JP5343595B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関し、詳しくは、ヘッドレストを乗員の後頭部側に向けて飛び出させるアクティブヘッドレストと、乗員の腰椎部を支持するランバーサポートとを備えた車両用シートに関する。
従来、車両に後突が発生すると、車両用シートのヘッドレストのうち、乗員の後頭部を支承する部位(支承板)を乗員の後頭部側に向けて瞬時に飛び出させるヘッドレスト(いわゆる、アクティブヘッドレスト)が既に知られている。ここで、下記特許文献1には、車両に後突が発生したときの弾みによって車両用シート着座した乗員がシートバックに沈み込むことでシートバック内部の受圧部材(加圧板)を作動させ、この作動させた受圧部材によって支承板を飛び出させる技術が開示されている。これにより、車両に後突が発生したときでも、乗員の後頭部に生じる衝撃を低減させ安全性を向上させることができる。また、下記特許文献2には、上述した特許文献1で説明した支承板を飛び出させる技術に、さらに、乗員の腰椎部を支持するランバーサポートを備えた技術が開示されている。
特開2007−314007号公報 特開2002−345597号公報
しかしながら、上述した特許文献2では、ランバーサポートの位置調節(着座状態で体格に適した位置で腰椎部を支持するようにランバーサポートを揺動させて調節すること)は、乗員自身の手によって行われる構造となっていた。そのため、この位置調節が煩わしい作業となっており、改善することが求められていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、ランバーサポートの位置調節を簡便に行うことができる車両用シートを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。請求項1に記載の発明は、車両に後突が発生したときの弾みによって乗員がシートバックに沈み込むことでシートバック内部の受圧部材を作動させ、この作動させた受圧部材によってヘッドレストを乗員の後頭部側に向けて飛び出させるアクティブヘッドレストと、シートバックに背凭れした乗員の腰椎部を支持可能に、シートバック内部に幅方向を軸方向とする軸回りに揺動可能に組み付けられたランバーサポートと、を備えた車両用シートであって、受圧部材の作動量を検出可能なセンサを備えており、このセンサが検出した作動量が乗員の背凭れの初期荷重による作動範囲内であれば、このセンサが検出した作動量に応じてランバーサポートの揺動量を決定する制御装置を備えており、制御装置は、センサが検出した作動量が小さければ、ランバーサポートの揺動量を少なく決定する制御を行い、センサが検出した作動量が中程度であれば、ランバーサポートの揺動量を中程度に決定する制御を行い、センサが検出した作動量が大きければ、ランバーサポートの揺動量を多く決定する制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、乗員の背凭れの初期荷重に応じてランバーサポートを揺動させることができる。そのため、乗員の手を煩わすことなく乗員の体格に合った位置にランバーサポートを揺動させることができる。したがって、ランバーサポートの位置調節を簡便に行うことができる。

























図1は、本発明の実施例に係る車両用シートを適用させた車両の全体斜視図である。 図2は、図1の車両用シートの骨格を示す全体斜視図である。 図3は、図2のクラッチ機構の全体斜視図である。 図4は、図2のクラッチ機構の側面模式図である。 図5は、図2のクラッチ機構の正面模式図である。 図6は、図4において、乗員の背凭れの初期荷重が作用した状態を説明する図である。 図7は、図1の車両用シートの作用を説明する側面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜7を用いて説明する。なお、図2では、シートクッション10、シートバック20およびアクティブヘッドレスト30から構成される車両用シートの内部構造を分かり易く示すために、これらのクッション構造および表皮構造を省略し内部のフレーム構造のみを示している。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した各図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、車両1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
まず、図1を参照して、本発明の実施例に係る車両1の概略構成を説明する。この車両1は、例えば、公知の乗用車であり、複数の車両用シート(運転席2、助手席3および後部座席4)を備えている。なお、以下の実施例では、本発明の車両用シートの例として、この助手席3を例に説明することとする。
次に、図2、3を参照して、助手席3の全体構成を説明する。なお、残りの座席(運転席2、後部座席4)は公知の座席であるため、その詳細な説明は省略することとする。この助手席3は、乗員が着座するシートクッション10と、着座した乗員の背凭れ部となるシートバック20と、着座した乗員の後頭部を支承するアクティブヘッドレスト30とから構成されている。以下に、これら各構成部材10、20、30の内部構造を個別に説明していく。
はじめに、シートクッション10の内部構造について説明する。シートクッション10の内部は、シートクッション10の輪郭を形成する左右一対のクッションフレーム12、12と、これら両クッションフレーム12の前部を橋渡す格好の前ロッド(図示しない)と、これら両クッションフレーム12の後部を橋渡す格好の後ロッド14とから構成されている。また、これら両クッションフレーム12には、その前後方向の略中央を橋渡す格好となるようにブラケット16が組み付けられている。このブラケット16には、助手席3の各種電気品(図示しない)の制御を行うコンピュータである後述するシートECU98が組み付けられている。
次に、シートバック20の内部構造について説明する。シートバック20の内部も、シートバック20の輪郭を形成する左右一対のサイドフレーム22、22と、これら両サイドフレーム22の上部を橋渡す格好のアッパフレーム24と、これら両サイドフレーム22の下部を橋渡す格好のロアフレーム26とから構成されている。両サイドフレーム22の下端は、リクライニング機構(図示しない)を介してシートクッション10の両クッションフレーム12の後端にそれぞれ組み付けられている。これにより、シートバック20をシートクッション10に対して傾動させることができ、その傾動範囲のうち所望する傾斜位置でシートバック20を保持させることができる。
アッパフレーム24には、左右一対のホルダ24a、24aがそれぞれ組み付けられている。この両ホルダ24aには、後述するアクティブヘッドレスト30の左右一対のステー34、34をそれぞれ挿入係止可能なサポート24bがそれぞれ組み付けられている。これにより、シートバック20にアクティブヘッドレスト30を組み付けることができる。
なお、両サポート24bのうち、一方のサポート24b(図2において、左側のサポート24b)の内部には、一方のステー34(図2において、左側のステー34)の内部に配置されたロッド38を突き上げる操作ケーブル80の一方側の端部(図2において、上端部)が挿入係止されている。この操作ケーブル80とは、筒状に形成されたアウタケーブル82と、このアウタケーブル82の内部を移動可能に差し込まれたワイヤー状のインナケーブル84とから構成された2重構造のケーブル部材である。
この操作ケーブル80の両端部のうち、アウタケーブル82の一方側の端部(図2において、上端部)は、上述したように左側のサポート24bの内部に差し込まれ、アウタケーブル82の他方側の端部(図2において、下端部)は、後述するベースプレート40の第3のリブ44に掛け止めされている(図3参照)。一方、インナケーブル84の一方側の端部(図2において、上端部)は、左側のサポート24bの内部に上下方向にスライド可能に掛け止めされ、インナケーブル84の他方側の端部(図2において、下端部)は、後述する第2の揺動部材75に掛け止めされている(図3参照)。
そして、インナケーブル84に張力が作用すると、アウタケーブル82の一方側の端部はロッド38を突き上げて後述するアクティブヘッドレスト30のロック機構Rをロック解除させる構造となっている。シートバック20の内部は、このような構造となっている。
最後に、アクティブヘッドレスト30の内部構造について説明する。アクティブヘッドレスト30の内部は、アクティブヘッドレスト30の輪郭を成す基部32と、この基部32と一体に組み付けられた左右一対のステー34、34と、この基部32に引っ張りばねとリンク機構(いずれも図示しない)を介して組み付けられた支承板36とから構成されている。
なお、車両に後突が発生する前の通常時、支承板36は引っ張りばねの付勢力に抗して基部32に対して略一体となるようにロック機構Rによってロックされている。そして、このロック機構Rのロック解除が行われると、引っ張りばねの付勢力によってリンク機構が作動することで、支承板36は基部32に対して前方向に瞬時に飛び出る構造となっている。これにより、インナケーブル84に張力が作用すると、支承板36によって乗員の後頭部を瞬時に受け止めることができる。アクティブヘッドレスト30の内部は、このような構造となっている。
続いて、上述したシートバック20に組み付けられるクラッチ機構Cとランバーサポート機構Lとを個別に説明する。まず、図3〜5を参照して、クラッチ機構Cを説明する。このクラッチ機構Cは、ベースプレート40と、受圧部材50と、連結アーム60、第1の揺動部材70および第2の揺動部材75とから構成されている。以下に、これら各構成部材40、50、60、70、75を個別に説明していく。
はじめに、ベースプレート40を説明する。ベースプレート40は、クラッチ機構Cのベースを成すプレート状に形成された部材である。このベースプレート40は、ロアフレーム26(図3〜5において、図示しない)の前面に締結されている。
次に、受圧部材50を説明する。受圧部材50は、助手席3に着座した乗員の背凭れ荷重(特に、乗員の腰椎部からの背凭れ荷重)を受け止め可能に略板状に形成された部材である。この受圧部材50は、ベースプレート40に形成された左右一対の第1のリブ41、41にピン51を介して車幅方向を軸方向とする軸回りに回動可能に組み付けられている。このとき、受圧部材50は、その先端がシートバック20のパッド部材P(図4において、図示しない)の背面に接触する方向(図4において、矢印A方向)へトーションばね52を介して付勢状態で組み付けられている。
また、この受圧部材50には、その回動量を検出可能な角度センサ55が組み付けられている。この角度センサ55は、後述するシートECU98とケーブル99を介して電気的に接続されている。なお、この受圧部材50は、そのピン51の軸回りにどのように回動した場合でも、後述するランバーサポート機構Lのランバーサポート90に干渉(接触)することがないように組み付けられている。
次に、連結アーム60を説明する。連結アーム60は、車両の後突によって生じた乗員からの背凭れ荷重のみを後述する第1の揺動部材70に伝達する略く字状に形成された部材である。この連結アーム60の略く字の折れ曲がり部位には、ベースプレート40の第2のリブ42に形成された長孔43の内部を移動可能なピン65が形成されている。また、この連結アーム60の先端側には、ウェイト64が組み付けられている。
そして、この連結アーム60は、その基端が受圧部材50に形成されたリブ54にピン61を介して車幅方向を軸方向とする軸回りに回動可能に組み付けられている。このとき、連結アーム60は、自身のピン65が長孔43の前面43aに接触する方向(図4において、矢印B方向)へトーションばね62を介して付勢状態で組み付けられている。
続いて、第1の揺動部材70を説明する。第1の揺動部材70は、上述した連結アーム60からの背凭れ荷重を後述する第2の揺動部材75に伝達するプレート状に形成された部材である。この第1の揺動部材70は、ベースプレート40に対してその表面に対する垂直方向を軸方向とする軸回りに回動可能にピン71を介して組み付けられている。このとき、第1の揺動部材70は、その外周の一部から飛び出す格好で形成されている飛び出し部位70aがベースプレート40に形成された第4のリブ45に接触する方向(図5において、矢印C方向)へトーションばね72を介して付勢状態で組み付けられている。
また、この第1の揺動部材70には、その外周の一部から飛び出す格好で第1のアーム73と第2のアーム74がそれぞれ形成されている。これら両アーム73、74の先端には、リブ73a、74aがそれぞれ形成されている。これら両リブ73a、74aのうち、前者のリブ73aは、小さな背凭れ荷重によって連結アーム60のピン65が移動するときに押し当てられるように形成されており、後者のリブ74aは、大きな背凭れ荷重によって連結アーム60のピン65が移動するときに押し当てられるように形成されている。
最後に、第2の揺動部材75を説明する。第2の揺動部材75は、上述した第1の揺動部材70から伝達される背凭れ荷重によって操作ケーブル80を引っ張るプレート状に形成された部材である。この第2の揺動部材75は、第1の揺動部材70と同様に、ベースプレート40に対してその表面に対する垂直方向を軸方向とする軸回りに回動可能にピン76を介して組み付けられている。
このとき、第2の揺動部材75は、その外周面に形成されたリブ78が第1の揺動部材70の飛び出し部位70aに接触する方向(図5において、矢印D方向)へトーションばね77を介して付勢状態で組み付けられている。また、この第2の揺動部材75には、既に説明したように、操作ケーブル80のインナケーブル84の他端(下端)が掛け止めされている。クラッチ機構Cは、このように構成されている。
次に、上述したクラッチ機構Cの動作を説明する。まず、図4に示す状態から、乗員が、単に、シートバック20に対して背凭れすることによって受圧部材50がシートバック20のパッド部材Pを介して乗員から背凭れ荷重を受けると、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を下方に向かって移動していくように回動していく。このとき、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力によって長孔43内の前面43aに沿って移動していく。
また、図4に示す状態から、乗員が、乗車することによって、または、乗員が、シートバック20を後方に倒した状態(リクライニングさせた状態)で自身の両足を車両フロアにつけて踏ん張ることによって、受圧部材50が乗員から背凭れ荷重を受けると、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を、さらに下方に向かって移動していくように回動していく。このときも、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力によって長孔43内の前面43aに沿って移動していく。そのため、乗員の乗車によって生じる背凭れ荷重、または、乗員の単なる背凭れによって生じる背凭れ荷重は、第1の揺動部材70へ伝達されることはない。このことは、乗員の乗車によって生じる背凭れ荷重でも同様である。
また、上述したように、乗員が、単に、シートバック20に対して背凭れした状態から、車両1に後突が発生することによって、受圧部材50が乗員から背凭れ荷重を受けると(車両に後突が発生するときの弾みで助手席3に着座した乗員がシートバック20に沈み込むことによって、受圧部材50が乗員から背凭れ荷重を受けると)、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を下方に向かって移動していくように回動していく。このとき、連結アーム60のウェイト64には、車両の後突によって後方に向けて慣性力が作用しているため、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力に抗して長孔43内の後面43b側に沿って移動していく。
すると、連結アーム60のピン65は、第1の揺動部材70の第1のアーム73のリブ73aを押し当てながら移動していくため、この移動によって連結アーム60のピン65は、トーションばね72の付勢力に抗して第1の揺動部材70を回動させていく。そのため、車両に後突が発生したことによって生じる背凭れ荷重は、第1の揺動部材70へ伝達されることになる。
また、このとき、第1の揺動部材70の飛び出し部位70aが第2の揺動部材75のリブ78を押し当てるため、この押し当てに伴って第2の揺動部材75も、トーションばね77の付勢力に抗して回動していく。すると、操作ケーブル80のインナケーブル84が引っ張られ、その引っ張られたインナケーブル84に張力が作用するため、既に説明したように、ロック機構Rのロック解除が行われて支承板36が乗員の後頭部側に向けて飛び出していく。この記載が、特許請求の範囲に記載の「車両に後突が発生したときの弾みによって乗員がシートバックに沈み込むことでシートバック内部の受圧部材を作動させ、この作動させた受圧部材によってヘッドレストを乗員の後頭部側に向けて飛び出させるアクティブヘッドレスト」に相当する。
なお、上述した受圧部材50が受ける背凭れ荷重のうち、乗員が、単に、シートバック20に対して背凭れすることによって受圧部材50が受ける背凭れ荷重(以下、単に、「受圧部材50が受ける初期荷重」と記す)が、特許請求の範囲に記載の「乗員の背凭れの初期荷重」に相当する。ここで、この初期荷重について詳述すると、初期荷重は、シートバック20に背凭れする乗員の体格に応じて増加する荷重である。そのため、図6に示すように、シートバック20に背凭れする乗員の体格に応じて受圧部材50は、トーションばね52の付勢力に抗して回動していく。
この図6において、受圧部材50の実線は、シートバック20に乗員が背凭れする前の状態を示している。また、受圧部材50の想像線(1)は、初期荷重が小さい場合であり、体格の小さな乗員(例えば、女性、子供など)が、単に、シートバック20に対して背凭れした状態を示している。また、受圧部材50の想像線(2)は、初期荷重が中程度の場合であり、体格の普通な乗員(例えば、体重60kg程度の男性)が、単に、シートバック20に対して背凭れした状態を示している。また、受圧部材50の想像線(3)は、初期荷重が大きい場合であり、体格の大きな乗員(例えば、体重80kg程度の男性)が、単に、シートバック20に対して背凭れした状態を示している。
この図6からも明らかなように、受圧部材50が受ける背凭れ荷重が初期荷重であれば、連結アーム60のピン65は、長孔43のうち、その上部に形成されているガイド部43cのみを移動していく。そのため、この移動の以降において、車両1に後突が発生すると、初期荷重が小さい場合でも、初期荷重が中程度の場合でも、または、初期荷重が大きい場合でも、連結アーム60のピン65は第1の揺動部材70と共に第2の揺動部材75も回動させ、インナケーブル84に張力を作用させて支承板36を飛び出させることができる。したがって、乗員に体格差が生じている場合でも、その体格差による影響を長孔43のガイド部43cによって吸収することができ、クラッチ機構Cを確実に作動させて支承板36を飛び出させることができる。
次に、図1〜2に戻って、ランバーサポート機構Lを説明する。このランバーサポート機構Lは、ランバーサポート90と、駆動ユニット92と、スイッチ96とシートECU98とから構成されている。以下に、これら各構成部材90、92、96、98を個別に説明していく。
はじめに、ランバーサポート90を説明する。このランバーサポート90は、その一部が助手席3に着座した乗員の腰椎部を支持可能にクランク状に偏心した支持部材である。そのため、ランバーサポート90は、その両端がシートバック20の両サイドフレーム22に車幅方向を軸方向とする軸回りに揺動可能に、既に説明したクラッチ機構Cの受圧部材50の上方位置に組み付けられている。なお、このランバーサポート90は、どのように揺動した場合でも、クラッチ機構Cの各構成部材に干渉(接触)することがないように組み付けられている。このことは、既に説明したように、クラッチ機構Cの受圧部材50においても同様である。
次に、駆動ユニット92を説明する。駆動ユニット92は、ランバーサポート90を前後に揺動させるモータ(図示しない)を備えた駆動装置である。そのため、この駆動ユニット92は、ランバーサポート90の一端(図2において、右端)に機械的に締結された状態で、一方のサイドフレーム(図2において、右側のサイドフレーム)22に組み付けられている。また、この駆動ユニット92には、ランバーサポート90の揺動範囲を電気的に規制する2個のリミットスイッチ(図示しない)が設けられている。
この両リミットスイッチのうち、一方のリミットスイッチ(以下、「前側リミットスイッチ」と記す)は、ランバーサポート90が乗員の腰椎部を最大限支持するように前側に揺動した状態(図2において、想像線に示すランバーサポート90の状態であり、以下、単に、「最大支持状態」と記す)で作動するように設けられている。また、他方のリミットスイッチ(以下、「後側リミットスイッチ」と記す)は、これとは逆に、ランバーサポート90が乗員の腰椎部を支持しないように後側に最大限揺動した状態(以下、単に、「非支持状態」と記す)で作動するように設けられている。
また、この駆動ユニット92は、後述するシートECU98とケーブル99を介して電気的に接続されている。これにより、駆動ユニット92は、シートECU98からの信号に基づいてモータを駆動させランバーサポート90を必要量だけ揺動させることができる。また、これにより、後述するシートECU98は、ランバーサポート90が最大支持状態にあるか、または、ランバーサポート90が非支持状態にあるかの検出もできる。
次に、スイッチ96を説明する。スイッチ96は、上述した駆動ユニット92のモータを手動で駆動させるための操作部材である。そのため、このスイッチ96も、後述するシートECU98とケーブル99を介して電気的に接続されている。これにより、シートECU98は、スイッチ96からの操作信号を受けることができる。なお、このスイッチ96は、助手席3のシートクッション10のアウタ側の側面(例えば、サイドパネル)に組み付けられている。このスイッチ96操作によって、乗員は、ランバーサポート90を最大支持状態と非支持状態との範囲で揺動させることができる。これにより、乗員は、自身の所望する腰椎部の位置を支持することができる。
最後に、シートECU98を説明する。シートECU98は、上述した駆動ユニット92、角度センサ55、スイッチ96に対して電気的にコントロールを行う制御装置である。このシートECU98は、既に説明したように、角度センサ55とケーブル99(図1において、いずれも図示しない)を介して電気的に接続されている。これにより、シートECU98は、角度センサ55から受圧部材50の回動量を受けることができる。
また、シートECU98は、前側リミットスイッチが作動すると、ランバーサポート90が、さらに前側へ揺動することを停止させる制御を行うことができる。これとは逆に、後側リミットスイッチが作動すると、シートECU98は、ランバーサポート90が、さらに後側へ揺動することを停止させる制御を行うことができる。これにより、上述したように、ランバーサポート90が揺動範囲を超えて揺動することを電気的に規制することができる。ランバーサポート機構Lは、このように構成されている。
続いて、図7を参照して、助手席3の動作を説明する。まず、助手席3に乗員Mが着座していない状態(図7において、実線で示す状態)から乗員Mが助手席3に着座すると、既に説明したように、受圧部材50はシートバック20のパッド部材Pを介して初期荷重を受けはじめる。
このとき、乗員Mの体格が小さい場合(図7において、乗員Mが想像線(1)で示される状態)、初期荷重も小さいため、受圧部材50も小さな回動状態(図7において、受圧部材50が想像線(1)で示される状態)となる。すると、既に説明したように、この回動量がシートECU98に送られ、この送られた回動量に応じた揺動量(この場合、少ない揺動量)となるように、シートECU98から駆動ユニット92へランバーサポート90を揺動させる信号が送られる。これにより、ランバーサポート90を少ない量だけ揺動させることができる(図7において、ランバーサポート90が想像線(1)で示される状態となるように揺動させることができる)。
また、このとき、乗員Mの体格が中程度の場合(図7において、乗員Mが想像線(2)で示される状態)、初期荷重も中程度であるため、受圧部材50も中程度の回動状態(図7において、受圧部材50が想像線(2)で示される状態)となる。すると、上述した乗員Mの体格が小さい場合と同様に、この回動量がシートECU98に送られ、この送られた回動量に応じた揺動量(この場合、中程度の揺動量)となるようにシートECU98から駆動ユニット92へランバーサポート90を揺動させる信号が送られる。これにより、ランバーサポート90を中程度の量だけ揺動させることができる(図7において、ランバーサポート90が想像線(2)で示される状態となるように揺動させることができる)。
また、このとき、乗員Mの体格が大きい場合(図7において、乗員Mが想像線(3)で示される状態)、初期荷重も大きいため、受圧部材50も大きな回動状態(図7において、受圧部材50が想像線(3)で示される状態)となる。すると、上述した乗員Mの体格が小さい場合、乗員Mの体格が中程度の場合と同様に、この回動量がシートECU98に送られ、この送られた回動量に応じた揺動量(この場合、大きい揺動量)となるようにシートECU98から駆動ユニット92へランバーサポート90を揺動させる信号が送られる。これにより、ランバーサポート90を大きい量だけ揺動させることができる(図7において、ランバーサポート90が想像線(2)で示される状態となるように揺動させることができる)。
なお、これらの記載が、特許請求の範囲に記載の「このセンサが検出した作動量が乗員の背凭れの初期荷重による作動範囲内であれば、その作動量に応じてランバーサポートの揺動量を決定する」に相当する。また、乗員Mが助手席3から降車すると、受圧部材50の回動はトーションばね52の付勢力によって戻される。そのため、この戻しに伴って、ランバーサポート90の揺動も戻される。そして、新たに、別の乗員Mが助手席3に着座すると、その乗員Mの初期荷重に応じて、再度、ランバーサポート90は揺動していく。
本発明の実施例に係る助手席3は、上述したように構成されている。この構成によれば、乗員の背凭れの初期荷重に応じてランバーサポート90を揺動させることができる。そのため、乗員の手を煩わすことなく乗員の体格に合った位置にランバーサポート90を揺動させることができる。したがって、ランバーサポート90の位置調節を簡便に行うことができる。また、この構成によれば、受圧部材50の回動領域のうち、乗員の背凭れ荷重を伝達するときに使用しない領域(長孔43のうち、ガイド部43c)における受圧部材50の回動量を検出してランバーサポート90を揺動させるため、この使用しない領域を有効活用できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、車両用シートの例として、助手席3を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、運転席2、後部座席4であっても構わない。
また、実施例では、駆動ユニット92を制御するコンピュータの例として、助手席3のシートECU98を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、車両1のメインのコンピュータであっても構わない。
また、実施例では、ランバーサポート90の揺動量を検出する揺動量検出センサを設けることなく実施する構成を例に説明した。しかし、これに限定されることなく、ランバーサポート90の揺動量を検出する揺動量検出センサを設ける構成であっても構わない。その場合、揺動量検出センサからの揺動量によって駆動ユニット92に信号を送信するフィードバック制御を行う構成となる。これにより、ランバーサポート90の揺動量の精度を向上させることができる。
1 車両
20 シートバック
30 アクティブヘッドレスト
50 受圧部材
90 ランバーサポート

Claims (1)

  1. 車両に後突が発生したときの弾みによって乗員がシートバックに沈み込むことでシートバック内部の受圧部材を作動させ、この作動させた受圧部材によってヘッドレストを乗員の後頭部側に向けて飛び出させるアクティブヘッドレストと、
    シートバックに背凭れした乗員の腰椎部を支持可能に、シートバック内部に幅方向を軸方向とする軸回りに揺動可能に組み付けられたランバーサポートと、を備えた車両用シートであって、
    受圧部材の作動量を検出可能なセンサを備えており、
    このセンサが検出した作動量が乗員の背凭れの初期荷重による作動範囲内であれば、このセンサが検出した作動量に応じてランバーサポートの揺動量を決定する制御装置を備えており、
    制御装置は、センサが検出した作動量が小さければ、ランバーサポートの揺動量を少なく決定する制御を行い、センサが検出した作動量が中程度であれば、ランバーサポートの揺動量を中程度に決定する制御を行い、センサが検出した作動量が大きければ、ランバーサポートの揺動量を多く決定する制御を行うことを特徴とする車両用シート。
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