JP5533350B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁基材に内蔵された半導体素子と、絶縁基材に半導体素子を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路とを備える半導体装置及びその製造方法に関するものである。
従来、特許文献1に示されるように、樹脂容器により半導体素子が封止されており、この樹脂容器の内部に冷媒(冷却液)が流れる流路(孔)が設けられている半導体装置があった。この半導体装置では、半導体素子から発生した熱を冷媒により外部に放熱し、半導体素子の温度上昇を回避できる。このため、冷却フィンを不要とし、製造コストを低減することができる。
特開平2−202043号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている半導体装置では、冷却効率を向上させようとすると、例えば、流路を増やす必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、冷媒流路を増やすことなく、冷却効率を向上させることができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の半導体装置は、
絶縁基材と、
前記絶縁基材に埋設されるとともに、当該絶縁基材によって封止された半導体素子と、
前記絶縁基材により構成され、前記半導体素子を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路と、を有し、
前記絶縁基材は、前記冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部を備えることを特徴とするものである。
このように、冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部を設けることによって、冷媒との接触面積を増やすことができるため、冷却効率を向上させることができる。また、凸部を設けることによって、冷媒の流れを乱して乱流を発生させることができる。このように、冷媒に乱流を発生させることによって、半導体素子からの熱を冷媒の広い範囲に拡散させることができるため、冷却効率を向上させることができる。つまり、このように冷媒流路内に凸部を設けることによって、冷媒流路を増やすことなく冷却効率を向上させることができる。
また、請求項2に示すように、凸部は、冷媒流路を構成する流路構成面における半導体素子側の表面に形成されるようにしてもよい。
このようにすることによって、冷媒流路における半導体素子に近いところ、すなわち、最も半導体素子からの熱が伝わりやすいところで乱流を発生させることができる。よって、半導体素子からの熱を効率良く冷媒中に拡散させることができるので好ましい。
また、請求項3に示すように、冷媒流路は、半導体素子の表面のうち最も広い面に対向配置され、複数の凸部は、冷媒流路を構成する流路構成面における、半導体素子の最も広い面に対向する部位に設けられるようにしてもよい。
このようにすることによって、半導体素子の最も広い面から冷却できるので好ましい。
また、請求項4に示すように、凸部は、半導体素子の最も広い面に平行、かつ、冷媒の流通方向に垂直な一方向に所定間隔をおいて配置された複数個を一組の凸部群として、複数の凸部群が冷媒の流入方向に所定間隔をおいて配置されるものであり、各凸部群は、隣り合う凸部群における凸部同士が冷媒の流通方向に垂直な方向おいて重ならない位置に配置されるようにしてもよい。
このようにすることによって、凸部同士が冷媒の流入方向において重なって配置される場合よりも乱流が発生しやすくなるので、より一層冷却効率を向上させることができる。
なお、絶縁基材は、冷媒流路を構成する互いに対向する流路構成面を有するものであり、凸部は、請求項5に示すように、絶縁基材における互いに対向する流路構成面間に連通して設けられるようにしてもよい。
このようにすることによって、凸部の圧損を抑制することができる。
また、絶縁基材は、冷媒流路を構成する互いに対向する流路構成面を有するものであり、凸部は、請求項6に示すように、冷媒流路を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられるようにしてもよい。
このようにすることによって、冷媒に乱流を発生させやすくできる。
また、請求項7に示すように、絶縁基材は、冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも凹んだ複数の凹部を備えるようにしてもよい。
このように、凸部と凹部とを備えることによって、凸部だけの場合よりも乱流が発生しやすくなるので、より一層冷却効率を向上させることができる。
また、請求項8に示すように、複数の前記半導体素子を備え、冷媒流路は、分岐部から各半導体素子に対応するように複数の流路に分岐して合流部で合流するように設けられるようにしてもよい。
このようにすることによって、他の半導体素子によって温められていない冷媒で半導体素子を冷却することができるので好ましい。
また、請求項9に示すように、半導体素子は、両面側に外部接続用の電極板が電気的に接続されるものであり、冷媒流路は、各電極板における半導体素子とは反対側に配置されるようにしてもよい。
このようにすることによって、両面電極型の半導体素子を両面側から冷却することができるので好ましい。
また、上記目的を達成するために請求項10に記載の半導体装置の製造方法は、
絶縁基材によって半導体素子が封止され、半導体素子を冷却するための冷媒流路が構成される半導体装置の製造方法であって、
半導体素子を封止するとともに、表面に周囲より凹んだ複数の凹部を有する流路形成部材を、凹部の形成面とは異なる面である2つの側面のそれぞれ一部が露出し、且つ、各凹部が充填されるように、絶縁基材を配置して構造体を形成する構造体形成工程と、
構造体形成工程後、絶縁基材に対して露出する部位から、エッチャントにより流路形成部材を選択的に除去し、絶縁基材における流路形成部材の除去領域を冷媒流路とする流路形成工程と、を備えることを特徴とするものである。
このように、構造体形成工程後に、流路形成部材を絶縁基材の側面に露出した部位から選択的にエッチャントで除去することによって、絶縁基材における冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部を備える半導体装置を製造することができる。
このように、冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部を設けることによって、冷媒との接触面積を増やすことができるため、冷却効率を向上させることができる。また、凸部を設けることによって、冷媒の流れを乱して乱流を発生させることができる。このように、冷媒に乱流を発生させることによって、半導体素子からの熱を冷媒の広い範囲に拡散させることができるため、冷却効率を向上させることができる。
また、請求項11に示すように、流路形成部材は、主として銅を含むものであり、エッチャントとして、塩化第二銅エッチャント液又は塩化第二鉄エッチャント液を用いることができる。
また、構造体形成工程としては、請求項12に示すように、半導体素子と、流路形成部材とを金型のキャビティ内に配置する工程であり、流路形成部材の側面が金型のキャビティ内面と接した状態で、流路形成部材を金型のキャビティ底面と半導体素子との間、及び金型のキャビティ底面の反対面と半導体素子との間の少なくとも一方に配置するものであり、流路形成部材を金型のキャビティ底面と半導体素子との間に配置する場合は、金型のキャビティ底面に絶縁性の支持部材を介して固定した状態で配置し、流路形成部材を金型のキャビティ底面の反対面と半導体素子との間に配置する場合は、半導体素子に絶縁性の支持部材を介して固定した状態で配置する配置工程と、配置工程後に、金型のキャビティ内に絶縁基材を構成するモールド樹脂を注入して構造体とする成型工程と、を含むようにしてもよい。
なお、この支持部材としては、請求項13に示すように、絶縁基材を構成するモールド樹脂と同一の材料を用いることができる。
また、構造体形成工程としては、請求項14に示すように、絶縁基材を構成する複数の樹脂フィルムを、樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂フィルムが少なくとも1枚おきに位置するように、半導体素子と、流路形成部材とを積層して積層体とする工程であり、半導体素子に隣接するように熱可塑性樹脂フィルムを配置するとともに、流路形成部材の側面が樹脂フィルムの側面から露出した状態で、流路形成部材を最下層の樹脂フィルムと半導体素子との間、及び最上面の樹脂フィルムと半導体素子との間の少なくとも一方に、樹脂フィルムを介して配置するとともに、凹部の形成面に隣接するように熱可塑性樹脂フィルムを配置する積層工程と、積層体を加熱しつつ積層方向上下から加圧することにより、熱可塑性樹脂を軟化させて複数枚の前記樹脂フィルムを一括で一体化するとともに半導体素子を封止し、流路形成部材を側面が露出された状態で覆い、構造体とする加圧・加熱工程と、を含むようにしてもよい。
本発明の実施の形態における半導体装置の概略構成を示す平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態における流路形成部材の概略構成を示す斜視図である。 図5のV−V線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の流路形成部材を除去する前の断面図(図1のII−II線に沿う断面図に相当する)である。 本発明の実施の形態における半導体装置の流路形成部材を除去する前の断面図(図1のIII−III線に沿う断面図に相当する)である。 本発明の実施の形態における冷媒流路中の突起が形成された形成面側の斜視図である。 (a)は変形例1における流路形成部材の概略構成を示す斜視図であり、(b)はこの流路形成部材で形成された乱流発生部の形成面側の斜視図である。 (a)は変形例2における流路形成部材の概略構成を示す斜視図であり、(b)はこの流路形成部材で形成された乱流発生部の形成面側の斜視図である。 (a)は変形例3における流路形成部材の概略構成を示す平面図であり、(b)は(a)のb−b線に沿う断面図である。 変形例3における流路形成部材を用いて製造された半導体装置の流路部分の断面図である。 変形例4における流路形成部材の概略構成を示す断面図である。 変形例4における流路形成部材を用いて製造された半導体装置の概略構成を示す断面図(図1のII−II線に沿う断面図に相当する)である。 変形例4における流路形成部材を用いて製造された半導体装置の概略構成を示す断面図(図1のIII−III線に沿う断面図に相当する)である。 変形例5における流路形成部材の概略構成を示す斜視図である。 変形例5における流路形成部材を用いて製造された半導体装置の概略構成を示す断面図(図2のIV−IV線に沿う断面図に相当する)である。 変形例6における流路形成部材の概略構成を示す斜視図である。 変形例6における流路形成部材を用いて製造された半導体装置を複数個組み合わせた状態の概略構成を示す断面図(図2のIV−IV線に沿う断面図に相当する)である。 変形例7における半導体装置の流路形成部材を除去する前の断面図(図1のII−II線に沿う断面図に相当する)である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
本実施の形態における半導体装置100は、図1〜3などに示すように、絶縁基材(以下、モールド樹脂とも称する)10に埋設されるとともに、モールド樹脂10によって封止された半導体素子20と、絶縁基材に設けられるものであり、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有するものである。なお、図1は、半導体装置100の平面図であるが、モールド樹脂10にて隠れている半導体素子20、パワー端子31の一部、パワー端子32の一部、冷媒流路60、突起(凸部)11を隠れ線で示している。
この半導体素子20は、インバータ回路を構成するIGBTなどのパワー素子とダイオードを採用することができる。つまり、半導体装置100は、所謂パワーカードとして用いることができる。ただし、図面においては、半導体素子20は、一つのみが設けられているように簡略化している。また、半導体素子20は、これに限定されるものではない。
図2,図3に示すように、半導体素子20は、両面に電極(図示省略)を有し、この両電極と外部接続用の電極板であるパワー端子31,32とが電気的及び機械的に接続されている。つまり、半導体素子20は、半導体装置100(絶縁基材10)の厚み方向において、二つのパワー端子31,32にて挟まれるように位置している。なお、半導体素子20とパワー端子31とは、放熱ブロック(例えば銅などからなる)40を介して電気的に接続されている。この放熱ブロック40は、放熱性を向上させるとともに、半導体素子20(半導体素子20の信号用電極)と信号用端子33とを電気的に接続するボンディングワイヤ50がパワー端子31と接触するのを抑制するためのもの(スペーサ)である。なお、信号用端子33は、一部がモールド樹脂10の内部に配置されるとともに、その他部分がモールド樹脂10の側面から突出して設けられている。
このように、本実施の形態においては、パワー端子32、半導体素子20、放熱ブロック40、パワー端子31が一方向(モールド樹脂10の厚み方向)に積層されている。以下、このパワー端子32、半導体素子20、放熱ブロック40、パワー端子31が積層される方向を単に積層方向とも称する。
なお、パワー端子32は、例えば、ニッケルメッキを施した金属部材である。半導体素子20(一方の電極)とパワー端子32とは、半田を介して電気的及び機械的に接続されている。つまり、半導体素子20は、半田を介してパワー端子32に実装されている。このパワー端子32は、半導体素子20から発せられた熱を放熱するための放熱板としても機能するものである。また、パワー端子32は、一部がモールド樹脂10の内部に配置されるとともに、その他部分がモールド樹脂10の側面から突出して設けられている。なお、パワー端子32におけるモールド樹脂10の内部に配置される部位(平板部)は、モールド樹脂10の外側に配置される部位(端子部)よりも面積が広く、半導体素子20における平板部の対向面と同等の面積もしくは対向面よりも面積が広く設定されている。
また、半導体素子20(他方の電極)と放熱ブロック40とは、半田を介して電気的及び機械的に接続されている。つまり、放熱ブロック40は、半田を介して半導体素子20に実装されている。
また、パワー端子31は、例えば、ニッケル/金メッキを施した金属部材である。このパワー端子31と放熱ブロック40とは、半田を介して、電気的及び機械的に接続されている。このパワー端子31は、半導体素子20から発せられた熱を放熱するための放熱板としても機能するものである。また、パワー端子31は、一部がモールド樹脂10の内部に配置されるとともに、その他部分がモールド樹脂10の側面から突出して設けられている。なお、パワー端子31におけるモールド樹脂10の内部に配置される部位(平板部)は、モールド樹脂10の外側に配置される部位(端子部)よりも面積が広く、半導体素子20における平板部の対向面と同等の面積もしくは対向面よりも面積が広く設定されている。
なお、パワー端子32,32は、モールド樹脂10の同一側面から突出しており、信号用端子33は、モールド樹脂10におけるパワー端子32,32が突出している側面とは異なる側面(例えば、反対面)から突出している。
モールド樹脂10は、図2,3に示すように、半導体素子20の両面側(両電極側)に、二つの側面間を貫通して平行に設けられる冷媒流路60(すなわち、中空の冷媒流路60)を備える。つまり、半導体素子20は、冷媒流路60によって挟まれる位置に設けられている。
また、モールド樹脂10は、端子31〜33が突出する側面とは異なる二つの側面の一方に二つの冷媒入口61a、他方に二つの冷媒出口61bを備える。また、冷媒流路60は、モールド樹脂10によって、半導体素子20、パワー端子31,32、信号用端子33、放熱ブロック40、ボンディングワイヤ50と電気的に絶縁されている。このようにすることによって、両面電極型の半導体素子20を両面側から冷却することができる。
なお、本実施の形態においては、半導体素子20の両面側(両電極側)に配置された二つの冷媒流路60を設ける例を採用するが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも一つの冷媒流路60が設けられていればよい。
この冷媒入口61a及び冷媒出口61bは、冷媒を循環させる図示しないポンプ、および冷媒を冷却する図示しない熱交換器に接続されている。よって、半導体装置100は、図2,3に示すに、半導体素子20の両電極面に沿って冷媒が流されている。なお、冷媒としては、本実施形態ではエチレングリコール系の不凍液が混入した水を用いている。ただし、冷媒は、これに限定されるものではない。
また、図2,3に示すように、冷媒流路60は、半導体素子20の表面における最も広い面(放熱ブロック40、パワー端子32が接続される電極形成面)に対向して平行に設けられる。なお、図1〜3に示すように、冷媒流路60は、半導体素子20の表面における最も広い表面に平行な半導体素子20の投影面を含むように設けると好ましい。換言すると、冷媒流路60は、半導体素子20の最も広い表面に対向する部位を含むように設けると好ましい。
また、図2,3に示すように、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の突起(凸部)11が設けられている。具体的には、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面における半導体素子20側の流路構成面(突起形成面12)に、積層方向に突出する突起11が設けられている。換言すると、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面における半導体素子20側の流路構成面(突起形成面12)に、複数の凹凸が形成されている。
また、この突起11は、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する対向する流路構成面間に連通することなく設けられている。換言すると、突起11は、冷媒流路60を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられている。このように、突起11を対向する流路構成面との間に間隙を有して設けることによって、冷媒に乱流を発生させやすくすることができる。なお、本実施の形態においては、円柱形状の突起11を採用するが、本発明はこれに限定されるものではない。一定の形状に限定されないし任意の複数の形状の突起であっても良い。
つまり、突起11は、突起形成面12を基準として突出している部位である。逆に、突起11の頂点を基準とすると、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも凹んだ凹部が設けられていると換言することができる。なお、この突起11は、冷媒流路60を流れる冷媒に乱流を発生させるためのものであり、乱流発生部材とも称することができる。
この複数の突起11は、図1〜3に示すように、冷媒流路60を構成する流路構成面における、少なくとも半導体素子20の最も広い面に対向する部位に設けられるようにすると好ましい。本実施の形態のように両面電極型の半導体素子20を採用する場合、複数の突起11は、半導体素子20の両電極に対向する部位に設けられると好ましい。
さらに、図1,4に示すように、突起11は、半導体素子20の最も広い面に平行、かつ、冷媒の流入方向に垂直な一方向に所定間隔をおいて配置された複数個を一組の突起群(凸部群)として、複数の突起群が冷媒の流入方向に所定間隔をおいて配置されるものであり、各突起群は、隣り合う突起群における突起11同士が冷媒の流入方向において重ならない位置に配置されるようにすると好ましい。つまり、図4においては、冷媒入口61aに最も近い突起群(5つの突起11からなる)を構成する各突起11と、冷媒入口61aに二番目に近い突起群(6つの突起11からなる)を構成する各突起11とは、冷媒の流入方向に垂直な方向において重ならない位置に配置される。
このように、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の突起を設けることによって、冷媒との接触面積を増やすことができるため、冷却効率を向上させることができる。また、突起11を設けることによって、冷媒の流れを乱して乱流を発生させることができる。このように、冷媒に乱流を発生させることによって、半導体素子20からの熱を冷媒の広い範囲に拡散させることができるため、冷却効率を向上させることができる。つまり、このように冷媒流路60内に突起11を設けることによって、冷媒流路60を増やすことなく冷却効率を向上させることができる。
また、冷媒流路60を構成する流路構成面における半導体素子20側の流路構成面に突起11を設けることによって、冷媒流路60における半導体素子20に近いところ、ちなわち、最も半導体素子20からの熱が伝わりやすいところで乱流を発生させることができる。よって、半導体素子20からの熱を効率良く冷媒中に拡散させることができるので好ましい。
また、冷媒流路60は、半導体素子20の最も広い面に平行に設けられ、複数の突起11は、冷媒流路60を構成する流路構成面における、半導体素子20の最も広い面に対向する部位に設けられるようにすることによって、半導体素子20の最も広い面から冷却できるので好ましい。
また、隣り合う突起群における突起11同士が冷媒の流入方向において重ならない位置に配置することによって、突起11同士が冷媒の流入方向において重なって配置される場合よりも乱流が発生しやすくなるので、より一層冷却効率を向上させることができる。
また、このように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面に突起11を設けることで、冷媒流路として突起を有するパイプなどを別途設ける場合よりも、半導体装置のコストを安価にすることができる。
ここで、図5〜8に基づいて、本実施の形態における半導体装置の製造方法に関して説明する。つまり、上述のモールド樹脂10に封止された半導体素子20と、モールド樹脂10に設けられるものであり、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有する半導体装置の製造方法に関して説明する。
まず、図5,6に基づいて、半導体装置100における冷媒流路60を形成するための流路形成部材200に関して説明する。流路形成部材200は、主として銅を含む板状の部材からなる。この流路形成部材200は、形成する冷媒流路60に対応する外形を有する。
さらに、図5,6に示すように、流路形成部材200は、流路構成面に周辺よりも凹んだ複数の凹部210が設けられている。この凹部210は、突起11の雌型となるものである。つまり、流路形成部材200は、形成する突起11の個数と同数の凹部210が形成されている。また、この凹部210は、形成する突起11の外形に対応した凹みである。また、図6に示すように、凹部210は、流路形成部材200を構成する板状の部材を貫通することなく設けられている。なお、凹部210は、例えば、プレス加工やエッチングなどによって形成することができる。ただし、凹部210の形成方向は特に限定されるものではない。
本実施の形態においては、この流路形成部材200を用いて半導体装置100を製造する。
まず、半導体素子20を封止するとともに、上述の流路形成部材200を、凹部210の形成面とは異なる面である2つの側面のそれぞれ一部が露出し、且つ、各凹部210が充填されるように、モールド樹脂10を配置して構造体を形成する(構造体形成工程)。
より具体的には、パワー端子31,32、信号用端子33、放熱ブロック40が取り付けられた半導体素子20がモールド樹脂10にて封止された構造体(成形体)を形成する(構造体形成工程)。
この構造体形成工程は、一例として、半導体素子20と、二つの流路形成部材200とを金型(図示省略)のキャビティ内、つまり、複数の金型が閉じることによって形成されるキャビティ内に配置する配置工程、及び、配置工程後に実施する、金型のキャビティ内にモールド樹脂10を注入して構造体とする成型工程を備えるようにしてもよい。
この配置工程では、各流路形成部材200は、凹部210が形成された面が半導体素子20の各電極と対向するように、金型のキャビティ底面と半導体素子20との間、及び金型キャビティ底面の反対面と半導体素子20との間に配置される。また、各流路形成部材200は、流路形成部材200における凹部210の形成面とは異なる面である2つの側面が金型のキャビティ内面(側面)と接した状態で配置される。
さらに、冷媒流路60とパワー端子31,32との間にモールド樹脂10を介在させつつ、冷媒流路60をモールド樹脂10に形成するために、絶縁性の支持部材300を用いる。具体的には、一方の流路形成部材200は、半導体素子20(パワー端子31)上に絶縁性の支持部材300を介して、金型のキャビティ底面の反対面と間隔(積層方向における間隔)をおいて配置される。他方の流路形成部材200は、金型のキャビティ底面上に絶縁性の支持部材300を介して、半導体素子20(パワー端子32)と間隔(積層方向における間隔)をおいて配置される。つまり、流路形成部材200は、金型のキャビティ底面と半導体素子20との間に配置する場合は、金型のキャビティ底面に支持部材300を介して固定した状態で配置する。また、金型のキャビティ底面の反対面と半導体素子20との間に配置する場合は、半導体素子20(パワー端子31)に支持部材300を介して固定した状態で配置する。
なお、半導体素子20は、パワー端子31,32を複数の金型によって挟み込むなどして金型のキャビティ内に配置される。
このようにして製造された構造体は、図7,図8に示すように、パワー端子32側の支持部材300の一面がモールド樹脂10の底面側の外部に露出しつつ、この露出した面の反対面が一方の流路形成部材300と接している。さらに、パワー端子31側の支持部材300の一面がパワー端子31と接しつつ、このパワー端子31と接した面の反対面が他方の流路形成部材300と接している。この支持部材300は、半導体装置100の一部としてモールド樹脂10中に残るものであり、このモールド樹脂10と同一の材料を用いることができる。
なお、本実施の形態においては、半導体素子20の両面側(両電極側)に冷媒流路60を設ける例を採用しているため、二つの流路形成部材200を配置しているが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも一つの流路形成部材200を配置するようにすればよい。
そして、この構造体形成工程後に、モールド樹脂10に対して露出する部位から、エッチャントにより流路形成部材200を選択的に除去し、モールド樹脂10における流路形成部材200の除去領域を冷媒流路60とする(流路形成工程)。例えば、パワー端子31,32、信号用端子33をエッチャントに耐食性のある部材にて覆い、構造体をエッチャントに浸漬することで、流路形成部材200を選択的に除去する。なお、上述のように、流路形成部材200は、主として銅を含むものであるため、エッチャントとしては、塩化第二銅エッチャント液又は塩化第二鉄エッチャント液を採用することができる。
このようにすることで、上述のような半導体装置100を製造することができる。つまり、構造体形成工程後に、凹部210が形成された流路形成部材200をモールド樹脂10の側面に露出した部位から選択的にエッチャントで除去することによって、図9に示すように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面(突起形成面12)に周囲よりも突出した複数の突起11を備える半導体装置を製造することができる。
また、このようにすることで、冷媒流路として突起を有するパイプなどを別途設けることなく、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面に突起11を設けることができる。よって、パイプなどを設ける場合よりも、半導体装置のコストを安価にすることができる。
(変形例1)
また、上述の実施の形態においては、円柱形状の突起11を採用したが本発明はこれに限定されるものではない。図10(b)に示すように、四角柱形状の突起11aを採用することもできる。なお、変形例1と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。変形例1と上述の実施の形態との異なる点は、モールド樹脂10における突起の形状及び流路形成部材200aにおける凹部の形状である。
この場合、流路形成部材200aは、図10(a)に示すように、形成する突起11aの外形に対応した形状に周囲よりも凹んだ複数の凹部210aが形成されている。そして、この流路形成部材200aを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、図10(b)に示すように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面(突起形成面12)に周囲よりも突出した四角柱形状の複数の突起11aを形成することができる。
つまり、半導体装置100は、モールド樹脂10と、モールド樹脂10に埋設されるとともに、モールド樹脂10によって封止された半導体素子20と、モールド樹脂10により構成され、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有し、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した四角柱形状の複数の凸部(突起11a)を備える。なお、突起11aは、上述の実施の形態と同様に、冷媒流路60を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられている。
(変形例2)
また、図11(b)に示すように、断面S字形状(突起形成面12に平行な面で切断した場合の断面がS字形状)の突起11bを採用することもできる。換言すると、変形例2として、波型の突起11bを採用することもできる。なお、変形例2と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。変形例2と上述の実施の形態との異なる点は、モールド樹脂10における突起の形状及び流路形成部材200bにおける凹部の形状である。
この場合、流路形成部材200bは、図11(a)に示すように、形成する突起11bの外形に対応した形状に周囲よりも凹んだ複数の凹部210bが形成されている。そして、この流路形成部材200bを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、図11(b)に示すように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面(突起形成面12)に周囲よりも突出した四角柱形状の複数の突起11bを形成することができる。
つまり、半導体装置100は、モールド樹脂10と、モールド樹脂10に埋設されるとともに、モールド樹脂10によって封止された半導体素子20と、モールド樹脂10により構成され、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有し、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した断面S字形状の複数の凸部(突起11b)を備える。なお、突起11bは、上述の実施の形態と同様に、冷媒流路60を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられている。
(変形例3)
また、上述の実施の形態においては、冷媒に乱流を発生させるために突起11のみを採用したが本発明はこれに限定されるものではない。図13に示すように、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した突起11c2に加えて、周囲よりも凹んだ複数の凹部11c1を備えるようにしてもよい。なお、変形例3と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。変形例3と上述の実施の形態との異なる点は、主に突起11c2の形状、突起11c2に加えて周囲よりも凹んだ複数の凹部11c1を備える点である。なお、この凹部11c1及び突起11c2の形状に関しては、特に限定されるものではないため詳しい説明は省略する。
この場合、流路形成部材200cは、図12(a),(b)に示すように、形成する突起11c2の外形に対応した形状に周囲よりも凹んだ複数の凹部210c1が形成されるとともに、形成する凹部11c1の外形に対応した形状に周囲よりも突出した複数の凸部210c2が形成されている。
そして、この流路形成部材200cを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、図13に示すように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する流路構成面(突起形成面12)に周囲よりも突出した複数の突起11c2と、周囲よりも凹んだ複数の凹部11c1を形成することができる。
つまり、半導体装置100は、モールド樹脂10と、モールド樹脂10に埋設されるとともに、モールド樹脂10によって封止された半導体素子20と、モールド樹脂10により構成され、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有し、モールド樹脂10は、冷媒流路60を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部(突起11c2)と周囲よりも凹んだ複数の凹部11c1とを備える。なお、突起11c2は、上述の実施の形態と同様に、冷媒流路60を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられている。
このように、冷媒流路60を構成する流路構成面に突起11c2に加えて、凹部11c1を備えることによって、突起11c2だけの場合よりも乱流が発生しやすくなるので、より一層冷却効率を向上させることができる。
(変形例4)
また、上述の実施の形態、変形例1〜3においては、突起が冷媒流路60を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられている例を採用したが本発明はこれに限定されるものではない。図15,図16に示すように、突起11dは、モールド樹脂10における互いに対向する流路構成面間に連通して設けられるようにしてもよい。なお、変形例4と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。なお、変形例4と上述の実施の形態との異なる点は、突起11dが対向する流路構成面間に連通して設けられている点である。
この場合、流路形成部材200dは、図14に示すように、形成する突起11dの外形に対応した形状に貫通した貫通孔210dが形成されている。そして、この流路形成部材200dを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、図15,16に示すように、モールド樹脂10における冷媒流路60を構成する互いに対向する流路構成面間に連通した複数の突起11dを形成することができる。換言すると、冷媒流路60を構成する互いに対向する流路構成面は、突起11dによってつながっている。
つまり、半導体装置100は、モールド樹脂10と、モールド樹脂10に埋設されるとともに、モールド樹脂10によって封止された半導体素子20と、モールド樹脂10により構成され、半導体素子20を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路60と、を有し、モールド樹脂10は、冷媒流路60における互いに対向する流路構成面間に連通して設けられる複数の凸部(突起11d)を備える。なお、突起11dの形状は特に限定されるものではない。
このようにすることによって、突起11dの圧損を抑制することができる。つまり、冷媒流路60を流れる冷媒に対する強度を向上することができる。
(変形例5)
また、図18に示すように、半導体装置100は、複数の半導体素子20を備え、冷媒流路が分岐部62から各半導体素子20に対応するように複数の流路(第1冷媒流路60a、第2冷媒流路60b)に分岐して合流部63で合流するように設けられるようにしてもよい。なお、変形例5と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。変形例5と上述の実施の形態との異なる点は、モールド樹脂10における流路の形状及び流路形成部材200eの形状である。
この場合、流路形成部材200eは、図17に示すように、形成する冷媒流路の形状に応じて環状に設けられるものである。そして、この流路形成部材200eを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、冷媒流路60は、分岐部62から各半導体素子20に対応するように複数の流路(第1冷媒流路60a、第2冷媒流路60b)に分岐して合流部63で合流するように形成することができる。
このようにすることによって、他の半導体素子によって温められていない冷媒で半導体素子を冷却することができるので好ましい。また,冷却に必要な部分のみに冷媒流路を形成することができる。
(変形例6)
また、半導体装置100は、図20に示すように、冷媒流路60が十字形状(突起形成面12に平行な面で切断した場合の断面が十字形状)に設けられるようにしてもよい。なお、変形例6と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。変形例6と上述の実施の形態との異なる点は、モールド樹脂10における流路の形状及び流路形成部材200fの形状である。
この場合、流路形成部材200fは、図19に示すように、形成する冷媒流路の形状に応じて十字形状に設けられるものである。そして、この流路形成部材200fを用いて、上述と同様の製造方法にて半導体装置を製造することによって、十字形状の冷媒流路60を形成することができる。
このようにすることによって、図20に示すように、複数の半導体装置100同士の接続によって冷媒流路を自由に形成できるので,半導体装置の設計の自由度を向上できる。
(変形例7)
また、上述の実施の形態においては、構造体をモールド成型する例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、構造体形成工程として、配置工程と成型工程とを備える例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、変形例7と上述の実施の形態とは、同様なところが多いため、異なる点を中心的に説明する。なお、変形例7と上述の実施の形態との異なる点は、構造体形成工程である。
構造体形成工程は、絶縁基材を構成する複数の樹脂フィルムを、樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂フィルムが少なくとも1枚おきに位置するように、パワー端子31,32、信号用端子33、放熱ブロック40が取り付けられた半導体素子20と、流路形成部材200とを積層して積層体とする積層工程、及びこの積層体を加熱しつつ積層方向上下から加圧することにより、熱可塑性樹脂を軟化させて複数枚の樹脂フィルムを一括で一体化するとともに半導体素子20を封止し、流路形成部材200を側面が露出された状態で覆い、構造体とする加圧・加熱工程を採用するようにしてもよい。
なお、変形例7においては、半導体素子20と信号用端子33とをボンディングワイヤで接続する例を採用しているが、導体箔をパターニングして樹脂フィルムに形成された導体パターンと樹脂フィルムのビアホールに埋設された層間接続部とによって接続すると好ましい。また、変形例7においては、樹脂フィルムとして、熱可塑性樹脂フィルム10a〜10lを採用する。
なお、この積層工程は、半導体素子20に隣接するように熱可塑性樹脂フィルム(ここでは、熱可塑性樹脂フィルム10d〜10iなど)を配置するとともに、流路形成部材200における凹部210の形成面とは異なる面である2つの側面が樹脂フィルムの側面から露出した状態で、流路形成部材200を最下層の樹脂フィルム(熱可塑性樹脂フィルム10l)と半導体素子20との間、及び最上面の樹脂フィルム(熱可塑性樹脂フィルム10a)と半導体素子20との間に、樹脂フィルムを介して配置するとともに、凹部210の形成面に隣接するように熱可塑性樹脂フィルム(ここでは、熱可塑性樹脂フィルム10c、10j)を配置して積層体とする(図21)。
なお、このように、半導体装置の基本的な構成や製造方法は、特に断りのない限り、本出願人がこれまで出願してきたPALAPに関する構成を適宜採用することができる。なお、PALAPは株式会社デンソーの登録商標である。
なお、ここまで説明した変形例1〜7は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。例えば、変形例1と変形例4とを組み合わせて、四角柱形状の突起11がモールド樹脂10における互いに対向する流路構成面間に連通して設けられるようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
10 絶縁基材(モールド樹脂)、11,11a,11b,11c2,11d 突起、11c1 凹部,12 突起形成面、20 半導体素子、31,32 パワー端子、33 信号端子、40 放熱ブロック、50 ボンディングワイヤ、60 冷媒流路、60a 第1冷媒流路、60b 第2冷媒流路、61a 冷媒入口、61b 冷媒出口、100 半導体装置、200,200a〜200f 流路形成部材、210,210a,210b 凹部、210c1 凹部、210c2 凸部、210d 貫通孔、300 支持部材

Claims (14)

  1. 絶縁基材と、
    前記絶縁基材に埋設されるとともに、当該絶縁基材によって封止された半導体素子と、
    前記絶縁基材により構成され、前記半導体素子を冷却するための冷媒が流れる冷媒流路と、を有し、
    前記絶縁基材は、前記冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも突出した複数の凸部を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記凸部は、前記冷媒流路を構成する流路構成面における前記半導体素子側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記冷媒流路は、前記半導体素子の表面のうち最も広い面に対向配置され、
    複数の前記凸部は、前記冷媒流路を構成する流路構成面における、前記半導体素子の最も広い面に対向する部位に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記凸部は、前記半導体素子の最も広い面に平行、かつ、前記冷媒の流通方向に垂直な一方向に所定間隔をおいて配置された複数個を一組の凸部群として、複数の当該凸部群が前記冷媒の流入方向に所定間隔をおいて配置されるものであり、
    各凸部群は、隣り合う前記凸部群における前記凸部同士が前記冷媒の流通方向に垂直な方向おいて重ならない位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記絶縁基材は、前記冷媒流路を構成する互いに対向する流路構成面を有し、
    前記凸部は、前記絶縁基材における互いに対向する流路構成面間に連通して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記絶縁基材は、前記冷媒流路を構成する互いに対向する流路構成面を有し、
    前記凸部は、前記冷媒流路を構成する一方の流路構成面から突出して、対向する流路構成面との間に間隙を有して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記絶縁基材は、前記冷媒流路を構成する流路構成面に周囲よりも凹んだ複数の凹部を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 複数の前記半導体素子を備え、
    前記冷媒流路は、分岐部から各半導体素子に対応するように複数の流路に分岐して合流部で合流するように設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記半導体素子は、両面側に外部接続用の電極板が電気的に接続されるものであり、
    前記冷媒流路は、各電極板における前記半導体素子とは反対側に配置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 絶縁基材によって半導体素子が封止され、前記半導体素子を冷却するための冷媒流路が構成される半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体素子を封止するとともに、表面に周囲より凹んだ複数の凹部を有する流路形成部材を、前記凹部の形成面とは異なる面である2つの側面のそれぞれ一部が露出し、且つ、各凹部が充填されるように、前記絶縁基材を配置して構造体を形成する構造体形成工程と、
    前記構造体形成工程後、前記絶縁基材に対して露出する部位から、エッチャントにより前記流路形成部材を選択的に除去し、前記絶縁基材における前記流路形成部材の除去領域を前記冷媒流路とする流路形成工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 前記流路形成部材は、主として銅を含むものであり、
    前記エッチャントとして、塩化第二銅エッチャント液又は塩化第二鉄エッチャント液を用いることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記構造体形成工程は、
    前記半導体素子と、前記流路形成部材とを金型のキャビティ内に配置する工程であり、当該流路形成部材の前記側面が前記金型のキャビティ内面と接した状態で、当該流路形成部材を前記金型のキャビティ底面と前記半導体素子との間、及び前記金型のキャビティ底面の反対面と前記半導体素子との間の少なくとも一方に配置するものであり、前記流路形成部材を前記金型のキャビティ底面と前記半導体素子との間に配置する場合は、前記金型のキャビティ底面に絶縁性の支持部材を介して固定した状態で配置し、前記流路形成部材を前記金型のキャビティ底面の反対面と前記半導体素子との間に配置する場合は、前記半導体素子に絶縁性の支持部材を介して固定した状態で配置する配置工程と、
    前記配置工程後に、前記金型のキャビティ内に前記絶縁基材を構成するモールド樹脂を注入して前記構造体とする成型工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記支持部材として、前記絶縁基材を構成するモールド樹脂と同一の材料を用いることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記構造体形成工程は、
    前記絶縁基材を構成する複数の樹脂フィルムを、当該樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂フィルムが少なくとも1枚おきに位置するように、前記半導体素子と、前記流路形成部材とを積層して積層体とする工程であり、前記半導体素子に隣接するように前記熱可塑性樹脂フィルムを配置するとともに、前記流路形成部材の前記側面が前記樹脂フィルムの側面から露出した状態で、当該流路形成部材を最下層の前記樹脂フィルムと前記半導体素子との間、及び最上面の前記樹脂フィルムと前記半導体素子との間の少なくとも一方に、前記樹脂フィルムを介して配置するとともに、前記凹部の形成面に隣接するように前記熱可塑性樹脂フィルムを配置する積層工程と、
    前記積層体を加熱しつつ積層方向上下から加圧することにより、前記熱可塑性樹脂を軟化させて複数枚の前記樹脂フィルムを一括で一体化するとともに前記半導体素子を封止し、前記流路形成部材を前記側面が露出された状態で覆い、前記構造体とする加圧・加熱工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体装置の製造方法。
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