JP2001226045A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2001226045A
JP2001226045A JP2000039637A JP2000039637A JP2001226045A JP 2001226045 A JP2001226045 A JP 2001226045A JP 2000039637 A JP2000039637 A JP 2000039637A JP 2000039637 A JP2000039637 A JP 2000039637A JP 2001226045 A JP2001226045 A JP 2001226045A
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JP2000039637A
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Hideki Asai
英樹 浅井
Shuichi Konno
秀一 今野
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者等が表面印刷済み用紙と合紙とをいち
いち分離して揃え直さなければならないという面倒があ
ったり、このような面倒な合紙分離・紙揃え操作を手動
で行うことで使用者の手を印刷画像のインキで汚したり
するという問題点や、両面印刷時における表面印刷汚れ
の発生という問題点を解決する。 【解決手段】 制御装置200は、一連の制御を行った
後、合紙PAを介在した表裏面印刷済み用紙Pbを再び
給送させて再給紙部9の前記給紙手段を作動するように
給紙モータ60−3を制御した後、合紙分離爪111を
作動して表裏面印刷済み用紙Pbを印刷用紙排出方向B
に、合紙PAを合紙排出方向Cにそれぞれ交互に排出さ
せるように分離爪駆動モータ115を制御し、表裏面印
刷済み用紙Pbが排紙トレイ71に向かって搬送される
とき、変位手段87を非作動にさせるべく変位ソレノイ
ド90をオフ制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷装置に関
し、さらに詳しくは印刷用紙の表面または両面に印刷す
る孔版印刷装置を含む印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用紙の両面に印刷可能な孔版印刷装
置として、例えば特開平7−81202号公報に記載さ
れたものが知られている。前記公報記載の孔版印刷装置
は、給紙部から給送された印刷用紙の一方の面である表
面に印刷部で印刷した後、再給紙部(前記公報では第2
の給紙部に相当する)から給送された表面印刷済み用紙
の表裏を反転搬送手段を介して反転搬送して再び前記印
刷部に給送し、印刷用紙の他方の面である裏面にも印刷
するものである(以下、この技術を「前者の技術」とい
う)。
【0003】一方、上述したような孔版印刷装置の本体
側に連結されたり内蔵されたりして用いられる給紙装置
としては、版胴とも呼ばれる印刷ドラムとプレスローラ
との間に形成されるニップ部や、圧胴の保持手段に向け
て所定のタイミングで印刷用紙の先端を送り出すレジス
トローラと、このレジストローラに向けて給紙する複数
の給紙部とを具備しているものがある。このような複数
の給紙部のうちの一つとして、前記本体側に配設された
補助給紙部からなるものがあり、また前記補助給紙部と
は別に配設されたバンク給紙部からなるものがある。バ
ンク給紙部は、通常、原稿のセット操作や装置の操作性
向上を図る目的で前記本体側の下方に設けられている。
バンク給紙部の例としては、例えば、複写機においては
特開平5−124737号、特開平5−221536
号、特開平6−144600号および特開平7−137
851号公報等が、印刷装置においては特開平6−40
137号や特開平7−144402号公報等に記載され
ているものが挙げられる。そして、バンク給紙部を具備
する給紙装置では、そのほとんどにおいて、オペレータ
等が装置の前面に対向して位置する姿勢で給紙トレイを
引き出し押し込んで印刷用紙の補給等の操作を行えるフ
ロントローディング方式を用いている。また、孔版印刷
装置等の印刷装置においては、多種多様な印刷用紙が使
用されている。印刷用紙は、一般に、薄紙、標準紙(普
通紙)、厚紙に分類されており、薄紙としては更紙や上
質45kg紙等があり、標準紙としては複写用紙、中質
紙、上質55kg紙、再生紙、孔版上質紙等がある。厚
紙としては画用紙、ハガキ、封筒、上質135kg紙、
上質180kg紙等がある。
【0004】印刷ドラム上の製版済みマスタに印刷用紙
を押し付ける押圧手段としては、前述したように、プレ
スローラの他に、用紙レジスト精度の向上や騒音の低減
を図る目的の下に、給送されて来た印刷用紙の先端部を
保持する保持手段を備えた印刷ドラムの外径と略同径の
圧胴等も使用される。また、製版・印刷一体型でない孔
版印刷装置にあっては、製版給版部において、パーソナ
ルコンピュータ等や外部記憶装置等との連結により原稿
の画像情報を得て製版動作を行うようなものがあった
り、排紙部において、印刷ドラムの回転と同期して同じ
印刷ドラム回転駆動力を得て剥離爪の先端が揺動するこ
とにより印刷済みの印刷用紙の先端部に接離自在である
ような単純な排紙剥離手段のみを備えたものがあったり
するので、孔版印刷装置としては原稿読取部や、印刷ド
ラムと独立して駆動する駆動手段を備えた排紙部を必ず
しも具備しているものではない。
【0005】現在の大半の孔版印刷装置では、印刷用紙
の表裏面の何れか一方のみに印刷を行う片面印刷方式
や、上述した両面印刷方式や、両面同時印刷方式、ある
いは押圧手段の違いによらず、主として印刷ドラムの内
周側から印刷ドラム上の製版済みマスタや未製版のマス
タにインキを充填してそのマスタを印刷ドラムの外周面
に密着させるために、製版給版直後に行う正規の印刷と
は別の印刷動作である、いわゆる「版付け印刷」動作を
行っている。また、「試し刷り印刷」と称して、印刷画
像濃度や画像鮮明度等の印刷画像の確認および/または
少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認を行うため
に、版付け印刷直後を含め印刷動作中に随時行われる正
規の印刷とは別の印刷動作も行われている。版付け印刷
では、通常、印刷用紙を1枚だけ給送して低速で印刷を
行っており、これらの版付け印刷や試し刷り印刷により
得られた印刷物は正規の印刷物として取り扱うことな
く、また印刷装置の印刷枚数カウンタも作動しないよう
になっている。ところが、例えば孔版印刷装置の長期放
置後や低温時、あるいは何回も連続して製版し印刷を行
うときのようにマスタへのインキの充填・補給が不十分
で印刷画像立ち上がりの悪い場合にはさらにもう1回版
付け印刷を行うというように厄介な操作を必要とする場
合もあった(以下、このような技術を「後者の技術」と
いう)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
技術では、印刷用紙の表面印刷時において印刷用紙の表
面に転移したインキが印刷用紙内へ浸透して指等で擦っ
ても汚れが発生しない、いわゆるセットした状態となる
までにはある程度の時間を要することから、先に排紙台
に排出・積載された表面印刷済み用紙のインキが、次に
排出・積載される表面印刷済み用紙の裏面に接触して転
移する「裏移り」と呼ばれる不具合が発生してしまうこ
とがある。この裏移りは、印刷用紙の表面にのみ印刷を
行う通常の印刷では大した問題とならないが、両面印刷
やハガキ印刷の際には大きな問題となる。
【0007】また、表面印刷済み用紙のインキが十分に
セットしないうちに再給紙部から印刷部に給送される
と、その給送途中の搬送部に配置された搬送ローラや案
内板等をインキで汚損してしまうこともある。
【0008】さらには、印刷用紙の表面および裏面に印
刷された表面および裏面印刷済み用紙(以下、単に「表
裏面印刷済み用紙」というときがある)が排紙台に排出
・積載されるとき、先に排紙台に排出・積載された表裏
面印刷済み用紙の裏面側のインキが、次に排出・積載さ
れる表裏面印刷済み用紙の表面側に接触して転移する
「表面印刷汚れ」と呼ばれる不具合が発生したりしてし
まうこともある。
【0009】そこで、裏移りの防止策として、本願出願
人は例えば特開平7−144402号公報で、印刷作業
の効率を低下させず、かつ、コストアップさせることな
く印刷用紙の裏移りを防止すると共に、用紙の区分けが
可能な印刷装置に係る技術について提案した。しかし、
前記特開平7−144402号公報記載の技術では、印
刷用紙の表面印刷時における裏移りは防止できるもの
の、表面印刷済み用紙に前後して排紙トレイに排出され
た合紙はそのままとなっていることから、使用者等が表
面印刷済み用紙と合紙とをいちいち分離して揃え直さな
ければならないという面倒があったり、このような面倒
な合紙分離・紙揃え操作を手動で行うことで使用者の手
を印刷画像のインキで汚したりするという問題点を有し
ている。また、前記特開平7−81202号公報に記載
の技術を含め、両面印刷時における表面印刷汚れをも防
止できる本格的な技術提案はなされていない。
【0010】一方、後者の技術では、例えば特開平7−
144402号公報に記載の技術を含め、バンク給紙部
を含む複数の給紙部を具備する従来の孔版印刷装置等で
版付け印刷を行う場合、その版付け印刷で使用する版付
け用紙として、複数の給紙部のうちの選択された給紙部
から印刷すべき印刷用紙の必要枚数分を給送していた。
したがって、前記した版付け印刷の目的に焦点を当てて
考えて見た場合、版付け用紙として前記したような品質
過剰で高価な印刷用紙を使用することは印刷用紙の無駄
遣いをしていたことになる。特に、印刷すべき用紙の種
類がハガキや封筒等の厚紙であるときには、前記した薄
紙や標準紙と比較して価格が高いため、その無駄はさら
に大きいものになってしまう。バンク給紙部を含む複数
の給紙部を具備する印刷装置で試し刷り印刷を行う場合
においても、試し刷り印刷に使用する試し刷り用紙とし
て、複数の給紙部のうちの選択された給紙部から印刷す
べき印刷用紙を給送していたので、前記したと同様の問
題点を有していた。
【0011】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであり、裏移り、搬送部の汚損、表面印
刷汚れの発生を抑制・防止できると共に、合紙分離・紙
揃えという面倒な操作を行ったり、この面倒な操作に伴
い使用者の手を印刷画像のインキで汚したりすることな
く、印刷済み用紙(表面印刷済み用紙や表裏面印刷済み
用紙)と合紙とを自動的に分離できて操作性にも優れ利
便性の高い新しい印刷装置を提供することを第1の目的
とする。また、複数の給紙装置(給紙装置および合紙給
紙装置)を具備する印刷装置で版付け印刷、試し刷り印
刷または通常の印刷を行う場合であって、その印刷の目
的に見合った初期印刷用の用紙の必要な所定枚数分を給
紙装置とは別の合紙給紙装置から給送することにより、
印刷用紙を無駄遣いすることのない印刷装置を提供する
ことを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
と共に、上述した目的を達成するために、各請求項記載
の発明では、以下の特徴ある構成を採っている。請求項
1記載の発明は、マスタを巻装し回転自在な印刷ドラム
と、この印刷ドラム上のマスタに印刷用紙を押し付ける
第1の位置とこの第1の位置から離れた第2の位置との
間で変位自在な押圧手段と、この押圧手段を、第1の位
置と第2の位置との間で変位させるための変位手段と、
前記印刷用紙を給送する給紙装置と、印刷済み用紙間に
合紙を給送する合紙給紙装置と、前記印刷済み用紙およ
び排出された前記合紙を積載する排紙台とを具備し、前
記印刷済み用紙間に前記合紙を挿入するための合紙モー
ドに係る動作を行うことが可能である印刷装置におい
て、前記合紙モードを設定して印刷を行うときに、前記
給紙装置により給送される前記印刷用紙に対して前記変
位手段を作動させ、かつ、前記合紙給紙装置により給送
される前記合紙に対して前記変位手段を非作動にさせる
作動制御手段と、前記排紙台に積載された前記印刷済み
用紙および前記合紙を給送することが可能な再給紙装置
と、前記再給紙装置から給送される前記印刷済み用紙を
印刷用紙排出方向に、前記再給紙装置から給送される前
記合紙を合紙排出方向にそれぞれ分離・排出することが
可能な合紙分離手段とを有することを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、前記印刷用紙の表面および裏面に印刷
するための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能
であり、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給
送された表面印刷済み用紙および前記合紙を前記印刷用
紙排出方向に排出し、前記合紙分離手段により前記印刷
用紙排出方向に排出された前記表面印刷済み用紙および
前記合紙の各裏面を前記印刷ドラムに対向させるよう
に、前記表面印刷済み用紙および前記合紙を反転搬送す
る反転搬送手段と、前記両面印刷モードを設定したとき
であって、前記反転搬送手段により前記表面印刷済み用
紙が前記排紙台に向かって搬送されるとき、前記表面印
刷済み用紙の裏面に印刷すべく前記変位手段を作動さ
せ、前記合紙が前記排紙台に向かって搬送されるとき、
前記変位手段を非作動にさせ、この後、前記再給紙装置
をして前記合紙を介在した表面および裏面印刷済み用紙
を再び給送させて、前記合紙分離手段をして前記表面お
よび裏面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向に、前記
合紙を前記合紙排出方向にそれぞれ交互に排出させる制
御手段とを有することを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、前記印刷用紙の表面および裏面に印刷
するための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能
であり、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給
送された表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向に、
前記合紙を合紙排出方向にそれぞれ交互に分離・排出
し、前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向に排
出された前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラム
に対向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転搬送
する反転搬送手段と、前記両面印刷モードを設定したと
きであって、前記反転搬送手段により前記表面印刷済み
用紙が前記排紙台に向かって搬送されるとき、前記表面
印刷済み用紙の裏面に印刷すべく前記変位手段を作動さ
せる制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
印刷装置において、前記マスタに穿孔を形成して製版す
る製版手段を有し、前記両面印刷モードを設定したと
き、前記製版手段は、前記表面印刷済み用紙の裏面に印
刷するときに用いるマスタの穿孔径を、前記印刷用紙の
表面に印刷するときに用いるマスタの穿孔径よりも小さ
くすることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明では、請求項3記載の
印刷装置において、前記マスタに穿孔を形成して製版す
る製版手段を有し、前記製版手段は、前記両面印刷モー
ドを設定して印刷を行うときに用いる各マスタの穿孔径
を、前記印刷用紙の表面および裏面の何れか一方にのみ
印刷するときに用いるマスタの穿孔径よりも小さくする
ことを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項3記載の印
刷装置において、前記両面印刷モードを設定して、前記
再給紙装置により前記印刷用紙排出方向に給送された前
記表面印刷済み用紙の裏面に印刷するとき、前記印刷ド
ラムの回転中に所定の間隔をもって、前記再給紙装置を
して前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、前記変
位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段を
有することを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項3記載の印
刷装置において、前記両面印刷モードを設定して前記印
刷用紙の表面および裏面に印刷を行うときであって、前
記給紙装置により給送された前記印刷用紙の表面に印刷
を行うとき、前記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をも
って、前記給紙装置をして前記印刷用紙を給送させず、
かつ、前記変位手段を非作動にさせ、前記再給紙装置に
より給送された前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行
うとき、前記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもっ
て、前記再給紙装置をして前記表面印刷済み用紙を給送
させず、かつ、前記変位手段を非作動にさせるドラム空
転間欠給紙制御手段を有することを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置
により給送された表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出
方向に、前記合紙を前記合紙排出方向にそれぞれ交互に
排出し、前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向
に排出された前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ド
ラムに対向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転
搬送する反転搬送手段と、前記反転搬送手段により前記
表面印刷済み用紙が前記排紙台に向かって搬送されると
き、前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行わないよう
に前記変位手段を非作動にさせる制御手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項2ないし8
の何れか一つに記載の印刷装置において、前記印刷済み
用紙を所定枚数毎に仕分けるための仕分けモードに係る
動作を行うことが可能であり、前記仕分けモードを設定
したとき、前記合紙分離手段は、前記印刷済み用紙の前
記所定枚数毎に前記合紙を前記印刷用紙排出方向に排出
することを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
印刷装置において、前記合紙は、色紙であることを特徴
とする。
【0022】請求項11記載の発明は、マスタを巻装し
回転自在な印刷ドラムと、この印刷ドラム上のマスタに
印刷用紙を押し付ける第1の位置とこの第1の位置から
離れた第2の位置との間で変位自在な押圧手段と、この
押圧手段を、第1の位置と第2の位置との間で変位させ
るための変位手段と、前記印刷用紙を給送する給紙装置
と、印刷済み用紙間に合紙を給送する合紙給紙装置と、
前記印刷済み用紙および排出された前記合紙を積載する
排紙台とを具備し、前記印刷済み用紙間に前記合紙を挿
入するための合紙モードに係る動作および初期印刷用の
用紙として前記合紙を所定枚数使用して初期印刷モード
に係る動作をそれぞれ行うことが可能である印刷装置に
おいて、前記初期印刷モードを設定して印刷を行うとき
に、前記合紙給紙装置により給送される前記初期印刷用
の合紙に対して前記変位手段を作動させ、前記合紙モー
ドを設定して印刷を行うときに、前記給紙装置により給
送される前記印刷用紙に対して前記変位手段を作動さ
せ、かつ、前記合紙給紙装置から給送される前記合紙に
対して前記変位手段を非作動にさせる作動制御手段と、
前記排紙台に積載された前記印刷済み用紙および前記合
紙を給送することが可能な再給紙装置と、前記再給紙装
置から給送される前記印刷済み用紙を印刷用紙排出方向
に、前記合紙を合紙排出方向にそれぞれ分離・排出する
ことが可能な合紙分離手段とを有することを特徴とす
る。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の印刷装置において、前記印刷用紙の表面および裏面に
印刷するための両面印刷モードに係る動作を行うことが
可能であり、前記両面印刷モードを設定したとき、前記
合紙給紙装置をして前記再給紙装置における前記排紙台
の最上部に前記合紙を所定枚数給送させ、前記再給紙装
置により給送された前記初期印刷用の合紙に対して前記
変位手段を作動させる制御手段を有し、前記所定枚数の
前記合紙を前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷するとき
の前記初期印刷用の用紙として用いることを特徴とす
る。
【0024】請求項13記載の発明は、請求項11また
は12記載の印刷装置において、前記初期印刷用の用紙
には、版付け用紙や試し刷り用紙等が含まれており、前
記版付け用紙は、ヤレ紙もしくは前記印刷用紙と比較し
て価格が安い紙等からなり、前記試し刷り用紙は、前記
版付け用紙を含み、かつ、印刷画像の確認および/また
は少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認が可能で
ある紙等からなることを特徴とする。
【0025】請求項14記載の発明は、マスタを巻装し
回転自在な印刷ドラムと、この印刷ドラム上のマスタに
印刷用紙を押し付ける押圧手段と、前記マスタに穿孔を
形成して製版する製版手段と、前記印刷用紙を給送する
給紙装置とを具備し、前記印刷用紙の表面および裏面に
印刷するための両面印刷モードに係る動作を行うことが
可能である印刷装置において、前記製版手段は、前記両
面印刷モードを設定して印刷を行うときに用いる各マス
タの穿孔径を、前記印刷用紙の表面および裏面の何れか
一方にのみ印刷するときに用いるマスタの穿孔径よりも
小さくすることを特徴とする。
【0026】ここで、請求項11記載の発明を受けて、
請求項2ないし10および13記載の発明と類似の段階
的構成の考えの下に以下の技術構成を採ることができ
る。すなわち、第1の技術構成は、請求項11記載の印
刷装置において、前記印刷用紙の表面および裏面に印刷
するための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能
であり、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給
送された前記表面印刷済み用紙および前記合紙を前記印
刷用紙排出方向に排出し、前記両面印刷モードを設定し
たとき、前記合紙給紙装置をして前記再給紙装置におけ
る前記排紙台の最上部に前記初期印刷用の合紙を所定枚
数給送させる制御手段と、前記再給紙装置により給送さ
れた前記初期印刷用の合紙ならびに前記合紙分離手段に
より前記印刷用紙排出方向に排出された前記表面印刷済
み用紙および前記合紙の各裏面を前記印刷ドラムに対向
させるように、前記表面印刷済み用紙および前記合紙を
反転搬送する反転搬送手段とを有し、前記制御手段は、
前記両面印刷モードを設定したときであって、前記反転
搬送手段により搬送された前記初期印刷用の合紙および
前記表面印刷済み用紙が前記排紙台に向かって搬送され
るとき、前記初期印刷用の合紙および前記表面印刷済み
用紙の裏面に印刷すべく前記変位手段を作動させ、前記
合紙が前記排紙台に向かって搬送されるとき、前記変位
手段を非作動にさせ、この後、前記再給紙装置をして前
記合紙を介在した表面および裏面印刷済み用紙を再び給
送させて、前記合紙分離手段をして前記表面および裏面
印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向に、前記合紙を前
記合紙排出方向にそれぞれ交互に排出させることを特徴
とする。
【0027】第2の技術構成は、請求項11記載の印刷
装置において、前記印刷用紙の表面および裏面に印刷す
るための両面印刷モードに係る動作を行うことが可能で
あり、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給送
された前記表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向
に、前記合紙を前記合紙排出方向にそれぞれ交互に分離
・排出し、前記両面印刷モードを設定したとき、前記合
紙給紙装置をして前記再給紙装置における前記排紙台の
最上部に前記初期印刷用の合紙を所定枚数給送させる制
御手段と、前記再給紙装置により給送された前記初期印
刷用の合紙および前記合紙分離手段により前記印刷用紙
排出方向に排出された前記表面印刷済み用紙の裏面を前
記印刷ドラムに対向させるように、前記表面印刷済み用
紙を反転搬送する反転搬送手段とを有し、前記制御手段
は、前記両面印刷モードを設定したときであって、前記
反転搬送手段により前記初期印刷用の合紙および前記表
面印刷済み用紙が前記排紙台に向かって搬送されると
き、前記初期印刷用の合紙および前記表面印刷済み用紙
の裏面に印刷すべく前記変位手段を作動させることを特
徴とする。
【0028】第3の技術構成は、第2の技術構成記載の
印刷装置において、前記マスタに穿孔を形成して製版す
る製版手段を有し、前記両面印刷モードを設定したと
き、前記製版手段は、前記初期印刷用の合紙および前記
表面印刷済み用紙の裏面に印刷するときに用いるマスタ
の穿孔径を、前記初期印刷用の合紙の表面および前記印
刷用紙の表面に印刷するときに用いるマスタの穿孔径よ
りも小さくすることを特徴とする。
【0029】第4の技術構成は、第2の技術構成記載の
印刷装置において、前記マスタに穿孔を形成して製版す
る製版手段を有し、前記製版手段は、前記両面印刷モー
ドを設定して印刷を行うときに用いる各マスタの穿孔径
を、前記初期印刷用の合紙、前記印刷用紙の表面および
裏面の何れか一方にのみ印刷するときに用いるマスタの
穿孔径よりも小さくすることを特徴とする。
【0030】第5の技術構成は、第2の技術構成記載の
印刷装置において、前記両面印刷モードを設定して、前
記再給紙装置により前記印刷用紙排出方向に給送された
前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷するとき、前記印刷
ドラムの回転中に所定の間隔をもって、前記再給紙装置
をして前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、前記
変位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段
を有することを特徴とする。
【0031】第6の技術構成は、第2の技術構成記載の
印刷装置において、前記両面印刷モードを設定して前記
印刷用紙の表面および裏面に印刷を行うときであって、
前記給紙装置により給送された前記印刷用紙の表面に印
刷を行うとき、前記印刷ドラムの回転中に所定の間隔を
もって、前記給紙装置をして前記印刷用紙を給送させ
ず、かつ、前記変位手段を非作動にさせ、前記再給紙装
置により給送された前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷
を行うとき、前記印刷ドラムの回転中に所定の間隔をも
って、前記再給紙装置をして前記表面印刷済み用紙を給
送させず、かつ、前記変位手段を非作動にさせるドラム
空転間欠給紙制御手段を有することを特徴とする。
【0032】第7の技術構成は、請求項11記載の印刷
装置において、前記合紙分離手段は、前記再給紙装置に
より給送された表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方
向に、前記合紙を前記合紙排出方向にそれぞれ交互に排
出し、前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向に
排出された前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラ
ムに対向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転搬
送する反転搬送手段と、前記反転搬送手段により前記表
面印刷済み用紙が前記排紙台に向かって搬送されると
き、前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行わないよう
に前記変位手段を非作動にさせる制御手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0033】第8の技術構成は、第1の技術構成ないし
第7の技術構成の何れか一つに記載の印刷装置におい
て、前記印刷済み用紙を所定枚数毎に仕分けるための仕
分けモードに係る動作を行うことが可能であり、前記仕
分けモードを設定したとき、前記合紙分離手段は、前記
印刷済み用紙の前記所定枚数毎に前記合紙を前記印刷用
紙排出方向に排出することを特徴とする。第9の技術構
成は、第8の技術構成に記載の印刷装置において、前記
合紙は、色紙であることを特徴とする。第10の技術構
成は、第1ないし第9の技術構成の何れか一つに記載の
印刷装置において、前記初期印刷用の用紙には、版付け
用紙や試し刷り用紙等が含まれており、前記版付け用紙
は、ヤレ紙もしくは前記印刷用紙と比較して価格が安い
紙等からなり、前記試し刷り用紙は、前記版付け用紙を
含み、かつ、印刷画像の確認および/または少なくとも
上下左右余白のうちの一つの確認が可能である紙等から
なることを特徴とする。
【0034】請求項1,11および第1の技術構成記載
の発明等において、「印刷ドラム上のマスタに印刷用紙
を押し付ける第1の位置とこの第1の位置から離れた第
2の位置との間で変位自在な押圧手段」とは、後述する
実施形態等で使用するプレスローラの他、印刷ドラムの
外径と略同径の圧胴を含むものである。圧胴を使用する
場合においては、印刷ドラムに対して圧胴を相対的に押
し付けて印刷を行う方式であり、印刷ドラムに対して圧
胴を押し付けて印刷を行う圧胴接離方式と、圧胴に対し
て印刷ドラムを押し付けて印刷を行う印刷ドラム接離方
式と、それらの併用方式とがある。圧胴接離方式の具体
例としては、例えば特開平9−216448号公報の図
1ないし図5等に示されているものが挙げられる。印刷
ドラム接離方式には、印刷ドラムが圧胴側へ移動(印刷
ドラム内部のインキローラが圧胴側へ突出するタイプも
含む)して印刷を行う周知のものが挙げられる。
【0035】請求項11ないし13記載の発明等におい
て、「初期印刷」や「初期印刷モードに係る動作」と
は、印刷ドラム上の製版済みマスタや未製版のマスタに
インキを充填してそのマスタを印刷ドラムの外周面に密
着させるために、正規の印刷とは別に製版給版直後に行
う印刷動作である「版付け印刷」を含む他、画像濃度や
画像鮮明度等の印刷画像の確認および/または少なくと
も上下左右余白のうちの一つの確認を行うために、製版
給版直後に随時行われる「試し刷り印刷」動作や、前記
した版付け印刷および試し刷り印刷動作とは別の、印刷
画像立ち上がりの初期印刷時の動作である「通常の印
刷」動作をも含む。また、請求項13記載の発明におい
て、「版付け用紙」とは、「版付け印刷」のために使用
され最初に供給される1枚目ないしは数枚目の用紙を指
す。また、「試し刷り用紙」とは、「試し刷り印刷」の
ために使用され随時供給される用紙を指す。このように
「版付け印刷」や「試し刷り印刷」で印刷された「版付
け用紙」や「試し刷り用紙」等を含む初期印刷済みの用
紙は、通常、印刷すべき印刷用紙に印刷されたところの
「正規の印刷物」として扱われず、「正規の印刷物」と
してカウントされない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する部材や構成部品等については、同一符号を
付すことによりその説明をできるだけ省略する。図およ
び説明の簡明化を図るため、図に表されるべき部材や構
成部品であっても、その図において特別に説明する必要
がない部材や構成部品は適宜断わりなく省略する。図に
おいて一対で構成されていて特別に区別して説明する必
要がない部材や構成部品は、説明の簡明化を図る上か
ら、その片方を適宜記載することでその説明に代えるも
のとする。 (実施形態1)以下、本発明の第1の実施形態(以下、
単に「実施形態1」という)について説明する。図1
は、本発明の実施形態1を適用した両面印刷可能な孔版
式製版印刷装置の全体構成を示す。まず、この全体構成
について説明する。
【0037】図1において、符号1000は、印刷装置
の一例としての両面印刷可能な孔版式製版印刷装置を、
符号500は、製版印刷装置本体としての機体部500
をそれぞれ示す。孔版式製版印刷装置1000は、機体
部500の上部に配置された原稿受台1a上から移送さ
れる原稿A,Bの表面の画像を読み取る原稿読取部1
と、この原稿読取部1の下方の機体部500の一側部に
配置され、製版手段としてのサーマルヘッド23により
感熱孔版マスタ21(以下、単に「マスタ21」とい
う)に穿孔製版する製版部2と、この製版部2により製
版された製版済みマスタ21を搬送して印刷ドラム26
に巻装する給版部3と、原稿読取部1の機体部500の
他側部に配置され、印刷ドラム26から使用済みマスタ
21を剥離して収容する排版部8と、機体部500の略
中央部に配置され、印刷ドラム26の内周側からインキ
を供給して製版済みマスタ21の穿孔部分から印刷用紙
Pにインキを転移する印刷部10と、機体部500の下
方に配置されたバンク給紙装置本体としての給紙機体部
36Aにそれぞれ配置され、印刷部10に向けて印刷用
紙Pを給送するための給紙装置としての印刷用紙給紙部
43および印刷済み用紙Pの間に合紙PAを給送するた
めの構成機能等を備えた合紙給紙装置としての合紙給紙
部44を有するバンク給紙部36と、印刷部10の直前
の用紙搬送路に配置され、印刷用紙給紙部43から給送
された印刷用紙Pまたは合紙給紙部44から給送された
合紙PAを印刷ドラム26とプレスローラ28との間へ
所定のタイミングで給送するレジストローラ対45a,
45bと、機体部500の左最下方に配置されていて、
印刷部10で印刷された表面印刷済み用紙Paおよび合
紙PAを排出・積載すべき第1の変位位置P1と表面印
刷済み用紙Paの残りの裏面に印刷部10で印刷させる
ために給送すべき第2の変位位置P2との間で変位可能
な排紙台61bを備えた第1の排紙トレイ61、および
第1の排紙トレイ61を、第1の変位位置P1と第2の
変位位置P2とに選択的に移動させる排紙トレイ移動手
段100(図2および図3に示す)を有する第1の排紙
部6と、表面印刷済み用紙Paの残りの裏面に印刷部1
0で印刷された表裏面印刷済み用紙Pbを排出・積載す
るための排紙台71bを備えた第2の排紙トレイ71を
有する第2の排紙部7と、第1の排紙トレイ61が第2
の変位位置P2を占めたとき、第1の排紙トレイ61に
積載された表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAを1枚
ずつ分離して印刷部10に向けて給送することが可能な
再給紙装置としての再給紙部9と、印刷部10に連結さ
れていて、それぞれ後述する、排紙搬送ユニット50、
図4に示す吸着切換移動手段120および分離爪34を
有する排紙搬送部5と、再給紙部9から給送される印刷
済み用紙を印刷用紙排出方向Bに、再給紙部9から給送
される合紙PAを合紙排出方向Cにそれぞれ分離・排出
すること等が可能な合紙分離手段としての合紙分離爪1
11と、孔版式製版印刷装置1000の後述する各駆動
制御対象手段を後述するように制御する制御装置200
とを具備している。
【0038】排紙搬送部5は、印刷部10から排出され
る表面印刷済み用紙Paを第1の変位位置P1を占めた
第1の排紙トレイ61に、表裏面印刷済み用紙Pbを第
2の排紙トレイ71にそれぞれ搬送するための、第1の
排紙トレイ61への第1の排紙位置HP1と第2の排紙
トレイ71への第2の排紙位置HP2との間で揺動可能
な排紙吸着切換手段としての排紙搬送ユニット50と、
この排紙搬送ユニット50を、第1の排紙位置HP1と
第2の排紙位置HP2とに選択的に移動させる吸着切換
移動手段120と、表面印刷済み用紙Paまたは表裏面
印刷済み用紙Pbや版付け用紙または試し刷り用紙とし
て用いる合紙PAを印刷ドラム26から剥離するために
印刷ドラム26の外周に近接した分離位置とこれから離
間した非分離位置との間に移動可能な分離爪34とから
主に構成されている。
【0039】ここで、印刷済み用紙には、表面印刷済み
用紙Paと表裏面印刷済み用紙Pbとが含まれる。表面
印刷済み用紙Paとは、印刷用紙Pの一方の面である印
刷用紙Pの表面に印刷されたものを指す。また、表裏面
印刷済み用紙Pbとは、表面印刷済み用紙Paの残りの
他方の面である裏面に印刷されたものを指す。
【0040】孔版式製版印刷装置1000は、以下説明
するように、本願出願人が例えば特開平7−81202
号公報で提案したと同様に、印刷用紙Pの表面および裏
面に印刷するための両面印刷モードに係る動作を行うこ
とが可能であり、また本願出願人が例えば特開平7−1
44402号公報で提案したと同様に、印刷済み用紙間
に合紙PAを挿入するための合紙モードに係る動作を行
うことが可能に構成されている。
【0041】以下、上述した、原稿読取部1、製版部
2、給版部3、排版部8、印刷部10、バンク給紙部3
6、第1の排紙トレイ61、第2の排紙トレイ71、再
給紙部9、排紙搬送部5、合紙分離爪111、反転搬送
路99および制御装置200周りの構成について説明す
る。
【0042】原稿読取部1は、図1に示すように、複数
枚の原稿を原稿受台1aにセットすると図示しないAD
F(自動原稿搬送装置)で1枚ずつ順に搬送しながら図
示しない読取部で光学的にその原稿の画像を読み取って
CCD(電荷結合素子)等の画像センサ(図示せず)で
電気信号に変換して製版部2に出力することができるよ
うになっている。原稿読取部1は、例えば特開平5−2
29243号公報(特願平4−35217号)と同様の
構成を有するものであり、重複説明を避けるためその詳
細説明は省略する。
【0043】製版部2は、機体部500の図示しない側
板に配設され、マスタ21を繰り出し可能に支持するた
めのマスタ支持部材(図示せず)と、原稿の画像情報に
基づいてマスタ21に穿孔を形成して製版する製版手段
としてのサーマルヘッド23およびこれにマスタ21を
押圧しながらマスタ搬送路の下流側へ搬送するプラテン
ローラ22とから主に構成されている。マスタ21は、
熱可塑性樹脂フィルムと多孔質支持体とからなり、マス
タ21をロール状に巻いて形成されたマスタロールから
繰り出される。サーマルヘッド23は、複数の発熱素子
が一列に配列されていて、原稿読取部1から送出される
原稿の画像情報によりパルス的に発熱して前記熱可塑性
樹脂フィルムの部分を位置選択的に加熱穿孔する周知の
構成および機能を有する。プラテンローラ22は、機体
部500の図示しない側板に回転自在に支持されてお
り、例えばステッピングモータ(図示せず)により矢印
A方向に回転駆動される。
【0044】給版部3は、マスタ搬送路の下流側に設け
られていて、製版済みマスタ21aを所定の長さに切断
するカッタ25と、このカッタ25のマスタ搬送路の下
流側に配置され、製版済みマスタ21aの先端を印刷ド
ラム26のクランパ27へ案内するためのガイド板(図
示せず)と、製版済みマスタ21aをクランパ27へ搬
送するための、図示しないステッピングモータにより回
転駆動され互いに圧接し合う搬送ローラ対24a,24
bとから主に構成されている。
【0045】排版部8は、印刷ドラム26上の使用済み
マスタ(図示せず)に押圧し、該使用済みマスタをその
後端よりすくい上げると共に、印刷ドラム26の回転と
同期しながら剥離して排版収納箱20へ廃棄する一対の
互いに圧接し合う剥離ローラ18,19と、使用済マス
タ(図示せず)を収納する排版収納箱20とから主に構
成されている。剥離ローラ対18,19は、図示しない
モータにより回転駆動される。
【0046】印刷部10は、外周面に製版済みマスタ2
1aが巻き付けられ、回転中心軸29の周りに回転する
印刷ドラム26と、この印刷ドラム26の内周面にイン
キを供給するインキ供給手段30と、印刷ドラム26の
外周面上に設けられ、製版済みマスタ21aの先端部を
挾持・保持するクランパ27と、印刷ドラム26の外周
面の下方近傍に設けられ、印刷ドラム26の外周面に印
刷用紙Pや表面印刷済み用紙Paあるいは版付け用紙ま
たは試し刷り用紙として用いる合紙PAを押圧する押圧
手段としてのプレスローラ28とから主に構成されてい
る。
【0047】印刷ドラム26は、多数の開孔部分が形成
された支持円筒体の外周面にメッシュスクリーン(共に
図示せず)が巻き付けられた構造となっており、回転中
心軸29の周りに回転自在に支持されている。印刷ドラ
ム26は、メインモータ150により図中矢印A方向
(時計回り方向)および反時計回り方向に回転駆動され
る。クランパ27は、開閉手段(図示せず)により所定
位置で開閉される。
【0048】インキ供給手段30は、印刷ドラム26内
部に配設されていて、印刷ドラム26内の図示しない側
板により回転可能に支持され、図中矢印A方向に印刷ド
ラム26と同期して回転駆動されるインキローラ31
と、このインキローラ31の外表面とわずかな隙間を有
して設けられていて、インキローラ31との間に断面楔
状のインキ溜まり32を形成するドクタローラ33と、
回転中心軸29を兼ねると共にインキ溜まり32へイン
キを供給するインキパイプ軸29とから主に構成されて
いる。
【0049】インキローラ31に対向する下方位置に
は、図1および図6に示すように、プレスローラ28が
印刷ドラム26と接離自在に配設されている。すなわ
ち、プレスローラ28は、印刷ドラム26上の製版済み
マスタ21に印刷用紙Pや表面印刷済み用紙Paあるい
は版付け用紙または試し刷り用紙として用いる合紙PA
を押し付ける第1の位置とこの第1の位置から離れた第
2の位置との間で変位自在に構成されている。プレスロ
ーラ28における図1より見て奥側の端部(図6では右
手前側に相当する)には、プレスローラ28を、第1の
位置と第2の位置との間で変位させるための変位手段8
7が配設されている。
【0050】プレスローラ28は、図6に詳しく示すよ
うに、その横幅が印刷ドラム26の横幅と略同じ長さと
なるように形成されており、中心部には軸77が挿通固
着されている。軸77の両端部は、ガイド部材78,7
8に回転自在に支持されている。ガイド部材78,78
の軸77を支持している端部と反対側の端部には、中心
軸79が挿通固着されている。中心軸79は、機体部5
00の図示しない側板に回転自在に支持されており、図
1より見て奥側の端部(図6では右手前側に相当する)
には、作動板80がその一端部を固着されている。作動
板80は、縦長に形成された薄い板材であり、中心軸7
9に固着された端部と反対側の端部には、カムフォロア
81を回転自在に支持する軸81aが固着されている。
作動板80は、その両側部が用紙搬送方向Xの下流側お
よび上流側にそれぞれ突出するように形成されており、
用紙搬送方向X下流側である印刷ドラム26側の突出部
80aには引張コイルバネ82Aの一端が係合してい
る。引張コイルバネ82Aの他端は、機体部500の図
示しない側板に固定されており、作動板80には、中心
軸79を中心に、図6において反時計回り方向の付勢力
が与えられている。また、作動板80における用紙搬送
方向X上流側の突出部80bは、後述する係止部材89
と係脱可能となっている。
【0051】作動板80よりさらに装置奥側には、図示
しない側板に回転自在に支持された印圧ギヤ83が配設
されている。印圧ギヤ83は、機体部500に取り付け
られたカム駆動モータ84の出力軸端に固設されたピニ
オン85と噛み合うことにより回転力を伝達され、カム
駆動モータ84により印刷ドラム26と同期して回転駆
動される。印圧ギヤ83の装置手前側には、印圧カム8
6が、印圧ギヤ83と同軸に配設されている。印圧カム
86は、略繭形状をなす板材であり、カム駆動モータ8
4の回転力を伝達されて回転駆動される。印圧カム86
の外周面に形成された輪郭周面上には、引張コイルバネ
82Aで付勢されたカムフォロア81の外周面が当接し
ている。前述したとり、変位手段87は、作動板80、
カムフォロア81、引張コイルバネ82A、印圧ギヤ8
3、カム駆動モータ84、ピニオン85および印圧カム
86等から構成されている。
【0052】変位手段87における用紙搬送方向X上流
側寄りには、係止手段88が配設されている。係止手段
88は、係止部材89、変位ソレノイド90および引張
コイルバネ82B等から主に構成されている。係止部材
89は、略L字形状を呈した板材であり、その曲折部に
おいて支持軸76に揺動自在に支持されている。支持軸
76は、機体部500の図示しない側板に植設されてい
る。係止部材89の一端89aには、引張コイルバネ8
2Bの一端部が係合されており、引張コイルバネ82B
の他端部は、機体部500の側板に取り付けられてい
る。これにより、係止部材89には、図6において支持
軸76を中心に反時計回り方向の付勢力が与えられてい
る。また係止部材89の一端89aには、変位ソレノイ
ド90のプランジャ90aの先端部が軸75を介して可
動自在に取り付けられている。これにより、係止部材8
9は、一端89aが略水平となるように変位ソレノイド
90、引張コイルバネ82B、支持軸76によって支持
されている。係止部材89の他端89bは、その曲折部
より下方に向けて延出しており、その上部側縁部には切
欠部89cが形成されている。この切欠部89cには、
作動板80の突出部80bが係脱自在となっている。変
位ソレノイド90は、プル型を使用しており、機体部5
00の前記側板に取付け・固定されている。
【0053】前述した構成のとおり、係止手段88の変
位ソレノイド90をオンすることにより、変位手段87
を作動させることとなり、後述する詳細動作を介してプ
レスローラ28が第1の位置を占める。これによって、
プレスローラ28は印刷用紙Pの表面や表面印刷済み用
紙Paの裏面あるいは版付け用紙または試し刷り用紙と
して用いる合紙PAを印刷ドラム26上の製版済みマス
タ21aや製版済みマスタ21bに従動回転しながら連
続的に押し付ける。係止手段88の変位ソレノイド90
をオフすることにより、変位手段87を非作動にさせる
こととなり、後述する詳細動作を介してプレスローラ2
8が第1の位置から離れた第2の位置を占める。変位ソ
レノイド90は、制御装置200によりオン/オフ制御
される。
【0054】次に、バンク給紙部36の細部構成につい
て説明する。バンク給紙部36は、図1に示すように、
機体部500の下方に給紙機体部36Aを介して着脱自
在に配設されている。バンク給紙部36は、複数の給紙
部(本実施形態1では説明の簡明化を図るため上述した
2つの給紙部)として、給紙機体部36A内の上段に設
けられた印刷用紙給紙部43および下段に設けられた合
紙給紙部44と、案内板49で形成された縦用紙搬送路
46の下側部分と、縦用紙搬送路46の上から下へ順に
互いに圧接して配設された3つの搬送ローラ対42とを
具備している。バンク給紙部36を構成する印刷用紙給
紙部43と合紙給紙部44は、使用者等が装置の前面に
対向して位置する姿勢(図1において紙面の手前側)で
給紙トレイ37を引き出し押し込んで印刷用紙Pや合紙
PA等の補給等の操作を行えるフロントローディング方
式の装置構成を採っている。
【0055】上段の印刷用紙給紙部43は、給紙トレイ
37、給紙コロ39、分離コロ40,分離パッド41等
から主に構成されている。給紙トレイ37は、図1に示
す給紙台38を備えている他、特開平7−144402
号公報の図7に示されている上下動機構42等から主に
構成されている。以下、特開平7−144402号公報
の図7に示されている上下動機構42であることを明確
にするために、接頭語として「前記」を上下動機構42
に付加して前記上下動機構42とすることで、重複説明
を避ける上からその図示を省略する。これは、前記上下
動機構42の構成部品についても同様である。
【0056】給紙台38は、特開平7−144402号
公報の図5および図7に示されている前記給紙底板39
と略同様に、印刷用紙Pを積載して上下動可能に構成さ
れている。給紙台38の上面には、印刷用紙Pの幅方向
の位置決めを行う一対のサイドガイド板(図示せず)が
用紙幅方向に移動自在に設けられている。印刷用紙給紙
部43の給紙台38上に積載された印刷前の印刷用紙P
は、前記特開平7−144402号公報の図5に示され
ている前記ギヤモータ55を備えた前記上下動機構42
により、給紙コロ39に押圧される。前記上下動機構4
2は、給紙台38上に印刷用紙Pを積載して、給紙台3
8上に積載された印刷用紙Pの最上位面の印刷用紙Pを
給紙コロ39に適圧をもって当接させるべく給紙台38
を上昇させる上昇位置と、この上昇位置から給紙台38
を下降させて用紙補給等を可能とする下降位置との間で
給紙台38を昇降駆動する構成・機能を有する。前記上
下動機構42は、特開平7−144402号公報の図7
に示されているように、前記ギヤモータ55、前記ウォ
ーム56、前記ウォームホイール軸57、前記ハブ5
8、前記定滑車59,59,59、前記動滑車60,6
0、前記ワイヤー61、前記パルスジェネレータ62、
前記残量センサ63等から主に構成されている。
【0057】給紙コロ39と分離コロ40とは、図示し
ないタイミングベルトを介して連結されていて、給紙駆
動手段としての給紙モータ60−1により回転駆動され
る。給紙コロ39とその軸および分離コロ40とその軸
との間には、図示しないワンウェイクラッチがそれぞれ
介装されていて、給紙コロ39および分離コロ40は、
印刷用紙Pを給送する方向(図1では反時計回り方向)
にのみ回転自在となっている。給紙モータ60−1は、
ステッピングモータからなる。
【0058】給紙コロ39は、給紙台38上の最上位面
の印刷用紙P面に当接して配紙する機能を、分離コロ4
0および分離パッド41は、給紙コロ39により配紙さ
れた印刷用紙Pを順次1枚ずつ分離して給送する用紙重
送防止の機能をそれぞれ有する。分離パッド46は、分
離コロ40に対してバネで押圧されていて、用紙重送防
止機構を構成している。この用紙重送防止機構は、例え
ば特開平5−294485号公報に示されているものと
同様な構成であり、重複を避けるためその詳細な説明を
省略する。前記のとおり、給紙コロ39、分離コロ40
および分離パッド41は、給紙台38上の最上位面の印
刷用紙Pを1枚ずつ分離して給紙する給紙手段としての
機能を有する。前述したとおり、給紙コロ39は給紙モ
ータ60−1で回転駆動され、その外周面に当接する印
刷用紙Pをすくい上げて給送する。給紙コロ39および
分離コロ40を駆動する給紙モータ60−1は、後述す
るように制御装置200でその作動を制御される。
【0059】特開平7−144402号公報の図7に示
されている前記パルスジェネレータ62と前記残量セン
サ63とは、印刷用紙給紙部43の給紙台38上に積載
されている印刷用紙Pの枚数を検知する図8にのみ示す
印刷用紙検知手段148(前記用紙検知手段65と同
じ)を構成している。
【0060】下段の合紙給紙部44は、印刷用紙給紙部
43と同様の構成を有するため、駆動制御対象手段とし
て特に印刷用紙給紙部43の給紙モータ60−1と区別
するために給紙モータ60−2として説明するに留め
る。給紙モータ60−2は、給紙モータ60−1と同様
のステッピングモータからなる。合紙給紙部44におけ
る給紙コロ39および分離コロ40を駆動する給紙モー
タ60−2は、後述するように制御装置200でその作
動を制御される。
【0061】印刷用紙給紙部43の駆動制御対象手段と
しては、給紙モータ60−1の他に、前記上下動機構4
2の前記ギヤモータ55等が含まれるが、説明の簡明化
を図る上から前記ギヤモータ55等をまとめて、図8に
おいて総括的に印刷用紙給紙駆動部170とする。合紙
給紙部44の駆動制御対象手段としては、給紙モータ6
0−2の他に、前記給紙トレイ移動手段41の前記モー
タ44および前記上下動機構42の前記ギヤモータ55
等が含まれるが、説明の簡明化を図る上から前記ギヤモ
ータ55等をまとめて、図8において総括的に合紙給紙
駆動部160とする。
【0062】特開平7−144402号公報の図7に示
されている前記パルスジェネレータ62と前記残量セン
サ63とは、合紙給紙部44の給紙台38上に積載され
ている合紙PAの枚数を検知する図8にのみ示す合紙検
知手段146(前記用紙検知手段65と同じ)を構成し
ている。なお、上述した印刷用紙検知手段148や合紙
検知手段146は、本実施形態1の必須の構成ではな
く、その利点を望まなくてもよいのであれば無くても構
わない。なお、前記上下動機構42に限らず、本願出願
人が提案した特開平11−240630号公報や特開平
11−240631号公報の図1ないし図3等に記載さ
れている給紙トレイ昇降装置等も好ましく用いられる。
【0063】3つの搬送ローラ対42は、連結ベルトで
それぞれ連結されていて、ステッピングモータからなる
1つの搬送モータで回転駆動される。なお、印刷用紙給
紙部43および合紙給紙部44の各給紙モータ60−
1,60−2は、上述したように独立して配設したもの
に限らず、例えば1つの給紙モータおよび電磁クラッチ
を配設することにより、前記1つの給紙モータで各給紙
部43,44の給紙コロ39および分離コロ40を前記
電磁クラッチで順次切り換えて駆動するようにしてもよ
い。
【0064】本実施形態1では、各給紙トレイ37,3
7の給紙台38,38は、用紙サイズとしてA3,A4
等の各種サイズを積載可能であり、例えばA3の用紙サ
イズ換算で標準紙(普通紙)として1000枚を積載収
容できるように構成されているが、その用途および必要
に応じて、上記サイズ以外の用紙サイズを積載収容する
ことも可能である。ここで例えば、印刷用紙給紙部43
の給紙トレイ37には印刷用紙Pとして孔版上質紙等の
標準紙(A4サイズ)が、合紙給紙部44の給紙トレイ
37には合紙PAとして版付け用紙または試し刷り用紙
であるヤレ紙(A4サイズ)がそれぞれ収納されている
ものとする。本実施形態1では、合紙PAとしては版付
け用紙や試し刷り用紙として用いるものを含め、その目
的に見合うようなヤレ紙もしくは印刷用紙Pと比較して
価格が安い紙等からなるものを使用するものとし、少な
くとも裏移り、搬送部の汚損、表面印刷汚れの発生を抑
制すべく機能する材料、換言すればインキを吸収可能な
材料で構成されている。また、合紙PAとしては、版付
け用紙や試し刷り用紙として用いるものを含め、これら
の用紙に版付け印刷や試し刷り印刷される印刷画像の領
域より大きいものを使用するものとする。
【0065】第1の排紙トレイ61(以下、「排紙トレ
イ61」という)は、図2および図3に示すように、表
面印刷済み用紙Paおよび合紙PAを積載収容する排紙
台61bと、排紙台61bの一端に一体的に形成され、
表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAの一端を揃えるた
めのエンドフェンス67と、この排紙台61bの両側部
に回動自在に設けられた複数のコロ62と、排紙台61
bの両側部方向に移動自在に設けられ積載される表面印
刷済み用紙Paおよび合紙PAの両側縁部を揃えるため
の一対のサイドガイド66a,66bとから主に構成さ
れている。排紙台61bの略中央部には、チェーン64
に固定される連結固定部61aが排紙台61bの両側縁
部の外側(図面の紙面に直交する方向)に突出しオフセ
ットされて設けられていて、この連結固定部61aはチ
ェーン64に固定されている。
【0066】排紙トレイ移動手段100は、図2および
図3に示すように、水平移動機構130および昇降機構
140から構成される。水平移動機構130は、複数の
コロ62を転動させるための、第2の変位位置P2側に
略水平に形成された水平転動面63fおよび第1の変位
位置P1から第2の変位位置P2に向って上り坂となる
傾斜転動面63rがそれぞれ形成されたガイドレール6
3と、排紙トレイ61を連結固定部61aで固定してい
て、ガイドレール63に回動自在に支持されたスプロケ
ット70a,70bおよび70cに掛け渡され、排紙ト
レイ61を第1の変位位置P1と第2の変位位置P2と
に移動させるためのチェーン64と、ガイドレール63
の一端に固設されスプロケット70cが設けられた水平
駆動モータ65とから主に構成されている。ガイドレー
ル63の他端には、排紙トレイ61を第1の変位位置P
1に保持させると共に、コロ62を衝止するためのスト
ッパ63sが形成されている。ガイドレール63、スプ
ロケット70a,70b,70cおよびチェーン64は
排紙台61bの両側部に並設されており、またこれらの
ガイドレール63は図示しない連結部で一体的に連結さ
れている。スプロケット70aは、ガイドレール63の
他端部に回動自在に支持されている。またスプロケット
70bは、水平転動面63fと傾斜転動面63rとの略
境界部において、機体部の図示しない側板に固設され
た、一つの揺動支点としての支点軸101に回動自在に
支持されている。
【0067】昇降機構140は、ガイドレール63の一
端側において下向きに略扇状に延びて形成されたラック
103と、ラック103の近傍の機体部の図示しない側
板に固設されラック103と噛合するピニオン104を
有する昇降駆動モータ102と、ガイドレール63を揺
動可能に支持する支点軸101とから主に構成されてい
る。
【0068】再給紙部9は、図1ないし図3において、
表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAを積載して第2の
変位位置P2に移動した排紙トレイ61と、第2の変位
位置P2を占めた排紙トレイ61上の初期印刷済み合紙
PA’、表面印刷済み用紙Paや合紙PAの最上位面に
当接して配紙する再給紙コロ91と、再給紙コロ91に
より配紙された初期印刷済み合紙PA’、表面印刷済み
用紙Paや合紙PAあるいは表裏面印刷済み用紙Pbを
順次1枚ずつ分離して給送する再分離コロ92および再
分離パッド95等を備えた用紙重送防止機構と、再給紙
コロ91および前記用紙重送防止機構により順次1枚ず
つ分離して給送された表面印刷済み用紙Paや合紙PA
を印刷ドラム26とプレスローラ28との間へ所定のタ
イミングで給送するレジストローラ対45a,45b
と、レジストローラ対45a,45bと前記用紙重送防
止機構との間に配置され、合紙分離爪111により印刷
用紙排出方向Bに排出された表面印刷済み用紙Paや合
紙PAの各裏面を印刷ドラム26に対向させるように、
表面印刷済み用紙Paや合紙PAあるいは表裏面印刷済
み用紙Pbを反転搬送する反転搬送手段としての反転搬
送路99と、機体部500の図示しない側板に固設さ
れ、表面印刷済み用紙Paや合紙PAの一端を突き当て
て揃えるための突当板68と、この突当板68の一側壁
に設けられ表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAの一端
の突当板68に対する突き当て状態を検知するセンサ6
9と、前記側板に固設され、第1排紙トレイ61に積載
収納された表面印刷済み用紙Paや合紙PA等の最上位
面の上死点位置を検知するための上死点検知センサ94
とから主に構成されている。前記の構成のとおり、昇降
機構140は、排紙トレイ61が水平移動機構130と
一体的に一つの支点軸101の周りに揺動することによ
って、排紙トレイ61上の最上位の表面印刷済み用紙P
aや合紙PA等の上面を再給紙部9に配設された再給紙
コロ91に当接させて必要な給紙コロ押し付け力を得る
ようになっている。
【0069】再給紙コロ91、再分離コロ92および再
分離パッド95は、印刷用紙給紙部43や合紙給紙部4
4の給紙コロ39、分離コロ40および分離パッド41
と同様の構成を有していて、排紙トレイ61上の最上位
面の表面印刷済み用紙Paや合紙PAを1枚ずつ分離し
て給紙する給紙手段としての機能を有する。前記用紙重
送防止機構は、例えば特開平5−294485号公報に
示されているものと同様な構成である。再給紙コロ91
および再分離コロ92は、ステッピングモータからなる
給紙モータ60−3により回転駆動される。前述したと
おり、再給紙コロ91は給紙モータ60−3で回転駆動
され、その外周面に当接する表面印刷済み用紙Paや合
紙PAあるいは表裏面印刷済み用紙Pbをすくい上げて
給送する。再給紙コロ91および再分離コロ92を駆動
する給紙モータ60−3は、後述する制御装置200で
その作動を制御される。
【0070】各センサ69,94としては、例えばリミ
ットスイッチを用いている。なお、再給紙部9におい
て、排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙Paや合紙P
Aあるいは表裏面印刷済み用紙Pb等の給紙は、上死点
検知センサ94が給紙中には常に各紙の最上位面位置を
検知し、この検知信号が後述する制御装置200に出力
され制御装置200からの指令によって昇降機構140
が少しずつ上昇されることにより、各紙の最上位面位置
を一定に保つように行われるようになっている。
【0071】反転搬送路99は、略U字状をなしてい
て、用紙重送防止機構145側に配置された案内板9
6,96と、レジストローラ対45a,45b側に配置
された案内板48,48と、これらの案内板96,96
と案内板48,48との間に配置され表面印刷済み用紙
Paや合紙PAをレジストローラ対45a,45bへ搬
送する一対の中間搬送ローラ対93とから主に構成され
ている。中間搬送ローラ対93は、図示しないステッピ
ングモータからなる駆動モータにより回転駆動される。
レジストローラ対45a,45bは、中間搬送ローラ対
93の前記搬送モータとは別の独立した図示しないステ
ッピングモータからなる駆動モータにより回転駆動され
る。
【0072】再給紙部9の駆動制御対象手段としては、
給紙モータ60−3の他に、水平移動機構130の水平
駆動モータ65、昇降機構140の昇降駆動モータ10
2および前記駆動モータ等が含まれ、これらを図8にお
いて再給紙駆動部180とする。
【0073】図1において、第2の排紙トレイ71(以
下、「排紙トレイ71」という)は、第2の排紙位置H
P2を占めた排紙搬送ユニット50の下流側端に対向し
て第1の排紙部6の上方の機体部500に固設されてい
る。排紙トレイ71は、製版直後に給送される初期印刷
用の(版付け印刷用やおよび試し刷り用)初期印刷済み
合紙PA’や表裏面印刷済み用紙Pbを積載収容する排
紙台71bと、排紙台71bの一端に一体的に形成され
た、初期印刷済み合紙PA’や 表裏面印刷済み用紙P
bの一端を揃えるためのエンドフェンス73と、排紙台
71bの両側部方向に移動自在に設けられ積載される初
期印刷済み合紙PA’ や 表裏面印刷済み用紙Pbの両
側縁部を揃えるための一対のサイドガイド74a,74
bとから主に構成されている。
【0074】排紙搬送ユニット50は、図1および図4
に示すように、機体部500に設けられた一対の側板5
9a、59bの間に配置され、駆動軸52sに固設され
た駆動ローラ52と従動軸53sに固設された従動ロー
ラ53との間に巻き掛けられ、複数の開口54aを有す
る複数の無端ベルト54と、排紙搬送ユニット50内の
空気を吸引し、搬送途上にある表裏面印刷済み用紙Pb
を無端ベルト54上に吸着させる空気吸引ファン55と
から主に構成されている。排紙搬送ユニット50は、複
数の無端ベルト54と、無端ベルト54間に設けられた
用紙搬送面51uと、この用紙搬送面51uの外周下部
に密着して取り付けられた筐体サイド部材51sと、こ
れらの筐体サイド部材51sの下部に密着して取り付け
られた筐体下部部材51dとで略筐体構造をなしてい
る。無端ベルト54は、合成樹脂でできているが、ゴム
等の材料で形成されていてもよい。
【0075】吸着切換移動手段120は、一対の側板5
9a、59bに設けられたラック58a、58bと、こ
の両ラック58a、58bに噛み合うピニオン57a、
57bと、両側のピニオン57aとピニオン57bとを
連結する軸56と、軸56に設けられたウォームホイー
ル121と、このウォームホイール121に噛み合うウ
ォーム122と、このウォーム122を回転駆動するユ
ニット駆動モータ123とから主に構成されている。ラ
ック58a、58bは駆動軸52sを中心とした扇形状
に形成されている。筐体下部部材51dの下部にはブラ
ケット51Bが固設されていて、ブラケット51Bの両
側端部で軸56が回動可能に支持されている。排紙搬送
ユニット50の第1の排紙位置HP1および第2の排紙
位置HP2への揺動は、制御装置200から送られてく
る指令信号が図示しないモータ駆動回路を介してユニッ
ト駆動モータ123に送信・入力されることにより行わ
れる。
【0076】排紙搬送部5の駆動制御対象手段として
は、ユニット駆動モータ123が含まれる他、空気吸引
ファン55を回転駆動するファン駆動モータ(図示せ
ず)、駆動ローラ52を回転駆動する駆動モータ(図示
せず)等が含まれ、これらをまとめて、図8において総
括的に排紙搬送駆動部50Aとする。
【0077】なお、通常、排紙搬送ユニット50は、吸
着切換移動手段120によって第2の排紙位置HP2を
占めるように揺動・保持されていて、排紙トレイ71に
初期印刷済み合紙Pa’を排出するようになっている。
【0078】次に、図5を参照して、合紙分離爪111
周りの構成について説明する。図5に示すように、図1
に示す再分離コロ92に連絡・接続する再給紙路112
と縦用紙搬送路46と反転搬送路99とが交差する分岐
位置には、初期印刷用の合紙PAや初期印刷済み用紙P
A’や印刷用紙Sや合紙PAや表面印刷済み用紙Paあ
るいは表裏面印刷済み用紙Pbの移動方向を切り換える
ことができる合紙分離爪111が設けられている。
【0079】合紙分離爪111は、図5に示すように、
基端部に有する支軸111Aを支点として揺動可能な爪
部材で構成されており、支軸111Aが合紙分離駆動手
段としてのステッピングモータからなる分離爪駆動モー
タ115に連結されている。分離爪駆動モータ115
は、制御装置200により駆動制御されるようになって
おり、これにより合紙分離爪111は、以下の3つの位
置に揺動・変位することができるようになっている。す
なわち、合紙分離爪111は、図5に破線で示すように
揺動して縦用紙搬送路46と反転搬送路99とを連通さ
せることにより、図1に示す印刷用紙給紙部43から給
送されてくる印刷用紙Pや、合紙給紙部44から給送さ
れてくる初期印刷用の合紙PAや合紙PAを印刷用紙排
出方向Bに給送すべく切り換える給紙変位位置と、図5
に実線で示すように揺動して再給紙路112と反転搬送
路99とを連通させることにより、再給紙部9から給送
される初期印刷用の合紙PAや合紙PAあるいは表面印
刷済み用紙Paを印刷用紙排出方向Bに給送すべく切り
換える再給紙変位位置と、図5に二点鎖線で示すように
揺動して再給紙路112と合紙排出路113とを連通さ
せることにより、再給紙部9から給送される初期印刷済
み用の合紙PA’や合紙PAを合紙排出方向Cに排出す
べく切り換える合紙変位位置とに揺動自在になされてい
る。
【0080】合紙分離爪111のホームポジションは、
図5に破線で示す給紙変位位置に設定されており、基端
部にはそのホームポジションを被検知されるための遮光
片117が突出形成されている。一方、機体部500側
には、遮光片117と選択的に係合する透過型の光学セ
ンサからなるホームポジションセンサ118が配置され
ていて、合紙分離爪111のホームポジションである給
紙変位位置を検知するようになっている。
【0081】図1において、機体部500における原稿
受台1aの手前側には、図7に示す操作パネル11が配
設されている。操作パネル11には、図7に示すよう
に、印刷済み用紙間に合紙PAを挿入する合紙モードを
選択・設定するための合紙モード設定手段としての合紙
キー12と、印刷用紙Pの表面および裏面に印刷するた
めの両面印刷モードを選択・設定するための両面モード
設定手段としての両面印刷キー13と、印刷情報等を表
示するメッセージディスプレイ17と、印刷条件を設定
するテンキー16と、印刷を開始するためのスタートキ
ー14と、原稿画像の画像読み取りから製版、版付け印
刷ないしは給版に至る各動作の起動を設定・入力するた
めの製版スタートキー15と、各種モードを設定状態に
確定するための確定キー189等とがそれぞれ配置され
ている。メッセージディスプレイ17は、例えばLCD
(液晶表示装置)で構成されていて、図示しない液晶駆
動回路を介して駆動・制御される。
【0082】次に、図8を参照して、制御装置200周
りの制御構成について説明する。制御装置200は、操
作パネル11の下方であって機体部500の内部に配設
されている。制御装置200は、図8に示すように、C
PU(中央演算処理装置)201、図示しないI/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)2
03、バックアップ電源でバックアップされ記憶保持可
能なRAM(読み書き可能な記憶装置)202およびタ
イマ等を備え、それらが信号バスによって接続された構
成を有するマイクロコンピュータを具備している。
【0083】制御装置200のCPU201は、前記入
力ポートを介して、前記した操作パネル11の前記各種
キー(合紙キー12、両面印刷キー13)と、用紙セン
サ35と、合紙検知手段146と、印刷用紙検知手段1
48と、ホームポジションセンサ118とそれぞれ電気
的に接続されていて、前記各種キーや前記各種センサ等
からオン/オフ信号やデータ信号を受信する。制御装置
200のCPU201は、前記出力ポートを介して、操
作パネル11のメッセージディスプレイ17と、メイン
モータ150と、カム駆動モータ84と、変位ソレノイ
ド90と、分離爪駆動モータ115と、給紙モータ60
−2等を含む合紙給紙駆動部160と、給紙モータ60
−1等を含む印刷用紙給紙駆動部170と、給紙モータ
60−3、水平駆動モータ65および昇降駆動モータ1
02等を含む再給紙駆動部180と、排紙搬送駆動部5
0Aの前記各駆動制御対象手段と、図8ではその記載を
省略した前記各駆動制御対象手段とそれぞれ電気的に接
続されていて、各種駆動回路(図示せず)を介して各種
の指令信号を前記した各種モータやソレノイドあるいは
前記各駆動制御対象手段にそれぞれ送信する。
【0084】ROM203には、後述する動作例等で説
明する孔版式製版印刷装置1000の特有の動作を実行
するためのプログラムやデータ等が記憶されている。例
えば、本実施形態1で予めプログラムされている一例と
しては、初期印刷用の用紙として合紙PAを所定枚数使
用して初期印刷モードに係る動作例である印刷ドラム2
6上の製版済みマスタにインキを充填してそのマスタを
印刷ドラム26の外周面に密着させるために、正規の印
刷とは別に製版給版直後に行う印刷動作である「版付け
印刷」を1回実行するように、予め設定されている例を
挙げることができる。本実施形態1での版付け印刷は、
合紙給紙部44から合紙PAを1枚給送して版付け印刷
を行うように予め設定されている。前記プログラムやデ
ータ等の設定は、ROM203へ予めデータで与えた
り、あるいはROMチップの交換等で行われる。
【0085】RAM202は、CPU201の計算・演
算結果を一時記憶したり、前記各センサや各種キー等か
ら入力されたオン/オフ信号やデータ信号を随時記憶す
る機能を有する他、その記憶を一時保持できる機能を有
する。例えば、本実施形態1でのRAM202による記
憶保持機能としては、片面印刷工程において再給紙部9
における排紙トレイ61に下から上へ向けて順次排出・
積載された表面印刷済み用紙Pa、合紙PAの積載順序
を、排紙トレイ61上の最上位から下へ向けた積載順序
に変換して記憶保持する例や、両面印刷工程において再
給紙部9における排紙トレイ61に下から上へ向けて順
次排出・積載された表面印刷済み用紙Pa、合紙PA、
初期印刷用の合紙PAの積載順序を、排紙トレイ61上
の最上位から下へ向けた積載順序に変換して記憶保持す
る例、あるいは両面印刷工程において再給紙部9におけ
る排紙トレイ61に下から上へ向けて順次排出・積載さ
れた表裏面印刷済み用紙Pb、合紙PAの積載順序を、
排紙トレイ61上の最上位から下へ向けた積載順序に変
換して記憶保持する例等が挙げられる。
【0086】本実施形態1では、制御装置200のCP
U201(以下、説明の簡明化を図るため、単に「制御
装置200」というときがある)は、周知の演算・計算
機能および制御機能を有する他、以下の諸制御機能を有
する。制御装置200は、初期印刷モードを設定して印
刷を行うときに、合紙給紙部44の前記給紙手段により
給送される初期印刷用の合紙PAに対して変位手段87
を作動させるべく変位ソレノイド90をオン制御し、合
紙モードを設定して印刷を行うときに、印刷用紙給紙部
43の前記給紙手段により給送される印刷用紙Pに対し
て変位手段87を作動させるべく変位ソレノイド90を
オン制御し、かつ、合紙給紙部44の前記給紙手段によ
り給送される合紙PAに対して変位手段87を非作動に
させるべく変位ソレノイド90をオフ制御する作動制御
手段としての機能を有する。ここで、制御装置200
は、初期印刷モードを設定して印刷を行うとき、製版ス
タートキー15からのスタート信号に基づいて、初期印
刷モード設定(本実施形態1では版付け印刷モード設
定)状態にあることを判断する。また、制御装置200
は、合紙モードを設定して印刷を行うとき、合紙キー1
2からの合紙モード設定信号に基づいて、合紙モード設
定状態にあることを判断する。
【0087】制御装置200は、両面印刷モードを設定
したとき、再給紙部9における第1の給紙トレイ61上
(本実施形態1では第1の排紙部6において第1の変位
位置P1を占めている排紙トレイ61上)の表面印刷済
み用紙Paの最上部に初期印刷用の合紙PAを所定枚数
(本実施形態1では1枚)給送させるように、合紙給紙
部44の前記給紙手段を作動させるべく給紙モータ60
−2を制御した後、反転搬送路99を介して中間搬送ロ
ーラ対93により搬送された初期印刷用の合紙PAが排
紙トレイ71に、表面印刷済み用紙Paが第1の変位位
置P1を占めている排紙トレイ61にそれぞれ向かって
搬送されるとき、初期印刷用の合紙PAおよび表面印刷
済み用紙Paの裏面に印刷すべく変位手段87を作動さ
せるように変位ソレノイド90をオン制御し、合紙PA
が第1の変位位置P1を占めている排紙トレイ61の排
紙台61bに向かって搬送されるとき、変位手段87を
非作動にさせるべく変位ソレノイド90をオフ制御し、
この後、合紙PAを介在した表裏面印刷済み用紙Pbを
再び給送させて再給紙部9の前記給紙手段を作動するよ
うに給紙モータ60−3を制御した後、合紙分離爪11
1を作動して表裏面印刷済み用紙Pbを印刷用紙排出方
向Bに、合紙PAを合紙排出方向Cにそれぞれ交互に排
出させるように分離爪駆動モータ115を制御し、この
ときさらに、表裏面印刷済み用紙Pbが排紙トレイ71
に向かって搬送されるとき、変位手段87を非作動にさ
せるべく変位ソレノイド90をオフ制御する機能を有す
る。
【0088】ここで、制御装置200は、両面印刷モー
ドを設定したとき、両面印刷キー13からの両面印刷モ
ード設定信号に基づいて、両面印刷モード設定状態にあ
ることを判断する。制御装置200は、初期印刷済み合
紙Pa’ や表裏面印刷済み用紙Pbを排紙トレイ71
に排出すべく、排紙搬送ユニット50が第2の排紙位置
HP2を占めるように排紙搬送駆動部50Aのユニット
駆動モータ123を制御する機能を有する。また、制御
装置200は、表面印刷済み用紙Paや合紙PAを排紙
トレイ61に排出すべく、排紙搬送ユニット50が第1
の排紙位置HP1を占めるように排紙搬送駆動部50A
のユニット駆動モータ123を制御する機能を有する。
【0089】次に、実施形態1の動作について説明す
る。この動作は、上述したとおり、制御装置200のR
OM203に記憶されているプログラムや印刷データ等
を参照しつつ、制御装置200のCPU201からの指
令の下に行われるが、説明の簡明化を図る上からこのよ
うな詳細な制御動作に係る説明を後述する実施形態や変
形例等を含め適宜省略することがある。実施形態1の動
作概要は、初期印刷モードに係る動作として版付け印刷
モードに係る動作を行い、その後片面印刷工程を行いな
がら合紙モードに係る動作を行い、片面印刷工程終了
後、両面印刷工程に関連しての初期印刷モードに係る動
作として版付け印刷モードに係る動作を行い、その後両
面印刷工程を行いながら合紙モードに係る動作を行うも
のである。
【0090】図1において、原稿読取部1の原稿受台1
aには、例えば2枚の原稿A,Bがセットされているも
のとする。オペレータが操作パネル11の製版スタート
キー15を押すと、2枚目の原稿Bだけが、先ず、読取
部(図示せず)に送りこまれて、画像読み取りが行われ
る。すなわち、原稿Bは、図示しないADF(自動原稿
搬送装置)で搬送されながら読取部(図示せず)で光学
的にその画像が読み取られて画像センサ(図示せず)で
光電変換される。この光電変換された電気信号は、図示
しないアナログ/デジタル(A/D)変換基板に入力さ
れて、そのデジタル信号化された原稿Bの画像情報が順
次製版部2に向けて送出される。上記したように製版ス
タートキー15を押すと、スタート信号が生成され、こ
れが制御装置200に入力されることで初期印刷モード
設定(本実施形態1では版付け印刷モード設定)状態に
なる。
【0091】製版部2では、原稿Bの画像読み取り動作
と略並行して、デジタル信号化された原稿Bの画像情報
に基づき製版および給版工程が行われる。すなわち、ロ
ール状態のマスタ21は、プラテンローラ22がマスタ
21をサーマルヘッド23に押し当てながら矢印A方向
に回転されることにより、繰り出されつつ搬送される。
このように搬送されるマスタ21に対して、サーマルヘ
ッド23は、原稿読取部1からの原稿Bの画像情報に基
づいて複数の発熱素子が選択的に発熱して、マスタ21
を穿孔製版する。
【0092】こうして原稿Bの画像に対応して穿孔製版
された製版済みマスタ21aは、給版部3の搬送ローラ
対24a,24bで印刷ドラム26の外周部側へ向かっ
て送り出され、図示しないガイド板でその進行方向を下
方へ変えられ、給版位置状態にある印刷ドラム26の拡
開したクランパ27に向けて搬送される。
【0093】製版済みマスタ21aの先端部がクランパ
27に到達すると、所定のタイミングでクランパ27が
閉じてその先端部を挾持する。製版済みマスタ21aの
先端部がクランパ27に挾持されると、メインモータ1
50が回転駆動されることにより、印刷ドラム26が矢
印A方向に間欠的に回転しながら製版済みマスタ21a
をその外周に巻装していく。そして製版済みマスタ21
aはカッタ25で一定の長さに切断される。
【0094】こうして原稿Bの一版分に相当する製版済
みマスタ21aが完全に印刷ドラム26に巻装される
と、製版および給版工程が終了し、原稿Bの画像に対応
した印刷工程、すなわち片面印刷工程が開始される。片
面印刷工程においては、版付け印刷モード設定状態にあ
るから、先ず、版付け印刷を行うために合紙給紙部44
から初期印刷用の合紙PA(以下、単に「合紙PA」と
いう)を1枚給送すべく前記上下動機構42の前記ギヤ
モータ55が作動する。これにより、下死点位置近傍の
ホームポジションを占めていた合紙給紙部44の給紙台
38が上昇して給紙台38上に積載された合紙PAの最
上位面が給紙コロ39に当接して適圧となった時点で前
記ギヤモータ55の作動が停止され、給紙台38の上昇
が停止する。
【0095】このとき、特開平7−144402号公報
の段落番号(0035)に記載されている内容と略同様
の動作が行われる。すなわち、前記上下動機構42の前
記ウォーム56が回転することで前記パルスジェネレー
タ62が回転してパルスが発生し、前記残量センサ63
がこのパルス数をカウントする。積載されている合紙P
Aの枚数でそのホームポジションからの給紙台38の移
動量が変化し、これに応じて発生するパルス数も変化す
ることで合紙PAの枚数が検知され、この信号が制御装
置200のRAM202に送られる。そしてこの信号よ
り、合紙PAの残り枚数が少なくなるかまたは0になっ
たことを制御装置200のCPU201が判断すると、
操作パネル11上に設けられた図示しない合紙補給ラン
プが点灯する。
【0096】給紙台38上の合紙PAは、合紙PAの最
上位面が給紙コロ39に当接して適圧になると、制御装
置200からの指令により給紙モータ60−2が作動
し、これにより給紙コロ39が回転することで搬送さ
れ、前記用紙重送防止機構における分離コロ40と分離
パッド41との部分で1枚ずつに分離されて、適宜の案
内板および案内板49でガイドされつつ縦用紙搬送路4
6に搬送される。縦用紙搬送路46に搬送された合紙P
Aは複数の搬送ローラ対42で搬送され、レジストロー
ラ対45a,45bに向けて搬送される。このとき、制
御装置200からの指令により分離爪駆動モータ115
は、合紙分離爪111がそのホームポジションである図
5に破線で示す給紙変位位置を占めるべく制御されてい
るから、縦用紙搬送路46に搬送された合紙PAは給紙
方向Dから印刷用紙排出方向Bへと搬送され、さらに中
間搬送ローラ対93により反転搬送路99の一部をなす
案内板48でガイドされつつレジストローラ対45a,
45bに向けて搬送される。
【0097】上記したように搬送された合紙PAは、そ
の先端がレジストローラ対45a,45bのニップ部直
前の部位に当接する位置に達し、さらにレジストローラ
対45a,45b近傍の上流側に所定の撓みが形成され
た段階まで搬送されたと制御装置200によって判断さ
れると、制御装置200からの指令により搬送ローラ対
42および中間搬送ローラ対93の回転が停止される。
【0098】合紙給紙部44の給紙動作と並行して、印
刷部10では印刷動作が行われる。すなわち、印刷ドラ
ム26の回転に合わせて、停止していた前記駆動モータ
の作動によりレジストローラ対45a,45bが回転す
ることで、合紙PAは印刷用紙排出方向Bから用紙搬送
方向Xへと搬送され、さらに印刷ドラム26とプレスロ
ーラ28との間に給送される。このとき、合紙PAの先
端が用紙センサ35を横切ることで用紙センサ35が信
号を出力し、この信号がRAM202に入力される。R
AM202に入力された信号は、CPU201でROM
203に記憶されている印刷データと照合され、この印
刷データに基づきCPU201より信号が送られて、図
6に示す変位ソレノイド90に通電がなされる。なお、
停止していたレジストローラ対45a,45bが回転す
るとき、合紙PAや印刷用紙Pのサイズ(特にその搬送
方向の長さ)によっては、レジストローラ対45a,4
5bを回転させる前記駆動モータの駆動負荷が大きくな
ってしまい、これによりレジストローラ対45a,45
bがスリップやスキュー等を生じて適正なタイミングで
合紙PAや印刷用紙Pを送り出すことができなくなるた
め、中間搬送ローラ対93の前記駆動モータを駆動制御
することにより、中間搬送ローラ対93を回転させ、こ
れによってレジストローラ対45a,45bの搬送動作
をアシストするようにしてもよい。
【0099】変位ソレノイド90は通電されることでプ
ランジャ90aを吸引し、これにより係止部材89が引
張コイルバネ82Bの付勢力に抗して支持軸76を中心
に時計回り方向に回動され、係止部材89の切欠部89
cに突出部80bを係止させている作動板80は、その
係止を解除されて引張コイルバネ82Aの付勢力で中心
軸79を中心に反時計回り方向に回動される。作動板8
0の回動によりカムフォロア81の外周面が印圧カム8
6の輪郭外周面と当接し、作動板80は印圧カム86の
輪郭外周面に沿って揺動され、これによりプレスローラ
28は、その外周面が印刷ドラム26上の製版済みマス
タ21aに合紙PAを押し付ける第1の位置に変位す
る。
【0100】プレスローラ28が合紙PAを介して印刷
ドラム26の外周面に巻装された製版済みマスタ21a
に押し付けられて従動回転することにより、製版済みマ
スタ21aに合紙PAが押圧され、印刷ドラム26の内
周面からインキが製版済みマスタ21aの穿孔部分を通
過して合紙PA表面に転移され、これにより原稿Bに対
応した印刷画像が形成・転写される。なお、印刷ドラム
26が図中矢印A方向に回転して、クランパ27が印刷
ドラム26に圧接しているプレスローラ28の近傍に至
ると、印刷ドラム26の回転と同期して駆動されていた
カム駆動モータ84が、印圧カム86をしてその最突出
部をカムフォロア81に接する位置に回転させているの
で、プレスローラ28は印刷ドラム26から外側へ突出
しているクランパ27から離間することとなり、プレス
ローラ28とクランパ27部位との干渉が避けられる。
【0101】実施形態1における孔版式製版印刷装置1
000の場合には、上述したように製版給版直後の1枚
目の印刷物は「版付け印刷」と称して印刷画像確認用と
して正式の印刷物から除外される。また、「試し刷り印
刷」と称してその印刷画像位置を確認したりするために
1ないし2枚の印刷をしてみることがあり、これも正式
の印刷物から除外される。
【0102】原稿Bに対応した印刷画像が転写された1
枚の初期印刷済み合紙PA’は、分離位置に移動された
分離爪34で印刷ドラム26から剥離され、吸着切換移
動手段120で第2の排紙位置HP2へ揺動・保持され
た排紙搬送ユニット50により、排紙トレイ71に排出
される。すなわち、版付け印刷用(初期印刷用)の1枚
の初期印刷済み合紙PA’は、排紙搬送ユニット50の
無端ベルト54により排紙トレイ71へ搬送、排出され
て、いわゆる版付け印刷が終了する。この時、初期印刷
済み合紙PA’は、空気吸引ファン55により無端ベル
ト54の開口54aから排紙搬送ユニット50内の空気
が下方側へ吸引されることにより、無端ベルト54の表
面に吸着されつつ搬送される。
【0103】一方、プレスローラ28が印刷ドラム26
の外周面に当接した時点より印刷ドラム26が略4分の
3周し、印圧カム86の最突出部とカムフォロア81と
が接する時点、つまり、係止部材89の切欠部89cと
作動板80の突出部80bとが係止可能な時点におい
て、制御装置200より信号が送られて変位ソレノイド
90への通電が遮断される。すると、係止部材89は、
引張コイルバネ82Bの付勢力で反時計回り方向に回動
され、その切欠部89cに作動板80の突出部80bを
係止する。これでプレスローラ28は、印刷ドラム26
の外周面から離れた第2の位置に保持される。
【0104】次いで、オペレータが排紙トレイ71に排
出された初期印刷済み合紙PA’を取り出し確認してオ
ーケーとなったら、操作パネル11のテンキー16で印
刷枚数をセットし、合紙キー12、両面印刷キー13を
押し、続いてスタートキー14を押す。すると、合紙キ
ー12を押すことにより、合紙モード設定信号が生成さ
れ、これが制御装置200に入力されることで合紙モー
ド設定状態になる。また、両面印刷キー13を押すこと
により、両面印刷モード設定信号が生成され、これが制
御装置200に入力されることで両面印刷モード設定状
態になる。排紙トレイ71に排出された初期印刷済み合
紙PA’は取り出されているため、排紙トレイ71には
印刷物が無くなる。
【0105】オペレータによる前記一連の各種キー操作
が終了すると、合紙給紙部44からの初期印刷用の合紙
PAを1枚給送して版付け印刷を行う動作と大部分同様
にしての、印刷用紙給紙部43から印刷用紙Pを給送し
ての1枚目の印刷用紙Pの表面への印刷動作が行われ
る。この1枚目の印刷用紙Pの表面への給紙、印刷動作
は、合紙給紙部44からの初期印刷用の合紙PAを1枚
給送して版付け印刷を行う動作と比較して、初期印刷用
の合紙PAに代えて印刷用紙Pに、給紙モータ60−2
の作動に代えて給紙モータ60−1の作動にそれぞれ読
み替えると共に、その排紙動作が以下に述べるように相
違するだけで容易に実施できるため、その動作説明を一
部省略する。すなわち、原稿Bに対応した印刷画像が転
写された1枚の表面印刷済み用紙Paは、分離位置に移
動された分離爪34で印刷ドラム26から剥離され、排
紙搬送ユニット50が吸着切換移動手段120により第
2の排紙位置HP2から第1の排紙位置HP1へ揺動さ
れた後、表面印刷済み用紙Paが排紙搬送ユニット50
の上述した動作と同様の動作で搬送されることにより、
第1の変位位置P1を占めている排紙トレイ61上にそ
の印刷画像面を上にして排出される。このとき、吸着切
換移動手段120による排紙搬送ユニット50の第2の
排紙位置HP2から第1の排紙位置HP1への切換動作
は、吸着切換移動手段120のユニット駆動モータ12
3が駆動されてウォーム122を回転させ、このウォー
ム122に噛み合っているウォームホイール121、さ
らに、軸56、ピニオン57a、57bが順次回転し
て、排紙搬送ユニット50が駆動軸52sを中心として
ラック58a、58bに沿って、第1の排紙位置HP1
へ揺動されることで行われる。
【0106】1枚目の印刷用紙Pへの印刷終了後、合紙
モードに係る動作設定が既になされているため、連続的
に2枚目の印刷用紙Pを給送しての印刷動作を行わず
に、合紙給紙部44から合紙PAを1枚給送して通紙の
みを行う動作が行われる。すなわち、合紙給紙部44か
ら給送された1枚の合紙PAは、1枚目の印刷用紙Pと
同様に、レジストローラ対45a,45bまで搬送され
て印刷ドラム26とのタイミングをとられた後、レジス
トローラ対45a,45bで合紙PAを印刷ドラム26
とプレスローラ28との間に給送される。このとき、1
枚目の印刷用紙Pと同様に、用紙センサ35から信号が
出力され、この信号がRAM202に入力される。RA
M202に入力された信号は、CPU201でROM2
03に記憶されている印刷データと照合されるが、この
印刷データは、1枚目の印刷データとは違っており、変
位ソレノイド90への通電をしないようになっている。
したがって、プレスローラ28は、第2の位置に保持さ
れたまま変位せず、合紙PAは、印刷ドラム26とプレ
スローラ28との間を通過して第1の排紙位置HP1を
占めている排紙搬送ユニット50に運ばれた後、排紙搬
送ユニット50によって排紙トレイ61に載置されてい
る表面印刷済み用紙Paの上に排出・積載される。
【0107】その後、2枚目の印刷用紙Pを給送しての
印刷は1枚目の印刷用紙Pと同様に行われ、また、2枚
目の印刷用紙Pへの表面印刷後には1枚目の印刷用紙P
への表面印刷後の合紙PAを給送しての通紙と同様の動
作が行われるというように、印刷用紙Pと合紙PAとが
交互に給紙されての印刷および通紙動作が設定された印
刷枚数まで繰り返される。このように、印刷用紙Pへの
印刷時にはプレスローラ28を第1の位置に変位させ、
合紙PAへの通紙時にはプレスローラ28を変位させな
いという印刷データをROM203に記憶させておくこ
とにより、表面印刷済み用紙Paと未印刷の合紙PAと
を交互に排紙トレイ61上に排出・積載する。これによ
り、印刷画像面を上にして排出された表面印刷済み用紙
Paの余分なインキは、未印刷の合紙PAによって吸収
され、インキの裏移りという不具合が防止される。
【0108】こうして、印刷用紙Pと合紙PAとが交互
に給紙されての印刷や通紙動作、および排紙の各工程が
セットした印刷枚数分繰り返して行われ、上下の表面印
刷済み用紙Paの間に未印刷の合紙PAが挿入される態
様で、換言すれば表面印刷済み用紙Paと未印刷の合紙
PAとが交互に排紙トレイ61の排紙台61b上に順次
排出・積載される。
【0109】そして、セットした印刷枚数分の印刷用紙
Pを給紙しての表面印刷および排紙の各工程が終了した
後、ROM203に記憶されている両面印刷モードに係
る印刷データに基づいて、制御装置200は第1の排紙
部6において第1の変位位置P1を占めている排紙トレ
イ61の排紙台61b(以下、単に「排紙トレイ61」
というときがある)上の表面印刷済み用紙Paの最上部
に初期印刷用の合紙PAを1枚給送させるように、合紙
給紙部44の前記給紙手段を作動させるべく給紙モータ
60−2を制御する。これにより、図9に示すように、
排紙トレイ61の排紙台61b上の表面印刷済み用紙P
aの最上部には両面印刷工程に関連する初期印刷用の合
紙PAが1枚積載されている状態となる。ここで、RA
M202には、片面印刷工程において再給紙部9におけ
る排紙トレイ61に下から上へ向けて順次排出・積載さ
れた表面印刷済み用紙Pa、合紙PAの積載順序を、排
紙トレイ61上の最上位から下へ向けた積載順序に変換
した印刷データが記憶保持される。
【0110】こうして、原稿Bの画像に対応した印刷画
像が形成された表面印刷済み用紙Paの印刷が終了する
と、排版部8の動作による排版工程が実行される。先
ず、印刷ドラム26が反時計回り方向に回転し、印刷ド
ラム26外周面の原稿Bの画像に対応して穿孔製版され
た図示しない使用済みマスタの後端部が、剥離ローラ1
8,19に近づくと、同ローラ18,19は図中矢印方
向に回転しつつ一方の剥離ローラ19で前記使用済みマ
スタの後端部をすくい上げ、前記使用済みマスタは両ロ
ーラ18,19で印刷ドラム26の回転と同期しながら
剥離されつつ搬送されて排版収納箱20内へ排出され押
し込まれる。
【0111】このようにして、原稿Bの画像に対応して
穿孔製版された使用済みマスタ(図示せず)が印刷ドラ
ム26の外周面から引き剥がされ排版工程が終了する
と、原稿読取部1では1枚目の原稿Aが前記読取部に送
りこまれる。すなわち、原稿Aは、原稿Bの画像読み取
り動作と同様に行われ、そのデジタル信号化された原稿
Aの画像情報が順次製版部2に向けて送出される。
【0112】製版部2では、原稿Bの製版および給版工
程と同様に、原稿Aの画像読み取り動作と略並行して、
デジタル信号化された原稿Aの画像情報に基づき原稿A
の製版および給版工程が行われる。こうして原稿Aの画
像に対応して穿孔製版された製版済みマスタ21b(図
1中に括弧を付して示す)は、給版部3の搬送ローラ対
24a,24bで印刷ドラム26の外周部側へ向かって
送り出され、図示しないガイド板でその進行方向を下方
へ変えられ、給版位置状態にある印刷ドラム26の拡開
したクランパ27に向けて搬送される。
【0113】製版済みマスタ21bの先端部がクランパ
27に到達すると、所定のタイミングでクランパ27が
閉じてその先端部を挾持する。製版済みマスタ21bの
先端部がクランパ27に挾持されると、印刷ドラム26
が矢印A方向に間欠的に回転しながら製版済みマスタ2
1bをその外周に巻装していく。そして製版済みマスタ
21bはカッタ25で一定の長さに切断される。
【0114】一方、前記片面印刷工程が終了した原稿A
の製版工程に並行して、吸着切換移動手段120による
排紙搬送ユニット50の第1の排紙位置HP1から第2
の排紙位置HP2への揺動および排紙トレイ移動手段1
00による排紙トレイ61の第1の変位位置P1から第
2の変位位置P2への移動動作が行われる。
【0115】すなわち、吸着切換移動手段120による
排紙搬送ユニット50の第1の排紙位置HP1から第2
の排紙位置HP2への切換動作は、前記片面印刷工程の
ときとは逆方向に行われ、吸着切換移動手段120のユ
ニット駆動モータ123が逆方向に回転駆動されてウォ
ーム122を回転させ、このウォーム122に噛み合っ
ているウォームホイール121、さらに、軸56、ピニ
オン57a、57bが順次回転して、排紙搬送ユニット
50が駆動軸52sを中心としてラック58a、58b
に沿って、第2の排紙位置HP2へ揺動される。
【0116】他方、排紙トレイ移動手段100による排
紙トレイ61の第1の変位位置P1から第2の変位位置
P2への移動動作は、次のように行われる。すなわち、
図1および図2において、先ず、水平移動機構130の
水平駆動モータ65が矢印A方向に回転駆動されて、チ
エーン64を矢印X方向に搬送することにより、排紙ト
レイ61のコロ62がガイドレール63上の傾斜転動面
63rおよび水平転動面63fを転動し、排紙トレイ6
1に積載された表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAの
一端が突当板68に接触すると、センサ69がそれを検
知して水平駆動モータ65の回転駆動が停止される。こ
うして排紙トレイ61は、図3に示す位置に移動され
る。
【0117】次いで、図3において、昇降機構140の
昇降駆動モータ102が矢印B1方向に回転駆動されて
ラック103に噛み合っているピニオン104を回転さ
せることにより、ガイドレール63は、排紙トレイ61
および水平駆動モータ65等を乗せたまま支点軸101
を揺動中心として上方に向けて揺動される。そして、上
死点検知センサ94により排紙トレイ61上の最上位面
の合紙PAの上死点位置が検知されることにより、最上
位面の合紙PAが適圧状態で再給紙コロ91に当接した
と制御装置200で判断されると、昇降駆動モータ10
2の駆動が停止されて、排紙トレイ61が第2の変位位
置P2を占めることとなる。
【0118】次いで、片面印刷工程と同様に、原稿Aの
画像に対応した版付け印刷(あるいは試し刷り印刷)が
行われる。先ず、第2の変位位置P2を占めている排紙
トレイ61上の最上位面の版付け用の合紙PA(以下、
単に「合紙PA」というときがある)が給紙される。す
なわち、制御装置200からの指令により給紙モータ6
0−3が作動し、これにより再給紙コロ91が回転する
ことで最上位面の合紙PAが搬送され、合紙PAは前記
用紙重送防止機構の再分離コロ92および再分離パッド
95の部分で1枚ずつに分離され、一対の案内板96で
ガイドされつつ図5に示す再給紙方向Eに向けて給送さ
れることで、図5に示す再給紙路112を通り、さらに
反転搬送路99を通りつつ中間搬送ローラ対93で搬送
され、一対の案内板48でガイドされつつレジストロー
ラ対45a,45bに向けて搬送される。このとき、制
御装置200からの指令により分離爪駆動モータ115
は、合紙分離爪111が図5に破線で示す給紙変位位置
から実線で示す再給紙変位位置へ揺動するように制御さ
れているから、再給紙路112に搬送された合紙PAは
再給紙方向Eから印刷用紙排出方向Bへと搬送され、反
転搬送路99を通るときに反転搬送路99で表裏面が反
転されることとなる。
【0119】こうして版付け印刷用の合紙PAは、片面
印刷工程における版付け印刷用の合紙PAと同様の動作
により、レジストローラ対45a,45bで印刷ドラム
26の回転とタイミングを合わせて印刷部10へ給送さ
れ、再給紙部9の給紙動作と並行して、印刷部10では
上述したと同様の版付け印刷動作が行われる。すなわ
ち、上述したと同様に、印刷ドラム26の回転に合わせ
て、停止していたレジストローラ対45a,45bが回
転することにより、合紙PAは印刷用紙排出方向Bから
用紙搬送方向Xへと搬送され、さらに印刷ドラム26と
プレスローラ28との間に給送される。このとき、合紙
PAの先端が用紙センサ35を横切ることで用紙センサ
35が信号を出力し、この信号がRAM202に入力さ
れる。RAM202に入力された信号は、CPU201
でROM203に記憶されている印刷データと照合さ
れ、この印刷データに基づきCPU201より信号が送
られて、図6に示す変位ソレノイド90に通電がなされ
る。変位ソレノイド90に通電されると、上述したと同
様の動作により、プレスローラ28はその外周面が印刷
ドラム26上の製版済みマスタ21aに合紙PAを押し
付ける第1の位置に変位する。プレスローラ28が合紙
PAを介して印刷ドラム26の外周面に巻装された製版
済みマスタ21bに押し付けられることにより、製版済
みマスタ21bに合紙PAが押圧され、印刷ドラム26
の内周面からインキが製版済みマスタ21bの穿孔部分
を通過して合紙PA表面に転移され、これにより原稿A
に対応した印刷画像が形成・転写される。
【0120】原稿Aに対応した印刷画像が転写された初
期印刷済み合紙PA’は、分離位置に移動された分離爪
34で印刷ドラム26から剥離され、吸着切換移動手段
120で第2の排紙位置HP2へ揺動・保持された排紙
搬送ユニット50により、排紙トレイ71に排出され
る。すなわち、版付け印刷用(初期印刷用)の1枚の初
期印刷済み合紙PA’は、排紙搬送ユニット50の無端
ベルト54により排紙トレイ71へ搬送、排出されて、
両面印刷工程に関連する版付け印刷が終了する。この
時、初期印刷済み合紙PA’は、空気吸引ファン55に
より無端ベルト54の開口54aから排紙搬送ユニット
50内の空気が下方側へ吸引されることにより、無端ベ
ルト54の表面に吸着されつつ搬送される。
【0121】一方、プレスローラ28が印刷ドラム26
の外周面に当接した時点より印刷ドラム26が略4分の
3周し、印圧カム86の最突出部とカムフォロア81と
が接する時点、つまり、係止部材89の切欠部89cと
作動板80の突出部80bとが係止可能な時点におい
て、制御装置200より信号が送られて変位ソレノイド
90への通電が遮断される。すると上述したと同様に、
係止部材89は、引張コイルバネ82Bの付勢力で反時
計回り方向に回動され、その切欠部89cに作動板80
の突出部80bを係止するから、プレスローラ28は印
刷ドラム26の外周面から離れた第2の位置に保持され
る。
【0122】次いで、オペレータが排紙トレイ71に排
出された初期印刷済み合紙PA’を取り出し確認してオ
ーケーとなったら、操作パネル11のスタートキー14
のみを押せばよい。なお、印刷枚数の入力は、その入力
信号データが原稿Bの片面印刷工程の場合の印刷枚数が
RAM202に記憶保持されていて、操作パネル11の
メッセージディスプレイ17や図示しない印刷枚数等の
表示部に表示されているので不要である。これと同様
に、合紙キー12を押すことにより生成された合紙モー
ド設定信号データや両面印刷モード設定信号データもR
AM202に記憶保持されている。排紙トレイ71に排
出された初期印刷済み合紙PA’は取り出されているた
め、上述したと同様に排紙トレイ71には印刷物が無く
なる。
【0123】上述したようにオペレータによる原稿Aに
対応した正規の印刷物を得るためのキー操作が終了する
と、再給紙部9からの初期印刷用の合紙PAを1枚給送
して版付け印刷を行う動作と大部分同様にしての、再給
紙部9から表面印刷済み用紙Paを給送してその裏面へ
の印刷動作が行われる。このときの給紙および印刷動作
は、再給紙部9からの初期印刷用の合紙PAを1枚給送
して版付け印刷を行う動作と比較して、初期印刷用の合
紙PAに代えて表面印刷済み用紙Paに読み替えると共
に、その排紙動作が以下に述べるように相違するだけで
容易に実施できるため、その動作説明を一部省略する。
すなわち、印刷部10において、原稿Aに対応した印刷
画像が表面印刷済み用紙Paの裏面に転写された表裏面
印刷済み用紙Pbは、分離位置に移動された分離爪34
で印刷ドラム26から剥離され、排紙搬送ユニット50
が吸着切換移動手段120により第2の排紙位置HP2
から第1の排紙位置HP1へ揺動された後、表裏面印刷
済み用紙Pbが排紙搬送ユニット50の上述した動作と
同様の動作で搬送されることにより、第1の変位位置P
1を占めている排紙トレイ61上にその印刷画像面を上
にして排出される。このとき、吸着切換移動手段120
による排紙搬送ユニット50の第2の排紙位置HP2か
ら第1の排紙位置HP1への切換動作は、上述したと同
様になされる。
【0124】原稿Aに対応した1枚目の印刷終了後、合
紙モードに係る動作設定が既になされているため、前記
したように裏面への印刷を終了した1枚目の表面印刷済
み用紙Paの下に積載されている排紙トレイ61上の合
紙PA(表面印刷汚れ防止用の合紙PAである)を給送
して通紙のみを行う動作が行われる。すなわち、再給紙
部9から給送された合紙PAは、1枚目の表面印刷済み
用紙Paと同様に、レジストローラ対45a,45bま
で搬送された後、レジストローラ対45a,45bで合
紙PAを印刷ドラム26とプレスローラ28との間に給
送される。このとき、1枚目の表面印刷済み用紙Paと
同様に、用紙センサ35から信号が出力され、この信号
がRAM202に入力される。RAM202に入力され
た信号は、CPU201でROM203に記憶されてい
る印刷データと照合されるが、この印刷データは、1枚
目の印刷データとは違っており、変位ソレノイド90へ
の通電をしないようになっている。したがって、プレス
ローラ28は、第2の位置に保持されたまま変位せず、
合紙PAは、印刷ドラム26とプレスローラ28との間
を通過して第1の排紙位置HP1を占めている排紙搬送
ユニット50に運ばれた後、排紙搬送ユニット50によ
って排紙トレイ61に載置されている表裏面印刷済み用
紙Pbの上に排出・積載される。
【0125】その後、2枚目の表面印刷済み用紙Paを
給送してのその裏面への印刷は1枚目の表面印刷済み用
紙Paの裏面への印刷と同様に行われ、また、2枚目の
表面印刷済み用紙Paの裏面への印刷後には1枚目の表
面印刷済み用紙Paの裏面への印刷後の合紙PAを給送
しての通紙と同様の動作が行われるというように、表面
印刷済み用紙Paと合紙PAとが交互に給紙されての印
刷および通紙動作が設定された印刷枚数まで繰り返され
る。このように、表面印刷済み用紙Paの裏面への印刷
時にはプレスローラ28を第1の位置に変位させ、合紙
PAへの通紙時にはプレスローラ28を変位させないと
いう印刷データをROM203に記憶させておくことに
より、表裏面印刷済み用紙Pbと未印刷の合紙PAとを
交互に排紙トレイ61上に排出・積載する。
【0126】こうして、表裏面印刷済み用紙Pbと合紙
PAとが交互に給紙されての印刷や通紙動作、および排
紙の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、
図10に示すように表裏面印刷済み用紙Pbと未印刷の
合紙PAとが交互に排紙トレイ61上に順次排出・積載
される。したがって、原稿Aに対応した印刷画像面を上
にして排出された表裏面印刷済み用紙Pbの余分なイン
キは、未印刷の合紙PAによって吸収されるから、搬送
部の汚損および表面印刷汚れという不具合も防止でき
る。ここで、RAM202には、両面印刷工程において
再給紙部9における排紙トレイ61に下から上へ向けて
順次排出・積載された表裏面印刷済み用紙Pb、合紙P
Aの積載順序を、排紙トレイ61上の最上位から下へ向
けた積載順序に変換した印刷データが記憶保持される。
【0127】そして、セットした印刷枚数分の表面印刷
済み用紙Paを給紙しての印刷および排紙の各工程が終
了した後、ROM203に記憶されている印刷データに
基づいて、制御装置200は、表裏面印刷済み用紙Pb
と未印刷の合紙PAとが交互に積載されている排紙トレ
イ61が図3に示す位置に移動するように水平移動機構
130の水平駆動モータ65を駆動制御する。さらに、
制御装置200は、排紙トレイ61が第2の変位位置P
2を占めるように昇降機構140の昇降駆動モータ10
2を制御する。これにより、排紙トレイ61が上述した
と同様の動作で第2の変位位置P2を占めるべく移動し
て、第2の変位位置P2で停止する。
【0128】次いで、制御装置200は、合紙PAを介
在した表裏面印刷済み用紙Pbを再び給送させて再給紙
部9の前記給紙手段を作動するように給紙モータ60−
3を制御した後、合紙分離爪111を作動して表裏面印
刷済み用紙Pbを印刷用紙排出方向Bに、合紙PAを合
紙排出方向Cにそれぞれ交互に排出させるように分離爪
駆動モータ115を制御し、このときさらに、表裏面印
刷済み用紙Pbが排紙トレイ71に向かって搬送される
とき、変位手段87を非作動にさせるべく変位ソレノイ
ド90をオフ制御する。
【0129】これにより、給紙モータ60−3が作動す
ることにより、第2の変位位置P2を占めている排紙ト
レイ61上の最上位面の表裏面印刷済み用紙Pbが分離
されて1枚給紙されると、制御装置200からの指令に
より分離爪駆動モータ115は、合紙分離爪111が図
5に実線で示す再給紙変位位置へ揺動するように制御さ
れているから、再給紙路112に搬送された表裏面印刷
済み用紙Pbは再給紙方向Eから印刷用紙排出方向Bへ
と分離・搬送される。そして、反転搬送路99を通ると
きに中間搬送ローラ対93で搬送されつつ反転搬送路9
9で再び表裏面が反転され、以下、上述したように裏移
りや表面印刷汚れ防止のために通紙される合紙PAにな
されたと同様の動作によって、表裏面印刷済み用紙Pb
は印刷ドラム26と第2の位置に保持されているプレス
ローラ28との間を排紙搬送ユニット50に向けて搬送
される。表裏面印刷済み用紙Pbの排紙時には、吸着切
換移動手段120により排紙搬送ユニット50が第2の
排紙位置HP2へ揺動・保持されており、表裏面印刷済
み用紙Pbは上述した排紙搬送ユニット50の動作を介
して排紙トレイ71に排出される。
【0130】排紙トレイ61上の最上位の1枚目の表裏
面印刷済み用紙Pbの排紙終了後、上から2枚目の合紙
PAが前記給紙手段により分離されて1枚給紙される。
このとき、制御装置200からの指令により分離爪駆動
モータ115は、合紙分離爪111が図5に二点鎖線で
示す合紙変位位置へ揺動するように制御されているか
ら、再給紙路112に搬送された合紙PAは再給紙方向
Eから合紙排出方向Cへ合紙案内板114によりガイド
されつつ搬送されて、合紙用排紙トレイ98へ排出され
る。
【0131】以下、再給紙部9における排紙トレイ61
上の表裏面印刷済み用紙Pbおよび合紙PAは、上述し
たと同様に合紙分離爪111により印刷用紙排出方向B
と合紙排出方向Cとに交互に分離され、表裏面印刷済み
用紙Pbは排紙トレイ71に、合紙PAは合紙用排紙ト
レイ98へそれぞれ排出・積載されることとなる。
【0132】本発明の実施形態は、上述した実施形態1
に限らず、実施形態1において試し刷りによる印刷画像
の確認等を随時行いたい場合、図示しない試し印刷キー
を操作パネル11に配設し、この試し印刷キーを押すこ
とにより試し刷り印刷モード設定状態にして、試し刷り
印刷を行うこともできる。この場合、試し刷り印刷物は
版付け印刷物と同様に正規の印刷物から除外すればよ
い。
【0133】また、上述した実施形態1では初期印刷用
の合紙PAを1枚のみ給紙して版付け印刷を行う例であ
ったが、これに限らず、例えば孔版式製版印刷装置10
00の長期放置後や諸環境条件の変動等により印刷画像
立ち上がりの悪い場合には、初期印刷用の合紙PAを例
えば2枚以上、すなわち必要な所定枚数分を給紙して版
付け印刷を行ってもよい。この場合、予めROM203
に記憶されている版付け印刷モードに係る印刷プログラ
ム・データにおいて初期印刷用の合紙PAを所定枚数分
給紙して版付け印刷を行うように初期印刷用の合紙PA
の給紙枚数を設定し直す手段を配設するとよい。この設
定手段としては、例えば、版付け印刷モードに係る印刷
プログラム・データを変更するための図示しない初期印
刷キーを操作パネル11に付設し、この初期印刷キーを
押した後テンキー16で初期印刷用の合紙PAの所定枚
数を設定・入力し、最後に確定キー189を押すことで
確定する例が挙げられる。
【0134】したがって、本実施形態1等によれば、上
述したような裏移り、搬送部の汚損、表面印刷汚れの発
生を防止できる利点の他に、合紙PAの分離・紙揃えと
いう面倒な操作を行ったり、この面倒な操作に伴い使用
者(オペレータ等)の手を印刷画像のインキで汚したり
することなく、表裏面印刷済み用紙Pbと合紙PAとを
自動的に分離できて操作性にも優れた利便性の高い新し
い孔版式製版印刷装置1000を提供することができ
る。また、複数の給紙部(本実施形態1等では印刷用紙
給紙部43および合紙給紙部44)を有して、版付け印
刷、試し刷り印刷または通常の印刷を行う場合、その印
刷の目的に見合った初期印刷用の用紙としての初期印刷
用の合紙PAの必要な所定枚数分を印刷用紙Pを給送す
る印刷用紙給紙部43とは別の合紙給紙部44から給送
することにより、印刷用紙Pの無駄遣いをすることがな
くなった。 (実施形態1の変形例)図7、図11および図12を併
用して実施形態1の変形例(以下、単に「変形例」とい
うときがある)について説明する。この変形例は、最終
的に排紙トレイ71上に積載される表裏面印刷済み用紙
Pbを所定枚数毎に仕分けるための仕分けモードに係る
動作を行うことを特徴とするものである。
【0135】この変形例は、実施形態1の動作の他に、
仕分けモードに係る動作を行うために、実施形態1の構
成と比較して、図7に示すように仕分けモードを選択・
設定するための破線で示す仕分けキー190を新たに操
作パネル11に付設したこと、図12に示すように色紙
としての色付き合紙PBを積載収納し、色付き合紙PB
を給送すべくその給紙手段を駆動する給紙モータ60−
4等を備えた合紙給紙部47を合紙給紙部44の下方に
新たに付設したこと、および実施形態1の制御機能を備
え、仕分けモードを設定したとき、再給紙部9における
排紙トレイ61から再給紙される表裏面印刷済み用紙P
bの所定枚数毎に合紙給紙部47から色付き合紙PBを
給送するように給紙モータ60−4を制御し、合紙分離
爪111が表裏面印刷済み用紙Pbの所定枚数毎に色付
き合紙PBを印刷用紙排出方向Bに排出するように分離
爪駆動モータ115を制御し、色付き合紙PBが排紙ト
レイ71に向かって搬送されるとき、変位手段87を非
作動にさせるべく変位ソレノイド90をオフ制御する図
11に示す制御装置200Aを有することが主に相違す
る。
【0136】制御装置200Aは、仕分けモードを設定
して印刷を行うとき、仕分けキー190を押すことによ
り生成された仕分けモード設定信号に基づいて、仕分け
モード設定状態にあることを判断する。合紙給紙部47
の給紙手段は、合紙給紙部44と同様である。給紙モー
タ60−4は、ステッピングモータからなる。合紙給紙
部47の駆動制御対象手段としては、給紙モータ60−
2の他に、前記給紙トレイ移動手段41の前記モータ4
4および前記上下動機構42の前記ギヤモータ55等が
含まれるが、説明の簡明化を図る上から前記ギヤモータ
55等をまとめて、図11において総括的に合紙給紙駆
動部165とする。
【0137】仕分けモードの設定は、例えば、仕分けキ
ー190を押した後、排紙トレイ61から再給紙される
表裏面印刷済み用紙Pbの所定枚数毎に合紙給紙部47
から色付き合紙PBを給送して仕分けをする仕分け数を
テンキー16で設定入力すればよい。
【0138】変形例の動作について実施形態1と相違す
る動作を中心に説明する。実施形態1と同様の動作を経
て、オペレータが排紙トレイ71に排出された初期印刷
済み合紙PA’を取り出し確認してオーケーとなった
ら、上述した各種キー操作を行った後、仕分けキー19
0を押す。制御装置200Aは入力された仕分けモード
設定信号に基づいて仕分けモード設定状態にあることを
判断し、ROM203より印刷データを読み出すと、メ
ッセージディスプレイ17に仕分け数等の設定を行うよ
うにとの表示がなされる。これに対してオペレータは、
テンキー16で仕分け数を設定する。
【0139】以下、実施形態1と同様の動作が行われ、
合紙PAを介在した表裏面印刷済み用紙Pbを積載した
再給紙部9の排紙トレイ61が図10に示したように第
2の変位位置P2を占めて停止する。そして、再給紙部
9における排紙トレイ61上の表裏面印刷済み用紙Pb
(例えば図10では6枚)および合紙PA(例えば図1
0では5枚)は、実施形態1と同様にして、合紙分離爪
111により印刷用紙排出方向Bと合紙排出方向Cとに
交互に分離され、表裏面印刷済み用紙Pbは排紙トレイ
71に、合紙PAは合紙用排紙トレイ98へそれぞれ排
出されて積載される。
【0140】そして、RAM202に入力された仕分け
数(例えば3枚)についての表裏面印刷済み用紙Pbが
消化されると、制御装置200Aは変位ソレノイド90
への通電を遮断し、プレスローラ28を第2の位置に位
置決めさせた状態で合紙給紙部47から色付き合紙PB
を1枚だけ給送させて通紙させる。その後、制御装置2
00Aは、前記と同様に再び変位ソレノイド90への通
電・遮断を繰り返す。前記動作をRAM202に入力さ
れた印刷枚数まで繰り返すという印刷データをROM2
03に記憶させておくことで、図13に示すように複数
の表裏面印刷済み用紙Pbで構成された仕分けすべきグ
ループ間に、未印刷の色付き合紙PBを挿入し、これに
より仕分け装置を使用せずとも印刷済み用紙の仕分けを
行うことができる。また、合紙として色付き合紙PBを
用いていることにより、仕分けの視認性が向上するから
明確な仕分けを行うことができる。 (実施形態2)実施形態2ついて説明する。この実施形
態2は、実施形態1の構成と比較して、制御装置200
に代えて、図8に示す制御装置200Bを有すること、
合紙分離爪111が再給紙部9により給送された表面印
刷済み用紙Paを印刷用紙排出方向Bに、合紙PAを合
紙排出方向Cにそれぞれ交互に分離・排出する機能を有
すること、および反転搬送手段が再給紙部9により給送
された初期印刷用の合紙PAおよび合紙分離爪111に
より印刷用紙排出方向Bに排出された表面印刷済み用紙
Paの裏面を印刷ドラム26に対向させるように表面印
刷済み用紙Paを反転搬送する機能を有することが主に
相違する。
【0141】制御装置200Bは、図8に示すように、
制御装置200と類似する構成を有するマイクロコンピ
ュータを具備している。制御装置200のCPU201
は、前記入力ポートを介して、前記したとそれぞれ同様
の、操作パネル11の前記各種キーや各センサとそれぞ
れ電気的に接続されていて、前記各種キーや前記各種セ
ンサ等からオン/オフ信号やデータ信号を受信する。制
御装置200BのCPU201は、前記出力ポートを介
して、前記したとそれぞれ同様の、操作パネル11や各
モータやソレノイドあるいは前記各駆動制御対象手段と
それぞれ電気的に接続されていて、各種駆動回路(図示
せず)を介して各種の指令信号を前記した各種モータや
ソレノイドあるいは前記各駆動制御対象手段にそれぞれ
送信する。
【0142】ROM203には、実施形態2特有の動作
を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。RAM202は、実施形態1と略同様の機能を有す
る。なお、実施形態2における制御装置200BのCP
U201、ROM203およびRAM202は、厳密に
は実施形態1における制御装置200BのCPU20
1、ROM203およびRAM202の各機能と相違す
るが、説明の簡明化を図るため総括的に制御装置200
Bとして区別するに留める。
【0143】本実施形態2では、制御装置200BのC
PU201(以下、単に「制御装置200B」というと
きがある)は、周知の演算・計算機能および制御機能を
有する他、以下の諸制御機能を有する。制御装置200
Bは、制御装置200と同様の作動制御手段としての機
能、すなわち、初期印刷モードを設定して印刷を行うと
きに、合紙給紙部44の前記給紙手段により給送される
初期印刷用の合紙PAに対して変位手段87を作動させ
るべく変位ソレノイド90をオン制御し、合紙モードを
設定して印刷を行うときに、印刷用紙給紙部43の前記
給紙手段により給送される印刷用紙Pに対して変位手段
87を作動させるべく変位ソレノイド90をオン制御
し、かつ、合紙給紙部44の前記給紙手段により給送さ
れる合紙PAに対して変位手段87を非作動にさせるべ
く変位ソレノイド90をオフ制御する。
【0144】制御装置200Bは、両面印刷モードを設
定したとき、再給紙部9における第1の給紙トレイ61
上(本実施形態2では第1の排紙部6において第1の変
位位置P1を占めている排紙トレイ61上)の表面印刷
済み用紙Paの最上部に初期印刷用の合紙PAを所定枚
数(本実施形態2では1枚)給送させるように、合紙給
紙部44の前記給紙手段を作動させるべく給紙モータ6
0−2を制御した後、反転搬送路99を介して中間搬送
ローラ対93により搬送された初期印刷用の合紙PAが
排紙トレイ71に、表面印刷済み用紙Paが第1の変位
位置P1を占めている排紙トレイ61にそれぞれ向かっ
て搬送されるとき、初期印刷用の合紙PAおよび表面印
刷済み用紙Paの裏面に印刷すべく変位手段87を作動
させるように変位ソレノイド90をオン制御する機能を
有する。なお、制御装置200Bは、初期印刷モードを
設定して印刷を行うとき、合紙モードを設定して印刷を
行うとき、両面印刷モードを設定したときには、制御装
置200と同様にして、初期印刷モード設定(本実施形
態2では版付け印刷モード設定)状態、合紙モード設定
状態、両面印刷モード設定状態にあることを判断する。
【0145】制御装置200Bは、初期印刷済み合紙P
a’ や表裏面印刷済み用紙Pbを排紙トレイ71に排
出すべく、排紙搬送ユニット50が第2の排紙位置HP
2を占めるように排紙搬送駆動部50Aのユニット駆動
モータ123を制御する機能を有する。また、制御装置
200Bは、表面印刷済み用紙Paを排紙トレイ61に
排出すべく、排紙搬送ユニット50が第1の排紙位置H
P1を占めるように排紙搬送駆動部50Aのユニット駆
動モータ123を制御する機能を有する。
【0146】次に、実施形態2の動作について、実施形
態1の動作と相違する点を中心に説明する。実施形態2
の動作概要は、初期印刷モードに係る動作として版付け
印刷モードに係る動作を行い、その後片面印刷工程を行
いながら合紙モードに係る動作を行い、片面印刷工程終
了後、両面印刷工程に関連しての初期印刷モードに係る
動作として版付け印刷モードに係る動作を行い、その後
両面印刷工程を行うものである。実施形態2の動作は、
実施形態1の動作と比較して、片面印刷工程終了後の両
面印刷工程に関連しての初期印刷モードに係る動作終了
後、制御装置200Bは、合紙分離爪111が再給紙部
9により給送された表面印刷済み用紙Paを印刷用紙排
出方向Bに、合紙PAを合紙排出方向Cにそれぞれ交互
に分離・排出するように合紙爪駆動モータ115を制御
すること、および反転搬送手段が再給紙部9により給送
された初期印刷用の合紙PAおよび合紙分離爪111に
より印刷用紙排出方向Bに排出された表面印刷済み用紙
Paの裏面を印刷ドラム26に対向させるように表面印
刷済み用紙Paを反転搬送するように中間搬送ローラ対
93の前記駆動モータおよびレジストローラ対45a,
45bの前記駆動モータを制御すること、ならびに両面
印刷工程において、合紙モードに係る動作を行わないこ
とが主に相違する。
【0147】実施形態2においても、実施形態1と同様
に、図1における原稿読取部1の原稿受台1aには例え
ば2枚の原稿A,Bがセットされているものとする。実
施形態1と同様にして、2枚目の原稿Bの画像読み取り
から、原稿Bの画像に対応して穿孔製版された製版済み
マスタ21aによる版付け印刷および合紙モードに係る
動作を伴う片面印刷工程印刷に至るまでの動作によっ
て、用紙Pと合紙PAとが交互に給紙されての印刷や通
紙動作、および排紙の各工程がセットした印刷枚数分繰
り返して行われ、上下の表面印刷済み用紙Paの間に未
印刷の合紙PAが挿入される態様で、換言すれば表面印
刷済み用紙Paと未印刷の合紙PAとが交互に排紙トレ
イ61上に順次排出・積載され、最終的には図9に示す
ように、排紙トレイ61上の表面印刷済み用紙Paの最
上部には両面印刷工程に関連する初期印刷用の合紙PA
が1枚積載されている状態となる。
【0148】次いで、実施形態1と同様にして、製版済
みマスタ21aを排版する排版工程が実行され、1枚目
の原稿Aの画像読み取りから、原稿Aの画像に対応して
穿孔製版された製版済みマスタ21bによる版付け印刷
までを行い、オペレータによる排紙トレイ71に排出さ
れた初期印刷済み合紙PA’を取り出しての確認オーケ
ー後、オペレータによって操作パネル11のスタートキ
ー14が押されると、実施形態1において合紙分離爪1
11により表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAを共に
印刷用紙排出方向Bへ排出したと相違する動作が行われ
る。
【0149】すなわち、給紙モータ60−3が作動する
ことにより、第2の変位位置P2を占めている排紙トレ
イ61上の最上位面の表面印刷済み用紙Paが分離され
て1枚給紙されるときには、制御装置200Bからの指
令により、実施形態1と同様に分離爪駆動モータ115
は、合紙分離爪111が図5に実線で示す再給紙変位位
置へ揺動するように制御されているから、再給紙路11
2に搬送された表面印刷済み用紙Paは再給紙方向Eか
ら印刷用紙排出方向Bへと分離・搬送され、反転搬送路
99を通るときに中間搬送ローラ対93で搬送されつつ
反転搬送路99で表裏面が反転され、以下実施形態1と
同様の動作により、レジストローラ対45a,45bで
印刷ドラム26の回転とタイミングを合わせて印刷部1
0へ給送され、印刷ドラム26とプレスローラ28との
間に給送される。このとき、合紙PAの先端が用紙セン
サ35を横切ることで用紙センサ35が信号を出力し、
この信号がRAM202に入力される。RAM202に
入力された信号は、CPU201でROM203に記憶
されている印刷データと照合され、この印刷データに基
づきCPU201より信号が送られて、図6に示す変位
ソレノイド90に通電がなされる。
【0150】変位ソレノイド90に通電されると、上述
したと同様の動作により、プレスローラ28はその外周
面が印刷ドラム26上の製版済みマスタ21bに表面印
刷済み用紙Paの裏面を押し付ける第1の位置に変位す
る。プレスローラ28が表面印刷済み用紙Paを介して
印刷ドラム26の外周面に巻装された製版済みマスタ2
1bに押し付けられることにより、製版済みマスタ21
bに表面印刷済み用紙Paの裏面が押圧され、印刷ドラ
ム26の内周面からインキが製版済みマスタ21bの穿
孔部分を通過して表面印刷済み用紙Paの裏面に転移さ
れ、これにより原稿Aに対応した印刷画像が形成・転写
される。原稿Aに対応した印刷画像が転写された初期印
刷済み合紙PA’は、分離位置に移動された分離爪34
で印刷ドラム26から剥離され、吸着切換移動手段12
0で第2の排紙位置HP2へ揺動・保持された排紙搬送
ユニット50により、排紙トレイ71に排出される。そ
して、オペレータが排紙トレイ71に排出された初期印
刷済み合紙PA’を取り出し確認してオーケーとなった
ら、操作パネル11のスタートキー14を押す。
【0151】排紙トレイ61上の最上位の1枚目の表裏
面印刷済み用紙Pbの排紙終了後、上から2枚目の合紙
PAが前記給紙手段により分離されて1枚給紙される。
このとき、制御装置200からの指令により分離爪駆動
モータ115は、合紙分離爪111が図5に二点鎖線で
示す合紙変位位置へ揺動するように制御されているか
ら、再給紙路112に搬送された合紙PAは再給紙方向
Eから合紙排出方向Cへ合紙案内板114によりガイド
されつつ搬送されて、合紙用排紙トレイ98へ排出され
る。
【0152】以下、再給紙部9における排紙トレイ61
上の表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAは、上述した
と同様に合紙分離爪111により印刷用紙排出方向Bと
合紙排出方向Cとに交互に分離され、表面印刷済み用紙
Paは排紙トレイ71に、合紙PAは合紙用排紙トレイ
98へそれぞれ排出・積載されることとなる。
【0153】上述した実施形態2に限らず、実施形態2
において試し刷りによる印刷画像の確認等を随時行いた
い場合には実施形態1等と同様に構成してもよい。ま
た、上述した実施形態2等では初期印刷用の合紙PAを
1枚のみ給紙して版付け印刷を行う例であったが、これ
に限らず、例えば実施形態1等と同様に構成してもよ
い。
【0154】したがって、本実施形態2等によれば、上
述したような裏移り、搬送部の汚損の発生を防止できる
利点の他に、合紙PAの分離・紙揃えという面倒な操作
を行ったり、この面倒な操作に伴い使用者の手を印刷画
像のインキで汚したりすることなく、表裏面印刷済み用
紙Pbと合紙PAとを自動的に分離できて操作性にも優
れた利便性の高い新しい孔版式製版印刷装置1000を
提供することができる。また、複数の給紙部を有して、
版付け印刷、試し刷り印刷または通常の印刷を行う場
合、その印刷の目的に見合った初期印刷用の用紙として
の合紙PAの必要な所定枚数分を印刷用紙Pを給送する
印刷用紙給紙部43とは別の合紙給紙部44から給送す
ることにより、印刷用紙Pの無駄遣いをすることがなく
なった。また、本実施形態2等によれば、実施形態1等
のような表面印刷汚れ発生の防止という利点を得られな
いものの、両面印刷工程において合紙モードに係る動作
を行わないから、トータルの印刷時間を実施形態1より
も短縮できる。 (実施形態2の変形例1)実施形態2の変形例1(以
下、「変形例1」というときがある)は、実施形態2の
構成に付加して、両面印刷モードを設定したとき、製版
手段としてのサーマルヘッド23は、初期印刷用の合紙
PAおよび表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷するとき
に用いるマスタ21の穿孔径を、印刷用紙Pの表面に印
刷するときに用いるマスタ21の穿孔径よりも小さくす
ることを特徴とするものである。
【0155】この変形例1では、両面印刷モードを設定
したとき、サーマルヘッド23が、初期印刷用の合紙P
Aおよび表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷するときに
用いるマスタ21の穿孔径を、印刷用紙Pの表面に印刷
するときに用いるマスタ21の穿孔径よりも小さくする
ために、例えば特開平7−52515号公報に記載され
ている技術と同様の構成・手段を用いることができる。
すなわち、初期印刷用の合紙PAおよび表面印刷済み用
紙Paの裏面に印刷するときの印刷画像(インキ画像)
の印刷濃度を設定するための印刷濃度設定手段としての
前記特開平7−52515号公報に記載されている印刷
濃度設定キー1と、サーマルヘッド23の個々の発熱素
子に供給する穿孔用エネルギーを、印刷濃度設定キー1
により設定された印刷濃度に応じて所定のエネルギーに
調整する穿孔エネルギー調整手段としての前記同公報に
記載されているマイクロプロセッサ2とを実施形態2の
構成に付加することにより、初期印刷用の合紙PAおよ
び表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷するときの印刷画
像印刷濃度を可変、すなわち変形例1では初期印刷用の
合紙PAおよび表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷する
ときに用いるマスタ21の穿孔径を、印刷用紙Pの表面
に印刷するときに用いるマスタ21の穿孔径よりも小さ
くすべく、前記印刷濃度設定キー1を適宜操作して印刷
画像濃度が薄くなる方向へ設定すればよい。ここで、前
記印刷濃度設定キー1を操作パネル11に付設すると共
に、マイクロプロセッサ2は、制御装置200BのCP
U201と送受信するようにし、かつ、前記印刷濃度設
定キー1からの出力信号を受信するように構成すればよ
い。
【0156】変形例1は、上述した構成で容易に実施で
きるから、これ以上の説明を省略する。したがって、変
形例1によれば、実施形態2等では得られなかった実施
形態1等と同様の表面印刷汚れ発生の防止という利点を
得ることができると共に、両面印刷工程において合紙モ
ードに係る動作を行わないから、トータルの印刷時間を
実施形態1よりも短縮できる。 (実施形態2の変形例2)実施形態2の変形例2(以
下、「変形例2」というときがある)は、実施形態2の
構成に付加して、両面印刷モードを設定したとき、製版
手段としてのサーマルヘッド23は、両面印刷モードを
設定して印刷を行うときに用いる各マスタ21の穿孔径
を、初期印刷用の合紙PA、印刷用紙Pの表面および裏
面の何れか一方にのみ印刷するとき、換言すれば片面印
刷だけを行うときに用いるマスタ21の穿孔径よりも小
さくすることを特徴とするものである。
【0157】この変形例2では、両面印刷モードを設定
したとき、サーマルヘッド23が、両面印刷モードを設
定して印刷を行うときに用いる各マスタ21の穿孔径
を、片面印刷だけを行うときに用いるマスタ21の穿孔
径よりも小さくするために、例えば特開平7−5251
5号公報に記載されている技術と同様の構成・手段を用
いることができる。すなわち、初期印刷用の合紙PAお
よび両面印刷するときの印刷画像(インキ画像)の印刷
濃度を設定するための印刷濃度設定手段としての前記特
開平7−52515号公報に記載されている印刷濃度設
定キー1と、サーマルヘッド23の個々の発熱素子に供
給する穿孔用エネルギーを、印刷濃度設定キー1により
設定された印刷濃度に応じて所定のエネルギーに調整す
る穿孔エネルギー調整手段としての前記同公報に記載さ
れているマイクロプロセッサ2とを実施形態2の構成に
付加することにより、初期印刷用の合紙PA、印刷用紙
Pの表面および表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷する
ときの印刷画像印刷濃度を可変、すなわち変形例2では
両面印刷モードを設定して印刷を行うときに用いる各マ
スタ21の穿孔径を、初期印刷用の合紙PA、片面印刷
だけを行うときに用いるマスタ21の穿孔径よりも小さ
くすべく、前記印刷濃度設定キー1を適宜操作して印刷
画像濃度が薄くなる方向へ設定すればよい。
【0158】変形例2は、上述した構成で容易に実施で
きるから、これ以上の説明を省略する。したがって、変
形例2によれば、実施形態2等では得られなかった実施
形態1等と同様の表面印刷汚れ発生の防止という利点を
得ることができると共に、両面印刷工程において合紙モ
ードに係る動作を行わないから、トータルの印刷時間を
実施形態1よりも短縮できる。
【0159】本発明は、変形例2に限らず、変形例2の
具体的手段を次のような印刷装置に適用して、裏移り、
搬送部の汚損、表面印刷汚れの発生を防止できることは
明らかである。すなわち、マスタを巻装し回転自在な印
刷ドラムと、この印刷ドラム上のマスタに印刷用紙を押
し付ける押圧手段と、前記マスタに穿孔を形成して製版
する製版手段と、印刷用紙を給送する給紙装置とを具備
し、印刷用紙の表面および裏面に印刷するための両面印
刷モードに係る動作を行うことが可能である印刷装置に
おいて、製版手段は、両面印刷モードを設定して印刷を
行うときに用いる各マスタの穿孔径を、印刷用紙の表面
および裏面の何れか一方にのみ印刷するときに用いるマ
スタの穿孔径よりも小さくすることを特徴とする印刷装
置である(請求項14参照)。 (実施形態2の変形例3)実施形態2の変形例3(以
下、「変形例3」というときがある)は、実施形態2の
構成に付加して、両面印刷モードを設定して、再給紙部
9により印刷用紙排出方向Bに給送された表面印刷済み
用紙Paの裏面に印刷するとき、印刷ドラム26の回転
中に所定の間隔をもって、再給紙部9をして表面印刷済
み用紙Paを給送させないように再給紙駆動部180を
制御し、かつ、変位手段87を非作動にさせるように変
位ソレノイド90をオフ制御するドラム空転間欠給紙制
御手段を有することを特徴とするものである。
【0160】この変形例3では、前記制御機能を有する
ドラム空転間欠給紙制御手段としては、例えば特開平3
−193383号公報に記載されている技術と同様の制
御手段(前記特開平3−193383号公報の第1図に
示されている制御部12)を備えた構成・手段を用いる
ことができる。すなわち、変形例3は、実施形態2の構
成に付加して、印刷ドラム26の回転速度と無関係に再
給紙部9からの表面印刷済み用紙Paの供給間隔を設定
することができる入力手段としての前記特開平3−19
3383号公報に記載されているスキップキー14と、
前記スキップキー14により入力された設定値に基づい
て表面印刷済み用紙Paの供給を制御する制御手段とし
ての前記ドラム空転間欠給紙制御手段とを具備するもの
である。ここで、前記スキップキー14を操作パネル1
1に付設し、前記ドラム空転間欠給紙制御手段としての
制御機能を制御装置200Bに付加すればよい。
【0161】例えば、前記スキップキー14により、前
記特開平3−193383号公報の第1図に示されてい
るようにスキップ数(設定値)として1/3を設定した
ときには、前記ドラム空転間欠給紙制御手段からの指令
の下に、実施形態2の図9に示されている最上位の初期
印刷用の合紙Pの下の1枚目の表面印刷済み用紙Paが
給紙され、印刷、排紙という上述したと同様の一連の動
作が終了した後、次の2枚目の表面印刷済み用紙Paは
印刷ドラム26が2回空転した後に給紙される。このよ
うに印刷ドラム26の回転に従い、印刷、空回転、空回
転、印刷、空回転、空回転…といった動作が繰り返さ
れ、印刷ドラム26が3回転につき表面印刷済み用紙P
aが1枚給紙されることとなる。また、任意の数Nを操
作パネル11のテンキー16により設定・入力してやれ
ば、印刷ドラム26のN回転につき表面印刷済み用紙P
aを1枚給紙することもできる。また、前記特開平3−
193383号公報に記載されていると同様にして、印
刷ドラム26の回転数ではなく、印刷の間隔時間そのも
のを設定することも勿論可能である。
【0162】変形例3は、上述した構成および間欠(ス
キップ)給紙を伴う動作例で容易に実施できるから、こ
れ以上の説明を省略する。したがって、変形例3によれ
ば、実施形態2等では得られなかった実施形態1等と同
様の表面印刷汚れ発生の防止という利点を得ることがで
きる。 (実施形態2の変形例4)実施形態2の変形例4(以
下、「変形例4」というときがある)は、実施形態2の
構成に付加して、両面印刷モードを設定して印刷用紙P
の表面および裏面に印刷を行うときであって、印刷用紙
給紙部43により給送された印刷用紙Pの表面に印刷を
行うとき、印刷ドラム26の回転中に所定の間隔をもっ
て、印刷用紙給紙部43をして印刷用紙Pを給送させな
いように印刷用紙給紙駆動部170を制御し、かつ、変
位手段87を非作動にさせるように変位ソレノイド90
をオフ制御し、再給紙部9により印刷用紙排出方向Bに
給送された表面印刷済み用紙Paの裏面に印刷すると
き、印刷ドラム26の回転中に所定の間隔をもって、再
給紙部9をして表面印刷済み用紙Paを給送させないよ
うに再給紙駆動部180を制御し、かつ、変位手段87
を非作動にさせるように変位ソレノイド90をオフ制御
するドラム空転間欠給紙制御手段を有することを特徴と
するものである。
【0163】この変形例4では、ドラム空転間欠給紙制
御手段からの指令の下に、変形例3による動作の他に、
両面印刷モードを設定して印刷用紙Pの表面および裏面
に印刷を行うときであって、印刷用紙給紙部43により
給送された印刷用紙Pの表面に印刷を行うとき、印刷ド
ラム26の回転中に所定の間隔をもって、印刷用紙給紙
部43をして印刷用紙Pを給送させないように印刷用紙
給紙駆動部170を制御し、かつ、変位手段87を非作
動にさせるように変位ソレノイド90をオフ制御するこ
とを付加しただけである。したがって、変形例4は、上
述した構成および間欠(スキップ)給紙を伴う動作例で
容易に実施できるから、これ以上の説明を省略する。し
たがって、変形例4によれば、実施形態2等では得られ
なかった実施形態1等と同様の表面印刷汚れ発生の防止
という利点を得ることができる。 (実施形態3)実施形態3ついて説明する。この実施形
態3は、実施形態2の構成と比較して、制御装置200
Bに代えて、図14に示す制御装置200Cを有してい
て片面印刷だけを行うこと、操作パネル11から両面印
刷キー13を除去したこと、および反転搬送手段が再給
紙部9により給送された表面印刷済み用紙Paの裏面を
印刷ドラム26に対向させるように表面印刷済み用紙P
aを反転搬送する機能を有することが主に相違する。
【0164】制御装置200Cは、図14に示すよう
に、制御装置200と類似する構成を有するマイクロコ
ンピュータを具備している。制御装置200のCPU2
01は、前記入力ポートを介して、前記したとそれぞれ
同様の、操作パネル11の両面印刷キー13を除く前記
各種キーや各センサとそれぞれ電気的に接続されてい
て、両面印刷キー13を除く前記各種キーや前記各種セ
ンサ等からオン/オフ信号やデータ信号を受信する。制
御装置200のCPU201は、前記出力ポートを介し
て、前記したとそれぞれ同様の、操作パネル11や各モ
ータやソレノイドあるいは前記各駆動制御対象手段とそ
れぞれ電気的に接続されていて、各種駆動回路(図示せ
ず)を介して各種の指令信号を前記した各種モータやソ
レノイドあるいは前記各駆動制御対象手段にそれぞれ送
信する。
【0165】ROM203には、実施形態3特有の動作
を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。RAM202は、実施形態2と略同様の機能を有す
る。なお、実施形態3における制御装置200CのCP
U201、ROM203およびRAM202は、厳密に
は実施形態2における制御装置200BのCPU20
1、ROM203およびRAM202の各機能と相違す
るが、説明の簡明化を図るため総括的に制御装置200
Cとして区別するに留める。
【0166】本実施形態3では、制御装置200CのC
PU201(以下、単に「制御装置200C」というと
きがある)は、周知の演算・計算機能および制御機能を
有する他、以下の諸制御機能を有する。
【0167】制御装置200Cは、制御装置200Bと
同様の作動制御手段としての機能、すなわち、初期印刷
モードを設定して印刷を行うときに、合紙給紙部44の
前記給紙手段により給送される初期印刷用の合紙PAに
対して変位手段87を作動させるべく変位ソレノイド9
0をオン制御し、合紙モードを設定して印刷を行うとき
に、印刷用紙給紙部43の前記給紙手段により給送され
る印刷用紙Pに対して変位手段87を作動させるべく変
位ソレノイド90をオン制御し、かつ、合紙給紙部44
の前記給紙手段により給送される合紙PAに対して変位
手段87を非作動にさせるべく変位ソレノイド90をオ
フ制御する。
【0168】制御装置200Cは、反転搬送路99を介
して中間搬送ローラ対93により反転・搬送された表面
印刷済み用紙Paが第1の変位位置P1を占めている排
紙トレイ61に向かって搬送されるとき、表面印刷済み
用紙Paの裏面に印刷を行わないように変位手段87を
非作動にさせるべく変位ソレノイド90をオフ制御する
機能を有する。
【0169】なお、制御装置200Cは、初期印刷モー
ドを設定して印刷を行うとき、合紙モードを設定して印
刷を行うときには、制御装置200Bと同様にして、初
期印刷モード設定(本実施形態3では版付け印刷モード
設定)状態、合紙モード設定状態にあることを判断す
る。
【0170】制御装置200Cは、初期印刷済み合紙P
a’ および反転搬送路99を介して中間搬送ローラ対
93により反転・搬送された表面印刷済み用紙Paを排
紙トレイ71に排出すべく、排紙搬送ユニット50が第
2の排紙位置HP2を占めるように排紙搬送駆動部50
Aのユニット駆動モータ123を制御する機能を有す
る。また、制御装置200Cは、表面印刷済み用紙Pa
を排紙トレイ61に排出すべく、排紙搬送ユニット50
が第1の排紙位置HP1を占めるように排紙搬送駆動部
50Aのユニット駆動モータ123を制御する機能を有
する。
【0171】次に、実施形態3の動作について、実施形
態2の動作と相違する点を中心に説明する。実施形態3
の動作概要は、初期印刷モードに係る動作として版付け
印刷モードに係る動作を行い、その後片面印刷工程を行
いながら合紙モードに係る動作を行うものである。実施
形態3の動作は、実施形態2の動作と比較して、片面印
刷工程終了後、両面印刷工程を行わないことが主に相違
する。
【0172】実施形態3においても、実施形態2と同様
にしての、図1における原稿読取部1の原稿受台1aに
は例えば2枚の原稿A,Bがセットされているものとす
る。実施形態2と同様にして、2枚目の原稿Bの画像読
み取りから、原稿Bの画像に対応して穿孔製版された製
版済みマスタ21aによる版付け印刷が行われる。
【0173】次いで、オペレータが排紙トレイ71に排
出された初期印刷済み合紙PA’を取り出し確認してオ
ーケーとなったら、操作パネル11のテンキー16で印
刷枚数をセットし、合紙キー12を押し、続いてスター
トキー14を押す。すると、実施形態2と略同様に、合
紙モードに係る動作を伴う片面印刷工程印刷に至るまで
の動作によって、用紙Pと合紙PAとが交互に給紙され
ての印刷や通紙動作、および排紙の各工程がセットした
印刷枚数分繰り返して行われ、上下の表面印刷済み用紙
Paの間に未印刷の合紙PAが挿入される態様で、換言
すれば表面印刷済み用紙Paと未印刷の合紙PAとが交
互に排紙トレイ61上に順次排出・積載され、最終的に
は排紙トレイ61の最上位面には表面印刷済み用紙Pa
が積載されている状態となる(図9を借用して説明する
と、排紙トレイ61の最上位面に載置された両面印刷工
程に関連する初期印刷用の合紙PAが無い状態に相当す
る)。
【0174】次いで、実施形態2のような両面印刷工程
に関連するような製版済みマスタ21aを排版する排版
工程および1枚目の原稿Aの画像読み取り等を行わず
に、排紙トレイ61上の最上位面の表面印刷済み用紙P
aが分離・給紙され、制御装置200Cからの指令によ
り図5に示す再給紙変位位置へ揺動している合紙分離爪
111により、表面印刷済み用紙Paは再給紙方向Eか
ら印刷用紙排出方向Bへと分離・搬送される。そして、
反転搬送路99を通るときに中間搬送ローラ対93で搬
送されつつ反転搬送路99で表裏面が反転され、レジス
トローラ対45a,45bで印刷部10へ給送され、印
刷ドラム26とプレスローラ28との間に給送される
が、このとき図6に示す変位ソレノイド90への通電が
なされないから、表面印刷済み用紙Paは通紙されるだ
けの動作および吸着切換移動手段120で第2の排紙位
置HP2へ揺動・保持された排紙搬送ユニット50によ
り、排紙トレイ71に排出される。
【0175】排紙トレイ61上の最上位面の1枚目の表
面印刷済み用紙Paの排紙終了後、上から2枚目の合紙
PAが前記給紙手段により分離されて1枚給紙される。
このとき、制御装置200Cからの指令により図5に示
す合紙変位位置へ揺動している合紙分離爪111によ
り、再給紙路112に搬送された合紙PAは再給紙方向
Eから合紙排出方向Cへ搬送されて、合紙用排紙トレイ
98へ排出される。
【0176】以下、再給紙部9における排紙トレイ61
上の表面印刷済み用紙Paおよび合紙PAは、上述した
と同様に合紙分離爪111により印刷用紙排出方向Bと
合紙排出方向Cとに交互に分離され、表面印刷済み用紙
Paは排紙トレイ71に、合紙PAは合紙用排紙トレイ
98へそれぞれ排出・積載されることとなる。
【0177】上述した実施形態3に限らず、実施形態3
において試し刷りによる印刷画像の確認等を随時行いた
い場合には実施形態1等と同様に構成してもよい。ま
た、上述した実施形態3等では初期印刷用の合紙PAを
1枚のみ給紙して版付け印刷を行う例であったが、これ
に限らず、例えば実施形態1等と同様に構成してもよ
い。
【0178】したがって、本実施形態3等によれば、上
述したような裏移りの発生を防止できる利点の他に、合
紙PAの分離・紙揃えという面倒な操作を行ったり、こ
の面倒な操作に伴い使用者(オペレータ等)の手を印刷
画像のインキで汚したりすることなく、表面印刷済み用
紙Paと合紙PAとを自動的に分離できて操作性にも優
れた利便性の高い新しい孔版式製版印刷装置1000を
提供することができる。また、複数の給紙部を有して、
版付け印刷、試し刷り印刷または通常の印刷を行う場
合、その印刷の目的に見合った初期印刷用の用紙として
の合紙PAの必要な所定枚数分を印刷用紙Pを給送する
印刷用紙給紙部43とは別の合紙給紙部44から給送す
ることにより、印刷用紙Pの無駄遣いをすることがなく
なった。
【0179】本発明の実施形態は、実施形態3に限ら
ず、図9に示すように排紙トレイ61の最上位面に載置
された両面印刷工程に関連する初期印刷用の合紙PAに
代えて、搬送部の汚損防止用の合紙PAを排紙トレイ6
1の最上位面に載置するように合紙給紙部44から給送
・制御するようにしてもよい。
【0180】説明が前後するが、図7、図11および図
12等に示されている実施形態1の変形例は、実施形態
2やその変形例1ないし4および実施形態3等に付加し
て適用することができる。
【0181】本発明の実施形態は、上述した実施形態1
ないし3や変形例1ないし5等に限らず、初期印刷用の
合紙PAを所定枚数使用して初期印刷モードに係る動作
を行う必要のない印刷装置等においても構成することが
可能である(請求項1ないし10等参照)。このような
初期印刷モードに係る動作を不要とする印刷装置の構成
および動作例としては、上述した実施形態1ないし3や
変形例1ないし5等の構成および動作から、合紙給紙部
44または再給紙部9から初期印刷用の合紙PAを給送
したり、合紙給紙部44または再給紙部9により給送さ
れる初期印刷用の合紙PAに対して変位手段87を作動
させるべく変位ソレノイド90をオン制御したりする前
記制御手段としての機能を除去すると共に、「初期印刷
用の合紙PA」および「初期印刷済み合紙PA’」に関
連する部分の記述を削除すれば容易に実施できるので、
これ以上の説明は省略する。
【0182】このような印刷装置の例としては、例え
ば、新しい製版済みマスタを印刷ドラム上に巻装して印
刷を開始する際、版付け印刷動作を何回も行うことな
く、また印刷装置の長期放置後や、低温時において新し
い製版済みマスタを印刷ドラム上に巻装して印刷を再開
する際の印刷画像立ち上がりの悪さを解消するために、
未製版のマスタを印刷ドラム上に巻装し通紙せずにプレ
スローラ等の押圧手段で未製版のマスタを押し付け何回
も空印刷させることなく、新しい製版済みマスタによる
印刷開始の通紙1枚目から印刷画像を出して良好な印刷
物を得る目的で、ナースローラと呼ばれているインキ補
充ローラを使用した印刷装置が挙げられる。このような
インキ補充ローラを使用した印刷装置としては、例えば
特開平4−296585号公報や本願出願人により提案
した特開平11−180026号公報記載の技術が挙げ
られる。
【0183】本発明の実施形態は、上述した実施形態1
ないし3や変形例1ないし5等に限らず、実施形態1な
いし3や変形例1ないし5等に記載した全ての構成部品
および制御装置200〜200Cの構成・機能をもって
構成してもよく、また実施形態1ないし3や変形例1な
いし5等に記載した全ての構成部品および制御装置20
0〜200Cのうちの2つ以上の組み合わせで構成して
もよい(請求項11ないし13、第1の技術構成ないし
第10の技術構成参照)。上述したことは、初期印刷用
の合紙PAを所定枚数使用して初期印刷モードに係る動
作を行わない印刷装置等においても同様に構成すること
が可能である(請求項1ないし10等参照)。
【0184】本発明の実施形態は、上述した実施形態1
ないし3や変形例1ないし5等に限らず、機体部500
側に印刷用紙Pを給送する給紙装置や合紙PAを給送す
る合紙給紙装置を配設してもよい。例えば、機体部50
0側の合紙用排紙トレイ98の上方に前記給紙装置を配
設した場合には、レジストローラ対45a,45bの近
傍に配置できたことになるから、多種多様な印刷用紙と
して薄紙、標準紙(普通紙)の他に、厚紙として画用
紙、ハガキ、封筒等を給紙する装置としてレイアウト上
から好適な設計を行える。
【0185】なお、本発明の実施形態は、上述した実施
形態1ないし3や変形例1ないし5等に限らず、排紙ト
レイ71および吸着切換移動手段120は必ずしも必要
でなく、初期印刷済み合紙PA’の印刷画像の確認のし
やすさや正規の印刷物と不完全な印刷物とを誤って混同
してしまうことを防止できるという利点や、両面印刷を
原稿の複数頁に亘り連続的に行うときにおける排紙トレ
イ71からの印刷物の取り出し操作性向上等をそれ程望
まなくてもよいのであれば無くても構わない。つまり、
印刷済み用紙および排出された合紙を積載する排紙台
(例えば1つの排紙トレイ61)を有していればよいと
言える(請求項1および11等参照)。
【0186】なお、上述した実施形態1ないし3や変形
例1ないし5等に限らず、従来と同様に印刷用紙Pの無
駄遣いを許容してもよいのであれば、印刷用紙Pを初期
印刷用の用紙(版付け用紙または試し刷り用紙)として
使用し、その初期印刷済み印刷用紙Pを第2の排紙トレ
イ71ではなく第1の排紙トレイ61に排出させた後、
排出された合紙PA、表裏面印刷済み用紙Pbまたは表
面印刷済み用紙Pa、および排出された初期印刷済み印
刷用紙Pを介在した再給紙部を第2の変位位置P2に移
動させて再給紙するとき、以下のように構成し動作させ
ることも可能である。
【0187】すなわち、第1の例としては、初期印刷用
の用紙として表裏面印刷済み用紙Pbを所定枚数使用し
て初期印刷モードに係る動作を行うことが可能であり、
初期印刷モードを上述したように設定して行った後、合
紙分離爪111が表裏面印刷済み用紙Pbからなる初期
印刷用の用紙を合紙排出方向Cに排出するように分離爪
駆動モータ115を制御するものである。第2の例とし
ては、初期印刷用の用紙として表面印刷済み用紙Paを
所定枚数使用して初期印刷モードに係る動作を行うこと
が可能であり、初期印刷モードを上述したように設定し
て行った後、合紙分離爪111が表面印刷済み用紙Pa
からなる初期印刷用の用紙を合紙排出方向Cに排出する
ように分離爪駆動モータ115を制御するものである。
さらに、第1の例または第2の例において、前記再給紙
部は、第1の排紙トレイ61上に積載された表裏面印刷
済み用紙Pbまたは表面印刷済み用紙Paの最下面側か
ら給送する下面給紙ユニットを用いる。このように最下
面側から給送する給紙装置例としては、例えば本願出願
人が提案した特願平11−175348号の図1等に記
載した排紙部9の給紙手段40を挙げることができる。
このようにすれば、例えば版付け用紙として合紙PAを
用いることなく、印刷用紙Pを用いて第1の排紙トレイ
61の一番下の版付け用紙に表・裏面版付け印刷でき
る。そして、不要な版付け印刷済みの版付け用紙を合紙
分離爪111で分離して、合紙用排紙トレイ98に排出
するものである。
【0188】以上述べたとおり、本発明を特定の実施形
態や変形例あるいはこれらに包含されている実施例等に
ついて説明したが、本発明の構成は、上述したものに限
定されるものではなく、これらを適宜組み合わせて、あ
るいは単独で構成してもよく、本発明の範囲内におい
て、その必要性および目的・用途等に応じて種々の実施
形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかで
ある。
【0189】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述した従来の問題点を解消して新しい印刷装置を提供す
ることができる。請求項毎の効果を挙げれば以下のとお
りである。請求項1記載の発明によれば、合紙モードを
設定して印刷を行うときに、給紙装置により給送される
印刷用紙に対して変位手段を作動させ、かつ、合紙給紙
装置により給送される合紙に対して変位手段を非作動に
させる作動制御手段と、排紙台に積載された印刷済み用
紙および合紙を給送することが可能な再給紙装置と、再
給紙装置から給送される印刷済み用紙を印刷用紙排出方
向に、再給紙装置から給送される合紙を合紙排出方向に
それぞれ分離・排出することが可能な合紙分離手段とを
有することにより、裏移り、搬送部の汚損および表面印
刷汚れの発生を抑制することが可能になると共に、合紙
分離・紙揃えという面倒な操作を行ったり、この面倒な
操作に伴い使用者の手を印刷画像のインキで汚したりす
ることなく、印刷済み用紙と合紙とを自動的に分離・排
出することが可能になるから、操作性が向上し利便性も
高くなる。
【0190】請求項2記載の発明によれば、両面印刷モ
ードを設定したときであって、反転搬送手段により表面
印刷済み用紙が排紙台に向かって搬送されるとき、表面
印刷済み用紙の裏面に印刷すべく変位手段を作動させ、
合紙が排紙台に向かって搬送されるとき、変位手段を非
作動にさせ、この後、再給紙装置をして合紙を介在した
表面および裏面印刷済み用紙を再び給送させて、合紙分
離手段をして表面および裏面印刷済み用紙を印刷用紙排
出方向に、合紙を合紙排出方向にそれぞれ交互に排出さ
せる制御手段等を有することにより、裏移り、搬送部の
汚損および表面印刷汚れの発生を防止することができる
と共に、合紙分離・紙揃えという面倒な操作を行った
り、この面倒な操作に伴い使用者の手を印刷画像のイン
キで汚したりすることなく、表面および裏面印刷済み用
紙と合紙とを自動的に分離・排出することができるか
ら、操作性が向上し利便性も高くなる。
【0191】請求項3記載の発明によれば、両面印刷モ
ードを設定したときであって、反転搬送手段により表面
印刷済み用紙が排紙台に向かって搬送されるとき、表面
印刷済み用紙の裏面に印刷すべく変位手段を作動させる
制御手段等を有することにより、裏移りおよび搬送部の
汚損の発生を防止することができると共に、合紙分離・
紙揃えという面倒な操作を行ったり、この面倒な操作に
伴い使用者の手を印刷画像のインキで汚したりすること
なく、表面印刷済み用紙と合紙とを自動的に分離・排出
することができるから、操作性が向上し利便性も高くな
る。
【0192】請求項4記載の発明によれば、両面印刷モ
ードを設定したとき、製版手段は、表面印刷済み用紙の
裏面に印刷するときに用いるマスタの穿孔径を、印刷用
紙の表面に印刷するときに用いるマスタの穿孔径よりも
小さくすることにより、請求項3記載の発明の効果に加
えて、表面印刷汚れの発生も防止することができる。
【0193】請求項5記載の発明によれば、製版手段
は、両面印刷モードを設定して印刷を行うときに用いる
各マスタの穿孔径を、印刷用紙の表面および裏面の何れ
か一方にのみ印刷するときに用いるマスタの穿孔径より
も小さくすることにより、請求項3記載の発明の効果で
ある裏移りおよび搬送部の汚損の発生を確実に防止する
と共に、表面印刷汚れの発生も防止することができる。
【0194】請求項6記載の発明によれば、両面印刷モ
ードを設定して、再給紙装置により印刷用紙排出方向に
給送された表面印刷済み用紙の裏面に印刷するとき、印
刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、再給紙装置を
して表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、変位手段を
非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段を有するこ
とにより、請求項3記載の発明の効果に加えて、表面印
刷汚れの発生も防止することができる。
【0195】請求項7記載の発明によれば、前記両面印
刷モードを設定して印刷用紙の表面および裏面に印刷を
行うときであって、給紙装置により給送された印刷用紙
の表面に印刷を行うとき、印刷ドラムの回転中に所定の
間隔をもって、給紙装置をして印刷用紙を給送させず、
かつ、変位手段を非作動にさせ、再給紙装置により給送
された表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、印刷
ドラムの回転中に所定の間隔をもって、再給紙装置をし
て表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、変位手段を非
作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段を有すること
により、請求項3記載の発明の効果である裏移りおよび
搬送部の汚損の発生を確実に防止すると共に、表面印刷
汚れの発生も防止することができる。
【0196】請求項8記載の発明によれば、反転搬送手
段により表面印刷済み用紙が排紙台に向かって搬送され
るとき、表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行わないよう
に変位手段を非作動にさせる制御手段とを有することに
より、裏移りの発生を防止することができると共に、合
紙分離・紙揃えという面倒な操作を行ったり、この面倒
な操作に伴い使用者の手を印刷画像のインキで汚したり
することなく、表面印刷済み用紙と合紙とを自動的に分
離・排出することができるから、操作性が向上し利便性
も高くなる。
【0197】請求項9記載の発明によれば、印刷済み用
紙を所定枚数毎に仕分けるための仕分けモードに係る動
作を行うことが可能であり、仕分けモードを設定したと
き、合紙分離手段は、印刷済み用紙の所定枚数毎に合紙
を印刷用紙排出方向に排出することにより、請求項2な
いし8の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、仕分
けができる。
【0198】請求項10記載の発明によれば、合紙は、
色紙であることにより、請求項9記載の発明の効果に加
えて、仕分けの視認性が向上するから明確な仕分けを行
うことができる。
【0199】請求項11記載の発明によれば、初期印刷
モードを設定して印刷を行うときに、合紙給紙装置によ
り給送される初期印刷用の合紙に対して変位手段を作動
させ、合紙モードを設定して印刷を行うときに、給紙装
置により給送される印刷用紙に対して変位手段を作動さ
せ、かつ、合紙給紙装置から給送される合紙に対して変
位手段を非作動にさせる作動制御手段と、排紙台に積載
された印刷済み用紙および合紙を給送することが可能な
再給紙装置と、再給紙装置から給送される印刷済み用紙
を印刷用紙排出方向に、合紙を合紙排出方向にそれぞれ
分離・排出することが可能な合紙分離手段とを有するこ
とにより、裏移り、搬送部の汚損および表面印刷汚れの
発生を抑制することが可能になると共に、合紙分離・紙
揃えという面倒な操作を行ったり、この面倒な操作に伴
い使用者の手を印刷画像のインキで汚したりすることな
く、印刷済み用紙と合紙とを自動的に分離・排出するこ
とが可能になるから、操作性が向上し利便性も高くな
る。また、初期印刷用の合紙の必要な所定枚数分を給紙
装置とは別の合紙給紙装置から給送することにより、印
刷用紙を無駄遣いすることがない。
【0200】請求項12記載の発明によれば、両面印刷
モードを設定したとき、合紙給紙装置をして再給紙装置
における排紙台の最上部に合紙を所定枚数給送させ、再
給紙装置により給送された初期印刷用の合紙に対して変
位手段を作動させる制御手段を有し、所定枚数の合紙を
表面印刷済み用紙の裏面に印刷するときの初期印刷用の
用紙として用いることにより、請求項11記載の発明の
効果に加えて、再給紙装置における排紙台の最上部に載
置された所定枚数の合紙の直ぐ下に積載された印刷済み
用紙の余分なインキを合紙で吸収することができるか
ら、搬送部の汚損を確実に防止することができる。
【0201】請求項13記載の発明によれば、初期印刷
用の用紙には、版付け用紙や試し刷り用紙等が含まれて
おり、版付け用紙はヤレ紙もしくは印刷用紙と比較して
価格が安い紙等からなるので、請求項11または12記
載の発明の効果に加えて、版付け印刷の目的に見合った
版付け用紙を使用することができる。また、試し刷り用
紙は版付け用紙を含み、かつ、印刷画像の確認および/
または少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認が可
能である紙等からなるので、請求項11または12記載
の発明の効果に加えて、試し刷り印刷の目的に見合った
試し刷り用紙を使用することができる。
【0202】請求項14記載の発明によれば、製版手段
は、両面印刷モードを設定して印刷を行うときに用いる
各マスタの穿孔径を、印刷用紙の表面および裏面の何れ
か一方にのみ印刷するときに用いるマスタの穿孔径より
も小さくすることにより、裏移りおよび搬送部の汚損の
発生を確実に防止すると共に、表面印刷汚れの発生も防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す孔版式製版印刷装置
の全体構成図である。
【図2】図1における第1の排紙トレイが第1の変位位
置を占めた状態を示す動作図であって、第1の排紙トレ
イおよび排紙トレイ移動手段の構成を示す要部の拡大正
面図である。
【図3】図1における第1の排紙トレイが第2の変位位
置を占める直前の状態を示す動作図であって、第1の排
紙トレイおよび排紙トレイ移動手段の構成を示す要部の
拡大正面図である。
【図4】図1における排紙搬送ユニットおよび吸着切換
移動手段の構成を示す要部の拡大斜視図である。
【図5】図1における合紙分離爪周りの構成を示す要部
の断面図である。
【図6】図1における印刷部周りの部分斜視図である。
【図7】実施形態1等の操作パネルを示す平面図であ
る。
【図8】実施形態1および2の制御構成を示すブロック
図である。
【図9】実施形態1において、第2の変位位置を占めて
いる排紙トレイ上の表面印刷済み用紙、合紙および初期
印刷用の合紙の積載順序を表す概略的な正面図である。
【図10】実施形態1において、第2の変位位置を占め
ている排紙トレイ上の表裏面印刷済み用紙および合紙の
積載順序を表す概略的な正面図である。
【図11】実施形態1の変形例の制御構成を示すブロッ
ク図である。
【図12】実施形態1の変形例のバンク給紙部を示す構
成図である。
【図13】実施形態1の変形例における表裏面印刷済み
用紙の仕分け状態を示す概略的な正面図である。
【図14】実施形態3の制御構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
9 再給紙装置としての再給紙部 10 印刷部 11 操作パネル 12 合紙モード設定手段としての合紙キー 13 両面印刷モード設定手段としての両面印刷キー 21 マスタ 21a 原稿Bの画像に対応して穿孔製版された製版済
みマスタ 21b 原稿Aの画像に対応して穿孔製版された製版済
みマスタ 23 製版手段としてのサーマルヘッド 26 印刷ドラム 28 押圧手段としてのプレスローラ 43 給紙装置としての印刷用紙給紙部 44,47 合紙給紙装置としての合紙給紙部 50 排紙吸着切換手段としての排紙搬送ユニット 60−1 印刷用紙給紙駆動部を構成する給紙モータ 60−2 合紙給紙駆動部を構成する給紙モータ 60−3 再給紙駆動部を構成する給紙モータ 60−4 合紙給紙駆動部を構成する給紙モータ 61 第1の排紙トレイ 71 第2の排紙トレイ 87 変位手段 90 変位手段を構成する変位駆動手段としての変位
ソレノイド 93 反転搬送手段を構成する中間搬送ローラ対 98 合紙用排紙トレイ 99 反転搬送手段を構成する反転搬送路 100 排紙トレイ移動手段 111 合紙分離手段としての合紙分離爪 115 分離爪駆動モータ 120 吸着切換移動手段 130 水平移動機構 140 昇降機構 160,165 合紙給紙駆動部 170 印刷用紙給紙駆動部 180 再給紙駆動部 190 仕分けモード設定手段としての仕分けキー 200,200A,200B,200C 作動制御手
段、制御手段としての制御装置 1000 孔版式製版印刷装置 B 印刷用紙排出方向 C 合紙排出方向 P 印刷用紙 PA 合紙または初期印刷用の合紙 PA’ 初期印刷済み合紙 PB 色紙としての色付き合紙 Pa 表面印刷済み用紙 Pb 表面および裏面印刷済み用紙としての表裏面
印刷済み用紙 P1 第1の変位位置 P2 第2の変位位置 HP1 第1の排紙位置 HP2 第2の排紙位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C020 AA00 AA14 3F053 EA05 EB01 EC11 ED02 ED16 LA06 LB03 3F100 AA02 CA03 CA10 CA12 DA08 EA02 EA03 EA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタを巻装し回転自在な印刷ドラムと、
    この印刷ドラム上のマスタに印刷用紙を押し付ける第1
    の位置とこの第1の位置から離れた第2の位置との間で
    変位自在な押圧手段と、この押圧手段を、第1の位置と
    第2の位置との間で変位させるための変位手段と、前記
    印刷用紙を給送する給紙装置と、印刷済み用紙間に合紙
    を給送する合紙給紙装置と、前記印刷済み用紙および排
    出された前記合紙を積載する排紙台とを具備し、前記印
    刷済み用紙間に前記合紙を挿入するための合紙モードに
    係る動作を行うことが可能である印刷装置において、 前記合紙モードを設定して印刷を行うときに、前記給紙
    装置により給送される前記印刷用紙に対して前記変位手
    段を作動させ、かつ、前記合紙給紙装置により給送され
    る前記合紙に対して前記変位手段を非作動にさせる作動
    制御手段と、 前記排紙台に積載された前記印刷済み用紙および前記合
    紙を給送することが可能な再給紙装置と、 前記再給紙装置から給送される前記印刷済み用紙を印刷
    用紙排出方向に、前記再給紙装置から給送される前記合
    紙を合紙排出方向にそれぞれ分離・排出することが可能
    な合紙分離手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置において、 前記印刷用紙の表面および裏面に印刷するための両面印
    刷モードに係る動作を行うことが可能であり、 前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給送された
    表面印刷済み用紙および前記合紙を前記印刷用紙排出方
    向に排出し、 前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向に排出さ
    れた前記表面印刷済み用紙および前記合紙の各裏面を前
    記印刷ドラムに対向させるように、前記表面印刷済み用
    紙および前記合紙を反転搬送する反転搬送手段と、 前記両面印刷モードを設定したときであって、前記反転
    搬送手段により前記表面印刷済み用紙が前記排紙台に向
    かって搬送されるとき、前記表面印刷済み用紙の裏面に
    印刷すべく前記変位手段を作動させ、前記合紙が前記排
    紙台に向かって搬送されるとき、前記変位手段を非作動
    にさせ、この後、前記再給紙装置をして前記合紙を介在
    した表面および裏面印刷済み用紙を再び給送させて、前
    記合紙分離手段をして前記表面および裏面印刷済み用紙
    を前記印刷用紙排出方向に、前記合紙を前記合紙排出方
    向にそれぞれ交互に排出させる制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の印刷装置において、 前記印刷用紙の表面および裏面に印刷するための両面印
    刷モードに係る動作を行うことが可能であり、 前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給送された
    表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向に、前記合紙
    を合紙排出方向にそれぞれ交互に分離・排出し、 前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向に排出さ
    れた前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラムに対
    向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転搬送する
    反転搬送手段と、 前記両面印刷モードを設定したときであって、前記反転
    搬送手段により前記表面印刷済み用紙が前記排紙台に向
    かって搬送されるとき、前記表面印刷済み用紙の裏面に
    印刷すべく前記変位手段を作動させる制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の印刷装置において、 前記マスタに穿孔を形成して製版する製版手段を有し、 前記両面印刷モードを設定したとき、前記製版手段は、
    前記表面印刷済み用紙の裏面に印刷するときに用いるマ
    スタの穿孔径を、前記印刷用紙の表面に印刷するときに
    用いるマスタの穿孔径よりも小さくすることを特徴とす
    る印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の印刷装置において、 前記マスタに穿孔を形成して製版する製版手段を有し、 前記製版手段は、前記両面印刷モードを設定して印刷を
    行うときに用いる各マスタの穿孔径を、前記印刷用紙の
    表面および裏面の何れか一方にのみ印刷するときに用い
    るマスタの穿孔径よりも小さくすることを特徴とする印
    刷装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の印刷装置において、 前記両面印刷モードを設定して、前記再給紙装置により
    前記印刷用紙排出方向に給送された前記表面印刷済み用
    紙の裏面に印刷するとき、前記印刷ドラムの回転中に所
    定の間隔をもって、前記再給紙装置をして前記表面印刷
    済み用紙を給送させず、かつ、前記変位手段を非作動に
    させるドラム空転間欠給紙制御手段を有することを特徴
    とする印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項3記載の印刷装置において、 前記両面印刷モードを設定して前記印刷用紙の表面およ
    び裏面に印刷を行うときであって、前記給紙装置により
    給送された前記印刷用紙の表面に印刷を行うとき、前記
    印刷ドラムの回転中に所定の間隔をもって、前記給紙装
    置をして前記印刷用紙を給送させず、かつ、前記変位手
    段を非作動にさせ、前記再給紙装置により給送された前
    記表面印刷済み用紙の裏面に印刷を行うとき、前記印刷
    ドラムの回転中に所定の間隔をもって、前記再給紙装置
    をして前記表面印刷済み用紙を給送させず、かつ、前記
    変位手段を非作動にさせるドラム空転間欠給紙制御手段
    を有することを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の印刷装置において、 前記合紙分離手段は、前記再給紙装置により給送された
    表面印刷済み用紙を前記印刷用紙排出方向に、前記合紙
    を前記合紙排出方向にそれぞれ交互に排出し、 前記合紙分離手段により前記印刷用紙排出方向に排出さ
    れた前記表面印刷済み用紙の裏面を前記印刷ドラムに対
    向させるように、前記表面印刷済み用紙を反転搬送する
    反転搬送手段と、 前記反転搬送手段により前記表面印刷済み用紙が前記排
    紙台に向かって搬送されるとき、前記表面印刷済み用紙
    の裏面に印刷を行わないように前記変位手段を非作動に
    させる制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項2ないし8の何れか一つに記載の印
    刷装置において、 前記印刷済み用紙を所定枚数毎に仕分けるための仕分け
    モードに係る動作を行うことが可能であり、 前記仕分けモードを設定したとき、前記合紙分離手段
    は、前記印刷済み用紙の前記所定枚数毎に前記合紙を前
    記印刷用紙排出方向に排出することを特徴とする印刷装
    置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の印刷装置において、 前記合紙は、色紙であることを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】マスタを巻装し回転自在な印刷ドラム
    と、この印刷ドラム上のマスタに印刷用紙を押し付ける
    第1の位置とこの第1の位置から離れた第2の位置との
    間で変位自在な押圧手段と、この押圧手段を、第1の位
    置と第2の位置との間で変位させるための変位手段と、
    前記印刷用紙を給送する給紙装置と、印刷済み用紙間に
    合紙を給送する合紙給紙装置と、前記印刷済み用紙およ
    び排出された前記合紙を積載する排紙台とを具備し、前
    記印刷済み用紙間に前記合紙を挿入するための合紙モー
    ドに係る動作および初期印刷用の用紙として前記合紙を
    所定枚数使用して初期印刷モードに係る動作をそれぞれ
    行うことが可能である印刷装置において、 前記初期印刷モードを設定して印刷を行うときに、前記
    合紙給紙装置により給送される前記初期印刷用の合紙に
    対して前記変位手段を作動させ、前記合紙モードを設定
    して印刷を行うときに、前記給紙装置により給送される
    前記印刷用紙に対して前記変位手段を作動させ、かつ、
    前記合紙給紙装置から給送される前記合紙に対して前記
    変位手段を非作動にさせる作動制御手段と、 前記排紙台に積載された前記印刷済み用紙および前記合
    紙を給送することが可能な再給紙装置と、 前記再給紙装置から給送される前記印刷済み用紙を印刷
    用紙排出方向に、前記合紙を合紙排出方向にそれぞれ分
    離・排出することが可能な合紙分離手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の印刷装置において、 前記印刷用紙の表面および裏面に印刷するための両面印
    刷モードに係る動作を行うことが可能であり、 前記両面印刷モードを設定したとき、前記合紙給紙装置
    をして前記再給紙装置における前記排紙台の最上部に前
    記合紙を所定枚数給送させ、前記再給紙装置により給送
    された前記初期印刷用の合紙に対して前記変位手段を作
    動させる制御手段を有し、 前記所定枚数の前記合紙を前記表面印刷済み用紙の裏面
    に印刷するときの前記初期印刷用の用紙として用いるこ
    とを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項11または12記載の印刷装置に
    おいて、 前記初期印刷用の用紙には、版付け用紙や試し刷り用紙
    等が含まれており、 前記版付け用紙は、ヤレ紙もしくは前記印刷用紙と比較
    して価格が安い紙等からなり、 前記試し刷り用紙は、前記版付け用紙を含み、かつ、印
    刷画像の確認および/または少なくとも上下左右余白の
    うちの一つの確認が可能である紙等からなることを特徴
    とする印刷装置。
  14. 【請求項14】マスタを巻装し回転自在な印刷ドラム
    と、この印刷ドラム上のマスタに印刷用紙を押し付ける
    押圧手段と、前記マスタに穿孔を形成して製版する製版
    手段と、前記印刷用紙を給送する給紙装置とを具備し、
    前記印刷用紙の表面および裏面に印刷するための両面印
    刷モードに係る動作を行うことが可能である印刷装置に
    おいて、 前記製版手段は、前記両面印刷モードを設定して印刷を
    行うときに用いる各マスタの穿孔径を、前記印刷用紙の
    表面および裏面の何れか一方にのみ印刷するときに用い
    るマスタの穿孔径よりも小さくすることを特徴とする印
    刷装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112569A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2013155465A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Sanyo Chem Ind Ltd 無機繊維不織布用バインダー

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