JP7035211B2 - 糸巻取機 - Google Patents

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Description

本発明は、完成したパッケージを新しいボビンに自動交換可能な糸巻取機に関する。
例えば特許文献1に記載の糸巻取機は、給糸部から供給される糸をボビンに巻き取ってパッケージを形成するように構成されている。この糸巻取機においては、完成したパッケージを新しいボビンに交換し、新しいボビンへの糸の巻き取りを開始するまでの一連の動作が自動化されている。具体的には、パッケージが完成すると、給糸部とパッケージとの間の糸をカッターで切断し、給糸部側の糸を糸捕捉パイプによって吸引捕捉する。そして、完成したパッケージを新しいボビンに交換した後、糸捕捉パイプによって吸引捕捉されている糸をバンチアームに受け渡し、バンチアームをボビンホルダの近傍に移動させることによって、ボビンホルダに糸を掛けることが可能となっている。
特開2008-24438号公報
しかしながら、特許文献1のように、糸捕捉パイプによって糸を吸引捕捉する構成だと、糸が吸引されることで糸が無駄に消費されたり、吸引装置が必要となることでコストが増大したりする問題があった。本願の発明者らは、これらの問題を回避するため、糸捕捉パイプの代わりにクランプカッターを使用し、クランプカッターによって糸を切断するとともに把持する構成を採用している。
ところが、クランプカッターを使用する構成の場合、以下のように新たな問題が発生した。パッケージの完成後、クランプカッターによって給糸部とパッケージとの間の糸を切断及び把持する際、クランプカッターはボビンホルダに近づく方向に移動する。次に、糸を切断し、給糸部側の糸を把持したクランプカッターは、新たにセットされるボビンとの干渉を避けるため、ボビンホルダから遠ざかる方向に退避する。このとき、クランプカッターによって把持されている糸が引っ張られ、給糸部から糸が引き出される。その後、ボビンホルダに設けられた糸把持部に糸を案内するため、クランプカッターは再びボビンホルダに近づく方向に移動する。このとき、先ほど給糸部から引き出された糸が弛んでしまい、糸把持部に適切に糸を案内できないことがあった。
以上の課題に鑑みて、本発明は、完成したパッケージを新しいボビンに交換する際に、クランプカッターによって糸を糸把持部に適切に案内できるようにすることを目的とする。
本発明に係る糸巻取機は、給糸部から供給される糸をボビンに巻き取ってパッケージを形成する巻取部を有し、完成した前記パッケージを新しい前記ボビンに自動交換可能な糸巻取機であって、前記ボビンを回転可能に支持するボビンホルダと、前記パッケージを新しい前記ボビンに交換する際に、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断するとともに前記給糸部側の糸を把持し、且つ、把持している糸を前記ボビンホルダ又は前記ボビンに形成された糸把持部に案内するクランプカッターと、前記クランプカッターで把持されている糸の弛みを除去する緊張動作及び糸を緩ませる弛緩動作が可能な糸弛み調整部と、少なくとも前記糸弛み調整部の動作を制御する制御部と、を備え、前記クランプカッターは、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後、前記ボビンホルダの軸方向に直交する直交方向の一方側への移動成分を有し、且つ、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第1移動と、前記第1移動の後に、把持している糸を前記糸把持部に案内するため、前記直交方向の他方側への移動成分を有する方向に移動する第2移動と、を少なくとも行うように構成されており、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでに、前記糸弛み調整部に前記緊張動作を行わせることを特徴とする。
本発明では、完成したパッケージを新しいボビンに交換する際に、クランプカッターは、糸を切断及び把持した後、少なくとも第1移動及び第2移動を行い、糸把持部に糸を案内する。第1移動では、クランプカッターは直交方向の一方側への移動成分を有する方向に移動し、給糸部から糸が引き出される。このため、第2移動でクランプカッターが直交方向の他方側への移動成分を有する方向に移動すると、糸に弛みが生じる。そこで、本発明では、クランプカッターが第2移動を開始した後、糸把持部によって糸が把持されるまでに、糸弛み調整部に緊張動作を行わせることによって、糸の弛みを除去している。したがって、糸が弛んでしまうために糸把持部に適切に糸を案内できないという問題を解決し、クランプカッターによって糸を糸把持部に適切に案内することができる。
本発明において、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記緊張動作を行わせるとよい。
糸弛み調整部に緊張動作を行わせるタイミングを、クランプカッターの第2移動の完了後とすることも可能である。しかしながら、そうすると、クランプカッターの第2移動中に弛んだ糸が他の部材に引っ掛かったりすることで、糸把持部への糸の案内に失敗することもあり得る。この点、上述のようにすれば、クランプカッターの第2移動中に糸の弛みを除去できるので、クランプカッターによって糸を糸把持部に確実に案内することができる。
本発明において、前記クランプカッターは、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持するように構成されており、前記制御部は、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記クランプカッターによって糸が切断されるまでに、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせるとよい。
パッケージが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、給糸部とパッケージとの間の糸の張力が過大となり、クランプカッターで糸を切断すると、クランプカッターで糸を把持する前に糸が逃げてしまうおそれがある。この点、上述のようにすれば、クランプカッターによって糸が切断される前に糸の張力を低減できるので、クランプカッターによる糸の把持を確実に行える。
本発明において、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第1移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせるとよい。
第1移動では、クランプカッターが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、糸の張力が過大となり、クランプカッターから糸が外れるおそれがある。この点、上述のようにすれば、クランプカッターの第1移動中の糸の張力を低減できるので、第1移動中にクランプカッターから糸が外れることを防止できる。
本発明において、前記クランプカッターは、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後且つ前記第2移動の前に、前記軸方向に沿って、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第3移動をさらに行うように構成されており、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第3移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせるとよい。
第3移動では、クランプカッターが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、糸の張力が過大となり、クランプカッターから糸が外れるおそれがある。この点、上述のようにすれば、クランプカッターの第3移動中の糸の張力を低減できるので、第3移動中にクランプカッターから糸が外れることを防止できる。
本発明において、糸走行方向において前記給糸部と前記巻取部との間に、糸の張力を検出する張力検出部が配置されており、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでの間、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第1閾値以上に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御するとよい。
このような構成の場合、第1閾値を適切に設定すれば、クランプカッターの第2移動中に糸に弛みがない状態を維持できる。したがって、クランプカッターによって糸を糸把持部に確実に案内することができる。
本発明において、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでの間、前記張力検出部によって検出される張力が前記第1閾値よりも大きな所定の第2閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御するとよい。
クランプカッターの第2移動中に、糸の張力が第1閾値以上に維持されるように糸弛み調整部を制御するだけだと、糸の張力が過大となり、クランプカッターから糸が外れるおそれがある。この点、上述のように、クランプカッターの第2移動中の糸の張力の上限、すなわち、第2閾値を適切に設定しておくことで、第2移動中にクランプカッターから糸が外れることを防止できる。
本発明において、前記クランプカッターは、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持するように構成されており、前記制御部は、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記クランプカッターによって糸が切断されるまでに、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第3閾値以下となるように前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせるとよい。
パッケージが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、給糸部とパッケージとの間の糸の張力が過大となり、クランプカッターで糸を切断すると、クランプカッターで糸を把持する前に糸が逃げてしまうおそれがある。この点、上述の構成の場合、第3閾値を適切に設定すれば、クランプカッターによって糸が切断される前に糸の張力を低減できるので、クランプカッターによる糸の把持を確実に行える。
本発明において、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第1移動を行っている間、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第4閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御するとよい。
第1移動では、クランプカッターが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、糸の張力が過大となり、クランプカッターから糸が外れるおそれがある。この点、上述の構成の場合、第4閾値を適切に設定すれば、クランプカッターの第1移動中の糸の張力を低減できるので、第1移動中にクランプカッターから糸が外れることを防止できる。
本発明において、前記クランプカッターは、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後且つ前記第2移動の前に、前記軸方向に沿って、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第3移動をさらに行うように構成されており、前記制御部は、前記クランプカッターが前記第3移動を行っている間、前記張力検出部によって検出される張力が前記第4閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御するとよい。
第3移動では、クランプカッターが給糸部から糸を引き出す方向に移動する際、糸の張力が過大となり、クランプカッターから糸が外れるおそれがある。この点、上述の構成の場合、第4閾値を適切に設定すれば、クランプカッターの第3移動中の糸の張力を低減できるので、第1移動中にクランプカッターから糸が外れることを防止できる
本発明において、糸走行方向において前記給糸部と前記巻取部との間に、正逆回転可能なフィードローラが配置されており、前記フィードローラが前記糸弛み調整部として機能するとよい。
このようなフィードローラは、もともと糸巻取機に設けられている場合が多い。したがって、フィードローラを糸弛み調整部として利用することで、新たな装置を追加する必要がなく、コストを低減できる。
本発明において、前記糸把持部は、前記ボビンの前記軸方向の端部を支持する支持部と、前記支持部に当接する当接位置と前記支持部から前記軸方向に離間した離間位置との間で移動可能な可動部と、を有し、前記可動部が前記離間位置に位置する状態で前記可動部と前記支持部との間の隙間に糸が配置された後、前記可動部が前記当接位置に移動することで糸を把持するように構成されているとよい。
このように、クランプカッターによって把持されている糸を狭い隙間に案内する場合、糸の弛みを除去できる本発明が特に有効である。
本実施形態に係るリワインダを正面から見た模式図である。 本実施形態に係るリワインダの電気的構成を示す図である。 パッケージの支持構造を示す(a)正面図及び(b)側面図である。 クランプカッターを有する糸掛けアームの前端部の上面図である。 クランプカッターの断面図である。 ボビン交換動作を示すフローチャートである。 ボビン交換動作を示すフローチャートである。 ボビン交換動作を示す模式図である。 ボビン交換動作を示す模式図である。 ボビン交換動作を示す模式図である。 ボビン交換動作を示す模式図である。 ボビン交換動作を示す模式図である。 糸弛み調整部の変形例を示す模式図である。
(リワインダの構成)
本実施形態に係るリワインダ1(本発明の糸巻取機)の構成について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るリワインダ1を正面から見た模式図である。図2は、本実施形態に係るリワインダ1の電気的構成を示す図である。図1に示す上下方向及び左右方向を、それぞれリワインダ1の上下方向及び左右方向とする。上下方向及び左右方向の両方と直交する方向(図1の紙面垂直方向)を前後方向とする。糸Yの走行する方向を糸走行方向とする。
図1に示すように、リワインダ1は、機台10、給糸部11、巻取部12、ボビン供給装置13、制御部14等を有する。リワインダ1は、給糸部11に設けられた給糸パッケージPsから糸Yを解舒し、解舒された糸Yを巻取部12においてボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。リワインダ1は、給糸パッケージPsに巻かれている糸Yをきれいに巻き直したり、所望の密度のパッケージPを形成したりするために用いられる。
給糸部11は、縦長の機台10の下部に設けられており、巻取部12に糸Yを供給する。給糸部11は、給糸パッケージPsから糸Yを解舒可能な状態で、給糸パッケージPsを支持している。
糸走行方向において給糸部11と巻取部12との間には、上流側から順番に糸ガイド15、フィードローラ16、糸ガイド17、張力付与装置18、及び、張力検出センサ19が配置されている。給糸パッケージPsから解舒された糸Yは、糸ガイド15、フィードローラ16、糸ガイド17、張力付与装置18、及び、張力検出センサ19を経由して、巻取部12に供給される。
糸ガイド15、17は糸道を規定するガイドであり、例えば給糸パッケージPsの中心軸の延長線上に配置されている。フィードローラ16(本発明の糸弛み調整部)は、例えば正逆回転可能なステッピングモータからなるローラ駆動モータ41(図2参照)によって正逆回転可能に構成されている。ローラ駆動モータ41は、制御部14によって制御される。フィードローラ16を、図1に実線で示す矢印の方向に正転(本発明の弛緩動作)させると、糸Yを糸走行方向の下流側に送ることができる。一方、フィードローラ16を、図1に破線で示す矢印の方向に逆転(本発明の緊張動作)させると、糸Yを糸走行方向の上流側に引っ張ることができる。
張力付与装置18は、糸Yに張力を付与する装置である。張力付与装置18は、走行している糸Yを挟むことによって、糸Yに張力を付与できるように構成されている。張力検出センサ19は、糸走行方向において給糸部11と巻取部12との間の糸Yの張力を検出する。張力検出センサ19によって検出された糸Yの張力は、制御部14に送られる。なお、後述のトラバース装置23によって糸Yをトラバースさせる際に、張力検出センサ19がトラバース支点として機能する。
巻取部12は、機台10の上部に設けられており、給糸部11から供給された糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取部12は、左右一対のクレードルアーム21、左右一対のボビンホルダ22、トラバース装置23、コンタクトローラ24等を有する。
図3は、パッケージPの支持構造を示す(a)正面図及び(b)側面図である。まず、クレードルアーム21及びボビンホルダ22の構成について、図3を参照しつつ説明する。クレードルアーム21は、左右方向に2つ並んだアーム状の部材であり、左右一対のクレードルアーム21によってパッケージP(ボビンB)を回転可能に支持する。具体的には、各クレードルアーム21の先端部に、ボビンホルダ22がそれぞれ設けられており、左右一対のボビンホルダ22によってパッケージP(ボビンB)を回転可能に支持する。
クレードルアーム21は、クレードル駆動モータ42(図2参照)によって、左右方向に延びる揺動軸21aを中心に揺動可能に構成されている。クレードル駆動モータ42は、制御部14によって制御される。クレードルアーム21が揺動することで、クレードルアーム21によって支持されているパッケージP(ボビンB)は、揺動軸21aの概ね下方の巻取位置(図3(b)の実線参照)と、揺動軸21aの概ね後方の玉揚位置(図3(b)の一点鎖線参照)との間で移動可能である。パッケージP(ボビンB)が巻取位置に位置しているときに、パッケージP(ボビンB)に糸Yが巻き取られる。また、パッケージPが玉揚位置に位置しているときに、パッケージPがクレードルアーム21から取り外され、機台10の後方に設けられた貯留部29にパッケージPが玉揚げされる。
ボビンホルダ22は、軸方向(左右方向)に延びる軸部25と、軸部25の先端部(軸方向内側の端部)に取り付けられた円板状の支持部26とを有する。軸部25は、基端部(軸方向外側の端部)が不図示の軸受を介してクレードルアーム21に取り付けられており、巻取モータ43(図2参照)によって軸周りに回転可能に構成されている。巻取モータ43は、制御部14によって制御される。支持部26が軸部25と一体回転することで、左右一対の支持部26によって支持されているパッケージP(ボビンB)を軸周りに回転させることができる。
ボビンホルダ22の軸部25は、例えばシリンダからなる伸縮用駆動部44(図2参照)によって軸方向に伸縮可能に構成されている。伸縮用駆動部44は、制御部14によって制御される。左右の軸部25が伸びると、左右の支持部26が互いに近づき、ボビンホルダ22によってボビンBの軸方向の両端部を支持することができる。一方、左右の軸部25が縮むと、左右の支持部26が互いに遠ざかり、ボビンホルダ22からパッケージPを取り外すことができる。
右側のボビンホルダ22は、さらに、支持部26の右側(軸方向外側)において軸部25に外嵌されたリング状の可動部27を有しており、支持部26及び可動部27によって糸把持部28が構成されている。可動部27は、例えばシリンダからなる糸把持用駆動部45(図2参照)によって軸方向に移動可能に構成されており、支持部26に当接する当接位置(図1参照)と、支持部26から離間した離間位置(図3(a)参照)との間で移動する。糸把持用駆動部45は、制御部14によって制御される。新しいボビンBへの糸Yの巻き取りを開始する際は、まず可動部27を離間位置に位置させた状態で支持部26と可動部27との間の隙間に糸Yを配置し、それから可動部27を当接位置に移動させて支持部26と可動部27とで糸Yを挟み込むことにより、糸把持部28による糸Yの把持が可能となる。
トラバース装置23は、糸Yを左右方向にトラバースさせる装置である。トラバース装置23は、複数のプーリ31~33に巻き掛けられた無端ベルト34にトラバースガイド35が取り付けられた構成を有する。プーリ31は駆動プーリとして構成されており、制御部14によって制御される。トラバースガイド35は、無端ベルト34の左右方向に延びている部分に取り付けられている。そして、駆動プーリ31によって無端ベルト34が往復駆動されることで、トラバースガイド35が左右方向に往復移動する。これによって、トラバースガイド35に係合している糸Yを、張力検出センサ19をトラバース支点として、左右方向にトラバースさせることができる。
コンタクトローラ24は、糸Yを巻き取り中のパッケージPに接触するように配置されており、パッケージPの回転に伴って従動回転する。これによって、パッケージPの表面に接圧を付与して、パッケージPの形状を整えることができる。
リワインダ1には、さらに、ボビン供給装置13が設けられている。ボビン供給装置13は、機台10の最上部に取り付けられており、完成したパッケージPを新しいボビンBに交換する際に、新しいボビンBを供給する装置である。ボビン供給装置13は、制御部14に制御される。なお、ボビン供給装置13については、図1以外では図示を省略している。
リワインダ1は、完成したパッケージPを新しいボビンBに自動交換可能に構成されている。そのためには、パッケージPと給糸部11(給糸パッケージPs)との間の糸Yを切断し、給糸部11側の糸Yを、ボビンホルダ22の糸把持部28に把持させる必要がある。リワインダ1には、糸Yを切断及び把持して糸把持部28に案内するためのクランプカッター50が設けられている。
図4は、クランプカッター50を有する糸掛けアーム51の前端部の上面図である。図5は、クランプカッター50の断面図である。図4に示すように、クランプカッター50は、前後方向に延びる糸掛けアーム51の前端部に取り付けられている。糸掛けアーム51は、例えばシリンダからなるアーム駆動部52(図2参照)によって、前後方向及び左右方向に移動可能に構成されている。アーム駆動部52は、制御部14によって制御される。糸掛けアーム51の前端部には、糸Yをクランプカッター50に案内するための案内溝51aが形成されている。案内溝51aの前端部は右方に開放されており、ここから糸Yを案内溝51aに導入して、クランプカッター50に案内することができる。
図5に示すように、クランプカッター50は、固定刃53、可動刃54及び把持部材55を有して構成される。固定刃53は、糸掛けアーム51に固定されている。可動刃54は、固定刃53の下方に配置されており、カッター駆動部56(図2参照)によって水平面内で回動するように構成されている。カッター駆動部56は、制御部14によって制御される。把持部材55は、可動刃54の下方において糸掛けアーム51に固定された板状の部材である。
図4及び図5(a)に示すように、糸Yを固定刃53と可動刃54との間に配置した状態で、可動刃54を固定刃53側に回動させると、糸Yを切断することができる。このとき、図5(b)に示すように、可動刃54は固定刃53と把持部材55との間に入り込む。したがって、給糸部11側の糸Yが、可動刃54の下面と把持部材55の上面との間に挟まれる。これによって、糸Yの切断と同時に、給糸部11側の糸Yをクランプカッター50によって把持することができる。
(ボビン交換動作)
本実施形態のリワインダ1は、完成したパッケージPを新しいボビンBに自動交換可能に構成されている。以下では、パッケージPが完成してから新しいボビンBに糸Yを巻き取り始めるまでの一連のボビン交換動作について説明する。図6及び図7は、ボビン交換動作を示すフローチャートである。図8~図11は、ボビン交換動作を示す模式図であり、各図の左側の図は正面図であり、右側の図は側面図である。
パッケージPが完成すると、制御部14は、巻取モータ43を停止して糸Yの巻き取りを停止するとともに、フィードローラ16の回転を停止する(ステップS10、図8(a))。本実施形態では、巻き取りを停止する際に、トラバースガイド35をパッケージPの左右方向の中心よりやや右側の位置で停止させている。また、このとき、クランプカッター50(糸掛けアーム51)は、パッケージPの後方且つパッケージPの左右方向の中心より左側の待機位置で待機している。ただし、トラバースガイド35の停止位置及びクランプカッター50の待機位置は、上述の位置に限定されるものではない。
続けて、制御部14は、クレードルアーム21を前方に揺動させることで、パッケージPを上昇させる(ステップS11、図8(b))。パッケージPを上昇させるのは、前後左右にしか移動できない糸掛けアーム51に取り付けられたクランプカッター50が、パッケージPの下方に移動できるようにするためである。これによって、クランプカッター50が、パッケージPと給糸部11との間の糸Yを切断及び把持することができる。
ここで、パッケージPを上昇させると、トラバース支点として機能する張力検出センサ19とパッケージPとの間の糸道は長くなる。このため、パッケージPを上昇させる際に、糸Yが引っ張られながら給糸パッケージPsから引き出され、糸Yの張力が過大となってしまうことがある。張力が過大な糸Yをクランプカッター50で切断すると、切断した瞬間に糸Yがクランプカッター50から逃げやすく、糸Yの把持に失敗しやすい。
そこで、このような失敗を避けるため、パッケージPの上昇後に、張力検出センサ19で検出される糸Yの張力が予め設定されたT1(本発明の第3閾値)以下かどうかを判断する(ステップS12)。その結果、糸Yの張力がT1を超えていた場合には(ステップS12でNO)、フィードローラ16を正転させることによって(ステップS13)、パッケージP側に糸Yを送り、糸Yの張力を低減させる。必要に応じてステップS12、S13を繰り返すことにより、クランプカッター50で糸Yを切断するまでに、糸Yの張力をT1以下に低減することができる。T1は糸Yの種類に応じて適切に設定されるが、例えば仮撚加工糸の場合は2グラム程度とすればよい。
糸Yの張力がT1以下になると(ステップS12でYES)、制御部14は、糸掛けアーム51を前方及び右方に移動させることで、クランプカッター50をパッケージPの下方且つ糸道上の切断位置に移動させる(ステップS14)。そして、クランプカッター50によってパッケージPと給糸部11との間の糸Yを切断するとともに、クランプカッター50に給糸部11側の糸Yを把持させる(ステップS15、図9(a))。なお、ステップS12、S13は、ステップS11の実行後、ステップS15を実行するまでの適宜のタイミングで実行すればよい。すなわち、ステップS12、S13を、ステップS14の実行中やステップS14の実行後に実行することも可能である。
クランプカッター50によって糸Yを切断及び把持すると、パッケージPの玉揚げに続き、新しいボビンBの装着を行う(ステップS16)。具体的には、まず、制御部14は、クレードルアーム21を後方に向かって揺動させ、パッケージPを貯留部29の上方に位置させる(図9(b))。この状態でボビンホルダ22を駆動して、パッケージPをクレードルアーム21から取り外すことで、パッケージPを貯留部29に玉揚げすることができる(図10(a))。玉揚げが完了すると、制御部14は、クレードルアーム21を少しだけ前方に戻し、ボビン供給装置13から供給される新しいボビンBをクレードルアーム21(ボビンホルダ22)に装着する(図10(b))。なお、新しいボビンBの装着時に、制御部14は、右側のボビンホルダ22の糸把持部28を開放した状態(可動部27が支持部26から離間した状態)とする。
制御部14は、パッケージPの玉揚げ及び新しいボビンBの装着を行っている間に、クランプカッター50を切断位置から後方に移動させた後(本発明の第1移動、図9(b)→図10(a))、軸方向に沿って右方に移動させる(本発明の第3移動、図10(a)→図10(b))(ステップS17)。なお、図6及び図7では、ステップS16の後にステップS17~S20が実行されるフローチャートとなっているが、実際にはステップS16の実行中にステップS17~S20が実行されるものとする。ただし、ステップS17~S20は、ステップS15の実行後、ステップS22を実行するまでの適宜のタイミングで実行すればよい。
ステップS17でクランプカッター50を後方に移動させるのは、後述のステップS22でボビンBを巻取位置に移動させる際に、クランプカッター50がボビンBと干渉しないようにするためである。また、クラップカッター50を右方に移動させた後の左右方向の位置は、ボビンホルダ22の支持部26と可動部27との間の隙間と略同じ位置である。クランプカッター50を右方に移動させる際には、トラバースガイド35も一緒に右方に移動させる。なお、クランプカッター50を右方に移動させてから後方に移動させてもよいし、右斜め後方に向かって移動させるようにしてもよい。
ここで、クランプカッター50を切断位置から後方及び右方に移動させると、張力検出センサ19とクランプカッター50との間の糸道は長くなる。このため、クランプカッター50を移動させる際に、糸Yが引っ張られながら給糸パッケージPsから引き出され、糸Yの張力が過大となってしまうことがある。その結果、糸Yがクランプカッター50から外れるおそれがある。
そこで、このような失敗を避けるため、クランプカッター50の後方及び右方への移動中、張力検出センサ19で検出される糸Yの張力が予め設定されたT2(本発明の第4閾値)以下かどうかを判断する(ステップS18)。その結果、糸Yの張力がT2を超えていた場合には(ステップS18でNO)、フィードローラ16を正転させることによって(ステップS19)、クランプカッター50側に糸Yを送り、糸Yの張力を低減させる。クランプカッター50の移動中に糸Yの張力を監視し続けることで(ステップS20でNO→ステップS18)、クランプカッター50の移動中の糸Yの張力をT2以下に維持することができる。T2は糸Yの種類に応じて適切に設定されるが、例えば仮撚加工糸の場合は2グラム程度とすればよい。
クランプカッター50の後方及び右方への移動が完了すると(ステップS20でYES)、制御部14は、クレードルアーム21を前方及び下方に揺動させることで、新しいボビンBを巻取位置に移動させる(ステップS21、図11(a))。続けて、制御部14は、クランプカッター50を前方に移動させる(本発明の第2移動、図11(a)→図11(b))(ステップS22)。これによって、クランプカッター50によって把持されている糸Yを、糸把持部28、より詳細には、支持部26と可動部27との間の隙間に案内することができる。
ここで、クランプカッター50を前方に移動させると、張力検出センサ19とクランプカッター50との間の糸道は短くなる。このため、クランプカッター50を後方及び右方へ移動させた際に給糸パッケージPsから引き出された糸Yが、クランプカッター50が前方に移動する際に弛んでしまう。クランプカッター50に把持されている糸Yが弛むと、クランプカッター50によって糸Yを支持部26と可動部27との間の微小な隙間に案内できずに、ボビンホルダ22への糸掛けに失敗しやすくなる。
そこで、このような失敗を避けるため、クランプカッター50の前方への移動中、張力検出センサ19で検出される糸Yの張力が予め設定されたT3(本発明の第1閾値)以上かどうかを判断する(ステップS23)。その結果、糸Yの張力がT3未満だった場合には(ステップS23でNO)、フィードローラ16を逆転させることで(ステップS24)、給糸部11側に糸Yを送り、糸Yの弛みを除去する。これによって、糸Yを適切に糸把持部28(支持部26と可動部27との間の隙間)に案内することができる。
続けて、張力検出センサ19で検出される糸Yの張力が予め設定されたT4(本発明の第2閾値)以下かどうかを判断する(ステップS25)。その結果、糸Yの張力がT4を超えていた場合には(ステップS25でNO)、フィードローラ16を正転させることで(ステップS26)、クランプカッター50側に糸Yを送り、糸Yの張力を低減させる。これによって、クランプカッター50によって把持されている糸Yの張力が過大となって、クランプカッター50から外れることを防止できる。
クランプカッター50の前方への移動中に糸Yの張力を監視し続けることで(ステップS27でNO→ステップS23)、クランプカッター50の移動中の糸Yの張力をT3以上且つT4以下に維持することができる。T3、T4は糸Yの種類に応じて適切に設定されるが、例えば仮撚加工糸の場合、T3は2グラム程度、T4は5グラム程度とすればよい。
クランプカッター50の前方への移動が完了すると(ステップS27でYES)、クランプカッター50によって把持されている糸Yが支持部26と可動部27との間の隙間に配置される。この状態で、制御部14は、可動部27を支持部26に当接させることで糸把持部28によって糸Yを把持するとともに、クランプカッター50による糸Yの把持を解除する(ステップS28、図12(a))。
クランプカッター50による糸Yの把持が解除されると、制御部14は、クランプカッター50を待機位置に移動させる(図12(b))。また、制御部14は、ボビンホルダ22を回転させるとともに、フィードローラ16を正転させ、さらに、トラバースガイド35を往復駆動することによって、新しいボビンBへの糸Yの巻き取りを再開する(ステップS29)。
本実施形態において、クランプカッター50の切断位置から後方への移動が本発明の「第1移動」に相当し、第1移動に続く右方への移動が本発明の「第3移動」に相当し、第3移動に続く前方への移動が本発明の「第2移動」に相当する。また、フィードローラ16が逆転することで糸Yの弛みを除去する動作が本発明の「緊張動作」に相当し、フィードローラ16が正転することで糸Yを緩ませる動作が本発明の「弛緩動作」に相当する。
(効果)
本実施形態では、制御部14は、クランプカッター50が第2移動を開始した後、糸把持部28によって糸Yが把持されるまでの間、張力検出センサ19(張力検出部)によって検出される張力がT3(第1閾値)以上に維持されるようにフィードローラ16(糸弛み調整部)の動作を制御する。このような構成の場合、T3を適切に設定すれば、クランプカッター50の第2移動中に糸Yに弛みがない状態を維持できる。したがって、クランプカッター50によって糸Yを糸把持部28に確実に案内することができる。
本実施形態では、制御部14は、クランプカッター50が第2移動を開始した後、糸把持部28によって糸Yが把持されるまでの間、張力検出センサ19によって検出される張力がT3よりも大きなT4(第2閾値)以下に維持されるようにフィードローラ16の動作を制御する。クランプカッター50の第2移動中に、糸Yの張力がT1以上に維持されるようにフィードローラ16を制御するだけだと、糸Yの張力が過大となり、クランプカッター50から糸Yが外れるおそれがある。この点、上述のように、クランプカッター50の第2移動中の糸Yの張力の上限、すなわち、T4を適切に設定しておくことで、第2移動中にクランプカッター50から糸Yが外れることを防止できる。
本実施形態では、制御部14は、パッケージPが給糸部11から糸Yを引き出す方向(上方)に移動した後、クランプカッター50によって糸Yが切断されるまでに、張力検出センサ19によって検出される張力がT1(第3閾値)以下となるようにフィードローラ16に弛緩動作を行わせる。パッケージPが給糸部11から糸Yを引き出す方向に移動する際、給糸部11とパッケージPとの間の糸Yの張力が過大となり、クランプカッター50で糸Yを切断すると、クランプカッター50で糸Yを把持する前に糸Yが逃げてしまうおそれがある。この点、上述の構成の場合、T1を適切に設定すれば、クランプカッター50によって糸Yが切断される前に糸Yの張力を低減できるので、クランプカッター50による糸Yの把持を確実に行える。
本実施形態では、制御部14は、クランプカッター50が第1移動を行っている間、張力検出センサ19によって検出される張力がT2(第4閾値)以下に維持されるようにフィードローラ16の動作を制御する。第1移動では、クランプカッター50が給糸部11から糸Yを引き出す方向に移動する際、糸Yの張力が過大となり、クランプカッター50から糸Yが外れるおそれがある。この点、上述の構成の場合、T2を適切に設定すれば、クランプカッター50の第1移動中の糸Yの張力を低減できるので、第1移動中にクランプカッター50から糸Yが外れることを防止できる。
本実施形態では、制御部14は、クランプカッター50が第3移動を行っている間、張力検出センサ19によって検出される張力がT2(第4閾値)以下に維持されるようにフィードローラ16の動作を制御する。第3移動では、クランプカッター50が給糸部11から糸Yを引き出す方向に移動する際、糸Yの張力が過大となり、クランプカッター50から糸Yが外れるおそれがある。この点、上述の構成の場合、T2を適切に設定すれば、クランプカッター50の第3移動中の糸Yの張力を低減できるので、第1移動中にクランプカッター50から糸Yが外れることを防止できる
本実施形態では、本発明の「糸弛み調整部」として、糸走行方向において給糸部11と巻取部12との間に配置された正逆回転可能なフィードローラ16が利用されている。フィードローラ16は、もともとリワインダ1に設けられている場合が多い。したがって、フィードローラ16を糸弛み調整部として利用することで、新たな装置を追加する必要がなく、コストを低減できる。
本実施形態では、糸把持部28は、ボビンBの軸方向の端部を支持する支持部26と、支持部26に当接する当接位置と支持部26から軸方向に離間した離間位置との間で移動可能な可動部27と、を有し、可動部27が離間位置に位置する状態で可動部27と支持部26との間の隙間に糸Yが配置された後、可動部27が当接位置に移動することで糸Yを把持するように構成されている。このように、クランプカッター50によって把持されている糸Yを狭い隙間に案内する場合、糸Yの弛みを除去できる本発明が特に有効である。
(他の実施形態)
上記実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上記実施形態では、張力検出センサ19によって検出された糸Yの張力に基づいて、フィードローラ16の動作を制御しているが、糸Yの張力に基づいてフィードローラ16を制御することは必須ではない。例えば、予め予想される糸Yの弛み量や張力に基づいて、フィードローラ16を正転又は逆転させる回転量を事前に決めておいてもよい。この場合、適切なタイミングでフィードローラ16を所定量だけ正転又は逆転させるだけでよく、ボビン交換動作におけるフィードローラ16の制御が容易となる。
上記実施形態では、クランプカッター50の切断位置から後方への移動が、本発明の「第1移動」に相当するものとした。しかしながら、第1移動におけるクランプカッター50の移動方向は、後方への移動成分に左右方向への移動成分が合成された斜め後方であってもよい。
上記実施形態では、クランプカッター50の糸把持部28に向けての前方への移動が、本発明の「第2移動」に相当するものとした。しかしながら、第2移動におけるクランプカッター50の移動方向は、前方への移動成分に左右方向への移動成分が合成された斜め前方であってもよい。
上記実施形態では、クランプカッター50が設けられている糸掛けアーム51が前後方向及び左右方向に移動可能な構成とした。しかしながら、クランプカッター50を適切に移動させることができれば、糸掛けアーム51の構成はこれに限定されるものではない。例えば、糸掛けアーム51は、上下方向に移動可能に構成されていてもよいし、揺動可能に構成されていてもよい。
上記実施形態では、フィードローラ16が本発明の「糸弛み調整部」として機能するものとした。しかしながら、糸弛み調整部は他の構成であってもよい。例えば、図13に示す糸押さえ機構60を糸弛み調整部として利用してもよい。この糸押さえ機構60は、適当な糸ガイド68、69との間に配置されている。糸押さえ機構60は、アーム61と、アーム61の基端部に設けられた揺動軸62と、アーム61の先端部に設けられたローラ63と、を有する。アーム61を揺動軸62を中心に揺動させることで、ローラ63によって糸Yを押さえ付ける程度を調整することができる。アーム61を図の左側に揺動させれば、糸Yの弛みを除去することができるし、アーム61を図の右側に揺動させれば、糸Yを緩ませることができる。あるいは、糸Yを挟んでいる張力付与装置18(図1参照)を上下移動可能に構成すれば、張力付与装置18を糸弛み調整部として利用することも可能である。
上記実施形態では、糸把持部28が、ボビンホルダ22に設けられた支持部26と可動部27とで構成されているものとした。しかしながら、糸把持部の具体的な構成はこれに限定されない。例えば、ボビンBの周面にスリットが形成されており、クランプカッター50によって糸Yをこのスリットに案内して糸掛けする構成でもよい。この場合、ボビンBに形成されたスリットが本発明の糸把持部に相当する。
上記実施形態では、本発明に係る糸巻取機をリワインダ1に適用するものとしたが、本発明を他の糸巻取機に適用することも可能である。
1:リワインダ(糸巻取機)
11:給糸部
12:巻取部
14:制御部
16:フィードローラ(糸弛み調整部)
19:張力検出センサ(張力検出部)
22:ボビンホルダ
26:支持部
27:可動部
28:糸把持部
50:クランプカッター
B:ボビン
P:パッケージ
Y:糸

Claims (12)

  1. 給糸部から供給される糸をボビンに巻き取ってパッケージを形成する巻取部を有し、完成した前記パッケージを新しい前記ボビンに自動交換可能な糸巻取機であって、
    前記ボビンを回転可能に支持するボビンホルダと、
    前記パッケージを新しい前記ボビンに交換する際に、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断するとともに前記給糸部側の糸を把持し、且つ、把持している糸を前記ボビンホルダ又は前記ボビンに形成された糸把持部に案内するクランプカッターと、
    前記クランプカッターで把持されている糸の弛みを除去する緊張動作及び糸を緩ませる弛緩動作が可能な糸弛み調整部と、
    少なくとも前記糸弛み調整部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記クランプカッターは、
    前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後、前記ボビンホルダの軸方向に直交する直交方向の一方側への移動成分を有し、且つ、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第1移動と、
    前記第1移動の後に、把持している糸を前記糸把持部に案内するため、前記直交方向の他方側への移動成分を有する方向に移動する第2移動と、
    を少なくとも行うように構成されており、
    前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでに、前記糸弛み調整部に前記緊張動作を行わせることを特徴とする糸巻取機。
  2. 前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記緊張動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取機。
  3. 前記クランプカッターは、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持するように構成されており、
    前記制御部は、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記クランプカッターによって糸が切断されるまでに、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸巻取機。
  4. 前記制御部は、前記クランプカッターが前記第1移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の糸巻取機。
  5. 前記クランプカッターは、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後且つ前記第2移動の前に、前記軸方向に沿って、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第3移動をさらに行うように構成されており、
    前記制御部は、前記クランプカッターが前記第3移動を行っている間に、前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の糸巻取機。
  6. 糸走行方向において前記給糸部と前記巻取部との間に、糸の張力を検出する張力検出部が配置されており、
    前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでの間、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第1閾値以上に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の糸巻取機。
  7. 前記制御部は、前記クランプカッターが前記第2移動を開始した後、前記糸把持部によって糸が把持されるまでの間、前記張力検出部によって検出される張力が前記第1閾値よりも大きな所定の第2閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御することを特徴とする請求項6に記載の糸巻取機。
  8. 前記クランプカッターは、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持するように構成されており、
    前記制御部は、前記パッケージが前記給糸部から糸を引き出す方向に移動した後、前記クランプカッターによって糸が切断されるまでに、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第3閾値以下となるように前記糸弛み調整部に前記弛緩動作を行わせることを特徴とする請求項6又は7に記載の糸巻取機。
  9. 前記制御部は、前記クランプカッターが前記第1移動を行っている間、前記張力検出部によって検出される張力が所定の第4閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御することを特徴とする請求項6~8の何れか1項に記載の糸巻取機。
  10. 前記クランプカッターは、前記給糸部と前記パッケージとの間の糸を切断及び把持した後且つ前記第2移動の前に、前記軸方向に沿って、前記給糸部から糸を引き出す方向に移動する第3移動をさらに行うように構成されており、
    前記制御部は、前記クランプカッターが前記第3移動を行っている間、前記張力検出部によって検出される張力が前記第4閾値以下に維持されるように前記糸弛み調整部の動作を制御することを特徴とする請求項9に記載の糸巻取機。
  11. 糸走行方向において前記給糸部と前記巻取部との間に、正逆回転可能なフィードローラが配置されており、
    前記フィードローラが前記糸弛み調整部として機能することを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の糸巻取機。
  12. 前記糸把持部は、
    前記ボビンの前記軸方向の端部を支持する支持部と、
    前記支持部に当接する当接位置と前記支持部から前記軸方向に離間した離間位置との間で移動可能な可動部と、
    を有し、
    前記可動部が前記離間位置に位置する状態で前記可動部と前記支持部との間の隙間に糸が配置された後、前記可動部が前記当接位置に移動することで糸を把持するように構成されていることを特徴とする請求項1~11の何れか1項に記載の糸巻取機。
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