JPH10288255A - 自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置 - Google Patents

自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置

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JPH10288255A
JPH10288255A JP9111863A JP11186397A JPH10288255A JP H10288255 A JPH10288255 A JP H10288255A JP 9111863 A JP9111863 A JP 9111863A JP 11186397 A JP11186397 A JP 11186397A JP H10288255 A JPH10288255 A JP H10288255A
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lock
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clutch
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和夫 佐々木
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    • F16H61/143Control of torque converter lock-up clutches using electric control means
    • F16H2061/145Control of torque converter lock-up clutches using electric control means for controlling slip, e.g. approaching target slip value
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/60Inputs being a function of ambient conditions
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の登り勾配走行時におけるトルクコンバ
ータのロックアップクラッチの締結制御を改良すること
を課題とする。 【解決手段】 車両の登り勾配走行を検出したときに
は、トルクコンバータ4のロックアップクラッチを完全
解放とするコントロールユニット19を備える。登り勾
配走行時にロックアップクラッチを完全解放ぜずにスリ
ップ制御すると、登り勾配に起因する駆動負荷によりト
ルクコンバータ4のトルク増大作用が運転者のアクセル
操作以上に大きく働いて運転者が違和感を感じる。ロッ
クアップクラッチを完全解放することで、そのようなフ
ィーリングの低下を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機が搭載
された車両に備えられる流体継ぎ手の締結力制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に搭載される自動変速機
は、流体継ぎ手の一種であるトルクコンバータと変速歯
車機構とを組み合わせ、この変速歯車機構の動力伝達経
路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦要素の選択的作
動により切り換えて、所定の変速段に自動的に変速する
ように構成したものであるが、近年では、上記トルクコ
ンバータに、そのエンジンからの入力要素と、変速歯車
機構への出力要素とを直結するロックアップクラッチが
備えられる。
【0003】すなわち、トルクコンバータは、エンジン
出力軸に連結されて該出力軸と一体回転するポンプ(入
力要素)と、このポンプに対向配置されたタービン(出
力要素)と、これらのポンプとタービンとの間に介設さ
れてトルク増大作用を図るステータとを有し、上記ポン
プの回転を作動油を介してタービンに伝達し、この伝達
された回転を該タービンと連結されたタービンシャフト
により変速歯車機構側に出力するように構成したもので
あるが、このような構成に加えて、ポンプ側部材とター
ビン側部材との間に摩擦要素であるロックアップクラッ
チを介設して、このロックアップクラッチの締結により
トルクコンバータの入力側すなわちポンプないしエンジ
ン出力軸と出力側すなわちタービンないしタービンシャ
フトとを直結させてこれらを一体回転させることができ
るように構成されているのである。
【0004】その場合に、この種の車両には、図4に示
すように、予めスロットル開度や車速等の走行状態をパ
ラメータとして設定された上記ロックアップクラッチの
締結状態の特性マップが格納されており、この特性マッ
プに現在の車両の走行状態を当てはめることにより、現
走行状態に適したロックアップクラッチの締結状態が決
定されるようになっている。
【0005】すなわち、例えば車両の走行状態が高負荷
低車速領域(コンバータ領域)にあるときには、トルク
コンバータのトルク増大作用や変速動作中におけるショ
ック吸収作用等が要求されるので、ロックアップクラッ
チは完全に解放されてコンバータ状態(非締結状態)と
される。一方、車両の走行状態が上記のような作用がそ
れほど要求されない低負荷高車速領域(ロックアップ領
域)にあるときには、トルクコンバータの動力伝達効率
を高めてエンジンの燃費性能を向上させる等のため、ロ
ックアップクラッチは完全に締結されてロックアップ状
態(完全締結状態)とされる。
【0006】また、車両の走行状態が低負荷低車速領域
(スリップ領域)にあるときには、ロックアップクラッ
チはスリップ状態とされて、上記コンバータ状態で得ら
れるトルク増大作用やショック吸収作用等とロックアッ
プ状態で得られる燃費性能等とのバランスが図られる。
その場合に、例えば特開昭61−99763号公報に開
示されているように、このスリップ領域においては、ロ
ックアップクラッチのスリップ量を所定の目標スリップ
量に収束させるスリップ制御を行なうことが知られてい
る。このスリップ制御では、一般に、エンジン回転数
(トルクコンバータの入力軸であるエンジン出力軸の回
転数)とタービン回転数(トルクコンバータの出力軸で
あるタービンシャフトの回転数)との差からロックアッ
プクラッチの実スリップ量が算出され、この実スリップ
量が、予め設定され、あるいはそのときの走行状態に応
じて算定される目標スリップ量に収束するように上記ロ
ックアップクラッチの締結力がフィードバック制御等さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようにスリップ制
御中はロックアップクラッチがスリップ状態とされ、そ
してそのスリップ量が所定の目標スリップ量に収束され
ることになるが、このときのトルクコンバータの状態を
トルク増大作用の点から考えると、一般に、例えば運転
者がアクセルペダルを踏み込んでエンジン回転数が上昇
したときには、実スリップ量が目標スリップ量より大き
くなる方向にずれるから、トルクコンバータの状態とし
ては相対的にコンバータ状態に近づき、トルク増大作用
は実スリップ量が目標スリップ量に収束されているとき
に比べて大きくなる。一方、次にスリップ制御が働いて
実スリップ量が再び目標スリップ量に収束されたときに
は、トルクコンバータの状態としては相対的にロックア
ップ状態に近づくことになるから、トルク増大作用は実
スリップ量が目標スリップ量より大きくなる方向にずれ
たときに比べて小さくなる。したがって運転者はこの
間、加速感、減速感を感じることになり、このような加
速感、減速感の大きさを運転者は例えば平坦路走行をし
ている間に自己のアクセル操作の程度と対応させてフィ
ーリングとして把握することになる。
【0008】そして、このようなときに車両が平坦路か
ら登り坂に入り、運転者が車速を維持しようとして上記
のようなアクセルペダルの踏込操作を行なったときには
次のような不具合が生じる虞がある。すなわち、この場
合も、その運転者のアクセルペダルの踏込操作に応じて
エンジン回転数が上昇するが、それ以外に、車両には登
り勾配に起因する駆動負荷が作用するからタービン回転
数が低下することになる。したがって、実スリップ量が
運転者の行なったアクセル操作以上に大きく目標スリッ
プ量からずれることになり、運転者はそれまでの平坦路
走行で自己のアクセル操作の程度と対応して把握してい
たフィーリング以上の大きな加速感を感じることになる
と共に、次にスリップ制御が働いて実スリップ量が目標
スリップ量に収束されたときにも、運転者は予想してい
たフィーリング以上の大きな減速感を感じることにな
る。そして、運転者がこのような自己のフィーリング以
上の減速感を感じることによってアクセルペダルをより
大きく踏み込んだときには、走行状態が上記図4に矢印
aで示すようにスリップ領域からコンバータ領域に移行
し、ここでさらに大きなトルク増大作用が働いて運転者
は再び大きな加速感を感じることになり、このような自
己のフィーリング以上の大きな加速感、減速感を頻繁に
繰り返し感じるビジー感が違和感となるのである。
【0009】そこで、本発明は、ロックアップクラッチ
を備えたトルクコンバータに関する上記不具合に対処す
るもので、車両が平坦路から登り勾配に入ったときに生
じ得る加減速のビジー感を解消することを主たる課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0011】まず、本願の請求項1に記載の発明(以下
「第1発明」という。)は、エンジン回転が入力される
入力要素、該入力要素の回転により流体を媒体として回
転され、その回転を変速歯車機構に出力する出力要素、
及びこれらの入力要素と出力要素とを締結可能に構成さ
れた摩擦要素を有する流体継ぎ手と、該流体継ぎ手の上
記摩擦要素の締結力を調整する調整手段と、車両の走行
状態を検出する走行状態検出手段と、予め走行状態に応
じて設定されている上記摩擦要素の締結状態特性と上記
走行状態検出手段の検出結果とに基づいて該摩擦要素の
締結状態を完全締結状態、スリップ状態又は非締結状態
に決定する締結状態決定手段と、該決定手段で決定され
た摩擦要素の締結状態が実現するように上記調整手段を
制御する制御手段とを備える自動変速機付き車両の流体
継ぎ手の締結力制御装置であって、車両の走行路面の勾
配を検出する路面勾配検出手段と、該路面勾配検出手段
によって第1の所定値以上の登り勾配が検出されたとき
には上記締結状態決定手段の決定結果とは無関係に該摩
擦要素を非締結状態とするように上記制御手段を制御す
る締結状態変更手段とが備えられていること特徴とす
る。
【0012】また、請求項2に記載の発明(以下「第2
発明」という。)は、上記第1発明において、締結状態
変更手段は、第1の所定値以上の登り勾配が検出された
ときであっても、締結状態決定手段で摩擦要素の締結状
態として完全締結状態が決定されているときには、該摩
擦要素を完全締結状態に維持するように制御手段を制御
することを特徴とする。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明(以下「第
3発明」という。)は、上記第2発明において、締結状
態変更手段は、締結状態決定手段で摩擦要素の締結状態
として完全締結状態が決定されているときであっても、
運転者のアクセルペダルの踏込みによりシフトダウンが
生じたときには、該摩擦要素を非締結状態とするように
制御手段を制御することを特徴とする。
【0014】そして、請求項4に記載の発明(以下「第
4発明」という。)は、上記第2発明において、締結状
態変更手段は、締結状態決定手段で摩擦要素の締結状態
として完全締結状態が決定されているときであっても、
路面勾配検出手段によって第1の所定値より大きい第2
の所定値以上の登り勾配が検出されたときには、該摩擦
要素を非締結状態とするように制御手段を制御すること
を特徴とする。
【0015】上記の構成により、本願の各発明によれば
次のような作用が得られる。
【0016】まず、第1発明によれば、車両の走行路面
の勾配を検出する路面勾配検出手段が備えられ、該検出
手段で第1の所定値以上の登り勾配が検出されたときに
は、締結状態決定手段で決定されるロックアップクラッ
チの締結状態の如何に拘らず、締結状態変更手段によっ
て該ロックアップクラッチが完全に解放される。
【0017】したがって、例えば車両がスリップ制御中
に登り坂に入った場合であっても、該スリップ制御が中
止されるから、ロックアップクラッチのスリップ量が目
標スリップ量からずれたときにそのスリップ量が目標ス
リップ量に戻されるというようなことがなくなり、その
結果、運転者が自己のフィーリング以上の大きな加速
感、減速感を繰り返し感じるというような現象が抑制さ
れる。
【0018】その場合に、ロックアップクラッチの解放
によりコンバータ状態となったときには、トルク増大作
用が得られて登り勾配に対向し得る加速性が得られるこ
とになる。
【0019】一方、第2発明によれば、車両がロックア
ップ状態で登り坂に入ったときには、ロックアップクラ
ッチは解放されずにロックアップ状態のままとされる。
つまり、一般に、ロックアップ状態とされるのは、低負
荷高車速領域であるから、この状態でロックアップクラ
ッチを解放してもスリップ量は比較的小さく、入力要素
に対する出力要素の回転比は1に近いので、それほど大
きなトルク増大作用は得られない。したがって、この場
合は、燃費性能を重視してロックアップ状態のままとす
るのである。
【0020】この第2発明に対し、第3発明又は第4発
明によれば、それぞれ運転者がアクセルペダルを踏み込
んでシフトダウンが生じたとき、又は上記第1の所定値
より大きい第2の所定値以上の登り勾配が検出されたと
きには、ロックアップクラッチは解放される。つまり、
これらの場合は、運転者が加速を要求しているのであ
り、また、車両がより急な登り坂を走行しているのであ
るから、ロックアップクラッチを解放してトルク増大作
用が得られるようにするのである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0022】図1に示すように、この実施の形態におけ
る車両は、左右の前輪1,2が駆動輪、図示しない左右
の後輪が従動輪とされたフロントエンジン・フロントド
ライブ車であって、エンジン3の出力がトルクコンバー
タ4と変速歯車機構5とを組み合わせてなる自動変速機
6から差動装置7及び左右の駆動軸8,9を介して左右
の前輪1,2に伝達される。各車輪にはブレーキ装置1
0…10が備えられ、ブレーキペダル11の踏み込みに
より各車輪の回転が制動されると共に、エンジン3の吸
気通路12にはスロットルバルブ13が配設され、アク
セルペダル14の踏み込みに応じて該スロットルバルブ
13の開度が調整されることにより吸入空気量が可変制
御されてエンジン出力が調節される。
【0023】また、この車両には、スロットルバルブ1
3の開度を検出するスロットル開度センサ15、エンジ
ン3の出力軸(トルクコンバータ4の入力軸)の回転数
を検出するエンジン回転数センサ16、タービンシャフ
ト(トルクコンバータ4の出力軸かつ変速歯車機構5の
入力軸)の回転数を検出するタービン回転数センサ1
7、変速歯車機構5の出力軸の回転数を検出する出力回
転数センサ18等からの信号を入力し、これらの信号に
基づいてエンジン3の制御や自動変速機6に設けられた
変速ユニット20を介しての変速制御、および後述する
ソレノイドバルブ73,74を介してのトルクコンバー
タ4に備えられたロックアップクラッチの締結制御等を
行うコントロールユニット19が備えられている。
【0024】次に、図2に基づいて上記自動変速機6の
構成を説明する。
【0025】この自動変速機6は、エンジン3の出力軸
3aに連結されたトルクコンバータ4と、該トルクコン
バータ4の出力トルク(タービントルク)が入力される
変速歯車機構5と、該変速歯車機構5の動力伝達経路を
切り換えるクラッチやブレーキなどの複数の摩擦要素5
1〜56及びワンウェイクラッチ57,58とを有し、
図1に示す変速ユニット20から上記摩擦要素51〜5
6に選択的にライン圧が供給されることにより、上記変
速歯車機構5の変速比(変速段)が切り換えられ、走行
レンジとしてのD,S,L,Rの各レンジと、Dレンジ
での1〜4速、Sレンジでの1〜3速、Lレンジでの1
〜2速が得られるようになっている。
【0026】上記トルクコンバータ4は、図3にも詳し
く示すように、エンジン出力軸3aに連結されたケース
31内の反エンジン側に固設されて、該エンジン出力軸
3aと一体回転するポンプ32と、該ポンプ32と対向
するようにケース31内のエンジン側に回転自在に備え
られて、ポンプ32の回転により作動油を介して回転駆
動されるタービン33と、これらのポンプ32とタービ
ン33との間に配設され、かつ変速機ケース61にワン
ウェイクラッチ34を介して支持されてトルク増大作用
を行うステータ35と、上記ケース31とタービン33
との間に介設され、該ケース31を介してエンジン出力
軸3aとタービン33とを直結するロックアップクラッ
チ36とを有する。
【0027】そして、上記タービン33の回転がタービ
ンシャフト37を介して変速歯車機構5側に出力される
と共に、上記ロックアップクラッチ36が上記タービン
シャフト37に連結されており、該ロックアップクラッ
チ36よりエンジン側の空間(解放室)38と、反エン
ジン側の空間(締結室)39とに、後述する制御用油圧
回路70から作動圧が給排制御される。そして、ロック
アップクラッチ36がケース31に対して締結されたと
きに、該ケース31を介して上記エンジン出力軸3aと
タービンシャフト37とが直結されるようになってい
る。
【0028】ここで、上記エンジン出力軸3aにはター
ビンシャフト37内を貫通するポンプシャフト62が連
結され、該シャフト62により当該変速機6の反エンジ
ン3側の端部に備えられたオイルポンプ63が駆動され
るようになっている。
【0029】一方、上記変速歯車機構5はラビニョ型プ
ラネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト3
7上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ41と、該
サンギヤ41の反エンジン側において同じくタービンシ
ャフト37上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ42
と、上記スモールサンギヤ41に噛合された複数個のシ
ョートピニオンギヤ43と、エンジン側の半部が該ショ
ートピニオンギヤ43に噛み合わされ、反エンジン側の
半部が上記ラージサンギヤ42に噛み合わされたロング
ピニオンギヤ44と、該ロングピニオンギヤ44及び上
記ショートピニオンギヤ43を回転自在に支持するキャ
リヤ45と、ロングピニオンギヤ44に噛み合わされた
インターナルギヤ46とで構成されている。
【0030】そして、上記タービンシャフト37とスモ
ールサンギヤ41との間に、フォワードクラッチ51と
第1ワンウェイクラッチ57とが直列に介設され、また
これらのクラッチ51,57に並列にコーストクラッチ
52が介設されていると共に、タービンシャフト37と
キャリヤ45との間には3−4クラッチ53が介設さ
れ、さらに、該タービンシャフト37とラージサンギヤ
42との間にリバースクラッチ54が介設されている。
【0031】また、上記ラージサンギヤ42とリバース
クラッチ54との間にはラージサンギヤ42を固定する
バンドブレーキでなる2−4ブレーキ55が設けられて
いると共に、上記キャリヤ45と変速機ケース61との
間には、該キャリヤ45の反力を受け止める第2ワンウ
ェイクラッチ58と、キャリヤ45を固定するローリバ
ースブレーキ56とが並列に設けられている。そして、
上記インターナルギヤ46が出力ギヤ64に連結され、
該出力ギヤ64から図1に示に示す差動装置7および駆
動軸8,9を介して左右の前輪1,2に回転が伝達され
るようになっている。
【0032】ここで、上記各クラッチやブレーキなどの
摩擦要素51〜56及びワンウェイクラッチ57,58
の作動状態と変速段との関係をまとめると、次の表1に
示すようになる。なお、表1における○印は、摩擦要素
51〜56については締結状態を、ワンウェイクラッチ
57,58についてはロック状態を示す。
【0033】
【表1】 次に、図3に基づいて上記トルクコンバータ4の制御用
油圧回路70について説明する。
【0034】このトルクコンバータ制御用油圧回路70
には、油圧供給経路を切り換えるシフトバルブ71と、
該シフトバルブ71を介してトルクコンバータ4の解放
室38に供給される油圧を調圧するコントロールバルブ
72と、上記シフトバルブ71の図中右端部のパイロッ
トポート71aとコントロールバルブ72の左端部のパ
イロットポート72bとに供給される第1パイロット圧
をオンオフ制御するオンオフソレノイドバルブ73と、
シフトバルブ71の左端部のパイロットポート71bと
コントロールバルブ72の右端部のパイロットポート7
2aとに供給される第2パイロット圧をデューティ制御
するデューティソレノイドバルブ74とが配設され、上
記二つのソレノイドバルブ73,74は前述のコントロ
ールユニット19によって制御される。また、上記シフ
トバルブ71はスプリング75によって右方向に付勢さ
れた第1スプール76と、該第1スプール76の右側に
配置された第2スプール77とを備え、コントロールバ
ルブ72はスプリング78によって右方向に付勢された
スプール79を備える。
【0035】また、この油圧回路70は、図示しないプ
レッシャレギュレータバルブから出力されたライン圧が
導入されるトルコンライン80と、上記第1パイロット
圧を供給する第1パイロットライン81と、第2パイロ
ット圧を供給する第2パイロットライン82と、シフト
バルブ71の中間部のポート71cに一定圧を供給する
一定圧ライン83と、シフトバルブ71のポート(解放
圧ポート)71dとトルクコンバータ4の解放室38と
を接続する解放圧ライン84と、シフトバルブ71のポ
ート(締結圧ポート)71eとトルクコンバータ4の締
結室39とを接続する締結圧ライン85とを有する。
【0036】トルコンライン80は、シフトバルブ71
のポート71fに導かれるライン86と、コントロール
バルブ72のポート72cに導かれるライン87とに分
岐し、該コントロールバルブ72における上記ポート7
2cに隣接するポート72dは、ライン88を介してシ
フトバルブ71のポート71gに接続されている。ま
た、シフトバルブ71のポート71hはオイルクーラー
89に通じるライン90に接続されている。
【0037】第1パイロットライン81は、シフトバル
ブ71の右端部のパイロットポート71aに導かれるラ
イン91と、コントロールバルブ72の左端部のパイロ
ットポート72bに導かれるライン92とに分岐し、さ
らに上記ライン91から分岐されたドレンライン93に
上記オンオフソレノイドバルブ73が配設されている。
ここで、このソレノイドバルブ73がオフとされたとき
にはドレンライン93が閉じられ、オンとされたときに
は開かれるようになっている。
【0038】第2パイロットライン82は、シフトバル
ブ71の左端部のパイロットポート71bに導かれるラ
イン94と、コントロールバルブ72の右端部のパイロ
ットポート72aに導かれるライン95とに分岐し、さ
らに上記ライン95から分岐されたドレンライン96に
上記デューティソレノイドバルブ74が配設されてい
る。ここで、このソレノイドバルブ74のデューティ率
が0%(オフ状態)とされたときにはドレンライン96
が完全に閉じられ、デューティ率が100%(オン状
態)とされたときには完全に開かれるようになってい
る。そしてこれらの中間のデューティ率でその値に応じ
た第2パイロット圧が第2パイロットライン82内に生
成され、デューティ率が大きくなるほど第2パイロット
が低くなる。
【0039】そして、シフトバルブ71においては、そ
の両端部のポート71a,71b及び中間部のポート7
1cにそれぞれ供給される上記第1、第2のパイロット
圧及び一定圧を受けて、第1、第2のスプール76,7
7が左右に移動し、これにより、解放圧ポート71dと
ポート71gあるいはドレンポート71iとの間の連通
状態の切換え、及び締結圧ポート71eとポート71h
あるいはポート71fとの間の連通状態の切換えが行な
われる。
【0040】また、コントロールバルブ72において
は、その両端部のポート72a,72bにそれぞれ供給
される上記第2、第1のパイロット圧を受けて、スプー
ル79が左右に移動し、これにより、ポート72dとポ
ート72cあるいはドレンポート72eとの間の連通状
態の切換えが行なわれる。
【0041】なお、トルクコンバータ36とオイルクー
ラー89との間には、該トルクコンバータ36内の作動
油をチェックバルブ97を介してオイルクーラー89に
導くライン98が設けられている。
【0042】一方、コントロールユニット19には、図
4に示すようなロックアップクラッチ36の締結状態特
性マップが格納されており、コントロールユニット19
は、上記スロットル開度センサ15で検出されたスロッ
トルバルブ13の開度(スロットル開度)と、例えばタ
ービン回転数センサ17から送られてくるタービンシャ
フト37の回転数に関する信号、又は出力回転数センサ
18から送られてくる変速歯車機構5の出力軸の回転数
に関する信号等に基づいて算出した車速とをこの特性マ
ップに当てはめて、現在の車両の走行状態に適したロッ
クアップクラッチ36の締結状態を決定する。
【0043】その場合に、図示したように、トルクコン
バータ36のトルク増大作用や変速動作中におけるショ
ック吸収作用等が要求される高負荷低車速領域はコンバ
ータ領域とされ、ロックアップクラッチ36は完全に解
放される。また、上記のような作用がそれほど要求され
ない低負荷高車速領域はロックアップ領域とされ、ロッ
クアップクラッチ36は完全に締結されてエンジン3の
燃費性能の向上が図られる。そして、低負荷低車速領域
はスリップ領域とされ、この領域ではロックアップクラ
ッチ36のスリップ量を所定の目標スリップ量に収束さ
せるスリップ制御が行なわれて、上記のトルク増大作用
やショック吸収作用等と燃費性能等とのバランスが図ら
れる。
【0044】次に、このコントロールユニット19が行
なうロックアップクラッチ36の締結制御を図5のフロ
ーチャートに従って説明する。
【0045】まずステップS1では各種のデータの読み
込みが行なわれる。すなわち、上記エンジン回転数セン
サ16で検出されるエンジン回転数(エンジン3の出力
軸3aの回転数)Ne、タービン回転数センサ17で検
出されるタービン回転数(トルクコンバータ4のタービ
ンシャフト37の回転数)Nt、スロットル開度センサ
15で検出されるスロットル開度TVO、出力回転数セ
ンサ18で検出される変速歯車機構5の出力軸回転数又
は上記タービン回転数Ntから算出される車速V、上記
タービン回転数Ntと出力軸回転数とから算出されるギ
ア比G、上記スロットル開度TVOとエンジン回転数N
eとタービン回転数Ntとから算出されるタービントル
クTt等が読み込まれる。
【0046】次のステップS2では上記車速V、ギア比
G及びタービントルクTtから車両の走行路面の勾配値
θが演算される。算出された値θは、路面が登り勾配の
ときに正、下り勾配のときに負となり、勾配が急となる
ほどその絶対値が大きくなる。
【0047】次のステップS3では上記勾配値θが所定
値θ1より大きいか否かが判定される。この所定値θ1
は所定の正の値とされている。そして、YESの場合、
つまり車両が所定値θ1より急な登り勾配を走行してい
るときは、次のステップS4でロックアップクラッチ3
6のスリップ制御を禁止するフラグfsが1にセットさ
れる。
【0048】さらに、次のステップS5では上記勾配値
θが第2の所定値θ2より大きいか否かが判定される。
この第2の所定値θ2は上記第1の所定値θ1より大き
な所定の正の値とされている。そして、YESの場合、
つまり車両がさらにこの第2の所定値θ2より急な登り
勾配を走行しているときは、次のステップS6でロック
アップクラッチ36を完全締結することを禁止するロッ
クアップ禁止フラグfpも1にセットされる。
【0049】これに対し、上記ステップS3でNOの場
合、つまり車両が第1の所定値θ1より急な登り勾配を
走行していないときは、ステップS7に進んで上記スリ
ップ制御禁止フラグfs及びロックアップ禁止フラグf
pが共に0にリセットされる。
【0050】また、上記ステップS5でNOの場合、つ
まり車両が第1の所定値θ1より急な登り勾配を走行し
ているが、第2の所定値θ2より急な登り勾配を走行し
ていないときは、ステップS8に進んで上記ロックアッ
プ禁止フラグfpが0にリセットされる。
【0051】そして、次のステップS9では、上記図4
に示すロックアップクラッチ36の締結状態特性マップ
とスロットル開度TVO及び車速Vとからロックアップ
クラッチ36の締結状態を決定し、その結果スリップ領
域であるか否かが判定される。
【0052】その結果、スリップ領域であればステップ
S10で上記スリップ制御禁止フラグfsが1にセット
されているか否かが判定され、NOの場合、つまりスリ
ップ制御が許可されているときは、まずステップS11
で前回の制御サイクルでもスリップ制御であったか否か
を判定して、NOの場合、つまり今回の制御サイクルで
初めてスリップ制御を行なうときは、ステップS12で
過去のスリップ制御に用いられた残存データをいったん
全てクリアしたのちにステップS13に進む一方で、Y
ESの場合、つまり前回の制御サイクルでもスリップ制
御を行なっているときは、そのような処理をせずにステ
ップS13に進む。
【0053】次のステップS13では、次式1に従っ
て、ロックアップクラッチ36の実スリップ量Sと予め
設定された目標スリップ量Soとの偏差RSoをなまし
処理した値RSの積分値iRSが算出される。
【0054】
【数1】iRS=iRS(i−1)+RS ここで、iRS(i−1)は上記積分値iRSの前回値
であり、今回初めてスリップ制御を行なうときは0とな
る。
【0055】また、上記なまし処理した値RSは、次式
2に従って求められる。
【0056】
【数2】 RS=RS(i−1)×K+RSo×(1−K) ここで、RS(i−1)は上記なまし処理した値RSの
前回値であり、今回初めてスリップ制御を行なうときは
0となる。
【0057】また、係数Kはなまし配分係数であり、例
えば0.95等の0を越えて大きく1未満の所定値であ
る。なお、今回初めてスリップ制御を行なうときに限り
Kを0としてもよい。
【0058】また、上記スリップ量偏差RSoは、次式
3に従って求められる。
【0059】
【数3】 RSo=S−So =Ne−Nt−So ここで、前述したように、Neはエンジン回転数、Nt
はタービン回転数、Soは目標スリップ量である。
【0060】次のステップS14では、上記スリップ量
偏差RSoをなまし処理した値RSと、その積分値iR
Sとから、上記デューティソレノイドバルブ74のデュ
ーティ率dlupが算出される。具体的にはこのデュー
ティ率dlupは次式4に従って所謂PID法で求めら
れる。
【0061】
【数4】 dlup=A×iRS+B×RS+C×RS(i−1) ここで、式中A,B,CはそれぞれPID法で用いられ
る所定の係数である。
【0062】そして、次のステップS15で、上記デュ
ーティソレノイドバルブ74をこの算出されたデューテ
ィ率dlupで制御すると共に、オンオフソレノイドバ
ルブ73をオンとする。これにより、図3に示すよう
に、中間部ポート71cに供給される一定圧によって、
シフトバルブ71の第1スプール76が左側に、第2ス
プール77が右側に移動し、コントロールバルブ72で
デューティ制御された作動圧がライン88及びシフトバ
ルブ71を介して解放圧ライン84ないし解放室38に
供給されると共に、締結圧ライン85ないし締結室39
にもライン80、ライン86及びシフトバルブ71を介
して作動圧が供給される。これによりロックアップクラ
ッチ36の締結力が上記デューティ率dlupに応じて
制御され、該クラッチ36のスリップ量Sが所定の目標
スリップ量Soに収束される(スリップ量偏差RSoが
0に収束される)ことになる。
【0063】一方、上記ステップS9でNOの場合は、
ステップS16に進んでロックアップ領域であるか否か
が判定される。その結果、ロックアップ領域であればス
テップS17で上記ロックアップ禁止フラグfpが1に
セットされているか否かが判定され、NOの場合、つま
りロックアップが許可されているときは、さらにステッ
プS18でシフトダウン信号がないことを確認したの
ち、次のステップS19で上記デューティソレノイドバ
ルブ74のデューティ率dlupを0%とする。
【0064】そして次のステップS20で、このデュー
ティ率dlup0%で上記デューティソレノイドバルブ
74を制御すると共に、オンオフソレノイドバルブ73
をオンとする。これにより、図6に示すようにシフトバ
ルブ71の第1スプール76及び第2スプール77が共
に右側に移動し、且つコントロールバルブ72のスプー
ル79が左側に移動して、解放圧ライン84ないし解放
室38がドレンポート71iと連通すると共に、締結圧
ライン85ないし締結室39にライン80、ライン86
及びシフトバルブ71を介して作動圧が供給される。こ
れによりロックアップクラッチ36が完全締結されるこ
とになる。
【0065】一方、上記ステップS16でNOの場合、
つまりコンバータ領域のときは、ステップS21で上記
デューティソレノイドバルブ74のデューティ率dlu
pを100%とする。
【0066】そして次のステップS22で、このデュー
ティ率dlup100%で上記デューティソレノイドバ
ルブ74を制御すると共に、オンオフソレノイドバルブ
73をオフとする。これにより、図7に示すようにシフ
トバルブ71の第1スプール76及び第2スプール77
が共に左側に移動し、且つコントロールバルブ72のス
プール79が右側に移動して、解放圧ライン84ないし
解放室38にライン80、ライン87、コントロールバ
ルブ72、ライン88及びシフトバルブ71を介して作
動圧が供給されると共に、締結圧ライン85がライン9
0及びライン98を介してオイルクーラ89と結ばれ、
締結室39内の油圧がオイルクーラ89にリリースされ
る。これによりロックアップクラッチ36が完全解放さ
れることになる。
【0067】そして、このコントロールユニット19
は、ステップS10、ステップS17、ステップS18
でそれぞれYESの場合、つまりスリップ領域であって
もスリップ禁止フラグfsが1にセットされていると
き、ロックアップ領域であってもロックアップ禁止フラ
グfpが1にセットされているとき、ロックアップ領域
で且つロックアップ禁止フラグfpが1にセットされて
いないときであってもシフトダウン信号があったときに
は、それぞれ上記のようなロックアップクラッチ36の
スリップ制御又はロックアップを禁止して、ステップS
21、S22に進み、該ロックアップクラッチ36をコ
ンバータ状態とするようになっている。
【0068】すなわち、車両が第1の所定値θ1より急
な登り勾配を走行しているが、該第1の所定値θ1より
さらに大きい第2の所定値θ2より急な登り勾配を走行
していないとき(ステップS5からステップS8に進む
とき)は、スリップ禁止フラグfsだけが1にセットさ
れ、ロックアップ禁止フラグfpが0にリセットされる
から、この場合は、ロックアップクラッチ36は、スリ
ップ領域であれば該スリップ制御のみが禁止され、ロッ
クアップ領域であれば解放されずにそのままロックアッ
プされることになる。
【0069】したがって、登り勾配を走行中にスリップ
制御が働いてロックアップクラッチ36のスリップ量が
目標スリップ量からずれるとそのスリップ量が目標スリ
ップ量に戻されるというようなことがなくなり、その結
果、運転者がそれまでの平坦路走行の間に自己のアクセ
ル操作と対応させて把握していたフィーリング以上の大
きな加速感、減速感を繰り返し感じるというような違和
感が抑制される。
【0070】一方、低負荷高車速領域で、それほど大き
なトルク増大作用が期待できないロックアップ領域のと
きには、ロックアップクラッチ36が解放されずにロッ
クアップ状態のままとされるから、燃費性能の向上効果
が維持されることになる。
【0071】また、車両が第2の所定値θ2より急な登
り勾配を走行しているとき(ステップS5からステップ
S6に進むとき)は、スリップ禁止フラグfsとロック
アップ禁止フラグfpとが共に1にセットされるから、
この場合は、ロックアップクラッチ36は、図4の特性
マップに基づいて決定される領域に関係なくコンバータ
状態とされることになる。
【0072】したがって、車両がより急な登り坂を走行
していて、ロックアップクラッチ36を解放すると該ク
ラッチ36のポンプ32とタービン33との間に大きな
回転数の差が生じてトルク増大作用が得られるようなと
きには、ロックアップ領域であっても該クラッチ36が
解放され、その結果、急な登り勾配に対向し得る良好な
加速性が得られることになる。
【0073】さらに、車両が第2の所定値θ2より急な
登り勾配を走行しておらず、したがってロックアップ禁
止フラグfpが0にリセットされているとき(ステップ
S3からステップS7に進むとき、又はステップS5か
らステップS8に進むとき)であっても、シフトダウン
が生じたとき、換言すれば運転者がアクセルペダルを大
きく踏み込んだときには、ロックアップクラッチ36は
解放される。これにより、運転者の加速要求に対応する
ことができることになる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の所定値以上の登り勾配が検出されたときには、ロ
ックアップクラッチの締結状態の如何に拘らず、ロック
アップクラッチが完全に解放される。
【0075】したがって、例えば車両がスリップ制御中
に登り坂に入った場合であっても、該スリップ制御が中
止されるから、ロックアップクラッチのスリップ量が目
標スリップ量からずれたときにそのスリップ量が目標ス
リップ量に戻されるというようなことがなくなり、その
結果、運転者が自己のフィーリング以上の大きな加速
感、減速感を繰り返し感じるというような現象が抑制さ
れる。
【0076】その場合に、ロックアップクラッチの解放
によりコンバータ状態となったときには、トルク増大作
用が得られて登り勾配に対向し得る加速性が得られるこ
とになる。
【0077】一方、第2発明によれば、車両がロックア
ップ状態で登り坂に入ったときには、ロックアップクラ
ッチは解放されずにロックアップ状態のままとされる。
これにより、燃費性能の向上効果が維持されることにな
る。
【0078】また、第3発明又は第4発明によれば、運
転者がアクセルペダルを踏み込んでシフトダウンが生じ
たとき、又は上記第1の所定値より大きい第2の所定値
以上の登り勾配が検出されたときには、ロックアップク
ラッチは解放される。これにより、運転者の加速要求に
対応し得るトルク増大作用が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る車両の制御システ
ム図である。
【図2】 同車両における自動変速機の構成を示すスケ
ルトン図である。
【図3】 ロックアップクラッチの制御用油圧回路図で
ある。
【図4】 ロックアップクラッチの締結特性図である。
【図5】 ロックアップクラッチの締結制御動作のフロ
ーチャートである。
【図6】 ロックアップ状態における油圧回路図であ
る。
【図7】 コンバータ状態における油圧回路図である。
【符号の説明】
3 エンジン 3a エンジン出力軸 4 トルクコンバータ 5 変速歯車機構 6 自動変速機 19 コントロールユニット 32 ポンプ 33 タービン 36 ロックアップクラッチ 37 タービンシャフト 38 解放室 39 締結室 70 ロックアップクラッチ制御用油圧回路 71 シフトバルブ 72 コントロールバルブ 73 オンオフソレノイドバルブ 74 デューティソレノイドバルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転が入力される入力要素、該
    入力要素の回転により流体を媒体として回転され、その
    回転を変速歯車機構に出力する出力要素、及びこれらの
    入力要素と出力要素とを締結可能に構成された摩擦要素
    を有する流体継ぎ手と、該流体継ぎ手の上記摩擦要素の
    締結力を調整する調整手段と、車両の走行状態を検出す
    る走行状態検出手段と、予め走行状態に応じて設定され
    ている上記摩擦要素の締結状態特性と上記走行状態検出
    手段の検出結果とに基づいて該摩擦要素の締結状態を完
    全締結状態、スリップ状態又は非締結状態に決定する締
    結状態決定手段と、該決定手段で決定された摩擦要素の
    締結状態が実現するように上記調整手段を制御する制御
    手段とを備える自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結
    力制御装置であって、車両の走行路面の勾配を検出する
    路面勾配検出手段と、該路面勾配検出手段によって第1
    の所定値以上の登り勾配が検出されたときには上記締結
    状態決定手段の決定結果とは無関係に該摩擦要素を非締
    結状態とするように上記制御手段を制御する締結状態変
    更手段とが備えられていること特徴とする自動変速機付
    き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置。
  2. 【請求項2】 締結状態変更手段は、第1の所定値以上
    の登り勾配が検出されたときであっても、締結状態決定
    手段で摩擦要素の締結状態として完全締結状態が決定さ
    れているときには、該摩擦要素を完全締結状態に維持す
    るように制御手段を制御することを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御
    装置。
  3. 【請求項3】 締結状態変更手段は、締結状態決定手段
    で摩擦要素の締結状態として完全締結状態が決定されて
    いるときであっても、運転者のアクセルペダルの踏込み
    によりシフトダウンが生じたときには、該摩擦要素を非
    締結状態とするように制御手段を制御することを特徴と
    する請求項2に記載の自動変速機付き車両の流体継ぎ手
    の締結力制御装置。
  4. 【請求項4】 締結状態変更手段は、締結状態決定手段
    で摩擦要素の締結状態として完全締結状態が決定されて
    いるときであっても、路面勾配検出手段によって第1の
    所定値より大きい第2の所定値以上の登り勾配が検出さ
    れたときには、該摩擦要素を非締結状態とするように制
    御手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の自
    動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置。
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