JP5343577B2 - シートバックの内部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シートバックの内部構造に関し、詳しくは、乗員の背凭れ荷重を伝達するクラッチ機構を備えたシートバックの内部構造に関する。
従来、車両に後突が発生すると、車両用シートのヘッドレストのうち、乗員の後頭部を支承する部位(支承板)が乗員の後頭部側に向けて瞬時に飛び出るヘッドレストが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、車両に後突が発生したときの弾みで、車両用シートに着座した乗員のシートバックに強く圧し掛かる荷重を引き金にして、上述したように支承板を飛び出させるクラッチ機構(加速度検出機構)がシートバックの内部に設けられた技術が開示されている。このように、乗員の背凭れ荷重を引き金にして、加速度検出機構に連結された受圧部材(検出アーム)を作動させることで、車両に後突が発生したときに支承板を瞬時に飛び出させることができる。
特開2005−95237号公報
しかしながら、上述した従来技術では、車両用シートへの乗員の着座状態によっては、クラッチ機構の作動に不具合が生じることがあった。そのため、支承板の飛び出しに誤作動が生じることがあった。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、様々な姿勢で乗員が車両用シートに着座しているとき、車両に後突が発生した場合でも、乗員の背凭れ荷重によって受圧部材を確実に作動させることができるシートバックの内部構造を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、乗員の背凭れ荷重を伝達するクラッチ機構を備えたシートバックの内部構造であって、矩形状の主パネルと、この主パネルの一部が突出した突出部とから成る略L字状の背凭れパネルを備えており、クラッチ機構は、シートバックのフレーム側に回動可能に組み付けられた受圧部材と、この受圧部材に枢着されウェイトを有する連結アームと、シートバックのフレーム側に回動可能に組み付けられた揺動部材とを備え、車両の後突によって生じる慣性力がウェイトに作用した状態で、受圧部材が車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重を受けて回動すると、この回動によってウェイトが前方へ進出しながらピンが揺動部材のアームに形成されているリブを押し当てながら移動し、この移動に伴って揺動部材が回動することで、乗員の背凭れ荷重を揺動部材へ伝達する構成となっており、乗員の背凭れ荷重によってウェイトが前方へ進出した場合でも、背凭れパネルにウェイトが干渉することがないように、正面視において、背凭れパネルは、その主パネルの縁がウェイトの上方の位置となるように、且つ、その突出部の縁がウェイトの左右のいずれか一方の位置となるように、シートバックの両サイドフレームに沿ったコンターマットの縦ワイヤの下部を橋渡す格好で張設されたSばねを介してクラッチ機構の手前側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、受圧部材は乗員からの背凭れ荷重を確実に受け止めることができる。そのため、様々な姿勢で乗員が車両用シートに着座しているとき、車両に後突が発生した場合でも、乗員の背凭れ荷重によって受圧部材を確実に作動させることができる。また、この構成によれば、背凭れパネルに突出部が形成されているため、乗員の背凭れ荷重によってパッド部材が後方へ押圧された場合でも、この押圧されたパッド部材がウェイトに干渉することはない。すなわち、背凭れパネルに突出部が存在することによって、押圧されたパッド部材に生じる撓みを減少させることができるため、パッド部材がウェイトに干渉することはない。したがって、クラッチ機構の誤作動を防止することができる。また、この構成によれば、背凭れパネルの突出部は、例えば、前方に進出したウェイトの右方に配置される格好となっている。そのため、突出部の厚み分だけ、シートバックの厚みを薄くすることができる。なぜなら、押圧によって撓んだパッド部材がウェイトに干渉することを防止するために、例えば、前方に進出したウェイトの右方だけでなく前方(前方位置)まで突出部を延設する場合と比較すると、前方まで延設した突出部によって、上述したようにクラッチ機構の誤作動を防止することができるが、突出部の厚み分だけ、シートバックが厚くなるからである。



図1は、本発明の実施例に係るシートバックの内部構造を適用させた車両用シートの全体概略図であり、背凭れパネルを組み付ける前の状態を説明する図である。 図2は、図1の背凭れパネルを組み付け後の主要部の拡大図である。 図3は、図1のクラッチ機構の全体斜視図である。 図4は、図3の正面模式図である。 図5は、図3の側面模式図である。 図6は、図5の状態から、乗員の背凭れ動作によって、乗員の背凭れ荷重が圧し掛かっている状態を示した模式図である。 図7は、図6の状態から、乗員が乗降することによって、乗員の背凭れ荷重が強く圧し掛かっている状態を示した模式図である。 図8は、図6の状態から、車両に後突が発生することによって、乗員の背凭れ荷重が強く圧し掛かっている状態を示した模式図である。 図9は、図7の状態における、図2の正面図である。 図10は、図9のA−A線断面図である。 図11は、図9において、樹脂パネルの突出部が存在しない場合を説明する図である。 図12は、図7において、樹脂パネルの突出部が存在しない場合を説明する図である。 図13は、図10において、樹脂パネルの突出部が存在しない場合を説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜13を用いて説明する。なお、図1では、シートクッション10、シートバック20およびアクティブヘッドレスト30から構成される車両用シート1の内部構造を分かり易く示すために、これらのクッション構造(例えば、シートバック20のパッド部材Pなど)および表皮構造を省略し内部のフレーム構造のみを示している。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、車両用シート1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
まず、本発明の実施例に係る車両用シート1の全体構成を説明する。図1に示すように、車両用シート1は、乗員が着座するシートクッション10と、着座した乗員の背凭れ部となるシートバック20と、着座した乗員の後頭部を支承するアクティブヘッドレスト30とから構成されている。
これらの構成部材のうち、シートバック20とアクティブヘッドレスト30のフレーム構造についてそれぞれ詳述する。なお、シートクッション10については、公知の構成であるため、その詳細説明は省略することとする。はじめに、シートバック20のフレーム構造について詳述する。シートバック20のフレームは、左右一対のサイドフレーム22、22と、これら両サイドフレーム22の上部を橋渡す格好のアッパフレーム24と、これら両サイドフレーム22の下部を橋渡す格好のロアフレーム26とから構成されている。
両サイドフレーム22の下端は、リクライニング機構(図示しない)を介してシートクッション10の左右一対のクッションフレーム12、12の後端にそれぞれ組み付けられている。これにより、シートバック20をシートクッション10に対して傾動させることができ、その傾動範囲のうち所望する位置でシートバック20を保持させることができる。
アッパフレーム24には、左右一対のホルダ24a、24aがそれぞれ組み付けられている。この両ホルダ24aには、後述するアクティブヘッドレスト30の左右一対のステー34、34をそれぞれ挿入係止可能なサポート24bがそれぞれ組み付けられている。これにより、シートバック20にアクティブヘッドレスト30を組み付けることができる。
なお、両サポート24bのうち、一方のサポート24b(図1において、左側のサポート24b)の内部には、後述するアクティブヘッドレスト30のロック機構Rを解除させるために一方のステー34(図1において、左側のステー34)の内部に配置されたロッド38を突き上げるロッド突上部材(図示しない)が設けられている。このロッド突上部材は、操作ケーブル80を介して後述する第2の揺動部材75と接続されている。この操作ケーブル80とは、筒状に形成されたアウタケーブル82と、このアウタケーブル82の内部を移動可能に差し込まれたワイヤー状のインナケーブル84とから構成された2重構造のケーブル部材である。
この操作ケーブル80のうち、アウタケーブル82の一方側の端部(上端部)は、上述したように左側のサポート24bのロッド突上部材に掛け止めされ、同他方側の端部(下端部)は、後述するベースプレート40の第3のリブ44に掛け止めされている。一方、インナケーブル84の一方側の端部(上端部)は、上述したロッド突上部材の内部にロッド38を突き上げ可能に配置され、同他方側の端部(下端部)は、後述する第2の揺動部材75に掛け止めされている。そして、インナケーブル84に張力が作用すると、ロッド突上部材はロッド38を突き上げてアクティブヘッドレスト30のロック機構Rを解除させる構造となっている。このようにしてシートバック20のフレームは構成されている。
次に、アクティブヘッドレスト30のフレーム構造について詳述する。アクティブヘッドレスト30のフレームは、アクティブヘッドレスト30の輪郭を成す基部32と、この基部32と一体に組み付けられた左右一対のステー34、34と、この基部32に引っ張りばねとリンク機構(いずれも図示しない)を介して組み付けられた支承板36とから構成されている。
なお、車両に後突が発生する前の通常時、支承板36は引っ張りばねの付勢力に抗して基部32に対して略一体となるように上述したロック機構Rによってロックされている。そのため、このロック機構Rのロック解除が行われると、引っ張りばねの付勢力によってリンク機構が作動することで、支承板36は基部32に対して前方向に瞬時に飛び出る構造となっている。これにより、支承板36によって乗員の後頭部を瞬時に受け止めることができる。このようにしてアクティブヘッドレスト30のフレームは構成されている。
次に、上述したシートバック20に組み付けられるクラッチ機構Cを説明する。このクラッチ機構Cは、図3〜5に示すように、ベースプレート40と、受圧部材50と、連結アーム60、第1の揺動部材70および第2の揺動部材75とから構成されている。以下に、これら各構成部材40、50、60、70、75を個別に説明していく。
はじめに、ベースプレート40を説明する。ベースプレート40は、クラッチ機構Cのベースを成すプレート状に形成された部材である。このベースプレート40は、ロアフレーム26(図3〜5において、図示しない)の前面に締結されている。
次に、受圧部材50を説明する。受圧部材50は、車両用シート1に着座した乗員の背凭れ荷重を受け止め可能に略板状に形成された部材である。この受圧部材50は、ベースプレート40に形成された左右一対の第1のリブ41、41にピン51を介して車幅方向を軸方向とする軸回りに回動可能に組み付けられている。このとき、受圧部材50は、その先端が後述する背凭れパネル90の背面に接触する方向(図5において、矢印A方向)へトーションばね52を介して付勢状態で組み付けられている。なお、この受圧部材50が従来技術の検出アームに相当する。
次に、連結アーム60を説明する。連結アーム60は、車両の後突によって生じた乗員からの背凭れ荷重のみを後述する第1の揺動部材70に伝達する略く字状に形成された部材である。この連結アーム60の略く字の折れ曲がり部位には、ベースプレート40の第2のリブ42に形成された長孔43の内部を移動可能なピン65が形成されている。また、この連結アーム60の先端側には、ウェイト64が組み付けられている。
そして、この連結アーム60は、その基端が受圧部材50に形成されたリブ54にピン61を介して車幅方向を軸方向とする軸回りに回動可能に組み付けられている。このとき、連結アーム60は、自身のピン65が長孔43の前面43aに接触する方向(図5において、矢印B方向)へトーションばね62を介して付勢状態で組み付けられている。
続いて、第1の揺動部材70を説明する。第1の揺動部材70は、上述した連結アーム60からの背凭れ荷重を後述する第2の揺動部材75に伝達するプレート状に形成された部材である。この第1の揺動部材70は、ベースプレート40に対してその表面に対する垂直方向を軸方向とする軸回りに回動可能にピン71を介して組み付けられている。このとき、第1の揺動部材70は、その外周の一部から飛び出す格好で形成されている飛び出し部位70aがベースプレート40に形成された第4のリブ45に接触する方向(図4において、矢印C方向)へトーションばね72を介して付勢状態で組み付けられている。
また、この第1の揺動部材70には、その外周の一部から飛び出す格好で第1のアーム73と第2のアーム74がそれぞれ形成されている。これら両アーム73、74の先端には、リブ73a、74aがそれぞれ形成されている。これら両リブ73a、74aのうち、前者のリブ73aは、小さな背凭れ荷重によって連結アーム60のピン65が移動するときに押し当てられるように形成されており、後者のリブ74aは、大きな背凭れ荷重によって連結アーム60のピン65が移動するときに押し当てられるように形成されている。また、この第1の揺動部材70が特許請求の範囲に記載の「揺動部材」に相当する。
最後に、第2の揺動部材75を説明する。第2の揺動部材75は、上述した第1の揺動部材70から伝達される背凭れ荷重によって操作ケーブル80を引っ張るプレート状に形成された部材である。この第2の揺動部材75は、第1の揺動部材70と同様に、ベースプレート40に対してその表面に対する垂直方向を軸方向とする軸回りに回動可能にピン76を介して組み付けられている。このとき、第2の揺動部材75は、その外周面に形成されたリブ78が第1の揺動部材70の飛び出し部位70aに接触する方向(図4において、矢印D方向)へトーションばね77を介して付勢状態で組み付けられている。また、この第2の揺動部材75には、既に説明したように、操作ケーブル80のインナケーブル84の他端(下端)が掛け止めされている。このようにしてクラッチ機構Cは構成されている。
次に、図2を参照して、上述したクラッチ機構Cの手前側に組み付けられる背凭れパネル90を説明する。背凭れパネル90は、矩形状の主パネル92と、この主パネル92の一部(例えば、表面を見た正面視において、左下)が下方に向けて垂下するように突出した突出部94とから成る略L字状に構成されている。この背凭れパネル90は、その背面側が両サイドフレーム22に沿ったコンターマットの縦ワイヤ27の下部を橋渡す格好で張設されたSばね28に組み付けられている。これにより、乗員からの背凭れ荷重を背凭れパネル90(実質的には、主パネル92)を介して、確実に、受圧部材50へ伝達することができる。
また、背凭れパネル90は、後述するように、乗員の背凭れ荷重によってウェイト64が前方へ進出した場合でも、背凭れパネル90にウェイト64が干渉することがないように、正面視において、その主パネル92の下縁92aがウェイト64の上方の位置となるように、且つ、その突出部94の左縁94aがウェイト64の右方の位置となるようにクラッチ機構Cの手前側(パッド部材Pと受圧部材50との間)に組み付けられている(図9参照)。なお、この背凭れパネル90は、例えば、剛性を有する合成樹脂によって一体成形されている。このようにして背凭れパネル90は構成されている。
続いて、図6〜8を参照して、上述したクラッチ機構Cの動作を説明する。まず、図5に示す状態から、乗員が、単に、シートバック20に対して背凭れすることによって受圧部材50がパッド部材Pと背凭れパネル90とを介して乗員から背凭れ荷重を受けると、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を下方に向かって移動していくように回動していく。このとき、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力によって長孔43内の前面43aに沿って移動していく(図6参照)。
また、図5に示す状態から、乗員が、降車することによって(または、乗員が、シートバック20を後方に倒した状態で自身の両足を車両フロアにつけて踏ん張ることによって)受圧部材50が乗員からさらに背凭れ荷重を受けると、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を、さらに下方に向かって移動していくように回動していく。このときも、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力によって長孔43内の前面43aに沿って移動していく(図7参照)。そのため、乗員の降車によって生じる背凭れ荷重、または、乗員の単なる背凭れによって生じる背凭れ荷重は、第1の揺動部材70へ伝達されることはない。なお、このことは、乗員の乗車によって生じる背凭れ荷重でも同様である。
また、図5に示す状態から、車両に後突が発生することによって、さらに、受圧部材50が乗員から背凭れ荷重を受けると、連結アーム60は、そのピン65が長孔43の内部を、さらに下方に向かって移動していくように回動していく。このとき、連結アーム60のウェイト64には、車両の後突によって後方に向けて慣性力が作用しているため、連結アーム60のピン65は、連結アーム60に作用するトーションばね62の付勢力に抗して長孔43内の後面43b側に沿って移動していく。
すると、連結アーム60のピン65は、第1の揺動部材70の第1のアーム73のリブ73aを押し当てながら移動していくため、この移動によって連結アーム60のピン65は、トーションばね72の付勢力に抗して第1の揺動部材70を回動させていく。そのため、車両に後突が発生したことによって生じる背凭れ荷重は、第1の揺動部材70へ伝達されることになる(図8参照)。
また、このとき、第1の揺動部材70の飛び出し部位70aが第2の揺動部材75のリブ78を押し当てるため、この押し当てに伴って第2の揺動部材75も、トーションばね77の付勢力に抗して回動していく。すると、操作ケーブル80のインナケーブル84が引っ張られ、その引っ張られたインナケーブル84に張力が作用するため、既に説明したように、ロック機構Rのロック解除が行われて支承板36が乗員の後頭部側に向けて飛び出していく。これにより、車両に後突が発生すると、支承板36によって乗員の後頭部を瞬時に受け止めることができる。
なお、上述した図7の状態では、連結アーム60の回動によって、連結アーム60のウェイト64が前方へ進出する格好となっている。このようにウェイト64が進出すると、進出したウェイト64の右方に背凭れパネル90の突出部94が配置される格好となっているため、乗員の背凭れ荷重によってパッド部材Pが後方へ押圧された場合でも、この押圧されたパッド部材Pがウェイト64に干渉することはない(図9、10参照)。
もし、図11に示すように、背凭れパネル90に突出部94が形成されておらず、単に、背凭れパネル90が主パネル92だけの構成であると、上述したようにウェイト64が進出すると、押圧によって撓んだパッド部材Pがウェイト64に干渉する格好となる。そして、この干渉に伴って、連結アーム60がピン65と共に後方へ押し込まれる格好となり(図12、13に示すように、想像線から実線に示す状態へと押し込まれる)、この押し込みに伴って連結アーム60のピン65は、第1の揺動部材70の第2のアーム74のリブ74aを押し当てながら移動していくため、この移動によって連結アーム60のピン65は、トーションばね72の付勢力に抗して第1の揺動部材70を回動させていく。
そのため、乗員の降車によって生じる背凭れ荷重、または、乗員の単なる背凭れによって生じる背凭れ荷重であっても第1の揺動部材70へ伝達され、結果として、車両に後突が発生したときと同様に、支承板36の飛び出し動作が行われることとなる。すなわち、クラッチ機構Cの誤作動となり支承板36を飛び出させることとなる。しかし、上述した本発明のように、突出部94を形成した背凭れパネル90を配置することで、クラッチ機構Cの誤作動を防止することができる。
本発明の実施例に係るシートバック20の内部構造は、上述したように構成されている。この構成によれば、背凭れパネル90をクラッチ機構Cの手前側に配置することによって、受圧部材50は乗員からの背凭れ荷重を確実に受け止めることができる。そのため、様々な姿勢で乗員が車両用シート1に着座しているとき、車両に後突が発生した場合でも、乗員の背凭れ荷重によって受圧部材50を確実に作動させることができる。
また、この構成によれば、背凭れパネル90に突出部94が形成されているため、乗員の背凭れ荷重によってパッド部材Pが後方へ押圧された場合でも、この押圧されたパッド部材Pがウェイト64に干渉することはない。すなわち、背凭れパネル90に突出部94が存在することによって、押圧されたパッド部材Pに生じる撓みを減少させることができるため、パッド部材Pがウェイト64に干渉することはない。そのため、クラッチ機構Cの誤作動を防止することができる。
また、この構成によれば、背凭れパネル90の突出部94は、前方に進出したウェイト64の右方に配置される格好となっている。そのため、突出部94の厚み分だけ、シートバック20の厚みを薄くすることができる。なぜなら、押圧によって撓んだパッド部材Pがウェイト64に干渉することを防止するために、例えば、前方に進出したウェイト64の右方だけでなく前方(前方位置)まで突出部94を延設する場合と比較すると、前方まで延設した突出部94によって、上述したようにクラッチ機構Cの誤作動を防止することができるが、突出部94の厚み分だけ、シートバック20が厚くなるからである。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、クラッチ機構Cは、上から下に向けて、受圧部材50、連結アーム60、第1の揺動部材70の順になるように構成されている例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、下から上に向けて、受圧部材50、連結アーム60、第1の揺動部材70の順になるように構成されていても構わない。すなわち、クラッチ機構Cの各構成部材の配置は、実施例に対して上下に逆の配置であっても構わない。その場合、背凭れパネル90も上下に逆の配置とすればよい。
20 シートバック
22 サイドフレーム(シートバックのフレーム)
50 受圧部材
60 連結アーム
64 ウェイト
65 ピン
70 第1の揺動部材(揺動部材)
73 第1のアーム(アーム)
73a リブ
90 背凭れパネル
92 主パネル
92a 縁
94 突出部
94a 縁
C クラッチ機構



Claims (1)

  1. 乗員の背凭れ荷重を伝達するクラッチ機構を備えたシートバックの内部構造であって、
    矩形状の主パネルと、この主パネルの一部が突出した突出部とから成る略L字状の背凭れパネルを備えており、
    クラッチ機構は、
    シートバックのフレーム側に回動可能に組み付けられた受圧部材と、
    この受圧部材に枢着されウェイトを有する連結アームと、
    シートバックのフレーム側に回動可能に組み付けられた揺動部材とを備え、
    車両の後突によって生じる慣性力がウェイトに作用した状態で、受圧部材が車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重を受けて回動すると、この回動によってウェイトが前方へ進出しながらピンが揺動部材のアームに形成されているリブを押し当てながら移動し、この移動に伴って揺動部材が回動することで、乗員の背凭れ荷重を揺動部材へ伝達する構成となっており、
    乗員の背凭れ荷重によってウェイトが前方へ進出した場合でも、背凭れパネルにウェイトが干渉することがないように、正面視において、背凭れパネルは、その主パネルの縁がウェイトの上方の位置となるように、且つ、その突出部の縁がウェイトの左右のいずれか一方の位置となるように、シートバックの両サイドフレームに沿ったコンターマットの縦ワイヤの下部を橋渡す格好で張設されたSばねを介してクラッチ機構の手前側に配置されていることを特徴とするシートバックの内部構造。
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