JP4965328B2 - 両面印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1工程でシート状記録媒体(以下、単に「シート」ともいう)の両面に印刷を行うことが可能な両面孔版印刷装置を含む両面印刷装置に関する。
一般的にその厚みが大体1〜2μm程度のものからなる熱可塑性樹脂フィルムと、和紙繊維とか合成繊維あるいは和紙繊維および合成繊維を混抄したもの等からなる多孔質支持体とを貼り合わせたラミネート構造の孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)の該熱可塑性樹脂フィルム面を、サーマルヘッドの多数の発熱素子に接触させてそのサーマルヘッドの主走査方向への作動を介して加熱穿孔・製版するとともに、プラテンローラ等のマスタ搬送手段でその製版されたマスタを上記主走査方向と直交する副走査方向に移動させながら、円筒状の多孔性支持板の周面に例えば樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーンを複層巻着した構成の回転自在な版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段より版胴内周面にインキを供給し、プレスローラや圧胴等あるいは中押しローラと呼ばれる押圧手段によって、版胴上の製版済みのマスタに対してシートの一例としての印刷用紙(以下、単に「用紙」ともいう)を連続的に押し付け・押圧することで、版胴の開口部、マスタの穿孔部分よりインキを滲出させ、このインキを用紙に転移させて印刷を行う感熱デジタル式孔版印刷装置が知られている。
なお、印刷ドラムは単に「版胴」と呼ばれることもあるが、以下、この明細書では、版胴は印刷ドラムの外周部に配設されているものとし、特に断らない限り版胴を含めて単に「印刷ドラム」と呼ぶこととする。
上述の孔版印刷において、最近では用紙の消費量や書類の保管スペース等を低減させるため、用紙の両面に印刷を行う両面印刷が頻繁に行われるようになってきている。この両面印刷では、給紙部に積載した用紙を印刷部に通紙し、その用紙の一方の面である表面に印刷をした後に、その片面印刷済みの用紙を裏返して再度印刷部に通紙して他方の面である裏面に印刷を行う方法が採用されていたが、一度排紙された片面印刷済みの用紙を再度給紙部にセットしたり、片面印刷後の用紙を揃えたりする作業が面倒であった。
そこで、本願出願人は、上記片面印刷後の作業の面倒さ等に鑑みこれらを解消できる新規な両面印刷装置、すなわち、印刷部と、印刷部においてその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に貯容する両面印刷用の補助トレイと、補助トレイ上に貯容された表面印刷済み用紙を印刷部に向けて再給紙する再給紙部(再給紙手段)と、印刷画像を形成された用紙を排出する排紙部と、印刷部を通過した用紙を補助トレイあるいは排紙部の何れかに通紙する切換部材とを有し、片面印刷と両面印刷とを簡単に切り換えて行うことが可能な両面印刷装置を提案した(例えば、特許文献1ないし3参照)。
これらの特許文献1ないし3記載の両面印刷装置では、片面印刷時においては片面印刷用に製版された製版済みマスタを印刷ドラムの外周面(版胴の外周面)に巻装し、両面印刷時においては両面印刷用に2つの製版画像が印刷ドラムの回転方向に並んで製版された分割製版済みマスタを印刷ドラムに巻装して、片面印刷時には印刷ドラムの1回転で1枚の片面印刷済み用紙を、両面印刷時には印刷ドラムの1回転で1枚の両面印刷済み用紙を得るように構成されている。
すなわち、両面印刷動作は、次の工程で行われる。先ず、給紙部より1枚目の用紙を給送し、印刷ドラム上に巻装された分割製版済みマスタのうちの表面印刷画像に対応した第1製版画像と1枚目の用紙とをプレスローラによって押圧して表面印刷済み用紙を作成する。表面印刷済み用紙となった1枚目の用紙は、切換部材によって印刷ドラム上から剥離されて補助トレイに案内される。
次に、給紙部より2枚目の用紙を給送し、分割製版済みマスタの第1製版画像と2枚目の用紙とをプレスローラによって押圧して次の表面印刷済み用紙を作成する。表面印刷済み用紙となった2枚目の用紙は、切換部材によって印刷ドラム上から剥離されて補助トレイに案内される。この2枚目の用紙の表面印刷時において再給紙搬送装置(再給送搬送手段)が作動し、補助トレイ上から1枚目の用紙が印刷部に向けて送られる。この1枚目の用紙は、印刷ドラム上に巻装された分割製版済みマスタのうちの裏面印刷画像に対応した第2製版画像と対応するタイミングで給送され、プレスローラによって印刷ドラムの外周面に押圧されることで裏面印刷画像を印刷される。両面に印刷画像を形成されて印刷済み用紙となった1枚目の用紙は、剥離爪によって印刷ドラムの外周面上より剥離され、排紙部へと送られる。以下、この動作が繰り返され、印刷ドラムの1回転で1枚の両面印刷済み用紙が作成される。
従来の特許文献1ないし3の両面印刷装置において、上述の両面印刷動作中にインキ補給が間に合わない場合には、用紙を給紙台で停止させ、両面印刷を一旦停止し、両面印刷動作中の設定印刷速度よりも低速のインキ補給用の回転速度(1速よりも遅い)に落として印刷ドラムを低速回転させながらインキ補給を行い、換言すれば印刷ドラムをインキ補給用の低速で空回転させながらインキ補給を行う。このインキ補給によってインキ不足が解消されて、両面印刷を再開する場合には、例えば印刷速度が5段階ある両面印刷装置においては、設定印刷速度が5速(一番速いモード)の場合、1速(一番遅いモード)から通紙の一枚に対応して一段ずつ速度を上げ、5速まで増速して印刷を行っていた。
特開2003−200645号公報 特開2005−350161号公報 特開2006−224633号公報
しかしながら、上記従来の両面印刷装置では、両面印刷再開するためには印刷速度の1速から再度スタートするので、設定印刷速度に到達するまでに時間が必要となり、結果的に両面印刷再開までの時間が長く掛かっていた。また、上述したような再給紙動作をするので、レジストが変化してしまい、安定した画像が得られないという問題点もあった。
また、上記従来の両面印刷装置でも、原稿の画像を読み取った際に作成されるデジタル画像データやパーソナル・コンピュータ(以下、「パソコン」という)等のコンピュータから送られてくるデジタル画像データを画像メモリに一旦保存し、この画像メモリからデジタル画像データを呼び出しながらマスタに書き込みを行い、両面印刷用の製版済みマスタを作製しているため、画像メモリに一旦保存されたデジタル画像データの2値化信号(黒画素および白画素に対応した信号)から画像濃度(黒画素および白画素に対応した全信号に対する黒画素に対応した信号の割合)を容易に判定・算出できるようになっている。
しかしながら、従来の両面印刷装置では、両面印刷動作の開始前に、上述のように算出した画像濃度を利用し、画像濃度、設定印刷速度および印刷モード等からインキ消費量を算出することで、ユーザが操作パネル上で設定した条件で両面印刷を行うとインキ補給が間に合うか否かの判断を行うという考えがなく、そのため両面印刷動作を停止させずに印刷速度を自動的に遅くしての両面印刷動作を行えなかった。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、両面印刷動作中にインキ補給が間に合わない場合、インキ補給動作が完了してからの両面印刷再開までの時間短縮が可能となるとともに、レジストが変化してしまうことなく安定した画像が得られる両面印刷装置を提供することを第1の主な目的とする。
また、印刷動作の開始前に、少なくとも画像データの画像濃度から、その他適宜印刷モード等を加味することでインキ消費量を算出し、設定された印刷速度で印刷を行うとインキ補給が間に合わず、印刷動作を一時中断してインキ補給をしなければならない場合に、印刷動作を停止させずに自動的に設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変えて印刷を行える片面印刷装置を含む両面印刷装置を提供することを第2の主な目的とする。
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明は、その回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが並んで形成された両面印刷用の製版済みマスタを巻装する印刷ドラム、該印刷ドラム上の製版済みマスタにインキを供給するインキ供給手段および前記印刷ドラムに対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷部と、前記印刷部にシートを給送するシート給送部と、前記印刷部で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済みシートを一時的に保持した後、前記押圧手段に向けて搬送する再給送搬送手段を備え、前記押圧手段で反転させて前記印刷部に向けて再給送する再給送部とを具備し、印刷動作中に、前記印刷ドラム上の製版済みマスタに供給するインキ量を検知してインキを補給することが可能な両面印刷装置において、両面印刷動作中にインキ補給が間に合わない場合、前記シート給送部から前記印刷部にシートを給送させずに、かつ、前記再給送搬送手段上で表面印刷済みシートを一旦保持させるとともに前記印刷ドラムから前記押圧手段を離間させた印圧解除状態で、前記両面印刷動作中の印刷速度で前記印刷ドラムを空回転させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の両面印刷装置において、前記印刷ドラム上の製版済みマスタと印刷済みのシートの先端部との間に送風してシートを分離する送風分離手段と、該送風分離手段により分離された印刷済みのシートを吸引する空気吸引手段とを有し、前記送風分離手段および前記空気吸引手段を動作させたままとすることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の両面印刷装置において、前記送風分離手段および前記空気吸引手段の風量を低減することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、画像データを記憶する記憶手段から読み出された画像データに基づいて製版済みマスタを作製し、この製版済みマスタを印刷ドラムの外周に巻装しての印刷動作中に、前記印刷ドラム上の製版済みマスタに供給するインキ量を検知してインキを補給することが可能であって、かつ、印刷速度が変更可能な両面印刷装置において、前記記憶手段に記憶されている画像データの画像濃度を算出する画像濃度算出手段と、少なくとも前記画像濃度と設定された印刷速度とに基づいて、インキ消費量を算出し、この算出されたインキ消費量から前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わないと判断した場合、自動的に、前記設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変える第1の制御手段とを有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の両面印刷装置において、前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、その警告を報知する報知手段と、前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、前記警告を報知するように前記報知手段を制御する第2の制御手段とを有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の両面印刷装置において、前記遅い印刷速度または前記警告を無視し前記設定された印刷速度で印刷動作を実行するかを選択可能とする印刷速度選択手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記課題を解決して新規な両面印刷装置を提供することができる。請求項毎の効果を挙げれば、以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、上記構成により、両面印刷動作中の印刷速度のままインキ補給を行うので、印刷再開がスムーズとなり、インキ補給動作が完了してからの印刷再開までの時間短縮が可能となる。また、両面印刷装置は、印刷速度を変えた時のレジスト性能がシビアな製品であるが、レジストが変わってしまうという不具合も解消することが可能となるとともに、印刷再開前後の印刷速度が印刷ドラムの空回転の回転速度と同じで一定であるため、印刷画像濃度が常に一定となり、安定した印刷画像が得られる。
請求項2および3記載の発明によれば、従来では、インキ補給中も印刷搬送のため送風分離手段および空気吸引手段が作動したままとなっているが、これをオフまたは風量を低減することで、省エネ化が可能となる。また、風量の低減は単純にオフしてしまうと印刷再開時の風量安定に時間を要するため、風量の低減から風量アップすることで省エネ化と同時に再開時間の短縮化も可能となる。
請求項4記載の発明によれば、上記構成により、少なくとも画像濃度と設定された印刷速度とに基づいてインキ消費量を算出し、この算出されたインキ消費量から設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わないと判断した場合、自動的に、設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変更することが印刷前に可能となっているので、印刷が開始された際に、印刷動作を停止させずにインキ補給を行え、安定した印刷を行うことが可能となる。
請求項5および6記載の発明によれば、上記構成により、設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、警告が報知されとともに、遅い印刷速度または警告を無視し設定された印刷速度で印刷動作を実行するかをユーザの意思や要望によって選択・設定することが可能となる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態および実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。実施形態や変形例等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素をそのまま引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
(第1の実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。まず、図1に基づいて、第1の実施形態における孔版式の両面印刷装置1の全体構成の概要を説明する。両面印刷装置1は、特許文献1ないし3で開示された両面印刷装置と同様の構成を有しているため、同様の構成部分についての説明をできるだけ省略する。
図1において、両面印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、スキャナとも呼ばれる画像読取部7、再給紙部9、切換部材としての切換爪10等を具備している。
スキャナ、製版・給版、排版の機構等、すなわち、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7の構成および機能については従来から知られている製版・印刷一体型孔版印刷装置と同様なのでその細部構成の説明を省略する(例えば、特許文献1または特許文献3の図1等参照)。以下、主として本発明に密接に関連する装置・部材の構成および機能について説明する。
印刷部2は、装置本体100のほぼ中央に配置されており、図中矢印方向(時計回り方向)に沿って第1の製版画像Aと第2の製版画像Bとが並んで形成された分割製版済みマスタ11とも呼ばれる両面印刷用の製版済みマスタ11を外周に巻装する印刷ドラム12と、印刷ドラム12の外周面に対して接離自在な押圧手段としてのプレスローラ13とを有している。
印刷ドラム12は、装置本体100に回転自在に支持されており、ドラム駆動手段としての例えばブラシレスDCモータにより、図中矢印方向(時計回り方向)に回転駆動される。図1において、印刷ドラムを示す符号12とともに括弧を付して示す符号19は、印刷ドラム12を回転駆動するギヤやベルト等の駆動力伝達手段、上記ドラム駆動手段および図3に示すインキ補給機構50を含めて構成されるユニット化されたドラム装置を示している。印刷ドラム12の外周面には、画像情報に基づいて製版部3により穿孔製版されたマスタ11がその先端部をクランパ14によってクランプされて巻き付け装着されるようになっている。
製版済みマスタ11には、表面印刷用の第1の製版画像A(以下、「A面画像」と呼ぶ)と、裏面印刷用の第2の製版画像B(以下、「B面画像」と呼ぶ)とが印刷ドラム12の回転方向順(円周方向順)に並んで形成されており、A面画像とB面画像との間には未製版部分が形成されている。
これらマスタ11上の画像の元となるデジタル画像データは、原稿を画像読取部7で読み取って作成され、またはコンピュータ上で作成される。原稿のセットは、図示しない自動原稿送り装置(ADF)や自動両面原稿送り装置あるいはオペレータによるコンタクトガラスヘの原稿セット操作により行われる。デジタル画像データの作成は、コンピュータ上に作成されたデジタル原稿を出力したものでも良いのは言うまでもない。これらデジタル画像データは後述するMPU部のメモリに一度格納された後、製版部3に送られマスタへの穿孔製版が行われる。
印刷ドラム12の外周面近傍には、印刷ドラム12の回転位置(位相)を検知する回転位置検出手段としての回転位置センサおよびロータリエンコーダが設けられている。
印刷ドラム12の内部には、インキローラ15と、該インキローラ15との間にほぼ楔状のインキ溜まり17を形成するドクターローラ16等とから構成されるインキ供給手段が設けられていて、このインキ供給手段により印刷ドラム12の内周面、すなわち版胴の内周面にインキを供給できるようになっている。
インキローラ15は、印刷ドラム12の回転方向と同方向に回転しながら印刷ドラム12の版胴内周面にインキを供給するインキ供給部材としての、ドクターローラ16は、インキローラ15と所定の微小な隙間を置いて平行に配置され、インキローラ15外周面上のインキ量を規制するインキ量規制部材としての機能をそれぞれ有する。
符号18は、後述するインキ検知回路の入力側に接続され、静電容量式にインキ溜まり17のインキ量を検知することにより、印刷ドラム12の版胴内周面に供給するインキ量(インキの有無)、すなわち印刷ドラム12上の製版済みマスタ11に供給するインキ量(インキの有無)を検知するためのインキ検知針を示す。
印刷ドラム12の下方近傍には、プレスローラ13が配設されている。プレスローラ13は、耐油性を有する弾性体である例えばニトリルゴム(NBR)で形成されていて、少なくとも該ゴムの外周表面には、微細な凹凸状の表面処理を施されたフィルムとしての、例えばオフセット印刷機などで印刷物の汚れ防止等に用いられていると同様の例えばガラス質微粒子としてのガラスビーズやセラミック質微粒子が均一に被覆または接着されている。これにより、印刷ドラム12の外周表面または該印刷ドラム12上の製版済みマスタ11と接触したときや、表面印刷済み用紙PBの印刷画像面側のインキと接触することによる膨潤およびインキ汚れが最小となるように構成されている。
プレスローラ13は、図示しないアーム部材にその両端を回転自在に支持されており、図示しないアーム部材は接離機構(図示せず)によって揺動昇降自在に支持されている。プレスローラ13は、その周面が印刷ドラム12より離間する図1に示す離間位置と、その周面が印刷ドラム12上の製版済みマスタ11に圧接する圧接位置とを選択的に占める。上記図示しない接離機構および印刷部2の細部構成は、特許文献3の図1ないし図3等に示され、それらに対応した段落に記載されている内容と同様のものを採用している。
両面印刷装置1は、特許文献1ないし3と同様に、単一の印刷ドラム12、単一のインキ供給手段および単一のプレスローラ13を用いて、両面印刷を連続的に行うことが可能に構成されている。
製版部3は、印刷ドラム12のほぼ右横に配置されていて、製版済みマスタ11を作製する周知の機能・構成を有する。製版部3の細部構成は、特許文献1の図1に示され、それに対応した段落「0066」〜「0073」に記載されている内容と同様のものである。
給紙部4は、製版部3の右下方に配置されていて、印刷部2にシートの一例としての用紙Pを給送するシート給送部としての機能・構成を有する。給紙部4は、給紙台20、シート給送手段としてのピックアップ給紙コロ21および分離コロ22、分離パッド23、レジストローラ対24等から主に構成されている。
給紙台20には、用紙Pが積載されている。この用紙Pは、A面画像とB面画像の大きさに適応した用紙サイズとなっている。つまり、片面印刷時の最大印刷サイズが例えばA3サイズである場合は、両面印刷の場合の最大印刷サイズはおおよそA4サイズとなり、最大通紙用紙もA4サイズになる。通紙方向は短手方向になる。
給紙台20は、図示しない昇降機構により昇降可能となっている。給紙台20には、給紙台20上にセットされた用紙Pのサイズを検知する複数の用紙サイズ検知センサが配置されている。
排版部5は、印刷ドラム12の左上方に配置されていて、印刷ドラム12上の使用済みのマスタ11を剥離し排版する周知の機能・構成を有する。排版部5の細部構成は、特許文献1の図1に示され、それに対応した段落「0078」〜「0079」に記載されている内容と同様のものである。
排紙部6は、排版部5の左下方に配置されていて、印刷ドラム12上の製版済みマスタ11から印刷された用紙Pを剥離し排出するシート排出部としての周知の機能・構成を有する。排紙部6の細部構成は、特許文献1の図1に示され、それに対応した段落「0081」に記載されている内容と同様のものである。
すなわち、排紙部6は、剥離爪25、排紙搬送ユニット26、シート排出台および排紙台としての排紙トレイ27、剥離ファン28等から主に構成されている。剥離爪25は、図示しない揺動手段によってその先端部が印刷ドラム12の外周面に対して近接・離間可能に設けられており、近接位置を占めた際に印刷ドラム12の外周面より印刷済みの用紙Pを剥離する。排紙搬送ユニット26は、ベルト式の吸引搬送装置からなり、駆動ローラ29aと、従動ローラ29bと、駆動ローラ29aと従動ローラ29bとの間に掛け渡された無端ベルト30と、剥離された印刷済みの用紙Pを無端ベルト30上に吸引・吸着する空気吸引手段としての吸引ファン31等を具備している。駆動ローラ29aは、例えば駆動手段としてのステッピングモータで回転駆動される。排紙搬送ユニット26は、無端ベルト30の上面に印刷済みの用紙Pを吸引・吸着しつつ図中矢印方向に搬送する。
排紙トレイ27は、1個のエンドフェンスと一つのサイドフェンスとを有しており、その上面に印刷済みの用紙Pを整然と積載する。剥離ファン28は、剥離爪25の上方近傍に配設されており、印刷ドラム12上の製版済みマスタ11と印刷済みの用紙Pの先端部との間に送風することにより、表面印刷工程を終えて切換爪10によって印刷ドラム12上の製版済みマスタ11から剥離される用紙P、および裏面印刷工程を終えて剥離爪25によって印刷ドラム12上の製版済みマスタ11から剥離される用紙Pの先端部を浮き上がらせて完全剥離する送風分離手段としての機能を有する。
剥離ファン28および吸引ファン31は、従来と同様のブラシレスDCモータが使用されている。
なお、剥離ファン28に代えて、剥離爪25および剥離ファン28の両方の機能を兼ね備えた送風分離手段としての周知のエアーナイフも用いられる。
画像読取部7(以下、「スキャナ7」ともいう)は、装置本体100の上部に配置されていて、原稿の画像情報を読み取る機能・構成を有する。スキャナ7は、コンタクトガラス32と、コンタクトガラス32に対して接離自在もしくは開閉自在に設けられた圧板33と、原稿の画像を走査して読み取る反射ミラー34a,34bおよび蛍光灯35と、走査された画像の反射光を集束するレンズ36と、集束された画像の反射光を光電変換処理するCCD等からなる画像センサ37と、コンタクトガラス32上にセットされた原稿のサイズを検知する複数の原稿サイズ検知センサ等を具備している。スキャナ7の上部には、周知構成の自動原稿送り装置38(以下「ADF38」ともいう)が搭載されている。図示しない自動両面原稿送り装置が搭載される場合もある。ADF38は、複数枚の原稿を載置可能な原稿載置台39を有しており、原稿載置台39には原稿の有無を検知する原稿センサ等も設けられている。
再給紙部9は、プレスローラ13の周りに配置されていて、第1の製版画像Aまたは第2の製版画像Bに対応してその表面に印刷画像が形成された表面印刷済み用紙PAを一時的に保持した後、プレスローラ13に向けて搬送し該プレスローラ13で反転させて印刷部2に向けて再給送する再給送部(再給送手段)としての機能・構成を有する。以下、表面印刷済み用紙PAは、第1の製版画像Aに対応してその表面に印刷画像が形成されるものとする。
再給紙部9は、印刷部2から送り出され該印刷部2でA面画像を印刷された表面印刷済み用紙PAの先端部を印刷部2近傍の第1の位置(移動位置)付近で挟持・保持するクランパ40を備え、上記移動位置よりも低い第2の位置(初期位置もしくは待機位置)でクランパ40をして表面印刷済み用紙PAの先端を開放させるシート挟持搬送手段としてのすれ違いガイド板41と、再給紙トレイ8に配設され表面印刷済み用紙PBを一時的に保持してプレスローラ13に向けて吸引・吸着しながら搬送する再給送搬送手段としての再給紙搬送装置42と、再給紙搬送装置42により搬送されてきた表面印刷済み用紙PBの先端をプレスローラ13に受け渡す前で一時的に停止させて位置決めする再給送位置決め手段としての再給紙位置決め部材もしくはストッパ部材であるストッパ48と、このストッパ48により一時的に停止された表面印刷済み用紙PBの先端の停止状態を所定のタイミングで解除してその用紙PBの先端をプレスローラ13に当接・押し付けさせる当接位置と、この当接位置から離間した非当接位置との間で変位自在な再給送レジスト手段としての再給紙コロ47と、プレスローラ13の右側においてプレスローラ13外周面に近接して設けられ、再給紙コロ47によりプレスローラ13外周面に当接された表面印刷済み用紙PBを印刷部2に形成されるニップ部へ案内する再給送案内手段・再給送案内部材としてのガイド部材49とから主に構成されている。
再給紙トレイ8、再給紙搬送装置42およびストッパ48は、プレスローラ13の上記接離機構を介して一体的に昇降揺動する。
再給紙搬送装置42は、ベルト式の吸引搬送装置からなり、再給紙トレイ8と一体的に形成された筺体側板に回転自在に軸支された駆動ローラ43と、上記筺体側板に回転自在に軸支された従動ローラ44と、駆動ローラ43と従動ローラ44との間に掛け渡された複数本の無端ベルト45と、比較的弱い吸着力で表面印刷済み用紙PBを無端ベルト45上に吸引・吸着する吸引ファン46等を具備している。駆動ローラ43は、例えば駆動手段としてのステッピングモータで回転駆動される。
再給紙搬送装置42は、例えば特許文献1の図1および図2等に示されている再給紙搬送部材(25)と同様のものである。
クランパ40を備えたすれ違いガイド板41は、例えば特許文献3の図1および図5等に示されている移動ガイド(81)と同様のものであり、同じく特許文献3の図7および図8に示されている移動手段(87)等と同様の構成で往復移動し、クランパ40の開閉が行われるものである。
ガイド部材49は、全体として弓形の形状をなし、その内周面がプレスローラ13の外周面から約0.3〜1.0mmの所定の隙間をもって、プレスローラ13と非接触状態に配置されていて、例えば特許文献2の図1および図2等に示されている記録媒体ガイド手段(22)と同様のものである。
切換爪10は、印刷ドラム12とプレスローラ13との圧接位置の左方であって、用紙搬送経路上に配設されている。切換爪10は、その用紙搬送方向下流側端部を装置本体100に揺動変位自在に支持されており、図示しない変位手段によって揺動変位され、図1に実線で示す第1の位置と二点鎖線で示す第2の位置とを選択的に占める。
図2を参照して、両面印刷装置1の操作部としての操作パネル103を説明する。操作パネル103は、図1における装置本体100の上部前面に設けられており(図1には図示せず)、その上面に製版スタートキー104、印刷スタートキー105、試し刷りキー106、連続キー107、クリア/ストップキー108、テンキー109、エンターキー110、プログラムキー111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー113および設定印刷速度を表示する速度表示装置、4方向キー114、用紙サイズ設定キー115、用紙厚み設定キー116、両面印刷キー117、片面印刷キー118、7セグメントLED(発光ダイオード)からなる表示装置119、LCD(液晶表示装置)からなる表示装置120等を有している。
上記各種キーおよび表示装置119の詳細機能等は、特許文献1の段落「0085」〜「0089」に記載されていると同様であるため、その説明を省略する。
表示装置120は、階層表示構造となっており、その下方に設けられた選択設定キー120a,120b,120c,120dを押下することにより、原稿種類の設定、変倍や用紙種類の設定、位置調整等の様々なモードへの変更および各モードでの設定が可能に構成されている。また、表示装置120には、両面印刷装置1の状態が表示される他、製版あるいは排版ジャム、給紙あるいは排紙ジャム等のアラーム、印刷用紙、マスタ、インキ等のサプライの供給指示等も表示される。
図3を参照して、ドラム装置19および印刷ドラム12の版胴内周面にインキを供給・補給するためのインキ補給機構50周りの構成について説明する。
ドラム装置19には、インキ補給機構50が装備されている。インキ補給機構50は、上述したインキローラ15、ドクターローラ16の他に、インキローラ15とドクターローラ16との間のインキ溜まり17を形成する空間にインキを分配補給するインキ分配管(インキディストリビュータ)56と、インキが充填されたインキ容器としてのインキパック51と、このインキパック51を載置・セットするためのインキ容器受け台としてのインキパックホルダ(図示せず)と、インキパック51の図示しない口金に接続・嵌合可能な口金受け52aを備え、インキ送給管57を介してインキ分配管56へインキを送出するための、その本体に対して図中矢印で示す方向に回転可能なギヤ52b等を備えたインキポンプ52と、このインキポンプ52とインキ分配管56とを挿通・接続する上記したインキ送給管57と、インキポンプ52のギヤ52bを回転駆動するインキ補給モータ53と、インキ補給モータ53の出力軸に固設された駆動ギヤ58、駆動ギヤ58と噛み合う複数のギヤからなるギヤ列59の最後段のギヤの軸の一端に固設された上記ギヤ52bおよび最後段のギヤの同軸の他端に固設された遮光板54と、遮光板54の近傍に配置され遮光板54と選択的に係合するインキポンプ回転センサ55とから主に構成されている。
インキ補給機構50を構成するインキ送給管57、上記インキパックホルダ、インキポンプ52およびインキ補給モータ53等は、図1の紙面奥側において印刷ドラム12を回転可能に支持する支軸59(図3では省略されている)に固着された不動部材に取付け固定され、印刷ドラム12を回転自在にユニット化すべく構成している把持フレーム、後フレームおよび前フレーム(共に図示せず、例えば特開平5−229243号公報の図2および図3に示されている版胴装置(55)と同様にユニット化されたドラムユニット参照)のうちの上記前フレーム側に設けられている。
インキポンプ52は、ギヤ52b等を備えたギヤポンプからなり、そのギヤ52bが図中矢印方向に回転することにより、インキパック51内のインキを口金受け52aから吸引して汲み出し、そのインキを太矢印方向に順次、インキ送給管57を通してインキ分配管56へインキを送り出すように構成されている。
インキ補給モータ53は、DCモータからなる。上記後フレームの外側面には、インキ補給モータ53の入力側に電気的に接続・結合するための電気コネクタ(図示せず)が取付けられている。図16に示す装置本体フレーム65側には、上記電気コネクタと対向し係合することにより、インキ補給モータ53を作動するための電力を供給したり制御したりするための電気コネクタが取付けられている。この例では、インキ補給モータ53は一定の回転速度で、かつ、インキポンプ52による回転速度を一定とするように作動するものとして説明する。
上述したとおり、インキ補給機構50は、インキ溜まり17へインキを補給するインキ補給手段としての機能を、インキ補給モータ53は、インキ補給機構50のインキポンプ52等を駆動するインキ補給駆動手段としての機能を、それぞれ有する。
インキの補給は、インキ補給モータ53がオンして回転することにより、ギヤ列59を介してギヤ52bが回転されることで、口金受け52aを介して接続されたインキパック51内のインキが吸引・汲み出され、インキポンプ52内に取り込んだ後、インキ送給管57およびインキ分配管56に送出されて開口したインキ排出口からインキ溜まり17に滴下されることとなる。ここで、インキ溜まり17へ補給・供給するインキ量は、遮光板54と係合・オンするギヤ52bの回転数をインキポンプ回転センサ55によってカウントすることで検出可能な構成となっている。インキポンプ回転センサ55は、透過型フォトセンサからなり、ギヤ52bの回転数を計数することによって、インキ補給機構50の作動によるインキ溜まり17へのインキ補給量を検知するインキ補給量検知手段としての機能を有する。
次に、インキ溜まり17のインキ量を検知するためのインキ量検知装置について説明する。インキ量検知装置は、インキローラ15とドクターローラ16との間上に形成されるインキ溜まり17のインキ量に相当する静電容量を検出するための検出電極として針状部材を用いた図1に示したインキ検知針18と、インキ検知針18により検出された静電容量を電気的に処理する図4に示すインキ量検知回路70とから主に構成されている。インキ量検知回路70は、例えば特開平11−101680号公報の図10に示され段落「0004」に記載されているものと同様である。
ここで、インキ溜まり17のインキ量またはインキの有無を検知することは、両面孔版印刷装置においては印刷ドラム12の版胴内周面に供給されるインキ量またはインキの有無を間接的に検知することである。
次に、図4を参照して、両面印刷装置1のシステム制御構成を説明する。同図に示すPSU60は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、スキャナ7、ADF38、再給紙部9、切換爪10の各種モータやソレノイド等の駆動手段および各種センサ、操作パネル103の各種キーや各種表示装置に電力を供給する電源を示す。PSU60から供給される電力もしくは印加される電圧は、I/O(入出力)制御部61やMPU(マイクロプロセッサ)62を介して、上記各種モータやソレノイド用としてDC24Vが、操作パネル103の各種表示装置、スキャナ7の読み取りに用いる画像センサ37、インキ量制御回路70、製版部3のサーマルヘッド駆動、操作パネル103の各種表示装置用として±12Vが、上記各種センサ駆動用、操作パネル103の各種キー用として5Vがそれぞれ印加される。
I/O制御部61は、CPU51(中央演算処理装置)、図示しないI/O(入出力)ポート、ROM、RAMおよび図示しない電池等でバックアップされたタイマ等を備え、それらが図示しない信号バスによって接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備していて、MPU62とシリアル通信を行いながら、上記各種センサから送信されてくる出力信号に基づき、上記ROMに予め記憶されている動作プログラムおよび関係データを呼び出し、印刷部2(特にはインキ量検知回路70を介してインキ補給モータ53の駆動およびメインモータの駆動)、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、スキャナ7、再給紙部9、切換爪10等の両面印刷駆動に関係する各種モータやソレノイド等の駆動手段、ADF38のモータ等の駆動手段を制御している。
MPU(マイクロプロセッサ)62は、操作パネル103からの出力信号に基づき、スキャナ7で読み取られA/D変換されたデジタル画像データの読み取り、製版部3のサーマルヘッドへのデジタル画像データに基づく書き込み、画像編集などの画像処理および入出力処理に係るメイン制御を行う。読み取られたデジタル画像データあるいはパソコン等から送信されてきたデジタル画像データは、MPU62を経由して、HDD(ハードディスク)からなる画像メモリ63に一度格納された後、製版部3に送られマスタへの書き込み製版が行われる。画像メモリ63は、画像データを記憶する記憶手段として機能する。
なお、印刷速度値(60〜120rpm、60〜120枚/分)は、操作パネル103の印刷速度設定キー113からの印刷速度設定値に係る出力信号に限らず、例えば印刷ドラム12を回転駆動するブラシレスDCモータからなるメインモータの出力軸に取り付けられたエンコーダおよびこれを挟む態様で装置本体100側に設けられたエンコーダセンサ(図示せず)からの印刷速度計測値を用いてもよい。
上述した構成に基づき、両面印刷装置1における両面印刷モード時の基本的な動作について細部構成を随時補足しながら説明する。
ユーザは操作パネル103の両面印刷キー117を押下して両面印刷モードであることをLED117aの点灯によって確認した後、製版スタートキー104を押下して特許文献1と同様に版付け印刷を行い、両面印刷装置1が印刷待機状態となった後、適宜の試し刷り後、印刷速度設定キー113および操作パネル103上の各種キーによって印刷条件を入力した後にテンキー109によって印刷枚数が入力された後に印刷スタートキー105が押下されると、印刷速度設定キー113により設定された印刷速度で以下の両面印刷動作が行われる。
印刷スタートキー105が押下されると、用紙Pは、ピックアップ給紙コロ21で送られ、分離コロ22と分離パッド23との協働作用により1枚ずつに分離され、レジストローラ対24へ向けて送られる。用紙Pは、レジストローラ対24で一旦停止されて斜めずれ(スキュー)等を修正された後、印刷ドラム12に対して所定の位相タイミングにて印刷ドラム12とプレスローラ13との間、すなわち印刷部2のニップ部に向けて送り出される。ピックアップ給紙コロ21および分離コロ22の回転は、専用のステッピングモータなどの駆動手段で回転駆動してもよいし、印刷ドラム12の駆動手段であるメインモータからの駆動力を扇形カムや電磁クラッチを用いて受けるようにしてもよい。
給紙部4から給送された用紙Pが印刷部2のニップ部で印刷されて、印刷部2でA面画像を印刷された表面印刷済み用紙PAは上向きに切り換わっている切換爪10により、図の左下方向に案内され、再給紙部9の再給紙トレイ8に向かって排出される。
すれ違いガイド板41は図示しない駆動装置によって表面印刷済み用紙PAの排出に合わせて高速で矢印d方向に往復移動し、表面印刷済み用紙PAの先端部をクランプして案内するようになっている。
印刷部2でA面画像を印刷された表面印刷済み用紙PAは、その先端部をすれ違いガイド板41に設けられたクランパ40で挟持されて、すれ違いガイド板41の左下方向への移動によって、既に再給紙搬送装置42上にある表面印刷済み用紙PBの上面との接触が防止された状態で再給紙トレイ8上に案内・搬送される。再給紙トレイ8上にあった表面印刷済み用紙PBは、ベルト式の吸引搬送装置である再給紙搬送装置42によって再給紙方向Xの下流側(図1において右方向)に搬送される。この表面印刷済み用紙PBの先端は、ストッパ48に突き当たることで一時停止される。
上述したように、吸引ファン46の吸引力は比較的弱いので、過大な搬送力による用紙座屈や撓みが発生することはない。あるいは、ストッパ48への突き当てを検出して無端ベルト45の駆動を停止するようになっていてもよい。図1に示す再給紙トレイ8上の表面印刷済み用紙PBはストッパ48に突き当っている状態を示している。
ストッパ48に突き当っている表面印刷済み用紙PBは図1に示す状態で一時待機しているが、印刷ドラム12に対して所定のタイミング、すなわち、給紙部4から印刷部2に送られたA面画像印刷用の用紙Pの後端に続けて表面印刷済み用紙PBの先端が印刷部2に送り込まれるタイミングで、再給紙されることになる。勿論、A面画像印刷用の用紙Pの後端と表面印刷済み用紙PBの先端との間には適正な隙間が設けてあるのは言うまでもない。
再給紙コロ47は図示しない変位機構により上下方向に揺動自在(プレスローラ13に対して接離自在)に支持されており、上記所定のタイミングで表面印刷済み用紙PBの先頭部(先端部)を押し上げ、表面印刷済み用紙PBをプレスローラ13に当接・押圧させ、再給紙コロ47の押し上げ動作により表面印刷済み用紙PBの先端はストッパ48から外れ、再給紙・搬送可能な状態になる。プレスローラ13は印刷ドラム12の周速度と同じ周速度にて回転駆動されており、再給紙コロ47によって押し当てられた表面印刷済み用紙PBはその搬送力を受けて搬送される。
再給紙コロ47の下流から印刷ドラム12とプレスローラ13とが圧接することにより形成されるニップ手前までの範囲にかけては、表面印刷済み用紙PBはガイド部材49によって案内される。表面印刷済み用紙PBは、プレスローラ13とガイド部材49間の上記所定の微細な隙間を、プレスローラ13に密着した状態で搬送され、印刷ドラム12とプレスローラ13のニップ部まで送り込まれる。こうして再給紙されて印刷部2のニップ部に入ってきた表面印刷済み用紙PBは反転されており、先ほどの表面印刷済み面が下面に、未印刷面が上面になっている。今度はその上面、すなわち未印刷面にB面画像を、マスタ11のB領域によって印刷する。こうして両面印刷が行われることになる。
両面印刷が行われた用紙PCは、今度は下向きに切り換わっている切換爪10により図において左方向にほぼ水平に案内され、排紙搬送ユニット26により、排紙トレイ27に向けて図において左方向へ搬送され、エンドフェンスおよび一対のサイドフェンスにより排紙揃えがされつつ排出される。そして排紙トレイ27上に整然と順次積載される。
次に、図5のフローチャートを参照しながら印刷中のインキ補給動作を説明する。
両面/片面印刷に限らず、印刷中は図4に示したインキ量検知回路70にてインキ量を常に監視し、インキ量不足と判断された場合は、I/O制御部61の指令の下に図3および図4に示したインキ補給モータ53を回転駆動させることにより、インキポンプ52を回転させることで、インキパック51からインキを吸引・補給している(ステップS1〜ステップS2)。この時に、印刷ドラム12、上記インキ供給手段を含むドラム装置19は、回転している必要がある。
通常は印刷しながらインキポンプ52を回転させて、インキ補給を行うが、原稿の画像濃度が濃い場合は、インキの消費量が当然に多くなり、これに伴いインキ補給よりも印刷速度が速いためにインキ補給が間に合わなくなることがあり、この場合は一度印刷を中断(停止)し、ドラム装置19を低速で回転させて、インキ補給を行い、インキ量検知回路70にてインキ不足が解消された時点で印刷を再開する。
本実施形態では、両面印刷モードの両面印刷動作中に、上記理由等によりインキ補給が間に合わない場合であって、再給紙トレイ8上に表面印刷済み用紙PBがあるときには、I/O制御部61からの指令の下に、給紙台20から用紙Pを印刷部2に給送させずに、すなわち、例えば上記ステッピングモータの駆動を一時停止させることでピックアップ給紙コロ21および分離コロ22を回転させずに印刷を一時中断し、かつ同時に、上記ステッピングモータの駆動を一時停止させることで再給紙トレイ8上で表面印刷済み用紙PBを一旦保持させるとともに、印刷ドラム12からプレスローラ13を離間させた印圧解除状態で、両面印刷動作中の印刷速度で印刷ドラム12を空回転させる(この際、印刷ドラム12、上記インキ供給手段を含むドラム装置19は回転していて、印刷ドラム12の版胴内周面にインキを補給継続している状態にある)ようになっている(ステップS2〜ステップS5)。つまり、両面印刷動作を中断しても、ドラム装置19は両面印刷動作中の印刷速度のまま回転させインキ補給を行うのである。
この際、I/O制御部61の上記CPUは、上記インキ補給動作時特有の制御を行う制御手段として機能する。印刷ドラム12からプレスローラ13を離間させた印圧解除状態とは、例えば特許文献3の図2に示され、段落「0051」に記載されている係止手段(64)によって達成可能である。すなわち、係止手段(64)を構成しているソレノイド(62)がオフされることで、引張ばね(63)の付勢力によってプレスローラ13が離間位置に保持された印圧解除状態となる。
上記インキ補給動作時特有の制御動作と同時に、I/O制御部61からの指令の下に、図1に示した排紙部6の剥離ファン28と排紙部6の吸引ファン31とを動作させたままで、各ファン28,31の風量を低下(完全にオフでもよい)させるようになっている。各ファン28,31の風量低減の方法としては、次のとおりである。すなわち、各ファン28,31に従来から採用されているブラシレスDCモータは、周知のPWM(パルス幅変調)制御を使用しているのが一般的で、このパルス幅を大きくすることで、容易にスピードダウンが可能で、風量低下が可能となっている。
この際、I/O制御部61の上記CPUは、上記インキ補給動作時特有の各ファン28,31の風量低減制御を行う制御手段としても機能する。
上述のインキ補給動作によってインキ不足が解消されたとI/O制御部61の上記CPUによって判断された時には、ステップS7に進み、両面印刷動作の再開を行う。この際、両面印刷の片面印刷が終了した時点、すなわち再給紙搬送装置42によって表面印刷済み用紙PBが再給紙トレイ8上に保持されている状態から印刷が再開されることとなる(ステップS6〜ステップS7)。
本実施形態によれば、両面印刷動作を中断しても、ドラム装置19は両面印刷動作中の印刷速度のまま回転されてインキ補給を行うので、印刷再開がスムーズで早く、印刷時間の短縮となる。また、本両面印刷装置1は印刷速度を変えた時のレジスト性能がシビアな製品であり、レジストが変わってしまうという不具合を解消することが可能となる。
また、両面印刷の場合は、上記により印刷速度が安定しているので、再給紙トレイ8上でも表面印刷済み用紙PBを停止させた状態でのインキ補給動作が可能となる。このため、スムーズで早い印刷再開、印刷時間の短縮にさらに寄与することができる。
また、従来と同様、インキ補給時は片面/両面印刷を中断しているので、プレスローラ13による印圧は当然オフであり、負荷が小さいことから消費電力に寄与している。
また、従来の両面印刷装置の場合は、インキ補給中も印刷搬送のため各ファン28,31が回転したままとなっているが、これをオフまたは風量低下することで、省エネ化が可能となる。さらに、風量低下は単純にオフしてしまうと印刷再開時の風量安定には時間を要するため、風量低下状態から風量アップすることで省エネ化と同時に再開時間の短縮化が可能となる。つまり、各ファン28,31を完全に停止させないことで、インキ補給が完了し、印刷を再開する時に、各ファン28,31が停止状態から再開する風量安定に時間を要するために、再開時間が長くなることを防止する効果がある。
(第2の実施形態)
図1ないし図4および図6を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、印刷動作の開始前に、原稿等の画像濃度を算出し、少なくとも算出された画像濃度と設定された印刷速度とからインキ消費量(実施例的には当然に、後述するように操作パネル103等により設定された印刷条件や各種センサから送信されてくる条件も加味されたインキ消費量である)を計算することにより、印刷動作を停止してインキ補給を行うことが不必要な印刷速度に自動的に落として印刷動作を停止することなく継続して行えるようにすることを狙った点が主に相違する。
MPU62は、図1に示したスキャナ7から送信されてくる原稿の画像データを画像処理してデジタル画像データとした上で、あるいはその他パソコン等のコンピュータから送信されてくるデジタル画像データを、図4に示したMPU62に設けられた画像メモリ63に一旦格納・記憶させ、この画像メモリ63内のデジタル画像データから画像濃度を算出する画像濃度算出手段として機能する。
I/O制御部61の上記CPUは、MPU62から送信されてくる少なくとも画像濃度と設定された印刷速度とに基づいて、インキ消費量を算出し、この算出されたインキ消費量から設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わないと判断した場合、印刷動作を中断することのないように、自動的に、設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変える第1の制御手段として機能する。
また、MPU62は、I/O制御部61から送信されてくる「設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない」というデータ(信号)に基づいて、その旨の警告を報知・表示するように操作パネル103の表示装置120を制御する第2の制御手段として機能する。
図2に示した操作パネル103の表示装置120は、設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、その警告を報知する報知手段や、その警告を表示する表示手段として機能する。
選択設定キー120cは、警告通りに設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に自動的に変えて印刷動作を実行させる印刷速度選択手段として機能し、選択設定キー120dは、警告を無視するとともに設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に自動的に変える制御を無効化して、設定された印刷速度で印刷動作を実行させる印刷速度選択手段として機能する。
なお、報知手段は、表示装置120に限らず、例えばLEDでの点灯・点滅表示や、ブザー吹鳴、音声での警告、あるいはこれらの組合せなどを含むことは無論である。印刷速度選択手段は、選択設定キー120c,120dのようなキーに限らず、操作部としての操作パネル等に配設されたタッチパネル上のキーにより選択設定するもの等であってもよい。
次に、図6のフローチャートを参照して原稿画像の読み取りから印刷速度の判定に亘る印刷以前の動作、すなわち印刷速度設定キー113および操作パネル103上の各種キーによって印刷条件を入力した後にテンキー109によって印刷枚数が入力された後、印刷スタートキー105が押下されて印刷が実行される前までの動作を説明する。
先ず、図1において、コンタクトガラス32上の原稿セットやADF38の原稿載置台39への原稿セットおよび原稿の自動搬送等により、スキャナ7にて原稿の画像が読み取られ、画像センサ37で光電変換処理された画像データを図示しないA/D変換装置によってデジタル画像データに処理された上で、これが図4に示した画像メモリ63に一旦記憶・保存される。デジタル画像データは、原稿の画像によるものに限らず、パソコン等のコンピュータから送信されてくるデジタル画像データも含まれることは上述したとおりである(ステップS10)。
次いで、MPU62によって、画像メモリ63内のデジタル画像データ(画像メモリ63の容量)から画像濃度が算出される。次いで、MPU62から送信されてくる算出された画像濃度、テンキー109によって設定された置数(印刷枚数)、印刷速度設定キー113によって設定された印刷速度、およびその他の情報に基づいて、I/O制御部61の上記CPUによって、印刷時のインキ消費量が算出される(ステップS12)。
ここで、その他の情報には、印刷モードとして文字画像等に対応した印刷動作を行う文字モード、文字・写真混合画像等に対応した印刷動作を行う文字写真モード、省インキモードの設定有無が挙げられる。また、印圧設定情報として、強い/弱い/定常などが、用紙種類情報として、厚紙/薄紙/特殊紙等が挙げられる。
次いで、ステップS13に進み、算出されたインキ消費量から、上記設定条件にて印刷動作中にインキ補給動作が発生するかが、I/O制御部61の上記CPUによって算出される。次いで、印刷途中で印刷を一時中断しなければならないようなインキ補給動作が必要か否かが、I/O制御部61の上記CPUによって判断される(ステップS14)。
ここで、具体的に説明すると、例えば設定された印刷速度が速くて、画像濃度が濃い場合には、印刷速度と画像濃度との関係からインキ消費時間が早く、それ故にインキ補給が追いつかず、印刷途中で印刷動作を一旦停止してインキ補給をする必要があるかないかの判断となる。印刷が早いと印刷濃度が薄くなり、インキ消費量が減少するというような単純な判断ではないことに注目すべきである。
ステップS14において、印刷途中で印刷を一時中断しなければならないようなインキ補給動作が必要と判断された場合は、ステップS15に進み、本実施形態に特有の制御がなされる。すなわち、設定された印刷速度等ではインキ補給が間に合わないと判断された場合、印刷動作を中断することのないように、自動的に、設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変える制御がI/O制御部61の上記CPUによって実行される。換言すれば、I/O制御部61の上記CPUは、印刷動作時にインキ補給が不必要な印刷速度を算出し、自動的に、設定された印刷速度を遅い印刷速度に変更(設定印刷速度を落とす)するのである。
ここで、設定された印刷速度を自動的に遅い印刷速度に変更すると、ユーザの意に反して、例えば印刷画質を多少落としても、短時間での印刷時間を最優先して印刷物を直ぐに得たいというユーザの要望に応えることができなくなってしまう。そこで、本実施形態では以下の特有の制御がなされるようになっている。すなわち、図2に示す操作パネル103の表示装置120に、「この印刷速度ではインキ補給が間に合いません。この印刷速度よりも遅くします。」という内容の警告表示がされるので、ユーザはこの警告表示を視認して希望する選択をすることとなる。
すなわち、例えば良画質の印刷物を得たいことなどを最優先とするユーザは、「遅く」という表示に対応した選択設定キー120cを押すことで、I/O制御部61の上記CPUによる制御が有効化されて、設定された印刷速度よりも遅い印刷速度での印刷動作が実行可能となる。
一方、印刷画質を多少落としても、短時間での印刷時間を最優先して印刷物を直ぐに得たいことなどを最優先とするユーザは、「警告無視」という表示に対応した選択設定キー120dを押すことで、I/O制御部61の上記CPUによる制御が無効化されて、設定された印刷速度での印刷動作が実行可能となる。
上述したとおり、第2の実施形態によれば、従来の両面印刷装置でも画像メモリを搭載し、これにデジタル画像データとして保存し、マスタへの書き込みを行っているので、容易に原稿等の画像メモリ量から原稿等の画像濃度が判定できるようになった。これを利用し、原稿等の画像濃度と印刷速度、印刷モード等々からインキ消費量を算出することで、ユーザが操作パネル103上で設定した条件で両面印刷を行うと、インキ補給が間に合わず、上述したような印刷を中断し、インキ補給動作を行う必要があるかどうかを印刷前に判断が可能となるので、印刷動作を途中で停止させず、安定した印刷を行うため、自動で印刷速度を遅くしての印刷動作が実行可能となった。
また、自動で設定された印刷速度を切り替えるだけでなく、設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない旨の警告表示を操作パネル103上の表示装置120に表示し、選択設定キー120c、120dのユーザによる選択的な押下によって、ユーザの意思・要望するところによって警告を無視して設定された印刷速度で印刷をするか、設定された印刷速度よりも遅い印刷速度で印刷するかの選択をすることが可能となった。
なお、両面印刷装置1は、特許文献1および3と同様に、特許文献1の段落「0092」〜「0106」に記載されている片面印刷動作を実行可能な構成を有していることは無論である。本発明は、第2の実施形態の上述した動作から明らかなように画像メモリを有し、片面印刷動作のみを実行可能な孔版印刷装置等を含む印刷装置にも適用可能なものであることを付記しておく。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明の第1および第2の実施形態を適用する両面印刷装置全体の概略的な正面図である。 第1および第2の実施形態を示す操作パネルの平面図である。 インキ補給機構を示す要部の斜視図である。 第1および第2の実施形態に係る両面印刷装置全体のシステムブロック図である。 第1の実施形態に係るインキ補給動作のフローチャートである。 第2の実施形態に係る原稿読み取り、画像濃度判別、警告・印刷速度判定を行うフローチャートである。
符号の説明
1 両面印刷装置
2 印刷部
3 製版部
4 給紙部(シート給送部)
5 排版部
6 排紙部(シート排出部)
7 スキャナ、画像読取部
8 再給紙トレイ
9 再給紙部(再給送部)
11 両面印刷用の製版済みマスタ
12 印刷ドラム
13 プレスローラ(押圧手段・押圧部材)
14 再給紙搬送装置(再給送搬送手段)
15 インキローラ
20 給紙台(シート積載台)
28 剥離ファン(送風分離手段)
31 吸引ファン(空気吸引手段)
37 画像センサ
38 ADF
42 再給紙搬送装置(再給送搬送手段)
50 インキ補給機構
52 インキポンプ
53 インキ補給モータ
60 PSU
61 I/O制御部(制御手段)
62 MPU(制御手段)
63 画像メモリ(記憶手段)
70 インキ量検知回路
120 表示装置(報知手段、表示手段)
120c,120d 選択設定キー(印刷速度選択手段)
P 用紙(シート状記録媒体、被印刷媒体の一例)
PA,PB 表面印刷済み用紙
PC 両面印刷された用紙
X 再給紙方向(再給送方向)
Y 用紙幅方向(シート幅方向)

Claims (6)

  1. その回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが並んで形成された両面印刷用の製版済みマスタを巻装する印刷ドラム、該印刷ドラム上の製版済みマスタにインキを供給するインキ供給手段および前記印刷ドラムに対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷部と、前記印刷部にシートを給送するシート給送部と、前記印刷部で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済みシートを一時的に保持した後、前記押圧手段に向けて搬送する再給送搬送手段を備え、前記押圧手段で反転させて前記印刷部に向けて再給送する再給送部とを具備し、印刷動作中に、前記印刷ドラム上の製版済みマスタに供給するインキ量を検知してインキを補給することが可能な両面印刷装置において、
    両面印刷動作中にインキ補給が間に合わない場合、前記シート給送部から前記印刷部にシートを給送させずに、かつ、前記再給送搬送手段上で表面印刷済みシートを一旦保持させるとともに前記印刷ドラムから前記押圧手段を離間させた印圧解除状態で、前記両面印刷動作中の印刷速度で前記印刷ドラムを空回転させることを特徴とする両面印刷装置。
  2. 請求項1記載の両面印刷装置において、
    前記印刷ドラム上の製版済みマスタと印刷済みのシートの先端部との間に送風してシートを分離する送風分離手段と、該送風分離手段により分離された印刷済みのシートを吸引する空気吸引手段とを有し、
    前記送風分離手段および前記空気吸引手段を動作させたままとすることを特徴とする両面印刷装置。
  3. 請求項2記載の両面印刷装置において、
    前記送風分離手段および前記空気吸引手段の風量を低減することを特徴とする両面印刷装置。
  4. 画像データを記憶する記憶手段から読み出された画像データに基づいて製版済みマスタを作製し、この製版済みマスタを印刷ドラムの外周に巻装しての印刷動作中に、前記印刷ドラム上の製版済みマスタに供給するインキ量を検知してインキを補給することが可能であって、かつ、印刷速度が変更可能な両面印刷装置において、
    前記記憶手段に記憶されている画像データの画像濃度を算出する画像濃度算出手段と、
    少なくとも前記画像濃度と設定された印刷速度とに基づいて、インキ消費量を算出し、この算出されたインキ消費量から前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わないと判断した場合、自動的に、前記設定された印刷速度よりも遅い印刷速度に変える第1の制御手段と、
    を有することを特徴とする両面印刷装置。
  5. 請求項4記載の両面印刷装置において、
    前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、その警告を報知する報知手段と、
    前記設定された印刷速度ではインキ補給が間に合わない場合、前記警告を報知するように前記報知手段を制御する第2の制御手段と、
    を有することを特徴とする両面印刷装置。
  6. 請求項5記載の両面印刷装置において、
    前記遅い印刷速度または前記警告を無視し前記設定された印刷速度で印刷動作を実行するかを選択可能とする印刷速度選択手段を有することを特徴とする両面印刷装置。
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