JPH06170214A - マイクロカプセルおよびカプセルトナーならびにマイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

マイクロカプセルおよびカプセルトナーならびにマイクロカプセルの製造方法

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JPH06170214A
JPH06170214A JP4352376A JP35237692A JPH06170214A JP H06170214 A JPH06170214 A JP H06170214A JP 4352376 A JP4352376 A JP 4352376A JP 35237692 A JP35237692 A JP 35237692A JP H06170214 A JPH06170214 A JP H06170214A
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JP
Japan
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fine powder
core substance
capsule
core
microcapsule
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JP4352376A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Inaba
義弘 稲葉
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芯材の被覆性が十分で、機械的強度、保存
性、流動性に優れたマイクロカプセルおよび帯電の環境
依存性が少ないカプセルトナー、さらには、カプセル粒
径の変動がなく、収率が高く、安全衛生上の問題が少な
く、液状コアのマイクロカプセルの製造にも適し、特別
な製造装置を必要としないマイクロカプセルの製造方法
を提供する。 【構成】 マイクロカプセルおよびカプセルトナーは、
殻物質が芯物質の表面で互いに反応して重合し得る単量
体からなる重合体と無機微粉体とを含有し、かつ重合体
と無機微粉体とが化学的に結合している。また、上記マ
イクロカプセルは、イソシアナート化合物、酸ハロゲン
化物またはエポキシ化合物等の単量体およびポリアミン
またはポリオール等の単量体と表面に活性水素を有する
無機微粉体との存在下に、親油性芯物質を水性媒体中で
乳化させ、次いで、上記単量体を親油性芯物質の表面で
重合させることにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法あるいは磁気記録法などにおいて、電気的あるいは磁
気的な潜像を現像するために使用されるカプセルトナ
ー、およびカプセルトナーに利用可能なマイクロカプセ
ルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芯物質とそれを覆うカプセル殻からなる
マイクロカプセルについては、従来から種々の提案がな
されている。ところで、マイクロカプセルを電子写真用
トナーに適用しようとする場合、静電潜像を可視化させ
るためにカプセル殻に帯電性を付与することが必要とな
る。そこで、帯電制御剤を含有するポリマーをトナー母
体にスプレードライあるいは加熱または加圧下にコーテ
ィングしてトナーを得る方法が、特開昭57−2025
47号公報、特開昭63−27853号公報および特開
昭63−27854号公報に記載されている。
【0003】しかし、スプレードライ法は、複数のトナ
ー母体がコーティング層で被覆されてしまい、トナー粒
径が大きくなるという欠点がある。そのため、被覆した
後に篩分け作業を行っても、所定粒径のトナーの収率は
低い。さらに、多量の有機溶剤を用いるため、安全衛生
上の問題もある。加熱融着によりトナー母体上にコーテ
ィングする方法も、トナー同志の接着凝集を引き起こし
てトナー粒径を大きくするという欠点がある。また、ト
ナー母体上にコーティングポリマーを加圧下に融着する
方法は、熱定着の対象とするトナー母体粒子が硬い場合
は適用可能であるが、液状コアのカプセルトナーにこの
方法を適用するとカプセルが破壊されるという欠点があ
る。
【0004】また、ジェットミルを用いてトナー核体粒
子の表面に着色剤または磁性粒子および導電剤と結着樹
脂とからなる被覆層を形成してトナーを調製する方法
が、特開昭60−173552号公報に記載されてい
る。トナー母体粒子および熱可塑性樹脂に歪力を加えて
混合して被覆する方法が、特開昭63−49766号公
報に記載されている。これらの方法は、上述の熱定着を
目的とする場合のように、トナー母体粒子が硬い場合に
は適用可能であるものの、圧力定着を目的とした液状コ
アを有するカプセルトナーには、この方法を適用すると
やはりカプセルが破壊されるという欠点がある。
【0005】一方、重合によって形成されるトナー核体
粒子をラテックス水溶液に分散させ、水溶性無機塩を加
え、トナー核体粒子表面に微小粒子を沈降させて被覆層
を形成してトナーを調製する方法が、特開昭57−45
558号公報に記載されている。しかし、この方法は、
芯材に微小粒子が付着して被覆層を形成しているため、
被覆層と芯材との接着性が悪く、芯材の被覆性も不十分
である。また、トナー上に残存する界面活性剤や無機塩
の影響で帯電の環境依存性が大きく、特に高温高湿の環
境下で帯電量が低下するという欠点がある。
【0006】また、カプセル殻に親水性無機粉体を混合
させたカプセルトナーが特開昭59−79257号公報
に記載され、カプセル殻に親油処理した無機粉体を混合
させたカプセルトナーの製造方法が特開平2−8105
2号公報に記載されている。しかしながら、前者では、
親油性のカプセル殻重合体と親水性の無機粉体との間に
化学結合は存在せず、単に混在しているだけであり、し
かも親油性と親水性という相反する性質を有する組み合
せからも予想されるように、殻重合体と無機粉体との間
には接着力および密着性が十分に作用しない。また後者
においても、カプセル殻と無機粉体との間に化学結合が
存在せず、単に混在している点では前者とかわりがな
い。そのため、殻の機械的強度が十分でなくかつ芯材の
密閉性が劣る。その結果、保存性が悪く、流動性が経時
的に悪化するという欠点がある。特に芯材に液状物質を
用いた場合は問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、芯材の被覆性が十分で、機械的強度、
保存性、流動性に優れたマイクロカプセルおよび帯電の
環境依存性が少ないカプセルトナーを提供することにあ
る。また別の目的は、カプセル粒径の変動がなく、収率
が高く、安全衛生上の問題が少なく、液状コアのマイク
ロカプセルの製造にも適し、特別な製造装置を必要とし
ないマイクロカプセルの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、カプセル殻が無機微粉体と重合体との混合
体からなり、かつ混合体の各成分が化学的に結合したマ
イクロカプセルを実現化することにより、上記目的が達
成されることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の第一の特徴は、芯物質
とそれを覆う殻物質からなり、殻物質が芯物質の表面で
互いに反応して重合し得る少なくとも2種の単量体から
なる重合体と無機微粉体とを含有し、かつ重合体と無機
微粉体とが化学的に結合しているマイクロカプセルにあ
る。本発明の第二の特徴は、芯物質を覆う殻物質が、芯
物質の表面で互いに反応して重合し得る少なくとも2種
の単量体からなる重合体と無機微粉体とを含有し、かつ
重合体と無機微粉体とが化学的に結合しているマイクロ
カプセルからなるカプセルトナーにある。本発明の第三
の特徴は、芯物質の表面で互いに反応して重合し得る少
なくとも2種の単量体と表面に活性水素を有する無機微
粉体の存在下に、親油性芯物質を水性媒体中で乳化さ
せ、次いで、上記単量体を親油性芯物質の表面で重合さ
せるマイクロカプセルの製造方法にある。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるマイクロカプセルを形成する芯物質は、特に限定
されるものではなく、水に難溶性または油溶性であれば
用途に応じて各種の活性物質を芯物質成分として使用す
ることができる。マイクロカプセルをカプセルトナーと
して利用する場合、圧力定着を目的とするときは圧力定
着性を有する成分を主体とする芯物質が用いられ、加熱
定着を目的とするときは加熱定着性を有する成分を主体
とする芯物質が用いられる。特に圧力定着を目的とする
ときは、芯物質として、主にバインダー樹脂とそれを溶
解または膨潤する高沸点溶剤および着色剤とからなるも
の、あるいは主に軟質の固体物質と着色剤とからなるも
のが好ましく用いられる。着色剤は、場合により磁性粉
と置き換えてもよい。芯物質としては、さらに定着性の
改良を目的として、シリコーンオイル等の添加剤を必要
に応じて加えることができる。また、バインダー樹脂に
対して不溶性の脂肪族飽和炭化水素を主体とする有機溶
剤を加えることもできる。圧力定着を目的とした場合と
加熱定着を目的とした場合では、それぞれ定着性成分の
種類あるいは組成比を変えることが望ましい。
【0011】上記バインダー樹脂としては、公知の定着
用樹脂を用いることができる。具体的には、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブ
チル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリ
ル酸ラウリル、ポリアクリル酸ステアリル等のアクリル
酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタ
クル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリ
ル、ポリメタクリル酸ステアリル等のメタクリル酸エス
テル重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニ
ル、ポリ酪酸ビニル等のビニルエステル重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体および
その共重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルとの共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体等のスチレン系共重
合体、さらにポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、
ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ゴム類、エ
ポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジ
ン、テルペン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。
これらのバインダー樹脂は単独または混合して用いるこ
とができる。軟質の固体物質としては、室温で柔軟性を
有していて定着性のあるものなら特に種類を問わない
が、ガラス転移点Tgが−60〜5℃の範囲の重合体ま
たはその重合体と他の重合体との混合物が好ましく用い
られる。
【0012】バインダー樹脂を溶解または膨潤する高沸
点溶剤としては、沸点が140℃以上、好ましくは16
0℃以上の油性溶剤を用いることができる。例えば、M
odern Plastics Encycloped
ia(1975〜1976)の“Plasticize
rs”に記載されている溶剤の中から選んでもよい。ま
た、圧力定着用カプセルトナーの芯物質として、例えば
特開昭58−145964号公報、特開昭63−163
373号公報等に開示されている高沸点溶剤の中から選
んでもよい。具体的には、フタル酸エステル類(ジエチ
ルフタレート、ジブチルフタレート等)、脂肪族二塩基
酸エステル類(ジエチルマロネート、ジメチルサクシネ
ート、ジオクチルアジペート等)、リン酸エステル類
(トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェー
ト等)、クエン酸エステル類(O−アセチルトリエチル
シトレート等)、安息香酸エステル類(ブチルベンゾエ
ート、ヘキシルベンゾエート等)、高級脂肪酸エステル
類(ヘキサデシルミリステート等)、アルキルナフタレ
ン類(メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、モノイ
ソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン
等)、アルキルジフェニルエーテル類(o−,m−,p
−メチルジフェニルエーテル等)、高級脂肪酸アミド類
(N,N−ジメチルラウリンアミド等)、芳香族スルホ
ン酸アミド類(N−ブチルベンゼンスルホンアミド
等)、トリメリット酸エステル類(トリオクチルトリメ
リテート等)、ジアリールアルカン類(キシリルフェニ
ルメタン等のジアリールメタン、1−フェニル−1−ト
リルエタン、1−キシリル−1−フェニルエタン、1−
エチルフェニル−1−フェニルエタン等のジアリールエ
タンなど)、塩素化パラフィン類を挙げることができ
る。
【0013】また、高沸点溶剤と共にバインダー樹脂に
対して不溶性の脂肪族飽和炭化水素またはこれを主成分
とする有機溶剤を併用すると、定着性が向上するだけで
なく、芯物質中にバインダー樹脂を良好に分散保持する
ことができる。さらに、バインダー樹脂にメタクリル酸
ラウリルホモポリマーまたはコーポリマー等の長鎖アル
キル基を有する重合体を用いた場合には、バインダー樹
脂の溶剤として、脂肪族飽和炭化水素を併用することが
有機感光体等への影響が少ないという点で望ましい。こ
のような脂肪族飽和炭化水素としては、沸点が100〜
250℃のものが好ましく、例えばエクソン化学社製の
アイソパー(Isopar)G、アイソパーH、アイソ
パーL等が挙げられる。
【0014】着色剤としては、カーボンブラック、ベン
ガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロ
ー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレ
ッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔
料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタ
ロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモア
ントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッ
ド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料など
が挙げられる。また、分散染料、油溶性染料などを用い
ることもできる。さらにまた、磁性一成分トナー等の場
合、黒色系着色剤の全部または一部を磁性粉で置き換え
ることができる。磁性粉としては、マグネタイト、フェ
ライト、あるいはコバルト、鉄、ニッケル等の金属単体
またはその合金を用いることができる。また、これらの
磁性粉をシランカップリング剤、チタネートカップリン
グ剤等のカップリング剤または油溶性界面活性剤で表面
処理を施したり、あるいはアクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、エポキシ樹脂等で表面を被覆した磁性粉であって
もよい。
【0015】マイクロカプセルにおける殻物質を形成す
る第一の単量体としては、イソシアナート化合物、酸ハ
ロゲン化物、エポキシ化合物等が使用される。特にマイ
クロカプセルを電子写真用トナーに適用する場合は、電
気抵抗の面から、少なくともイソシアナート化合物を殻
形成単量体成分とすることが好ましい。イソシアナート
化合物の具体例としては、m−フェニレンジイソシアナ
ート、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアナート、3,3′−ジメチルジフ
ェニル−4,4′−ジイソシアナート、o−,m−,p
−キシリレンジイソシアナート、ナフタレンジイソシア
ナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート等の
ジイソシアナート化合物など、さらにいわゆるビュレッ
ト型、アダクト型、イソシアヌレート型として知られて
いるポリイソシアナートなどが挙げられる。酸ハロゲン
化物の具体例としては、サクシノイルクロライド、アジ
ポイルクロライド、フマロイルクロライド、フタロイル
クロライド、テレフタロイルクロライド、1,4−シク
ロヘキサンジカルボニルクロライド等の二塩基酸ハロゲ
ン化物等が挙げられる。エポキシ化合物の具体例として
は、ビスフェノールA型、レゾルシン型、ビスフェノー
ルF型、テトラフェニルメタン型、ノボラック型、ポリ
アルコール型、ポリグリコール型、グリセリントリエー
テル型として知られているエポキシ化合物等が挙げられ
る。これらの第一の単量体は単独または混合して用いる
ことができる。
【0016】第一の単量体と反応して同じく、マイクロ
カプセルの殻物質を形成する第二の単量体としては、エ
チレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ピペラジン、2
−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン等の
ピペラジン系化合物などのポリアミン、エチレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、カテコール、レゾルシ
ノール、ハイドロキノン、o−ジヒドロキシメチルベン
ゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のポリ
オールなどの他に、水が挙げられる。これらの第二の単
量体は単独または混合して用いることができる。
【0017】上記第一の単量体と第二の単量体とは互い
に芯物質の表面で反応して重合体を生成するものである
が、例えば、第一の単量体としてイソシアナート化合物
を用いて第二の単量体のポリアミンや水またはポリオー
ルと反応させると、ポリウレアまたはポリウレタンが生
成する。また、酸ハロゲン化物を用いてポリアミンと反
応させるとポリアミドが生成し、エポキシ化合物を用い
てポリアミンまたはポリオールと反応させると、これら
の第二の単量体を介してエポキシ化合物が重合する。さ
らに、イソシアナート化合物をポリアミンおよびポリオ
ールと同時に反応させると、分子鎖中に尿素結合とウレ
タン結合を含む重合体が生成する。
【0018】本発明において用いられる無機微粉体と
は、平均粒径が0.005〜5μm、好ましくは0.0
2〜1μmで、かつ表面に活性水素を有する官能基が存
在していて、イソシアナート化合物、酸ハロゲン化物ま
たはエポキシ化合物と反応してカプセル殻マトリックス
に組み込まれるような無機微粉体を意味する。活性水素
を有する官能基としては、カルボキシル基、アミノ基、
水酸基、メルカプト基、アミジノ基等が挙げられる。こ
のうち、水酸基については、通常の金属酸化物微粉末が
表面に有する水酸基を利用することができる。これらの
無機物質の具体例としては、酸化珪素、酸化チタン、酸
化アルミニウム(アルミナ)、硫化亜鉛、チタン酸鉛、
酸化ジルコニウム、鉛白、亜鉛華、鉛丹、カドミウム
赤、カドミウム黄等を挙げることができる。
【0019】活性水素を有する前記官能基は、無機微粉
体合成時に表面に存在している水酸基の他に、化学反応
を利用して水酸基を他の官能基に変換したものであって
もよい。例えば、活性水素含有の官能基を置換したシラ
ンカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミ
ニウムカップリング剤、ジルコアルミネートカップリン
グ剤等の表面処理剤で無機微粉体を処理し、無機微粉体
表面に官能基を化学的に結合したものを使用することが
できる。カップリング剤による具体的な処理方法は、
“カップリング剤の最適利用技術”(科学技術総合研究
所、1988年2月25日発行)に詳しく記述されてい
る。帯電性と反応性を制御できるという点で、無機微粉
体としてはカップリング剤で処理したものが好ましく、
活性水素を有する官能基としてはアミノ基が特に好まし
い。以上のような表面に活性水素を有する無機微粉体
は、単独または混合して用いることができる。
【0020】本発明のマイクロカプセルの製造方法は、
大きく分けて界面重合法および内部in−situ重合
法の2つの方法がある。第一の界面重合法は、第一の単
量体とカプセル芯物質とを少なくとも含有する親油性混
合物を水性媒体中に乳化した後、表面に活性水素を有す
る無機微粉体を乳化液中に添加し、親油性液滴中に存在
する第一の単量体と水性媒体中に存在する第二の単量体
とが親油性液滴の界面で反応してカプセル殻を形成する
方法である。この界面重合法によるマイクロカプセルの
製造方法は、例えば特公昭38−19574号公報、特
公昭42−446号公報、特公平2−31381号公
報、特開昭58−66948号公報、特開昭59−14
8066号公報、特開昭59−162562号公報に開
示されている。
【0021】第二の内部in−situ重合法は、表面
に活性水素を有する無機微粉体の存在下に、第一の単量
体とカプセル芯物質とを少なくとも含有する親油性混合
物を乳化し、親油性液滴中に存在する第一の単量体と第
二の単量体とが親油性液滴の界面で反応してカプセル殻
を形成する方法である。この内部in−situ重合法
によるマイクロカプセルの製造方法は、例えば特公昭4
9−45133号公報、特公昭50−22507号公報
で開示されている。これらの方法において、第二の単量
体はカプセル芯物質とともに親油性液滴内部に仕込んで
もよいし、親油性液滴外部の水性媒体中に仕込んでもよ
い。
【0022】上記2つの方法とも、第一のカプセル殻形
成単量体であるイソシアナート化合物、酸ハロゲン化
物、エポキシ化合物等のうちの少なくとも1種と水、ポ
リアミン、ポリオール等のうちの少なくとも1種および
活性水素を有する無機微粉体との間で化学反応が生じ、
無機微粉体が生成するポリウレア、ポリウレタン、ポリ
アミド、エポキシ重合体等のうちの少なくとも1種の重
合体の中に取り込まれ、かつ重合体と化学結合している
状態でカプセル殻を形成する。また、芯物質成分として
バインダー樹脂形成用単量体の状態で仕込み、界面重合
でカプセル殻を形成した後、単量体を重合してバインダ
ー樹脂を形成してカプセル化することもできる。さら
に、芯物質の一成分として仕込んだ着色剤または磁性粉
は、カプセル形成後、殻物質中に通常存在するが、芯物
質と殻物質との界面に存在してもよい。
【0023】マイクロカプセルの製造において、親油性
芯物質の粘度が高い場合は、予め低沸点溶剤に加えてお
き、芯物質成分を水性媒体中に懸濁させて、殻物質の形
成と同時にまたは殻物質の形成後に、上記溶剤を系外に
追い出して芯物質を形成することが好ましい。勿論、低
沸点溶剤はカプセル形成前に除去しておいてもよい。低
沸点溶剤としては、160℃以下の沸点を有する溶剤が
好ましく、具体的には、メチレンクロライド、クロロホ
ルム、四塩化炭素、エチレンクロライド、二硫化炭素、
酢酸メチル、酢酸エチル、メチルアルコール、エチルア
ルコール、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、石油エーテル、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド等
を挙げることができる。これらの溶剤は単独または混合
して用いることができる。
【0024】カプセルトナーの定着時におけるオフセッ
ト防止等の目的で、芯物質の一成分として、ワックスま
たはシリコーンオイルを含有させることもできる。ワッ
クス類としては、蜜ろう、ラノリン等の動物系ワック
ス、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、木ろ
う等の植物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワ
ックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス等の石油系ワックス、モンタンワックス誘導体、
パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワッ
クス誘導体等の変性ワックス、カスターワックス等の水
素化ワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレンおよびそれらの誘導体等のポリオレフィンワッ
クス、ジステアリルケトン等の合成ワックス、カプリル
酸アミド、ペラルゴン酸アミド、カプリン酸アミド、ラ
ウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミド脂肪酸アミド系ワックスなどを
用いることができる。これらのワックスは単独または混
合して用いることができる。
【0025】本発明のカプセルトナーは、帯電性、粉体
流動性、潤滑性等をさらに改善するために、金属、酸化
チタン、アルミナ等の金属酸化物、金属塩、シリカ、セ
ラミック等の無機物質、ポリメタクリル酸メチル等の樹
脂、脂肪酸金属塩などの外添剤を添加してもよい。ま
た、キャリアを用いない一成分カプセルトナーであって
もよく、あるいはキャリアを用いる二成分カプセルトナ
ーであってもよい。キャリアを使用する場合には、公知
のキャリアであれば特に制限されるものでなく、鉄粉系
キャリア、フェライト系キャリア、表面コートフェライ
トキャリア、磁性粉末分散型キャリア等が使用できる。
【0026】本発明のカプセルトナーは、圧力定着に限
らず、熱と圧力を同時に付与する定着に用いてもよい。
さらに、画像担持体と記録用紙を介して接触する押圧部
材あるいは内部に加熱手段を有する押圧部材を備えた画
像記録装置において、トナーを転写および同時定着する
画像記録方式に用いてもよい。また、熱定着に用いても
有効である。さらに、紙への記録のみならず、第二原図
やオーバーヘッドプロジェクター用紙等にも使用でき
る。
【0027】
【実施例】次に、実施例および比較例を示しながら本発
明を具体的に説明する。なお、以下の「部」は重量部を
意味する。 実施例1 (表面にアミノ基を有する酸化珪素微粉体の調製)エタ
ノール180部およびイオン交換水20部の混合溶液中
にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(A−110
0;日本ユニカー社製)2部を添加した。次いで、表面
に水酸基を有する平均粒径0.016μmの酸化珪素微
粉体(アエロジル130;日本アエロジル社製)20部
を添加し、室温で1時間攪拌した。その後、減圧濾過し
て窒素ガス雰囲気下に110℃で加熱乾燥した。これを
高速回転ミキサーに投入し、10000rpmで1分間
分散して表面にアミノ基を有する酸化珪素微粉体を得
た。
【0028】(マイクロカプセルの製造)脂肪族飽和炭
化水素(アイソパーH;エクソン化学社製)20gおよ
び酢酸エチル40gの混合液にメタクリル酸ラウリル−
スチレン共重合体(Mw:9×104 )60gを添加
し、溶解させた。次いで、第一のカプセル殻形成単量体
であるイソシアナート化合物(スミジュールL;住友バ
イエルウレタン社製)10gおよび酢酸エチル20gを
添加し、十分に混合した(この液をA液とする)。一
方、イオン交換水400gにヒドロキシプロピルメチル
セルロース(メトローズ60SH50;信越化学社製)
10gを溶解させた後、この中に上記の表面にアミノ基
を有する酸化珪素微粉体10gを混合し、5℃まで冷却
した。この液を乳化機(オートホモミクサー;特殊機化
工社製)で撹拌し、この中にA液をゆっくり投入して乳
化した。このようにして、乳化液中の油滴粒子の平均粒
径が約12μmのO/Wエマルジョンを得た。次に、乳
化機をプロペラ型の撹拌羽根を備えた撹拌機(スリーワ
ンモータ;新東科学社製)に替え、エマルジョンを40
0rpmで撹拌した。10分後この液に、第二のカプセ
ル殻形成単量体であるジエチレントリアミンの5%水溶
液100gを滴下した。滴下終了後、60℃で酢酸エチ
ルを除去しながら、3時間カプセル化反応を行った。反
応終了後、反応混合物をイオン交換水2l中に注入して
十分撹拌した後静置した。カプセル粒子が沈降した後、
上澄み液を取り除いた。この操作をさらに7回繰り返し
てカプセル粒子を洗浄した。このようにして、カプセル
殻が酸化珪素微粉体とポリウレアとを化学的に結合した
混合体であるマイクロカプセルを製造した。
【0029】(マイクロカプセルの性能評価)得られた
カプセル懸濁液をステンレス製バットに投入し、乾燥機
(ヤマト科学社製)にて60℃で10時間乾燥した後、
目開き80μmの篩で篩分した。このようにして、粉体
化して得られたマイクロカプセルを熱重量分析でカプセ
ル中のオイル成分を測定したところ、18%であった。
次に、このマイクロカプセルを100℃で10時間加熱
処理した後、同様にオイル成分を測定したところ16%
であった。また、流動性を凝集度で評価したところ30
%であり、良好な流動性を有していた。以上のように、
本発明のマイクロカプセルは、カプセル芯物質の保持
性、流動性に優れていた。
【0030】比較例1 酸化珪素微粉体を用いない以外は実施例1と全く同様の
処理を行い、粉体化して篩分したマイクロカプセルを得
た。得られたマイクロカプセルを熱重量分析でカプセル
中のオイル成分を測定したところ、14%であった。次
に、このマイクロカプセルを100℃で10時間加熱処
理した後、同様にオイル成分を測定したところ10%で
あった。また、流動性を凝集度で評価したところ60%
であり、流動性が悪かった。この結果から分かるよう
に、無機微粉体を含有しないマイクロカプセルは、カプ
セル芯物質の保持性に劣り、流動性が悪いものであっ
た。
【0031】実施例2 (表面にアミノ基を有する酸化チタン微粉体の調製)ト
ルエン100部中にイソプロピルトリ(N−アミノエチ
ルアミノエチル)チタネート(KR−44;味の素社
製)2部を添加した。次いで、表面に水酸基を有する平
均粒径0.021μmの酸化チタン微粉体(アエロジル
P−25;日本アエロジル社製)50部を添加し、室温
で1時間攪拌した。その後、減圧濾過して窒素ガス雰囲
気下に130℃で加熱乾燥した。これを高速回転ミキサ
ーに投入し、10000rpmで1分間分散して表面に
アミノ基を有する酸化チタン微粉体を得た。
【0032】(カプセルトナーの製造)脂肪族飽和炭化
水素(アイソパーH)20gおよび酢酸エチル40gの
混合液にポリメタクリル酸ラウリル(Mw:5×1
4 )60gを添加し、溶解させた。この溶液に、チタ
ネートカップリング剤(TTS;味の素社製)で表面を
疎水化処理した磁性粉70gを添加し、ボールミルにて
24時間分散した。次いで、イソシアナート化合物(ス
ミジュールL)20gおよび酢酸エチル24gを添加
し、十分に混合した(この液をB液とする)。一方、イ
オン交換水200gにヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(メトローズ60SH50)10gを溶解させた
後、この中に上記の表面にアミノ基を有する酸化チタン
微粉体10gを混合し、5℃まで冷却した。この液を乳
化機(オートホモミクサー)で撹拌し、この中にB液を
ゆっくり投入して乳化した。このようにして、乳化液中
の油滴粒子の平均粒径が約12μmのO/Wエマルジョ
ンを得た。その後、実施例1と全く同様の処理を行っ
て、カプセル殻が酸化チタン微粉体とポリウレアとを化
学的に結合した混合体であるカプセルトナーを得た。
【0033】(カプセルトナーの性能評価)得られたカ
プセル懸濁液をステンレス製バットに投入し、乾燥機
(ヤマト科学社製)にて60℃で10時間乾燥した後、
目開き80μmの篩で篩分した。このようにして、粉体
化して得られたカプセルトナーを熱重量分析でカプセル
中のオイル成分を測定したところ、14%であった。次
に、このカプセルトナーを100℃で10時間加熱処理
した後、同様にオイル成分を測定したところ13%であ
った。このように、本発明のカプセルトナーは、カプセ
ル芯物質の保持性に優れていた。
【0034】比較例2 酸化チタン微粉体に官能基を持たないアルキル基含有の
チタネートカップリング剤(KR−TTS;味の素社
製)で表面処理した以外は、実施例2と全く同様の処理
を行い、粉体化して篩分したカプセルトナーを得た。得
られたカプセルトナーを熱重量分析でカプセル中のオイ
ル成分を測定したところ、10%であった。次に、この
カプセルトナーを100℃で10時間加熱処理した後、
同様にオイル成分を測定したところ8%であった。この
結果から分かるように、官能基を持たないアルキル基含
有のチタネートカップリング剤で酸化チタン微粉体を表
面処理して製造されるカプセルトナーは、カプセル芯物
質の保持性に劣っていた。
【0035】実施例3 実施例2における酸化チタン微粉体に表面処理を施すこ
となく実施例2と全く同様の処理を行い、粉体化して篩
分したカプセルトナーを得た。得られたカプセルトナー
を熱重量分析でカプセル中のオイル成分を測定したとこ
ろ、13%であった。次に、このカプセルトナーを10
0℃で10時間加熱処理した後、同様にオイル成分を測
定したところ12%であった。このように、本発明のカ
プセルトナーは、カプセル芯物質の保持性に優れてい
た。
【0036】比較例3 酸化チタン微粉体を用いない以外は実施例3と全く同様
の処理を行い、粉体化して篩分したカプセルトナーを得
た。得られたカプセルトナーを3gと鉄粉キャリア10
0gとを温度20℃、湿度50%の環境下で混合し、ブ
ローオフ法にてカプセルトナーの帯電量を測定したとこ
ろ、+1μC/gであり、ほとんど帯電しなかった。ま
た、実施例3と同様にして、流動性を凝集度で評価した
ところ60%であり、流動性が悪かった。
【0037】実施例4 (表面にアミノ基を有するアルミナ微粉体の調製)メチ
ルエチルケトン100部中にイソプロピルトリ(N−ア
ミノエチルアミノエチル)チタネート(KR−44)2
部を添加した。次いで、表面に水酸基を有する平均粒径
0.02μmのアルミナ微粉体(アエロジルC;日本ア
エロジル社製)50部を添加し、室温で1時間攪拌し
た。その後、減圧濾過して窒素ガス雰囲気下に130℃
で加熱乾燥した。これを高速回転ミキサーに投入し、1
0000rpmで1分間分散して表面にアミノ基を有す
るアルミナ微粉体を得た。
【0038】(カプセルトナーの製造)脂肪族飽和炭化
水素(アイソパーH)30gおよび酢酸エチル40gの
混合液にポリメタクリル酸ラウリル(Mw:5×1
4 )60gを添加し、溶解させた。この溶液に、チタ
ネートカップリング剤(TTS)で表面を疎水化処理し
た磁性粉70gを添加し、ボールミルにて24時間分散
した。次いで、イソシアナート化合物(タケネートD1
60N;武田薬品社製)10g、エポキシ化合物(エポ
トートYD−8125;東都化成社製)10gおよび酢
酸エチル24gを添加し、十分に混合した(この液をC
液とする)。一方、イオン交換水200gにヒドロキシ
プロピルメチルセルロース(メトローズ60SH50)
10gを溶解させた後、5℃まで冷却した。この液を乳
化機(オートホモミクサー)で撹拌し、この中にC液を
ゆっくり投入して乳化した。このようにして、乳化液中
の油滴粒子の平均粒径が約12μmのO/Wエマルジョ
ンを得た。
【0039】次に、乳化機を撹拌機(スリーワンモー
タ)に替え、エマルジョンを400rpmで撹拌し、上
記の表面にアミノ基を有するアルミナ微粉体10gをイ
オン交換水40gに分散し、水酸化ナトリウムでpHを
9に調整した分散液をエマルジョンに注入した。5分後
この液に、ジエチレントリアミンの5%水溶液100g
を10分間かけて滴下した。滴下終了後、60℃で酢酸
エチルを除去しながら、3時間カプセル化反応を行っ
た。反応終了後、反応混合物をイオン交換水2l中に注
入して十分撹拌した後静置した。カプセル粒子が沈降し
た後、上澄み液を取り除いた。この操作をさらに7回繰
り返してカプセル粒子を洗浄した。このようにして、カ
プセル殻がアルミナ微粉体とエポキシウレア重合体とを
化学的に結合した混合体であるカプセルトナーを得た。
【0040】(カプセルトナーの性能評価)得られたカ
プセル懸濁液をステンレス製バットに投入し、乾燥機
(ヤマト科学社製)にて60℃で10時間乾燥した後、
目開き80μmの篩で篩分した。このようにして、粉体
化して得られたカプセルトナー3gと鉄粉キャリア10
0gとを温度20℃、湿度50%の環境下で混合し、ブ
ローオフ法にてカプセルトナーの帯電量を測定したとこ
ろ、+12μC/gであり、良好な正帯電性を示した。
また、実施例1と同様に、流動性を凝集度で評価したと
ころ35%であり、良好な流動性を有していた。
【0041】
【発明の効果】本発明のマイクロカプセルおよびカプセ
ルトナーは、保存性、流動性に優れており、特にカプセ
ルトナーに応用した場合、容易にかつ良好な帯電性を得
ることができだけでなく、帯電の環境依存性も少ない。
また、本発明のマイクロカプセルおよびカプセルトナー
の製造方法によれば、カプセル化工程と帯電制御能付与
工程を同時に行うことができる。しかも、芯物質の被覆
性が十分で、安全衛生上の問題が少なく、液状コアのマ
イクロカプセルの製造にも適し、特別な製造装置を必要
としないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/087 G03G 9/08 384

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯物質とそれを覆う殻物質からなり、殻
    物質が芯物質の表面で互いに反応して重合し得る少なく
    とも2種の単量体からなる重合体と無機微粉体とを含有
    し、かつ重合体と無機微粉体とが化学的に結合している
    ことを特徴とするマイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 芯物質の表面で互いに反応して重合し得
    る少なくとも2種の単量体からなる重合体が、ポリウレ
    ア、ポリウレタン、ポリアミドまたはエポキシ重合体の
    単独あるいはこれらの2種以上の重合体である請求項1
    記載のマイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 芯物質を覆う殻物質が、芯物質の表面で
    互いに反応して重合し得る少なくとも2種の単量体から
    なる重合体と無機微粉体とを含有し、かつ重合体と無機
    微粉体とが化学的に結合しているマイクロカプセルから
    なることを特徴とするカプセルトナー。
  4. 【請求項4】 芯物質の表面で互いに反応して重合し得
    る少なくとも2種の単量体からなる重合体が、ポリウレ
    ア、ポリウレタン、ポリアミドまたはエポキシ重合体の
    単独あるいはこれらの2種以上の重合体である請求項3
    記載のカプセルトナー。
  5. 【請求項5】 芯物質の表面で互いに反応して重合し得
    る少なくとも2種の単量体と表面に活性水素を有する無
    機微粉体の存在下に、親油性芯物質を水性媒体中で乳化
    させ、次いで、上記単量体を親油性芯物質の表面で重合
    させることを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
  6. 【請求項6】 単量体の少なくとも1種が親油性芯物質
    内に存在し、他の単量体は水性媒体中に存在する請求項
    5記載のマイクロカプセルの製造方法。
  7. 【請求項7】 全ての単量体が親油性芯物質内に存在す
    る請求項5記載のマイクロカプセルの製造方法。
  8. 【請求項8】 親油性芯物質に少なくともバインダー樹
    脂およびこのバインダー樹脂を溶解または膨潤する高沸
    点溶剤を含有する請求項5記載のマイクロカプセルの製
    造方法。
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