印刷前の用紙42を前記単一の印圧装
置で押し付けて表面印刷を行い、その後の裏面印刷のと
き、印刷ドラム31上の裏面印刷用製版画像60bの形
成範囲にタイミングを合わせて表面印刷済み用紙42a
を第2の給紙部9から給送し、かつ、印刷ドラム31上
の裏面印刷用製版画像60bの形成範囲に対応して表面
印刷済み用紙42aの裏面を前記単一の印圧装置で押し
付けて裏面印刷を行う一連の動作を自動的に行うように
なっている。
【0076】両面印刷用連写キー154および両面印刷
キー155は、1回押されると、各キーの内部に組み込
まれているLED(発光ダイオード)が点灯して各モー
ド設定状態であることを報知・表示する。また、両面印
刷用連写キー154および両面印刷キー155は、2回
押されると、前記LEDが消灯して各モード非設定状態
であることを報知・表示する。なお、このような機能を
メッセージディスプレイ156に分担させてもよい。
【0077】メッセージディスプレイ156は、例えば
LCD(液晶表示装置)で構成されていて、図示しない
液晶駆動回路を介して駆動・制御される。
【0078】次に、図10を参照して、孔版式製版印刷
装置500の全体の制御構成を説明する。メイン制御装
置169は、孔版式製版印刷装置500の全体を後述す
るように制御する機能を有する。メイン制御装置169
には、製版制御装置161と印刷制御装置163と排紙
搬送駆動部50Aと操作パネル150とが電気的に接続
されている。メイン制御装置169と製版制御装置16
1と、メイン制御装置169と印刷制御装置163と、
メイン制御装置169と排紙搬送駆動部50Aと、メイ
ン制御装置169と操作パネル150とは、それぞれ指
令信号やデータ信号あるいはオン/オフ信号等を送受信
している。
【0079】製版制御装置161には、読取制御部16
0を介して画像センサ20が電気的に接続されており、
また書込制御部162を介してサーマルヘッド23を駆
動するサーマルヘッド駆動回路166が電気的に接続さ
れている。さらに、製版制御装置161には、原稿読取
部1の原稿搬送モータ30、製版部2および給版部3の
プラテンローラ22や給版ローラ対24a,24b等を
回転駆動するマスタ搬送モータ26、給版部3のカッタ
駆動モータ25Aおよび原稿読取部1の原稿検知センサ
14が接続されている。さらには、印刷ドラム31駆動
用のメインモータ140も電気的に接続されている。一
方、印刷制御装置163には、メインモータ140と共
に、第1給紙モータ145、レジストモータ147、第
2給紙モータ146、中間搬送モータ148、水平駆動
モータ65、昇降駆動モータ102、プレスローラ33
の印圧範囲を変える印圧範囲切換モータ89が電気的に
接続されている。なお、図10では、第1の給紙部4に
おける前記ギヤモータ55等や、第1の給紙部4および
第2の給紙部9におけるセンサ69および上死点検知セ
ンサ94等の細部の制御構成要素等の図示を省略してい
る。
【0080】メイン制御装置169、製版制御装置16
1および印刷制御装置163は、例えば信号バス(図示
せず)によって互いに接続された、共に図示しないCP
U(中央演算処理装置)、RAM(読み書き可能な記憶
装置)、ROM(読み出し専用記憶装置)およびI/O
(入出力)ポート等を備えたマイクロコンピュータを具
備している。
【0081】製版制御装置161は、両面印刷モードを
設定したとき、すなわちメイン制御装置169を介して
送信される操作パネル150の両面印刷用連写キー15
4からの両面印刷モード設定信号に基づいて、図5
(a),(b)に示したように、表面印刷用の原稿Aの
原稿画像(例えばAという文字画像)に対応して表面印
刷用製版画像60aを、裏面印刷用の原稿Bの原稿画像
(例えばBという文字画像)に対応して裏面印刷用製版
画像60bをマスタ搬送方向C(換言すれば印刷ドラム
31の回転方向A1)に沿って1版のマスタ21に形成
するようにサーマルヘッド駆動回路166を介してサー
マルヘッド23を制御する製版制御手段としての制御機
能を有する(請求項6参照)。
【0082】製版制御装置161は、両面印刷モードを
設定したとき、すなわちメイン制御装置169を介して
送信される操作パネル150の両面印刷用連写キー15
4からの両面印刷モード設定信号、画像センサ20およ
び原稿検知センサ14からのデータ信号やオン/オフ信
号に基づいて、前記原稿搬送装置の駆動制御対象手段
(原稿読取部1の原稿搬送モータ30)、前記マスタ搬
送装置の駆動制御対象手段(マスタ搬送モータ26)、
前記製版装置の駆動制御対象手段(サーマルヘッド駆動
回路166を介してサーマルヘッド23)および前記給
版装置の駆動制御対象手段(マスタ搬送モータ26、カ
ッタ駆動モータ25A、メインモータ140およびクラ
ンパ32を開閉する前記開閉手段の駆動モータ等)の各
作動を制御して、図1および図5(a),(b)に示す
ように、表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用の原稿B
の2枚の原稿画像(例えばA,Bという文字画像)を順
次読み取り、表面印刷用の原稿Aの画像に対応して表面
印刷用製版画像60aを、裏面印刷用の原稿Bの画像に
対応して裏面印刷用製版画像60bをマスタ搬送方向C
(換言すれば印刷ドラム31の回転方向A1)に沿って
1版のマスタ21に形成させ、この1版の製版済みのマ
スタ21aを印刷ドラム31の外周面に巻装させる制御
機能を有する。
【0083】印刷制御装置163は、両面印刷モードを
設定したときであって表面印刷のとき、すなわちメイン
制御装置169を介して送信される操作パネル150の
両面印刷用連写キー154からの両面印刷モード設定信
号に基づいて、第1の給紙部4における前記用紙搬送装
置の駆動制御対象手段(前記タイミング可変手段を兼ね
る第1給紙モータ145およびレジストモータ147
等)、印刷部10における前記印圧装置の駆動制御対象
手段(印圧範囲切換モータ89)、第2の給紙部9にお
ける前記用紙搬送装置の駆動制御対象手段(水平駆動モ
ータ65、昇降駆動モータ102、前記タイミング可変
手段を兼ねる第2給紙モータ146およびレジストモー
タ147)、反転搬送手段99の駆動制御対象手段(中
間搬送モータ148)および印刷部10における印刷ド
ラム駆動制御対象手段(メインモータ140等)の各作
動を制御して、下記する本発明に特有の両面印刷モード
に係る動作を自動的に行う制御手段としての制御機能を
有する。
【0084】すなわち、印刷制御装置163は、両面印
刷用連写キー154からの両面印刷モード設定信号に基
づいて、表面印刷のとき、給紙テーブル41上の印刷前
の用紙42をレジストローラ対45a,45bに向けて
給送するように第1の給紙部4における前記用紙搬送装
置の駆動制御対象手段(前記タイミング可変手段を兼ね
る第1給紙モータ145および前記上下動機構の前記ギ
ヤモータ55等)を制御した後、印刷ドラム31上の表
面印刷用製版画像60aの形成範囲にタイミングを合わ
せてレジストローラ対45a,45bが印刷前の用紙4
2を給送するように前記タイミング可変手段を兼ねるレ
ジストモータ147を制御し、かつ、印刷ドラム31上
の表面印刷用製版画像60aの形成範囲に対応して単一
のプレスローラ33が印刷前の用紙42を押し付けるよ
うに印圧範囲切換モータ89を制御して表面印刷を行
い、その後、第1の位置P1で表面印刷済み用紙42a
を排紙・積載した排紙トレイ61を第2の位置P2に移
動させるように水平駆動モータ65を制御し、第2の位
置P2を占めた排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙4
2aを1枚ずつ分離して反転搬送手段99を経由してレ
ジストローラ対45a,45bに向けて給送するように
第2の給紙部9における前記用紙搬送装置の駆動制御対
象手段(昇降駆動モータ102、前記タイミング可変手
段を兼ねる第2給紙モータ146)を制御した後、表面
印刷済み用紙42aの裏面を印刷ドラム31に対向させ
るべく反転搬送させるように反転搬送手段99の駆動制
御対象手段(中間搬送モータ148等)を制御し、その
後の裏面印刷のとき、印刷ドラム31上の裏面印刷用製
版画像60bの形成範囲にタイミングを合わせてレジス
トローラ対45a,45bが表面印刷済み用紙42aを
給送するようにレジストモータ147を制御し、かつ、
印刷ドラム31上の裏面印刷用製版画像60bの形成範
囲に対応して単一のプレスローラ33が表面印刷済み用
紙42aの裏面を押し付けるように印圧範囲切換モータ
89を制御して裏面印刷を行う、一連の動作を自動的に
行わせる制御手段としての制御機能を有する。
【0085】本発明に特徴的な制御機能についてのみ表
現すると、次のとおりである。すなわち、印刷制御装置
163は、両面印刷用連写キー154からの両面印刷モ
ード設定信号に基づいて、表面印刷のとき、印刷ドラム
31上の表面印刷用製版画像60aの形成範囲にタイミ
ングを合わせてレジストローラ対45a,45bが印刷
前の用紙42を給送するようにレジストモータ147を
制御し、かつ、印刷ドラム31上の表面印刷用製版画像
60aの形成範囲に対応してプレスローラ33が印刷前
の用紙42を押し付けるように印圧範囲切換モータ89
を制御し、その後の裏面印刷のとき、印刷ドラム31上
の裏面印刷用製版画像60bの形成範囲にタイミングを
合わせてレジストローラ対45a,45bが表面印刷済
み用紙42aを給送するようにレジストモータ147を
制御し、かつ、印刷ドラム31上の裏面印刷用製版画像
60bの形成範囲に対応してプレスローラ33が表面印
刷済み用紙42aの裏面を押し付けるように印圧範囲切
換モータ89を制御する制御手段としての制御機能を有
する(請求項5参照)。 (動作例1)次に、孔版式製版印刷装置500の通常の
片面印刷動作について説明する。ここでは例えば、原稿
の大きさがA3サイズの画像を読み取り、印刷ドラム3
1に巻装可能な最大サイズのマスタ21としてA3サイ
ズのものを使い、A3サイズの用紙42の表面のみに片
面印刷するものとして以下説明する(これを動作例1と
する)。
【0086】図1において、原稿読取部1の原稿受け台
11には、オペレータにより、例えばA3サイズの1枚
の原稿Aがその画像面を下向きとしてセットされてい
る。オペレータが操作パネル150の製版スタートキー
151を押すと、先ず、排版部8の動作による排版工程
が実行される。すなわち、印刷ドラム31が反時計回り
方向に回転し、印刷ドラム31の外周面に巻装されてい
た使用済みマスタ(図示せず)の後端部が、剥離ローラ
27,28に近づくと、剥離ローラ27,28は図中矢
印方向に回転しつつ一方の剥離ローラ28で前記使用済
みマスタの後端部をすくい上げ、前記使用済みマスタは
両ローラ27,28で印刷ドラム31の回転と同期しな
がら剥離されつつ搬送されて排版収納箱29内へ押し込
まれ排出・廃棄される。そして、1版の前記使用済みマ
スタが印刷ドラム31の外周面から完全に剥離され前記
したように排出・廃棄されると排版工程が終了する。
【0087】この排版工程と略並行して、原稿Aだけ
が、読取部(図示せず)に送りこまれて、原稿画像の露
光読み取りが行われる。すなわち、先ず、原稿搬送モー
タ30が回転駆動されることにより、分離ローラ17お
よび原稿搬送ローラ対16,16が回転し、原稿受け台
11上の原稿Aをコンタクトガラス15を経由して原稿
搬送ローラ対16,16間へ送り出し、その後、原稿A
の先端部を挟持した原稿搬送ローラ対16、16による
回転・搬送によって原稿Aを原稿排出台11A上に排出
する。この時、コンタクトガラス15上を搬送される原
稿Aの表面を蛍光灯17により照明し、原稿Aの表面で
反射する反射光をミラー18で反射した後、レンズユニ
ット19を介して画像センサ20に入射し、原稿Aの画
像の読み取りを行う。そして、画像センサ20により光
電変換された画像信号は、機体部400の図示しないA
/D変換装置に入力された後、図10に示されている読
取制御部160に送信される。なお、この原稿の画像読
み取り時に原稿受け台11上に複数枚の原稿が載置され
た場合には、分離ブレード12により一枚ずつ分離され
最下部の原稿Aから順次搬送され、画像の読み取りが行
われる。
【0088】製版部2では、原稿Aの画像読み取り動作
と略並行して、デジタル信号化された原稿Aの画像情報
に基づき製版および給版工程が行われる。すなわち、マ
スタロール21Aに巻装されたマスタ21は、マスタ搬
送モータ26が回転駆動されることにより、プラテンロ
ーラ22がマスタ21をサーマルヘッド23に相対的に
押し当てながら回転方向A1に回転されることによっ
て、繰り出されつつ搬送される。このように搬送される
マスタ21に対して、サーマルヘッド23は、原稿読取
部1からの原稿Aの画像情報に基づいて複数の発熱素子
が選択的に発熱して、マスタ21を穿孔製版する。
【0089】こうして原稿Aの画像が穿孔製版された製
版済みマスタ21aは、給版部3の搬送ローラ対24
a,24bで印刷ドラム31の外周部側へ向かって送り
出され、図示しないガイド板でその進行方向を下方へ変
えられ、給版位置状態にある印刷ドラム31の拡開した
クランパ32に向けて搬送される。
【0090】製版済みマスタ21aの先端部がクランパ
32に到達すると、所定のタイミングでクランパ32が
閉じてその先端部を挾持する。製版済みマスタ21aの
先端部がクランパ32に挾持されると、メインモータ1
40が回転駆動されることにより、印刷ドラム31が回
転方向A1に間欠的に回転しながら製版済みマスタ21
aをその外周に巻装していく。そして、製版済みマスタ
21aの後端は、カッタ駆動モータ25Aの作動によ
り、上側のカッタ25が降下することで一定の長さに切
断される。
【0091】こうして原稿Aの1版分に相当する製版済
みマスタ21aが完全に印刷ドラム31に巻装される
と、製版および給版工程が終了し、原稿Aの画像の印刷
工程(以下、「片面印刷工程」という)が開始される。
片面印刷工程においては、先ず、版付け印刷を行うため
に第1の給紙部4の給紙テーブル41上の印刷前のA3
サイズの用紙42’を1枚給送すべく前記上下動機構4
2の前記ギヤモータ55が作動する。これにより、下死
点位置近傍のホームポジションを占めていた給紙テーブ
ル41が上昇して給紙テーブル41上に積載された用紙
42’の最上位面が給紙ローラ43に当接して適圧とな
った時点で前記ギヤモータ55の作動が停止され、給紙
テーブル41の上昇が停止する。
【0092】給紙テーブル41上の用紙42’は、その
最上位面が給紙ローラ43に当接して給紙可能な位置を
占めて適圧になると、メイン制御装置169および印刷
制御装置163からの指令により第1給紙モータ145
が作動し、これにより給紙ローラ43が回転することで
搬送され、分離ローラ44と分離パッド46との部分で
1枚ずつに分離されて、案内板48でガイドされつつレ
ジストローラ対45a,45bに向けて搬送される。前
記したように搬送された用紙42’は、その先端がレジ
ストローラ対45a,45bのニップ部直前の部位に当
接する位置に達し、さらにレジストローラ対45a,4
5b近傍の上流側に所定の撓みが形成された段階まで搬
送されたと印刷制御装置163によって判断されると、
印刷制御装置163からの指令により分離ローラ44お
よび給紙ローラ43の回転が停止される。
【0093】第1の給紙部4の給紙動作と並行して、印
刷部10では印刷動作が行われる。すなわち、印刷ドラ
ム31の回転に合わせて、停止していたレジストモータ
147の作動によりレジストローラ対45a,45bが
回転することで、用紙42’は用紙搬送方向Xへと搬送
され、さらに印刷ドラム31の回転とタイミングを合わ
せて、案内板47でガイドされながら、印刷部10へ給
送される。このとき、用紙の先端が用紙センサ40を横
切ることで用紙センサ40が信号を出力し、この信号が
印刷制御装置163の前記RAMに入力される。
【0094】給送された用紙42’が、印刷ドラム31
とプレスローラ33との間に給送されると、これとタイ
ミングを合わせて印刷ドラム31の外周面下方に離間し
ていたプレスローラ33が引張ばね82の付勢力によっ
て上方に移動される。プレスローラ33が用紙42’を
介して印刷ドラム31の外周面に巻装された製版済みマ
スタ21a(図5(c)に示す)に押し付けられる第1
の変位位置を占めて従動回転することにより、製版済み
マスタ21aに用紙42’が押圧され、印刷ドラム31
の内周面からインキが製版済みマスタ21aの穿孔部分
を介して用紙42’表面に転移されて、原稿Aに対応し
た印刷画像が形成される。
【0095】なお、印刷ドラム31が図中回転方向A1
に回転して、クランパ32が印刷ドラム31に圧接して
いるプレスローラ33の近傍に至ると、印刷ドラム31
の回転と同期して駆動されていた印圧カム85が、その
大径部をカムフォロア81に接する位置に回転させてい
るので、プレスローラ33は印刷ドラム31から外側へ
突出しているクランパ32から離間することとなり、プ
レスローラ33とクランパ32の配置部位との干渉が避
けられる。
【0096】上述した通りに原稿Aの画像が読み取ら
れ、その画像通りに穿孔製版された製版済みマスタ21
aが印刷ドラム31の外周に巻装され終えると、1枚目
の印刷が行われる。そして、この孔版式製版印刷装置の
場合には、製版巻装直後の1枚目の印刷物は「版付け」
印刷と称して印刷画像確認用として正式の印刷物から除
外される。また、「試し刷り」印刷と称してその印刷画
像位置を確認したりするために1ないし2枚の印刷をし
てみることがあり、これも正式の印刷物から除外され
る。
【0097】原稿Aの画像が形成された「版付け」用の
1枚の表面印刷済み用紙42aは、分離位置に移動され
た分離爪39で印刷ドラム31から剥離され、吸着切換
移動手段120で第2の排紙位置HP2へ揺動・保持さ
れた排紙搬送ユニット50により、排紙トレイ71に排
紙・積載される。すなわち、「版付け」用の1枚の表面
印刷済み用紙42aは、排紙搬送ユニット50の無端ベ
ルト54により排紙トレイ71へ搬送されて、いわゆる
「版付け」印刷が終了する。この時、表面印刷済み用紙
42aは、空気吸引ファン55により無端ベルト54の
開口54aから排紙搬送ユニット50内の空気が下方側
へ吸引されることにより、無端ベルト54の表面に吸着
されつつ搬送される。
【0098】次いで、オペレータが、排紙トレイ71に
排紙・積載された「版付け」用の表面印刷済み用紙42
aを確認してオーケーとなったら、操作パネル150の
テンキー153で印刷枚数をセットし、続いて印刷スタ
ートキー152を押す。すると、前記「版付け」印刷と
同様の工程で給紙、印刷、および排紙の各工程がセット
した印刷枚数分繰り返して行われ、表面印刷済み用紙4
2aは、排紙搬送ユニット50が吸着切換移動手段12
0によって第2の排紙位置HP2から第1の排紙位置H
P1へ揺動され、表面印刷済み用紙42’aが排紙搬送
ユニット50の上述した動作と同様の動作で搬送される
ことにより、排紙トレイ61上にその印刷画像面を上に
して順次排紙・積載される。この時、吸着切換移動手段
120による排紙搬送ユニット50の第2の排紙位置H
P2から第1の排紙位置HP1への切換動作は次のよう
に行われる。すなわち、吸着切換移動手段120の図示
しないモータが駆動されてウォーム122を回転させ、
このウォーム122に噛み合っているウォームホイル1
21、さらに、軸56、ピニオン57a、57bが順次
回転して、排紙搬送ユニット50が駆動軸52sを中心
としてラック58a、58bに沿って、第1の排紙位置
HP1へ揺動される。 (動作例2)次に、孔版式製版印刷装置500の通常の
両面印刷動作について説明する。通常の両面印刷動作例
としては、ここでは例えば、原稿の大きさがA3サイズ
の画像を読み取り、印刷ドラム31に巻装可能な最大サ
イズのマスタ21としてA3サイズのものを使い、A3
サイズの用紙42’の表面および裏面に両面印刷するも
のとして以下説明する(これを動作例2とする)。
【0099】図1において、原稿読取部1の原稿受け台
11には、オペレータにより、例えばA3サイズの2枚
の原稿、すなわち表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用
の原稿Bがその画像面を下向きとして重ねてセットされ
ている。オペレータが操作パネル150の製版スタート
キー151を押すと、動作例1と同様の排版動作が先ず
行われ、これと略並行して原稿Aだけが、先ず、読取部
(図示せず)に送りこまれて、原稿画像の露光読み取り
が行われる。以下、動作例1と同様の製版動作、給版動
作、片面印刷(版付け)動作が行われる。
【0100】オペレータが、排紙トレイ71に排紙・積
載された「版付け」用の表面印刷済み用紙42’aを確
認してオーケーとなったら、操作パネル150のテンキ
ー153で印刷枚数をセットし、両面印刷キー155を
押し、続いて印刷スタートキー152を押す。すると、
前記「版付け」印刷と同様の工程で給紙、印刷、および
排紙の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行わ
れ、表面印刷済み用紙42aは、排紙搬送ユニット50
が吸着切換移動手段120によって第2の排紙位置HP
2から第1の排紙位置HP1へ揺動され、表面印刷済み
用紙42aが排紙搬送ユニット50の上述した動作と同
様の動作で搬送されることにより、排紙トレイ61上に
その印刷画像面を上にして順次排紙・積載される。
【0101】こうして、表面印刷用の原稿Aの画像が形
成された表面印刷済み用紙42aの印刷が終了すると、
排版部8の動作による排版工程が実行される。先ず、印
刷ドラム31が反時計回り方向に回転し、印刷ドラム3
1の外周面の原稿Aの画像に対応して穿孔製版された使
用済みマスタ(図示せず)の後端部が、剥離ローラ2
7,28に近づくと、同27,28は図中矢印方向に回
転しつつ一方の剥離ローラ28で前記使用済みマスタの
後端部をすくい上げ、前記使用済みマスタは両ローラ2
7,28で印刷ドラム31の回転と同期しながら剥離さ
れつつ搬送されて排版収納箱29内へ押し込まれ排出さ
れる。
【0102】このようにして、原稿Aの画像に対応して
穿孔製版された前記使用済みマスタが印刷ドラム31の
外周面から引き剥がされ排版工程が終了すると、原稿読
取部1では2枚目の裏面印刷用の原稿Bが読取部(図示
せず)に送りこまれる。すなわち、表面印刷用の原稿A
の画像読み取り動作と同様に、原稿Bの画像の読み取り
を行いつつ、画像センサ20により光電変換された画像
信号を機体部400の図示しないA/D変換装置に入力
する。そして、原稿Bの画像読み取り動作と略並行し
て、デジタル信号化された原稿Bの画像情報に基づき上
述したと同様に製版、給版工程が行われる。
【0103】一方、前記片面印刷工程が終了した後の原
稿Bの製版工程の間に並行して、吸着切換移動手段12
0による排紙搬送ユニット50の第1の排紙位置HP1
から第2の排紙位置HP2への揺動および排紙トレイ移
動手段100による排紙トレイ61の第1の位置P1か
ら第2の位置P2への移動動作が行われる。
【0104】すなわち、吸着切換移動手段120による
排紙搬送ユニット50の第1の排紙位置HP1から第2
の排紙位置HP2への切換動作は、前記片面印刷工程の
ときとは逆方向に行われ、吸着切換移動手段120の図
示しないモータが逆方向に回転駆動されてウォーム12
2を回転させ、このウォーム122に噛み合っているウ
ォームホイル121、さらに、軸56、ピニオン57
a、57bが順次回転して、排紙搬送ユニット50が駆
動軸52sを中心としてラック58a、58bに沿っ
て、第2の排紙位置HP2へ揺動される。
【0105】他方、排紙トレイ移動手段100による排
紙トレイ61の第1の位置P1から第2の位置P2への
移動動作は、次のように行われる。すなわち、図2およ
び図3において、先ず、水平移動機構110の水平駆動
モータ65が回転方向A1に回転駆動されて、チエーン
64を矢印X1方向に搬送することにより、排紙トレイ
61のコロ62がガイドレール63上の傾斜転動面63
rおよび水平転動面63fを転動し、排紙トレイ61に
積載された表面印刷済み用紙42aの一端が突当板68
に接触すると、センサ69がそれを検知して水平駆動モ
ータ65の回転駆動が停止される。こうして排紙トレイ
61は、図3に示す位置に移動される。
【0106】次いで、図3において、昇降機構115の
昇降駆動モータ102が回転方向B1に回転駆動されて
ラック103に噛み合っているピニオン104を回転さ
せることにより、ガイドレール63は、排紙トレイ61
および水平駆動モータ65等を乗せたまま支点軸101
を揺動中心として上方に向けて揺動される。そして、上
死点検知センサ94により表面印刷済み用紙42aの最
上位の上死点位置が検知されると、昇降駆動モータ10
2の駆動が停止されて、排紙トレイ61が第2の位置P
2を占めることとなる。
【0107】次いで、片面印刷工程と同様に、原稿Bの
画像に対応した「版付け」印刷や「試し刷り」印刷が行
われる。先ず、第2の位置P2を占めている排紙トレイ
61上の表面印刷済み用紙42aが、第2給紙ローラ9
1に当接して給紙可能な位置を占めて適圧になると、メ
イン制御装置169および印刷制御装置163からの指
令により第2給紙モータ146が作動し、これにより第
2給紙ローラ91が回転することで搬送され、第2分離
ローラ92および第2分離パッド95の部分で1枚ずつ
に分離され、案内板49a,49bでガイドされつつ、
さらに中間搬送モータ148の回転駆動により、中間搬
送ローラ対93a,93bで搬送され、さらに案内板4
8a,48bでガイドされレジストローラ対45a,4
5bに向けて搬送される。「版付け」用の1枚の表面印
刷済み用紙42aは、このようにして反転搬送手段99
で原稿Bに対応して形成された画像面が下向きに反転さ
れて、その先端がレジストローラ対45a,45bのニ
ップ部直前の部位に当接する位置に達し、さらにレジス
トローラ対45a,45b近傍の上流側に所定の撓みが
形成された段階まで搬送されたと印刷制御装置163に
よって判断されると、印刷制御装置163からの指令に
より第2分離ローラ92および第2給紙ローラ91の回
転が停止される。
【0108】第2の給紙部9の給紙動作と並行して、印
刷部10では印刷動作が行われる。すなわち、「版付
け」用の1枚の表面印刷済み用紙42aの裏面を上にし
て表面印刷済み用紙42aが、印刷ドラム31とプレス
ローラ33との間に給送されると、これとタイミングを
合わせて印刷ドラム31の外周面下方に離間していたプ
レスローラ33が上方に移動される。プレスローラ33
が表面印刷済み用紙42aを介して印刷ドラム31の外
周面に巻装された製版済みマスタ21aに押し付けられ
ることにより、製版済マスタ21aに表面印刷済み用紙
42aの裏面が押圧され、印刷ドラム31の内周面から
インキが製版済みマスタ21aの穿孔部分を介して表面
印刷済み用紙42aの裏面に転移されて、原稿Bの画像
に対応した裏面印刷画像が形成されて表裏面印刷済み用
紙42bとなる。
【0109】「版付け」用の1枚の表裏面印刷済み用紙
42bは、分離位置に移動された分離爪39で印刷ドラ
ム31から剥離され、吸着切換移動手段120によって
第2の排紙位置HP2へ揺動・保持された排紙搬送ユニ
ット50により排紙トレイ71に排紙・積載される。こ
の「版付け」用の1枚の表裏面印刷済み用紙42bの排
紙トレイ71への排紙搬送ユニット50による動作は、
原稿Aの画像に対応した「版付け」印刷動作と同様のた
め省略する。
【0110】次いで、オペレータが、排紙トレイ71に
排紙・積載された「版付け」用の表裏面印刷済み用紙4
2bを確認してオーケーとなったら、操作パネル150
の印刷スタートキー152を押す。なお、印刷枚数の入
力は、原稿Aの片面印刷工程の場合の印刷枚数がそのま
ま操作パネル150の表示部やメッセージディスプレイ
156等に表示されているので不要である。
【0111】こうして原稿Bの画像に対応して表裏面印
刷済み用紙42bに形成された「版付け」印刷が終了し
てオーケーとなると、第2の給紙部9および原稿Bの画
像の印刷工程(以下、「両面印刷工程」という)が可能
な状態となるが、この孔版式製版印刷装置500におい
ては、予め印刷制御装置163の前記ROM等のメモリ
に入力されているデータに従って所定時間その動作が休
止し、待ち時間が取られる。すなわち、排紙トレイ61
上への表面印刷済み用紙42aの積載が終了した後、表
面印刷済み用紙42aが第2の給紙手段により給送され
るまで、休止時間としての待ち時間を設けるようにした
ものである。この一定の待ち時間によって、排紙トレイ
61上に積載された表面印刷済み用紙42aに印刷され
た印刷画像のインキが、その用紙の繊維等に十分に浸透
して乾燥されて所謂セットされた状態となり、次の第2
の給紙部9での表面印刷済み用紙42aの分離・給送動
作時にその印刷画像がこすり汚れない利点がある。通
常、この休止時間は、4分ないし5分に設定されてお
り、その時間程度であれば所謂セットされたオーケー状
態とするのに略十分である。
【0112】一定の待ち時間終了後、両面印刷工程が開
始される。両面印刷工程においては、原稿Bの画像の
「版付け」印刷と同様の工程で給紙、印刷、および排紙
の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、表
裏面印刷済み用紙42bが、排紙搬送ユニット50の上
述した動作と同様の動作で搬送されることにより、排紙
トレイ71上に順次排紙・積載される。
【0113】なお、両面印刷工程の第2の給紙部9にお
いて、排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙42aの給
紙は、上死点検知センサ94が給紙中には常に表面印刷
済み用紙42aの上面位置を検知し、この検知信号が印
刷制御装置163に出力され、その指令により昇降駆動
モータ102が回転駆動されることによって、昇降機構
115のラック103が少しずつ上昇されることで、表
面印刷済み用紙42aの上面位置を一定に保つように行
われるようになっている。なお、用紙42’の片面にの
み画像を形成する片面印刷の場合は、その印刷済用紙は
排紙トレイ71上に順次排紙・積載される。 (動作例3)次に、孔版式製版印刷装置500の実施形
態1に特有の両面印刷モードに係る両面印刷動作につい
て説明する。上述した動作例1および2では、A3サイ
ズのマスタ21(製版エリア)およびA3サイズの用紙
42(印刷エリア)を使用するものとして説明したの
で、原稿の大きさがA3サイズであれば1:1の対応関
係となる。しかしながら、実施形態1に特有の両面印刷
モードに係る両面印刷動作例としては、ここでは例えば
表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用の原稿Bとしては
A4サイズの原稿画像を読み取り、印刷ドラム31に巻
装可能な最大サイズのマスタ21としてA3サイズのも
のを使い、両面印刷モードを設定したときに使用する用
紙42のサイズが、A3サイズのマスタ21の半分以下
であるA4サイズの用紙42の表面および裏面に両面印
刷するものとして以下説明する(これを動作例3とす
る)。
【0114】図1において、原稿読取部1の原稿受け台
11には、オペレータにより、例えばA4サイズの2枚
の原稿、すなわち表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用
の原稿Bがその画像面を下向きとして重ねてセットされ
ている。まず、オペレータが操作パネル150の両面印
刷用連写キー154を押してから製版スタートキー15
1を押すと、先ず、動作例1および2と同様の前版使用
済みマスタの排版工程が実行される。
【0115】この排版工程と略並行して、原稿Aだけ
が、先ず、前記読取部に送りこまれて、原稿画像の露光
読み取りが行われる。すなわち、動作例2と同様に、原
稿搬送モータ30が回転駆動されることにより、分離ロ
ーラ17および原稿搬送ローラ対16,16が回転し、
原稿受け台11上の下側の原稿Aだけをコンタクトガラ
ス15を経由して原稿搬送ローラ対16,16間へ送り
出し、その後、原稿Aの先端部を挟持した原稿搬送ロー
ラ対16、16の回転・搬送によって原稿Aを原稿排出
台11A上に排出する。この時、原稿Aの先端が原稿検
知センサ14により検知された後で、一定量送られた時
点から原稿画像の露光読み取りが上述したように開始さ
れる。画像センサ20により光電変換された画像信号
は、機体部400の図示しないA/D変換装置に入力さ
れた後、図10に示されている読取制御部160に送信
される。
【0116】一方、このような原稿画像読取り動作に並
行して同時に、マスタ搬送モータ26が回転駆動される
ことにより、プラテンローラ22がマスタ21をサーマ
ルヘッド23に相対的に押し当てながら回転方向A1に
回転されることによって、マスタロール22Aからマス
タ21が繰り出されつつ搬送される。このように搬送さ
れるマスタ21に対して、書込制御部162からは最初
の原稿Aに対応した画像データ信号がサーマルヘッド駆
動回路166に送出され、その画像データ信号に対応し
たサーマルヘッド23の複数の発熱素子が選択的に発熱
して、マスタ21を溶融穿孔・製版する。
【0117】このような製版動作が前述した原稿画像の
読み取り動作に並行して行われる。図8(b)に示す表
面印刷用製版画像60a(以下、単に「製版画像60
a」というときがある)が、最初の原稿Aに対応して、
マスタ搬送方向C(印刷ドラム31の回転方向A1でも
ある)に沿ってマスタ21の前半分に形成された製版画
像を示す。
【0118】ここに、1枚目の原稿Aの後端が原稿検知
センサ14により検知されるタイミングになると、さら
に一定長さ分だけ原稿Aおよびマスタ21の搬送を行っ
た後、プラテンローラ22の回転を停止させ、マスタ2
1への製版動作も一時停止させる。このようにプラテン
ローラ22が停止されたときでも原稿搬送ローラ対1
6,16はさらに継続して回転駆動されており、これに
より1枚目の原稿Aを原稿排出台11Aに完全に排出さ
せる。
【0119】この後、プラテンローラ22は一旦停止し
た後、サーマルヘッド23による製版を行わない状態で
マスタ21のみを一定長さL分だけ搬送させる。この一
定長さLは、図8(b)中に示すように2面の各製版画
像60a,60bの間に一定の隙間を持たせるものであ
る。続いて、分離ローラ14および原稿搬送ローラ対1
6,16が再度回転して2枚目の原稿Bの搬送を開始
し、1枚目の原稿Aと同様に露光読み取りに供する。こ
の場合も原稿Bの先端が原稿検知センサ14により検知
されてから、所定タイミング後に画像読み取りが開始さ
れる。また、このような読み取り動作と同時にプラテン
ローラ22も回転駆動され、サーマルヘッド23を2枚
目の原稿Bの読み取り画像に対応して駆動させ、製版画
像60aが形成された1版のマスタ21の未製版部分で
ある後半分への書込み製版を1枚目と同様に開始する。
【0120】このようにして2枚目の原稿Bの搬送に応
じて図8(b)に示すように、1版のマスタ21の後半
分の位置に裏面印刷用製版画像60b(以下、単に「製
版画像60b」というときがある)が形成される。その
後、原稿検知センサ14により原稿Bの後端が検出され
るタイミングになると、さらに一定長さ分だけ原稿Bお
よび製版済みマスタ21aを搬送させた時点で、原稿読
み取りおよび書込み製版動作が終了する。プラテンロー
ラ22は、さらに一定長さだけ製版済みマスタ21aを
搬送させた後で停止する。その後、製版済みマスタ21
aの後端は、カッタ駆動モータ25Aの作動により、上
側のカッタ25が降下することで所定の長さに切断され
る。所定の長さに切断された製版済みマスタ21aにお
ける製版画像領域(各製版版画像60a,60bの全領
域)は、具体的にはA3サイズの製版領域(製版エリ
ア)を有する大きさであり、製版済みマスタ21a自体
はA3サイズ以上の大きさに切断される。この後、動作
例2と同様の給版動作により、図8(b)に示すような
各製版版画像60a,60bの形成された1版の製版済
みマスタ21aが印刷ドラム31の外周面に巻装され
る。
【0121】以下、動作例2と相違する動作を中心に説
明することとし、共通する動作についてはその説明を省
略する。動作例3が動作例2と相違する主な特徴点は、
第1に、表面印刷および裏面印刷を行う際に使用する製
版済みマスタ21aが1版だけであり、これにより前版
の排版・製版・給版動作が上述したような最初の1回の
みで済むこと、第2に、図5(a),(b)に示されて
いるように給紙タイミングやレジストタイミングおよび
印圧範囲を変えながら表面印刷や裏面印刷を行うことで
ある。
【0122】ここで、図5(a),(b),(c)を参
照して、表面印刷および裏面印刷と全面印刷(片面印
刷)との違いの様子を説明する。図5(a),(b),
(c)は、印刷ドラム31に巻き付けられた1版の製版
済みマスタ21aを展開し、A4サイズの用紙42、表
面印刷済み用紙42aおよびA3サイズの用紙42’の
給送位置とプレスローラ33の印圧範囲との関係を模式
的に示すものである。
【0123】通常の片面印刷の場合は、動作例1で説明
したと同様であり、図5(c)に示されている。すなわ
ち、印刷制御装置163からの指令の下に、印刷ドラム
31上の1版の製版済みマスタ21aに形成されたA3
サイズの製版画像60の位置にタイミングを合わせて、
A3サイズの用紙42’が第1の給紙部4の第1給紙モ
ータ145およびレジストモータ147の所定の起動タ
イミングによって給送され、A3サイズの製版画像60
の形成範囲にタイミングを合わせて用紙42’が押し付
けられるように、印圧範囲切換モータ89によりプレス
ローラ33の印圧範囲が例えば図7に示されている印圧
カム85cに切り換えられることで変更・設定されて、
片面印刷が行われる。
【0124】一方、表面印刷の場合には、図5(a)に
示されている状態で行われる。すなわち、印刷制御装置
163からの指令の下に、印刷ドラム31上の1版の製
版済みマスタ21aに形成されたA4サイズの表面印刷
用製版画像60aの位置にタイミングを合わせて、A4
サイズの印刷前の用紙42が第1の給紙部4の第1給紙
モータ145およびレジストモータ147のそれぞれの
所定の起動・駆動タイミングによって、給紙ローラ43
および分離ローラ44が、またレジストローラ対45
a,45bがそれぞれ回転駆動されることで給送され、
表面印刷用製版画像60aの形成範囲にタイミングを合
わせて用紙42が押し付けられるように、印圧範囲切換
モータ89によりプレスローラ33の印圧範囲が例えば
図7に示されている印圧カム85aに切り換えられるこ
とで変更・設定されて、表面印刷が行われる。
【0125】また、裏面印刷の場合には、図5(b)に
示されている状態で行われる。すなわち、印刷制御装置
163からの指令の下に、印刷ドラム31上の1版の製
版済みマスタ21aに形成されたA4サイズの裏面印刷
用製版画像60bの位置にタイミングを合わせて、A4
サイズの表面印刷済み用紙42aが第2の給紙部9の第
2給紙モータ146およびレジストモータ147のそれ
ぞれの所定の起動タイミングによって、第2給紙ローラ
91および第2分離ローラ92が、またレジストローラ
対45a,45bがそれぞれ回転駆動されることで給送
され、裏面印刷用製版画像60bの形成範囲にタイミン
グを合わせて表面印刷済み用紙42aの裏面が押し付け
られるように、印圧範囲切換モータ89によりプレスロ
ーラ33の印圧範囲が例えば図7に示されている印圧カ
ム85bに切り換えられることで変更・設定されて、裏
面印刷が行われる。
【0126】印圧範囲可変手段90Bにより切り換えら
れるプレスローラ33の印圧範囲は、通常、プレスロー
ラ33の印圧オン/オフの軌跡が図5(c)に示すよう
な状態となるように印圧カム85(具体的には印圧カム
85a,85b,85c)が選択され、これが標準状態
となるように設定されている。したがって、孔版式製版
印刷装置500に配設されている図示しないメインスイ
ッチがオンされた時には、直ちにこの標準状態に復帰す
るように印圧範囲切換モータ89が動作するようになっ
ている。給紙タイミングやレジストタイミングも、図5
(c)に示す状態が標準状態である。ちなみに、表面印
刷の状態を示す図5(a)の場合も給紙タイミングやレ
ジストタイミングは実質的に図5(c)に示されている
場合と同じとなる。
【0127】なお、表面印刷の場合の第1給紙モータ1
45およびレジストモータ147の、および裏面印刷の
場合の第2給紙モータ146およびレジストモータ14
7の、それぞれの所定の起動タイミングに関する制御内
容の詳細な実施形態例については、後でまとめて説明す
る。 (動作例4)この動作例4は、動作例3と比較して、原
稿読取部1および読取制御部160から送信される表面
印刷用の原稿Aの画像および裏面印刷用の原稿Bの画像
に係る画像データ信号に代えて、図1に示すパソコン・
コントローラ300を経由して図示しないパソコンから
送信される表面印刷用の原稿Aの画像および裏面印刷用
の原稿Bの画像に係る画像データ信号に基づいて、動作
例3と同様に製版・給版・表面印刷および裏面印刷を行
うことのみ相違する。動作例4は、動作例3から直接的
に類推して容易に実施することができるから、これ以上
の説明を省略する。
【0128】以上述べたように、実施形態1によれば、
第1に、印刷ドラム31に巻装可能な最大サイズのマス
タ21に対して、両面印刷モードを設定したときに使用
する用紙42のサイズが、最大サイズのマスタ21の半
分以下の用紙42に両面印刷を行うような場合に、1版
のマスタ21を可能な限り節約・使用して両面印刷を行
うことができるから、マスタ21の無駄遣いがない。第
2に、印刷部10の構成が、例えば従来の片面印刷のみ
を行うのに必要な簡素な構成(単一のインキ供給手段3
5および単一の押圧手段としてのプレスローラ33)で
済むという利点がある。第3に、動作例3および動作例
4と動作例2(従来例と略同様)とを比較すると、表面
印刷および裏面印刷を行う際に使用する製版済みマスタ
21aが1版だけであり、これにより前版の排版・製版
・給版動作が上述したような最初の1回のみで済むか
ら、トータルの印刷時間を短縮することもできる。上述
したとおり、実施形態1では、課題を解決するための手
段の欄に記載した請求項1ないし3記載の発明における
印刷方法が使用されていたと言える。 (実施形態1の変形例1)図11および図12に、実施
形態1の変形例1を示す。この変形例1は、実施形態1
と比較して、実施形態1の変位手段90Aに代えて、変
位手段187を有すること、係止手段188を有するこ
と、および印刷制御装置163に代えて、印刷制御装置
163Aを有することが主に相違する。
【0129】変位手段187は、実施形態1の変位手段
90Aと比較して、メインモータ140により印刷ドラ
ム31の回転と同期して印圧カム85を回転駆動するカ
ム駆動機構に代えて、カム駆動モータ184により印刷
ドラム31の回転と同期して印圧カム85を回転駆動す
るカム駆動機構を有していることが主に相違する。
【0130】プレスローラ33における図11より見て
右手前側(図1では紙面の奥側に相当する)には、プレ
スローラ33を、第1の変位位置と第2の変位位置との
間で変位させるための変位手段187が配設されてい
る。変位手段187は、カムフォロア81、カム軸8
6、作動板180、引張ばね82、印圧ギヤ183、カ
ム駆動モータ184、ピニオン185および印圧カム8
5等から構成されている。
【0131】プレスローラ33を固着している軸77の
両端部は、ガイド部材178,178に回転自在に支持
されている。ガイド部材178,178の軸77を支持
している端部と反対側の端部には、支軸79が挿通固着
されている。支軸79は、実施形態1と同様に機体部4
00の図示しない側板に回転自在に支持されている。支
軸79の一端部(図11より見て右手前側)には、作動
板180が固着されている。作動板180は、縦長に形
成された薄い板材であり、支軸79に固着された一端部
と反対側の他端部には、実施形態1と同様のカムフォロ
ア81を回転自在に支持する軸81aが固着されてい
る。作動板180は、その両側部が用紙搬送方向Xの下
流側および上流側にそれぞれ突出するように形成されて
おり、用紙搬送方向X下流側である印刷ドラム31側の
突出部180aには実施形態1と同様の引張ばね82の
一端が係合している。引張ばね82の他端は、機体部4
00の図示しない側板に固定されている。これにより、
作動板180には、支軸79を中心に、図11において
反時計回り方向の付勢力が与えられている。また、作動
板180における用紙搬送方向X上流側の突出部180
bは、後述する係止部材189と係脱可能となってい
る。
【0132】作動板180よりさらに装置奥側には、印
圧ギヤ183が配設されている。印圧ギヤ183は、実
施形態1と同様の軸受88を介してカム軸86の周りに
回転自在に支持されている。印圧ギヤ183は、機体部
400に取り付けられたカム駆動モータ184の出力軸
端に固設されたピニオン185と噛み合うことにより回
転力を伝達され、カム駆動モータ184により印刷ドラ
ム31と同期して回転駆動される。印圧ギヤ183の装
置手前側には、実施形態1と同様の印圧範囲可変手段9
0Bを構成する印圧カム85が、印圧ギヤ183と同軸
に取付・固定されている。印圧カム85は、印圧カム8
5として形成された3枚の印圧カム85a,85b,8
5cを有しているが、図11では簡略化して図示されて
いる。3枚の印圧カム85a,85b,85cを有する
印圧カム85の外周面に形成された輪郭周面の何れか一
つには、引張ばね82で付勢されたカムフォロア81の
外周面が当接するようになっている。
【0133】図11ではその図示を省略しているが、実
施形態1と同様の印圧範囲可変手段90Bが、印圧ギヤ
183の装置奥側に配設されている。3枚の印圧カム8
5a,85b,85cを有している印圧カム85と印圧
ギヤ183とは、共に、カム駆動モータ184により印
刷ドラム31と同期してカム軸86の周りに回転駆動さ
れる。また、印圧カム85と印圧ギヤ183とは、共
に、印圧範囲可変手段90Bの印圧範囲切換モータ89
によりカム軸86の軸方向にスライド駆動される。この
ため、印圧ギヤ183およびピニオン185の歯幅は、
共に厚手に形成されている。
【0134】変位手段187における用紙搬送方向Xの
上流側寄りには、係止手段188が配設されている。係
止手段188は、係止部材189、変位ソレノイド19
0および引張ばね182等から主に構成されている。
【0135】係止部材189は、略L字形状を呈した板
材であり、その曲折部において支持軸176に揺動自在
に支持されている。支持軸176は、機体部400の図
示しない側板に植設されている。係止部材189の一端
189aには、引張ばね182の一端部が係合されてお
り、引張ばね182の他端部は、機体部400の側板に
取り付けられている。これにより、係止部材189に
は、図11において支持軸176を中心に反時計回り方
向の付勢力が与えられている。また係止部材189の一
端189aには、変位ソレノイド190のプランジャ1
90aの先端部が軸175を介して可動自在に取り付け
られている。これにより、係止部材189は、一端18
9aが略水平となるように変位ソレノイド190、引張
ばね182、支持軸176によって支持されている。係
止部材189の他端189bは、その曲折部より下方に
向けて延出しており、その上部側縁部には切欠部189
cが形成されている。この切欠部189cには、作動板
180の突出部180bが係脱自在となっている。変位
ソレノイド190は、プル型を使用しており、機体部4
00の前記側板に取付け・固定されている。
【0136】前述した構成のとおり、係止手段188の
変位ソレノイド190をオンすることにより、変位手段
187を作動させることとなり、後述する詳細動作を介
してプレスローラ33が第1の変位位置を占める。これ
によって、プレスローラ33は印刷前の用紙42の表面
や表面印刷済み用紙42aの裏面を印刷ドラム31上の
製版済みマスタ21a(図示せず)に従動回転しながら
連続的に押し付ける。係止手段188の変位ソレノイド
190をオフすることにより、変位手段187を非作動
にさせることとなり、後述する詳細動作を介してプレス
ローラ33が第1の変位位置から離れた第2の変位位置
を占める。変位ソレノイド190は、印刷制御装置16
3Aによりオン/オフ制御される。
【0137】ここで、変形例1の印刷動作について、実
施形態1の動作例1ないし3と相違する点を中心に図1
を借りて補充説明しておく。第1の給紙部4の給紙動作
と並行して、印刷部10では印刷動作が行われる。すな
わち、印刷ドラム31の回転に合わせて、停止していた
レジストモータ147の作動によりレジストローラ対4
5a,45bが回転することで、印刷前の用紙42はさ
らに用紙搬送方向Xへと搬送され、さらに印刷ドラム3
1とプレスローラ33との間に給送される。このとき、
用紙42の先端が用紙センサ40を横切ることで用紙セ
ンサ40が信号を出力し、この信号が印刷制御装置16
3AのRAM(図示せず)に入力される。このRAMに
入力された信号は、印刷制御装置163AのCPUでR
OM(図示せず)に記憶されている印刷データと照合さ
れ、この印刷データに基づき印刷制御装置163AのC
PUより信号が送られて、図11に示す変位ソレノイド
190に通電がなされる。変位ソレノイド190は通電
されることでプランジャ190aを吸引し、これにより
係止部材189が引張ばね182の付勢力に抗して支持
軸176を中心に時計回り方向に回動され、係止部材1
89の切欠部189cに突出部180bを係止させてい
る作動板180は、その係止を解除されて引張コイルバ
ネ82Aの付勢力で支軸79を中心に反時計回り方向に
回動される。作動板180の回動によりカムフォロア8
1の外周面が印圧カム85(3枚の印圧カム85a,8
5b,85cのうちの例えば85a)の輪郭外周面と当
接し、作動板180は印圧カム85(3枚の印圧カム8
5a,85b,85cのうちの例えば85a)の輪郭外
周面に沿って揺動され、これによりプレスローラ33
は、その外周面が印刷ドラム31上の製版済みマスタ2
1a(図5(a)参照)に用紙42を押し付ける第1の
変位位置に変位する。
【0138】プレスローラ33が用紙42を介して印刷
ドラム31の外周面に巻装された製版済みマスタ21a
(図5(a)参照)に押し付けられて従動回転すること
により、製版済みマスタ21aに用紙42が押圧され、
印刷ドラム31の内周面からインキが製版済みマスタ2
1aの穿孔部分を通過して用紙42表面に転移され、こ
れにより原稿Aに対応した印刷画像が形成・転写され
る。
【0139】一方、プレスローラ33が印刷ドラム31
の外周面に当接した時点より印刷ドラム31が略4分の
3周し、印圧カム853枚の印圧カム85a,85b,
85cのうちの例えば85a)の大径部(最突出部)と
カムフォロア81とが接する時点、つまり、係止部材1
89の切欠部189cと作動板180の突出部180b
とが係止可能な時点において、印刷制御装置163Aよ
り信号が送られて変位ソレノイド190への通電が遮断
される。すると、係止部材189は、引張ばね182の
付勢力で反時計回り方向に回動され、その切欠部189
cに作動板180の突出部180bを係止する。これで
プレスローラ33は、印刷ドラム31の外周面から離れ
た第2の変位位置に保持される。
【0140】印刷制御装置163Aは、実施形態1にお
ける印刷制御装置163の制御機能に加えて、両面印刷
モードを設定して、第2の給紙手段により給送された表
面印刷済み用紙42aの裏面に印刷を行うとき、印刷ド
ラム31の回転中に所定の間隔をもって、第2の給紙手
段をして表面印刷済み用紙42aを給送させず、かつ、
変位手段187を非作動にさせるように変位ソレノイド
190をオフ制御するドラム空転間欠給紙制御手段とし
ての制御機能を有する(請求項10参照)。
【0141】この変形例1では、前記制御機能を有する
ドラム空転間欠給紙制御手段としては、例えば特開平3
−193383号公報に記載されている技術と同様の制
御手段(前記特開平3−193383号公報の第1図に
示されている制御部12)を備えた構成・手段を用いる
ことができる。すなわち、変形例1は、実施形態1の構
成に付加して、印刷ドラム31の回転速度と無関係に第
2の給紙部9からの表面印刷済み用紙42aの供給間隔
を設定することができる入力手段としての前記特開平3
−193383号公報に記載されているスキップキー1
4と、前記スキップキー14により入力された設定値に
基づいて表面印刷済み用紙42aの供給を制御する制御
手段としての印刷制御装置163Aとを具備するもので
ある。ここで、前記スキップキー14を操作パネル15
0に付設し、前記ドラム空転間欠給紙制御手段としての
制御機能を印刷制御装置163Aに付加すればよい。
【0142】例えば、前記スキップキー14により、前
記特開平3−193383号公報の第1図に示されてい
るようにスキップ数(設定値)として1/3を設定した
ときには、印刷制御装置163Aからの指令の下に、実
施形態1を示す図1に示されている最上位面の1枚目の
表面印刷済み用紙42aが給紙され、裏面印刷、排紙と
いう上述したと同様の一連の動作が終了した後、次の2
枚目の表面印刷済み用紙42aは印刷ドラム31が2回
空転した後に給紙される。このように印刷ドラム31の
回転に従い、印刷、空回転、空回転、印刷、空回転、空
回転…といった動作が繰り返され、印刷ドラム31が3
回転につき表面印刷済み用紙42aが1枚給紙されるこ
ととなる。また、任意の数Nを操作パネル150のテン
キー153により設定・入力してやれば、印刷ドラム3
1のN回転につき表面印刷済み用紙42aを1枚給紙す
ることもできる。また、前記特開平3−193383号
公報に記載されていると同様にして、印刷ドラム31の
回転数ではなく、印刷の間隔時間そのものを設定するこ
とも勿論可能である。
【0143】変形例1は、上述した構成および間欠(ス
キップ)給紙を伴う動作例で容易に実施できるから、こ
れ以上の説明を省略する。したがって、変形例1によれ
ば、実施形態1ではできなかった表面印刷汚れ発生も防
止できる。ここで、「表面印刷汚れ」とは、用紙の表面
および裏面に印刷された表面および裏面印刷済み用紙
(表裏面印刷済み用紙)が排紙台に排出・積載されると
き、先に排紙台に排出・積載された表裏面印刷済み用紙
の裏面側のインキが、次に排出・積載される表裏面印刷
済み用紙の表面側に接触して転移してその表面側を汚損
してしまう不具合現象をいう。
【0144】印圧範囲可変手段90Bは、これに限ら
ず、例えば図11に示した印圧範囲可変手段90Bを除
去してこれに代えて、印刷制御装置163Aが表面印刷
時と裏面印刷時とでカム駆動モータ184の駆動タイミ
ングを変えるように制御することにより、印刷ドラム3
1上の表面印刷用製版画像60aや裏面印刷用製版画像
60bの形成範囲にそれぞれタイミングを合わせて用紙
42が押し付けられるように、プレスローラ33の印圧
範囲を変更するものでもよい。 (実施形態1の変形例2)図11および図12に、実施
形態1の変形例2を示す。この変形例2は、実施形態1
と比較して、実施形態1の変位手段90Aに代えて、図
11に示す変位手段187を有すること、図11に示す
係止手段188を有すること、および印刷制御装置16
3に代えて、図12に示す印刷制御装置163Bを有す
ることが主に相違する。
【0145】印刷制御装置163Bは、実施形態1にお
ける印刷制御装置163と比較すると、印刷制御装置1
63の制御に加えて、両面印刷モードを設定して用紙4
2の表面および裏面に印刷を行うときであって、第1の
給紙手段により給送された印刷前の用紙42の表面に印
刷を行うとき、印刷ドラム31の回転中に所定の間隔を
もって、第1の給紙手段をして用紙42を給送させず、
かつ、変位手段187を非作動にさせ、かつ、第2の給
紙手段により給送された表面印刷済み用紙42aの裏面
に印刷を行うとき、印刷ドラム31の回転中に所定の間
隔をもって、第2の給紙手段をして表面印刷済み用紙4
2aを給送させず、かつ、変位手段187を非作動にさ
せるように変位ソレノイド190をオフ制御するドラム
空転間欠給紙制御手段としての制御機能を有する(請求
項11参照)。
【0146】この変形例2では、印刷制御装置163B
からの指令の下に、変形例1による動作の他に、両面印
刷モードを設定して用紙42の表面および裏面に印刷を
行うときであって、第1の給紙部4により給送された用
紙42の表面に印刷を行うとき、印刷ドラム31の回転
中に所定の間隔をもって、第1の給紙手段をして用紙4
2を給送させないように第2給紙モータ146およびレ
ジストモータ147を制御し、かつ、変位手段187を
非作動にさせるように変位ソレノイド190をオフ制御
することを付加しただけである。
【0147】したがって、変形例2は、上述した構成お
よび間欠(スキップ)給紙を伴う動作例で容易に実施で
きるから、これ以上の説明を省略する。変形例2によれ
ば、実施形態1および変形例1ではできなかった裏移り
を防止できると共に、実施形態1ではできなかった表面
印刷汚れ発生も防止できる。ここで、「裏移り」とは、
先に排紙台に排出・積載された表面印刷済み用紙のイン
キが、次に排出・積載される表面印刷済み用紙の裏面に
接触し転移してその裏面側を汚損してしまう不具合現象
をいう。 (実施形態1の変形例3)実施形態1の変形例3は、実
施形態1の構成と比較して、図10に示すように、製版
制御装置161に代えて、製版制御装置161Aを有す
ることが主に相違する。製版制御装置161Aは、実施
形態1における製版制御装置161の制御機能に加え
て、両面印刷モードを設定して、図8(b)に示すよう
な表面印刷用製版画像60aおよび裏面印刷用製版画像
60bを1版のマスタ21に形成するときの穿孔径を、
用紙42の表面および裏面の何れか一方にのみ印刷する
とき、換言すれば片面印刷だけを行うときに用いるマス
タ21の穿孔径よりも小さくするように、サーマルヘッ
ド駆動回路166を介してサーマルヘッド23を制御す
る穿孔径制御手段としての制御機能を有することを特徴
とするものである(請求項12参照)。
【0148】この変形例3では、両面印刷モードを設定
したとき、サーマルヘッド23が、両面印刷モードを設
定して印刷を行うときに用いる表面印刷用製版画像60
aおよび裏面印刷用製版画像60bの各穿孔径を、片面
印刷だけを行うときに用いるマスタ21の穿孔径よりも
小さくするために、例えば特開平7−52515号公報
に記載されている技術と同様の構成・手段を用いること
ができる。すなわち、両面印刷するときの印刷画像(イ
ンキ画像)の印刷濃度を設定するための印刷濃度設定手
段としての前記特開平7−52515号公報に記載され
ている印刷濃度設定キー1を実施形態1の操作パネル1
50に付加すると共に、サーマルヘッド23の個々の発
熱素子に供給する穿孔用エネルギーを、印刷濃度設定キ
ー1により設定された印刷濃度に応じて所定のエネルギ
ーに調整する穿孔エネルギー調整手段としての前記同公
報に記載されているマイクロプロセッサ2と同様の機能
を製版制御装置161Aに付加することにより、用紙4
2の表面および表面印刷済み用紙42aの裏面に印刷す
るときの印刷画像印刷濃度を可変、すなわち変形例3で
は両面印刷モードを設定して印刷を行うときに用いる各
マスタ21の穿孔径を、片面印刷だけを行うときに用い
るマスタ21の穿孔径よりも小さくすべく、前記印刷濃
度設定キー1を適宜操作して印刷画像濃度が薄くなる方
向へ設定すればよい。
【0149】変形例3は、上述した構成で容易に実施で
きるから、これ以上の説明を省略する。したがって、変
形例3によれば、実施形態1ではできなかった裏移りを
防止できると共に、表面印刷汚れの発生も防止できる。 (実施形態1の変形例4)実施形態1の変形例4は、実
施形態1の構成と比較して、図10に示すように、製版
制御装置161に代えて、製版制御装置161Bを有す
ることが主に相違する。製版制御装置161Bは、実施
形態1における製版制御装置161の制御機能に加え
て、両面印刷モードを設定して、図8(b)に示すよう
な裏面印刷用製版画像60bを形成するときの穿孔径
を、同図に示すような表面印刷用製版画像60aを形成
するときの穿孔径よりも小さくするように、サーマルヘ
ッド駆動回路166を介してサーマルヘッド23を制御
する穿孔径制御手段としての制御機能を有することを特
徴とするものである(請求項13参照)。
【0150】この変形例4では、両面印刷モードを設定
したとき、サーマルヘッド23が、表面印刷済み用紙4
2aの裏面に印刷するときに用いる裏面印刷用製版画像
60bの穿孔径を、用紙42の表面に印刷するときに用
いる表面印刷用製版画像60aの穿孔径よりも小さくす
るために、例えば特開平7−52515号公報に記載さ
れている技術と同様の構成・手段を用いることができ
る。すなわち、表面印刷済み用紙42aの裏面に印刷す
るときの印刷画像(インキ画像)の印刷濃度を設定する
ための印刷濃度設定手段としての前記特開平7−525
15号公報に記載されている印刷濃度設定キー1を実施
形態1の操作パネル150に付加すると共に、サーマル
ヘッド23の個々の発熱素子に供給する穿孔用エネルギ
ーを、印刷濃度設定キー1により設定された印刷濃度に
応じて所定のエネルギーに調整する穿孔エネルギー調整
手段としての前記同公報に記載されているマイクロプロ
セッサ2と同様の機能を製版制御装置161Bに付加す
ることにより、表面印刷済み用紙42aの裏面に印刷す
るときの印刷画像印刷濃度を可変、すなわち変形例4で
は表面印刷済み用紙42aの裏面に印刷するときに用い
る裏面印刷用製版画像60bの穿孔径を、用紙42の表
面に印刷するときに用いる表面印刷用製版画像60aの
穿孔径よりも小さくすべく、前記印刷濃度設定キー1を
適宜操作して印刷画像濃度が薄くなる方向へ設定すれば
よい。変形例4は、上述した構成で容易に実施できるか
ら、これ以上の説明を省略する。したがって、変形例4
によれば、実施形態1ではできなかった表面印刷汚れの
発生を防止できる。 (実施形態1の変形例5)実施形態1の変形例5は、実
施形態1の構成と比較して、原稿画像変倍設定手段とし
ての原稿縮小キー(図示せず)を操作パネル150に付
設したこと、および図10に示すように、実施形態1の
製版制御装置161に代えて、製版制御手段としての製
版制御装置161Cを有することが主に相違する。
【0151】前記原稿縮小キーは、印刷ドラムに巻装可
能な最大サイズのマスタと略同じサイズの複数の原稿画
像のサイズを、印刷ドラムに巻装可能な最大サイズのマ
スタの半分以下に設定する機能を有する。このような原
稿縮小キーは、現在の通常の複写機や製版印刷一体型の
孔版印刷機の操作パネルに設置されているものと同様の
ものである。
【0152】製版制御装置161Cは、両面印刷用連写
キー154からの両面印刷モード設定信号および前記原
稿縮小キーからの信号に基づいて、表面印刷用の原稿画
像の変倍率に対応して表面印刷用製版画像(共に図示せ
ず)を、裏面印刷用の原稿画像の変倍率に対応して裏面
印刷用製版画像(共に図示せず)を、それぞれ1版のマ
スタ21に形成するようにサーマルヘッド駆動回路16
6を介してサーマルヘッド23を制御する製版制御手段
としての機能を有する(請求項4参照)。これによっ
て、この変形例5でも、動作例3と同様の動作を次のよ
うに行うことができる。
【0153】この変形例5では、例えば表面印刷用の原
稿Aおよび裏面印刷用の原稿BとしてはA3サイズの原
稿画像を読み取り、印刷ドラム31に巻装可能な最大サ
イズのマスタ21としてA3サイズのものを使い、両面
印刷モードを設定したときに使用する用紙42のサイズ
が、A3サイズのマスタ21の半分以下であるA4サイ
ズの用紙42の表面および裏面に両面印刷するようなと
きに、前記原稿縮小キーを操作して、A3サイズの原稿
画像の読み取った画像をA4サイズに縮小(71%に縮
小変倍)するというような場合にも、動作例3と同様の
動作を行うというものである。変形例5は、上述した内
容で容易に実施できるから、これ以上の説明を省略す
る。したがって、変形例5によれば、実施形態1と同様
の利点を得られる。 (実施形態2)実施形態2は、実施形態1の構成と比較
して、図1から原稿読取部1を除去して、パソコン・コ
ントローラ300からのみ製版に使用する画像データを
取り込むこと、および図10の制御構成から読取制御部
160および画像センサ20を除去してこれに代えて、
パソコン・コントローラ300と製版制御装置161と
を接続して互いに送受信できるように構成したことが主
に相違する。このような実施形態2の構成でも、上述し
た動作例4と同様の動作を行うことができて、同様の利
点を得ることができる。
【0154】次に、表面印刷の場合における第1給紙モ
ータ145およびレジストモータ147の、および裏面
印刷の場合における第2給紙モータ146およびレジス
トモータ147の、それぞれの駆動タイミングである給
紙タイミングおよびレジストタイミングを変更する制御
内容(以下、「タイミング可変制御」という)の詳細例
について、図10に示した実施形態1の制御構成を基本
にして説明する。すなわち、印刷制御装置163は、レ
ジストモータ147の駆動開始時点を調節することによ
り、印刷前の用紙42および表面印刷済み用紙42aを
印刷ドラム31とプレスローラ33との間へ給送するタ
イミングを変えさせる機能を有する場合である(請求項
16参照)。
【0155】図13に、第1のタイミング可変制御例を
示す。第1のタイミング可変制御例は、印刷ドラム31
のある回転角度で、メイン制御装置169から印刷制御
装置163に指令(シリアル信号等)を出し、それを給
紙タイミングおよびレジストタイミングのトリガとして
使用する場合である。
【0156】図13(a),(b)において、符号a1
はメイン制御装置169からの指令信号出力時点からの
給紙ディレイを、符号b1は前記と同様の指令信号出力
時点からの表面印刷時のレジストディレイを、符号b2
は前記と同様の指令信号出力時点からの裏面印刷時のレ
ジストディレイを、それぞれ示す。以下、遅れ時間のこ
とを、ディレイと言い換える(単位:ミリセコンド(m
s)。図13(a),(b)に示すように、第1給紙モ
ータ145と第2給紙モータ146との各駆動開始時点
を印刷ドラム31の同一回転位置を基準として同じに設
定した場合であって、表面印刷のとき、第1給紙モータ
145の駆動開始時点とレジストモータ147の駆動開
始時点との間には第1の遅れ時間である第1ディレイ
(b1−a1)が、裏面印刷のとき、第2給紙モータ1
46の駆動開始時点とレジストモータ147の駆動開始
時点との間には第1ディレイ(b1−a1)よりも長い
第2の遅れ時間である第2ディレイ(b2−a1)が、
印刷制御装置163の前記ROMにそれぞれ予め記憶・
設定されている(b1<b2)。
【0157】印刷制御装置163は、実施形態1の機能
に加えて、表面印刷のとき、第1給紙モータ145の駆
動開始時点から第1ディレイ(b1−a1)をもって、
裏面印刷のとき、第2給紙モータ146の駆動開始時点
から第2ディレイ(b2−a1)をもって、それぞれレ
ジストモータ147を制御する機能を有する(請求項1
7参照)。さらに具体的には、印刷制御装置163は、
表面印刷のとき、給紙ローラ43および分離ローラ44
が給紙テーブル41上の印刷前の用紙42をレジストロ
ーラ対45a,45bに向けて給送するように給紙ディ
レイa1をもって第1給紙モータ145を制御した後、
印刷ドラム31上の表面印刷用製版画像60aの形成範
囲にタイミングを合わせてレジストローラ対45a,4
5bが印刷前の用紙42を給送するようにレジストディ
レイb1をもってレジストモータ147を制御し、その
後、第2給紙ローラ91および第2分離ローラ92が第
2の位置P2を占めた排紙トレイ61上の表面印刷済み
用紙42aを1枚ずつ分離して反転搬送手段99を経由
してレジストローラ対45a,45bに向けて給送する
ように給紙ディレイa1をもって第2給紙モータ146
を制御した後、裏面印刷のとき、印刷ドラム31上の裏
面印刷用製版画像60bの形成範囲にタイミングを合わ
せてレジストローラ対45a,45bが表面印刷済み用
紙42aを給送するようにレジストディレイb2をもっ
てレジストモータ147を制御するのである。
【0158】実施形態1の例と同様に、印刷ドラム31
の大きさを例えばA3サイズとした場合、裏面印刷時の
レジストディレイb2は、表面印刷時のレジストディレ
イb1よりも、210(mm)÷用紙搬送速度(mm/
ms)の分だけ大きくなる。したがって、この例では、
最も簡単な制御方式で最も安価に、給紙タイミングおよ
びレジストタイミングを調節することができる。
【0159】図14および図15に、第2のタイミング
可変制御例を示す。第2のタイミング可変制御例は、図
13に示した第1のタイミング可変制御例と比較して、
給紙タイミングを得るために、印刷ドラム31の図7に
示す本体側板130側に、レジストローラ対45a,4
5bに対して印刷前の用紙42および表面印刷済み用紙
42aの先端を給送するタイミングをとるための給紙タ
イミング検知手段としての給紙開始センサ132を配設
したこと、印刷ドラム31における奥側の端板の外側壁
に、給紙開始センサ132と選択的に係合する遮光板1
33を固設したこと、および印刷制御装置163に対し
て後述するタイミング可変制御機能を付加したことが主
に相違する。
【0160】遮光板133は、適宜の金属や合成樹脂で
できていて、正面視および側面視でL字形をなし、その
先端が奥側に突出して成形されている。給紙開始センサ
132は、発光部および受光部を具備する透過型の光学
センサである。遮光板133と給紙開始センサ132と
は、図15に示すように、印刷ドラム31が回転方向A
1に回転したとき、給紙タイミングをとるのに最適とす
る所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように
取り付けられている。
【0161】印刷ドラム31のある回転角度で、メイン
制御装置169から印刷制御装置163に指令(シリア
ル信号等)を出し、その直後における遮光板133と給
紙開始センサ132との係合・遮光動作で給紙タイミン
グおよびレジストタイミングを得る場合である。
【0162】図14(a),(b)において、符号a2
は遮光板133と給紙開始センサ132との係合・遮光
動作によるオン出力信号の立ち上がりからの給紙ディレ
イを、符号b3は同給紙開始センサ132のオン出力信
号の立ち上がりからの表面印刷時のレジストディレイ
を、符号b4は同給紙開始センサ132のオン出力信号
の立ち上がりからの裏面印刷時のレジストディレイを、
それぞれ示す。図14(a),(b)に示すように、給
紙開始センサ132のオン出力信号を基準として、第1
給紙モータ145と第2給紙モータ146との各駆動開
始時点を印刷ドラム31の同一回転位置を基準として同
じに設定した場合であって、表面印刷のとき、第1給紙
モータ145の駆動開始時点とレジストモータ147の
駆動開始時点との間には第1の遅れ時間である第1ディ
レイ(b3−a2)が、裏面印刷のとき、第2給紙モー
タ146の駆動開始時点とレジストモータ147の駆動
開始時点との間には第1ディレイ(b3−a2)よりも
長い第2の遅れ時間である第2ディレイ(b4−a2)
が、印刷制御装置163の前記ROMにそれぞれ予め記
憶・設定されている(b3<b4)。
【0163】印刷制御装置163は、実施形態1の機能
に加えて、表面印刷のとき、第1給紙モータ145の駆
動開始時点から第1ディレイ(b3−a2)をもって、
裏面印刷のとき、第2給紙モータ146の駆動開始時点
から第2ディレイ(b4−a2)をもって、それぞれレ
ジストモータ147を制御する機能を有する(請求項1
8参照)。さらに具体的には、印刷制御装置163は、
表面印刷のとき、給紙ローラ43および分離ローラ44
が給紙テーブル41上の印刷前の用紙42をレジストロ
ーラ対45a,45bに向けて給送するように、給紙デ
ィレイa2をもって第1給紙モータ145を制御した
後、印刷ドラム31上の表面印刷用製版画像60aの形
成範囲にタイミングを合わせてレジストローラ対45
a,45bが印刷前の用紙42を給送するように、レジ
ストディレイb3をもってレジストモータ147を制御
し、その後、第2給紙ローラ91および第2分離ローラ
92が第2の位置P2を占めた排紙トレイ61上の表面
印刷済み用紙42aを1枚ずつ分離して反転搬送手段9
9を経由してレジストローラ対45a,45bに向けて
給送するように、給紙ディレイa2をもって第2給紙モ
ータ146を制御した後、裏面印刷のとき、印刷ドラム
31上の裏面印刷用製版画像60bの形成範囲にタイミ
ングを合わせてレジストローラ対45a,45bが表面
印刷済み用紙42aを給送するように、レジストディレ
イb4をもってレジストモータ147を制御するのであ
る。したがって、この例では、図13に示した第1のタ
イミング可変制御例におけるよりも、給紙タイミングお
よびレジストタイミングの精度を上げることができる。
【0164】図16および図17に、第3のタイミング
可変制御例を示す。第3のタイミング可変制御例は、図
13に示した第1のタイミング可変制御例と比較して、
レジストタイミングを得るために、印刷ドラム31の図
7に示す本体側板130側に、印刷ドラム31とプレス
ローラ33との間における印刷ドラム31上の製版済み
マスタ21aに対して印刷前の用紙42および表面印刷
済み用紙42aの先端を給送するタイミングをとるため
のレジストタイミング検知手段としての給紙開始センサ
132を配設したこと、印刷ドラム31における奥側の
端板の外側壁に、給紙開始センサ132と選択的に係合
する遮光板134を固設したこと、および印刷制御装置
163に対して後述するタイミング可変制御機能を付加
したことが主に相違する。
【0165】遮光板134は、図15に示した遮光板1
33と同様にできている。遮光板134と給紙開始セン
サ132とは、図17において、印刷ドラム31が回転
方向A1に回転したとき、レジストタイミングを最適と
する所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するよう
に取り付けられている。
【0166】印刷ドラム31のある回転角度で、メイン
制御装置169から印刷制御装置163に指令(シリア
ル信号等)を出し、それを給紙タイミングのトリガとし
て使用し、その直後における遮光板134と給紙開始セ
ンサ132との係合・遮光動作でレジストタイミングを
得る場合である。
【0167】図16(a),(b)において、符号a3
はメイン制御装置169からの指令信号出力時点からの
給紙ディレイを、符号b5は遮光板134と給紙開始セ
ンサ132との係合・遮光動作によるオン出力信号の立
ち上がりからの表面印刷時のレジストディレイを、符号
b6は同給紙開始センサ132のオン出力信号の立ち上
がりからの裏面印刷時のレジストディレイを、それぞれ
示す。遮光板134と給紙開始センサ132との係合・
遮光動作によるオン出力信号を基準として、第1給紙モ
ータ145と第2給紙モータ146との各駆動開始時点
を印刷ドラム31の同一回転位置を基準として同じに設
定した場合(図16(a),(b)において、第1給紙
モータ145および第2給紙モータ146の給紙ディレ
イa3を一定とした場合)であって、表面印刷のとき、
給紙開始センサ132のオン出力信号時点とレジストモ
ータ147の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間で
あるレジストディレイb5が、裏面印刷のとき、給紙開
始センサ132のオン出力信号時点とレジストモータ1
47の駆動開始時点との間にはレジストディレイb5よ
りも長い第2の遅れ時間であるレジストディレイb6
が、印刷制御装置163の前記ROMにそれぞれ予め記
憶・設定されている(b5<b6)。
【0168】印刷制御装置163は、実施形態1の機能
に加えて、遮光板134と給紙開始センサ132との係
合・遮光動作によるオン出力信号に基づいて、表面印刷
のとき、レジストディレイb5をもって、裏面印刷のと
き、レジストディレイb6をもって、それぞれレジスト
モータ147を制御する機能を有する(請求項19参
照)。さらに具体的には、印刷制御装置163は、表面
印刷のとき、給紙ローラ43および分離ローラ44が給
紙テーブル41上の印刷前の用紙42をレジストローラ
対45a,45bに向けて給送するように給紙ディレイ
a3をもって第1給紙モータ145を制御した後、印刷
ドラム31上の表面印刷用製版画像60aの形成範囲に
タイミングを合わせてレジストローラ対45a,45b
が印刷前の用紙42を給送するようにレジストディレイ
b5をもってレジストモータ147を制御し、その後、
第2給紙ローラ91および第2分離ローラ92が第2の
位置P2を占めた排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙
42aを1枚ずつ分離して反転搬送手段99を経由して
レジストローラ対45a,45bに向けて給送するよう
に給紙ディレイa3をもって第2給紙モータ146を制
御した後、裏面印刷のとき、印刷ドラム31上の裏面印
刷用製版画像60bの形成範囲にタイミングを合わせて
レジストローラ対45a,45bが表面印刷済み用紙4
2aを給送するようにレジストディレイb6をもってレ
ジストモータ147を制御するのである。したがって、
この例では、図14および図15に示した第2のタイミ
ング可変制御例におけるよりも、レジストモータ147
を制御する精度を上げることができる。
【0169】図18および図19に、第4のタイミング
可変制御例を示す。第4のタイミング可変制御例は、図
14および図15に示した第2のタイミング可変制御例
と図16および図17に示した第3のタイミング可変制
御例とを組み合わせ適用したものに相当する。第4のタ
イミング可変制御例は、印刷ドラム31のある回転角度
で、遮光板133と給紙開始センサ132との係合・遮
光動作で給紙タイミングを得て、その直後における遮光
板134と給紙開始センサ132との係合・遮光動作で
レジストタイミングを得る場合である。
【0170】図18(a),(b)において、符号a4
は遮光板133と給紙開始センサ132との係合・遮光
動作によるオン出力信号の立ち上がりからの給紙ディレ
イを、符号b7は遮光板134と給紙開始センサ132
との係合・遮光動作によるオン出力信号の立ち上がりか
らのレジストディレイを、符号b8は遮光板134と給
紙開始センサ132との係合・遮光動作によるオン出力
信号の立ち上がりからの裏面印刷時のレジストディレイ
を、それぞれ示す。図18(a),(b)に示すよう
に、遮光板133と給紙開始センサ132との係合・遮
光動作によるオン出力信号を基準として、第1給紙モー
タ145と第2給紙モータ146との各駆動開始時点を
印刷ドラム31の同一回転位置を基準として同じに設定
した場合であって、表面印刷のとき、遮光板134と給
紙開始センサ132との係合・遮光動作によるオン出力
信号時点とレジストモータ147の駆動開始時点との間
には第1の遅れ時間であるレジストディレイb7が、裏
面印刷のとき、遮光板134と給紙開始センサ132と
の係合・遮光動作によるオン出力信号時点とレジストモ
ータ147の駆動開始時点との間にはレジストディレイ
b7よりも長い第2の遅れ時間であるレジストディレイ
b8が、印刷制御装置163の前記ROMにそれぞれ予
め記憶・設定されている(b7<b8)。
【0171】印刷制御装置163は、実施形態1の機能
に加えて、遮光板134と給紙開始センサ132との係
合・遮光動作によるオン出力信号に基づいて、表面印刷
のとき、レジストディレイb7をもって、裏面印刷のと
き、レジストディレイb8をもって、それぞれレジスト
モータ147を制御する機能を有する(請求項20参
照)。さらに具体的には、印刷制御装置163は、表面
印刷のとき、給紙ローラ43および分離ローラ44が給
紙テーブル41上の印刷前の用紙42をレジストローラ
対45a,45bに向けて給送するように給紙ディレイ
a4をもって第1給紙モータ145を制御した後、印刷
ドラム31上の表面印刷用製版画像60aの形成範囲に
タイミングを合わせてレジストローラ対45a,45b
が印刷前の用紙42を給送するようにレジストディレイ
b7をもってレジストモータ147を制御し、その後、
第2給紙ローラ91および第2分離ローラ92が第2の
位置P2を占めた排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙
42aを1枚ずつ分離して反転搬送手段99を経由して
レジストローラ対45a,45bに向けて給送するよう
に給紙ディレイa4をもって第2給紙モータ146を制
御した後、裏面印刷のとき、印刷ドラム31上の裏面印
刷用製版画像60bの形成範囲にタイミングを合わせて
レジストローラ対45a,45bが表面印刷済み用紙4
2aを給送するようにレジストディレイb8をもってレ
ジストモータ147を制御するのである。したがって、
この例では、図16および図17に示した第3のタイミ
ング可変制御例におけるよりも、給紙タイミングおよび
レジストタイミングの精度をさらに上げることができ
る。
【0172】図20および図21に、第5のタイミング
可変制御例を示す。第5のタイミング可変制御例は、図
14および図15に示した第2のタイミング可変制御例
と比較して、レジストタイミングを得るために、エンコ
ーダ136を印刷ドラム31側に配設したこと、エンコ
ーダセンサ137をエンコーダ136近傍の本体側板1
30に配設したこと、および印刷制御装置163に対し
て後述するタイミング可変制御機能を付加したことが主
に相違する。
【0173】図21に示すように、印刷ドラム31にお
ける奥側の端板には、エンコーダ136が固設されてい
る。エンコーダ136は、多数のスリットが外周部に放
射状に並べられたインクリメンタル型のフォトエンコー
ダである。エンコーダ136の近傍における図7に示す
本体側板130には、エンコーダセンサ137がエンコ
ーダ136の外周部を所定の間隔をもって挟むようにし
て取り付けられている。これらのエンコーダ136とエ
ンコーダセンサ137とは、印刷ドラム31とプレスロ
ーラ33との間における印刷ドラム31上の製版済みマ
スタ21aに対して印刷前の用紙42および表面印刷済
み用紙42aの先端を給送するタイミングを制御するた
めの、印刷ドラム31における少なくとも回転速度変動
を検知するためのパルス回転速度検知手段としての機能
を有している。図20(a),(b)において、符号a
5は遮光板133と給紙開始センサ132との係合・遮
光動作によるオン出力信号の立ち上がりからの給紙ディ
レイを、符号b9は同給紙開始センサ132のオン出力
信号の立ち上がりに対応した、エンコーダ136とエン
コーダセンサ137との協働により生成されるパルスの
立ち上がりからの表面印刷時のレジストディレイを、符
号b10は同パルスの立ち上がりからの裏面印刷時のレ
ジストディレイを、それぞれ示す。図20(a),
(b)に示すように、遮光板133と給紙開始センサ1
32との係合・遮光動作によるオン出力信号を基準とし
て、第1給紙モータ145と第2給紙モータ146との
各駆動開始時点を印刷ドラム31の同一回転位置を基準
として同じに設定した場合であって、表面印刷のとき、
給紙開始センサ132のオン出力信号時点とレジストモ
ータ147の駆動開始時点との間には第1の遅れ時間で
あるレジストディレイb9(スリット数)が、裏面印刷
のとき、給紙開始センサ132のオン出力信号時点とレ
ジストモータ147の駆動開始時点との間にはレジスト
ディレイb9よりも長い第2の遅れ時間であるレジスト
ディレイb10(スリット数)が、印刷制御装置163
の前記ROMにそれぞれ予め記憶・設定されている(b
9<b10)。
【0174】印刷制御装置163は、実施形態1の機能
に加えて、エンコーダ136との協働により生成される
エンコーダセンサ137からの出力パルス信号に基づい
て、表面印刷のとき、レジストディレイb9をもって、
裏面印刷のとき、レジストディレイb10をもって、そ
れぞれレジストモータ147を制御する機能を有する
(請求項21参照)。さらに具体的には、印刷制御装置
163は、表面印刷のとき、給紙ローラ43および分離
ローラ44が給紙テーブル41上の印刷前の用紙42を
レジストローラ対45a55bに向けて給送するように
給紙ディレイa5をもって第1給紙モータ145を制御
した後、印刷ドラム31上の表面印刷用製版画像60a
の形成範囲にタイミングを合わせてレジストローラ対4
5a,45bが印刷前の用紙42を給送するようにレジ
ストディレイb9をもってレジストモータ147を制御
し、その後、第2給紙ローラ91および第2分離ローラ
92が第2の位置P2を占めた排紙トレイ61上の表面
印刷済み用紙42aを1枚ずつ分離して反転搬送手段9
9を経由してレジストローラ対45a,45bに向けて
給送するように給紙ディレイa5をもって第2給紙モー
タ146を制御した後、裏面印刷のとき、印刷ドラム3
1上の裏面印刷用製版画像60bの形成範囲にタイミン
グを合わせてレジストローラ対45a,45bが表面印
刷済み用紙42aを給送するようにレジストディレイb
10をもってレジストモータ147を制御するのであ
る。したがって、この例では、上述した第1ないし第4
の何れのタイミング可変制御例におけるよりも、給紙タ
イミングおよびレジストタイミングの精度を最も上げる
ことができる。
【0175】実施形態1、変形例1ないし5および実施
形態2では、上述した動作例3や4に限らず、例えば、
表面印刷用の原稿Aおよび裏面印刷用の原稿Bとしては
B5サイズの原稿画像を読み取り(またはパソコン・コ
ントローラ300を経由しての画像データを受信し
て)、印刷ドラム31に巻装可能な最大サイズのマスタ
21としてB4サイズのものを使い、両面印刷モードを
設定したときに使用する用紙42のサイズが、B4サイ
ズのマスタ21の半分以下であるB5サイズの用紙42
の表面および裏面に両面印刷するようなときにも、勿論
適用できる。
【0176】上述したとおり、変形例1ないし5および
実施形態2等でも、課題を解決するための手段の欄に記
載した請求項1ないし3記載の発明における印刷方法が
使用されていたと言える。上述した第1ないし第5のタ
イミング可変制御例は、実施形態1に限らず、変形例1
ないし5や実施形態2等にも勿論適用することができ
る。
【0177】本発明の実施形態は、実施形態1、変形例
1ないし5および実施形態2等に限らず、排紙トレイ7
1および吸着切換移動手段120は必ずしも必要でな
く、版付け後の表面印刷済み用紙42a等の印刷画像の
確認のしやすさや正規の印刷物と不完全な印刷物とを誤
って混同してしまうことを防止できるという利点や、両
面印刷を原稿の複数頁に亘り連続的に行うときにおける
排紙トレイ71からの印刷物の取り出し操作性向上等を
それ程望まなくてもよいのであれば無くても構わない。
つまり、1つの排紙トレイ61を有していればよいと言
える(請求項4および5参照)。
【0178】なお、上述したことから、次のような制御
例も直ちに想定できる。すなわち、例えば表面印刷用の
原稿Aおよび裏面印刷用の原稿Bの原稿サイズを自動的
に検知したり手動で設定したりする原稿サイズ検知手段
や原稿サイズ設定手段を適宜配設し、マスタ21のサイ
ズを自動的に検知したり手動で設定したりするマスタサ
イズ検知手段やマスタサイズ設定手段を適宜配設し、ま
た用紙42のサイズを自動的に検知したり手動で設定し
たりする用紙サイズ検知手段や用紙サイズ設定手段を適
宜配設して、動作例3や4あるいは前記した条件が揃っ
ていない場合であって、両面印刷用連写キー154を押
したような場合に、メイン制御装置169や製版制御装
置161あるいは印刷制御装置163の指令の下に、操
作パネル150のメッセージディスプレイ156にその
旨の報知・表示をしたり、あるいはこれに加えて孔版式
製版印刷装置500の動作を停止させたりしてもよい。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態や変形例あ
るいはこれらに包含されている実施例等について説明し
たが、本発明の構成は、上述したものに限定されるもの
ではなく、これらを適宜組み合わせて、あるいは単独で
構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性
および目的・用途等に応じて種々の実施形態や実施例を
構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0179】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述した従来の問題点を解消して新しい印刷方法および印
刷装置を提供することができる。請求項毎の効果を挙げ
れば以下のとおりである。請求項1ないし3記載の発明
によれば、両面印刷モードを設定したときに使用する用
紙のサイズが、最大サイズのマスタの半分以下である条
件の下で、印刷ドラム上の表面印刷用製版画像の形成範
囲にタイミングを合わせて給紙装置から印刷前の用紙を
給送し、単一の印圧装置により印刷ドラム上の表面印刷
用製版画像の形成範囲に給送された印刷前の用紙の表面
を相対的に押し付けて表面印刷画像を得た後、その表面
印刷画像が形成された表面印刷済み用紙を反転し、その
後、印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲
にタイミングを合わせて給紙装置から表面印刷済み用紙
を給送し、かつ、印刷ドラム上の裏面印刷用製版画像の
形成範囲に印圧装置の印圧範囲を変えて、単一の印圧装
置により印刷ドラム上の裏面印刷用製版画像の形成範囲
に給送された表面印刷済み用紙の裏面を相対的に押し付
けて裏面印刷画像を得ることができるから、マスタを無
駄にすることがなく、また例えば従来の片面印刷のみを
行うのに必要な簡素な構成の単一の印圧装置(押圧手段
等)で済む。
【0180】請求項4記載の発明によれば、製版制御手
段は、原稿画像変倍設定手段からの信号に基づいて、表
面印刷用の原稿画像の変倍率に対応して表面印刷用製版
画像を、裏面印刷用の原稿画像の変倍率に対応して裏面
印刷用製版画像を、それぞれ1版のマスタに形成するよ
うに製版手段を制御するので、印刷ドラムに巻装するた
めの一版のマスタを供給することができ、制御手段は、
両面印刷モードを設定したときであって表面印刷のと
き、印刷ドラム上の表面印刷用製版画像の形成範囲にタ
イミングを合わせて印刷前の用紙を給送するようにタイ
ミング可変手段を制御し、かつ、印刷ドラム上の表面印
刷用製版画像の形成範囲に対応して印刷前の用紙の表面
を押し付けるように印圧範囲可変手段を制御し、裏面印
刷のとき、印刷ドラム上の裏面印刷用製版画像の形成範
囲にタイミングを合わせて表面印刷済み用紙を給送する
ようにタイミング可変手段を制御し、かつ、印刷ドラム
上の裏面印刷用製版画像の形成範囲に対応して表面印刷
済み用紙の裏面を押し付けるように印圧範囲可変手段を
制御するので、マスタを無駄にすることがなく、また例
えば従来の片面印刷のみを行うのに必要な簡素な構成の
単一の印刷手段(インキ供給手段、印刷ドラムおよび押
圧手段等)で済む。
【0181】請求項5記載の発明によれば、制御手段
は、両面印刷モードを設定したときであって表面印刷の
とき、印刷ドラム上の表面印刷用製版画像の形成範囲に
タイミングを合わせて印刷前の用紙を給送するようにタ
イミング可変手段を制御し、かつ、印刷ドラム上の表面
印刷用製版画像の形成範囲に対応して印刷前の用紙の表
面を押し付けるように印圧範囲可変手段を制御し、裏面
印刷のとき、印刷ドラム上の裏面印刷用製版画像の形成
範囲にタイミングを合わせて表面印刷済み用紙を給送す
るようにタイミング可変手段を制御し、かつ、印刷ドラ
ム上の裏面印刷用製版画像の形成範囲に対応して表面印
刷済み用紙の裏面を押し付けるように印圧範囲可変手段
を制御するので、マスタを無駄にすることがなく、また
例えば従来の片面印刷のみを行うのに必要な簡素な構成
の単一の印刷手段(インキ供給手段、印刷ドラムおよび
押圧手段等)で済む。
【0182】請求項6記載の発明によれば、製版制御手
段は、表面印刷用の原稿画像に対応して表面印刷用製版
画像を、裏面印刷用の原稿画像に対応して裏面印刷用製
版画像を1版のマスタに形成するように製版手段を制御
するので、請求項5記載の発明における一版のマスタを
供給することができる。
【0183】請求項7記載の発明によれば、前記各構成
を有することにより、前記各発明の効果に加えて、製版
直後に給送される版付け用または試し刷り用の表面印刷
済み用紙の印刷画像の確認をしやすく、また正規の印刷
物と不完全な印刷物とを誤って一緒に混同してしまうこ
とを防止できる。
【0184】請求項8記載の発明によれば、両面印刷モ
ードを設定したときに使用する用紙のサイズを、最大サ
イズのマスタの半分以下にしたので、印刷画像に対応し
た適正サイズの用紙を利用することができる。
【0185】請求項9記載の発明によれば、第1の排紙
トレイ上への表面印刷済み用紙の積載が終了した後、該
表面印刷済み用紙が第2の給紙手段により給送されるま
で、休止時間を設けるようにしたので、前記各発明の効
果に加えて、表面印刷済み用紙の印刷画像が乾燥して所
謂セットされた状態となるので、第2の給紙手段により
印刷手段に給送される際に、表面印刷済み用紙の印刷画
像のこすり汚れを防止して汚れのない印刷画像を得るこ
とができる。
【0186】請求項10記載の発明によれば、ドラム空
転間欠給紙制御手段は、両面印刷モードを設定して、第
2の給紙手段により給送された表面印刷済み用紙の裏面
に印刷を行うとき、印刷ドラムの回転中に所定の間隔を
もって、第2の給紙手段をして表面印刷済み用紙を給送
させず、かつ、変位手段を非作動にさせるので、前記各
発明の効果に加えて、表面印刷汚れの発生も防止するこ
とができる。
【0187】請求項11記載の発明によれば、ドラム空
転間欠給紙制御手段は、両面印刷モードを設定して用紙
の表面および裏面に印刷を行うときであって、第1の給
紙手段により給送された印刷前の用紙の表面に印刷を行
うとき、印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第
1の給紙手段をして用紙を給送させず、かつ、変位手段
を非作動にさせ、第2の給紙手段により給送された表面
印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、印刷ドラムの回
転中に所定の間隔をもって、第2の給紙手段をして表面
印刷済み用紙を給送させず、かつ、変位手段を非作動に
させるので、前記各発明の効果に加えて、裏移りの発生
を確実に防止することができると共に、裏面印刷時に表
面印刷済み用紙の表面が乾燥した状態となっているの
で、搬送部の汚れが少なくなり、また表面印刷汚れの発
生も防止することができる。
【0188】請求項12記載の発明によれば、穿孔径制
御手段は、両面印刷モードを設定して表面印刷用製版画
像および裏面印刷用製版画像を形成するときの穿孔径
を、用紙の表面および裏面の何れか一方にのみ印刷する
ときに用いるマスタの穿孔径よりも小さくするように製
版手段を制御するので、前記各発明の効果に加えて、裏
移りおよび搬送部の汚損の発生を確実に防止すると共
に、表面印刷汚れの発生も防止することができる。
【0189】請求項13記載の発明によれば、穿孔径制
御手段は、両面印刷モードを設定したとき、裏面印刷用
製版画像を形成するときの穿孔径を、表面印刷用製版画
像を形成するときの穿孔径よりも小さくするように製版
手段を制御するので、前記各発明の効果に加えて、表面
印刷汚れの発生も防止することができる。
【0190】請求項14記載の発明によれば、原稿の画
像を読み取る原稿読取手段を有する印刷装置において、
表面印刷用の原稿画像と裏面印刷用の原稿画像の読み取
りを行うことができることにより、前記各発明の効果を
奏する。
【0191】請求項15記載の発明によれば、両面印刷
モードを設定するための両面印刷モード設定手段を有す
る印刷装置において、両面印刷モードを設定することが
できることにより、前記各発明の効果を奏する。
【0192】請求項16記載の発明によれば、制御手段
は、単一のレジスト手段を駆動するレジスト駆動手段の
駆動開始時点を調節することにより、印刷前の用紙およ
び表面印刷済み用紙を印刷手段へ給送するタイミングを
変えさせることができるので、例えば実公平5−455
00号公報の第6図に示されているような複雑な構成に
よらずに、簡素な構成でレジストタイミングを調節する
ことができる。
【0193】請求項17記載の発明によれば、制御手段
は、表面印刷のとき、第1の遅れ時間をもって、裏面印
刷のとき、第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時間を
もって、それぞれレジスト駆動手段を制御するので、請
求項16記載の発明の効果に加えて、最も安価に、給紙
タイミングおよびレジストタイミングを調節することが
できる。
【0194】請求項18記載の発明によれば、給紙タイ
ミング検知手段からのオン出力信号に基づいて、表面印
刷のとき、第1の遅れ時間をもって、裏面印刷のとき、
第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時間をもって、そ
れぞれレジスト駆動手段を制御するので、請求項17記
載の発明におけるよりも、給紙タイミングおよびレジス
トタイミングの精度を上げることができる。
【0195】請求項19記載の発明によれば、制御手段
は、レジストタイミング検知手段からのオン出力信号に
基づいて、表面印刷のとき、第1の遅れ時間をもって、
裏面印刷のとき、第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ
時間をもって、それぞれレジスト駆動手段を制御するの
で、請求項18記載の発明におけるよりも、レジスト駆
動手段を制御する精度を上げることができる。
【0196】請求項20記載の発明によれば、給紙タイ
ミング検知手段とレジストタイミング検知手段とを有
し、制御手段は、レジストタイミング検知手段からのオ
ン出力信号に基づいて、表面印刷のとき、第1の遅れ時
間をもって、裏面印刷のとき、第1の遅れ時間よりも長
い第2の遅れ時間をもって、それぞれレジスト駆動手段
を制御するので、請求項19記載の発明におけるより
も、給紙タイミングおよびレジストタイミングの精度を
上げることができる。
【0197】請求項21記載の発明によれば、制御手段
は、パルス回転速度検知手段からの出力パルス信号に基
づいて、表面印刷のとき、第1の遅れ時間をもって、裏
面印刷のとき、第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時
間をもって、それぞれレジスト駆動手段を制御するの
で、請求項17ないし20の何れか一つに記載の発明に
おけるよりも、給紙タイミングおよびレジストタイミン
グの精度を上げることができる。
【0198】請求項22記載の発明によれば、レジスト
駆動手段は、パルス入力で駆動するモータであるので、
前記各発明の効果に加えて、レジスト手段におけるブレ
ーキや回転方向を規制する機械式部品を不要として安価
ですみ、制御手段のプログラムが簡素化できると共に、
演算処理を速くしてレジストタイミングの精度をより高
くすることができる。
【0199】請求項23記載の発明によれば、第1の給
紙駆動手段および/または第2の給紙駆動手段は、パル
ス入力で駆動するモータであるので、例えば給紙ローラ
等の給紙手段の回転方向を規制する機械式部品を不要と
して安価ですみ、給紙手段を駆動する駆動系を印刷ドラ
ムと押圧手段(例えばプレスローラや圧胴等)とを駆動
するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低
減すると共に、メインモータのパワーをさらに小さくし
て安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す孔版式製版印刷装置
の全体構成図である。
【図2】図1における第1の排紙トレイが第1の位置を
占めた状態を示す図であって、第1の排紙トレイおよび
排紙トレイ移動手段周りの要部の拡大正面図である。
【図3】図1における第1の排紙トレイが第2の位置を
占める直前の状態を示す図であって、第1の排紙トレイ
および排紙トレイ移動手段周りの要部の拡大正面図であ
る。
【図4】図1における排紙搬送ユニットおよび吸着切換
移動手段の構成を示す要部の拡大斜視図である。
【図5】表面印刷用製版画像および裏面印刷用製版画像
が形成された1版の製版済みマスタを印刷ドラムに巻装
した状態を展開して、給紙タイミングおよび印圧範囲を
変えながら表面印刷および裏面印刷を行う場合と片面印
刷を行う場合との違いを説明する図であって、(a)は
表面印刷状態を、(b)は裏面印刷状態を、(c)は片
面印刷状態をそれぞれ示す模式図である。
【図6】図1における印刷部および第1の給紙部周りの
一部断面正面図である。
【図7】図6における印刷部の印圧範囲可変手段周りの
平断面図である。
【図8】(a)は、表面印刷用の原稿の画像および裏面
印刷用の原稿の画像を示す平面図、(b)は、前記各原
稿の画像に対応して製版された表面印刷用製版画像およ
び裏面印刷用製版画像が形成された1版の製版済みマス
タを示す平面図である。
【図9】実施形態1等の操作パネルを示す平面図であ
る。
【図10】実施形態1等の制御構成を示すブロック図で
ある。
【図11】変形例1および2における変位手段周りの要
部の斜視図である。
【図12】変形例1および2の制御構成を示すブロック
図である。
【図13】(a)は、表面印刷の場合の、(b)は、裏
面印刷の場合の、それぞれ第1のタイミング可変制御例
を示すタイミングチャートである。
【図14】(a)は、表面印刷の場合の、(b)は、裏
面印刷の場合の、それぞれ第2のタイミング可変制御例
を示すタイミングチャートである。
【図15】第2のタイミング可変制御例に必要な制御構
成要素の配置部位を示す正面図である。
【図16】(a)は、表面印刷の場合の、(b)は、裏
面印刷の場合の、それぞれ第3のタイミング可変制御例
を示すタイミングチャートである。
【図17】第3のタイミング可変制御例に必要な制御構
成要素の配置部位を示す正面図である。
【図18】(a)は、表面印刷の場合の、(b)は、裏
面印刷の場合の、それぞれ第4のタイミング可変制御例
を示すタイミングチャートである。
【図19】第4のタイミング可変制御例に必要な制御構
成要素の配置部位を示す正面図である。
【図20】(a)は、表面印刷の場合の、(b)は、裏
面印刷の場合の、それぞれ第5のタイミング可変制御例
を示すタイミングチャートである。
【図21】第5のタイミング可変制御例に必要な制御構
成要素の配置部位を示す正面図である。
【符号の説明】
1 原稿読取部 2 製版部 3 給版部 4 第1の給紙部 5 排紙搬送部 6 第1の排紙部 7 第2の排紙部 8 排版部 9 第2の給紙部 10 印刷手段としての印刷部 20 原稿読取手段としての画像センサ 21 マスタ 21a 製版済みマスタ 23 製版手段としてのサーマルヘッド 25A カッタ駆動モータ 26 マスタ搬送モータ 30 原稿搬送モータ 31 印刷ドラム 33 押圧手段としてのプレスローラ 42 用紙 42a 表面印刷済み用紙 42b 表裏面印刷済み用紙 42’ A3サイズの用紙 43 第1の給紙手段を構成する給紙ローラ 44 第1の給紙手段を構成する分離ローラ 45a,45b レジスト手段としてのレジストローラ
対 46 第1の給紙手段を構成する分離パッド 50 排紙吸着切換手段としての排紙搬送ユニット 60a 表面印刷用製版画像 60b 裏面印刷用製版画像 61 第1の排紙トレイ 65 水平駆動モータ 71 第2の排紙トレイ 89 印圧範囲切換モータ 90A,187 変位手段 90B 印圧範囲可変手段 91 第2の給紙手段を構成する第2給紙ローラ 94 第2の給紙手段を構成する第2分離ローラ 95 第2の給紙手段を構成する第2分離パッド 99 反転搬送手段 100 排紙トレイ移動手段 102 昇降駆動モータ 110 水平移動機構 115 昇降機構 120 吸着切換移動手段 132 給紙タイミング検知手段およびレジストタイミ
ング検知手段を構成する給紙開始センサ 133 給紙タイミング検知手段を構成する遮光板 134 レジストタイミング検知手段を構成する遮光板 136 回転速度検知手段としてのエンコーダ 137 パルス回転速度検知手段を構成するエンコーダ
センサ 140 メインモータ 145 第1の給紙駆動手段としての第1給紙モータ 146 第2の給紙駆動手段としての第2給紙モータ 147 タイミング可変手段を兼ねるレジスト駆動手段
としてのレジストモータ 148 中間搬送モータ 150 操作パネル 154 両面印刷モード設定手段としての両面印刷用連
写キー 160 読取制御部 161、161A,161B,161C 製版制御手段
としての製版制御装置 163,163A,163B 制御手段としての印刷制
御装置 163A,163B ドラム空転間欠給紙制御手段を兼
ねる印刷制御装置 169 メイン制御装置 188 係止手段 500 印刷装置の一例としての孔版式製版印刷装置 A 表面印刷用の原稿 A1 印刷ドラム等の回転方向 B 裏面印刷用の原稿 C マスタ搬送方向 P1 第1の位置 P2 第2の位置 HP1 第1の排紙位置 HP2 第2の排紙位置 X 用紙搬送方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 85/00 B65H 85/00 Fターム(参考) 3F054 AA01 AC04 BA02 BB22 BF08 CA02 DA02 3F100 AA01 CA03 CA06 CA12 CA13 CA15 DA11 EA03 EA11

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転方向に沿って表面印刷用製版画像と裏
    面印刷用製版画像とが形成された1版のマスタを巻装し
    た印刷ドラムと、この印刷ドラム上の前記表面印刷用製
    版画像の形成範囲に印刷前の用紙を相対的に押し付けて
    表面印刷を行うときと前記印刷ドラム上の前記裏面印刷
    用製版画像の形成範囲に表面印刷済み用紙の裏面を相対
    的に押し付けて裏面印刷を行うときとで印圧範囲を変え
    ることが可能な単一の印圧装置と、前記印刷前の用紙お
    よび前記表面印刷済み用紙を給送するタイミングを変え
    ることが可能な給紙装置とを使用して、印刷前の用紙の
    表面に印刷を行う表面印刷および表面印刷済み用紙の裏
    面に印刷を行う裏面印刷をするための両面印刷モードに
    係る動作を行うことが可能な印刷方法であって、 前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成範囲
    にタイミングを合わせて前記給紙装置から前記印刷前の
    用紙を給送し、前記印圧装置により前記印刷ドラム上の
    前記表面印刷用製版画像の形成範囲に給送された前記印
    刷前の用紙の表面を相対的に押し付けて表面印刷画像を
    得た後、その表面印刷画像が形成された前記表面印刷済
    み用紙を反転し、その後、前記印刷ドラム上の前記裏面
    印刷用製版画像の形成範囲にタイミングを合わせて前記
    給紙装置から前記表面印刷済み用紙を給送し、かつ、前
    記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲に
    前記印圧装置の印圧範囲を変えて、前記印圧装置により
    前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲
    に給送された前記表面印刷済み用紙の裏面を相対的に押
    し付けて裏面印刷画像を得ることを特徴とする印刷方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷方法において、 前記給紙装置は、前記印刷前の用紙を前記印刷ドラムと
    前記印圧装置との間に給送する第1の給紙装置と、前記
    表面印刷済み用紙を排紙・積載すべき第1の位置と、前
    記表面印刷済み用紙の裏面に印刷させるために給送すべ
    き第2の位置との間で移動可能な第1の排紙トレイと、
    第1の排紙トレイが第2の位置を占めたとき、第1の排
    紙トレイ上の前記表面印刷済み用紙を前記印刷ドラムと
    前記印圧装置との間に給送する第2の給紙装置とを有す
    ることを特徴とする印刷方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の印刷方法におい
    て、 前記印刷ドラムに巻装可能な最大サイズのマスタに対し
    て、前記両面印刷モードを設定したときに使用する前記
    用紙のサイズが、前記最大サイズのマスタの半分以下で
    あることを特徴とする印刷方法。
  4. 【請求項4】印刷前の用紙の表面に印刷を行う表面印刷
    および表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行う裏面印刷を
    するための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能
    な印刷装置において、 原稿の画像を読み取る原稿読取手段と、 1版のマスタを回転方向に巻装する印刷ドラムと、 前記印刷ドラムに巻装可能な最大サイズのマスタと略同
    じサイズの複数の原稿の画像のサイズを、前記最大サイ
    ズのマスタの半分以下に設定する原稿画像変倍設定手段
    と、 前記回転方向に沿って、表面印刷用の原稿画像に対応し
    た表面印刷用製版画像と裏面印刷用の原稿画像に対応し
    た裏面印刷用製版画像とを前記1版のマスタに形成する
    製版手段と、 前記原稿画像変倍設定手段からの信号に基づいて、前記
    表面印刷用の原稿画像の変倍率に対応して前記表面印刷
    用製版画像を、前記裏面印刷用の原稿画像の変倍率に対
    応して裏面印刷用製版画像を、それぞれ前記1版のマス
    タに形成するように前記製版手段を制御する製版制御手
    段と、 前記印刷ドラム上のマスタに、インキを供給しながら用
    紙を相対的に押し付けて印圧を加えることにより印刷を
    行う単一の印刷手段と、 印刷前の用紙を前記印刷手段に向けて給送する第1の給
    紙手段と、 前記印刷手段で前記印刷前の用紙の表面に印刷された表
    面印刷済み用紙を排紙・積載すべき第1の位置と、表面
    印刷済み用紙の裏面に前記印刷手段で印刷させるために
    給送すべき第2の位置との間で移動可能な第1の排紙ト
    レイと、 第1の排紙トレイが第2の位置を占めたとき、第1の排
    紙トレイ上の前記表面印刷済み用紙を前記印刷手段に向
    けて給送する第2の給紙手段と、 前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙を前記印
    刷手段へ給送するタイミングを変えるためのタイミング
    可変手段と、 第1の排紙トレイを、第1の位置と第2の位置とに選択
    的に移動させる排紙トレイ移動手段と、 第2の給紙手段により給送された前記表面印刷済み用紙
    の裏面を前記印刷ドラムに対向させるように、前記表面
    印刷済み用紙を反転搬送する反転搬送手段と、 前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像と前記裏面
    印刷用製版画像との形成範囲に対応して印圧範囲を変え
    るための印圧範囲可変手段と、 前記両面印刷モードを設定したときであって前記表面印
    刷のとき、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像
    の形成範囲にタイミングを合わせて前記印刷前の用紙を
    給送するように前記タイミング可変手段を制御し、か
    つ、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成
    範囲に対応して前記印刷前の用紙の表面を押し付けるよ
    うに前記印圧範囲可変手段を制御し、前記裏面印刷のと
    き、前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成
    範囲にタイミングを合わせて前記表面印刷済み用紙を給
    送するように前記タイミング可変手段を制御し、かつ、
    前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲
    に対応して前記表面印刷済み用紙の裏面を押し付けるよ
    うに前記印圧範囲可変手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】印刷前の用紙の表面に印刷を行う表面印刷
    および表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行う裏面印刷を
    するための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能
    な印刷装置において、 回転方向に沿って表面印刷用の原稿画像に対応した表面
    印刷用製版画像と裏面印刷用の原稿画像に対応した裏面
    印刷用製版画像とが形成された1版のマスタを巻装する
    印刷ドラムと、 前記印刷ドラム上のマスタに、インキを供給しながら用
    紙を相対的に押し付けて印圧を加えることにより印刷を
    行う単一の印刷手段と、 印刷前の用紙を前記印刷手段に向けて給送する第1の給
    紙手段と、 前記印刷手段で前記印刷前の用紙の表面に印刷された表
    面印刷済み用紙を排紙・積載すべき第1の位置と、表面
    印刷済み用紙の裏面に前記印刷手段で印刷させるために
    給送すべき第2の位置との間で移動可能な第1の排紙ト
    レイと、 第1の排紙トレイが第2の位置を占めたとき、第1の排
    紙トレイ上の前記表面印刷済み用紙を前記印刷手段に向
    けて給送する第2の給紙手段と、 前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙を前記印
    刷手段へ給送するタイミングを変えるためのタイミング
    可変手段と、 第1の排紙トレイを、第1の位置と第2の位置とに選択
    的に移動させる排紙トレイ移動手段と、 第2の給紙手段により給送された前記表面印刷済み用紙
    の裏面を前記印刷ドラムに対向させるように、前記表面
    印刷済み用紙を反転搬送する反転搬送手段と、 前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像と前記裏面
    印刷用製版画像との形成範囲に対応して印圧範囲を変え
    るための印圧範囲可変手段と、 前記両面印刷モードを設定したときであって前記表面印
    刷のとき、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像
    の形成範囲にタイミングを合わせて前記印刷前の用紙を
    給送するように前記タイミング可変手段を制御し、か
    つ、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画像の形成
    範囲に対応して前記印刷前の用紙の表面を押し付けるよ
    うに前記印圧範囲可変手段を制御し、前記裏面印刷のと
    き、前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成
    範囲にタイミングを合わせて前記表面印刷済み用紙を給
    送するように前記タイミング可変手段を制御し、かつ、
    前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成範囲
    に対応して前記表面印刷済み用紙の裏面を押し付けるよ
    うに前記印圧範囲可変手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置において、 前記1版のマスタを製版する製版手段と、 前記表面印刷用の原稿画像に対応して前記表面印刷用製
    版画像を、前記裏面印刷用の原稿画像に対応して裏面印
    刷用製版画像を前記1版のマスタに形成するように前記
    製版手段を制御する製版制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項4、5または6記載の印刷装置にお
    いて、 前記表面印刷済み用紙の裏面に前記印刷手段で印刷され
    た裏面印刷済み用紙を排紙・積載するための第2の排紙
    トレイと、 前記印刷手段に連結され、該印刷手段から排出される前
    記表面印刷済み用紙を第1の位置を占めた第1の排紙ト
    レイに、前記裏面印刷済み用紙を第2の排紙トレイにそ
    れぞれ吸着しながら搬送するための、第1の排紙トレイ
    への第1の排紙位置と第2の排紙トレイへの第2の排紙
    位置との間で揺動可能な排紙吸着切換手段と、 前記排紙吸着切換手段を、第1の排紙位置と第2の排紙
    位置とに選択的に移動させる吸着切換移動手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項4、5、6または7記載の印刷装置
    において、 前記印刷ドラムに巻装可能な最大サイズのマスタに対し
    て、前記両面印刷モードを設定したときに使用する前記
    用紙のサイズが、前記最大サイズのマスタの半分以下で
    あることを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項4、5、6、7または8記載の印刷
    装置において、 第1の排紙トレイ上への前記表面印刷済み用紙の積載が
    終了した後、該表面印刷済み用紙が第2の給紙手段によ
    り給送されるまで、休止時間を設けるようにしたことを
    特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項4、5、6、7、8または9記載
    の印刷装置において、 前記印刷ドラム上のマスタに用紙を押し付ける第1の変
    位位置とこの第1の変位位置から離れた第2の変位位置
    との間で変位自在な押圧手段と、 前記押圧手段を、第1の変位位置と第2の変位位置との
    間で変位させるための変位手段と、 前記両面印刷モードを設定して、第2の給紙手段により
    給送された前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うと
    き、前記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第
    2の給紙手段をして前記表面印刷済み用紙を給送させ
    ず、かつ、前記変位手段を非作動にさせるドラム空転間
    欠給紙制御手段を有することを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項4、5、6、7または8記載の印
    刷装置において、 前記印刷ドラム上のマスタに用紙を押し付ける第1の変
    位位置とこの第1の変位位置から離れた第2の変位位置
    との間で変位自在な押圧手段と、 前記押圧手段を、第1の変位位置と第2の変位位置との
    間で変位させるための変位手段と、 前記両面印刷モードを設定して前記用紙の表面および裏
    面に印刷を行うときであって、第1の給紙手段により給
    送された前記印刷前の用紙の表面に印刷を行うとき、前
    記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第1の給
    紙手段をして前記用紙を給送させず、かつ、前記変位手
    段を非作動にさせ、第2の給紙手段により給送された前
    記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、前記印刷
    ドラムの回転中に所定の間隔をもって、第2の給紙手段
    をして前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、前記
    変位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段
    を有することを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項4または6記載の印刷装置におい
    て、 前記製版手段は、前記1版のマスタに穿孔を形成して製
    版し、 前記両面印刷モードを設定して前記表面印刷用製版画像
    および前記裏面印刷用製版画像を形成するときの穿孔径
    を、前記用紙の表面および裏面の何れか一方にのみ印刷
    するときに用いるマスタの穿孔径よりも小さくするよう
    に、前記製版手段を制御する穿孔径制御手段を有するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項4または6記載の印刷装置におい
    て、 前記製版手段は、前記1版のマスタに穿孔を形成して製
    版し、 前記両面印刷モードを設定したとき、前記裏面印刷用製
    版画像を形成するときの穿孔径を、前記表面印刷用製版
    画像を形成するときの穿孔径よりも小さくするように、
    前記製版手段を制御する穿孔径制御手段を有することを
    特徴とする印刷装置。
  14. 【請求項14】請求項5ないし13の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 原稿の画像を読み取る原稿読取手段を有することを特徴
    とする印刷装置。
  15. 【請求項15】請求項4ないし14の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 前記両面印刷モードを設定するための両面印刷モード設
    定手段を有することを特徴とする印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項4ないし15の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 第1の給紙手段から給送された前記印刷前の用紙および
    第2の給紙手段から給送された前記表面印刷済み用紙を
    受け止めて、前記印刷ドラム上の前記表面印刷用製版画
    像の形成範囲にタイミングを合わせて前記印刷前の用紙
    を、前記印刷ドラム上の前記裏面印刷用製版画像の形成
    範囲にタイミングを合わせて前記表面印刷済み用紙をそ
    れぞれ給送する単一のレジスト手段と、 前記レジスト手段を駆動するレジスト駆動手段とを有
    し、 前記制御手段は、前記レジスト駆動手段の駆動開始時点
    を調節することにより、前記印刷前の用紙および前記表
    面印刷済み用紙を前記印刷手段へ給送するタイミングを
    変えさせることを特徴とする印刷装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の印刷装置において、 第1の給紙手段を駆動する第1の給紙駆動手段と、 第2の給紙手段を駆動する第2の給紙駆動手段とを有
    し、 前記表面印刷のとき、第1の給紙駆動手段の駆動開始時
    点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第
    1の遅れ時間が、前記裏面印刷のとき、第2の給紙駆動
    手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始
    時点との間には第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時
    間が、それぞれ予め設定されており、 前記制御手段は、前記表面印刷のとき、第1の遅れ時間
    をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ時間をもっ
    て、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御することを特
    徴とする印刷装置。
  18. 【請求項18】請求項16記載の印刷装置において、 第1の給紙手段を駆動する第1の給紙駆動手段と、 第2の給紙手段を駆動する第2の給紙駆動手段と、 前記印刷ドラム側に配設された、前記レジスト手段に対
    して前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙の先
    端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検
    知手段とを有し、 前記表面印刷のとき、第1の給紙駆動手段の駆動開始時
    点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第
    1の遅れ時間が、前記裏面印刷のとき、第2の給紙駆動
    手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始
    時点との間には第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時
    間が、それぞれ予め設定されており、 前記制御手段は、前記給紙タイミング検知手段からのオ
    ン出力信号に基づいて、前記表面印刷のとき、第1の遅
    れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ時間
    をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  19. 【請求項19】請求項16記載の印刷装置において、 第1の給紙手段を駆動する第1の給紙駆動手段と、 第2の給紙手段を駆動する第2の給紙駆動手段と、 前記印刷ドラム側に配設された、前記印刷手段の画像形
    成部に対して前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み
    用紙の先端を給送するタイミングをとるためのレジスト
    タイミング検知手段とを有し、 前記表面印刷のとき、前記レジストタイミング検知手段
    のオン出力信号時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始
    時点との間には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷のと
    き、前記レジストタイミング検知手段のオン出力信号時
    点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第
    1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時間が、それぞれ予
    め設定されており、 前記制御手段は、前記レジストタイミング検知手段から
    のオン出力信号に基づいて、前記表面印刷のとき、第1
    の遅れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ
    時間をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御す
    ることを特徴とする印刷装置。
  20. 【請求項20】請求項16記載の印刷装置において、 第1の給紙手段を駆動する第1の給紙駆動手段と、 第2の給紙手段を駆動する第2の給紙駆動手段と、 前記印刷ドラム側に配設された、前記レジスト手段に対
    して前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み用紙の先
    端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検
    知手段と、 前記印刷ドラム側に配設された、前記印刷手段の画像形
    成部に対して前記印刷前の用紙および前記表面印刷済み
    用紙の先端を給送するタイミングをとるためのレジスト
    タイミング検知手段とを有し、 前記表面印刷のとき、前記レジストタイミング検知手段
    のオン出力信号時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始
    時点との間には第1の遅れ時間が、前記裏面印刷のと
    き、前記レジストタイミング検知手段のオン出力信号時
    点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第
    1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時間が、それぞれ予
    め設定されており、 前記制御手段は、前記レジストタイミング検知手段から
    のオン出力信号に基づいて、前記表面印刷のとき、第1
    の遅れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ
    時間をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御す
    ることを特徴とする印刷装置。
  21. 【請求項21】請求項16記載の印刷装置において、 第1の給紙手段を駆動する第1の給紙駆動手段と、 第2の給紙手段を駆動する第2の給紙駆動手段と、 前記印刷ドラム側に配設された、前記レジスト手段に対
    して前記印刷前の用紙および表面印刷済み用紙の先端を
    給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手
    段と、 前記印刷手段の画像形成部に対して前記印刷前の用紙お
    よび前記表面印刷済み用紙の先端を給送するタイミング
    を制御するための、前記印刷ドラムにおける少なくとも
    回転速度変動を検知する回転速度検知手段を備えたパル
    スを出力するパルス回転速度検知手段とを有し、 前記表面印刷のとき、第1の給紙駆動手段の駆動開始時
    点と前記レジスト駆動手段の駆動開始時点との間には第
    1の遅れ時間が、前記裏面印刷のとき、第2の給紙駆動
    手段の駆動開始時点と前記レジスト駆動手段の駆動開始
    時点との間には第1の遅れ時間よりも長い第2の遅れ時
    間が、それぞれ予め設定されており、 前記制御手段は、前記パルス回転速度検知手段からの出
    力パルス信号に基づいて、前記表面印刷のとき、第1の
    遅れ時間をもって、前記裏面印刷のとき、第2の遅れ時
    間をもって、それぞれ前記レジスト駆動手段を制御する
    ことを特徴とする印刷装置。
  22. 【請求項22】請求項16ないし21の何れか一つに記
    載の印刷装置において、 前記レジスト駆動手段は、パルス入力で駆動するモータ
    であることを特徴とする印刷装置。
  23. 【請求項23】請求項17ないし22の何れか一つに記
    載の印刷装置において、 第1の給紙駆動手段および/または第2の給紙駆動手段
    は、パルス入力で駆動するモータであることを特徴とす
    る印刷装置。
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