JP4941698B2 - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンには、複数のリンクをチェーン進行方向に並べ、隣り合うリンク同士をピンで連結したものがある(例えば、特許文献1参照)。この動力伝達チェーンは、ピンの一対の端部がプーリのテーパディスクに接触することで、プーリとの間で動力の伝達を行う。
特開平8−312725号公報
このため、動力伝達チェーンの駆動時、各ピンがプーリに順次に噛み込まれることとなり、ピンとプーリとの周期的な衝突に起因する衝突音が発生する。この衝突音は騒音の原因となり、低騒音化の達成のためには好ましくない。本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、騒音をより低減することのできる動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置を提供することを目的とする。
本願発明者は鋭意研究の結果、動力伝達チェーンにおいて、各ピンがプーリに順次に接触する際の周期をランダムなものにすることで、ピンとプーリとの接触音の周波数を広範囲に分布させて、その結果、騒音をより低減することができるとの知見を得た。そして、更なる鋭意研究の結果、ピンのプーリに対する基準点と、ピンのリンクに対する基準点との相対位置を、ピン毎に異ならせることが、上記接触の周期をランダムなものにするのに有効であるとの知見を得て、本発明を想到するに至った。
具体的には、本発明は、複数のリンク(2;2D;2G;2J)と、これらのリンクを互いに連結する複数の連結部材(3,3a,3b;3A;3B;3C;3E;3F;3G;3H;3La,3Lb)とを備え、プーリ(60,70)に巻き掛けられる動力伝達チェーン(1)において、各連結部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材(4;4L)に対向する対向部(12;12La;12Lb)を有する所定の動力伝達部材(3,3a,3b;3A;3B;3C;3E;3F;3G;3H;3La,3Lb)を含み、上記対向部は、上記リンクまたはリンクとの間に介在する部材とリンク間の屈曲に伴って変位する接触部(D;DF;DG;DJ;DLa,DLb)で転がり摺動接触し、各動力伝達部材はチェーン幅方向(W)に相対向する一対の端面(17;17A;17B;17C)を含み、各動力伝達部材の各端面に、プーリの対応するシーブ面(62a,63a,72a,73a)に接触する接触領域(24)がそれぞれ形成され、各接触領域は接触中心点(M;MLa,MLb)をそれぞれ含み、上記動力伝達部材は複数の種類の動力伝達部材(3a,3b;3La,3Lb)を含み、チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの上記接触部と上記接触中心点との相対位置が、チェーン進行方向と、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する直交方向との2つの方向において、動力伝達部材の種類毎に異なることを特徴とするものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、各動力伝達部材がプーリに順次に噛み込まれるときの噛み合いの周期をランダムなものにできる。これにより、各動力伝達部材がプーリに順次に噛み込まれるときの噛み合い音の発生周期をランダムにして、当該噛み合い音の周波数を広範囲に分布させて、特定の周波数にピークが生じないようにすることができる。その結果、動力伝達チェーンの駆動に伴う騒音を低減することができる。
なお、リンクとの間に介在する部材として、対応するリンクを挿通し対応する動力伝達部材と対をなす第2の動力伝達部材を例示することができる。また、チェーン幅方向として、チェーン進行方向に直交する方向を例示することができる。
また、本発明において、上記対向部は、リンク間の屈曲角の増大に応じて上記接触部の変位量の変化率が増大する変化率増大部分(12;121La,121Lb)を含み、変化率増大部分は、チェーン幅方向からみて所定の基礎円(BLa,BLb)に基づく所定の曲線(INVLa,INVLb)をなし、上記動力伝達部材は、基礎円の曲率半径の相対的に大きい第1種の動力伝達部材(3La)と、基礎円の曲率半径の相対的に小さい第2種の動力伝達部材(3Lb)とを含み、チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの第1種の動力伝達部材の接触部と接触中心点との相対位置はチェーン径方向に対応する方向(Ly)に相対的に近くされ、チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの第2種の動力伝達部材の接触部と接触中心点との相対位置はチェーン径方向に対応する方向に相対的に遠くされている場合がある(請求項2)。
この場合、各動力伝達部材がプーリに順次に噛み込まれるときの噛み合い音の周波数を広範囲に分布させることができ、騒音のピーク値を極めて低いものにできる。これにより、動力伝達チェーンの駆動の振動および騒音をより低減することができる。
また、本発明において、上記所定の曲線は、インボリュート曲線を含む場合がある(請求項3)。この場合、リンクの屈曲に伴う接触部の移動の軌跡をインボリュート曲線に沿う形状にでき、その結果、リンク間の屈曲を滑らかにでき、動力伝達チェーンの駆動時に当該動力伝達チェーンに弦振動的な振動が生じることを防止できる。
また、本発明において、上記接触中心点および上記接触部をチェーン幅方向と直交する投影平面(S)に投影したときに、その投影平面内の2次元相対座標系において、上記接触部の投影点を原点とする接触中心点の投影点の座標の2つの座標成分のうちの少なくとも一方が、動力伝達部材の種類毎に異なる場合がある(請求項4)。この場合、接触部の投影点に対して接触中心点の投影点の位置を変更するという簡易な構成で、騒音低減効果を確実に発揮することができる。
また、本発明において、上記接触領域は相交差する2方向(G,H)に関してそれぞれ曲率を有する曲面を含む場合がある(請求項5)。この場合、接触領域とプーリのシーブ面との接触をより滑らにすることができ、動力伝達チェーンの駆動時の騒音をより低減することができる。
また、本発明において、上記各動力伝達部材が上記プーリのシーブ面に対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段(2,2D;3,3E;3,3F;3,3G;3,3H;3La,3Lb)をさらに備える場合がある(請求項6)。この場合、各動力伝達部材がプーリに順次に噛み込まれるときの噛み合い音の発生周期をより一層ランダムにして、当該噛み合い音の周波数をさらに広範囲に分布でき、動力伝達チェーンの駆動に伴う騒音をさらに低減することができる。
なお、ランダム化手段として、以下のものを例示することができる。すなわち、チェーン直線領域の隣り合う動力伝達部材間の距離(連結ピッチ)の相異なる複数種類のリンクを設けること、一対の端面の接触中心点間の距離の相異なる複数種類の動力伝達部材を設けること、接触部の転がり摺動接触の軌跡の相異なる複数種類の動力伝達部材を設けること、チェーン直線領域における傾き(迎え角)の相異なる複数種類の動力伝達部材を設けること、および剛性(弾性率)の相異なる複数種類の動力伝達部材を設けること、の少なくとも1つを例示することができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に係合して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある(請求項7)。この場合、静粛性に優れた動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含む。
各シーブ面62a,63aは、ドライブプーリ60の中心軸線A1に直交する平面B1に対して傾斜しており、各シーブ面62a,63aと上記平面B1とのなす角(プーリ半角C1)は、例えば、11°に設定されている。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、チェーン1に関するプーリ60の巻き掛け半径(有効半径)を変化できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。
各シーブ面73a,72aは、ドリブンプーリ70の中心軸線A2に直交する平面B2に対して傾斜しており、各シーブ面73a,72aと上記平面B2とのなす角(プーリ半角C2)は、例えば、11°に設定されている。すなわち、ドライブプーリ60のプーリ半角C1とドリブンプーリ70のプーリ半角C2とは、等しくされている(C1=C2)。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、チェーン1に関するプーリ70の巻き掛け半径を変化できるようになっている。
図3は、チェーン1の要部の断面図である。図4は、図3のII−II線に沿う断面図であり、チェーン直線領域を示している。なお、以下では、チェーン1の直線領域を基準として説明する。
図3および図4を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに連結する複数対の第1および第2のピン3,4とを備えている。対をなす第1および第2のピン3,4は、互いに転がり摺動接触するようになっている。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1および第2のピン3,4の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
各リンク2は板状に形成されており、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部5および後端部6、ならびにこれら前端部5および後端部6間に配置される中間部7を含んでいる。
前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9、および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。この柱部8は、チェーン進行方向Xに所定の厚みを有している。
また、各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
リンク2を用いて、第1〜第3の列51〜53が形成されている。具体的には、第1の列51、第2の列52および第3の列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3の列51〜53のそれぞれにおいて、同一列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じとなるように揃えられている。第1〜第3の列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
第1〜第3の列51〜53のリンク2はそれぞれ、対応する第1および第2のピン3,4を用いて、対応する第1〜第3の列51〜53のリンク2と相対回転可能(屈曲可能)に連結されている。
具体的には、第1の列51のリンク2の前貫通孔9と、第2の列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2の列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
同様に、第2の列52のリンク2の前貫通孔9と、第3の列53のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第2および第3の列52,53のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図3において、第1〜第3の列51〜53は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って第1〜第3の列51〜53が繰り返すように配置されている。そして、チェーン進行方向Xに互いに隣接する2つの列のリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
図3および図4を参照して、第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の連結部材としての動力伝達部材である。第1のピン3の周面11は、チェーン幅方向Wに平行に延びている。
この周面11は、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く背部としての後部13と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
前部12は、断面形状が滑らかな曲線に形成されており、対をなす第2のピン4と接触部D(接触線)で転がり摺動接触している。前部12の断面のうち、チェーン1の直線領域における接触部Dよりもチェーン外径側の部分が、リンク2間の屈曲角の増大に応じて接触部Tの変位量の変化率が増大する変化率増大部分とされており、具体的には、インボリュート曲線に形成されている。この断面のインボリュート曲線は、前部12よりもチェーン内径側に中心が配置された基礎円に基づいている。
後部13は、平坦面に形成されている。この平坦面は、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面E(図4において、紙面に直交する平面)に対して、所定の傾斜角Zを有している。後部13は、平面Eに対して、図の反時計回り方向に傾いており、チェーン内径側を向いている。
一端部14は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン外径側(直交方向Vの一方)の端部を構成しており、チェーン外径側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部15は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン内径側(直交方向Vの他方)の端部を構成しており、チェーン内径側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
第1のピン3は、後部13に直交する方向に沿う厚み方向Gに関して、所定の厚みを有している。また、チェーン幅方向Wからみたときの、後部13に平行な高さ方向Hに関して、所定の高さを有している。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に相対向する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部16には、チェーン幅方向Wに直交する平面を挟んで互いに対称な形状を有し、相対向する一対の動力伝達面としての端面17がそれぞれ設けられている。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73a(図2参照)に摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その端面17が直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。
図5は、第1のピン3をチェーン幅方向Wからみた図である。図6は、図5のIII−III線に沿う、第1のピン3の厚み方向Gの略中央部における、後部13に平行な断面図である。図7は、図5のIV−IV線に沿う、第1のピン3の高さ方向Hの略中央部における、後部13に直交する断面図である。
図5〜図7を参照して、第1のピン3の端面17は、球面の一部を含む形状に形成され、チェーン幅方向Wの外側に凸湾曲している。この端面17は、所定の曲率半径Rを有しており、チェーン内径側を向いている。
上記所定の曲率半径Rは、例えば、40mm〜200mmの範囲(40≦R≦200。本実施の形態において、例えば150mm)に設定されている。これにより、端面17は、相交差する2方向としての厚み方向Gおよび高さ方向Hのそれぞれについて、曲率半径を有している。
また、第1のピン3の一端部14は、その他端部15よりも、チェーン幅方向Wに長手(幅広)に形成されている。そして、図6に示すように、後部13に平行な断面からみて、端面17の頂部23(頂点)と当該端面17の曲率中心点Jとを結ぶ第1の直線K1と、端面17の頂部23を通りチェーン幅方向Wに延びる第2の直線K2とは、所定の角度Lをなして交差している。この角度Lは、図2に示すプーリ半角C1(C2)に等しい(L=C1=C2)。
再び図5を参照して、端面17には、接触領域24が設けられている。端面17のうち、その接触領域24が、上記各プーリの対応するシーブ面に接触するようになっている。
接触領域24は、例えば、楕円形形状をなしており、接触中心点M(接触領域24の図心に相当)を有している。接触中心点Mは、端面17の頂部23と一致している。
チェーン幅方向Wに沿って見たときにおいて、接触領域24の長軸Nは、前述したチェーン進行方向Xと直交する平面Eに対して、所定の迎え角F(例えば、5〜12°。本実施の形態において、10°。)を有している。すなわち、長軸Nは、平面Eに対して、図の反時計回り方向に10°傾いており、チェーン外径側から内径側に向かうにしたがい、チェーン進行方向X側に進んでいる。
この迎え角Fは、例えば、第1のピン3の後部13の傾斜角Zと等しくされている(F=Z)。
前述したように、端面17が球面の一部を含む形状に形成されていることにより、接触領域24は、厚み方向Gおよび高さ方向Hのそれぞれに関して、曲率半径を有している。
図3および図4を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材であり、対をなす第1のピン3と対応するリンク2との間に介在する部材である。
第2のピン4は、上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されており、対をなす第1のピン3に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
第2のピン4の周面18は、チェーン幅方向Wに延びている。この周面18は、チェーン進行方向Xの後方を向く後部19と、チェーン進行方向Xの前方を向く前部20と、直交方向Vに関する一対の端部としての一端部21および他端部22とを有している。
後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面に形成されている。この後部19は、対をなす第1のピン3の前部12と対向しており、リンク2間の屈曲に伴い、前部12と接触部Dで転がり摺動接触するようになっている。
前部20は、後部19と概ね平行に延びる平坦面に形成されている。
一端部21は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン外径側の端部を構成しており、チェーン外径側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部22は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン内径側の端部を構成しており、チェーン内径側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
上記の構成により、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3を基準とする、当該第1のピン3と対をなす第2のピン4との接触部Dの軌跡が、概ねインボリュート曲線となる。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、第1のピン3は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動可能に遊嵌されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動可能に遊嵌されている。
換言すれば、各リンク2の前貫通孔9には、第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、各リンク2の後貫通孔10には、第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
上記の構成により、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2が相互に屈曲する際、対応する第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して接触部D上で転がり摺動接触する。
また、チェーン1は、所定の連結ピッチPを有している。連結ピッチPとは、チェーン1の直線領域における、隣り合う第1のピン3間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域のリンク2の前貫通孔9内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部Dと、当該リンク2の後貫通孔10内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部Dとの間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。本実施の形態では、連結ピッチPは、例えば、8mmに設定されている。
図8は、チェーン1の要部をチェーン幅方向Wからみたときの図である。なお、図8を参照して説明するときは、チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの状態をいうものとする。
図8を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第1のピン3は、複数の種類の動力伝達部材としての第1種ピン3aおよび第2種ピン3bを含んでおり、且つこれら第1種ピン3aおよび第2種ピン3bが、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている点にある。
「第1種ピン3aおよび第2種ピン3bが、チェーン進行方向Xにランダムに配列」とは、第1種ピン3aおよび第2種ピン3bの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたときにおいて、第1種ピン3aの接触部Dおよびその接触中心点M間の相対位置と、第2種ピン3bの接触部Dおよびその接触中心点M間の相対位置とは、相異なっている。
具体的には、第1種ピン3aの端面17の頂部23は、当該端面17の図心と概ね一致している。すなわち、第1種ピン3aの端面17の接触領域24の接触中心点Mは、当該端面17の図心と概ね一致しており、高さ方向Hおよび厚み方向Gのそれぞれに関して、第1のピン3の略中央部に位置している。
第2種ピン3bの端面17の頂部23は、当該端面17の図心Qに対してオフセットして配置されている。すなわち、第2種ピン3bの端面17の接触領域24の接触中心点Mは、当該端面17の図心Qに対してオフセットして配置されている。
チェーン幅方向Wからみて、第2種ピン3bの端面17の接触中心点Mは、当該端面17の図心Qに対して、チェーン進行方向Xおよび直交方向Vの双方に離隔して配置されている。
第1種ピン3aの端面17の接触中心点Mと当該第1種ピン3aの端面17の曲率中心点との相対位置、および第2種ピン3bの端面17の接触中心点Mと当該第2種ピン3bの端面17の曲率中心点との相対位置は、チェーン進行方向X、チェーン幅方向Wおよび直交方向Vの少なくとも1つにおいて相異なっている。
上記の構成により、チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの、第1種ピン3aの接触部Dに対するその接触中心点Mの相対位置と、第2種ピン3bの接触部Dに対するその接触中心点Mの相対位置とは、チェーン進行方向Xおよび直交方向Vの少なくとも一方(本実施の形態において、双方)において、相異なっている。
これにより、チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの、第1のピン3の端面17の接触中心点Mを基準とする、チェーン進行方向Xに関する隣り合う第1のピン3間の距離(接触中心点間ピッチα)が、複数種類設けられている。
具体的には、第1種ピン3a同士または第2種ピン3b同士がチェーン進行方向Xに隣り合うことで形成される接触中心点間ピッチα1と、第1種ピン3aと第2種ピン3bとがチェーン進行方向Xに隣り合うことで形成される接触中心点間ピッチα2の2種類である。
第1種ピン3aおよび第2種ピン3bが、チェーン進行方向Xにランダムに配列されていることにより、接触中心点間ピッチα1および接触中心点間ピッチα2は、チェーン進行方向Xにランダムに配列されることとなる。「接触中心点間ピッチα1および接触中心点間ピッチα2が、チェーン進行方向Xにランダムに配列」とは、接触中心点間ピッチα1および接触中心点間ピッチα2の少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
なお、チェーン幅方向Wに関して、第1種ピン3aの一対の端面17の頂部23(接触中心点M)間の距離と、第2種ピン3bの一対の端面17の頂部(接触中心点M)間の距離とは、互いに等しい。
チェーン幅方向Wと直交する投影平面Sにおいて、チェーン進行方向Xと反対方向に沿って延びるx軸と、直交方向Vに沿って延びるy軸とを有する2次元相対座標系を設け、第1種ピン3aの接触部Dおよび接触中心点Mを上記投影平面Sに投影したときの、接触部Dの投影点を原点とする、接触中心点Mの投影点の座標(以下、単に「第1種ピン3aの接触中心点Mの投影点の座標」という。)は、例えば(Δx1,Δy1)とされている。すなわち、第1種ピン3aの接触部Dに対して、その接触中心点Mは、x軸方向にΔx1だけ離隔しているとともに、y軸方向にΔy1だけ離隔している。
同様に、第2種ピン3bの接触部Dおよび接触中心点Mを上記投影平面Sに投影したときの、接触部Dの投影点を原点とする、接触中心点Mの投影点の座標(以下、単に「第2種ピン3bの接触中心点Mの投影点の座標」という。)は、例えば(Δx2,Δy2)とされている。すなわち、第2種ピン3bの接触部Dに対して、その接触中心点Mは、x軸方向にΔx2だけ離隔しているとともに、y軸方向にΔy2だけ離隔している。
このように、第1種ピン3aの接触中心点Mの投影点の座標の2つの座標成分が、第2種ピン3bの接触中心点Mの投影点の座標の対応する座標成分の少なくとも一方(本実施の形態において、双方)と異なっている。
ここで、上記成分Δx1,Δx2は、それぞれ、0mm〜2.0mmの範囲(0≦Δx1≦2.0、且つ0≦Δx2≦2.0)にあることが好ましい。
上記成分Δx1,Δx2のそれぞれにおいて、その値が0mm未満、すなわち、負の値となると、各接触中心点Mが、対応する接触部Dよりもチェーン進行方向Xの前方に位置することとなるため、物理的に設定不可能であり、上記成分Δx1,Δx2のそれぞれにおいて、その値が2mmを超えると、ピン中心が後方に移行するほど、各プーリ60,70との相対衝突速度が大きくなり、振動・騒音が大きくなるため、当該各成分Δx1,Δx2の範囲を上記のように設定している。
また、上記成分Δy1,Δy2はそれぞれ、0.5mm〜2.4mmの範囲(0.5≦Δy1≦2.4、且つ0.5≦Δy2≦2.4)にあることが好ましい。
上記成分Δy1,Δy2のそれぞれにおいて、その値が0.5mmより小さくなると、寸法にもよるが、各プーリ60,70と接触したときの連結ピッチが直線状態の連結ピッチより小さくなるため、好ましくない。また、上記成分Δy1,Δy2のそれぞれにおいて、その値が2.4mmを超えると、各プーリ60,70への接触時の連結ピッチが過大となるため、当該各成分Δy1,Δy2の範囲を上記のように設定している。
さらに、上記成分Δx1と成分Δx2との差分の絶対値|x1−x2|は、0.1mm〜1.0mmの範囲(0.1≦|Δx1−Δx2|≦1.0)にあることが好ましい。
上記差分の絶対値|Δx1−Δx2|が0.1mmより小さくなると、第1種ピン3aおよび第2種ピン3bをランダムに配置しても、噛み合いn次のピークの分散が小さく、騒音低減効果が小であり、上記差分の絶対値|Δx1−Δx2|が1.0mmより大きくなると、第1のピン3の端面17における接触領域24の範囲が正常な範囲から外れるため、当該差分の絶対値|Δx1−Δx2|を、上記の範囲に設定している。
また、上記成分Δy1と成分Δy2との差分の絶対値|Δy1−Δy2|は、0.1mm〜0.5mmの範囲(0.1≦|Δy1−Δy2|≦0.5)にあることが好ましい。
上記差分の絶対値|Δy1−Δy2|が0.1mmより小さくなると、噛み合い1次ピークの分散効果が小であり、上記差分の絶対値|Δy1−Δy2|が0.5mmより大きくなると、チェーン1の回転半径が大きくなると正常な順序での第1のピン3と各プーリ60,70との接触が阻害されるため、当該差分の絶対値|Δy1−Δy2|を、上記の範囲に設定している。
以上が、無段変速機100の概略構成である。図1および図8を参照して、この無段変速機100において、入力軸61の回転駆動に伴いドライブプーリ60が回転すると、チェーン1は回転駆動し、第1種ピン3aおよび第2種ピン3bが、順次に各プーリ60,70に噛み込まれる。
本実施の形態によれば、チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの、第1種ピン3aの接触部Dとその接触中心点Mとの相対位置、および第2種ピン3bの接触部Dとその接触中心点Mとの相対位置を、相異ならせている。
これにより、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次に噛み込まれるタイミングを異ならして、噛み合いの周期をランダムなものにできる。すなわち、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次に噛み込まれるときの噛み合い音の発生周期をランダムにして、当該噛み合い音の周波数を広範囲に分布させることができる。その結果、特定の周波数にピークが生じないようにすることができ、チェーン1の駆動に伴う騒音を低減することができる。
また、第1種ピン3aの接触中心点Mの投影点の座標の2つの座標成分(Δx1,Δy1)を、第2種ピン3bの接触中心点Mの投影点の座標の対応する2つの座標成分(Δx2,Δy2)の少なくとも一方(本実施の形態において、双方)と異ならせている。このように、第1種ピン3aの接触部Dの投影点に対するその接触中心点Mの投影点と、第2種ピン3bの接触部Dの投影点に対するその接触中心点Mの投影点の位置を相異ならせるという簡易な構成で、騒音低減効果を確実に発揮することができる。
さらに、各第1のピン3の接触領域24は、相交差する2方向としての厚み方向Gおよび高さ方向Hの2方向に関してそれぞれ曲率を有している。これにより、各接触領域24と各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aとの接触をより滑らにすることができ、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。
また、第1のピン3に迎え角Fを設けることで、第1のピン3の配置を最適化して、各プーリ60,70との係合をより滑らかにすることができる。
さらに、第1のピン3を各リンク2の前貫通孔9に遊嵌すると共に各リンク2の後貫通孔10に圧入嵌合し、第2のピン4を、各リンク2の前貫通孔9に圧入嵌合すると共に各リンク2の後貫通孔10に遊嵌している。
これにより、各第1のピン3の端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
この際、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、各第1のピン3の端面17が上記各シーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保することができる。
さらに、対をなす第1および第2のピン3,4の互いの接触部Dの軌跡が、概ねインボリュート形状を描くようにされていることにより、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に弦振動的な運動が生じることを抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。
このように、伝動効率および静粛性に優れた無段変速機100を実現することができる。
図9は、本発明の別の実施の形態を説明するための図であり、図9(A)は、チェーン幅方向Wからみた第1のピン3Aの側面図であり、図9(B)は、図9(A)のVI−VI線に沿う、第1のピン3Aの後部13に平行な断面図であり、図9(C)は、図9(A)のVII−VII線に沿う、第1のピン3Aの後部13に直交する断面図である。
なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図9(A)〜図9(C)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第1のピン3Aの各端面17Aが、チェーン幅方向Wからみたときの相交差する2方向に関してクラウニング加工(ダブルクラウニング加工)を施されている点にある。
具体的には、第1のピン3Aの端面17Aには、チェーン幅方向Wからみたときの、厚み方向Gおよび高さ方向Hのそれぞれに関して、クラウニング加工が施されている。
すなわち、図9(B)に示すように、第1のピン3Aの端面17Aの、後部13に平行な断面における形状が、クラウニング加工された形状をなしている。当該形状は、チェーン幅方向Wの外側に凸となる形状に形成されている。当該形状は、一定の曲率半径を有するものであってもよいし、複数種類の曲率半径を有するものであってもよい。
また、図9(C)に示すように、第1のピン3Aの端面17Aの、後部13に直交する断面における形状が、クラウニング加工された形状をなしている。当該形状は、中間部がチェーン幅方向Wの外側に凸となる形状に形成されている。当該形状は、一定の曲率半径を有するものであってもよいし、複数種類の曲率半径を有するものであってもよい。
図10は、本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、図10(A)は、チェーン幅方向Wからみた第1のピン3Bの側面図であり、図10(B)は、図10(A)のVIII−VIII線に沿う、第1のピン3Bの後部13に平行な断面図であり、図10(C)は、図10(A)のIX−IX線に沿う、第1のピン3Bの後部13に直交する断面図である。
なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図10(A)〜図10(C)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピン3Bの端面17Bが円筒面の一部からなる形状に形成されている点にある。具体的には、後部13に直交する断面において、端面17Bは、所定の曲率半径RB(例えば、150mm)を有している。
また、第1のピン3Bの後部13に平行な断面において、端面17Bは、直線形状に形成されている。第1のピン3Bの一対の端面17B間のチェーン幅方向Wの長さは、チェーン内径側に向かうに連れて短くなっている。
この端面17Bの円筒面は中心軸線A3を有しており、第1のピン3Bの後部13に直交する方向からみたときにおいて、この中心軸線A3は、チェーン外径側から内径側に向かうにしたがい、チェーン幅方向Wの内側に向かうように傾いている。この傾きは、第1のピンの種類毎に異なっている。
図11は、本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、図11(A)は、チェーン幅方向Wからみた第1のピン3Cの側面図であり、図11(B)は、図11(A)のXI−XI線に沿う、第1のピン3Cの後部13に平行な断面図であり、図11(C)は、図11(A)のXII−XII線に沿う、第1のピン3Cの後部13に直交する断面図である。
なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図11(A)〜図11(C)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第1のピン3Cの端面17Cが、チェーン幅方向Wからみたときの1方向に関してクラウニング加工(シングルクラウニング加工)を施され、円筒状に形成されている点にある。
具体的には、第1のピン3Cの端面17Cには、チェーン幅方向Wからみたときの、後部13に直交する方向に関して、クラウニング加工が施されている。
すなわち、図11(C)に示すように、第1のピン3Cの端面17Cの、後部13に直交する断面における形状が、クラウニング加工された形状をなしている。当該形状は、中間部がチェーン幅方向Wの外側に凸となる形状に形成されている。当該形状は、一定の曲率半径を有するものであってもよいし、複数種類の曲率半径を有するものであってもよい。
また、図11(B)に示すように、第1のピン3Cの端面17Cの、後部13に平行な断面における形状が、直線形状をなしている。第1のピン3Cの一対の端面17C間のチェーン幅方向Wの距離は、チェーン内径側に向かうに連れて短くなっている。
図12は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図12を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピンが各プーリのシーブ面に対して順次に接触(係合)するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段として、連結ピッチの相異なる複数種類のリンクを設けている点にある。
具体的には、複数種類のリンクとして、連結ピッチの相対的に長いリンクとしてのリンク2と、連結ピッチの相対的に短いリンクとしてのリンク2Dとが設けられている。
リンク2Dは、その柱部8Dのチェーン進行方向Xの厚みが、リンク2の柱部8のチェーン進行方向Xの厚みよりも薄くされている。これにより、リンク2Dの連結ピッチPDは、リンク2の連結ピッチPよりも短く(PD<P)されている。
リンク2とリンク2D(リンク2を含むリンク列とリンク2Dを含むリンク列)とは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。
なお、この場合の「ランダムに配列」とは、リンク2およびリンク2Dの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
本実施の形態によれば、各第1のピン3が各プーリに順次に噛み込まれるときの噛み合い音の発生周期をより一層ランダムにして、当該噛み合い音の周波数を広範囲に分布させることができ、駆動時の騒音をさらに低減することができる。
図13は、本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、図13(A)および図13(B)はそれぞれ、第1のピンをチェーン進行方向Xからみた断面図である。
なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図13(A)および図13(B)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピンが各プーリに対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段として、一対の端面の接触中心点間の距離の相異なる複数種類の第1のピンを設けている点にある。
具体的には、複数種類の第1のピンとして、第1のピン3,3Eが設けられている。チェーン幅方向Wにおける、第1のピン3Eの一対の端面17の接触中心点M間の距離TEは、第1のピン3の一対の端面17の接触中心点M間の距離Tよりも短く(TE<T)されている。
第1のピン3と第1のピン3Eとは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。なお、この場合の「ランダムに配列」とは、第1のピン3および第1のピン3Eの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
図14は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図14を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピンが各プーリに対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段として、接触部の転がり摺動接触の軌跡の相異なる複数種類の第1のピンが設けられている点にある。
具体的には、複数種類の第1のピンとして、第1のピン3,3Fが設けられている。
第1のピン3Fの周面11Fの前部12Fの断面形状は、第1のピン3の前部12の断面形状と相異なる形状にされている。例えば、前部12Fの断面形状のうち、チェーンの直線領域における接触部DFよりもチェーン外径側に位置する部分は、インボリュート曲線に形成されている。このインボリュート曲線の基礎円の半径UFは、第1のピン3の前部12の断面のインボリュート曲線の基礎円の半径Uよりも、小さくされている(UF<U)。
上記の構成により、第1のピン3を基準とした当該第1のピン3の接触部Dの転がり摺動接触の軌跡と、第1のピン3Fを基準とした当該第1のピン3Fの接触部DFの転がり摺動接触の軌跡とは、相異なったものとなっている。
第1のピン3と第1のピン3Fとは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。なお、この場合の「ランダムに配列」とは、第1のピン3および第1のピン3Fの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
なお、図15および図16に示すように、第1のピンの種類毎に、チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの接触部と接触中心点との相対位置を異ならせるとともに、接触部の転がり摺動接触の軌跡を相異ならせるようにしてもよい。
具体的には、複数種類の第1のピンとして、第1種ピン3Laおよび第2種ピン3Lbが設けられている。第1種ピン3Laの前部12Laは、第2のピン4Lの後部19と接触部DLaで転がり摺動接触する変化率増大部分としての主体部121Laと、逃げ部122Laとを含んでいる。主体部121Laは、リンク2間の屈曲角の増大に応じて接触部DLaの変位量の変化率が増大するようになっている。
同様に、第2種ピン3Lbの前部12Lbは、第2のピン4Lの後部19と接触部DLbで転がり摺動接触する変化率増大部分としての主体部121Lbと、逃げ部122Lbとを含んでいる。主体部121Lbは、リンク2間の屈曲角の増大に応じて接触部DLbの変位量の変化率が増大するようになっている。
第1種ピン3Laの主体部121Laの断面の(チェーン幅方向Wから見た)所定の曲線としてのインボリュート曲線INVLaは、中心CLaおよび半径RbLaを有する基礎円BLaに基づいている。中心CLaは、チェーン進行方向Xに直交し且つチェーンの直線領域における接触部DLa1を含む平面ELa上に配置されている。インボリュート曲線INVLaと接触部DLa1とは交差している。
同様に、第2種ピン3Lbの主体部121Lbの断面の(チェーン幅方向Wから見た)所定の曲線としてのインボリュート曲線INVLbは、中心CLbおよび半径RbLbを有する基礎円BLbに基づいている。中心CLbは、チェーン進行方向Xに直交し且つチェーンの直線領域における接触部DLb1を含む平面ELb上に配置されている。インボリュート曲線INVLbと接触部DLb1とは交差している。
第1種ピン3Laのインボリュート曲線INVLaの基礎円BLaの半径RbLaは、相対的に大きな値とされており、例えば、60mmに設定されている。第2種ピン3Lbのインボリュート曲線INVLbの基礎円BLbの半径RbLbは、相対的に小さな値とされており、例えば、45mmに設定されている。
これにより、第1種ピン3Laおよび第2種ピン3Lbの接触部DLa,DLbの転がり摺動接触の軌跡が相異なるようにされている。
第2種ピン3Lbのインボリュート曲線INVLbの基礎円BLbの半径RbLbは、第1種ピン3Laのインボリュート曲線INVLaの基礎円BLaの半径RbLaの例えば60%〜85%の範囲(本実施の形態において、75%)に設定される。第1種ピン3Laの接触部DLa1と第2種ピン3Lbの接触部DLb1(第1種ピン3Laのインボリュート曲線INVLaの起点と第2種ピン3Lbのインボリュート曲線INVLbの起点)とは、チェーン進行方向Xに一直線上に沿って並んでいる。
チェーン幅方向Wと直交する投影平面Sにおいて、チェーン進行方向Xに対して迎え角Fだけ傾斜しチェーン進行方向Xと反対方向に進むにしたがいチェーン径方向の内側に進むLx軸と、Lx軸と直交して延びるLy軸とを有する2次元相対座標系が設けられている。
第1種ピン3Laの接触部DLa1および接触中心点MLaを上記投影平面Sに投影したときの、接触部DLa1の投影点を原点とする、上記相対座標系における接触中心点MLaの投影点の座標(以下、単に「第1種ピン3Laの接触中心点MLaの投影点の座標」という。)は、例えば(ΔLx1,ΔLy1)とされている。すなわち、第1種ピン3Laの接触部DLa1に対して、その接触中心点MLaは、Lx軸方向にΔLx1だけ離隔しているとともに、Ly軸方向にΔLy1だけ離隔している。
同様に、第2種ピン3Lbの接触部DLb1および接触中心点MLbを上記投影平面Sに投影したときの、接触部DLb1の投影点を原点とする、接触中心点MLbの投影点の座標(以下、単に「第2種ピン3Lbの接触中心点MLbの投影点の座標」という。)は、例えば(ΔLx2,ΔLy2)とされている。すなわち、第2種ピン3Lbの接触部DLb1に対して、その接触中心点MLbは、Lx軸方向にΔLx2だけ離隔しているとともに、Ly軸方向にΔLy2だけ離隔している。
第1種ピン3LaのΔLy1は相対的に短くされ、第2種ピン3LbのΔy2は相対的に長くされている(ΔLy1<ΔLy2)。すなわち、第1種ピン3Laの接触部DLa1と接触中心点MLaとの相対位置は、チェーン径方向に対応する方向としてのLy軸方向に相対的に近く配置され、第2種ピン3Lbの接触部DLb1と接触中心点MLbとの相対位置は、上記Ly軸方向に相対的に遠く配置されている。
上記ΔLy1とΔLy2との差分(ΔLy2−ΔLy1)は、例えば、0.05mm〜0.4mmの範囲に設定される。なお、第1種ピン3LaのΔLx1と第2種ピン3LbのΔLx1とは、同じ値であってもよいし、互いに異なる値にされていてもよい。
x軸およびy軸の相対座標系においても、第2種ピン3Lbの接触部DLb1および接触中心点MLb間のy軸方向の相対距離は、第1種ピン3Laの接触部DLa1および接触中心点MLa間のy軸方向の相対距離よりも長い。
第2のピン4Lは、チェーン径方向の一対の端部のそれぞれに、一対の鍔部25,26を有しており、チェーン径方向の一対の端部のそれぞれがチェーン進行方向Xと反対方向に突出している。これにより、リンク2と第2のピン4Lとの互いの圧入部分の接触面積を多くして、リンク2に生じる応力を低いものにしている。
第1種ピン3Laの逃げ部122Laは、第2のピン4Lのうちのチェーン外径側にある一方の鍔部25との接触を回避するためのものである。逃げ部122Laは、第1種ピン3Laの周面のうち、チェーン幅方向Wから見て後貫通孔10に圧入されている部分27と、主体部121Laとの間に設けられており、当該主体部121Laに対して窪んだ形状となっている。これにより、リンク2同士の屈曲に伴い第1種ピン3Laおよび第2のピン4の接触部DLaが変位したときに、一方の鍔部25が第1種ピン3Laに接触しないようになっている。なお、逃げ部122Laの窪みは、複数設けられていてもよい。
第2種ピン3Lbの逃げ部122Lbは、第2のピン4Lのうちのチェーン外径側にある一方の鍔部25との接触を回避するためのものである。この逃げ部122Lbは、主体部121Lbと連続的に滑らかに連なる曲面に形成されている。主体部121Lbのインボリュート曲線INVLbの基礎円BLbの半径RbLbを相対的に小さくしていることにより、主体部121Lbのチェーン外径側の端部が、第2のピン4に対して十分にチェーン進行方向Xの後方に位置することとなる。これにより、逃げ部122Lbを窪んだ形状にしなくても、第2のピン4Lの一方の鍔部25との接触を回避することができる。なお、第2種ピン3Lbの逃げ部122Lbは、平面に形成されていてもよい。
上記のように、第1種ピン3Laの逃げ部122Laの形状と第2種ピン3Lbの逃げ部122Lbの形状とが相異なるようにされていることにより、第1種ピン3Laと第2種ピン3Lbとを容易に識別することができる。
第1種ピン3Laと第2種ピン3Lbとは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。なお、この場合の「ランダムに配列」とは、第1種ピン3Laおよび第2種ピン3Lbの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。なお、「不規則」とは、周期性および規則性の少なくとも一方がないことをいう。
チェーンに設けられる第1種ピン3Laの数と第2種ピン3Lbの数に関して、第2種ピン3Lbのほうが少なくされている。なお、第1種ピン3Laの数と第2種ピン3Lbの数とを同じにしてもよいし、第2種ピン3Lbのほうを多くしてもよい。
本実施の形態によれば、第1種ピン3Laおよび第2種ピン3Lbがプーリに順次に噛み込まれるときの噛み合い音の周波数を広範囲に分布させることができ、騒音のピーク値を極めて低いものにできる。これにより、チェーン駆動時の振動および騒音をより低減することができる。
図17は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図17を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピンが各プーリに対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段として、チェーン直線領域における迎え角(傾き)の相異なる複数種類の第1のピンが設けられている点にある。
具体的には、複数種類の第1のピンとして、迎え角の相対的に小さな小迎え角ピンとしての第1のピン3、および迎え角の相対的に大きな大迎え角ピンとしての第1のピン3Gが設けられている。
第1のピン3の迎え角Fと第1のピン3Gの迎え角FGとは、互いに異なっており、第1のピン3の迎え角Fは、第1のピン3Gの迎え角FGよりも小さく(FG<F)されている。
また、第1のピン3および第1のピン3Gは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。この場合、「ランダムに配列」とは、第1のピン3および第1のピン3Gの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
図18は、本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、図18(A)および図18(B)はそれぞれ、第1のピンをチェーン進行方向Xからみた側面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図18(A)および図18(B)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、各第1のピンが各プーリに対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段として、剛性(弾性率)の相異なる複数種類の第1のピンが設けられている点にある。
具体的には、第1のピンとして、剛性の相対的に高い高剛性ピンとしての第1のピン3、および剛性の相対的に低い低剛性ピンとしての第1のピン3Hが設けられている。
第1のピン3は、例えば、前述したように、JIS規格SUJ2(高炭素クロム軸受用鋼)によって形成されており、第1のピン3Hは、たとえば、SUS440C(マルテンサイト系ステンレス鋼)によって形成されている。
第1のピン3と第1のピン3Hとは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。なお、この場合の「ランダムに配列」とは、第1のピン3および第1のピン3Hの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されていることを意味するものである。
上記の構成により、チェーン1に張力が生じたときの第1のピン3と第1のピン3Hの撓み量が異なったものとなり、その結果、各第1のピン3,3Hが順次に各プーリに噛み込まれるときの周期がランダムなものになる。
図19は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図8に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図19を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、1つの第1のピン3によって、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2J同士が互いに相対回転可能に(屈曲可能に)連結されている点にある。具体的には、各リンク2Jの前貫通孔9Jに、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌され、各リンク2Jの後貫通孔10Jに、対応する第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されている。
前貫通孔9Jの周縁部30のチェーン進行方向Xに関する前部31は、直交方向Vに延びる断面形状を有しており、前貫通孔9Jに遊嵌された第1のピン3の前部12と接触部DJで転がり摺動接触している。これにより、リンク2Jと当該リンク2Jに遊嵌された第1のピン3とは、互いに転がり摺動接触するようになっている。
本実施の形態によれば、第1のピン3間の連結ピッチをより短くして各プーリに一時に噛み込まれる第1のピン3の数をより多くできる。これにより、第1のピン3の1本あたりの負荷を低減して各プーリとの衝突力を低減でき、騒音をより低減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されない。例えば、図1〜図8に示す実施の形態において、第1のピン3の端面17を、複数の曲率半径を有する球面状の面に形成してもよい。また、第1のピン3は、接触部および接触中心点間の相対位置の相異なる3種類以上のピンを含んでいてもよい。
また、図9に示す実施の形態において、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3Aの各端面17Aのクラウニング加工が施される2方向は、上記例示した2方向に限らず、別の方向であってもよい。
さらに、図10に示す実施の形態において、第1のピン3Bの端面17Bを、複数の曲率半径を有する円筒状の面に形成してもよい。
また、図11に示す実施の形態において、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3Cの各端面17Cのクラウニング加工が施される方向は、上記例示した方向に限らず、別の方向であってもよい。
さらに、図12に示す実施の形態において、連結ピッチの相異なる3種類以上のリンクを設けてもよい。
また、図13に示す実施の形態において、一対の動力伝達面の接触中心点間の距離の相異なる3種類以上の第1のピンを設けてもよい。
さらに、図14に示す実施の形態において、接触部の転がり摺動接触の軌跡の相異なる3種類以上の第1のピンを設けてもよい。
また、図17に示す実施の形態において、第1のピン3の後部13と第1のピン3Gの後部13Gとを互いに平行にしておき、接触楕円24の長軸Nの迎え角Fと接触楕円24Gの長軸NGの迎え角FGとを相異ならせるようにしてもよい。また、迎え角の相異なる3種類以上の第1のピンを設けてもよい。
さらに、図18に示す実施の形態において、剛性の相異なる3種類以上の第1のピンを設けてもよい。
また、図9に示す実施の形態、図10に示す実施の形態、図11に示す実施の形態のそれぞれにおいて、上記したランダム手段の何れか一つをさらに設けてもよい。
さらに、図1〜図8に示す実施の形態、図9に示す実施の形態、図10に示す実施の形態、図11に示す実施の形態、図12に示す実施の形態、図13に示す実施の形態、図14に示す実施の形態、図15〜図16に示す実施の形態、図17に示す実施の形態、および図18に示す実施の形態のそれぞれにおいて、上記したランダム手段を2種類以上組み合わせて用いてもよい。例えば、第1のピンが、接触部および接触中心点間の相対位置の相異なる3種類以上のピンを含むようにするとともに、連結ピッチの相異なる複数種類のリンクを設けるようにすることで、騒音低減効果を格段に向上できる。
また、図15〜図16に示す実施の形態に、連結ピッチの相異なる複数種類のリンクを用いてもよい。この場合も、騒音低減効果を十分に発揮することができる。
さらに、第1のピンは、各リンクの後貫通孔に相対移動可能に遊嵌されていてもよい。また、第2のピン4は、各リンクの前貫通孔に相対移動可能に遊嵌されていてもよい。さらに、第2のピン4は、各プーリ60,70に係合するようにされていてもよい。
また、対をなす第1および第2のピンの互いの転がり摺動接触の軌跡がインボリュート曲線を描くようにしなくてもよい。具体的には、第1のピンの前部の形状が断面インボリュート曲線を含まないように形成されていてもよいし、第2のピン4の後部19が断面直線形状に形成されていなくてもよい。さらに、第1のピンの前部の断面形状と対をなす第2のピン4の後部19の断面形状とを入れ換えてもよい。
また、図19に示す実施の形態において、第1のピン3の端面の形状は、図9に示す実施の形態と同様にWクラウニング加工が施された形状であってもよいし、図10に示す実施の形態と同様に円筒面であってもよいし、図11に示す実施の形態と同様にシングルクラウニング加工が施された形状であってもよい。
さらに、第1のピン3は、各リンク2Gの後貫通孔10Gに相対移動可能に遊嵌されていてもよい。また、対をなす第1のピン3および対応するリンク2Gの互いの転がり摺動接触の軌跡がインボリュート曲線を描くようにしなくてもよい。具体的には、第1のピン3の前部12の断面形状がインボリュート曲線を含まないようにされていてもよいし、リンク2Gの前貫通孔9Gの前部31の断面形状が直線形状を含まないようにされていてもよい。さらに、第1のピン3の前部12の断面形状とリンク2Gの前貫通孔9Gの前部31の断面形状とを入れ換えてもよい。
また、上記したランダム手段と同様のランダム化手段の何れか1つをさらに設けてもよいし、上記したランダム手段と同様のランダム化手段の2種類以上を、さらに設けてもよい。
さらに、上記各実施の形態において、第1のピンの端面の曲率半径を第1のピンの種類毎に相異ならせることにより、チェーンの直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの接触部と接触中心点との相対位置を、第1のピンの種類毎に相異ならせてもよい。また、チェーンの直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの、接触部と接触中心点との相対位置が相異なる3種類以上の第1のピンを設けてもよい。
さらに、チェーンの直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの接触部と接触中心点との相対位置が、直交方向V(y軸方向)またはLy方向に関してのみ相異なる複数種類の第1のピンを含んでいてもよい。同様に、チェーンの直線領域をチェーン幅方向Wからみたときの接触部と接触中心点との相対位置が、チェーン進行方向Xに沿う方向(x軸方向)またはLx方向に関してのみ相異なる複数種類の第1のピンを含んでいてもよい。
また、チェーン幅方向Wからみたときに、第1のピンの背部と当該第1のピンの接触領域の長軸とは、互いに傾いていてもよい。
さらに、第1のピンの長手方向の一対の端部のそれぞれの近傍に、当該第1のピンの端面と同様の動力伝達面を有する部材を配置し、第1のピンと当該動力伝達面を有する部材とを含む動力伝達ブロックを設け、これを連結部材(動力伝達部材)としてもよい。
また、リンクの前貫通孔と後貫通孔の配置とを互いに入れ換えてもよい。さらに、リンクの前貫通孔と後貫通孔との間の柱部に連通溝(スリット)を設けてもよい。この場合、リンクの弾性変形量(可撓性)を増すことができ、リンクに生じる応力をより低減することができる。
また、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。さらに、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
比較例1,2および実施例1,2
第1および第2のピンを有し、第1のピンの端面が球面である動力伝達チェーンに関する、下記の比較例1,2および実施例1,2を作製した。
比較例1は、各第1のピンの端面の形状が全て同じとされており、チェーン幅方向からみたときの接触部と接触中心点との相対位置が、各第1のピン間で同じにされている。
また、各連結ピッチは、全て等しくされている。
比較例2は、各第1のピンの端面の形状が全て同じとされており、チェーン幅方向からみたときの接触部と接触中心点との相対位置が、各第1のピン間で同じにされている。
また、連結ピッチについては、連結ピッチの相対的に短い短ピッチリンクと、連結ピッチの相対的に長い長ピッチリンクとが設けられることにより、2種類の連結ピッチが設定されている。短ピッチリンクの連結ピッチに対する長ピッチリンクの連結ピッチの比は、約1.2である。短ピッチリンクと長ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配置されている。
実施例1は、第1のピンとして、端面の形状が相異なる2種類の第1のピンを有している。チェーン幅方向からみたときの、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する方向(直交方向、y軸方向)における、接触部と接触中心点との相対位置が、第1のピンの種類毎に約0.2mm異なっている。これら2種類の第1のピンは、チェーン進行方向にランダムに配置されている。
また、各連結ピッチは、全て等しくされている。
実施例2は、第1のピンとして、端面の形状が相異なる2種類の第1のピンを有している。チェーン幅方向からみたときの、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する方向(直交方向、y軸方向)における、接触部と接触中心点との相対位置が、第1のピンの種類毎に約0.2mm異なっている。これら2種類の第1のピンは、チェーン進行方向にランダムに配置されている。
また、連結ピッチについては、連結ピッチの相対的に短い短ピッチリンクと、連結ピッチの相対的に長い長ピッチリンクとが設けられることにより、2種類の連結ピッチが設定されている。短ピッチリンクの連結ピッチに対する長ピッチリンクの連結ピッチの比は、約1.2である。短ピッチリンクと長ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配置されている。
上記比較例1,2および実施例1,2のそれぞれについて、一対のプーリに巻き掛けて動力伝達装置を構成し、当該動力伝達装置を駆動したときの第1のピンと一方のプーリとの衝突時の相対速度について調べた。結果を図20に示す。
なお、図20の各グラフ図において、横軸は、第1のピンとプーリとの1秒当たりの衝突回数(噛み合い周波数)であり、縦軸は、第1のピンとプーリとの衝突時の両者の相対速度である。
図20(A)に示すように、比較例1では、特定の噛み合い周波数(約600の整数倍の周波数)において周期的に共振が発生し、第1のピンとプーリとが衝突するときの相対速度が大きく、高いピークを生じている。その結果、第1のピンとプーリとの衝突時のエネルギが大きく、大きな騒音が発生することとなる。
図20(B)に示すように、比較例2では、上記特定の噛み合い周波数における、第1のピンとプーリとが衝突するときの相対速度が比較例1よりも抑制されてはいるが、比較例1と同様、上記特定の噛み合い周波数において周期的に共振が生じ、ピークが生じている。このため、第1のピンとプーリとが衝突するときの相対速度が大きく、その結果、第1のピンとプーリとの衝突時のエネルギが大きく、比較的大きな騒音が発生することとなる。
一方、図20(C)に示すように、実施例1では、特定の噛み合い周波数において周期的にピークが発生することがなく、しかも、ピーク値が0.04m/sを大きく下回っている。このため、第1のピンとプーリとが衝突するときの相対速度が抑制されており、第1のピンとプーリとの衝突時のエネルギを小さくして、騒音をより小さなものにできる。
また、図20(D)に示すように、実施例2では、特定の噛み合い周波数において周期的にピークが発生することがなく、しかも、ピーク値が0.02m/sを大きく下回っている。このため、第1のピンとプーリとが衝突するときの相対速度がより抑制されており、第1のピンとプーリとの衝突時のエネルギをより小さくして、騒音をより一層小さなものにできる。
このように、実施例1,2が静粛性に関して極めて優れていることが実証された。特に、実施例2のように、チェーン幅方向からみたときの接触部と接触中心点との相対位置が相異なる複数種類の第1のピンを設けることに加え、連結ピッチの相異なる複数種類のリンクを設けることが、静粛性の向上に極めて有効であることが実証された。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。 チェーンの要部の断面図である。 図3のII−II線に沿う断面図であり、チェーン直線領域を示している。 第1のピンをチェーン幅方向Wからみた図である。 図5のIII−III線に沿う、第1のピンの厚み方向の略中央部における、後部に平行な断面図である。 図5のIV−IV線に沿う、第1のピンの高さ方向の略中央部における、後部に直交する断面図である。 チェーンの要部をチェーン幅方向からみたときの図である。 本発明の別の実施の形態を説明するための図であり、(A)は、チェーン幅方向からみた第1のピンの側面図であり、(B)は、(A)のVI−VI線に沿う、第1のピンの後部に平行な断面図であり、(C)は、(A)のVII−VII線に沿う、第1のピンの後部に直交する断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、(A)は、チェーン幅方向からみた第1のピンの側面図であり、(B)は、(A)のVIII−VIII線に沿う、第1のピンの後部に平行な断面図であり、(C)は、(A)のIX−IX線に沿う、第1のピンの後部に直交する断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、(A)は、チェーン幅方向からみた第1のピンの側面図であり、(B)は、(A)のXI−XI線に沿う、第1のピンの後部に平行な断面図であり、(C)は、(A)のXII−XII線に沿う、第1のピンの後部に直交する断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、(A)および(B)はそれぞれ、第1のピンをチェーン進行方向からみた断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の側面図である。 第1種ピンおよび第2種ピンの拡大図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を説明するための図であり、(A)および(B)はそれぞれ、第1のピンをチェーン進行方向からみた側面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 チェーンの噛み合い周波数と、第1のピンおよび一方のプーリ間の衝突時の相対速度との関係を示すグラフ図であり、(A)は比較例1について、(B)は比較例2について、(C)は実施例1について、(D)は実施例2について、それぞれ示している。
符号の説明
1…チェーン(動力伝達チェーン)、2,2D,2G,2J…リンク、3,3a,3b,3A,3B,3C,3E,3F,3G,3H,3La,3Lb…第1のピン(連結部材、動力伝達部材)、4,4L…第2のピン(リンクとの間に介在する部材)、12,12La,12Lb…前部(対向部)、17,17A,17B,17C…端面、24…接触領域、60…ドライブプーリ(第1のプーリ)、70…ドリブンプーリ(第2のプーリ)、100…無段変速機(動力伝達装置)、121La,121Lb…主体部(変化率増大部分)、BLa,BLb…基礎円、D,DF,DG,DJ,DLa,DLb…接触部、G…厚み方向(相交差する2方向の一方)、H…高さ方向(相交差する2方向の他方)、INVLa,INVLb…インボリュート曲線(所定の曲線)、Ly…チェーン径方向に対応する方向、M,MLa,MLb…接触中心点、S…投影平面、W…チェーン幅方向

Claims (7)

  1. 複数のリンクと、これらのリンクを互いに連結する複数の連結部材とを備え、プーリに巻き掛けられる動力伝達チェーンにおいて、
    各連結部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材に対向する対向部を有する所定の動力伝達部材を含み、
    上記対向部は、上記リンクまたはリンクとの間に介在する部材とリンク間の屈曲に伴って変位する接触部で転がり摺動接触し、
    各動力伝達部材はチェーン幅方向に相対向する一対の端面を含み、
    各動力伝達部材の各端面に、プーリの対応するシーブ面に接触する接触領域がそれぞれ形成され、各接触領域は接触中心点をそれぞれ含み、
    上記動力伝達部材は複数の種類の動力伝達部材を含み、
    チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの上記接触部と上記接触中心点との相対位置が、チェーン進行方向と、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する直交方向との2つの方向において、動力伝達部材の種類毎に異なることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記対向部は、リンク間の屈曲角の増大に応じて上記接触部の変位量の変化率が増大する変化率増大部分を含み、
    変化率増大部分は、チェーン幅方向からみて所定の基礎円に基づく所定の曲線をなし、 上記動力伝達部材は、基礎円の曲率半径の相対的に大きい第1種の動力伝達部材と、基礎円の曲率半径の相対的に小さい第2種の動力伝達部材とを含み、
    チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの第1種の動力伝達部材の接触部と接触中心点との相対位置はチェーン径方向に対応する方向に相対的に近くされ、チェーンの直線領域をチェーン幅方向からみたときの第2種の動力伝達部材の接触部と接触中心点との相対位置はチェーン径方向に対応する方向に相対的に遠くされていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項2において、上記所定の曲線は、インボリュート曲線を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、上記接触中心点および上記接触部をチェーン幅方向と直交する投影平面に投影したときに、その投影平面内の2次元相対座標系において、上記接触部の投影点を原点とする接触中心点の投影点の座標の2つの座標成分のうちの少なくとも一方が、動力伝達部材の種類毎に異なることを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、上記接触領域は相交差する2方向に関してそれぞれ曲率を有する曲面を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、上記各動力伝達部材が上記プーリのシーブ面に対して順次に接触するときの接触周期をランダム化するためのランダム化手段をさらに備えることを特徴とする動力伝達チェーン。
  7. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に係合して動力を伝達する請求項1〜6の何れか1項に記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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