JP6236264B2 - 移送装置 - Google Patents
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Description
車椅子の椅子本体(椅子部)を、油圧シリンダを用いた昇降手段によって昇降するように設けられた走行台車の椅子フレーム上を水平移動可能に支持するとともに、昇降手段によって、浴槽内に設けられた浴槽フレームと椅子フレームとの高さ位置を一致させるように構成するとともに、浴槽フレームと椅子フレームとの高さ位置を一致させることによって、椅子本体をスライドさせて椅子フレームと浴槽フレームとの間で受け渡し可能にしている。
また、浴槽フレームの上まで浴槽内の湯の水位を下げるように湯を別のタンクに移した後、浴槽壁面の扉を開放して椅子本体を椅子フレームから浴槽フレームへの受け渡するようにしている(特許文献1)。
車椅子の走行台車に、被介護者が座る座部を被介護者の足先方向にスライド可能に支持し、被介護者が座った状態で、座部をスライドさせて浴槽一側壁に支持されたリフト装置のリフト台上にスライド移動させたのち、リフト台を昇降させて座部に座らせた状態で被介護者を入浴介護するようにしている(特許文献2)。
椅子部を昇降機構部で支持して昇降可能にした昇降椅子ユニットを浴室壁面に沿って設けられた水平レールに、水平レールに沿って支持させて、昇降椅子ユニットを浴室洗い場側から浴槽側へスライド移動自在にしている(特許文献3)。
シャワーキャリーの椅子部を、床面に沿って走行可能な台車から分離できるようにし、椅子部に座らせた被介護者を椅子部とともに、リフト装置で吊り上げながら、椅子部を浴槽内を臨む位置まで移動させたのち、椅子部を浴槽内に吊り降ろして被介護者を入浴させる方法(特許文献4)。
浴槽フレームが浴槽内に設けられているので、浴槽の跨ぎ込みが可能な入浴者が入浴しようとした場合、浴槽フレームおよびその架台が入浴の邪魔になり、介護度の異なる複数の被介護者がいるような介護施設では、介護度に応じて浴槽フレームおよびその架台を出し入れしなければならず面倒である。
特殊な浴槽が用いられるようになっているため、一般家庭や規模の小さい介護施設などでの採用は難しい。
また、入浴の際、必ず浴槽の水位を上げ下げしなければならないので、水位調節に時間がかかるとともに、介護作業が煩雑である。
座部を、被介護者の足先方向にスライドさせて座部が浴槽内を臨むようにしているため、
小さい浴槽の場合、リフト装置が設置できない。
すなわち、小さい浴槽しかない一般家庭や小さい介護施設の場合、矩形の浴槽の一方の長辺側のみが洗い場に面しており、他の面はすべて浴室壁に接していて、他方の洗い場側の浴槽壁にリフト装置を取り付けなければならない。
しかし、小さい一般家庭用の浴槽の場合、リフト台の長さが確保できないため、リフト装置が設置できない。
したがって、浴室の拡張工事を行うなどコストがかかる。
既存の浴室の壁に水平レールを取り付ける場合、壁に補強工事する必要があり、コストがかかる。
また、浴室まで別の車椅子等で被介護者を移送し、浴室内で昇降椅子ユニットの椅子部に被介護者を乗せ換えなければならないため、介護作業が煩雑である。
しかも、何人も入浴させる介護施設などでは、乗せ換えの際に浴室の床が濡れていることがあり、被介護者を乗せ換える際に介護者が足を滑らせて被介護者が怪我をする危険性がある。
天井リフトを天井に取り付ける必要があるため、天井に頑丈な補強を行わなければならい。したがって、大掛かりな工事が必要であり、コストがかかる。
また、リフト装置がアームから吊下げたベルトを昇降させるようになっているので、椅子部から垂れ下がった被介護者足先が浴槽の框部を乗り越える高さまで吊り上げるには、天井高を高くしなければならない。すなわち、一般家庭のような天井高では、リフト装置を設置できたとしても、被介護者の足先が浴槽の框部を乗り越える高さ位置にするため、被介護者の足先側を持ち上げなければならない。したがって、介護者の負担になるとともに、被介護者も不安定な姿勢になる場合もある。
なお、本発明において、上腕部とは、肩から肘に掛けての部分を意味し、第1サポート部は、上腕部の全長に渡ってサポートできることが好ましいが、一部でも構わない。
しかも、椅子部を昇降させることで、椅子部の座面も上下できるので、座面の高さを調整でき、大きな人も小さな人も乗り移りが容易になる。
すなわち、天井高が低く、浴室面積が狭い、一般家庭や小さな介護施設でも費用をかけることなく、容易に入浴介護を行うようにできる。
図1〜図14は、本発明の移送装置の第1の実施の形態をあらわしている。
レール部1は、後述する第1レール部ユニット4に組み込まれた第1レール部41と、後述する第2レール部ユニット5aに組み込まれた第2レール部50を備えている。
そして、第1レール部ユニット4は、図1および図2に示すように、第1レール部41と、把手部材42と、可動係止部操作レバー43を備えている。
第1レール部41は、リップ溝形鋼材(Cチャンネル)で形成されていて、図4に示すように、ピン押さえ部56と可動係合部57とが溝内に設けられている。
ピン押さえ部56は、第1レール部41と第2レール部50を連結状態にしたとき、後述する昇降椅子ユニット規制ピン51を昇降椅子ユニット2の受け渡しの邪魔にならない高さ位置まで押し下げるようになっている。
可動係合部57は、第1レール部41と第2レール部50を連結状態にしたとき、ピン押さえ部56によって押し下げられた昇降椅子ユニット規制ピン51に係合して連結状態を保持できるようになっている。
また、可動係合部57は、図示していないが、係合状態を保つようにばねによって付勢されている。
可動係止部操作レバー43は、第1レール部41の長手方向の一側に回動自在に支持されていて、図示していないが、第1レール部41内に設けたリンク機構を介して可動係合部57に連結されている。
キャスター輪32は、必要に応じて走行可能状態および回転ロック可能状態を選択可能になっている。
第2レール部50は、一端に第1レール部ユニット4の第1レール部41が嵌り込む大きさの連結嵌合部50aが設けられている以外は、第1レール部41と同じ大きさのリップ溝形鋼材(Cチャンネル)を用いて形成されている。
第2レール部ユニット5aは、各支持プレート50bが後述するバスボードユニット8の支持脚部82の第2レール部ユニット支持部82bに軸支されている。
第2レール部50には、昇降椅子ユニット規制ピン51が設けられている。
昇降椅子ユニット規制ピン51は、図3に示すように、第1レール部41と第2レール部50の連結を解除した状態では、昇降椅子ユニット2の移動を規制する高さまで第2レール部50内に突出するように図示していないコイルばねによって付勢されている。
第2レール脚部54は、その一端が、第2レール部50の下面の一側部に回動可能に軸支され、回動によって図7(a)に示す第2レール部50に沿う折り畳み位置と、後述するように第1レール脚部53に対面する框部の長辺側92aの上に支持される図7(b)に示す開いた位置とを選択できるようになっている。
そして、第2レール部ユニット5aは、第2レール部50が、図5および図6に示すように、浴槽92の框部の短辺側92b上に配置された第1レール部ユニット4の第1レール部41との連結可能位置と、後述する図8に示す第2レール部ユニット収納空間Sへ収納された非連結位置とを選択可能になっている。
すなわち、第2レール部ユニット5aは、図1〜図3および図8に示すように、バスボード81を跳ね上げ位置まで回動させて、第2レール部ユニット収納空間Sの上方を開放状態とするとともに、第1レール脚部53および第2レール脚部54を図7(a)に示すように折り畳んだ状態にして、図8に示すように、第2レール部ユニット支持部82bの軸支部を中心にバスボードユニット8側に回動させれば、第2レール部ユニット収納空間S内の支持脚部82の上端より下方に配置される。
そして、第2レール部ユニット5aは、上記のような状態にしたのち、図8に鎖線で示すように、バスボード81を浴槽支持脚部82の回動支持部83上端で下方から支持されている位置まで回動させれば、バスボード81の下側に隠れて、入浴の邪魔にならない非連結位置になるようになっている。
一方、バスボード81は、上記のように、第2レール部ユニット5aが、非連結位置に配置された状態で、図8に鎖線で示すように、支持脚部82の第2レール部ユニット支持部82bによって下方から支持されている位置まで回動させれば、第2レール部ユニット5aがバスボード81の下側に隠れるようになっている。
椅子部6は、支柱61と、座板支持フレーム62と、座板63と、背板支持フレーム64と、背板65と、ヘッドレスト66と、椅子部フットサポート67と、左右一対のアームレスト68を備えている。
そして、支柱61の溝内部には、図9に示すように、支柱61の長手方向に連続するラック61aが歯を溝開口部側に向けるように設けられている。
座板63は、座板支持フレーム62に下方から支持されているとともに、座面中央に座板63を上下に貫通する長孔63aが穿設されている。すなわち、被介護者が、椅子部6に座った状態でこの長孔63aを介して用便を足せたり、肛門周りを下方からシャワー水で洗浄可能になっている。
背板65は、背板支持フレーム64に支持固定されている。
椅子部フットサポート67は、図10に示すように、回動支持部67aと、スライド部67bと、左右一対の足置き部67cとを備えている。
回動支持部67aは、座板63により上方から視認できない長さをしていて、長手方向が、座板63の幅方向の中心軸に沿い、無負荷では、椅子部6に座った人の足先が椅子部6の座面より下方に位置し、後述する足置き部67cに下方から力が加わると、この力によって少なくとも足置き部67cが上方に移動可能となるように一端が支柱61側で座板支持フレーム62に軸支されている。
足置き部67cは、一端がスライド部67bの先端に設けられた軸部67dに回動可能に支持されて、個別に足置き位置と、折り畳み位置とを選択できるようになっている。
昇降機71は、支柱61を支柱61の長手方向にスライド自在に支持するとともに、図示していないが、電動モータと、この電動モータの電源となる充電池と、図9に示すように、ラック61aに噛み合うとともに、電動モータの駆動によって回転駆動するピニオンギア73を内部に備えている。
4つの昇降機支持ローラは、昇降機71の下端部を昇降機71の上下方向の移動を規制するようにレール部1内で支持するとともに、レール部1の長手方向に走行自在となっている。
(1)昇降椅子ユニット2を第1レール部41に支持させた状態で被介護者が寝ているベッドサイドや被介護者が座っている居室用椅子のサイドまで台車3を運ぶ。
(2)必要に応じて、昇降椅子ユニット2の昇降機71を操作して椅子部6を昇降させて、座板63の座面がベッドの上面や椅子の座面に一致する高さに調整する。
(3)予め衣服を脱がせた被介護者を椅子部6に乗り移らせる。なお、このとき、乗り移りの邪魔にならないようにアームレスト68は跳ね上げ状態にしておく。
(4)被介護者が椅子部6に乗り移ったのち、被介護者の体格に応じて椅子部6を昇降させたり、アームレスト68を使用状態、すなわち、サポート位置に戻す。
(5)台車3を椅子部6に被介護者を座らせた状態で浴室まで移動させる。
(6)必要に応じて浴室のシャワーで被介護者の体や頭を洗う。なお、この工程は一旦被介護者を入浴させたのち、行うようにしてもよい。
(7)図8に示すように、バスボード81をバスボード支持部82aの軸支部を中心に回動させて、跳ね上げ状態にし、図8に示すように折り畳まれてバスボード81の下側の第2レール部ユニット収納空間Sに収納されていた第2レール部ユニット5aを、第1レール脚部53のハンドル53aを持って第1レール脚部53を回動させて第1レール脚部53および第2レール脚部54を開いた状態にするとともに、第2レール部ユニット5aを、図5に示すように、第2レール部50が框部の短辺側92b上に配置され、第1レール脚部53が、框部の一方の長辺側92aによって下方から支持され、第2レール脚部54が、框部の他方の長辺側92aによって下方から支持された状態にする。
なお、上記(7)の工程は、上記(1)〜(6)の工程に先立って行うようにしても構わない。
(8)可動係合部57が図4に鎖線で示した状態の台車3を連結嵌合部50a方向に移動させて、ピン押さえ部56内に昇降椅子ユニット規制ピン51が嵌り込むまでレール部本体41の端部を連結嵌合部50aに嵌合させるとともに、キャスター輪32をロックする。
なお、この嵌合によって、可動係合部57が図4で実線に示す位置になり、図2および図11(a)に示すように第1レール部41と第2レール部50を連結状態に保持する。
また、ピン押さえ部56が昇降椅子ユニット規制ピン51を昇降椅子ユニット2の受け渡しの邪魔にならない高さ位置まで押し下げる。
(9)フットサポート67のスライド部67bを図10に鎖線で示すように座板63の前方から突出するようにスライドさせたのち、折り畳み状態の足置き部67cを図1に示す足受け状態となるように回動させる。
(10)被介護者の足の裏を足置き部67cで受けさせる。なお、このとき、フットサポート67の足置き部67cは、座板63の座面より下方に位置するため、被介護者は安定し、楽な着座姿勢を保つことができる。また、フットサポート67によって被介護者の框部の跨ぎ込みを安全かつ容易に行うことができる。
(11)必要に応じて昇降機構部7の電動モータを駆動させて足置き部67cが框部のより高い位置になるように椅子部6を上昇させる。
(12)昇降椅子ユニット2を、図2および図11(b)に示すように、椅子部6が浴槽92の内部を臨む位置まで、第2レール部ユニット5aの第2レール部50側に移動させる。
(13)連結解除ハンドル52を下方に引き下げながら、図3に示すように、第1レール部41と第2レール部50との連結を解除するように台車3を移動させる。
(14)昇降機構部7の電動モータを駆動させて、図3および図11(c)に示すように、椅子部6を被介護者が所定の入浴深さまで浸かるまで下降させる。
なお、このとき、昇降椅子ユニット規制ピン51は、前述のコイルばねの付勢力によって、昇降椅子ユニット2を移動させないように、第2レール部50内に突出した状態が保たれている。
また、必要に応じて、足置き部67cはいずれか一方あるいは両方を折り畳み状態にして被介護者の足が足置き部67cに支持されていない状態で昇降させても構わない。また、図11(c)に示すように、連結を解除し、台車3を浴槽から離れた位置にしてもよい。
(15)入浴が終了すると、椅子部6を足置き部67cが浴槽92の框部より上側になるまで上昇させる。また、このとき、足置き部67cが折り畳み位置にある場合は、足置き位置に戻し被介護者の両足を足置き部67cに支持された状態にする。
(16)台車3を移動させて、再び第1レール部41と第2レール部50を図2に示すように連結状態としたのち、図1に示すように昇降椅子ユニット2を第1レール部41側にスライドさせて、第1レール部41に支持固定する。
(17)被介護者の体や頭をタオルで拭う。
(18)キャスター輪32のロックを解除する。
(19)台車3を第2レール部50から離れる方向に移動させて第1レール部ユニット4の第1レール部41と、第2レール部ユニット5aの第2レール部50との連結を解除する。
(20)椅子部6に被介護者を座らせた状態で、ベッドサイドや居室の元の椅子のところまで台車3を移送し、ベッドや椅子に乗せ換える。
(1)背もたれが着いた椅子に座らせないと着座姿勢を保てないような介護度の高い被介護者を、ベッドや居室に置かれた椅子等から浴室に移送し、一旦、椅子部6から浴槽92の框部に乗り移らせて入浴させることなく、入浴介護することができる。
(2)昇降椅子ユニット2が昇降機構部7を有しているので、ベッド等に昇降機構がなくても、昇降機構部7の昇降機71によって椅子部6を昇降させて椅子部6の座面とベッドの上面とを一致させて乗り移りを容易に行わせることができる。すなわち、ベッドを安価なものにすることができる。
(3)椅子部6を昇降させることで、椅子部6の座面も上下できるので、座面の高さを調整でき、大きな人も小さな人も乗り移りが容易になる。
(4)椅子部6に乗り移った被介護者を台車3によって容易に浴槽92の近傍に移送することができるとともに、浴槽92側に設置した連結可能位置にした第2レール部50と第1レール部41を受け渡し可能に連結するとともに、椅子部6を框部が邪魔にならない高さ位置まで上昇させることによって椅子部6に被介護者を座らせた状態で、昇降椅子ユニット2をレール部1に沿って移動させるだけで、そのまま第2レール部50側に受け渡すことができる。
すなわち、天井高が低く、浴室面積が狭い、一般家庭や小さな介護施設でも費用をかけることなく、入浴介護を容易に行えるようにできる。
(7)椅子部6が椅子部フットサポート67を備えているので、昇降椅子ユニット2を椅子部6が入浴位置までレール部1に沿って移動させる際に、被介護者の足を足置き部67cで安定した姿勢を保つことができよう支えることができ、安全性が高い、
(8)椅子部フットサポート67が、無負荷では、椅子部6に座った人の足先が椅子部6の座面より下方に位置し、後述する足置き部67cに下方から力が加わると、この力によって少なくとも足置き部67cが上方に移動可能となるように一端が支柱61側で座板支持フレーム62に軸支されているので、椅子部6に座った被介護者が安定した着座姿勢を保つことができる。
そして、椅子部6を浴槽92内に下降させて行き、浴槽92の底に当たって浴槽92の底から力を受けると足置き部67c側が上方に押し上げられるので、さらに椅子部6を下方に下げて、大きな人でもしっかりと浴槽92に浸けることができる。
(9)椅子部フットサポート67のスライド部67bおよび折り畳まれた足置き部67cが座板63の下方に収容されるので、椅子部フットサポート67が椅子部6への乗り移りの際に邪魔にならない。
(10)足置き部67cがそれぞれ個別に折り畳めるようになっているので、被介護者の片方の足のみを足置き部67cで受けてサポートし、他方の足を下ろしたりすることもでき、介護者の力(負担)を軽減することができる。
(1)図13に示すように、非走行短尺レール5bを、その床面からの高さが台車3に固定された第1レール部ユニット4の第1レール部41の高さと一致する連結可能状態ように予め便器94に固定しておく。
(2)上記入浴介護と同様にベッドや居室の椅子から椅子部6に被介護者を乗り移らせて昇降椅子ユニット2を台車3によってトイレ95まで移送する。
(3)上記入浴介護時と同様に第1レール部ユニット4の第1レール部41と、非走行短尺レール5bとを連結させるとともに、キャスター輪32をロックする。
(4)昇降椅子ユニット2を、図14(b)に示すように、椅子部6の座板63に設けられた長孔63aが便器94の中心位置になるまで、第2レール部5b側に移動させる。
(5)第1レール部41と非走行短尺レール5bの連結を解除する。
(6)被介護者のズボン、下着(おむつ)を脱がせる。なお、この作業は予め行っても構わない。
(7)必要に応じて、昇降機構部7の電動モータを駆動させて椅子部6を下降させて座面を便器94に近づけたのち、被介護者に長孔63aを介して用便をさせる。
(8)用便が終了すれば、必要に応じて肛門付近を清浄化させたのち、上記入浴介護時と同様にして昇降椅子ユニット2を第1レール部ユニットの第1レール部41側に移動させて台車3によって移送先に被介護者を移送する。
すなわち、上記のようにすれば、被介護者を椅子部6から便器94に乗り移らせせることなく、用便させることができ、被介護者の用便時の介護作業を軽減できる。
この移送装置Bは、以下に述べる構成以外は、実質的に上記の移送装置Aと同様になっている。したがって、実質的に上記移送装置Aと同様の機能部分は、上記移送装置Aと同様の符号を付している。
グリップ部69bは、側面視略V字あるいはU字形で、先端に向かって他方のアームレスト69側近づくように形成されている。
なお、図15中、69cはアームレスト69を軸支する軸である。
図16に示すように、この移送装置Cは、椅子部フットサポート67が設けられておらず、第2レール部5cが、図17および図18に示す構造になっている以外は、実質的に上記の移送装置Aと同様になっている。したがって、実質的に上記移送装置Aと同様の機能部分は、上記移送装置Aと同様の符号を付している。
浴槽設置部520は、図18に示すように、ベース部521と、ベース部521の両側から延出するレール脚部522と、一対(図では片側しかあらわれていない)の支柱部523と、後述する第2レール部510を非連結位置に支持する脚部530のストッパとなる突起527を備えている。
図17に示すように、2つのレール脚部522は、一方が、浴槽92の框部の一方の長辺側92a上に設置され、他方が、框部の一方の長辺側92a上に設置されるとともに、それぞれ浴槽92側の端縁から浴槽92内に入り込み、浴槽92の内壁面に係止される係止部526が延出している。
また、第2レール部510は、その底面、すなわち、連結可能位置で下面となる面に、
上記跳ね上げ位置にされたとき、図18に示すように、ヘッドレストとして使用できるヘッドレスト用クッション材512が一体に設けられている。
したがって、第2レール部510の浴槽92への取り付け状態が安定したものとなり、安全性が高いものとなる。
図19に示すように、この移送装置Dは、以下に述べる構成以外は、実質的に上記の移送装置Aと同様になっている。したがって、実質的に上記移送装置Aと同様の機能部分は、上記移送装置Aと同様の符号を付している。
そして、第1サポート部681は、椅子部6に着座した被介護者Mの上腕部に外側から沿うになっている。
グリップ部683は、第2サポート部682の端部から椅子部6の幅方向中央側に折れ曲がるように設けられている。
また、アームレスト680は、図20の示すような金属パイプを折り曲げ加工あるいは溶接加工して湾曲形状にした芯材684を備えている。
すなわち、被介護者Mの体が第1サポート部で外側に倒れないように支持されている。したがって、被介護者Mがグリップ部683やアームレスト680の先端部等を手で掴まなくても被介護者が安定した着座姿勢を保つことができる。すなわち、重度の被介護者でも安全に移送することができる。
さらに、グリップ部683が、第2サポート部682の端部から椅子部6の幅方向中央側に折れ曲がるように設けられ、グリップ部683先端に向かってアームレスト680間の距離が小さくなり、被介護Mが椅子部6から前方へ倒れることも防止しやすい。
また、上記電動モータに代えて油圧によって椅子部を昇降させるようにしても構わないし、手動のジャッキアップ装置を用いて椅子部を昇降させるようにしても構わない。
1 レール部
2 昇降椅子ユニット
3 台車
31 台車本体
32 キャスター輪
33 台車側フットサポート
4 第1レール部ユニット
41 第1レール部41
42 把手部材
43 可動係止部操作レバー
5a、5c 第2レール部ユニット
50 第2レール部
50a 連結嵌合部
50b 支持プレート
51 昇降椅子ユニット規制ピン
52 連結解除ハンドル
53 第1レール脚部
53a ハンドル
54 第2レール脚部
55 リンク
56 ピン押さえ部
57 可動係合部
510 第2レール部
512 ヘッドレスト用クッション材
520 浴槽設置部
521 ベース部
522 レール脚部
523 支柱部
525 クッション材
526 係止部
527 突起
530 脚部
6 椅子部
61 支柱
62 座板支持フレーム
63 座板
63a 長孔
64 背板支持フレーム
65 背板
66 ヘッドレスト
67 椅子部フットサポート
67a 回動支持部
67b スライド部
67c 足置き部
67d 軸部
68、69.680 アームレスト
69a サポート部
69b グリップ部
69c 軸
681 第1サポート部
682 第2サポート部
683 グリップ部
684 芯材
7 昇降機構部
71 昇降機
72 昇降支持ローラ
73 ピニオンギア
8 バスボードユニット
81 バスボード
82 支持脚部
82a バスボード支持部
82b 第2レール部ユニット支持部
91 浴室
92 浴槽
92a 框部の長辺側
92b 框部の短辺側
93 床面
94 便器
95 床面
S 第2レール部収納空間
Claims (8)
- 椅子部とこの椅子部を昇降可能に支持する昇降機構部とを有する昇降椅子ユニット、および、一部が浴槽上に配置され、残部が浴槽外縁より外側まで延び、前記昇降椅子ユニットを支持するレール部を備え、
前記椅子部に人を座らせた状態で前記椅子部の側方に向かって前記昇降椅子ユニットが前記レール部に沿って移動可能な移送装置であって、
前記昇降椅子ユニットは、前記椅子部を昇降させる昇降機と、この昇降機を支持した状態で、前記レール部に沿って走行する昇降機支持ローラを備え、
前記レール部は、浴槽外縁より外側に配置される第1レール部と、この第1レール部に連結解離可能で前記浴槽上に配置される第2レール部を有し、
前記第1レール部が、床面を走行可能な台車に搭載されている、
ことを特徴とする移送装置。 - 浴槽が上端外縁に矩形の框部を有し、
第2レール部が、前記框部の短辺側に沿って配置される請求項1に記載の移送装置。 - バスボードと、このバスボードの支持脚部を有し、座した状態で浴槽に乗り移り可能に前記バスボードが設けられるバスボードユニットを備え、
前記バスボードは、前記支持脚部に設けられた第2レール部収納空間の上方を開閉自在に、前記浴槽と逆側の端部で前記支持脚部に回動自在に軸支され、
第2レール部は、支持プレートが延設されているとともに、前記支持プレートが前記第2レール部を浴槽側の第1レール部との連結解離可能位置から前記第2レール部収納空間内の収納位置まで回動可能に前記支持脚部の浴槽側端部に軸支されている請求項1または請求項2に記載の移送装置。 - 前記第2レール部側から加わる荷重を受ける2つのレール脚部を備え、
前記2つのレール脚部は、一方のレール脚部が浴槽の框部の一方の長辺側に支持され、他方のレール脚部が浴槽の框部の他方の長辺側に支持される請求項2または請求項3に記載の移送装置。 - 前記一方のレール脚部が、その一端を第2レール部に沿うように折り畳み可能に前記第2レール部の一端部に軸支され、
前記他方のレール脚部が、その一端を前記第2レール部に沿うように折り畳み可能に前記第2レール部の他端部に軸支されている請求項4に記載の移送装置。 - 前記2つのレール脚部が、連動して折り畳み可能にリンクで接続されている請求項5に記載の移送装置。
- 框部の短辺側に受けられるベース部と、このベース部の長手方向両側から延出する2つのレール脚部を有し、一方のレール脚部が框部の一方の長辺側に支持され、他方のレール脚部が框部の他方の長辺側に支持される浴槽設置部を備え、
第2レール部は、その下面が前記ベース部に対面する第1レール部との連結可能位置と、前記下面が浴槽側に向かう跳ね上げ位置とを選択可能に、前記ベース部から立ち上がる支柱部に回動可能に軸支されているとともに、
前記下面にヘッドレスト用クッション材が設けられている請求項2に記載の移送装置。 - 請求項4〜請求項7のいずれかに記載の2つのレール脚部の少なくとも一方が、前記レール脚部の浴槽側の端縁から浴槽内に入り込むように延出して、前記浴槽の内壁面に係止される係止部を備えている移送装置。
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