JPH09148491A - パワー半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

パワー半導体基板及びその製造方法

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JPH09148491A
JPH09148491A JP4884696A JP4884696A JPH09148491A JP H09148491 A JPH09148491 A JP H09148491A JP 4884696 A JP4884696 A JP 4884696A JP 4884696 A JP4884696 A JP 4884696A JP H09148491 A JPH09148491 A JP H09148491A
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semiconductor substrate
plate
composite plate
molybdenum
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JP4884696A
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English (en)
Inventor
Akira Ichida
晃 市田
Tadashi Arikawa
正 有川
Yoshihiro Kashiba
良裕 加柴
Fumio Noguchi
二三夫 野口
伝栄 ▲高▼井
Tadashige Takai
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HIRAI SEIMITSU KOGYO KK
Tokyo Tungsten Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
HIRAI SEIMITSU KOGYO KK
Tokyo Tungsten Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱を発生する例えば、電力半導体を搭載した
際にも、クラックを発生せず、さらに、多層構造を備え
ていながら接合界面が少ないので、剥離の心配がない高
い信頼性を有し、且つ、長い寿命を有するパワー半導体
基板を提供することである。 【解決手段】 パワー半導体基板は、パワー半導体に用
いられ、絶縁板2と、前記絶縁板2の表裏面に接合され
た第1及び第2の複合板材1、3とを備えている。第1
及び第2の複合板材1、3は、銅とモリブデンの粉末混
合・焼結・圧延工程を施すことで作製されるか、モリブ
デン板を2枚の銅板によって挟むことによって構成され
る。この第1の複合板材1は、パワーモジュール実装の
ために、エッチングによりパターン化され、半導体チッ
プ搭載用の回路を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、出力用とし
使用される電力半導体等のパワー半導体を実装するのに
用いられるパワー半導体基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体分野では、小型・高性能化が急速
に進んでおり、これに伴い半導体は多種多様な製品、機
器に広く使用されている。特に熱を発生するMOSFE
T、IGBT等を含むパワー半導体は家電製品から産業
用機器に至るまで幅広く用いられている。
【0003】従来、これらパワー半導体を実装するパワ
ー半導体基板として、熱伝導率および電気伝導性に優れ
た銅と、電気絶縁性に優れたセラミックスを接合した高
熱伝導性基板が開発され、パワー半導体基板として実用
化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この基板の適
用範囲を拡大するには、より性能を向上させた基板が必
要となる。すなわち、この構成を有する基板では、銅と
セラミックスの大きな熱膨張係数の差に起因して、実使
用範囲を大幅に越える温度差を加えると、セラミックス
に大きな応力が発生し、より厳しい温度差を繰り返し与
えると、基板自体に剥離、或いは、クラックか発生して
しまう場合がある。また、見掛上、クラック等が発生し
ていないように見える場合にも、より厳しい環境下で使
用すると、ある寿命でクラック等が発生するため、この
寿命を加味した製品設計を余儀なくされている。
【0005】一方、銅とモリブデンを複合化した複合材
を使用することによって、上記した応力差を緩和するこ
とが、例えば、特開平2−34577号公報等によって
提案されている。このように、パワー半導体基板を構成
する銅とセラミックスとの間に、モリブデンを挟んだ場
合、半導体チップ等を搭載するために、通常使用されて
いるセラミックス絶縁基板との接合関係を考慮する必要
があるが、これらセラミックス絶縁基板と複合材との接
合関係については、検討されていない。
【0006】また、このように、銅、モリブデン等の板
材を積層したパワー半導体基板は、これら板材に、貫通
孔等のパターン加工を施すことにより、パワー半導体実
装に必要なパターンを基板自体に形成できるという利点
を有している。
【0007】しかしながら、互いに材質の全く異なる板
材の接合体に貫通孔を含むパターン加工を行うには、接
合体自体を打抜き加工するか、或いは、エッチング加工
する必要がある。
【0008】しかしながら、材質の異なる板材からなる
接合材の打抜き加工、或いは、エッチング加工は、加工
精度等の面で問題点が多く、未だ、最適な加工について
は指摘されていないのが実情である。
【0009】更に、パターニング加工したものをセラミ
ックスと精度良く接合することも、実用上非常に困難で
ある。他方、実装精度の向上が見込まれるセラミックス
基板との接合後、複合材をパターニングすることは、表
面寸法のみならず、実用上許されるパターニング精度は
得られないのが現状である。
【0010】そこで、本発明の第1の技術的課題は、熱
を発生する、例えば、パワー半導体を搭載した場合に
も、クラックの発生を防止できると共に、剥離等を防止
できるパワー半導体基板を提供することである。
【0011】本発明の第2の技術的課題は、半導体実装
のための表面加工が容易であるパワー半導体基板を提供
することである。
【0012】本発明の第3の技術的課題は、銅とモリブ
デンを含む複合材を高精度でパターニングできるパワー
半導体基板の製造方法を提供することである。
【0013】本発明の第4の技術的課題は、モリブデン
板を2枚の銅板によって挟んだ複合材を高精度でエッチ
ングできるパワー半導体基板の製造方法を提供すること
である。
【0014】本発明の第5の目的は、モリブデン粉末と
銅粉末を混合、焼結、圧延加工することによって形成さ
れた複合材をセラミックスに対して高精度で接合できる
と共に、当該複合材を高精度でパターニングできるパワ
ー半導体基板の製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、パワー
半導体を実装するのに用いられるパワー半導体基板にお
いて、絶縁板と、前記絶縁板の表裏面に接合され、当該
絶縁板に比較して放熱性の高い第1及び第2の高放熱複
合板材とを備え、前記第1及び第2の高放熱複合板材
は、銅とモリブデンの粉末を混合・焼結及び圧延するこ
とによって、形成されており、前記第1及び第2の高放
熱複合板材の内の少なくとも一方は、パターン加工され
ていることを特徴とするパワー半導体基板が得られる。
【0016】本発明によれば、パワー半導体を実装する
のに用いられるパワー半導体基板において、絶縁板と、
前記絶縁板の表裏面に接合され、当該絶縁板に比較して
放熱性の高い第1及び第2の複合板材とを備え、前記第
1及び第2の複合板材は、前記絶縁板に対して互いに異
なる接合面積を有すると共に、互いに異なる熱膨張係数
を有しているパワー半導体基板が得られる。
【0017】本発明では、絶縁基板と、該絶縁基板上に
接合された銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前
記複合材は、パターニングを施されているパワー半導体
基板が得られる。この場合、複合材は、モリブデンを2
枚の銅板によって挟んだ構造を有する複層複合体であっ
ても良いし、また、モリブデン粉末と銅粉末とを混合、
焼成、及び圧延加工することによって形成された単層複
合板であっても良い。
【0018】更に、本発明によれば、塩化第二鉄溶液、
或いは、塩化第二銅溶液、及び、フェリシアン化カリウ
ムと水酸化ナトリウム溶液の混合液をエッチング液とし
て用い、上記した複合板をエッチングすることをパワー
半導体基板の製造方法が得られる。この場合、エッチン
グ液は、噴射吐出圧力を加えて複合材をエッチングする
ことにより、エッチングを効率的に、且つ、制御性高く
行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0020】図1は本発明の実施の一形態に係るパワー
半導体基板を示す図である。
【0021】[実施の形態1]図1を参照すると、図示
されたパワー半導体基板10は、パターン加工された銅
−モリブデンからなる第1の高放熱性複合板材(以下、
単に、単層複合板材と呼ぶ)1と、パターン加工されて
いない銅−モリブデンからなる第2の単層複合板材3
と、第1及び第2の単層複合板材1及び3の間に挟まれ
た絶縁板2によって構成されている。
【0022】図示されているように、第1の単層複合板
材1には、パワー半導体実装用の貫通孔1aを複数設け
るようなパターン加工が施されている。ここで、第1及
び第2の単層複合板材1及び3としては、東京タングス
テン株式会社製の登録商標名TT−RCMを使用するこ
とができる。
【0023】本発明の実施の一形態で使用された上記し
た単層複合板材1及び3は、それぞれ高放熱性、且つ、
加工性に優れた組成を有している。また、単層複合板材
1及び3の組成比を制御することにより、熱伝導率、熱
膨張率、或いは、電気伝導率を容易に制御できる。
【0024】以下、第1及び第2の単層複合板材1、3
の製法について説明する。
【0025】これら単層複合板材は、電解銅粉及び金属
モリブデン粉を後述する組成比で混合し、十分混ぜ合わ
せた後、焼結工程を経た後、圧延加工を施し、完全緻密
化することによって得られる。
【0026】この単層複合板材1及び3(TT−RC
M)の熱伝導率κは、およそ200W/m・K以上であ
り、熱膨張係数αを、銅・モリブデン組成比の制御によ
りコントロールできた。また、上記した製法により、3
mmの厚さまでの単層複合板材を製造できた。
【0027】更に、厚さ0.3mm以下の単層複合板材
は、銅、モリブデンを混合した後、例えばメチルセルロ
ール及びダイナマイトグリセリンの系等のバインダによ
る押出しにより得たグリーンシートを焼結した後、圧延
することによって製造することができた。この場合、モ
リブデンに対して銅を30wt%以上混合することがで
き、結果として、熱膨張係数を7.7×10-6/℃以上
に制御された単層複合板材を得ることができ、熱伝導率
κは180W/m・K以上であった。
【0028】一方、厚さ0.3mmを越える粉末混合・
焼結・圧延によるなる複合板材は、モリブデンに対して
銅32wt%以上混合することによって得られた。例え
ば、銅40wt%を含有する単層複合板材では、熱伝導
率237W/m・Kで、且つ、熱膨張係数8.7×10
-6/℃であった。
【0029】同様にして作った銅50wt/%、60w
t%、及び80wt%の複合板材の熱伝導率Kは、それ
ぞれ253W/m・K、272W/m・K、及び338
W/m・Kであり、他方、熱膨張係数αは、それぞれ1
1.0×10-6/℃、12.3×10-6/℃、及び1
5.9×10-6/℃であった。
【0030】上記した複合板材によって挟まれる絶縁板
の材料としては、アルミナ(Al)、窒化アルミ
ニウム(AlN)、或いは、炭化硅素(SiC)を使用
できるが、コストの面を考慮すれば、アルミナが好まし
いが、放熱性の面では、窒化アルミニウムで充分であ
る。
【0031】アルミナ(Al)、窒化アルミニウ
ム(AlN)、炭化硅素(SiC)の特性は以下の通り
である。
【0032】 Al AlN SiC κ(W/m・K) 20 170 240 α(×10-6/℃ 7.2 4.5 4.0 D(kV/mm) 10〜15 17〜18 26〜27 ρ(g/cm) 3.9 3.3 3.2 接合については、特に、AlNがろう材に対する濡れ性
において劣るため、銀ろうでAlNを接合することは、
信頼性の面から充分でなく、チタンまたはジルコニウム
等の活性金属若しくは活性金属を含んだろう材による接
合が望ましい。
【0033】また、AlNに金属部材、この例では、複
合部材を接合する場合、CVD(化学気相蒸着)によ
り、AlN上にタングステンを成膜しておいても良い。
この場合、WFガスをHキャリアガスを用いて導入
し、300〜500℃の温度でCVDを行うのが望まし
い。このようにして得られたタングステン膜は緻密で、
密着性も良く、若干の表面研磨等の通常の手法を適用す
ることにより、複合板材の接合を容易にすることが確認
された。
【0034】次に、複合板材を絶縁板に張り付けること
により、最終的に、パワー半導体基板10を構成する。
この場合、パワー半導体基板10の片面には、図1に示
すように、パターン加工が施され、パワー半導体を実装
するための実装用貫通孔1aが設けられている。ここ
で、貫通孔1aは第1の複合板材1に形成されており、
この貫通孔1aの形状は、スリット形状、半円形状、或
いは、それらの組み合わせた形状等、種々様々の形状を
有しているが、第1の単層複合部材1として、前述した
銅−モリブデンの組成を有するものを使用すれば、プレ
ス加工或いはエッチング加工により、容易に、所望の形
状を有する貫通孔1aを形成できる。ダレ、反り等の信
頼性の点からはエッチングが望ましい。
【0035】ここで、絶縁板の片側の面には、上記した
ように、貫通孔1aを有する単層複合板材(第1の単層
複合板材)1が接合されるが、他方の面には、基板全体
の熱応力による変形等を緩衝するために、パターン加工
されない第2の単層複合板材3が貼り付けられている。
【0036】したがって、絶縁板の表裏両面に接合され
た単層複合板材の接合面積が異なっている。このこと
は、第1の単層複合板材1の絶縁板2に対する接合面積
の面積比と、第2の単層複合部材3の絶縁板2に対する
接合面積の面積比とが互いに相違していることを意味し
ている。
【0037】このような基板がパワー半導体を実装する
ために使用された場合、パワー半導体において発生する
熱が多くなると、表裏における単層複合板材の面積比の
異なる基板では、絶縁板2と第1及び第2の単層複合板
材1、3とがいかに強固に接合されていても、全体とし
て、変形するのを避けることができなくなってしまう。
また、時には、応力に耐えられず、絶縁板が割れたり、
或いは、第1或いは第2の単層複合板材1、3が剥離し
たり、割れたりすることも考えられる。
【0038】本発明では、第1、第2の単層複合板材
1、3自体の熱膨張を制御して、張り合わせることがで
きるのが特徴である。
【0039】より具体的に言えば、図1の絶縁板2とし
て、熱膨張係数αが4.5(×10-6/℃)であるAl
Nを使用した場合、第1の単層複合板材1として、パワ
ー半導体のパワーを考慮して、60wt%の銅を含む銅
/モリブデン複合板材を使用したものとする。この時の
第1の単層複合板材1の熱膨張係数αは12.3(×1
-6/℃)であり、接合面積比が片面全域の50%とす
る。一方、第2の単層複合板材は残る片面の全域に接合
されるものとすれば、その残る板材の材質は、(12.
3−4.5)×0.5+4.5でおよそ8.4となるよ
うな熱膨張係数αを持てば、第1の単層複合板材1と絶
縁板2との間の熱膨張の差による応力を緩和することが
できる。
【0040】したがって、第2の単層複合板材3とし
て、37wt%の銅を含む銅/モリブデン複合材を使用
すれば、上記した熱膨張係数αを実現することができ、
また、厚みも圧延により容易に制御できるため信頼性の
あるパワー半導体基板を構成することができる。
【0041】一方、本発明の実施の一形態における銅/
モリブデン複合板材にNiあるいはCu等をめっきして
耐食性向上やろう材ぬれ性向上を図る事も有効である。
【0042】次に、本発明の実施の形態に係るパワー半
導体基板の製造方法をより具体的に説明する。
【0043】まず、放熱板を兼ねるAlN板からなる絶
縁板2を用意する。一方、銅/モリブデン粉末混合・焼
結・圧延工程を施して成る第2の単層複合板材3とし
て、銅40wt%の厚さ0.7mmの銅ーモリブデン複
合板(東京タングステン製TT−RCM40)を用意
し、且つ、第1の単層複合板材1として、銅を80wt
%含み、且つ、厚さ0.7mmの銅ーモリブデン複合板
(東京タングステン製TT−RCM80)を用意する。
この場合、第1の単層複合板材1は、その開口面積、即
ち、AlNとの接合面積比が38%になるように、エッ
チングによりパターン加工された。上記した第1及び第
2の単層複合板材1、3により、絶縁板材2を表裏から
挟み三層構造となるようにした上、チタン50μmの箔
にて真空中で加熱処理して接合しパワー半導体基板10
とした。得られたパワー半導体基板10の接合部を10
0倍の光学顕微鏡で観察した結果、空隙部がなく極めて
良好であった。
【0044】又、実際にPb−Sn系半田層を介して、
パワー半導体を実装したが、熱を良好に放出できると共
に、AlN基板に変形、クラック発生のない高信頼パワ
ー半導体基板である事が判った。これは、TT−RCM
80の熱伝導率338W/m・K、比抵抗2.2×10
-6Ωcmである事もさることながら、裏面に全体に熱膨
張の異なる単層複合板材を貼り付けることにより、半導
体基板全体の熱膨張をバランスさせ、且つ、マッチさせ
る構造にした事によるものである。
【0045】尚、第1及び第2の単層複合板材の双方を
加工する必要がある場合、熱膨張係数と厚さとを調整す
ることによってバランスさせても良い。
【0046】上記した構成では、窒化アルミニウム(A
lN)、アルミナ(Al2 3 )等のセラミックスによ
って形成される絶縁基板に、銅及びモリブデンを含有す
る単層複合板材1及び3をロー付け接合し、ロー付け接
合後、第1の単層複合板材1にエッチングを施してい
る。ここで、第1の単層複合板材1自体が銅とモリブデ
ンという全く異質な組み合わせの複合材料であるため、
エッチング液の選択及びエッチングの方法そのものを充
分検討する必要がある。
【0047】更に、銅とモリブデンからなる単層複合板
材を一連の工程中でエッチングし、所望の回路を得るた
めには、エッチングの際に使用されるレジストを選定す
ること、及び、サイドエッチを緩慢にすることも重要で
ある。
【0048】表面に塗布するレジストについて言えば、
銅とモリブデンの両方のエッチング液に溶解しない特性
を有するレジストが工業的に効果的である。例えば、銅
のエッチング用レジストとして、一般的に用いられてい
るカゼインを用いると、銅に対しては溶解しないものの
モリブデンをエッチングした時に溶解してしまい、この
場合にも、所望の回路を第1の単層複合板材1に形成で
きないという問題がある。
【0049】上記したことを考慮して、本発明では、第
1の単層複合板材1をエッチングするためのレジストと
して、ゴム系材質を使用すると共に、エッチング液とし
て、塩化第二鉄溶液或いは塩化第二銅溶液、及びフェリ
シアン化カリウムと水酸化ナトリウム溶液の混合液(以
下、A液と呼ぶ)を使用する。
【0050】具体的には、ゴム系材質により第1の単層
複合板材1をパターンマスクし、塩化第二鉄溶液或いは
塩化第二銅溶液、及びフェリシアン化カリウムと水酸化
ナトリウム溶液の混合液(以下、A液と呼ぶ)を液圧3
〜3.5kg/cm2 で吐出する。
【0051】この吐出液圧が、3kg/cm2 より小さ
い場合、サイドエッチが大きくなり、搭載精度が悪化し
てしまう。逆に、吐出液圧が3.5kg/cm2 より大
きい場合、深さ方向に対するエッチング速度が速くなり
すぎ、積層により成る回路のエッチングバラツキがあっ
た場合、回路が割れてしまう恐れが生じる。
【0052】加えて、塩類濃度が高すぎた場合、又は、
時として回路よりスケール(微細な屑)が発生すること
も考えられるため、高すぎる吐出圧での連続運転はポン
プ寿命上好ましいとは言えない。
【0053】上記したエッチング液を使用することによ
り、従来よりもエッチング速度を35%以上速くするこ
とができることが確認された。更に、エッチング速度が
速くなることにより、コスト低減に寄与すると共に、所
望形状に加工する際、不必要な部分まで侵食されるのを
防止でき、したがって、搭載精度、及び断面精度を向上
させることができる。
【0054】一方、第1の単層複合板材1を打抜き加工
により回路を構成する場合には、複数の導体を搭載する
必要があるが、この場合、導体の搭載精度が出ないた
め、3kV〜5kVの高電圧を印加すると、放電が発生
するという問題が発生した。また、搭載精度の問題を解
消するために、細いタイバーで相互に接続した回路を接
合し、その後に、切断するという方法を採用した場合、
回路間の相対精度は確保されるもののタイバーの切断作
業が煩雑となるだけでなく、基本的に切断部が鋭角を形
成するため、この切断部に電界が集中し放電が発生し易
いという問題が生じた。したがって、第1の単層複合板
材1を打ち抜き加工によって、パターニングすること
は、エッチングによってパターニングする場合に比較し
て問題が多いことが判った。
【0055】第1及び第2の単層複合板材1及び3をセ
ラミックスの絶縁基板2と接合するためのロー材として
は、金属ロー材を用いることが可能であり、例えば、重
量で72%のAgと、28%のCuとを含む組成に対し
て、重量で1〜30%のTiを添加した系の中から、選
択するのが好ましいが、Zr系等のロー材でも良いこと
が確認された。尚、これらロー材は従来のエッチング方
法により容易に除去できるため、ロー材の除去方法につ
いては、ここでは、説明を省略する。
【0056】[実施の形態2]本発明の他の実施の形態
に係るパワー半導体基板は、図1と同様に、パターン加
工された第1の複合板材1、パターン加工されていない
第2の複合板材3、及び、これら第1と第2の複合板材
1と3との間に、挟持されたセラミックスの絶縁基板2
とを備えている。この実施の形態に係る第1及び第2の
複合板材1及び3は、それぞれ、東京タングステン株式
会社製のTT−CMCによって構成されている点で、先
に述べた実施の形態とは異なっている。
【0057】ここで、第1及び第2の複合板材1及び3
として使用される各TT−CMCは、比較的粗い表面を
有するモリブデン板を2枚の銅板でサンドイッチ状に挟
んだ構成を備え、モリブデン板と2枚の銅板とは、圧延
等により圧着接合されている。以下、この形式の複合板
材1及び3を複層複合板材と呼ぶ。
【0058】この実施の形態では、窒化アルミニウム
(AlN)、アルミナ(Al2 3 )、炭化硅素(Si
C)等のセラミックスによって形成される絶縁基板2の
両面に、第1及び第2の複層複合板材1及び3を接合
し、第1の複層複合板材1をエッチングによりパターン
加工した場合について説明するが、絶縁基板2の片面だ
けにパターン加工を施した複層複合板材1を接合しても
良い。いずれにしても、複層複合板材1及び3は、組成
比等を制御することにより、前述した単層複合板材と同
様に、熱伝導率、熱膨脹率、或いは、電気伝導率を容易
に制御できる。
【0059】第1及び第2の複層複合板材1及び3と、
絶縁基板2との接合は、前述した実施の形態1の場合と
同様にして接合できるから、説明を省略する。
【0060】ここで、上記した複層複合板材1をエッチ
ングするエッチング液として、通常、銅をエッチングす
るのに使用される塩化第二鉄を用いると共に、モリブデ
ンをエッチングするのに使用される水、硝酸、及び硫酸
の混合液を用いて、前述した第1の複層複合板材1をエ
ッチングした場合、モリブデンのエッチング時に銅が同
時にエッチングされ、極端な場合は、最表面の銅が無く
なってしまい、エッチングされた第1の複層複合板材1
には、半導体チップ用の回路を構成できなくなってしま
う。
【0061】さらに又、サイドエッチを制御するため
に、エッチング液吐出圧力を上昇させても、水、硝酸、
及び硫酸の混合液においては効果がなく、所望のエッチ
ングパターンを得ることはできなかった。
【0062】このことを考慮して、第1の複層複合板材
1をエッチングする場合、エッチング液として、塩化第
二鉄溶液或いは塩化第二銅溶液、及び、フェリシアン化
カリウムと水酸化ナトリウム溶液の混合液(即ち、前述
したA液)を使用する。このようなエッチング液を使用
した場合、通常、銅のエッチング用レジストとして用い
られているカゼインでは、酸、アルカリの双方に対して
同時には、耐久効果がなく、例え、耐酸用と耐アルカリ
用のレジストを張り替えるとしても、非常に手間が掛か
ってしまう。このため、この実施の態様2においても、
エッチング用レジストとして、ゴム系材質を使用する。
【0063】具体的に言えば、塩化第二鉄溶液或いは塩
化第二銅溶液、及び、フェリシアン化カリウムと水酸化
ナトリウム溶液の混合液を、選択的にエッチング液とし
て、吐出することにより、第1の複層複合板材1をパタ
ーニングし、回路を形成できることが確認された。
【0064】パターニングの際のレジスト寸法は、所望
の回路寸法に対して板厚の10%程度をオーバーハング
の量として見るのが一般的であるが、ゴム系材質をレジ
ストとして用い、上記したエッチング液によりエッチン
グを行った場合、レジスト寸法は上記した範囲に収まる
ことが確認された。
【0065】通常のエッチングにおけるエッチング液の
吐出圧は1〜1.5kg/cm2 であるのが普通である
が、この実施の態様のおけるエッチング液は1〜3kg
/cm2 の液圧で吐出された。ここで、吐出液圧が、1
kg/cm2 より小さい場合、サイドエッチが過度に大
きくなって、搭載精度が悪化することが判明した。他
方、3kg/cm2 以上の液圧の場合、深さ方向に対す
るエッチング速度が速くなり過ぎ、回路が剥がれてしま
う恐れがある。
【0066】図2を参照すると、第1の複層複合板材1
をゴム系材質をレジストとして、上記したエッチング液
によりエッチングした場合におけるエッチング断面が示
されており、エッチングされた第1の複層複合板材1は
選択的に除去されて、絶縁基板2が露出している。した
がって、第1の複層複合板材1はパターニングされ、そ
の内部には、空洞部が形成されている。
【0067】図示された例では、中間層であるモリブデ
ン(Mo)板が上下に配置された2枚の銅(Cu)板よ
りも、空洞部方向へ突出しており、且つ、そのサイドエ
ッチされた先端は尖っている。この尖った部分は、複層
複合板のエッチング液の温度より低温でエッチングする
ことにより突出させ、加えて、吐出液圧を下げることに
より丸めることができる。
【0068】モリブデン(Mo)板が銅(Cu)より空
洞部の内側に引っ込んでいる場合、エッチングされた第
1の複層複合板材1上に搭載される半導体チップからの
放熱が妨げられる場合がある。逆に、回路を形成するモ
リブデン板を銅板から突出させた場合、セラミックスの
絶縁基板2に加わる応力を大幅に低減できる。具体的に
言えば、厚さ1.0mmの第1の複層複合板材1、即
ち、TT−CMC111を使用した場合、モリブデン板
が銅板より200μmだけ引っ込んでいる場合と、銅板
より50μmだけ突出している場合を比較すると、セラ
ミックスの絶縁基板2の寿命は約5倍延びるという結果
が得られている。更に、三層の空洞部の壁となる開口端
部が平坦にエッチングされた場合よりも、モリブデン板
が50μm程度、突出している方が応力緩和の点で好ま
しい。
【0069】上記した事実は、第1の複層複合板材1を
打抜きにより回路構成した場合も同様であることが判明
した。即ち、打抜きをした場合、その特性上、延性度の
高い上下に配置された銅板の端部が、中間のモリブデン
板の端部を覆ってしまうことは避けられない。このよう
に、モリブデン板の端部が銅板によって覆われてしまう
と、結果的に、寿命が短くなることが判明した。したが
って、打抜き加工を行った後、更に寿命を改善するため
には、打抜き後、銅板を選択的にエッチングしてモリブ
デン板の端部を突出させることが寿命の改善の点で望ま
しい。
【0070】以下、上記した実施の形態1及び2におい
て複合板材1及び3として使用したTT−RCM及びT
T−CMCの特性を純モリブデン及び純銅の特性と共に
表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】また、絶縁基板2としては、窒化アルミニ
ウム及びアルミナが適当であるが、パワー半導体用基板
としては、110W/mK以上、望ましくは、140W
/mK以上の放熱特性を持つことが、好ましい。
【0073】以下、本発明のより具体的な実施例を上げ
ておく。
【0074】[実施例1]厚さ0.5mmのTT−CM
C111を厚さ0.635mmのAlNとをロー材によ
り、接合した。この時、ロー材として、重量で、72%
のAgと、28%のCuとを含む組成に対して、3%の
Tiを添加したものを使用した。この接合によって、A
lNには、全く剥離やクラックが発生しなかった。更
に、この接合体をパターニングされたゴム系材質をレジ
ストとして、塩化第二鉄溶液及び前述したA液を用い、
3kg/cm2 の吐出液圧でエッチングし、回路基板を
作成した。この時のTT−CMCの表面寸法は90μm
であり、中間層のモリブデン板の突出部は50μmであ
った。この場合、銅、モリブデン、銅の各層の先端にお
ける放電は起こらず、良好であった。また、測定結果に
よれば、電流特性や放熱特性も良好であり、パワーモジ
ュールとして使用できるものであった。
【0075】[実施例2]厚さ0.5mmのTT−RC
M80を厚さ0.635mmのAlNとをロー材によ
り、接合した。ロー材として、重量で、72%のAg
と、28%のCuとを含む組成に対して、1.5%のT
iを添加したものを使用したが、接合によって、AlN
には全く剥離やクラックが発生しなかった。この接合体
をパターニングされたゴム系材質をレジストとして、塩
化第二鉄溶液及び前述したA液を用い、3.5kg/c
2 の吐出液圧で片エッチングし、回路基板を作成し
た。この時のTT−RCM80の表面寸法は80μmで
あった。TT−RCM層の先端での放電は起きず良好で
あった。また、電流特性や放熱特性も良好であり、パワ
ーモジュールとして使用できるものであった。
【0076】導体としてのTT−RCM単体では、セラ
ミックスとの熱膨張差を小さくするには、モリブデンの
含有率を、例えば、60%程度と多くする必要がある
が、この場合、端部の応力集中が大きくなるという問題
が発生する。したがって、基板寿命を延ばすためには、
モリブデンの含有率を5〜30%程度とすることが望ま
しい。
【0077】更に、TT−RCMの剛性が高いことを利
用すると、セラミックスと導体の接合温度を750℃以
下とすることにより改善が図れることが判明した。即
ち、接合部のエッジ部の残留応力が大きい場合には、温
度サイクルが加わることによって、更に、セラミックス
に引張応力が付加されるため、セラミックス割れに至る
ものと推定される。したがって、ロー材としては、Ti
−Ag−Cu−Snや、Ti−Cu−Sn等が寿命改善
に優れていた。
【0078】[実施例3]TT−RCMの応力集中をよ
り避けるためには、Cu/TT−RCM/Cu構造を取
ることが好ましく、この場合のモリブデンの含有率はT
T−RCM単体の時とは異なり、エッチングで支障のな
い程度、例えば、TT−RCMでのCu含有率を5%以
上とすることでよい結果が得られた。
【0079】具体的には、1枚のTT−RCM40を2
枚の無酸素銅(Cu)板でサンドイッチし、Cu(厚さ
0.3mm)/TT−RCM(厚さ0.15mm)/C
u(厚さ0.3mm)構造に圧延により圧着した接合体
を実施例1と同様にAlNと接合した。この接合によっ
て、AlNには全く剥離やクラックは発生しなかった。
この接合体を塩化第二鉄水溶液及び前述したA液を用
い、3kg/cm2 の吐出液圧でエッチングし回路基板
を作製した。このエッチングはTT−CMCの場合と変
らない速度で行うことができた。この時の表面寸法は、
100μmであった。各層(Cu/TT−RCM40/
Cu)の先端での放電は起きず良好であった。また、電
流特性や放熱特性も良好であり、パワーモジュールとし
て使用できるものであった。
【0080】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明において
は、熱を発生する例えば、電力半導体を搭載した際に
も、クラックを発生せず、さらに、多層構造を備えてい
ながら接合界面が少ないので、剥離の心配がない高い信
頼性を有するパワー半導体基板を提供することができ
る。本発明では、異質の材料によって構成される複合材
を効果的に、且つ、長寿命化できるエッチング方法が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるパワー放熱基板を
示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るパワー放熱基板
のエッチング状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の高放熱性複合板材 2 絶縁板 3 第2の高放熱性複合板材 10 パワー半導体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有川 正 富山県富山市岩瀬古志町2番地 東京タン グステン株式会社富山製作所内 (72)発明者 加柴 良裕 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 野口 二三夫 岐阜県大垣市横曽根五丁目145番地 平井 精密工業株式会社大垣工場内 (72)発明者 ▲高▼井 伝栄 岐阜県大垣市横曽根五丁目145番地 平井 精密工業株式会社大垣工場内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワー半導体を実装するのに用いられる
    パワー半導体基板において、絶縁板と、前記絶縁板の表
    裏面に接合され、当該絶縁板に比較して放熱性の高い第
    1及び第2の高放熱複合板材とを備え、前記第1及び第
    2の高放熱複合板材は、銅とモリブデンの粉末を混合・
    焼結及び圧延することによって、形成されており、前記
    第1及び第2の高放熱複合板材の内の少なくとも一方
    は、パターン加工されていることを特徴とするパワー半
    導体基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワー半導体基板におい
    て、前記絶縁板は、窒化アルミニウム、及びアルミナの
    内の少なくとも一方からなることを特徴とするパワー半
    導体基板。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のパワー半導体基板におい
    て、前記第1及び第2の高放熱複合板材は、互いに異な
    る熱膨張係数を有することを特徴とするパワー半導体基
    板。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記パターン加工
    は、パワー半導体実装用貫通孔であることを特徴とする
    パワー半導体基板。
  5. 【請求項5】 パワー半導体を実装するのに用いられる
    パワー半導体基板において、絶縁板と、前記絶縁板の表
    裏面に接合され、当該絶縁板に比較して放熱性の高い第
    1及び第2の複合板材とを備え、前記第1及び第2の複
    合板材は、前記絶縁板に対して互いに異なる接合面積を
    有すると共に、互いに異なる熱膨張係数を有しているこ
    とを特徴とするパワー半導体基板。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のパワー半導体基板におい
    て、前記第1及び第2の複合板材のうち、接合面積の広
    い方の複合板材の熱膨張係数は、接合面積の狭い複合部
    材の接合面積、及び熱膨張係数、並びに、絶縁板材の熱
    膨張係数に基づいて定められていることを特徴とするパ
    ワー半導体基板。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のパワー半導体基板におい
    て、前記接合面積の広い方の複合板材の熱膨張係数は、
    他方の複合板材及び絶縁板材の熱膨張係数とバランスす
    るように、定められていることを特徴とするパワー半導
    体基板。
  8. 【請求項8】 絶縁基板と、該絶縁基板上に接合された
    銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前記複合材は
    エッチングによりパターンニングを施されていることを
    特徴とするパワー半導体基板。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記複合材は、モリ
    ブデン板と、当該モリブデン板を挟む2枚の銅板とによ
    って形成されてた複層複合板であることを特徴とするパ
    ワー半導体基板。
  10. 【請求項10】 請求項8において、前記絶縁基板は、
    セラミックスによって形成されていることを特徴とする
    パワー半導体基板。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記セラミック
    スは窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2
    3 )、及び炭化硅素(SiC)のいずれかであることを
    特徴とするパワー半導体基板。
  12. 【請求項12】 請求項9において、前記複合材を構成
    するモリブデン板が当該モリブデン板を挟む銅板よりも
    突出していることを特徴とするパワー半導体基板。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記モリブデン
    板が50〜150μm空洞部に突出していることを特徴
    とするパワー半導体基板。
  14. 【請求項14】 絶縁基板と、該絶縁基板上に接合され
    た銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前記複合材
    は、銅粉末及びモリブデン粉末を混合、焼成、及び、圧
    延加工することによって形成された単層複合板であり、
    且つ、当該単層複合板には、パターンニングが施されて
    いることを特徴とするパワー半導体基板。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記絶縁基板
    は、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2
    3 )、及び炭化硅素(SiC)のいずれか一つからなる
    セラミックスによって形成されていることを特徴とする
    パワー半導体基板。
  16. 【請求項16】 請求項14において、前記単層複合板
    は、前記絶縁基板に接合された後、エッチングによりパ
    ターニングを施されていることを特徴とするパワー半導
    体基板。
  17. 【請求項17】 請求項14において、前記単層複合板
    は、打ち抜き加工により、パターニングを施された後、
    前記絶縁基板に接合されていることを特徴とするパワー
    半導体基板。
  18. 【請求項18】 絶縁基板と、該絶縁基板上に接合され
    た銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前記複合材
    は、モリブデン板と、当該モリブデン板を挟む2枚の銅
    板とによって形成された複層複合板によって構成される
    パワー半導体基板を製造する方法において、塩化第二鉄
    溶液、或いは、塩化第二銅溶液、選択的に、フェリシア
    ン化カリウムと水酸化ナトリウム溶液の混合液をエッチ
    ング液として用いて、前記複層複合板をエッチングする
    ことを特徴とするパワー半導体基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18において、前記エッチング
    された複層複合板は、鈍角の角部を有していることを特
    徴とするパワー半導体基板。
  20. 【請求項20】 請求項18において、前記複層複合板
    を鈍角の角部を有するようにエッチングすることを特徴
    とするパワー半導体基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項18において、前記エッチング
    液に対して噴射吐出圧力を加えてエッチングを行うこと
    を特徴とするパワー半導体基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 絶縁基板と、該絶縁基板上に接合され
    た銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前記複合材
    は、銅粉末及びモリブデン粉末を混合、焼成、及び、圧
    延加工することによって形成された単層複合板であり、
    且つ、当該単層複合板の表裏には、無酸素銅が接合され
    ていることを特徴とするパワー半導体基板。
  23. 【請求項23】 絶縁基板と、該絶縁基板上に接合され
    た銅及びモリブデンを含む複合材とを備え、前記複合材
    は、銅粉末及びモリブデン粉末を混合、焼成、及び、圧
    延加工することによって形成された単層複合板によって
    構成されるパワー半導体基板の製造方法において、塩化
    第二鉄溶液、或いは、塩化第二銅溶液、及び、フェリシ
    アン化カリウムと水酸化ナトリウム溶液の混合液をエッ
    チング液として用いて、前記単層複合板をエッチングす
    ることを特徴とするパワー半導体基板の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23において、前記エッチング
    液に対して噴射吐出圧力を加えてエッチングを行うこと
    を特徴とするパワー半導体基板の製造方法。
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