JPS6211769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば炊飯器のように側面部に突出部
を有する包装物品を包装する包装装置に関する。

例えば炊飯器は、円筒状の側面部に中心を挾ん
で対向する操作部及びヒンジ部等からなる突出部
を設けるとともに上面の蓋にヒンジ部から操作部
方向に指向するハンドルを設けた構造であるが、
この種炊飯器を包装する場合に従来は、操作部と
ヒンジ部とを包装箱の対角線上に位置する一対の
隅角部に夫々対向するように包装箱内に収納し
て、該一対の隅角部と操作部及びヒンジ部の間に
夫々段ボールを折曲して形成された間隔保持材を
配設し、前記ハンドルに嵌め込まれる長孔状の嵌
合孔を有する段ボール製の装入体を前記蓋の上面
に載置して包装箱のフラツプを閉塞するものであ
るが、装入体の上面には包装箱を積み重ねた時に
フラツプの変形を防止するために発泡スチロール
製の緩衝体が接着されている。しかし、斯る従来
構造では、包装時に使用する包装材料が２個の間
隔保持材、装入体及び緩衝体と点数が多いから材
料費が高くなるとともに包装作業も面倒であり、
発泡スチロール製の緩衝体を装入体に接着してお
かねばならず、総じて包装コストが高い欠点があ
る。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものでな
り、その目的は、１枚の板材を折曲、切断及び接
合することによつて製作された単体の装入体を包
装箱内に収納するのみで、包装物品を包装箱内に
確実に包装することができて、材料費の節減及び
包装作業の簡略化を図り得、総じて包装コストの
安価な包装装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面を参照して
説明する。１は包装物品たる炊飯器で、これは円
筒状の本体部２の底面部に３個の支持脚３（２個
のみ図示）を有しているとともに側面部に突出部
としての操作部４が外方に突出されており、図示
しないが本体部２の中心を挾んで操作部４と対向
する側面部にヒンジ部を外方に突出している。５
はヒンジ部に回動可能に設けられて本体部２を開
閉する蓋で、上面部にヒンジ部から操作部４方向
に指向するハンドル６が設けられており、ハンド
ル６に操作部４の上端部に係脱する係合爪部６ａ
を有している。７は上面に４枚のフラツプ部７ａ
を延設した矩形状の包装箱、８はこの包装箱７の
内底部に配設される底部支持体で、この底部支持
体８は周辺部に下方に折曲された立下り部８ａを
有している。そして、この底部支持体８には支持
脚３を嵌合する嵌合孔８ｂが形成されており、包
装箱７内に炊飯器１を収納して支持脚３を嵌合孔
８ｂに嵌合させると操作部４が包装箱１の一隅部
に対向する状態を呈するようにしている。９は第
３図の展開図に示すような例えば段ボール製の略
正方形の板材から形成した装入体で、これの外周
部から夫々所定の間隔を存して４本の折目９ａ乃
至９ｄが形成されている。そして、この装入体９
の四隅部は折目９ａ乃至９ｄの延長線上より外側
部が切除されている。１０は折目９ａ乃至９ｄに
よつて囲まれた矩形状の主体部で、これの対角線
上に位置された２対の隅角部のうち一方の対の隅
角部に三角形状の切込み１１，１２が形成され、
該切込み１１，１２を形成することによつて切除
された三角形状の板材を補強片１３，１４として
いる。そして、切込み１１，１２は二辺が折目９
ａ乃至９ｄの延長上に位置されているとともに、
残る各一辺が他の二辺に対して45゜の角度を存し
ている。１５，１６は主体部１０の他方の対の隅
角部を結ぶ対角線ａと平行な２本の折目、１７は
折目１５，１６の延長線上に位置するとともに両
端部及び中間部を対角線ａと直交するようにして
各折目１５，１６の両端に連続させた切れ目で、
各折目１５，１６を上方に向けて直角に折曲する
ことによつて対角線ａに沿う長孔状の嵌合孔１８
が形成されている。そして、補強片１３，１４は
対角線ａ上の両隅角部の下面側に例えば接着等に
よつて接合されており、該補強片１３，１４の斜
辺部には嵌合孔１８と対応する凹部１３ａ，１４
ａが予め形成されている。一方、装入体９は折目
９ａ乃至９ｄを介して主体部１０よりも外側の部
分を上方に向けて折曲して立上り条部１９乃至２
２を形成している。１９ａ乃至２２ａは各立上り
条部１９乃至２２の中間部に位置して折目９ａ乃
至９ｄの端部に連続し且つ直交するように形成さ
れた折目で、各立上り条部は折目１９ａ乃至２２
ａによつてその先端が嵌合孔１８方向に指向する
ように折曲されて間隔保持部１９ｂ乃至２２ｂを
構成している。２０ｃ，２２ｃは間隔保持部２０
ｂ，２２ｂの先端上半部に形成された凸部、１９
ｃ，２１ｃは間隔保持部１９ｂ，２１ｂの下半部
に形成された凸部で、凸部１９ｃ，２２ｃ及び２
０ｃ，２１ｃを互いに上下に係合させている。そ
して、以上のように構成した装入体９をその嵌合
孔１８にハンドル６を嵌合させ且つ主体部１０を
炊飯器１の上面に当接させて包装箱７の上部に装
入し、その後に４枚のフラツプ部７ａを折曲けて
包装箱７の上面を閉塞し、炊飯器１の包装を完了
する。

而して、嵌合孔１８の両端部に位置して主体部
１０に補強片１３，１４が接着されているから、
該主体部１０の対角線ａ方向への荷重が包装箱７
に作用してもハンドル６を嵌合孔１８に嵌合する
ことによつて装入体９に支持された炊飯器１が包
装箱７内で移動するようなことは全くなく、操作
部４や図示しないヒンジ部が包装箱７の内面に衝
突して破損することもない。また、立上り条部１
９乃至２２の一部を内方に折曲することによつて
形成された間隔保持部１９ｂ乃至２２ｂを主体部
１０の上面とフラツプ部７ａの下面との間に位置
しているから、例えば包装箱７を積重ねることに
よつてフラツプ部７ａの中央付近に荷重が作用し
た場合でも、その荷重が間隔保持部１９ｂ乃至２
２ｂを介して炊飯器１の上面部に分散されるよう
になり、フラツプ部７ａの中央部が窪むことが確
実に防止される。

本考案は以上の説明から明らかなように、１枚
の板材から形成された装入体が包装物品の突出部
と対応する補強片及び包装物品の上部と包装箱の
フラツプ部との間に位置する間隔保持部を有する
から、従来構造の間隔保持材及び緩衝体が不要と
なつて、単体の装入体を包装箱内に収納するのみ
で、包装物品を包装箱内に確実に包装することが
できて材料費の節減及び包装作業の簡略化を図り
得、総じて包装コストの安価な包装装置を提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は分解斜視図、第２図は上面図、第３図は装
入体の展開図である。 図面中、１は炊飯器（包装物品）、４は操作部
（突出部）、７は包装箱、７ａはフラツプ部、９は
装入体、１０は主体部、１３，１４は補強片、１
８は嵌合孔、１９乃至２２は立上り条部、１９ｂ
乃至２２ｂは間隔保持部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 矩形状をなし上面開口を閉塞するフラツプ部を
   有した包装箱内に、側面部に該包装箱の一隅角部
   に対応する突出部を有する包装物品を収納するも
   のにおいて、矩形状の１枚のダンボール等の板材
   により製作され中央部に嵌合孔を形成し周辺部に
   これを上方に折曲することによつて立上り条部を
   形成するとともに残る矩形状の板材の対角線上に
   位置する２対の隅角部の内一方の対の隅角部を切
   除することによつて形成された補強片を他方の隅
   角部に接合させ且つ切除された隅角部と対応する
   立上り条部を内方に折曲して間隔保持部を形成し
   てなる装入体を設け、この装入体を、前記補強片
   を接合した隅角部を前記包装物品の突出部と対応
   させて前記包装箱内に装入して前記嵌合孔に前記
   包装物品の上部を嵌合支持させるとともに前記間
   隔保持部を前記包装物品の上部とフラツプ部との
   間に位置させたことを特徴とする包装装置。