JP5023817B2 - 自動取引装置および自動取引システム - Google Patents
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Description
この海外キャッシングサービスでは借入利息が生じるものの為替レートが金融機関で行う現地通貨への両替の為替レートより顧客に有利に設定されている場合があり、海外キャッシングサービスを利用した方が顧客に有利になる場合がある。
図1において、1は自動取引装置であり、銀行等の金融機関の店舗またはコンビニエンスストア等の店舗や空港、駅等に設置されるものである。この自動取引装置1は顧客の操作を受付け、後述する上位装置から取引の許可を受信して現金引出しや現金入金、両替、キャッシング等の取引を行うものである。
ここで、両替取引とは顧客の操作により自動取引装置1に投入された通貨を所定の両替レートで換算した他国の通貨に替えて顧客に出金する取引をいう。
ここで、キャッシング取引とは顧客の操作により入力された金額の現金を自動取引装置1が出金し、顧客にその現金を所定の利息で融資する取引をいう。
11は顧客操作表示部であり、タッチパネル等の操作部および液晶ディスプレイ等の表示部で構成されたものである。この顧客操作表示部11はCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部上にタッチパネルを配置し顧客が行う入力操作等を検知するものであり、また、取引選択画面、顧客が選択した取引に対して顧客の入力操作等の誘導を行う画面および入力された情報等を表示するものである。
12はカードリーダ部であり、カード読取り書込み機構およびカード搬送機構等を備えたものである。このカードリーダ部12は、ICカードリードライト機構および磁気カードリードライト機構等で構成され、顧客の操作によりカード挿入返却口に挿入されたカードのICチップまたは磁気ストライプに記録された情報を読取り、また任意の情報を記録することができるようになっている。
なお、カードのICチップまたは磁気ストライプにはクレジットカード番号等の顧客が有するクレジット口座を識別するためのカード情報が記録されているものとする。
また、入出金部13は複数の国の通貨をそれぞれ収納する金庫や金種、正損等を鑑別する鑑別部を備え、入金された通貨と異なる通貨を出金する両替取引が可能になっている。
なお、入出金部13は紙幣入出金機および硬貨入出金機で構成されたものに限られることなく、紙幣入出金機のみで構成されたものであってもよい。
15は記憶部であり、半導体メモリや磁気ディスク等で構成され情報を記憶し、記憶した情報を読取ることができるものである。この記憶部15には自動取引装置1全体の動作を制御する制御プログラム(ソフトウェア)、顧客操作表示部11に表示する画面データおよび顧客が行う取引に必要な情報等を記憶する。
21は記憶部であり、半導体メモリや磁気ディスク等で構成され情報を記憶し、記憶した情報を読取ることができるものである。この記憶部21には利用金融機関ホストコンピュータ2全体の動作を制御する制御プログラム(ソフトウェア)等を記憶する。
22は顧客データベース(以下、「顧客DB」という。)であり、各顧客の氏名、口座番号、暗証番号、および口座残高等を関連付けて顧客口座情報として記憶するものである。
24は手数料データベース(以下、「手数料DB」という。)であり、自動取引装置1で両替取引を行う場合の手数料率を記憶するものである。
31は記憶部であり、半導体メモリや磁気ディスク等で構成され情報を記憶し、記憶した情報を読取ることができるものである。この記憶部31にはクレジットカード会社ホストコンピュータ3全体の動作を制御する制御プログラム(ソフトウェア)等を記憶する。
32は顧客データベース(以下、「顧客DB」という。)であり、各顧客の氏名、クレジットカード番号、暗証番号、キャッシング利率、および為替レート等を関連付けて記憶するものである。したがって、カードから読取ったカード情報に含まれるクレジットカード番号から当該顧客のキャッシング利率(キャッシング取引に適用される借入利息)や為替レートを抽出することができるようになっている。
34は為替レートデータベース(以下、「為替レートDB」という。)であり、自動取引装置1が行うキャッシング取引におけるクレジットカード会社が定めた当日の外国通貨毎の為替レート(例えば電信決済相場の中値)を記憶するものである。なお、この為替レートDB34に記憶された為替レートに基づいて顧客毎に決定された為替レートが顧客DB32に記憶されるものとする。また、外国のクレジットカードを利用したキャッシング取引を行う場合の手数料率が記憶されている。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
顧客の操作によりキャッシング取引を選択する「キャッシング」取引選択ボタンが押下されるものとする。
S3:カードリーダ部12は顧客により挿入されたカードを引き込み、そのカードに記録されたカード情報を読取る。制御部16は読取ったカード情報を記憶部15に記憶させる。
S6:為替レートを問い合わせる電文を受信したクレジットカード会社ホストコンピュータ3の制御部35はカード情報に含まれるクレジットカード番号に基づいて顧客DB32を検索する。
S8:さらに、制御部35はクレジットカード番号に基づいて検索した顧客DB32から当該顧客のキャッシング利率および手数料率を抽出する。
S9:制御部35は抽出した為替レート、キャッシング利率、および手数料率を自動取引装置1へ送信する。
S11:両替レートを問い合わせる電文を受信した金融機関ホストコンピュータ2の制御部25は両替レートDB23から自動取引装置1が行う両替取引における当日の外国通貨毎の両替レートを取得する。
S13:一の通貨単位から他の通貨単位への変換比率を算出する変換比率算出手段としての自動取引装置1の制御部16は金融機関ホストコンピュータ2から受信した両替レートを記憶部15に記憶させ、その両替レートおよび既に受信した為替レート、キャッシング利率ならびに手数料率に基づいてキャッシング取引と両替取引における一の通貨単位から他の通貨単位への変換比率である実質レートを算出する。
まず、日本のクレジットカードで米ドルをキャッシングするキャッシング取引の実質レートの算出方法を以下に説明する。
例えば、S4において入力された金額をAドル、キャッシング利率を年利B%、為替レートが1ドル=C円、決済までの経過日を60日とし、入力された金額を日本円に換算するとA×C=D円となり、決済までのキャッシング利息は(D円×B%)×(60日÷365日)=E円となり、後日クレジットカード会社から請求される金額はD+E=F円となる。このF円を仮想の換算レートである実質レートに換算するとF円÷Aドル=Z(円/ドル)、すなわち1ドル=Z円の実質レートとなる。
また、実質レートであるZ(円/ドル)はC(円/ドル)+C(円/ドル)×B%×(60日÷365日)で算出することができ、キャッシング利率を年利B%、為替レートが1ドル=C円、および決済までの経過日(60日)に基づいて算出することができる。
このようにしてキャッシング取引と両替取引における実質レートを算出すると制御部16はその実質レート、すなわち1ドル=Z円と1ドル=Y円とを比較し、Z円がY円より大きいとき顧客にとってキャッシング取引が有利であると判定し、Z円がY円より小さいとき顧客にとって両替取引が有利であると判定する。
例えば、S4において入力された金額をA円、キャッシング利率を年利B%、為替レートが1ドル=C円、決済までの経過日を60日、手数料率を1%とし、入力された金額に手数料を加算するとA円×(100%+1%)=D円となり、それを米ドルに換算するとD÷C=Eドル、すなわちこのEドルがクレジット利用金額となり、決済までのキャッシング利息は(Eドル×B%)×(60日÷365日)=Fドルとなり、後日クレジットカード会社から請求される金額はE+F=Gドルとなる。このGドルを仮想の換算レートである実質レートに換算するとA円÷Gドル=Z(円/ドル)、すなわち1ドル=Z円の実質レートとなる。
一方、自動取引装置1で行う両替取引の実質レートは両替レートそのものとなり、例えば1ドル=Y円となる。なお、両替取引で手数料が必要となる場合、手数料DB24に記憶された手数料率を利用金融機関ホストコンピュータ2から受信して実質レートを計算するようにしてもよい。
S14:キャッシング取引と両替取引における実質レートを算出すると制御部16の指示により顧客操作表示部11は図3に示す判定結果画面40を表示する。なお、図3に示す判定結果画面40は日本のクレジットカードで米ドルをキャッシングするキャッシング取引の実質レートを算出し、キャッシング取引が有利であると判定した例を表示している。
S17:カードを顧客に返却すると制御部16の指示により顧客操作表示部11は顧客に現金を入金することを促す現金投入誘導画面を表示する。
S18:顧客はその現金投入誘導画面にしたがってS4において入力された金額に相当する日本円の現金を入出金口に投入するものとする。例えば、S4において入力された金額が1,000ドルとすると、その金額に相当する124,000円を投入するものとする。
S20:入金処理が終了すると制御部16の指示により入出金部13はS4において入力された金額の米ドル(例えば1,000ドル)を顧客に支払う出金処理を行う。なお、釣銭がある場合はその釣銭も出金処理するものとする。
S22:利用金融機関ホストコンピュータ2は受信した両替取引の結果をトランザクション記録として記憶部21に記憶させる。
このようにして自動取引装置1および利用金融機関ホストコンピュータ2は両替取引を実行する。
なお、入出金部13が出金処理を行う前に制御部16は入力された暗証番号とカード情報をクレジットカード会社ホストコンピュータ3へ送信し、クレジットカード会社ホストコンピュータ3は受信したカード情報に含まれる顧客のクレジットカード番号に基づいて顧客DB32を検索して暗証番号を抽出し、受信した暗証番号と比較して一致するか否かの照合、すなわち本人確認を行うものとする。
S25:キャッシング取引の結果を受信したクレジットカード会社ホストコンピュータ3は元帳DB33の当該顧客の貸付残高等を更新する。
このようにして自動取引装置1およびクレジットカード会社ホストコンピュータ3はキャッシング取引を実行する。
このようにキャッシング取引における実質レート(1ドル=Z円)と両替取引における実質レート(1ドル=Y円)とを比較し、Z円がY円より大きいとき顧客にとってキャッシング取引が有利であることを顧客操作表示部12に表示するようにしたことで顧客は自動取引装置1を利用する前にキャッシング取引と両替取引のいずれかが有利であることを検討する必要がなくなり、顧客の利便性が向上する。
この場合、カードのICチップまたは磁気ストライプには顧客の金融機関の口座番号およびクレジットカード会社のクレジットカード番号等の顧客が有するそれぞれの口座を識別するための口座識別情報が記録されるものとし、顧客は1枚のカードで金融機関の自己の口座から両替レートで換算された現地通貨の現金の引出す出金取引およびクレジットカード会社のキャッシング取引を行うことができるものとする。
2 利用金融機関ホストコンピュータ
3 クレジットカード会社ホストコンピュータ
4 通信回線
11 顧客操作表示部
12 カードリーダ部
13 入出金部
14 レシート印字部
15、21、31 記憶部
16、25、35 制御部
22、32 顧客DB
23 両替レートDB
24 手数料DB
33 元帳DB
34 為替レートDB
Claims (7)
- 顧客の操作を受け付けて取引を行う自動取引装置において、
クレジットカード会社が設定した為替レートおよび所定の期間の借入利息率であるキャッシング利率に基づいてキャッシング取引における一の通貨単位から他の通貨単位への変換比率を算出する変換比率算出手段を設け、
前記変換比率算出手段が算出した変換比率を両替取引における金融機関が設定した両替レートと比較してキャッシング取引および両替取引のいずれが顧客に有利な取引であるかを判定し、有利と判定された取引を表示することを特徴とする自動取引装置。 - 請求項1の自動取引装置において、
前記変換比率が前記両替レートより顧客に有利であると判定した場合、キャッシング取引が有利である旨を表示してキャッシング取引を選択できるようにしたことを特徴とする自動取引装置。 - 請求項1または請求項2の自動取引装置において、
前記両替レートが前記変換比率より顧客に有利であると判定した場合、両替取引が有利である旨を表示して両替取引を選択できるようにしたことを特徴とする自動取引装置。 - 自動取引装置が顧客の操作を受け付けるとともに上位装置から許可を受信して取引を行う自動取引システムにおいて、
クレジットカード会社が設定した為替レートならびに所定の期間の借入利息率であるキャッシング利率、および金融機関が設定した両替レートを記憶したデータベースを備えた上位装置と、
前記上位装置から受信した為替レートおよびキャッシング利率に基づいてキャッシング取引における一の通貨単位から他の通貨単位への変換比率を算出する変換比率算出手段を備えた自動取引装置とを設け、
前記自動取引装置が、前記変換比率算出手段で算出した変換比率を前記上位装置から受信した両替レートと比較してキャッシング取引および両替取引のいずれが顧客に有利な取引であるかを判定し、有利と判定された取引を表示することを特徴とする自動取引システム。 - 請求項4の自動取引システムにおいて、
前記変換比率が前記両替レートより顧客に有利であると判定した場合、キャッシング取引が有利である旨を表示してキャッシング取引を選択できるようにしたことを特徴とする自動取引システム。 - 請求項4または請求項5の自動取引システムにおいて、
前記両替レートが前記変換比率より顧客に有利であると判定した場合、両替取引が有利である旨を表示して両替取引を選択できるようにしたことを特徴とする自動取引システム。 - 請求項4、請求項5または請求項6の自動取引システムにおいて、
前記上位装置を、クレジットカード会社が設定した為替レートならびに所定の期間の借入利息率であるキャッシング利率を記憶したデータベースを有するクレジット会社ホストコンピュータおよび金融機関が設定した両替レートを記憶したデータベースを有する利用金融機関ホストコンピュータとしたことを特徴とする自動取引システム。
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