JP6997876B2 - Retキナーゼ阻害剤としての置換ピラゾリル[4,3-c]ピリジン化合物 - Google Patents

Retキナーゼ阻害剤としての置換ピラゾリル[4,3-c]ピリジン化合物 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる、2018年5月25日に出願された米国出願第62/676,478号、2018年5月9日に出願された同第62/669,302号、および2018年1月18日に出願された同第62/619,051号に対する優先権を主張する。
本開示は、トランスフェクション中に再編成された(RET)キナーゼ阻害を呈する新規化合物、本化合物を含む薬学的組成物、本化合物を作製するためのプロセス、および治療における本化合物の使用に関する。より具体的には、本開示は、RET関連疾患および障害を含むRETキナーゼ阻害剤で治療され得る疾患の治療および予防に有用な置換ピラゾリル[4,3-c]ピリジン化合物化合物に関する。
RETは、いくつかの組織および細胞型の正常な発生、成熟、および維持に必要なチロシンキナーゼスーパーファミリーに属するシングルパス膜貫通受容体である(Mulligan,L.M.,Nature Reviews Cancer,2014,14,173-186)。RETキナーゼの細胞外部分が、リガンド結合に関与する4つのカルシウム依存性カドヘリン様リピートと、RET細胞外ドメインの正しい折り畳みに必要な膜近傍システインリッチ領域とを含む一方で、この受容体の細胞質部分は、2つのチロシンキナーゼサブドメインを含む。
RETシグナル伝達は、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)ファミリーリガンド(GFL)の可溶性タンパク質群の結合によって媒介され、これは、ニュールツリン(NTRN)、アルテミン(ARTN)、およびパーセフィン(PSPN)も含む(Arighi et al.,Cytokine Growth Factor Rev.,2005,16,441-67)。他の受容体チロシンキナーゼとは異なり、RETはGFLに直接結合せず、追加の共受容体を必要とし、それは、グリコシルホスファチジルイノシトール結合によって細胞表面に繋留されている、4つのGDNFファミリー受容体-α(GFRα)ファミリーメンバーのうちの1つである。GFLおよびGFRαファミリーメンバーは二成分複合体を形成し、次いで、RETに結合して、それをRETシグナル伝達が生じる脂質ラフトとして知られているコレステロールリッチ膜サブドメインに動員する。
リガンド共受容体複合体が結合すると、細胞内チロシン残基のRET二量体化および自己リン酸化がアダプターおよびシグナル伝達タンパク質を動員して、複数の下流経路を刺激する。これらのドッキング部位に結合するアダプタータンパク質は、Ras-MAPKおよびPI3K-Akt/mTORシグナル伝達経路の活性化、またはRET媒介機能のRET発現低下において機能するユビキチンリガーゼのCBLファミリーの動員をもたらす。
異常なRET発現および/または活性が、様々ながんおよび過敏性腸症候群(IBS)等の胃腸障害で実証されている。
ここで置換ピラゾリル[4,3-c]ピリジン化合物がRETキナーゼ阻害剤であり、がん等の増殖性疾患等の疾患の治療に有用であることが見出された。
したがって、式Iの化合物、
Figure 0006997876000001
ならびにその互変異性体、立体異性体、および薬学的に許容される塩および溶媒和物が本明細書に提供され、式中、R、R、およびRは、本明細書に定義されるとおりである。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して含む薬学的組成物も本明細書に提供される。
インビトロまたはインビボで細胞増殖を阻害する方法であって、細胞を、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の有効量と接触させることを含む、方法も本明細書に提供される。
RET関連疾患または障害の治療を必要とする患者におけるRET関連疾患または障害を治療する方法であって、患者に、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療し、かつ/または特定のがんに関連する転移を阻害する方法であって、患者に、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
過敏性腸症候群(IBS)および/またはIBSに関連する疼痛の治療を必要とする患者における過敏性腸症候群(IBS)および/またはIBSに関連する疼痛を治療する方法であって、患者に、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
化学療法治療を含む治療に関連する下痢等の胃腸障害の予防または最小化を含む支持療法をがん患者に提供する方法であって、患者に、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も提供される。
療法に使用するための、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も本明細書に提供される。
がんの治療および/または特定のがんに関連する転移の阻害に使用するための、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も本明細書に提供される。
過敏性腸症候群(IBS)またはIBSに関連する疼痛の治療に使用するための、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も本明細書に提供される。
化学療法治療を含む治療に関連する下痢等の胃腸障害の予防または最小化を含む支持療法のがん患者への提供に使用するための、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も提供される。
RETキナーゼ活性の阻害に使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も本明細書に提供される。
RET関連疾患または障害の治療に使用するための、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も本明細書に提供される。
がんを治療し、かつ/または特定のがんに関連する転移を阻害するための薬剤の製造における、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
過敏性腸症候群(IBS)またはIBSに関連する疼痛を治療するための薬剤の製造における、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
化学療法治療を含む治療に関連する下痢等の胃腸障害の予防または最小化を含む支持療法をがん患者に提供するための薬剤の製造における、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
RETキナーゼ活性を阻害するための薬剤の製造における、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
RET関連疾患または障害を治療するための薬剤の製造における、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療するための方法であって、(a)がんが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連する(例えば、RET関連がん)かを決定することと、(b)がんが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連する(例えば、RET関連がん)と決定された場合、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も本明細書に提供される。
がん(例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がん等のRET関連がん)の治療を必要とする患者におけるがんを治療するための薬学的組み合わせであって、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)追加の治療剤と、(c)任意に、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤が、がんの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための別個の組成物または投薬量として製剤化され、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、がんの治療に有効である、薬学的組み合わせも本明細書に提供される。かかる組み合わせを含む薬学的組成物も本明細書に提供される。がんの治療用の薬剤を調製するためのかかる組み合わせの使用も本明細書に提供される。かかる組み合わせを、同時に、別個に、または順次使用するための組み合わせ調製物として含む商業用パッケージまたは製品、およびがんの治療を必要とする患者におけるがんを治療する方法も本明細書に提供される。
抗がん剤に対する獲得耐性を逆転させるか、または予防するための方法であって、抗がん剤に対する獲得耐性を発症または有する危険性のある患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、患者は、抗がん剤のある用量を(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物のある用量が患者に投与されるのと実質的に同時に)投与される。
個体における抗がん剤に対するがん耐性の発症を遅延させ、かつ/または予防する方法であって、抗がん剤の有効量の投与前、投与中、または投与後に、個体に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
抗がん剤に対する耐性を発症する可能性の高いがんを有する個体を治療する方法であって、個体に、(a)式Iの化合物の有効量を、(b)抗がん剤の有効量の投与前、投与中、または投与後に投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
第1のRET阻害剤に対するがん耐性を増加させる1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異(例えば、キナーゼドメイン(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸700~1012位)、ゲートキーパーアミノ酸(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸804位)、Pループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸730~737位)、X-DFG残基(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸891位)、ATP切断溶媒フロントアミノ酸(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸806~811位)、活性化ループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸891~916位)、CヘリックスおよびCヘリックスに先行するループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸768~788位)、および/またはATP結合部位(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸730~733、738、756、758、804、805、807、811、881、および892位)における1つ以上のアミノ酸置換)(例えば、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810D、ならびに/または表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異)を有するRET関連がんを有する個体を治療する方法であって、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、別の抗がん剤(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)の投与前、投与中、または投与後に投与することを含む、方法も提供される。いずれも参照により全体が本明細書に組み込まれる、J.Kooistra,G.K.Kanev,O.P.J.Van Linden,R.Leurs,I.J.P.De Esch,and C.De Graaf,「KLIFS:A structural kinase-ligand interaction database」,Nucleic Acids Res.,vol.44,no.D1,pp.D365-D371,2016、およびO.P.J.Van Linden,A.J.Kooistra,R.Leurs,I.J.P.De Esch,and C.De Graaf,「KLIFS:A knowledge-based structural database to navigate kinase-ligand interaction space」,J.Med.Chem.,vol.57,no.2,pp.249-277,2014も参照されたい。いくつかの実施形態では、野生型RETタンパク質は、本明細書に記載の例示的な野生型RETタンパク質である。
RET関連がんを有する個体を治療する方法であって、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、別の抗がん剤(例えば、第1のRETキナーゼ阻害剤または別のキナーゼ阻害剤)の投与前、投与中、または投与後に投与することを含む、方法も提供される。
過敏性腸症候群(IBS)の治療を必要とする患者におけるIBSを治療するための方法であって、(a)IBSが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連するかを決定することと、(b)IBSが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連すると決定された場合、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も本明細書に提供される。
過敏性腸症候群(IBS)の治療を必要とする患者におけるIBSを治療するための薬学的組み合わせであって、IBSの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、(a)一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、(b)追加の治療剤、および(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体を投与することを含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、IBSの治療に有効である、薬学的組み合わせも本明細書に提供される。かかる組み合わせを含む薬学的組成物も本明細書に提供される。IBSの治療用の薬剤を調製するためのかかる組み合わせの使用も本明細書に提供される。かかる組み合わせを、同時に、別個に、または順次使用するための組み合わせ調製物として含む商業用パッケージまたは製品、およびIBSの治療を必要とする患者におけるIBSを治療する方法も本明細書に提供される。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を調製するためのプロセスも本明細書に提供される。
本明細書に定義される化合物を調製するプロセスによって得られる式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も本明細書に提供される。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本発明で使用するための方法および材料が本明細書に記載されており、当該技術分野で既知の他の好適な方法および材料も使用され得る。材料、方法、および例は、単に例証であり、限定するようには意図されていない。本明細書で言及される全ての出版物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、および他の参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先するものとする。
本発明の他の特徴および利点は、以下の発明を実施するための形態および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
式Iの化合物であって、
Figure 0006997876000002
式中、
が、N、O、およびSから独立して選択される2~3個の環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、Rが、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換され、
Cycが、ヒドロキシ、C1-C6アルキル、およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された3~6員飽和または部分不飽和シクロアルキル環であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつC1-C6アルキル、ヒドロキシ、およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員飽和または部分不飽和複素環であり、
Arが、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ハロゲン、およびヒドロキシから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
Cycが、ヒドロキシで任意に置換されたC3-C6シクロアルキルであり、
hetArが、1~3個の環窒素原子を有し、かつC1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、およびベンジルから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
が、水素、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル-、ヒドロキシC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、または(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-であり、
が、水素、ハロゲン、シアノ、またはメチルである、化合物、ならびにその互変異性体、立体異性体、および薬学的に許容される塩および溶媒和物が本明細書に提供される。
本明細書で用いられる複雑な化学名について、置換基は、典型的には、それが結合する基の前に命名される。例えば、メトキシエチルは、メトキシ置換基を有するエチル骨格を含む。
「ハロゲン」という用語は、-F(本明細書で「フルオロ(fluoro)」または「フルオロ(fluoros)」と称される場合もある)、-Cl、-Br、および-Iを意味する。
本明細書で使用される「C1-C6アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖一価炭化水素ラジカルを指す。例としては、メチル、エチル、1-プロピル、イソプロピル、1-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、2-メチル-2-プロピル、ペンチル、ネオペンチル、およびヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「フルオロC1-C6アルキル」という用語は、1~3個の水素原子が、それぞれ、1~3個のフルオロ原子で置き換えられる、本明細書に定義されるC1-C6アルキルラジカルを指す。例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-およびトリフルオロエチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「C2-C6アルケニル」という用語は、2~6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状一価不飽和炭化水素鎖を指すを指す。例としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、またはペンテニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「C1-C6アルコキシ」という用語は、1~6個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖一価アルコキシラジカルを指し、このラジカルは、酸素原子上にある。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、およびtert-ブトキシが挙げられる。
本明細書で使用される「(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖一価ラジカルを指し、これらの炭素原子のうちの1個が本明細書に定義されるC1-C6アルコキシ基で置換される。例としては、メトキシメチル(CHOCH-)およびメトキシエチル(CHOCHCH-)が挙げられる。
本明細書で使用される「ヒドロキシC1-C6アルキル」という用語は、それぞれ、1~6個または2~6個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖一価アルキルラジカルを指し、これらの炭素原子のうちの1個がヒドロキシ基で置換される。
本明細書で使用される「シアノ-C6アルキル」という用語は、それぞれ、1~6個または2~6個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖一価アルキルラジカルを指し、これらの炭素原子のうちの1個がシアノ基で置換される。
本明細書で使用される「C3-C6シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを指す。
本明細書で使用される「(C3-C6シクロアルキル)C1-C3アルキル」という用語は、本明細書に定義されるC1-C3アルキルラジカルを指し、炭素原子のうちの1個がC3-C6シクロアルキル環で置換される。一例は、シクロブチルメチルである。
本明細書で使用される「オキソ」という用語は、炭素原子に二重結合している酸素、すなわち、=Oを意味する。例えば、hetCycに言及する一実施形態では、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつオキソで置換された4~6員複素環は、例えば、オキソで置換されたピロリジニル環(例えば、ピロリジノニル環)であり得、これは、以下の構造によって表され得る。
Figure 0006997876000003
本明細書で使用される「化合物」という用語は、示される構造の全ての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、および同位体を含むよう意図されている。本明細書である特定の互変異性形態として名称または構造によって特定される化合物は、別途明記されない限り、他の互変異性形態を含むよう意図されている。
本明細書で使用される「互変異性体」という用語は、構造が原子の配置の点で顕著に異なるが、容易かつ迅速な平衡で存在する化合物を指し、本明細書に提供される化合物が異なる互変異性体として示され得、化合物が互変異性形態を有する場合、全ての互変異性形態が本発明の範囲内であるよう意図されており、化合物の命名がいずれの互変異性体も除外しないことを理解されたい。互変異性形態の例には、以下の例が含まれる。
Figure 0006997876000004
本明細書に提供されるある特定の化合物が1つ以上の不斉中心を含み得、それ故に、ラセミ混合物等の異性体混合物に、または鏡像異性的に純粋な形態で調製および単離され得ることが理解されよう。
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されたオキサゾリルまたはイソオキサゾリル環である。
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されたオキサゾリル環である。
一実施形態では、Rは、以下の構造から選択される。
Figure 0006997876000005
Figure 0006997876000006
Figure 0006997876000007
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されたイソオキサゾリル環である。
一実施形態では、Rは、以下であり、
Figure 0006997876000008
式中、RおよびRは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、およびhetCycから選択される。一実施形態では、Rは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から選択される。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、ヒドロキシC1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、Cycである。
一実施形態では、Rは、hetCycである。
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、Rは、ハロゲンである。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、ヒドロキシC1-C6アルキル-である。
一実施形態では、Rは、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-である。
一実施形態では、Rは、Cycである。
一実施形態では、Rは、hetCycである。
一実施形態では、Rは、hetArである。
一実施形態では、Rは、(C1-C6アルキル)C(=O)-である。
一実施形態では、Rは、(C1-C6アルキル)-P(=O)-である。
一実施形態では、Rは、R’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)である。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、およびhetCycから選択され、Rは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から選択される。
一実施形態では、Rは、以下の構造から選択される。
Figure 0006997876000009
Figure 0006997876000010
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換されたピラゾリル環である。
一実施形態では、Rは、以下の構造を有するピラゾリル環であり、
Figure 0006997876000011
式中、
が、水素、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、Cyc、またはArであり、
が、C1-C6アルキル、Cyc、またはhetCycであり、
が、水素またはC1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、フルオロC1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、C2-C6アルケニルである。
一実施形態では、Rは、Cycである。
一実施形態では、Rは、Arである。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、Cycである。
一実施形態では、Rは、hetCycである。
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、以下の構造を有するピラゾリル環であり、
Figure 0006997876000012
式中、
が、水素、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、Cyc、またはArであり、Rが、C1-C6アルキル、Cyc、またはhetCycであり、Rが、水素またはC1-C6アルキルである。
一実施形態では、R、R、およびRは、水素、Cyc、およびhetCycから独立して選択される。
一実施形態では、RはCycであり、RはhetCycであり、Rは水素である。
一実施形態では、Rの非限定的な例としては、以下の構造が挙げられる。
Figure 0006997876000013
一実施形態では、Rは、以下である。
Figure 0006997876000014
一実施形態では、Rは、以下の構造を有するピラゾリル環であり、
Figure 0006997876000015
式中、Rが、Cycである。
一実施形態では、Rは、以下である。
Figure 0006997876000016
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、またはR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)で任意に置換されたチアジアゾリル環である。
一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素またはC1-C6アルキルであり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から選択される置換基で任意に置換されたトリアゾリル環である。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルおよびCycから選択される置換基で任意に置換されたトリアゾリル環である。
一実施形態では、Rは、以下であり、
Figure 0006997876000017
式中、Rが、水素、C1-C6アルキル、またはCycである。
一実施形態では、Rは、以下の構造から選択されるトリアゾリル環である。
Figure 0006997876000018
一実施形態では、Rは、ハロゲンで任意に置換されたチアジアゾリル環である。
一実施形態では、Rは、ハロゲンで置換されたチアジアゾリル環である。一実施形態では、Rは、以下である。
Figure 0006997876000019
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、フルオロC1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、シアノC1-C6アルキル-である。
一実施形態では、Rは、ヒドロキシC1-C6アルキルである。
一実施形態では、Rは、C3-C6シクロアルキルである。
一実施形態では、Rは、(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-である。
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、Rは、ハロゲンである。一実施形態では、Rは、フルオロ、クロロ、またはブロモである。
一実施形態では、Rは、メチルである。
一実施形態では、Rは、シアノである。
一実施形態では、式Iの化合物は、式I-Aの化合物を含み、式中、
が、N、O、およびSから独立して選択される2~3個の環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、Rが、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換され、
Cycが、ヒドロキシおよびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された3~6員飽和または部分不飽和シクロアルキル環であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつC1-C6アルキル、ヒドロキシ、およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員飽和または部分不飽和複素環であり、
Cycが、ヒドロキシで任意に置換されたC3-C6シクロアルキルであり、
hetArが、1~3個の環窒素原子を有し、かつC1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、およびベンジルから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
が、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、シアノC1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、
が、水素、ハロゲン、シアノ、またはメチルである。
式I-Aの一実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されたイソオキサゾリル環である。
式I-Aの一実施形態では、Rは、以下であり、
Figure 0006997876000020
式中、RおよびRは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される。
式I-Aの一実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、およびhetCycから選択される。
式I-Aの一実施形態では、Rは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から選択される。
式I-Aの一実施形態では、Rは、CycおよびhetCycから独立して選択される1~2個の基で任意に置換されたピラゾリル環である。
式I-Aの一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルで任意に置換されたチアジアゾリル環である。
式I-Aの一実施形態では、Rは、C1-C6アルキルである。
式I-Aの一実施形態では、Rは、フルオロC1-C6アルキルである。
式I-Aの一実施形態では、Rは、ヒドロキシC1-C6アルキルである。
式I-Aの一実施形態では、Rは、シアノC1-C6アルキルである。
式I-Aの一実施形態では、Rは、C3-C6シクロアルキルである。
式Iの化合物には、その薬学的に許容される塩が含まれる。加えて、式Iの化合物には、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式Iの化合物を調製および/もしくは精製するための、かつ/または式Iの化合物の鏡像異性体を分離するための中間体として有用であり得る、かかる化合物の他の塩も含まれる。式Iの化合物の薬学的に許容される塩の非限定的な例としては、トリフルオロ酢酸塩が挙げられる。
式Iの化合物またはそれらの塩が溶媒和物の形態で単離され得、それ故に、任意のかかる溶媒和物も本発明の範囲内に含まれることがさらに理解されよう。例えば、式Iの化合物およびその塩は、非溶媒和形態、ならびに水およびエタノール等の薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在し得る。
一実施形態では、式Iの化合物には、実施例1~79の化合物、ならびにその立体異性体および薬学的に許容される塩および溶媒和物が含まれる。一実施形態では、実施例1~79の化合物は、遊離塩基形態である。一実施形態では、実施例1~79の化合物は、塩形態である。一実施形態では、実施例1~79の化合物は、トリフルオロ酢酸塩である。
「薬学的に許容される」という用語は、化合物またはその塩もしくは組成物が、製剤を含む他の成分および/またはそれで治療される患者と化学的および/または毒物学的に適合性があることを示す。
本明細書に提供される化合物は、かかる化合物を構成する原子のうちの1個以上に非天然割合の原子同位体も含み得る。すなわち、原子は、特に式Iに従う化合物との関連で言及される場合、天然に存在するか、または合成的に産生されたかのいずれかの、その原子の全ての同位体および同位体混合物を、天然存在度でまたは同位体濃縮形態でのいずれかで含む。例えば、水素について言及される場合、それがH、H、H、またはそれらの混合物を指すことが理解され、炭素について言及される場合、それが11C、12C、13C、14C、またはそれらの混合物を指すことが理解され、窒素について言及される場合、それが13N、14N、15N、またはそれらの混合物を指すことが理解され、酸素について言及される場合、それが14O、15O、16O、17O、18O、またはそれらの混合物を指すことが理解され、フルオロについて言及される場合、それが18F、19F、またはそれらの混合物を指すことが理解される。したがって、本明細書に提供される化合物は、1つ以上の非放射性原子がその放射性濃縮同位体のうちの1つによって置き換えられている、放射性化合物を含む、1個以上の原子の1つ以上の同位体およびその混合物を含む化合物も含む。放射性標識化合物は、治療剤、例えば、がん治療剤、研究試薬、例えば、アッセイ試薬、および診断薬、例えば、インビボ造影剤として有用である。本明細書に提供される化合物の全ての同位体変形が、放射性か否かにかかわらず、本発明の範囲内に包含されるよう意図されている。
例証目的のために、スキーム1~5は、本明細書に提供される化合物を調製するための一般的な方法、ならびに主要な中間体を示す。個々の反応ステップのより詳細な説明については、以下の実施例の節を参照されたい。当業者であれば、他の合成経路を使用して、本発明の化合物を合成することができることを理解するであろう。特定の出発材料および試薬がスキームに示され、以下で論じられているが、他の出発材料および試薬を容易に代用して、様々な誘導体および/または反応条件を提供することができる。加えて、以下に記載される方法によって調製される化合物の多くは、当業者に周知の従来の化学反応を使用して、本開示に照らしてさらに修飾され得る。
Figure 0006997876000021
スキーム1は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを示し、式中、Rがイソオキサゾール環であり、Rが水素またはClであり、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、式Iについて定義されるとおりである。市販の化合物1を、n-ブチルリチウム等のアルキルリチウムで処理し、その後、2,2-ジメトキシ酢酸メチルで処理して、化合物2を得ることができる。化合物2をヒドラジンでの高温処理により環化して、化合物3を得ることができる。化合物3を塩基(例えば、無機塩基、例えば、炭酸セシウム)およびヨードプロパンで処理して、化合物4を得ることができる。化合物4を、式R-X(式中、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Xが塩基の存在下でハロゲンである)を有する試薬で処理することによって、化合物5を調製することができる。あるいは、化合物6を、式R-X(式中、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Xが塩基の存在下でハロゲンである)を有する試薬で処理することによって、化合物5を化合物6から調製して、化合物7を得ることができる。化合物7を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、鈴木カップリング反応条件(例えば、高温で、無機塩基、例えば、ジオキサン中Pd(PPhおよびNaCOの存在下で、パラジウム触媒および任意にリガンド)を使用して、式(a)を有するジオキサボロラン試薬で処理して、化合物8を得ることができる。化合物8を、四酸化オスミウムおよび4-メチルモルホリン-4-オキシド(NMO)等の酸化試薬または試薬系での処理、その後、結果として生じた隣接ジオールの過ヨウ素酸ナトリウムでの処理により酸化して、化合物5を得ることができる。化合物5を、酢酸ナトリウム等の塩基の存在下で、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理して、化合物9を得ることができる。化合物9を、塩基の存在下で、式RC≡C-R(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)を有する試薬で処理して、化合物10を得ることができる。化合物10を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基、例えば、2,4-ジメトキシベンジルである)を有する試薬と反応させて、化合物11を得ることができる。化合物11のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、式Iの化合物(式中、Rが水素である)を得ることができる。式Iの化合物(式中、Rが水素である)を、式Iの化合物(式中、Rがスキーム1に示される水素である)をN-クロロスクシンイミドと反応させることによって調製することができる。
Figure 0006997876000022
スキーム2は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを示し、式中、Rがイソオキサゾール環であり、Rが水素またはClであり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが式Iについて定義されるとおりである。スキーム1に示されるように調製された化合物10を、N-ブロモスクシンイミドまたはN-ヨードスクシンイミドと反応させて、化合物12(式中、Xが、それぞれ、BrまたはIである)を得ることができる。化合物12を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基、例えば、2,4-ジメトキシベンジルである)を有する試薬と反応させて、化合物13を得ることができる。化合物13のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、化合物14を得ることができる。化合物14を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、鈴木カップリング反応条件(例えば、高温で、無機塩基、例えば、ジオキサン中Pd(PPhおよびNaCOの存在下で、パラジウム触媒および任意にリガンド)を使用して、式R-B(OR’)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とし、各R’が独立して、Hまたは(1-6C)アルキルであるか、または各R’が、それらが結合している原子と一緒になって、(C1-C3アルキル)から選択される1~4個の置換基で任意に置換された5~6員環を形成する)を有するボロン酸エステル化合物と反応させて、式Iの化合物(式中、Rが水素であり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を得ることができる。
あるいは、化合物14を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、スティルカップリング反応条件(例えば、パラジウム触媒およびリガンド、例えば、PdCl[P(cy)の存在下で、かつ任意にフッ化セシウムの存在下で)を使用して、式R-Sn(C1-C6アルキル)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する有機スズ化合物と反応させて、式Iの化合物(式中、Rが水素である)を得ることができる。
式Iの化合物(式中、Rが水素である)を、式Iの化合物(式中、Rがスキーム2に示される水素である)をN-クロロスクシンイミドと反応させることによって調製することができる。
式Iの化合物をさらなる修飾に供して(すなわち、適切な試薬と反応させるか、またはそれで処理して)、式Iのさらなる化合物を得ることができる。例えば、式Iの化合物(式中、hetCycが式Iについて定義される飽和複素環であるか、またはCycが式Iについて定義される飽和C3-C6シクロアルキル環である)を、それぞれ、式Iの化合物(式中、hetCycが部分不飽和複素環である)または式Iの化合物(式中、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環である)を標準アルケン還元条件に供することによって調製することができる。
Figure 0006997876000023
スキーム3は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを示し、式中、Rがイソオキサゾール環であり、RがFであり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが式Iについて定義されるとおりである。市販の化合物16を、アルキルリチウム、例えば、n-ブチルリチウム等の塩基の存在下で、化合物17(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、R’がC1-C6アルキルである)と反応させて、化合物18を得ることができる。化合物18をヒドラジンでの処理により環化して、化合物19を得ることができる。化合物19を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基、例えば、2,4-ジメトキシベンジルである)を有する試薬と反応させて、化合物20を得ることができる。化合物20を、炭酸セシウム等の塩基の存在下で、式R-X(式中、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Xがハロゲンである)を有する試薬での処理によりアルキル化して、化合物21を得ることができる。化合物21のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、化合物22を得ることができる。化合物22をN-ブロモスクシンイミドまたはN-ヨードスクシンイミドと反応させて、化合物23(式中、Xが、それぞれ、BrまたはIである)を得ることができる。化合物23を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、鈴木カップリング反応条件(例えば、高温で、無機塩基、例えば、ジオキサン中Pd(PPhおよびNaCOの存在下で、パラジウム触媒および任意にリガンド)を使用して、式R-B(OR’)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とし、各R’が独立して、Hまたは(1-6C)アルキルであるか、または各R’が、それらが結合している原子と一緒になって、(C1-C3アルキル)から選択される1~4個の置換基で任意に置換された5~6員環を形成する)を有するボロン酸エステル化合物と反応させて、式Iの化合物(式中、RがFであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を得ることができる。
あるいは、化合物23を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、スティルカップリング反応条件(例えば、パラジウム触媒およびリガンド、例えば、PdCl[P(cy)の存在下で、かつ任意にフッ化セシウムの存在下で)を使用して、式R-Sn(C1-C6アルキル)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する有機スズ化合物と反応させて、式Iの化合物(式中、RがFであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を得ることができる。
式Iの化合物をさらなる修飾に供して(すなわち、適切な試薬と反応させるか、またはそれで処理して)、式Iのさらなる化合物を得ることができる。例えば、式Iの化合物(式中、hetCycが式Iについて定義される飽和複素環であるか、またはCycが式Iについて定義される飽和C3-C6シクロアルキル環である)を、それぞれ、式Iの化合物(式中、hetCycが部分不飽和複素環である)または式Iの化合物(式中、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環である)を標準アルケン還元条件に供することによって調製することができる。
Figure 0006997876000024
スキーム4は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを示し、式中、Rがイソオキサゾール環であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが式Iについて定義されるとおりである。市販の化合物1を、アルキルリチウム、例えば、n-ブチルリチウム等の塩基の存在下で、化合物17(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、R’がC1-C6アルキルである)と反応させて、化合物24を得ることができる。化合物24をヒドラジンでの処理により環化して、化合物25を得ることができる。化合物25をN-ブロモスクシンイミドまたはN-ヨードスクシンイミドと反応させて、化合物26(式中、Xが、それぞれ、BrまたはIである)を得ることができる。化合物26を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基、例えば、2,4-ジメトキシベンジルである)を有する試薬と反応させて、化合物27を得ることができる。Rが、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル-、C3-C6シクロアルキル、または(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-である実施形態では、化合物28を、化合物27を、塩基、例えば、炭酸セシウムの存在下で、式R-X(式中、Rが、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、Xが、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホン酸塩である)を有する化合物と反応させることによって調製することができる。RがヒドロキシC1-C6アルキルである実施形態では、化合物を、式(a)(式中、R’およびR’’が独立して、水素またはC1-C2アルキルである)を有する化合物と反応させることができる。化合物28を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、鈴木カップリング反応条件(例えば、高温で、無機塩基、例えば、ジオキサン中Pd(PPhおよびNaCOの存在下で、パラジウム触媒および任意にリガンド)を使用して、式R-B(OR’)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とし、各R’が独立して、Hまたは(1-6C)アルキルであるか、または各R’が、それらが結合している原子と一緒になって、(C1-C3アルキル)から選択される1~4個の置換基で任意に置換された5~6員環を形成する)を有するボロン酸エステル化合物と反応させて、化合物29(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を得ることができる。
あるいは、化合物29を、適切なパラジウム触媒クロスカップリング反応条件、例えば、スティルカップリング反応条件(例えば、パラジウム触媒およびリガンド、例えば、PdCl[P(cy)の存在下で、かつ任意にフッ化セシウムの存在下で)を使用して、式R-Sn(C1-C6アルキル)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する有機スズ化合物と反応させて、化合物29を得ることができる。化合物29のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、式Iの化合物(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を得ることができる。
式Iの化合物をさらなる修飾に供して(すなわち、適切な試薬と反応させるか、またはそれで処理して)、式Iのさらなる化合物を得ることができる。例えば、式Iの化合物(式中、hetCycが式Iについて定義される飽和複素環である)または式Iの化合物(式中、Cycが式Iについて定義される飽和C3-C6シクロアルキル環である)を、それぞれ、式Iの化合物(式中、hetCycが部分不飽和複素環であるか、またはCycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環である)を標準のアルケン還元条件に供することによって調製することができる。
Figure 0006997876000025
スキーム5は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを示し、式中、Rが、水素、Br、またはIであり、RおよびRが式Iについて定義されるとおりである。市販の化合物30を、塩基の存在下で、式R-X(式中、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Xがハロゲンである)を有する化合物と反応させて、化合物31を得ることができる。化合物31を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基、例えば、2,4-ジメトキシベンジルである)を有する試薬と反応させて、化合物32を得ることができる。化合物32のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、化合物33を得ることができる。化合物33を、式(b)(式中、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有するジオキサボロラン試薬と反応させて、式Iの化合物(式中、Rが水素である)を得ることができる。あるいは、化合物33をN-ブロモスクシンイミドまたはN-ヨードスクシンイミドと反応させて、化合物34(式中、Xが、それぞれ、BrまたはIである)を得ることができる。化合物34を、式(b)(式中、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有するジオキサボロラン試薬と反応させて、式Iの化合物(式中、RがBrまたはIである)を得ることができる。あるいは、化合物32をパラジウム触媒およびリガンドの存在下でビス-ジオキサボロラン)と反応させて、化合物35を得ることができる。化合物35を、式R-X(式中、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Xがハロゲンである)を有する化合物と反応させて、化合物36を得ることができる。化合物36のアミノ保護基を標準反応条件下で除去して、式Iの化合物(式中、Rが水素である)を得ることができる。
本明細書で使用される「アミノ保護基」という用語は、反応が化合物上の他の官能基で行われている間にアミノ基をブロックまたは保護するために一般に用いられる基の誘導体を指す。本明細書に記載のプロセスのうちのいずれかでの使用に好適な保護基の例としては、カルバメート、アミン、アルキルおよびアリール基、ベンジル基および置換ベンジル基、イミン、ならびに除去されて所望のアミン基を再生することができる多くのN-ヘテロ原子誘導体が挙げられる。アミノ保護基の非限定的な例は、2,4-ジメトキシベンジル(DMB)、アセチル、トリフルオロアセチル、t-ブチルオキシカルボニル(「Boc」)、ベンジルオキシカルボニル(「CBz」)、および9-フルオレニルメチレンオキシカルボニル(「Fmoc」)である。これらの基、および他の保護基のさらなる例は、T.W.Greene,et al.Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis.New York:Wiley Interscience,2006で見つけられる。
上記の方法のうちのいずれかに記載の化合物中の窒素原子は、例えば、Greene&Wuts,eds.,“Protecting Groups in Organic Synthesis”,2nd ed.New York;John Wiley&Sons,Inc.,1991に記載の任意の好都合な窒素保護基で保護され得る。窒素保護基の例としては、アシルおよびアルコキシカルボニル基、例えば、t-ブトキシカルボニル(BOC)、フェノキシカルボニル、および[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル(SEM)が挙げられる。
ヒドロキシ基は、例えば、T.W.Greene,et al.,Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis.New York:Wiley Interscience,2006に記載の任意の好都合なヒドロキシ保護基で保護され得る。例としては、ベンジル、トリチル、シリルエーテル等が挙げられる。
したがって、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、
(a)Rが水素であり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000026
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)である式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000027
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有する化合物を、を有する化合物式P-NH(式中、Pがアミノ保護基である)と反応させ、その後、P保護基を除去すること、または
(b)Rがクロロであり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000028
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)である式Iの化合物の場合、以下の式の化合物を、
Figure 0006997876000029
N-クロロスクシンイミドと反応させること、または
(c)Rが水素であり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000030
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000031
(式中、Xがハロゲンであり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Pが水素またはアミン保護基であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)を有する化合物を、パラジウム触媒および任意にリガンドの存在下で、かつ無機塩基の存在下で、式R-B(OR’)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とし、各R’が独立して、Hまたは(1-6C)アルキルであるか、または各R’が、それらが結合している原子と一緒になって、(C1-C3アルキル)から選択される1~4個の置換基で任意に置換された5~6員環を形成する)を有する化合物と反応させ、Pがアミン保護基である場合、保護基を除去すること、または
(d)Rが水素であり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000032
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000033
(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する化合物を、アルケン水素化条件に供すること、または
(e)Rが水素であり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000034
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000035
(式中、Xがハロゲンであり、Rが式Iについて定義されるとおりであり、Pが水素またはアミン保護基であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)を有する化合物を、パラジウム触媒およびリガンドの存在下で、かつ任意にフッ化セシウムの存在下で、式R-Sn(C1-C6アルキル)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが式Iについて定義されるとおりであり、hetCycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが式Iについて定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する化合物と反応させること、または
(f)Rが水素またはハロゲンであり、RおよびRが式Iについて定義されるとおりである式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000036
(式中、Rが水素またはハロゲンであり、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有する化合物を、パラジウム触媒およびリガンドの存在下で、以下の式、
Figure 0006997876000037
(式中、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有するジオキサボロラン試薬と反応させること、または
(g)Rが水素であり、RおよびRが式Iについて定義されるとおりである式Iの化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000038
(式中、Pがアミン保護基であり、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有する化合物を、式R-X(式中、Xがハロゲンであり、Rが式Iについて定義されるとおりである)を有する試薬と反応させ、その後、アミン保護基を除去することと、
存在する場合、いずれの追加の保護基も除去し、任意にその薬学的に許容される塩を調製することと、を含む、プロセスが本明細書にさらに提供される。
RET阻害剤として作用する試験化合物の能力は、実施例A~Cに記載のアッセイによって実証され得る。IC50値が表5に示される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、強力かつ選択的なRET阻害を呈する。例えば、本明細書に提供される化合物は、関連キナーゼに対する最小限の活性で、例えば、KIF5B-RET融合、G810RおよびG810S ATP切断フロント突然変異、M918T活性化突然変異、ならびにV804M、V804L、およびV804Eゲートキーパー突然変異を含む、活性化突然変異またはRETキナーゼ阻害剤耐性突然変異を含むRET遺伝子によってコードされる野生型RETおよびRETキナーゼに対するナノモル効力を呈する。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、RET融合タンパク質(例えば、CCDC6-RETまたはKIF5B-RETを含むが、これらに限定されない、本明細書に記載のRET融合タンパク質のうちのいずれか)をコードするRET遺伝子によってコードされた改変されたRET融合タンパク質に対するナノモル効力を呈し、このRET遺伝子は、RETキナーゼ阻害剤耐性突然変異(例えば、V804M、V804L、またはV804Eを含むが、これらに限定されない、本明細書に記載のRET突然変異のうちのいずれか)を含み、これにより、改変されたRETタンパク質は、RETキナーゼ阻害剤耐性アミノ酸置換または欠失の存在によりRETキナーゼ耐性を呈するRET融合タンパク質である。非限定的な例としては、CCDC6-RET-V804MおよびKIF5B-RET-V804Mが挙げられる。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、RET突然変異(例えば、C634WまたはM918Tを含むが、これらに限定されない、本明細書に記載のRET突然変異のうちのいずれか)を含み、かつRETキナーゼ阻害剤耐性突然変異(例えば、V804M、V804L、またはV804Eを含むが、これらに限定されない、本明細書に記載のRETキナーゼ阻害剤耐性突然変異のうちのいずれか)を含むRET遺伝子によってコードされた改変されたRETタンパク質に対するナノモル効力を呈し、これにより、改変されたRETタンパク質は、RET突然変異(例えば、RET一次突然変異)によって引き起こされたRET置換を含み、改変されたRETタンパク質は、RETキナーゼ阻害剤耐性アミノ酸置換または欠失の存在によりRETキナーゼ耐性を呈する。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、RETキナーゼを選択的に標的とする。例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、別のキナーゼまたは非キナーゼ標的よりもRETキナーゼを選択的に標的とすることができる。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、別のキナーゼと比較して少なくとも30倍のRETキナーゼに対する選択性を呈する。例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、別のキナーゼと比較して少なくとも40倍の選択性、少なくとも50倍の選択性、少なくとも60倍の選択性、少なくとも70倍の選択性、少なくとも80倍の選択性、少なくとも90倍の選択性、少なくとも100倍の選択性、少なくとも200倍の選択性、少なくとも300倍の選択性、少なくとも400倍の選択性、少なくとも500倍の選択性、少なくとも600倍の選択性、少なくとも700倍の選択性、少なくとも800倍の選択性、少なくとも900倍の選択性、または少なくとも1000倍のRETキナーゼに対する選択性を呈する。いくつかの実施形態では、別のキナーゼを上回るRETキナーゼに対する選択性は、細胞アッセイ(例えば、本明細書に提供される細胞アッセイ)で測定される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、KDRキナーゼ(例えば、VEGFR2)を上回るRETキナーゼに対する選択性を呈し得る。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼを上回るRETキナーゼに対する選択性は、活性化突然変異またはRETキナーゼ阻害剤耐性突然変異を含むRET遺伝子(例えば、ゲートキーパー突然変異体)によってコードされるRETキナーゼの効力を失うことなく観察される。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼと比較した選択性は、KIF5B-RETの阻害と比較して、少なくとも10倍(例えば、少なくとも40倍の選択性、少なくとも50倍の選択性、少なくとも60倍の選択性、少なくとも70倍の選択性、少なくとも80倍の選択性、少なくとも90倍の選択性、少なくとも100倍の選択性、少なくとも150倍の選択性、少なくとも200倍の選択性、少なくとも250倍の選択性、少なくとも300倍の選択性、少なくとも350倍の選択性、または少なくとも400倍の選択性)である(例えば、化合物は、KDRよりもKIF5B-RETに対してより強力である)。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼと比較したRETキナーゼに対する選択性は、約30倍である。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼと比較したRETキナーゼに対する選択性は、少なくとも100倍である。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼと比較したRETキナーゼに対する選択性は、少なくとも150倍である。いくつかの実施形態では、KDRキナーゼと比較したRETキナーゼに対する選択性は、少なくとも400倍である。いずれの理論にも拘束されることなく、強力なKDRキナーゼ阻害が、RETを標的とするマルチキナーゼ阻害剤(MKI)に共通の特徴であり、かかる化合物で観察される用量制限毒性の原因であり得ると考えられている。
いくつかの実施形態では、V804Mの阻害は、野生型RETで観察されるものと同様である。例えば、V804Mの阻害は、野生型RETの阻害の約2倍(例えば、約5倍、約7倍、約10倍)以内である(例えば、化合物は、野生型RETおよびV804Mに対して同様に強力である)。いくつかの実施形態では、別のキナーゼと比較した野生型またはV804M RETキナーゼに対する選択性は、酵素アッセイ(例えば、本明細書に提供される酵素アッセイ)で測定される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、RET突然変異細胞に対して選択的な細胞傷害性を呈する。
いくつかの実施形態では、G810Sおよび/またはG810Rの阻害は、野生型RETで観察されるものと同様である。例えば、G810Sおよび/またはG810Rの阻害は、野生型RETの阻害の約2倍(例えば、約5倍、約7倍、約10倍)以内である(例えば、化合物は、野生型RETおよびG810Sおよび/またはG810Rに対して同様に強力である)。いくつかの実施形態では、別のキナーゼと比較した野生型またはG810Sおよび/またはG810R RETキナーゼに対する選択性は、酵素アッセイ(例えば、本明細書に提供される酵素アッセイ)で測定される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、RET突然変異細胞に対して選択的な細胞傷害性を呈する。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、brainおよび/または中枢神経系(CNS)浸透度を呈する。かかる化合物は、血液脳関門を通過し、脳内および/または他のCNS構造内のRETキナーゼを阻害することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、治療有効量で血液脳関門を通過することができる。例えば、がん(例えば、RET関連脳癌またはCNS癌等のRET関連がん)を有する患者の治療には、患者への化合物の投与(例えば、経口投与)が含まれ得る。いくつかのかかる実施形態では、本明細書に提供される化合物は、原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍の治療に有用である。例えば、RET関連原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍である。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、高い胃腸吸収、低いクリアランス、および薬物-薬物相互作用の可能性の低さのうちの1つ以上を呈する。
式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物は、RETキナーゼ阻害剤で治療され得る疾患および障害、例えば、RET関連疾患および障害、例えば、血液癌および固形腫瘍(例えば、進行性固形腫瘍および/またはRET融合陽性固形腫瘍)を含むがん等の増殖性障害、ならびにIBS等の胃腸障害の治療に有用である。
本明細書で使用される「治療する」または「治療」という用語は、治療的または緩和的措置を指す。有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であるか検出不能であるかにかかわらず、疾患または障害または状態に関連する症状の全体的または部分的な緩和、疾患の程度の減退、疾患の安定した(すなわち、悪化していない)状態、疾患進行の遅延もしくは緩徐化、疾患状態(例えば、疾患の1つ以上の症状)の改善または緩和、および寛解(部分的か全体的にかかわらず)が含まれるが、これらに限定されない。「治療」とは、治療を受けていない場合に予想される生存期間と比較した生存期間の延長も意味し得る。
本明細書で使用される「対象」、「個体」、または「患者」は、同義に使用され、マウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、霊長類、およびヒト等の哺乳動物を含む、任意の動物を指す。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、治療および/または予防される疾患または障害の少なくとも1つの症状を経験しており、かつ/または呈している。いくつかの実施形態では、対象は、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を伴うがん(RET関連がん)を有すると特定または診断されている(例えば、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して決定される)。いくつかの実施形態では、対象は、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性である腫瘍を有する(例えば、規制当局承認のアッセイまたはキットを使用して決定される)。対象は、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性である腫瘍(複数可)を有する対象であり得る(例えば、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して陽性であると特定される)。対象は、対象の腫瘍がRET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する(例えば、腫瘍が、規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットまたはアッセイを使用してそのように特定される)対象であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、RET関連がんを有する疑いがある。いくつかの実施形態では、対象は、対象がRET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する腫瘍を有することを示す臨床記録を有する(任意に、臨床記録は、対象が本明細書に提供される組成物のうちのいずれかで治療されるべきであることを示す)。いくつかの実施形態では、患者は、小児患者である。
本明細書で使用される「小児患者」という用語は、診断時または治療時に21歳未満の患者を指す。「小児」という用語は、新生児(出生から生後1ヶ月まで)、乳児(生後1ヵ月から2歳まで)、子供(2歳から12歳まで)、および青少年(12歳から21歳まで(22歳の誕生日までであるが、22歳の誕生日は含まない))を含む様々な亜集団にさらに分類され得る。Berhman RE,KliegmanR,Arvin AM,Nelson WE.Nelson Textbook of Pediatrics,15th Ed.Philadelphia:W.B.Saunders Company,1996、Rudolph AM,et al.Rudolph’s Pediatrics,21st Ed.New York:McGraw-Hill,2002、およびAvery MD,First LR.Pediatric Medicine,2nd Ed.Baltimore:Williams&Wilkins;1994。いくつかの実施形態では、小児患者は、出生から生後28日まで、生後29日から2歳未満まで、2歳から12歳未満まで、または12歳から21歳まで(22歳の誕生日までであるが、22歳の誕生日は含まない)である。いくつかの実施形態では、小児患者は、出生から生後28日まで、生後29日から1歳未満まで、生後1ヶ月から生後4ヶ月未満まで、生後3ヶ月から生後7ヶ月未満まで、生後6ヶ月から1歳未満まで、1歳から2歳未満まで、2歳から3歳未満まで、2歳から7歳未満まで、3歳から5歳未満まで、5歳から10歳未満まで、6歳から13歳未満まで、10歳から15歳未満まで、または15歳から22歳未満までである。
ある特定の実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、本明細書に定義される疾患および障害(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、およびがん)の予防に有用である。本明細書で使用される「予防する」という用語は、本明細書に記載の疾患もしくは状態、またはそれらの症状の発症、再発、または蔓延の全体的または部分的な予防を意味する。
本明細書で使用される「RET関連疾患または障害」という用語は、RET遺伝子、RETキナーゼ(本明細書でRETキナーゼタンパク質とも呼ばれる)、またはそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載のRET遺伝子、RETキナーゼ、RETキナーゼドメイン、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)に関連するか、またはそれを有する疾患または障害を指す。RET関連疾患または障害の非限定的な例としては、例えば、がんおよび過敏性腸症候群(IBS)等の胃腸障害が挙げられる。
本明細書で使用される「RET関連がん」という用語は、RET遺伝子、RETキナーゼ(本明細書でRETキナーゼタンパク質とも称される)、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連するか、またはそれを有するがんを指す。RET関連がんの非限定的な例は、本明細書に記載されている。
「RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、RETキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型RETタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むRETタンパク質の発現をもたらすRET遺伝子の突然変異、野生型RETタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するRETタンパク質の発現をもたらすRET遺伝子の突然変異、野生型RETタンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を有するRETタンパク質の発現をもたらすRET遺伝子の突然変異、細胞中のRETタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のRETタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/もしくはエンハンサー)における突然変異)、野生型RETタンパク質と比較してRETタンパク質において少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するRETタンパク質をもたらすRET mRNAの選択的スプライシングバージョン、または異常な細胞シグナル伝達および/もしくは調節不全の自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する、(例えば、対照非がん性細胞と比較して)哺乳類細胞における野生型RETキナーゼの発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的活性であるか、または突然変異を含まないRET遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するRETタンパク質をコードするRET遺伝子の突然変異であり得る。例えば、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むRETの第1の部分およびパートナータンパク質(すなわち、RETではない)の第2の部分を含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるRET遺伝子の別の非RET遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。融合タンパク質の非限定的な例は、表1に記載されている。RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失の非限定的な例は、表2に記載されている。RETキナーゼタンパク質突然変異(例えば、点突然変異)のさらなる例は、RET阻害剤耐性突然変異である。RET阻害剤耐性突然変異の非限定的な例は、表3および表4に記載されている。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、RET遺伝子の活性化突然変異によって引き起こされ得る(例えば、表1に列記される融合タンパク質のうちのいずれかの発現をもたらす染色体転座を参照のこと)。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、例えば、野生型RETキナーゼと比較して、RETキナーゼ阻害剤および/またはマルチキナーゼ阻害剤(MKI)による阻害に対する増加した耐性を有するRETキナーゼの発現をもたらす遺伝子突然変異によって引き起こされ得る(例えば、表3および表4のアミノ酸置換を参照のこと)。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、例えば、野生型RETキナーゼと比較して、RETキナーゼ阻害剤および/またはマルチキナーゼ阻害剤(MKI)による阻害に対する増加した耐性を有する改変されたRETタンパク質の発現をもたらす改変されたRETタンパク質(例えば、突然変異(例えば、一次突然変異)を有するRET融合タンパク質またはRETタンパク質)をコードする核酸の突然変異によって引き起こされ得る(例えば、表3および表4のアミノ酸置換を参照のこと)。表2に示される例示的なRETキナーゼ点突然変異、挿入、および欠失は、活性化突然変異によって引き起こされ得、かつ/またはRETキナーゼ阻害剤および/もしくはマルチキナーゼ阻害剤(MKI)による阻害に対する増加した耐性を有するRETキナーゼの発現をもたらし得る。
「活性化突然変異」という用語は、例えば、同一条件下でアッセイされた場合、例えば、野生型RETキナーゼと比較して、増加したキナーゼ活性を有するRETキナーゼの発現をもたらすRETキナーゼ遺伝子の突然変異を表す。例えば、活性化突然変異は、RETキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらし得る。別の例では、活性化突然変異は、例えば、同一条件下でアッセイされた場合、例えば、野生型RETキナーゼと比較して、増加したキナーゼ活性を有する、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個)のアミノ酸置換(例えば、本明細書に記載のアミノ酸置換のうちのいずれかの任意の組み合わせ)を有するRETキナーゼの発現をもたらすRETキナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。別の例では、活性化突然変異は、例えば、同一条件下でアッセイされた場合、例えば、野生型RETキナーゼと比較して、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個)のアミノ酸が欠失したRETキナーゼの発現をもたらすRETキナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。別の例では、活性化突然変異は、例えば、同一条件下でアッセイされた場合、野生型RETキナーゼ、例えば、本明細書に記載の例示的な野生型RETキナーゼと比較して、少なくとも1つ(例えば、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、または少なくとも20個)のアミノ酸が挿入されたRETキナーゼの発現をもたらすRETキナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。活性化突然変異のさらなる例が当技術分野で既知である。
「野生型(wildtype)」または「野生型(wild-type)」という用語は、参照核酸またはタンパク質に関連する疾患または障害を有しない対象に典型的に見られる、核酸(例えば、RET遺伝子もしくはRET mRNA、EGFR遺伝子もしくはEGFR mRNA、MET遺伝子もしくはMET mRNA、MDM2遺伝子もしくはMDM2 mRNA)またはタンパク質(例えば、RETタンパク質、EGFRタンパク質、METタンパク質、MDM2タンパク質)を表す。
「野生型RET」または「野生型RET」という用語は、RET関連疾患、例えば、RET関連がんを有しない(かつ任意に、RET関連疾患を発症する危険性が低く、かつ/またはRET関連疾患を有する疑いのない)対象に見られるか、またはRET関連疾患、例えば、RET関連がんを有しない(かつ任意に、RET関連疾患を発症する危険性が低く、かつ/またはRET関連疾患を有する疑いのない)対象由来の細胞または組織に見られるRET核酸(例えば、RET遺伝子もしくはRET mRNA)またはRETタンパク質を表す。
「規制当局」という用語は、各国における医薬品の医学的使用を承認する国の機関を指す。例えば、規制当局の非限定的な例は、米国食品医薬品局(FDA)である。
がん(例えば、RET関連がん)の治療を必要とする患者におけるがん(例えば、RET関連がん)を治療する方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に提供される。例えば、RET関連がんの治療を必要とする患者におけるRET関連がんを治療するための方法であって、a)患者由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、b)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上の融合タンパク質を含む。RET遺伝子融合タンパク質の非限定的な例は、表1に記載されている。いくつかの実施形態では、融合タンパク質は、KIF5B-RETである。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を含む。RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失の非限定的な例は、表2に記載されている。いくつかの実施形態では、RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失は、M918T、M918V、C634W、V804L、V804M、G810S、およびG810Rからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失は、RET融合タンパク質(例えば、表1に記載のRET遺伝子融合タンパク質のうちのいずれか)で生じる。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~79、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。
本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、RET関連がん)は、血液癌である。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、RET関連がん)は、固形腫瘍である。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、RET関連がん)は、肺癌(例えば、小細胞肺癌または非小細胞肺癌)、甲状腺癌(例えば、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌(例えば、散発性甲状腺髄様癌または遺伝性甲状腺髄様癌)、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、または難治性分化型甲状腺癌)、甲状腺腫、内分泌腺腫瘍、肺腺癌、細気管支肺細胞癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌(breast cancer)、乳癌(mammary cancer)、乳癌(mammary carcinoma)、乳腺腫瘍、結腸直腸癌(例えば、転移性結腸直腸癌)、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜神経節神経腫症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、または子宮頸癌である。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、RET関連がん)は、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、青年期癌、副腎皮質癌、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、異型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発性不明癌、心臓腫瘍、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性腫瘍、部位別腫瘍、腫瘍、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚血管肉腫、胆管癌、非浸潤性乳管癌、胚性腫瘍、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌、卵管癌、骨線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫、ヘアリー細胞腫瘍、ヘアリー細胞白血病、頭頸部癌、胸部腫瘍、頭頸部腫瘍、CNS腫瘍、原発性CNS腫瘍、心臓癌、肝細胞癌、組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、腎臓癌、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、喉頭癌、白血病、***・口腔癌、肝臓癌、肺癌、リンパ腫、マクログロブリン血症、悪性骨線維性組織球腫、骨癌、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性扁平上皮頸部癌、正中線管癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、部位別腫瘍、腫瘍、骨髄性白血病(myelogenous leukemia)、骨髄性白血病(myeloid leukemia)、多発性骨髄腫、骨髄増殖性腫瘍、鼻腔・副鼻腔癌、鼻咽腔癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、肺腫瘍(lung neoplasm)、肺癌、肺腫瘍(pulmonary neoplasm)、気道腫瘍、気管支癌、気管支腫瘍、口腔癌(oral cancer)、口腔癌(oral cavity cancer)、***癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔・鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、下垂体癌、形質細胞腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠関連乳癌、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、直腸癌、結腸癌、結腸腫瘍、腎細胞癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、セザリー症候群、皮膚癌、スピッツ腫瘍、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮細胞癌、扁平上皮頸部癌、胃癌、T細胞リンパ腫、睾丸癌、咽喉癌、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺癌、腎盂および尿管移行上皮癌、原発性不明癌、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、およびウィルムス腫瘍の群から選択される。
いくつかの実施形態では、血液癌(例えば、RET関連がんである血液癌)は、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)、および骨髄腫、例えば、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、三血球系骨髄異形成を伴うAML(AML/TMDS)、混合系統白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性障害(MPD)、および多発性骨髄腫(MM)からなる群から選択される。血液癌のさらなる例としては、骨髄増殖性障害(MPD)、例えば、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板減少症(ET)、および特発性原発性骨髄線維症(IMF/IPF/PMF)が挙げられる。いくつかの実施形態では、血液癌(例えば、RET関連がんである血液癌)は、AMLまたはCMMLである。
いくつかの実施形態では、がん(例えば、RET関連がん)は、固形腫瘍である。固形腫瘍(例えば、RET関連がんである固形腫瘍)の例としては、例えば、甲状腺癌(例えば、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌)、肺癌(例えば、肺腺癌、小細胞肺癌)、膵臓癌、膵管癌、乳癌、結腸癌、結腸直腸癌、前立腺癌、腎細胞癌、頭頸部腫瘍、神経芽細胞腫、および黒色腫が挙げられる。例えば、Nature Reviews Cancer,2014,14,173-186を参照されたい。
いくつかの実施形態では、がんは、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜神経節神経腫症、および子宮頸癌からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。
式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物は、RET関連がんの治療にも有用である。
したがって、RET関連がん、例えば、本明細書に開示される例示的なRET関連がんのうちのいずれかを有すると診断または特定された患者を治療するための方法であって、患者に、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~79、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。
RETキナーゼ、RET遺伝子、またはそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、腫瘍形成に寄与し得る。例えば、RETキナーゼ、RET遺伝子、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、RETキナーゼ、RET遺伝子、またはRETキナーゼドメインの転座、過剰発現、活性化、増幅、または突然変異であり得る。転座には、RETキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座が含まれ得る。例えば、融合タンパク質は、野生型RETタンパク質と比較して増加したキナーゼ活性を有し得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子の突然変異は、RETリガンド結合部位、細胞外ドメイン、キナーゼドメイン、ならびにタンパク質-タンパク質相互作用および下流シグナル伝達に関与する領域の突然変異を含み得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子の突然変異(例えば、活性化突然変異)は、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個)のアミノ酸置換(例えば、キナーゼドメイン(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸723~1012位)、ゲートキーパーアミノ酸(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸804位)、Pループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸730~737位)、DFGモチーフ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸892~894位)、ATP切断溶媒フロントアミノ酸(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸758、811、および892位)、活性化ループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸891~916位)、CヘリックスおよびCヘリックスに先行するループ(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸768~788位)、および/またはATP結合部位(例えば、野生型RETタンパク質におけるアミノ酸730~733、738、756、758、804、805、807、811、881、および892位)における1つ以上のアミノ酸置換)を有するRETキナーゼの発現をもたらし得る。いくつかの実施形態では、突然変異は、RET遺伝子の遺伝子増幅であり得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子の突然変異(例えば、活性化突然変異)は、野生型RETタンパク質と比較して、少なくとも1つのアミノ酸(例えば、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、または少なくとも50個のアミノ酸)を欠くRETキナーゼまたはRET受容体の発現をもたらし得る。いくつかの実施形態では、RETキナーゼの調節不全は、異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する、(例えば、対照非がん性細胞と比較して)哺乳類細胞における野生型RETキナーゼの発現の増加(例えば、レベルの増加)であり得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子の突然変異(例えば、活性化突然変異)は、野生型RETタンパク質と比較して、少なくとも1つのアミノ酸(例えば、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、または少なくとも50個のアミノ酸)が挿入されたRETキナーゼまたはRET受容体の発現をもたらし得る。いくつかの実施形態では、RETキナーゼの調節不全は、例えば、異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する、(例えば、対照非がん性細胞と比較して)哺乳類細胞における野生型RETキナーゼの発現の増加(例えば、レベルの増加)であり得る。他の調節不全には、RET mRNAスプライスバリアントが含まれ得る。いくつかの実施形態では、野生型RETタンパク質は、本明細書に記載の例示的な野生型RETタンパク質である。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、野生型RETキナーゼの過剰発現(例えば、自己分泌活性化をもたらす)が含まれる。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、例えば、キナーゼドメイン部分、またはキナーゼ活性を呈することができる部分を含む、RET遺伝子またはその一部を含む染色体セグメントにおける過剰発現、活性化、増幅、または突然変異が含まれる。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、RET遺伝子融合をもたらす1つ以上の染色体転座または逆位が含まれる。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、発現タンパク質が非RETパートナータンパク質由来の残基を含む融合タンパク質であり、かつ最小限の機能的RETキナーゼドメインを含む遺伝子転座の結果である。
RET融合タンパク質の非限定的な例が表1に示される。
Figure 0006997876000039
Figure 0006997876000040
Figure 0006997876000041
Figure 0006997876000042
Figure 0006997876000043
Figure 0006997876000044
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、RETキナーゼにおける1つ以上の欠失(例えば、アミノ酸4位の欠失)、挿入、または点突然変異(複数可)が含まれる。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、RETキナーゼドメインの構成的活性をもたらすRETキナーゼ由来の1つ以上の残基の欠失が含まれる。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、野生型RETキナーゼと比較して1つ以上のアミノ酸置換、挿入、または欠失を有するRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる(例えば、表2に列記される点突然変異を参照のこと)。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、表2のアミノ酸置換、挿入、または欠失のうちの1つ以上を有するRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、D898~E901欠失を有するRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、細胞外システイン(例えば、C618、C620、またはC630)の突然変異(例えば、C618Y、C620R、またはC630R)を有するRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる。
Figure 0006997876000045

Figure 0006997876000046

Figure 0006997876000047

Figure 0006997876000048

Figure 0006997876000049

Figure 0006997876000050

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Figure 0006997876000052

Figure 0006997876000053

Figure 0006997876000054

Figure 0006997876000055
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、RETキナーゼドメインの構成的活性をもたらす(野生型RETキナーゼと比較して)少なくとも1つの残基が欠失したRETの選択的スプライシングバリアントである発現タンパク質をもたらすRET mRNAのスプライス変形が含まれる。
本明細書に定義される「RETキナーゼ阻害剤」には、RET阻害活性を呈するいずれの化合物も含まれる。いくつかの実施形態では、RETキナーゼ阻害剤は、RETキナーゼに対して選択的である。例示的なRETキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載のアッセイで測定される、約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のRETキナーゼに対する阻害活性(IC50)を呈し得る。いくつかの実施形態では、RETキナーゼ阻害剤は、本明細書に提供されるアッセイで測定される、約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、または約1nM未満のRETキナーゼに対する阻害活性(IC50)を呈し得る。
本明細書で使用される場合、「第1のRETキナーゼ阻害剤」または「第1のRET阻害剤」とは、本明細書に定義されるRETキナーゼ阻害剤であるが、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まないものである。本明細書で使用される場合、「第2のRETキナーゼ阻害剤」または「第2のRET阻害剤」とは、本明細書に定義されるRETキナーゼ阻害剤であるが、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まないものである。第1のRET阻害剤および第2のRET阻害剤の両方が本明細書に提供される方法に存在する場合、第1のRET阻害剤と第2のRETキナーゼ阻害剤は異なる。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、野生型RETキナーゼと比較して1つ以上のアミノ酸が挿入または除去されたRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子に1つ以上のアミノ酸置換または挿入または欠失を有するRETキナーゼの産生をもたらすRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる。いくつかの場合、結果として生じたRETキナーゼは、同じ突然変異を含まない野生型RETキナーゼまたはRETキナーゼと比較して、1つ以上の第1のRETキナーゼ阻害剤(複数可)によるそのホスホトランスフェラーゼ活性の阻害により耐性を示す。かかる突然変異は、任意に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する、RETキナーゼを有するがん細胞または腫瘍の感受性を低下させない(例えば、その特定のRET阻害剤耐性突然変異を含まないがん細胞または腫瘍と比較して)。かかる実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、第1のRETキナーゼ阻害剤の存在下にある場合、同じ第1のRETキナーゼ阻害剤の存在下での同じ突然変異を有しない野生型RETキナーゼまたはRETキナーゼと比較して、増加したVmax、ATPの減少したK、および第1のRETキナーゼ阻害剤の増加したKのうちの1つ以上を有するRETキナーゼをもたらし得る。
他の実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、野生型RETキナーゼと比較して1つ以上のアミノ酸置換を有するRETキナーゼの産生をもたらし、かつ同じ突然変異を含まない野生型RETキナーゼまたはRETキナーゼと比較して、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対する増加した耐性を有するRET遺伝子の少なくとも1つの点突然変異が含まれる。かかる実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の存在下で、同じ式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の存在下での同じ突然変異を有しない野生型RETキナーゼまたはRETキナーゼと比較して、増加したVmax、減少したK、および減少したKのうちの1つ以上を有するRETキナーゼをもたらし得る。
RET阻害剤耐性突然変異の例としては、例えば、ゲートキーパー残基(例えば、野生型RETキナーゼのアミノ酸804位)、Pループ残基(例えば、野生型RETキナーゼのアミノ酸730~737位)、DFGモチーフ内またはその近傍の残基(例えば、野生型RETキナーゼのアミノ酸888~898位)、およびATP切断溶媒フロントアミノ酸残基(例えば、野生型RETキナーゼのアミノ酸758、811、および892位)を含むが、これらに限定されない、RETキナーゼの三次構造におけるATP結合部位内およびその近傍(例えば、野生型RETキナーゼ、例えば、本明細書に記載の例示的な野生型RETキナーゼのアミノ酸730~733、738、756、758、804、805、807、810、811、881、および892位)の点突然変異、挿入、または欠失が挙げられ得る。これらのタイプの突然変異のさらなる例としては、活性化ループ内の残基(例えば、野生型RETキナーゼのアミノ酸891~916位)、活性化ループ近傍のまたはそれと相互作用する残基、活性または不活性酵素立体配座に寄与する残基を含むが、これらに限定されない、酵素活性および/または薬物結合に影響を及ぼし得る残基の変化、Cヘリックスに先行するループおよびCヘリックス(例えば、野生型RETタンパク質のアミノ酸768~788位)の突然変異、欠失、および挿入を含む変化が挙げられる。いくつかの実施形態では、野生型RETタンパク質は、本明細書に記載の例示的な野生型RETキナーゼである。変化し得る(かつRET阻害剤耐性突然変異である)特定の残基または残基領域には、ヒト野生型RETタンパク質配列(例えば、配列番号1)に基づいて番号付けした表3に列記されるものが含まれるが、これらに限定されない。当業者であれば理解し得るように、配列番号1の特定のアミノ酸位置に対応する参照タンパク質配列におけるアミノ酸位置は、(例えば、ClustalW2等のソフトウェアプログラムを使用して)参照タンパク質配列を配列番号1とアラインすることによって決定され得る。RET阻害剤耐性突然変異位置のさらなる例が表4に示される。これらの残基への変化には、単一または複数のアミノ酸変化、配列内またはそれに隣接する挿入、および配列内またはそれに隣接する欠失が含まれ得る。参照により全体が本明細書に組み込まれる、J.Kooistra,G.K.Kanev,O.P.J.Van Linden,R.Leurs,I.J.P.De Esch,and C.De Graaf,“KLIFS:A structural kinase-ligand interaction database,”Nucleic Acids Res.,vol.44,no.D1,pp.D365-D371,2016も参照されたい。
成熟ヒトRETタンパク質の例示的な配列(配列番号1)
MAKATSGAAG LRLLLLLLLP LLGKVALGLY FSRDAYWEKL YVDQAAGTPL LYVHALRDAP EEVPSFRLGQ HLYGTYRTRL HENNWICIQE DTGLLYLNRS LDHSSWEKLS VRNRGFPLLT VYLKVFLSPT SLREGECQWP GCARVYFSFF NTSFPACSSL KPRELCFPET RPSFRIRENR PPGTFHQFRL LPVQFLCPNI SVAYRLLEGE GLPFRCAPDS LEVSTRWALD REQREKYELV AVCTVHAGAR EEVVMVPFPV TVYDEDDSAP TFPAGVDTAS AVVEFKRKED TVVATLRVFD ADVVPASGEL VRRYTSTLLP GDTWAQQTFR VEHWPNETSV QANGSFVRAT
VHDYRLVLNR NLSISENRTM QLAVLVNDSD FQGPGAGVLL LHFNVSVLPV SLHLPSTYSL SVSRRARRFA QIGKVCVENC QAFSGINVQY KLHSSGANCS TLGVVTSAED TSGILFVNDT KALRRPKCAE LHYMVVATDQ QTSRQAQAQL LVTVEGSYVA EEAGCPLSCA VSKRRLECEE CGGLGSPTGR CEWRQGDGKG ITRNFSTCSP STKTCPDGHC DVVETQDINI CPQDCLRGSI VGGHEPGEPR GIKAGYGTCN CFPEEEKCFC EPEDIQDPLC DELCRTVIAA AVLFSFIVSV LLSAFCIHCY HKFAHKPPIS SAEMTFRRPA QAFPVSYSSS GARRPSLDSM
ENQVSVDAFK ILEDPKWEFP RKNLVLGKTL GEGEFGKVVK ATAFHLKGRA GYTTVAVKML KENASPSELR DLLSEFNVLK QVNHPHVIKL YGACSQDGPL LLIVEYAKYG SLRGFLRESR KVGPGYLGSG GSRNSSSLDH PDERALTMGD LISFAWQISQ GMQYLAEMKL VHRDLAARNI LVAEGRKMKI SDFGLSRDVY EEDSYVKRSQ GRIPVKWMAI ESLFDHIYTT QSDVWSFGVL LWEIVTLGGN PYPGIPPERL FNLLKTGHRM ERPDNCSEEM YRLMLQCWKQ EPDKRPVFAD ISKDLEKMMV KRRDYLDLAA STPSDSLIYD DGLSEEETPL VDCNNAPLPR
ALPSTWIENK LYGMSDPNWP GESPVPLTRA DGTNTGFPRY PNDSVYANWM LSPSAAKLMD TFDS
いくつかの実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、MET遺伝子、METキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を含み得る。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物、ならびに薬学的に許容される塩および溶媒和物は、既存の薬物治療(例えば、他のRETキナーゼ阻害剤、例えば、第1および/または第2のRETキナーゼ阻害剤)との組み合わせで投薬するか、またはその後のもしくは追加の(例えば、フォローアップ)療法として投薬するかのいずれかによって、RET阻害剤耐性突然変異(例えば、第1のRET阻害剤に対する増加した耐性をもたらすもの、例えば、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、またはV804E、アミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810D、ならびに/または表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異)を有するがんを発症する患者の治療に有用である。例示的な第1のRETキナーゼ阻害剤および第2のRETキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、第1のRETキナーゼ阻害剤または第2のRETキナーゼ阻害剤は、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、DS-5010、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択され得る。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩および溶媒和物は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異(第1または第2のRET阻害剤に対する増加した耐性をもたらすもの、例えば、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、またはV804E、アミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810D)を有すると特定されたがんの治療に有用である。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、RET融合タンパク質(例えば、表1に記載のRET遺伝子融合タンパク質のうちのいずれか)をコードする核酸配列で生じ、RETキナーゼ阻害剤耐性を呈するRET融合タンパク質をもたらす。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、突然変異RETタンパク質(例えば、表2に記載の突然変異のうちのいずれかを有する突然変異RETタンパク質)をコードする核酸配列で生じ、RETキナーゼ耐性を呈する突然変異RETタンパク質をもたらす。RET阻害剤耐性突然変異の非限定的な例が表3および表4に列記される。
Figure 0006997876000056
Figure 0006997876000057
Figure 0006997876000058
RETの発がん性役割は、濾胞性甲状腺細胞から生じ、かつ最も一般的な甲状腺悪性腫瘍である、甲状腺乳頭癌(PTC)(Grieco et al.,Cell,1990,60,557-63)で最初に説明された。PTCの約20~30%が構成的に発現された非連関遺伝子のプロモーターおよび5’部分をRETチロシンキナーゼドメインに連結し(Greco et al.,Q.J.Nucl.Med.Mol.Imaging,2009,53,440-54)、それ故に、その甲状腺細胞における異所性発現を促進する、体細胞染色体再編成(転座または逆位)を有する。かかる再編成によって生成された融合タンパク質は、「RET/PTC」タンパク質と呼ばれる。例えば、RET/PTC1は、甲状腺乳頭癌に一般に見られるCCDD6とRETとの間の融合である。同様に、RET/PTC3およびRET/PTC4のいずれも、甲状腺乳頭癌に一般に見られるELE1とRETとの融合であるが、RET/PTC3およびRET/PTC4をもたらす融合事象により、異なる分子量を有する異なるタンパク質がもたらされる(例えば、Fugazzola et al.,Oncogene,13(5):1093-7,1996を参照のこと)。PTCに関連するいくつかのRET融合は「RET/PTC」とは称されないが、代わりに、それ自体が融合タンパク質と称される。例えば、RETとELKSとの融合およびRETとPCM1との融合のいずれもPTCに見られるが、融合タンパク質は、ELKS-RETおよびPCM1-RETと称される(例えば、Romei and Elisei,Front.Endocrinol.(Lausanne),3:54,doi:10.3389/fendo.2012.00054,2012を参照のこと)。PTCの発症におけるRET-PTC再編成の役割がトランスジェニックマウスで確認されている(Santoro et al.,Oncogene,1996,12,1821-6)。これまでに、PTCおよび他のがん型から様々な融合パートナーが特定されており、全てがリガンド非依存性RET二量体化および構成的キナーゼ活性を誘導するタンパク質/タンパク質相互作用ドメインを提供する(例えば、表1を参照のこと)。近年、キメラ遺伝子KIF5B-RETの異なるバリアントを生成する、RET遺伝子が位置する染色体10における10.6Mbの挟動原体逆位が、肺腺癌患者の約2%に特定されている(Ju et al.,Genome Res.,2012,22,436-45、Kohno et al.,2012,Nature Med.,18,375-7、Takeuchi et al.,Nature Med.,2012,18,378-81、Lipson et al.,2012,Nature Med.,18,382-4)。融合転写物が高度に発現され、結果として生じた全てのキメラタンパク質は、ホモ二量体化を媒介するKIF5Bのコイルドコイル領域のN末端部分と、全RETキナーゼドメインとを含む。いずれのRET陽性患者も他の既知の発がん性改変(EGFRまたはK-Ras突然変異、ALK転座等)を有さず、KIF5B-RET融合が肺腺癌のドライバー突然変異であり得るという可能性を支持している。KIF5B-RETの発がん可能性は、融合遺伝子を培養細胞株にトランスフェクトすることによって確認されており、RET-PTC融合タンパク質で観察されたものと同様に、KIF5B-RETは構成的にリン酸化され、BA-F3細胞のNIH-3T3形質転換およびIL-3非依存性増殖を誘導する。しかしながら、ヒト肺腺癌細胞株LC-2/adの増殖に重要な役割を果たすことが認められたCCDC6-RET融合タンパク質等の他のRET融合タンパク質が肺腺癌患者で特定されている(Journal of Thoracic Oncology,2012,7(12):1872-1876)。RET阻害剤がRET再編成を伴う肺癌の治療に有用であることが示されている(Drilon,A.E.et al.J Clin Oncol 33,2015(suppl;abstr 8007))。RET融合タンパク質が結腸直腸癌を有する患者でも特定されている(Song Eun-Kee,et al.International Journal of Cancer,2015,136:1967-1975)。
RET配列の再編成に加えて、RET癌原遺伝子の機能獲得型点突然変異は、傍濾胞性カルシトニンを産生する細胞から生じる甲状腺髄様癌(MTC)で示されるように、発がん性事象も駆動している(de Groot,et al.,Endocrine Rev.,2006,27,535-60、Wells and Santoro,Clin.Cancer Res.,2009,15,7119-7122)。MTCの約25%が、RETの生殖系列活性化点突然変異によって引き起こされる神経内分泌器官に影響を及ぼす一群の遺伝性がん症候群である多発性内分泌腺腫2型(MEN2)に関連する。MEN2サブタイプ(MEN2A、MEN2B、および家族性MTC/FMTC)では、RET遺伝子突然変異は、異なるMTC悪性度および疾患の臨床兆候を定義する強力な表現型と遺伝子型の相関を有する。MEN2A症候群では、突然変異には、システインリッチ細胞外領域に位置する6つのシステイン残基のうちの1つ(主にC634)が関与し、リガンド非依存性ホモ二量体化および構成的RET活性化をもたらす。患者は、MTCを若年で発症(5~25歳で発症)し、褐色細胞腫(50%)および副甲状腺機能亢進症も発症し得る。MEN2Bは、キナーゼドメインに位置するM918T突然変異によって主に引き起こされる。この突然変異は、RETをその単量体状態で構成的に活性化し、キナーゼによる基質認識を改変する。MEN2B症候群は、若年発症(1歳未満)、ならびにMTC、褐色細胞腫(患者の50%)、および神経節細胞腫非常に侵攻性の強い形態を特徴とする。FMTCでは、唯一の疾患兆候は、MTCであり、通常、成人年齢で発症する。全RET遺伝子に及ぶ多くの異なる突然変異が検出されている。MTC症例の残りの75%は散発性であり、それらの約50%がRET体細胞突然変異を有し、最も頻度の高い突然変異は、MEN2Bに見られるように、最も悪性の表現型に関連するM918Tである。RETの体細胞点突然変異は、結腸直腸癌(Wood et al.,Science,2007,318,1108-13)および小細胞肺癌(Jpn.J.Cancer Res.,1995,86,1127-30)等の他の腫瘍でも説明されている。いくつかの実施形態では、MTCは、RET融合陽性MTCである。
RETシグナル伝達成分が、原発性***腫瘍に発現され、かつ***腫瘍細胞株におけるエストロゲン受容体-cc経路と機能的に相互作用することが見出されている(Boulay et al.,Cancer Res.2008,68,3743-51、Plaza-Menacho et al.,Oncogene,2010,29,4648-57)一方で、GDNFファミリーリガンドによるRET発現および活性化は、異なるタイプのがん細胞による神経周囲浸潤に重要な役割を果たし得る(Ito et al.,Surgery,2005,138,788-94、Gil et al.,J.Natl.Cancer Inst.,2010,102,107-18、Iwahashi et al.,Cancer,2002,94,167-74)。
RETは、浸潤性乳癌の30~70%でも発現され、エストロゲン受容体陽性腫瘍での発現の頻度は比較的高い(Plaza-Menacho,I.,et al.,Oncogene,2010,29,4648-4657、Esseghir,S.,et al.,Cancer Res.,2007,67,11732-11741、Morandi,A.,et al.,Cancer Res.,2013,73,3783-3795、Gattelli,A.,EMBO Mol.Med.,2013,5,1335-1350)。
RET再編成の特定は、結腸直腸癌から確立されたPDX(患者由来の異種移植片)のサブセットで報告されている。結腸直腸癌患者におけるかかる事象の頻度が依然として定義されていないが、これらのデータは、この適応症における標的としてのRETの役割を示唆している(Gozgit et al.,AACR Annual Meeting 2014)。研究により、RETプロモーターが結腸直腸癌で頻繁にメチル化されることが示されており、RET発現を低下させると予測されているヘテロ接合体ミスセンス突然変異が症例の5~10%で特定されており、これは、RETが散発性結腸癌において腫瘍抑制因子のいくつかの特徴を有し得ることを示唆している(Luo,Y.,et al.,Oncogene,2013,32,2037-2047、Sjoblom,T.,et al.,Science,2006,268-274、Cancer Genome Atlas Network,Nature,2012,487,330-337)。
現在、ますます多くの腫瘍型が腫瘍の進行および蔓延に影響を及ぼし得るかなりのレベルの野生型RETキナーゼを発現することが示されている。RETは膵管癌の50~65%に発現され、発現は転移性より高悪性度の腫瘍でより頻繁に生じる(Ito,Y,et al.,Surgery,2005,138,788-794、Zeng,Q.,et al.,J.Int.Med.Res.2008,36,656-664)。
造血系腫瘍では、RETは単球分化を伴う急性骨髄性白血病(AML)、ならびにCMMLに発現される(Gattei,V.et al.,Blood,1997,89,2925-2937、Gattei,V.,et al.,Ann.Hematol,1998,77,207-210、Camos,M.,Cancer Res.2006,66,6947-6954)。最近の研究により、慢性骨髄単球性白血病(CMML)を有する患者におけるRETに伴う稀な染色体再編成が特定されている。CMMLは、いくつかのチロシンキナーゼの再編成に高い頻度で関連しており、これにより、RAS経路の活性化をもたらすキメラ細胞質腫瘍性タンパク質の発現がもたらされる(Kohlmann,A.,et al.,J.Clin.Oncol.2010,28,2858-2865)。RETの場合、RETをBCRと連結する遺伝子融合(BCR-RET)または線維芽細胞増殖因子受容体1癌遺伝子パートナーと連結する遺伝子融合(FGFR1OP-RET)が初期造血前駆細胞に形質転換しており、これらの細胞の成熟を単球経路にシフトすることができ、これは恐らくRET媒介性RASシグナル伝達の開始によるものであった(Ballerini,P.,et al.,Leukemia,2012,26,2384-2389)。
RET発現が、前立腺癌、小細胞肺癌、黒色腫、腎細胞癌、および頭頸部腫瘍を含むいくつかの他の腫瘍型に生じることも示されている(Narita,N.,et al.,Oncogene,2009,28,3058-3068、Mulligan,L.M.,et al.,Genes Chromosomes Cancer,1998,21,326-332、Flavin,R.,et al.,Urol.Oncol.,2012,30,900-905、Dawson,D.M.,J Natl Cancer Inst,1998,90,519-523)。
神経芽細胞腫では、GFLによるRET発現および活性化が腫瘍細胞分化に関与し、他の神経栄養因子受容体と協力してN-Mycを下方調節する可能性があり、この発現は予後不良のマーカーである(Hofstra,R.M.,W.,et al.,Hum.Genet.1996,97,362-364、Petersen,S.and Bogenmann,E.,Oncogene,2004,23,213-225、Brodeur,G.M.,Nature Ref.Cancer,2003,3,203-216)。
RETと交差反応するマルチターゲット阻害剤が既知である(Borrello,M.G.,et al.,Expert Opin.Ther.Targets,2013,17(4),403-419、国際特許出願第WO2014/141187号、同第WO2014/184069号、および同第WO2015/079251号)。かかるマルチターゲット阻害剤(またはマルチキナーゼ阻害剤もしくはMKI)は、RET阻害剤耐性突然変異の発生にも関連し得る。例えば、いずれも参照により全体が本明細書に組み込まれる、Q.Huang et al.,“Preclinical Modeling of KIF5B-RET Fusion Lung Adenocarcinoma.,”Mol.Cancer Ther.,no.18,pp.2521-2529,2016、Yasuyuki Kaneta et al.,Abstract B173:Preclinical characterization and antitumor efficacy of DS-5010,a highly potent and selective RET inhibitor,Mol Cancer Ther January 1 2018(17)(1 Supplement)B173;DOI:10.1158/1535-7163.TARG-17-B173を参照されたい。
したがって、がんと診断された(またはがんを有すると特定された)患者を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に提供される。RET関連がんを有すると特定または診断された患者を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、患者または患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認の試験またはアッセイを使用して、または本明細書に記載のアッセイの非限定的な例のうちのいずれかを行うことによって、RET関連がんを有すると特定または診断された患者。いくつかの実施形態では、試験またはアッセイは、キットとして提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含むがんである。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~79、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される。
がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療するための方法であって、(a)患者におけるRET関連がんを検出することと、(b)患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も提供される。これらの方法のいくつかの実施形態は、対象に、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象は、第1のRET阻害剤で以前に治療されたか、または別の抗がん治療、例えば、腫瘍の少なくとも部分的な切除、もしくは放射線療法で以前に治療された。いくつかの実施形態では、患者は、患者または患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認の試験またはアッセイを使用して、または本明細書に記載のアッセイの非限定的な例のうちのいずれかを行うことによって、RET関連がんを有すると決定される。いくつかの実施形態では、試験またはアッセイは、キットとして提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含むがんである。
患者を治療する方法であって、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイを患者から得られた試料で行うことと、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与する(例えば、特異的または選択的に投与する)ことと、を含む、方法も提供される。これらの方法のいくつかの実施形態は、対象に、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)を投与することをさらに含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、第1のRET阻害剤で以前に治療されたか、または別の抗がん治療、例えば、腫瘍の少なくとも部分的な切除または放射線療法で以前に治療された。いくつかの実施形態では、患者は、RET関連がんを有する疑いのある患者、RET関連がんの1つ以上の症状を呈する患者、またはRET関連がんを発症する危険性の高い患者である。いくつかの実施形態では、アッセイは、次世代シーケンシング、パイロシーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用する。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認のアッセイ、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。これらの方法で使用され得るさらなる非限定的なアッセイが本明細書に記載されている。さらなるアッセイは当該技術分野でも既知である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。
患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイ(例えば、インビトロアッセイ)(RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在により、患者がRET関連がんを有すると特定される)を患者から得られた試料で行うステップにより、RET関連がんを有すると特定または診断された患者におけるRET関連がんの治療に使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も提供される。患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイ(RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在により、患者がRET関連がんを有すると特定される)を患者から得られた試料で行うステップにより、RET関連がんを有すると特定または診断された患者におけるRET関連がんの治療用の薬剤を製造するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も提供される。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態は、患者が、アッセイを行うことにより、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定され、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物を投与されるべきであることを、患者の臨床記録(例えば、コンピュータ可読媒体)に記録することをさらに含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、次世代シーケンシング、パイロシーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用する。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認のアッセイ、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。
がんの治療を必要とする患者またはRET関連がんを有すると特定または診断された患者におけるがんの治療に使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も提供される。RET関連がんを有すると特定または診断された患者におけるがんの治療用の薬剤を製造するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がん、例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。いくつかの実施形態では、患者は、患者または患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットを使用して、RET関連がんを有すると特定または診断される。本明細書で提供される場合、RET関連がんは、本明細書に記載のものおよび当該技術分野で既知のものを含む。
がんと診断された(またはがんを有すると特定された)小児患者を治療するための方法であって、小児患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。RET関連がんを有すると特定または診断された小児患者を治療するための方法であって、小児患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを、含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、小児患者または小児患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認の試験またはアッセイを使用して、または本明細書に記載のアッセイの非限定的な例のうちのいずれかを行うことによって、RET関連がんを有すると特定または診断された小児患者。いくつかの実施形態では、試験またはアッセイは、キットとして提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含むがんである。
がんの治療を必要とする小児患者におけるがんを治療するための方法であって、(a)小児患者におけるがんがRET関連がんであるかを決定することと、(b)がんがRET関連がんであると決定された場合、小児患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も提供される。これらの方法のいくつかの実施形態は、対象に、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象は、第1のRET阻害剤で以前に治療されたか、または別の抗がん治療、例えば、腫瘍の切除または放射線療法で以前に治療された。いくつかの実施形態では、小児患者は、小児患者または小児患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認の試験またはアッセイを使用して、または本明細書に記載のアッセイの非限定的な例のうちのいずれかを行うことによって、RET関連がんを有すると決定される。いくつかの実施形態では、試験またはアッセイは、キットとして提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含むがんである。
小児患者を治療する方法であって、小児患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイを小児患者から得られた試料で行うことと、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された小児患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与する(例えば、特異的または選択的に投与する)ことと、を含む、方法も提供される。これらの方法のいくつかの実施形態は、対象に、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、式Iの第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)を投与することをさらに含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、第1のRET阻害剤で以前に治療されたか、または別の抗がん治療、例えば、腫瘍の切除または放射線療法で以前に治療された。いくつかの実施形態では、小児患者は、RET関連がんを有する疑いのある小児患者、RET関連がんの1つ以上の症状を呈する小児患者、またはRET関連がんを発症する危険性の高い小児患者である。いくつかの実施形態では、アッセイは、次世代シーケンシング、パイロシーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用する。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認のアッセイ、例えば、FDA承認のキットである。これらの方法で使用され得るさらなる非限定的なアッセイが本明細書に記載されている。さらなるアッセイは当該技術分野でも既知である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。
小児患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイ(例えば、インビトロアッセイ)(RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在により、小児患者がRET関連がんを有すると特定される)を小児患者から得られた試料で行うステップにより、RET関連がんを有すると特定または診断された小児患者におけるRET関連がんの治療に使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物も提供される。小児患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイ(RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在により、小児患者がRET関連がんを有すると特定される)を小児患者から得られた試料で行うステップにより、RET関連がんを有すると特定または診断された小児患者におけるRET関連がんの治療用の薬剤を製造するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も提供される。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態は、小児患者が、アッセイを行うことにより、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定され、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与されるべきであることを、小児患者の臨床記録(例えば、コンピュータ可読媒体)に記録することをさらに含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、次世代シーケンシング、パイロシーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用する。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認のアッセイ、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。
がんの治療を必要とする小児患者またはRET関連がんを有すると特定または診断された小児患者におけるがんの治療に使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も提供される。RET関連がんを有すると特定または診断された小児患者におけるがんの治療用の薬剤を製造するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も提供される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がん、例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。いくつかの実施形態では、小児患者は、小児患者または小児患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットを使用して、RET関連がんを有すると特定または診断される。本明細書で提供される場合、RET関連がんは、本明細書に記載のものおよび当該技術分野で既知のものを含む。
本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんを有すると特定または診断されている。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性の腫瘍を有する。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性の腫瘍(複数可)を有する患者であり得る。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、患者の腫瘍がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する患者であり得る。本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、RET関連がん(例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん)を有する疑いがある。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする患者におけるRET関連がんを治療するための方法であって、a)患者由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、b)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上の融合タンパク質を含む。RET遺伝子融合タンパク質の非限定的な例は、表1に記載されている。いくつかの実施形態では、融合タンパク質は、KIF5B-RETである。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失が含まれる。RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失の非限定的な例は、表2に記載されている。いくつかの実施形態では、RETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失は、M918T、M918V、C634W、V804L、V804M、G810S、およびG810Rからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異が含まれる。RET阻害剤耐性突然変異の非限定的な例は、表3および表4に記載されている。いくつかの実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、V804Mである。いくつかの実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、G810Sである。いくつかの実施形態では、RET阻害剤耐性突然変異は、G810Rである。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して決定される。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性の腫瘍は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異に陽性の腫瘍である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する腫瘍は、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して決定される。
本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者は、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する腫瘍(例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する腫瘍)を有することを示す臨床記録を有する。いくつかの実施形態では、臨床記録は、患者が、本明細書に提供される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または組成物のうちの1つ以上で治療されるべきであることを示す。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがんである。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して決定される。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に陽性の腫瘍は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異に陽性の腫瘍である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する腫瘍は、規制当局承認の、例えば、FDA承認のアッセイまたはキットを使用して決定される。
患者を治療する方法であって、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有することを示す臨床記録を有する患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も提供される。患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有することを示す臨床記録を有する患者におけるRET関連がんの治療用の薬剤を製造するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も提供される。これらの方法および使用のいくつかの実施形態は、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイ(例えば、インビトロアッセイ)を患者から得られた試料で行うステップと、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると特定されたという情報を患者の臨床ファイル(例えば、コンピュータ可読媒体)に記録するステップとをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、アッセイは、インビトロアッセイである。例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用するアッセイである。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。
対象を治療する方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、対象がRET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイを対象から得られた試料で行うことを含む。いくつかのかかる実施形態では、本方法は、RET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することも含む。いくつかの実施形態では、本方法は、対象から得られた試料で行われるアッセイにより、対象がRET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくはレベルの調節不全を有すると決定することを含む。かかる実施形態では、本方法は、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することも含む。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性の調節不全は、RET融合タンパク質(例えば、本明細書に記載のRET融合タンパク質のうちのいずれか)の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座である。いくつかの実施形態では、RET融合は、KIF5B-RET融合およびCCDC6-RET融合から選択され得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、RET遺伝子の1つ以上の点突然変異(例えば、本明細書に記載のRET点突然変異のうちの1つ以上のうちのいずれか)である。RET遺伝子の1つ以上の点突然変異は、例えば、以下のアミノ酸置換:M918T、M918V、C634W、V804L、V804M、G810S、およびG810Rのうちの1つ以上を有するRETタンパク質の翻訳をもたらし得る。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異(例えば、本明細書に記載の1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異の任意の組み合わせ)である。これらの方法のいくつかの実施形態は、対象に、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)を投与することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、brainおよび/または中枢神経系(CNS)浸透度を呈する。かかる化合物は、血液脳関門を通過し、脳内および/または他のCNS構造内のRETキナーゼを阻害することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、治療有効量で血液脳関門を通過することができる。例えば、がん(例えば、RET関連脳癌またはCNS癌等のRET関連がん)を有する患者の治療には、患者への化合物の投与(例えば、経口投与)が含まれ得る。いくつかのかかる実施形態では、本明細書に提供される化合物は、原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍の治療に有用である。例えば、本化合物は、神経膠腫、例えば、膠芽腫(別名、多形性膠芽腫)、星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、および混合神経膠腫、髄膜腫、髄芽腫、神経節膠腫、シュワン腫(神経鞘腫)、および頭蓋咽頭腫の治療のうちの1つ以上に使用され得る(例えば、Louis,D.N.et al.Acta Neuropathol 131(6),803-820(June 2016)に列記される腫瘍を参照のこと)。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、原発性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、患者は、別の抗がん剤、例えば、別のRET阻害剤(例えば、一般式Iの化合物ではない化合物)またはマルチキナーゼ阻害剤で以前に治療されている。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、転移性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、患者は、別の抗がん剤、例えば、別のRET阻害剤(例えば、一般式Iの化合物ではない化合物)またはマルチキナーゼ阻害剤で以前に治療されている。
RET関連がんを有すると特定または診断された患者のための治療を選択する方法(例えば、インビトロ方法)も提供される。いくつかの実施形態は、RET関連がんを有すると特定または診断された患者に、選択された治療を投与することをさらに含み得る。例えば、選択された治療には、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量の投与が含まれ得る。いくつかの実施形態は、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイを患者から得られた試料で行うステップと、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された患者を、RET関連がんを有すると特定および診断するステップとをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。いくつかの実施形態では、患者は、患者または患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットを使用して、RET関連がんを有すると特定または診断されている。いくつかの実施形態では、RET関連がんは、本明細書に記載のがんまたは当該技術分野で既知のがんである。いくつかの実施形態では、アッセイは、インビトロアッセイである。例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用するアッセイである。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。
患者のための治療を選択する方法であって、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異)を有するかを決定するためのアッセイを患者から得られた試料で行うステップと、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された患者を、RET関連がんを有すると特定または診断するステップと、を含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態は、RET関連がんを有すると特定または診断された患者に、選択された治療を投与することをさらに含む。例えば、選択された治療には、RET関連がんを有すると特定または診断された患者への、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量の投与が含まれ得る。いくつかの実施形態では、アッセイは、インビトロアッセイである。例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用するアッセイである。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。
患者を治療に選択する方法であって、RET関連がんを有する患者を選択、特定、または診断することと、患者を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量の投与を含む治療に選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、患者を、RET関連がんを有すると特定または診断することは、患者がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するためのアッセイを患者から得られた試料で行うステップと、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有すると決定された患者を、RET関連がんを有する者とを特定または診断するステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、患者を治療に選択する方法は、RET関連がんの様々な治療の投与を含む臨床研究の一部として使用され得る。いくつかの実施形態では、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがんである。いくつかの実施形態では、アッセイは、インビトロアッセイである。例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、またはブレークアパートFISH分析を利用するアッセイである。いくつかの実施形態では、アッセイは、規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットである。いくつかの実施形態では、アッセイは、液体生検である。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異が含まれる。
本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者由来の試料を使用して、患者がRET遺伝子、またはRETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかを決定するために使用されるアッセイには、例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、蛍光顕微鏡法、ブレークアパートFISH分析、サザンブロット法、ウエスタンブロット法、FACS分析、ノーザンブロット法、およびPCRベースの増幅(例えば、RT-PCRおよび定量的リアルタイムRT-PCR)が含まれ得る。当該技術分野で周知のように、これらのアッセイは、典型的には、例えば、少なくとも1つの標識核酸プローブまたは少なくとも1つの標識抗体もしくはその抗原結合断片を用いて行われる。アッセイは、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するための当該技術分野で既知の他の検出方法を利用し得る(例えば、本明細書に引用される参考文献を参照のこと)。いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全には、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異が含まれる。いくつかの実施形態では、試料は、患者由来の生体試料または生検試料(例えば、パラフィン包埋生検試料)である。いくつかの実施形態では、患者は、RET関連がんを有する疑いのある患者、RET関連がんの1つ以上の症状を有する患者、および/またはRET関連がんを発症する危険性の高い患者である。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、液体生検(流体生検または流体相生検と様々に称される)を使用して特定され得る。例えば、Karachialiou et al.,“Real-time liquid biopsies become a reality in cancer treatment”,Ann.Transl.Med.,3(3):36,2016を参照されたい。液体生検方法を使用して、総腫瘍量、および/またはRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することができる。液体生検は、対象から比較的容易に(例えば、単純な採血により)得られた生体試料で行われ得、一般に、腫瘍量、および/またはRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用される伝統的な方法よりも低侵襲である。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在を伝統的な方法よりも早い段階で検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検で使用される生体試料には、血液、血漿、尿、脳脊髄液、唾液、痰、気管支肺胞洗浄液、胆汁、リンパ液、嚢胞液、便、腹水、およびそれらの組み合わせが含まれ得る。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、循環腫瘍細胞(CTC)を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、無細胞DNAを検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して検出された無細胞DNAは、腫瘍細胞に由来する循環腫瘍DNA(ctDNA)である。ctDNAの分析(例えば、次世代シーケンシング(NGS)、伝統的なPCR、デジタルPCR、またはマイクロアレイ分析等であるが、これらに限定されない、高感度検出技法を使用)を使用して、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定することができる。
いくつかの実施形態では、単一の遺伝子に由来するctDNAが、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、もしくはそれ以上、またはこれらの数の間の任意の数の遺伝子)に由来するctDNAが、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子に由来するctDNAが、様々な市販の試験パネル(例えば、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するように設計された市販の試験パネル)のうちのいずれかを使用して検出され得る。液体生検を使用して、点突然変異または単一ヌクレオチドバリアント(SNV)、コピー数バリアント(CNV)、遺伝子融合(例えば、転座または再編成)、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、生殖系列突然変異を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、体細胞突然変異を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、一次遺伝子突然変異(例えば、疾患、例えば、がんの初期発症に関連する一次突然変異または一次融合)を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して、一次遺伝子突然変異の発生後に発生する遺伝子突然変異(例えば、対象に投与される治療に応答して生じる耐性突然変異)を検出することができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して特定されたRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、対象に存在するがん細胞(例えば、腫瘍)にも存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全のタイプのうちのいずれかが、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、液体生検により特定された遺伝子突然変異を使用して、対象を、特定の治療の候補として特定することができる。例えば、対象におけるRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の検出は、対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与を含む治療に応答するであろうことを示し得る。
液体生検は、診断過程、モニタリング過程、および/または治療過程中の複数の時点で行われて、対象に治療を投与した後の疾患の進行、治療の有効性、または耐性突然変異の発生を含むが、これらに限定されない1つ以上の臨床的に関連性のあるパラメータを決定することができる。例えば、診断過程、モニタリング過程、および/または治療過程中に、第1の液体生検が第1の時点で行われ得、第2の液体生検が第2の時点で行われ得る。いくつかの実施形態では、第1の時点は、疾患を有する対象を診断する前の時点(例えば、対象が健常であるとき)であり得、第2の時点は、対象が疾患を発症した後の時点であり得る(例えば、第2の時点は、疾患を有する対象を診断するために使用され得る)。いくつかの実施形態では、第1の時点は、疾患を有する対象を診断する前の時点(例えば、対象が健常であるとき)であり得、その後に対象がモニタリングされ、第2の時点は、対象をモニタリングした後の時点であり得る。いくつかの実施形態では、第1の時点は、疾患を有する対象を診断する前の時点であり得、その後に治療が対象に施され、第2の時点は、治療が施された後の時点であり得、かかる場合、第2の時点を使用して、治療の有効性を評価する(例えば、第1の時点で検出された遺伝子突然変異(複数可)が大量に減少するか、検出不能であった場合)か、または治療の結果として生じた耐性突然変異の存在を決定することができる。いくつかの実施形態では、対象に施される治療は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含み得る。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効性は、異なる時点で患者から得られたcfDNA、例えば、第1の時点で患者から得られたcfDNAおよび第2の時点で患者から得られたcfDNA中のRET遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度を評価することによって決定され得、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の少なくとも1回の用量が第1の時点と第2の時点との間で患者に投与される。これらの方法のいくつかの実施形態は、第1の時点と第2の時点との間で、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の少なくとも1回の用量を投与することをさらに含み得る。例えば、第1の時点で患者から得られたcfDNA中のRET遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で患者から得られたcfDNA中のRET遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の減少(例えば、1%~約99%の減少、1%~約95%の減少、1%~約90%の減少、1%~約85%の減少、1%~約80%の減少、1%~約75%の減少、1%の減少~約70%の減少、1%の減少~約65%の減少、1%の減少~約60%の減少、1%の減少~約55%の減少、1%の減少~約50%の減少、1%の減少~約45%の減少、1%の減少~約40%の減少、1%の減少~約35%の減少、1%の減少~約30%の減少、1%の減少~約25%の減少、1%の減少~約20%の減少、1%の減少~約15%の減少、1%の減少~約10%の減少、1%~約5%の減少、約5%~約99%の減少、約10%~約99%の減少、約15%~約99%の減少、約20%~約99%の減少、約25%~約99%の減少、約30%~約99%の減少、約35%~約99%の減少、約40%~約99%の減少、約45%~約99%の減少、約50%~約99%の減少、約55%~約99%の減少、約60%~約99%の減少、約65%~約99%の減少、約70%~約99%の減少、約75%~約95%の減少、約80%~約99%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約95%~約99%の減少、約5%~約10%の減少、約5%~約25%の減少、約10%~約30%の減少、約20%~約40%の減少、約25%~約50%の減少、約35%~約55%の減少、約40%~約60%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約80%の減少、または約65%~約85%の減少)は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象において有効であったことを示す。いくつかの実施形態では、AFは、レベルが計器の検出限界を下回るように減少する。あるいは、第1の時点で患者から得られたcfDNA中のRET遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で患者から得られたcfDNA中のRET遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の増加は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象において有効ではなかった(例えば、対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対する耐性突然変異を発症している)ことを示す。これらの方法のいくつかの実施形態は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が有効であると決定された患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することをさらに含み得る。これらの方法のいくつかの実施形態は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が有効ではないと決定された患者に、異なる治療(例えば、単剤療法として、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与を含まない治療)を投与することをさらに含み得る。
これらの方法のいくつかの例では、第1の時点と第2の時点との間の時間差は、約1日~約1年間、約1日~約11ヶ月、約1日~約10ヶ月、約1日~約9ヶ月、約1日~約8ヶ月、約1日~約7ヶ月、約1日~約6ヶ月、約1日~約5ヶ月、約1日~約4ヶ月、約1日~約3ヶ月、約1日~約10週間、約1日~約2ヶ月、約1日~約6週間、約1日~約1ヶ月、約1日~約25日、約1日~約20日、約1日~約15日、約1日~約10日、約1日~約5日、約2日~約1年間、約5日~約1年間、約10日~約1年間、約15日~約1年間、約20日~約1年間、約25日~約1年間、約1ヶ月~約1年間、約6週間~約1年間、約2ヶ月~約1年間、約3ヶ月~約1年間、約4ヶ月~約1年間、約5ヶ月~約1年間、約6ヶ月~約1年間、約7ヶ月~約1年間、約8ヶ月~約1年間、約9ヶ月~約1年間、約10ヶ月~約1年間、約11ヶ月~約1年間、約1日~約7日、約1日~約14日、約5日~約10日、約5日~約20日、約10日~約20日、約15日~約1ヶ月、約15日~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、約2週間~約1ヶ月、約1ヶ月~約3ヶ月、約3ヶ月~約6ヶ月、約4ヶ月~約6ヶ月、約5ヶ月~約8ヶ月、または約7ヶ月~約9ヶ月であり得る。これらの方法のいくつかの実施形態では、患者は、調節不全RET遺伝子(例えば、本明細書に記載の調節不全RET遺伝子の例のうちのいずれか)を有するがんを有すると以前に特定されていてもよい。これらの方法のいくつかの実施形態では、患者は、本明細書に記載のがんのタイプのうちのいずれかを有すると以前に診断されていてもよい。これらの方法のいくつかの実施形態では、患者は、1つ以上の転移(例えば、1つ以上の脳転移)を有し得る。
上記の実施形態のうちのいくつかでは、cfDNAは、RET関連ctDNA等のctDNAを含む。例えば、cfDNAは、RET関連ctDNA等のctDNAである。いくつかの実施形態では、cfDNAの少なくともいくらかの部分がRET関連ctDNAであると決定され、例えば、全cfDNAの配列決定および/または定量化された量がRET融合および/またはRET耐性突然変異を有すると決定される。
内科的腫瘍学の分野では、がんを有する各患者を治療するために異なる治療形態の組み合わせを使用することが通例である。内科的腫瘍学では、本明細書に提供される組成物に加えてかかる共同治療または療法の他の構成要素(複数可)は、例えば、外科手術、放射線療法、および化学療法剤、例えば、他のキナーゼ阻害剤、シグナル伝達阻害剤、および/またはモノクローナル抗体であり得る。例えば、外科手術は、開腹外科手術または低侵襲外科手術であり得る。したがって、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、がん治療のアジュバントとしても有用であり得、すなわち、それらは、1つ以上の追加の療法または治療剤、例えば、同じまたは異なる作用機序により作用する化学療法剤と組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、追加の治療剤または追加の療法の投与前に使用され得る。例えば、それを必要とする患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量をある期間にわたって投与され、その後、腫瘍の少なくとも部分的な切除を受け得る。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量での治療により、腫瘍の少なくとも部分的な切除の前に腫瘍サイズ(例えば、腫瘍量)が減少する。いくつかの実施形態では、それを必要とする患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量をある期間にわたって1回以上の放射線療法ラウンド下で投与され得る。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量での治療により、1回以上の放射線療法ラウンド前に腫瘍サイズ(例えば、腫瘍量)が減少する。
いくつかの実施形態では、患者は、標準療法(例えば、化学療法剤、例えば、第1のRET阻害剤もしくはマルチキナーゼ阻害剤、免疫療法、または放射線(例えば、放射性ヨウ素)の投与)に不応性または不耐性のがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、患者は、前療法(例えば、化学療法剤、例えば、第1のRET阻害剤もしくはマルチキナーゼ阻害剤、免疫療法、または放射線(例えば、放射性ヨウ素)の投与)に不応性または不耐性のがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、患者は、標準療法を有しないがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RETキナーゼ阻害剤の処置を受けていない。例えば、患者は、選択的なRETキナーゼ阻害剤での治療の処置を受けていない。いくつかの実施形態では、患者は、RETキナーゼ阻害剤の処置を受けている。
いくつかの実施形態では、患者は前療法を受けている。いくつかの実施形態では、NSCLC(例えば、RET融合陽性NSCLS)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、白金ベースの化学療法、PD-1/PDL1免疫療法、またはこれらの両方での治療を受けている。いくつかの実施形態では、甲状腺癌(例えば、RET融合陽性甲状腺癌)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、ソラフェニブ、レンバチニブ、および放射性ヨウ素のうちの1つ以上での治療を受けている。いくつかの実施形態では、結腸直腸癌(例えば、RET融合陽性結腸直腸癌)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、抗VEGF指向療法または抗EGFR指向療法の有無にかかわらず、フルオロピリミジンベースの化学療法での治療を受けている。いくつかの実施形態では、膵臓癌(例えば、RET融合陽性膵臓癌)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、フルオロピリミジンベースの化学療法、ゲムシタビンベースの化学療法、およびS-1化学療法のうちの1つ以上での治療を受けている。いくつかの実施形態では、乳癌(例えば、RET融合陽性乳癌)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、アントラサイクリン、タキサン、HER2指向療法、およびホルモン療法のうちの1つ以上での治療を受けている。いくつかの実施形態では、MTC(例えば、RET融合陽性MTCがん)を有する患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療前に、カボキサンチニブおよびバンデタニブのうちの1つ以上での治療を受けている。
本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、1つ以上の追加の療法または療法剤(例えば、化学療法剤)から選択される少なくとも1つの追加の治療剤の治療有効量と組み合わせて投与される。
追加の治療剤の非限定的な例としては、他のRET標的治療剤(すなわち、第1または第2のRETキナーゼ阻害剤)、他のキナーゼ阻害剤(例えば、受容体チロシンキナーゼ標的治療剤(例えば、Trk阻害剤またはEGFR阻害剤))、シグナル伝達経路阻害剤、チェックポイント阻害剤、アポトーシス経路モジュレーター(例えば、オバトクラックス)、細胞傷害性化学療法薬、血管新生標的療法、免疫療法を含む免疫標的剤、および放射線療法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、他のRET標的治療剤は、RET阻害活性を呈するマルチキナーゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、他のRET標的治療阻害剤は、RETキナーゼに対して選択的である。例示的なRETキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載のアッセイで測定される、約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のRETキナーゼに対する阻害活性(IC50)を呈し得る。いくつかの実施形態では、RETキナーゼ阻害剤は、本明細書に提供されるアッセイで測定される、約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、または約1nM未満のRETキナーゼに対する阻害活性(IC50)を呈し得る。
RET標的治療剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)の非限定的な例としては、アレクチニブ(9-エチル-6,6-ジメチル-8-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾカルバゾール-3-カルボニトリル);アムバチニブ(MP470、HPK56)(N-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)-4-(ベンゾフロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボチオアミド);アパチニブ(YN968D1)(フェニル-2-(4-ピコリル)アミノ-3-ニコチンアミドメタンスルホン酸N-[4-(1-シアノシクロペンチル));カボザンチニブ(Cometriq XL-184)(N-(4-((6,7-ジメトキシキノリン-4-イル)オキシ)フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド);ドビチニブ(TKI258、GFKI-258、CHIR-258)((3Z)-4-アミノ-5-フルオロ-3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1,3-ジヒドロベンズイミダゾール-2-イリデン]キノリン-2-オン);ファミチニブ(5-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-2-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-3-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-オン);フェドラチニブ(SAR302503、TG101348)(N-(2-メチル-2-プロパニル)-3-{[5-メチル-2-({4-[2-(1-ピロリジニル)エトキシ]フェニル}アミノ)-4-ピリミジニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド);フォレチニブ(XL880、EXEL-2880、GSK1363089、GSK089)(N1’-[3-フルオロ-4-[[6-メトキシ-7-(3-モルホリノプロポキシ)-4-キノリル]オキシ]フェニル]-N1-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド);フォスタマンチニブ(R788)(2H-ピリド[3,2-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オン、6-[[5-フルオロ-2-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ]-4-ピリミジニル]アミノ]-2,2-ジメチル-4-[(ホスホノオキシ)メチル]-、ナトリウム塩(1:2));イロラセルチブ(ABT-348)(1-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)チエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)フェニル)-3-(3-フルオロフェニル)尿素);レンバチニブ(E7080、Lenvima)(4-[3-クロロ-4-(シクロプロピルアミノカルボニル)アミノフェノキシ]-7-メトキシ-6-キノリンカルボキサミド);モテサニブ(AMG 706)(N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-[(ピリジン-4-イルメチル)アミノ]ピリジン-3-カルボキサミド);ニンテダニブ(3-Z-[1-(4-(N-((4-メチル-ピペラジン-1-イル)-メチルカルボニル)-N-メチル-アミノ)-アニリノ)-1-フェニル-メチレン]-6-メトキシカルボニル-2-インドリノン);ポナチニブ(AP24534)(3-(2-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イルエチニル)-4-メチル-N-[4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド);PP242(トルキニブ)(2-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]-1H-インドール-5-オール);キザルチニブ(1-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-(7-(2-モルホリノエトキシ)ベンゾイミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)フェニル)尿素);レゴラフェニブ(BAY 73-4506、スチバーガ)(4-[4-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)-3-フルオロフェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド水和物);RXDX-105(CEP-32496、アゲラフェニブ)(1-(3-((6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)オキシ)フェニル)-3-(5-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)尿素);セマキサニブ(SU5416)((3Z)-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-1,3-ジヒドロ-2H-インドール-2-オン);シトラバチニブ(MGCD516、MG516)(N-(3-フルオロ-4-{[2-(5-{[(2-メトキシエチル)アミノ]メチル}-2-ピリジニル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル]オキシ}フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)-1,1-シクロプロパンジカルボキサミド);ソラフェニブ(BAY 43-9006)(4-[4-[[[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]カルボニル]アミノ]フェノキシ]-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド);バンデタニブ(N-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-7-[(1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]キナゾリン-4-アミン);バタラニブ(PTK787、PTK/ZK、ZK222584)(N-(4-クロロフェニル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)フタラジン-1-アミン);AD-57(N-[4-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]フェニル]-N’-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素);AD-80(1-[4-(4-アミノ-1-プロパン-2-イルピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル]-3-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]尿素);AD-81(1-(4-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素);ALW-II-41-27(N-(5-((4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)-2-メチルフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)ニコチンアミド);BPR1K871(1-(3-クロロフェニル)-3-(5-(2-((7-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)チアゾール-2-イル)尿素);CLM3(1-フェネチル-N-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン);EBI-907(N-(2-クロロ-3-(1-シクロプロピル-8-メトキシ-3H-ピラゾロ[3,4-c]イソキノリン-7-イル)-4-フルオロフェニル)-3-フルオロプロパン-1-スルホンアミド);NVP-AST-487(N-[4-[(4-エチル-1-ピペラジニル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N’-[4-[[6-(メチルアミノ)-4-ピリミジニル]オキシ]フェニル]-尿素);NVP-BBT594(BBT594)(5-((6-アセトアミドピリミジン-4-イル)オキシ)-N-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)インドリン-1-カルボキサミド);PD173955(6-(2,6-ジクロロフェニル)-8-メチル-2-(3-メチルスルファニルアニリノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン);PP2(4-アミノ-5-(4-クロロフェニル)-7-(ジメチルエチル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン);PZ-1(N-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-2-(4-(5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1Hベンゾイミダゾール-1-イル)フェニル)アセトアミド);RPI-1(1,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]-H-インドール-2-オン;(3E)-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチリデン]-5,6-ジメトキシ-1H-インドール-2-オン);SGI-7079(3-[2-[[3-フルオロ-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)フェニル]アミノ]-5-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-ベンゼンアセトニトリル);SPP86(1-イソプロピル-3-(フェニルエチニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン);SU4984(4-[4-[(E)-(2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]フェニル]ピペラジン-1-カルバルデヒド);スニチニブ(SU11248)(N-(2-ジエチルアミノエチル)-5-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド);TG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド);Withaferin A((4β,5β,6β,22R)-4,27-ジヒドロキシ-5,6:22,26-ジエポキシエルゴスタ-2,24-ジエン-1,26-ジオン);XL-999((Z)-5-((1-エチルピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((3-フルオロフェニル)(5-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチレン)インドリン-2-オン);BPR1J373(5-フェニルチアゾール-2-イルアミン-ピリミニド誘導体);CG-806(CG’806);DCC-2157;GTX-186;HG-6-63-01((E)-3-(2-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ビニル)-N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチルベンズアミド);SW-01(シクロベンザプリン塩酸塩);XMD15-44(N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチル-3-(ピリジン-3-イルエチニル)ベンズアミド(構造から生成));Y078-DM1(細胞傷害性薬メイタンシンの誘導体に結合したRET抗体(Y078)からなる抗体-薬物コンジュゲート);Y078-DM4(細胞傷害性薬メイタンシンの誘導体に結合したRET抗体(Y078)からなる抗体薬物複合体);ITRI-305(D0N5TB、DIB003599);BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド);BLU6864;DS-5010(BOS172738);GSK3179106;GSK3352589;NMS-E668;TAS0286/HM05;TPX0046;およびN-(3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-2-(4-(4-エトキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセトアミドが挙げられる。
RET標的治療薬(例えば、第1のRETキナーゼ阻害剤または第2のRETキナーゼ阻害剤)のさらなる例としては、5-アミノ-3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン、3-((6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)アミノ)-4-フルオロ-2-メチルフェノール、N-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-2-(4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、N-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-2-(3-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イルオキシ)フェニル)アセトアミド、N-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-N’-{4’-[(2’’-ベンズアミド)ピリジン-4’’-イルアミノ]フェニル}尿素、2-アミノ-6-{[2-(4-クロロフェニル)-2-オキソエチル]スルファニル}-4-(3-チエニル)ピリジン-3,5-ジカルボニトリル、および3-アリールウレイドベンジリデン-インドリン-2-オンが挙げられる。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,150,517号および同第9,149,464号、ならびに国際公開第WO2014/075035号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式Iの化合物、
Figure 0006997876000059
またはその薬学的に許容される塩形態であり、式中、Rは、C-C24アルキルまたはポリエチレングリコールである。いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、4-{5-[ビス-(クロロエチル)-アミノ]-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イル}酪酸ドデシルエステルである。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2016/127074号に記載のものが含まれる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、
Figure 0006997876000060
式中、環Aおよび環Bが各々独立して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクリルから選択され、
およびLが各々独立して、結合、-(C1-C6アルキレン)-、-(C2-C6アルケニレン)-、-(C2-C6アルキニレン)-、-(C1-C6ハロアルキレン)-、-(C1-C6ヘテロアルキレン)-、-C(O)-、-O-、-S-、-S(O)、-S(O)-、-N(R)-、-O-(C1-C6アルキレン)-、-(C1-C6アルキレン)-O-、-N(R)-C(O)-、-C(O)N(R)-、-(C1-C6アルキレン)-N(R)-、-N(R)-(C1-C6アルキレン)-、-N(R)-C(O)-(C1-C6アルキレン)-、-(C1-C6アルキレン)-N(R)-C(O)-、-C(O)-N(R)-(C1-C6アルキレン)-、-(C1-C6アルキレン)-C(O)-N(R)-、-N(R)-S(O)-、-S(O)-N(R)-、-N(R)-S(O)-(C1-C6アルキレン)-、および-S(O)-N(R)-(C1-C6アルキレン)-から選択され、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ハロアルキレン、およびヘテロアルキレンが各々独立して、R’の0~5つの出現で置換され、
およびRが各々独立して、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6ヘテロアルキル、および-N(R)(R)から選択され、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、およびヒドロキシアルキルが各々独立して、Raの0~5つの出現で置換され、
およびRが各々独立して、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C1-C6アルコキシ、ハロ、C1-C6ヘテロアルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ハロアルコキシ、C1-C6ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、-C(O)R、-OC(O)R、-C(O)OR、-(C1-C6アルキレン)-C(O)R、-SR,-S(O)、-S(O)-N(R)(R)、-(C1-C6アルキレン)-S(O)、-(C1-C6アルキレン)-S(O)-N(R)(R)、-N(R)(R)-C(O)-N(R)(R)-N(R)-C(O)R、-N(R)-C(O)OR、-(C1-C6アルキレン)-N(R)-C(O)R、-N(R)S(O)、および-P(O)(R)(R)から選択され、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルが各々独立して、Rの0~5つの出現で置換されるか、または2つのRまたは2つのRが、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒になって、Rの0~5つの出現で独立して置換されたシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、
が各々独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C1-C6アルキル、C1-C6チオアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、アルキル、チオアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルが各々独立して、Rの0~5つの出現で置換されるか、または2つのRが、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、Rの0~5つの出現で独立して置換されたシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、
およびRが各々独立して、C1-C6アルキル、ハロ、ヒドロキシル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヘテロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはシアノであり、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、およびヘテロシクリルが各々独立して、R’の0~5つの出現で置換され、
R’が各々、C1-C6アルキル、C1-C6ヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、またはシアノであるか、または2つのR’が、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、シクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、
mが、0、1、2、または3であり、
nが、0、1、または2であり、
pおよびqが各々独立して、0、1、2、3、または4である。例えば、RET阻害剤は、
Figure 0006997876000061

Figure 0006997876000062

Figure 0006997876000063

Figure 0006997876000064

Figure 0006997876000065

からなる群から選択され得るか、またはその薬学的に許容される塩であり得る。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2016/075224号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、
Figure 0006997876000066
式中、R1およびR2が独立して、水素、または直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキル、(C-C)シクロアルキル、およびCOR’から選択される任意に置換された基であり、式中、R’が、直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキルおよび(C-C)シクロアルキルから選択される任意に置換された基であり、
R3が、水素、または直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)アルキニル、(C-C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、および3~7員ヘテロシクリル環から選択される任意に置換された基であり、
R4が、水素、または直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルから選択される任意に置換された基であり、
Aが、5員または6員ヘテロアリール環またはフェニル環であり、
Bが、ヘテロアリール、(C-C)シクロアルキル、およびヘテロシクリル環またはフェニル環から選択される5員または6員環であり、式中、環Aおよび環Bが一緒に縮合して、6員芳香族もしくは5~6員ヘテロ芳香族、(C-C)シクロアルキル、またはヘテロシクリル環と縮合した6員芳香族もしくは5~6員ヘテロ芳香族環を含む二環系を形成し、
Yが、炭素または窒素であり、
Xが、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、または直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキルおよび(C-C)アルコキシルから選択される任意に置換された基であり、
R5およびR6が独立して、水素、または直鎖状もしくは分岐状(C-C)アルキル、(C-C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される任意に置換された基である。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2015/079251号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
Figure 0006997876000067
式中、Xが、NH、NR、0、またはSであり、式中、Rが、(1-3C)アルキルであり、
が、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、もしくはブロモ)、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル(例えば、メチル)、(1-4C)アルコキシ、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、アルキル、アルコキシ、またはシクロアルキル基が、1つ以上のフルオロで任意に置換され、
が、水素、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、もしくはブロモ)、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(1-6C)アルキル(例えば、メチル)、(3-8C)シクロアルキル、または(1-4C)アルコキシ(例えば、OMe)から選択され、アルキル、シクロアルキル、またはアルコキシ基が、1つ以上のフルオロで任意に置換され、
が、水素、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、もしくはブロモ)、ヒドロキシル、シアノ、
トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(1-6C)アルキル(例えば、メチル)、(3-8C)シクロアルキル、または(1-4C)アルコキシ(例えば、OMe)から選択され、アルキル、シクロアルキル、またはアルコキシ基が、1つ以上のフルオロで任意に置換され、
が、水素、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、もしくはブロモ)、ヒドロキシル、シアノ、
トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(1-6C)アルキル(例えば、メチル)、(3-8C)シクロアルキル、または(1-4C)アルコキシ(例えば、OMe)から選択され、アルキル、シクロアルキル、またはアルコキシ基が、1つ以上のフルオロで任意に置換され、
が、水素、または以下の式によって定義される基から選択され、
Figure 0006997876000068
式中、
が、不在であるか、または直鎖状もしくは分岐状(1-4C)アルキレンであり、
が、不在であるか、または-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-CH(QR5L)-、-N(R)-、-N(R5L)-C(O)-、-N(R5L)-C(O)O-、-C(O)-N(R5L)-、-S-、-SO-、-SO-、-S(O)N(R5L)-、もしくは-N(R5L)SO-であり、式中、R5Lが、水素またはメチルから選択され、
が、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルキル-(1-4C)アルキル、アリール、アリール-(1-4C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-(1-4C)アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリル-(1-4C)アルキルであり、
が、水素、または以下の式によって定義される基から選択され、
Figure 0006997876000069
式中、
が、不在であるか、または直鎖状もしくは分岐状(1-4C)アルキレンであり、
が、不在であるか、または-O-、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-CH(OR6L)-、-N(R6L)、-N(R6L)-C(O)-、-N(R6L)-C(O)O-、-C(O)-N(R6L)-、-S-、-SO-、-SO-、-S(O)N(R6L)-、もしくは-N(R6L)SO-から選択され、式中、R6Lが、水素または(1-3C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-8C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(3-8C)シクロアルキル、(3-
8C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、アリール、アリール-(1-6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-(1-
6C)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-(1-6C)アルキルであるか、または
およびRL6が、それらが結合している窒素原子と一緒になって、
それらが複素環を形成するように結合しており、
が、1つ以上の
(1-6C)アルキル、(1-6C)アルカノイル、OR6X、SR6X、S(O)R6X、S(O)6X、C(O)OR6X、または
C(O)NR6XR’6Xで任意に置換され(例えば、Lおよび/またはQ上で置換され)、式中、R6XおよびR’6Xが独立して、水素、(1-8C)アルキルであるか、または
6XおよびR’6Xが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、
それらが複素環を形成するように結合しており、
が、水素、(1-6C)アルコキシ、または以下の式によって定義される基から選択され、
Figure 0006997876000070
式中、
が、不在であるか、または直鎖状もしくは分岐状(1-4C)アルキレンであり、
が、不在であるか、または-O-、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-CH(OR6L)-、-N(R7L)-、-N(R7L)-C(O)-、-N(R7L)-C(O)O-、-C(O)-N(R7L)-、-S-、-SO-、-SO-、-S(O)N(R7L)-、もしくは-N(R7L)SO-から選択され、式中、R7Lが、水素または(1-3C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-8C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、アリール、アリール-(1-6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-(1-6C)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-(1-6C)アルキルであるか、または
およびR7Lが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが複素環を形成するように結合しており、
が、1つ以上の
ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、(1-8C)アルキル、(1-8C)アルカノイル、OR7X、SR7X、S(O)R7X、S(O)7X、C(O)OR7X、またはC(O)NR7XR’7Xで任意に置換され(例えば、Lおよび/またはQ上で置換され)、式中、R7XおよびR’7Xが独立して、水素、(1-8C)アルキルであるか、またはR7XおよびR’7Xが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが複素環を形成するように結合しているか、または
が、オキソ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ヒドロキシアルキル、C(O)R7y、またはNR7yR’7yから選択される1個以上の基で任意に置換され、式中、R7yおよびR’7yが独立して、水素または(1-8C)アルキルである。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2017/178845号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、
Figure 0006997876000071
式中、HETが、以下のうちの1つから選択され、
Figure 0006997876000072
式中、
Figure 0006997876000073
が、結合点を示し、
が、水素、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、または以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000074
式中、
Lが、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-5C)アルキレンであり、
Yが、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOであり、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
Qが、水素、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、アリール、(3-10C)シクロアルキル、(3-10C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1-4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、pが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、Si(R)(R)Rまたは(CHNR(式中、qが、1、2、または3である)から独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、R、R、およびRが各々独立して、水素、(1-6C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、またはヒドロキシから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された4~7員複素環を形成するように結合しているか、または
Qが、以下の式の基によって任意に置換され、
Figure 0006997876000075
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-3C)アルキレンであり、
Q1が、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOから選択され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Wが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(3-6C)シクロアルキル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、rが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SOまたは(CHNR(式中、sが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、
1aおよびR1bが各々、H、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、またはメルカプトから選択され、
Wが、0、S、またはNRW1から選択され、RW1が、Hまたは(1-2C)アルキルから選択され、
、X、X、およびXが独立して、CH、CR、またはNから選択され、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、(2-4C)アルキニル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)C(O)N(R)、S(O)r1(式中、rが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、または(CHNR(式中、vが、1、2、または3である)から選択され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、前記(1-4C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルが、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、フェニル、(2-4C)アルキニル、NRj1k1、ORj1、C(O)Rj1、C(O)ORj1、OC(O)Rj1、C(O)N(Rk1)Rj1、N(Rk1)C(O)Rj1、S(O)r2(式中、rが、0、1、または2である)、SON(Rj1)Rk1、N(Rj1)SOk1または(CHv1NRj1k1(式中、vが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、Rj1およびRk1が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、(2-4C)アルキニル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、または(CHNR(式中、yが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択される。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2017/178844号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRET阻害剤は、式(V)の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、
Figure 0006997876000076
式中、HETが、以下のうちの1つから選択され、
Figure 0006997876000077
式中、
Figure 0006997876000078
が、結合点を示し、
が、水素、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、または以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000079
式中、
Lが、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-5C)アルキレンであり、
Yが、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOであり、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
Qが、水素、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、アリール、(3-10C)シクロアルキル、(3-10C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1-4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、yが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、Si(R)(R)R、または(CHNR(式中、zが、1、2、または3である)から独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、R、R、およびRが各々独立して、水素、(1-6C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、またはヒドロキシルから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された4~7員複素環を形成するように結合していてもよく、または
Qが、以下の式の基によって任意に置換され、
Figure 0006997876000080
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-3C)アルキレンであり、
Q1が、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOから選択され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Zが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(3-6C)シクロアルキル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)ya(式中、yが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、または(CHzaNR(式中、zが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、
1aおよびR1bが各々、水素、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、またはメルカプトから選択され、
Wが、O、S、またはNRから選択され、式中、Rが、Hまたは(1-2C)アルキルから選択され、
およびXが各々独立して、NまたはCRから選択され、
式中、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Rk1、C(O)ORk1、OC(O)Rk1、C(O)N(Rk2)Rk1、N(Rk2)C(O)Rk1、S(O)ybk1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rk2)Rk1、N(Rk2)SOk1、または(CHzbNRk1k2(式中、zが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
k1およびRk2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、NまたはCRから選択され、
式中、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Rm1、C(O)ORm1、OC(O)Rm1、C(O)N(Rm2)Rm1、N(Rm2)C(O)Rm1、S(O)ycm1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rm2)Rm1、N(Rm2)SOm1、または(CHzcNRm1m2(式中、zcが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
m1およびRm2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Ro1、C(O)ORo1、OC(O)Ro1、C(O)N(Ro2)Ro1、N(Ro2)C(O)Ro1、S(O)ydo1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Ro2)Ro1、N(Ro2)SOo1、または(CHzdNRo1o2(式中、zが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
o1およびRo2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-4C)アルキル、または以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000081
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され(1-3C)アルキレンであり、
が、不在であるか、またはC(O)、C(O)O、C(O)N(R)であり、式中、Rが、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR、ORから独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、
が、以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000082
式中、
が、C(O)、C(O)N(R)、C(O)N(R)O、N(R)(O)C、C(O)O、OC(O)、N(R)C(O)N(Ry1)、SON(R)、N(R)SO、オキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピラゾリル、ピロリル、またはテトラゾリルであり、式中、RおよびRy1が独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NRaa、ORから独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、RおよびRaaが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、もしくは(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、またはQが、以下の式の基によって任意に置換され、
Figure 0006997876000083
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-3C)アルキレンであり、
Q4が、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(Rab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(Rab)、N(Rab)C(O)、N(Rac)C(O)N(Rab)、N(Rab)C(O)O、OC(O)N(Rab)、S(O)N(Rab)、またはN(Rab)SOから選択され、式中、RabおよびRacが各々独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Zが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(3-6C)シクロアルキル、NRadae、ORad、C(O)Rad、C(O)ORad、OC(O)Rad、C(O)N(Rae)Rad、N(Rae)C(O)Rad、S(O)yead(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rae)Rad、N(Rae)SOad、または(CHzeNRadae(式中、zが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RadおよびRaeが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、または
およびRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、またはヒドロキシルから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された4~7員複素環を形成するように結合しているが、
但し、X、X、またはXのうちの1つまたは2つのみがNであってもよいことを条件とする。
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2017/145050号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRETは、式(VI)を有するか、またはその薬学的に許容される塩である。
Figure 0006997876000084
他のRETキナーゼ阻害剤のさらなる例としては、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2016/038552号に記載のものが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、他のRETは、式(VII)もしくは式(VIII)を有するか、またはその薬学的に許容される塩である。
Figure 0006997876000085
さらなる例示的なRET阻害剤には、参照により本明細書に組み込まれる、PCT出願公開第WO2018/189553(A1)号に記載の構造式(IX)を有する化合物が含まれ、
Figure 0006997876000086
式中、
HETが、以下のうちの1つから選択され、
Figure 0006997876000087
式中、
Figure 0006997876000088
が、結合点を示し、
が、水素、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、または以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000089
式中、
Lが、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-5C)アルキレンであり、
Yが、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOであり、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
Qが、水素、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、アリール、(3-10C)シクロアルキル、(3-10C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、
Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1-4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、yが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、Si(R)(R)R、または(CHNR(式中、zが、1、2、または3である)から独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、R、R、およびRが各々独立して、水素、(1-6C)アルキル、もしくは(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、それらが(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、またはヒドロキシから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された4~7員複素環を形成するように結合していてもよく、または
Qが、以下の式の基によって任意に置換され、
Figure 0006997876000090
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-3C)アルキレンであり、
Q1が、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、
N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、またはN(R)SOから選択され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Zが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(3-6C)シクロアルキル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、yが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、または(CHNR(式中、zが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、
1aおよびR1bが各々、H、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、またはメルカプトから選択され、
Wが、O、S、またはNRから選択され、式中、Rが、Hまたは(1-2C)アルキルから選択され、
結合a、b、c、およびdが独立して、単結合または二重結合から選択され、
およびXが各々独立して、結合aが
二重結合である場合にNまたはCRから選択されるか、または結合aが単結合である場合にNRまたはCRから選択され、
式中、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Rj1、C(O)ORj1、OC(O)Rj1、C(O)N(Rj2)Rj1、N(Rj2)C(O)Rj1、S(O)j1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rj2)Rj1、N(Rj2)SOj1、または(CHNRj1j2(式中、zが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
およびRが独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
j1およびRj2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、結合bが二重結合である場合に、NまたはCRから選択されるか、または結合bが単結合である場合にNRまたはCRから選択され、
式中、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Rl1、C(O)ORl1、OC(O)Rl1、C(O)N(Rl2)Rl1、N(Rl2)C(O)Rl1、S(O)l1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rl2)Rl1、N(Rl2)SOl1、または(CHNRl2l1(式中、zが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
およびRが独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
l1およびRl2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、結合dが二重結合である場合にNまたはCRから選択されるか、または結合dが単結合である場合にNRまたはCRから選択され、
式中、
が、水素、ハロ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)Rn1、C(O)ORn1、OC(O)Rn1、C(O)N(Rn2)Rn1、N(Rn2)C(O)Rn1、S(O)n1(式中、yが、0、1、または2である)、SON(Rn2)Rn1、N(Rn2)SOn1、または(CHNRn1n2(式中、zが、1、2、または3である)から選択され、前記(1-4C)アルキルが、アミノ、ヒドロキシ、(1-2C)アルコキシ、またはハロから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、
およびRが独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
n1およびRn2が各々独立して、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-4C)アルキル、または以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000091
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換され(1-3C)アルキレンであり、
が、不在であるか、またはC(O)、C(O)O、C(O)N(R)であり、式中、Rが、水素または(1-4C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR、ORから独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択され、
が、以下の式の基から選択され、
Figure 0006997876000092
式中、
が、C(O)、C(O)N(R)、N(R)(O)C、C(O)OR、OC(O)CR、トリアゾール、オキサジアゾール、またはテトラゾールであり、式中、Rが、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Qが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR、ORから独立して選択される1個以上の置換基によって任意にさらに置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、もしくは(3-6C)シクロアルキルから選択されるか、またはQが、以下の式の基によって任意に置換され、
Figure 0006997876000093
式中、
が、不在であるか、または(1-2C)アルキルもしくはオキソから選択される1個以上の置換基によって任意に置換された(1-3C)アルキレンであり、
Q4が、不在であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R)、N(R)C(O)、N(R)C(O)N(R)、N(R)C(O)O、OC(O)N(R)、S(O)N(R)、もしくはN(R)SOから選択され、式中、RおよびRが各々独立して、水素または(1-2C)アルキルから選択され、
が、水素、(1-6C)アルキル、アリール、アリール(1-2C)アルキル、(3-8C)シクロアルキル、(3-8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、Zが、(1-4C)アルキル、ハロ、(1-4C)ハロアルキル、(1-4C)ハロアルコキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(3-6C)シクロアルキル、NR、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(式中、yが、0、1、または2である)、SON(R)R、N(R)SO、または(CHNR(式中、zが、1、2、または3である)から選択される1個以上の置換基によって任意に置換され、式中、RおよびRが各々独立して、水素、(1-4C)アルキル、または(3-6C)シクロアルキルから選択されるが、
但し、X、X、X、またはXのうちの1つまたは2つのみがNであってもよいことを条件とする。
さらなる例示的なRET阻害剤には、参照により本明細書に組み込まれる、PCT出願公開第WO2018/017983(A1)号に記載の式(X)を有する化合物、
Figure 0006997876000094
またはその薬学的に許容される塩が含まれ、式中、環Aが、アリール環またはヘテロアリール環であり、
およびXが各々独立して、NおよびC(R)から選択され、Zが、
Figure 0006997876000095
、-CD(R)-、または-CH(R)-であり、式中、「1」が、N(R)への結合点を表し、「2」が、環Aへの結合点を表し、各Rおよび各Rが独立して、C-C6アルキル、C-C6アルケニル、C-Cアルキニル、C-C6アルコキシ、ハロ、C-C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、-C(O)R、-OC(O)R、-C(O)OR、-(C-C6アルキレン)-C(O)R、-SR、-S(O)、-S(O)-N(R)(R)、-(C-C6アルキレン)-S(O)、-(C-C6アルキレン)-S(O)-N(R)(R)、-N(R)(R)、-C(O)-N(R)(R)、-N(R)-C(O)R、-N(R)-C(O)OR、-(C1-C6アルキレン)-N(R)-C(O)R、-N(R)S(O)、および-P(O)(R)(R)から選択され、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルが各々独立して、Rの0~5つの出現で置換されるか、または2つのRまたは2つのRが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、Rの0~5つの出現で独立して置換されたシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、
、R(存在する場合)、およびRが各々独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C-Cヘテロアルキル、および-N(R)(R)から選択され、アルキル、アルコキシ、およびヘテロアルキルが各々、Rの0~5つの出現で任意に独立して置換され、
およびRが各々独立して、水素、重水素、C-Cアルキル、およびC-Cヘテロアルキルから選択され、アルキルおよびヘテロアルキルが各々、Rの0~5つの出現で任意に独立して置換され、各Rが独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C-Cヘテロアルキル、および-N(R)(R)から選択され、各アルキル、アルコキシ、およびヘテロアルキルが、Rの0~5つの出現で任意に独立して置換され、
各Rおよび各Rが独立して、C-Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C-Cヘテロアルキル、C-Cアルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはシアノから選択され、アルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、およびヘテロシクリルが各々独立して、R’の0~5つの出現で置換され、
R’が各々独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、シクロアルキル、もしくはシアノから選択されるか、または2つのR’が、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、シクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、Rが各々独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C-Cアルキル、C-Cチオアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、アルキル、チオアルキル、アルコキシ、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルが各々独立して、Rの0~5つの出現で置換されるか、または2つのRが、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、独立してRの0~5つの出現で置換されるシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、
が各々独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルが各々独立して、Rの0~5つの出現で置換されるか、または2つのRが、それらが結合している原子(複数可)と一緒になって、独立してRの0~5つの出現で置換されるシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、mが、0、1、または2であり、nが、0、1、2、または3である。
例示的なRET阻害剤には、参照により本明細書に組み込まれる、PCT出願公開第WO2018/060714(A1)号に記載の式(XI)を有する化合物、
Figure 0006997876000096
(式中、Aが、以下の式(Ia)~(Id)から選択される1つを表す)
Figure 0006997876000097
(式中、Rが、水素原子またはC1-C3アルキル基を表し、Rが、水素原子またはC1-C3アルキル基を表す)
またはその薬学的に許容される塩が含まれる。
さらに他の治療剤には、例えば、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第10,030,005号、同第10,035,789号、同第9,988,371号、同第9,938,274号、同第9,738,660号、同第9,801,880号、同第9,682,083号、同第9,789,100号、同第9,550,772号、同第9,493,455号、同第9,758,508号、同第9,604,980号、同第9,321,772号、同第9,522,910号、同第9,669,028号、同第9,186,318号、同第8,933,230号、同第9,505,784号、同第8,754,209号、同第8,895,744号、同第8,629,135号、同第8,815,906号、同第8,354,526号、同第8,741,849号、同第8,461,161号、同第8,524,709号、同第8,129,374号、同第8,686,005号、同第9,006,256号、同第8,399,442号、同第7,795,273号、同第7,863,288号、同第7,465,726号、同第8,552,002号、同第8,067,434号、同第8,198,298号、同第8,106,069号、同第6,861,509号、同第9,150,517号、同第9,149,464号、同第8,299,057号、および同第7,863,288号、米国公開第2018/0244667号、同第2018/0009818号、同第2018/0009817号、同第2017/0283404号、同第2017/0267661号、同第2017/0298074号、同第2017/0114032号、同第2016/0009709号、同第2015/0272958号、同第2015/0238477号、同第2015/0099721号、同第2014/0371219号、同第2014/0137274号、同第2013/0079343号、同第2012/0283261号、同第2012/0225057号、同第2012/0065233号、同第2013/0053370号、同第2012/0302567号、同第2011/0189167号、同第2016/0046636号、同第2013/0012703号、同第2011/0281841号、同第2011/0269739号、同第2012/0271048号、同第2012/0277424号、同第2011/0053934号、同第2011/0046370号、同第2010/0280012号、同第2012/0070410号、同第2010/0081675号、同第2010/0075916号、同第2011/0212053号、同第2009/0227556号、同第2009/0209496号、同第2009/0099167号、同第2010/0209488号、同第2009/0012045号、同第2013/0303518号、同第2008/0234267号、同第2008/0199426号、同第2010/0069395号、同第2009/0312321号、同第2010/0173954号、同第2011/0195072号、同第2010/0004239号、同第2007/0149523号、同第2017/0281632号、同第2017/0226100号、同第2017/0121312号、同第2017/0096425号、同第2017/0044106号、同第2015/0065468号、同第2009/0069360号、同第2008/0275054号、同第2007/0117800号、同第2008/0234284号、同第2008/0234276号、同第2009/0048249号、同第2010/0048540号、同第2008/0319005号、同第2009/0215761号、同第2008/0287427号、同第2006/0183900号、同第2005/0222171号、同第2005/0209195号、同第2008/0262021号、同第2008/0312192号、同第2009/0143399号、同第2009/0130229号、同第2007/0265274号、同第2004/0185547、および同第2016/0176865号、ならびに国際公開第WO2018/136796号、同第WO2018/189553号、同第WO2018/017983号、同第WO2018/035072号、同第WO2018/049127号、同第WO2018/060714号、同第WO2018/102455号、同第WO2018/149382号、同第WO2018/183586号、同第WO2017/079140号、同第WO2017/145050号、同第WO2017/097697号、同第WO2017/049462号、同第WO2017/043550号、同第WO2017/027883号、同第WO2017/013160号、同第WO2017/009644号、同第WO2016/168992号、同第WO2016/137060号、同第WO2016/127074号、同第WO2016/075224号、同第WO2016/038552号、同第WO2015/079251号、同第WO2014/086284号、同第WO2013/042137号、同第WO2013/036232号、同第WO2013/016720号、同第WO2012/053606号、同第WO2012/047017号、同第WO2007/109045号、同第WO2009/042646号、同第WO2009/023978号、同第WO2009/017838号、同第WO2017/178845号、同第WO2017/178844号、同第WO2017/146116号、同第WO2017/026718号、同第WO2016/096709号、同第WO2007/057397号、同第WO2007/057399号、同第WO2007/054357号、同第WO2006/130613号、同第WO2006/089298号、同第WO2005/070431号、同第WO2003/020698号、同第WO2001/062273号、同第WO2001/016169号、同第WO1997/044356号、同第WO2007/087245号、同第WO2005/044835号、同第WO2014/075035号、および同第WO2016/038519号、ならびにJ.Med.Chem.2012,55(10),4872-4876に記載のもの等のRET阻害剤が含まれる。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式IIの化合物、
Figure 0006997876000098
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
式中、Xが、CH、CCH、CF、CCl、またはNであり、
が、CH、CF、またはNであり、
が、CH、CF、またはNであり、
が、CH、CF、またはNであり、
、X、X、およびXのうちの0、1、または2つがNであり、
Aが、H、Cl、CN、Br、CH、CHCH、またはシクロプロピルであり、
Bが、hetArであり、
hetArが、N、S、およびOから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環が、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、(C1-C4アルコキシ)CHC(=O)-、(C1-C4アルコキシ)C(=O)C1-C3アルキル、C3-C6シクロアルキル、(RN)C1-C6アルキル、(RN)C(=O)C1-C6アルキル、(C1-C6アルキルSO)C1-C6アルキル、hetCyc、および4-メトキシベンジルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
およびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
hetCycが、NおよびOから選択される環ヘテロ原子を有する4~6員複素環であり、前記複素環が、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、ジ(C1-C3アルキル)NCHC(=O)、(C1-C6アルコキシ)C(=O)、または(C1-C6アルコキシ)CHC(=O)で任意に置換され、
Dが、hetCyc、hetCyc、hetCyc、またはhetCycであり、
hetCycが、NおよびOから選択される1~2個の環原子を有する4~6員複素環であり、前記複素環が、C1-C3アルキル、フルオロC1-C3アルキル、ジフルオロC1-C3アルキル、トリフルオロC1-C3アルキル、およびOHからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されるか、または前記複素環がC3-C6シクロアルキリデン環で置換されるか、または前記複素環がオキソ基で置換され、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する7~8員架橋複素環であり、前記複素環がC1-C3アルキルで任意に置換され、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する7~11員ヘテロスピロ環式環であり、前記環がC1-C3アルキルで任意に置換され、
hetCycが、1~3個の環窒素原子を有し、かつオキソで任意に置換された縮合9~10員複素環であり、
Eが、
(a)水素、
(b)OH、
(c)RN-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルであり、Rが、H、C1-C6アルキル、またはフェニルである)、
(d)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(e)1~3個のフルオロで任意に置換されたヒドロキシC1-C6アルキル-、
(f)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルコキシ、
(g)1~3個のフルオロで任意に置換されたヒドロキシ(C1-C6アルコキシ)、
(h)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)ヒドロキシC1-C6アルキル-、
(i)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルキル)C(=O)-、
(j)1~3個のフルオロで任意に置換された(ヒドロキシC1-C6アルキル)C(=O)-、
(k)(C1-C6アルコキシ)C(=O)-、
(l)(C1-C6アルコキシ)(C1-C6アルキル)C(=O)-、
(m)HC(=O)-、
(n)Cyc
(o)CycC(=O)-、
(p)Cyc(C1-C6アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、フルオロ、C1-C3アルコキシ、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の基で任意に置換される)、
(q)hetCyc
(r)hetCycC(=O)-、
(s)hetCyc(C1-C3アルキル)C(=O)-、
(t)(hetCyc)C(=O)C1-C2アルキル-、
(u)hetCycC(=O)NH-、
(v)Ar
(w)ArC(=O)-、
(x)ArC1-C6アルキル-、
(y)(Ar)ヒドロキシC2-C6アルキル-、
(z)Ar(C1-C3アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HもしくはC1-C6アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される追加の環ヘテロ原子を任意に有する5~6員アザ環式環を形成する)からなる群から独立して選択される1個または2個の基で任意に置換される)、
(aa)hetArC(=O)-、
(bb)(hetAr)ヒドロキシC2-C6アルキル-、
(cc)hetAr(C1-C3アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HもしくはC1-C6アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される追加の環ヘテロ原子を任意に有する5~6員アザ環式環を形成する)からなる群から独立して選択される1個または2個の基で任意に置換される)、
(dd)RNC(=O)-、
(ee)RN(C1-C3アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、フェニルで任意に置換される)、
(ff)RNC(=O)C1-C2アルキル-、
(gg)RNC(=O)NH-、
(hh)CHSO(C1-C6アルキル)C(=O)-、
(ii)(C1-C6アルキル)SO-、
(jj)(C3-C6シクロアルキル)CHSO-、
(kk)hetCyc-SO-、
(ll)RNSO-、
(mm)RC(=O)NH-、
(nn)hetCyc
(oo)hetArC1-C6アルキル-、
(pp)(hetCyc)C1-C6アルキル-、
(qq)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、
(rr)(C3-C6シクロアルコキシ)C1-C6アルキル-、
(ss)(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-(式中、前記シクロアルキルが、1~2個のフルオロで任意に置換される)、
(tt)(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、
(uu)Ar-O-、
(vv)(C1-C6アルキルSO)C1-C6アルキル-、
(ww)(C1-C6アルコキシ)C(=O)NHC1-C6アルキル-、
(xx)(C3-C6シクロアルコキシ)C(=O)-、
(yy)(C3-C6シクロアルキル)SO-(式中、前記シクロアルキルが、C1-C6アルキルで任意に置換される)、
(zz)ArCHOC(=O)-、
(aaa)(N-(C1-C3アルキル)ピリジノニル)C1-C3アルキル-、および
(bbb)(ArSO)C1-C6アルキル-であり、
Cycが、C3-C6シクロアルキルであり、(a)前記シクロアルキルが、OH、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、CN、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、および1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されるか、または(b)前記シクロアルキルがフェニルで置換され、前記フェニルが、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、およびCFからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されるか、または(c)前記シクロアルキルが、NおよびOから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環で置換され、前記ヘテロアリール環が、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、およびCFからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
Arが、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、CN、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する5~6員複素環、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有し、かつハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、CN、OH、およびR’R’’N-(式中、R’およびR’’が独立して、HまたはC1-C3アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
hetCycが、(a)N、O、およびSから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する4~6員複素環(前記SがSOに任意に酸化される)、(b)NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する7~8員架橋複素環、(c)NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつ1~2個のC1-C6アルキル置換基で任意に独立して置換された6~12員縮合二環式複素環、または(d)NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する7~10員スピロ環式複素環であり、前記複素環が各々独立して、ハロゲン、OH、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C1-C6アルキル)C(=O)-、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する5~6員複素環、およびフェニルからなる群から選択される1個以上の置換基で任意に置換され、前記フェニルが、ハロゲン、C1-C6アルキル、およびC1-C6アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
hetCycが、OおよびNから選択される環ヘテロ原子を有する5~6員複素環であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1個または2個の環ヘテロ原子を有する5員複素環であり、前記環がオキソで置換され、前記環がさらに、OHおよびC1-C6アルキルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
が、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキルであり、
が、H、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、Cyc、ヒドロキシC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C(=O)、hetCyc、Ar、ArC1-C3アルキル-、ヒドロキシC1-C6アルコキシ、または(3-6Cシクロアルキル)CHO-であり、
Cycが、C1-C6アルコキシ、OH、およびハロゲンからなる群から独立して選択される1~2個の基で任意に置換された3~6員炭素環式環であり、
hetCycが、OおよびNから選択される環ヘテロ原子を有する5~6員複素環であり、前記環がC1-C6アルキルで任意に置換され、
Arが、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、フルオロC1-C3アルキル、ジフルオロC1-C3アルキル、およびトリフルオロC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
およびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
が、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、フェニル、またはhetCycであり、
hetCycが、OおよびNから選択される環ヘテロ原子を有する5~6員複素環であり、前記複素環がC1-C6アルキルで任意に置換され、
Arが、1つ以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルである。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式IIIの化合物、
Figure 0006997876000099
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
式中、Xが、CHまたはNであり、
が、CHまたはNであり、
が、CHまたはNであり、
が、CHまたはNであり、
、X、X、およびXのうちの1つまたは2つがNであり、
Aが、CNであり、
Bが、hetArであり、
hetArが、1~3個の環窒素原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環が、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、(C1-C4アルコキシ)CHC(=O)-、(C1-C4アルコキシ)C(=O)C1-C3アルキル、C3-C6シクロアルキル、(RN)C1-C6アルキル、(RN)C(=O)C1-C6アルキル、(C1-C6アルキルSO)C1-C6アルキル、および4-メトキシベンジルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
およびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
Dが、hetCycであり、
hetCycが、1~2個の環窒素原子を有する4~6員複素環であり、前記複素環が、C1-C3アルキル、フルオロC1-C3アルキル、ジフルオロC1-C3アルキル、トリフルオロC1-C3アルキル、およびOHからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されるか、または前記複素環がC3-C6シクロアルキリデン環で置換されるか、または前記複素環がオキソ基で置換され、
Eが、
(w)ArC(=O)-、
(x)ArC1-C6アルキル-、
(z)Ar(C1-C3アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HもしくはC1-C6アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される追加の環ヘテロ原子を任意に有する5~6員アザ環式環を形成する)からなる群から独立して選択される1個または2個の基で任意に置換される)、
(cc)hetAr(C1-C3アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HもしくはC1-C6アルキルであるか、またはRおよびRが、それらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される追加の環ヘテロ原子を任意に有する5~6員アザ環式環を形成する)からなる群から独立して選択される1個または2個の基で任意に置換される)、
(dd)RNC(=O)-、
(oo)hetArC1-C6アルキル-であり、
Arが、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、CN、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する5~6員複素環、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有し、かつハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、フルオロC1-C6アルキル、ジフルオロC1-C6アルキル、トリフルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル、CN、OH、およびR’R’’N-(式中、R’およびR’’が独立して、HまたはC1-C3アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
が、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキルであり、
が、H、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C(=O)、ヒドロキシC1-C6アルコキシ、または(3-6Cシクロアルキル)CHOである。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、(S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式IVの化合物、
Figure 0006997876000100
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
式中、X、X、X、およびXが独立して、CH、CF、CCH、またはNであり、X、X、X、およびXのうちの0、1、または2つがNであり、
Aが、H、CN、Cl、CH-、CHCH-、シクロプロピル、-CHCN、または-CH(CN)CHであり、
Bが、
(a)水素、
(b)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(c)ヒドロキシC2-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロまたはC3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、
(d)ジヒドロキシC3-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、C3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、
(e)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、
(f)(RN)C1-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分がOHで任意に置換され、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)である)、
(g)hetArC1-C3アルキル-(式中、hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環であり、1個以上の独立して選択されたC1-C6アルキル置換基で任意に置換される)、
(h)(C3-C6シクロアルキル)C1-C3アルキル-(式中、前記シクロアルキルがOHで任意に置換される)、
(i)(hetCyc)C1-C3アルキル-、
(j)hetCyc-、
(k)C3-C6シクロアルキル-(式中、前記シクロアルキルがOHで任意に置換される)、
(l)(C1-C4アルキル)C(=O)O-C1-C6アルキル-(式中、前記C1-C4アルキル部分および前記C1-C6アルキル部分が各々、1~3個のフルオロで任意に独立して置換される)、または
(m)(RN)C(=O)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)である)であり、
hetCyc-が、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつOH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル-、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、およびフルオロから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員複素環であるか、またはhetCycがオキソで置換され、
環Dが、(i)2個の環窒素原子を有する飽和4~7員複素環、(ii)2個の環窒素原子を有し、かつ酸素である第3の環ヘテロ原子を任意に有する飽和7~8員架橋複素環、(iii)2個の環窒素原子を有する飽和7~11員ヘテロスピロ環式環、または(iv)2個の環窒素原子を有する飽和9~10員二環式縮合複素環であり、前記環が各々、(a)ハロゲン、OH、1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C3アルキル、または1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C3アルコキシから独立して選択される1~4個の基、(b)C3-C6シクロアルキリデン環、または(c)オキソ基で任意に置換され、
Eが、
(a)水素、
(b)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(c)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、
(d)(C1-C6アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロまたはRN-置換基(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)で任意に置換される)、
(e)1~3個のフルオロで任意に置換された(ヒドロキシC2-C6アルキル)C(=O)-、
(f)(C1-C6アルコキシ)C(=O)-、
(g)(C3-C6シクロアルキル)C(=O)-(式中、前記シクロアルキルが、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、OH、および(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されるか、または前記シクロアルキルが、NおよびOから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環で置換される)、
(h)ArC1-C6アルキル-、
(i)Ar(C1-C6アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、ヒドロキシC1-C6アルキル-、C1-C6アルコキシ、RN-、またはRN-CH-(RおよびRが各々独立して、HまたはC1-C6アルキルである)で任意に置換される)、
(j)hetArC1-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロで任意に置換される)、
(k)hetAr(C1-C6アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、ヒドロキシC1-C6アルキル-、またはC1-C6アルコキシで任意に置換される)、
(l)hetArC(=O)-、
(m)hetCycC(=O)-、
(n)hetCycC1-C6アルキル-、
(o)RNC(=O)-、
(p)ArN(R)C(=O)-、
(q)hetArN(R)C(=O)-、
(r)(C1-C6アルキル)SO-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロで任意に置換される)、
(s)ArSO-、
(t)hetArSO-、
(u)N-(C1-C6アルキル)ピリジノニル、
(v)ArC(=O)-、
(w)ArO-C(=O)-、
(x)(C3-C6シクロアルキル)(C1-C6アルキル)C(=O)-、
(y)(C3-C6シクロアルキル)(C1-C6アルキル)SO-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロで任意に置換される)、
(z)Ar(C1-C6アルキル)SO-、
(aa)hetCyc-O-C(=O)-、
(bb)hetCycCHC(=O)-、
(cc)hetAr、または
(dd)C3-C6シクロアルキルであり、
Arが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、RN-(式中、RおよびRが独立して、H、C1-C6アルキル、(RN)C1-C6アルコキシ-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、および(hetAr)C1-C6アルキル-(式中、hetArが、1~2個の環窒素原子を有する5~6員ヘテロアリール環である)である)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであるか、またはArが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する5~6員複素環に縮合したフェニル環であり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環、または1~3個の環窒素原子を有する9~10員二環式ヘテロアリール環であり、hetArが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、RN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、OH、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルコキシ-、およびC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
hetCycが、N、O、およびSから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する4~6員飽和複素環であり、前記複素環が、C1-C6アルコキシおよびハロゲンから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
が、HまたはC1-C6アルキルであり、
が、C1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式Vの化合物、
Figure 0006997876000101
またはその薬学的に許容される塩および溶媒和物であり、
式中、X、X、X、およびXが独立して、CHまたはNであり、X、X、X、およびXのうちの0、1、または2つがNであり、
Aが、CNであり、
Bが、
(b)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(c)ヒドロキシC2-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロまたはC3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、
(e)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、
(f)(RN)C1-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分がOHで任意に置換され、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)である)、
(g)hetArC1-C3アルキル-(式中、hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環であり、1個以上の独立して選択されたC1-C6アルキル置換基で任意に置換される)、または
(i)(hetCyc)C1-C3アルキル-であり、
hetCyc-が、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつOH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル-、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、およびフルオロから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員複素環であるか、またはhetCycがオキソで置換され、
環Dが、(i)2個の環窒素原子を有する飽和4~7員複素環、または(ii)2個の環窒素原子を有し、かつ酸素である第3の環ヘテロ原子を任意に有する飽和7~9員架橋複素環であり、前記環が各々、(a)ハロゲン、OH、C1-C3アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、またはC1-C3アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)から独立して選択される1~4個の基、(b)C3-C6シクロアルキリデン環、または(c)オキソ基で任意に置換され、
Eが、
(h)ArC1-C6アルキル-、
(j)hetArC1-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロで任意に置換される)、または
(l)hetArC(=O)-であり、
Arが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、RN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、(RN)C1-C6アルコキシ-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、および(hetAr)C1-C6アルキル-(式中、hetArが、1~2個の環窒素原子を有する5~6員ヘテロアリール環であるか、またはArが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する5~6員複素環に縮合したフェニル環である)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環、または1~3個の環窒素原子を有する9~10員二環式ヘテロアリール環であり、hetArが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、RN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、OH、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルコキシ-、およびC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換される。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式VIの化合物、
Figure 0006997876000102
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
式中、X、X、X、およびXが独立して、CH、CCH、CF、またはNであり、X、X、X、およびXのうちの0、1、または2つがNであり、
Aが、H、CN、Cl、メチル、エチル、またはシクロプロピルであり、
Bが、
(a)水素、
(b)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(c)ヒドロキシC2-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、C3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、
(d)ジヒドロキシC3-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、C3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、
(e)1~3個のフルオロで任意に置換された(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、
(f)(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、H、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、(C1-C6アルキル)C(=O)-、および(C1-C6アルコキシ)C(=O)-から選択される)、
(g)hetArC1-C3アルキル-(式中、hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環であり、1個以上の独立して選択されたC1-C6アルキル置換基で任意に置換される)、
(h)(C3-C6シクロアルキル)C1-C3アルキル-(式中、前記シクロアルキルがOHで任意に置換される)、
(i)(hetCyc)C1-C3アルキル-、
(j)hetCyc
(k)(RN)C(=O)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HおよびC1-C6アルキルから選択される)、
(l)(RN)C(=O)-(式中、RおよびRが独立して、HおよびC1-C6アルキルから選択される)、または
(m)hetCycC(=O)C1-C6アルキル-であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつOH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル、ハロゲン、(C1-C6アルキル)C(=O)-、C1-C6アルコキシ、オキソ、および(C1-C6アルコキシ)C(=O)-から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員複素環であり、
環Dが、(i)窒素である1個の環ヘテロ原子を有する飽和単環式4~7員複素環、(ii)窒素である1個の環ヘテロ原子を有する飽和7~8員架橋複素環、または(iii)窒素である1個の環ヘテロ原子を有する飽和7~11員ヘテロスピロ環式環系であり、
が各々独立して、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル、または(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-であり、
が、(a)ヒドロキシ、(b)シクロプロピル、(c)hetCycCH-、(d)RNC(=O)CHOCH-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、(e)RN-、(f)RNCH-、(g)C1-C6アルコキシ-、(h)(C1-C4アルキル)-C(=O)NH-(式中、前記アルキル部分が、hetCyc、hetAr、C1-C6アルコキシ-、またはR’R’’N-で任意に置換されるか、または前記アルキル部分が、R’R’’N-およびOHから独立して選択される2個の置換基で任意に置換され、式中、R’およびR’’が各々独立して、水素またはC1-C6アルキルである)、(i)(R’R’’N)C1-C6アルコキシ(CH-(式中、nが、0または1であり、R’およびR’’が独立して、水素またはC1-C6アルキルである)、(j)hetCyc(C1-C3アルキル)OCH-、(k)hetCycC(=O)NH-、または(l)hetArC(=O)NH-であり、
hetCycが、4~6員複素環、7~8員架橋複素環、または7~10員ヘテロスピロ環式環であり、各環が、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、hetCycが、OH、フルオロ、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、(C1-C6アルコキシ)C(=O)-、C1-C6アルコキシ、およびR’R’’N-(式中、R’およびR’’が独立して、水素またはC1-C6アルキルである)から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環であり、hetArが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、およびC1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
が、水素またはC1-C6アルキルであり、
が、水素、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C(=O)-、ヒドロキシC1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(ヒドロキシC1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、RNC(=O)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、PhCH-(式中、フェニルが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C3-C6シクロアルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルキル)SO-、RN-および(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、またはhetCyc(式中、hetCycが、NおよびOから選択される環ヘテロ原子を有し、かつC1-C6アルキルで任意に置換された4~6員複素環である)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換される)であり、
nが、0、1、2、3、4、5、または6であり、
mが、0または1であり、
Eが、
(a)水素、
(b)ヒドロキシ、
(c)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(d)ArC1-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、1~3個のフルオロで任意に置換される)、
(e)hetArC1-C6アルキル-、
(f)(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルコキシ-、
(g)ArO-、
(h)hetAr-O-、
(i)ArNR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(j)hetArNR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(k)RC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(l)ArC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(m)hetArC(=O)NR(CH-(式中、pが、0または1であり、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(n)RNC(=O)-、
(o)ArNRC(=O)-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(p)hetArNRC(=O)-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(q)Ar(C1-C6アルキル)C(=O)-(式中、前記アルキル部分が、OH、ヒドロキシ(C1-C6アルキル)、C1-C6アルコキシ、またはNHで任意に置換される)、
(r)hetCycC(=O)-、
(s)RNC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、または
(t)(C1-C6アルキル)SO-、
(u)Ar(C1-C6アルキル)C(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(v)hetArC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(w)hetAr-S(=O)-、
(x)(C3-C6シクロアルキル)CHSO-、
(y)Ar(C1-C6アルキル)SO-、
(z)hetArSO-、
(aa)Ar
(bb)hetAr
(cc)hetCyc
(dd)C1-C6アルコキシ、
(ee)Ar(C1-C6アルキル)-O-、
(ff)hetAr(C1-C6アルキル)-O-、
(gg)hetAr-O-C1-C6アルキル-、
(hh)Ar(C1-C6アルキル)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(ii)hetAr-S-、
(jj)ArSONR(CH-(式中、pが、0または1であり、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(kk)(C1-C6アルコキシ)C(=O)-、
(ll)(C1-C6アルキル)NRC(=O)O-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(mm)(C1-C6アルキル)NRSO-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(nn)hetCycC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(oo)Q-NR(C1-C3アルキル)C(=O)NR-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、Qが、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルキル)OC(=O)-である)、
(pp)
Figure 0006997876000103
(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、Qが、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルキル)OC(=O)-であり、rが、1、2、3、または4である)、
(qq)
Figure 0006997876000104
(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、Qが、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルキル)OC(=O)-である)、
(rr)
Figure 0006997876000105
(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルであり、Qが、H、C1-C6アルキル、または(C1-C6アルキル)OC(=O)-である)、または
(ss)RN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)、
(tt)(C3-C6シクロアルキル)C(=O)NR-(式中、前記シクロアルキルが、1つ以上のハロゲンで任意に独立して置換される)、
(uu)(C1-C6アルキル)C(=O)NRCH-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、または
(vv)C1-C6アルキル)SONR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)であり、
Arが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C3-C6シクロアルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルキル)SO-、RN-、および(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが各々独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環、または1~2個の環窒素原子を有する9~10員二環式ヘテロアリールであり、hetArが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、およびヒドロキシC1-C6アルコキシ-からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
hetCycが、N、O、およびSから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する4~6員飽和複素環であり、前記複素環が、C1-C6アルコキシおよびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
が、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル-、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルキル、(C3-C6シクロアルキル)CH-、(C3-C6シクロアルキル)O-、(C3-C6シクロアルキル)CHO-、hetCycO-、Ph-O-、または(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-であり、前記C3-C6シクロアルキル部分が各々、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ、OH、またはR’R’’N-(式中、R’およびR’’が独立して、水素またはC1-C6アルキルである)で任意に置換され、
が、HまたはC1-C6アルキルであり、
が、Ar、hetAr、ArCH-、hetCyc-CH-、ヒドロキシC1-C6アルキル-、(C3-C6シクロアルキル)CH-、または1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキルであり、
Arが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C3-C6シクロアルキル、およびRN-(式中、RおよびRが独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであるか、またはArが、環窒素原子を有し、かつC1-C6アルキルで任意に置換される6員複素環に縮合したフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有し、かつハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、および(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
hetArが、C1-C6アルキルおよびハロゲンから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたピリジン-4(1H)-オニルまたはピリジン-2(1H)-オニルであり、
hetCycが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~7員複素環であり、
hetCycが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~7員複素環である。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、式VIIの化合物、
Figure 0006997876000106
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
式中、X、X、X、およびXが独立して、CHまたはNであり、X、X、X、およびXのうちの0、1、または2つがNであり、
Aが、CNであり、
Bが、
(b)1~3個のフルオロで任意に置換されたC1-C6アルキル、
(c)ヒドロキシC2-C6アルキル-(式中、前記アルキル部分が、C3-C6シクロアルキリデン環で任意に置換される)、または
(i)(hetCyc)C1-C3アルキル-であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつOH、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル、ハロゲン、(C1-C6アルキル)C(=O)-、C1-C6アルコキシ、オキソ、および(C1-C6アルコキシ)C(=O)-から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員複素環であり、
環Dが、窒素である1個の環ヘテロ原子を有する飽和単環式4~7員複素環であり、
が各々独立して、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)であり、
が、(a)ヒドロキシであり、
nが、0または1であり、
mが、0または1であり、
Eが、
(e)hetArC1-C6アルキル-、
(h)hetAr-O-、
(k)RC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、
(l)ArC(=O)NR-(式中、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)、または
(m)hetArC(=O)NR(CH-(式中、pが、0または1であり、Rが、HまたはC1-C6アルキルである)であり、
Arが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C3-C6シクロアルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルキル)SO-、RN-、および(RN)C1-C6アルキル-(式中、RおよびRが各々独立して、HまたはC1-C6アルキルである)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
hetArが、N、O、およびSから独立して選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリール環、または1~2個の環窒素原子を有する9~10員二環式ヘテロアリールであり、hetArが、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ(1~3個のフルオロで任意に置換される)、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-(1~3個のフルオロで任意に置換される)、およびヒドロキシC1-C6アルコキシ-からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され、
が、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、ヒドロキシC1-C6アルキル-、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルキル、(C3-C6シクロアルキル)CH-、(C3-C6シクロアルキル)O-、(C3-C6シクロアルキル)CHO-、hetCycO-、Ph-O-、または(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-であり、前記C3-C6シクロアルキル部分が各々、C1-C6アルキル(1~3個のフルオロで任意に置換される)、C1-C6アルコキシ、OH、またはR’R’’N-(式中、R’およびR’’が独立して、水素またはC1-C6アルキルである)で任意に置換される。
いくつかの実施形態では、RET阻害剤(例えば、第1のRET阻害剤または第2のRET阻害剤)は、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
受容体チロシンキナーゼ(例えば、Trk)標的治療剤の非限定的な例としては、アファチニブ、カボザンチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、エントレクチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レスタウルチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、スニチニブ、トラスツズマブ、l-((3S,4R)-4-(3-フルオロフェニル)-l-(2-メトキシエチル)ピロリジン-3-イル)-3-(4-メチル-3-(2-メチルピリミジン-5-イル)-l-フェニル-lH-ピラゾール-5-イル)尿素、AG879、AR-772、AR-786、AR-256、AR-618、AZ-23、AZ623、DS-6051、Go6976、GNF-5837、GTx-186、GW441756、LOXO-101、MGCD516、PLX7486、RXDX101、VM-902A、TPX-0005、およびTSR-011が挙げられる。さらなるTrk標的治療剤には、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第8,450,322号、同第8,513,263号、同第8,933,084号、同第8,791,123号、同第8,946,226号、同第8,450,322号、同第8,299,057号、および同第8,912,194号、米国公開第2016/0137654号、同第2015/0166564号、同第2015/0051222号、同第2015/0283132号、および同第2015/0306086号、国際公開第WO2010/033941号、同第WO2010/048314号、同第WO2016/077841号、同第WO2011/146336号、同第WO2011/006074号、同第WO2010/033941号、同第WO2012/158413号、同第WO2014/078454号、同第WO2014/078417号、同第WO2014/078408号、同第WO2014/078378号、同第WO2014/078372号、同第WO2014/078331号、同第WO2014/078328号、同第WO2014/078325号、同第WO2014/078323号、同第WO2014/078322号、同第WO2015/175788号、同第WO2009/013126号、同第WO2013/174876号、同第WO2015/124697号、同第WO2010/058006号、同第WO2015/017533号、同第WO2015/112806号、同第WO2013/183578号、および同第WO2013/074518号に記載のものが含まれる。
Trk阻害剤のさらなる例は、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第8,637,516号、国際公開第WO2012/034091号、米国特許第9,102,671号、国際公開第WO2012/116217号、米国公開第2010/0297115号、国際公開第WO2009/053442号、米国特許第8,642,035号、国際公開第WO2009/092049号、米国特許第8,691,221号、国際公開第WO2006/131952号で見つけることができる。例示的なTrk阻害剤としては、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる、GNF-4256(Cancer Chemother.Pharmacol.75(1):131-141,2015に記載)、およびGNF-5837(N-[3-[[2,3-ジヒドロ-2-オキソ-3-(1H-ピロール-2-イルメチレン)-1H-インドール-6-イル]アミノ]-4-メチルフェニル]-N′-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素)(ACS Med.Chem.Lett.3(2):140-145,2012に記載)が挙げられる。
Trk阻害剤のさらなる例としては、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2010/0152219号、米国特許第8,114,989号、および国際公開第WO2006/123113号に開示されるものが挙げられる。例示的なTrk阻害剤としては、各々参照により全体が組み込まれる、AZ623(Cancer 117(6):1321-1391,2011に記載)、AZD6918(Cancer Biol.Ther.16(3):477-483,2015に記載)、AZ64(Cancer Chemother.Pharmacol.70:477-486,2012に記載)、AZ-23((S)-5-クロロ-N2-(1-(5-フルオロピリジン-2-イル)エチル)-N4-(5-イソプロポキシ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2,4-ジアミン)(Mol.Cancer Ther.8:1818-1827,2009に記載)、およびAZD7451が挙げられる。
Trk阻害剤には、各々参照により全体が組み込まれる、米国特許第7,615,383号、同第7,384,632号、同第6,153,189号、同第6,027,927号、同第6,025,166号、同第5,910,574号、同第5,877,016号、および同第5,844,092号に記載のものが含まれ得る。
Trk阻害剤のさらなる例としては、CEP-751(Int.J.Cancer 72:672-679,1997に記載)、CT327(Acta Derm.Venereol.95:542-548,2015に記載)、国際公開第WO2012/034095号に記載の化合物、米国特許第8,673,347号および国際公開第WO2007/022999号に記載の化合物、米国特許第8,338,417号に記載の化合物、国際公開第WO2016/027754号に記載の化合物、米国特許第9,242,977号に記載の化合物、米国公開第2016/0000783号に記載の化合物、PLoS One 9:e95628,2014に記載のスニチニブ(N-(2-ジエチルアミノエチル)-5-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)、国際公開第WO2011/133637号に記載の化合物、米国特許第8,637,256号に記載の化合物、Expert.Opin.Ther.Pat.24(7):731-744,2014に記載の化合物、Expert Opin.Ther.Pat.19(3):305-319,2009に記載の化合物、(R)-2-フェニルピロリジン置換イミダゾピリダジン、例えば、GNF-8625、(R)-1-(6-(6-(2-(3-フルオロフェニル)ピロリジン-1-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)-[2,4’-ビピリジン]-2’-イル)ピペリジン-4-オール(ACS Med.Chem.Lett.6(5):562-567,2015に記載)、GTx-186および他のもの(PLoS One 8(12):e83380,2013に記載)、K252a((9S-(9α,10β,12α))-2,3,9,10,11,12-ヘキサヒドロ-10-ヒドロキシ-10-(メトキシカルボニル)-9-メチル-9,12-エポキシ-1H-ジインドロ[1,2,3-fg:3’,2’,1’-kl]ピロロ[3,4-i][1,6]ベンゾジアゾシン-1-オン)(Mol.Cell Biochem.339(1-2):201-213,2010に記載)、4-アミノピラゾリルピリミジン、例えば、AZ-23(((S)-5-クロロ-N2-(1-(5-フルオロピリジン-2-イル)エチル)-N4-(5-イソプロポキシ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2,4-ジアミン))(J.Med.Chem.51(15):4672-4684,2008に記載)、PHA-739358(ダヌセルチブ)(Mol.Cancer Ther.6:3158,2007に記載)、Go6976(5,6,7,13-テトラヒドロ-13-メチル-5-オキソ-12H-インドロ[2,3-a]ピロロ[3,4-c]カルバゾール-12-プロパンニトリル)(J.Neurochem.72:919-924,1999に記載)、GW441756((3Z)-3-[(1-メチルインドール-3-イル)メチリデン]-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-オン)(IJAE 115:117,2010に記載)、ミルシクリブ(PHA-848125AC)(J.Carcinog.12:22,2013に記載)、AG-879((2E)-3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-2-シアノ-2-プロペンチオアミド)、アルチラチニブ(N-(4-((2-(シクロプロパンカルボキシアミド)ピリジン-4-イル)オキシ)-2,5-ジフルオロフェニル)-N-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、カボザンチニブ(N-(4-((6,7-ジメトキシキノリン-4-イル)オキシ)フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、レスタウルチニブ((5S,6S,8R)-6-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-7,8,14,15-テトラヒドロ-5H-16-オキサ-4b,8a,14-トリアザ-5,8-メタノジベンゾ[b,h]シクロオクタ[jkl]シクロペンタ[e]-as-インダセン-13(6H)-オン)、ドバチニブ(4-アミノ-5-フルオロ-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]キノリン-2(1H)-オンモノ2-ヒドロキシプロパノエート水和物)、シトラバチニブ(N-(3-フルオロ-4-((2-(5-(((2-メトキシエチル)アミノ)メチル)ピリジン-2-イル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)オキシ)フェニル)-N-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、ONO-5390556、レゴラフェニブ(4-[4-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)-3-フルオロフェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド水和物)、およびVSR-902Aが挙げられ、上記の参考文献は全て、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
TrkA、TrkB、および/またはTrkC阻害剤として作用するTrk阻害剤の能力は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,513,263号の実施例AおよびBに記載のアッセイを使用して試験され得る。
いくつかの実施形態では、受容体チロシンキナーゼ阻害剤は、上皮細胞増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR)である。例えば、EGFR阻害剤には、オシメルチニブ(merelectinib、Tagrisso)、エルロチニブ(Tarceva)、ゲフィチニブ(Iressa)、セツキシマブ(Erbitux)、ネシツムマブ(Portrazza)、ネラチニブ(Nerlynx)、ラパチニブ(Tykerb)、パニツムマブ(Vectibix)、およびバンデタニブ(Caprelsa)が含まれ得る。いくつかの実施形態では、EGFR阻害剤は、オシメルチニブである。
いくつかの実施形態では、シグナル伝達経路阻害剤には、Ras-Raf-MEK-ERK経路阻害剤(例えば、ビニメチニブ、セルメチニブ、エンコラフェニブ、ソラフェニブ、トラメチニブ、およびベムラフェニブ)、PI3K-Akt-mTOR-S6K経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ラパマイシン、ペリフォシン、テムシロリムス)、および他のキナーゼ阻害剤、例えば、バリシチニブ、ブリガチニブ、カプマチニブ、ダヌセルチブ、イブルチニブ、ミルシクリブ、クエルセチン、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、セマキサニブ、AP32788、BLU285、BLU554、INCB39110、INCB40093、INCB50465、INCB52793、INCB54828、MGCD265、NMS-088、NMS-1286937、PF477736((R)-アミノ-N-[5,6-ジヒドロ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-オキソ-1Hピロロ[4,3,2-ef][2,3]ベンゾジアゼピン-8-イル]-シクロヘキサンアセトアミド)、PLX3397、PLX7486、PLX8394、PLX9486、PRN1008、PRN1371、RXDX103、RXDX106、RXDX108、およびTG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド)が含まれる。
チェックポイント阻害剤の非限定的な例としては、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、MPDL3208A、MEDI4736、MSB0010718C、BMS-936559、BMS-956559、BMS-935559(MDX-1105)、AMP-224、およびペムブロリズマブが挙げられる。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性化学療法薬は、三酸化ヒ素、いくつかの実施形態では、細胞傷害性化学療法剤は、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、およびビンクリスチンから選択される。
血管新生標的療法薬の非限定的な例としては、アフリベルセプトおよびベバシズマブが挙げられる。
いくつかの実施形態では、さらなる療法または治療剤には、ヒスチジル-tRNAシンテターゼ(HRS)ポリペプチドまたはHRSポリペプチドをコードする発現可能なヌクレオチドが含まれ得る。
「免疫療法」という用語は、免疫系を調節する薬剤を指す。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系の調節因子の発現および/または活性を増加させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系の調節因子の発現および/または活性を低下させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫細胞を動員し、かつ/またはその活性を増強することができる。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、細胞免疫療法(例えば、養子T細胞療法、樹状細胞療法、ナチュラルキラー細胞療法)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、シプリューセル-T(APC8015、Provenge(商標)、Plosker(2011)Drugs 71(1):101-108)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、CAR-T細胞療法である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、チサゲンレクロイセル(Kymriah(商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体療法(例えば、モノクローナル抗体、コンジュゲート抗体)である。いくつかの実施形態では、抗体療法は、ベバシズマブ(Mvasti(商標)、Avastin(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、リツキシマブ(MabThera(商標)、Rituxan(登録商標))、エドレコロマブ(Panorex)、ダラツムアブ(Darzalex(登録商標))、オララツマブ(Lartruvo(商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、アレムツブマブ(Campath(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、オレゴボマブ、ペンブロリズマブ(Keytruda(登録商標))、ジヌチキシマブ(Unituxin(登録商標))、オビヌツズマブ(Gazyva(登録商標))、トレメリムマブ(CP-675,206)、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、ウブリツキシマブ(TG-1101)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、エロツズマブ(Empliciti(商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、ネシツムマブ(Portrazza(商標))、シルムツズマブ(UC-961)、イブリツモマブ(Zevalin(登録商標))、イサツキシマブ(SAR650984)、ニモツズマブ、フレソリムマブ(GC1008)、リリルマブ(INN)、モガムリズマブ(Poteligeo(登録商標))、フィクラツズマブ(AV-299)、デノスマブ(Xgeva(登録商標))、ガニツマブ、ウレルマブ、ピジリズマブ、またはアマツキシマブである。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体-薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、抗体-薬物コンジュゲートは、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(商標))、イノツズマブオゾガマイシン(Besponsa(登録商標))、ブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))、アド-トラスツズマブエムタンシン(TDM-1、Kadcyla(登録商標))、ミルベツキシマブソラブタンシン(IMGN853)、またはアネツマブラブタンシンである。
いくつかの実施形態では、免疫療法には、ブリナツモマブ(AMG103、Blincyto(登録商標))またはミドスタウリン(Rydapt)が含まれる。
いくつかの実施形態では、免疫療法には、毒素が含まれる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、デニロイキンジフチトックス(Ontak(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、サイトカイン療法である。いくつかの実施形態では、サイトカイン療法は、インターロイキン2(IL-2)療法、インターフェロンアルファ(IFNα)療法、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)療法、インターロイキン12(IL-12)療法、インターロイキン15(IL-15)療法、インターロイキン7(IL-7)療法、またはエリスロポエチン-アルファ(EPO)療法である。いくつかの実施形態では、IL-2療法は、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))である。いくつかの実施形態では、IFNα療法は、IntronA(登録商標)(Roferon-A(登録商標))である。いくつかの実施形態では、G-CSF療法は、フィルグラスチム(Neupogen(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫療法は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤、またはPD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ(Yervoy(登録商標))またはトレメリムマブ(CP-675,206)である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペンブロリズマブ(Keytruda(登録商標))またはニボルマブ(Opdivo(登録商標))である。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ(Tecentriq(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、またはデュルバルマブ(Imfinzi(商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、mRNAベースの免疫療法である。いくつかの実施形態では、mRNAベースの免疫療法は、CV9104である(例えば、Rausch et al.(2014)Human Vaccin Immunother 10(11):3146-52、およびKubler et al.(2015)J.Immunother Cancer 3:26を参照のこと)。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、カルメット-ゲラン桿(BCG)療法である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、腫瘍溶解性ウイルス療法である。いくつかの実施形態では、腫瘍溶解性ウイルス療法は、タリモジェンラヘルパレプベク(T-VEC、Imlygic(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、がんワクチンである。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HPVワクチンは、Gardasil(登録商標)、Gardasil9(登録商標)、またはCervarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、B型肝炎ウイルス(HBV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HBVワクチンは、Engerix-B(登録商標)、Recombivax HB(登録商標)、またはGI-13020(Tarmogen(登録商標))である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、Twinrix(登録商標)またはPediarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、BiovaxID(登録商標)、Oncophage(登録商標)、GVAX、ADXS11-001、ALVAC-CEA、PROSTVAC(登録商標)、Rindopepimut(登録商標)、CimaVax-EGF、ラプロイセル-T(APC8024、Neuvenge(商標))、GRNVAC1、GRNVAC2、GRN-1201、ヘプコルテスペンリシムト-L(Hepko-V5)、DCVAX(登録商標)、SCIB1、BMT CTN 1401、PrCa VBIR、PANVAC、ProstAtak(登録商標)、DPX-Survivac、またはビアゲンプマツセル-L(HS-110)である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、ペプチドワクチンである。いくつかの実施形態では、ペプチドワクチンは、ネリペピムト-S(E75)(NeuVax(商標))、IMA901、またはSurVaxM(SVN53-67)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、免疫原性個人的ネオ抗原ワクチンである(例えば、Ott et al.(2017)Nature 547:217-221、Sahin et al.(2017)Nature 547:222-226を参照のこと)。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、RGSH4KまたはNEO-PV-01である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、DNAベースのワクチンである。いくつかの実施形態では、DNAベースのワクチンは、マンマグロビン-A DNAワクチンである(例えば、Kim et al.(2016)OncoImmunology 5(2):e1069940を参照のこと)。
いくつかの実施形態では、免疫標的薬剤は、アルデスロイキン、インターフェロンアルファ-2b、イピリムマブ、ランブロリズマブ、ニボルマブ、プレドニゾン、およびシプロイセル-Tから選択される。
放射線療法の非限定的な例としては、放射性ヨウ化物療法、外部ビーム放射線療法、およびラジウム223療法が挙げられる。
さらなるキナーゼ阻害剤には、例えば、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,514,446号、同第7,863,289号、同第8,026,247号、同第8,501,756号、同第8,552,002号、同第8,815,901号、同第8,912,204号、同第9,260,437号、同第9,273,051号、米国公開第US2015/0018336号、国際公開第WO2007/002325号、同第WO2007/002433号、同第WO2008/080001号、同第WO2008/079906号、同第WO2008/079903号、同第WO2008/079909号、同第WO2008/080015号、同第WO2009/007748号、同第WO2009/012283号、同第WO2009/143018号、同第WO2009/143024号、同第WOWO2009/014637号、同第WO2009/152083号、同第WO2010/111527号、同第WO2012/109075号、同第WO2014/194127号、同第WO2015/112806号、同第WO2007/110344号、同第WO2009/071480号、同第WO2009/118411号、同第WO2010/031816号、同第WO2010/145998号、同第WO2011/092120号、同第WO2012/101032号、同第WO2012/139930号、同第WO2012/143248号、同第WO2012/152763号、同第WO2013/014039号、同第WO2013/102059号、同第WO2013/050448号、同第WO2013/050446号、同第WO2014/019908号、同第WO2014/072220号、同第WO2014/184069号、および同第WO2016/075224号に記載のものが含まれる。
キナーゼ阻害剤のさらなる例としては、例えば、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる、WO2016/081450、WO2016/022569、WO2016/011141、WO2016/011144、WO2016/011147、WO2015/191667、WO2012/101029、WO2012/113774、WO2015/191666、WO2015/161277、WO2015/161274、WO2015/108992、WO2015/061572、WO2015/058129、WO2015/057873、WO2015/017528、WO/2015/017533、WO2014/160521、およびWO2014/011900に記載のものが挙げられる。
キナーゼ阻害剤のさらなる例としては、ルミネスピブ(AUY-922、NVP-AUY922)(5-(2,4-ジヒドロキシ-5-イソプロピルフェニル)-N-エチル-4-(4-(モルホリノメチル)フェニル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド)およびドラマピモド(BIRB-796)(1-[5-tert-ブチル-2-(4-メチルフェニル)ピラゾール-3-イル]-3-[4-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)ナフタレン-1-イル]尿素)が挙げられる。
したがって、がんを治療する方法であって、それを必要とする患者に、がんの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)追加の治療剤と、(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含む、がんを治療するための薬学的組み合わせを投与することを含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、がんの治療に有効である、方法も本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、追加の治療剤(複数可)は、がんがRET遺伝子、RETタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんの標準治療である上記の療法または治療剤のうちのいずれか1つを含む。
これらの追加の治療剤は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の1回以上の用量とともに、同じまたは別個の剤形の一部として、同じまたは異なる投与経路を介して、かつ/または当業者に既知の標準の薬務に従って同じまたは異なる投与スケジュールで投与され得る。
(i)がんの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療するための薬学的組み合わせであって、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な追加の治療剤のうちのいずれか)と、(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、がんの治療に有効である、薬学的組み合わせ、(ii)かかる組み合わせを含む薬学的組成物、(iii)がんの治療用の薬剤を調製するためのかかる組み合わせの使用、および(iv)同時に、別個に、または順次使用するための、かかる組み合わせを組み合わせ調製物として含む商業用パッケージまたは製品、ならびにがんの治療を必要とする患者におけるがんを治療する方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。
本明細書で使用される「薬学的組み合わせ」という用語は、1つより多くの活性成分の混合または組み合わせから生じる薬学的療法を指し、活性成分の固定組み合わせおよび非固定組み合わせの両方を含む。「固定組み合わせ」という用語は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、化学療法剤)の両方が単一の組成物または投薬量の形態で患者に同時に投与されることを意味する。「非固定組み合わせ」という用語は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、化学療法剤)が、それを必要とする患者に、同時に、同時発生的に、または可変介在時間制限を伴って順次投与され得るように、別個の組成物または投薬量として製剤化されることを意味し、かかる投与により、患者の体内に2つ以上の化合物の有効なレベルがもたらされる。これらは、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用される。
したがって、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要とする患者に、がんの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)追加の治療剤と、(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含む、がんを治療するための薬学的組み合わせを投与することを含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、がんの治療に有効である、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、別個の投薬量として同時に投与される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、別個の投薬量として順次、任意の順序で、合わせて治療有効量で、例えば、毎日または間欠的な投薬量で投与される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、組み合わせられた投薬量として同時に投与される。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、患者は、薬学的組成物の投与前に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、RET関連肺癌)である。
RETによって媒介される疾患または障害の治療を必要とする患者におけるRETによって媒介される疾患または障害を治療する方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、RETによって媒介される疾患または障害は、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全である。例えば、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。RETによって媒介される疾患または障害は、過剰発現および/または異常な活性レベルを含むRETの発現または活性に直接または間接的に関連するいずれの疾患、障害、または状態も含み得る。いくつかの実施形態では、疾患は、がん(例えば、RET関連がん)である。いくつかの実施形態では、がんは、本明細書に記載のがんまたはRET関連がんのうちのいずれかである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、患者は、薬学的組成物の投与前に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、RET関連肺癌)である。
腫瘍形成の遺伝的根拠が異なるがん型間で異なり得るが、転移に必要な細胞機構および分子機構は、全ての固形腫瘍型で同様であるように見える。転移カスケード中、がん細胞は増殖阻害応答を失い、接着性の改変を受け、細胞外マトリックス成分を分解することができる酵素を産生する。これにより、原発腫瘍からの腫瘍細胞の分離、新たに形成された脈管構造を介した血液循環への浸潤、それらがコロニーを形成し得る好ましい遠隔部位での腫瘍細胞の移動および血管外遊走がもたらされる。いくつかの遺伝子が転移のプロモーターまたはサプレッサーとして特定されている。例えば、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)およびそのRET受容体チロシンキナーゼの過剰発現は、がんの増殖および転移と相関している。例えば、Zeng,Q.et al.J.Int.Med.Res.(2008)36(4):656-64を参照されたい。
したがって、がんの転移の阻害、予防、予防の補助、またはその症状の軽減を必要とする患者におけるがんの転移を阻害するか、予防するか、予防を補助するか、またはその症状を軽減するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。かかる方法は、本明細書に記載のがんのうちの1つ以上の治療に使用され得る。例えば、米国公開第2013/0029925号。国際公開第WO2014/083567号、および米国特許第8,568,998号を参照されたい。例えば、Hezam K et al.,Rev Neurosci 2018 Jan 26;29:93-98、Gao L,et al.,Pancreas 2015 Jan;44:134-143、Ding K et al.,J Biol Chem 2014 Jun 6;289:16057-71、およびAmit M et al.,Oncogene 2017 Jun 8;36:3232-3239も参照されたい。いくつかの実施形態では、がんは、RET関連がんである。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、キナーゼ阻害剤等の化学療法剤を含む、追加の療法または別の治療剤と組み合わせて使用される。例えば、第1のRETキナーゼ阻害剤または第2のRETキナーゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、患者は、薬学的組成物の投与前に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、RET関連肺癌)である。
「転移」という用語は、当該技術分野で既知の用語であり、さらなる腫瘍が原発腫瘍と同じまたは同様のがん細胞を含む対象または患者における原発腫瘍から遠位の部位でのさらなる腫瘍(例えば、固形腫瘍)の形成を意味する。
RET関連がんを有する患者における転移またはさらなる転移を発症する危険性を低下させる方法であって、患者を、RET関連がんを有すると選択、特定、または診断することと、RET関連がんを有すると選択、特定、または診断された患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も提供される。RET関連がんを有する患者における転移またはさらなる転移を発症する危険性を低下させる方法であって、RET関連がんを有する患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も提供される。RET関連がんを有する患者における転移またはさらなる転移を発症する危険性の低下は、治療前の患者における転移またはさらなる転移を発症する危険性と比較され得るか、または治療を受けていないか、または異なる治療を受けた同様のまたは同じRET関連がんを有する患者または患者集団と比較され得る。いくつかの実施形態では、RET関連がんは、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するRET関連がんである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、患者は、薬学的組成物の投与前に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、RET関連肺癌)である。
「転移を発症する危険性」という語句は、原発腫瘍を有する対象または患者が、さらなる腫瘍が原発腫瘍と同じまたは同様のがん細胞を含む対象または患者における原発腫瘍から遠位の部位でさらなる腫瘍(例えば、固形腫瘍)をある設定期間にわたって発症する危険性を意味する。がんを有する対象または患者における転移を発症する危険性を低下させるための方法が本明細書に記載されている。
「さらなる転移を発症する危険性」という語句は、原発腫瘍と、原発腫瘍から遠位の部位(1つ以上のさらなる腫瘍が原発腫瘍と同じまたは同様のがん細胞を含む)に1つ以上のさらなる腫瘍を有する対象または患者が、原発腫瘍から遠位(さらなる腫瘍が原発腫瘍と同じまたは同様のがん細胞を含む)に1つ以上のさらなる腫瘍を発症するであろう危険性を意味する。さらなる転移を発症する危険性を低下させるための方法が本明細書に記載されている。
いくつかの実施形態では、腫瘍における1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異の存在が、第1のRET阻害剤での治療に対する腫瘍の耐性を高める。RET阻害剤耐性突然変異が第1のRET阻害剤での治療に対する腫瘍の耐性を高める際に有用な方法が以下に記載されている。例えば、がんを有する対象を治療する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、第1のRET阻害剤と組み合わせて投与される。1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象を治療する方法であって、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、第1のRET阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
例えば、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することと、第2のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2の治療剤を単剤療法として、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と併せて投与することであって、第2の治療剤が、クリゾチニブおよびオシメルチニブからなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2の治療剤を単剤療法として、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と併せて投与することであって、第2の治療剤が、クリゾチニブおよびオシメルチニブからなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。上記のいくつかの実施形態では、RET関連がんは、肺癌である。
いくつかの実施形態では、腫瘍における1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異の存在が、第1のRET阻害剤での治療に対する腫瘍の耐性を高める。RET阻害剤耐性突然変異が第1のRET阻害剤での治療に対する腫瘍の耐性を高める際に有用な方法が以下に記載されている。例えば、がんを有する対象を治療する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、第1のRET阻害剤と組み合わせて投与される。1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象を治療する方法であって、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、第1のRET阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
例えば、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまた
は別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、((S)-4-(6-(4-(2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(2-(ピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、2,2,2-トリフルオロ酢酸4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N,N-ジエチルピペラジン-1-カルボキサミド、1-(5-(3-シアノ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-N-(2-メトキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-4-カルボキサミド、ビス(2,2,2-トリフルオロ酢酸)4-(6-(4-(2-(5-フルオロピリジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2,6-ジフルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-(2-メトキシベンジル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-(6-(4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効
量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、4-(6-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(R)-6-(2-ヒドロキシプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-メトキシエトキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(6-(6-メトキシニコチノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-(2-モルホリノエトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、4-(6-(6-((6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリジン-3-イル)-6-((1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および6-エトキシ-4-(5-(6-((5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピラジン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、第1のRET阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、第1のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することであって、第2のRET阻害剤が、N-(1-(5-(3-シアノ-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル
)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド、6-エトキシ-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)アゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-((6-メトキシピリダジン-3-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、(S)-6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(3-(ピリジン-2-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルベンズアミド、3-クロロ-N-(1-(5-(3-シアノ-6-((3-フルオロ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メトキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピリジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-3-メチルブタンアミド、6-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-(6-(4-ヒドロキシ-4-(ピリジン-2-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル、および3-クロロ-N-((3S,4S)-1-(5-(3-シアノ-6-エトキシピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)ピラジン-2-イル)-3-ヒドロキシピペリジン-4-イル)ピコリンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
本明細書に提供されるいくつかの実施形態では、循環腫瘍DNAを使用して、特定の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)に対する患者の応答性をモニタリングすることができる。例えば、本明細書に記載の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)での治療の開始前に、生体試料が対象から得られ得、生体試料中の循環腫瘍DNAレベルが決定される。この試料は、ベースライン試料とみなされ得る。その後、対象に、本明細書に記載の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)の1回以上の用量が投与され得、循環腫瘍DNAレベルがモニタリングされ得る(例えば、第1の用量後、第2の用量後、第3の用量後等、または1週間後、2週間後、3週間後、4週間後等)。循環腫瘍DNAレベルがベースライン試料よりも低い場合(例えば、1%~約99%の減少、1%~約95%の減少、1%~約90%の減少、1%~約85%の減少、1%~約80%の減少、1%~約75%の減少、1%の減少~約70%の減少、1%の減少~約65%の減少、1%の減少~約60%の減少、1%の減少~約55%の減少、1%の減少~約50%の減少、1%の減少~約45%の減少、1%の減少~約40%の減少、1%の減少~約35%の減少、1%の減少~約30%の減少、1%の減少~約25%の減少、1%の減少~約20%の減少、1%の減少~約15%の減少、1%の減少~約10%の減少、1%~約5%の減少、約5%~約99%の減少、約10%~約99%の減少、約15%~約99%の減少、約20%~約99%の減少、約25%~約99%の減少、約30%~約99%の減少、約35%~約99%の減少、約40%~約99%の減少、約45%~約99%の減少、約50%~約99%の減少、約55%~約99%の減少、約60%~約99%の減少、約65%~約99%の減少、約70%~約99%の減少、約75%~約95%の減少、約80%~約99%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約95%~約99%の減少、約5%~約10%の減少、約5%~約25%の減少、約10%~約30%の減少、約20%~約40%の減少、約25%~約50%の減少、約35%~約55%の減少、約40%~約60%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約80%の減少、または約65%~約85%の減少等)、これは、療法に対する応答性を示す。いくつかの実施形態では、循環腫瘍DNAレベルは、それが計器の検出限界を下回るように減少する。いくつかの実施形態では、患者から得られた生体試料(n)中の循環腫瘍DNAレベルが、直前に採取された試料(n-1)と比較される。n試料中の循環腫瘍DNAレベルがn-1試料よりも低い場合(例えば、1%~約99%の減少、1%~約95%の減少、1%~約90%の減少、1%~約85%の減少、1%~約80%の減少、1%~約75%の減少、1%の減少~約70%の減少、1%の減少~約65%の減少、1%の減少~約60%の減少、1%の減少~約55%の減少、1%の減少~約50%の減少、1%の減少~約45%の減少、1%の減少~約40%の減少、1%の減少~約35%の減少、1%の減少~約30%の減少、1%の減少~約25%の減少、1%の減少~約20%の減少、1%の減少~約15%の減少、1%の減少~約10%の減少、1%~約5%の減少、約5%~約99%の減少、約10%~約99%の減少、約15%~約99%の減少、約20%~約99%の減少、約25%~約99%の減少、約30%~約99%の減少、約35%~約99%の減少、約40%~約99%の減少、約45%~約99%の減少、約50%~約99%の減少、約55%~約99%の減少、約60%~約99%の減少、約65%~約99%の減少、約70%~約99%の減少、約75%~約95%の減少、約80%~約99%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約95%~約99%の減少、約5%~約10%の減少、約5%~約25%の減少、約10%~約30%の減少、約20%~約40%の減少、約25%~約50%の減少、約35%~約55%の減少、約40%~約60%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約80%の減少、または約65%~約85%の減少等)、これは、療法に対する応答性を示す。いくつかの実施形態では、循環腫瘍DNAレベルは、それが計器の検出限界を下回るように減少する。療法に対する応答性の場合、対象に療法の1回以上の用量が投与され得、循環腫瘍DNAのモニタリングが継続され得る。
試料中の循環腫瘍DNAレベルがベースラインよりも高い場合(例えば、1%~約99%の増加、1%~約95%の増加、1%~約90%の増加、1%~約85%の増加、1%~約80%の増加、1%~約75%の増加、1%の増加~約70%の増加、1%の増加~約65%の増加、1%の増加~約60%の増加、1%の増加~約55%の増加、1%の増加~約50%の増加、1%の増加~約45%の増加、1%の増加~約40%の増加、1%の増加~約35%の増加、1%の増加~約30%の増加、1%の増加~約25%の増加、1%の増加~約20%の増加、1%の増加~約15%の増加、1%の増加~約10%の増加、1%~約5%の増加、約5%~約99%の増加、約10%~約99%の増加、約15%~約99%の増加、約20%~約99%の増加、約25%~約99%の増加、約30%~約99%の増加、約35%~約99%の増加、約40%~約99%の増加、約45%~約99%の増加、約50%~約99%の増加、約55%~約99%の増加、約60%~約99%の増加、約65%~約99%の増加、約70%~約99%の増加、約75%~約95%の増加、約80%~約99%の増加、約90%の増加~約99%の増加、約95%~約99%の増加、約5%~約10%の増加、約5%~約25%の増加、約10%~約30%の増加、約20%~約40%の増加、約25%~約50%の増加、約35%~約55%の増加、約40%~約60%の増加、約50%の増加~約75%の増加、約60%の増加~約80%の増加、または約65%~約85%の増加等)、これは、療法に対する耐性を示し得る。n試料中の循環腫瘍DNAレベルがn-1試料よりも高い場合(例えば、1%~約99%の増加、1%~約95%の増加、1%~約90%の増加、1%~約85%の増加、1%~約80%の増加、1%~約75%の増加、1%の増加~約70%の増加、1%の増加~約65%の増加、1%の増加~約60%の増加、1%の増加~約55%の増加、1%の増加~約50%の増加、1%の増加~約45%の増加、1%の増加~約40%の増加、1%の増加~約35%の増加、1%の増加~約30%の増加、1%の増加~約25%の増加、1%の増加~約20%の増加、1%の増加~約15%の増加、1%の増加~約10%の増加、1%~約5%の増加、約5%~約99%の増加、約10%~約99%の増加、約15%~約99%の増加、約20%~約99%の増加、約25%~約99%の増加、約30%~約99%の増加、約35%~約99%の増加、約40%~約99%の増加、約45%~約99%の増加、約50%~約99%の増加、約55%~約99%の増加、約60%~約99%の増加、約65%~約99%の増加、約70%~約99%の増加、約75%~約95%の増加、約80%~約99%の増加、約90%の増加~約99%の増加、約95%~約99%の増加、約5%~約10%の増加、約5%~約25%の増加、約10%~約30%の増加、約20%~約40%の増加、約25%~約50%の増加、約35%~約55%の増加、約40%~約60%の増加、約50%の増加~約75%の増加、約60%の増加~約80%の増加、または約65%~約85%の増加等)、これは、療法に対する耐性を示し得る。療法に対する耐性が疑われる場合、対象は、画像検査、生検、外科手術、または他の診断検査のうちの1つ以上を受け得る。いくつかの実施形態では、療法に対する耐性が疑われる場合、対象は、RET阻害剤耐性を治療することができる化合物(例えば、本明細書に提供される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)を(単剤療法としてまたは以前の療法と組み合わせてのいずれかで)投与され得る。例えば、Cancer Discov;7(12);1368-70(2017)、およびCancer Discov;7(12);1394-403(2017)を参照されたい。
本明細書に提供されるいくつかの実施形態では、タンパク質バイオマーカーを使用して、特定の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)に対する患者の応答性をモニタリングすることができる。例えば、本明細書に記載の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)での治療の開始前に、生体試料が対象から得られ得、生体試料中のタンパク質バイオマーカーレベルが決定され得る。この試料は、ベースライン試料とみなされ得る。その後、対象に、本明細書に記載の療法(例えば、第1のRET阻害剤、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)の1回以上の用量が投与され得、タンパク質バイオマーカーレベルがモニタリングされ得る(例えば、第1の用量後、第2の用量後、第3の用量後等、または1週間後、2週間後、3週間後、4週間後等)。タンパク質バイオマーカーレベルがベースライン試料よりも低い場合(例えば、1%~約99%の減少、1%~約95%の減少、1%~約90%の減少、1%~約85%の減少、1%~約80%の減少、1%~約75%の減少、1%の減少~約70%の減少、1%の減少~約65%の減少、1%の減少~約60%の減少、1%の減少~約55%の減少、1%の減少~約50%の減少、1%の減少~約45%の減少、1%の減少~約40%の減少、1%の減少~約35%の減少、1%の減少~約30%の減少、1%の減少~約25%の減少、1%の減少~約20%の減少、1%の減少~約15%の減少、1%の減少~約10%の減少、1%~約5%の減少、約5%~約99%の減少、約10%~約99%の減少、約15%~約99%の減少、約20%~約99%の減少、約25%~約99%の減少、約30%~約99%の減少、約35%~約99%の減少、約40%~約99%の減少、約45%~約99%の減少、約50%~約99%の減少、約55%~約99%の減少、約60%~約99%の減少、約65%~約99%の減少、約70%~約99%の減少、約75%~約95%の減少、約80%~約99%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約95%~約99%の減少、約5%~約10%の減少、約5%~約25%の減少、約10%~約30%の減少、約20%~約40%の減少、約25%~約50%の減少、約35%~約55%の減少、約40%~約60%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約80%の減少、または約65%~約85%の減少等)、これは、療法に対する応答性を示す。いくつかの実施形態では、タンパク質バイオマーカーレベルは、それが計器の検出限界を下回るように減少する。いくつかの実施形態では、生体患者から得られた試料(n)中のタンパク質バイオマーカーレベルが、直前に採取された試料(n-1)と比較される。n試料中のタンパク質バイオマーカーレベルがn-1試料よりも低い場合(例えば、1%~約99%の減少、1%~約95%の減少、1%~約90%の減少、1%~約85%の減少、1%~約80%の減少、1%~約75%の減少、1%の減少~約70%の減少、1%の減少~約65%の減少、1%の減少~約60%の減少、1%の減少~約55%の減少、1%の減少~約50%の減少、1%の減少~約45%の減少、1%の減少~約40%の減少、1%の減少~約35%の減少、1%の減少~約30%の減少、1%の減少~約25%の減少、1%の減少~約20%の減少、1%の減少~約15%の減少、1%の減少~約10%の減少、1%~約5%の減少、約5%~約99%の減少、約10%~約99%の減少、約15%~約99%の減少、約20%~約99%の減少、約25%~約99%の減少、約30%~約99%の減少、約35%~約99%の減少、約40%~約99%の減少、約45%~約99%の減少、約50%~約99%の減少、約55%~約99%の減少、約60%~約99%の減少、約65%~約99%の減少、約70%~約99%の減少、約75%~約95%の減少、約80%~約99%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約95%~約99%の減少、約5%~約10%の減少、約5%~約25%の減少、約10%~約30%の減少、約20%~約40%の減少、約25%~約50%の減少、約35%~約55%の減少、約40%~約60%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約80%の減少、または約65%~約85%の減少等)、これは、療法に対する応答性を示す。いくつかの実施形態では、タンパク質バイオマーカーレベルは、それが計器の検出限界を下回るように減少する。療法に対する応答性の場合、対象に療法の1回以上の用量が投与され得、タンパク質バイオマーカーのモニタリングが継続され得る。
試料中のタンパク質バイオマーカーレベルがベースラインよりも高い場合(例えば、1%~約99%の増加、1%~約95%の増加、1%~約90%の増加、1%~約85%の増加、1%~約80%の増加、1%~約75%の増加、1%の増加~約70%の増加、1%の増加~約65%の増加、1%の増加~約60%の増加、1%の増加~約55%の増加、1%の増加~約50%の増加、1%の増加~約45%の増加、1%の増加~約40%の増加、1%の増加~約35%の増加、1%の増加~約30%の増加、1%の増加~約25%の増加、1%の増加~約20%の増加、1%の増加~約15%の増加、1%の増加~約10%の増加、1%~約5%の増加、約5%~約99%の増加、約10%~約99%の増加、約15%~約99%の増加、約20%~約99%の増加、約25%~約99%の増加、約30%~約99%の増加、約35%~約99%の増加、約40%~約99%の増加、約45%~約99%の増加、約50%~約99%の増加、約55%~約99%の増加、約60%~約99%の増加、約65%~約99%の増加、約70%~約99%の増加、約75%~約95%の増加、約80%~約99%の増加、約90%の増加~約99%の増加、約95%~約99%の増加、約5%~約10%の増加、約5%~約25%の増加、約10%~約30%の増加、約20%~約40%の増加、約25%~約50%の増加、約35%~約55%の増加、約40%~約60%の増加、約50%の増加~約75%の増加、約60%の増加~約80%の増加、または約65%~約85%の増加等)、これは、療法に対する耐性を示し得る。n試料中のタンパク質バイオマーカーレベルがn-1試料よりも高い場合(例えば、1%~約99%の増加、1%~約95%の増加、1%~約90%の増加、1%~約85%の増加、1%~約80%の増加、1%~約75%の増加、1%の増加~約70%の増加、1%の増加~約65%の増加、1%の増加~約60%の増加、1%の増加~約55%の増加、1%の増加~約50%の増加、1%の増加~約45%の増加、1%の増加~約40%の増加、1%の増加~約35%の増加、1%の増加~約30%の増加、1%の増加~約25%の増加、1%の増加~約20%の増加、1%の増加~約15%の増加、1%の増加~約10%の増加、1%~約5%の増加、約5%~約99%の増加、約10%~約99%の増加、約15%~約99%の増加、約20%~約99%の増加、約25%~約99%の増加、約30%~約99%の増加、約35%~約99%の増加、約40%~約99%の増加、約45%~約99%の増加、約50%~約99%の増加、約55%~約99%の増加、約60%~約99%の増加、約65%~約99%の増加、約70%~約99%の増加、約75%~約95%の増加、約80%~約99%の増加、約90%の増加~約99%の増加、約95%~約99%の増加、約5%~約10%の増加、約5%~約25%の増加、約10%~約30%の増加、約20%~約40%の増加、約25%~約50%の増加、約35%~約55%の増加、約40%~約60%の増加、約50%の増加~約75%の増加、約60%の増加~約80%の増加、または約65%~約85%の増加等)、これは、療法に対する耐性を示し得る。療法に対する耐性が疑われる場合、対象は、画像検査、生検、外科手術、または他の診断検査のうちの1つ以上を受け得る。いくつかの実施形態では、療法に対する耐性が疑われる場合、対象は、RET阻害剤耐性を治療することができる化合物(例えば、本明細書に提供される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)を(単剤療法としてまたは以前の療法と組み合わせてのいずれかで)投与され得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上のタンパク質バイオマーカーがモニタリングされる。モニタリングされる特定のタンパク質バイオマーカーは、がんのタイプに依存し得、当業者によって容易に特定され得る。タンパク質バイオマーカーの非限定的な例としては、CA 125、癌胎児性抗原(CEA)、カルシトニン、サイログロブリン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルチゾール、CA 19-9、プロラクチン、肝細胞増殖因子、オステオポンチン、ミエロペルオキシダーゼ、メタロプロテイナーゼ組織阻害剤1、アンジオポイエチン-1(Ang-1)、サイトケラチン19(CK-19)、メタロプロテイナーゼ組織阻害剤-1(TIMP-1)、キチナーゼ3様-1(YKL-40)、ガレクチン-3(GAL-3)、CYFRA 21-1(サイトケラチン)、EPCAM(上皮細胞接着分子)、ProGRP(プロガストリン放出ペプチド)、およびCEACAM(癌胎児性抗原)が挙げられる。例えば、Cohen JD,Li L,Wang Y,et al.Detection and localization of surgically resectable cancers with a multi-analyte blood test.Science;Published online 18 January 2018.pii:eaar3247.DOI:10.1126/science.aar3247、Fawaz M Makki et al.Serum biomarkers of papillary thyroid cancer.J Otolaryngol Head Neck Surg.2013;42(1):16、およびTatiana N.Zamay et al.Current and Prospective Protein Biomarkers of Lung Cancer.Cancers(Basel).2017 Nov;9(11):155を参照されたい。いくつかの実施形態では、バイオマーカーには、CEA、カルシトニン、サイログロブリン、ACTH、およびコルチゾールのうちの1つ以上が含まれる。いくつかの実施形態では、がんは、甲状腺髄様癌であり、タンパク質バイオマーカーには、CEAおよびカルシトニンが含まれる。いくつかの実施形態では、がんは、非甲状腺髄様癌であり、タンパク質バイオマーカーには、サイログロブリンが含まれる。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、ACTHおよびコルチゾールである(例えば、がんに関連するクッシング病としての患者)。
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、(a)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のRET関連がんのタイプのうちのいずれか)を有すると特定または診断された(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると特定または診断された)対象に、第1のRETキナーゼ阻害剤の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量を投与することと、(b)ステップ(a)の後、対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(c)基準循環腫瘍DNAレベル(例えば、本明細書に記載の基準循環腫瘍DNAレベルのうちのいずれか)と比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与することと、を含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、ステップ(a)の前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである。これらの方法のいくつかの実施形態は、ステップ(a)の前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することをさらに含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。これらの方法のいくつかの例では、第1のRET阻害剤は、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864の群から選択される。
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、(i)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のRET関連がんのタイプのうちのいずれか)を有すると特定または診断され(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると特定または診断され)、(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量を以前に投与され、かつ(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与後、基準循環腫瘍DNAレベル(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の基準循環腫瘍DNAレベルのうちのいずれか)と比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、基準循環腫瘍DNAレベルは、第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与前に対象から得られた生体試料(例えば、血液、血漿、または血清を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルである。これらの方法のいくつかの実施形態は、第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することをさらに含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。これらの方法のいくつかの実施形態では、第2のRETキナーゼ阻害剤は、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される。
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、(a)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のRET関連がんのタイプのうちのいずれか)を有すると特定または診断された対象(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると特定または診断された対象)に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を単剤療法として投与することと、(b)ステップ(a)の後、対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(c)基準循環腫瘍DNAレベル(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な基準循環腫瘍DNAレベルのうちのいずれか)と比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤もしくは治療(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRET関連がんの追加の治療剤もしくは治療のうちのいずれか)の治療有効量を投与することと、を含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、追加の治療剤は、第2のRETキナーゼ阻害剤(例えば、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864の群から選択されるRETキナーゼ阻害剤である。これらの方法のうちのいずれかのいくつかの例では、追加の治療剤または治療は、放射線療法、化学療法剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な化学療法剤のうちのいずれか)、チェックポイント阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なチェックポイント阻害剤のうちのいずれか)、外科手術(例えば、腫瘍の少なくとも部分的な切除)、および1つ以上の他のキナーゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なキナーゼ阻害剤のうちのいずれか)のうちの1つ以上を含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、ステップ(a)の前に対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルである。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、(i)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のRET関連がんのタイプのうちのいずれか)を有すると特定または診断され(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると特定または診断された対象)、(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を単剤療法として以前に投与され、かつ(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量の単剤療法としての投与後、基準循環腫瘍DNAレベル(例えば、本明細書に記載の例示的な基準循環腫瘍DNAレベルのうちのいずれか)と比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤もしくは治療の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、基準循環腫瘍DNAレベルは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量の単剤療法としての投与前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである。これらの方法のいくつかの実施形態は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量の単剤療法としての投与前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することをさらに含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。この方法のいくつかの実施形態では、追加の治療剤は、第2のRETキナーゼ阻害剤(例えば、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864の群から選択される第2のRETキナーゼ阻害剤である。これらの方法のいくつかの実施形態では、追加の治療剤または治療は、放射線療法、化学療法剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な化学療法剤のうちのいずれか)、チェックポイント阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なチェックポイント阻害剤のうちのいずれか)、外科手術(例えば、腫瘍の少なくとも部分的な切除)、および1つ以上の他のキナーゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のキナーゼ阻害剤のうちのいずれか)のうちの1つ以上を含む。
対象のための治療を選択する方法であって、(i)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のRET関連がんのうちのいずれか)を有すると特定または診断され(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると特定または診断された対象)、(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRETキナーゼ阻害剤のうちのいずれか)の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量を以前に投与され、かつ(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与後、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を選択することを含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、基準循環腫瘍DNAレベルは、第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与前に対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルである。これらの方法のいくつかの実施形態は、第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量の投与前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することをさらに含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。いずれかのこれらの方法のいくつかの実施形態では、第2のRETキナーゼ阻害剤は、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864の群から選択される。
対象のための治療を選択する方法であって、(i)RET関連がん(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRET関連がんのうちのいずれか)を有すると特定または診断され(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の方法のうちのいずれかを使用してRET関連がんを有すると診断または特定された対象)、(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量を以前に単剤療法として投与され、かつ(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量の投与後、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤もしくは治療の治療有効量を選択することを含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、基準循環腫瘍DNAレベルは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量の単剤療法としての投与前に対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の循環腫瘍DNAレベルである。いくつかの実施形態は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量の単剤療法としての投与前に対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することをさらに含む。これらの方法のいくつかの例では、基準循環腫瘍DNAレベルは、閾値循環腫瘍DNAレベル(例えば、同様のRET関連がんを有し、かつ同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象集団における平均循環腫瘍DNAレベル、または同様のRET関連がんを有し、同様のRET関連がん病期を有するが、有効ではない治療もしくはプラセボを受けているか、または治療的処置を受けていない対象における循環腫瘍DNAレベル)である。これらの方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の治療剤は、第2のRETキナーゼ阻害剤(例えば、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864の群から選択される第2のRETキナーゼ阻害剤である。本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の治療剤または治療は、放射線療法、化学療法剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の化学療法剤の例のうちのいずれか)、チェックポイント阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のチェックポイント阻害剤のうちのいずれか)、外科手術(例えば、腫瘍の少なくとも部分的な切除)、および1つ以上の他のキナーゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の他のキナーゼ阻害剤のうちのいずれか)のうちの1つ以上を含む。
対象における治療の有効性を決定する方法であって、(a)第1の時点でRET関連がんを有すると特定または診断された対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の第1の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(b)第1の時点の後および第2の時点の前に、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を含む治療を投与することと、(c)第2の時点で対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の第2の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(d)治療が、第1の循環腫瘍DNAレベルと比較して低下した第2の循環腫瘍DNAレベルを有すると決定された対象において有効であると特定すること、または治療が、第1の循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した第2の循環腫瘍DNAレベルを有すると決定された対象において有効ではないと特定することと、を含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、第1の時点と第2の時点は、約1週間~約1年間(例えば、約1週間~約10ヶ月、約1週間~約8ヶ月、約1週間~約6ヶ月、約1週間~約4ヶ月、約1週間~約3ヶ月、約1週間~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、または約1週間~約2週間)離れている。
対象が治療に対する耐性を発症したかを決定する方法であって、(a)第1の時点でRET関連がんを有すると特定または診断された対象から得られた生体試料(例えば、血液、血清、または血漿を含む生体試料)中の第1の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(b)第1の時点の後および第2の時点の前に、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、または10回以上)の用量を含む治療を投与することと、(c)第2の時点で対象から得られた生体試料中の第2の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、(d)第1の循環腫瘍DNAレベルと比較して低下した第2の循環腫瘍DNAレベルを有する対象が治療に対する耐性を発症していないと決定すること、または第1の循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した第2の循環腫瘍DNAレベルを有する対象が治療に対する耐性を発症していると決定することと、を含む、方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態では、第1の時点と第2の時点は、約1週間~約1年間(例えば、約1週間~約10ヶ月、約1週間~約8ヶ月、約1週間~約6ヶ月、約1週間~約4ヶ月、約1週間~約3ヶ月、約1週間~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、または約1週間~約2週間)離れている。
循環腫瘍DNAを検出するための例示的な方法は、Moati et al.,Clin.Res.Hepatol.Gastroenterol.April 4,2018、Oussalah et al.,EBioMedicine March 28,2018、Moon et al.,Adv.Drug Deliv.Rev.April 4,2018、Solassaol et al.,Clin.Chem.Lab.Med.April 7,2018、Arriola et al.,Clin.Transl.Oncol.April 5,2018、Song et al.,J.Circ.Biomark.March 25,2018、Aslibekyan et al.,JAMA Cardiol.April 4,2018、Isbell et al.,J.Thorac.Cardiovasc.Surg.March 13,2018、Boeckx et al.,Clin.Colorectal Cancer February 22,2018、Anunobi et al.,J.Surg.Res.March 28,2018、Tan et al.,Medicine 97(13):e0197,2018、Reithdorf et al.,Transl.Androl.Urol.6(6):1090-1110,2017、Volckmar et al.,Genes Chromosomes Cancer 57(3):123-139,2018、およびLu et al.,Chronic Dis.Transl.Med.2(4):223-230,2016に記載されている。循環腫瘍DNAを検出するためのさらなる方法が当該技術分野で既知である。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、マルチキナーゼ阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、マルチキナーゼ阻害剤が、バンデタニブもしくはカボザンチニブまたはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のマルチキナーゼ阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、第1のマルチキナーゼ阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、マルチキナーゼ阻害剤が、バンデタニブもしくはカボザンチニブまたはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のマルチキナーゼ阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、マルチキナーゼ阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、マルチキナーゼ阻害剤が、バンデタニブもしくはカボザンチニブまたはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のマルチキナーゼ阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、マルチキナーゼ阻害剤の治療有効量を投与することと、を含み、マルチキナーゼ阻害剤が、バンデタニブもしくはカボザンチニブまたはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のマルチキナーゼ阻害剤の追加用量を投与することとをさらに含む。
別の例として、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、バンデタニブまたはカボザンチニブを単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、バンデタニブまたはカボザンチニブ)を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、バンデタニブまたはカボザンチニブ)を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、バンデタニブまたはカボザンチニブ)を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
また、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される第2のRET阻害剤がステップ(d)で投与される。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞がRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法としてまたは別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される第2のRET阻害剤がステップ(d)で投与される。
また、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞における少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を検出することと、(d)対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞における少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を検出することと、(d)対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入/欠失を検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞における表3または表4の少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を検出することと、(d)対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される第2のRET阻害剤がステップ(d)で投与される。いくつかの実施形態では、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中の融合タンパク質KIF5B-RETを検出することと、(b)対象に、実施例1~10、実施例11~20、実施例21~30、実施例31~40、実施例41~50、実施例51~60、実施例61~70、実施例71~79から選択される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞におけるRET阻害剤耐性突然変異V804M、G810S、またはG810Rを検出することと、(d)対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を単剤療法として、または別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)もしくは抗がん療法(例えば、外科手術もしくは放射線)と併せて投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、アレクチニブ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、RXDX-105(アゲラフェニブ)、LOXO-292、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、およびNMS-E668からなる群から選択される第2のRET阻害剤がステップ(d)で投与される。
肺癌の治療を必要とする患者における肺癌を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、クリゾチニブ、オシメルチニブ、またはそれらの任意の組み合わせの治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書にさらに提供される。
いくつかの実施形態では、肺癌は、RET関連がんである。例えば、本方法は、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することとを含み得る。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異(例えば、MET遺伝子増幅等のMET調節不全)を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、クリゾチニブである第2の治療剤を単剤療法として、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかのかかる実施形態では、本方法は、(a)対象由来の試料中の表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することとを含む。さらなる実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異(例えば、MET遺伝子増幅等のMET調節不全)を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、クリゾチニブである第2の治療剤を単剤療法として、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と併せて投与すること、または(e)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、肺癌は、EGFR関連がんである。例えば、本方法は、(a)対象由来の試料中のEGFR遺伝子、EGFRキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、EGFR阻害剤(例えば、オシメルチニブ)の治療有効量を投与することとを含み得る。いくつかの実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、RET遺伝子融合)を有するかを決定することと、(d)対象が少なくとも1つのRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、RET遺伝子融合)を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法として、またはEGFR阻害剤(例えば、オシメルチニブ)と併せて投与すること、または(e)対象がRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、RET遺伝子融合)を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のEGFR阻害剤(例えば、オシメルチニブ)の追加用量を投与することとをさらに含む。いくつかのかかる実施形態では、本方法は、(a)対象由来の試料中のEGFR遺伝子、EGFRキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、オシメルチニブの治療有効量を投与することとを含む。さらなる実施形態では、本方法は、((b)の後に)(c)対象から得られた試料中のがん細胞が表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を有するかを決定することと、(d)対象が表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法として、またはオシメルチニブと併せて投与すること、または(e)対象が表1の1つ以上の融合タンパク質および/または表2の1つ以上のRETキナーゼタンパク質点突然変異/挿入を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(b)のオシメルチニブの追加用量を投与することとをさらに含む。
本明細書で使用される「EGFR関連がん」という用語は、EGFR遺伝子、EGFRキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連するか、またはそれを有するがんを指す。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与を含む治療を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、第1のRET阻害剤と組み合わせて投与される。がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与を含む治療を選択することを含む、方法も提供される。第1のRET阻害剤を単剤療法として含まない治療のためにがんを有する対象を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む治療のために特定された対象を選択することと、を含む、方法も提供される。第1のRET阻害剤を単剤療法として含まない治療のためにがんを有する対象を選択する方法であって、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与を含む治療のために1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象を選択することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
がん(例えば、RET関連がん)を有する対象が第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療に対する陽性応答を示す可能性を決定する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療に対する陽性応答を示す可能性の低下(すなわち、陰性応答を示す可能性の増大)を有すると決定することと、を含む、方法も提供される。がん(例えば、RET関連がん)を有する対象が第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療に対する陽性応答を示す可能性を決定する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有しない対象が、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象と比較して第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療に対する陽性応答を示す可能性の増大を有すると決定することとを含む、方法も提供される。がんを有する対象における第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療の有効性を予測する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療が、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する対象から得られた試料中にがん細胞を有する対象において有効である可能性が低いと決定することと、を含む、方法も提供される。がんを有する対象における第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療の有効性を予測する方法であって、第1のRET阻害剤での単剤療法としての治療が、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する対象から得られた試料中にがん細胞を有する対象において有効である可能性が低いと決定することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を対象にある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象にステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤(例えば、第2のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)も投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。ステップ(c)のいくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を対象にある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象にステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)である。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法である。
がん(例えば、RET関連がん)を有する対象を治療する方法であって、(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象に、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。ステップ(b)のいくつかの実施形態では、別の抗がん剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象に、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)である。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法である。(b)のいくつかの実施形態では、別の抗がん剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のRET関連がんは、別の遺伝子、別のタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全とともに対象に発症し得る。
例えば、RET融合を呈するRET関連がんは、MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;PIK3CA遺伝子、PIK3CAタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;KRAS遺伝子、KRASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、EGFR遺伝子の増幅);FGFR2遺伝子、FGFR2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、FGFR2遺伝子またはFGFR2タンパク質の融合);CDK4遺伝子、CDK4タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、CDK4遺伝子の増幅);mTOR遺伝子、mTORタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;CDKN2A遺伝子、CDKN2Aタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、CDKN2A遺伝子またはCDKN2Aタンパク質の欠失);CDKN2B遺伝子、CDKN2Bタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、CDKN2B遺伝子またはCDKN2Bタンパク質の欠失);NF1遺伝子、NF1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;MYC遺伝子、MYCタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、MYC遺伝子の増幅);MDM2遺伝子、MDM2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、MDM2遺伝子の増幅);GNAS遺伝子、GNASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;BRCA2遺伝子、BRCA2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;EHMT2遺伝子、EHMT2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;SOS1遺伝子、SOS1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全のうちの1つ以上とともに対象に発症し得る。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子および/またはRETタンパク質の突然変異を呈するRET関連がんは、PIK3CA遺伝子、PIK3CAタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;KRAS遺伝子、KRASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全;FGFR1遺伝子、FGFR1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、FGFR1遺伝子の増幅);FGFR2遺伝子、FGFR2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、FGFR2遺伝子の増幅);FGFR3遺伝子、FGFR3タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、FGFR3遺伝子またはFGFR3タンパク質の融合);ERBB2(HER2とも呼ばれる)遺伝子、ERBB2タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、ERBB2遺伝子の増幅);およびKIT遺伝子、KITタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全のうちの1つ以上とともに対象に発症し得る。
いくつかの実施形態では、RET遺伝子の増幅を呈するRET関連がんは、1つ以上の追加のキナーゼ増幅とともに患者に発症し得る。例えば、FGFR1遺伝子の増幅、FGFR2遺伝子の増幅、FGFR3遺伝子の増幅、FGFR4遺伝子の増幅、CDK4遺伝子の増幅、およびCDK6遺伝子の増幅である。
本明細書に記載のRET関連がんが別のキナーゼの調節不全とともに対象に発症し得るいくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、他のキナーゼの調節不全を標的および/または治療する追加の治療剤の投与をさらに含み得る。例えば、RET関連がんの治療を必要とする対象におけるRET関連がんを治療するための方法であって、(a)対象由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、(b)対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、(c)対象由来の試料中の別のキナーゼの調節不全を検出することと、(d)対象に、他のキナーゼの調節不全を標的および/または治療する治療剤を投与することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投与は、同時発生的に、順次、または連続して行われる。いくつかの実施形態では、検出するステップ(a)および(c)は、同時にまたは任意の順序で順次行われ得る。
他のキナーゼの調節不全を標的および/または治療する追加の治療剤には、他のキナーゼの任意の既知の阻害剤が含まれ得る。かかる阻害剤の例は、以下のとおりである。
例示的なPARP阻害剤には、3-アミノベンズアミド(INO-1001)、5-アミノイソキノリン、ABT472、ABT767、AG140361、AG14032、ANG2864、ANG3186、AZD2281、AZD2461、BGP-15、BSI101、BSI401、CEP6800、CEP8983、CK102、CEP9722(CEP8983のプロドラッグ)、CPH102を伴うCPH101、DR2313、E7016(GPI-21016)、E7449、GP16150、IMP4297、IMP04149、INO1002、INO1003、JPI283、JPI289、KU0687、KU58948、ニラパリブ(MK-4827)、NT125、オラパリブ(AZD2281)、ONO-1924H、ONO2231、パミパリブ(BGB-290)、PJ-34、ルカパリブ(AG014699)、SC10914、SOMCL9112、タラゾパリブ(BMN-673)、およびベリパリブ(ABT-888)が挙げられる。
例示的なCDK4/6阻害剤には、パルボシクリブ(PD0332991)、アベマシクリブ(LY2835219)、リボシクリブ(LEE011)、トリラシクリブ(G1T28)、ボルシクリブ、およびG1T38が挙げられる。
例示的なERBB2(HER2/neu)阻害剤には、アファチニブ、アファチニブ、ダコミチニブ(PF-00299804)、DS8201-a、エルロンチニブ、ゲフィチニブ、KU004、ラパチニブ、二トシル酸ラプチニブジ、MM-111、ムブリチニブ(TAK-165)、ネラチニブ、ピロチニブ(HTI-1001)、ツカチニブ(ONT-380、ARRY-380)、7C3、セツキシマブ、HER2-BsAb、ヘルシンツズマブ、マルゲツキシマブ、MI130004、NeuVax、パイツムマブ、ペルツズマブ、SYD985、トラスツズマブ、およびトラスツズマブエムタンシンが挙げられる。
例示的な増幅ERBB2(HER2/neu)阻害剤には、ダコミチニブ(PF-00299804)、ラパチニブ、ネラチニブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ、およびトラスツズマブエムタンシンが挙げられる。
例示的なEGFR阻害剤には、AC0010、アファチニブ、AP26113、ASP8273、アバチニブ、アビチニブ、AZD3759、BMS-690514、ブリガチニブ、カネルチニブ、Cap-701、CHMFL-EGFR-202、CUDC-101、ダコミチニブ、EAI045、EGF816、エルロンチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、GNS-1481、GNS-1486、Go976、HS-10296、イコチニブ、KU004、ラパチニブ、ナザルチニブ、ネラチニブ、オルムチニブ(HM61713、BI 1482694)、オシメルチニブ、オシメルチニブ(AZD9291)、ペリチニブ、PF-06747775、PKC412、ピロチニブ(HTI-1001)、ロシレンチニブ、バンデタニブ、バルリチニブ、XL647、7C3、セツキシマブ、デパツキシズマブマフォドチン(ABT-414)、マツズマブ、ニモツズマブ、パニツムマブ、およびザルツムマブが挙げられる。
例示的な野生型EGFR阻害剤には、アファチニブ、BMS-690514、カネルチニブ、CUDC-101、ダコミチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、ネラチニブ、ペリチニブ、バンデタニブ、バルリチニブ、XL647、セツキシマブ、マツズマブ、ニモツズマブ、パニツムマブ、およびザルツムマブが挙げられる。
例示的な突然変異EGFR阻害剤には、AC0010、アファチニブ、AP26113、ASP8273、アバチニブ、アビチニブ、AZD3759、BMS-690514、ブリガチニブ、カネルチニブ、Cap-701、CHMFL-EGFR-202、CUDC-101、ダコミチニブ、EAI045、EGF816、GNS-1481、GNS-1486、Go6976、HS-10296、イコチニブ、ナザルチニブ、ネラチニブ、オルムチニブ(HM61713、BI 1482694)、オシメルチニブ(AZD9291)、PF-06747775、PKC412、ロシレンチニブ、バンデタニブ、バルリチニブ、およびセツキシマブが挙げられる。
例示的な増幅EGFR阻害剤は、デパツキシズマブマフォドチン(ABT-414)である。
例示的なFGFR阻害剤には、ASP5878、AZD4547、BGJ398、BLU9931、ブリバチニブ、セジラニブ、DEBIO1347、デラザンチニブ(ARQ-087)、ドビチニブ(CHIR258)、E7090、ENMD-2076、エルダフィチニブ(JNJ-42756293)、FGF 401、FIIN-1、FRIN-1、INCB054828、L16H50、レンバチニブ、ルシタニブ、LY2874455、ニンテダニブ、NP603、オランチニブ(SU6668)、パゾパニブ、PBI05204、PD173074、ポナチニブ、PRN1371、レゴラフェニブ、ロガラチニブ(BAY-1163877)、S49076、SOMCL-085、SU5402、スニチニブ、TAS-120、FP-1039、GAL-F2、GAL-FR21、GAL-FR22、GAL-FR23、GP369、hLD1.vb、LD1、MFGR1877S、MM-161、PRO-001、およびR3Mabが挙げられる。
例示的なFGFR融合阻害剤には、BGJ398、DEBIO1347、デラザンチニブ(ARQ-087)、E7090、エルダフィチニブ(JNJ-42756293)、ルシタニブ、およびTAS-120が挙げられる。
例示的なFGFR1、FGFR2、およびFGFR3阻害剤には、AZD4547、BGJ398、DEBIO1347、E7090、INCB054828、S49076、SOMCL-085、およびTAS-120が挙げられる。
例示的なFGF4阻害剤には、BLU-554、BLU9931、NVP-FGF401、およびhLD1.vbが挙げられる。
例示的な増幅FGFR1阻害剤には、AZD4547、BGJ398、DEBIO1347、デラザンチニブ(ARQ-087)、エルダフィチニブ(JNJ-42756293)、INCB054828、およびルシタニブが挙げられる。
例示的な増幅FGFR2阻害剤には、AZD4547、DEBIO1347、デラザンチニブ(ARQ-087)、ルシタニブ、レゴラフェニブ、およびTAS-120が挙げられる。
例示的な増幅FGFR3阻害剤は、AZD4547である。
例示的なMEK阻害剤には、AZD8330(ARRY-424704)、AZD6244(ARRY-142866)、BI-847325、ビニメチニブ、BIX02188、BIX02189、CH4987655、CH5126766、CI-1040、コベメチニブ(GDC-0973)、EBI-1051、G-573、G8935、GDC-0623、ミリセチン、ノビレチン、PD0325901、PD184161、PD318088、PD98059、PD334581、ピマセルチブ(AS-703026)、リファメチニブ(RDEA119、BAY 869766)、セルメチニブ(AZD6244)、SL-327、TAK-733、トラメチニブ、およびU0126が挙げられる。
例示的なKRAS阻害剤には、0375-0604、共有結合性キナゾリン系スイッチIIポケット(SIIP)化合物、ARS-1620、AZD4785、およびLP1が挙げられる。
例示的なPI3K阻害剤には、3-メチルアデニン、A66、アルペリシブ(BYL719)、AMG319、アピトリシブ(GDC-0980、RG7422)、AS-252424、AS-604850、AS-605240、AZD6842、AZD8186、AZD8835、BGT226(NVP-BGT226)、ブパルリシブ(BKM120)、CAY10505、CH5132799、コパンリシブ(BAY 80-6946)、CUDC-907、CZC24832、ダクトリシブ(BEZ235、NVP-BEZ235)、DS7423、デュベリシブ(IPI-145、INK1197)、GDC-0032、GDC-0084、GDC-0326、ゲダトリシブ(PF-05212384、PKI-5587)、GNE-317、GS-9820、GSK1059615、GSK2292767、GSK2636771、HS-173、IC-87114、イデラリシブ(CAL-101、GS-1101)、IPI-145、IPI-3063、IPI-549、LY294002、LY3023414、ネミラリシブ(GSK2269557)、オミパリシブ(GSK2126458、GSK458)、PF-04691502、PF-4989216、PI-103、PI-3065、ピクチリシブ(GDC-0941)、PIK-293、PIK-294、PIK-75、PIK-90、PIK-93、PIK-III、ピララリシブ(XL147)、PKI-587、PP-110、PQR309、PQR309、PW-12、PX-866、ケルセチン、S14161、SAR245409(XL765)、SAR260301、SAR405、セラベリシブ(INK-1117、MLN-1117、TAK-1117)、SF-1126、SF-2523、SN32976、タセリシブ(GDC-0032)、TB101110、TG100-115、TG100-713、TGR-1202、TGX-221、ウムブラリシブ(TGR-1202)、ボクスタリシブ(XL765、SAR245409)、VPS34-IN1、VS-5584(SB2343)、WJD008、ワートマニン、およびZSTK474が挙げられる。
例示的なKIT阻害剤には、AMG 706、アムバチニブ(MP-470)、APcK110、アキシチニブ(AG-013736)、AZD2932、ダサチニブ(BMS-354825)、ドビチニブ(TKI-258、CHIR-258)、EXEL-0862、イマチニブ、KI-328、マシチニブ(AB1010)、ミドスタウリン、MLN518、モテサニブ、N3-(6-アミノピリジン-3-イル)-N1-(2-シクロペンチルエチル)-4-メチルイソフタルアミド、ニロチニブ、OSI-930、パゾパニブ(GW786034)、ペキシダルチニブ(PLX3397)、PKC412、PLX647、PP1、キザルチニブ(AC220)、レゴラフェニブ(BAY 73-4506)、セマキシニブ(SU 5416)、シトラバチニブ(MGCD516)、ソラフェニブ、STI571、SU11248、SU9529、スニチニブ、テラチニブ、チボザニブ(AV-951)、チルホスチンAG 1296、VX-322、およびWBZ_4が挙げられる。
例示的なMDM2阻害剤には、(-)-パルテノリド、ALRN6924、AM-8553、AMG232、CGM-097、DS-3032b、GEM240、HDM201、HLI98、イダサヌトリン(RG-7338)、JapA、MI-219、MI-219、MI-319、MI-77301(SAR405838)、MK4828、MK-8242、MX69、NSC 207895(XI-006)、Nutlin-3、Nutlin-3a、Nutlin-3b、NVP-CFC218、NVP-CGM097、PXn727/822、RG7112、RO2468、RO5353、RO5503781、セルデメタン(JNJ-26854165)、SP-141、およびYH239-EEが挙げられる。
例示的な増幅MDM2阻害剤には、AM-8553、AMG232、DS-3032b、MI-77301(SAR405838)、NSC 207895(XI-006)、Nutlin-3a、NVP-CFC218、NVP-CGM097、およびRG7112が挙げられる。
例示的なMET阻害剤には、(-)-オレオカンタル、ABBV-399、AMG-208、AMG-337、AMG-458、BAY-853474、BMS-754807、BMS-777607、BMS-794833、カボザンチニブ(XL184、BMS-907351)、カプマチニブ(INCB28060)、クリゾチニブ(PF-02341066)、DE605、フォレチニブ(GSK1363089、XL880)、グレサチニブ(MGCD265)、ゴルバチニブ(E7050)、INCB028060、JNJ-38877605、KRC-408、メレスチニブ(LY2801653)、MK-2461、MK8033、NPS-1034、NVP-BVU972、PF-04217903、PHA-665752、S49076、サボリチニブ(AZD6094、HMPL-504)、SGX-523、SU11274、TAS-115、テポチニブ(EMD 1214063、MSC2156119J)、ボリチニブ、CE-355621、およびオナルツズマブが挙げられる。
例示的なmTOR阻害剤には、アントラシマイシン、アピトリシブ(GDC-0980、RG7422)、AZD-8055、BGT226(NVP-BGT226)、CC-223、CZ415、ダクトリシブ(BEZ235、NVP-BEZ235)、DS7423、エベロリムス(RAD001)、GDC-0084、GDC-0349、ゲダトリシブ(PF-05212384、PKI-5587)、GSK1059615、INK128、KU-0063794、LY3023414、MLN0128、オミパリシブ(GSK2126458、GSK458)、OSI-027、OSU-53、パロミド529(P529)、PF-04691502、PI-103、PKI-587、PP242、PQR309、リダファロリムス(AP-23573)、サパニゼルチブ(INK 128、MLN0128)、SAR245409(XL765)、SF-1126、SF2523、シロリムス(ラパマイシン)、SN32976、TAK228、テムシロリムス(CCI-779、NSC 683864)、トリン1、トリン2、トルキニブ(PP242)、ウミロリムス、ビスツセルチブ(AZD2014)、ボクスタリシブ(XL765、SAR245409)、VS-5584、VS-5584(SB2343)、WAY-600、WYE-125132(WYE-132)、WYE-354、WYE-687、XL388、およびゾタロリムス(ABT-578)が挙げられる。
例示的なMYC阻害剤には、10058-F4、10074-G5、およびKSI-3716が挙げられる。
例示的なEHMT2阻害剤には、2-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-N-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-6-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)キナゾリン-4-アミン、2-(4-イソプロピル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-N-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-6-メトキシ-7-(3-(ピペリジン-1-イル)プロポキシ)キナゾリン-4-アミン、A-366、BIX-01294(BIX)、BIX-01338、BRD4770、DCG066、EZM8266、N-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-6-メトキシ-2-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-7-(3-(ピペリジン-1-イル)プロポキシ)キナゾリン-4-アミン、UNC0224、UNC0321、UNC0631、UNC0638(2-シクロヘキシル-6-メトキシ-N-[1-(1-メチルエチル)-4-ピペリジニル]-7-[3-(1-ピロリジニル)プロポキシ]-4-キナゾリンアミン)、UNC0642(2-(4,4-ジフルオロ-1-ピペリジニル)-6-メトキシ-N-[1-(1-メチルエチル)-4-ピペリジニル]-7-[3-(1-ピロリジニル)プロポキシ]-4-キナゾリンアミン)、およびUNC0646が挙げられる。EHMT2阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
例示的なSOS1阻害剤には、参照により本明細書に組み込まれるPCT公開第WO2018/115380号に開示されるものが上げられる。SOS1阻害剤の他の例が当該技術分野で既知である。
「キナーゼ遺伝子、キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、キナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型キナーゼタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むタンパク質の発現をもたらすキナーゼ遺伝子の突然変異、野生型キナーゼタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するキナーゼタンパク質の発現をもたらすキナーゼ遺伝子の突然変異、野生型キナーゼタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するキナーゼタンパク質の発現をもたらすキナーゼ遺伝子の突然変異、細胞中のキナーゼタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のキナーゼタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型キナーゼタンパク質と比較してタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するキナーゼタンパク質をもたらすmRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞における野生型キナーゼタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、キナーゼ遺伝子、キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないキナーゼ遺伝子によってコードされるキナーゼタンパク質と比較して増加した活性を有するキナーゼタンパク質をコードするキナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。例えば、キナーゼ遺伝子、キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むキナーゼタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、一次タンパク質ではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、キナーゼ遺伝子、キナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるキナーゼ遺伝子の異なる遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。いくつかのかかる実施形態では、キナーゼは、ALK、BRAF、CDK4、EGFR、FGFR1、FGFR2、FGFR3、HER2、KIT、MEK、MET、mTOR、PIK3CA、RAF、およびROS1からなる群から選択される。
「非キナーゼ遺伝子、非キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、非キナーゼタンパク質ドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含む非キナーゼタンパク質の発現をもたらす非キナーゼ遺伝子の突然変異、野生型非キナーゼタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有する非キナーゼタンパク質の発現をもたらす非キナーゼ遺伝子の突然変異、野生型非キナーゼタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有する非キナーゼタンパク質の発現をもたらす遺伝子の突然変異、細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの変化をもたらす遺伝子重複、または細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの変化をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型非キナーゼタンパク質と比較して非キナーゼタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有する非キナーゼタンパク質をもたらすmRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞における野生型非キナーゼタンパク質の発現の変化(例えば、レベルの変化)を指す。いくつかの実施形態では、細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの変化は、細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの増加であり得る。例えば、非キナーゼ癌遺伝子の調節不全は、細胞中の発がん性非キナーゼタンパク質レベルの増加をもたらし得る。いくつかの実施形態では、細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの変化は、細胞中の非キナーゼタンパク質レベルの減少であり得る。例えば、腫瘍サプレッサーの調節不全は、細胞中の腫瘍サプレッサータンパク質レベルの減少をもたらし得る。別の例として、非キナーゼ遺伝子、非キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まない非キナーゼ遺伝子によってコードされる非キナーゼタンパク質と比較して増加した活性を有する非キナーゼタンパク質をコードする非キナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。別の例として、非キナーゼ遺伝子、非キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まない非キナーゼ遺伝子によってコードされる非キナーゼタンパク質と比較して減少した活性を有する非キナーゼタンパク質をコードする非キナーゼ遺伝子の突然変異であり得る。例えば、非キナーゼ遺伝子、非キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、非キナーゼタンパク質第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、一次タンパク質ではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座であり得る。いくつかの例では、非キナーゼ遺伝子、非キナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、ある非キナーゼ遺伝子の異なる遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。いくつかのかかる実施形態では、非キナーゼは、アロマターゼ、BRCA2、CDK2NB、CDKN2A、EHMT2、GNAS、MDM2、Myc、NF1、RAS(例えば、KRAS)、およびSOS1からなる群から選択され得る。
マルチキナーゼ阻害剤(MKI)または標的特異的阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、またはRAS阻害剤)でのがんを有する患者の治療は、がんにおけるRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全、および/またはRET阻害剤に対する耐性をもたらし得る。例えば、Bhinge et al.,Oncotarget 8:27155-27165,2017、Chang et al.,Yonsei Med.J.58:9-18,2017、およびLopez-Delisle et al.,doi:10.1038/s41388-017-0039-5,Oncogene 2018を参照されたい。
マルチキナーゼ阻害剤もしくは標的特異的阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、またはRAS阻害剤)と組み合わせたRET阻害剤でのがんを有する患者の治療は、RET阻害剤での単剤療法としてのまたはマルチキナーゼ阻害剤もしくは標的特異的阻害剤での単剤療法としての同じ患者または同様の患者の治療と比較して増加した治療有効性を有し得る。例えば、Tang et al.,doi:10.1038/modpathol.2017.109,Mod.Pathol.2017、Andreucci et al.,Oncotarget 7:80543-80553,2017、Nelson-Taylor et al.,Mol.Cancer Ther.16:1623-1633,2017、およびKato et al.,Clin.Cancer Res.23:1988-1997,2017を参照されたい。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有し、かつマルチキナーゼ阻害剤(MKI)または標的特異的阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、またはRAS阻害剤)を(例えば、単剤療法として)以前に投与された患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量を単剤療法として投与するか、または(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量と、以前に投与されたMKIまたは以前に投与された標的特異的阻害剤の治療有効用量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
MKIまたは標的特異的阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、またはRAS阻害剤)を(例えば、単剤療法として)以前に投与されたがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量を単剤療法として投与するか、または(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量と、以前に投与されたMKIまたは以前に投与された標的特異的阻害剤の治療有効用量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、MKIまたは標的特異的阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、またはRAS阻害剤)の治療有効量を(例えば、単剤療法として)第1の期間にわたって投与することと、その期間後、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量を単剤療法として投与するか、または(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効用量と、以前に投与されたMKIまたは以前に投与された標的特異的阻害剤の治療有効用量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
BRAF遺伝子、BRAFキナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)BRAF阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のBRAF阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、BRAF遺伝子、BRAFキナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)BRAF阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のBRAF阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)EGFR阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のEGFR阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)EGFR阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のEGFR阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)MEK阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のMEK阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)MEK阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のMEK阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)ALK阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のALK阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)ALK阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のALK阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
ROS遺伝子、ROSタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)ROS阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のROS阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、ROS遺伝子、ROSタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)ROS阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のROS阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)MET阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のMET阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)MET阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のMET阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
アロマターゼ遺伝子、アロマターゼタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)アロマターゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のアロマターゼ阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、アロマターゼ遺伝子、アロマターゼタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)アロマターゼ阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のアロマターゼ阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)RAF阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRAF阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)RAF阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRAF阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)RAS阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRAS阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有する患者を治療する方法であって、RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する患者を特定することと、特定された患者に、(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量と、(ii)RAS阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRAS阻害剤のうちのいずれか)の治療有効量とを投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。
「BRAF遺伝子、BRAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、BRAFキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型BRAFタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むBRAFタンパク質の発現をもたらすBRAF遺伝子の突然変異、野生型BRAFタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するBRAFタンパク質の発現をもたらすBRAF遺伝子の突然変異、野生型BRAFタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するBRAFタンパク質の発現をもたらすBRAF遺伝子の突然変異、細胞中のBRAFタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のBRAFタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型BRAFタンパク質と比較してBRAFタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するBRAFタンパク質をもたらすBRAF mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型BRAFタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、BRAF遺伝子、BRAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないBRAF遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するBRAFタンパク質をコードするBRAF遺伝子の突然変異であり得る。例えば、BRAF遺伝子、BRAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むBRAFタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、BRAFではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、BRAF遺伝子、BRAFタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるBRAF遺伝子の別の非BRAF遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
BRAF阻害剤の非限定的な例には、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ(RG7204またはPLX4032とも呼ばれる)、トシル酸ソラフェニブ、PLX-4720、GDC-0879、BMS-908662(Bristol-Meyers Squibb)、LGX818(Novartis)、PLX3603(Hofmann-LaRoche)、RAF265(Novartis)、RO5185426(Hofmann-LaRoche)、およびGSK2118436(GlaxoSmithKline)が挙げられる。BRAF阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、EGFRキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型EGFRタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むEGFRタンパク質の発現をもたらすEGFR遺伝子の突然変異、野生型EGFRタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するEGFRタンパク質の発現をもたらすEGFR遺伝子の突然変異、野生型EGFRタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するEGFRタンパク質の発現をもたらすEGFR遺伝子の突然変異、細胞中のEGFRタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のEGFRタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型EGFRタンパク質と比較してEGFRタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するEGFRタンパク質をもたらすEGFR mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型EGFRタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないEGFR遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するEGFRタンパク質をコードするEGFR遺伝子の突然変異であり得る。例えば、EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むEGFRタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、EGFRではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、EGFR遺伝子、EGFRタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるEGFR遺伝子の別の非EGFR遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。いくつかの実施形態では、EGFR突然変異は、T790M突然変異である。いくつかの実施形態では、EGFR突然変異は、C797S突然変異である。
EGFR阻害剤の非限定的な例には、ゲフィチニブ、エルロチニブ、brigatinib、ラパチニブ、ネラチニブ、イコチニブ、アファチニブ、ダコミチニブ、ポジオチニブ、バンデタニブ、アファチニブ、AZD9291、CO-1686、HM61713、AP26113、CI-1033、PKI-166、GW-2016、EKB-569、PDI-168393、AG-1478、CGP-59326Aが挙げられる。EGFR阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、MEKキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型MEKタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むMEKタンパク質の発現をもたらすMEK遺伝子の突然変異、野生型MEKタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するMEKタンパク質の発現をもたらすMEK遺伝子の突然変異、野生型MEKタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するMEKタンパク質の発現をもたらすMEK遺伝子の突然変異、細胞中のMEKタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のMEKタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型MEKタンパク質と比較してMEKタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するMEKタンパク質をもたらすMEK mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型MEKタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないMEK遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するMEKタンパク質をコードするMEK遺伝子の突然変異であり得る。例えば、MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むMEKタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、MEKではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、MEK遺伝子、MEKタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるMEK遺伝子の別の非MEK遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
MEK阻害剤の非限定的な例には、メキニスト、トラメチニブ(GSK1120212)、コビメチニブ(XL518)、ビニメチニブ(MEK162)、セルメチニブ、PD-325901、CI-1040、PD035901、TAK-733、PD098059、U0126、AS703026/MSC1935369、XL-518/GDC-0973、BAY869766/RDEA119、およびGSK1120212が挙げられる。MEK阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、ALKキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型ALKタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むALKタンパク質の発現をもたらすALK遺伝子の突然変異、野生型ALKタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するALKタンパク質の発現をもたらすALK遺伝子の突然変異、野生型ALKタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するALKタンパク質の発現をもたらすALK遺伝子の突然変異、細胞中のALKタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のALKタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型ALKタンパク質と比較してALKタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するALKタンパク質をもたらすALK mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型ALKタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないALK遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するALKタンパク質をコードするALK遺伝子の突然変異であり得る。例えば、ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むALKタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、ALKではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、ALK遺伝子、ALKタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるALK遺伝子の別の非ALK遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ALK阻害剤の非限定的な例には、クリゾチニブ(Xalkori)、セリチニブ(Zykadia)、アレクチニブ(Alecensa)、ダランテルセプト、ACE-041(Brigatinib)(AP26113)、エントレクチニブ(NMS-E628)、PF-06463922(Pfizer)、TSR-011(Tesaro)、CEP-37440(Teva)、CEP-37440(Teva)、X-396(Xcovery)、およびASP-3026(Astellas)が挙げられる。ALK阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「ROS1遺伝子、ROS1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、ROS1キナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型ROS1タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むROS1タンパク質の発現をもたらすROS1遺伝子の突然変異、野生型ROS1タンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するROS1タンパク質の発現をもたらすROS1遺伝子の突然変異、野生型ROS1タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するROS1タンパク質の発現をもたらすROS1遺伝子の突然変異、細胞中のROS1タンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のROS1タンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型ROS1タンパク質と比較してROS1タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するROS1タンパク質をもたらすROS1 mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型ROS1タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、ROS1遺伝子、ROS1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないROS1遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するROS1タンパク質をコードするROS1遺伝子の突然変異であり得る。例えば、ROS1遺伝子、ROS1タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むROS1タンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、ROS1ではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、ROS1遺伝子、ROS1タンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるROS1遺伝子の別の非ROS1遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ROS1阻害剤の非限定的な例には、クリゾチニブ、エントレクチニブ(RXDX-101)、ロルラチニブ(PF-06463922)、セリチニブ、TPX-0005、DS-605、およびカボザンチニブが挙げられる。ROS1阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、METキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型METタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むMETタンパク質の発現をもたらすMET遺伝子の突然変異、野生型METタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するMETタンパク質の発現をもたらすMET遺伝子の突然変異、野生型METタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するMETタンパク質の発現をもたらすMET遺伝子の突然変異、細胞中のMETタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のMETタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型METタンパク質と比較してMETタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するMETタンパク質をもたらすMET mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型METタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないMET遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するMETタンパク質をコードするMET遺伝子の突然変異であり得る。例えば、MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むMETタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、METではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、MET遺伝子、METタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるMET遺伝子の別の非MET遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
MET阻害剤の非限定的な例には、クリゾチニブ、カボザンチニブ、JNJ-38877605、PF-04217903(Pfizer)、MK-2461、GSK 1363089、AMG 458(Amgen)、チバンチニブ、INCB28060(Incyte)、PF-02341066(Pfizer)、E7050(Eisai)、BMS-777607(Bristol-Meyers Squibb)、JNJ-38877605(Johnson&Johnson)、ARQ197(ArQule)、GSK/1363089/XL880(GSK/Exeilixis)、およびXL174(BMS/Exelixis)が挙げられる。MET阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「アロマターゼ遺伝子、アロマターゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、野生型アロマターゼタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むアロマターゼタンパク質の発現をもたらすアロマターゼ遺伝子の突然変異、野生型アロマターゼタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するアロマターゼタンパク質の発現をもたらすアロマターゼ遺伝子の突然変異、野生型アロマターゼタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するアロマターゼタンパク質の発現をもたらすアロマターゼ遺伝子の突然変異、細胞中のアロマターゼタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のアロマターゼタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型アロマターゼタンパク質と比較してアロマターゼタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するアロマターゼタンパク質をもたらすアロマターゼmRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型アロマターゼの発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、アロマターゼ遺伝子、アロマターゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないアロマターゼ遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するアロマターゼタンパク質をコードするアロマターゼ遺伝子の突然変異であり得る。
アロマターゼ阻害剤の非限定的な例には、Arimidex(アナストロゾール)、アロマシン(エキセメスタン)、フェマーラ(レトロゾール)、テスラック(テストラクトン)、およびフォルメスタンが挙げられる。アロマターゼ阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、RAFキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型RAFタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むRAFタンパク質の発現をもたらすRAF遺伝子の突然変異、野生型RAFタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するRAFタンパク質の発現をもたらすRAF遺伝子の突然変異、野生型RAFタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するRAFタンパク質の発現をもたらすRAF遺伝子の突然変異、細胞中のRAFタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のRAFタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型RAFタンパク質と比較してRAFタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するRAFタンパク質をもたらすRAF mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型RAFタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないRAF遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するRAFタンパク質をコードするRAF遺伝子の突然変異であり得る。例えば、RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むRAFタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、RAFではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、RAF遺伝子、RAFタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるRAF遺伝子の別の非RAF遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
RAF阻害剤の非限定的な例には、ソラフェニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、BMS-908662/XL281、GSK2118436、RAF265、RO5126766、およびRO4987655が挙げられる。RAF阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
「RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子突然変異(例えば、RASキナーゼドメインおよび融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型RASタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むRASタンパク質の発現をもたらすRAS遺伝子の突然変異、野生型RASタンパク質と比較して1つ以上の点突然変異を有するRASタンパク質の発現をもたらすRAS遺伝子の突然変異、野生型RASタンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸挿入を有するRASタンパク質の発現をもたらすRAS遺伝子の突然変異、細胞中のRASタンパク質レベルの増加をもたらす遺伝子重複、または細胞中のRASタンパク質レベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)の突然変異)、野生型RASタンパク質と比較してRASタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するRASタンパク質をもたらすRAS mRNAの選択的スプライシングバージョン)、または(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達および/または調節不全自己分泌/パラ分泌シグナル伝達に起因する哺乳類細胞中の野生型RASタンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、構成的に活性であるか、または突然変異を含まないRAS遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して増加した活性を有するRASタンパク質をコードするRAS遺伝子の突然変異であり得る。例えば、RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むRASタンパク質の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、RASではない)の第2の部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子転座または染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、RAS遺伝子、RASタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるRAS遺伝子の別の非RAS遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
RAS阻害剤の非限定的な例には、Kobe0065およびKobe2602が挙げられる。RAS阻害剤のさらなる例が当該技術分野で既知である。
マルチキナーゼ阻害剤(MKI)の非限定的な例には、ダサチニブおよびスニチニブが挙げられる。
いくつかの実施形態では、がんを有する対象を治療する治療する方法であって、(a)対象に、第1のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量をある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの少なくとも1つの調節不全を有するかを決定することであって、遺伝子またはタンパク質が、EGFR、MET、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、RAS、PIK3CA、およびHER2からなる群から選択される、投与することと、(c)対象が、遺伝子、タンパク質、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの少なくとも1つの調節不全を有するがん細胞を有する場合、対象に、1)第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、2)第1のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を、上記の遺伝子またはタンパク質を標的とする阻害剤(例えば、EGFR、MET、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、RAS、PIK3CA、およびHER2阻害剤)と組み合わせて投与すること、または3)ステップa)のRET阻害剤の投与を停止し、上記の遺伝子またはタンパク質を標的とする阻害剤(例えば、EGFR、MET、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、RAS、PIK3CA、およびHER2阻害剤)を投与することであって、上記の遺伝子またはタンパク質が、EGFR、MET、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、RAS、PIK3CA、およびHER2からなる群から選択される、投与すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に、ステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、EGFR、MET、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、RAS、PIK3CA、およびHER2からなる群から選択される遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、第1のRET阻害剤、または式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、腫瘍は、NSCLC腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、EGFRもしくはMETの標的可能な突然変異、ALKもしくはROS1を伴う標的可能な再編成、またはKRASの活性化突然変異から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、甲状腺(非MTC)腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、BRAFの標的可能な突然変異またはRASの活性化突然変異から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、MTC腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、ALKの標的可能な突然変異またはRASの活性化突然変異から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、膵臓腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、KRASの活性化突然変異である。いくつかの実施形態では、腫瘍は、結腸直腸腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、BRAFもしくはPIK3CAの標的可能な突然変異またはRASの活性化突然変異から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、***腫瘍であり、遺伝子、タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの1つ以上の調節不全は、PIK3CAの標的可能な突然変異またはHER2の改変から選択される。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を対象にある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)対象が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象のための、ステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のためのステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量が選択された場合、この方法は、対象のための別の抗がん剤の用量を選択することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。ステップ(c)のいくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を対象にある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)対象が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象のための、ステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のためのステップ(a)の第1のRET阻害剤の追加用量が選択された場合、この方法は、対象のための別の抗がん剤の用量を選択することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)である。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法である。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のための対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量が選択された場合、この方法は、対象のための、別の抗がん剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)の用量を選択することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。ステップ(c)のいくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)対象が少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象のための、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のための対象に以前に投与された第1のRET阻害剤の追加用量が選択された場合、この方法は、対象のための別の抗がん剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または免疫療法)の用量を選択することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)である。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法である。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される第1のRET阻害剤であり得る。
第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを発症する対象の危険性を決定する方法であって、対象から得られた試料中の細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する細胞を有する対象を、第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを発症する可能性が高い者と特定することと、を含む、方法も提供される。第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを発症する対象の危険性を決定する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する細胞を有する対象を、第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを発症する危険性が高い者と特定することを含む、方法も提供される。第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんの存在を決定する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを有すると決定することと、を含む、方法も提供される。対象における第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんの存在を決定する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が第1のRET阻害剤に対していくらかの耐性を有するがんを有すると決定することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、表3および表4に列記される1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を含む。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810Dを含み得る。
本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異は、表3または表4に列記されるRET阻害剤耐性突然変異のうちのいずれか(例えば、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、もしくはV804E、またはアミノ酸810位での置換、例えば、G810S、G810R、G810C、G810A、G810V、およびG810D)であり得る。
いくつかの実施形態では、腫瘍における1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異の存在が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する腫瘍の耐性を高める。RET阻害剤耐性突然変異が式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する腫瘍の耐性を高める際に有用な方法が以下に記載されている。例えば、がんを有する対象を治療する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)を単剤療法として投与することと、を含む、方法が本明細書に提供される。1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象を治療する方法であって、対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)を単剤療法として投与することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、特定された対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)を選択することと、を含む、方法も提供される。がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)を選択することを含む、方法も提供される。がんを有する対象のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)を選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象を特定することと、特定された対象を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)に選択することと、を含む、方法も提供される。がんを有する対象を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療(例えば、第2のRETキナーゼ阻害剤)に選択する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると特定された対象を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含まない単剤療法としての治療に選択することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。
がんを有する対象が式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法としての治療に対して陽性応答を示す可能性を決定する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療に対して陽性応答を示す可能性が低いと決定することと、を含む、方法も提供される。がんを有する対象が式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療に対して陽性応答を示す可能性を決定する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療に対して陽性応答を示す可能性が低いと決定することを含む、方法も提供される。がんを有する対象における式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療の有効性を予測する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療が、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する対象から得られた試料中にがん細胞を有する対象において有効である可能性が低いと決定することと、を含む、方法も提供される。がんを有する対象における式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療の有効性を予測する方法であって、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での単剤療法として治療が、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する対象から得られた試料中にがん細胞を有する対象において有効である可能性が低いと決定することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量をある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象に、第2のRET阻害剤、または第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(d)RET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する対象に、ステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象にステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤、または第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり得る。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)がんを有し、かつ式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象に、第2のRET阻害剤、または第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(c)RET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する対象に、以前に投与された式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象にステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり得る。
がんを有する対象を治療する方法であって、(a)がんを有し、かつ式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象に、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または(c)RET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する対象に、以前に投与された式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象にステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量が投与される場合、対象は、別の抗がん剤も投与され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり得る。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を対象にある期間にわたって投与することと、(b)(a)の後、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象のための、第2のRET阻害剤、または第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(d)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象のための、ステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のためのステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量が選択された場合、この方法は、別の抗がん剤をさらに選択することも含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり得る。
がんを有する対象のための治療を選択する方法であって、(a)がんを有し、かつ式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、(b)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、対象のための、第2のRET阻害剤、または第2の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて選択すること、または(c)対象がRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、対象に以前に投与された式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を選択することと、を含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象のためのステップ(a)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量が選択された場合、この方法は、別の抗がん剤をさらに選択することを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、当該技術分野で既知の任意の抗がん剤である。例えば、追加の抗がん剤は、別のRET阻害剤(例えば、第2のRET阻害剤)であり得る。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、免疫療法であり得る。いくつかの実施形態では、別のRET阻害剤は、ステップ(a)で投与される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり得る。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを発症する対象の危険性を決定する方法であって、対象から得られた試料中の細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、対象が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する細胞を有する場合、対象を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを発症する可能性が高い者と特定することと、を含む、方法も提供される。式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを発症する対象の危険性を決定する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有する細胞を有する対象を、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを発症する可能性が高い者と特定することを含む、方法も提供される。式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんの存在を決定する方法であって、対象から得られた試料中のがん細胞が1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを有すると決定することと、を含む、方法も提供される。対象における式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんの存在を決定する方法であって、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する対象が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に対していくらかの耐性を有するがんを有すると決定することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する。
本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異は、表3または表4に列記されるRET阻害剤耐性突然変異のうちのいずれかであり得る。
RET阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRET阻害剤のうちのいずれか)に対するがん細胞または腫瘍の耐性レベルを決定する方法は、当該技術分野で既知の方法を使用して決定され得る。例えば、RET阻害剤に対するがん細胞の耐性レベルは、がん細胞の生存率に対するRET阻害剤(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のRET阻害剤のうちのいずれか)のIC50を決定することによって評価され得る。他の例では、RET阻害剤に対するがん細胞の耐性レベルは、RET阻害剤(例えば、本明細書に記載のRET阻害剤のうちのいずれか)の存在下でのがん細胞の増殖速度を決定することによって評価され得る。他の例では、RET阻害剤に対する腫瘍の耐性レベルは、RET阻害剤(例えば、本明細書に記載のRET阻害剤のうちのいずれか)での治療中の経時的な対象における1つ以上の腫瘍の質量またはサイズを決定することによって評価され得る。他の例では、RET阻害剤に対するがん細胞または腫瘍の耐性レベルは、RET阻害剤耐性突然変異のうちの1つ以上を含むRETキナーゼ(すなわち、対象におけるがん細胞または腫瘍に発現する同じRETキナーゼ)の活性を決定することによって間接的に評価され得る。RET阻害剤に対する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞または腫瘍の耐性レベルは、RET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞または腫瘍(例えば、同じRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞または腫瘍、いずれのRET阻害剤耐性突然変異も有しないがん細胞または腫瘍、または野生型RETタンパク質を発現するがん細胞または腫瘍)の耐性レベルと相対的である。例えば、1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞または腫瘍の決定された耐性レベルは、RET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞または腫瘍(例えば、同じRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞または腫瘍、いずれのRET阻害剤耐性突然変異も有しないがん細胞または腫瘍、または野生型RETタンパク質を発現するがん細胞または腫瘍)の耐性レベルの約1%超、約2%超、約3%超、約4%超、約5%超、約6%超、約7%超、約8%超、約9%超、約10%超、約11%超、約12%超、約13%超、約14%超、約15%超、約20%超、約25%超、約30%超、約35%超、約40%超、約45%超、約50%超、約60%超、約70%超、約80%超、約90%超、約100%超、約110%超、約120%超、約130%超、約140%超、約150%超、約160%超、約170%超、約180%超、約190%超、約200%超、約210%超、約220%超、約230%超、約240%超、約250%超、約260%超、約270%超、約280%超、約290%、または約300%超であり得る。
RETが皮膚および腸の求心性侵害受容器の発生および生存に重要な役割を果たすと考えられている。RETキナーゼノックアウトマウスは腸ニューロンを欠き、他の神経系異常を有し、機能的RETキナーゼタンパク質産物が発生中に必要であることを示唆する(Taraviras,S.et al.,Development,1999,126:2785-2797)。さらに、正常な結腸衰弱の欠如に起因する結腸閉塞を特徴とするヒルシュスプルング病を有する患者の集団研究は、家族性および散発性の両方の機能喪失RET突然変異の割合が高い(Butler Tjaden N.,et al.,Transl.Res.,2013,162:1-15)。過敏性腸症候群(IBS)は、先進国の個人の10~20%に発症している一般的な疾病であり、異常な排便習慣、膨満、および内臓過敏を特徴とする(Camilleri,M.,N.Engl.J.Med.,2012,367:1626-1635)。IBSの原因は不明であるが、脳と胃腸管との間の障害、腸内マイクロバイオームの乱れ、または炎症の増加のいずれかに起因すると考えられている。結果として生じる胃腸の変化は、正常な腸通過に影響を及ぼし、下痢または便秘のいずれかを引き起こす。さらに、多くのIBS患者において、末梢神経系の感作により、内臓過敏または異痛が引き起こされる(Keszthelyi,D.,Eur.J.Pain,2012,16:1444-1454)。例えば、米国公開第2015/0099762号を参照されたい。
したがって、下痢型、便秘型、または交互排便パターン、機能性膨満、機能性便秘、機能性下痢、不特定機能性腸障害、機能性腹痛症候群、慢性特発性便秘、機能性食道障害、機能性胃十二指腸障害、機能性肛門直腸痛、および炎症性腸疾患を含む過敏性腸症候群(IBS)と診断された(またはそれを有すると特定された)患者を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に提供される。
RET関連過敏性腸症候群(IBS)を有すると特定または診断された患者(例えば、患者または患者由来の生検試料中中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットを使用して、RET関連過敏性腸症候群(IBS)を有すると特定または診断された患者)を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。
IBSに関連する疼痛を治療するための方法であって、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、IBSの1つ以上の症状の治療に有用な別の治療剤と組み合わせて投与される。
過敏性腸症候群(IBS)の治療を必要とする患者におけるIBSを治療するための方法であって、(a)患者における過敏性腸症候群(IBS)がRET関連IBSであるか(例えば、患者または患者由来の生検試料中のRET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を特定するための規制当局承認の、例えば、FDA承認のキットを使用して、または本明細書に記載のアッセイの非限定的な例のうちのいずれかを行うことによって)を決定することと、(b)IBSがRET関連IBSであると決定された場合、患者に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法も提供される。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、同じまたは異なる作用機序により作用する過敏性腸症候群の治療に有効な1つ以上の追加の治療剤または療法と組み合わせて、過敏性腸症候群(IBS)の治療に有用である。少なくとも1つの追加の治療剤は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物とともに、同じまたは別個の剤形の一部として、同じまたは異なる投与経路を介して、かつ当業者に既知の標準の薬務に従って同じまたは異なる投与スケジュールで投与され得る。
過敏性腸症候群(IBS)の治療用の追加の治療薬の非限定的な例としては、プロバイオティクス、食物繊維補助食品(例えば、オオバコ、メチルセルロース)、下痢止め薬(例えば、ロペラミド)、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミンアミン、コレスチポール、コレセベラム)、抗コリン作用薬および鎮痙薬(例えば、ヒヨスチアミン、ジサイクロミン)、抗うつ薬(例えば、イミプラミンもしくはノルトリプチリン等の三環系抗うつ薬、またはフルオキセチンもしくはパロキセチン等の選択的セロトニン再取り込み阻害(SSRI))、抗生物質(例えば、リファキシミン)、アロセトロン、およびルビプロストンが挙げられる。
したがって、過敏性腸症候群(IBS)を治療する方法であって、それを必要とする患者に、IBSの治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)追加の治療剤と、(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含む、IBSを治療するための薬学的組み合わせを投与することを含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、IBSの治療有効である、方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、別個の投薬量として同時に投与される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、別個の投薬量として順次、任意の順序で、合わせて治療有効量で、例えば、毎日または間欠的な投薬量で投与される。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、組み合わせられた投薬量として同時に投与される。
(i)過敏性腸症候群の治療のために同時に、別個に、または順次使用するための、過敏性腸症候群の治療を必要とする患者における過敏性腸症候群を治療するための薬学的組み合わせであって、(a)式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、(b)少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、過敏性腸症候群を治療するための本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な追加の治療剤のうちのいずれか)と、(c)任意に少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、を含み、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量と追加の治療剤の量が一緒になって、過敏性腸症候群の治療に有効である、薬学的組み合わせ、(ii)かかる組み合わせを含む薬学的組成物、(iii)過敏性腸症候群の治療用の薬剤を調製するためのかかる組み合わせの使用、および(iv)同時に、別個に、または順次使用するための、かかる組み合わせを組み合わせ調製物として含む商業用パッケージまたは製品、ならびに過敏性腸症候群の治療を必要とする患者における過敏性腸症候群を治療する方法も本明細書に提供される。患者におけるがんを治療する方法も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。
本明細書で使用される「薬学的組み合わせ」という用語は、1つより多くの活性成分の混合または組み合わせから生じる薬学的療法を指し、活性成分の固定組み合わせおよび非固定組み合わせの両方を含む。「固定組み合わせ」という用語は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、過敏性腸症候群の治療に有効な薬剤)の両方が単一の組成物または投薬量の形態で患者に同時に投与されることを意味する。「非固定組み合わせ」という用語は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および少なくとも1つの追加の治療剤(例えば、過敏性腸症候群の治療に有効な薬剤)が、それを必要とする患者に、同時に、同時発生的に、または可変介在時間制限を伴って順次投与され得るように、別個の組成物または投薬量として製剤化されることを意味し、かかる投与により、患者の体内に2つ以上の化合物の有効なレベルがもたらされる。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療剤は、別個の単位剤形として製剤化され、別個の剤形は、順次投与または同時投与のいずれかに好適である。これらは、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、がん治療を受けている患者の支持療法のための薬剤として使用され得る。例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、下痢もしくは便秘合併症および/または腹痛等の1つ以上のがん療法での治療に関連する1つ以上の症状の軽減に有用であり得る。例えば、米国公開第2015/0099762号、およびHoffman,J.M.et al.Gastroenterology(2012)142:844-854を参照されたい。したがって、本明細書に提供される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または組成物は、がん治療に関連する1つ以上の合併症(例えば、下痢、便秘、または腹痛等の胃腸合併症)に対処するために、患者に投与され得る。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量が、がん治療を受けている患者(例えば、免疫関連有害事象、または下痢、便秘、および腹痛を含む胃腸合併症等のがん治療に関連する有害事象を経験している患者)に投与され得る。例えば、本明細書に提供される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、チェックポイント阻害剤の投与に関連する大腸炎またはIBSの治療に使用され得る。例えば、Postow,M.A.et al.Journal of Clinical Oncology(2015)33:1974-1982を参照されたい。いくつかのかかる実施形態では、本明細書に提供される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、低いバイオアベイラビリティを呈し、かつ/または胃腸管への送達を標的とするように製剤化され得る。例えば、米国特許第6,531,152号を参照されたい。
細胞中のRETキナーゼ活性を阻害するための方法であって、細胞を式Iの化合物と接触させることを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、接触はインビトロで生じる。いくつかの実施形態では、接触はインビボで生じる。いくつかの実施形態では、接触はインビボで生じ、この方法は、RETキナーゼ活性を有する細胞を有する対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、細胞は、がん細胞である。いくつかの実施形態では、がん細胞は、本明細書に記載のいずれかのがんである。いくつかの実施形態では、がん細胞は、RET関連がん細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、胃腸細胞である。
哺乳類細胞におけるRETキナーゼ活性を阻害するための方法であって、細胞を式Iの化合物と接触させることを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態では、接触はインビトロで生じる。いくつかの実施形態では、接触はインビボで生じる。いくつかの実施形態では、接触はインビボで生じ、この方法は、RETキナーゼ活性を有する細胞を有する哺乳動物に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳類細胞は、哺乳類がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳類がん細胞は、本明細書に記載のいずれかのがんである。いくつかの実施形態では、哺乳類がん細胞は、RET関連がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳類細胞は、胃腸細胞である。
本明細書で使用される、「接触させる」という用語は、インビトロ系またはインビボ系で指示される部分を一緒にすることを指す。例えば、RETキナーゼを本明細書に提供される化合物と「接触させる」ことは、RETキナーゼを有するヒト等の個体または患者に本明細書に提供される化合物を投与することと、例えば、本明細書に提供される化合物を、RETキナーゼを含む細胞または精製された調製物を含有する試料に導入することとを含む。
インビトロまたはインビボで細胞増殖を阻害する方法あって、細胞を、本明細書に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはその薬学的組成物の有効量と接触させることを含む、方法も本明細書に提供される。
「有効量」という語句は、かかる治療を必要とする患者に投与された場合、(i)RETキナーゼ関連疾患もしくは障害を治療する、(ii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状を軽減、改善、もしくは排除する、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状の発症を遅延させるのに十分な化合物の量を意味する。かかる量に対応する式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の量は、その特定の化合物、病状およびその重症度、治療を必要とする患者の固有性(例えば、体重)等の要因に応じて変化するが、それにもかかわらず当業者によって日常的に決定され得る。
医薬品として用いられる場合、式Iの化合物(その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む)は、薬学的組成物の形態で投与され得る。これらの組成物は、医薬技術分野で周知の方法で調製され得、様々な経路で投与され得る。局所治療または全身治療が所望されるかに応じて、かつ治療される領域に応じて、投与は、局所(例えば、経皮、表皮、眼内、および粘膜(鼻腔内、膣内、および直腸内送達を含む))、肺(例えば、噴霧器による、粉末剤もしくはエアロゾルの吸入もしくは吹送による、気管内または鼻腔内)、経口、または非経口であり得る。経口投与は、1日1回または1日2回(BID)投与用に製剤化された剤形を含み得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内投与、または注射もしくは注入、または頭蓋内投与、例えば、髄腔内または脳室内投与が含まれる。非経口投与は、単回ボーラス用量の形態であり得るか、または、例えば、連続灌流ポンプによるものであり得る。局所投与用の薬学的組成物および製剤には、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ドロップ、坐薬、スプレー、液体、および粉末剤が含まれ得る。従来の薬学的担体、水性、粉末、または油性基剤、増粘剤等が必要であり得るか、または望ましくあり得る。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を活性成分として、1つ以上の薬学的に許容される担体(賦形剤)と組み合わせて含む薬学的組成物も本明細書に提供される。例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を使用して調製された薬学的組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、局所投与に好適である。本明細書に提供される組成物を作製する際に、活性成分は、典型的には、賦形剤と混合されるか、賦形剤によって希釈されるか、または、例えば、カプセル剤、サシェ、紙、もしくは他の容器の形態で、かかる担体中に封入される。賦形剤が希釈剤としての機能を果たす場合、賦形剤は、活性成分のためのビヒクル、担体、または媒体の役割を果たす固形、半固形、または液状材料であり得る。したがって、本組成物は、錠剤、丸剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ、カシェ、エリキシル剤、懸濁液、乳剤、溶液、シロップ、エアロゾル(固形としてのまたは液状媒体中の)、軟膏(例えば、活性化合物の最大10重量%を含有する)、軟ゼラチンカプセル剤および硬ゼラチンカプセル剤、坐薬、滅菌注射用溶液、ならびに滅菌包装粉末剤の形態であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与用に製剤化されえる。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口製剤である。いくつかの実施形態では、組成物は、錠剤またはカプセル剤として製剤化される。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容される担体とともに含む薬学的組成物が本明細書にさらに提供される。式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を活性成分として含む薬学的組成物は、従来の薬学的化合技法に従って、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学的担体と密接に混合することによって調製され得る。担体は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口)に応じて多種多様な形態をとり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口組成物である。
好適な薬学的に許容される担体は、当該技術分野で周知である。これらの薬学的に許容される担体のうちのいくつかの説明は、American Pharmaceutical AssociationおよびPharmaceutical Society of Great Britainによって出版されている、The Handbook of Pharmaceutical Excipientsで見つけることができる。
薬学的組成物を製剤化する方法は、Marcel Dekker,Inc.によって出版されている、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(第2版、改訂および増補版、第1~3巻、Liebermanらによる編集)、Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications(第1~2巻、Avisらによる編集)、およびPharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems(第1~2巻、Liebermanらによる編集)等の多数の出版物に記載されている。
経口剤形の組成物を調製する際に、通常の薬学的媒体のうちのいずれかが用いられ得る。したがって、懸濁液、エリキシル剤、および溶液等の液状経口調製物の場合、好適な担体および添加物には、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、安定剤、着色剤等が含まれ、粉末剤、カプセル剤、および錠剤等の固形経口調製物の場合、好適な担体および添加物には、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等が含まれる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、天然糖、例えば、グルコースまたはベータ-ラクトース、トウモロコシ甘味料、天然および合成ガム、例えば、アカシア、トラガカント、またはオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が含まれるが、これらに限定されない。崩壊剤には、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等が含まれるが、これらに限定されない。固形経口調製物は、主要な吸収部位を調節するように、糖等の物質でコーティングされるか、または腸溶コーティングされる場合もある。非経口投与の場合、担体は、通常、滅菌水からなり、他の成分が添加されて、溶解性または保存性を高めることができる。注射用懸濁液または溶液は、適切な添加物とともに水性担体を利用することによって調製される場合もある。本明細書における薬学的組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、粉末剤、注射剤、小さじ一杯等の投薬量単位あたり、本明細書に記載の有効用量を送達するのに必要な活性成分の量を含む。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物は、各投薬量が約5~約1,000mg(1g)、より通常は約100mg~約500mgの活性成分を含む、単位剤形で製剤化され得る。「単位剤形」という用語は、ヒト対象および他の患者への単位投薬量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位が、好適な薬学的賦形剤に関連して、所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性材料(すなわち、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物)を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約5mg~約50mgの活性成分を含む。当業者であれば、これが、約5mg~約10mg、約10mg~約15mg、約15mg~約20mg、約20mg~約25mg、約25mg~約30mg、約30mg~約35mg、約35mg~約40mg、約40mg~約45mg、または約45mg~約50mgの活性成分を含む化合物または組成物を具体化することを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約50mg~約500mgの活性成分を含む。当業者であれば、これが、約50mg~約100mg、約100mg~約150mg、約150mg~約200mg、約200mg~約250mg、約250mg~約300mg、約350mg~約400mg、または約450mg~約500mgの活性成分を含む化合物または組成物を具体化することを理解するであろう。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約10mg、約20mg、約80mg、または約160mgの活性成分を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約500mg~約1,000mgの活性成分を含む。当業者であれば、これが、約500mg~約550mg、約550mg~約600mg、約600mg~約650mg、約650mg~約700mg、約700mg~約750mg、約750mg~約800mg、約800mg~約850mg、約850mg~約900mg、約900mg~約950mg、または約950mg~約1,000mgの活性成分を含む化合物または組成物を具体化することを理解するであろう。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1日投薬量は、1成人あたり1.0~10,000mg/日以上の広範囲にわたって、またはその範囲内の任意の範囲にわたって変化し得る。経口投与の場合、本組成物は、治療される患者への投薬量の対症調整のために、好ましくは、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、160、200、250、および500ミリグラムの活性成分を含む錠剤の形態で提供される。この薬物の有効量は、通常、約0.1mg/体重kg/日~約1000mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の範囲の投薬量レベルで供給される。好ましくは、範囲は、約0.5~約500mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の範囲である。より好ましくは、約1.0~約250mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の範囲である。より好ましくは、約0.1~約100mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の範囲である。一例では、範囲は、約0.1~約50.0mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の量もしくは範囲である。別の例では、範囲は、約0.1~約15.0mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の範囲であり得る。さらに別の例では、範囲は、約0.5~約7.5mg/体重kg/日、またはその範囲内の任意の量もしくは範囲であり得る。式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む薬学的組成物は、1日1~4回のレジメンで、または1日1回用量で投与され得る。
活性化合物は、広範囲の投薬量にわたって有効であり得、一般に、薬学的に有効な量で投与される。投与される最適投薬量は、当業者によって容易に決定され得る。したがって、実際に投与される化合物の量が通常医師によって決定され、投与方法、実際に投与される化合物、調製物の強度、治療される状態、および病状の進行を含む関連状況によって変化することが理解される。加えて、患者の応答、年齢、体重、食生活、投与時間、および患者の症状の重症度を含む、治療される特定の患者に関連する要因により、投薬量を調整する必要性が生じるであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、約1mg/kg~約100mg/kgの範囲の量で投与され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、約1mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約50mg/kg、約10mg/kg~約40mg/kg、約15mg/kg~約45mg/kg、約20mg/kg~約60mg/kg、または約40mg/kg~約70mg/kgの量で投与され得る。例えば、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、または約100mg/kgである。いくつかの実施形態では、かかる投与は、1日1回または1日2回(BID)投与であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、約約10mgの量で1日2回(BID)、20mgの量でBID、約40mgの量でBID、約60mgの量でBID、約80mgの量でBID、約120mgの量でBID、約160mgの量でBID、および約240mgの量でBID投与され得る。いくつかの実施形態では、各用量は、前回の用量の少なくとも6時間後に投与される。いくつかの実施形態では、各用量は、前回の用量の少なくとも12時間後に投与される。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、より低いpH値でpH依存性溶解度を呈する。したがって、プロトンポンプ阻害剤(PPI)および/または制酸薬の投与も受けている患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投薬量を調整する(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の用量を増加させる)必要があり得る。いくつかの実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を代謝するシトクロムP450(CUP)のアイソフォームは、CYP3A4である。したがって、CYP3A4を阻害または誘導する薬剤の投与も受けている患者は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の投薬量を調整する(例えば、CYP3A4誘導剤の場合、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の用量を増加させ、CYP3A4阻害剤の場合、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の用量を減少させる)必要があり得る。
当業者であれば、好適な既知の一般に受け入れられている細胞および/または動物モデルを使用したインビボ試験およびインビトロ試験のいずれも、所与の障害を治療または予防する試験化合物の能力を予測することを認識するであろう。
当業者であれば、ヒト初回投与試験、用量範囲決定試験、および有効性試験を含む、健常患者および/または所与の障害に罹患している患者におけるヒト臨床試験が、臨床技術分野および医学技術分野で周知の方法に従って成し遂げられ得ることをさらに認識するであろう。
本明細書に提供される化合物の治療有効量を含む薬学的組成物を収容する1つ以上の容器を含む、例えば、がんまたは過敏性腸症候群(IBS)等のRET関連疾患または障害の治療に有用な薬学的キットが本明細書に提供される。かかるキットは、所望の場合、当業者に容易に理解される様々な従来の薬学的キット構成要素、例えば、1つ以上の薬学的に許容される担体を有する容器、追加の容器等のうちの1つ以上をさらに含み得る。投与される成分の量、投与についてのガイドライン、および/または成分の混合についてのガイドラインを示す取扱説明書(添付文書またはラベルのいずれかとして)も本キットに含まれ得る。
以下の実施例は、本発明を説明する。
生物学的実施例
実施例A
RET酵素アッセイ
いくつかの異なるRETキナーゼ形態(野生型、V804M、M918T、G810R、およびG810S)を阻害する化合物の効力を、CisBioのHTRFキナーゼ-TKアッセイ技術を使用して決定した。キナーゼを、8μLの体積中25mM HEPES(pH7.4)、10mM MgCl、0.01%Triton X-100、および2%DMSOからなる緩衝液中で、試験化合物に加えて、250nMのTK-基質ビオチン(CisBio、カタログ番号62TK0PECの一部)とKm ATPでインキュベートした。典型的には、化合物をDMSO中3倍連続希釈液として調製し、アッセイに添加して、適切な最終濃度を得た。22℃で30分間インキュベートした後、HTRF検出緩衝液中31.25nM Sa-XL665および1×TK-Ab-Cryptate(全てCisBio製、カタログ番号62TK0PECの一部)を含有する8μLのクエンチ溶液を添加することにより、反応物をクエンチした。22℃で1時間インキュベートした後、HTRF二波長検出によるPerkinElmer EnVision多モードプレートリーダーを使用して反応の程度を決定し、レシオメトリック放出係数を使用して対照パーセント(POC)を計算した。DMSOのみの試料(化合物なし)を使用して100 POCを決定し、事前にクエンチした対照反応を使用して0 POCを決定した。4パラメータロジスティック曲線を化合物の濃度の関数としてPOC値に当てはめ、IC50値は、最良適合曲線が50 POCと交差した点であった。以下の表に示されるように使用した酵素ロットおよび濃度、ならびにこれらのアッセイで試験した化合物のIC50値を表5に示す。
Figure 0006997876000107
実施例B
RET細胞アッセイ
RETキナーゼを阻害する化合物の細胞効力をKif5b-RET融合タンパク質を発現するHEK-293細胞で決定した。簡潔には、アッセイの前日に、Kif5b-RET融合タンパク質を発現するHEK-293細胞を96ウェルポリ-D-リジンコーティングプレートに50K細胞/ウェルでプレーティングした。細胞を、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)中、0.5%の最終DMSO濃度で試験化合物と1時間インキュベートした。典型的には、化合物をDMSO中3倍連続希釈液中で調製し、アッセイに添加して、適切な最終濃度を得た。1時間後、培地を除去し、細胞を3.8%ホルムアルデヒドで20分間固定し、PBSで洗浄し、100%メタノールで10分間透過処理した。その後、プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、LI-CORブロッキング溶液(LI-CORカタログ番号927-40000)で1時間ブロッキングした。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、その後、抗ホスホRET(Tyr1062)(Santa Cruzカタログ番号sc-20252-R)抗体および抗GAPDH(Milliporeカタログ番号MAB374)抗体と2時間インキュベートした。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、抗ウサギ680(Molecular Probesカタログ番号A21109)および抗マウス800(LI-CORカタログ番号926-32210)二次抗体と1時間インキュベートした。全ての抗体を、0.05%Tweenを含有するLI-COR Block中に希釈した。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、100μLのPBSを各ウェルに添加し、プレートをLI-COR Aerius蛍光プレートリーダーで読み取った。ホスホ-RETシグナルをGAPDHシグナルに正規化した。試験化合物なしを使用して100 POC(対照パーセント)を決定し、1μMの対照阻害剤を使用して0 POCを決定した。POC値を4パラメータロジスティック曲線に当てはめた。IC50値は、曲線が50 POCと交差する点である。これらのアッセイで試験した化合物のIC50値を表5に示す。
実施例C
RET G810RおよびG810S突然変異細胞アッセイ
RETキナーゼを阻害する化合物の細胞効力を、G810RまたはG810S突然変異体RET Kif5b-RET融合タンパク質を発現するHEK-293細胞で決定した。簡潔には、アッセイの前日に、G810RまたはG810S突然変異体RET Kif5b-RET融合タンパク質を発現するHEK-293細胞を96ウェルポリ-D-リジンコーティングプレートに50K細胞/ウェルでプレーティングした。細胞を、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)中、0.5%の最終DMSO濃度で試験化合物と1時間インキュベートした。典型的には、化合物をDMSO中3倍連続希釈液中で調製し、アッセイに添加して、適切な最終濃度を得た。1時間後、培地を除去し、細胞を3.8%ホルムアルデヒドで20分間固定し、PBSで洗浄し、100%メタノールで10分間透過処理した。その後、プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、LI-CORブロッキング溶液(LI-CORカタログ番号927-40000)で1時間ブロッキングした。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、その後、抗ホスホRET(Tyr1062)(Santa Cruzカタログ番号sc-20252-R)抗体および抗GAPDH(Milliporeカタログ番号MAB374)抗体と2時間インキュベートした。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、抗ウサギ680(Molecular Probesカタログ番号A21109)および抗マウス800(LI-CORカタログ番号926-32210)二次抗体と1時間インキュベートした。全ての抗体を、0.05%Tweenを含有するLI-COR Block中に希釈した。プレートをPBS-0.05%Tween20で洗浄し、100μLのPBSを各ウェルに添加し、プレートをLI-COR Aerius蛍光プレートリーダーで読み取った。ホスホ-RETシグナルをGAPDHシグナルに正規化した。試験化合物なしを使用して100 POC(対照パーセント)を決定し、1μMの対照阻害剤を使用して0 POCを決定した。POC値を4パラメータロジスティック曲線に当てはめる。IC50値は、曲線が50 POCと交差する点である。これらのアッセイで試験した化合物のIC50値を表5に示す。
Figure 0006997876000108
Figure 0006997876000109
合成実施例
合成中間体の調製
中間体P1
Figure 0006997876000110
4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒド
方法A:
ステップ1:4-クロロ-1-イソプロピル-3-ビニル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの調製。圧力容器内で、ジオキサン(12mL)中4-クロロ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(753.5mg、2.343mmol)の溶液を、2M KPO水溶液(3.5mL、7.0mmol)、および4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.53mL、2.968mmol)で処理し、その後、アルゴンガスで2分間スパージした。脱気した混合物をPd(PPh(270.8mg、0.2343mmol)で処理し、結果として生じた混合物をアルゴンガスでさらに10分間スパージした。その後、反応容器を密閉した。反応混合物を90℃で6時間、その後、周囲温度で一晩撹拌した。結果として生じた混合物をEtOAcで希釈し、水で3回洗浄した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~60%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(562.2mg、96%)。MS(apci)m/z=222.2(M+H)。
ステップ2:4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドの調製。THF(140mL)および水(47mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-3-ビニル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(6.3g、28.42mmol)の冷(0℃)溶液を、NMO(6.86g、57mmol)および4重量%OsO水溶液(18mL、2.8mmol)で順次処理した。結果として生じた混合物を周囲温度で2.5時間撹拌し、インサイツで、中間体1,2-ジオール、1-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)エタン-1,2-ジオールを得た。混合物をNaIO溶液(12.2g、57mmol)で処理し、周囲温度で1.5時間撹拌した。結果として生じた懸濁液をCelite(登録商標)に通して濾過した。濾液をDCM(150mL)と飽和NaSO水溶液(150mL)との間で分配し、水相をDCM(2×150mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(EtOAcヘキサン中5~75%)により精製して、表題化合物を得た(4.4g、69%)。MS(apci)m/z=224.1(M+H)。
方法B:
ステップ1:1-(2,4-ジクロロピリジン-3-イル)-2,2-ジメトキシエタン-1-オンの調製。THF(49.84mL)中2,4-ジクロロ-3-ヨードピリジン(2.73g、9.968mmol)の冷(-78℃)溶液をヘキサン中2.5M n-BuLi(4.785mL、11.96mmol)で液滴処理した。-78℃で20分間撹拌した後、反応混合物を2,2-ジメトキシ酢酸メチル(1.708mL、13.95mmol)で液滴処理した。結果として生じた混合物を-78℃で1時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液(10mL)でクエンチした。クエンチした混合物を周囲温度に加温させた。その後、混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~30%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(1.9g、76%)。
ステップ2:4-クロロ-3-(ジメトキシメチル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの調製。EtOH(9.837mL)中1-(2,4-ジクロロピリジン-3-イル)-2,2-ジメトキシエタン-1-オン(1.23g、4.919mmol)およびNHNH・HO(714.9μL、14.76mmol)の混合物を周囲温度で80時間、その後、50℃で1時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水(15mL)で希釈し、DCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。結果として生じた残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~100%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(550mg、49%)。MS(apci)m/z=228.1(M+H)。
ステップ3:4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドの調製。1M HCl水溶液(505μL、0.510mmol)中4-クロロ-3-(ジメトキシメチル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(23mg、0.10mmol)の溶液を周囲温度で1時間撹拌した。結果として生じた懸濁液をNaHCO溶液(42mg、0.5mmol)でクエンチした。クエンチした混合物を水で希釈し、濾過した。収集した固体を真空内で乾燥させて、表題化合物を得た(15mg、82%)。MS(apci)m/z=182.0(M+H)。
ステップ4:4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドの調製。DMF(716μL)中4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒド(13mg、0.072mmol)の溶液をCsCO溶液(47mg、0.14mmol)および2-ヨードプロパン(14μL、0.14mmol)で順次処理した。結果として生じた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。その後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~40%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(6mg、37%)。MS(apci)m/z=224.1(M+H)。
中間体P2
Figure 0006997876000111
1-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オール
ステップ1:4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシムの調製。EtOH(80mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体P1、4.4g、20mmol)の溶液をNHOH(1.5mL、24mmol)およびNaOAc(1.9g、59mmol)で処理した。結果として生じた混合物を周囲温度で72時間撹拌した。その後、混合物を真空内で濃縮した。結果として生じた残渣をDCM中に懸濁し、懸濁液をCelite(登録商標)に通して濾過した。濾液を真空内で濃縮して、その後のステップで使用するのに十分な純度の表題化合物を得た(4.69g、100%)。MS(apci)m/z=239.1(M+H)。
ステップ2:1-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オールの調製。DMF(3.14mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシム(150mg、0.628mmol)、NCS(109mg、0.817mmol)、KHCO溶液(126mg、1.26mmol)および1-エチニルシクロプロパン-1-オール(103mg、1.26mmol)の混合物を50℃で1時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~50%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(145mg、72%)。MS(apci)m/z=319.1(M+H)。
中間体P3
Figure 0006997876000112
3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール
DMF(6mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシム(中間体P2、ステップ1、140mg、0.59mmol)、NCS(95mg、0.7mmol)、KHCO溶液(176mg、1.76mmol)、およびシクロプロピルアセチレン(150μL、1.76mmol)の混合物を50℃で1時間15分間撹拌した。その後、追加のNCS(45mg、0.35mmol)およびシクロプロピルアセチレン(149μL、1.76mmol)を導入した。反応混合物を50℃でさらに40分間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中5~65%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(128mg、72%)。MS(apci)m/z=303.1(M+H)。
中間体P4
Figure 0006997876000113
3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMSO(4.509mL)中4-クロロ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(290mg、0.902mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(406.5μL、2.706mmol)の混合物を90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水(3回)およびブラインで順次抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(340mg、83%)。MS(apci)m/z=453.1(M+H)。
ステップ2:3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製TFA(3.76mL)中N-(2,4-ジメトキシベンジル)-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(340mg、0.752mmol)の溶液をEtSiH(180μL、1.13mmol)で処理した。周囲温度で4時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaCO水溶液およびブラインで順次抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(212mg、93%)。MS(apci)m/z=303.0(M+H)。
中間体P5
Figure 0006997876000114
5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸エチル
ステップ1:3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-カルボン酸エチルの調製。DMF(31mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシム(中間体P2、ステップ1、0.88g、3.13mmol)の溶液を、NCS(0.588g、4.40mmol)、KHCO(0.94g、9.4mmol)、および3-シクロプロピルプロピオル酸エチル(中間体R2、0.945g、6.84mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間、その後、50℃で45分間撹拌した。これを水とEtOAcとの間で分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~80%EtOAc)により精製して、表題生成物を得た(0.54g、46%)。MS(apci)m/z=375.1(M+H)。
ステップ2:5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸エチルの調製。1,4-ジオキサン(670μL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-カルボン酸エチル(25.1mg、0.067mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(44.8mg、0.27mmol)の溶液をアルゴンでスパージした後、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’-トリイソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)ホスファン(XPhos)(12.8mg、0.027mmol)およびPd(dba)(6.1mg、0.0067mmol)を導入した。80℃で一晩撹拌した後、追加の(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(22.4mg、0.14mmol)およびXPhos(12.8mg、0.027mmol)を添加し、80℃での加熱を再開して一晩続けた。室温に冷却した後、反応混合物をDCMとHOとの間で分配した。有機層を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~60%EtOAc)により精製して、帯黄色の油として表題生成物を得た(27.9mg、82%)。MS(apci)m/z=506.2(M+H)。
中間体P6
Figure 0006997876000115
(5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-イル)メタノール
アルゴン雰囲気下で、DIBAL-H(25%、トルエン)(58.5μL、0.0870mmol)をDCM(79μL)中5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸エチル(中間体P5、20mg、0.04mmol)の溶液に-78℃で滴加した。30分間撹拌した後、反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、表題生成物を得た(18mg、93%)。MS(apci)m/z=464.2(M+H)。
中間体P7
Figure 0006997876000116
5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸
NaOH(2N水溶液、692μL、1.4mmol)中5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸エチル(中間体P5、70mg、0.14mmol)の溶液を85℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を4:1のDCM:IPAで抽出した。相分離した後、有機層を濃縮して、表題生成物を得た(45mg、68%)。MS(apci)m/z=478.2(M+H)。
中間体P8
Figure 0006997876000117
7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
MeCN(5mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、190mg、0.46mmol)の溶液に、NCS(310mg、2.3mmol)およびTFA(0.36mL、4.64mmol)を添加した。室温で4時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)で処理して、表題生成物を得た(150mg、73%)。MS(apci)m/z=444.0(M+H)。
中間体P9
Figure 0006997876000118
3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)(2,4-ジクロロピリジン-3-イル)メタノンの調製。火炎乾燥させたフラスコに、2,4-ジクロロ-3-ヨードピリジン(1.4g、5.11mmol)およびTHF(12mL)を装填した。混合物を-78℃に冷却した後、n-BuLi(2.5M、THF)(2.45mL、6.13mmol)を滴加した。この温度で1時間撹拌した後、THF(3mL)中5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-カルボン酸メチル(1.2g、7.16mmol)の溶液を滴加し、撹拌を再開してさらに45分間続け、その後、反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(5mL)で洗浄し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~30%EtOAc)により精製して、表題生成物を得た(1.37g、71%)。MS(apci)m/z=283.0(M+H)。
ステップ2:3-(4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾールの調製。ヒドラジン(1M、THF)(37mL、37mmol)中(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)(2,4-ジクロロピリジン-3-イル)メタノン(1.3g、4.6mmol)の混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応物を水(15mL)で希釈し、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により精製して、表題生成物を得た(0.28g、30%)。MS(apci)m/z=261.0(M+H)。
ステップ3:3-(4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾールの調製。MeCN(6mL)中3-(4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール(260mg、1mmol)およびNIS(340mg、1.5mmol)の混合物に、TFA(0.38mL、5mmol)を添加した。室温で4時間撹拌した後、反応物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(380mg、99%)。MS(apci)m/z=386.9(M+H)。
ステップ4:3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMSO(3.5mL)中3-(4-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール(396mg、1mmol)の溶液に、(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.4mL、2.6mmol)を添加し、一晩かけて90℃に加熱した。室温に冷却した後、反応物を水(20mL)で希釈し、その後、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により精製して、表題生成物を得た(200mg、38%)。MS(apci)m/z=518.1(M+H)。
中間体R1
Figure 0006997876000119
1-エチニルシクロブタン-1-オール
0℃の臭化エチニルマグネシウム(0.5M THF、7.8mL、3.90mmol)の溶液に、シクロブタノン(0.22mL、3.00mmol)を滴加した。反応物を15分間かけて室温に加温し、その後、飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtO(5mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、帯黄色の油として表題生成物を得て、これをさらに精製することなく次のステップで使用し、定量的収率を想定した。
中間体R2
Figure 0006997876000120
3-シクロプロピルプロピオル酸エチル
THF(8mL)中エチニルシクロプロパン(0.78g、11.8mmol)の溶液をアルゴンでスパージし、-78℃に冷却した後、n-BuLi(2.5M THF、5.2mL、13.0mmol)を滴加した。混合物を-78℃で30分間および-10℃で45分間撹拌し、反応物を再度-78℃に冷却した後、塩化炭酸エチル(1.24mL、13.0mmol)を滴加した。これを室温に加温させ、一晩撹拌した後、EtOAcと飽和NHCl水溶液との間で分配した。相分離した後、有機層を水で洗浄し、その後、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、表題生成物を得た(1.6g、98%)。MS(apci)m/z=139.1(M+H)。
合成実施例の調製
実施例1
Figure 0006997876000121
1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オール
ステップ1:2,2,2-トリフルオロ酢酸1-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オールの調製。DMSO(706μL)中1-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オール(中間体P2、45mg、0.14mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(94mg、0.56mmol)の混合物を100℃で15時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、混合物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%ACN)により精製して、表題化合物を得た(34mg、54%)。MS(apci)m/z=450.1(M+H)。
ステップ2:1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オールの調製。水(147μL)およびTFA(734μL、0.073mmol)中2,2,2-トリフルオロ酢酸1-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オール(33mg、0.073mmol)の懸濁液を周囲温度で30分間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮して、TFAの大部分を除去した。残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%ACN)により精製して、表題化合物のTFA塩を得た。TFA塩をMeOH中に溶解し、Pl-HCO樹脂に通して、遊離塩基化生成物を溶出した。有機溶出液を真空内で濃縮して、表題化合物を得た(6mg、27%)。MS(apci)m/z=300.2(M+H)。
実施例2
Figure 0006997876000122
3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(700μL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール(中間体P3、32mg、0.106mmol)の溶液を(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(50μL、0.32mmol)で処理した。反応混合物を90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中1~95%EtOAc)により直接精製して、表題化合物を得た(29mg、63%)。MS(apci)m/z=434.2(M+H)。
ステップ2:3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(300μL)中3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(27mg、0.062mmol)の溶液をTFA(300μL)およびEtSiH(50μL、0.31mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で1時間20分撹拌し、その後、混合物を真空内で濃縮した。残渣を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。残渣を、最初にシリカクロマトグラフィー(勾配溶出液としてDCM中1~20%MeOHを使用)により、その後、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~85%ACN)により精製して、TFA塩として表題化合物を得た。TFA塩を飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、表題化合物を得た(4.6mg、26%)。MS(apci)m/z=284.1(M+H)。
実施例3
Figure 0006997876000123
7-クロロ-3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ACN(500μL)中3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例2、9.3mg、0.033mmol)の冷(0℃)溶液をNCS(4.4mg、0.033mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で30分間、その後、40℃で1時間40分撹拌した。その後、反応混合物を0℃に冷却し、追加のNCS(2.2mg、0.016mmol)で処理した。混合物を0℃で5分間、その後、周囲温度で3.5時間撹拌し、その期間中に追加のNCS(4.4mg、0.033mmol)を2回(1時間後および2時間後に再度)導入した。その後、反応混合物を真空内で濃縮した。残渣を、最初に分取薄層クロマトグラフィー(DCM中10%MeOH)により、その後、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)により精製して、TFA塩として表題化合物を得た。TFA塩を含有する画分を合わせ、飽和NaHCO水溶液で処理し、DCMで抽出した。有機抽出物を合わせ、濃縮して、表題化合物を得た(2.6mg、25%)。MS(apci)m/z=318.1(M+H)。
実施例4
Figure 0006997876000124
3-(4-ブロモ-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:4-ブロモ-3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾールの調製。ACN(3mL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール(中間体P3、94mg、0.31mmol)の冷(0℃)溶液をNBS(61mg、0.34mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で25分間、その後、40℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物をTFA(3液滴)で処理し、混合物を40℃でさらに50分間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮して、その後のステップで使用するのに十分な純度の表題化合物を得た(120mg、定量的)。MS(apci)m/z=381.0,383.0(M+H)。
ステップ2:3-(4-ブロモ-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(3mL)中4-ブロモ-3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール(118mg、0.31mmol)の溶液を(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(140μL、0.928mmol)で処理し、その後、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(水中5~95%ACN)により精製して、表題化合物を得た(80mg、51%)。MS(apci)m/z=512.1,514.1(M+H)。
ステップ3:3-(4-ブロモ-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(1.5mL)中3-(4-ブロモ-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(80mg、0.16mmol)の溶液をTFA(1.5mL、0.16mmol)およびEtSiH(250μL、1.56mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で30分間撹拌し、その後、混合物を真空内で濃縮した。残渣を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(15.6mg、28%)。MS(apci)m/z=362.0(M+H)。
実施例5
Figure 0006997876000125
3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾールの調製。ACN(10mL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール(中間体P3、512mg、1.69mmol)およびNIS(438mg、1.94mmol)の冷(0℃)溶液をTFA(142μL、1.86mmol)で処理した。結果として生じた混合物を周囲温度で30分間撹拌した。その後、反応温度を40℃に上昇させ、混合物を追加のTFA(142μL、1.86mmol)で処理した。40℃で2時間40分撹拌した後、追加のNIS(44mg、0.12mmol)を導入した。40℃での撹拌をさらに2.5時間続け、その期間中、反応混合物を追加のNIS(44mg、0.12mmol)で、1時間間隔で2回処理した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を飽和Na水溶液(10mL)で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、表題化合物を得た(700mg、97%)。MS(apci)m/z=429.0(M+H)。
ステップ2:3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(15mL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール(700mg、1.63mmol)の溶液を(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(738μL、4.90mmol)で処理した。結果として生じた混合物を90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(3×10mL)で抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、その後のステップで使用するのに十分な純度の表題化合物を得た(460mg、50%)。MS(apci)m/z=560.1(M+H)。
ステップ3:3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(3.29mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(460mg、0.822mmol)の溶液をEtSiH(1.31mL、8.22mmol)およびTFA(3.29mL)で処理した。反応混合物を周囲温度で45分間撹拌し、その後、混合物を真空内で濃縮した。残渣を飽和NaHCO水溶液(10mL)で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(137mg、41%)。MS(apci)m/z=410.0(M+H)。
実施例6
Figure 0006997876000126
3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
方法A:圧力容器内で、トルエン(300μL)中3-(4-ブロモ-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例4、9.3mg、0.026mmol)、PdCl[P(cy)(2.8mg、0.00385mmol)、およびCsF(8mg、0.05mmol)の混合物を2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(14μL、0.045mmol)で処理し、その後、アルゴンガスでスパージし、密閉し、110℃で20時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を真空内で濃縮した。粗残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~80%ACN)により精製して、表題化合物のTFA塩を得た。所望の画分を合わせ、真空内で濃縮して、表題化合物のTFA塩を得た。TFA塩を飽和NaHCO水溶液で処理し、DCMで抽出した。合わせたDCM抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、表題化合物を得た(0.9mg、10%)。MS(apci)m/z=361.1(M+H)。
方法B:圧力容器内で、トルエン(700μL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、51mg、0.125mmol)およびPdCl(PPh(9mg、0.012mmol)の混合物を2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(161μL、0.499mmol)で処理し、その後、アルゴンガスでスパージし、密閉し、110℃で20時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(2.4mg、6%)。MS(apci)m/z=361.2(M+H)。
実施例7
Figure 0006997876000127
3-(5-シクロプロピル-4-(3-フルオロピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
圧力容器内で、トルエン(700μL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、43mg、0.11mmol)およびPdCl(PPh(7mg、0.011mmol)の混合物を3-フルオロ-2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(162mg、0.42mmol)で処理し、その後、アルゴンガスでスパージし、密閉し、110℃で20時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。粗残渣を逆相クロマトグラフィー(水中5~85%ACN)により精製して、表題化合物を得た(2.4mg、6%)。MS(apci)m/z=379.1(M+H)。
実施例8
Figure 0006997876000128
7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ACN(800μL)中3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例6、29mg、0.08mmol)の混合物をNCS(32mg、0.24mmol)で処理した。反応混合物を周囲温度で1時間20分撹拌した。その後、反応混合物を飽和Na水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮した。粗残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)により精製して、TFA塩として表題化合物を得た。TFA塩を含有する画分を合わせ、飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、表題化合物を得た(6.2mg、20%)。MS(apci)m/z=395.1(M+H)。
実施例9
Figure 0006997876000129
3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:(4-クロロ-2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)メタノンの調製。THF(15.0mL)中4-クロロ-2,5-ジフルオロピリジン(246mg、1.65mmol)の冷(-78℃)溶液をヘキサン中2.5M n-BuLi(718μL、1.79mmol)で処理した。-78℃で2時間撹拌した後、反応混合物をTHF(2mL)中5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-カルボン酸メチル(250mg、1.50mmol)の溶液で処理した。結果として生じた混合物を周囲温度で一晩撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチした。その後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(201mg、47%)。
ステップ2:5-シクロプロピル-3-(4,7-ジフルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾールの調製。THF中NHNH(10mL、10.0mmol)の1.0M溶液を(4-クロロ-2,5-ジフルオロピリジン-3-イル)(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)メタノン(201mg、0.706mmol)に添加し、結果として生じた溶液を周囲温度で1時間撹拌した。その後、反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(52mg、28%)。MS(apci)m/z=263.0(M+H)。
ステップ3:3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(1.983mL)中5-シクロプロピル-3-(4,7-ジフルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール(52mg、0.20mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(89.38μL、0.5949mmol)の混合物を90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(81.1mg、100%)。MS(apci)m/z=410.2(M+H)。
ステップ4:3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(989μL)中3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(81mg、0.198mmol)、2-ブロモプロパン(74.3μL、0.791mmol)、およびCsCO溶液(129mg、0.396mmol)の混合物を90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液で希釈し、DCMで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、粗物質3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンを得て、定量的収率を想定した。
この粗物質をTFA(2mL)中に溶解し、その後、EtSiH(47.4μL、0.297mmol)で処理した。周囲温度で1時間撹拌した後、反応混合物を真空内で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)により精製して、3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンのTFA塩を得た。TFA塩をDCMで希釈し、その後、飽和NaHCO水溶液およびブラインで順次抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮して、遊離塩基化表題化合物を得た(3.2mg、5%)。MS(apci)m/z=302.1(M+H)。
実施例10
Figure 0006997876000130
3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ACN(2.85mL)中3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例9、86mg、0.285mmol)の溶液をTFA(22、0.285mmol)およびNIS(70.6mg、0.314mmol)で順次処理した。結果として生じた混合物を40℃で8時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を飽和Na水溶液(10mL)で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(100mg、82%)。MS(apci)m/z=428.0(M+H)。
実施例11
Figure 0006997876000131
3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
圧力容器内で、トルエン(624.2μL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例10、40mg、0.094mmol)、2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(45.47μL、0.1404)およびPdCl(PPh(6.572mg、0.009363mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(5.7mg、16%)。MS(apci)m/z=378.1(M+H)。
実施例12
Figure 0006997876000132
3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
圧力容器内で、ジオキサン(496μL)中3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P4、30mg、0.099mmol)、3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(94.8mg、0.298mmol)、2M NaCO水溶液(149μL、0.298mmol)、およびPd(PPh(11.5mg、0.00993mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(18.4mg、51%)。MS(apci)m/z=367.2(M+H)。
実施例13
Figure 0006997876000133
7-クロロ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:7-クロロ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。ACN(1.38mL)中3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P4、41.8mg、0.138mmol)の溶液をNCS(19.4mg、0.145mmol)で処理し、その後、70℃で一晩撹拌した、周囲温度に冷却した後、反応混合物を真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(24mg、52%)。MS(apci)m/z=337(M+H)。
ステップ2:7-クロロ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。圧力容器内で、ジオキサン(357μL)中7-クロロ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(24mg、0.071mmol)、3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(68.1mg、0.214mmol)、2M NaCO水溶液(107μL、0.214mmol)、およびPd(PPh(8.24mg、0.00713mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(18.8mg、66%)。MS(apci)m/z=401.2(M+H)。
実施例14
Figure 0006997876000134
7-ブロモ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:7-ブロモ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。ACN(2.3mL)中3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P4、70mg、0.23mmol)の溶液をNBS(45mg、0.25mmol)で処理し、その後、70℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(51mg、58%)。MS(apci)m/z=380.9,382.9(M+H)。
ステップ2:7-ブロモ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。圧力容器内で、ジオキサン(670μL)中7-ブロモ-3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(51mg、0.13mmol)、3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(85mg、0.27mmol)、2M NaCO水溶液(200μL、0.400mmol)、およびPd(PPh(15mg、0.013mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(24mg、40%)。MS(apci)m/z=445.1(M+1),447.1(M+2)。
実施例15
Figure 0006997876000135
3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-7-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
圧力容器内で、THF(0.5mL)中7-ブロモ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例14、20mg、0.045mmol)、Pd(t-BuP)(2.3mg、0.0045mmol)、およびCHZnCl(2M THF、90μL、0.18mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、70℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をDCMで希釈し、水およびブラインで順次洗浄した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣を分取薄層クロマトグラフィー(90:9:1のDCM:MeOH:NHOH)により精製して、表題化合物を得た(7.7mg、45%)。MS(apci)m/z=381.2(M+H)。
実施例16
Figure 0006997876000136
4-アミノ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-7-カルボニトリル
圧力容器内で、DMA(831μL)中7-ブロモ-3-(3-シクロプロピル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例14、37mg、0.0831mmol)、Zn(CN)(10.7mg、0.0914mmol)、およびPdCl(dppf)・CHCl(6.78mg、0.00831mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で一晩撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで順次抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(10.4mg、32%)。MS(apci)m/z=392.2(M+H)。
実施例17
Figure 0006997876000137
2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)シクロペント-2-エン-1-オン
ジメトキシメタン(977μL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、40mg、0.098mmol)、(5-オキソシクロペント-1-エン-1-イル)ボロン酸(18mg、0.15mmol)、Pd(PPh(11mg、0.0098mmol)、およびNaCO(2N水溶液、244μL、0.49mmol)の混合物を、密閉管内で窒素下、80℃で15時間加熱し、その後、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%MeCN)に供した。生成物を含有する合わせた画分を濃縮し、MeOH中に溶解し、PL-HCO MPプラグに通した。その後、濾液を濃縮して、白色の固体として表題生成物を得た(5mg、14%)。MS(apci)m/z=364.1(M+H)。
実施例18
Figure 0006997876000138
3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ジオキサン(0.4mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、21mg、0.05mmol)、Pd(dba)(2mg、0.003mmol)、XPhos(5mg、0.01mmol)、および1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(32mg、0.15mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、KPO(2M水溶液、0.08mL、0.15mmol)を導入した。反応物を圧力容器内に密閉し、90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をDCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(5mL)で洗浄し、濃縮した。粗物質を、最初にシリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により、その後、逆相クロマトグラフィー(水中5~80%MeCN)により精製して、表題生成物を得た(9.2mg、49%)。MS(apci)m/z=364.2(M+H)。
実施例19
Figure 0006997876000139
3-(5-シクロプロピル-4-(3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
表題生成物を、1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを2-(3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランに置き換える実施例18と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=366.2(M+H)。
実施例20.
Figure 0006997876000140
3-(5-シクロプロピル-4-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ジオキサン(0.35mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、21mg、0.0520mmol)、Pd(PPh(6mg、0.0052mmol)、およびMeZnCl(2M THF、0.10mL、0.21mmol)の混合物を1時間かけて90℃に加熱し、その後、分取HPLC(1%TFAを有する水中5~95%ACN)により直接精製した。生成物を含有する合わせた画分を濃縮し、DCM中に溶解し、PL-HCO MPプラグに通した。その後、濾液を濃縮して、表題生成物を得た(2.9mg、19%)。MS(apci)m/z=298.2(M+H)。
表Aの化合物を、中間体P2のステップ2の1-エチニルシクロプロパン-1-オールを適切なアルキニルアルコールに置き換える1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)シクロプロパン-1-オール(実施例1)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000141
表Bの化合物を、2-(トリブチルスタンニル)ピリジンを適切な2-(トリブチルスタンニル)ヘテロアリール試薬に置き換える3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例6、方法B)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000142
Figure 0006997876000143
表Cの化合物を、3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンを適切な原出発材料に置き換える7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例8)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000144
実施例38
Figure 0006997876000145
2-(3-(4-アミノ-7-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール
アセトニトリル(265μL)中2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(実施例21、4mg、0.013mmol)の溶液に、1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(8.9mg、0.066mmol)を添加した。混合物を50℃で3時間および室温で15時間撹拌し、その後、逆相クロマトグラフィー(水中0~95%ACN)により直接精製して、白色の固体として表題生成物を得た(1.8mg、40%)。MS(apci)m/z=336.1(M+H)。
実施例39
Figure 0006997876000146
2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(3-(4-アミノ-7-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)オキセタン-3-オール
2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールを3-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)オキセタン-3-オール(実施例23)に置き換え、0.1%TFAを有する水中0~95%ACNをクロマトグラフィー溶出液として使用することにより、表題生成物(2.5mg、38%)を実施例38に記載の様式と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=350.2(M+H)。
実施例40
Figure 0006997876000147
2,2,2-トリフルオロ酢酸2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール
ステップ1:2-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールの調製。4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシム(中間体P2、ステップ1、30mg、0.13mmol)、1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(22mg、0.16mmol)、2-メチルブタ-3-イン-2-オール(32mg、0.38mmol)、炭酸水素カリウム(25mg、0.25mmol)、およびDMF(1.2mL)の混合物を50℃で1時間撹拌し、その後、水とEtOAcとの間で分配した。相分離した後、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~60%EtOAc)により精製して、白色の固体として表題生成物を得た(15mg、37%)。MS(apci)m/z=321.1(M+H)。
ステップ2:2-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨードイソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールの調製。TFA(4mL)中2-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(480mg、1.50mmol)およびNIS(1.01g、4.49mmol)の混合物を50℃で1時間加熱した後、これを濃縮し、EtOAc中に取り込み、NaSO(10%水溶液)、NaCO(2M水溶液)、および水で洗浄した。その後、有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、帯茶色の泡状固体として表題化合物を得て(0.32g、48%)、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS(apci)m/z=447.0(M+H)。
ステップ3:2-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨードイソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールの調製。DMSO(3.6mL)中2-(3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨードイソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(0.32g、0.72mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.48g、2.9mmol)の混合物を70℃で15時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAc(30mL)で希釈し、水(2×30mL)で洗浄し、その後、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~80%EtOAc)により精製して、帯黄色の油として表題化合物を得た(0.31g、75%)。MS(apci)m/z=578.1(M+H)。
ステップ4:2-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールの調製。トルエン(1.0mL)中2-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨードイソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(58mg、0.10mmol)、PdCl(PPh(7.0mg、0.01mmol)、および2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(97.57μL、0.30mmol)の混合物を、密閉管内で窒素下、110℃で3時間撹拌した。追加のPdCl(PPh(7.0mg、0.01mmol)を添加した後、加熱を再開してさらに15時間続けた。室温に冷却した後、反応物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~100%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(21mg、40%)。MS(apci)m/z=529.3(M+H)。
ステップ5:2,2,2-トリフルオロ酢酸2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールの調製。TFA(0.76mL)および水(0.1mL)中2-(3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(20mg、0.038mmol)の溶液を室温で15分間撹拌した後、これを濃縮し、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%MeCN)により精製して、白色の固体として表題生成物を得た(6mg、42%収率)。MS(apci)m/z=379.2(M+H)。
実施例41
Figure 0006997876000148
2,2,2-トリフルオロ酢酸2-(3-(4-アミノ-7-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール
アセトニトリル(344μL)中2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オール(13mg、0.034mmol)の溶液に、1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(14mg、0.10mmol)、その後、TFA(26μL、0.34mmol)を添加した。混合物を室温で8時間撹拌し、その後、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%MeCN)に供して、表題生成物を得た(1.5mg、11%)。MS(apci)m/z=413.2(M+H)。
実施例42
Figure 0006997876000149
1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨード-5-メチルイソオキサゾールの調製。DMF(3.8mL)中4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルバルデヒドオキシム(中間体P2、ステップ1、180mg、0.754mmol)、NCS(121mg、0.905mmol)、1-ヨードプロプ-1-イン(417mg、2.51mmol)、およびKHCO(201mg、2.01mmol)の混合物を50℃で1時間撹拌し、その後、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗物質を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中0~95%MeCN)により精製して、帯黄色の油として表題化合物を得た(113mg、37%)。MS(apci)m/z=403.0(M+H)。
ステップ2:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-3-(4-ヨード-5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMSO(2.7mL)中3-(4-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-ヨード-5-メチルイソオキサゾール(110mg、0.273mmol)および(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(228mg、1.37mmol)の混合物を70~80℃で一晩撹拌した。これを水(15mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~100%EtOAc)により精製して、無色の油として表題生成物を得た(117mg、80%)。MS(apci)m/z=534.0(M+H)。
ステップ3:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。トルエン(656μL)中N-(2,4-ジメトキシベンジル)-3-(4-ヨード-5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(35mg、0.066mmol)、PdCl(PPh(4.6mg、0.0066mmol)、および2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(85μL、0.26mmol)の混合物を、密閉管内で窒素下、110℃で15時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(水中0~95%MeCN)により精製して、帯茶色の油として表題化合物を得た(25mg、78%)。MS(apci)m/z=485.3(M+H)。
ステップ4:1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。TFA(1.0mL)および水(0.1mL)中N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(25mg、0.052mmol)の溶液を室温で1時間撹拌し、その後、濃縮し、逆相クロマトグラフィー(水中0~95%MeCN)により精製して、ベージュ色の固体として表題生成物を得た(9mg、52%)。MS(apci)m/z=335.2(M+H)。
実施例43
Figure 0006997876000150
2,2,2-トリフルオロ酢酸7-クロロ-1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
2-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オールを1-イソプロピル-3-(5-メチル-4-(ピリジン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例42)に置き換え、反応を室温の高温で(50℃、5時間)行うことにより、表題生成物(4mg、15%)を実施例41に記載の様式と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=369.1(M+H)。
実施例44
Figure 0006997876000151
3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
表題生成物(10mg、36%)を、1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールに置き換える実施例18と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=364.2(M+H)。
実施例45
Figure 0006997876000152
3-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オン
ステップ1:3-(4-(2-(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。ジオキサン(0.61mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、0.050g、0.12mmol)、2-(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(0.057g、0.18mmol)、NaCO(0.13mL、2M水溶液、0.26mmol)、およびPd(PPh(0.014g、0.012mmol)の混合物を一晩かけて90℃に加熱した。反応混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により直接精製して、表題化合物を得た(35.4mg、62%)。MS(apci)m/z=467.2(M+H)。
ステップ2:3-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)ピリジン-2(1H)-オンの調製。MeOH(0.76mL)中3-(4-(2-(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(35.4mg、0.076mmol)およびPd/C(16mg、10%、0.015mmol)の混合物を、水素バルーン下で、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、分取HPLC(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)で精製した。生成物を含有する合わせた画分をDCMと飽和NaCO水溶液との間で分配した。相分離した後、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、表題生成物を得た(11.3mg、40%)。MS(apci)m/z=377.2(M+H)。
実施例46
Figure 0006997876000153
(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)メタノール
DCM(0.5mL)中(5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-イル)メタノール(中間体P6、18mg、0.039mmol)の溶液をTFA(0.15mL、1.9mmol)で処理し、室温で1時間撹拌し、その後、濃縮した。残渣をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、相分離フリットに通した。濾液を濃縮し、分取HPLC(0.1%TFAを有する水中25~75%ACN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO水溶液とDCMとの間で分配した。有機層を分離し、濃縮して、表題生成物を得た(1.7mg、14%)。MS(apci)m/z=314.1(M+H)。
実施例47
Figure 0006997876000154
2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(5-シクロプロピル-4-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(5-シクロプロピル-4-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。THF(1.6mL)中(5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-イル)メタノール(中間体P5、75mg、0.16mmol)の溶液に、NaH(60%、9.7mg、0.24mmol)を0℃で添加した。5分間撹拌した後、MeI(20μL、0.32mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。追加のNaH(60%、6.5mg、0.16mmol)およびMeI(10μL、0.16mmol)を0℃で導入し、室温で1時間撹拌した後、反応が完了した。反応物を水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮して、表題生成物を得た(53mg、69%)。MS(apci)m/z=478.2(M+H)。
ステップ2:2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(5-シクロプロピル-4-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(444μL)中3-(5-シクロプロピル-4-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(53mg、0.11mmol)の溶液をTFA(257μL、3.3mmol)で処理し、室温で1時間撹拌し、その後、濃縮して、表題生成物を得た(57mg、99%)。MS(apci)m/z=328.2(M+H)。
実施例48
Figure 0006997876000155
3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-N-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド
ステップ1:5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-N-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミドの調製。DCM(1mL)中5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-カルボン酸(中間体P1、45mg、0.094mmol)およびメタンアミン塩酸塩(10mg、0.15mmol)の溶液をDIEA(0.16mL、0.94mmol)およびHATU(72mg、0.19mmol)で処理した。室温で1時間撹拌した後、反応物をシリカクロマトグラフィー(DCM中0~20%MeOH)により直接精製して、白色の固体として表題生成物を得た(48mg、83%)。MS(apci)m/z=491.2(M+H)。
ステップ2:3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-N-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミドの調製。DCM(783μL)中5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-N-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド(48mg、0.078mmol)の溶液をTFA(60μL、0.78mmol)で処理し、室温で30分間撹拌した。その後、これを濃縮し、分取HPLC(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を濃縮し、その後、P1-HCO樹脂プラグに通して遊離塩基化して、表題生成物を得た(1mg、3.0%)。MS(apci)m/z=341.2(M+H)。
表Dの化合物を、ステップ1のメタンアミン塩酸塩を適切なアミン出発材料に置き換える3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピル-N-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド(実施例48)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000156
実施例51
Figure 0006997876000157
2,2,2-トリフルオロ酢酸7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ジオキサン(0.23mL)中7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P8、0.020g、0.045mmol)、5-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.014g、0.068mmol)、NaCO(2N水溶液)(0.047mL、0.095mmol)、およびPd(PPh(0.0052g、0.0045mmol)の混合物を90℃で一晩加熱し、その後、濃縮し分取HPLC(0.1%TFAを有する水中5~95%ACN)で処理して、表題生成物を得た(5.5mg、25%)。MS(apci)m/z=398.1(M+H)。
表Eの化合物を、5-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを適切なボロン酸塩出発材料に置き換える2,2,2-トリフルオロ酢酸7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例51)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000158
実施例55
Figure 0006997876000159
7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
トルエン(0.5mL)中7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P8、35mg、0.075mmol)、Pd(PPh(9mg、0.08mmol)、1-メチル-4-(トリブチルスタンニル)-1H-イミダゾール(59mg、0.16mmol)の混合物をアルゴンでスパージし、密閉圧力容器内で、90℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、反応物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~85%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(4.4mg、14%)。MS(apci)m/z=398.1(M+H)。
表Fの化合物を、1-メチル-4-(トリブチルスタンニル)-1H-イミダゾールを適切なスタンニル出発材料に置き換える7-クロロ-3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例55)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000160
実施例58
Figure 0006997876000161
3-(5-シクロプロピル-4-(1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(5-シクロプロピル-4-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。トルエン(0.4mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、ステップ2、26mg、0.046mmol)、Pd(PPh(6mg、0.005mmol)、および4-(トリブチルスタンニル)-1-トリチル-1H-イミダゾール(84mg、0.14mmol)の混合物をアルゴンでスパージし、密閉圧力容器内で、90℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、反応物を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで直接使用した。MS(apci)m/z=742.3(M+H)。
ステップ2:3-(5-シクロプロピル-4-(1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(0.3mL)中前ステップ由来の粗物質3-(5-シクロプロピル-4-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(25mg、0.034mmol)の溶液に、EtSiH(0.05mL、0.34mmol)およびTFA(0.1mL)を添加した。室温で2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~80%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(3.7mg、31%)。MS(apci)m/z=350.1(M+H)。
実施例59
Figure 0006997876000162
1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)エタン-1-オン
ステップ1:3-(5-シクロプロピル-4-((トリメチルシリル)エチニル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMF(0.2mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、ステップ2、45mg、0.08mmol)、CuI(2mg、0.008mmol)、PdCl(PPh(3mg、0.004mmol)、EtN(33μL、0.24mmol)、およびエチニルトリメチルシラン(0.11mL、0.8mmol)の混合物をアルゴンでスパージし、室温で一晩、その後、90℃で1日撹拌した。室温に冷却した後、反応物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した。MS(apci)m/z=530.2(M+H)。
ステップ2:3-(5-シクロプロピル-4-エチニルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。MeOH(1mL)中粗物質3-(5-シクロプロピル-4-((トリメチルシリル)エチニル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(40mg、0.076mmol)の溶液に、KCO(31mg、0.23mmol)を添加した。室温で3.5時間撹拌した後、反応物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により精製して、表題生成物を得た(30mg、78%)。MS(apci)m/z=458.2(M+H)。
ステップ3:1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)エタン-1-オンの調製。DCM(0.1mL)およびTFA(0.1mL)中3-(5-シクロプロピル-4-エチニルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(5mg、0.011mmol)の混合物に、EtSiH(35μL、0.22mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~85%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(1mg、28%)。MS(apci)m/z=326.1(M+H)。
実施例60
Figure 0006997876000163
3-(5-シクロプロピル-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:3-(5-シクロプロピル-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。t-BuOH(1.3mL)および水(2mL)中3-(5-シクロプロピル-4-エチニルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例59、ステップ2、30mg、0.067mmol)の混合物に、NaN(43mg、0.66mmol)、その後、CuI(1.2mg、0.0066mmol)を添加した。反応物をアルゴンでスパージし、その後、80℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、反応物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した(20mg、61%)。MS(apci)m/z=501.2(M+H)。
ステップ2:3-(5-シクロプロピル-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(0.2mL)、TFA(0.1mL)、およびEtSiH(0.13mL、0.8mmol)中3-(5-シクロプロピル-4-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(20mg、0.04mmol)の混合物を室温で3時間撹拌し、その後、濃縮し、飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~80%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(1.4mg、10%)。MS(apci)m/z=351.1(M+H)。
実施例61
Figure 0006997876000164
4-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)モルホリン-3-オン
ステップ1:4-(5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-イル)モルホリン-3-オンの調製。ジオキサン(0.4mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、ステップ2、37mg、0.066mmol)、CuI(13mg、0.066mmol)、KPO(28mg、0.13mmol)、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(7μL、0.066mmol)、およびモルホリン-3-オン(33mg、0.33mmol)の混合物をアルゴンでスパージし、密閉圧力反応容器内で、90℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、反応物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した。MS(apci)m/z=533.3(M+H)。
ステップ2:4-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)モルホリン-3-オンの調製。DCM(0.2mL)およびTFA(0.1mL)中4-(5-シクロプロピル-3-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)イソオキサゾール-4-イル)モルホリン-3-オン(20mg、0.04mmol)の混合物に、EtSiH(0.13mL、0.8mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、飽和NaHCO(5mL)中に取り込み、その後、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~80%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(1.4mg、10%)。MS(apci)m/z=383.2(M+H)。
表Gの化合物を、ステップ1のモルホリン-3-オンを適切なアミド出発材料に置き換える4-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)モルホリン-3-オン(実施例61)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000165
実施例65
Figure 0006997876000166
1-(3-(4-アミノ-7-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)アゼチジン-2-オン
MeCN(0.3mL)およびTFA(0.05mL)中1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)アゼチジン-2-オン(実施例62、11mg、0.03mmol)およびNCS(21mg、0.16mmol)の混合物を室温で7時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~85%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(2.1mg、17%)。MS(apci)m/z=387.1(M+H)。
表Hの化合物を、1-(3-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)アゼチジン-2-オンを適切な出発材料に置き換える1-(3-(4-アミノ-7-クロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)アゼチジン-2-オン(実施例65)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000167
実施例68
Figure 0006997876000168
2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
表題生成物(3.3mg、20%)を、2-(トリブチルスタンニル)ピリジンを1-メチル-4-(トリブチルスタンニル)-1H-イミダゾールに置き換える実施例11と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=382.2(M+H)。
実施例69
Figure 0006997876000169
3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ジオキサン(0.56mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例10、0.048g、0.11mmol)、1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.035g、0.17mmol)、NaCO(2N水溶液)(0.12mL、0.24mmol)、およびPd(PPh(0.013g、0.011mmol)の混合物を一晩かけて90℃に加熱した。混合物をシリカクロマトグラフィー(DCM中1~10%MeOH)により直接精製して、表題生成物を得た(7.9mg、18%)。MS(apci)m/z=382.2(M+H)。
表Iの化合物を、1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを適切なボロン酸塩またはボロン酸出発材料に置き換える3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例69)の合成に記載の方法と同様の方法を使用して調製した。
Figure 0006997876000170
実施例72
Figure 0006997876000171
2-(4-アミノ-3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)プロパンニトリル
ステップ1:2-(3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)プロパンニトリルの調製。DMF(305μL)中3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例9、ステップ3、25mg、0.0611mmol)、2-ブロモプロパンニトリル(16.4mg、0.122mmol)、およびCsCO(39.8mg、0.122mmol)の混合物を80℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をHOとEtOAc(各1mL)との間で分配した。水相をEtOAc(2×1mL)で抽出し、プールした有機抽出物をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を逆相クロマトグラフィー(水中5~70%ACN)により精製して、白色の固体として表題生成物を得た(21mg、76%)。MS(apci)m/z=463.2(M+H)。
ステップ2:2-(4-アミノ-3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)プロパンニトリルの調製。1:1のTFA:DCM(554μL)中2-(3-(5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7-フルオロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)プロパンニトリル(21mg、0.045mmol)の溶液に、トリエチルシラン(10.9μL、0.068mmol)を添加した。室温で18時間撹拌した後、反応物を濃縮し、EtOAcと飽和NaHCOとの間で分配した。水層をEtOAc(2×1mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により精製して、白色の固体として表題生成物を得た(10mg、72%)。MS(apci)m/z=313.2(M+H)。
実施例73
Figure 0006997876000172
3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:トリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イルの調製。MeCN(0.5mL)中1,3-ジフルオロプロパン-2-オール(20mg、0.21mmol)およびルチジン(26.6μL、0.23mmol)の溶液に、窒素下で、TfO(36.9μL、0.22mmol)を-40℃で添加した。30分間撹拌した後、反応混合物を次のステップで直接使用し、定量的変換を想定した。
ステップ2:3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DMA(0.8mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P9、40mg、0.077mmol)の溶液に、CsCO(76mg、0.23mmol)、続いて、トリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イル(前ステップ由来のMeCN中溶液)(46mg、0.20mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、追加のトリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イル(92mg、0.40mmol)(前ステップに記載のものと同様に調製したMeCN中溶液)およびCsCO(76mg、0.23mmol)を導入し、反応物を50℃で一晩加熱した。反応混合物を水(2mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中0~100%EtOAc)により精製して、表題生成物を得た(6.2mg、13%)。MS(apci)m/z=596.0(M+H)。
ステップ3:3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。ジオキサン(0.2mL)および水(0.04mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(6.2mg、0.010mmol)および1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(3.3mg、0.016mmol)の溶液を装填した圧力反応容器に、CsCO(6.8mg、0.021mmol)を添加した。混合物を窒素で5分間スパージした後、Pd(PPh(1.2mg、0.0010mmol)を添加した。反応物を窒素でさらに5分間スパージした後、90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を水(15mL)で希釈し、DCM(3×15mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を濃縮して、表題生成物を得た(5.1mg、89%)。MS(apci)m/z=550.3(M+H)。
ステップ4:3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(1mL)中3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(5.1mg、0.0093mmol)の溶液に、トリエチルシラン(7.39μL、0.0464mmol)、その後、TFA(643μL、8.35mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLC(0.1%TFAを有する水中5~95%MeCN)により精製した。生成物を含有する合わせた画分を飽和NaHCO(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、白色の固体として表題生成物を得た(1mg、27%)。MS(apci)m/z=400.2(M+H)。
実施例74
Figure 0006997876000173
3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
表題生成物(2.2mg、17%)を、ステップ2のトリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イルをMeIに置き換える3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例73)の合成のステップ2~4に記載の様式と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=336.1(M+H)。
実施例75
Figure 0006997876000174
1-シクロペンチル-3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
表題生成物(1.7mg、31%)を、ステップ2のトリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イルをブロモシクロペンタンに置き換える3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例73)の合成のステップ2~4に記載の様式と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=390.2(M+H)。
実施例76
Figure 0006997876000175
1-(4-アミノ-3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
表題生成物(2.3mg、28%)を、ステップ2のトリフルオロメタンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イルを2,2-ジメチルオキシランに置き換える3-(5-シクロプロピル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イソオキサゾール-3-イル)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例73)の合成のステップ2~4に記載の様式と同様の様式で調製した。MS(apci)m/z=394.2(M+H)。
実施例77
Figure 0006997876000176
2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(3-ブロモ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ステップ1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。圧力容器内で、ジオキサン(786μL)中3-ヨード-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(中間体P4、ステップ1、53.3mg、0.118mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(180mg、0.707mmol)、KOAc(23.1mg、0.236mmol)、およびPdCl(dppf)・CHCl(9.62mg、0.0118mmol)の混合物をアルゴンガスでスパージし、その後、密閉し、90℃で4日間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで順次抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中10~90%EtOAc)により精製して、表題化合物を得た(15mg、28%収率)。MS(apci)m/z=371.2(ボロン酸M+H)。
ステップ2:3-(3-ブロモ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。圧力容器内で、ジオキサン(2.1mL)中N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(285mg、0.315mmol)、3-ブロモ-5-クロロ-1,2,4-チアジアゾール(157mg、0.79mmol)の混合物をPd(PPh(36mg、0.032mmol)で処理した。アルゴンガスでスパージした後、結果として生じた混合物を2M KPO水溶液(500μL、0.95mmol)で処理した。その後、容器を密閉し、混合物を90℃で約3時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を水(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。有機抽出物を無水NaSO溶液で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。粗残渣をシリカクロマトグラフィー(DCM中0~20%MeOH)により精製して、表題化合物を得た(150mg、97%収率)。MS(apci)m/z=491(M+H)。
ステップ3:2,2,2-トリフルオロ酢酸3-(3-ブロモ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミンの調製。DCM(2mL)およびTFA(1mL)中3-(3-ブロモ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(150mg、0.31mmol)の溶液をEtSiH(250μL、1.5mmol)で処理した。周囲温度で一晩撹拌した後、反応混合物を真空内で濃縮した。その後、残渣を飽和NaHCO水溶液(5mL)で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空内で濃縮し、粗残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを有する水中5~75%ACN)により精製して、モノTFA塩として表題化合物を得た(0.7mg、0.5%収率)。MS(apci)m/z=339.0(M+1),341.0(M+2)。
実施例78
Figure 0006997876000177
3-(4-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン
ジオキサン(0.4mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例5、31mg、0.076mmol)、Pd(PPh(9mg、0.008mmol)および1-ベンジル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(65mg、0.23mmol)の混合物に、NaCO(2M水溶液)(0.1mL、0.2mmol)を添加した。反応混合物をアルゴンでスパージし、その後、密閉し、一晩かけて90℃に加熱した。室温に冷却した後、反応物を水とDCM(各5mL)との間で分配した。相分離した後、水溶液をDCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)、続いて、逆相クロマトグラフィー(水中5~85%MeCN)により精製した。合わせた生成物画分をDCMと飽和NaHCO水溶液(各5mL)との間で分配した。水溶液をDCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、表題生成物を得た(3.4mg、10%)。MS(apci)m/z=440.2(M+H)。
実施例79
Figure 0006997876000178
(3-(4-アミノ-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-5-シクロプロピルイソオキサゾール-4-イル)ジメチルホスフィンオキシド
DMF(1.2mL)中3-(5-シクロプロピル-4-ヨードイソオキサゾール-3-イル)-7-フルオロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-アミン(実施例10、100mg、0.23mmol)の溶液に、ジメチルホスフィンオキシド(20.1mg、0.26mmol)、KPO(54.7mg、0.26mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(13.5mg、0.023mmol)、および酢酸パラジウム(II)(5.3mg、0.023mmol)を添加した。混合物をアルゴンで5分間スパージし、その後、密閉し、120℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカクロマトグラフィー(DCM中0~100%アセトン)により精製して、帯黄色の固体として表題生成物を得た(30.6mg、34.6%)。MS(apci)m/z=378.1(M+H)。
Figure 0006997876000179
Figure 0006997876000180

本発明は以下の態様を含む。
(項1)
式Iの化合物であって、
Figure 0006997876000181
式中、
が、N、O、およびSから独立して選択される2~3個の環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、Rが、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-C6アルキル、またはCycである)から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換され、
Cycが、ヒドロキシ、C1-C6アルキル、およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された3~6員飽和または部分不飽和シクロアルキル環であり、
hetCycが、NおよびOから独立して選択される1~2個の環ヘテロ原子を有し、かつC1-C6アルキル、ヒドロキシ、およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された4~6員飽和または部分不飽和複素環であり、
Arが、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ハロゲン、およびヒドロキシから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
Cycが、ヒドロキシで任意に置換されたC3-C6シクロアルキルであり、
hetArが、1~3個の環窒素原子を有し、かつC1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、およびベンジルから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された5~6員ヘテロアリール環であり、
が、水素、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル-、ヒドロキシC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、または(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-であり、
が、水素、ハロゲン、シアノ、またはメチルである、化合物、ならびにその互変異性体、立体異性体、および薬学的に許容される塩および溶媒和物。
(項2)
が、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で置換されたイソオキサゾリル環である、項1に記載の化合物。
(項3)
が、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されたイソオキサゾリル環である、項2に記載の化合物。
(項4)
が、以下であり、
Figure 0006997876000182
式中、
が、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、およびhetCycから選択され、
が、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、Cyc、hetCyc、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から選択される、項3に記載の化合物。
(項5)
がC1-C6アルキルである、項4に記載の化合物。
(項6)
がヒドロキシC1-C6アルキル-である、項4に記載の化合物。
(項7)
がCycである、項4に記載の化合物。
(項8)
がhetCycである、項4に記載の化合物。
(項9)
が水素である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項10)
がハロゲンである、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項11)
がC1-C6アルキルである、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項12)
がヒドロキシC1-C6アルキル-である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項13)
が(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項14)
がCycである、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項15)
がhetCycである、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項16)
がhetArである、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項17)
が(C1-C6アルキル)C(=O)-である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項18)
が(C1-C6アルキル)-P(=O)-である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項19)
がR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)である、項4~8のいずれか一項に記載の化合物。
(項20)
が、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、(C1-C6アルコキシ)C1-C6アルキル-、C2-C6アルケニル、Cyc、hetCyc、Ar、hetAr、(C1-C6アルキル)C(=O)-、(C1-C6アルキル)-P(=O)-、およびR’R’’NC(=O)-(式中、R’が水素であり、R’’が、水素、C1-Cアルキル、またはCycである)から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換されたピラゾリル環である、項1に記載の化合物。
(項21)
が、およびhetCycから独立して選択される1~2個の基で任意に置換されたピラゾリル環である、項20に記載の化合物。
(項22)
が、以下であり、
Figure 0006997876000183
式中、
Cyc
が、hetCycであり、
が、水素である、項21に記載の化合物。
(項23)
がハロゲンで置換されたチアジアゾリル環である、項1に記載の化合物。
(項24)
がC1-C6アルキルである、項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
(項25)
がフルオロC1-C6アルキルである、項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
(項26)
がヒドロキシC1-C6アルキルである、項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
(項27)
がシアノC1-C6アルキル-である、項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
(項28)
がC3-C6シクロアルキルである、項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
(項29)
が水素である、項1~28のいずれか一項に記載の化合物。
(項30)
がハロゲンである、項1~28のいずれか一項に記載の化合物。
(項31)
がメチルである、項1~28のいずれか一項に記載の化合物。
(項32)
がシアノである、項1~28のいずれか一項に記載の化合物。
(項33)
実施例1~79から選択される、項1に記載の化合物。
(項34)
項1~33のいずれか一項に記載の化合物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して含む、薬学的組成物。
(項35)
項1に記載の式Iの化合物を調製するためのプロセスであって、
(a)Rが水素であり、Rが項1に定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000184
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)である項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000185
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが項1に定義されるとおりである)を有する化合物を、式P-NH(式中、Pがアミノ保護基である)を有する化合物と反応させ、その後、前記P保護基を除去すること、または
(b)Rがクロロであり、Rが項1に定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000186
(式中、Rが水素であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)である項1に記載の化合物の場合、以下の式の化合物を、
Figure 0006997876000187
N-クロロスクシンイミドと反応させること、または
(c)Rが水素であり、Rが項1に定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000188
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000189
(式中、Xがハロゲンであり、Rが項1に定義されるとおりであり、Pが水素またはアミン保護基であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)を有する化合物を、パラジウム触媒および任意にリガンドの存在下で、かつ無機塩基の存在下で、式R-B(OR’)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とし、各R’が独立して、Hまたは(1-6C)アルキルであるか、または各R’が、それらが結合している原子と一緒になって、(C1-C3アルキル)から選択される1~4個の置換基で任意に置換された5~6員環を形成する)を有する化合物と反応させ、Pがアミン保護基である場合、前記保護基を除去すること、または
(d)Rが水素であり、Rが項1に定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000190
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000191
(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する化合物を、アルケン水素化条件に供すること、または
(e)Rが水素であり、Rが項1に定義されるとおりであり、Rが、
Figure 0006997876000192
(式中、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycであり、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)である項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000193
(式中、Xがハロゲンであり、Rが項1に定義されるとおりであり、Pが水素またはアミン保護基であり、Rが、C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル-、Cyc、またはhetCycである)を有する化合物を、パラジウム触媒およびリガンドの存在下で、かつ任意にフッ化セシウムの存在下で、式R-Sn(C1-C6アルキル)(式中、Rが、hetAr、Ar、hetCyc、またはCycであり、hetArおよびArが項1に定義されるとおりであり、hetCycが項1に定義されるとおりであるが、但し、hetCycが部分不飽和複素環であることを条件とし、Cycが項1に定義されるとおりであるが、但し、Cycが部分不飽和C3-C6シクロアルキル環であることを条件とする)を有する化合物と反応させること、または
(f)Rが水素またはハロゲンであり、RおよびRが項1に定義されるとおりである項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000194
(式中、Rが水素またはハロゲンであり、Rが項1に定義されるとおりである)を有する化合物を、パラジウム触媒およびリガンドの存在下で、以下の式、
Figure 0006997876000195
(式中、Rが項1に定義されるとおりである)を有するジオキサボロラン試薬と反応させること、または
(g)Rが水素であり、RおよびRが項1に定義されるとおりである項1に記載の化合物の場合、以下の式、
Figure 0006997876000196
(式中、Pがアミン保護基であり、Rが項1に定義されるとおりである)を有する化合物を、式R-X(式中、Xがハロゲンであり、Rが項1に定義されるとおりである)を有する試薬と反応させ、その後、前記アミン保護基を除去することと、
存在する場合、いずれの追加の保護基も除去し、任意にその薬学的に許容される塩を調製することと、を含む、プロセス。
(項36)
がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療するための方法であって、前記患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の有効量を投与することを含む、方法。
(項37)
がんの治療を必要とする患者におけるがんを治療するための方法であって、(a)前記がんが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連するかを決定することと、(b)前記がんが、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連すると決定された場合、前記患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法。
(項38)
患者におけるRET関連がんを治療する方法であって、RET関連がんを有すると特定または診断された患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項39)
患者におけるRET関連がんを治療する方法であって、
前記患者における前記がんがRET関連がんであるかを決定することと、
RET関連がんを有すると決定された患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することと、を含む、方法。
(項40)
患者を治療する方法であって、RET遺伝子、RETキナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有することを示す臨床記録を有する患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項41)
患者のための治療を選択する方法であって、RET関連がんを有すると特定または診断された患者のための、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療を選択することを含む、方法。
(項42)
がんを有する患者のための治療を選択する方法であって、
前記患者における前記がんがRET関連がんであるかを決定することと、
RET関連がんを有すると決定された患者のための、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療を選択することと、を含む、方法。
(項43)
患者を、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療に選択する方法であって、
RET関連がんを有する患者を特定することと、
前記患者を、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療に選択することと、を含む、方法。
(項44)
がんを有する患者を、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療に選択する方法であって、
前記患者における前記がんがRET関連がんであるかを決定することと、
RET関連がんを有すると決定された患者を、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量の投与を含む治療に選択することと、を含む、方法。
(項45)
前記患者における前記がんがRET関連がんであるかを決定する前記ステップが、前記患者由来の試料中のRET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するためのアッセイを行うことを含む、項39、42、および44のいずれか一項に記載の方法。
(項46)
前記患者から試料を得ることをさらに含む、項45に記載の方法。
(項47)
前記試料が生検試料である、項46に記載の方法。
(項48)
前記アッセイが、シーケンシング、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、および蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される、項45~47のいずれか一項に記載の方法。
(項49)
前記FISHがブレークアパートFISH分析である、項48に記載の方法。
(項50)
前記シーケンシングがパイロシーケンシングまたは次世代シーケンシングである、項48に記載の方法。
(項51)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、前記RET遺伝子の1つ以上の点突然変異である、項45~50のいずれか一項に記載の方法。
(項52)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、20、32、34、40、45、56、64、67、77、114、136、145、177、180、200、270、278、292、294、321、330、338、360、365、373、393、423、428、432、446、505、506、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、639、640、641、644、648、649、650、661、664、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、802、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、866、867、870、873、876、881、882、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1062、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項51に記載の方法。
(項53)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、32、34、40、45、56、64、67、77、114、145、177、270、278、292、321、330、338、360、365、393、423、428、446、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、634、635、636、637、639、640、641、648、649、650、664、661、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、870、873、876、881、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項52に記載の方法。
(項54)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸置換、S32L、D34S、L40P、A45A、L56M、P64L、R67H、R77C、R114H、V145G、R177L、P270L、T278N、V292M、G321R、R330Q、T338I、R360W、S365L、F393L、G423R、E428K、G446R、A510V、E511K、G513D、C515S、C515W、R525W、C531R、G533C、G533S、L534L、G550E、V591I、G593E、E595D、E595A、R600Q、I602V、K603Q、K603E、Y606C、C609C、C609Y、C609S、C609G、C609R、C609F、C609W、C609V、C611R、C611S、C611G、C611Y、C611F、C611W、E616Q、C618S、C618Y、C618R、C618G、C618F、C618W、F619F、C620S、C620W、C620R、C620G、C620L、C620Y、C620F、C620A、P622L、E623K、D624N、P628N、L629P、C630A、C630R、C630S、C630Y、C630F、C630W、D631N、D631Y、D631A、D631G、D631V、D631E、E632K、E632G、E632V、L633R、C634W、C634Y、C634S、C634R、C634F、C634G、C634L、C634A、C634T、R635G、T636P、T636M、V637R、A639G、A640G、A641S、A641T、A641R、T644M、V648I、S649L、V650M、H661H、A664D、H665Q、K666E、K666M、K666N、K666R、T675T、P679P、A680T、S686N、S689T、G691S、R694Q、M700L、V706M、V706A、E713K、D714Y、G727E、E732K、E734K、G736R、V738V、T742M、G748C、R749T、A750P、A750G、E762G、S765P、S765F、P766S、P766M、E768Q、E768D、E768N、E768G、L769L、R770Q、D771N、N777S、V778I、Q781R、I788I、I788N、L790F、Y791F、Y791N、V804L、V804M、V804E、E805K、Y806E、Y806F、Y806S、Y806G、Y806C、Y806H、Y806N、Y806Y、G810R、G810S、G810A、G810C、G810V、G810D、R817C、E818K、S819I、R820L、G823E、Y826M、Y826S、G828R、R833C、S836S、P841L、P841P、E843D、R844W、R844Q、R844L、A845A、M848T、I852M、S853T、L865V、A866W、E867K、L870F、R873W、R873Q、A876V、L881V、A883F、A883S、A883T、A883Y、A883V、E884K、E884V、R886W、R886L、S891A、S891S、S891L、F893L、G894S、R897Q、R897P、D898V、D898Y、Y900F、E901K、S904F、S904S、S904T、S904C、Y905F、K907E、K907M、R908K、G911D、G911G、G911E、R912P、R912Q、M918T、M918V、M918L、A919V、A919P、E921K、E921D、S922P、S922Y、F924S、F924L、T930M、F961L、R972G、R973T、S977R、Y981F、R982C、S1002N、M1009V、Y1015F、D1017N、S1024F、V1041G、P1047S、A1051T、M1064T、Y1096F、A1105V、およびM1109Tのうちの1つ以上を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項53に記載の方法。
(項55)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、ヒトRET遺伝子のエクソン10、11、13、14、15、および16のうちの1つ以上で生じる、項51に記載の方法。
(項56)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、RET遺伝子融合である、項45~50のいずれか一項に記載の方法。
(項57)
前記RET遺伝子融合が、BCR-RET、CLIP1-RET、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM33-RET、ERC1-RET、FGFR1OP-RET、MBD1-RET、PRKAR1A-RET、TRIM24-RET、GOLGA5-RET、HOOK3-RET、RFG9-RET、KTN1-RET、TRIM27-RET、AKAP13-RET、FKBP15-RET、SPECC1L-RET、TBL1XR1-RET、CEP55-RET、CUX1-RET、KIAA1468-RET、RFG8-RET、ACBD5-RET、PTC1ex9-RET、MYH13-RET、PIBF1-RET、KIAA1217-RET、MPRIP-RET、HRH4-RET、Ria-RET、RET-PTC4、FRMD4A-RET、SQSTM1-RET、AFAP1L2-RET、PPFIBP2-RET、EML4-RET、PARD3-RET、MYH10-RET、HTIF1-RET、AFAP1-RET、RASGEF1A-RET、TEL-RET、RUFY1-RET、UEVLD-RET、DLG5-RET、FOXP4-RET、TIF1G-RET、H4L-RET、OFLM4-RET、RRBP1-RET、ANK3-RET、PICALM-RET、MYO5C-RET、EPHA5-RET、RUFY2-RET、KIF13A-RET、TNIP1-RET、SNRNP70-RET、MRLN-RET、LMNA-RET、RUFY3-RET、TFG-RET、MYO5A-RET、ADD3-RET、JMJD1C-RET、RBPMS-RET、DOCK1-RET、TAF3-RET、NCOA1-RET、ZNF485-RET、VCL-RET、TSSK4-RET、SORBS1-RET、SIRT1-RET、PTPRK-RET、ADD3-AS1-RET、PRKG1-RET、IL2RA-RET、CCNYL2-RET、CCDC186-RET、およびANKS1B-RETからなる群から選択される、項56に記載の方法。
(項58)
前記RET関連がんが、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜神経節神経腫症、および子宮頸癌からなる群から選択される、項38、39、および42~57のいずれか一項に記載の方法。
(項59)
前記肺癌がRET融合肺癌であるか、または前記がんが甲状腺髄様癌である、項58に記載の方法。
(項60)
前記肺癌が、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺細胞癌、または肺腺癌である、項58に記載の方法。
(項61)
式Iの前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が経口投与される、項36~60のいずれか一項に記載の方法。
(項62)
前記患者に追加の療法または治療剤を投与することをさらに含む、項36~61のいずれか一項に記載の方法。
(項63)
前記追加の療法または治療剤が、放射線療法、細胞傷害性化学療法薬、キナーゼ標的治療薬、アポトーシスモジュレーター、シグナル伝達阻害剤、免疫標的療法、および血管新生標的療法から選択される、項62に記載の方法。
(項64)
前記追加の治療剤が、1つ以上のキナーゼ標的治療薬から選択される、項63に記載の方法。
(項65)
項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物、および前記追加の治療剤が、別個の投薬量として同時に投与される、項62~64のいずれか一項に記載の方法。
(項66)
項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物、および前記追加の治療剤が、別個の投薬量として任意の順序で順次投与される、項62~64のいずれか一項に記載の方法。
(項67)
患者におけるRET関連がんの治療用の薬剤を製造するための、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
(項68)
前記RET関連がんが、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんである、項67に記載の使用。
(項69)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、前記RET遺伝子の1つ以上の点突然変異である、項68に記載の使用。
(項70)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、20、32、34、40、45、56、64、67、77、114、136、145、177、180、200、270、278、292、294、321、330、338、360、365、373、393、423、428、432、446、505、506、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、639、640、641、644、648、649、650、661、664、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、802、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、866、867、870、873、876、881、882、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1062、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項69に記載の使用。
(項71)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、32、34、40、45、56、64、67、77、114、145、177、270、278、292、321、330、338、360、365、393、423、428、446、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、634、635、636、637、639、640、641、648、649、650、664、661、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、870、873、876、881、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項70に記載の使用。
(項72)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸置換、
S32L、D34S、L40P、A45A、L56M、P64L、R67H、R77C、R114H、V145G、R177L、P270L、T278N、V292M、G321R、R330Q、T338I、R360W、S365L、F393L、G423R、E428K、G446R、A510V、E511K、G513D、C515S、C515W、R525W、C531R、G533C、G533S、L534L、G550E、V591I、G593E、E595D、E595A、R600Q、I602V、K603Q、K603E、Y606C、C609C、C609Y、C609S、C609G、C609R、C609F、C609W、C609V、C611R、C611S、C611G、C611Y、C611F、C611W、E616Q、C618S、C618Y、C618R、C618G、C618F、C618W、F619F、C620S、C620W、C620R、C620G、C620L、C620Y、C620F、C620A、P622L、E623K、D624N、P628N、L629P、C630A、C630R、C630S、C630Y、C630F、C630W、D631N、D631Y、D631A、D631G、D631V、D631E、E632K、E632G、E632V、L633R、C634W、C634Y、C634S、C634R、C634F、C634G、C634L、C634A、C634T、R635G、T636P、T636M、V637R、A639G、A640G、A641S、A641T、A641R、T644M、V648I、S649L、V650M、H661H、A664D、H665Q、K666E、K666M、K666N、K666R、T675T、P679P、A680T、S686N、S689T、G691S、R694Q、M700L、V706M、V706A、E713K、D714Y、G727E、E732K、E734K、G736R、V738V、T742M、G748C、R749T、A750P、A750G、E762G、S765P、S765F、P766S、P766M、E768Q、E768D、E768N、E768G、L769L、R770Q、D771N、N777S、V778I、Q781R、I788I、I788N、L790F、Y791F、Y791N、V804L、V804M、V804E、E805K、Y806E、Y806F、Y806S、Y806G、Y806C、Y806H、Y806N、Y806Y、G810R、G810S、G810A、G810C、G810V、G810D、R817C、E818K、S819I、R820L、G823E、Y826M、Y826S、G828R、R833C、S836S、P841L、P841P、E843D、R844W、R844Q、R844L、A845A、M848T、I852M、S853T、L865V、A866W、E867K、L870F、R873W、R873Q、A876V、L881V、A883F、A883S、A883T、A883Y、A883V、E884K、E884V、R886W、R886L、S891A、S891S、S891L、F893L、G894S、R897Q、R897P、D898V、D898Y、Y900F、E901K、S904F、S904S、S904T、S904C、Y905F、K907E、K907M、R908K、G911D、G911G、G911E、R912P、R912Q、M918T、M918V、M918L、A919V、A919P、E921K、E921D、S922P、S922Y、F924S、F924L、T930M、F961L、R972G、R973T、S977R、Y981F、R982C、S1002N、M1009V、Y1015F、D1017N、S1024F、V1041G、P1047S、A1051T、M1064T、Y1096F、A1105V、およびM1109Tのうちの1つ以上を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項71に記載の使用。
(項73)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、ヒトRET遺伝子のエクソン10、11、13、14、15、および16のうちの1つ以上で生じる、項69に記載の使用。
(項74)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、RET遺伝子融合である、項68に記載の使用。
(項75)
前記RET遺伝子融合が、BCR-RET、CLIP1-RET、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM33-RET、ERC1-RET、FGFR1OP-RET、MBD1-RET、PRKAR1A-RET、TRIM24-RET、GOLGA5-RET、HOOK3-RET、RFG9-RET、KTN1-RET、TRIM27-RET、AKAP13-RET、FKBP15-RET、SPECC1L-RET、TBL1XR1-RET、CEP55-RET、CUX1-RET、KIAA1468-RET、RFG8-RET、ACBD5-RET、PTC1ex9-RET、MYH13-RET、PIBF1-RET、KIAA1217-RET、MPRIP-RET、HRH4-RET、Ria-RET、RET-PTC4、FRMD4A-RET、SQSTM1-RET、AFAP1L2-RET、PPFIBP2-RET、EML4-RET、PARD3-RET、MYH10-RET、HTIF1-RET、AFAP1-RET、RASGEF1A-RET、TEL-RET、RUFY1-RET、UEVLD-RET、DLG5-RET、FOXP4-RET、TIF1G-RET、H4L-RET、OFLM4-RET、RRBP1-RET、ANK3-RET、PICALM-RET、MYO5C-RET、EPHA5-RET、RUFY2-RET、KIF13A-RET、TNIP1-RET、SNRNP70-RET、MRLN-RET、LMNA-RET、RUFY3-RET、TFG-RET、MYO5A-RET、ADD3-RET、JMJD1C-RET、RBPMS-RET、DOCK1-RET、TAF3-RET、NCOA1-RET、ZNF485-RET、VCL-RET、TSSK4-RET、SORBS1-RET、SIRT1-RET、PTPRK-RET、ADD3-AS1-RET、PRKG1-RET、IL2RA-RET、CCNYL2-RET、CCDC186-RET、およびANKS1B-RETからなる群から選択される、項74に記載の使用。
(項76)
前記RET関連がんが、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜神経節神経腫症、および子宮頸癌からなる群から選択される、項67~75のいずれか一項に記載の使用。
(項77)
前記肺癌がRET融合肺癌であるか、または前記がんが甲状腺髄様癌である、項76に記載の使用。
(項78)
前記肺癌が、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺細胞癌、または肺腺癌である、項76に記載の使用。
(項79)
前記薬剤が経口投与用に製剤化される、項67~78のいずれか一項に記載の使用。
(項80)
RET関連がんを有すると特定または診断された患者の治療に使用するための、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物。
(項81)
前記RET関連がんが、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがんである、項80に記載の化合物。
(項82)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、前記RET遺伝子の1つ以上の点突然変異である、項81に記載の化合物。
(項83)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、20、32、34、40、45、56、64、67、77、114、136、145、177、180、200、270、278、292、294、321、330、338、360、365、373、393、423、428、432、446、505、506、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、639、640、641、644、648、649、650、661、664、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、802、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、866、867、870、873、876、881、882、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1062、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項82に記載の化合物。
(項84)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、32、34、40、45、56、64、67、77、114、145、177、270、278、292、321、330、338、360、365、393、423、428、446、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、634、635、636、637、639、640、641、648、649、650、664、661、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、870、873、876、881、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項83に記載の化合物。
(項85)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸置換、
S32L、D34S、L40P、A45A、L56M、P64L、R67H、R77C、R114H、V145G、R177L、P270L、T278N、V292M、G321R、R330Q、T338I、R360W、S365L、F393L、G423R、E428K、G446R、A510V、E511K、G513D、C515S、C515W、R525W、C531R、G533C、G533S、L534L、G550E、V591I、G593E、E595D、E595A、R600Q、I602V、K603Q、K603E、Y606C、C609C、C609Y、C609S、C609G、C609R、C609F、C609W、C609V、C611R、C611S、C611G、C611Y、C611F、C611W、E616Q、C618S、C618Y、C618R、C618G、C618F、C618W、F619F、C620S、C620W、C620R、C620G、C620L、C620Y、C620F、C620A、P622L、E623K、D624N、P628N、L629P、C630A、C630R、C630S、C630Y、C630F、C630W、D631N、D631Y、D631A、D631G、D631V、D631E、E632K、E632G、E632V、L633R、C634W、C634Y、C634S、C634R、C634F、C634G、C634L、C634A、C634T、R635G、T636P、T636M、V637R、A639G、A640G、A641S、A641T、A641R、T644M、V648I、S649L、V650M、H661H、A664D、H665Q、K666E、K666M、K666N、K666R、T675T、P679P、A680T、S686N、S689T、G691S、R694Q、M700L、V706M、V706A、E713K、D714Y、G727E、E732K、E734K、G736R、V738V、T742M、G748C、R749T、A750P、A750G、E762G、S765P、S765F、P766S、P766M、E768Q、E768D、E768N、E768G、L769L、R770Q、D771N、N777S、V778I、Q781R、I788I、I788N、L790F、Y791F、Y791N、V804L、V804M、V804E、E805K、Y806E、Y806F、Y806S、Y806G、Y806C、Y806H、Y806N、Y806Y、G810R、G810S、G810A、G810C、G810V、G810D、R817C、E818K、S819I、R820L、G823E、Y826M、Y826S、G828R、R833C、S836S、P841L、P841P、E843D、R844W、R844Q、R844L、A845A、M848T、I852M、S853T、L865V、A866W、E867K、L870F、R873W、R873Q、A876V、L881V、A883F、A883S、A883T、A883Y、A883V、E884K、E884V、R886W、R886L、S891A、S891S、S891L、F893L、G894S、R897Q、R897P、D898V、D898Y、Y900F、E901K、S904F、S904S、S904T、S904C、Y905F、K907E、K907M、R908K、G911D、G911G、G911E、R912P、R912Q、M918T、M918V、M918L、A919V、A919P、E921K、E921D、S922P、S922Y、F924S、F924L、T930M、F961L、R972G、R973T、S977R、Y981F、R982C、S1002N、M1009V、Y1015F、D1017N、S1024F、V1041G、P1047S、A1051T、M1064T、Y1096F、A1105V、およびM1109Tのうちの1つ以上を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項84に記載の化合物。
(項86)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、ヒトRET遺伝子のエクソン10、11、13、14、15、および16のうちの1つ以上で生じる、項82に記載の化合物。
(項87)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、RET遺伝子融合である、項81に記載の化合物。
(項88)
前記RET遺伝子融合が、BCR-RET、CLIP1-RET、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM33-RET、ERC1-RET、FGFR1OP-RET、MBD1-RET、PRKAR1A-RET、TRIM24-RET、GOLGA5-RET、HOOK3-RET、RFG9-RET、KTN1-RET、TRIM27-RET、AKAP13-RET、FKBP15-RET、SPECC1L-RET、TBL1XR1-RET、CEP55-RET、CUX1-RET、KIAA1468-RET、RFG8-RET、ACBD5-RET、PTC1ex9-RET、MYH13-RET、PIBF1-RET、KIAA1217-RET、MPRIP-RET、HRH4-RET、Ria-RET、RET-PTC4、FRMD4A-RET、SQSTM1-RET、AFAP1L2-RET、PPFIBP2-RET、EML4-RET、PARD3-RET、MYH10-RET、HTIF1-RET、AFAP1-RET、RASGEF1A-RET、TEL-RET、RUFY1-RET、UEVLD-RET、DLG5-RET、FOXP4-RET、TIF1G-RET、H4L-RET、OFLM4-RET、RRBP1-RET、ANK3-RET、PICALM-RET、MYO5C-RET、EPHA5-RET、RUFY2-RET、KIF13A-RET、TNIP1-RET、SNRNP70-RET、MRLN-RET、LMNA-RET、RUFY3-RET、TFG-RET、MYO5A-RET、ADD3-RET、JMJD1C-RET、RBPMS-RET、DOCK1-RET、TAF3-RET、NCOA1-RET、ZNF485-RET、VCL-RET、TSSK4-RET、SORBS1-RET、SIRT1-RET、PTPRK-RET、ADD3-AS1-RET、PRKG1-RET、IL2RA-RET、CCNYL2-RET、CCDC186-RET、およびANKS1B-RETからなる群から選択される、項87に記載の化合物。
(項89)
前記RET関連がんが、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜神経節神経腫症、および子宮頸癌からなる群から選択される、項80~88のいずれか一項に記載の化合物。
(項90)
前記肺癌がRET融合肺癌であるか、または前記がんが甲状腺髄様癌である、項89に記載の化合物。
(項91)
前記肺癌が、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺細胞癌、または肺腺癌である、項89に記載の化合物。
(項92)
哺乳類細胞におけるRETキナーゼ活性を阻害するための方法であって、前記哺乳類細胞を、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と接触させることを含む、方法。
(項93)
前記接触がインビボで生じる、項92に記載の方法。
(項94)
前記接触がインビトロで生じる、項92に記載の方法。
(項95)
前記哺乳類細胞が哺乳類がん細胞である、項92~94のいずれか一項に記載の方法。
(項96)
前記哺乳類がん細胞が哺乳類RET関連がん細胞である、項95に記載の方法。
(項97)
前記細胞が、RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する、項92~96のいずれか一項に記載の方法。
(項98)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、前記RET遺伝子の1つ以上の点突然変異である、項97に記載の方法。
(項99)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、20、32、34、40、45、56、64、67、77、114、136、145、177、180、200、270、278、292、294、321、330、338、360、365、373、393、423、428、432、446、505、506、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、639、640、641、644、648、649、650、661、664、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、802、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、866、867、870、873、876、881、882、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1062、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項98に記載の方法。
(項100)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸位置、32、34、40、45、56、64、67、77、114、145、177、270、278、292、321、330、338、360、365、393、423、428、446、510、511、513、515、525、531、532、533、534、550、591、593、595、600、602、603、606、609、611、616、618、619、620、622、623、624、628、629、630、631、632、634、635、636、637、639、640、641、648、649、650、664、661、665、666、675、679、680、686、689、691、694、700、706、713、714、727、732、734、736、738、742、748、749、750、762、765、766、768、769、770、771、777、778、781、788、790、791、804、805、806、810、817、818、819、820、823、826、828、833、836、841、843、844、848、852、853、865、870、873、876、881、883、884、886、891、893、894、897、898、900、901、904、905、907、908、911、912、918、919、921、922、924、930、961、972、973、977、981、982、1002、1009、1015、1017、1024、1041、1047、1051、1064、1096、1105、および1109のうちの1つ以上に1つ以上のアミノ酸置換を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項99に記載の方法。
(項101)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、以下のアミノ酸置換、
S32L、D34S、L40P、A45A、L56M、P64L、R67H、R77C、R114H、V145G、R177L、P270L、T278N、V292M、G321R、R330Q、T338I、R360W、S365L、F393L、G423R、E428K、G446R、A510V、E511K、G513D、C515S、C515W、R525W、C531R、G533C、G533S、L534L、G550E、V591I、G593E、E595D、E595A、R600Q、I602V、K603Q、K603E、Y606C、C609C、C609Y、C609S、C609G、C609R、C609F、C609W、C609V、C611R、C611S、C611G、C611Y、C611F、C611W、E616Q、C618S、C618Y、C618R、C618G、C618F、C618W、F619F、C620S、C620W、C620R、C620G、C620L、C620Y、C620F、C620A、P622L、E623K、D624N、P628N、L629P、C630A、C630R、C630S、C630Y、C630F、C630W、D631N、D631Y、D631A、D631G、D631V、D631E、E632K、E632G、E632V、L633R、C634W、C634Y、C634S、C634R、C634F、C634G、C634L、C634A、C634T、R635G、T636P、T636M、V637R、A639G、A640G、A641S、A641T、A641R、T644M、V648I、S649L、V650M、H661H、A664D、H665Q、K666E、K666M、K666N、K666R、T675T、P679P、A680T、S686N、S689T、G691S、R694Q、M700L、V706M、V706A、E713K、D714Y、G727E、E732K、E734K、G736R、V738V、T742M、G748C、R749T、A750P、A750G、E762G、S765P、S765F、P766S、P766M、E768Q、E768D、E768N、E768G、L769L、R770Q、D771N、N777S、V778I、Q781R、I788I、I788N、L790F、Y791F、Y791N、V804L、V804M、V804E、E805K、Y806E、Y806F、Y806S、Y806G、Y806C、Y806H、Y806N、Y806Y、G810R、G810S、G810A、G810C、G810V、G810D、R817C、E818K、S819I、R820L、G823E、Y826M、Y826S、G828R、R833C、S836S、P841L、P841P、E843D、R844W、R844Q、R844L、A845A、M848T、I852M、S853T、L865V、A866W、E867K、L870F、R873W、R873Q、A876V、L881V、A883F、A883S、A883T、A883Y、A883V、E884K、E884V、R886W、R886L、S891A、S891S、S891L、F893L、G894S、R897Q、R897P、D898V、D898Y、Y900F、E901K、S904F、S904S、S904T、S904C、Y905F、K907E、K907M、R908K、G911D、G911G、G911E、R912P、R912Q、M918T、M918V、M918L、A919V、A919P、E921K、E921D、S922P、S922Y、F924S、F924L、T930M、F961L、R972G、R973T、S977R、Y981F、R982C、S1002N、M1009V、Y1015F、D1017N、S1024F、V1041G、P1047S、A1051T、M1064T、Y1096F、A1105V、およびM1109Tのうちの1つ以上を有するRETタンパク質の翻訳をもたらす、項100に記載の方法。
(項102)
RET遺伝子の前記1つ以上の点突然変異が、ヒトRET遺伝子のエクソン10、11、13、14、15、および16のうちの1つ以上で生じる、項98に記載の方法。
(項103)
RET遺伝子、RETキナーゼタンパク質、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの前記調節不全が、RET遺伝子融合である、項97に記載の方法。
(項104)
前記RET遺伝子融合が、BCR-RET、CLIP1-RET、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM33-RET、ERC1-RET、FGFR1OP-RET、MBD1-RET、PRKAR1A-RET、TRIM24-RET、GOLGA5-RET、HOOK3-RET、RFG9-RET、KTN1-RET、TRIM27-RET、AKAP13-RET、FKBP15-RET、SPECC1L-RET、TBL1XR1-RET、CEP55-RET、CUX1-RET、KIAA1468-RET、RFG8-RET、ACBD5-RET、PTC1ex9-RET、MYH13-RET、PIBF1-RET、KIAA1217-RET、MPRIP-RET、HRH4-RET、Ria-RET、RET-PTC4、FRMD4A-RET、SQSTM1-RET、AFAP1L2-RET、PPFIBP2-RET、EML4-RET、PARD3-RET、MYH10-RET、HTIF1-RET、AFAP1-RET、RASGEF1A-RET、TEL-RET、RUFY1-RET、UEVLD-RET、DLG5-RET、FOXP4-RET、TIF1G-RET、H4L-RET、OFLM4-RET、RRBP1-RET、ANK3-RET、PICALM-RET、MYO5C-RET、EPHA5-RET、RUFY2-RET、KIF13A-RET、TNIP1-RET、SNRNP70-RET、MRLN-RET、LMNA-RET、RUFY3-RET、TFG-RET、MYO5A-RET、ADD3-RET、JMJD1C-RET、RBPMS-RET、DOCK1-RET、TAF3-RET、NCOA1-RET、ZNF485-RET、VCL-RET、TSSK4-RET、SORBS1-RET、SIRT1-RET、PTPRK-RET、ADD3-AS1-RET、PRKG1-RET、IL2RA-RET、CCNYL2-RET、CCDC186-RET、およびANKS1B-RETからなる群から選択される、項103に記載の方法。
(項105)
患者における過敏性腸症候群を治療する方法であって、過敏性腸症候群を有すると特定または診断された患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項106)
過敏性腸症候群に関連する疼痛の軽減を必要とする患者における過敏性腸症候群に関連する疼痛を軽減するための方法であって、過敏性腸症候群を有すると特定または診断された患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項107)
がんの転移の阻害を必要とする患者におけるがんの転移を阻害するための方法であって、前記患者に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または項34に記載の薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項108)
項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、別の化学療法剤と組み合わせて使用される、項107に記載の方法。
(項109)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を前記対象にある期間にわたって投与することと、
(b)(a)の後、前記対象から得られた試料中のがん細胞が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(c)前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて前記対象に投与すること、または
(d)前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤の追加用量を前記対象に投与することと、を含む、方法。
(項110)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項109に記載の方法。
(項111)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、ステップ(a)で投与される前記第1のRET阻害剤である、項109に記載の方法。
(項112)
前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤の追加用量を投与され、前記方法が、(e)別の抗がん剤を前記対象に投与することをさらに含む、項109に記載の方法。
(項113)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項112に記載の方法。
(項114)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項112に記載の方法。
(項115)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)第1のRET阻害剤の1回以上の用量を前記対象にある期間にわたって投与することと、
(b)(a)の後、前記対象から得られた試料中のがん細胞が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(c)前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて前記対象に投与すること、または
(d)前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤の追加用量を前記対象に投与することと、を含み、前記突然変異が、アミノ酸804位での置換、例えば、V804M、V804L、またはV804Eである、方法。
(項116)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、ステップ(a)で投与される前記第1のRET阻害剤である、項115に記載の方法。
(項117)
前記対象が、ステップ(a)の前記第1のRET阻害剤の追加用量を投与され、前記方法が、(e)別の抗がん剤を投与することをさらに含む、項115に記載の方法。
(項118)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項117に記載の方法。
(項119)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項117に記載の方法。
(項120)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(b)前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて前記対象に投与すること、または
(c)前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、前記第1のRET阻害剤の追加用量を前記対象に投与することと、を含む、方法。
(項121)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項120に記載の方法。
(項122)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤である、項120に記載の方法。
(項123)
前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤の追加用量を投与され、前記方法が、(d)別の抗がん剤を前記対象に投与することをさらに含む、項122に記載の方法。
(項124)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項123に記載の方法。
(項125)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項123に記載の方法。
(項126)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)がんを有し、かつ第1のRET阻害剤の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(b)前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する少なくとも1つのRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有する場合、前記対象に第2のRET阻害剤を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて前記対象に投与すること、または
(c)前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する場合、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤の追加用量を投与することと、を含む、方法。
(項127)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤である、項126に記載の方法。
(項128)
前記対象が、前記対象に以前に投与された前記第1のRET阻害剤の追加用量を投与され、前記方法が、(d)別の抗がん剤を前記対象に投与することをさらに含む、項126に記載の方法。
(項129)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項128に記載の方法。
(項130)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項128に記載の方法。
(項131)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量をある期間にわたって投与することと、
(b)(a)の後、前記対象から得られた試料中のがん細胞が、ステップ(a)の項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(c)ステップ(a)の項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有すると決定された対象に、第2のRET阻害剤または項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または
(d)ステップ(a)の項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する対象に、ステップ(a)の項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することと、を含む、方法。
(項132)
前記第2のRET阻害剤がステップ(c)で投与される、項131に記載の方法。
(項133)
項1~33のいずれか一項に記載の前記第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物がステップ(c)で投与される、項131に記載の方法。
(項134)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、第1のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項131に記載の方法。
(項135)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、ステップ(a)で投与されるものとは異なる項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項131に記載の方法。
(項136)
ステップ(c)の前記抗がん剤が、ステップ(a)で投与される項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項131に記載の方法。
(項137)
前記対象が、ステップ(a)の項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与され、前記方法が、(e)別の抗がん剤を前記対象に投与することをさらに含む、項131に記載の方法。
(項138)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項137に記載の方法。
(項139)
ステップ(e)の前記抗がん剤が、ステップ(a)の前記化合物とは異なる項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項137に記載の方法。
(項140)
がんを有する対象を治療する方法であって、
(a)がんを有し、かつ項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を以前に投与された対象から得られた試料中のがん細胞が、前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するかを決定することと、
(b)前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与する1つ以上のRET阻害剤耐性突然変異を有するがん細胞を有すると決定された対象に、第2のRET阻害剤または項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単剤療法としてまたは別の抗がん剤と併せて投与すること、または
(c)前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物での治療に対する増加した耐性をがん細胞または腫瘍に付与するRET阻害剤耐性突然変異を有しないがん細胞を有する前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与することと、を含む、方法。
(項141)
前記第2のRET阻害剤がステップ(b)で投与される、項140に記載の方法。
(項142)
項1~33のいずれか一項に記載の前記第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物がステップ(b)で投与される、項140に記載の方法。
(項143)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項140に記載の方法。
(項144)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項140に記載の方法。
(項145)
ステップ(b)の前記抗がん剤が、前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項140に記載の方法。
(項146)
前記対象が、前記対象に以前に投与された項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の追加用量を投与され、前記方法が、(d)別の抗がん剤を前記対象に投与することをさらに含む、項140に記載の方法。
(項147)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、第2のRET阻害剤、免疫療法、またはそれらの組み合わせである、項146に記載の方法。
(項148)
ステップ(d)の前記抗がん剤が、項1~33のいずれか一項に記載の第2の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、項146に記載の方法。
(項149)
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、
(a)RET関連がんを有すると特定または診断された対象に、第1のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量を投与することと、
(b)ステップ(a)の後、前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(c)基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することと、を含む、方法。
(項150)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、ステップ(a)の前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項149に記載の方法。
(項151)
前記第1のRET阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項149または150に記載の方法。
(項152)
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、
(i)RET関連がんを有すると特定または診断され、(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量を以前に投与され、かつ(ii)前記第2のRETキナーゼ阻害剤の前記1回以上の用量の事前投与後に、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を投与することを含む、方法。
(項153)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、前記第2のRETキナーゼ阻害剤の前記1回以上の用量の前記投与前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項152に記載の方法。
(項154)
前記第2のRETキナーゼ阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項152または153に記載の方法。
(項155)
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、
(a)RET関連がんを有すると特定または診断された対象に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を単剤療法として投与することと、
(b)ステップ(a)の後、前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(c)基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量および追加の治療剤または治療を投与することと、を含む、方法。
(項156)
前記追加の治療剤が第2のRETキナーゼ阻害剤である、項155に記載の方法。
(項157)
前記第2のRETキナーゼ阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項156に記載の方法。
(項158)
前記追加の治療剤または治療が、放射線療法、化学療法剤、チェックポイント阻害剤、外科手術、および1つ以上の第2のキナーゼ阻害剤のうちの1つ以上を含む、項155に記載の方法。
(項159)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、ステップ(a)の前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項155に記載の方法。
(項160)
対象におけるRET関連がんを治療する方法であって、
(i)RET関連がんを有すると特定または診断され、(ii)項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を単剤療法として以前に投与され、かつ(ii)項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の前記1回以上の用量の単剤療法としての投与後に、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象に、項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量および追加の治療剤または治療を投与することを含む、方法。
(項161)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の前記1回以上の用量の単剤療法としての投与前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項160に記載の方法。
(項162)
前記追加の治療剤が第2のRETキナーゼ阻害剤である、項160に記載の方法。
(項163)
前記第2のRETキナーゼ阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項162に記載の方法。
(項164)
前記追加の治療剤または治療が、放射線療法、化学療法剤、チェックポイント阻害剤、外科手術、および1つ以上の第2のキナーゼ阻害剤のうちの1つ以上を含む、項160に記載の方法。
(項165)
対象のための治療を選択する方法であって、
(i)RET関連がんを有すると特定または診断され、(ii)第2のRETキナーゼ阻害剤の1回以上の用量を以前に投与され、かつ(ii)前記第2のRETキナーゼ阻害剤の前記1回以上の用量の投与後に、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象のための、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を選択することを含む、方法。
(項166)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、前記第2のRETキナーゼ阻害剤の前記1回以上の用量の投与前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項165に記載の方法。
(項167)
前記第2のRETキナーゼ阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項165または166に記載の方法。
(項168)
対象のための治療を選択する方法であって、
(i)RET関連がんを有すると特定または診断され、(ii)項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を単剤療法として以前に投与され、かつ(ii)項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の前記1回以上の用量の投与後に、基準循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した循環腫瘍DNAレベルを有すると特定された対象のための、項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および追加の治療的処置の治療有効量を選択することを含む、方法。
(項169)
前記基準循環腫瘍DNAレベルが、項1~33のいずれか一項に記載の前記化合物または前記その薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の前記1回以上の用量の単剤療法としての投与前に前記対象から得られた生体試料中の循環腫瘍DNAレベルである、項168に記載の方法。
(項170)
前記追加の治療的処置が第2のRETキナーゼ阻害剤である、項168に記載の方法。
(項171)
前記第2のRETキナーゼ阻害剤が、カボザンチニブ、バンデタニブ、アレクチニブ、アパチニブ、シトラバチニブ、ソラフェニブ、レンバチニブ、ポナチニブ、ドビチニブ、スニチニブ、フォレチニブ、LOXO-292、BLU667、およびBLU6864からなる群から選択される、項170に記載の方法。
(項172)
前記追加の治療的処置が、放射線療法、化学療法剤、チェックポイント阻害剤、および1つ以上の第2のキナーゼ阻害剤のうちの1つ以上を含む、項168に記載の方法。
(項173)
対象における治療の有効性を決定する方法であって、
(a)第1の時点でRET関連がんを有すると特定または診断された対象から得られた生体試料中の第1の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(b)前記第1の時点の後および第2の時点の前に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を含む治療を前記対象に投与することと、
(c)前記第2の時点で前記対象から得られた生体試料中の第2の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(d)前記治療が、前記第1の循環腫瘍DNAレベルと比較して低下した第2の循環腫瘍DNAレベルを有すると決定された対象において有効であると特定すること、または
前記治療が、前記第1の循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した第2の循環腫瘍DNAレベルを有すると決定された対象において有効ではないと特定することと、を含む、方法。
(項174)
前記第1の時点と前記第2の時点が約1週間~約1年間離れている、項173に記載の方法。
(項175)
対象が治療に対する耐性を発症したかを決定する方法であって、
(a)第1の時点でRET関連がんを有すると特定または診断された対象から得られた生体試料中の第1の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(b)前記第1の時点の後および第2の時点の前に、項1~33のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の1回以上の用量を含む治療を前記対象に投与することと、
(c)前記第2の時点で前記対象から得られた生体試料中の第2の循環腫瘍DNAレベルを決定することと、
(d)前記第1の循環腫瘍DNAレベルと比較して低下した第2の循環腫瘍DNAレベルを有する対象が、前記治療に対する耐性を発症していないと決定すること、または
前記第1の循環腫瘍DNAレベルと比較してほぼ同一のまたは上昇した第2の循環腫瘍DNAレベルを有する対象が、前記治療に対する耐性を発症したと決定することと、を含む、方法。
(項176)
前記第1の時点と前記第2の時点が約1週間~約1年間離れている、項175に記載の方法。

Claims (11)

  1. 式Iの化合物であって、
    Figure 0006997876000197
    式中、
    が、以下であり、
    Figure 0006997876000198
    式中、
    が、
    Figure 0006997876000199
    であり、
    が、水素、
    Figure 0006997876000200
    であるか;
    が、以下であり、
    Figure 0006997876000201
    式中、
    が、シクロプロピルであり、
    が、ピランであり、
    が、水素であるか;または
    が、3-ブロモ-1,2,4-チアジアゾールであり;
    が、水素、C1-C6アルキル、フルオロC1-C6アルキル、シアノC1-C6アルキル-、ヒドロキシC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、または(C3-C6シクロアルキル)C1-C6アルキル-であり、
    が、水素、ハロゲン、シアノ、またはメチルである、化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. が、
    Figure 0006997876000202
    である、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩
  3. 以下の化合物:
    Figure 0006997876000203

    Figure 0006997876000204

    Figure 0006997876000205

    Figure 0006997876000206

    から選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、薬学的に許容される希釈剤または担体との混合にて含む、薬学的組成物。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を有効成分とする、がんの治療剤。
  6. 前記がんがRET関連がんである、請求項に記載の治療剤。
  7. 前記RET関連がんが、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腺腫症2Aまたは2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌腫、胃腸粘膜の神経節神経腫症、および子宮頸癌からなる群から選択される、請求項に記載の治療剤。
  8. 前記RET関連がんが甲状腺髄様癌である、請求項に記載の治療剤。
  9. 前記RET関連がんが肺癌であり、前記肺癌が、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺細胞癌、RET融合肺癌、または肺腺癌である、請求項に記載の治療剤。
  10. RET関連がんの治療用の薬剤を製造するための、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
  11. RET関連がんの治療に使用するための、請求項に記載の薬学的組成物。
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