JPH0367697B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0367697B2
JPH0367697B2 JP1104252A JP10425289A JPH0367697B2 JP H0367697 B2 JPH0367697 B2 JP H0367697B2 JP 1104252 A JP1104252 A JP 1104252A JP 10425289 A JP10425289 A JP 10425289A JP H0367697 B2 JPH0367697 B2 JP H0367697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
support
attached
vertical
wheelchair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1104252A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02280753A (ja
Inventor
Kyoshi Kitahama
Tsuruko Kitahama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP1104252A priority Critical patent/JPH02280753A/ja
Publication of JPH02280753A publication Critical patent/JPH02280753A/ja
Publication of JPH0367697B2 publication Critical patent/JPH0367697B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ この発明は、歩行が不自由な身体障害者、病
人、高齢者等が使用する障害者用車椅子に関す
る。
≪従来の技術≫ 車椅子は、歩行困難な障害者が自立的生活を送
る為に欠くことのできない有力な介助機である
が、それにもかかわらず日常生活の現状におい
て、ベツド、トイレツトの便座、浴室台、シヤワ
ー台、その他の台等への移乗と、その使用が著し
く困難な作業になつている。
車椅子に係る移乗方法は、障害の程度により異
なるが、障害者が上肢の自力動作で行う場合には
体重を支える為の苦痛や、転倒の危険等を伴うこ
とが多く、また介護者の抱き抱えにより行なわれ
る場合には、介護者がしばしば腰痛症を発症する
等の問題点が生じ、これらに関する障害者、介護
者の肉体的、精神的負担は大きく、切実なもので
ある。
このような移乗作業と、その使用の困難性を軽
減、あるいは解消させる為、従来から様々な装置
が利用されている。
(1) 例えば、屋内での使用を目的としたものにリ
フター装置がある。この床走行式リフターは、
キヤスター付き支柱のアームから垂らしたシー
トベルト状吊り具により身体を包み引き上げて
必要な場所、例えば車椅子からベツドに移動さ
せる装置である。
(2) また天井走行式リフターも知られており、こ
れは天井壁に設置したレールから垂らしたシー
トベルト状の身体吊り具により身体を巻き昇降
移動する装置である。
(3) 別にまた、屋内におけるトイレツト用、ある
いはシヤワー浴用という様に目的を限定した介
助車およびリム付車輪を有する車椅子が知られ
ており、それらは、排便用の孔を開けた座席を
有し、この車体をその後方からトイレツトの便
器の上に載せて使用する構成である。
さらに、車椅子そのものを改良したものも知
られている。
(4) 特公昭51−6427号公報記載の発明は、「身体
障害者用の車椅子に関し、座板を常に床面に対
して平行に保ちながら、昇降動でき、それによ
つて必要に応じて椅子の高さを自由に調節し、
普通の健康者との協同生活を対等に行えるよう
にすることを目的とする。」もので、「バツテリ
ー、昇降用モーター、減速機等を取付け、」こ
れらの駆動力と、数個の扇型歯車により底板を
昇降させ、背板を傾斜させていた。
(5) 特公昭51−49095公報記載の発明は、「肢体不
自由者あるいは病弱で低い位置に横臥している
患者を容易に椅子に腰掛けている状態にし、こ
れにより容易に他所へ移動させうる折り畳み椅
子」に関し、椅子の前後の脚を広げて畳み、担
架のような平坦な形状に出来る装置である。
(6) 特公昭55−26025公報記載の発明は、「寝台と
の間の乗り移りに際しては車椅子の背もたれ、
座盤、フツトレストをほぼ寝台上面とほぼ同一
水平面上に位置させ得る」身体障害者の使用す
る車椅子に関する。
(7)a さらに、本発明者は、車椅子使用者のX線
検査等における移乗作業の困難性を軽減させる
為、特開昭62−101227公報において、「下部に
車、上端部に背もたれ支柱を持つ、ほぼコの字
形に併立する支柱と、これに着脱自在の背もた
れ部、および着脱自在の腰掛け部を備えた介助
車」を提案している。
(7)b また、本発明者は同様の目的を持つて、
「後部を開放して、ほぼコの字形に併立する支
柱と同支柱の前部の外側方に上起する肘かけ支
柱および背もたれ支柱を備え、かつ着脱自在の
座席部および背もたれ部をもつ介助車。」を実
開昭62−119906において提案している。
(7)c 本発明者は、また、特開昭63−11155公報
において、身体不自由者の日常生活において、
排便時の便座への移乗の困難性を解決する為、
「座席部に、開閉自在の排便口を設けて、座席
部下に、座席部が後方から施設洋式便器上に搬
送しうる空間体を構成して成る、排便口を備え
た身障者用車椅子」を提案しており、これは座
席部に引き出し式、あるいは蝶番による下垂式
の蓋板を有し、これによつて排便口を開閉して
いる構成のものが開示されている。
(7)d この目的と同様にして、本発明者は、実願
昭61−102638において、「車椅子座席を開閉自
在に構成した身障者用車椅子」を提案してお
り、これは複数の座席板を蝶番により連結し、
それを折り畳んで排便する構成である。
≪この発明が解決しようとする課題≫ 障害者等の介助車や、車椅子から、ベツド、ト
イレツトの便座、あるいはX線透視撮影台等への
移乗とその使用において、上述のような様々な装
置は知られているが、 (1)のリフター装置は、移動および格納時の床ス
ペースが比較的広く必要であり、狭くて段差の多
い我が国の住宅状況にそぐわない欠点がある。
(2)の天井からの吊り上げ移動式の装置も、天井
レールの設備が必要であり、日本の家屋構造では
難点が多く、かつ装置も大型化して費用が高価で
ある等、幾多の問題点を抱えている。
以上の(1)、(2)のようなリフター装置は、それ以
外にも吊される障害者等に心理的な恐怖心を起こ
させる問題点が指摘されている。
さらに、(3)のような目的別の車椅子は、トイレ
ツトや、シヤワー浴洗等の用途にのみ供するもの
であつて、平常時の安楽的使用に適するものでは
なく、その使用には車椅子それ自体への移乗の困
難性があるため、せつかく購入した車椅子も日を
追つて、その利用度は減少するケースが多いのが
現状である。
また、先行技術の(4)および(6)は、車椅子の座席
を上下させて、障害者等の移乗作業の困難性を軽
減させようとするものであるが、トイレツトの便
座、シヤワー等の日常生活に関する使用に耐えう
る装置ではない。またバツテリー、昇降用モータ
ー、減速機等の装置(特公昭51−6427)、あるい
は油圧ホイスト等(特公昭55−26025)の他、多
数のギア、リンク等が必要であり、装置が複雑な
為、車椅子自体の重量が重く、持ち運びに不便で
あるとともに、操作が面倒であるという問題点を
有した。
さらに(5)は、介助車を、障害者等を座席に乗せ
たまま、担架のように平坦に折り畳むもので、こ
れでもベツド等の高さのある寝台では、少なくと
も二人の看護人が、前後をもつて運ぶ必要があ
る。このような構成では、移乗行為と、日常生活
の使用行為の双方を満足させることが出来ない問
題点があつた。
本発明者は、これらの問題点、特に介助車、車
椅子からX線透過台への移乗の問題点を解消する
為、先行技術(7)a、(7)bを提案した。
さらに、本発明者は、障害者等の社会生活にお
けるトイレツトの便器への移乗作業の困難性を軽
減する為、先行技術(7)cを提案している。
しかし、先行技術(7)cにおいては、排便時に蓋
板を引き出し、押し込むことによつて開閉する
為、蓋板を押し込んで閉じる時に、殿部が便口に
嵌入し、蓋板によつて尻部分の肉を挟むので、折
り畳みがスムースに行き難く、また腰を浮かせる
ときの身体支持が難しい等の問題点があつた。
以上の発明において、本発明者は、障害者用車
椅子は、居座用座席とともに便用座席を保有すべ
きこと、その為には、今日世界的に普及使用され
ている車椅子の座席下折り畳み機構を排除すべき
との思想を開示し、本発明において、これに代わ
るべき新たな座席機構を具備する車椅子の構成を
提案した。
この発明は、障害者等の車椅子への移乗、ある
いは車椅子から他の場所への移乗の便利性と、ト
イレツト、シヤワー、あるいは通常の移動等の日
常生活における使用の便利性を合わせ持つた障害
者用車椅子であり、かつ構造が簡易軽量であり、
持ち運びに便利で、作業性が容易であるととも
に、トイレツトにおける便用を衛生的に行うこと
のできる障害者用車椅子を得ることを目的とす
る。
≪課題を解決するための手段≫ この発明は、 下部に前輪を取り付けられ昇降自在に立設され
た2本のたて支柱と、たて支柱下部から後方に水
平にかつ両者平行となるように延設され後端部は
自由端部を形成し、後端には後輪を取り付けられ
る2本の下部支柱と、下部支柱よりも上部でたて
支柱から後方に水平にかつ両者平行となるように
延設され後端部は自由端部を形成する2本の座席
支柱と、座席支柱間に取り付けられる普通座席板
と便用座席板とを交換自在に構成された後部座席
および前部座席を組合せて成る座席と、下端はた
て支柱に取り付けられ座席支柱上部で水平にかつ
両者平行となるように延設され後端は自由端部を
形成しかつ立設される2本の肘かけ支柱と、肘か
け支柱の立設部間に着脱自在に取り付けられる背
もたれシートとからなるとともに、たて支柱より
も後部で下部支柱と座席支柱間を昇降自在に連結
する連結手段とからなることを特徴とする障害者
用車椅子、 および、 下部に前輪を取り付けられ昇降自在に立設され
た2本のたて支柱と、たて支柱下部から後方に水
平にかつ両者平行となるように延設され後端部は
自由端部を形成し、後端には後輪を取り付けられ
る2本の下部支柱と、下部支柱よりも上部でたて
支柱から後方に水平にかつ両者平行となるように
延設され後端部は自由端部を形成する2本の座席
支柱と、座席支柱間に取り付けられる普通座席板
と便用座席板とを交換自在に構成された後部座席
および前部座席を組合せて成る座席と、下端はた
て支柱に取り付けられ座席支柱上部で水平にかつ
両者平行となるように延設され後端は自由端部を
形成しかつ立設される2本の肘かけ支柱と、肘か
け支柱の立設部間に着脱自在に取り付けられる背
もたれシートとからなるとともに、たて支柱より
も後部で下部支柱後端と座席支柱後端間を昇降自
在に連結する連結手段とからなることを特徴とす
る障害者用車椅子、 を提供する。
≪作用≫ 車椅子の座席は、座席支柱に着脱自在であり、
交換自在な普通座席板と便用座席板から成る後部
座席と、これと分離可能な前部座席で構成されて
いる。後部座席は通常の車椅子による移動の場合
は普通座席板を装着し、トイレツト使用時には便
用座席板を、これと交換する。このとき、前部座
席が残つており、障害者等は、この前部座席に大
腿部を乗せて座つたまま、後部座席を容易に交換
できる。
また、座席が着脱する座席支柱が昇降自在な
為、在宅生活でのベツド、浴室シヤワー台、作業
台または病院施設の診察台、治療台、X線透視撮
影台等の高さに合わせて座席を昇降し、車体を後
ろ向きにして座席をそれらの台上に載せ、ついで
背もたれ部分を外し、車体を前方に引き出せば、
座席と共に身体は台上に残り、移乗する。
さらに、この座席の昇降は、ジヤツキ等の昇降
装置、あるいは電動式の昇降装置により、より容
易に行える。また、これら昇降装置は低くして座
席支柱より離間させることにより、この離間空間
にベツド等の台が入るので、車椅子を後部からベ
ツド上に載せ入れ、座席を台上に載せる妨げには
ならない。
≪実施例≫ この発明の実施例を示す図面、即ちこの発明の
一つの実施例である車椅子の斜視図を示す第1
図、第2図乃至第4図は座席の斜視図であり、後
部座席が普通座席板の場合の斜視図である第2
図、同じく後部座席が便座席板の場合の第3図、
後部座席に延長する背もたれ部を有する普通座席
の場合の第4図、昇降装置としてパンタグラフ型
ハンドジヤツキを設けた車椅子の斜視図である第
5図、ハンドリム付き車椅子の斜視図である第6
図、電動式車椅子の側面を示す第7図に基づいて
説明する。
第1図の車椅子1aは、基本形であり、昇降装
置を設けて無い車椅子である。
座席14は、段階的に上下することができ、必
要な高さに固定して使用する構成である。
車椅子1aは、管状体から成る支柱を適宜結合
あるいは折曲して、骨組みとして構成する。この
実施例では各支柱を円管状体で構成するが、角管
状体、他の多角管状体でもよい。
下部支柱2は、車椅子1aの下部左右に平行し
て水平に設けられ、前輪3と後輪4を備え、前部
は縦方向に曲折して各々縦支柱5を形成する。左
右の縦支柱5は、上部で後方に曲折してほぼ水平
な肘掛け支柱6を形成する。肘掛け支柱6は、後
部で上方に曲折しやや斜め後ろに傾斜する背もた
れ支柱7を形成する。
左右の縦支柱5には、縦支柱5に対し上下に昇
降自在な昇降支柱8を嵌合する。昇降支柱8には
固定ねじ11を設け、昇降支柱8はこれにより縦
支柱5に対して段階的に上下することができ、座
席14を必要な高さ、即ちベツドあるいは便台の
高さより、やや高く固定することができる。固定
ねじ11は、縦支柱5に上下に適宜数設けた固定
孔に嵌合自在となる構成である。昇降支柱8はそ
の上部適宜位置から後方に座席支柱9を突出させ
形成する。
下部支柱2の後端部に座席支柱支持支柱10を
立設し、座席支柱9の後端部を支持する。座席支
柱支持支柱10は、2管を上下に伸縮自在に嵌合
して構成し、固定ねじ40によつて長さを調節す
る構成である。さらに座席支柱支持支柱10は、
上部がスプリング等の弾性体44で構成されてお
り、上端で座席支柱9と係止離脱自在の構成であ
る。この弾性体44により座席支柱9の後部はク
ツシヨン性を有し、座席14の座り心地を良くす
る。座席支柱支持柱10は、その上端を座席支柱
9の後端から外し、後方から押すことで折曲部2
0を中心に前方へ折曲自在であり、下部支柱2に
接して水平に定置することができる。
両側の縦支持5は下部前部において、横手支柱
12によつて連結される。横手支柱12は、縦支
柱2の着脱自在に構成し、中間部を彎曲させて低
くして、この低い彎曲部に足台41を付設する。
13はグリツプである。
この実施例のように、縦支柱5に昇降支柱8を
設ける構成の他、縦支柱5を上部と下部に分離
し、太さの異なる支柱を上下に嵌合摺動させて昇
降させてもよい。この場合は、多角状管状体によ
り縦支柱5を構成すれば、座席支柱9の左右のブ
レが減少する。
14は座席、15は背もたれ部である。
背もたれ部15は、丈夫な布状体で袋状に構成
する。袋状の内部左右に管状体を設け、この管状
体が背もたれ支柱7に上方から着脱自在の構成で
ある。
座席14は、座席支柱9に着脱自在である。座
席14は、全体が35〜45cm方形の寸法で、前部座
席16と、後部座席17とから成り、前端から5
〜10cmの当たりで分離可能な板状体で構成する。
前部座席16と後部座席17は、座席支柱9に装
着すると側面で止め具38によつて前後に離れな
いように構成する。
前部座席16と、後部座席17はともに、板の
下面左右平行に前後方向に亙つて下方に開放した
コ字形溝体18を設け、このコ字形溝体18が座
席支柱9に嵌合して着脱自在である。座席14の
座席支柱9との装着部は、コ字形溝体18の代わ
りに、管状体である挿入管19を座席14の下部
に設けて、後部から挿入する構成でもよい。
39は座席固定ねじであり、座席14および座
席支柱9の孔に上方から挿入して、座席14を前
後に移動しないようにする。
前部座席16は、平面が細長い長方形の板状体
から成り、その下面左右に前後方向にコ字形溝体
18aを、幅程度の長さで固定する。この長方形
の長さは、車椅子1の幅をカバーできればよく、
幅は5〜15cm程度である。
後部座席17は、普通座席板17aと、便用座
席板17bとから成り、これらは互いに交換自在
に座席支柱9に装着できる構成で、夫々下面両側
にコ字形溝体18を前後方向に亙つて設けてあ
り、これにより座席支柱9と着脱自在である。
後部座席17は、この他に重度障害者の為に、
背部付き普通座席17c、背部付き便用座席17
dを有することも可能である。この背部付き座席
17c,17dは、介護者の介助を要せずに座位
の姿勢を維持させておくことができる。
普通座席板17aは、平面板であり、前部座席
16に前辺を接して挿入して、前部座席16とと
もに、座席14を構成する。この場合、後部座席
17が移動しないように、ストツパーを座席支柱
9の後端に設けてもよい。
普通座席板17aは、安楽性に重点を置き、車
椅子として普通の使用状態の場合に用い、トイレ
ツト使用時に便用座席板17bと交換する。
座席14は、コ字形溝体18を設けた場合は、
上から被せ置く構成であるので、交換は容易であ
り、また挿入管19を設けている実施例では、便
用座席板17bと、普通座席板17aとを交換す
る場合、座席支柱9より後部へ引き抜いた後、交
換する後部座席17の挿入管19を差し入れて行
う。また、前部座席15は挿入管19の構成と
し、交換する後部座席16のみをコ字形溝体18
に構成してもよい。
便用座席板17bは、普通座席板17aと同様
の大きさの平面板を、前縁部分を幅広く切欠し、
この切欠部から連続して中央部分を削除した便孔
21を形成して成る。便孔21の大きさ、形状は
障害者の体形に適合させて形成する。
便用座席板17bの前縁部分が殆ど切欠してい
るので、便用座席板17bを挿入する場合、前部
座席16の後部から垂れ下がつた臀部や衣類等を
挟むことがなく、円滑に便用座席板17bを装着
できる。また、前方からの手指の挿入が容易であ
る。
前部座標16は、常時座席支柱9に装着してお
くことで、障害者が前部座席16に大腿部あるい
は臀部を置いて身体を支えることにより、後部座
席17の普通座席板17aと便用座席板17bの
交換を容易する。
22は洗浄液管であり、便用座席板17bのほ
ぼ中央部の後端部に設け、後部から便孔21まで
連通させる。洗浄液管22は、後部突出部分に接
続具23を設け、この接続具23をトイレツト施
設の送水管等と連結する。洗浄液管22の便孔2
1側の開口端は、ノズル状に形成して、水、温
水、石鹸液、薬液等の洗浄液を適宜圧力で噴出さ
せ、局部の事後洗浄に使用する。また洗浄液管2
2は、接続具23で、温風機等と接続して温風乾
燥に使用することができる。
上体の維持が困難な重度の障害者用に後部座席
17として、背部付き普通座席17c、背部付き
便用座席17dが交換自在なものを使用する。背
部付き普通座席17c、および背部付き便用座席
17dは、普通座席板17a、便用座席板17b
の夫々の後辺から後方へ延長する背部24を有
し、背部24は後辺で、水平からほぼ垂直までの
約90°角折り曲げ自在である。背部24の後方へ
の傾斜角度は、左右の固定用ロープ25によつて
行い、障害者は背部24に寄りかかつた状態で上
体を維持することができる。固定用ロープ25
は、後部座席17の前部と、背部24の左右に上
下に適宜数設けたフツク26等に引つ掻けて、背
部24の角度を変える。42は後倒れ防止板であ
り、座席14の裏面から引き出す構成である。後
倒防止板42は背部付き普通座席17cの場合は
座席14の中央部に1枚、背部付き便用座席17
dの場合は、左右に2枚設ける。後倒防止板42
は、座席14が、車椅子から離れ、ベツド等の上
に置かれた場合に後ろに倒れることを防止する。
27は上体固定バンドである。
この実施例の構成によれば、昇降支柱8の固定
ねじ11を緩めて、昇降支柱8を手動で上下さ
せ、これと一体な座席支柱9を上下させて、座席
14を上下させ、移乗するベツド、トイレツトの
便器等の高さに合わせることができる。
さらにこの実施例の構成によれば、左右の下部
支柱2、縦支柱5、肘掛け支柱6、背もたれ支柱
7は、夫々着脱自在である背もたれ部15、座席
14、横手支柱12によつて連結されているの
で、これらを取り外すことで簡単に車椅子1aを
折り畳むことができ、保管、運搬に便利である。
また、横手支柱12の構成が中間部を低くしてあ
るので、ベツド等から車椅子への移乗時に障害者
等の足が通り抜けやすい。
又、ほとんど管状体である支柱と座席14によ
つて構成されるので、軽量化が計られる。
次に、座席14の昇降装置28を設けたこの発
明の車椅子1bを第5図に基づいて説明する。
この実施例では、昇降装置28は小形パンタグ
ラフ型ジヤツキである。他の昇降装置28の実施
例としては、油圧ジヤツキ、2段ラチエツト、歯
車、テコ等の従来技術を組み合わせる構成でもよ
い。また電動装置により上下する昇降装置を付設
してもよい。
小形パンタグラフ型ジヤツキである昇降装置2
8は、左右どちらか側の下部支柱2に搭載する。
昇降装置28は、パンタグラフ31の上下に短幅
で長い台板29と、上板30を有し、台板29の
後部に回動軸32を設け、下部支柱2と回動自在
に構成する。回動は、台板29後部の回動軸32
を中心に水平方向に車体内部方向にほぼ90°角回
動する。昇降装置28が回動する場合、台板29
の前部は、左右の下部支柱2間に架設している板
状体である車体台板33上に乗つて回動し、昇降
装置28は車椅子1bの左右方向に向きを変え
る。このとき上板30は、左右の座席支柱9の後
端下部に位置し、左右の座席支柱9を両端に載置
する形となる。
この実施例図面では、図示しないが昇降装置2
8の保護、あるいは障害者の安全の為に伸縮自在
なケースで覆う構成も可能である。
車体台板33は、後部を半月状に切欠してい
る。34はパンタグラフを伸縮させる回転ハンド
ルである。
この回転ハンドル34によりパンタグラフ31
を伸縮させることにより座席支柱9を昇降させ座
席14を昇降させるが、昇降しようとする場合
は、昇降支柱8の固定ねじ11を緩めておき、昇
降支柱8を縦支柱5に対して、上下移動できるよ
うにしておく。
第6図は、前述の車椅子1a,1bに前輪3の
代わりにハンドリム付き車輪35を設けた車椅子
1cである。車軸は、縦支柱5とは別に下部支柱
4から立設する車軸支柱43に設ける。車椅子1
cは、前輪2を着けたまま、ハンドリム付き車軸
35を着脱自在に構成することもできる。
後輪3は自在型キヤスターである。
36はハンドブレーキである。この実施例で
は、屋外用として、肘掛け支柱6下部である側面
と、背もたれ部15の下部である後面に、フアス
ナー付きシート37を設けている。
次に電動式の車椅子1dの実施例を示す第7図
について説明する。
車椅子1dは、前述の車椅子1a,1bに基本
構造を準じる居座部45と電動走行部46とから
成る。この居座部45は、電動走行部46の上に
着脱自在に載置する。
居座部38は、左右の下部支柱4、縦支柱5、
肘掛け支柱6、背もたれ支柱7を管状体で連続し
て形成する。背もたれ支柱7には、背もたれ部1
5が上方より着脱自在である。縦支柱5には昇降
支柱8を設け、昇降支柱8の上部後方より突出し
て座席支柱9を構成し、これに前部座席16と、
交換自在な後部座席17とから成る座席14を装
着する。
昇降装置47は、パンダグラフ型の油圧ジヤツ
キから成りその上下に台板29と上板30を設
け、左右両側の下部支柱4上あるいは片側に設け
る。片側にのみ設けた場合は、車椅子1bと同様
に回動軸32を設け、油圧ジヤツキを水平方向に
90°角回動させて座席支柱9を昇降させる。
昇降装置47は電動走行部46の電動源により
駆動する。
電動走行部46は、駆動前輪48、自在キヤス
ターである後輪3、床台板49、電動部50から
成る。
この実施例では、電動部50は、居座部45の
前に位置し、駆動前輪48を駆動する。電動部5
0は、シヤーシー内に、バツテリー、モーター、
電動伝達装置、制御機器等を内臓する。51はコ
ントロールボツクスである。
床台板49は、第5図の車体台板33のように
中央部を後方より切欠して切欠部を構成してい
る。
居座部45は、走行時には電動走行部46の床
台板49上のレール上に載置されるが、ベツド等
に移乗する場合は、居座部45のみを床台板49
の上から後ろへ引き、移動させベツド上に載置す
ることができる。
また、障害者の乗降を容易にする為、床台板4
0の上で、居座部38を左右に回転する構成でも
よい。
このように、車椅子1は、左右の下部支柱4、
縦支柱5、肘掛け支柱6、背もたれ支柱7を1本
の管状体で構成し、これらを着脱自在の座席1
4、背もたれ部15、横手支柱12によつて、連
結しているので、これらを取り外すことで、車椅
子1を簡単に取り外すことができる。
≪発明の効果≫ この発明によれば、非常に簡単な構成、簡易な
操作で、座席の昇降を行うことができ、かつ背も
たれ部と座席が着脱自在であるので、障害者等の
車椅子とベツド、浴室シヤワー、その他の台等と
の移乗、およびトイレツトの使用等の日常生活に
おける使用が、非常に安全かつ容易に行え、障害
者等本人のみならず、介助人の労力が著しく軽減
するという効果がある。特に日本の家屋内での使
用に適している。
特に昇降装置を付設することにより、容易に座
席の高さを調節できるので、障害者等を容易に
夫々の場所に移乗できる。すなわち、車椅子を後
向きにして寝台等の上に座席を乗せ、次いで背も
たれ部を外し、車体を前方に引き出せば、障害者
等の体は座席とともに寝台等に移乗することがで
きる。
また、車椅子の構成が、簡易で、簡単に折り畳
むことができ、かつ重量が軽いので、車椅子の移
送や、車椅子販売における輸送と保管に利点があ
る。
また、座席が着脱可能で、かつ前後に分離でき
る分離型である。さらにその後部座席が、普通座
席板と便用座席板とから成り、相互に交換自在で
あるので、トイレツト使用時には、後部座席を便
用座席板に変えることができる。このように安楽
性のある普通座席と、便用座席を簡単に交換で
き、日常生活において共用でき、日常生活におけ
る使用が便利である効果がある。このとき、障害
者等の大腿部が前部座席に乗つたまま残つている
ので障害者等の姿勢が安定し、後部座席の交換が
楽に行えるとともに、障害者等の尻部の皮膚を誤
つて挟む等の危険性が生じないという効果があ
る。
さらに、便用座席板に洗浄液管を付設すること
により、障害者自身による事後処理を可能にし、
かつこれを衛生的に行えるという効果がある。こ
の洗浄液管の付設は、上肢上体に障害を持つ為に
尻を拭くことが出来ない障害者等のトイレツト使
用時に非常な効果がある。
さらに背部付き後部座席を併用することによつ
て上肢上体を安定させることができるので車椅子
に係る≪移乗とその使用≫を容易に行える。
また、このような基本構造の車椅子に、ハンド
リム付き車輪等を設けることにより、より一層障
害者の自立生活、社会活動に役立つ効果がある。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明の実施例を示す、第1図はこの
発明の一つの基本構造の実施例である車椅子を示
す斜視図、第2図乃至第4図は座席の斜視図であ
り、第2図a、第2図bは後部座席が普通座席板
の場合の斜視図、第3図a、第3図bは同じく後
部座席が便用座席板の場合の斜視図、第4図aは
背部付き普通座席の斜視図、第4図bは背部付き
便用座席の斜視図、第5図は昇降装置としてパン
タグラフ型ハンドジヤツキを設けた車椅子の斜視
図、第6図はハンドリム付き車椅子の斜視図、第
7図は電動式車椅子の側面図である。 1a,1b……車椅子、1c……ハンドリム車
付き車椅子、1d……電動式車椅子、2……前
輪、3……後輪、4……下部支柱、5……縦支
柱、6……肘掛け支柱、7……背もたれ支柱、8
……昇降支柱、9……座席支柱、10……座席支
柱支持支柱、11……固定ねじ(昇降支柱用)、
12……横手支柱、13……グリツプ、14……
座席、15……背もたれ部、16……前部座席、
17……後部座席、17a……普通座席板、17
b……便用座席板、17c……背部付き普通座席
板、17d……背部付き便用座席板、18a,1
8b……コ字形溝体、19……挿入管、20……
折曲部、21……便孔、22……洗浄液管、23
……接続具、24……背部、25……固定用ロー
プ、26……フツク、27……上体固定バンド、
28……昇降装置(小形パンタグラフ型ジヤツ
キ)、29……台板、30……上板、31……パ
ンタグラフ、32……回動軸、33……車体台
板、34……回転ハンドル、35……ハンドリム
付き車輪、36……ハンドブレーキ、37……フ
アスナー付きシート、38……止め具、39……
座席固定ねじ、40……固定ねじ(座席支柱支持
支柱用)、41……足台、42……後倒防止板、
43……車軸支柱、44……弾性体(スプリン
グ)、45……居座部、46……電動走行部、4
7……昇降装置、48……駆動前輪、49……床
台板、50……電動部、51……コントロールボ
ツクス。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下部に前輪を取り付けられ昇降自在に立設さ
    れた2本のたて支柱と、たて支柱下部から後方に
    水平にかつ両者平行となるように延設され後端部
    は自由端部を形成し、後端には後輪を取り付けら
    れる2本の下部支柱と、下部支柱よりも上部でた
    て支柱から後方に水平にかつ両者平行となるよう
    に延設され後端部は自由端部を形成する2本の座
    席支柱と、座席支柱間に取り付けられる普通座席
    板と便用座席板とを交換自在に構成された後部座
    席および前部座席を組合せて成る座席と、下端は
    たて支柱に取り付けられ座席支柱上部で水平にか
    つ両者平行となるように延設され後端は自由端部
    を形成しかつ立設される2本の肘かけ支柱と、肘
    かけ支柱の立設部間に着脱自在に取り付けられる
    背もたれシートとからなるとともに、たて支柱よ
    りも後部で下部支柱と座席支柱間を昇降自在に連
    結する連結手段とからなることを特徴とする障害
    者用車椅子。 2 下部に前輪を取り付けられ昇降自在に立設さ
    れた2本のたて支柱と、たて支柱下部から後方に
    水平にかつ両者平行となるように延設され後端部
    は自由端部を形成し、後端には後輪を取り付けら
    れる2本の下部支柱と、下部支柱よりも上部でた
    て支柱から後方に水平にかつ両者平行となるよう
    に延設され後端部は自由端部を形成する2本の座
    席支柱と、座席支柱間に取り付けられる普通座席
    板と便用座席板とを交換自在に構成された後部座
    席および前部座席を組合せて成る座席と、下端は
    たて支柱に取り付けられ座席支柱上部で水平にか
    つ両者平行となるように延設され後端は自由端部
    を形成しかつ立設される2本の肘かけ支柱と、肘
    かけ支柱の立設部間に着脱自在に取り付けられる
    背もたれシートとからなるとともに、たて支柱よ
    りも後部で下部支柱後端と座席支柱後端間を昇降
    自在に連結する連結手段とからなることを特徴と
    する障害者用車椅子。
JP1104252A 1989-04-24 1989-04-24 障害者用車椅子 Granted JPH02280753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1104252A JPH02280753A (ja) 1989-04-24 1989-04-24 障害者用車椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1104252A JPH02280753A (ja) 1989-04-24 1989-04-24 障害者用車椅子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02280753A JPH02280753A (ja) 1990-11-16
JPH0367697B2 true JPH0367697B2 (ja) 1991-10-23

Family

ID=14375744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1104252A Granted JPH02280753A (ja) 1989-04-24 1989-04-24 障害者用車椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02280753A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103135585A (zh) * 2011-12-02 2013-06-05 武汉孙言明太阳能科技有限公司 一种太阳光传感器

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03186264A (ja) * 1989-12-18 1991-08-14 Paramaunto Bed Kk 患者移送用椅子
JP4583812B2 (ja) * 2004-05-05 2010-11-17 伸洋産業株式会社 着席立脚援助椅子および力走行車椅子
WO2006099391A2 (en) * 2005-03-14 2006-09-21 Frederic Palay Patient transfer system with associated frames and lift carts

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS627854A (ja) * 1985-07-02 1987-01-14 Mikio Komatsu マグネトロンスパツタ用タ−ゲツト
JPS62101227A (ja) * 1985-10-29 1987-05-11 北浜 清 介助車
JPS6311155A (ja) * 1986-02-15 1988-01-18 北浜 清 排便機構をそなえた身障者用車椅子
JPS638025B2 (ja) * 1984-10-30 1988-02-19 Fujitsu Ltd

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0344183Y2 (ja) * 1986-01-23 1991-09-17
JPS638025U (ja) * 1986-07-03 1988-01-20

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS638025B2 (ja) * 1984-10-30 1988-02-19 Fujitsu Ltd
JPS627854A (ja) * 1985-07-02 1987-01-14 Mikio Komatsu マグネトロンスパツタ用タ−ゲツト
JPS62101227A (ja) * 1985-10-29 1987-05-11 北浜 清 介助車
JPS6311155A (ja) * 1986-02-15 1988-01-18 北浜 清 排便機構をそなえた身障者用車椅子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103135585A (zh) * 2011-12-02 2013-06-05 武汉孙言明太阳能科技有限公司 一种太阳光传感器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02280753A (ja) 1990-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4985947A (en) Patient assist device
US6793232B1 (en) Transport chair for a patient
US5333333A (en) Transportation, sanitation and therapy system for handicapped people
US6430761B1 (en) Compact portable patient lift
US5411044A (en) Patient transfer walker
US4999862A (en) Wheelchair mounted invalid lift
US20100219668A1 (en) Devices and Methods for Lift Assistance
JP2748227B2 (ja) 電動式車椅子
IL100280A (en) Device for lifting patients
CA2392413C (en) Limited mobility ladder
JP2007090020A (ja) 自力乗り移り車椅子
JP4051926B2 (ja) 車椅子
JP2000140029A (ja) 自立用の椅子
US6003171A (en) Two-in-one chair lift and toilet seat
JP2561199B2 (ja) 電動車椅子
JP3034245B1 (ja) 車椅子用の座席ユニット及び車椅子
JPH0367697B2 (ja)
JPH0455704B2 (ja)
WO2013093649A1 (en) Wheelchair
CN111358627A (zh) 一种兼具床椅功能的抱式侧移位车
JPH0365985B2 (ja)
JP2002186648A (ja) 車椅子
JPH10263019A (ja) 介護ベッド
CN211609539U (zh) 一种多功能护理椅
JP2009268786A (ja) 介護用起立支援移動台車