JPS6037317Y2 - 缶容器の保護カバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は灯油入り１斗缶等の缶容器の保護カバーに関す
るものである。

例えば灯油入り１斗缶を輸送するとき、損傷することの
ないよう段ボール紙製の保護カバーを被せることが一般
に行なわれる。

第５図に示した保護カバーは缶容器の天面あるいは底面
に被せて使用されるもので、方形箱状に組立て四隅角を
ホッチキスで止めた簡単なものであるが、これによれば
、保護カバーの内側に缶容器の鍔縁等への引つ掛かりか
ないために缶容器を持ち運ぶときに外れ落ちることがあ
る。

そのため通常保護カバーを缶容器と一体なるようにバン
ド掛けするようにしており、このバンド掛けに要する労
力、時間、費用は多大なものであった。

また、保護カバーに組立する際にホッチキスで四隅角を
止めるという作業自体も面倒であり、予め組立てておく
となれば容積がかさ張って保管取扱い等の面での不便も
あった。

一方第６図に示すように、缶容器にすっぽり被せるよう
にした保護カバーもあるが、これによれば、バンド掛け
が要らなくなるものの、段ボール紙の使用量が増して梱
包費が高くなる欠点があった。

本考案はこのような従来欠点に鑑みて為されたもので、
缶容器の天面あるいは底面に簡易に被着でき、一旦被着
すると外れ落ちにくい保護カバーを安価に提供せんとす
るものである。

以下に本考案の一実施例を第１図ないし第４図に基づい
て図線と共に説明する。

先ず本考案の保護カバーは段ボール紙のような適度の剛
性を有する板紙を適当な寸法に裁断し、それを折曲げる
等して組立形成するものである。

そしてその原板紙は第２図に示したように、方形状をな
す底板１の一方の対向辺に前側板２ａおよび後側板２ｂ
を折曲線３，３を介して夫々連設すると共に、該前後各
側板２ａ、２ｂの左右両端辺に折曲線４，４を介して舌
片５，５を夫々連設し、また、底板１の他方の対向辺に
は右側板６ａおよび左側板６ｂを折曲線７，７を介して
夫々連設すると共に、該左右各側板６ａ、６ｂの外側に
該左右各側板６ａ。

６ｂの起立高さより稍々小さい高さ寸法の内面板８ａ、
８ｂを折曲線９，９，１０，１０を介して夫々連設し、
該各自面板８ａｔ８ｂの外側縁中央位置に係合片１１ａ
、ｌｌｂを夫々延設する一方で、前記底板１の左右各側
板６ａ、６ｂ寄り位置に前記各係合片１１ａ、ｌｌｂを
係挿する係合孔１２ａ、１２ａを夫々形成してなる。

この原板紙より保護カバーに組立するには、前後各側板
２ａ、２ｂを底板１により起立させ、舌片５，５゜５．
５を内側へ折曲げる一方、左右各側板６ａ。

６ｂも同様に底板１より起立させ、内面板８ａ。

８ｂをさらに内側へ折曲げる。

そして該内面板８ａｅ８ｂと左右各側板６ａｔ６ｂとの
間に舌片５を差し込んだ状態で係合片１１ａ、ｌｌｂを
係合孔１２ａ、１２ｂに係挿する。

かくして組立したとき、底板１と内面板８ａ、８ｂの端
縁との間に間隙１３が形成され、また、この板紙自体の
弾性力により内面板８ａｔ８ｂが左右各側板６ａ、６ｂ
より離間しようとするが、係合片１１ａ、１１ｂが係合
孔１２ａ、１２ｂに係挿されるため、内面板８ａ、８ｂ
の両側が左右各側板６ａ、６ｂより湾曲状に浮き上った
状態が得られる。

しかしてこのようにして組立された保護カバーを灯油入
り１斗缶等の立方体形状をした缶容器１４の天面あるい
は底面に外挿したとき、該缶容器１４の鍔縁１５で係合
片１１ａ、ｌｌｂを押すが該保合片１１ａ、ｌｌｂの両
側では湾曲状に浮き上がっている内面板８ａ、８ｂの端
縁が前記鍔縁１５に確固として係留される。

以上実施例について説明したことから明らかなように本
考案に係る缶容器の保護カバーは、缶容器の天面或は底
面に簡単容易に被着できることはもとより、一旦被着す
ると缶容器から外れ落ちることはないので安心して使用
できる。

また、脱落防止の為のバンド掛けが不要であるから缶容
器の梱包作業の労力、時間、費用の大幅な削減を遠戚で
き、さらに第６図に示すスリーブ形式のものと比較すれ
ば段ボール紙の使用量も減少させる事が可能である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示したもので、第１図は斜視図
、第２図は展開図、第３図および第４図は使用状態図、
第５図および第６図は従来品の斜視図である。 １・・・・・・底板、２・・・・・・前側板、２ｂ・・
・・・・後側板、５、５．５．５・・・・・・舌片、６
ａ・・・・・・右側板、６ｂ・・・・・・左側板、８ａ
ｖ８ｂ・・・・・・内面板、１１ａ、１１ｂ・・・・・
・係合片、１２，１２・・・・・・係合孔、１３・・・
・・・間隙、１４・・・・・・缶容器、１５・・・・・
・鍔縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 段ボール紙のような適度の剛性を有する板紙により形成
   したものであって、方形状をなす底板１の一方の対向辺
   に前側板２ａおよび後側板２ｂを夫々連設すると共に、
   該前後各側板２ａ、２ｂの左右両端辺に舌片５，５を夫
   々連設し、底板１の他方の対向辺には右側板６ａおよび
   左側壁６ｂを夫々連設すると共に、該左右各側板６ａｔ
   ６ｂの外側に該左右各側板６ａ、６ｂの起立高さより稍
   々小さい高さ寸法の内面板８ａ、８ｂを夫々連設し、該
   各内面板８ａ、８ｂの外側縁中央位置に係合片１１ａ、
   ｌｌｂを夫々延設すると共に、前記底板１の右側板６ａ
   寄り位置および左側板６ｂ寄り位置に前記各係合片１１
   ａ、ｌｌｂを係挿する係合孔１２ａ、１２ｂを形威し、
   組立したとき前記底板１と内面板８ａｗ８ｂの端縁との
   間に灯油入り１斗缶等の立方体形状をした缶容器１４の
   鍔縁１５を挿着可能な間隙１３を設けてなることを特徴
   とする缶容器の保護カバー。