JP2004301257A - 動力伝達チェーン及びそれを用いた動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音の発生を効果的に抑制することができる動力伝達チェーンを提供する。
【解決手段】本発明の動力伝達チェーン1は、複数のリンク2と、これらを相互に連結する複数のピン3A,3Bとを備えている。このチェーン1は、第1及び第2のプーリの間に架け渡されて用いられ、前記ピン3A、3Bの端面3a,3bと第1及び第2のプーリのシーブ面との間で滑り接触をする。そして、ピン端面内においてシーブ面と接触する位置が異なる複数のピン3A、3Bを用いて、接触位置間の距離がランダムになるようにした。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用されるいわゆるチェーン式無段変速機などに用いられる動力伝達チェーン及びそれを用いた動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)としては、例えば、エンジン側に設けられたドライブプーリと、駆動輪側に設けられたドリブンプーリと、両者間に架け渡された、複数のリンクとこれらを相互に連結する複数のピンとを有する無端状のチェーンとを備えたものがある。このような、いわゆるチェーン式無段変速機では、各プーリの円錐面状のシーブ面とチェーンのピン端面とがシーブ面の周方向に若干の滑り接触をすることによりトラクションを発生させ、このトラクションによって動力を伝達する。そして、ドライブプーリ及びドリブンプーリのうちの少なくとも一方の溝幅(シーブ面間距離)を連続的に変えることにより、従来のギア式とは異なるスムーズな動きで、無段の変速を行うことができる。
【0003】
上記のチェーン式無段変速機では、架け渡されたチェーンのピン端面が各プーリのシーブ面に進入する際やシーブ面から離脱する際に、不快な接触音(金属音)が発生する。そして、チェーンを構成するピンの端面は、ピン端面の縁部付近に局所的な接触応力増大(エッジロード)が発生するのを防止すべく、ピン端面の長手方向(プーリの径方向)と略同一の方向に所定の曲率に設定された円弧面(フルクラウニング形状)等になるよう全て同一の加工が施されて同一の形状に形成され、またチェーンを構成するリンクも全て同一形状に形成されているため、接触音の共鳴が生じ、大きな騒音が発生するという問題がある。この問題に対して、チェーンを構成するリンクの長さ、ピンが挿入される貫通孔の位置を種々変更することで、隣接するピン端面間の距離(以下「ピッチ」ともいう)をランダムにし、接触音の共鳴によって生ずる大きな騒音の発生を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−202991号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術では、1つのチェーンを製造するのに、多種類のリンクを作製しなければならない。このため、リンクの製造が煩雑になる、チェーンを組み立てる際に用いる組み付け治具を共通化できない等の課題が生じ、製造・組み立てコスト高を招来するという問題がある。このため、上記の技術は、必ずしも最善の騒音抑制対策とはいえず、新たな技術の開発が嘱望されている。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、騒音の発生を効果的に抑制することができる動力伝達チェーン及びそれを用いた動力伝達装置の提供をその目的とする。さらに、リンクやピンの製造が煩雑でなく、チェーンを組み立てる際に用いる組み付け治具の共通化が可能となって簡単に組み立てることができる動力伝達チェーン及びそれを用いた動力伝達装置の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の動力伝達チェーンは、複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1及び第2のプーリのシーブ面とが接触して動力を伝達する動力伝達チェーンであって、前記複数のピンは、ピン端面内におけるシーブ面との接触位置が異なる2種以上のピンからなり、これらのピンを、隣接するピンの前記接触位置の間の距離がランダムになるよう配置したことを特徴としている。
上記の構成によれば、ピン端面内においてシーブ面と接触する位置が異なる複数のピンを用いて、一定間隔あるいは周期的なピッチとならないよう不規則なピッチにしているので、ピン端面のシーブ面間への出入時に発生する接触音の共鳴の発生が抑制され、大きな騒音の発生が抑制されたものとなる。また、ピン端面の加工のみで済ます場合には、製造コストの抑制が可能となる。
【0008】
上記の動力伝達チェーンにおいて、前記複数のリンクは、それらの外形が全て実質的に同一であり、かつ前記複数のピンは、ピン端面を除く形状が全て実質的に同一であるのが好ましい。この場合、ピンやリンクの製造が煩雑とならず、またチェーンの組み付け治具の共通化が可能となって、簡単に組み付けを行えるために、製造・組み立てコストを抑制することができる。なお、実質的に同一としたのは、製造上不可避的な寸法誤差が生じることを考慮したためである。
【0009】
また、上記の動力伝達チェーンにおいて、前記ピン端面内におけるシーブ面との接触位置は、ピン端面に少なくとも2方向の曲率を設けることにより形成されたものであるのが好ましい。この場合、シーブ面との接触面積が小さいので、騒音の発生がより効果的に抑制される。また、ピン端面の長手方向(プーリの径方向)と略同じ方向とその方向と異なる方向の2つの方向から曲率を設けた場合には、ピン端面の縁部付近に局所的な接触応力増大(エッジロード)が発生するのを抑制できるとともに、騒音の発生がより効果的に抑制できるという利点がある。
【0010】
本発明の動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、両者の間に架け渡され、前記第1及び第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有するチェーンと、を備えた動力伝達装置であって、前記チェーンが、上記した動力伝達チェーンであることを特徴としている。
上記の構成によれば、ピン端面のシーブ面間への出入時に発生する接触音の共鳴が効果的に抑制されるため、大きな騒音が生じないものとなる。このため、車両等の無段変速機として用いた場合、車内を快適な空間にすることができ、また車両騒音問題の解消に寄与することができる。さらに、前記複数のリンクは、それらの外形が全て実質的に同一であり、かつ前記複数のピンは、ピン端面を除く形状が全て実質的に同一である場合には、製造・組み付けコストを抑制できるため、安価な製品提供が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の動力伝達チェーンの一実施形態に係るいわゆるチェーン式無段変速機用のチェーン(以下、単に「チェーン」ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。本形態に係るチェーン1は、無端状であって、複数の金属(軸受鋼等)製リンク2と、これらリンク2を相互に連結するための複数の金属(軸受鋼等)製ピン3A、3Bと、これらピン3A、3Bよりも若干短いストリップ5とから構成される。なお、図1では、チェーン2の幅方向の略中央のリンクやピンの記載を一部省略している。
【0012】
リンク2は、外形線がなだらかな曲線となった形状で、1枚につき貫通孔4が2つずつ設けられており、全て実質的に同一の外形となるように形成されている。貫通孔4は、ピン3及びストリップ5を圧入できるようになっており、その内周面がピン3の側面及びストリップ5の側面と略密着可能なように形成されている。そして、このようなリンク2は、チェーン1の幅方向に平行に所定の順序で配列され、チェーン1の長手方向に屈曲可能なように連結されている。
【0013】
ピン3A,3Bは、ともに、貫通孔4内周面に沿う側面を有する棒状体であって、ピン端面を除く部分の形状が実質的に同一形状に形成されたものである。
そして、ピン3Aは、図2(a)に示すように、接触する相手部材であるプーリ8の径方向と略同じ方向(ピンの長手方向と略同じ方向)に所定曲率に設定された円弧面に形成されたものである。また、図2(b)に示すように、接触する相手部材であるプーリ8の周方向と略同じ方向(ピンの幅方向と略同じ方向)にも所定曲率に設定された円弧面に形成されている。これにより、ピン端面3aに1箇所の頂点が、ピン端面3aの長手方向の略中央(図2(a)では略中央)でかつ幅方向のやや縁部側(図2(b)ではやや上側)に形成され、この頂点がシーブ面との接触位置(略点接触となる部分)となる。
一方、ピン3Bは、図3(a)に示すように、ピン3Aと同様、接触する相手部材であるプーリ8の径方向と略同じ方向(ピンの長手方向と略同じ方向)に所定曲率に設定された円弧面に形成されたものである。また、図3(b)に示すように、接触する相手部材であるプーリ8の周方向と略同じ方向(ピンの幅方向と略同じ方向)にも、ピン3Aの頂点位置とは異なる頂点位置となるよう、所定曲率に設定された円弧面に形成されたものである。これにより、ピン端面3bに1箇所の頂点が、ピン端面3bの長手方向の略中央(図3(a)では略中央)でかつ幅方向のやや縁部側(図3(b)ではやや下側)に形成され、この頂点がシーブ面との接触位置(略点接触となる部分)となる。
【0014】
これらピン3A,3Bは、不快な接触音の共鳴に伴う騒音の発生を効果的に抑制すべく、チェーン1の周方向にピン端面の接触位置間の距離(ピッチ)が若干異なるように不規則に配置される。すなわち、チェーン1の周方向にピッチが殆ど同じであるが、上記ピン3A、3Bの端面内の頂点(接触位置)の相違に基づく分だけピッチが異なるように配置される。例えば、図4に示すように、左から順に、ピン3A、ピン3B、ピン3A、ピン3A、ピン3A、ピン3B、ピン3Bのように配置される。この配置では、ピッチ(接触位置間の距離)L1、L2、L3、L4、L5、L6が、順に、やや長い、やや短い、中間、中間、やや長い、中間となることから、ランダムピッチとなり、ピン端面とシーブ面との接触により発生する接触音の共鳴が効果的に抑制される。なお、本発明では、ピン3A、3Bの配置が上記の順に限定されるものではないのは勿論である。
【0015】
ストリップ5は、シーブ面と接触しないようにピン3A、3Bよりも若干短く形成された、貫通孔4内周面に沿う側面を有する棒状体であって、全て実質的に同一の形状に形成されたものである。そして、このストリップ5は、その側面がピン3A、3Bの側面と転がり摺動(転がり接触若しくは滑り接触または両接触を含む接触)するよう貫通孔4内に圧入されている。これにより、プーリのシーブ面に対してピン3A、3Bが殆ど回転しないようになる。このため、摩擦損失が低減し、高い動力伝達効率を確保することができる。
【0016】
上記のように構成された本形態に係る動力伝達チェーンは、ピン端面内における接触位置が異なるものを用いて、ピン端面の接触位置間の距離(ピッチ)を若干異なるようにしているので、シーブ面との接触に伴う接触音の共鳴による大きな騒音の発生を抑制することができる。また、ピン端面のみ加工すればよいとともに、ピン端面を除く部分の形状が同じピンやリンクを用いるために組み付け治具の共通化が可能であることから、製造・組み立てコスト高とならず、安価なものになる。
【0017】
なお、上記では、図2(a)及び(b)に示すピン3Aと、図3(a)及び(b)に示すピン3Bとを用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、図5に示すように、ピン端面の幅方向の片端側が所定曲率に設定された円弧面3cで、他端側が傾斜面3dに形成されたピン3C(ピン端面の長手方向がピン3A、3Bと同様、所定の曲率に設定された円弧面に形成されている)をピン3A、3Bのいずれか一方に代えて用いてもよい。また、図6に示すように、ピン端面の幅方向の片端側が所定曲率に設定された円弧面3eで、シーブ面8との接触部分が平面3fで、他端側が傾斜面3gに形成されたピン3D(ピン端面の長手方向がピン3A、3Bと同様、所定の曲率に設定された円弧面に形成されている)をピン3A、3Bのいずれか一方に代えて用いてもよい。
また、本発明は2種類のピンを用いる態様に限定するものではなく、それ以上の種類のピンを用いてもよい。但し、多種類のピンを用いるとピンの製造が煩雑となり製造コスト高になることから、少ない種類のピンを用い、接触音の共鳴による大きな騒音の発生を抑制するよう適宜の順序で配置するのが好ましい。
【0018】
本発明の動力伝達チェーンは、いわゆるチェーン式無段変速機などの動力伝達装置に好適に用いることができる。以下、本発明の動力伝達チェーンの代表的な使用態様であるチェーン式無段変速機に適用した場合について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図7は、本発明の動力伝達装置の一実施形態に係るいわゆるチェーン式無段変速機(以下、単に「無段変速機」ともいう)の要部構成を示す模式的な斜視図である。本形態に係る無段変速機は、例えば自動車に搭載され、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製ドライブプーリ10と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製ドリブンプーリ20と、その間に架け渡された無端状のチェーン1とを備えている。なお、図7中のチェーン1は理解を容易にするために一部断面を明示している。
【0020】
図8も参照して、ドライブプーリ10は、エンジン側に接続された入力軸11に一体回転可能に取り付けられたものであり、円錐面状の傾斜面12aを有する固定シーブ12と、その傾斜面12aに対向して配置される円錐面状の傾斜面13aを有する可動シーブ13とを備えている。そして、これらシーブの傾斜面12a、13aにより溝を形成し、この溝によってチェーン1を強圧で挟んで保持するようになっている。また、可動シーブ13には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、図8の左右方向に可動シーブ13を移動させることにより溝幅を変化させ、それにより図8の上下方向にチェーン1を移動させて入力軸11に対するチェーン1の巻掛け半径を変化できるようになっている。
【0021】
一方、ドリブンプーリ20は、駆動輪側に接続された出力軸21に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ10と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための傾斜面を有する固定シーブ22と可動シーブ23とを備えている。また、このプーリ20の可動シーブ23には、ドライブプーリ10の可動シーブ13と同様に、油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、可動シーブ13を移動させることにより、溝幅を変化させ、それによりチェーン1を移動させて出力軸21に対するチェーン1の巻掛け半径を変化できるようになっている。
【0022】
上記ドライブプーリ10とドリブンプーリ20との間に架け渡されるチェーン1は、上述した動力伝達チェーン(図1〜図4参照)である。なお、詳細については、上述したとおりであるので、その説明は省略する。
【0023】
上記のように構成された本形態に係る無段変速機では、例えば、以下のようにして無段階の変速を行うことができる。すなわち、出力軸21の回転を減速する場合、ドライブプーリ10側の溝幅を可動シーブ13の移動によって拡大させ、チェーン1のピン端面3a,3bを円錐面状のシーブ面12a,13aの内側方向(図8の下方向)に向けて境界潤滑条件下で滑り接触させながらチェーン1の入力軸11に対する巻き掛け径を小さくする一方、ドリブンプーリ20側では可動シーブ23の移動によって溝幅を縮小させ、チェーン1のピン端面3a,3bを円錐面状のシーブ面22a,23aの外側方向に向けて境界潤滑条件下で滑り接触させながらチェーン1の出力軸21に対する巻き掛け径を大きくする。こうすることで、出力軸21の回転を減速することができる。一方、出力軸21の回転を増速する場合、ドライブプーリ10側の溝幅を可動シーブ13の移動によって縮小させ、チェーン1のピン端面3a,3bを円錐面状のシーブ面12a,13aの外側方向(図8の上方向)に向けて境界潤滑条件下で滑り接触させながらチェーン1の入力軸11に対する巻き掛け径を大きくする一方、ドリブンプーリ20側では可動シーブ23の移動によって溝幅を拡大させ、チェーン1のピン端面3a,3bを円錐面状のシーブ面22a,23aの内側方向に向けて境界潤滑条件下で滑り接触させながらチェーン1の出力軸21に対する巻き掛け径を小さくする。こうすることで、出力軸21の回転を増速することができる。
【0024】
本形態に係る無段変速機は、上記したチェーン1を用いているので、ピン端面とシーブ面との接触音の共鳴に伴う大きな騒音の発生が効果的に抑制されたものとなる。このため、車両等に用いた場合、車内を快適な空間にすることができ、また車両騒音問題の解消に寄与することができるものとなる。
【0025】
なお、本発明の動力伝達装置は、ドライブプーリ及びドリブンプーリの両方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、いずれか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であってもよい。また、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、有段的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用してもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明の動力伝達チェーンによれば、ピン端面内におけるシーブ面と接触する位置が異なる複数のピンを用いて、隣接するピンの接触位置間の距離をランダムにしているので、不快な接触音の共鳴による大きな騒音の発生が効果的に抑制されたものとなる。さらに、複数のリンクの外形が全て実質的に同一で、複数のピンのピン端面を除く形状が全て実質的に同一である場合には、ピンやリンクの製造が煩雑とならず、またチェーンの組み立てが容易となるので、製造・組み立てコストを抑制でき、その結果として安価な製品提供が可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力伝達チェーンの一実施形態に係るチェーン式無段変速機用チェーンの要部構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】(a)は図1に示すチェーン式無段変速機用チェーンのある一つのピン3Aの長手方向と略同じ方向の断面図であり、(b)はそのピン3Aの幅方向と略同じ方向の断面図である。
【図3】(a)は図1に示すチェーン式無段変速機用チェーンの他のピン3Bの長手方向と略同じ方向の断面図であり、(b)はそのピン3Bの幅方向と略同じ方向の断面図である。
【図4】図1に示すチェーン式無段変速機用チェーンのピン端面側から視た平面図である。
【図5】ピンの他の例を示すピン幅方向の断面図である。
【図6】ピンのさらに他の例を示すピン幅方向の断面図である。
【図7】本発明の動力伝達装置の一実施形態に係るチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。
【図8】図7に示すチェーン式無段変速機のドライブプーリ(ドリブンプーリ)、チェーンの部分的な拡大断面図である。
【符号の説明】
1 チェーン式無段変速機用チェーン(動力伝達チェーン)
2 リンク
3A,3B ピン
3a,3b ピン端面
5 ストリップ
L1〜L6 ピッチ(接触位置間の距離)

Claims (4)

  1. 複数のリンクと、これらを相互に連結する複数のピンとを備え、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリとの間に架け渡されて用いられ、前記ピンの端面と前記第1及び第2のプーリのシーブ面とが接触して動力を伝達する動力伝達チェーンであって、
    前記複数のピンは、ピン端面内におけるシーブ面との接触位置が異なる2種以上のピンからなり、
    これらのピンを、隣接するピンの前記接触位置の間の距離がランダムになるよう配置したことを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 前記複数のリンクは、それらの外形が全て実質的に同一であり、かつ前記複数のピンは、ピン端面を除く形状が全て実質的に同一である請求項1記載の動力伝達チェーン。
  3. 前記ピン端面内におけるシーブ面との接触位置は、ピン端面に少なくとも2方向の曲率を設けることにより形成されたものである請求項1または2記載の動力伝達チェーン。
  4. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、
    円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、
    両者の間に架け渡され、前記第1及び第2のプーリのシーブ面と滑り接触をする端面を有する複数のピンと、これらピンによって相互に連結された複数のリンクとを有するチェーンと、を備えた動力伝達装置であって、
    前記チェーンが、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動力伝達チェーンであることを特徴とする動力伝達装置。
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