JP4157775B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、製版されたマスタを巻着して印刷を行なう孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔性の支持円筒体に、樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンを複層巻装した構成の回転自在な版胴に、熱可塑性樹脂フィルム(厚みは大体1〜2μm程度のものが一般に用いられる)に、多孔質支持体の和紙繊維とか合成繊維、あるいは和紙と合成繊維を混抄したものを貼り合わせたラミネート構造のマスタを用いて、このマスタのフィルム面をサーマルヘッドの発熱素子に接触させ、サーマルヘッドを主走査方向に作動させ、搬送手段のプラテンローラ等でマスタを副走査方向に移動させながら、加熱穿孔製版したマスタを版胴に巻着して版胴内部に設けられたインキ供給部材よりインキを供給し、プレスローラ或いは版胴とほぼ同径の圧胴等の押圧手段で用紙を連続的に押圧して、版胴開孔部、マスタ穿孔部よりインキを滲み出させて印刷を行う感熱デジタル孔版印刷装置が良く知られている。
【0003】
孔版印刷装置はサーマルヘッドの発熱体で熱可塑性樹脂を加熱穿孔し、その穿孔された開口部よりインキを滲み出させて、用紙表面に乗せる形で印刷を行っている。この印刷に際し、インキが用紙に転位する時にマスタ支持体に貯まっている部分から引っ張られる形で多量のインキが転位して、用紙がインキの粘性で版胴表面に貼り付いて排紙されない巻き上がりや、次の用紙が積載される時に下側の用紙の画像面のインキが積載された次の用紙の下面に転位して汚してしまう裏移りといわれる不具合が発生しやすいという問題があった。
【0004】
そこで、マスタ支持体を薄くしてインキの保有量を下げてインキの引き出しを抑えるようにしたり、サーマルヘッドの発熱体を小サイズ化して穿孔径を小さくしたりすることで、マスタから用紙が剥がれるときに引き出されて転位するインキ量を低減させる試みがされている。
【0005】
孔版印刷装置は用紙の上にインキを押し出すのではなく、用紙に乗せるような形で印刷が行われるので、相手となる用紙の凹凸が大きかったりするとインキが用紙の奥部まで届かずに、転位量が局部的に少なくなり画像濃度にムラが発生し易くなってしまう。
【0006】
孔版印刷装置の大部分は給紙トレイ上の用紙を搬送するための、用紙上面に接触して用紙を搬送する給紙ローラ(呼び出しローラ等とも呼ばれる)などの搬送手段を有している。
【0007】
この給紙ローラが回転し始める時の用紙間の摩擦力が大きいため、給紙ローラと給紙トレイ上の最上紙との間で動き始めるときに僅かにスリップが発生し、給紙ローラニップ部に対応する表面が擦られて凸凹に荒れてしまい、写真モードなどのように転位量が少ないハーフトーン画像等の場合は、特にこの部分が他の部分に比較してインキの転位が少なくなる。
【0008】
このことから、図4に示すように用紙38の画像部38aに給紙ローラのスリップ部が濃度低下部38b(ムラ)として目立ちやすくなるという問題があった。また、給紙ローラが高速で回転する場合も初期のグリップ力が不足してスリップによる擦れが発生し易くなり、濃度低下部38bが目立ち易くなるという問題があった。
【0009】
なお、二つの版胴を上下方向に対向させて用紙の両面に印刷を行なう孔版印刷方法において、同時に同一用紙の両面に印刷を行なった場合に上側の版胴からよりも、下側の版胴からの用紙に対するインキ転移量が低下するため、印刷物の画像濃度が低下して用紙の上面と下面とで濃度差が発生する、という問題があった。
その解決手段として、下側の版胴に装着されるマスタの開口率を上側の版胴に装着されるマスタよりもインキの透過性が良好なものを使用するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。かかる技術でも、写真モードのようにインキの転移量が少ない場合には、給紙ローラの二ップ位置に対応する部分についてスリップによる擦れの部位での濃度低下を免れることは困難である。
【0010】
【特許文献】
特開平9−277688号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、写真モードのようにインキの転位量が少ない場合でも給紙ローラの二ップ位置に対応する部分について画像ムラの発生が生じない孔版印刷装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1). 自身の軸線まわりに回転自在に支持された版胴に、加熱穿孔製版されたマスタを巻着して、給紙トレイに積載された用紙を給紙ローラ及び分離ローラで分離給送すると共に、レジストローラ対で版胴と押圧手段との間に送出し、前記押圧手段で版胴に連続的に押圧して印刷を行う孔版印刷装置において、前記給紙ローラのニップ位置に対応するマスタの製版濃度を可変する制御手段を有することとした(請求項1)。
(2). (1)記載の孔版印刷装置において、給送する用紙の種類により、給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成した(請求項2)。
(3). (1)又は(2)に記載の孔版印刷装置において、給紙ローラの用紙への押圧力により、給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成した(請求項3)。
(4). (1)乃至(3)の何れかに記載の孔版印刷装置において、給紙ローラの回転速度に応じて、該給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成した(請求項4)。
【0013】
【発明の実施の形態】
(印刷機の構成)
孔版印刷装置の要部を示した図1において、マスタ8はロール状に巻かれてマスタロール8aを構成しており、図示しないホルダ手段によりロール芯8bが回転可能に支持されている。マスタ8は製版装置4のケース4aの側板に回転白在に支持されたプラテンローラ10に、無数の発熱素子を有するサーマルヘッド11によって押圧されている。
【0014】
さらに、マスタ8は、ステッピングモータMによりプラテンローラ10が時計回りに回転駆動されることでマスタロール8aより繰り出されるようになっている。サーマルヘッド11は図示しないバネ部材等によりプラテンローラ10に押し付けられるように付勢されている。
【0015】
マスタ8の矢印で示す搬送方向下流側には、製版されたマスタ8を所定の長さに切断するための、上下刃(ギロチンタイプ(又は回転刃移動タイプ等)のカッタ12と、ケース4aに回転自在に支持されプラテンローラ10と連動して回転する一対の反転ローラ13が設けられている。
【0016】
反転ロ一ラ13は中間ギヤを介してプラテンローラ10と連結されていて、プラテンローラ10の周速より僅かに速い周速となるように設定されていて、マスタ8との間で滑りながら適度な張力を付加するようになっている。矢印で示すマスタ8の搬送方向上、反転ローラ13の下流側には、製版されたマスタ8の先端部を版胴1の挟持手段(クランパ)に案内する湾曲したガイド板14が設けられている。これらが製版装置4を構成する。
【0017】
製版装置4の上方には、図示しないが原稿を分離搬送するADF(自動原稿給送装置)と、原稿の画像情報を読み取るスキャナ装置が設けられている。スキャナ装置は原稿を順次自動的に搬送しながら原稿の画像情報を読み取ったり、分離搬送装置を通さずにコンタクトガラス面に載置された原稿の画像情報を読みとることができる。
【0018】
製版装置4の左下方には、自身の軸線まわりに回転自在に不動部材に支持された版胴1がある。この版胴1は、その筒状体からなる多孔性支持円筒体1aの大部分が開孔部(散点表示部)からなり、残部が非開孔部(ハッチング表示部)である。開孔部はその外周を覆う図示しない樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンとが複数層巻装された構成である。
【0019】
多孔性支持円筒体1aの中心部のインキパイプ5を支軸に回転自在に支持された図示しないフランジに固着され、図示しない駆動伝達手段(ギヤ等)により駆動力を伝達されて時計回りに回転駆動されるようになっている。
【0020】
版胴1の内部には、インキパイプ5に固設された図示しない側板により、インキローラ軸部を回転自在に支持されたインキローラ2が、図示しない駆動伝達手段(ギヤ、ベルト)等により版胴1と同期して同方向に回転駆動されるようになっている。
【0021】
インキローラ2の外周面と僅かに隙間を設けてドクタローラ3が設けられ、インキローラ2と、ドクタローラ3との楔状空間に形成されるインキ溜まり60のインキを、インキローラ2の外表面に薄膜状に供給する。
【0022】
インキ溜まり60のインキは、図示しないインキ供給装置により版胴外部に設けられたインキパック等より吸引され、インキパイプ5の供給穴よりインキ溜まり60に供給されて混練される。
【0023】
多孔性支持円筒体1aの非開孔部(ハッチング表示部)表面には、版胴1(多孔性支持円筒体1a)の一つの母線に沿って、磁性体で形成されたステージ6が設けられている。ステージ6と平行にクランパ7が開閉可能に支持され、図示しない開閉装置によりクランパ7が所定位置で開閉される。版胴1は自身の軸線方向にインキパック等とユニットで係脱可能になっており、着脱可能なホーム位置はクランパ7が略真上になる位置で停止するように構成されている。
【0024】
版胴1の下側には、図示しない箇体側板に回転自在に支持されたアーム軸22aと、アーム軸22aに固定された一対のプレスローラアーム22に軸部を回転白在に支持された押圧手段としてのプレスローラ23が設けられている。
【0025】
アーム軸22aの一端側には図示しないアームとカムフォロアが設けられていて、版胴1と同期して回転する図示しないカムに沿って付勢手段により版胴1と離接するようになっている。こうしてプレスローラ23は印刷時(通紙時)以外は図示しない係止手段により版胴1より離間した位置で保持されている。
【0026】
版胴1の右斜め下側には用紙38を載置して上下動する底板37aを要部とする給紙トレイ37と、給紙トレイ37の前方には用紙38を一枚づつ分離給送する分離給紙装置としての給紙ローラ34、分離ローラ35、分離パッド36と、分離給送された用紙38をタイミングを取って版胴1とプレスローラ23との間に搬送する一対のレジストローラ19が設けられている。
【0027】
底板37aの後端部は支点37bを中心に揺動可能になっていて自重による回転モーメントで下向きに荷重(実際には、後述するばね41の弾性を差し引いた分の荷重)を受けている。一方、底板37aの自由端側の下方には伸張性のばね39が設けられていて、底板37aを上方に弾性力で押し上げるようにしてある。このばね39の弾性による底板37aの支点37bを支点とする上動は、給紙ローラ34の押圧力とバランスしており、底板37a上に積載された用紙38の上面が給紙ローラ34、分離ローラ35などに当接している。給紙により用紙37が減少するのに連れて、ばね39の弾性により底板37aが押し上げられて、給紙ローラ34、分離ローラ35などと用紙38の上面との接触が維持される。
【0028】
図2に示すように、給紙ローラ34は給紙ローラアーム40の自由端側に回転自在に軸支されている。給紙ローラアーム40の基端部は図示しない筐体側板部に、支点軸40aを中心に揺動するようにしてある。給紙ローラ40は図1に示した分離ローラ35と同期して図示しない駆動手段(モータ等)により時計回りの向きに印刷速度に合った回転速度で駆動されるようになっている。
【0029】
図2において、給紙ローラ34の上部には図示しない筐体側板に植設された軸100に給紙ローラレバー42が回動可能に支持されている。これら給紙ローラレバー42の自由端側と、給紙ロ一ラアーム40の自由端側とは緊縮性のばね41で連結されている。
【0030】
給紙ローラレバー42はオペレータにより手動で操作されるようになっていて、所定角度回転することで、ばね41の張力を変化させて給紙ローラ34の用紙38との接触力を変化させることができるようになっている。
【0031】
本例では給紙ローラレバー42は所定角の回転により3箇所の位置に移動可能になっており、3つの位置が複数のセンサ43S1、43S2、43S3により位置情報として検出されるようになっている。給紙ローラレバー42は、これらセンサ43S1、43S2、43S3で検知される3つの位置でクリックストップされる構成となっている。
【0032】
通常使用する用紙の場合には、中間位置にあるセンサ43S2による検知位置でクリックストップされ、上記通常使用する用紙よりも厚い用紙のときにはばね41の力を弱める(給紙ローラの押圧力が大きくなる)ようにセンサ43S2よりも下方に位置するセンサ43S3による検知位置でクリックストップされ、上記通常使用する用紙よりも薄い用紙のときにはばね41の力を強める(給紙ローラの押圧力が小さくなる)ようにセンサ43S2よりも上方に位置するセンサ43S1による検知位置でクリックストップされる。
【0033】
図1において版胴1の左下側には、版胴1に近接して印刷を終えた用紙38を版胴1表面より剥離するための剥離爪、この排紙爪の下側には排紙された用紙38を吸引しながら搬送する吸着搬送装置、この吸着搬送装置に隣接して排出された用紙38を積載する排紙トレイなどが設けられているが、図示は省略した。
【0034】
(動 作)
図示しない前記ADFに原稿がセットされて、図示しない操作パネルのテンキー(或いはスイッチ)により通常画像モードかハーフトーン画像を再現する写真モードかの区別である画像種類、印刷速度、用紙種類などの情報が図3に示す制御手段としての制御部(CPU)50に記憶される。また、オペレータの操作により、給紙ローラレバー42が操作されて、給紙ローラ34による給紙トレイ37の用紙への押圧力(ローラ圧)が設定される。そのほか、図示しないが、印刷枚数なども入力される。
【0035】
スタート信号(スタートボタン等が押される等)が出されることにより図示しない駆動モータにより版胴1が回転して、図示しない排版装置により使用済みのマスタ8が版胴1表面より剥離され廃棄される。
【0036】
この排版動作と平行してセンサ43a、43b、43cの何れかにより給紙ローラレバー42の位置が検出されて、ローラ圧情報として制御部50に入カ記憶され、上記操作パネルなどに設けられた用紙情報選択手段(複数のボタンやタッチパネルなどで選択)の情報も記憶され、予め給紙ローラ34のニップ位置に対応するマスタの画像部の濃度が他の画像部よりも僅かに高くなるように設定される。
【0037】
版胴1はクランパ7が略真横位置になるまで回転して停止する。版胴1が停止すると原稿が読取部に送出され、CCD、A/D変換器、製版制御装置等を経由して画像情報に応じてサーマルヘッド11の発熱素子にパルス状に通電し、主走査方向に作動させると共に、ステッピングモ一タMが回転して、プラテンローラ10及び反転ローラ13対などによりマスタ8を副走査方向に搬送しながら、マスタ8の感熱フィルムが加熱穿孔される製版が行われる。
【0038】
製版されたマスタは、ガイド板14により該マスタ8先端部がステージ6とクランパ7との間に案内されて、図示しないステッピングモータのステップ数などより、マスタ8の先端部がクランパ7に屈いたと判断されると、図示しない開閉装置によりクランパ7が閉じられてマスタ8の先端部を吸着挟持すると共に、版胴1がマスタ搬送速度とほぼ同じ速度で回転を再開して製版されたマスタ8の巻着が行われる。
【0039】
ステッピングモータMのステップ数より製版が完了したと判断されるとカッタ12が作動してマスタ8が切断されると共に、プラテンローラ10及び反転ローラ13対等が停止し、切断されたマスタ8の後端が版胴1の回転により引き出されて版胴1への巻着が完了する。
【0040】
版胴1へのマスタ8の巻着が完了すると用紙38が給紙ローラ34と分離ローラ35により送り出されながら分離パッド36により分離されて一枚給送される。所定タイミングで接離するレジストローラ19が当接を開始する頃に用紙38先端がレジストローラ19のニップ部に挿入されて停止した後に、レジストローラ下19が回転を開始し、版胴1の周速と同じ速度でタイミングを取られて版胴1とプレスローラ23との間に向けて搬送される。
【0041】
図示しない用紙センサにより用紙38の進入が検知されて、図示しない係止手段が解除されることによりプレスローラ23が図示しないカムの回転に沿って上昇し、版胴1に用紙38を押圧し、マスタ8にインキを充填する版付けが行われる。用紙38は版胴1に接近、離間する図示しない剥離爪により版胴1より剥離され、吸着搬送装置等により搬送されて排紙トレイに排出積載される。その後、設定された枚数印刷が同じ動作で行なわれる。
【0042】
(請求項1関連)
前記したように、図3において、画像種類、印刷速度、用紙種類などの情報が制御手段としての制御部(CPU)50に記憶されるようになっている。また、オペレータの操作により、給紙ローラレバー42が操作されて、給紙ローラ34による給紙トレイ37の用紙への押圧力(ローラ圧)が設定され制御部(CPU)50に記憶されるようになっている。その他の情報も入力されるが図示省略している。
【0043】
製版に際し、前述したように給紙ローラ34のニップ部に対応するマスタの部分及び製版濃度を如何にすべきかが制御部4において判断され、該マスタの部分について製版濃度が僅かにアップされて製版される。
【0044】
ここで、製版濃度が僅かにアップされて製版される部分である、給紙ローラ34のニップ部に対応するマスタの部分、つまりマスタの開孔位置は、主走査方向(マスタ上、該マスタの搬送方向と直交する方向)についてはサーマルヘッド11の発熱***置(例えば、発熱体が4000個あれば給紙ローラ34の幅に対応する1900から2100番目とする。)、副走査方向(マスタ上、該マスタの搬送方向)についてはステッピングモータMのパルス数から、制御部50が判断する。
【0045】
製版濃度を可変するとは、二ップ部に相当する部位の製版濃度を該にップ部のまわりと比べて、僅かに高くすることをいい、その高くするレベルを変えることを意味する。
【0046】
製版時において、ステッピングモータMのパルス数が、二ップ位置に相当する設定値に達したら、二ップ部に対応して設定された所定量のステップ数だけ、サーマルヘッド11の発熱体のパルス幅とか、入力電圧を高くしてマスタの穿孔径を給紙ローラ34の二ップ部に相当するマスタの部位をそのまわりよりも少し大きくする。
【0047】
例えば、画像種類が、ハーフトーン画像の場合には、単位面積当たりの穿孔数を多くするなどして用紙に転移するインキ量を増加させることにより、濃度を上げることにより、図4に示した濃度低下部38bを目立たなくする。
【0048】
(請求項2関連)
給送する用紙の種類により、給紙ローラ34のニップ位置に対応する部分のマスタ8の製版濃度を制御手段としての制御部50により可変制御する。用紙の種類は多々有るが、一般的には「上質紙」、新聞紙などの残りといわれている「更紙」、吸水性のよい「孔版紙」、「再生紙」、「中質紙」などが主に用いられているので、これらの別により製版濃度を変える。例えば、平滑な上質紙に比べて表面が粗い中質紙とか更紙、孔版紙などの場合は、製版する精度を上質紙等よりも高くなるようにする。
【0049】
用紙種類の設定はオペレータによる操作パネルへの入力による。なお、オペレータによる入力ミスをカバーする方策として、用紙の搬送路上に、触針或いは反射光によるピックアップを設けておき、用紙の表面の凹凸を自動検出して制御部50に入力することもできる。
【0050】
(請求項3関連)
給紙ローラの用紙への押圧力により、給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を制御手段としての制御部50により可変制御する。給紙ローラ34の押圧力は、センサ43S1、43S2、43S3などからの情報によりわかる。
【0051】
給紙ローラ34の押圧力が大きい場合には、二ップ幅(用紙送り方向での幅)も大きくなり、給紙時に給紙ローラ34により用紙の表面部分が剥離される範囲(用紙送り方向での範囲)も大きくなるので、該マスタの該二ップに対応する領域も、予め設定しておいた領域よりも大きい範囲で濃度を上げるように制御する。逆に、給紙ローラ34の押圧力が低くニップ幅も狭い場合には、マスタについてそれに相応した狭い範囲について製版濃度を上げるように制御する。
【0052】
給紙ローラ34の押圧力は、例えば、A3サイズ紙とか厚紙のように重い用紙の場合には搬送力を確保するために上げるようになり、小サイズ紙や薄紙の場合には、下層の用紙まで一緒に引きずって搬送してしまうことがあるので、それを防止するために給紙ローラ34の押圧力を下げるように設定する。
【0053】
よって、A3サイズ紙とか厚紙のように重い用紙の場合には予め設定しておいた領域よりも大きい範囲で濃度を上げるように制御するし、小サイズ紙や薄紙の場合にはそれに相応した予め設定しておいた領域よりも狭い範囲について製版濃度を上げるように制御する。
【0054】
(請求項4関連)
給紙ローラの回転速度に応じて、該給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を制御手段としての制御部50により可変制御する。
【0055】
給紙ローラ34の回転速度(周速)は、前の用紙の後端部が通り過ぎた後に次の用紙を送り出して、前の用紙を追いかけるような形で搬送するようになっているため、レジストローラ19で停止している時間とか、送り出すときなどの加速状態を加味して、大体は版胴1の周速よりも多少速めの速度に設定されている。
【0056】
版胴1の駆動源と給紙ローラ34の駆動源が共通の場合には、印刷速度と共に給紙ローラ34の速度が変化し、印刷速度によって給紙ローラの回転速度も変わり、それにより、給紙ローラのニップ部の用紙の剥離具合も変化するので、給紙ローラの回転速度に応じて、該給紙ローラ34の回転速度が制御手段としての制御部50により可変制御する必要がある。
【0057】
給紙ローラ34の回転速度が速ければ給紙ローラ34が用紙とスリップする時間が長くなりそれだけ用紙の剥離具合が大きくなるので、インキの転移も悪化してしまうことから、給紙ローラ34の回転速度が速い場合には給紙ローラ34のニップ部に対応するマスタの部分の製版濃度を上げるように制御する。逆に、低速で送る場合にはスリップも少なく用紙の剥離量も小さいので、給紙ローラ34のニップ部に対応するマスタの部分の製版濃度を僅かに上げるように制御する。
【0058】
なお、給紙ローラ34の駆動を版胴1の駆動系と別個独立させて、ステッピングモータなどで可変とすれば、印刷速度が変わっても、給紙ローラ34の速度を一定に保持でき、本例にかかる給紙ローラの回転速度に応ずる製版濃度の可変制御は必要なくなる。
【0059】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、写真モードのようにインキの転位量が少ない場合でも給紙ローラの二ップ位置に対応する部分について画像ムラの発生が生じない孔版印刷装置を提供することができる。
【0060】
請求項2記載の発明では、用紙の種類に起因する給紙ローラの二ップ位置に対応する部分について画像ムラの発生が生じない孔版印刷装置を提供することができる。
【0061】
請求項3記載の発明では、給紙ローラの押圧力に起因する給紙ローラの二ップ位置に対応する部分について画像ムラの発生が生じない孔版印刷装置を提供することができる。
【0062】
請求項4記載の発明では、給紙ローラ回転速度に起因する給紙ローラの二ップ位置に対応する部分について画像ムラの発生が生じない孔版印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる孔版印刷装置の概略構成を説明した図である。
【図2】本発明にかかる給紙部の要部を説明した図である。
【図3】制御部への情報の授受を説明したブロック図である。
【図4】給紙ローラのニップ部における画像不良を説明した図である。
【符号の説明】
8 マスタ
34 給紙ローラ
50 制御部

Claims (4)

  1. 自身の軸線まわりに回転自在に支持された版胴に、加熱穿孔製版されたマスタを巻着して、給紙トレイに積載された用紙を給紙ローラ及び分離ローラで分離給送すると共に、レジストローラ対で版胴と押圧手段との間に送出し、前記押圧手段で版胴に連続的に押圧して印刷を行う孔版印刷装置において、
    前記給紙ローラのニップ位置に対応するマスタの製版濃度を可変する制御手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    給送する用紙の種類により、給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成したことを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1又は2に記載の孔版印刷装置において、
    給紙ローラの用紙への押圧力により、給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成したことを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の孔版印刷装置において、
    給紙ローラの回転速度に応じて、該給紙ローラのニップ位置に対応する部分のマスタの製版濃度を可変するように構成したことを特徴とする孔版印刷装置。
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